JP2004266035A - 引き型アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】小型且つ簡易な構造でありながら、同時に、磁歪ロッドに対してバイアス磁界を効率的且つ均一に印加可能で、大きな引き量を得ることのできる、引き型アクチュエータを提供する。
【解決手段】電磁コイル14によって印加する磁界の強さを制御することによって前記超磁歪ロッド12を伸縮可能とした引き型アクチュエータ10のバイアス磁石を、前記超磁歪ロッド12の周囲に同軸的に配置された略円筒形状の第1バイアス磁石16と、該第1バイアス磁石16の内側空間16Aに配置され、且つ、該第1バイアス磁石16から発生する磁界の一部を前記内側空間16Aに引き込む方向に着磁された第2バイアス磁石18とにより構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】電磁コイル14によって印加する磁界の強さを制御することによって前記超磁歪ロッド12を伸縮可能とした引き型アクチュエータ10のバイアス磁石を、前記超磁歪ロッド12の周囲に同軸的に配置された略円筒形状の第1バイアス磁石16と、該第1バイアス磁石16の内側空間16Aに配置され、且つ、該第1バイアス磁石16から発生する磁界の一部を前記内側空間16Aに引き込む方向に着磁された第2バイアス磁石18とにより構成した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁歪ロッドに磁界を加えることによって軸方向に収縮させるようにした引き型アクチュエータに関し、特に、小型且つ簡易な構造でありながら、同時に、磁歪ロッドに対してバイアス磁界を効率的且つ均一に印加可能で、大きな引き量を得ることのできる、引き型アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁界を加えると磁性体に歪を生じる磁歪素子の特性を利用し、磁歪部材に印加する磁界の大きさを制御することで、この磁歪部材を伸縮可能としたアクチュエータが広く知られている。これら磁歪素子を用いたアクチュエータは、精密機器や自動車の燃料噴射弁等の分野に広く適用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、円柱状の超磁歪ロッドにバイアス磁界を印加し、該超磁歪ロッドをあらかじめ伸長させておき、ソレノイドによってバイアス磁界と逆方向の磁界を印加し、超磁歪ロッドを収縮させる(引き動作をさせる)引き型アクチュエータが開示されている。
【0004】
ところで、このような引き型アクチュエータに適用される磁歪ロッドは、引き量(変位量)の増大、小型化、形状に起因する反磁界の発生防止等の理由から、細長の円柱形状とされるのが一般的である。そして、この円柱形状の磁歪ロッドを、略円筒形状のバイアス磁石の内側空間に配置し、該磁歪ロッドに対して一定方向のバイアス磁界を印加している。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−22587号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来公知の引き型アクチュエータにおいては、バイアス磁石が略円筒形状の磁石であるため、磁歪ロッドが配置されている内側空間に印加されるバイアス磁界よりも、バイアス磁石の外側空間に印加される(放出される)バイアス磁界の方が強くなってしまい、磁歪ロッドに対してバイアス磁界を効率的に印加することができないといった問題点があった。
【0007】
又、バイアス磁界が印加される磁歪ロッドが細長の円柱形状であるため、円柱の軸方向中央付近は、バイアス磁石の磁極から遠くなってしまう。その結果、この軸方向中央付近に印加されるバイアス磁界は、軸方向両端付近に印加されるバイアス磁界に比べ弱くなってしまい、磁歪ロッドの軸方向の位置によって印加されるバイアス磁界の強さがばらついてしまうといった問題点があった。しかも、このような問題点は、引き量の増大のために磁歪ロッドの軸長を長くするほど顕在化してしまっていた。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、小型且つ簡易な構造でありながら、同時に、磁歪ロッドに対してバイアス磁界を効率的且つ均一に印加可能で、大きな引き量を得ることのできる、引き型アクチュエータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者は、研究の結果、バイアス磁界を磁歪ロッドに効率的に印加可能な手段を見出した。
【0010】
即ち、次のような本発明により、上記目的を達成することができる。
【0011】
(1)磁歪部材からなり、一端が固定された磁歪ロッドと、該磁歪ロッドにバイアス磁界を印加可能なバイアス磁石と、該バイアス磁界を打ち消す方向に磁界を印加可能な電磁コイルとを備え、該電磁コイルによって印加する磁界の強さを制御することによって前記磁歪ロッドを伸縮可能とした引き型アクチュエータであって、前記バイアス磁石を、前記磁歪ロッドの周囲に同軸的に配置された略円筒形状の第1バイアス磁石と、該第1バイアス磁石の内側空間に配置され、且つ、該第1バイアス磁石から発生する磁界の一部を前記内側空間に引き込む方向に着磁された第2バイアス磁石とにより構成したことを特徴とする引き型アクチュエータ。
【0012】
(2)前記第2バイアス磁石を、前記磁歪ロッドの軸方向に取付けたことを特徴とする前記(1)記載の引き型アクチュエータ。
【0013】
(3)前記第2バイアス磁石を、前記磁歪ロッドにおける前記固定された一端に隣接して配置したことを特徴とする前記(2)記載の引き型アクチュエータ。
【0014】
(4)前記磁歪ロッドは軸方向中央付近で分離して形成され、且つ、前記第2バイアス磁石により軸方向に接続されたことを特徴とする前記(2)記載の引き型アクチュエータ。
【0015】
(5)前記磁歪ロッドを、略円筒形状に構成し、該磁歪ロッドの内側空間に前記第2バイアス磁石を配置したことを特徴とする前記(2)記載の引き型アクチュエータ。
【0016】
(6)前記第2バイアス磁石の軸方向の長さを、前記略円筒形状の磁歪ロッドの軸方向の長さよりも短くしたことを特徴とする前記(5)記載の引き型アクチュエータ。
【0017】
(7)前記磁歪ロッドの軸方向に圧縮予圧を加える予圧部材を設けたことを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の引き型アクチュエータ。
【0018】
(8)更に、前記磁歪ロッドの前記一端を固設すると共に、前記略円筒形状の第1バイアス磁石における軸方向一端に当接する磁性体からなる磁気ヨークを備えたことを特徴とする前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の引き型アクチュエータ。
【0019】
(9)更に、前記磁歪ロッドの前記固定された一端と反対側の自由端に連結され、該磁歪ロッドの変位を外部に伝達可能であると共に、前記略円筒形状の第1バイアス磁石における軸方向一端近傍に配置された磁性体からなる伝達ロッドを備えたことを特徴とする前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の引き型アクチュエータ。
【0020】
(10)前記磁歪ロッドを、超磁歪素子を材料とする超磁歪部材によって構成したことを特徴とする前記(1)乃至(9)のいずれかに記載の引き型アクチュエータ。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の例を図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施形態の例に係る引き型アクチュエータ(以下、単にアクチュエータと称す。)10の側断面を模式的に示しており、図1(A)は、この引き型アクチュエータ10の超磁歪ロッド12が伸長した状態を、又、図1(B)は収縮した状態をそれぞれ示している。
【0023】
このアクチュエータ10は、超磁歪ロッド12と、電磁コイル14と、第1、第2バイアス磁石16、18と、磁気ヨーク20と、伝達ロッド22とを有してなり、これらは略円筒形状の本体ケース24内に収容されている。このアクチュエータ10は、電磁コイル14によって印加する磁界の強さを制御することによって超磁歪ロッド12を図中V1方向に伸縮可能であり、超磁歪ロッド12を図1(A)に示す伸長状態から図1(B)に示す収縮状態にする「引き動作」が可能となっている(後述)。
【0024】
前記第1バイアス磁石16は、略円筒形状の部材からなり、前記本体ケース24の内側に、これと同軸的に(図中上下方向に)配置されている。
【0025】
又、この第1バイアス磁石16の内側空間16A内には、略円筒形の形状を有する電磁コイル14が、該第1バイアス磁石16と同軸的に配置されている。
【0026】
更に、この電磁コイル14の内側空間には、略円柱形状の部材からなる超磁歪ロッド12及び第2バイアス磁石18が軸方向に連続して、且つ、該電磁コイル14と同軸的に配置されている。
【0027】
この第2バイアス磁石18は、前記超磁歪ロッド12と同径、且つ、これよりも軸長の短い略円柱形状の部材からなると共に、超磁歪ロッド12の図1において上端である固定端12A側に隣接して配置されている。
【0028】
前記超磁歪ロッド12は、超磁歪素子を材料とする略円柱形状の超磁歪部材で構成されている。なお、「超磁歪素子」とは、希土類元素および/または特定の遷移金属などを主成分(例えば、テルビウム、ジスプロシウム、鉄など)とする粉末焼結合金あるいは単結晶合金から作られた磁歪素子をいい、外部から磁界が加えられると大きな変位を生じる性質を有している。
【0029】
前記第1バイアス磁石16は、前記超磁歪ロッド12に軸L1方向のバイアス磁界を印加するように構成され、又、前記第2バイアス磁石18は、この第1バイアス磁石16から発生するバイアス磁界の一部を、前記内側空間16A内に引き込む方向に着磁されている。
【0030】
又、前記電磁コイル14は、これら第1、第2バイアス磁石16、18によって印加されるバイアス磁界を打ち消す方向に磁界を印加することが可能とされている。
【0031】
前記磁気ヨーク20は、本体ケース24内に設置された磁性体部材からなり、前記略円筒形状の第1バイアス磁石16の軸方向一端16Bの開口を塞ぐように、これに当接して配置されている。又、この磁気ヨーク20の中心の、図1における下側面には、前記第2バイアス磁石18を介して前記超磁歪ロッド12が固設されている。
【0032】
以上の結果、超磁歪ロッド12、第2バイアス磁石18、磁気ヨーク20及び第1バイアス磁石16で磁気回路が形成されることになり、超磁歪ロッド12にバイアス磁界が効率的に導かれる構成となっている。
【0033】
前記伝達ロッド22は、図中上下方向に進退動可能で、前記超磁歪ロッド12の固定端12Aと反対側の自由端12Bに連結され、超磁歪ロッド12の変位を外部へ伝達可能な棒状の磁性体部材からなり、その軸方向途中位置に本体ケース24の内径よりもやや小径の円板状のつば部22Aを有している。又、このつば部22Aの外周部は、前記第1バイアス磁石16の軸方向他端16Cの近傍に位置している。
【0034】
以上の結果、超磁歪ロッド12、伝達ロッド22(つば部22Aを含む)及び第1バイアス磁石16で磁気回路が形成されることになり、超磁歪ロッド12に対してバイアス磁界が効率的に導かれる構成となっている。
【0035】
なお、前記伝達ロッド22のつば部22Aの図1における下側面と、本体ケース24内側端面との間には、プレストレスばね26が縮設されており、伝達ロッド22を介して超磁歪ロッド12の軸L1方向に圧縮予圧を与えることによって、その磁歪変動域を最適化するように構成されている。
【0036】
次に、図2を併せて参照しながら、本発明の実施形態の例に係るアクチュエータ10の作用について説明する。なお、図2は、アクチュエータ10の超磁歪ロッド12に印加する磁界(横軸)と、超磁歪ロッド12の変位(縦軸)の関係を示している。
【0037】
まず、電磁コイル14に通電していない場合(図2中のP0点)は、超磁歪ロッド12には、電磁コイル14によるコイル磁界HCは印加されないため(HC=0)、第1、第2バイアス磁石16、18によるバイアス磁界H0のみが印加された状態となる。その結果、超磁歪ロッド12にはバイアス磁界H0による初期変位λ0が生じることになり、アクチュエータ10の超磁歪ロッド12は、図1(A)に示すような、軸L1方向に伸長した状態となる。
【0038】
一方、電磁コイル14に通電した場合(図2中のP点)は、電磁コイル14によるコイル磁界HCがバイアス磁界H0を打ち消す方向に働くため、超磁歪ロッド12には、コイル磁界HCとバイアス磁界H0との合成磁界H(=H0−HC)が印加されることになる。即ち、印加するコイル磁界HCを大きくしていくと、超磁歪ロッド12に印加される合成磁界Hは次第に小さくなっていく。その結果、超磁歪ロッド12の変位λは初期変位λ0よりも小さくなっていき、アクチュエータ10の「引き動作」が行われる。そして、最終的にコイル磁界HCの大きさがバイアス磁界H0と同じになると(HC=H0)、合成磁界Hが略零の状態となり(図2中のP1点)、アクチュエータ10の超磁歪ロッド12は、図1(B)に示すような、軸L1方向に収縮した状態となる。
【0039】
このように、アクチュエータ10の超磁歪ロッド12は、電磁コイル14によって印加するコイル磁界HCの大きさを制御することで伸縮が自在となっている。
【0040】
本発明の実施形態の例に係るアクチュエータ10によれば、バイアス磁石を、超磁歪ロッド12の周囲に同軸的に配置された略円筒形状の第1バイアス磁石16と、該第1バイアス磁石16の内側空間16Aに配置され、且つ、該第1バイアス磁石16から発生する磁界の一部を前記内側空間16Aに引き込む方向に着磁された第2バイアス磁石18とにより構成したため、第1バイアス磁石16から発生するバイアス磁界の一部を、該第1バイアス磁石16の内側空間16A、即ち超磁歪ロッド12が配置された方向に引き込むことが可能である。従って、第1、第2バイアス磁石16,18の相乗効果によってバイアス磁界の効率的な印加が可能で、超磁歪ロッド12に印加するバイアス磁界を高めることができる。その結果、引き型アクチュエータ10の引き量の増大が実現される。
【0041】
又、前記第2バイアス磁石18を、超磁歪ロッド12の軸L1方向に取付けたため、超磁歪ロッド12に対してバイアス磁界をより効果的に印加することが可能となる上に、アクチュエータ10の小型化が実現できる。しかも、第2バイアス磁石18を、超磁歪ロッド12の固定端12Aに隣接して配置しているため、第2バイアス磁石18が超磁歪ロッド12の伸縮方向と反対側に配置されることになり、超磁歪ロッド12の変位の安定化を図ることが可能である。
【0042】
更に、プレストレスばね26によって超磁歪ロッド12の軸L1方向に圧縮予圧を加えているため、バイアス磁界が打ち消されたときの超磁歪ロッド12の引き量、速度、力が増大し、アクチュエータ10の効率向上を図ることができる。
【0043】
又、アクチュエータ10の超磁歪ロッド12は、材料として超磁性素子を用いているため、従来の圧電素子の2倍以上、フェライトなどの従来の磁歪素子の50倍以上の磁歪変位量(引き量)を得ることができる。
【0044】
なお、上記実施形態の例においては、超磁歪ロッド12を超磁歪素子を材料とする超磁歪部材によって構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、磁歪素子からなる磁歪部材を用いてもよい。
【0045】
又、上記実施形態の例においては、第2バイアス磁石18を、超磁歪ロッド12の固定端12Aに隣接して配置したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における第2バイアス磁石18は、第1バイアス磁石16の内側空間16A内に配置されていればよく、その配置や数量等については特に限定されない。
【0046】
従って、例えば、図3に示されるアクチュエータ30のように、超磁歪ロッド32を、軸L1方向中央付近で分離して形成し、且つ、第2バイアス磁石18により軸L1方向に接続してもよい。このように第2バイアス磁石18を超磁歪ロッド32の軸L1方向中央付近に配置すれば、超磁歪ロッド32に印加するバイアス磁界の更なる均一化を図ることが可能となる。
【0047】
又、図4に示すように、超磁歪ロッド33を、略円筒形状に構成し、該超磁歪ロッド33の内側空間33Aに第2バイアス磁石19を配置してもよく、このような構造とすれば、第2バイアス磁石19に対して、超磁歪ロッド33の伸縮の際に発生する軸方向の応力がかかるのを防止することが可能となる。なお、この場合には、第2バイアス磁石19の軸方向の長さL3を、前記略円筒形状の超磁歪ロッド33の軸方向の長さL2よりも短くすることが好ましい。
【0048】
【発明の効果】
本発明の引き型アクチュエータは、小型且つ簡易な構造でありながら、同時に、磁歪ロッドに対してバイアス磁界を効率的且つ均一に印加可能で、大きな引き量を得ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の例に係る引き型アクチュエータの側断面を示した模式図
【図2】図1における引き型アクチュエータの超磁歪ロッドに印加する磁界と、超磁歪ロッドの変位の関係を示したグラフ
【図3】本発明の実施形態の他の例に係る引き型アクチュエータの側断面を示した模式図
【図4】
本発明の実施形態の他の例に係る超磁歪ロッドを示した模式図
【符号の説明】
10、30…アクチュエータ
12、32、33…超磁歪ロッド
14…電磁コイル
16…第1バイアス磁石
18、19…第2バイアス磁石
20…磁気ヨーク
22…伝達ロッド
24…本体ケース
26…プレストレスばね
HC…コイル磁界
H0…バイアス磁界
H…合成磁界
λ0…初期変位
λ…変位
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁歪ロッドに磁界を加えることによって軸方向に収縮させるようにした引き型アクチュエータに関し、特に、小型且つ簡易な構造でありながら、同時に、磁歪ロッドに対してバイアス磁界を効率的且つ均一に印加可能で、大きな引き量を得ることのできる、引き型アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁界を加えると磁性体に歪を生じる磁歪素子の特性を利用し、磁歪部材に印加する磁界の大きさを制御することで、この磁歪部材を伸縮可能としたアクチュエータが広く知られている。これら磁歪素子を用いたアクチュエータは、精密機器や自動車の燃料噴射弁等の分野に広く適用されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、円柱状の超磁歪ロッドにバイアス磁界を印加し、該超磁歪ロッドをあらかじめ伸長させておき、ソレノイドによってバイアス磁界と逆方向の磁界を印加し、超磁歪ロッドを収縮させる(引き動作をさせる)引き型アクチュエータが開示されている。
【0004】
ところで、このような引き型アクチュエータに適用される磁歪ロッドは、引き量(変位量)の増大、小型化、形状に起因する反磁界の発生防止等の理由から、細長の円柱形状とされるのが一般的である。そして、この円柱形状の磁歪ロッドを、略円筒形状のバイアス磁石の内側空間に配置し、該磁歪ロッドに対して一定方向のバイアス磁界を印加している。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−22587号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来公知の引き型アクチュエータにおいては、バイアス磁石が略円筒形状の磁石であるため、磁歪ロッドが配置されている内側空間に印加されるバイアス磁界よりも、バイアス磁石の外側空間に印加される(放出される)バイアス磁界の方が強くなってしまい、磁歪ロッドに対してバイアス磁界を効率的に印加することができないといった問題点があった。
【0007】
又、バイアス磁界が印加される磁歪ロッドが細長の円柱形状であるため、円柱の軸方向中央付近は、バイアス磁石の磁極から遠くなってしまう。その結果、この軸方向中央付近に印加されるバイアス磁界は、軸方向両端付近に印加されるバイアス磁界に比べ弱くなってしまい、磁歪ロッドの軸方向の位置によって印加されるバイアス磁界の強さがばらついてしまうといった問題点があった。しかも、このような問題点は、引き量の増大のために磁歪ロッドの軸長を長くするほど顕在化してしまっていた。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、小型且つ簡易な構造でありながら、同時に、磁歪ロッドに対してバイアス磁界を効率的且つ均一に印加可能で、大きな引き量を得ることのできる、引き型アクチュエータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者は、研究の結果、バイアス磁界を磁歪ロッドに効率的に印加可能な手段を見出した。
【0010】
即ち、次のような本発明により、上記目的を達成することができる。
【0011】
(1)磁歪部材からなり、一端が固定された磁歪ロッドと、該磁歪ロッドにバイアス磁界を印加可能なバイアス磁石と、該バイアス磁界を打ち消す方向に磁界を印加可能な電磁コイルとを備え、該電磁コイルによって印加する磁界の強さを制御することによって前記磁歪ロッドを伸縮可能とした引き型アクチュエータであって、前記バイアス磁石を、前記磁歪ロッドの周囲に同軸的に配置された略円筒形状の第1バイアス磁石と、該第1バイアス磁石の内側空間に配置され、且つ、該第1バイアス磁石から発生する磁界の一部を前記内側空間に引き込む方向に着磁された第2バイアス磁石とにより構成したことを特徴とする引き型アクチュエータ。
【0012】
(2)前記第2バイアス磁石を、前記磁歪ロッドの軸方向に取付けたことを特徴とする前記(1)記載の引き型アクチュエータ。
【0013】
(3)前記第2バイアス磁石を、前記磁歪ロッドにおける前記固定された一端に隣接して配置したことを特徴とする前記(2)記載の引き型アクチュエータ。
【0014】
(4)前記磁歪ロッドは軸方向中央付近で分離して形成され、且つ、前記第2バイアス磁石により軸方向に接続されたことを特徴とする前記(2)記載の引き型アクチュエータ。
【0015】
(5)前記磁歪ロッドを、略円筒形状に構成し、該磁歪ロッドの内側空間に前記第2バイアス磁石を配置したことを特徴とする前記(2)記載の引き型アクチュエータ。
【0016】
(6)前記第2バイアス磁石の軸方向の長さを、前記略円筒形状の磁歪ロッドの軸方向の長さよりも短くしたことを特徴とする前記(5)記載の引き型アクチュエータ。
【0017】
(7)前記磁歪ロッドの軸方向に圧縮予圧を加える予圧部材を設けたことを特徴とする前記(1)乃至(6)のいずれかに記載の引き型アクチュエータ。
【0018】
(8)更に、前記磁歪ロッドの前記一端を固設すると共に、前記略円筒形状の第1バイアス磁石における軸方向一端に当接する磁性体からなる磁気ヨークを備えたことを特徴とする前記(1)乃至(7)のいずれかに記載の引き型アクチュエータ。
【0019】
(9)更に、前記磁歪ロッドの前記固定された一端と反対側の自由端に連結され、該磁歪ロッドの変位を外部に伝達可能であると共に、前記略円筒形状の第1バイアス磁石における軸方向一端近傍に配置された磁性体からなる伝達ロッドを備えたことを特徴とする前記(1)乃至(8)のいずれかに記載の引き型アクチュエータ。
【0020】
(10)前記磁歪ロッドを、超磁歪素子を材料とする超磁歪部材によって構成したことを特徴とする前記(1)乃至(9)のいずれかに記載の引き型アクチュエータ。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態の例を図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施形態の例に係る引き型アクチュエータ(以下、単にアクチュエータと称す。)10の側断面を模式的に示しており、図1(A)は、この引き型アクチュエータ10の超磁歪ロッド12が伸長した状態を、又、図1(B)は収縮した状態をそれぞれ示している。
【0023】
このアクチュエータ10は、超磁歪ロッド12と、電磁コイル14と、第1、第2バイアス磁石16、18と、磁気ヨーク20と、伝達ロッド22とを有してなり、これらは略円筒形状の本体ケース24内に収容されている。このアクチュエータ10は、電磁コイル14によって印加する磁界の強さを制御することによって超磁歪ロッド12を図中V1方向に伸縮可能であり、超磁歪ロッド12を図1(A)に示す伸長状態から図1(B)に示す収縮状態にする「引き動作」が可能となっている(後述)。
【0024】
前記第1バイアス磁石16は、略円筒形状の部材からなり、前記本体ケース24の内側に、これと同軸的に(図中上下方向に)配置されている。
【0025】
又、この第1バイアス磁石16の内側空間16A内には、略円筒形の形状を有する電磁コイル14が、該第1バイアス磁石16と同軸的に配置されている。
【0026】
更に、この電磁コイル14の内側空間には、略円柱形状の部材からなる超磁歪ロッド12及び第2バイアス磁石18が軸方向に連続して、且つ、該電磁コイル14と同軸的に配置されている。
【0027】
この第2バイアス磁石18は、前記超磁歪ロッド12と同径、且つ、これよりも軸長の短い略円柱形状の部材からなると共に、超磁歪ロッド12の図1において上端である固定端12A側に隣接して配置されている。
【0028】
前記超磁歪ロッド12は、超磁歪素子を材料とする略円柱形状の超磁歪部材で構成されている。なお、「超磁歪素子」とは、希土類元素および/または特定の遷移金属などを主成分(例えば、テルビウム、ジスプロシウム、鉄など)とする粉末焼結合金あるいは単結晶合金から作られた磁歪素子をいい、外部から磁界が加えられると大きな変位を生じる性質を有している。
【0029】
前記第1バイアス磁石16は、前記超磁歪ロッド12に軸L1方向のバイアス磁界を印加するように構成され、又、前記第2バイアス磁石18は、この第1バイアス磁石16から発生するバイアス磁界の一部を、前記内側空間16A内に引き込む方向に着磁されている。
【0030】
又、前記電磁コイル14は、これら第1、第2バイアス磁石16、18によって印加されるバイアス磁界を打ち消す方向に磁界を印加することが可能とされている。
【0031】
前記磁気ヨーク20は、本体ケース24内に設置された磁性体部材からなり、前記略円筒形状の第1バイアス磁石16の軸方向一端16Bの開口を塞ぐように、これに当接して配置されている。又、この磁気ヨーク20の中心の、図1における下側面には、前記第2バイアス磁石18を介して前記超磁歪ロッド12が固設されている。
【0032】
以上の結果、超磁歪ロッド12、第2バイアス磁石18、磁気ヨーク20及び第1バイアス磁石16で磁気回路が形成されることになり、超磁歪ロッド12にバイアス磁界が効率的に導かれる構成となっている。
【0033】
前記伝達ロッド22は、図中上下方向に進退動可能で、前記超磁歪ロッド12の固定端12Aと反対側の自由端12Bに連結され、超磁歪ロッド12の変位を外部へ伝達可能な棒状の磁性体部材からなり、その軸方向途中位置に本体ケース24の内径よりもやや小径の円板状のつば部22Aを有している。又、このつば部22Aの外周部は、前記第1バイアス磁石16の軸方向他端16Cの近傍に位置している。
【0034】
以上の結果、超磁歪ロッド12、伝達ロッド22(つば部22Aを含む)及び第1バイアス磁石16で磁気回路が形成されることになり、超磁歪ロッド12に対してバイアス磁界が効率的に導かれる構成となっている。
【0035】
なお、前記伝達ロッド22のつば部22Aの図1における下側面と、本体ケース24内側端面との間には、プレストレスばね26が縮設されており、伝達ロッド22を介して超磁歪ロッド12の軸L1方向に圧縮予圧を与えることによって、その磁歪変動域を最適化するように構成されている。
【0036】
次に、図2を併せて参照しながら、本発明の実施形態の例に係るアクチュエータ10の作用について説明する。なお、図2は、アクチュエータ10の超磁歪ロッド12に印加する磁界(横軸)と、超磁歪ロッド12の変位(縦軸)の関係を示している。
【0037】
まず、電磁コイル14に通電していない場合(図2中のP0点)は、超磁歪ロッド12には、電磁コイル14によるコイル磁界HCは印加されないため(HC=0)、第1、第2バイアス磁石16、18によるバイアス磁界H0のみが印加された状態となる。その結果、超磁歪ロッド12にはバイアス磁界H0による初期変位λ0が生じることになり、アクチュエータ10の超磁歪ロッド12は、図1(A)に示すような、軸L1方向に伸長した状態となる。
【0038】
一方、電磁コイル14に通電した場合(図2中のP点)は、電磁コイル14によるコイル磁界HCがバイアス磁界H0を打ち消す方向に働くため、超磁歪ロッド12には、コイル磁界HCとバイアス磁界H0との合成磁界H(=H0−HC)が印加されることになる。即ち、印加するコイル磁界HCを大きくしていくと、超磁歪ロッド12に印加される合成磁界Hは次第に小さくなっていく。その結果、超磁歪ロッド12の変位λは初期変位λ0よりも小さくなっていき、アクチュエータ10の「引き動作」が行われる。そして、最終的にコイル磁界HCの大きさがバイアス磁界H0と同じになると(HC=H0)、合成磁界Hが略零の状態となり(図2中のP1点)、アクチュエータ10の超磁歪ロッド12は、図1(B)に示すような、軸L1方向に収縮した状態となる。
【0039】
このように、アクチュエータ10の超磁歪ロッド12は、電磁コイル14によって印加するコイル磁界HCの大きさを制御することで伸縮が自在となっている。
【0040】
本発明の実施形態の例に係るアクチュエータ10によれば、バイアス磁石を、超磁歪ロッド12の周囲に同軸的に配置された略円筒形状の第1バイアス磁石16と、該第1バイアス磁石16の内側空間16Aに配置され、且つ、該第1バイアス磁石16から発生する磁界の一部を前記内側空間16Aに引き込む方向に着磁された第2バイアス磁石18とにより構成したため、第1バイアス磁石16から発生するバイアス磁界の一部を、該第1バイアス磁石16の内側空間16A、即ち超磁歪ロッド12が配置された方向に引き込むことが可能である。従って、第1、第2バイアス磁石16,18の相乗効果によってバイアス磁界の効率的な印加が可能で、超磁歪ロッド12に印加するバイアス磁界を高めることができる。その結果、引き型アクチュエータ10の引き量の増大が実現される。
【0041】
又、前記第2バイアス磁石18を、超磁歪ロッド12の軸L1方向に取付けたため、超磁歪ロッド12に対してバイアス磁界をより効果的に印加することが可能となる上に、アクチュエータ10の小型化が実現できる。しかも、第2バイアス磁石18を、超磁歪ロッド12の固定端12Aに隣接して配置しているため、第2バイアス磁石18が超磁歪ロッド12の伸縮方向と反対側に配置されることになり、超磁歪ロッド12の変位の安定化を図ることが可能である。
【0042】
更に、プレストレスばね26によって超磁歪ロッド12の軸L1方向に圧縮予圧を加えているため、バイアス磁界が打ち消されたときの超磁歪ロッド12の引き量、速度、力が増大し、アクチュエータ10の効率向上を図ることができる。
【0043】
又、アクチュエータ10の超磁歪ロッド12は、材料として超磁性素子を用いているため、従来の圧電素子の2倍以上、フェライトなどの従来の磁歪素子の50倍以上の磁歪変位量(引き量)を得ることができる。
【0044】
なお、上記実施形態の例においては、超磁歪ロッド12を超磁歪素子を材料とする超磁歪部材によって構成したが、本発明はこれに限定されるものではなく、磁歪素子からなる磁歪部材を用いてもよい。
【0045】
又、上記実施形態の例においては、第2バイアス磁石18を、超磁歪ロッド12の固定端12Aに隣接して配置したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明における第2バイアス磁石18は、第1バイアス磁石16の内側空間16A内に配置されていればよく、その配置や数量等については特に限定されない。
【0046】
従って、例えば、図3に示されるアクチュエータ30のように、超磁歪ロッド32を、軸L1方向中央付近で分離して形成し、且つ、第2バイアス磁石18により軸L1方向に接続してもよい。このように第2バイアス磁石18を超磁歪ロッド32の軸L1方向中央付近に配置すれば、超磁歪ロッド32に印加するバイアス磁界の更なる均一化を図ることが可能となる。
【0047】
又、図4に示すように、超磁歪ロッド33を、略円筒形状に構成し、該超磁歪ロッド33の内側空間33Aに第2バイアス磁石19を配置してもよく、このような構造とすれば、第2バイアス磁石19に対して、超磁歪ロッド33の伸縮の際に発生する軸方向の応力がかかるのを防止することが可能となる。なお、この場合には、第2バイアス磁石19の軸方向の長さL3を、前記略円筒形状の超磁歪ロッド33の軸方向の長さL2よりも短くすることが好ましい。
【0048】
【発明の効果】
本発明の引き型アクチュエータは、小型且つ簡易な構造でありながら、同時に、磁歪ロッドに対してバイアス磁界を効率的且つ均一に印加可能で、大きな引き量を得ることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の例に係る引き型アクチュエータの側断面を示した模式図
【図2】図1における引き型アクチュエータの超磁歪ロッドに印加する磁界と、超磁歪ロッドの変位の関係を示したグラフ
【図3】本発明の実施形態の他の例に係る引き型アクチュエータの側断面を示した模式図
【図4】
本発明の実施形態の他の例に係る超磁歪ロッドを示した模式図
【符号の説明】
10、30…アクチュエータ
12、32、33…超磁歪ロッド
14…電磁コイル
16…第1バイアス磁石
18、19…第2バイアス磁石
20…磁気ヨーク
22…伝達ロッド
24…本体ケース
26…プレストレスばね
HC…コイル磁界
H0…バイアス磁界
H…合成磁界
λ0…初期変位
λ…変位
Claims (10)
- 磁歪部材からなり、一端が固定された磁歪ロッドと、該磁歪ロッドにバイアス磁界を印加可能なバイアス磁石と、該バイアス磁界を打ち消す方向に磁界を印加可能な電磁コイルとを備え、該電磁コイルによって印加する磁界の強さを制御することによって前記磁歪ロッドを伸縮可能とした引き型アクチュエータであって、前記バイアス磁石を、前記磁歪ロッドの周囲に同軸的に配置された略円筒形状の第1バイアス磁石と、該第1バイアス磁石の内側空間に配置され、且つ、該第1バイアス磁石から発生する磁界の一部を前記内側空間に引き込む方向に着磁された第2バイアス磁石とにより構成したことを特徴とする引き型アクチュエータ。
- 請求項1において、
前記第2バイアス磁石を、前記磁歪ロッドの軸方向に取付けたことを特徴とする引き型アクチュエータ。 - 請求項2において、
前記第2バイアス磁石を、前記磁歪ロッドにおける前記固定された一端に隣接して配置したことを特徴とする引き型アクチュエータ。 - 請求項2において、
前記磁歪ロッドは軸方向中央付近で分離して形成され、且つ、前記第2バイアス磁石により軸方向に接続されたことを特徴とする引き型アクチュエータ。 - 請求項2において、
前記磁歪ロッドを、略円筒形状に構成し、該磁歪ロッドの内側空間に前記第2バイアス磁石を配置したことを特徴とする引き型アクチュエータ。 - 請求項5において、
前記第2バイアス磁石の軸方向の長さを、前記略円筒形状の磁歪ロッドの軸方向の長さよりも短くしたことを特徴とする引き型アクチュエータ。 - 請求項1乃至6のいずれかにおいて、
前記磁歪ロッドの軸方向に圧縮予圧を加える予圧部材を設けたことを特徴とする引き型アクチュエータ。 - 請求項1乃至7のいずれかにおいて、
更に、前記磁歪ロッドの前記一端を固設すると共に、前記略円筒形状の第1バイアス磁石における軸方向一端に当接する磁性体からなる磁気ヨークを備えたことを特徴とする引き型アクチュエータ。 - 請求項1乃至8のいずれかにおいて、
更に、前記磁歪ロッドの前記固定された一端と反対側の自由端に連結され、該磁歪ロッドの変位を外部に伝達可能であると共に、前記略円筒形状の第1バイアス磁石における軸方向一端近傍に配置された磁性体からなる伝達ロッドを備えたことを特徴とする引き型アクチュエータ。 - 請求項1乃至9のいずれかにおいて、
前記磁歪ロッドを、超磁歪素子を材料とする超磁歪部材によって構成したことを特徴とする引き型アクチュエータ。
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