JP2004268656A - 助手席用エアバッグ - Google Patents

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JP2004268656A JP2003059478A JP2003059478A JP2004268656A JP 2004268656 A JP2004268656 A JP 2004268656A JP 2003059478 A JP2003059478 A JP 2003059478A JP 2003059478 A JP2003059478 A JP 2003059478A JP 2004268656 A JP2004268656 A JP 2004268656A
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Kazuaki Bito
和彰 尾藤
Kenji Shibayama
賢治 柴山
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Abstract

【課題】膨張途中の乗員側の面を、的確に、広い面積で鉛直方向に略沿わせて、車両後方側へ移動させ、膨張を完了させることができる助手席用エアバッグを提供すること。
【解決手段】助手席用エアバッグ10は、膨張時に、インストルメントパネルの上面側から、ウインドシールドとインストルメントパネルとの間に突出するとともに、車両後方側に突出して、膨張を完了させる。エアバッグ10は、エアバッグ本体11の内部に、膨張用ガスGの流れを制御する可撓性を有した整流部材17を備える。整流部材17は、膨張用ガスGの流入時、インストルメントパネルの上方で膨張用ガスを車両後方側へ流す後方流れ規制部18と、後方流れ規制部18から車両後方側へ流出した膨張用ガスGを上下両側に分岐させてエアバッグ本体11内に流出させる上下流れ規制部23と、を備える。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、助手席前方のインストルメントパネルの上面側に搭載されて、膨張時に助手席に着座した乗員を保護可能な助手席用エアバッグに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、助手席用エアバッグでは、エアバッグ本体内に、膨張用ガスの流れを制御する整流部材を配設して、この整流部材により、膨張用ガスを上下両側に流すように制御し、エアバッグの膨張途中の乗員側となる後面側を、広い面積で鉛直方向に略沿うような状態として、車両後方側に移動させる構成のものがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ちなみに、エアバッグの膨張途中の乗員側となる後面側が、広い面積で鉛直方向に略沿うような状態として、車両後方側に移動し、エアバッグが、膨張を完了させる構成であれば、膨張完了前に、エアバッグが前進してくる乗員と干渉しても、エアバッグの後面側が乗員を部分的に強く押圧することを、避けることができて、その乗員をクッション作用を奏して保護することが可能となる。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−203280号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の整流部材は、エアバッグ本体とともに折り畳まれるように、可撓性を有しており、そして、単に、エアバッグの本体内に流入してくる膨張用ガスを、上下両側に流すように、配設されるものであった。そのため、従来の整流部材では、丸く膨らんで、膨張用ガスを、エアバッグのガス流入口付近を中心とした放射状の上下方向に流出させ易くなり、膨張用ガスを安定させて上下方向両側に分岐させるように流すことに不十分となって、エアバッグの膨張途中の乗員側となる後面側を、より一層、広い面積で鉛直方向に略沿わせて車両後方側に移動させる点に、改善の余地があった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、膨張途中の乗員側の面を、的確に、広い面積で鉛直方向に略沿わせて、車両後方側へ移動させ、膨張を完了させることができる助手席用エアバッグを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエアバッグは、膨張時に、インストルメントパネルの上面側から、ウインドシールドとインストルメントパネルとの間に突出するとともに、車両後方側に突出して、膨張を完了させ、
エアバッグ本体の内部に、膨張用ガスの流れを制御する可撓性を有した整流部材を備えて構成される助手席用エアバッグであって、
整流部材が、膨張用ガスの流入時、インストルメントパネルの上方で膨張用ガスを車両後方側へ流す後方流れ規制部と、後方流れ規制部から車両後方側へ流出した膨張用ガスを上下両側に分岐させてエアバッグ本体内に流出させる上下流れ規制部と、を備えて構成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る助手席用エアバッグでは、膨張用ガスが流入されれば、膨張用ガスは、まず、整流部材の後方流れ規制部に流入し、ついで、後方流れ規制部から車両後方側に流出して上下流れ規制部に流入する。この上下流れ規制部では、膨張用ガスが、上下両側に分岐して、エアバッグ本体内に流出される。
【0009】
すなわち、本発明のエアバッグの整流部材では、膨張用ガスを、直ちに、上下流れ規制部から上下両側に分岐させてエアバッグ本体内に流出させるのではなく、上下流れ規制部から上下両側に分岐させてエアバッグ本体内に流出させる前に、予め、膨張用ガスを、後方流れ規制部を経て、インストルメントパネルの上方で後方側へ流れるように整流させている。そのため、整流部材が、エアバッグ本体とともに折り畳み可能に可撓性を有していても、後方流れ規制部の整流作用によって、上下流れ規制部での膨張用ガスの整流作用が、一層、的確に行なわれて、膨張途中のエアバッグは、乗員側となる後面側を、広い面積で鉛直方向に略沿って、車両後方側へ移動させることができる。その結果、エアバッグは、膨張完了前に、前進してくる乗員と干渉しても、乗員を部分的に強く押圧することなく、乗員を的確に保護することができる。
【0010】
したがって、本発明に係る助手席用エアバッグでは、膨張途中の乗員側の面を、確実に、広い面積で鉛直方向に略沿わせて、車両後方側へ移動させ、膨張を完了させることができて、膨張完了前でも乗員を的確に保護することができる。
【0011】
そして、膨張時の整流部材における上下流れ規制部は、後端側において、上端をウインドシールドから離れた位置に配置させ、かつ、下端をインストルメントパネルから離れた位置に配置させるように、構成することが望ましい。
【0012】
整流部材の上下流れ規制部が、このように構成されていれば、上下流れ規制部から上下に流出する膨張用ガスが、ウインドシールドやインストルメントパネルとの干渉を抑えて、エアバッグ本体内に流出することから、エアバッグの膨張途中における乗員側の面を広い面積で鉛直方向に沿わせて車両後方側へ移動させる動作を、一層、安定させることができる。
【0013】
また、後方流れ規制部が、膨張用ガスを流入させる流入口と、膨張用ガスを後方側へ流し可能な流出口と、を備えた袋形状として、構成されていれば、つぎのような作用・効果を得ることができる。
【0014】
すなわち、このような構成では、後方流れ規制部が、流入口から流入した膨張用ガスを、一旦、内部に貯留した後、全て、流出口を経て、車両後方側に流すことから、膨張用ガスの車両後方側への流出方向が安定し、エアバッグ本体内に流入する膨張用ガスが、一層円滑に、上下流れ規制部によって整流されることとなり、さらに一層、膨張途中のエアバッグの乗員側の面を、確実かつ安定させて、鉛直方向に沿った広い面積で、車両後方側に移動させることができる。
【0015】
さらに、整流部材が、上下流れ規制部と後方流れ規制部とを相互に組み付けた一体物として形成されて、エアバッグ本体内に配設されていれば、つぎの作用・効果を得ることができる。
【0016】
すなわち、このような構成では、後方・上下流れ規制部とが一体的に連結されていることから、整流部材の後方流れ規制部と上下流れ規制部とを相互に離れた別体で構成する場合に比べて、エアバッグの膨張初期から、膨張用ガスの整流作用を確保することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の助手席用エアバッグ10は、図7・8に示すように、インストルメントパネル(以下、インパネと略す)1の上面1a側の内部に搭載されるトップマウントタイプの助手席用エアバッグ装置Mに使用される。このエアバッグ装置Mは、折り畳まれたエアバッグ10と、エアバッグ10に膨張用ガスGを供給するインフレーター40と、エアバッグ10及びインフレーター40を収納保持するケース42と、エアバッグ10をケース42に取り付けるためのリテーナ37と、折り畳まれたエアバッグ10を覆うエアバッグカバー48と、エアバッグカバー48をケース42に強固に連結するための二つの閂材46と、を備えて構成されている。
【0018】
エアバッグ10をケース42に取り付けるリテーナ37は、四角環状の板金製として、所定位置に下方へ延びる複数のボルト37aを備えて、構成されている。リテーナ37は、各ボルト37aをエアバッグ10の取付孔13aを挿通させるとともに、ケース42や閂材46を挿通させて、各ボルト37aにナット38を螺合させることにより、ケース42に取り付けられている。
【0019】
インフレーター40は、シリンダタイプとして、ケース42の下部室44内に収納保持されている。
【0020】
エアバッグカバー48は、ポリオレフィン系やポリエステル系等の熱可塑性エラストマー等から形成されて、インパネ1の長方形状に開口する開口2を塞ぐように配置される天井壁部49と、天井壁部49の下面から下方へ延びる略四角筒形状の側壁部50と、から構成されている。天井壁部49は、側壁部50に囲まれた内側に、周囲に薄肉の破断予定部位を配置させて、二つの扉部49a・49aを、配設させている。天井壁部49は、膨張時のエアバッグ10に押されて破断した際、扉部49a・49aを、図7の二点鎖線に示すように、観音扉を開かせるように、車両の前後方向両側に開かせることとなる。また、天井壁部49における車両の前後の縁には、下方へ突出する複数の係止脚49bが形成されて、各係止脚49bは、インパネ1の開口2の周縁に段差を有して設けられたフランジ部3の下面側に、係止されている。側壁部50には、車両の前後方向の部位に、車両の前後方向に貫通する複数の係止孔50aが、形成されており、これらの係止孔50aと閂材46とを使用して、側壁部50がケース42の上部室43に連結されている。
【0021】
閂材46は、板金から形成された断面L字形として、ケース42の車両前後方向両側の部位に、それぞれ、配置されている。そして、各閂材46は、上端側をケース42の係止突起43aに係止させて、係止突起43aにおける側壁部50の係止孔50aからの抜けを防止して、ボルト37a・ナット38により、ケース42に固定されている。
【0022】
ケース42は、板金製として、上方を開口させた直方体形状の上部室43と、上部室43と連通するように、ケース42の下部側に配置されてインフレーター40を収納保持する下部室44と、から構成されている。
【0023】
上部室43は、折り畳んだエアバッグ10を収納する部位であり、略四角筒形状として、前後方向両側の部位に、エアバッグカバー側壁部50の各係止孔50aに挿入される係止突起43aが、外側に突出するように形成されている。下部室44には、ケース42をボディ5に取り付けるためのナット44aが取り付けられている。実施形態の場合、ケース42は、ボディ5側のリインフォースメント5aから延びるブラケット5bに取り付けられる構成としており、ボルト6を、ブラケット5bに設けられた連結孔(図符号省略)を経て、ナット44aに螺合させることにより、ブラケット5bに取り付けられている。
【0024】
エアバッグ10は、図1〜4に示すように、エアバッグ本体11内に整流部材17を配設させて構成されている。エアバッグ本体11は、ポリアミド糸やポリエステル糸等を編んだ可撓性を有した織布から形成され、エアバッグ10の膨張完了時に、乗員側の面として、略鉛直方向に沿って配置される後面部15と、後面部15の外周縁から先狭まりの四角錐台形状の周壁部14と、を備えて構成されている。
【0025】
さらに、エアバッグ本体11の周壁部14には、前部側の下面に、長方形状に開口したガス流入口12が、形成されている。ガス流入口12の周縁は、リテーナ37に押えられてケース42の上部室43に取り付けられる取付部13を構成しており、取付部13は、リテーナ37の各ボルト37aを挿通させる取付孔13aを備えている。
【0026】
整流部材17は、実施形態の場合、一枚の布材27(図5参照)から形成されて、ガス流入口12の周縁の取付部13に連結させて配設されている。整流部材17は、後方流れ規制部18と上下流れ規制部23とを備えて構成されている。
後方流れ規制部18は、エアバッグ装置Mの作動時における膨張用ガスGの流入時、インパネ1の上方に突出して、膨張用ガスGを略水平方向に沿った車両後方側へ流すように、膨張用ガスGの流れを制御する部位である。上下流れ規制部23は、後方流れ規制部18から車両後方側へ流出された膨張用ガスGを略鉛直方向に沿った上下両側に分岐させてエアバッグ本体11内に流出させる部位である。
【0027】
後方流れ規制部18は、エアバッグ本体11のガス流入口12と一致する流入口19を下部に備えるとともに、流入口19の周縁に位置して、取付部13に一体的に固着される取付部20を備えて構成されている。取付部20には、取付部13の取付孔13aと一致するように、リテーナ37のボルト37aを挿入させる取付孔20aが形成されている。
【0028】
さらに、後方流れ規制部18は、エアバッグ装置Mの作動時における流入口19から膨張用ガスGを流入させて膨らんだ際、車両の後面側となる部位18aに、車両後方側にガスGを流出させる三つの流出口21を、開口させている。これらの三つの流出口21は、エアバッグ装置Mの作動時における流入口19から膨張用ガスGを流入させて膨らんだ際、インパネ1の上面1aから上方に突出した後面18aの位置に、配置されている。そして、実施形態の場合、後方流れ規制部18は、一つの流入口19と三つの流出口21とを備えた三角柱状の袋形状としている。
【0029】
上下流れ規制部23は、後方流れ規制部18の三つの流出口21の後方側を、空間を開けて覆うように、帯状に形成されている。そして、上下流れ規制部23は、左右両側23a・23bを後面18aの左右両縁に結合させるように、配設されて、上下に、流出口24・25を開口させている。そのため、この上下流れ規制部23では、後方流れ規制部18の各流出口21から車両後方側に流出してきた膨張用ガスGを、上流出口24と下流出口25とから、上下両側に分岐させるように、流出させることとなる。
【0030】
また、この上下流れ規制部23では、エアバッグ装置Mの作動時における膨張用ガスGの流入時において、インパネ1の上面1aから上方位置に配置されて、車両後方側に膨らんだ際、後端23c、すなわち、左右の縁23a・23bの中央部23cが、その上端23dと下端23eとを略鉛直方向に沿って配置させるとともに、上端23dをウインドシールドSから離れた位置に配置させ、かつ、下端23eをインパネ1の上面1aから離れた位置に配置させるように、構成されている。なお、このような構成は、エアバッグ10の形状の他、エアバッグ装置Mのケース42の形状や装置M自体の配置等を、所定の形状や配置等に設定することによって、行なっている。
【0031】
整流部材17は、図5に示すように、ポリアミド糸やポリエステル糸等を編んだ可撓性を有した織布からなる一枚の整流部材用布材27から、形成されている。この布材27は、平らに展開した際、略六角板形状の本体部28と、本体部28の一辺から延びる長方形板状の後面部29と、本体部28の対称的な位置から外方に延びる二つの長方形板状の上下流れ用舌片31と、を備えて構成されている。本体部28の外周縁における後面部29や舌片31・31と接していない部位には、三つの取付部用舌片30が形成され、後面部29の突出端の縁にも、一つの取付部用舌片30が形成されている。これらの舌片30は、整流部材17の取付部20を形成することとなる。また、本体部28と後面部29とは、後方流れ規制部18を形成する部位となって、後面部29が後方流れ規制部18の後面18aを形成することとなる。後面部29の貫通孔29aは、後方流れ規制部18の流出口21となる。
【0032】
そして、本体部28と後面部29とは、本体部28における各上下流れ用舌片31・31との境界部位28a・28aと、後面部29の対向する側縁29b・29bと、の近い部位相互を、縫合糸32(図3・4参照)によって縫合して、後方流れ規制部18を形成している。そして、二つの上下流れ用舌片31・31は、先端31a・31a相互を縫合糸32による縫合により結合させて、上下流れ規制部23を形成している。
【0033】
このように所定部位を縫合して形成した整流部材17は、袋状に形成したエアバッグ本体11の取付部13に、縫合等により、取付部20を結合させて、エアバッグ10を製造している。なお、取付部13・20の取付孔13a・20aは、取付部13・20相互を結合させた後に、一体的に孔明け加工して形成してもよい。
【0034】
そして、このように製造したエアバッグ10の車両への搭載を説明すると、まず、各取付孔13a・20aからボルト37aを突出させるように、内部にリテーナ37を配設させた状態で、エアバッグ10を折り畳み、さらに、折り崩れしないように、折り畳んだエアバッグ10を破断可能な図示しないラッピング材によって、くるんでおく。
【0035】
このエアバッグ10の折り畳みでは、まず、図6のA・Bに示すように、膨張完了状態の上部10a側を、ガス流入口12側に接近させるように、エアバッグ10を平らにする。この時、整流部材17は、車両前方側に倒すようにして、ガス流入口12に、整流部材17における後方流れ規制部18の後面18aや上下流れ規制部23を、対向させる。また、エアバッグ10における車両の左右両縁側の部位は、左右方向の中央側に入れ込んでおく。ついで、図6のB・Cに示すように、車両前方側の部位34を蛇腹折りし、車両後方側の部位35を、ガス流入口12側に向けるようにロール折りする。そして、図7に示すように、ロール折り部位35をガス流入口12の上方に配置するとともに、その上方に蛇腹折り部位34を載せ、既述したように、ラッピング材でくるめば、折り畳み作業を完了させることができる。
【0036】
そして、エアバッグ10の折り畳み完了後には、予め、下部室44内にインフレーター40を収納させておいたケース42に対し、リテーナ37の各ボルト37aをケース42の各底壁部35から突出させるように、折り畳んだエアバッグ10を上部室43内に収納させて、さらに、上方から、エアバッグカバー48の側壁部50を上部室43に外装し、側壁部50の各係止孔50aに周壁部34の係止突起43aを挿入させる。
【0037】
ついで、各閂材46の上端を、側壁部50から突出している係止突起43aに係止させるとともに、各閂材46にボルト37aを挿通させ、各ボルト37aにナット38を螺合させて、ケース42の前後部位に閂材46を固定させれば、エアバッグ装置Mを組み立てることができる。
【0038】
そして、このように組み立てた助手席用エアバッグ装置Mは、車両に組み付けた状態のインパネ1の開口2から挿入させて、各係止脚49bをフランジ部3に係止させるとともに、ブラケット5bを経て、ナット44aにボルト6を螺合させ、ケース42をボディ5に連結すれば、車両に搭載することができる。
【0039】
エアバッグ装置Mの車両への搭載後、インフレーター40から膨張用ガスGが吐出されれば、エアバッグ10が、膨張して、図示しないラッピング材を破断するとともに、エアバッグカバー48の所定部位を破断させて、扉部49a・49aを図7・8の二点鎖線に示すように開かせることにより、ケース上部室43から、大きく突出することとなる。
【0040】
そして、実施形態のエアバッグ10では、膨張用ガスGが流入されれば、膨張用ガスGは、まず、図8に示すように、流入口12・19から整流部材17の後方流れ規制部18に流入し、ついで、後方流れ規制部18の流出口21から車両後方側に流出して上下流れ規制部23に流入する。この上下流れ規制部23では、膨張用ガスGが、上・下流出口24・25から上下両側に分岐して、エアバッグ本体11内に流出される。
【0041】
すなわち、実施形態のエアバッグ10では、整流部材17が、膨張用ガスGを、直ちに、上下流れ規制部23から上下両側に分岐させてエアバッグ本体11内に流出させるのではなく、上下流れ規制部23から上下両側に分岐させてエアバッグ本体11内に流出させる前に、予め、膨張用ガスGを、後方流れ規制部18を経て、インパネ1の上方で水平方向に沿った後方側へ流れるように整流させている。そのため、整流部材17が、エアバッグ本体11とともに折り畳み可能に可撓性を有していても、後方流れ規制部18の整流作用によって、上下流れ規制部23での膨張用ガスGの整流作用が、一層、的確に行なわれ、上下流れ規制部23から鉛直方向に沿って膨張用ガスGがエアバッグ本体11内に流出して、膨張途中のエアバッグ10は、図8・9に示すように、乗員側となる後面部15側を、広い面積で鉛直方向に略沿って、車両後方側へ移動させることができる。その結果、エアバッグ10は、膨張完了前に、前進してくる乗員と干渉しても、乗員を部分的に強く押圧することなく、乗員を的確に保護することができる。
【0042】
したがって、実施形態の助手席用エアバッグ10では、膨張途中の乗員側の後面部15を、確実に、広い面積で鉛直方向に略沿わせて、車両後方側へ移動させ、膨張を完了させることができて、膨張完了前でも乗員を的確に保護することができる。
【0043】
そして、実施形態では、膨張時の整流部材17における上下流れ規制部23が、後端23c側において、上端23dをウインドシールドSから下方離れた位置に配置させ、かつ、下端23eをインパネ1から上方に離れた位置に配置させるように、構成されている。そのため、上下流れ規制部23の上・下流出口24・25から上下に流出する膨張用ガスGが、ウインドシールドSやインパネ1との干渉を抑えて、エアバッグ本体11内に流出することから、エアバッグ10の膨張途中における乗員側の後面部15を広い面積で鉛直方向に沿わせて車両後方側へ移動させる動作を、一層、安定させることができる。
【0044】
また、実施形態では、後方流れ規制部18が、膨張用ガスGを流入させる流入口19と、膨張用ガスGを後方側へ流し可能な流出口21と、を備えた袋形状としている。そのため、後方流れ規制部18が、流入口19から流入した膨張用ガスGを、一旦、内部に貯留した後、全て、流出口21を経て、車両後方側に流すことから、膨張用ガスGの車両後方側への流出方向が安定し、エアバッグ本体11内に流入する膨張用ガスGが、一層円滑に、上下流れ規制部23によって整流されることとなって、さらに一層、膨張途中のエアバッグ10の乗員側の面15を、確実かつ安定させて、鉛直方向に沿った広い面積で、車両後方側に移動させることができる。
【0045】
なお、この上記の点を考慮しなければ、図10に示すエアバッグ10Aのように、整流部材17Aにおける後方流れ規制部18Aを、曲った煙突状の略四角筒形状に形成して、ガス流入口12側の流入口19から流入する膨張用ガスGを、上端の流出口21から車両後方側に流出させるように、構成してもよい。
【0046】
さらに、実施形態では、整流部材17が、上下流れ規制部23と後方流れ規制部18とを相互に組み付けた一体物として形成されて、エアバッグ本体11内に配設されている。すなわち、後方・上下流れ規制部18・23とが相互に一体的に連結されていることから、整流部材17の後方流れ規制部18と上下流れ規制部23とを相互に離れた別体で構成する場合に比べて、エアバッグ10の膨張初期から、膨張用ガスの整流作用を確保することができる。なお、この点を考慮しなければ、図11に示すエアバッグ10Bのように、エアバッグ本体11の取付部13に取付部20を取り付けた後方流れ規制部18Aと、規制部18Aと別体として、エアバッグ本体11の周壁部14における左右の側壁部14a・14bに、左右方向の両縁23a・23bを固定させた上下流れ規制部23Aと、から整流部材17Bを形成してもよい。
【0047】
さらにまた、実施形態では、膨張時のエアバッグ10における整流部材17の上下流れ規制部23が、その後端23cをインパネ1の後端1bより車両前方側に配置させた場合を示した。しかし、図12に示すエアバッグ10Cのように、上下流れ規制部23の後端23cが、インパネ1の後端1bより車両後方側に配置されるように、構成してもよい。このエアバッグ10Cでは、上下流れ規制部23の上・下流出口24・25から上下両側に分岐して流出する膨張用ガスG、特に、下流出口25から流出する膨張用ガスGが、インパネ1の上面1aと全く干渉する虞れが生じないことから、一層、膨張途中のエアバッグ10の後面部15が、一層、円滑に広い面積で鉛直方向に沿って、車両後方側に移動する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態を示す斜視図である。
【図2】実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態を示す一部破断斜視図である。
【図3】同実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の部分横断面であり、図1のIII−III部位に対応する。
【図4】同実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態の部分縦断面であり、図1のIV−IV部位に対応する。
【図5】同実施形態のエアバッグに使用する整流部材の展開図である。
【図6】同実施形態のエアバッグの折り畳みを説明する図である。
【図7】同実施形態のエアバッグを使用した助手席用エアバッグ装置の使用状態を示す断面図である。
【図8】同実施形態のエアバッグの膨張状態を説明する図である。
【図9】同実施形態のエアバッグの膨張完了状態を説明する図である。
【図10】同実施形態の変形例を示す図である。
【図11】同実施形態の他の変形例を示す図である。
【図12】同実施形態のさらに他の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1…インストルメントパネル・インパネ、
1a…上面、
10・10A・10B・10C…エアバッグ、
11…エアバッグ本体、
15…後面部、
17・17A・17B…整流部材、
18・18A…後方流れ規制部、
19…(後方流れ規制部の)流入口、
21…流出口、
23・23A…上下流れ規制部、
24…上流出口、
25…下流出口、
M…助手席用エアバッグ装置、
S…ウインドシールド。

Claims (4)

  1. 膨張時に、インストルメントパネルの上面側から、ウインドシールドとインストルメントパネルとの間に突出するとともに、車両後方側に突出して、膨張を完了させ、
    エアバッグ本体の内部に、膨張用ガスの流れを制御する可撓性を有した整流部材を備えて構成される助手席用エアバッグであって、
    前記整流部材が、膨張用ガスの流入時、前記インストルメントパネルの上方で膨張用ガスを車両後方側へ流す後方流れ規制部と、該後方流れ規制部から車両後方側へ流出した膨張用ガスを上下両側に分岐させて前記エアバッグ本体内に流出させる上下流れ規制部と、を備えて構成されていることを特徴とする助手席用エアバッグ。
  2. 膨張時の前記整流部材における上下流れ規制部が、後端側において、上端を前記ウインドシールドから離れた位置に配置させ、かつ、下端を前記インストルメントパネルから離れた位置に配置させるように、構成されていることを特徴とする請求項1に記載の助手席用エアバッグ。
  3. 前記後方流れ規制部が、膨張用ガスを流入させる流入口と、膨張用ガスを後方側へ流し可能な流出口と、を備えた袋形状として、構成されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の助手席用エアバッグ。
  4. 前記整流部材が、前記上下流れ規制部と前記後方流れ規制部とを相互に組み付けた一体物として形成されて、前記エアバッグ本体内に配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の助手席用エアバッグ。
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