JP2004266388A - 通信システム、通信方法及び通信装置 - Google Patents

通信システム、通信方法及び通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、準静電界を用いた通信の際における自由度を向上できるようにする。
【解決手段】本発明は、歩行運動に伴って人体近傍に形成される歩行準静電界HSEにおいて大きい強度で出現する8HzピークPxを回避しながら人体をアンテナとして作用させてID情報D5を送受信するようにしたことにより、かかる8HzピークPxによる情報の破壊を未然に回避しながら当該人体をアンテナとして当該人体周囲に等方へ形成される情報伝送準静電界DSEを介してID情報D5を送受信することができ、かくして、準静電界を用いた通信の際における自由度を向上することができる。
【選択図】 図6

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は通信システムに関し、例えば電界を介して情報を送受信する通信システムに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、通信システムは、例えば携帯電話機間において放射電界(電波)を用いて情報を送受信したり、例えば駅の改札機に設けられたデータ読出書込器内のコイルと、ICカード内のコイルとの間における電磁誘導により情報を送受信するようになされている。
【0003】
近年、例えば下記の表1に示すように、人体表皮に当接された状態で装着される人体側通信機と、当該人体の近傍に機器側通信機とを設け、当該人体側通信機の電極を介して人体に交流電圧を印加し、その結果、人体側通信機及び機器側通信機における各電極間に介在する人体を媒質としたコンデンサの作用により、当該機器側通信機の電極で生ずる静電誘導現象を用いて情報を送受信するようになされた通信システムが提案されている(例えば非特許文献1参照)。
【0004】
【表1】
Figure 2004266388
【0005】
また、表1に示した場合の他にも、送受信用の電極間に介在する人体を媒質としたコンデンサの作用により、受信用の電極に生じる静電誘導現象を用いて情報を送受信するようになされた通信システムが数多く提案されている(特許文献1〜9、非特許文献2〜5参照)。
【0006】
【特許文献1】
特表平11−509380号
【0007】
【特許文献2】
特許第3074644号
【0008】
【特許文献3】
特開平10−228524号
【0009】
【特許文献4】
特開平10−229357号
【0010】
【特許文献5】
特開2001−308803号
【0011】
【特許文献6】
特開2000−224083号
【0012】
【特許文献7】
特開2001−223649号
【0013】
【特許文献8】
特開2001−308803号
【0014】
【特許文献9】
特開2002−9710号
【0015】
【非特許文献1】
インターネット<URL:http://www.mew.co.jp/press/0103/0103−7.htm>
[平成15年1月20日検索]
【0016】
【非特許文献2】
2002.3.1、蜂須賀啓介、中田杏理、柴健次、佐々木健、保坂寛、板生清(東大)「人体を伝送路とした情報通信デバイスの開発」マイクロメカトロニクス学術講演会講演論文集 VOL,2002,春季;PP.27−28
【0017】
【非特許文献3】
2002 中田杏理、蜂須賀啓介、柴健次、佐々木健、保坂寛、板生清(東大)「生体内通信システムの開発」精密工学会大会学術講演開講演論文集 春季;PAGE.640
【0018】
【非特許文献4】
2002.3.1 藤井勝之(千葉大)、伊達公一(千葉大)、田島茂(ソニーコンピュータサイエンス研)「人体を伝送路として利用した通信システムのモデル化に関する検討」社団法人映像メディア学会技術報告 Vol.26,No.20,pp.13〜18
【0019】
【非特許文献5】
2002.3.18 蜂須賀啓介、中田杏理、武田健人、佐々木健、保坂寛、板 生清(東大 大学院新領域創世科学研究科)、柴健次(東京理大 理工)「人体を伝送路とした情報通信デバイスの開発」マイクロメカトロニクス Vol.46,NO.2;PP.53−64
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
ところでかかる構成の通信システムにおいては、送受信用の電極間に介在させる人体を媒質としたコンデンサの作用を物理的作用の前提としていることにより、当該電極間で通信する際の通信強度が電極面積に依存してしまう。
【0021】
また、送受信用の電極間に介在させる人体を媒質としたコンデンサの作用を物理的作用の前提としていることにより、例えば、送信用の電極を人体の右手首に装着した場合には当該右手首から指先方向以外への通信については物理的に不可能となり、一方、送信用の電極を人体の胸近傍に装着した場合には当該胸から前面方向以外への通信については物理的に不可能となる。
【0022】
このように通信システムにおいては、送受信用の電極間に介在させる人体を媒質としたコンデンサの作用を物理的作用の前提としていることにより、人体に装着する電極位置に応じて通信方向が制約されるのみならず、当該通信の強度が電極面積に依存する結果、通信の際における自由度が乏しいという問題があった。
【0023】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、通信の際における自由度を向上し得る通信システム、通信方法及び通信装置を提案しようとするものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、準静電界を介して情報を送受信する第1の通信装置と第2の通信装置とによって構成される通信システムにおいて、第1の通信装置及び第2の通信装置は、所定の通信経路を通過する人体の2足歩行運動に伴って当該人体近傍に形成される準静電界の変位のうち、所定の周波数帯域に出現する振幅のピークを検出し、当該検出された振幅のピークに基づいて通信フレームを決定した後、第1の通信装置では、当該決定された通信フレームの間のみ準静電界を情報に応じて変調し、一方第2の通信装置では、通信フレームの間のみ、変調された準静電界を復調するようにする。
【0025】
この場合、通信システムでは、歩行運動に伴って人体近傍に形成される歩行準静電界において大きい強度で出現する振幅のピークを回避した状態で人体を帯電させるので、かかるピークによる情報の破壊を未然に回避しながら、所定の情報に応じた人体の帯電により当該人体表面からその周囲等方へ準静電界におけるアンテナとして作用させて、当該情報送受信することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
(1)本発明の概要
本発明は、電界を用いて情報を送受信する。以下、電界との関係において本発明の概要を述べる。
【0027】
(1−1)電界
一般に、電気双極子(ダイポールアンテナ)に電流を流した場合、当該アンテナからの距離rに従って発生する電界Eは、次式
【0028】
【数1】
Figure 2004266388
【0029】
のように簡略化して表すことができる。
【0030】
(1)式に示されるように、電界Eは、距離rの3乗に反比例する成分(以下、これを準静電界と呼ぶ)と、距離rの2乗に反比例する成分(以下、これを誘導電磁界と呼ぶ)と、距離rに線形に反比例する成分(以下、これを放射電界と呼ぶ)とに大別される。
【0031】
放射電界は、距離rに線形に反比例するだけである分、当該距離rが長い場合であっても急速に減衰しない伝搬性に優れた成分であるため、従来における情報通信の分野では一般的な情報伝送媒体として用いられている。
【0032】
誘導電磁界は、距離rが長くなるとその2乗に反比例して減衰する伝搬性に乏しい成分であるが、近年における一部の情報通信の分野では情報伝送媒体として用いられている。
【0033】
準静電界は、距離rの3乗に反比例して急速に減衰するので伝搬性はなく、単に振動として振動源のごく近傍に現れるだけの成分であるため、放射電界や誘導電磁界を前提とした情報通信の分野では利用されていない。
【0034】
本発明は、電界のうち準静電界を用いた近傍通信(以下、これを近接場通信と呼ぶ)手法により、ごく近傍の通信範囲内で情報を送受信するようになされている。
【0035】
(1−2)準静電界
かかる準静電界について更に詳しく述べる。まず、上述の(1)式に表した電界Eを、図1に示すように、原点から所定間隔だけ離れた位置P(r,θ,φ)における電界として表してみる。
【0036】
このとき距離δだけ離れて電荷qと、電荷−qとが存在し、時刻tで電荷qが「Qcosωt」と変化すると仮定した場合に、電荷qの位置を原点とすると、位置P(r,θ,φ)における各電界Er、Eθ及びEφは、次式
【0037】
【数2】
Figure 2004266388
【0038】
と表すことができる。
【0039】
因みに、(2)式において電界Eφが「0」となるが、これは位置P(図1)からφ方向には電界が発生しないことを意味している。
【0040】
ここで、(2)式に表される電界Er及びEθから、距離rに線形に反比例する成分(即ち放射電界)を分離すると、位置P(r,θ,φ)における放射電界E1r及びE1θは、次式
【0041】
【数3】
Figure 2004266388
【0042】
と表すことができ、また(2)式に表される電界Er及びEθから、距離rの2乗に反比例する成分(即ち誘導電磁界)を分離すると、位置P(r,θ,φ)における誘導電磁界E2r及びE2θは、次式
【0043】
【数4】
Figure 2004266388
【0044】
と表すことができ、さらに(2)式に表される電界Er及びEθから、距離rの3乗に反比例する成分(即ち準静電界)を分離すると、位置P(r,θ,φ)における準静電界E3r及びE3θは、次式
【0045】
【数5】
Figure 2004266388
【0046】
と表すことができる。
【0047】
因みに(3)式において放射電界E1rのみ「0」となるが、これは位置P(図1)から接線方向には放射電界が発生しないことを意味している。
【0048】
次に、距離rに関する放射電界、誘導電磁界及び準静電界における成分別電界強度を表すために、かかる(3)式〜(5)式のうちの放射電界E1θ、誘導電磁界E2θ及び準静電界E3θについてもう少し整理してみる。
【0049】
すなわち、波数k〔m−1〕は、角周波数をωとし、光速をcとすると、次式
【0050】
【数6】
Figure 2004266388
【0051】
に示す関係にあるので、当該波数kを(6)式に置き換え、また距離rによる周期的な電界強度変化に相当する「j・exp(−jkr)」については議論の本質とはならないので取り除き、さらに電荷qと電荷−qとの時間的変化の最大時を扱うため「cosωt」を1とすると、次式
【0052】
【数7】
Figure 2004266388
【0053】
となり、次いで、(7)式について距離δを1とし、電荷q(=Q)を0.001〔C〕とし、θをπ/2として整理すると、次式
【0054】
【数8】
Figure 2004266388
【0055】
となる。
【0056】
かかる(8)式に基づいて放射電界E1θ、誘導電磁界E2θ及び準静電界E3θにおける成分別電界強度を定性的にプロットした結果を図2及び図3に示す。
【0057】
但し、図2及び図3においては、周波数1〔MHz〕における成分別電界強度を示し、また図3においては、図2に示した成分別電界強度を指数(指数尺度)に置き換えて示している。
【0058】
特に図3から明らかなように、放射電界E1θ、誘導電磁界E2θ及び準静電界E3θにおける成分別電界強度の等しくなる距離r(以下、これを境界点と呼ぶ)が存在しており、当該境界点よりも遠方では放射電界E1θが支配的となり、これに対して境界点から近傍では準静電界E3θが支配的となっていることが分かる。
【0059】
ところで境界点においては、上述の(8)式よれば、次式
【0060】
【数9】
Figure 2004266388
【0061】
となるときであり、光速cは波長をλとし、周波数をfとすると、次式
【0062】
【数10】
Figure 2004266388
【0063】
に示す関係にあり、一方、角周波数ωは次式
【0064】
【数11】
Figure 2004266388
【0065】
に示す関係にあるので、(10)式と(11)式とを(9)式に代入して整理すると、次式
【0066】
【数12】
Figure 2004266388
【0067】
となる。
【0068】
(12)式によれば、原点から境界点までの距離rについては波長λによって異なり、図4に示すように、波長λが長いほど準静電界E3θが支配的となる範囲(原点から境界点までの距離r)は広くなる。
【0069】
以上に述べたことをまとめてみると、空気の比誘電率εを1とし、空気中の波長をλとして仮定した場合、原点からの距離rが「r<λ/2π」である範囲内では、準静電界E3θは支配的となる。
【0070】
本発明は、近接場通信手法により情報を送受信する際に、かかる(12)式を充足する範囲を選定することにより、準静電界E3θが支配的となる空間上で当該情報を送受信するようになされている。
【0071】
(1−3)準静電界と人体
ところで、人体に放射電界や誘導電磁界を発生させようとするならば当該人体に電流を流す必要があるが、人体はインピーダンスが非常に高いので、当該人体に電流を効率的に流すことは物理的に困難であり、また生理的にも好ましくない。しかしながら静電気については全く様相が異なってくる。
【0072】
すなわち、日常我々が静電気を体感するという経験的事実からも示唆されるように、人体は非常に良く帯電する。また動作に応じた人体表面の帯電により準静電界が発生することも知られていることから、人体へ準静電界を発生させる場合には当該人体に通電する必要はなく帯電させればよい。
【0073】
つまり、人体では極めて少ない電荷の移動(電流)により帯電し、当該帯電変化が瞬間的に人体表面周囲に伝わってその周囲からほぼ等方向へ準静電界の等電位面として形成されると共に、準静電界が支配的となる上述の(12)式を充足する範囲内では放射電界や誘導電磁界の影響も少ないのでアンテナとして効率的に機能する。このことは本出願人による実験結果により既に確認されている。
【0074】
本発明は、近接場通信手法として、所定の情報に応じて人体を帯電させることにより当該人体近傍の周囲へ等方に形成される準静電界を変調し、その結果人体近傍に情報を有する準静電界を形成させて当該情報を送受信するようになされている。
【0075】
(1−4)準静電界と人体の歩行運動
既に述べたように、人体の動作に応じて人体表面が帯電するが、人体の動作における主な1つである歩行と帯電との関係をもう少し詳細に述べる。因みに、かかる関係については本出願人によって既に特願2002−314920号で公開されている。
【0076】
すなわち、人体の歩行運動による人体表面の帯電に伴って形成される準静電界(以下、これを歩行準静電界と呼ぶ)の強度の変位については、路面と足底面との間における電荷の移動のみならず、路面に対する足底面の剥離面積(又は接触面積)の変化、及び、当該路面と足底面との距離変化も密接に関与している。
【0077】
いいかえれば、人体の歩行運動による人体表面の帯電変化においては、当該歩行運動による足の軌跡に応じた当該足と路面との間における静電容量変化及び電荷の変化によるものであり、左右足相互の動きの組合わさった、個人固有のパターンを反映している。
【0078】
その一方、右足(左足)の爪先が完全に路面から離れた瞬間時においては、歩行態様の特性上、当該歩行態様の差異に係わらず左足は(右足)は路面に完全に着いている状態となる。
【0079】
従って、かかる状態時には左右足相互間における帯電相互作用(干渉作用)が起こらず、当該状態時における歩行準静電界の強度の変位については最も大きい振幅のピークとして8Hz±2Hzの帯域内に特異的に出現する。
【0080】
なお、歩行準静電界に出現する振幅のピーク(以下、これを8Hzピークと呼ぶ)の詳細事項については、本出願人によって既に公開された特願2002−314920号(5頁・段落番号[0024]〜12頁・段落番号[0056])を参照されたい。但し、かかる発明でいう歩行運動とは、特にスピードを意識することなくほぼ平坦な路面を歩いている動きをいう。
【0081】
このように歩行運動に伴って人体近傍に形成される歩行準静電界には最も大きい強度で8Hzピークが出現するため、当該出現時に近接場通信の目的で人体を帯電させて当該人体近傍に情報を有する準静電界を形成しようとすると、当該8Hzピークによって情報が破壊されてしまう可能性がある。
【0082】
そこで本発明は、かかる8Hzピークが出現するタイミングを避けながら人体を情報に応じて帯電させることにより、当該8Hzピークによる情報の破壊を未然に回避するようにするものであり、以下、本発明を適用した一実施の形態について述べる。
【0083】
(2)本発明の一実施の形態
(2−1)通信システムの全体構成
図5において、1は全体として本発明を適用した通信システムの全体構成を示し、例えば会社の出入り口に設けられた認証装置2と、当該会社を利用する人体(以下、これを利用者と呼ぶ)における腕の所定位置へ装脱着可能に当接された可搬型装置(以下、これをカード装置と呼ぶ)3とによって構成される。
【0084】
認証装置2は、入出場用として設置された入出用通路部4と、当該入出用通路部4の出口側へ開閉自在に設けられた出口扉5とを有し、当該入出用通路部4を通過しようとする利用者に設けられたカード装置3との間で近接場通信し、必要に応じて閉鎖状態の出口扉5を開放するようになされている。
【0085】
(2−2)カード装置の構成
図6に示すように、カード装置3は、電界検出部10、送信部20及び帯電誘導部30によって構成される。
【0086】
電界検出部10においては、電界効果トランジスタ(以下、これをFETと呼ぶ)11を有し、当該FET11のゲートは検出電極12及び誘電体13を順次介して検出対象の利用者表皮OSに接続され、当該FET11のソース及びドレインはアンプ14に接続される。
【0087】
かかる電界検出部10においては、入出用通路部4に近づいてくる利用者表面における帯電に伴って、当該利用者近傍に形成される歩行準静電界HSE(図5)の強度変化を、誘電体13及び検出電極12を順次介して検出し、これをアンプ14を介して増幅歩行帯電変化信号S1として送信部20に送出するようになされている。
【0088】
この場合、電界検出部10においては、利用者の歩行運動に伴って形成される歩行準静電界HSEの強度変化が超低周波帯に現れるため、ハムノイズ等のノイズの影響を殆ど受けることなく当該強度変化を精度よく検出し得るようになされている。
【0089】
また電界検出部10は、利用者表皮OSに誘電体13を直接当接することにより歩行準静電界HSEの強度変化を感度よく検出し得、さらに誘電体13を誘電率の高い例えば軟質塩ビで形成することにより当該強度変化を一段と感度よく検出し得るようになされている。
【0090】
かかる構成に加えて、電界検出部10は、FET11とは電気的に分離した状態で当該FET11の周囲を覆う導体の筐体15を設けており、これにより利用者の歩行準静電界HSE以外の強度変化の検出を極力回避し得るようになされている。
【0091】
ここで、この一実施の形態における歩行運動とは、特にスピードを意識することなくほぼ平坦な路面を歩いている動きをいう。
【0092】
送信部20は、ローパスフィルタ(以下、これをLPFと呼ぶ)22、波形処理部23及び変調回路24によって構成されており、電界検出部10から与えられる増幅歩行帯電変化信号S1をLPF22に入力する。
【0093】
LPF22は、アンプ14から与えられる増幅歩行帯電変化信号S1のうち例えば20Hz以下における低周波数成分を抽出し、これを歩行帯電変化信号S2として波形処理部23に送出する。
【0094】
波形処理部23は、図7に示すように、A/D(Analog/Digital)変換部41、ピーク検出部42、ピーク予測部43及びマスキング時間決定部44によって構成されており、LPF22から与えられる歩行帯電変化信号S2をA/D変換部41によりディジタル化し、その結果得られる歩行帯電変化データD1をピーク検出部42に送出する。
【0095】
ピーク検出部42は、図8(A)に示すように、A/D変換部41から与えられる歩行帯電変化データD1における帯電変化波形のうち8Hz±2Hzの帯域を監視するようになされており、当該帯域に出現する8HzピークPxを検出する。
【0096】
このときピーク検出部42は、カード装置3内のクロックに基づいて8HzピークPxを検出した時刻(以下、これを現時刻と呼ぶ)t(n) を現時刻データD2として生成し、これをピーク予測部43に送出する。
【0097】
ピーク予測部43は、現時刻t(n) に出現した8HzピークPxよりも1つ前に出現した過去の8HzピークPxの時刻(以下、これを過去時刻と呼ぶ)t(n−1) を内部メモリに記憶しており、当該現時刻t(n) と過去時刻t(n−1) とに基づいて、当該現時刻t(n) に出現した8HzピークPxの次に出現するであろう未来の8HzピークPxの時刻(以下、これを未来時刻と呼ぶ)t(n+1) について、次式
【0098】
【数13】
Figure 2004266388
【0099】
のように現在時刻t(n) と過去時刻t(n−1) との差分を、当該現在時刻t(n) に加算することにより予測する。
【0100】
そしてピーク予測部43は、未来時刻t(n+1) を予測時刻データD3として生成した後、当該予測時刻データD3及び現在時刻データD2をマスキング時間決定部44に送出する。
【0101】
マスキング時間決定部44は、図8(B)に示すように、後段の変調回路24(図6)で変調する時間帯(以下、これをマスキング時間帯と呼ぶ)MTZを、当該マスキング時間帯MTZの開始時刻ST(n) と終了時刻FT(n) とを算出することにより決定する。
【0102】
具体的にマスキング時間決定部44は、8HzピークPxの出現時から所定の振幅レベルとなるまでの期間(以下、これをピーク逓減予測期間と呼ぶ)Δt1を予め設定しており、マスキング時間帯MTZの開始時刻ST(n) について、次式
【0103】
【数14】
Figure 2004266388
【0104】
に従って算出する。
【0105】
またマスキング時間決定部44は、所定の振幅レベルから8HzピークPxに達するまでの期間(以下、これをピーク逓増予測期間と呼ぶ)Δt2を予め設定しており、マスキング時間帯MTZの終了時刻FT(n) について、次式
【0106】
【数15】
Figure 2004266388
【0107】
に従って算出する。
【0108】
このようにマスキング時間決定部44は、8HzピークPxと、その次に出現する8HzピークPxとの間(以下、これを8Hzピーク間隔と呼ぶ)PSから、予め設定されたピーク逓減予測期間Δt1及びピーク逓増予測期間Δt2を省くことにより当該8HzピークPxを避けたマスキング時間帯MTZを決定し、これをマスキング時間データD4として変調回路24(図6)に送出するようになされている。
【0109】
変調回路24は、カード装置3のID(IDentifier)情報 D5が予め格納された当該カード装置3内のメモリ(図示せず)から与えられるID情報D5について所定の変調方式により変調処理を実行することにより高周波でなる変調信号HSを生成し、マスキング時間決定部44から与えられるマスキング時間データD4におけるマスキング時間帯MTZのみ変調信号HSを帯電誘導電極31に印加する。
【0110】
帯電誘導電極31は、変調回路24からマスキング時間帯MTZだけ与えられる変調信号HSの周波数に応じて振動し、当該振動に応じて準静電界(変調信号HS)が帯電誘導電極31から発生する。
【0111】
かかる準静電界(変調信号HS)により利用者は、帯電誘導電極31の振動(変調信号HS)に応じてマスキング時間帯MTZだけ帯電することによりアンテナとして作用し、図8(C)に示すように、利用者表面周囲にはほぼ等方へ当該振動に応じた準静電界(以下、これを情報伝送準静電界と呼ぶ)DSE(図5)が広がる。
【0112】
このようにして送信部20においては、利用者の帯電状態を変化させることにより当該利用者をアンテナとして作用させ、その結果、ID情報D5の重畳された情報伝送準静電界とDSEを形成し得るようになされている。
【0113】
その際、送信部20においては、歩行準静電界HSEにおける強度変化のうち最も大きい強度で出現する8HzピークPxを避けたマスキング時間帯MTZ(図8)に利用者を帯電させることにより、当該8HzピークPxによって情報伝送準静電界DSEに重畳されるID情報D5が破壊されてしまうことを未然に回避し得るようになされている。
【0114】
ここで、送信部20においては、空気の比誘電率εを1とし、空気中の波長をλとし、カード装置3と認証装置2との間で通信する際の最大距離をrとし、帯電誘導電極31に与える変調信号HSの周波数をfとして上述の(12)式に(10)式を代入して整理すると、次式
【0115】
【数16】
Figure 2004266388
【0116】
を充足する周波数fに応じて振動する準静電界を帯電誘導電極31から利用者に伝え得るようになされている。
【0117】
従って送信部20は、入出用通路部4上を通過しようとする利用者をアンテナとして作用させて近接場通信する際には、図3及び図4について上述したように、当該通信空間を常に非伝搬性の情報伝送準静電界DSE(図5)が支配的となる空間(実質的に閉じた空間)として形成することができ、その結果、当該通信空間外に通信内容が伝わらない程度に通信出力を弱めることができ、通信内容の秘匿性を一段と確保することができるようになされている。
【0118】
ところで、送信部20は、実際には図示しない制御部により、所定の送信プログラムに従ってLPF21、波形処理部22及び変調回路23における送信処理をソフトウェア的に実行するようになされており、当該送信処理の手順について以下のフローチャートを用いて述べる。
【0119】
図9に示すように、送信部20は、ルーチンRT1の開始ステップから次のステップSP1へ移り、電界検出部10から与えられる増幅歩行帯電変化信号S1における低周波数成分を抽出して歩行帯電変化信号S2を生成し、次のステップSP2へ移る。
【0120】
ステップSP2において送信部20は、歩行帯電変化信号S2に基づいてアナログディジタル変換を実行することにより歩行帯電変化データD1を生成し、次のステップSP3へ移る。
【0121】
ステップSP3において送信部20は、歩行帯電変化データD1に基づいて8HzピークPx(図8(A))を検出し、その現時刻t(n) を認識した後、次のステップSP4へ移る。
【0122】
ステップSP4において送信部20は、ステップSP3で検出した8HzピークPxの次に検出されるであろう8HzピークPxの未来時刻t(n+1) を上述の(13)式により予測し、次のステップSP5へ移る。
【0123】
ステップSP5において送信部20は、ステツプSP3で認識した現時刻t(n) と、ステツプSP5で予測した未来時刻t(n+1) に基づいて、上述の(14)式及び(15)式により開始時刻ST(n) から終了時刻FT(n) までのマスキング時間帯MTZを算出し、次のステップSP6へ移る。
【0124】
ステツプSP6において送信部20は、カード装置3内のメモリから供給されるID情報D5についてデータ変調処理を実行することにより変調信号HSを生成し、次のステップSP7へ移る。
【0125】
ステップSP7において送信部20は、ステツプSP6で算出したマスキング時間帯MTZの際に、ステップSP6で生成した変調信号HSを帯電誘導電極31に印加して利用者の帯電させることにより当該利用者をアンテナとして作用させ、当該利用者表面周囲に等方へID情報D5の重畳された情報伝送準静電界DSE(図5)を形成し(図8(C))、次のステップSP8へ移る。
【0126】
この場合、利用者表面周囲に等方へ形成された情報伝送準静電界DSE(図5)は、認証装置2によって取り込まれるようになされている。
【0127】
ステップSP8において送信部20は、ステップSP6でデータ変調処理を実行し終わったか否かを判定する。ここで否定結果が得られた場合、送信部20は、ステップSP6に戻って再びデータ変調処理を実行し、これに対して肯定結果が得られた場合、送信部20は、次のステップSP9へ移って送信処理を終了する。
【0128】
このように送信部20においては、歩行準静電界HSEにおける強度変化のうち最も大きい強度で出現する8HzピークPxを避けたマスキング時間帯MTZ(図8)にのみ利用者の帯電させることにより当該利用者をアンテナとして作用させ、当該8HzピークPxによって変調信号HSが破壊されることを回避した状態で、情報伝送準静電界DSE(図5)を利用者近傍に形成し得るようになされている。
【0129】
(2−3)認証装置の構成
図10に示すように、認証装置2においては、例えば入出用通路部4の入口側の内側面に設けられ、電界検出部10(図7)と同一構成でなる電界検出部50と、送信部20の変調回路24に代えて新たに加えた認証部61の他は当該送信部20と同一構成でなる認証処理部60とによって構成される。
【0130】
認証装置2は、入出用通路部4を通過しようとして近づいてくる利用者近傍に形成される情報伝送準静電界DSE(歩行準静電界HSE)における強度変化を、カード装置3とほぼ同時期に電界検出部50及びアンプ14を順次介して増幅帯電変化信号S11として検出し、これをLPF22により低周波成分のみを抽出して帯電変化信号S12として波形処理部23及び認証部61に送出する。
【0131】
この場合、波形処理部23は、帯電変化信号S12に基づいて図9について上述した場合と同様の各処理をカード装置3側と同時進行で実行することにより、当該カード装置3側と同じ時間帯でなるマスキング時間帯MTZを決定した後、これをマスキング時間データD14として認証部61に送出する。
【0132】
認証部61は、波形処理部23から供給されるマスキング時間データD14と、LPF22から供給される帯電変化信号S12とに基づいて、予め内部メモリ(図示せず)に格納されたIDリストを用いて所定の認証処理を実行するようになされている。
【0133】
この場合、認証部61は、まず、マスキング時間帯データD14におけるマスキング時間帯MTZのみ、LPF22から与えられる帯電変化信号S12に対して所定の復調方式により復調処理を施し、当該帯電変化信号S12(情報伝送準静電界DSE)に重畳されたID情報D5を抽出する。
【0134】
次に、認証部61は、内部メモリに格納されたIDリストとID情報D5とを照合し、当該IDリスト中にID情報D5と一致する情報があった場合にのみ入出用通路部4の出口扉5を開放するようになされている。
【0135】
ところで、認証処理部60は、実際には図示しない制御部により、所定の認証プログラムに従ってLPF22、波形処理部23及び認証部61における認証処理をソフトウェア的に実行するするようになされており、当該認証処理の手順について以下のフローチャートを用いて述べる。
【0136】
図11に示すように認証処理部60は、ルーチンRT2の開始ステップから次のステップSP21へ移り、カード装置3と同時期に電界検出部50によって検出され、供給される増幅帯電変化信号S11について、当該カード装置3と同一でなる上述のステップSP1及びSP2(図9)の各処理を実行することにより帯電変化データを生成し、次のステップSP22へ移る。
【0137】
ステップSP22において認証処理部60は、ステップSP21で生成した帯電変化データについて、当該カード装置3と同一でなる上述のステップSP3〜SP5の各処理を実行することによりマスキング時間帯MTZを決定し、次のステップSP23へ移る。
【0138】
ステップSP23において認証処理部60は、ステップSP22で決定したマスキング時間帯MTZの際に、ステップSP21で生成した帯電変化データについてデータ復調処理を実行することにより、当該帯電変化データに重畳されたID情報D5を抽出し、次のステップSP24へ移る。
【0139】
ステップSP24において認証処理部60は、ステップSP23で抽出したID情報D5と、予め内部メモリに格納されたIDリストとを照合し、当該IDリスト中にID情報D5と一致する情報があるか否かを判定する。
【0140】
ここで否定結果が得られると、このことは会社側で支給したカード装置3ではない偽造等の装置であることを表わしており、このとき認証処理部60は、利用者が会社関係者ではないと識別し、次のステップSP26に移って認証処理を終了する。
【0141】
これに対して肯定結果が得られると、このことは会社側で支給したカード装置3であることを表わしており、このとき認証処理部60は、利用者が会社関係者であると識別し、次のステップSP25へ移る。
【0142】
ステップSP25において認証処理部60は、入出用通路部4の出口扉5(図5)を開放した後、次のステップSP26へ移って認証処理を終了する。
【0143】
このように認証処理部60は、個人に係わらず人体共通にほぼ同じ周期で出現する8HzピークPxをカード装置3と同時期に検出しながら、当該カード装置3と同一の処理を実行してマスキング時間帯MTZを決定することにより、カード装置3によって利用者の近傍に形成された情報伝送準静電界DSEに重畳されているID情報D5を精度良く抽出することができるようになされている。
【0144】
(2−4)近接場通信における補助手段
かかる構成に加えて通信システム1においては、図12に示すように、入出用通路部4の床面(以下、これを経路床面と呼ぶ)Y1をアース(以下、これを建物床面と呼ぶ)Y2へ接地せずに、当該建物床面Y2から所定の空間dx(空隙)だけ隔てた状態で、経路床面Y1を設けるようになされている。
【0145】
この場合、経路床面Y1と建物床面Y2との間における空間dxの分だけ利用者の足と建物床面Y2との間の静電容量を、当該利用者と側面電極7との間の静電容量よりも小さくすることができ、当該利用者足元から建物床面Y2への情報伝送準静電界DSE(歩行準静電界HSE)の漏洩を抑制し得るようになされている。
【0146】
これに加えて例えば建物床面Y2における鉄骨同士の接合面の隙間や、当該鉄骨の錆による電気的に不安定な状態から生じる放電ノイズ等、建物床面Y2の不整合により生じるノイズ(以下、これを環境ノイズと呼ぶ)KNが、経路床面Y1から利用者へ誘導されることをも回避し得るようになる。
【0147】
従って通信システムでは、利用者を帯電させた際に、当該帯電変化が瞬間的に利用者表面周囲に伝わってその周囲からほぼ等方向へ形成される情報伝送準静電界DSE(歩行準静電界HSE)の等電位面を、一段と安定した状態で形成させることができ、かくして、近接場通信の安定化を図り得るようになされている。
【0148】
このことは人体が理想的なものダイポールアンテナとして機能した際の準静電界の等電位面を示す図13と、本実施の形態による実験結果を示す図14とを比較すれば視覚的にも分かる。
【0149】
さらに、通信システム1の認証装置2は、図15に示すように、検出電極12からFET11及びアンプ14を順次介して認証処理部60までにわたる経路の途中での信号の漏洩を抑制するようになされており、具体的には第1にFET11とは電気的に分離した状態で導体の筐体15を分離し、第2に当該受信経路における接地を認証処理部60だけにする。
【0150】
また認証装置2は、かかる漏洩を抑制する手段として、第3にFET11と接地との間における静電容量SC1を、当該FET11から認証処理部60を介して接地するまでの間における静電容量SC2に比して低減するようになされており、例えばFET11と接地との間隔(高さ)を大きくする。
【0151】
これにより認証装置2は、検出電極12により検出された情報伝送準静電界DSE(歩行準静電界HSE)をFET11を介して認証処理部60にまで効率よく誘導することができ、かくして、利用者に形成される情報伝送準静電界DSE(図5)を感度良く受信することができるようになされている。
【0152】
(2−5)動作及び効果
以上の構成において、通信システム1においては、カード装置3と認証装置2との間でほぼ同時期に、通信経路としての入出用通路部4を通過する人体の歩行運動に伴って当該人体近傍に形成される歩行準静電界HSEのうち、歩行特性上、ほぼ一定の周期で8±2[Hz]の周波数帯域に出現する振幅のピークを検出する。
【0153】
そして、検出した振幅のピークに基づいてマスキング時間帯MTZを決定し、当該マスキング時間帯MTZの間のみ帯電誘導部30によってID情報D5に応じて利用者を帯電させることにより当該利用者の帯電状態を変調し、当該利用者の帯電状態を電界検出部50を介して検出した後に認証処理部60によって復調することによりID情報D5を抽出するようにした。
【0154】
従って通信システム1においては、情報伝送準静電界DSEに重畳するID情報D5の破壊を未然に防止した状態でかつほぼ確実に同期のとれている状態で当該ID情報D5を送受信することができる。
【0155】
また通信システム1においては、マスキング時間帯MTZから、予め設定されたピーク逓減予測期間Δt1及びピーク逓減予測期間Δt2を省くことにより一段と確実に同期のとれている状態で当該情報を送受信することができる。
【0156】
以上の構成によれば、歩行運動に伴って人体近傍に形成される歩行準静電界HSEにおいて大きい強度で出現する8HzピークPxを回避しながら人体をアンテナとして作用させてID情報D5を送受信するようにしたことにより、かかる8HzピークPxによる情報の破壊を未然に回避しながら当該人体をアンテナとして当該人体周囲に等方へ形成される情報伝送準静電界DSEを介してID情報D5を送受信することができ、かくして、準静電界を用いた通信の際における自由度を向上することができる。
【0157】
(3)他の実施の形態
上述の実施の形態においては、ピーク検出手段としてのピーク検出部42により、人体の歩行運動に伴って当該人体に形成される歩行準静電界HSEの強度変位のうち8HzピークPxを検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば早歩き運動、階段の昇降運動又は足踏み運動等、要は、一方の足底面全体が着地し、かつ他方の爪先が離地した直後の状態を含むこの他種々の2足歩行運動に伴って当該人体に形成される電界変位のピークを検出するようにしても良い。
【0158】
この場合、右足(左足)が完全着地状態から、当該右足(左足)の爪先が離地した直後に至るまでの移動速度に応じて歩行波形における振幅のピークが可変するので、8Hzピークに代えて、検出対象とすべき2足歩行運動時における右足(左足)が完全着地状態から当該右足(左足)の爪先が離地した直後に至るまでの移動速度に応じた周波数帯域に出現する振幅のピークを指標として検知すれば、上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0159】
さらにこの場合、検出対象とすべき2足歩行運動時における右足(左足)が完全着地状態から当該右足(左足)の爪先が離地した直後に至るまでの移動速度に応じた周波数帯域に対応させてピーク逓減予測期間Δt1及びピーク逓増予測期間Δt2を変更するようにすれば、一段と安定した状態で近接場通信することができる。
【0160】
また上述の実施の形態においては、送信装置としてのカード装置3を利用者の腕の所定位置に当接するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばピアス内に組み込む等、利用者への表皮であればこの他種々の位置へ当接することができる。
【0161】
さらに上述の実施の形態においては、カード装置3をカード形状とするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の形状にすることができ、要は可搬型に構成されていれば良い。
【0162】
さらに上述の実施の形態においては、建物床面Y2(図12)から所定の空間dxだけ隔てて経路床面Y1を入出用通路部4に設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該空間dxに比誘電率の低い部材を充填するようにしても良い。
【0163】
この場合、経路床面Y1と建物床面Y2との間に充填される部材の比誘電率をεとし、当該経路床面Y1と建物床面Y2との間における隙間をdxとし、真空の誘電率をε0 とし、利用者の足裏面積をS とすると、利用者の足と建物床面Y2との間の静電容量CY2は、次式
【0164】
【数17】
Figure 2004266388
【0165】
の関係に近似するので、かかる関係を考慮して経路床面Y1と建物床面Y2との間における距離dxと、経路床面Y1と建物床面Y2との間に充填する部材との比誘電率εを選定すれば、利用者と側面電極7との間の静電容量よりも利用者の足と建物床面Y2との間の静電容量CY2を確実に小さくすることができ、かくして、当該利用者足元から建物床面Y2への情報伝送準静電界DSE(歩行準静電界HSE)の漏洩を一段と抑制して近接場通信の安定化をより一層図ることができる。
【0166】
さらに上述の実施の形態においては、利用者とアースとの電気的結合を抑制する結合抑制手段として、建物床面Y2(図20)から所定の空間dxだけ隔てて経路床面Y1を入出用通路部4に設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、図16に示すように、経路床面Y1に敷設され、当該建物床面Y2に接地されたノイズ吸収接地ライン80を設けるようにしても良い。
【0167】
この場合、上述の実施の形態と同様に、建物床面Y2の不整合により生じるノイズ(以下、これを環境ノイズと呼ぶ)KNが、経路床面Y1から利用者へ誘導されることをも回避でき、近接場通信の安定化を図ることができる。また経路床面Y1と建物床面Y2との間に空間dxを設けると共にノイズ吸収接地ライン80を設けるようにすれば、近接場通信の安定化を一段と図ることができる。
【0168】
さらに上述の実施の形態においては、検出手段としてのFET11により利用者の帯電変化(情報伝送準静電界DSE又は歩行準静電界HSE)を増幅帯電変化信号S1(S11)として検出するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば誘導電圧に誘起された電圧を測定する誘導電極型電界強度計や、誘導電極から得られる直流信号をチョッパ回路や振動容量等を用いて交流変換する誘導電極型変調増幅方式電界強度計や、電気光学効果を有する物質に電界を加えることにより当該物質内に生じる光伝播特性の変化を測定する電気光学効果型電界強度計、またカード装置3に限ってはエレクトロメータ、シャント抵抗型電界強度計又は集電型電界強度計等、この他種々の検出手段によって利用者の帯電変化を検出するようにしても良い。
【0169】
さらに上述の実施の形態においては、変調手段としての変調回路24及び帯電誘導部30では帯電誘導電極31に与える変調信号HSにおける周波数fを(16)式に充足するように生成するようにした場合について述べたが、本発明は、要は、帯電誘導電極31に与える変調信号HSにおける電力又は電荷の少なくとも一方を制限するようにすれば良い。
【0170】
さらに上述の実施の形態においては、帯電誘導手段を変調回路24及び帯電誘導部30によって実現するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成により帯電誘導手段を実現するようにしても良い。
【0171】
さらに上述の実施の形態においては、復調手段を電界検出部50、LPF22及び認証部61によって実現するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成により復調手段を実現するようにしても良い。
【0172】
さらに上述の実施の形態においては、通信フレーム決定手段としてのピーク予測部43及びマスキング時間決定部44により、現出現時の8HzピークPxと未来の8HzピークPxとの間における時間幅よりも小さいマスキング時間帯MTZを上述の(14)式及び(15)式に従って通信フレームとして決定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の予測式により通信フレームを決定するようにしても良い。
【0173】
さらに上述の実施の形態においては、利用者の近傍に設けられた可搬型でなる第1の通信装置としてのカード装置3と、所定の制御対象物に設けられた第2通信装置としての認証装置2とが1人の利用者を経由して近接場通信するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該複数人の利用者を経由して近接場通信するようにしても良い。このようにしても上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0174】
さらに上述の実施の形態においては、所定の制御対象物に設けられた第2の通信装置として認証装置2を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばビデオテープレコーダ、テレビジョン装置、携帯電話機又はパーソナルコンピュータ等の電子機器や、医療機器、車、机……その他の制御を目的とする制御対象物又はその近傍に設けられた第2の通信装置を本発明に幅広く適用することができる。この場合、上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0175】
さらに上述の実施の形態においては、通信経路としての入出用通路部4への入出場の際に必要に応じて出口扉5を開放する通信システム1に本発明を適用するようにした場合について述べたが、これに限らず、例えば机の近傍を通信経路とし当該机に近づいた際に必要に応じて机の扉を開放する通信システム、パーソナルコンピュータの近傍を通信経路とし当該パーソナルコンピュータに近づいた際に必要に応じて電源をオン状態にする通信システム、所定の識別対象物を搬送する搬送路を通信経路とし所定の位置へ当該識別対象物が搬送された際に必要に応じて搬送路を切り換える通信システム等、要は、人体を情報に応じて帯電させてアンテナとして作用させ、当該人体近傍に形成される準静電界を情報伝達媒体として情報を送受信する通信システムであれば、この他種々の用途でなる通信システムに本発明を幅広く適用することができる。
【0176】
さらに上述の実施の形態においては、送信部20又は認証処理部60における各処理をプログラムによって実現する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該各処理の一部又は全部をそれぞれ専用の集積回路等のハードウェア手段によって実現するようにしても良い。
【0177】
さらに上述の実施の形態においては、予め内部メモリに格納されたプログラムに従って上述の送信処理(図9)又は認証処理(図11)を実行する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該プログラムが格納されたプログラム格納媒体を情報処理装置にインストールすることにより送信処理又は認証処理を実行するようにしても良い。
【0178】
この場合、送信処理又は認証処理を実行するためのプログラムを情報処理装置にインストールして実行可能な状態にするためのプログラム格納媒体としては、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory )、DVD(Digital Versatile Disc)等のパッケージメディアのみならず、プログラムが一時的若しくは永続的に記憶される半導体メモリや磁気ディスク等で実現しても良い。またこれらプログラム格納媒体に解析プログラム記憶する手段として、ローカルエリアネットワークやインターネット、ディジタル衛星放送等の有線又は無線通信媒体を利用しても良く、ルータやモデム等の各種通信インターフェースを介して格納するようにしても良い。
【0179】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、準静電界を介して情報を送受信する第1の通信装置と第2の通信装置とによって構成される通信システムにおいて、第1の通信装置及び第2の通信装置は、所定の通信経路を通過する人体の2足歩行運動に伴って当該人体近傍に形成される準静電界の変位のうち、所定の周波数帯域に出現する振幅のピークを検出し、当該検出された振幅のピークに基づいて通信フレームを決定した後、第1の通信装置では、当該決定された通信フレームの間のみ準静電界を情報に応じて変調し、一方第2の通信装置では、通信フレームの間のみ、変調された準静電界を復調するようにした。
【0180】
この場合、通信システムでは、歩行運動に伴って人体近傍に形成される歩行準静電界において大きい強度で出現する振幅のピークを回避した状態で人体を帯電させるので、かかるピークによる情報の破壊を未然に回避しながら、所定の情報に応じた人体の帯電により当該人体表面からその周囲等方へ準静電界におけるアンテナとして作用させて、当該情報送受信することができ、かくして、準静電界を用いた通信の際における自由度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】極座標系の説明に供する略線図である。
【図2】距離に対する各電界それぞれの相対的な強度の変化(1)を示すグラフである。
【図3】距離に対する各電界それぞれの相対的な強度の変化(2)を示すグラフである。
【図4】真空中の波長と距離との関係を示すグラフである。
【図5】本発明を適用した通信システムの全体構成を示す略線図である。
【図6】カード装置の構成を示す略線的ブロック図である。
【図7】波形処理部の構成を示すブロック図である。
【図8】歩行波形の説明に供する略線図である。
【図9】送信処理手順を示すフローチャートである。
【図10】認証装置の構成を示す略線的ブロック図である。
【図11】認証処理手順を示すフローチャートである。
【図12】認証装置の床面の説明に供する略線図である。
【図13】人体を理想的なダイポールアンテナとして作用させた場合に形成される準静電界の等電位面を示す略線図である。
【図14】本実施の形態により形成された準静電界の等電位面を示す略線図である。
【図15】電気的漏洩の抑制の説明に供する略線図である。
【図16】ノイズ吸収接地ラインの構成を示す略線図である。
【符号の説明】
1……通信システム、2……認証装置、3……カード装置、10、50……電界検出部、20……送信部、23……波形処理部、24……変調回路、30……帯電誘導部、31……帯電誘導電極、42……ピーク検出部、43……ピーク予測部、44……マスキング時間決定部、60……認証処理部、61……認証部。

Claims (7)

  1. 準静電界を介して情報を送受信する第1の通信装置と第2の通信装置とによって構成される通信システムにおいて、
    上記第1の通信装置は、
    所定の通信経路を通過する上記人体の2足歩行運動に伴って当該人体近傍に形成される準静電界の変位のうち、所定の周波数帯域に出現する振幅のピークを検出するピーク検出手段と、
    上記ピーク検出手段により検出された上記振幅のピークに基づいて通信フレームを決定する通信フレーム決定手段と、
    上記通信フレーム決定手段により決定された上記通信フレームの間のみ上記準静電界を上記情報に応じて変調する変調手段とを具え、
    上記第2の通信装置は、
    上記ピーク検出手段と、
    上記通信フレーム決定手段と、
    上記通信フレームの間のみ、変調された上記準静電界を復調する復調手段とを具える
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 上記通信フレーム決定手段は、
    上記ピーク検出手段により検出された上記振幅のピークの次に出現する未来の上記振幅のピークの出現を予測するピーク予測手段と、
    上記振幅のピークから未来の上記振幅のピークまでの時間幅に比して短時間でなる上記通信フレームを決定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 上記ピーク検出手段は、
    8±2[Hz]の周波数帯域に出現する上記振幅のピークを検出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  4. 上記変調手段は、
    上記準静電界を上記人体固有の上記情報に応じて変調し、
    上記第2の通信装置は、
    上記復調手段によって復調された結果得られる上記人体固有の情報に基づいて認証する認証手段を具える
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  5. 準静電界を介して情報を送受信する通信方法において、
    所定の通信経路を通過する上記人体の2足歩行運動に伴って当該人体近傍に形成される準静電界の変位のうち、所定の周波数帯域に出現する振幅のピークを検出するピーク検出ステップと、
    上記ピーク検出ステップで検出された上記振幅のピークに基づいて通信フレームを決定する通信フレーム決定ステップと、
    上記通信フレーム決定ステップで決定された上記通信フレームの間のみ、上記準静電界を上記情報に応じて変調、又は変調された上記準静電界を復調する変復調ステップと
    を具えることを特徴とする通信システム。
  6. 準静電界を介して情報を送信する通信装置において、
    所定の通信経路を通過する上記人体の2足歩行運動に伴って当該人体近傍に形成される準静電界の変位のうち、所定の周波数帯域に出現する振幅のピークを検出するピーク検出手段と、
    上記ピーク検出手段により検出された上記振幅のピークに基づいて通信フレームを決定する通信フレーム決定手段と、
    上記通信フレーム決定手段により決定された上記通信フレームの間のみ上記準静電界を上記情報に応じて変調する変調手段と
    を具えことを特徴とする通信装置。
  7. 準静電界を介して情報を送信する通信装置において、
    所定の通信経路を通過する上記人体の2足歩行運動に伴って当該人体近傍に形成される準静電界の変位のうち、所定の周波数帯域に出現する振幅のピークを検出するピーク検出手段と、
    上記ピーク検出手段により検出された上記振幅のピークに基づいて通信フレームを決定する通信フレーム決定手段と、
    上記通信フレームの間のみ、変調された上記準静電界を復調する復調手段と
    を具えることを特徴とする通信装置。
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