JP2004262441A - 自動車用の取外し可能なルーフ - Google Patents
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Abstract
【課題】2つのルーフエレメントを備えた乗用車用の取外し可能なルーフを改良して、少なくとも1つのロック装置を介して、簡単かつ機能適正に、しかも確実に、乗用車のボディに所定の状態位置で保持することができるルーフを提供する。
【解決手段】各ルーフエレメント9,10がロック装置11,12を有していて、支持装置19と共働するようになっており、堅固なボディ構造3,4のうちの1つ有利にはロールバー装置6に載設された支持装置19が、ロック装置11,12のロック部材13の操作時に、ロック装置11,12に隣接して延びるルーフエレメント9,10の制限壁20に作用するモーメントMI;MIIに抗して作用するようになっている。
【選択図】図3
【解決手段】各ルーフエレメント9,10がロック装置11,12を有していて、支持装置19と共働するようになっており、堅固なボディ構造3,4のうちの1つ有利にはロールバー装置6に載設された支持装置19が、ロック装置11,12のロック部材13の操作時に、ロック装置11,12に隣接して延びるルーフエレメント9,10の制限壁20に作用するモーメントMI;MIIに抗して作用するようになっている。
【選択図】図3
Description
本発明は、自動車、特に乗用車用の取外し可能なルーフであって、該ルーフが、乗用車のボディにおける乗員室を覆っていて、ボディの堅固なボディ構造に保持されており、少なくとも1つのロック装置を備えたルーフが、形状剛性的な材料から成っていて、乗用車の長手方向中心平面においてまとめられる2つのルーフエレメントを有している形式のものに関する。
ドイツ連邦共和国特許公開第4137344号明細書に基づいて公知の取外し可能なルーフは、形状不変もしくは形状剛性的な材料から製造されていて、ウインドシールドガラスフレームと、乗員室を車両長手方向に対して横方向に取り囲むロールバーとの間における乗員室を覆っている。ウインドシールドガラスフレームに隣接して有効な保持装置が設けられており、この保持装置はルーフの第1のフック部分で、ウインドシールドガラスフレームにおける第2の保持部分に後ろから係合する。これに対してルーフの、ロールバーに隣接している箇所には、ロック装置が設けられており、このロック装置はルーフの爪で、ロールバーのフックに係合する。
ドイツ連邦共和国実用新案登録第9406435号明細書には、ウインドシールドガラスフレームとロールバーとの間において使用可能な自動車用の別の取外し可能なルーフが開示されている。このルーフは2つのルーフ部分から形成されていて、両ルーフ部分は、自動車の長手方向中心平面においてまとめられている。両ルーフ部分は、各1つの同じジョーを用いてウインドシールドガラスフレーム及びロールバーに所定の状態位置で保持されるようになっている。
ドイツ連邦共和国特許第3413379号明細書には、乗用車のフラップカバー用のロック装置が開示されており、このロック装置は、フォールディングカバーにクランク状のロック部材を有し、かつウインドシールドガラスフレームに一種の滑子案内を有している。ロック部材は、車両長手方向に延びる軸線を中心にして旋回可能であり、滑子案内は車両長手方向に対して横方向に方向付けられている。
ドイツ連邦共和国特許公開第4137344号明細書
ドイツ連邦共和国実用新案登録第9406435号明細書
ドイツ連邦共和国特許第3413379号明細書
本発明の課題は、冒頭に述べた形式の、2つのルーフエレメントを備えた乗用車用の取外し可能なルーフを改良して、少なくとも1つのロック装置を介して、簡単かつ機能適正に、しかも確実に、乗用車のボディに所定の状態位置で保持することができるルーフを提供することである。
この課題を解決するために本発明の構成では、各ルーフエレメントがロック装置を有していて、支持装置と共働するようになっており、堅固なボディ構造のうちの1つ有利にはロールバー装置に載設された支持装置が、ロック装置のロック部材の操作時に、ロック装置に隣接して延びるルーフエレメントの制限壁に作用するモーメントに抗して作用するようにした。
本発明の別の有利な構成は、請求項2以下に記載されている。
本発明によって得られる利点としては次のことが挙げられる。すなわち本発明による取外し可能なルーフでは、各ルーフエレメントにロック装置が設けられているので、取扱い、つまりルーフエレメントの取外し及び装着が1つのロック装置だけで可能である。クランク状のロック部材と滑子案内とを有するロック装置を使用できるようにするために、支持装置の態様は、ロック部材の操作時にロック装置に隣接して延びるルーフエレメントの制限壁において生じるモーメントに抗して作用するようになっており、有利である。そして支持装置の機能は、車両長手方向で見てロック装置の両側に緩衝体の形式で形成された、前記支持装置の支持エレメントが設けられていることによって、助成される。また支持エレメントはプラスチックから成っているので、容易に製造可能であり、かつルーフエレメントに配置されているので、有利に形成することができる。さらにまた支持エレメントのホルダは容易に交換可能な部材であり、支持エレメントの調節が可能であることに基づいて、場合によっては生じる製作誤差をも補償することが可能である。
次に図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
ダイナミックなスタイリングと高い要求を満たすエンジン出力とを備えた、スポーツカーに分類される乗用車1は、堅固なボディ構造3,4を備えたボディ2を有しており、ボディ構造3はウインドシールドガラスフレーム5であり、ボディ構造4は湾曲したロールバー装置6である。ボディ2の乗員室7は取外し可能なルーフ8によって覆われており、このルーフ8はウインドシールドガラスフレーム5とロールバー装置6との間に延在している。ルーフ8は、例えば高強度の材料つまり繊維強化されたプラスチックから成る2つのルーフエレメント9,10によって、形成されており、両ルーフエレメント9,10は、乗用車の長手方向中心平面A−Aにおいてまとめられていて、少なくともロールバー装置6に、ロック装置11,12を用いて所定の位置に保持される。
各ロック装置例えば11は、ルーフエレメント9に取り付けられたクランク状のロック部材13を有しており、このロック部材13は、自動車長手方向B−B(図2参照)に方向付けられた支承軸14を中心にして旋回可能であり、そしてクランク15に取り付けられたロックピン16で、ロールバー装置6における支承プレート18の滑子案内17に係合する。このようなロック装置は、冒頭に述べたドイツ連邦共和国特許第3413379号明細書に詳しく記載されている。
ルーフエレメント9は単にただ1つのロック装置11だけを備えていて、支持装置19と共働するようになっており、この支持装置19はロールバー装置6に載設されていて、ロック装置11の操作時つまり開閉時に、モーメントMI,MII(図3参照)に抗して作用する。これらのモーメントMI,MIIは、ルーフエレメント9の、ロック装置11に隣接して延びる制限壁20もしくはフランジ状のルーフ区分21に加えられる。ルーフ区分21は、ロールバー装置6のトラフ23を備えたロールバー区分22の上に張り出している。トラフ23内にはシール体24が設けられていて、このシール体24にルーフ区分21が載っている。自動車横方向C−Cにおいてロック装置11もしくはロックピン16の両側には、支持装置19の支持エレメント25,26が設けられており、これらの支持エレメント25,26は、緩衝体として形成されていて、弾性材料例えばプラスチックから成っている。
支持エレメント25,26をロールバー装置6に取り付けることも可能ではあるが、図示の実施例では支持エレメントはルーフエレメント9に固定されている。また図示の実施例では、軸線方向D−D(図4参照)において調節可能な各支持エレメント例えば25は、円筒形のピンもしくはボルト27のように形成されており、このボルト27はホルダ28に固定されている。ホルダ28はほぼU字形の横断面を有しており、その脚29,30はルーフエレメント9に例えば接着によって固定されている。脚29,30の間にはウェブ31が延びており、このウェブ31はボルト27を保持している。そのためにボルト27は外周面にねじ山32を有しており、このねじ山32を介してボルト27はウェブ31に設けられた孔33にねじ込まれている。
1 乗用車、 2 ボディ、 3,4 ボディ構造、 5 ウインドシールドガラスフレーム、 6 ロールバー装置、 7 、 8 ルーフ、 9,10 ルーフエレメント、 11,12 ロック装置、 13 ロック部材、 14 支承軸、 15 クランク、 16 ロックピン、 17 滑子案内、 18 支承プレート、 19 支持装置、 20 制限壁、 21 ルーフ区分、 22 ロールバー区分、 23 トラフ、 24 シール体、 25,26 支持エレメント、 27 もしくはボルト、 28 ホルダ、 29,30 脚、 31 ウェブ、 32 ねじ山、 33 孔
Claims (10)
- 自動車、特に乗用車用の取外し可能なルーフであって、該ルーフが、乗用車のボディにおける乗員室を覆っていて、ボディの堅固なボディ構造に保持されており、少なくとも1つのロック装置を備えたルーフが、形状剛性的な材料から成っていて、乗用車の長手方向中心平面においてまとめられる2つのルーフエレメントを有している形式のものにおいて、各ルーフエレメント(9,10)がロック装置(11,12)を有していて、支持装置(19)と共働するようになっており、堅固なボディ構造(3,4)のうちの1つ有利にはロールバー装置(6)に載設された支持装置(19)が、ロック装置(11,12)のロック部材(13)の操作時に、ロック装置(11,12)に隣接して延びるルーフエレメント(9,10)の制限壁(20)に作用するモーメント(MI;MII)に抗して作用するようになっていることを特徴とする、自動車用の取外し可能なルーフ。
- 自動車横方向(C−C)で見て、ロック装置(11)の両側に支持装置(19)の支持エレメント(25,26)が設けられている、請求項1記載の取外し可能なルーフ。
- 支持エレメント(25,26)が緩衝体の形式で形成されている、請求項2記載の取外し可能なルーフ。
- 支持エレメント(25,26)が弾性材料、例えばプラスチックから成っている、請求項3記載の取外し可能なルーフ。
- 支持装置(19)の支持エレメント(25,26)が、ルーフエレメント(9,10)に保持されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の取外し可能なルーフ。
- 各支持エレメント(25,26)がピンもしくはボルト(27)の形式で形成されていて、ルーフエレメント(9,10)のホルダ(28)に固定されている、請求項5記載の取外し可能なルーフ。
- ボルト(27)のホルダ(28)が、U字形の横断面を有していて、該U字形のホルダ(28)の脚(29,30)がルーフエレメント(9,10)に保持されている、請求項6記載の取外し可能なルーフ。
- U字形横断面を有するホルダ(28)のウェブ(31)が、ボルト(27)を受容している、請求項7記載の取外し可能なルーフ。
- ボルト(27)が軸方向(D−D)において調節可能に形成されている、請求項6又は8記載の取外し可能なルーフ。
- ボルト(27)がその外周面に、一種のねじ山(32)を有していて、該ねじ山(32)を介してボルト(27)が、U字形横断面を有するホルダ(28)のウェブ(31)に設けられた孔(33)にねじ込まれている、請求項8又は9記載の取外し可能なルーフ。
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