JP2004269308A - セラミック成形用バインダー - Google Patents
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Abstract
【課題】強度および柔軟性に優れ、分解温度が低いセラミックグリーンシートが得られるセラミック成形用バインダーの提供。
【解決手段】ポリアルキレンオキシドとポリオールとをイソシアネート化合物と反応させて得られるポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体とを含むセラミック成形用バインダー。ポリアルキレンオキシドとしては、数平均分子量が5000〜30000のポリエチレンオキシドまたはエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体が好ましく、ポリオールとしては1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールまたは1,9−ノナンジオールが好ましく、また、イソシアネート化合物としては、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートまたは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】ポリアルキレンオキシドとポリオールとをイソシアネート化合物と反応させて得られるポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体とを含むセラミック成形用バインダー。ポリアルキレンオキシドとしては、数平均分子量が5000〜30000のポリエチレンオキシドまたはエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体が好ましく、ポリオールとしては1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールまたは1,9−ノナンジオールが好ましく、また、イソシアネート化合物としては、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートまたは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、セラミック成形用バインダーに関する。さらに詳しくは、特に強度に優れたセラミックグリーンシートを与えるセラミック成形用バインダーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の急速な小型化、軽量化に伴い、それを構成する電子部品も一層小型化されつつある。電子回路を構成するコンデンサー素子においても、より一層の小型化が必要となっている。これらのコンデンサー素子は、通常、セラミックグリーンシート上に、電極のような内部導体膜を形成し、これらセラミックグリーンシートを積層して圧着して得られた積層体を焼成することによって製造される。そのためコンデンサーの小型化にあたっては、積層体の薄層化が要求され、セラミックグリーンシートの強度が必要となる。
【0003】
セラミックグリーンシートは、水、アルコールや芳香族系溶剤等に溶解したバインダーとセラミック粉末とを混合して得られるスラリーを成形して得られる。従来、バインダー成分としてはポリビニルブチラールが汎用的に用いられてきた。しかし、ポリビニルブチラールは強度は高いものの、柔軟性がないため積層するには、可塑剤を添加する必要があった。可塑剤の添加により柔軟性は改善されるものの、強度の低下が生じてしまう。また、ポリビニルブチラールは分解温度が高く、焼成温度を高くしたり焼成時間を長くする必要がある等の問題がある。
【0004】
ポリビニルブチラールに代わるバインダーとしては、ポリビニルアルコール、水溶性アクリル酸エステル等の水溶性バインダーを用いた水系エマルション(例えば、特許文献1参照)、水溶性ポリウレタンからなるセラミック成形用バインダー(例えば、特許文献2参照)等が知られているが、強度の点で十分なものとは言えない。
【0005】
【特許文献1】
特開昭60−180955号公報
【特許文献2】
特開平7−69739号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、強度、柔軟性に優れ、分解温度が低いセラミックグリーンシートが得られるセラミック成形用バインダーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の要旨は、(1)ポリアルキレンオキシドとポリオールとをイソシアネート化合物と反応させて得られるポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体とを含むセラミック成形用バインダーに関する。
【0008】
また、本発明の要旨は下記(2)〜(8)に関する:
(2)ポリアルキレンオキシドが、数平均分子量5000〜30000のポリエチレンオキシドまたはエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体である前記(1)に記載のセラミック成形用バインダー;
(3)ポリオールが、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールまたは1,9−ノナンジオールである前記(1)または(2)に記載のセラミック成形用バインダー;
(4)イソシアネート化合物が、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ−トまたは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートである前記(1)ないし(3)いずれか1に記載のセラミック成型用バインダー;
(5)カルボキシル基含有重合体が、ポリアクリル酸またはその架橋物である前記(1)ないし(4)いずれか1に記載のセラミック成形用バインダー;
(6)セラミックグリーンシートを成形するための前記(1)ないし(5)いずれか1記載のセラミック成形用バインダー;
(7)前記(1)ないし(6)いずれか1に記載のセラミック成形用バインダーを用いて成形したセラミックグリーンシート;
(8)前記(1)ないし(6)いずれか1に記載のセラミック成形用バインダーのセラミックグリーンシートの製造における使用。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるポリアルキレンオキシド変性物は、ポリアルキレンオキシドとポリオールとを、イソシアネート化合物と反応させることにより得られる。
【0010】
前記ポリアルキレンオキシドとしては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、ポリブチレンオキシドおよびこれらの混合物等を挙げることができる。これらの中でも、得られるセラミックグリーンシートの強度に優れている観点から、ポリエチレンオキシドおよびエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体が好適に用いられる。
【0011】
ポリアルキレンオキシドの数平均分子量は、5000〜30000、好ましくは10000〜25000であることが望ましい。ポリアルキレンオキシドの数平均分子量が5000未満の場合、ポリアルキレンオキシド変性物のアルコール等の有機溶剤に対する溶解性が低下するおそれがある。また、数平均分子量が30000を超える場合、得られるセラミックグリーンシートの柔軟性が低下するおそれがある。
【0012】
前記ポリオールとしては、同一分子内に水酸基(−OH)を2個有する有機化合物、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、グリセリルモノアセテート、グリセリルモノブチレート、1,6−ヘキサンジオールおよび1,9−ノナンジオール等を挙げることができる。これらの中でも、ポリアルキレンオキシドとの相溶性、反応性に優れている観点から1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールまたは1,9−ノナンジオールが好適に用いられる。
【0013】
前記イソシアネート化合物としては、同一分子内にイソシアネート基(−NCO)を2個以上有する有機化合物、例えば、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ−ト(HMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,6−ジメチルベンゾール−2,4−ジイソシアネートおよび2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)等を挙げることができる。これらの中でも、ポリアルキレンオキシド変性物の有機溶剤に対する溶解性と、得られるセラミックグリーンシートの柔軟性に優れている観点からジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ−トまたは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが好適に用いられる。
【0014】
前記ポリアルキレンオキシドとポリオールとの混合物をイソシアネート化合物と反応させる方法としては、適当な溶媒、例えば、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド等を用いた溶液状で反応させることも可能であるが、分散状で反応させる方法や、粉末状または固体状で両者を均一に混合した後、所定の温度に加熱して反応させることもできる。工業的実施の見地からは、各原料を溶融状態で連続的に供給し多軸押出機中で混合、反応させる方法が好ましい。
【0015】
一方、本発明で用いられるカルボキシル基含有重合体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸の単独重合体あるいは共重合体またはその架橋物等が挙げられる。これらの中でも、ポリアルキレンオキシド変性物と後述するセラミック粉末との相溶性に優れ、得られるセラミックグリーンシートの強度が優れている観点よりポリアクリル酸またはその架橋物が好適に用いられる。このようなポリアクリル酸としては、ポリアクリル酸として日本触媒株式会社の商品名アクアリック、また、ポリアクリル酸の架橋物としては、住友精化株式会社の商品名アクペック等の一般に市販されているものを使用することができる。
【0016】
カルボキシル基含有重合体の使用量は、ポリアルキレンオキシド変性物100重量部に対してカルボキシル基含有重合体1〜10重量部、好ましくは3〜7重量部であることが望ましい。カルボキシル基含有重合体の使用量が1重量部未満の場合、得られるセラミックグリーンシートの強度が低下するおそれがある。また、カルボキシル基含有重合体の使用量が10重量部を超える場合、得られるセラミックグリーンシートの柔軟性が低下するおそれがある。
【0017】
本発明のセラミック成型用バインダーの製造方法としては、ポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体とを粉体混合する方法、ポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体とを有機溶媒に溶解して混合する方法等が挙げられる。
【0018】
本発明のセラミック成形用バインダーにおいては、必要に応じて、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類やフタル酸ジブチル等のフタル酸エステル等の可塑剤、ポリアクリル酸アンモニウム塩、アクリル酸/アクリル酸エステル共重合体アンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の分散剤および消泡剤等の成形助剤を適宜加えても良い。
【0019】
本発明のセラミック成形用バインダーは、通常、溶液として用いられる。セラミック成形用バインダーの溶液の製造方法としては、ポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体とを、それぞれ有機溶媒に溶解する方法、ポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体と予め混合した後、有機溶媒に溶解する方法、ポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体をそれぞれ有機溶媒に溶解する方法等が挙げられる。
【0020】
有機溶媒としては、特に限定されないが、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等が挙げられる。有機溶媒の使用量は、通常、セラミック成型用バインダー100重量部に対して、1000〜5000重量部であることが望ましい。
【0021】
本発明のセラミック成形用バインダーの使用量は、セラミック粉末100重量部に対して0.3〜25重量部、好ましくは1〜20重量部であることが望ましい。セラミック成形用バインダーの使用量が0.3重量部未満の場合、セラミックグリーンシートに成形することが難しくなるおそれがある。また、セラミック成形用バインダーの使用量が25重量部を超える場合、焼成に時間を要したり、セラミックの密度が低くなり焼結性が悪くなるおそれがある。
【0022】
セラミック粉末としては、焼成してセラミックになるものであれば、金属、非金属であっても、酸化物、非酸化物であっても良い。具体的には、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリア、チタニア、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、フェライト、マンガン等の酸化物系または複合酸化物系セラミック粉末;炭化ケイ素、窒化ケイ素、サイアロン等の非酸化物系セラミック粉末が挙げられる。
【0023】
本発明のセラミック成形用バインダーを用いてセラミックグリーンシートを製造する方法としては、まず、本発明のセラミック成形用バインダーを有機溶媒に溶解して得られた溶液とセラミック粉末とをボールミル等で十分に混合してセラミックスラリーを得る。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法やリバースコーター法でポリエステルフィルム等の基材上に均一に塗布し、加熱、乾燥することによりセラミックグリーンシートを製造することができる。
【0024】
かくして、本発明のセラミック成形用バインダーから得られるセラミックグリーンシートは、積層セラミックコンデンサー、セラミック基板、ICパッケージ、セラミックヒータ、ガスセンサ、温度センサ、赤外線センサ、バリスタ、サーミスタ、アクチュエーター、セラミックフィルタ、積層コイルインダクタ、積層圧電素子等で用いるシート状セラミック部材の製造工程において、かかるシート状セラミック部材の成形に好適に用いることができる。
【0025】
【実施例】
以下に、本発明を製造例、実施例および比較例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0026】
製造例1
70℃に保温された攪拌機の付いた貯蔵タンクAに、十分に脱水した数平均分子量20000のポリエチレンオキシド100重量部、1,4−ブタンジオール0.54重量部およびジブチルスズジラウレート0.1重量部の割合で投入し窒素ガス雰囲気下で攪拌して、均一な混合物とした。これとは別に、30℃に保温された貯蔵タンクBに、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを投入し、窒素ガス雰囲気下で貯蔵した。
【0027】
定量ポンプを用いて、貯蔵タンクAの混合物を420g/分の速度、貯蔵タンクBのジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを11.4g/分の速度で、110〜140℃に設定した2軸押出機に連続的に供給し、押出機中で混合、反応を行い押出機出口からストランドを出し、ペレタイザーによりペレット化して、ポリアルキレンオキシド変性物を得た。
【0028】
製造例2
70℃に保温された攪拌機の付いた貯蔵タンクAに、十分に脱水した数平均分子量15000のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体100重量部、1,6−ヘキサンジオール0.71重量部およびジブチルスズジラウレート0.5重量部の割合で投入し窒素ガス雰囲気下で攪拌して、均一な混合物とした。これとは別に、20℃に保温された貯蔵タンクBに、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを投入し、窒素ガス雰囲気下で貯蔵した。
【0029】
定量ポンプを用いて、貯蔵タンクAの混合物を420g/分の速度、貯蔵タンクBの1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを18.5g/分の速度で、110〜140℃に設定した2軸押出機に連続的に供給し、押出機中で混合、反応を行い押出機出口からストランドを出し、ペレタイザーによりペレット化して、ポリアルキレンオキシド変性物を得た。
【0030】
実施例1
製造例1で得られたポリアルキレンオキシド変性物10gとポリアクリル酸の架橋物(住友精化株式会社の商品名;アクペック505E)0.3gとを混合して本発明のセラミック成形用バインダーを得た。得られたセラミック成形用バインダーをメタノール300gに溶解後、アルミナ粉末100gを加えボールミルにて攪拌し均一なセラミックスラリーを得た。得られたセラミックスラリーを厚さが0.05mmになるように、ドクターブレードでポリエステルフィルム上に塗布した後、45℃で1時間、次いで80℃で1時間乾燥した。乾燥後、ポリエステルフィルムから剥がし、厚さが0.03mmのセラミックグリーンシートを得た。
【0031】
実施例2
製造例2で得られたポリアルキレンオキシド変性物10gとポリアクリル酸の架橋物(住友精化株式会社の商品名;アクペック501E)0.5gとを混合して本発明のセラミック成形用バインダーを得た。得られたセラミック成形用バインダーをメタノール300gに溶解した後、アルミナ粉末100gを加えボールミルにて攪拌し均一なセラミックスラリーを得た。得られたセラミックスラリーを厚さが0.05mmになるように、ドクターブレードでポリエステルフィルム上に塗布した後、45℃で1時間、次いで80℃で1時間乾燥した。乾燥後、ポリエステルフィルムから剥がし、厚さが0.03mmのセラミックグリーンシートを得た。
【0032】
実施例3
製造例1で得られたポリアルキレンオキシド変性物10gとポリアクリル酸(株式会社日本触媒の商品名;アクアリックAS58)0.5gとを混合して本発明のセラミック成形用バインダーを得た。得られたセラミック成形用バインダーをメタノール300gに溶解後、アルミナ粉末100gを加えボールミルにて攪拌し均一なセラミックスラリーを得た。得られたセラミックスラリーを厚さが0.05mmになるように、ドクターブレードでポリエステルフィルム上に塗布した後、45℃で1時間、次いで80℃で1時間乾燥した。乾燥後、ポリエステルフィルムから剥がし、厚さが0.03mmのセラミックグリーンシートを得た。
【0033】
比較例1
ポリビニルブチラール(積水化学工業株式会社の商品名;エスレックBM−1)10gをメタノール300gに溶解した後、アルミナ粉末100gを加えボールミルにて攪拌し均一なセラミックスラリーを得た。得られたセラミックスラリーを厚さが0.05mmになるように、ドクターブレードでポリエステルフィルム上に塗布した後、45℃で1時間、次いで80℃で1時間乾燥した。乾燥後、ポリエステルフィルムから剥がし、厚さが0.03mmのセラミックグリーンシートを得た。
【0034】
比較例2
実施例1において、ポリアクリル酸の架橋物(住友精化株式会社の商品名;アクペック505E)0.3gを用いない以外は実施例1と同様にして厚さが0.03mmのセラミックグリーンシートを得た。
【0035】
評価
実施例および比較例で得られたセラミックグリーンシートは、以下の方法に従って評価した。結果を表1に示す。
【0036】
(1)引張強度(MPa)および伸度(%)
得られたセラミックグリーンシートを2号ダンベルで打ち抜き、オートグラフ(島津製作所の商品名;AGS−5kND)を用いて、引張速度20mm/minの条件で強度と伸度を測定した。なお、引張強度が、6MPa以上であると強度に優れていると判断できる。また、伸度が、10%以上であると柔軟性に優れていると判断できる。
【0037】
(2)分解開始温度(℃)
得られたセラミックグリーンシートを示差熱重量分析装置(セイコ電子工業株式会社の商品名;SSC/5200)を用いて分解開始温度を測定した。なお、分解開始温度が、200℃未満であると分解開始温度が低いと判断できる。
【0038】
【表1】
【0039】
表1より、本発明のセラミック成型用バインダーから得られたセラミックグリーンシートは、強度、柔軟性に優れ、分解開始温度が低いことがわかる。
【0040】
【発明の効果】
本発明により、強度、柔軟性に優れ、分解温度が低いセラミックグリーンシートが得られるセラミック成形用バインダーを提供することができる。
【発明が属する技術分野】
本発明は、セラミック成形用バインダーに関する。さらに詳しくは、特に強度に優れたセラミックグリーンシートを与えるセラミック成形用バインダーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の急速な小型化、軽量化に伴い、それを構成する電子部品も一層小型化されつつある。電子回路を構成するコンデンサー素子においても、より一層の小型化が必要となっている。これらのコンデンサー素子は、通常、セラミックグリーンシート上に、電極のような内部導体膜を形成し、これらセラミックグリーンシートを積層して圧着して得られた積層体を焼成することによって製造される。そのためコンデンサーの小型化にあたっては、積層体の薄層化が要求され、セラミックグリーンシートの強度が必要となる。
【0003】
セラミックグリーンシートは、水、アルコールや芳香族系溶剤等に溶解したバインダーとセラミック粉末とを混合して得られるスラリーを成形して得られる。従来、バインダー成分としてはポリビニルブチラールが汎用的に用いられてきた。しかし、ポリビニルブチラールは強度は高いものの、柔軟性がないため積層するには、可塑剤を添加する必要があった。可塑剤の添加により柔軟性は改善されるものの、強度の低下が生じてしまう。また、ポリビニルブチラールは分解温度が高く、焼成温度を高くしたり焼成時間を長くする必要がある等の問題がある。
【0004】
ポリビニルブチラールに代わるバインダーとしては、ポリビニルアルコール、水溶性アクリル酸エステル等の水溶性バインダーを用いた水系エマルション(例えば、特許文献1参照)、水溶性ポリウレタンからなるセラミック成形用バインダー(例えば、特許文献2参照)等が知られているが、強度の点で十分なものとは言えない。
【0005】
【特許文献1】
特開昭60−180955号公報
【特許文献2】
特開平7−69739号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、強度、柔軟性に優れ、分解温度が低いセラミックグリーンシートが得られるセラミック成形用バインダーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の要旨は、(1)ポリアルキレンオキシドとポリオールとをイソシアネート化合物と反応させて得られるポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体とを含むセラミック成形用バインダーに関する。
【0008】
また、本発明の要旨は下記(2)〜(8)に関する:
(2)ポリアルキレンオキシドが、数平均分子量5000〜30000のポリエチレンオキシドまたはエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体である前記(1)に記載のセラミック成形用バインダー;
(3)ポリオールが、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールまたは1,9−ノナンジオールである前記(1)または(2)に記載のセラミック成形用バインダー;
(4)イソシアネート化合物が、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ−トまたは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートである前記(1)ないし(3)いずれか1に記載のセラミック成型用バインダー;
(5)カルボキシル基含有重合体が、ポリアクリル酸またはその架橋物である前記(1)ないし(4)いずれか1に記載のセラミック成形用バインダー;
(6)セラミックグリーンシートを成形するための前記(1)ないし(5)いずれか1記載のセラミック成形用バインダー;
(7)前記(1)ないし(6)いずれか1に記載のセラミック成形用バインダーを用いて成形したセラミックグリーンシート;
(8)前記(1)ないし(6)いずれか1に記載のセラミック成形用バインダーのセラミックグリーンシートの製造における使用。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で用いられるポリアルキレンオキシド変性物は、ポリアルキレンオキシドとポリオールとを、イソシアネート化合物と反応させることにより得られる。
【0010】
前記ポリアルキレンオキシドとしては、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体、ポリブチレンオキシドおよびこれらの混合物等を挙げることができる。これらの中でも、得られるセラミックグリーンシートの強度に優れている観点から、ポリエチレンオキシドおよびエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体が好適に用いられる。
【0011】
ポリアルキレンオキシドの数平均分子量は、5000〜30000、好ましくは10000〜25000であることが望ましい。ポリアルキレンオキシドの数平均分子量が5000未満の場合、ポリアルキレンオキシド変性物のアルコール等の有機溶剤に対する溶解性が低下するおそれがある。また、数平均分子量が30000を超える場合、得られるセラミックグリーンシートの柔軟性が低下するおそれがある。
【0012】
前記ポリオールとしては、同一分子内に水酸基(−OH)を2個有する有機化合物、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ヘキシレングリコール、オクチレングリコール、グリセリルモノアセテート、グリセリルモノブチレート、1,6−ヘキサンジオールおよび1,9−ノナンジオール等を挙げることができる。これらの中でも、ポリアルキレンオキシドとの相溶性、反応性に優れている観点から1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールまたは1,9−ノナンジオールが好適に用いられる。
【0013】
前記イソシアネート化合物としては、同一分子内にイソシアネート基(−NCO)を2個以上有する有機化合物、例えば、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ−ト(HMDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1,6−ジメチルベンゾール−2,4−ジイソシアネートおよび2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)等を挙げることができる。これらの中でも、ポリアルキレンオキシド変性物の有機溶剤に対する溶解性と、得られるセラミックグリーンシートの柔軟性に優れている観点からジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ−トまたは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートが好適に用いられる。
【0014】
前記ポリアルキレンオキシドとポリオールとの混合物をイソシアネート化合物と反応させる方法としては、適当な溶媒、例えば、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド等を用いた溶液状で反応させることも可能であるが、分散状で反応させる方法や、粉末状または固体状で両者を均一に混合した後、所定の温度に加熱して反応させることもできる。工業的実施の見地からは、各原料を溶融状態で連続的に供給し多軸押出機中で混合、反応させる方法が好ましい。
【0015】
一方、本発明で用いられるカルボキシル基含有重合体としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸等のα,β−不飽和カルボン酸の単独重合体あるいは共重合体またはその架橋物等が挙げられる。これらの中でも、ポリアルキレンオキシド変性物と後述するセラミック粉末との相溶性に優れ、得られるセラミックグリーンシートの強度が優れている観点よりポリアクリル酸またはその架橋物が好適に用いられる。このようなポリアクリル酸としては、ポリアクリル酸として日本触媒株式会社の商品名アクアリック、また、ポリアクリル酸の架橋物としては、住友精化株式会社の商品名アクペック等の一般に市販されているものを使用することができる。
【0016】
カルボキシル基含有重合体の使用量は、ポリアルキレンオキシド変性物100重量部に対してカルボキシル基含有重合体1〜10重量部、好ましくは3〜7重量部であることが望ましい。カルボキシル基含有重合体の使用量が1重量部未満の場合、得られるセラミックグリーンシートの強度が低下するおそれがある。また、カルボキシル基含有重合体の使用量が10重量部を超える場合、得られるセラミックグリーンシートの柔軟性が低下するおそれがある。
【0017】
本発明のセラミック成型用バインダーの製造方法としては、ポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体とを粉体混合する方法、ポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体とを有機溶媒に溶解して混合する方法等が挙げられる。
【0018】
本発明のセラミック成形用バインダーにおいては、必要に応じて、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類やフタル酸ジブチル等のフタル酸エステル等の可塑剤、ポリアクリル酸アンモニウム塩、アクリル酸/アクリル酸エステル共重合体アンモニウム塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の分散剤および消泡剤等の成形助剤を適宜加えても良い。
【0019】
本発明のセラミック成形用バインダーは、通常、溶液として用いられる。セラミック成形用バインダーの溶液の製造方法としては、ポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体とを、それぞれ有機溶媒に溶解する方法、ポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体と予め混合した後、有機溶媒に溶解する方法、ポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体をそれぞれ有機溶媒に溶解する方法等が挙げられる。
【0020】
有機溶媒としては、特に限定されないが、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等が挙げられる。有機溶媒の使用量は、通常、セラミック成型用バインダー100重量部に対して、1000〜5000重量部であることが望ましい。
【0021】
本発明のセラミック成形用バインダーの使用量は、セラミック粉末100重量部に対して0.3〜25重量部、好ましくは1〜20重量部であることが望ましい。セラミック成形用バインダーの使用量が0.3重量部未満の場合、セラミックグリーンシートに成形することが難しくなるおそれがある。また、セラミック成形用バインダーの使用量が25重量部を超える場合、焼成に時間を要したり、セラミックの密度が低くなり焼結性が悪くなるおそれがある。
【0022】
セラミック粉末としては、焼成してセラミックになるものであれば、金属、非金属であっても、酸化物、非酸化物であっても良い。具体的には、アルミナ、ジルコニア、マグネシア、ベリリア、チタニア、チタン酸バリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、フェライト、マンガン等の酸化物系または複合酸化物系セラミック粉末;炭化ケイ素、窒化ケイ素、サイアロン等の非酸化物系セラミック粉末が挙げられる。
【0023】
本発明のセラミック成形用バインダーを用いてセラミックグリーンシートを製造する方法としては、まず、本発明のセラミック成形用バインダーを有機溶媒に溶解して得られた溶液とセラミック粉末とをボールミル等で十分に混合してセラミックスラリーを得る。得られたセラミックスラリーをドクターブレード法やリバースコーター法でポリエステルフィルム等の基材上に均一に塗布し、加熱、乾燥することによりセラミックグリーンシートを製造することができる。
【0024】
かくして、本発明のセラミック成形用バインダーから得られるセラミックグリーンシートは、積層セラミックコンデンサー、セラミック基板、ICパッケージ、セラミックヒータ、ガスセンサ、温度センサ、赤外線センサ、バリスタ、サーミスタ、アクチュエーター、セラミックフィルタ、積層コイルインダクタ、積層圧電素子等で用いるシート状セラミック部材の製造工程において、かかるシート状セラミック部材の成形に好適に用いることができる。
【0025】
【実施例】
以下に、本発明を製造例、実施例および比較例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0026】
製造例1
70℃に保温された攪拌機の付いた貯蔵タンクAに、十分に脱水した数平均分子量20000のポリエチレンオキシド100重量部、1,4−ブタンジオール0.54重量部およびジブチルスズジラウレート0.1重量部の割合で投入し窒素ガス雰囲気下で攪拌して、均一な混合物とした。これとは別に、30℃に保温された貯蔵タンクBに、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを投入し、窒素ガス雰囲気下で貯蔵した。
【0027】
定量ポンプを用いて、貯蔵タンクAの混合物を420g/分の速度、貯蔵タンクBのジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネートを11.4g/分の速度で、110〜140℃に設定した2軸押出機に連続的に供給し、押出機中で混合、反応を行い押出機出口からストランドを出し、ペレタイザーによりペレット化して、ポリアルキレンオキシド変性物を得た。
【0028】
製造例2
70℃に保温された攪拌機の付いた貯蔵タンクAに、十分に脱水した数平均分子量15000のエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体100重量部、1,6−ヘキサンジオール0.71重量部およびジブチルスズジラウレート0.5重量部の割合で投入し窒素ガス雰囲気下で攪拌して、均一な混合物とした。これとは別に、20℃に保温された貯蔵タンクBに、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを投入し、窒素ガス雰囲気下で貯蔵した。
【0029】
定量ポンプを用いて、貯蔵タンクAの混合物を420g/分の速度、貯蔵タンクBの1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートを18.5g/分の速度で、110〜140℃に設定した2軸押出機に連続的に供給し、押出機中で混合、反応を行い押出機出口からストランドを出し、ペレタイザーによりペレット化して、ポリアルキレンオキシド変性物を得た。
【0030】
実施例1
製造例1で得られたポリアルキレンオキシド変性物10gとポリアクリル酸の架橋物(住友精化株式会社の商品名;アクペック505E)0.3gとを混合して本発明のセラミック成形用バインダーを得た。得られたセラミック成形用バインダーをメタノール300gに溶解後、アルミナ粉末100gを加えボールミルにて攪拌し均一なセラミックスラリーを得た。得られたセラミックスラリーを厚さが0.05mmになるように、ドクターブレードでポリエステルフィルム上に塗布した後、45℃で1時間、次いで80℃で1時間乾燥した。乾燥後、ポリエステルフィルムから剥がし、厚さが0.03mmのセラミックグリーンシートを得た。
【0031】
実施例2
製造例2で得られたポリアルキレンオキシド変性物10gとポリアクリル酸の架橋物(住友精化株式会社の商品名;アクペック501E)0.5gとを混合して本発明のセラミック成形用バインダーを得た。得られたセラミック成形用バインダーをメタノール300gに溶解した後、アルミナ粉末100gを加えボールミルにて攪拌し均一なセラミックスラリーを得た。得られたセラミックスラリーを厚さが0.05mmになるように、ドクターブレードでポリエステルフィルム上に塗布した後、45℃で1時間、次いで80℃で1時間乾燥した。乾燥後、ポリエステルフィルムから剥がし、厚さが0.03mmのセラミックグリーンシートを得た。
【0032】
実施例3
製造例1で得られたポリアルキレンオキシド変性物10gとポリアクリル酸(株式会社日本触媒の商品名;アクアリックAS58)0.5gとを混合して本発明のセラミック成形用バインダーを得た。得られたセラミック成形用バインダーをメタノール300gに溶解後、アルミナ粉末100gを加えボールミルにて攪拌し均一なセラミックスラリーを得た。得られたセラミックスラリーを厚さが0.05mmになるように、ドクターブレードでポリエステルフィルム上に塗布した後、45℃で1時間、次いで80℃で1時間乾燥した。乾燥後、ポリエステルフィルムから剥がし、厚さが0.03mmのセラミックグリーンシートを得た。
【0033】
比較例1
ポリビニルブチラール(積水化学工業株式会社の商品名;エスレックBM−1)10gをメタノール300gに溶解した後、アルミナ粉末100gを加えボールミルにて攪拌し均一なセラミックスラリーを得た。得られたセラミックスラリーを厚さが0.05mmになるように、ドクターブレードでポリエステルフィルム上に塗布した後、45℃で1時間、次いで80℃で1時間乾燥した。乾燥後、ポリエステルフィルムから剥がし、厚さが0.03mmのセラミックグリーンシートを得た。
【0034】
比較例2
実施例1において、ポリアクリル酸の架橋物(住友精化株式会社の商品名;アクペック505E)0.3gを用いない以外は実施例1と同様にして厚さが0.03mmのセラミックグリーンシートを得た。
【0035】
評価
実施例および比較例で得られたセラミックグリーンシートは、以下の方法に従って評価した。結果を表1に示す。
【0036】
(1)引張強度(MPa)および伸度(%)
得られたセラミックグリーンシートを2号ダンベルで打ち抜き、オートグラフ(島津製作所の商品名;AGS−5kND)を用いて、引張速度20mm/minの条件で強度と伸度を測定した。なお、引張強度が、6MPa以上であると強度に優れていると判断できる。また、伸度が、10%以上であると柔軟性に優れていると判断できる。
【0037】
(2)分解開始温度(℃)
得られたセラミックグリーンシートを示差熱重量分析装置(セイコ電子工業株式会社の商品名;SSC/5200)を用いて分解開始温度を測定した。なお、分解開始温度が、200℃未満であると分解開始温度が低いと判断できる。
【0038】
【表1】
【0039】
表1より、本発明のセラミック成型用バインダーから得られたセラミックグリーンシートは、強度、柔軟性に優れ、分解開始温度が低いことがわかる。
【0040】
【発明の効果】
本発明により、強度、柔軟性に優れ、分解温度が低いセラミックグリーンシートが得られるセラミック成形用バインダーを提供することができる。
Claims (8)
- ポリアルキレンオキシドとポリオールとをイソシアネート化合物と反応させて得られるポリアルキレンオキシド変性物とカルボキシル基含有重合体とを含むセラミック成形用バインダー。
- ポリアルキレンオキシドが、数平均分子量5000〜30000のポリエチレンオキシドまたはエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重合体である請求項1に記載のセラミック成形用バインダー。
- ポリオールが、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールまたは1,9−ノナンジオールである請求項1または2に記載のセラミック成形用バインダー。
- イソシアネート化合物が、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネ−トまたは1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートである請求項1ないし3いずれか1項に記載のセラミック成型用バインダー。
- カルボキシル基含有重合体が、ポリアクリル酸またはその架橋物である請求項1ないし4いずれか1項に記載のセラミック成形用バインダー。
- セラミックグリーンシートを成形するための請求項1ないし5いずれか1項記載のセラミック成形用バインダー。
- 請求項1ないし6いずれか1項に記載のセラミック成形用バインダーを用いて成形したセラミックグリーンシート。
- 請求項1ないし6いずれか1項に記載のセラミック成形用バインダーのセラミックグリーンシートの製造における使用。
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