JP2004261899A - 刃先寸法調整機構付き転削工具 - Google Patents

刃先寸法調整機構付き転削工具 Download PDF

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Abstract

【課題】再研削したチップを装着する転削工具において、刃先寸法の調整作業が簡易且つ安価な工具を提供する。
【解決手段】回転軸線Oを有する工具本体1aの外周面1bおよび/または先端面1cから突出した切れ刃20aを有する転削工具において、該転削工具の外周部および/または先端部に溝2が形成され、上記溝2の対向する側壁部に該転削工具の軸線O方向または径方向に沿って一定のピッチで凹凸を繰り返す係合部4a、4bが形成され、上記係合部4a、4bと係合し且つ切れ刃20aを有するスローアウェイチップ20に当接する支持部材5が設けられ、前記支持部材5を上記工具本体1aに固定する固定部材6が設けられることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、転削工具の外周部および/または先端部に切れ刃を有するスローアウェイチップが該工具の径方向および/または軸線方向に移動可能に装着される形式の刃先寸法調整機構付き転削工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
発明者が本特許発明の属する技術分野の先行技術調査を行った結果、その調査範囲において特許文献および非特許文献は見つからなかったが、発明者が文献情報以外に知り得た公知技術を以下に説明する。
従来、転削工具において、再研削したチップの切れ刃を所定の外径寸法または工具長にせり出す機構を備えたものとして、図3乃至図5に示すような歯切りカッタがある。図3に示すように、このカッタ1は回転軸線Oを有する円筒状をなす工具本体1aの一端面の軸中心付近に基部端面1cが形成され、軸中心P付近に軸線O方向に沿って両端面を貫通する取付穴1eが穿設される。上記カッタ1は、図示しないアーバ又は工作機械の主軸に前記基部端面1cおよび取付穴1eを係合され固定される。該工具本体1aの外周部に該カッタ1の軸線O方向に延びるチップ取付溝2および切りくずポケット3が少なくとも1つ設けられる。前記チップ取付溝2の該カッタ1の回転方向K背面側の側壁部にはチップ当接面2aが形成され、該カッタ1の径方向内側には支持部材取付面2dが形成される。この支持部材取付面2dに当接するように支持部材5が装着され、この支持部材5を挿通する皿ねじ6等が該工具本体に螺合することによって、前記支持部材5は該工具本体1aに固定される。
【0003】
円環状部材30は、該工具本体1aの基部端面1cよりも外周側の端面1gに、ボルト等の固定部材32によって密接して取付けられ、チップ取付溝2の一部を閉塞している。円環状部材31も同様に、該工具本体1aの先端面1dよりも外周側の端面1hに密接して取付けられ、チップ取付溝2の一部および溝部4を閉塞している。
【0004】
平板状をなすチップ20は、上面20bが上記回転方向K前方側に向くとともに切れ刃20aが該カッタ1の径方向外側に位置するように前記チップ取付溝2に挿入される。そして、前記チップ20は、下面20cが前記チップ当接面2aに当接し、該工具の径方向内側に位置する側面20dが前記支持部材5のチップ当接面5dに当接し、さらに該カッタ1の基部端面1c側の側面20gが該工具本体1aの基部端面1c側に取付けられた前記円環状部材30の端面30aに当接するように楔8によって固定される。なお、該チップ20は、円環状部材31に設けられたねじ穴33に螺合するねじ34が上記カッタ1の軸線O方向に進出することによって、該チップ20の側面20hを介して上記軸線O方向に沿って該工具本体1aの基部端面1c側に押動され、もう一方の円環状部材30の一端面30aに側面20gを当接されることになる。そうして、該チップ20は上記軸線O方向における所定位置へ位置決めされることとなる。
【0005】
上述したカッタ1において、再研削後の切れ刃20a外径寸法の調整は、支持部材5の上記径方向厚みを変えチップ20を上記径方向に移動させることによって行われる。
【0006】
次に、図4に示すカッタ1は、図3に示すカッタ1と類似の構成を有するカッタであるが、以下の構成が相違している。このカッタ1は、チップ取付溝2の該カッタ1の回転方向K背面側の側壁部にチップ当接面2aが形成され、前記チップ当接面2aに該工具の径方向に沿って一定のピッチで凹凸を繰り返す係合部2eが形成される。前記チップ取付溝2に装着されるチップ20は、その下面20cに上記係合部2eに係合する係合部20fが形成されており、該カッタ1の径方向に移動できないように係止されている。そのため、図3に示す工具に備えられていた支持部材5は、この工具には備えられていない。
【0007】
このカッタ1において、再研削後の切れ刃20aの径方向外側へのせり出しは、チップ20を前記チップ当接面2aに沿って該カッタ1の径方向に所定のピッチ数分だけ移動させることによって行われる。
【0008】
次に、図5に示す工具は、図3に示す工具と同様にチップ取付溝2の該工具の回転方向K背面側の側壁部に該工具の径方向に沿って一定のピッチで凹凸を繰り返す係合部2eが形成される。そして、チップ20を装着する支持部材11は、前記係合部2eに係合する係合部11bが形成されており、前記チップ20が楔8によって固定される。
【0009】
このカッタ1において、再研削後の切れ刃20aの径方向外側へのせり出しは、チップ20を装着する支持部材11が前記側壁部2eに沿って該カッタ1の径方向に所定のピッチ数分だけ移動されることによって行われる。
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、図3に示す工具は、チップ20の再研削回数に応じて支持部材5の厚みを変更するかまたは厚みの異なる支持部材5を予め用意しておく必要がある。したがって、上記支持部材5を在庫することとなりコストアップと在庫管理の煩雑さが生じてしまう。
【0011】
図4に示す工具は、チップ20の下面20cに係合部20fを形成されるため、製造の難易度が高くなり製造コストの上昇をきたしてしまう。
【0012】
図5に示す工具は、チップ20の再研削に伴い切れ刃20aの支持部材11からの突出量が減少するため、上記再研削の回数に制約を生じてしまう。上記再研削の回数を増すために予め上記突出量を大きくすると切れ刃20aの欠損や破損等が生じることがある。上記突出量を適正量に保つために上記再研削の回数に応じて支持部材11を変更すると、上述したように、在庫に伴うコストアップと在庫管理の煩雑さが生じてしまう。
【0013】
本発明の転削工具は、上述した問題に鑑みてなされたもので、その目的は、再研削したチップを装着する転削工具において、刃先寸法の調整作業が簡易且つ安価な工具を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の転削工具は、上記課題を解決し目的を達成するために、回転軸線を有する工具本体の外周面および/または先端面から突出した切れ刃を有する転削工具において、該転削工具の外周部および/または先端部に溝部が形成され、上記溝部の対向する側壁部に該転削工具の軸線方向および/または径方向に沿って一定のピッチで凹凸を有する係合部が形成され、前記係合部と係合し且つ切れ刃を有するスローアウェイチップに当接する支持部材が設けられ、前記支持部材を上記工具本体に固定する固定部材が設けられることを特徴とする。好ましくは、上記溝部および上記支持部材に形成される係合部において、前記係合部に形成される凹凸は、凹部の形状が略四角形又は略台形又は略V字状又は略U字状又は略円弧状のいずれかであり、上記溝部および上記支持部材に形成される係合部のピッチが0.1mm以上3.0mm以下であることを特徴とする。
【0015】
上述した転削工具によれば、前記支持部材を前記側壁部に沿って所定のピッチ数分だけ移動させることによって、切れ刃の再研削を行ったチップを該工具本体から径方向および/または軸線方向に所定の寸法までせり出すことができる。前記支持部材は上記再研削の回数にかかわらず同一形状のものが使用できるので、経済的であるとともにせり出し操作が簡易である。また、切れ刃と該工具本体との突出量がほぼ一定に保たれるので、切れ刃の欠損や破損が防止でき、且つ、チップの再研削回数が増加する。さらに、該チップは凹凸を有する係合部が不要なため、製作が容易でコストも上昇しないので安価な工具を提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態について図1を参照しながら説明する。この実施形態の転削工具は従来技術において例示したものと同様な歯切りカッタである。図1(a)はこのカッタの正面視における要部断面図である。図1(b)は図1(a)に示すカッタの一部断面図を含む側面図である。図1(c)は図1(a)に示すカッタの要部上面図である。図1(d)は工具本体の溝部の横断面形状、および、支持部材の横断面形状であり、その変形例は図2(a)乃至(e)に示す。
【0017】
このカッタ1は、図1(a)および(b)に示すように工具本体1aは、回転軸線Oを有する略円筒状をなし、一端面の内周側に略平坦な基部端面1cが備えられ、軸中心P付近には基部端面1cと他端の先端面1dとに貫通する取付穴1eが形成される。該工具本体1aは、前記取付穴1eが図示しないアーバ又は工作機械の主軸等に突設される軸を嵌入されるとともに前記基部端面1cが上記アーバ又は工作機械の主軸端面に当接され、さらに、前記先端面1dを図示しないボルト等の固定部材によって基部端面1cに向かって押圧されることにより上記アーバ又は工作機械の主軸等に固定される。該工具本体1aの外周部に凹状のチップ取付溝2が外周面1bに沿って略等間隔に複数形成されている。前記チップ取付溝2は該工具本体1aの両端面1g、1hに貫通するように上記軸線O方向に延設されている。前記チップ取付溝2においては、該カッタ1の回転方向K背面側の側壁部に略平坦面をなすチップ当接面2aが設けられる。
【0018】
前記チップ当接面2aに連なるように該カッタ1の径方向内側には溝部4が形成され、図1(d)に示すように前記溝部4の上記回転方向Kに対向する2つの側壁部には一定のピッチで凹凸を有する係合部4a、4bが上記径方向に沿って形成され、前記溝部4の底面4cには上記径方向内側に向かってねじ穴7が形成されている。前記溝部4に装着される支持部材5は、上記回転方向K前方と後方を向く側壁部に、前記溝部4の側壁部に形成された係合部4a、4bと同一ピッチ且つ略同一の凹凸を有する係合部5a、5bが形成されるとともに、該工具本体1aに設けられたねじ穴7を臨む挿通穴5cが穿設される。そして、前記支持部材5は、前記係合部5a、5bが前記溝部4の係合部4a、4bに係合するように、溝部4に挿入され、皿ねじ6等が前記挿通穴5cに挿通され、前記ねじ穴7に螺合することにより該工具本体1aに固定される。
【0019】
円環状部材30は、該工具本体1aの基部端面1cよりも外周側の端面1gに、ボルト等の固定部材32によって密接して取付けられ、チップ取付溝2の一部および溝部4を閉塞している。円環状部材31も同様に、該工具本体1aの先端面1dよりも外周側の端面1hに密接して取付けられ、チップ取付溝2の一部および溝部4を閉塞している。上述した支持部材5を該工具本体1aの溝部4に挿入するにあたっては、支持部材5は、該工具本体1aの端面1g、1hに取付けられた前記円環状部材30、31のいずれか一方を上記工具本体1aから一旦取り外した後、図1(a)の矢印Aの方向又は逆方向に溝部4に挿入することとなる。
【0020】
チップ20は略平板状をなし、上面視において切れ刃20aが曲線で形成されている。このチップ20は、すくい面となる上面20bを上記カッタ1の回転方向Kの前方側に向け、逃げ面となる側面20dを上記カッタ1の径方向外側に向け、下面20cを該工具本体1aのチップ当接面2aに着座されるとともに、前記逃げ面20dに対向する側面20eを前記支持部材5のチップ当接面5dに当接するように装着される。そして、該チップ20は、円環状部材31に設けられたねじ穴33に螺合するねじ34が上記カッタ1の軸線O方向に進出することによって、該チップ20の側面20hを介して上記軸線O方向に沿って該工具本体1aの基部端面1c側に押動され、もう一方の円環状部材30の一端面30aに側面20gを当接されることになる。そうして、該チップ20は上記軸線O方向における所定位置へ位置決めされることとなる。
【0021】
前記チップ取付溝2における該カッタ1の回転方向K前方側の側壁部には楔当接面2bが形成され、この楔当接面2bから連なるように上記回転方向K前方に切りくずポケット3が形成される。前記チップ取付溝2の溝底2cには該工具本体1aの径方向内側に向かってねじ穴12が設けられる。楔8には該カッタ1の径方向に貫通するねじ穴10が形成され、このねじ穴10と前記溝底2cに設けられたねじ穴12とに螺合する左右ねじ9を締め込むことによって、楔8は上記径方向内側に移動し、前記楔8の対向する側壁部8a、8bがそれぞれチップ上面20bと前記楔当接面2bを押圧する。そして、チップ20は該工具本体1aに固定される。
【0022】
なお、上述したチップ20の該カッタ1の軸線O方向の位置決めは、該チップ20が上記軸線O方向に移動できるように、前記楔8によってチップ取付溝2に緩装された状態、又は、楔8に押圧されない状態において行われる。
【0023】
また、支持部材5を該カッタ1の溝部4の側壁部に沿って移動させるにあたっては、2つの円環状部材30、31のいずれか一方が取外され前記溝部4の一端側が開放されたのち、前記支持部材5が該工具の軸線O方向に沿って抜取られ、所定のピッチ数分だけ移動され上記軸線O方向に沿って溝部4に挿入されるという手順で行われる。
【0024】
上述した実施形態のカッタ1によれば、支持部材5を工具本体1aの溝部4の記側壁部に形成される係合部4a、4bに沿って所定のピッチ数分だけ移動させることによって、チップ20の上記カッタ1の径方向の装着位置が移動することとなり、切れ刃20aの再研削を行ったチップ20を該工具本体1aから径方向に所定の寸法までせり出すことができる。前記チップ20のせり出し量は、前記支持部材5を移動させるピッチ数によって適宜対応できるため、切れ刃20aの再研削の回数にかかわらず同一のものが使用できる。
【0025】
なお、工具本体1aの溝部4に設けられる係合部4a、4bにおいて、その凹凸の形状は、図2(a)乃至(e)に示すように凹部が例えば略四角形又は略台形又は略V字状又は略U字状又は略円弧状のいずれかの形状をなす。支持部材5の係合部5a、5bは図示しないが、前記溝部4の係合部4a、4bとほぼ同一な凹凸形状および同一ピッチに形成される。そうすれば、上記支持部材5は上記溝部と上述した係合部で係合したうえで、皿ねじ6等によって該工具本体1aに固定されるので、該カッタ1の径方向に不動な状態で固定される。
【0026】
また、前記溝部4、前記支持部材5の係合部4a、4b、5a、5bにおいて、凹凸は一定のピッチを有し、このピッチは例えば0.1mm以上3.0mm以下に設定される。前記凹凸が一定のピッチを有することにより前記支持部材5を所望のピッチ数だけ移動させることが可能となる。また、現実的に切れ刃20aの再研削量は少なくとも0.1mmであることから、上述した凹凸のピッチは0.1mm以上であればよい。また切れ刃20aの摩耗が大きい場合又は切れ刃20aに欠損が生じた場合でも現実的な再研削量は3.0mm以下であると考えられることから、前記ピッチも3.0mm以下であればよい。前記ピッチが切れ刃20aの再研削量より大きくなると、1ピッチ当たりの移動量が所望するチップせり出し量を越えてしまうこととなる。そのため、前記ピッチを小さめに設定することが広範囲なチップ再研削量に対応するうえで好ましい。したがって、前記ピッチは、好ましくは0.1mm以上2.0mm以下であり、さらに好ましくは0.1mm以上1.0mm以下である。
【0027】
この実施形態の転削工具においては、切れ刃20aの再研削回数にかかわらず、切れ刃20aの該工具本体1aの外周面1bからの突出量がほぼ一定に保たれるので、切れ刃20aが上記外周面1bに対して過度に突出したり沈下したりすることがなく、切れ刃20aの欠損や破損が防止でき、且つ、上記再研削数が増加することとなる。そのうえ使用するチップ20は、チップ取付溝2との当接面に特殊な係合を必要としないため、従来と同様に製作が容易且つ安価であるため、工具コストを上昇させることがない。
【0028】
なお、この実施形態のカッタ1のように、歯切りカッタに限定されるものではなく、例えばスローアウェイチップ等を使用するような、切れ刃を着脱自在に装着する正面フライス、エンドミル、シェルエンドミル、サイドカッタ、ボーリングカッタ、ドリル等、種々の転削工具に実施可能である。また、この実施形態の転削工具のように、該転削工具の径方向にチップ20がせり出される形式のものに限定されるものではなく、チップ20が該転削工具の軸線O方向にせり出される形式であってもよい。さらに、例えば正面フライスのように工具本体1aの外周と先端とに切れ刃が備えられた転削工具の場合、該転削工具の径方向と軸線方向のそれぞれの方向に切れ刃がせり出される形式、又は、上記径方向と軸線方向へ同時にせり出されるように上記径方向に対して軸線方向に向けて適宜の角度傾斜した方向にせり出される形式であってもよい。また、チップ20のみをせり出す形式に限定されず、例えば、チップを備えたカートリッジ又はチップがろう付けされたブレードをせり出すものであってもよい。
【0029】
そして、本発明の刃先寸法調整機構を備えた転削工具は、再研削したチップの切れ刃を所定の刃先寸法にせり出すのみでなく、刃先寸法を可変するときにも適用可能であり、例えばボーリングカッタ又はドリルにおいて、加工する穴径を可変することができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明の転削工具は、回転軸線を有する工具本体の外周面および/または先端部に突出した切れ刃を有する転削工具において、該転削工具の外周部および/または先端部に溝が形成され、上記溝の対向する側壁部に該転削工具の軸線方向または径方向に沿って一定のピッチで凹凸を繰り返す係合部が形成され、上記係合部と係合し且つ切れ刃を有するチップに当接する支持部材が設けられる。上述した構成によって、前記支持部材を前記側壁部に沿って所定のピッチ数分だけ移動させることによって、切れ刃の再研削を行ったチップを該工具本体から径方向および/または軸線方向に所定の寸法までせり出すことができる。前記支持部材は上記再研削の回数にかかわらず同一形状のものが使用できるので、経済的であるとともにせり出し操作が簡易である。また、切れ刃と該工具本体との突出量がほぼ一定に保たれるので、切れ刃の欠損や破損が防止でき、且つ、チップの再研削回数が増加する。さらに、該チップは凹凸を有する係合部が不要なため、製作が容易でコストも上昇しないので安価な工具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明の一実施形態に係る転削工具の正面図である。
(b) 本発明の一実施形態に係る転削工具の側面図である。
(c) 本発明の一実施形態に係る転削工具の上面図である。
(d) 図1(a)に示す転削工具の支持部材の側面図とチップ
取付溝付近の要部側面図である。
【図2】(a) 溝部の係合部における凹凸形状の変形例である。
(b) 溝部の係合部における凹凸形状の変形例である。
(c) 溝部の係合部における凹凸形状の変形例である。
(d) 溝部の係合部における凹凸形状の変形例である。
(e) 溝部の係合部における凹凸形状の変形例である。
【図3】(a) 従来の転削工具の正面図である。
(b) 図3(a)に示す転削工具の側面図である。
(c) 図3(a)に示す転削工具の上面図である。
【図4】(a) 他の従来の転削工具の正面図である。
(b) 図4(a)に示す転削工具の側面図である。
(c) 図4(a)に示す転削工具の上面図である。
(d) 図4(a)に示す転削工具のチップ側面図とチップ取付溝付近の要部側面図である。
【図5】(a) 別の従来の転削工具の正面図である。
(b) 図5(a)に示す転削工具の側面図である。
(c) 図5(a)に示す転削工具の上面図である。
(d) 図5(a)に示す転削工具のチップ側面図とチップ取付溝付近の要部側面図である。
【符号の説明】
1 カッタ
1a 工具本体
1b 外周面
1c 基部端面
1d 先端面
1e 取付穴
1f ドライブキー溝
2 チップ取付溝
2a チップ当接面
2b 楔当接面
2c 溝底
2d 支持部材取付面
2e 係合部
3 切りくずポケット
4 溝部
4a、4b 係合部
4c 溝底
5 支持部材
5a、5b 係合部
5c 挿通穴
5d チップ当接面
6 皿ねじ
7、10、12 ねじ穴
8 楔
9 左右ねじ
11 支持部材
11b 係合部
20 チップ
20a 切れ刃
20b 上面(すくい面)
20c 下面
20d 側面(逃げ面)
20e 側面
20f 係合部
30、31 円環状部材
34 ねじ

Claims (3)

  1. 回転軸線を有する工具本体の外周面および/または先端面から突出した切れ刃を有する転削工具において、
    該転削工具の外周部および/または先端部に溝部が形成され、
    上記溝部の対向する側壁部に該転削工具の軸線方向および/または径方向に沿って一定のピッチで凹凸を有する係合部が形成され、
    前記係合部と係合し且つ切れ刃を有するスローアウェイチップに当接する支持部材が設けられ、
    前記支持部材を上記工具本体に固定する固定部材が設けられることを特徴とする刃先寸法調整機構付き転削工具。
  2. 上記溝部および上記支持部材に形成される係合部において、前記係合部に形成される凹凸は、凹部の形状が略四角形又は略台形又は略V字状又は略U字状又は略円弧状のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の刃先寸法調整機構付き転削工具。
  3. 上記溝部および上記支持部材に形成される係合部のピッチが0.1mm以上3.0mm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の刃先寸法調整機構付き転削工具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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