JP2004267455A - 遊技機及びプログラム及び記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】大当たりに当選したか否かに基づく演出を行うにあたって、遊技者の緊張感を高める。
【解決手段】ハズレに当選した場合には、演出スイッチ23〜25は90度回転せずに途中で回転不能となる。大当たりに当選した場合には、演出スイッチ23〜25のうちのいずれかが90度回転可能となる。演出スイッチ23〜25のいずれかが90度回転されると、演出装置22が作動する。演出装置22が作動されると可動体22aが可動する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ店などの遊技場に設置して使用される遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ店などの遊技場に設置して使用されるパチンコ機は、その遊技媒体となっているパチンコ球に一定の価値が与えられ、ゲームを行って獲得した価値媒体としてのパチンコ球を種々の景品に交換することができる。このため、遊技者はパチンコ球を大量に獲得するということだけを目的とし、短期間のうちに大量のパチンコ球を獲得できる大当たりモードに移行してゲームを行うことが最大の楽しみとなっている。なお、本明細書中ではパチンコ機を例に挙げて説明しているため、遊技媒体としてパチンコ球を用いて説明するが、遊技媒体としてはメダルなどの他の媒体も含む。また、盤面に設けられた入賞口にパチンコ球が入ることを入賞とする。
【0003】
パチンコ機の一種としてデジパチと呼ばれるタイプのパチンコ機がある。デジパチタイプのものは、盤面の中央部分に図柄表示装置が設けられており、始動入賞口にパチンコ球が入賞すると図柄表示装置が作動される。図柄表示装置では、複数種類の図柄の表示が順々に変化する可変表示が所定表示領域にて行われる。大当たりモードに移行させるか否かは始動入賞口にパチンコ球が入賞したことを契機に行われる大当たり決定抽選によって決定される。大当たり決定抽選で大当たりに当選すると図柄表示装置により特定の図柄にて構成される組み合わせが表示され、大当たりモードに移行される。大当たりモードでは、アタッカと呼ばれる可動扉がアタッカの奥に設けられた大入賞口を開放する位置から閉じる位置になることを1ラウンドとして、一定回数を限度に繰り返し可動される。そして、1ラウンドにつき例えば大入賞口が30秒開放されるか又は大入賞口にパチンコ球が10個入賞するまでアタッカが開放され続ける。
【0004】
ところで、デジパチタイプのパチンコ機で、7セグメントを用いた演出用表示装置を設け、演出用表示装置によって図柄表示装置とは別個に大当たり決定抽選の抽選結果を表示するようにしたものがある。このようなパチンコ機では、図柄表示装置によって表示される図柄の停止態様が演出用表示装置でも表示されるようになっており、図柄表示装置の作動中に遊技者が演出用表示装置の図柄停止用に設けられたストップボタンを操作すると、図柄表示装置で停止表示される図柄の停止態様を先行して知ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような演出用表示装置が設けられたパチンコ機では、ストップボタンを操作しなくても、一定時間経過後に演出用表示装置での図柄の可変表示が停止される。しかしながら、ストップボタンを操作した場合と操作しなかった場合、いずれの場合でも図柄の可変表示が同じ停止態様で停止されるので、ストップボタンを操作することへの緊張感が薄くなってしまい、遊技者はストップボタンを操作することに飽きてしまうという欠点があった。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、大当たりに当選したか否かに基づく演出を行うにあたって、遊技者の緊張感を高めるとともに遊技を優位に進めることができるようにした遊技機及びプログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の遊技機は、少なくとも通常モードと特定モードとでのゲームが行われ、前記特定モードでは利益が得やすくなるように通常モードよりも有利な遊技状態となり、ゲーム上の所定の条件が満たされた場合に、識別情報の可変表示を行うとともに、前記識別情報の可変表示を所定の停止態様で停止表示する可変表示手段と、前記特定モードに移行させるか否かを少なくとも抽選により決定するモード移行決定手段とを備えた遊技機において、前記モード移行決定手段による抽選に当選したか否か又は前記モード移行決定手段での抽選に当選した可能性度合の少なくともいずれか一方を、所定態様の演出によって示す演出手段と、遊技者によって操作可能となるように設けられ、前記可変表示手段による識別情報の可変表示中に操作を行うことによって前記演出手段に前記所定態様の演出を行わせ得る演出指示手段と、前記演出手段によって行われる前記所定態様の演出データが記憶された演出記憶手段と、前記演出指示手段が操作されたことに応答し、前記演出記憶手段から前記所定態様の演出データを読み出して前記演出手段に行わせ得る所定態様の演出を設定し得る演出設定手段を設けたものである。
【0008】
なお、前記演出設定手段は、前記モード移行決定手段での抽選に当選したか否かの情報又は前記可能性度合に応じて、前記演出指示手段による操作に基づいて行われる前記所定態様の演出の形態を変化させることが好ましい。
【0009】
また、前記モード移行決定手段での抽選に当選したか否かの情報に基づいて、前記演出手段に前記所定態様の演出を行わせるか否かを決定する演出実行決定手段を設けることが好ましい。
【0010】
また、前記演出手段を、前記可変表示手段又は前記演出を可動物を作動させることにより行う可動物作動手段又は前記演出を音声を発生させることにより行う音声発生手段又は前記演出を光源から光を発生させることにより行う光発生手段又は前記演出を遊技機の所定箇所を振動させることにより行う振動発生手段の少なくともいずれかから構成し、所定態様の演出を行わせるようにすることが好ましい。
【0011】
また、前記演出手段を、前記可変表示手段又は前記可動物作動手段又は前記音声発生手段又は前記光発生手段又は前記振動発生手段の少なくとも2つを組み合わせて構成し、前記演出設定手段は各演出手段に基づいて前記所定態様の演出を行わせることが好ましい。
【0012】
また、前記モード移行決定手段での抽選に当選したか否かの情報に基づいて、複数の前記演出手段のうちのいずれを用いるかを決定する演出決定手段を設けることが好ましい。
【0013】
用いるプログラムとしては、ゲーム上の所定の条件が満たされた場合に、識別情報の可変表示を行うとともに、前記識別情報の可変表示を所定の停止態様で停止表示する可変表示手段と、前記特定モードに移行させるか否かを少なくとも抽選により決定するモード移行決定手段と、前記モード移行決定手段による抽選に当選したか否か又は前記モード移行決定手段での抽選に当選した可能性度合の少なくともいずれか一方を、所定態様の演出によって示す演出手段と、遊技者によって操作可能となるように設けられ、前記可変表示手段による識別情報の可変表示中に操作を行うことによって前記演出手段に前記所定態様の演出を行わせ得る演出指示手段と、前記演出手段によって行われる前記所定態様の演出データが記憶された演出記憶手段と、前記演出指示手段が操作されたことに応答し、前記演出記憶手段から前記所定態様の演出データを読み出して前記演出手段に行わせ得る所定態様の演出を設定し得る演出設定手段として遊技機のコンピュータを機能させるものがよい。
【0014】
また、用いる記録媒体は、請求項7記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なものである。なお、本発明におけるプログラム及び記録媒体は、前述した構成を可能な限り組み合わせたプログラム及び記録媒体として用いることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に示されたパチンコ機10では、通常モード及び大当たりモード(特定モード)の2つのゲームモードが設けられている。大当たりモードは、後述する始動入賞口にパチンコ球が入賞したことを契機に行われる大当たり決定抽選で大当たりに当選すると移行され、遊技者にとって通常モードよりも有利な遊技状態となる。大当たりモードは、16ラウンドが継続して実行される。1ラウンドは、大入賞口が30秒開放されるか又は大入賞口にパチンコ球が10個入賞されると終了される。
【0016】
パチンコ機10の盤面11中央部には図柄可変表示手段として機能する図柄表示装置12が組み込まれている。また、盤面11には、始動入賞口13、通常入賞口14、入賞通過口14a、アタッカ15、アウト口16が設けられ、さらに図示は省略してあるが、障害釘や風車などが設けられている。
【0017】
パチンコ球は球発射装置によって一個ずつ盤面11に打ち出され、始動入賞口13又は通常入賞口14又は入賞通過口14aのいずれかに入賞するか、あるいは、ハズレ扱いとなるアウト口16に入る。アタッカ15の奥には大入賞口17が設けられており、アタッカ15は大入賞口17を開放する開放位置と大入賞口17を閉じる閉じ位置との間で回動自在に取り付けられている。
【0018】
可変表示手段である図柄表示装置12には液晶パネル18が組み込まれている。液晶パネル18には、識別情報として第1列目〜第3列目の3列に配列された3個の図柄が表示されている。そして、予め定められた所定数の特定入賞口(始動入賞口13)にパチンコ球が入賞されたことを契機に、乱数発生手段により乱数を抽出し、該乱数と予め定められた数値が一致しているか否かを判定し、該判定結果に基づいて図柄表示装置12が作動され、液晶パネル18から各列ごとに図柄が流れるように可変表示される。液晶パネル18上では、3個の図柄を組み合わせた入賞有効ラインが設定されている。図柄の可変表示が行われた後に停止表示が行われた結果、入賞有効ライン上に特定の図柄が揃うと大当たりとなって、通常モードから大当たりモードに移行される。なお、表示されている図柄の数は特に限定されるものではない。
【0019】
図柄表示装置12の上方には保留玉表示部19が設けられている。図柄表示装置12が作動され、液晶パネル18で図柄の可変表示が行われている間にパチンコ球が始動入賞口13に入賞した場合には、所定個数(例えば4回)の入賞を限度に入賞に基づく制御の保留状態となる保留球として記憶され、保留球表示部19により保留球の個数が表示される。図柄表示装置12の作動が終了した図柄停止表示の時点で保留球表示部19により保留球が表示されている場合には、保留球表示が1つ消灯されるとともに前記保留状態が解除され、再び図柄表示装置12が作動され、図柄の可変表示が開始される。
【0020】
始動入賞口13、通常入賞口14、大入賞口17にパチンコ球が入賞するとパチンコ球の払い出しが行われる。パチンコ球は払い出し口20から受け皿21に払い出される。なお、入賞通過口14aにパチンコ球が入賞すると始動入賞口13の近傍に設けられた一対の可動片の可動開始に関わる抽選を行い、この抽選に当選すると可動片が可動されて始動入賞口13が開放される。これにより、始動入賞口13にパチンコ球が入賞しやすくなる。
【0021】
図柄表示装置12の液晶パネル18の上方には、演出装置22が設けられている。演出装置22には可動体22aが設けられている。また、図柄表示装置12の下方には、演出指示手段である演出スイッチ23〜25が設けられている。演出スイッチ23〜25は半時計方向に回転可能となるように設けられており、液晶パネル18によって図柄の可変表示中(図柄停止表示となる前の所定時期)に特定の演出が行われた場合に操作可能となる。演出スイッチ23〜25は、大当たりに当選判定している場合は3つのうちのいずれかが回転可能範囲が広がる90度回転可能となり、ハズレに落選判定している場合はいずれも回転可能範囲が広がる90度へと回転せずに途中で回転不能となる。演出スイッチ23〜25のうちのいずれかが90度回転されると、この回転に応じて可動体22aが可動され、大当たりに当選したことが遊技者に報知される。
【0022】
演出スイッチ23〜25の操作時には、各スイッチに荷重をかけられるようにしてもよい。また、演出スイッチ23〜25を回転可能にする回転範囲又は各スイッチにかけられた荷重の大きさは、大当たり発生への可能性度合を示しており、回転可能範囲又は荷重が大きいほど可能性度合が高いことを示している。なお、演出スイッチ23〜25を回転不能にする場合は、適宜の機構を用いて回転不能としてよい。
【0023】
図2に示すように、パチンコ機10は基本的に制御部30とメモリ31とを含むマイクロコンピュータによって管制される。制御部30にはCPU30aの他、後述する大当たり決定部43、演出態様記憶部44、スイッチ荷重決定部45、演出実行決定部46が設けられている。CPU30aはメモリ31のROM領域に格納されたシーケンスプログラムにしたがってパチンコ機10の動作を制御し、各ゲームモードでのゲームを実行させる。
【0024】
CPU30aには、入力インターフェイス32を介して始動入賞口入賞球検出センサ33、大入賞口入賞球検出センサ34、通常入賞口入賞球検出センサ35、払出口払出球検出センサ36が接続されており、出力インターフェイス37を介して図柄表示制御装置38、ランプ制御装置39、音声制御装置40、払出制御装置41、アタッカ開閉用ソレノイド42が接続されている。
【0025】
始動入賞口入賞球検出センサ33では始動入賞口13、大入賞口入賞球検出センサ34では大入賞口17、通常入賞口入賞球検出センサ35では通常入賞口14にパチンコ球が入賞されたか否かが検出され、払出口払出球検出センサ36では払い出し口20からパチンコ球が払い出されたか否かが検出される。
【0026】
始動入賞口入賞球検出センサ33によりパチンコ球の入賞が検出されると、CPU30aにスタート信号が入力される。CPU30aはスタート信号に応答して大当たり決定部43を作動させる。
【0027】
大当たり決定部43は乱数発生器、乱数サンプリング回路、大当たり決定テーブルを含んでおり、始動入賞口入賞球検出センサ33によりパチンコ球の入賞が検出されるたびに1つの乱数値を抽選する。抽選された乱数値は大当たりテーブルと照合され、大当たりモードに移行させるか否かが抽選判定の結果として決定され、該決定に係る情報(例えばコマンド)が生成される。
【0028】
大当たり決定テーブルでは、乱数値がその大きさに応じて2つのグループにグループ分けされている。2つの乱数値グループには、ハズレ、大当たりモードに移行させる大当たりがそれぞれ割り当てられており、サンプリングされた乱数値がいずれのグループに属する値であるかによって、ハズレ及び大当たりのいずれかにするかを決定する当選判定が行われる。抽選が終了すると抽選結果信号がCPU30aにフィードバックされる。
【0029】
図柄表示制御装置38は始動入賞口入賞球検出センサ33によるスタート信号が入力されると前記当選判定の結果に基づいて作動される。図柄表示制御装置38は、図柄データメモリ、乱数発生器、乱数サンプリング回路、図柄データテーブルを備えている。図柄データメモリには各図柄のグラフィックデータが格納されており、スタート信号が入力されると、図柄データメモリからグラフィックデータが読み出されて図柄表示装置12による図柄の可変表示が行われる。
【0030】
また、大当たり決定部43から抽選結果信号がCPU30aに入力されると、CPU30aはメモリ31に格納させた停止図柄用乱数サンプリング回路に基づいて乱数値のサンプリングを行わせ、サンプリングされた乱数値を停止図柄テーブルと比較させる。
【0031】
停止図柄テーブルはハズレ用、大当たり用、当選確率上昇変動付き大当たり用の3種類設けられており、サンプリングされた乱数値は大当たり決定部43での抽選結果に対応する停止図柄テーブルと照合される。ぞれぞれの停止図柄テーブルには、グループ分けされた乱数値に入賞有効ライン上に停止させる図柄の組み合わせが割り当てられており、サンプリングされた乱数値がいずれのグループに属する値であるかによって、入賞有効ライン上に停止される図柄の組み合わせが決定される。
【0032】
図柄表示制御装置38では、液晶パネル18で表示されている図柄ごとに割り当てた先頭アドレスを監視することにより、どの表示位置でどの図柄が表示されているかが常時識別されており、抽選により停止させる図柄が決定されると、決定された図柄が各表示位置に表示されるように図柄の停止制御が行われる。なお、停止図柄テーブルには、例えば入賞有効ライン上に図柄が2個停止したときに特定の図柄が揃った状態、つまりはリーチ状態となったときの図柄の変動態様、図柄可変表示中に行われるリーチ予告での図柄の変動態様、大当たり予告での図柄の停止態様など、通常時とは異なる図柄の変動態様を行わせるか否かのデータも含まれている。また、予め定められた時間の経過に基づいて図柄の識別に関わる監視を行わずに、決定された図柄データを割り込み処理にて液晶パネル18へ表示されるようにしてよい。
【0033】
ランプ制御装置39では、盤面上のランプやパチンコ機の枠に設けられたランプ、保留球表示部19の奥に組み込まれたランプなど、パチンコ機10に設けられた各種ランプの点灯制御が行われる。例えば始動入賞口13にパチンコ球が入賞し、スタート信号がCPU30aに入力されると、CPU30aによりランプ制御装置39が作動され、盤面上のランプの点灯、点滅などの制御が行われる。また、液晶パネル18で図柄の可変表示が行われている間にスタート信号が入力された場合、CPU30aはスタートフラグをメモリ31のRAM領域に書き込むとともに、ランプ制御装置39を作動させて保留球表示部19を1つ毎に点灯させる。図柄の可変表示が終了し、停止表示が行われるとCPU30aはRAM領域に書き込まれたスタートフラグ又は抽選された乱数値又は抽選判定の結果として生成される情報を読み出すとともにランプ制御装置39の作動させて保留球表示部19を消灯させる。これにより、保留球表示部19の奥に組み込まれたランプの点灯制御が行われる。
【0034】
音声制御装置40はサウンドメモリを備えており、図柄の可変表示時や大当たりモードへの移行時、大当たりモード中、演出時などのときに、サウンドメモリからサウンドプログラムを読み出し、パチンコ機10のスピーカーやサウンドプロセッサを介して音楽や音声などを出力する。
【0035】
払出制御装置41は、始動入賞口入賞球検出センサ33、大入賞口入賞球検出センサ34、通常入賞口入賞球検出センサ35のいずれかのセンサによってパチンコ球が入賞したことが検出されると作動される。払出制御装置41はメモリを備えており、このメモリ内には配当球テーブルが格納されている。配当球テーブルには各入賞口ごとのパチンコ球1個の入賞に対する配当球の個数が書き込まれている。いずれかの入賞口で入賞が発生すると払出制御装置41はホッパー装置を駆動し、入賞口の種類に応じた個数のパチンコ球の払い出しを行わせる。払い出されたパチンコ球は払出口払出球検出センサ36により検出され、検出信号がCPU30aに入力される。CPU30aは払出口払出球検出センサ36により検出されたパチンコ球の数をカウントし、規定通りの個数のパチンコ球が払い出されているか否かを監視する。
【0036】
アタッカ開閉用ソレノイド42は、大当たり決定部43で大当たりモードに移行させることが決定(当選判定)されると作動される。アタッカ開閉用ソレノイド42はアタッカ15に連結されており、アタッカ開閉用ソレノイド42が作動されると、アタッカ15が大入賞口17を開放する開放位置と大入賞口17を閉じる閉じ位置との間で回動される。
【0037】
アタッカ15が開放位置に可動されると、CPU30aは大入賞口17に入賞したパチンコ球の数をカウントし、カウントされたパチンコ球の数が一定個数に達すると再びアタッカ開閉用ソレノイド42を作動させ、アタッカを閉じ位置に可動させる。また、アタッカ15が開放位置に回動されると、CPU30aは大入賞口17の開放時間の計時を開始し、大入賞口17の開放時間が一定時間に達すると再びアタッカ開閉用ソレノイド42を作動させ、アタッカを閉じ位置に可動させる。
【0038】
演出態様記憶部44は演出記憶手段として機能するものであり、液晶パネル18による演出、演出装置22による演出、スピーカーから発生される音声による演出など各演出の実行プログラムが格納されている。CPU30aは演出態様記憶部44から実行プログラムを読み出すことにより演出装置22の作動制御を行う。
【0039】
スイッチ荷重決定部45では、演出スイッチ23〜25にかけれられる荷重の大きさが抽選により決定される。荷重の大きさは「大」、「中」、「小」の3種類設けられており、荷重の大きさ「大」が大当たり発生への可能性度合が一番高く、次に「中」、そして「小」が大当たり発生への可能性度合が一番低くなる。スイッチ荷重決定部45での抽選で用いられる荷重テーブルでは、大当たり決定部43での抽選に当選した場合は「大」、大当たり決定部43での抽選でハズレに当選した場合は「小」が選択されやすくなるように、乱数値のグループ分けが行われている。
【0040】
演出実行決定部46は、実行する演出の種類が抽選により決定される。演出実行決定部46での抽選で用いられる演出決定テーブルは、大当たり決定部43での抽選に当選判定した場合に用いられるテーブルと大当たり決定部43での抽選でハズレに落選判定した場合に用いられるテーブルとの2種類のテーブルから構成されており、大当たり決定部43での抽選結果に応じて使い分けられる。演出内容は、演出スイッチ23〜25の回転可能範囲又は回転させるときの荷重を前記可能性度合に応じて変更する演出、液晶パネル18で行う演出、演出装置22で行う演出、スピーカーから発生される音声による演出を実行するためのものが含まれている。
【0041】
次に、上記のように構成されたパチンコ機の作用について図3のフローチャートを用いて説明する。パチンコ機10では先ず通常モードでのゲームが行われる。遊技者がゲームを開始し、盤面11にパチンコ球が打ち出されると、始動入賞口13又は通常入賞口14又は入賞通過口14aのいずれかに入賞するか、あるいは、アウト口16に入る。
【0042】
始動入賞口13にパチンコ球が入賞すると、始動入賞口入賞球検出センサ33からCPU30aにスタート信号が入力される。スタート信号に応答してCPU30aは図柄表示制御装置38を作動させる。図柄表示制御装置38は図柄データメモリから各図柄のグラフィックデータを読み出し、液晶パネル18上で図柄の可変表示を行わせる。なお、本実施形態では、図柄の可変表示の背景にてアニメーション演出も行われる。これと同時にランプ制御装置40及び音声制御装置41が作動され、パチンコ機10のランプの点灯・点滅制御が行われるとともに、スピーカーからは図柄の可変表示が行われていることを示す音楽が出力される。
【0043】
スタート信号が入力されると大当たり決定部43が作動され、抽選が行われる。大当たり決定部43にて抽選判定行われると、ハズレ又は大当たりのいずれかが決定される。抽選の結果はCPU30aにフィードバックされる。
【0044】
大当たり決定部43で抽選が行われることに基づいて演出実行決定部46が作動され、大当たり決定部43での抽選結果に応じた演出決定テーブルを用いて抽選が行われる。これにより、大当たり決定部43での抽選結果に応じた内容の演出が行われる。
【0045】
演出実行決定部46での抽選で演出装置22を用いて演出を行うことが決定された場合には、スイッチ荷重決定部45が作動され、演出スイッチ23〜25にかける荷重の大きさが抽選により決定される。演出スイッチ23〜25にかけられる荷重の大きさは、大当たり決定部43での抽選に当選した場合は、荷重が大きくなりやすくなり、大当たり決定部43での抽選に当選しなかった場合には、荷重が小さくなりやすくなる。
【0046】
演出装置22を用いて演出を行うことが決定された場合には、先ず、図柄の可変表示中に液晶パネル18から特定の演出が行われる。液晶パネル18から特定の演出が行われると演出スイッチ23〜25が操作可能とされる。遊技者は、液晶パネル18から特定の演出が行われた後に演出スイッチ23〜25を半時計方向に回転させる。
【0047】
また、ハズレとなり落選した場合には、演出スイッチ23〜25は90度回転せずに途中で回転不能とされやすくし、大当たりに当選した場合には、演出スイッチ23〜25のうちのいずれかが90度回転可能とされやすくすると好適である。更に、演出スイッチ23〜25のいずれかが90度回転されると、CPU30aは演出装置22を作動させてもよい。この場合には、演出装置22が作動されると可動体22aが可動され、所定態様の演出を行うようにすることが好適である。また、演出装置22の作動と同時に、CPU30aは音声制御装置40を作動させ、スピーカーから大当たりに当選又は落選したことを示す音声を発生させるようにしてもよい。これにより、遊技者は図柄の可変表示が停止される前に大当たりに当選したか又は該当選に係る可能性度合を察知することができる。結果的に、液晶パネル18、CPU30a、演出装置22、音声制御装置40は演出手段として機能する。
【0048】
大当たりに当選した場合には、制御部(CPU)30aは停止図柄用乱数サンプリング回路に基づいて乱数値のサンプリングを行わせる。サンプリングされた乱数値は大当たり用の図柄データテーブルと照合され、入賞有効ライン上に停止させる図柄の組み合わせが決定される。抽選が終了すると、該決定情報を図柄表示制御装置38へと送信し、この図柄表示制御装置38に基づいて液晶表示パネル18で行われている図柄の可変表示を開始させ、所定時間経過後に停止制御が行われ、大当たりを構成する図柄の組み合わせが入賞有効ライン上に表示される。
【0049】
CPU30aは、大当たりに当選した場合には大当たりに当選した場合にはメモリ31のROM領域から大当たりモードの実行プログラムを読み出し、通常モードから大当たりモードに移行させる。大当たりモードに移行されるとアタッカ開閉用ソレノイド42が作動され、アタッカ15が開放位置に回動され、所定回数の入賞となるか、又は、所定時間経過となるかの何れかが満たされた場合に開口位置に回動される。これにより、大入賞口17が開放されてパチンコ球が入賞しやすくなる。また、CPU30aは大当たりモードで実行されたラウンドの回数をカウントし、16ラウンドが終了した時点で大当たりモードを終了させる。なお。大当たりモードでのゲームの内容は適宜に設定してよい。
【0050】
図4は記録媒体(CD,フレキシブルディスク,ICメモリ,MO等)50をパチンコ機10にインストールする例を示しており、記録媒体50には図3のフローチャートで示すような手段を、CPU30とメモリ31とを含むコンピュータ51で実現するためのプログラムが格納されている。この場合、例えば可変表示手段、モード移行決定手段、演出手段、演出指示手段、演出記憶手段、演出設定手段をコンピュータ51で実現するためのプログラムを記録媒体50に記録する。そして、この記録媒体50を読み取り装置52に装填して、プログラムをパチンコ機10にインストールする。
【0051】
なお、前記プログラムは、記録媒体50を介してインストールする代わりにインターネットを利用してパチンコ機10に配信することができる。また、配信された本発明のプログラム、又は記録媒体50から読み出した本発明のプログラムをパソコンにインストールし、モニタ上でパチンコゲームを行うことも可能である。
【0052】
上記実施形態では、演出スイッチ23〜25のいずれかを所定角度(例えば90度)回転可能とすることによって大当たりに当選したか否か又は該当選に係る可能性度合を報知するようにしたが、例えば演出スイッチ23〜25のいずれかが所定角度回転可能とすることによって大当たりの当選への可能性度合が徐々に高くなることを示すようにするなど、演出スイッチ23〜25による報知は適宜の報知を行うようにしてよい。
【0053】
上記実施形態では、大当たりに当選したか否か又は大当たり当選の可能性度合を示す演出を、液晶パネル18及び演出装置22及び音声の発生により行うようにしたが、演出装置22の他に例えば光発生手段としてパチンコ機に演出を行うための光源を設け、これを発光させる、又は、例えばパチンコ球を発射させる際に操作されるハンドルを振動させるための振動発生手段を設けるなど、適宜の手段を設けてよく、また、適宜の手段を組み合わせて用いるようにしてもよい。
【0054】
複数種類の演出手段を設けた場合は、いずれの手段を用いて演出を行うかを決定するようにしてもよい。この場合、例えば図5に示すような、演出決定部60を設けることにより実現することができる。演出決定部60では、複数種類の演出手段のうちのいずれの手段で演出を行うかが抽選により決定される。演出決定部60は、大当たり決定部43で抽選が行われると作動される。演出決定手段60で抽選が行われると、CPU30aは決定された手段を用いて演出が行われるように各装置の制御を行う。なお、上記実施形態では、抽選により決定する制御を例示したが、RAMなどの記憶手段にて入賞回数や球発射回数などの遊技履歴を記憶し、該遊技履歴に応じて決定する制御を用いてもよい。
【0055】
上記実施形態では、演出装置22に可動体22aを設け、可動体22aを可動させることによって所定態様の演出を行うようにしたが、演出指示手段が操作されるタイミングに基づいて演出を実行するようにしてもよく、演出手段の構成は適宜の構成にしてよい。
【0056】
上記実施形態では、演出スイッチ23〜25のいずれかが所定角度回転可能となった場合に応じて、演出装置22が作動されるようにしたが、演出スイッチ23〜25による回転に応じない場合でも、演出装置22が作動されるようにしてもよい。
【0057】
上記実施形態では、演出指示手段として3つの演出スイッチ23〜25を適宜な位置に設けたが、設ける演出スイッチの場所又は数は適宜にしてよく、演出スイッチの形状や構造なども適宜の形状、構造にしてよい。また、演出スイッチ23〜25を回転させるときの負荷となる荷重の大きさも3種類に限らず適宜種類にしてよい。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、モード移行決定手段による抽選に当選したか否か又はモード移行決定手段での抽選に当選した可能性度合の少なくともいずれか一方を、所定態様の演出によって示す演出手段と、遊技者によって操作可能となるように設けられ、可変表示手段による識別情報の可変表示中に操作を行うことによって演出手段に所定態様の演出を行わせ得る演出指示手段と、演出手段によって行われる所定態様の演出データが記憶された演出記憶手段と、演出指示手段が操作されたことに応答し、演出記憶手段から所定態様の演出データを読み出して演出手段に行わせ得る所定態様の演出を設定し得る演出設定手段とを設けたので、大当たりに当選したか否かに基づく演出を行うにあたって、遊技者の緊張感を高めることができるとともに、早期に特定モードに移行するか否かを予測して次遊技の準備(例えば球発射停止による効率化など)をしたりして遊技を優位に進める機会を与えることができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパチンコ機の斜視図である。
【図2】パチンコ機の電気的構成の要部を示す機能ブロック図である。
【図3】ゲームの流れを示すフローチャートである。
【図4】プログラムが格納された記録媒体を、スロットマシンにインストールする場合の説明図である。
【図5】演出を行う手段を決定するようにしたパチンコ機の電気的構成の要部を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
10 パチンコ機
12 図柄表示装置
15 アタッカ
17 大入賞口
30 制御部
30a CPU
31 メモリ
43 大当たり決定部
44 演出態様記憶部
45 スイッチ荷重決定部
46 演出実行決定部
50 記録媒体
51 コンピュータ
52 読み取り装置
60 演出決定部

Claims (8)

  1. 少なくとも通常モードと特定モードとでのゲームが行われ、前記特定モードでは利益が得やすくなるように通常モードよりも有利な遊技状態となり、
    ゲーム上の所定の条件が満たされた場合に、識別情報の可変表示を行うとともに、前記識別情報の可変表示を所定の停止態様で停止表示する可変表示手段と、
    前記特定モードに移行させるか否かを少なくとも抽選により決定するモード移行決定手段とを備えた遊技機において、
    前記モード移行決定手段による抽選に当選したか否か又は前記モード移行決定手段での抽選に当選した可能性度合の少なくともいずれか一方を、所定態様の演出によって示す演出手段と、
    遊技者によって操作可能となるように設けられ、前記可変表示手段による識別情報の可変表示中に操作を行うことによって前記演出手段に前記所定態様の演出を行わせ得る演出指示手段と、
    前記演出手段によって行われる前記所定態様の演出データが記憶された演出記憶手段と、
    前記演出指示手段が操作されたことに応答し、前記演出記憶手段から前記所定態様の演出データを読み出して前記演出手段に行わせ得る所定態様の演出を設定し得る演出設定手段とを設けたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記演出設定手段は、前記モード移行決定手段での抽選に当選したか否かの情報又は前記可能性度合に応じて、前記演出指示手段による操作に基づいて行われる前記所定態様の演出の形態を変化させることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記モード移行決定手段での抽選に当選したか否かの情報に基づいて、前記演出手段に前記所定態様の演出を行わせるか否かを決定する演出実行決定手段を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
  4. 前記演出手段を、前記可変表示手段又は可動物を作動させることにより行う可動物作動手段又は音声を発生させることにより行う音声発生手段又は光源から光を発生させることにより行う光発生手段又は前記演出を遊技機の所定箇所を振動させることにより行う振動発生手段の少なくともいずれかから構成し、所定態様の演出を行わせるようにしたことを特徴とする請求項1〜3記載の遊技機。
  5. 前記演出手段を、前記可変表示手段又は前記可動物作動手段又は前記音声発生手段又は前記光発生手段又は前記振動発生手段の少なくとも2つを組み合わせて構成し、前記演出設定手段は各演出手段に基づいて前記所定態様の演出を行わせることを特徴とする請求項4記載の遊技機。
  6. 前記モード移行決定手段での抽選に当選したか否かの情報に基づいて、複数の前記演出手段のうちのいずれを用いるかを決定する演出決定手段を設けたことを特徴とする請求項4又は5記載の遊技機。
  7. ゲーム上の所定の条件が満たされた場合に、識別情報の可変表示を行うとともに、前記識別情報の可変表示を所定の停止態様で停止表示する可変表示手段と、
    前記特定モードに移行させるか否かを少なくとも抽選により決定するモード移行決定手段と、
    前記モード移行決定手段による抽選に当選したか否か又は前記モード移行決定手段での抽選に当選した可能性度合の少なくともいずれか一方を、所定態様の演出によって示す演出手段と、
    遊技者によって操作可能となるように設けられ、前記可変表示手段による識別情報の可変表示中に操作を行うことによって前記演出手段に前記所定態様の演出を行わせ得る演出指示手段と、
    前記演出手段によって行われる前記所定態様の演出データが記憶された演出記憶手段と、
    前記演出指示手段が操作されたことに応答し、前記演出記憶手段から前記所定態様の演出データを読み出して前記演出手段に行わせ得る所定態様の演出を設定し得る演出設定手段として遊技機のコンピュータを機能させるためのプログラム。
  8. 請求項7記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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