JP2004269100A - 自動回転倉庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型ワークの高度に制御された低温環境下での高密度保管を実現するため、攪拌用送風機を要することなく、倉庫内の空気の澱みを解消するとともに、冷却効果の高い自動回転倉庫を提供すること。
【解決手段】複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、倉庫空間を外気と遮蔽する外壁と、倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサと、その温度感知センサの出力結果に基づき垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えた構造とする。
【選択図】 図1
【解決手段】複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、倉庫空間を外気と遮蔽する外壁と、倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサと、その温度感知センサの出力結果に基づき垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えた構造とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新薬の開発等に使用される自動回転倉庫に関するものであり、さらに詳しくは、例えば、薬品や化合物等の試料を封入したバイアル瓶やマイクロチューブなどの複数の小型ワークを収容したトレイを低温環境下で高密度に収納・管理するのに適した自動回転倉庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、創薬研究の分野においては、薬剤や化合物等の試料が封入されたバイアル瓶やマイクロチューブなどの複数の小型ワークを保管用トレイにマトリクス状に縦立収容し、この保管用トレイを自動回転棚などに保管していた。この自動回転棚は、複数の保管用トレイを垂直方向に収納可能なように区画された収納室が形成された垂直収納棚が、無端循環軌道に沿って水平移動可能に複数保持されている。
【0003】
近年、創薬研究の分野において、化合物を自在に組み合わせて、多種類の化合物群(ライブラリー)を効率的に合成することにより新薬発見の可能性を上げるコンビナトリアル・ケミストリーと呼ばれる新しい技術が注目されており、その技術の実用化にあたっては、数十万から数百万種にも及ぶ多種類のワークを高度に制御された低温環境下で保管する高密度保管技術が欠かせなくなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の自動回転倉庫は、垂直収納棚が、複数の保管用トレイを垂直方向に収納可能なように区画されているため、倉庫空間内の空気に澱みが生じ、倉庫内の温度分布が不均一になるという課題が生じていた。また、倉庫空間内の空気流動を促進するために、倉庫空間内に攪拌用送風機を設けることも知られているが、攪拌用送風機に近い場所と、攪拌用送風機から離れた場所とで、空気の流れ方が異なるため、各保管用トレイの温度を完全に均一にすることは困難であった。さらに、自動回転倉庫に別途攪拌用送風機を設置する必要があるため、コストアップの原因となるだけでなく、装置構成の煩雑化を招いていた。
【0005】
そこで、本発明の目的は、創薬研究の分野において要求される小型ワークの高度に制御された低温環境下での高密度保管を実現するため、別途攪拌用送風機を要することなく、倉庫内の空気の澱みを解消するとともに、冷却効果の高い自動回転倉庫を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、倉庫空間を外気と遮蔽する外壁と、倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサと、その温度感知センサの出力結果に基づき垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えている。
【0007】
請求項2に係る発明は、複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、倉庫空間を外気と遮蔽する外壁と、倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサと、自動回転倉庫の稼働開始からの時間を計測するタイマと、温度感知センサの出力結果及び/又はタイマ出力に基づき垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えている。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る発明の構成に加えて、垂直収納棚及び外壁の少なくとも一方にフィン状部材を有している。
【0009】
【作用】
請求項1又は請求項2に係る発明によれば、複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、倉庫空間を外気と遮蔽する外壁とを備え、倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサの出力結果及び/又は自動回転倉庫の稼働開始からの時間を計測するタイマからの出力に基づき垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えたことにより、攪拌用送風機のような別途の装置を要することなく、倉庫空間内の空気の澱みを解消する。さらに、垂直収納棚の回転により、収納された全ての小型ワークに対して一様に空気流動を与える。
【0010】
請求項3に係る発明によれば、請求項1又は請求項2に係る発明が奏する作用に加えて、垂直収納棚及び外壁の少なくとも一方にフィン状部材を有しているので、垂直収納棚の回転により、回転方向の空気対流に加えて、垂直方向の空気対流を発生させる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本発明による自動回転倉庫を用いて構成した創薬研究用の化合物ライブラリーの概略斜視図である。図2は、図1に示した化合物ライブラリーの自動回転倉庫部分の上面図(a)及び側面図(b)である。
【0012】
図1に示した化合物ライブラリーは、バイアル瓶やマイクロチューブなどの小型ワークを収容したトレイ10を低温環境下で保管する保管エリア11と、入出庫窓12を介して小型ワークの入庫及び出庫を行う入出庫エリア13と、保管エリア11と入出庫エリア13の間で、所定の小型ワークの移載を行うピッキングロボット20が設置された移載エリア14を有している。
【0013】
そして、保管エリア11に本発明の自動回転倉庫が設置されている。この自動回転倉庫には、図2に示したように、複数の小型ワークを収容したトレイ10を垂直方向に複数収容可能に区画した垂直収納棚100が、無端循環軌道に沿って水平移動可能に複数配置されている。倉庫内空間は、外壁15により外気と遮蔽されており、(図示はされていないが)冷凍装置により、所定の温度に冷却されている。
【0014】
倉庫空間内には、複数の温度感知センサ16が設けられており、倉庫空間内の温度を常時検出している。温度感知センサ16は、倉庫空間内の天井近傍と床面近傍の少なくとも2個所に設置されている。また、検出信号を無線で伝送する無線式温度感知センサを垂直収納棚100に設置することによって、ワークに近い位置での温度のモニタリングが可能になる。温度感知センサの種類は特に限定されるものではないが、低温環境下においても正確な温度検知が可能な白金測温抵抗体素子などが好適に使用される。これらの複数の温度感知センサの検出値の最大値と最小値の差が所定値(ON基準値)以上になると、倉庫空間内の空気分布が不均一になったと判断し、自動回転倉庫を回転させる。自動回転倉庫の回転は、各温度感知センサの検出値の差が所定値(OFF基準値)以下になった後、一定期間後に停止させる。
【0015】
通常は、OFF基準値は、ON基準値よりも小さな値にしている。これは、自動回転倉庫が、回転と停止を繰り返し、動作が不安定になることを回避するためである。自動回転倉庫の回転が一定期間以上続く場合には、自動的に回転方向を反転させ正転と逆転を繰り返すことによって、攪拌効果を高めることができる。なお、この実施例においては、自動回転倉庫の回転速度は、一定としているが、例えば、自動回転倉庫内のワーク収納量に基づいて、回転速度を制御することも可能である。すなわち、ワーク収納量が多い場合、空気流動がワークに伝わりにくいため、回転速度を上げることにより、攪拌効率を高めることが可能になる。
【0016】
また、自動回転倉庫の回転と停止を制御する手段として、上記のような倉庫空間内に設置した温度感知センサの出力結果を用いることに代えて、あるいは、それと併用して、自動回転倉庫の稼働開始からの時間を計測するタイマを設けて、その出力結果を利用することも可能である。すなわち、自動回転倉庫へのワークの収納量が一定の場合、倉庫空間内の温度変化パターンもほぼ一定となるため、一度、温度感知センサの出力結果を用いて自動回転倉庫の回転と停止を制御すれば、その履歴に従い予め設定した時間間隔で回転と停止を行えばよい。その場合、常時、温度感知センサの出力をモニタする必要がないため、待機電力を少なくすることができる。さらに、ワークの収納量が大きく変動することがない場合、タイマ出力のみで回転と停止を制御する装置構成とすることにより、部品点数の削減を図ることができる。
【0017】
さらに、垂直収納棚100に攪拌用のフィンを設けることによって、自動回転倉庫の回転による攪拌効果をさらに高めることができる。また、倉庫空間内の外壁表面に沿って床面から天井面に向かって延びる攪拌用フィンを設けることによって、自動回転倉庫の回転によって倉庫空間内の空気に上下方向の対流を生じさせることができるため、攪拌効果を一層高めることができる。
【0018】
【発明の効果】
請求項1又は請求項2に係る発明によれば、複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、倉庫空間を外気と遮蔽する外壁とを備え、倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサの出力結果及び/又は自動回転倉庫の稼働開始からの時間を計測するタイマの出力結果に基づき垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えたことにより、攪拌用送風機のような別途の装置を要することなく、倉庫空間内の温度分布を常に均一に保つことができる。しかも、ワークが収容されている垂直収納棚自体を回転させるため、全てのワークに対して空気の流れを与えることができるため、ワークの格納場所にかかわらず、ワーク1本1本の温度のバラツキを少なくすることができる。
【0019】
請求項3に係る発明によれば、請求項1又は請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、垂直収納棚及び外壁の少なくとも一方にフィン状部材を有しているので、垂直収納棚の回転により、回転方向の空気対流に加えて、垂直方向の空気対流が発生し、倉庫空間内の温度分布を一層均一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による本発明による自動回転倉庫を用いて構成した創薬研究用の化合物ライブラリーの概略斜視図である。
【図2】図1に示した化合物ライブラリーの自動回転倉庫部分の上面図(a)及び側面図(b)である。
【符号の説明】
10 ・・・ トレイ
11 ・・・ 保管エリア
12 ・・・ 入出庫窓
13 ・・・ 入出庫エリア
14 ・・・ 移載エリア
15 ・・・ 外壁
16 ・・・ 温度感知センサ
100・・・ 垂直収納棚
【発明の属する技術分野】
本発明は、新薬の開発等に使用される自動回転倉庫に関するものであり、さらに詳しくは、例えば、薬品や化合物等の試料を封入したバイアル瓶やマイクロチューブなどの複数の小型ワークを収容したトレイを低温環境下で高密度に収納・管理するのに適した自動回転倉庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、創薬研究の分野においては、薬剤や化合物等の試料が封入されたバイアル瓶やマイクロチューブなどの複数の小型ワークを保管用トレイにマトリクス状に縦立収容し、この保管用トレイを自動回転棚などに保管していた。この自動回転棚は、複数の保管用トレイを垂直方向に収納可能なように区画された収納室が形成された垂直収納棚が、無端循環軌道に沿って水平移動可能に複数保持されている。
【0003】
近年、創薬研究の分野において、化合物を自在に組み合わせて、多種類の化合物群(ライブラリー)を効率的に合成することにより新薬発見の可能性を上げるコンビナトリアル・ケミストリーと呼ばれる新しい技術が注目されており、その技術の実用化にあたっては、数十万から数百万種にも及ぶ多種類のワークを高度に制御された低温環境下で保管する高密度保管技術が欠かせなくなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の自動回転倉庫は、垂直収納棚が、複数の保管用トレイを垂直方向に収納可能なように区画されているため、倉庫空間内の空気に澱みが生じ、倉庫内の温度分布が不均一になるという課題が生じていた。また、倉庫空間内の空気流動を促進するために、倉庫空間内に攪拌用送風機を設けることも知られているが、攪拌用送風機に近い場所と、攪拌用送風機から離れた場所とで、空気の流れ方が異なるため、各保管用トレイの温度を完全に均一にすることは困難であった。さらに、自動回転倉庫に別途攪拌用送風機を設置する必要があるため、コストアップの原因となるだけでなく、装置構成の煩雑化を招いていた。
【0005】
そこで、本発明の目的は、創薬研究の分野において要求される小型ワークの高度に制御された低温環境下での高密度保管を実現するため、別途攪拌用送風機を要することなく、倉庫内の空気の澱みを解消するとともに、冷却効果の高い自動回転倉庫を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、倉庫空間を外気と遮蔽する外壁と、倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサと、その温度感知センサの出力結果に基づき垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えている。
【0007】
請求項2に係る発明は、複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、倉庫空間を外気と遮蔽する外壁と、倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサと、自動回転倉庫の稼働開始からの時間を計測するタイマと、温度感知センサの出力結果及び/又はタイマ出力に基づき垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えている。
【0008】
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る発明の構成に加えて、垂直収納棚及び外壁の少なくとも一方にフィン状部材を有している。
【0009】
【作用】
請求項1又は請求項2に係る発明によれば、複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、倉庫空間を外気と遮蔽する外壁とを備え、倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサの出力結果及び/又は自動回転倉庫の稼働開始からの時間を計測するタイマからの出力に基づき垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えたことにより、攪拌用送風機のような別途の装置を要することなく、倉庫空間内の空気の澱みを解消する。さらに、垂直収納棚の回転により、収納された全ての小型ワークに対して一様に空気流動を与える。
【0010】
請求項3に係る発明によれば、請求項1又は請求項2に係る発明が奏する作用に加えて、垂直収納棚及び外壁の少なくとも一方にフィン状部材を有しているので、垂直収納棚の回転により、回転方向の空気対流に加えて、垂直方向の空気対流を発生させる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1及び図2に基づいて説明する。図1は、本発明による自動回転倉庫を用いて構成した創薬研究用の化合物ライブラリーの概略斜視図である。図2は、図1に示した化合物ライブラリーの自動回転倉庫部分の上面図(a)及び側面図(b)である。
【0012】
図1に示した化合物ライブラリーは、バイアル瓶やマイクロチューブなどの小型ワークを収容したトレイ10を低温環境下で保管する保管エリア11と、入出庫窓12を介して小型ワークの入庫及び出庫を行う入出庫エリア13と、保管エリア11と入出庫エリア13の間で、所定の小型ワークの移載を行うピッキングロボット20が設置された移載エリア14を有している。
【0013】
そして、保管エリア11に本発明の自動回転倉庫が設置されている。この自動回転倉庫には、図2に示したように、複数の小型ワークを収容したトレイ10を垂直方向に複数収容可能に区画した垂直収納棚100が、無端循環軌道に沿って水平移動可能に複数配置されている。倉庫内空間は、外壁15により外気と遮蔽されており、(図示はされていないが)冷凍装置により、所定の温度に冷却されている。
【0014】
倉庫空間内には、複数の温度感知センサ16が設けられており、倉庫空間内の温度を常時検出している。温度感知センサ16は、倉庫空間内の天井近傍と床面近傍の少なくとも2個所に設置されている。また、検出信号を無線で伝送する無線式温度感知センサを垂直収納棚100に設置することによって、ワークに近い位置での温度のモニタリングが可能になる。温度感知センサの種類は特に限定されるものではないが、低温環境下においても正確な温度検知が可能な白金測温抵抗体素子などが好適に使用される。これらの複数の温度感知センサの検出値の最大値と最小値の差が所定値(ON基準値)以上になると、倉庫空間内の空気分布が不均一になったと判断し、自動回転倉庫を回転させる。自動回転倉庫の回転は、各温度感知センサの検出値の差が所定値(OFF基準値)以下になった後、一定期間後に停止させる。
【0015】
通常は、OFF基準値は、ON基準値よりも小さな値にしている。これは、自動回転倉庫が、回転と停止を繰り返し、動作が不安定になることを回避するためである。自動回転倉庫の回転が一定期間以上続く場合には、自動的に回転方向を反転させ正転と逆転を繰り返すことによって、攪拌効果を高めることができる。なお、この実施例においては、自動回転倉庫の回転速度は、一定としているが、例えば、自動回転倉庫内のワーク収納量に基づいて、回転速度を制御することも可能である。すなわち、ワーク収納量が多い場合、空気流動がワークに伝わりにくいため、回転速度を上げることにより、攪拌効率を高めることが可能になる。
【0016】
また、自動回転倉庫の回転と停止を制御する手段として、上記のような倉庫空間内に設置した温度感知センサの出力結果を用いることに代えて、あるいは、それと併用して、自動回転倉庫の稼働開始からの時間を計測するタイマを設けて、その出力結果を利用することも可能である。すなわち、自動回転倉庫へのワークの収納量が一定の場合、倉庫空間内の温度変化パターンもほぼ一定となるため、一度、温度感知センサの出力結果を用いて自動回転倉庫の回転と停止を制御すれば、その履歴に従い予め設定した時間間隔で回転と停止を行えばよい。その場合、常時、温度感知センサの出力をモニタする必要がないため、待機電力を少なくすることができる。さらに、ワークの収納量が大きく変動することがない場合、タイマ出力のみで回転と停止を制御する装置構成とすることにより、部品点数の削減を図ることができる。
【0017】
さらに、垂直収納棚100に攪拌用のフィンを設けることによって、自動回転倉庫の回転による攪拌効果をさらに高めることができる。また、倉庫空間内の外壁表面に沿って床面から天井面に向かって延びる攪拌用フィンを設けることによって、自動回転倉庫の回転によって倉庫空間内の空気に上下方向の対流を生じさせることができるため、攪拌効果を一層高めることができる。
【0018】
【発明の効果】
請求項1又は請求項2に係る発明によれば、複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、倉庫空間を外気と遮蔽する外壁とを備え、倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサの出力結果及び/又は自動回転倉庫の稼働開始からの時間を計測するタイマの出力結果に基づき垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えたことにより、攪拌用送風機のような別途の装置を要することなく、倉庫空間内の温度分布を常に均一に保つことができる。しかも、ワークが収容されている垂直収納棚自体を回転させるため、全てのワークに対して空気の流れを与えることができるため、ワークの格納場所にかかわらず、ワーク1本1本の温度のバラツキを少なくすることができる。
【0019】
請求項3に係る発明によれば、請求項1又は請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、垂直収納棚及び外壁の少なくとも一方にフィン状部材を有しているので、垂直収納棚の回転により、回転方向の空気対流に加えて、垂直方向の空気対流が発生し、倉庫空間内の温度分布を一層均一にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による本発明による自動回転倉庫を用いて構成した創薬研究用の化合物ライブラリーの概略斜視図である。
【図2】図1に示した化合物ライブラリーの自動回転倉庫部分の上面図(a)及び側面図(b)である。
【符号の説明】
10 ・・・ トレイ
11 ・・・ 保管エリア
12 ・・・ 入出庫窓
13 ・・・ 入出庫エリア
14 ・・・ 移載エリア
15 ・・・ 外壁
16 ・・・ 温度感知センサ
100・・・ 垂直収納棚
Claims (3)
- 複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、
前記自動回転倉庫は、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、
前記垂直収納棚を含んだ倉庫空間を外気と遮蔽する外壁と、
前記倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサと、
前記温度感知センサの出力結果に基づき前記垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えたことを特徴とする自動回転倉庫。 - 複数の小型ワークを保管する自動回転倉庫であって、
前記自動回転倉庫は、複数の小型ワークを収容したトレイを垂直方向に複数収納可能に区画した収納室が形成され、無端循環軌道に沿って水平移動可能な垂直収納棚と、
前記垂直収納棚を含んだ倉庫空間を外気と遮蔽する外壁と、
前記倉庫空間内に備えられた複数の温度感知センサと、
前記自動回転倉庫の稼働開始からの時間を計測するタイマと、
前記温度感知センサの出力結果及び/又は前記タイマ出力に基づき前記垂直収納棚の回転及び停止を行う制御装置とを備えたことを特徴とする自動回転倉庫。 - 前記垂直収納棚及び前記外壁の少なくとも一方にフィン状部材を有する請求項1又は請求項2に記載の自動回転倉庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003059918A JP2004269100A (ja) | 2003-03-06 | 2003-03-06 | 自動回転倉庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003059918A JP2004269100A (ja) | 2003-03-06 | 2003-03-06 | 自動回転倉庫 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004269100A true JP2004269100A (ja) | 2004-09-30 |
Family
ID=33122611
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003059918A Pending JP2004269100A (ja) | 2003-03-06 | 2003-03-06 | 自動回転倉庫 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004269100A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104139945A (zh) * | 2014-07-31 | 2014-11-12 | 吕翩翩 | 一种自动化零售药店柜 |
JP2014218323A (ja) * | 2013-05-07 | 2014-11-20 | 株式会社椿本チエイン | 冷凍保管装置 |
KR101713057B1 (ko) * | 2015-09-08 | 2017-03-07 | 한국콘베어공업주식회사 | 물품 자동 적재시스템 |
CN107380878A (zh) * | 2017-06-28 | 2017-11-24 | 嘉兴万源时装有限公司 | 一种服装的储存装置 |
TWI764849B (zh) * | 2020-12-08 | 2022-05-11 | 日商椿本鏈條股份有限公司 | 低溫保管系統 |
-
2003
- 2003-03-06 JP JP2003059918A patent/JP2004269100A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014218323A (ja) * | 2013-05-07 | 2014-11-20 | 株式会社椿本チエイン | 冷凍保管装置 |
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TWI764849B (zh) * | 2020-12-08 | 2022-05-11 | 日商椿本鏈條股份有限公司 | 低溫保管系統 |
WO2022123852A1 (ja) * | 2020-12-08 | 2022-06-16 | 株式会社椿本チエイン | 低温保管システム |
JP2022090893A (ja) * | 2020-12-08 | 2022-06-20 | 株式会社椿本チエイン | 低温保管システム |
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