JP2004268951A - 蓋体及び容器の製造方法 - Google Patents

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稔 矢野
Takuya Ikawa
拓也 移川
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Abstract

【課題】製造が容易で、また、容器本体への挿入及び位置決めも容易に行うことができ、簡単に容器本体の下端部に設けて閉塞することのできる蓋体及び容器の製造方法を提供する。
【解決手段】内部に製品(例えば、ワインボトルW)が挿入される筒状の容器本体20の下端部に設けられて、該下端部を塞ぐための蓋体10は、製品Wの底面を支持する支持板11と、該支持板11の下面外周縁部に設けられて容器本体20の軸方向に延在し、該容器本体20の下端部における内壁面20aに当接する当接部12とを備える。そして、当接部12は内壁面20aに向けて外側に傾斜するテーパー面12aを有し、かつ、弾力性を有するものとする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内部に製品が挿入される筒状の容器本体の下端部に設けられて、該下端部を塞ぐための蓋体、及び、この蓋体と容器本体とを備えた容器を製造する容器の製造方法に関する。
【0002】
【背景の技術】
従来より、ワインボトルは贈答用として多く扱われているとともに、家庭、飲食店舗などでは、線状部材からなり、ワインボトルを傾斜させた状態で支持するワインボトルホルダ(例えば、特許文献1参照)や、針金で形成され2つのボトルを上方に開口するように左右に開いた状態でそれぞれを支持するボトルホルダ等を用いて飾りにもなるように保管されている(例えば、特許文献2参照)。
また、家庭、飲食店舗等では、ワインボトルを飾りとなるように保管する場合に、針金等の線状部材ではなく樹脂製等のケースに収納し、このケースにワインボトルを入れて飾っている。
このように例えば、ワインボトル等の製品を入れるためのケース(容器)としては、円筒状の容器本体と、該容器本体の下端部を閉塞する下端部閉鎖体とを備えたものが知られている(例えば、特許文献3参照)。下端部閉鎖体は、弾性プラスチック材料で成形されており、端部パネルと、端部パネルの外周部上面に突出し、かつ、円周方向に互いに隔離して設けられた複数の保持用ラグと、これら保持用ラグ間に設けられた複数の中心決め用ラグとを備えている。そして、容器本体の下端部の内壁面に、下端部閉鎖体の中心決め用ラグと保持用ラグとを係合させることによって、端部パネルが容器本体の下端部を閉塞し、これによって容器が構成されている。なお、この容器には、容器本体の上端部を閉塞する上端部閉鎖体も備えられている。
【0003】
【特許文献1】
実開平7−20148号公報
【特許文献2】
特開平11−313746号公報
【特許文献3】
特開昭58−171329号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように構成された容器の下端部閉鎖体は、端部パネルの上面にそれぞれ保持用ラグと位置決め用ラグとが互いに交互に配されており、位置決め用ラグは、端部パネルの上面から略垂直に上方に突出して設けられている。保持用ラグは、端部パネルの上面から上方で、かつ、外側(容器本体側)に傾斜する半径方向外方部と、この半径方向外方部から連続して設けられて、その先端部分が内側に傾斜する係止用ラグとを有している。そして、半径方向外方部の係止面は、鋸歯状構造をなしており、係止用ラグは断面略三角形状をなしている。
このように下端部閉鎖体は位置決め用ラグと保持用ラグとを備え、これらラグの形状は上述したように非常に複雑な構造をなしているため、その製造が困難であった。
また、容器本体の下端部に挿入する場合は、端部パネルを持ちながら、位置決め用ラグと保持用ラグとを内側に押さえ込んで撓ませた状態で挿入することになるが、位置決め用ラグと保持用ラグとは端部パネルの上面にそれぞれ設けられており、これら位置決め用ラグと保持用ラグとが端部パネルよりも先に挿入されることとなるので、位置決め用ラグと保持用ラグとを内側に押さえ込んで撓ませた状態で挿入するのは難しく、下端部閉鎖体の容器本体に対する位置決めも煩わしいものであった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、製造が容易で、また、容器本体への挿入及び位置決めも容易に行うことができ、簡単に容器本体の下端部に設けて閉塞することのできる蓋体及び容器の製造方法を提供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、例えば、図1〜図3に示すように、内部に製品(例えば、ワインボトルW)が挿入される筒状の容器本体20の下端部に設けられて、該下端部を塞ぐための蓋体10であって、
前記製品Wの底面を支持する支持板11と、該支持板11の下面外周縁部に設けられて前記容器本体20の軸方向に延在し、該容器本体20の下端部における内壁面20aに当接する当接部12とを備え、
前記当接部12は、前記内壁面20aに向けて外側に傾斜するテーパー面12aを有し、かつ、弾力性を有していることを特徴とする。
【0007】
請求項1の発明によれば、支持板11と、該支持板11の下面外周縁部に設けられて容器本体20の軸方向に延在し、該容器本体20の下端部における内壁面20aに当接する当接部12とを備え、当接部12は内壁面20aに向けて外側に傾斜するテーパー面12aを有し、かつ、弾力性を有しているので、従来と異なり形状が単純なため、その製造が簡単となる。また、支持板11の下面外周縁部に当接部12が設けられ、当接部12は容器本体20の内壁面20aに向けて外側に傾斜するテーパー面12aを有していることから、当接部12を持ったまま、当接部12を内側に押さえ込んで容器本体20の下端部に挿入することができる。よって、その挿入動作が容易となり、さらに当接部12を持ちながら挿入することができることから容器本体20への位置調整も行い易い。
【0008】
前記当接部12は、支持板11と一体的に形成しても良いし、別体に形成し支持体11に接合しても良い。また、少なくとも当接部12を弾力のある樹脂から成形することにより当接部12に弾力性を持たせることができる。
【0009】
請求項2の発明は、例えば、図2及び図3に示すように、請求項1に記載の蓋体10において、
前記当接部12に、前記容器本体20の軸方向に延在する切欠部14,…が、周方向に所定間隔で複数形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項2の発明によれば、当接部12に容器本体20の軸方向に延在する切欠部14,…が、周方向に所定間隔で複数形成されているので、当接部12が撓み易く、容易に内側に押さえ込んで容器本体20に挿入することが可能となる。
【0011】
請求項3の発明は、例えば、図2及び図3に示すように、請求項1又は2に記載の蓋体10において、
前記当接部12に、前記容器本体20の軸方向に延在する溝部15,…が、周方向に所定間隔で複数形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明によれば、当接部12に容器本体20の軸方向に延在する溝部15,…が、周方向に所定間隔で複数形成されているので、複数の溝部15,…に接着剤等が入り込み、当接部12を容器本体20の内壁面20aに強固に接着することができる。また、これら溝部15,…によって、内壁面20aに対して当接部12が滑ることを防止できる。
【0013】
請求項4の発明は、例えば、図4に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓋体10Aにおいて、
前記容器本体20の下端部における内壁面20aが、前記当接部12のテーパー面12aに沿って傾斜していることを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明によれば、容器本体20の下端部における内壁面20aが、当接部12のテーパー面12aに沿って傾斜しているので、当接部12に当接する面積が大きくなり、内壁面20aに当接部12をより確実に設けることができる。
【0015】
請求項5の発明は、例えば、図2に示すように、請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓋体10において、
前記蓋体10及び前記容器本体20は、不純物を含む木質廃材から得られたセルロース系微粉粒と、不純物を含む樹脂廃材から得られた樹脂とを含む混合材料を混合・溶融して所望形状に成形してなることを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明によれば、蓋体10及び容器本体20はセルロース系微粉粒と樹脂とを含む混合材料から成形してなるので、天然の木材により近い手触りなどの風合い、つまり木質感を出すことができ、外観品質に優れたものとすることができる。また、不純物を含む木質廃材や不純物を含む樹脂廃材を利用していることから、資源の有効利用や環境保護の観点からも優れる。
【0017】
前記木質廃材としては、例えば、住宅等の建物を解体した際に排出される木質廃材や家具を解体した際に排出される木質廃材、建物建築中に排出される木材の端材、おが屑等が挙げられる。
前記樹脂廃材としては、飲料物を含む食品の容器や包装等に使用される樹脂製品や、その他の樹脂製品、さらには、住宅等の建物を解体した際に排出される樹脂廃材や、家具を解体した際に排出される樹脂廃材等が挙げられる。
【0018】
請求項6の発明は、例えば、図1〜図3に示すように、請求項1〜5のいずれか一項に記載の蓋体10と、筒状の容器本体20とを備えた容器(例えば、ボトルケース1)を製造する容器1の製造方法であって、
前記蓋体10の前記当接部12を内側に押さえ込みながら、前記支持板11を前記容器本体20の下端部に挿入するとともに、前記当接部12を前記容器本体20の下端部における内壁面20aに当接させることによって、前記下端部を前記蓋体10により塞ぐことを特徴とする。
【0019】
請求項6の発明によれば、蓋体10の当接部12を内側に押さえ込みながら、支持板11を容器本体20の下端部に挿入するとともに、当接部12を容器本体20の下端部における内壁面20aに当接させることによって下端部を蓋体10により塞ぐので、蓋体10を容器本体20の下端部に挿入し易く、簡単に容器1を製造することができる。
【0020】
請求項7の発明は、例えば、図2及び図3に示すように、請求項6に記載の容器1の製造方法において、
前記当接部11に、前記容器本体20の下端部における内壁面20aに接着する接着層を設けることを特徴とする。
【0021】
請求項7の発明によれば、当接部12に容器本体20の内壁面20aに接着する接着層を設けるので、当接部12を容器本体20の内壁面20aに強固に接着することができる。
前記接着層は、例えば、当接部12のうち容器本体20の内壁面20aに当接する面に接着剤を塗布したり、両面テープ等を貼り付けることによって設けられる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の蓋体が容器本体に設けられてなるボトルケース、及び、挿入されるワインボトルの斜視図、図2は、ボトルケースの概略縦断面図、図3は、蓋体の斜視図である。
図1〜図3に示すように、本発明の蓋体10は、内部に製品が挿入される円筒状の容器本体20の下端部に設けられて、該下端部を塞ぐためのものであって、製品の底面を支持する支持板11と、該支持板11の下面外周縁部に設けられて容器本体20の軸方向に延在し、該容器本体20の下端部における内壁面20aに当接する当接部12とを備えている。なお、本実施の形態では、ワインボトル(製品)Wを保管収納するためのワインボトルケース(容器)1に適用した場合を例に挙げて説明する。
【0023】
支持板11は、円板状であって、容器本体20の内径と略等しい大きさをなしている。支持板11の上面には、その外周縁部よりも内側に、下側に窪む断面円形状の凹部13が形成されており、この凹部13にワインボトルWが載置されるようになっている。
【0024】
当接部12は、支持板11の外周縁部に一体に形成されている。また、当接部12は、容器本体20の下端部における内壁面20aに向けて外側に傾斜するテーパー面12aを有している。したがって、当接部12の下方先端部分は、支持板11の外周縁部よりも若干外側を向くようになっている。
また、当接部12に、容器本体20の軸方向に延在する断面略矩形状の切欠部14,…が周方向に所定間隔で複数形成されている。これによって、当接部12と切欠部14とが互いに交互に配されている。
さらに、当接部12(すなわち、切欠部14を除く当接部12)には、容器本体20の軸方向に延在する断面略矩形状の溝部15,…が周方向に所定間隔で複数形成されている。
【0025】
一方、容器本体20は、所定の長さを有する円筒形状をなしている。所定の長さとは、挿入されるワインボトルWの胴部を略収納できる長さである。
また、容器本体20の上部の周壁部分には、互いに対向する部位に、容器本体20の半径方向に開口する第1の穴部21、21が形成されている。これら第1の穴部21、21は容器本体20の内部と外部とを連通しており、これら第1の穴部21、21を結ぶ線は容器本体20の軸心を通るものとなっている。よって、これら第1の穴部21、21にリボン等を挿通させてリボンを好みの形状で結ぶことで容器本体20を装飾できるようになっている。また、第1の穴部21、21に単に紐等を挿通させれば、容器本体20を吊り下げることもできる。
【0026】
さらに、容器本体20の下部の周壁部分には第1の穴部21、21よりも径の大きい円形状の第2の穴部22が形成されている。この第2の穴部22は、例えば、ワインボトルWのラベルRの位置と略等しい箇所に形成することによって、ワインボトルWを容器本体20内に挿入した状態でラベルRが外側から見えるようになっている。
【0027】
また、本発明の蓋体10及び容器本体20は、不純物を含む木質廃材から得られたセルロース系微粉粒と、不純物を含む樹脂廃材から得られた樹脂とを含む混合材料を混合・溶融して所望形状に押出もしくは射出成形(ここでは押出成形)してなる樹脂成形品である。
【0028】
木質廃材としては、例えば、住宅等の建物を解体した際に排出される木質廃材や、家具を解体した際に排出される木質廃材、建物建築中に排出される木材の端材、おが屑等が挙げられる。また、不純物としては、石膏、断熱材、樹脂部材等が挙げられる。
【0029】
樹脂廃材としては、飲料物を含む食品の容器や包装等に使用される樹脂製品や、その他の樹脂製品、さらには、住宅等の建物を解体した際に排出される樹脂廃材や、家具を解体した際に排出される樹脂廃材等が挙げられる。不純物としては、樹脂の温度変化等に伴う膨張収縮を防止するための炭酸カルシウムや、補強材や充填材として用いられるタルク(例えば、含水ケイ酸マグネシウムを微紛化して焼成することで得られるもの)、顔料、ガラス繊維で補強された強化プラスチック(FRP)等が挙げられる。
また、前記樹脂廃材を構成する樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、硬質または軟質のポリ塩化ビニル樹脂、発泡塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、ABS樹脂などが挙げられる。
【0030】
また、上述した混合材料に、顔料や必要に応じて添加剤を添加することが好ましい。
顔料としては、例えば、カドミウムイエロー、カーボンブラック、酸化鉄、酸化チタン、チタンイエロー、べんがら等の通常合成樹脂の着色に使用される有機もしくは無機の染料、顔料が使用できる。
添加剤としては、例えば、分散剤、流動滑剤、安定剤等が挙げられる。
【0031】
このようにセルロース系微粉粒と樹脂とを含む混合材料から成形されてなる樹脂成形品である蓋体10及び容器本体20は、以下のようにして製造される。
まず、粉砕工程において、木質廃材を粉砕してセルロース系微粉粒を得る。なお、この粉砕工程は、一次粉砕、二次粉砕及び三次粉砕の三段階から形成されている。もちろん、この粉砕形態は、効率的に行うために各段階に分けたもので特にこれに限定されることはなく、一種類の粉砕工程で行うことも充分可能である。
【0032】
一次粉砕工程において使用される粉砕装置は、一つの塊の大きさが数センチメートル程度のものからなる大塊状にすることができる粉砕機能を有するものであって、具体的には、二個の対向するローラーの表面に多数の突起を形成し、このローラー間を加圧させながらローラーを回転させることにより、この間を通過するものを破砕するような粉砕装置である。もちろん、粉砕装置は、これに限定されるものではなく、同様の機能を有するものであれば他の粗粉砕用の粉砕装置を使用しても良い。例えば、上向きV型に開いたジョーと振動アゴの間に原料を入れ、加圧することにより原料を粉砕するジョークラッシャや、固定破砕面の中を可動破砕面が旋回し、連続的に破砕するジャイレントリクラッシャ等の他の粗粉砕装置を使用しても良いものである。
【0033】
次に、二次粉砕工程において、一次粉砕工程を終えた一次粉砕材料に対して細粉状に粉砕を施す。この二次粉砕工程に使用される粉砕装置は、大塊状のものを数ミリメートル以下にまで、細粉状に粉砕することができるものであって、具体的には、高速回転するハンマーチップで材料を打ち砕き、ハンマーチップの外周にあるスクリーンの丸穴を通過するまで打砕作用を繰り返すハンマーミルを使用するものである。もちろん、使用する粉砕装置は、上述したハンマーミルに限定されるものではなく、同様の機能を有するものであれば他の粉砕装置でも良いものである。例えば、カッターにより細断するカッターミルや、ローラーにより圧砕するロールミル等を使用しても良い。
【0034】
次に、三次粉砕工程において、二次粉砕工程を終えた二次粉砕材料に対して微粉状に粉砕を施す。この三次粉砕工程に使用される粉砕装置は、二次粉砕工程により得られた材料を更に細かい微粉状に粉砕することができるものである。具体的には、いわゆるピンミルであって、円盤に取り付けられたピンによって、衝撃、反発の相互作用を受けて微粉砕を施すことができるものである。更に具体的には、このピンミルは、垂直方向に多数のピンを有する円盤状の回転ディスクと、この回転ディスクに向かい合う面に多数のピンを有する固定ディスクとを備え、二次粉砕工程により得られた材料を回転ディスクの中心部へ投入すると、遠心力によって回転ディスクと固定ディスクに取り付けられたピンの間隙に入り込み、ピンによる衝撃や反発の相互作用を受けて微粉状に粉砕することができるものである。この三次粉砕工程では、上述したピンミルにより、約60ミクロンメートル程度の大きさの粒に粉砕される。もちろん、粉砕装置は、上述したピンミルに限定されるものではなく、同様の機能を有する他の細粉砕装置、例えば、ボールミルや石臼等でも良いものである。上述したような粉砕工程において、回収した木質廃材を三段階に分けて、粉砕することによってセルロース系微粉粒を得る。
【0035】
一方、樹脂廃材を、例えば、ハンマーミル等を使用して粉砕し樹脂粉砕粉を得る。
そして、上記のようにして得られたセルロース系微粉粒及び樹脂粉砕粉とが均一となるように混合して混合材料とし、該混合材料を押出機で押出成形することによってコンパウンドとする。
【0036】
また、予め顔料と添加剤とを混合しておき、これら混合物を多孔円形ノズルからひも状に押し出して切断することによってペレット状のカラーペレットを製造する。
【0037】
次いで、コンパウンドにカラーペレットを押出成形機のホッパ内に投入し、加熱シリンダ内で加熱しながらシリンダ内部のスクリューにより押し出し、さらに、シリンダの先端部分に設けられた成形ダイより押し出して所望の形状に成形して樹脂成形品を製造する。
【0038】
この成形工程においては、成形温度は約160〜220℃に設定することが好ましく、特に170〜185℃の範囲がより好ましい。成形温度を160〜220℃に設定したのは、160℃未満では樹脂粉砕粉の軟化が不十分でセルロース系微粉粒と均等に混練し難く、220℃以上ではセルロース系微粉粒が熱で炭化等の変化を起こすためである。
このように成形温度を160〜220℃に設定したので、粉砕工程において得られたセルロース系微粉粒を成形工程において熱で変化させることなく、しかも樹脂粉砕粉を十分に溶融し軟化させて、セルロース系微粉粒と均等に混練することができる。
【0039】
次いで、押し出された樹脂成形品を、冷却装置、ここでは水の入った水槽に入れて冷却し、冷却された樹脂成形品はサイザー部によって形状調整を行う。
サイザー部は、成形すべき樹脂成形品、すなわち、蓋体10及び容器本体20の外径と略同型の内径を有する開口部を備え、開口部に樹脂成形品が挿通されることで樹脂成形品の断面の形状及び寸法が整えられる。
【0040】
次いで、上述したようにして成形された樹脂成形品の表面を、サンディングペーパーにより粗すことによって多数の筋状の模様を形成してサンディング処理を施す。なお、蓋体10とされる樹脂成形品の場合はサンディング処理を省略しても良い。
続いて、切断装置によりローラコンベア上の樹脂成形品の移動に合わせながら樹脂成形品を所定の長さに切断する。
次いで、切断装置によって切断されることで形成された複数の樹脂成形品を塗装装置により塗装した後、乾燥装置に搬入して乾燥する。
【0041】
以上のような作業工程を経ることでセルロース形微粉粒と樹脂とを含む混合材料からなる樹脂成形品である蓋体10及び容器本体20を得ることができる。
【0042】
次に、得られた蓋体10と容器本体20とを備えたボトルケース(容器)1を製造するボトルケース(容器)1の製造方法について説明する。
まず、予め蓋体10の当接部12のうち、容器本体20の下端部の内壁面20aに当接する面に接着剤を塗布し接着層(図示しない)を設けておく。そして、蓋体10の当接部12を内側に押さえ込みながら、支持板11から容器本体20の下端部に挿入するとともに、当接部12を容器本体20の下端部における内壁面20aに当接させる。これによって接着層により当接部12と容器本体20の内壁面20aとが接着されるとともに容器本体20の下端部が蓋体11によって塞がれ、ボトルケース1が完成する。
【0043】
そして、このように構成されたボトルケース1は図示しないが、複数積み重ねて、これら複数のボトルケース1,…を固定することでボトルラックとして用いることができる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態の蓋体10によれば、支持板11の下面外周縁部に当接部12が設けられ、当接部12は容器本体20の内壁面20aに向けて外側に傾斜するテーパー面12aを有し、かつ、弾力性を有していることから、従来と異なりその形状が単純で製造が簡単となる。また、当接部12を持ったまま、当接部12を内側に押さえ込んで容器本体20の下端部に挿入することができる。よって、その挿入動作が容易となり、さらには容器本体20への位置調整も行い易い。
【0045】
また、当接部12に容器本体20の軸方向に延在する切欠部14,…が、周方向に所定間隔で複数形成され、さらに、当接部12に容器本体20の軸方向に延在する溝部15,…が、周方向に所定間隔で複数形成されているので、当接部12が撓み易く、容易に内側に押さえ込んで容器本体20に挿入することが可能となる。また、複数の溝部15,…に接着剤等が入り込み、当接部12を容器本体20の内壁面20aに強固に接着することができ、しかも、内壁面20aに対して当接部12が滑ることを防止できる。
【0046】
蓋体10及び容器本体290は、セルロース系微粉粒と樹脂とを含む混合材料から成形してなり、さらに、容器本体20にはサンディング処理による多数の筋状の模様も形成されていることから、木質感を出すことができ、外観品質に優れたものとすることができる。また、不純物を含む木質廃材や不純物を含む樹脂廃材を利用していることから、資源の有効利用や環境保護の観点からも優れる。
【0047】
本発明の実施の形態のボトルケース1の製造方法によれば、当接部12に接着層を設け、蓋体10の当接部12を内側に押さえ込みながら、支持板11を容器本体20の下端部に挿入するとともに、当接部12を容器本体20の内壁面20に当接させることによって塞ぐので、蓋体10を容器本体20の下端部に挿入し易く、簡単にボトルケース1を製造することができる。また、当接部12を容器本体20の内壁面20aに強固に接着することができる。
【0048】
なお、上述の容器本体20は、その下端部の内壁面20aにおいて略面一とされているが、例えば図4に示す容器本体20Aのように、下端部における内壁面20aのうち蓋体10Aの当接部12に当接する面が、当接部12のテーパー面12aに沿って傾斜するように形成しても良い。すなわち、容器本体20Aの下端部の内壁面20aが外側に傾斜するテーパー面20bを有しており、このテーパー面20bが容器本体20Aの平坦な底面20cに連続している。
一方、蓋体10Aは、上述した蓋体10において当接部12の下端部、すなわちテーパー面12aに連続した面12bが、容器本体20Aの径方向に対して平坦な面となっている。
したがって、容器本体20Aの下端部のテーパー面20bと蓋体10Aの当接部12のテーパー面12aとが当接し、容器本体20Aの平坦な底面20cと蓋体10Aの当接部12の平坦な面12bとが当接し、これらテーパー面20b、12aと平坦な面20c、12bとで容器本体20Aの内壁面20aに当接部12が嵌め込まれるように構成されている。このように、容器本体20Aの下端部の内壁面20aをテーパー面20bとすることによって、蓋体10aのテーパー面12aに当接する面積が大きくなり、容器本体20Aの内壁面20aに当接部12をより確実に設けることができ、また、位置決めも容易となる。
【0049】
さらに、上述したボトルケース1では、容器本体20を円筒状としているが、これに限らず例えば図5(a)に示すように、円筒状の容器本体20Bの外周面の一部に、軸方向に延在する平面部23が形成された容器本体20Bを有するボトルケース1Bとしても良い。このように容器本体20Bの外周面に平面部23を形成すれば、横に倒して所定の箇所、例えば棚やテーブルの上などに安定した状態で設置することができる。
【0050】
また、容器本体20の内径の形状は、三角形以上の多角形状、楕円形状などとしても良く、ワインボトルWなどのボトルを挿入して保管できる筒状であれば適宜変更可能である。図5(b)では、内径の形状が六角形状の容器本体20Cを有するボトルケース1Cを図示している。
なお、図5(a)、(b)において、容器本体20B、20Cの内径の形状に伴って蓋体10B、10Cの形状も、本発明の趣旨を逸脱しないように変更することとする。
【0051】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、支持板と当接部とを備え、当接部は内壁面に向けて外側に傾斜するテーパー面を有し、かつ、弾力性を有しているので、従来に比してその形状が単純で製造が簡単となる。また、当接部を持ったまま、当接部を内側に押さえ込んで容器本体の下端部に挿入することができる。よって、その挿入動作が容易となり容器本体への位置調整も行い易い。
【0052】
請求項2の発明によれば、請求項1と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、当接部に切欠部が形成されているので、当接部が撓み易く、容易に内側に押さえ込んで容器本体に挿入することが可能となる。
【0053】
請求項3の発明によれば、請求項1又は2と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、当接部に複数の溝部が形成されているので、これら溝部に接着剤等が入り込み、当接部を容器本体の内壁面に強固に接着することができる。また、内壁面に対して当接部が滑ることを防止できる。
【0054】
請求項4の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、容器本体の下端部における内壁面が当接部のテーパー面に沿って傾斜しているので、当接部に当接する面積が大きくなり、内壁面に当接部をより確実に設けることができる。
【0055】
請求項5の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一項と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、蓋体及び容器本体は、セルロース系微粉粒と樹脂とを含む混合材料から成形してなるので、木質感を出すことができ、外観品質に優れたものとすることができる。また、資源の有効利用や環境保護の観点からも優れる。
【0056】
請求項6の発明によれば、蓋体を容器本体の下端部に挿入し易く、簡単に容器を製造することができる。
【0057】
請求項7の発明によれば、請求項6と同様の効果を得ることができるのは勿論のこと、接着層によって当接部を容器本体の内壁面に強固に接着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施の形態のボトルケースを示す図であり、ワインボトルと並べられたボトルケースの斜視図である。
【図2】図1のボトルケースの概略縦断面図である。
【図3】図2の蓋体の斜視図である。
【図4】本発明を適用した一実施の形態のボトルケースの変形例を示す概略縦断面図である。
【図5】(a)、(b)は、本発明を適用した一実施の形態のボトルケースの別の変形例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ボトルケース(容器)
10、10A 蓋体
11 支持板
12 当接部
12a テーパー面
14 切欠部
15 溝部
20 容器本体
20a 内壁面
W ワインボトル(製品)

Claims (7)

  1. 内部に製品が挿入される筒状の容器本体の下端部に設けられて、該下端部を塞ぐための蓋体であって、
    前記製品の底面を支持する支持板と、該支持板の下面外周縁部に設けられて前記容器本体の軸方向に延在し、該容器本体の下端部における内壁面に当接する当接部とを備え、
    前記当接部は、前記内壁面に向けて外側に傾斜するテーパー面を有し、かつ、弾力性を有していることを特徴とする蓋体。
  2. 請求項1に記載の蓋体において、
    前記当接部に、前記容器本体の軸方向に延在する切欠部が、周方向に所定間隔で複数形成されていることを特徴とする蓋体。
  3. 請求項1又は2に記載の蓋体において、
    前記当接部に、前記容器本体の軸方向に延在する溝部が、周方向に所定間隔で複数形成されていることを特徴とする蓋体。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓋体において、
    前記容器本体の下端部における内壁面が、前記当接部のテーパー面に沿って傾斜していることを特徴とする蓋体。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の蓋体において、
    前記蓋体及び前記容器本体は、不純物を含む木質廃材から得られたセルロース系微粉粒と、不純物を含む樹脂廃材から得られた樹脂とを含む混合材料を混合・溶融して所望形状に成形してなることを特徴とする蓋体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の蓋体と、筒状の容器本体とを備えた容器を製造する容器の製造方法であって、
    前記蓋体の前記当接部を内側に押さえ込みながら、前記支持板を前記容器本体の下端部に挿入するとともに、前記当接部を前記容器本体の下端部における内壁面に当接させることによって、前記下端部を前記蓋体により塞ぐことを特徴とする容器の製造方法。
  7. 請求項6に記載の容器の製造方法において、
    前記当接部に、前記容器本体の下端部における内壁面に接着する接着層を設けることを特徴とする容器の製造方法。
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