JP2004261450A - Golf club head - Google Patents

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a golf club head provided with a rust-resistant moldable weight member. <P>SOLUTION: The golf club head 1 includes both a head main body 3 made of a first metallic material and the weight member 4 made of a second metallic material having a greater specific gravity than that of the first metallic material and fastened to the head main body 3. The second metallic material includes 20-30 wt.% of W, 25-40 wt.% of Ni, 20-40 wt.% of Fe, and 2-8 wt.% of Cr and has a specific gravity of 8-15. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヘッド本体に錘部材を固着することによって重心位置の調節を容易に行いうるゴルフクラブヘッドに関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、ヘッド本体に、該ヘッド本体よりも比重が大きい金属材料からなる錘部材を固着してヘッド重心の位置などを調節することが、例えば下記特許文献１ないし３により行われている。
【０００３】
【特許文献１】
特開平９−２６２３２７号公報
【特許文献２】
特開２００２−２５３７１２号公報
【特許文献３】
実用新案登録第３０８９２４７号公報
【０００４】
しかしながら、特許文献１ないし２のものは、錘部材がＷを主体的に含む焼結金属から構成されている。このような焼結金属は、通常、粉状物を所定の形状に圧縮固化させた圧粉体を成形し、これを高温下で焼結するとともに、該焼結体をさらに鍛造などによって形状を整える工程が必要であり、生産性に劣る。また鋳造等に比して形状の自由度が低いため、複雑な形状を形作るには限界がある。
【０００５】
また特許文献３では、鋳造可能な鉄系の錘部材を具えたゴルフクラブヘッドが記載されている。しかしながら、該錘部材は、Ｆｅが多く含まれているため錆びやすいものとなる。従って、該錘部材には耐食性を向上させるために、別途メッキ処理などを施す必要がある。例えばこのような錘部材を、本来的にメッキが不要なステンレス製のヘッド本体に用いる場合、工程数の増加を招き、ヘッドの生産性を低下させる。
【０００６】
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、錘部材を、Ｗ：２０〜３０ｗｔ％、Ｎｉ：２５〜４０ｗｔ％、Ｆｅ：２０〜４０ｗｔ％、Ｃｒ：２〜８ｗｔ％を含み、しかも比重が８〜１５とすることを基本として、例えば鋳造等によって複雑な形状を簡単に形成でき、しかも該錘部材の耐食性を向上させうるゴルフクラブヘッドを提供することを目的としている。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明のうち請求項１記載の発明は、第１の金属材料からなるヘッド本体と、該ヘッド本体に固着されかつ前記第１の金属材料よりも比重が大きい第２の金属材料からなる錘部材とを含むゴルフクラブヘッドであって、前記第２の金属材料は、Ｗ：２０〜３０ｗｔ％、Ｎｉ：２５〜４０ｗｔ％、Ｆｅ：２０〜４０ｗｔ％、Ｃｒ：２〜８ｗｔ％を含み、しかも比重が８．０〜１５．０であることを特徴としている。
【０００８】
また請求項２記載の発明は、前記固着が溶接であることを特徴とする請求項１記載のゴルフクラブヘッドである。
【０００９】
また請求項３記載の発明は、前記錘部材は、アイアン型をなす前記ヘッド本体のソール部とこのソール部の後端側の背壁部とに亘って配されることを特徴とする請求項１又は２に記載のゴルフクラブヘッドである。
【００１０】
また請求項４記載の発明は、前記ヘッド本体は、前部に第３の金属材料からなるフェース板が固着されるアイアン型をなすとともに、前記錘部材は、少なくとも一部が前記フェース板の背面と前記ヘッド本体との間で保持されることを特徴とする請求項１又は２に記載のゴルフクラブヘッドである。
【００１１】
また請求項５記載の発明は、前記ヘッド本体は、前部に開口部を有しかつこの開口部の周りに、前記フェース板の外周面と当接する内周面部と、この内周面部の後端側でフェース中央側にのびしかも前記フェース板の背面周縁部を支持する受面とを有するフェース取付部を具えるとともに、前記錘部材は、前記受面の一部を形成することを特徴とする請求項４記載のゴルフクラブヘッドである。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図１は本発明の実施形態に係るアイアン型のゴルフクラブヘッド１を規定のライ角、ロフト角で水平面ＨＰに接地させた基準状態の正面図、図２はその背面図、図３は図１のＡ−Ａ部拡大端面図、図４は分解斜視図をそれぞれ示す。
【００１３】
図において、本実施形態のアイアン型のゴルフクラブヘッド（以下、単に「ヘッド」ということがある。）１は、ボールを打撃するフェース面Ｆを含むフェース板２と、該フェース板２を前面に配する第１の金属材料からなるヘッド本体３と、このヘッド本体３に固着された第２の金属材料からなる錘部材４とで構成されたものが例示される。
【００１４】
前記フェース板２は、本実施形態ではフェース面Ｆの主要部を含む板状で構成され、ヘッド本体３の前面の一部とともにフェース面Ｆを形成している。フェース板２の表面には、凹溝からなるフェースライン溝ＳＣが上下に隔設される。これは、打球時にボールとの摩擦力を高める。なおヘッド１ないしヘッド本体３の「前」とはフェース面側を、「後」はその反対側であるバックフェース側をそれぞれ意味している。
【００１５】
本実施形態のフェース板２は、例えばヘッド本体３よりも比重が小の第３の金属材料で形成される。具体的にはＴｉ−６Ａｌ−４Ｖのチタン合金（比重約４．５）が用いられる。これにより、ヘッド１の重量は、フェース面Ｆの周囲により多く配分されるため、スイートエリアが増大する。従って、該ヘッド１は、打球の方向性と飛距離とが安定する。フェース板２には、チタン合金以外にも例えば純チタン、マルエージング鋼やアルミニウム合金、アモルファス合金、ステンレス鋼など種々の金属材料の他、繊維強化樹脂などを用いても良く、またヘッド本体３と一体のものでも良い。
【００１６】
また本実施形態のフェース板２は、図３に示されるように、周縁部だけがヘッド本体３に支持されている。この形態では、耐久性と反発性とをバランス良く高めるために、フェース板２の厚さｔを例えば１．５〜４．５ｍｍ、好ましくは２．０〜４．０ｍｍ、より好ましくは２．０〜３．５ｍｍとすることが望ましい。前記厚さｔは一定である必要はなく、各部において違えることができる。
【００１７】
前記ヘッド本体３は、本実施形態では例えばステンレス鋼、より具体的にはＳＵＳ６３０（比重約７．８）といった鋳造に適した第１の金属材料から構成される。これ以外にも、例えば炭素鋼、アルミニウム合金、マレージング鋼など種々の金属材料で構成することもできる。第１の金属材料は、比重が小さすぎると、フェース面Ｆの周囲に重量を配分する効果が低下し、逆に大きすぎるとヘッドの体積を確保し得ず、ヘッドが小型化するといった欠点がある。このような観点より、第１の金属材料の比重は、好ましくは４．０〜１２．０、さらに好ましくは４．０〜９．０、特に好ましくは４．０〜８．０が望ましい。
【００１８】
本実施形態のヘッド本体３は、フェース面Ｆの上縁から背面側に小長さでのびヘッド上部をなすトップブレード部３ａと、フェース面Ｆの下縁から背面側にのびてヘッド底部をなすソール部３ｂと、ヘッドの先端側でこれらの間を上下にのびて継ぐトウ部３ｃと、ヘッドのヒール側でトップブレード部３ａとソール部３ｂとを継ぐネック部３ｄと、このネック部３ｄから上方にのび図示しないシャフトが差し込まれるシャフト取付部３ｅとを具えるものが例示される。また本実施形態のヘッド本体３は、図３、図４に示すように、ソール部３ｂの後端部には、前記フェース板２の背面２ｂとは離間して小高さで立ち上がる形状の背壁部３ｆが設けられている。該背壁部３ｆは、トップブレード部３ａよりも小高さで終端することにより、前記フェース板２の背面２ｂとの間に、ポケット状のキャビティＣを形成している。但し、背壁部３ｆの形状は、種々変化させることができる。
【００１９】
このようなヘッド本体３は、例えばロストワックス鋳造法等によって各部を一体に形成した鋳造品が好適に用いられる。また前記シャフト取付部３ｅの軸中心線ＣＬは、後の差し込まれるシャフト（図示省略）の軸中心と実質的に一致するため、ライ角αは該軸中心線ＣＬを基準に傾け得る。
【００２０】
またヘッド本体３は、図４に示すように、本例ではその前部に、前後に貫通した開口部Ｏが設けられ、その周りにはフェース板２が取り付くフェース取付部５が設けられる。このような開口部Ｏは、さらにフェース面Ｆの周囲により多くの重量を配分するのに役立つ。フェース取付部５は、フェース板２の外周面２ａと向き合う内周面部５Ａと、この内周面部５Ａの後端側でフェース中央側に立ち上がりしかも前記フェース板２の背面２ｂを支持する小巾の受面５Ｂとを有する。このため、フェース板２は、その中央部の背面がヘッド本体３に拘束されず、打球時には大きく撓むことができる。これは、ヘッドの反発性を向上するのに役立つ。
【００２１】
フェース板２とヘッド本体３とは、種々の方法で接合できる。本実施形態では、両部材をかしめによって接合する。図５（Ａ）にはヘッド本体３にフェース板２を取り付ける前の状態を示す。この状態において、フェース板２の外周面２ａには、フェース面Ｆ側を段差状に切り欠いた凹部６が連続して形成される。またヘッド本体３には、前記内周面部５Ａをヘッド前方に延長して突出させたかしめ用の凸部７が形成される。該凸部７は、本例では凹部６に合わせてフェース取付部５の周囲に連続して環状に設けられる。また凸部７は、本例では断面台形状をなし、その外側面部７ａをヘッド前方に向かってヘッド中心側に傾くテーパ面としている。
【００２２】
両部材をかしめる際には、図５（Ｂ）に示すように、フェース板２をフェース取付部５に配置し、プレス押型Ｄ１、Ｄ２によってフェース面Ｆに対して垂直に前記凸部７を押圧する。押圧力を受けた凸部７は、外側面部７ａの傾斜によってヘッド中心側に倒れ込みながら押し潰され、フェース板２の凹部６を抱え込むように塑性変形する。これにより、フェース板２とヘッド本体３とは強固に接合される。両部材の接合は、かしめ以外にも、接着剤や溶接、さらにはいずれか一方又は両方の部材の弾性変形を利用した圧入など種々の方法が採用できる。また、かしめを採用するときでも、フェース板２及び／又はヘッド本体３の一部を塑性変形させて係合させるものであれば、具体的な態様は上記の実施形態に限定されず種々変形しうる。
【００２３】
本発明のヘッド１は、ヘッド本体３に錘部材４が固着される。該錘部材４は、第１の金属材料よりも比重が大きい第２の金属材料により構成される。第２の金属材料は、Ｗ：２０〜３０ｗｔ％、Ｎｉ：２５〜４０ｗｔ％、Ｆｅ：２０〜４０ｗｔ％、Ｃｒ：２〜８ｗｔ％、及び不可避的不純物を含んで構成され、その比重は８．０〜１５．０の範囲にある。このような比重を有する錘部材４は、小さな体積で大きな質量を持つため、その配設位置などを適宜設定することにより、ヘッド１の重心位置を自在に調節できる。
【００２４】
また本発明の錘部材４は、耐食性に優れる。従って、メッキ処理等を施さなくともヘッド１の外部に露出させて長期の使用に耐えることができる。これは、生産性の悪化を防止する。また本来、メッキを必要としないステンレス製のヘッド本体３を有するヘッドにおいて、新たにメッキ工程を導入する必要がないため、特にこの種のヘッドに好適に用いられる。また本発明の錘部材４は、湯流れが良く鋳造に適した材料となるため、本実施形態の錘部材４は、鋳造により形成された鋳造品が用いられる。このような錘部材４は、複雑な形状で比較的容易に大量かつ安価に製造でき、さらに生産性を向上しうる。また本発明の錘部材４は、ステンレス系又は軟鉄等の鉄系のヘッド本体３に、溶接により容易に固着できる。従って、カシメなどに比して取付が安易に行え、またネジ止めなどに比しても固着強度を高めることができる。また溶接により錘部材４をヘッド本体３に固着したときには、大きい接合強度が得られるため、質量が大の錘部材４であっても確実に固着することができる。
【００２５】
錘部材４において、各成分元素を限定した理由は次の通りである。即ち、Ｗは高比重の元素であるため、該Ｗが２０ｗｔ％未満であると、該錘部材４の比重を大きく維持することができず、ヘッドの重心Ｇを調節する効果が得られ難くなる。逆にＷが３０ｗｔ％を超えると、比重は大としうるが湯流れが悪くなるため、鋳造を困難とする。特に好ましくはＷを２３〜２８ｗｔ％含むことが望ましい。
【００２６】
またＮｉが２５ｗｔ％未満であると、錘部材４の耐食性を向上させることが困難となって早期に錆の発生を招く傾向があり、逆に４０ｗｔ％を超えると、比重を小さくしてしまうなど好ましくない。特に好ましくはＮｉの配合量を３０〜３５ｗｔ％とすることが望ましい。またＦｅの配合量が２０ｗｔ％未満では、ステンレス系ないし鉄系のヘッド本体３との溶接性が悪化する傾向があり、逆に４０ｗｔ％を超えると、錆を早期に招きやすくなるため好ましくない。特に好ましくはＦｅの配合量を２５〜３５ｗｔ％とすることが望ましい。またＣｒが２ｗｔ％未満では、Ｎｉ同様、耐食性が低下する傾向があり、逆に８％ｗｔ％を超えても鋳造性を低下させてしまうため好ましくない。特に好ましくは、Ｃｒの配合量は３〜６ｗｔ％とすることが望ましい。なお錘部材４は、不可避的な不純物としては、Ｃ、Ｏ、Ｎ、Ｐ及び／又はＳ等を含む場合がある。これらの不純物は、総量で５ｗｔ％以下、さらに好ましくは３ｗｔ％以下、特に好ましくは１ｗｔ％以下であることが特に望ましい。
【００２７】
また錘部材４は、比重が８．０〜１５．０であることが必要である。比重が８．０未満であると、ステンレス等のヘッド本体３に対しては比重差が小さくなり、ヘッド１の重心Ｇの位置を効率的に移動させることが困難となり、逆に１５．０を超えると、このような比重を維持するためにＷの配合量が多くなり、鋳造性を悪化させるため好ましくない。このような観点より、錘部材４の比重は、より好ましくは９．０〜１４．０、さらに好ましくは１０．０〜１３．０であることが特に望ましい。このような比重の調整は、金属元素の配合量を違えることによって行いうる。
【００２８】
図３、図４に示されるように、本実施形態の錘部材４は、前記ヘッド本体３のソール部３ｂと、このソール部３ｂの後端側で立ち上がる背壁部３ｆとに亘って配され、ヘッド１の外面に露出するものが例示される。即ち錘部材４は、ソール部３ｂに配された第１の部分４ａと、背壁部３ｆに配された第２の部分４ｂとを一体に具えた断面略Ｌ字状をなし、トウ、ヒール方向にのびるものが示される。このような錘部材４は、ヘッド１の低重心化によりスイートスポット点ＳＳの水平面ＨＰからの高さＳＨ（図３に示す）を小にでき、しかもヘッド１の重心Ｇを後方へ位置させることにより、重心深度Ｌを大とする。これにより、ボールが上がりやすくかつ方向性に優れたヘッド１を提供できる。また錘部材４をトウ側又はヒール側に寄せること等によって、重心Ｇをヘッド１のトウ側又はヒール側に寄せることも容易に行うことができる。
【００２９】
このような錘部材４の実施態様は、ヘッド１の重心Ｇを下げると同時により深くすることができる。従って、アイアン型のヘッドの中でもとりわけ飛距離を大きく得たい番手に特に好適に実施することができる。具体的には、特に限定はされないが、例えばロフト角βが１５〜３５゜、特に好ましくは１８〜２９゜のヘッド１に適用することが望ましい。またこのとき、スイートスポット点ＳＳの高さＳＨは、好ましくは１８．０〜２１．０ｍｍ、さらに好ましくは１９．０〜２０．０ｍｍとすることが望ましい。前記スイートスポット点ＳＳの高さＳＨが１８．０ｍｍ未満であると、重心が低すぎるためボールが過度に高く上がり飛距離を損ねる傾向があり、逆に２１．０ｍｍを超えると打球が高く上がらずに飛距離を損ねる傾向がある。また重心深度Ｌについては、打球の方向性を向上させるため３．５〜８．０ｍｍ、さらに好ましくは４．０〜７．０ｍｍとするのが特に望ましい。
【００３０】
図６、図７には、本発明の他の実施形態を示す。
この実施形態においても、ヘッド１は、フェース板２と、ヘッド本体３と錘部材４とで構成されたアイアン型のものが示されている。
【００３１】
ヘッド本体３は、トップブレード部３ａと、ソール部３ｂと、トウ部３ｃと、ネック部３ｄと、シャフト取付部３ｅとを具え前記実施形態とほぼ同様の構成を有している。またヘッド本体３の前部には、前後に貫通した開口部Ｏが設けられ、その周りにはフェース板２を取り付けるフェース取付部５が設けられている。
【００３２】
またヘッド本体３は、前記ソール部３ｂの上面部３ｇに、該上面部３ｇを凹ませた凹部９が形成される。本実施形態の凹部９は、底壁部９ａと、該底壁部９ａのトウ、ヒール側のそれぞれの縁から立ち上がる側壁部９ｂ、９ｂと、この側壁部９ｂ、９ｂの後縁を閉じる後壁部９ｃと、前記側壁部９ｂ、９ｂの前縁側に配された小高さの前壁部９ｄとを含む略直方体状の凹みとして形成されたものを示す。凹みの形状は、このような実施形態に限定されず、種々のものが採用できるのは言うまでもない。
【００３３】
また錘部材４は、本実施形態では前記凹部９に嵌入しうる横長の略直方体状で形成される。錘部材４を凹部９に嵌入することにより、錘部材４の前面４Ｕは、フェース板２の背面２ｂを支持する受面５Ｂの一部として機能できる。即ち、本例では、錘部材４の前面４Ｕは、フェース取付部５の受面５Ｂと実質的に同じ平面内に位置し、フェース板２の背面２ｂを支持できる。このような錘部材４は、その少なくとも一部がフェース板２の背面２ｂとヘッド本体３との間で保持される。またこの実施形態では、錘部材４は、ヘッドの基準状態においてその底面４Ｄもヘッド本体３（この例では凹部９の底壁部９）によって支持される。
【００３４】
このような実施形態の錘部材４は、フェース板２とヘッド本体３との接合力を利用して、より強固に錘部材４をヘッド本体３に取り付けできる。従って使用による錘部材４の外れや接合部に隙間等が生じるのをより効果的に防止し耐久性をより一層向上させる。また、錘部材４とヘッド本体３との一部を溶接しておくことにより、さらに接合強度を高めうる。
【００３５】
一般に、フェース板２にチタン合金を、ヘッド本体３にステンレス鋼をそれぞれ使用したヘッド、とりわけウエッジなどの高番手のヘッド１において重心が過度に低くなる傾向がある。しかしながら、この種の高番手のヘッドにおいては、元々、ロフト角βが大きいため、重心が低すぎるとボールが過度に高く上がりすぎ、飛距離が十分に得られない傾向がある。このようなヘッドは、正確な飛距離を打ち分けてグリーンを直接狙うものとしては好ましくない。これに対して、この実施形態のヘッド１では、図１〜５に示した実施形態に比べると、ヘッドの重心をより高く位置させることが可能になる。従って、ボールが過度に高く上がりすぎて飛距離をロスするのを効果的に防止できる。この実施形態のものは、ロフト角βが、例えば３６〜６５゜、特に好ましくは４０〜５６゜のものに好適に採用するとき、安定した飛距離を得るなど顕著な効果を奏しうる。
【００３６】
以上、本発明の実施形態についてアイアン型のゴルフクラブヘッドを例に挙げて説明したが、本発明は、例えばウッド型やユーティリティ型のヘッド、さらにはパター型のヘッドについても適用しうるのは言うまでもない。また錘部材４についても、２以上に分けて配することでも良く、その取付位置などは特に制限されるものではない。
【００３７】
【実施例】
図３、図７に示す基本形態を有するアイアン型のゴルフクラブヘッドを表１に示す仕様にて試作した。図３の形態のものはロフト角２５°、図７の形態のものはロフト角４５°に夫々設定した。各例とも、ヘッド本体は、ステンレス鋼（ＳＵＳ６３０：比重７．８）の鋳造品とし、フェース板はチタン合金（Ｔｉ−６Ａｌ−４Ｖ：比重４．５）の３．０ｍｍ厚さの圧延材を使用した。ＳＵＳ６３０の組成は、Ｓｉ：１．０ｗｔ％、Ｍｎ：１．０ｗｔ％、Ｎｉ：５．０ｗｔ％、Ｃｒ：１６．０ｗｔ％、Ｆｅ：７７．０ｗｔ％である。
比較例、実施例の特徴は次の通りである。
【００３８】
＜比較例１＞
図３の基本形態を有するが錘部材が配されていない構造である（つまり、図３の錘部材として示される部分がＳＵＳ６３０で構成されている。）。
＜比較例２＞
図３の基本形態を有し、錘部材は表１に示すように、Ｗを主体とする焼結合金により形成したものである。
＜比較例３＞
図３の基本形態を有し、錘部材は表１に示すように、Ｆｅを主体とする合金により形成したものである。
＜比較例４＞
図７の基本形態を有し、錘部材は表１に示すように、Ｗを主体とする焼結合金により形成したものである。
＜比較例５＞
図７の基本形態を有するが錘部材が配されていない構造である（つまり、図７の錘部材として示される部分がＳＵＳ６３０で構成されている。）。
【００３９】
＜実施例１〜３＞
図３の基本形態を有する。錘部材は表１に示すようにＷ、Ｆｅの配合量を変化させている。
＜実施例４＞
図７の基本形態を有する。錘部材の比重は実施例の中で最も小さい。
【００４０】
以上のような供試ヘッドについて、スイートスポット点の高さ、重心深度を測定するとともに、耐久性と耐食性についてテストを行い性能を比較した。測定方法などは次の通りである。
【００４１】
＜スイートスポット点の高さ＞
ヘッドを規定のライ角、ロフト角で水平面に載置するとともに、該水平面からスイートスポット点までの垂直高さを測定した。スイートスポット点は、ヘッドの重心からフェース面に垂直に引いた法線が該フェース面と交わる点である。
【００４２】
＜重心深度＞
ヘッドの重心深度は、ヘッドの重心と、該重心からフェース面に垂直に引いた法線が該フェース面と交わるスイートスポット点との間の距離として測定した。
【００４３】
＜耐久性＞
各供試ヘッドにＦＲＰ製の同一のシャフト（住友ゴム工業社製 ＭＰ−１００フレックスＳ）を装着し３８インチのアイアン型ゴルフクラブを試作するとともに、該クラブをスイングロボット（ミヤマエ社製、耐久試験機ロボ３）に取り付け、ヘッドスピードが４０ｍ／ｓとなるように調節してスイートスポットでソリッドゴルフボールを１０００球打撃し、錘部材とヘッド本体との接合部の状況を目視により観察した。
【００４４】
＜耐食性＞
５％Ｎａｃｌ溶液での１２時間に及ぶ塩水噴霧試験を行うととともに、噴霧後１２時間大気中に放置し、目視検査により錘部材の表面を観察した。錆が全く発生していないものをＯＫ、錆が一部に発生していたものをＮＧとした。なお試験装置には、スガ試験機製、ＩＳＯ−３−ＣＹ／Ｒ型塩乾湿複合サイクル試験機を使用した。テストの結果などを表１に示す。
【００４５】
【表１】

【００４６】
テストの結果、実施例のものは、比較例に比べて耐食性に優れることが確認できる。特に比較例１では、錘部材が無いためスイートスポット高さが大きい。また比較例２では、比重が大きすぎて固着強度が十分得られていない。比較例３では、低重心ではあるが、Ｆｅが多く錆が発生した。比較例４は、錘部材の寸法精度が悪く、取付強度が不足したものと考えられる。比較例５では、個重心が低過ぎて好ましくない。
【００４７】
【発明の効果】
上述したように、請求項１記載の発明では、第１の金属材料からなるヘッド本体と、該ヘッド本体に固着されかつ前記第１の金属材料よりも比重が大きい第２の金属材料からなる錘部材とを含むゴルフクラブヘッドであって、前記第２の金属材料は、Ｗ：２０〜３０ｗｔ％、Ｎｉ：２５〜４０ｗｔ％、Ｆｅ：２０〜４０ｗｔ％、Ｃｒ：２〜８ｗｔ％を含み、しかも比重が８．０〜１５．０で形成される。このような錘部材は、耐食性を向上させることができる。従って、メッキ処理などを不要として、生産性を高めうる。また上述のような組成を有する錘部材は、鋳造に適するため、複雑な形状を簡単にかつ大量生産できる。またステンレス系ないし鉄系のヘッド本体とは容易に溶接によって固着しうるため、請求２項記載の発明のように、前記固着を溶接としたときには、ヘッド本体と錘部材との固着をより確実かつ強固にでき、ヘッドの耐久性を大幅に向上できる。
【００４８】
また請求項３記載の発明のように、前記錘部材は、アイアン型をなす前記ヘッド本体のソール部とこのソール部の後端側で立ち上がる背壁部とに亘って配されるときには、ヘッドの低重心化によりスイートスポット高さを小にでき、しかもヘッドの重心を後方へ位置させることにより重心深度を大とするのに役立つ。これは、ボールが上がりやすくかつ方向性に優れたヘッドを提供できる。
【００４９】
また請求項４記載の発明のように、前記ヘッド本体は、前部に第３の金属材料からなるフェース板が固着されるアイアン型をなすとともに、前記錘部材は、少なくとも一部が前記フェース板の背面と前記ヘッド本体との間で保持されるときには、より強固な固着が可能となりさらに耐久性を向上できる。
【００５０】
また請求項５記載の発明は、前記ヘッド本体は、前部に開口部を有しかつこの開口部の周りに、前記フェース板の外周面と当接する内周面部と、この内周面部の後端側でフェース中央側にのびしかも前記フェース板の背面周縁部を支持する受面とを有するフェース取付部を具えるとともに、前記錘部材は、前記受面の一部をなすときには、ヘッドの重心位置をより確実に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態を示すヘッドの正面図である。
【図２】その背面図である。
【図３】図１のＡ−Ａ部端面図である。
【図４】ヘッドの分解斜視図である。
【図５】（Ａ）、（Ｂ）はフェース板とヘッド本体との接合の一例を示す部分断面図である。
【図６】本発明の他の実施形態を示す分解斜視図である。
【図７】そのヘッドの断面図である。
【符号の説明】
１ ゴルフクラブヘッド
２ フェース板
３ ヘッド本体
４ 錘部材
５ フェース取付部
５Ａ 内周面部
５Ｂ 受面[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a golf club head that can easily adjust the position of the center of gravity by fixing a weight member to the head body.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
In recent years, for example, the following Patent Documents 1 to 3 adjust the position of the center of gravity of a head by fixing a weight member made of a metal material having a specific gravity larger than that of the head body to the head body.
[0003]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 9-262327 [Patent Document 2]
JP 2002-253712 A [Patent Document 3]
Utility Model Registration No. 3089247 Gazette [0004]
However, in Patent Documents 1 and 2, the weight member is made of a sintered metal mainly containing W. Such a sintered metal usually forms a green compact obtained by compressing and solidifying a powdery material into a predetermined shape, and sinters the sintered compact at a high temperature. Further, the sintered body is further shaped by forging or the like. A preparation process is required and productivity is inferior. In addition, since the degree of freedom of shape is low compared to casting or the like, there is a limit in forming a complicated shape.
[0005]
Patent Document 3 describes a golf club head having a castable iron-based weight member. However, the weight member easily rusts because it contains a large amount of Fe. Accordingly, the weight member needs to be separately subjected to plating in order to improve the corrosion resistance. For example, when such a weight member is used for a stainless steel head main body that does not need to be plated, the number of processes is increased and the productivity of the head is reduced.
[0006]
The present invention has been devised in view of the above-described problems. The weight member is composed of W: 20-30 wt%, Ni: 25-40 wt%, Fe: 20-40 wt%, Cr: 2-8 wt%. And having a specific gravity of 8 to 15 for the purpose of providing a golf club head capable of easily forming a complicated shape by, for example, casting and improving the corrosion resistance of the weight member. .
[0007]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, a head main body made of a first metal material and a weight member made of a second metal material fixed to the head main body and having a specific gravity greater than that of the first metal material. The second metal material contains W: 20 to 30 wt%, Ni: 25 to 40 wt%, Fe: 20 to 40 wt%, Cr: 2 to 8 wt%, and specific gravity Is 8.0 to 15.0.
[0008]
According to a second aspect of the present invention, in the golf club head according to the first aspect, the fixation is welding.
[0009]
The invention according to claim 3 is characterized in that the weight member is disposed across a sole portion of the head body having an iron shape and a back wall portion on the rear end side of the sole portion. The golf club head according to 1 or 2.
[0010]
According to a fourth aspect of the present invention, the head main body has an iron shape in which a face plate made of a third metal material is fixed to a front portion, and at least a part of the weight member is a back surface of the face plate. The golf club head according to claim 1, wherein the golf club head is held between the head body and the head body.
[0011]
According to a fifth aspect of the present invention, the head body has an opening at the front and an inner peripheral surface that contacts the outer peripheral surface of the face plate around the opening, and a rear of the inner peripheral surface. A face mounting portion having a receiving surface that extends to the center side of the face on the end side and supports a rear peripheral edge of the face plate, and the weight member forms a part of the receiving surface. The golf club head according to claim 4.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a front view of a reference state in which an iron-type golf club head 1 according to an embodiment of the present invention is grounded to a horizontal plane HP at a specified lie angle and loft angle, FIG. 2 is a rear view thereof, and FIG. FIG. 4 is an exploded perspective view of the AA portion of FIG.
[0013]
In the figure, an iron type golf club head (hereinafter, simply referred to as “head”) 1 according to the present embodiment includes a face plate 2 including a face surface F for hitting a ball, and the face plate 2 on the front surface. Examples include a head body 3 made of a first metal material and a weight member 4 made of a second metal material fixed to the head body 3.
[0014]
In the present embodiment, the face plate 2 is formed in a plate shape including the main part of the face surface F, and forms the face surface F together with a part of the front surface of the head body 3. On the surface of the face plate 2, face line grooves SC made of concave grooves are vertically spaced. This increases the frictional force with the ball at the time of hitting. Note that “front” of the head 1 to the head body 3 means the face surface side, and “rear” means the back face side which is the opposite side.
[0015]
The face plate 2 of the present embodiment is formed of, for example, a third metal material having a specific gravity smaller than that of the head body 3. Specifically, Ti-6Al-4V titanium alloy (specific gravity about 4.5) is used. Thereby, since the weight of the head 1 is more distributed around the face surface F, the sweet area increases. Accordingly, the head 1 is stable in the directionality of the hit ball and the flight distance. In addition to the titanium alloy, the face plate 2 may be made of various metal materials such as pure titanium, maraging steel, aluminum alloy, amorphous alloy, stainless steel, fiber reinforced resin, and the like. It may be one.
[0016]
Further, as shown in FIG. 3, the face plate 2 of the present embodiment is supported by the head body 3 only at the peripheral edge. In this embodiment, the thickness t of the face plate 2 is, for example, 1.5 to 4.5 mm, preferably 2.0 to 4.0 mm, and more preferably 2.0 in order to improve the durability and the resilience in a balanced manner. It is desirable to be -3.5 mm. The thickness t need not be constant and can be different in each part.
[0017]
In the present embodiment, the head body 3 is made of a first metal material suitable for casting, such as stainless steel, more specifically, SUS630 (specific gravity about 7.8). In addition to this, it can also be comprised with various metal materials, such as carbon steel, an aluminum alloy, and maraging steel. If the specific gravity of the first metal material is too small, the effect of distributing the weight around the face surface F is reduced. Conversely, if the specific gravity is too large, the volume of the head cannot be secured, and the head is downsized. is there. From such a viewpoint, the specific gravity of the first metal material is preferably 4.0 to 12.0, more preferably 4.0 to 9.0, and particularly preferably 4.0 to 8.0.
[0018]
The head body 3 of the present embodiment has a top blade portion 3a that extends from the upper edge of the face surface F to the back side in a small length and forms the upper portion of the head, and extends from the lower edge of the face surface F to the back side and forms the bottom portion of the head. A sole portion 3b, a toe portion 3c extending up and down between the head portion on the tip side of the head, a neck portion 3d connecting the top blade portion 3a and the sole portion 3b on the heel side of the head, and the neck portion 3d The thing provided with the shaft attachment part 3e in which the shaft which extends upwards and which is not shown in figure is inserted is illustrated. Further, as shown in FIGS. 3 and 4, the head main body 3 of the present embodiment has a back wall having a shape that rises at a small height apart from the back surface 2 b of the face plate 2 at the rear end portion of the sole portion 3 b. A portion 3f is provided. The back wall portion 3f terminates at a smaller height than the top blade portion 3a, thereby forming a pocket-shaped cavity C between the back wall portion 2f and the back surface 2b of the face plate 2. However, the shape of the back wall 3f can be variously changed.
[0019]
As such a head main body 3, a cast product in which respective parts are integrally formed by, for example, a lost wax casting method or the like is preferably used. Further, since the axial center line CL of the shaft attaching portion 3e substantially coincides with the axial center of a shaft (not shown) to be inserted later, the lie angle α can be inclined with reference to the axial center line CL.
[0020]
As shown in FIG. 4, the head main body 3 is provided with an opening O penetrating in the front-rear direction at a front portion thereof, and a face attachment portion 5 to which the face plate 2 is attached is provided around the head body 3. Such an opening O further helps to distribute more weight around the face surface F. The face mounting portion 5 has an inner peripheral surface portion 5A facing the outer peripheral surface 2a of the face plate 2, and a small width that rises toward the center of the face at the rear end side of the inner peripheral surface portion 5A and supports the back surface 2b of the face plate 2. And a receiving surface 5B. For this reason, the back surface of the center part of the face plate 2 is not constrained by the head main body 3 and can be greatly bent at the time of hitting. This helps to improve the resilience of the head.
[0021]
The face plate 2 and the head body 3 can be joined by various methods. In this embodiment, both members are joined by caulking. FIG. 5A shows a state before the face plate 2 is attached to the head body 3. In this state, on the outer peripheral surface 2 a of the face plate 2, a recess 6 is continuously formed by notching the face surface F side in a step shape. Further, the head main body 3 is formed with a convex portion 7 for caulking, in which the inner peripheral surface portion 5A extends forward from the head. In the present example, the convex portion 7 is annularly provided continuously around the face mounting portion 5 in accordance with the concave portion 6. In addition, the convex portion 7 has a trapezoidal cross section in this example, and its outer surface portion 7a is a tapered surface inclined toward the head center side toward the front of the head.
[0022]
When caulking both members, as shown in FIG. 5B, the face plate 2 is disposed on the face mounting portion 5 and the convex portion 7 is perpendicular to the face surface F by the press dies D1 and D2. Press. The convex portion 7 receiving the pressing force is crushed while falling toward the center of the head due to the inclination of the outer surface portion 7a, and is plastically deformed so as to hold the concave portion 6 of the face plate 2. As a result, the face plate 2 and the head body 3 are firmly bonded. In addition to caulking, various methods such as adhesive, welding, and press-fitting using elastic deformation of one or both members can be employed for joining the two members. Even when caulking is employed, the specific mode is not limited to the above-described embodiment, and various modifications may be made as long as a part of the face plate 2 and / or the head body 3 is engaged by plastic deformation. sell.
[0023]
In the head 1 of the present invention, the weight member 4 is fixed to the head body 3. The weight member 4 is made of a second metal material having a specific gravity greater than that of the first metal material. The second metal material includes W: 20 to 30 wt%, Ni: 25 to 40 wt%, Fe: 20 to 40 wt%, Cr: 2 to 8 wt%, and unavoidable impurities, and the specific gravity is 8. It is in the range of 0 to 15.0. Since the weight member 4 having such a specific gravity has a small volume and a large mass, the position of the center of gravity of the head 1 can be freely adjusted by appropriately setting the arrangement position thereof.
[0024]
Moreover, the weight member 4 of the present invention is excellent in corrosion resistance. Therefore, it can be exposed to the outside of the head 1 without being subjected to a plating process or the like and can withstand long-term use. This prevents productivity degradation. In addition, the head having the stainless steel head main body 3 that does not require plating is not particularly required to introduce a new plating process, and thus is particularly suitable for this type of head. In addition, since the weight member 4 of the present invention is a material suitable for casting with a good flow of molten metal, the weight member 4 of the present embodiment is a cast product formed by casting. Such a weight member 4 can be manufactured in a complicated shape with a relatively large amount and at a low cost, and productivity can be improved. Further, the weight member 4 of the present invention can be easily fixed to the iron-based head main body 3 such as stainless steel or soft iron by welding. Therefore, attachment can be performed easily as compared with caulking or the like, and fixing strength can be increased as compared with screwing or the like. Further, when the weight member 4 is fixed to the head main body 3 by welding, a large bonding strength can be obtained, so that even the weight member 4 having a large mass can be fixed firmly.
[0025]
The reason why each component element is limited in the weight member 4 is as follows. That is, since W is an element having a high specific gravity, if the W is less than 20 wt%, the specific gravity of the weight member 4 cannot be maintained large, and the effect of adjusting the center of gravity G of the head is difficult to be obtained. . On the other hand, if W exceeds 30 wt%, the specific gravity can be increased, but the flow of hot water becomes worse, so that casting becomes difficult. It is particularly preferable that W is contained in an amount of 23 to 28 wt%.
[0026]
Further, if Ni is less than 25 wt%, it is difficult to improve the corrosion resistance of the weight member 4, and rust is likely to be generated at an early stage. Conversely, if Ni exceeds 40 wt%, the specific gravity is reduced. It is not preferable. It is particularly preferable that the amount of Ni is 30 to 35 wt%. On the other hand, if the Fe content is less than 20 wt%, the weldability with the stainless steel or iron-based head body 3 tends to deteriorate. Conversely, if it exceeds 40 wt%, rust is likely to occur at an early stage, which is not preferable. Particularly preferably, the blending amount of Fe is 25 to 35 wt%. On the other hand, if Cr is less than 2 wt%, the corrosion resistance tends to be reduced as in the case of Ni, and conversely exceeding 8% wt% is not preferable because castability is lowered. It is particularly preferable that the Cr content is 3 to 6 wt%. The weight member 4 may contain C, O, N, P, and / or S as unavoidable impurities. It is particularly desirable that the total amount of these impurities is 5 wt% or less, more preferably 3 wt% or less, and particularly preferably 1 wt% or less.
[0027]
Moreover, the weight member 4 needs to have a specific gravity of 8.0 to 15.0. When the specific gravity is less than 8.0, the specific gravity difference is small with respect to the head body 3 such as stainless steel, and it becomes difficult to move the position of the center of gravity G of the head 1 efficiently. If it exceeds, the blending amount of W increases in order to maintain such a specific gravity, and the castability deteriorates. From this point of view, the specific gravity of the weight member 4 is more preferably 9.0 to 14.0, and even more preferably 10.0 to 13.0. Such a specific gravity can be adjusted by changing the blending amount of the metal element.
[0028]
As shown in FIGS. 3 and 4, the weight member 4 of the present embodiment is disposed across the sole portion 3b of the head body 3 and the back wall portion 3f that rises on the rear end side of the sole portion 3b. The one exposed on the outer surface of the head 1 is exemplified. That is, the weight member 4 has a substantially L-shaped cross section integrally including a first portion 4a disposed on the sole portion 3b and a second portion 4b disposed on the back wall portion 3f. Things that extend in the direction are shown. Such a weight member 4 can reduce the height SH (shown in FIG. 3) of the sweet spot point SS from the horizontal plane HP by lowering the center of gravity of the head 1, and position the center of gravity G of the head 1 rearward. Thus, the center of gravity depth L is increased. Thereby, it is possible to provide the head 1 in which the ball is easily raised and excellent in directionality. Further, the center of gravity G can be easily moved toward the toe side or the heel side of the head 1 by moving the weight member 4 toward the toe side or the heel side.
[0029]
Such an embodiment of the weight member 4 can lower the center of gravity G of the head 1 and at the same time make it deeper. Therefore, the present invention can be particularly suitably applied to a iron count that requires a large flight distance among iron-type heads. Specifically, although not particularly limited, for example, it is desirable to apply to the head 1 having a loft angle β of 15 to 35 °, particularly preferably 18 to 29 °. At this time, the height SH of the sweet spot point SS is preferably 18.0 to 21.0 mm, and more preferably 19.0 to 20.0 mm. If the height SH of the sweet spot point SS is less than 18.0 mm, the center of gravity is too low and the ball tends to be excessively high and the flying distance tends to be impaired. Conversely, if the height SH exceeds 21.0 mm, the hit ball does not rise high. There is a tendency to damage the flight distance. The center-of-gravity depth L is particularly preferably 3.5 to 8.0 mm, more preferably 4.0 to 7.0 mm in order to improve the directionality of the hit ball.
[0030]
6 and 7 show another embodiment of the present invention.
Also in this embodiment, the head 1 is shown as an iron type composed of a face plate 2, a head body 3 and a weight member 4.
[0031]
The head body 3 includes a top blade portion 3a, a sole portion 3b, a toe portion 3c, a neck portion 3d, and a shaft attachment portion 3e, and has substantially the same configuration as in the above embodiment. Further, an opening portion O penetrating in the front-rear direction is provided at the front portion of the head body 3, and a face attachment portion 5 for attaching the face plate 2 is provided around the opening portion O.
[0032]
Further, in the head main body 3, a recess 9 is formed on the upper surface 3g of the sole portion 3b by recessing the upper surface 3g. The concave portion 9 of the present embodiment includes a bottom wall portion 9a, side wall portions 9b and 9b rising from respective edges on the toe and heel sides of the bottom wall portion 9a, and a rear wall that closes the rear edges of the side wall portions 9b and 9b. A portion formed as a substantially rectangular parallelepiped recess including a portion 9c and a front wall portion 9d having a small height disposed on the front edge side of the side wall portions 9b and 9b is shown. It goes without saying that the shape of the recess is not limited to such an embodiment, and various types can be adopted.
[0033]
Further, in this embodiment, the weight member 4 is formed in a horizontally long substantially rectangular parallelepiped shape that can be fitted into the recess 9. By inserting the weight member 4 into the recess 9, the front surface 4 U of the weight member 4 can function as a part of the receiving surface 5 B that supports the back surface 2 b of the face plate 2. That is, in this example, the front surface 4U of the weight member 4 is located in substantially the same plane as the receiving surface 5B of the face mounting portion 5 and can support the back surface 2b of the face plate 2. At least a part of the weight member 4 is held between the back surface 2 b of the face plate 2 and the head body 3. In this embodiment, the weight member 4 is also supported by the head main body 3 (in this example, the bottom wall portion 9 of the recess 9) in the base state of the head.
[0034]
The weight member 4 of such an embodiment can attach the weight member 4 to the head body 3 more firmly by using the bonding force between the face plate 2 and the head body 3. Accordingly, it is possible to more effectively prevent the weight member 4 from being detached and a gap from being formed at the joint portion, thereby further improving the durability. Further, by welding a part of the weight member 4 and the head main body 3, the joint strength can be further increased.
[0035]
In general, a head using a titanium alloy for the face plate 2 and stainless steel for the head body 3, particularly a high-numbered head 1 such as a wedge, tends to have an excessively low center of gravity. However, in this type of high count head, since the loft angle β is originally large, if the center of gravity is too low, the ball tends to rise too high and the flight distance tends not to be obtained sufficiently. Such a head is not preferable as a head that aims at the green directly by dividing an accurate flight distance. On the other hand, in the head 1 of this embodiment, the center of gravity of the head can be positioned higher than in the embodiment shown in FIGS. Therefore, it is possible to effectively prevent the ball from rising too high and losing the flight distance. In this embodiment, when the loft angle β is suitably employed, for example, in the range of 36 to 65 °, particularly preferably 40 to 56 °, a remarkable effect such as obtaining a stable flight distance can be obtained.
[0036]
As described above, the embodiment of the present invention has been described by taking an iron-type golf club head as an example. However, it goes without saying that the present invention can be applied to, for example, a wood-type or utility-type head, or a putter-type head. Yes. Further, the weight member 4 may be divided into two or more, and the mounting position thereof is not particularly limited.
[0037]
【Example】
An iron-type golf club head having the basic form shown in FIGS. 3 and 7 was prototyped according to the specifications shown in Table 1. The configuration shown in FIG. 3 was set at a loft angle of 25 °, and the configuration shown in FIG. 7 was set at a loft angle of 45 °. In each example, the head body is a cast product of stainless steel (SUS630: specific gravity 7.8), and the face plate is a rolled material of 3.0 mm thickness made of titanium alloy (Ti-6Al-4V: specific gravity 4.5). used. The composition of SUS630 is Si: 1.0 wt%, Mn: 1.0 wt%, Ni: 5.0 wt%, Cr: 16.0 wt%, Fe: 77.0 wt%.
The features of the comparative example and the example are as follows.
[0038]
<Comparative Example 1>
The structure has the basic form of FIG. 3 but is not provided with a weight member (that is, the portion shown as the weight member of FIG. 3 is made of SUS630).
<Comparative example 2>
As shown in Table 1, the weight member has the basic form of FIG. 3 and is formed of a sintered alloy mainly composed of W.
<Comparative Example 3>
As shown in Table 1, the weight member has the basic form shown in FIG.
<Comparative example 4>
As shown in Table 1, the weight member is formed of a sintered alloy mainly composed of W as shown in Table 1.
<Comparative Example 5>
The structure has the basic form of FIG. 7 but is not provided with a weight member (that is, the portion shown as the weight member of FIG. 7 is made of SUS630).
[0039]
<Examples 1-3>
It has the basic form of FIG. As shown in Table 1, the weight member changes the blending amounts of W and Fe.
<Example 4>
It has the basic form of FIG. The specific gravity of the weight member is the smallest among the examples.
[0040]
For the above test heads, the height of the sweet spot point and the depth of the center of gravity were measured, and durability and corrosion resistance were tested to compare the performance. The measuring method is as follows.
[0041]
<Height of sweet spot point>
The head was placed on a horizontal plane at a specified lie angle and loft angle, and the vertical height from the horizontal plane to the sweet spot point was measured. The sweet spot point is a point where a normal drawn perpendicularly to the face surface from the center of gravity of the head intersects the face surface.
[0042]
<Depth of center of gravity>
The depth of the center of gravity of the head was measured as the distance between the center of gravity of the head and the sweet spot point where the normal line drawn perpendicularly from the center of gravity to the face surface intersects the face surface.
[0043]
<Durability>
Each test head is equipped with the same FRP shaft (MP-100 Flex S, manufactured by Sumitomo Rubber Industries), and a 38-inch iron-type golf club is prototyped. The club is also a swing robot (Miyamae, durability test). Attached to the machine robot 3), the head speed was adjusted to 40 m / s, and 1000 solid golf balls were hit with a sweet spot, and the state of the joint between the weight member and the head body was visually observed.
[0044]
<Corrosion resistance>
A salt spray test for 12 hours with a 5% NaCl solution was performed, and the sample was left in the atmosphere for 12 hours after spraying, and the surface of the weight member was observed by visual inspection. The case where no rust was generated was OK, and the case where rust was partially generated was NG. As a test apparatus, an ISO-3-CY / R type salt dry / wet combined cycle tester manufactured by Suga Test Instruments Co., Ltd. was used. Table 1 shows the test results.
[0045]
[Table 1]

[0046]
As a result of the test, it can be confirmed that the examples have superior corrosion resistance as compared with the comparative examples. In particular, in Comparative Example 1, the sweet spot height is large because there is no weight member. Further, in Comparative Example 2, the specific gravity is too large and sufficient fixing strength is not obtained. In Comparative Example 3, although Fe had a low center of gravity, there was a lot of Fe and rust was generated. In Comparative Example 4, it is considered that the dimensional accuracy of the weight member is poor and the mounting strength is insufficient. In Comparative Example 5, the individual center of gravity is too low, which is not preferable.
[0047]
【The invention's effect】
As described above, in the first aspect of the present invention, the head body made of the first metal material and the weight made of the second metal material fixed to the head body and having a specific gravity greater than that of the first metal material. And the second metal material includes W: 20 to 30 wt%, Ni: 25 to 40 wt%, Fe: 20 to 40 wt%, Cr: 2 to 8 wt%, and It is formed with a specific gravity of 8.0 to 15.0. Such a weight member can improve corrosion resistance. Therefore, productivity can be improved by eliminating the need for a plating process or the like. Further, since the weight member having the above composition is suitable for casting, a complicated shape can be easily and mass-produced. Further, since it can be easily fixed by welding to a stainless steel or iron-based head main body, when the fixing is welded as in the invention of claim 2, the head main body and the weight member are more securely fixed. It can be strengthened and the durability of the head can be greatly improved.
[0048]
According to a third aspect of the present invention, when the weight member is disposed across the sole portion of the head body having an iron shape and the back wall portion rising on the rear end side of the sole portion, The sweet spot height can be reduced by lowering the center of gravity, and the center of gravity of the head is positioned rearward to help increase the depth of the center of gravity. This makes it possible to provide a head that easily raises the ball and has excellent directionality.
[0049]
According to a fourth aspect of the present invention, the head body has an iron shape in which a face plate made of a third metal material is fixed to a front portion, and at least a part of the weight member is the face plate. When it is held between the back surface of the head and the head main body, it is possible to more firmly fix and further improve the durability.
[0050]
According to a fifth aspect of the present invention, the head body has an opening at the front and an inner peripheral surface that contacts the outer peripheral surface of the face plate around the opening, and a rear of the inner peripheral surface. A face mounting portion having an end side extending to the center side of the face and a receiving surface supporting the peripheral edge of the back surface of the face plate; and the weight member is formed at a center of gravity of the head when forming a part of the receiving surface. The position can be adjusted more reliably.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a head showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a rear view thereof.
FIG. 3 is an end view taken along a line AA in FIG. 1;
FIG. 4 is an exploded perspective view of a head.
5A and 5B are partial cross-sectional views showing an example of joining of a face plate and a head body.
FIG. 6 is an exploded perspective view showing another embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a cross-sectional view of the head.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Golf club head 2 Face board 3 Head main body 4 Weight member 5 Face attachment part 5A Inner peripheral surface part 5B Reception surface

Claims (5)

第１の金属材料からなるヘッド本体と、該ヘッド本体に固着されかつ前記第１の金属材料よりも比重が大きい第２の金属材料からなる錘部材とを含むゴルフクラブヘッドであって、
前記第２の金属材料は、Ｗ：２０〜３０ｗｔ％、Ｎｉ：２５〜４０ｗｔ％、Ｆｅ：２０〜４０ｗｔ％、Ｃｒ：２〜８ｗｔ％を含み、しかも比重が８．０〜１５．０であることを特徴とするゴルフクラブヘッド。A golf club head comprising: a head body made of a first metal material; and a weight member made of a second metal material fixed to the head body and having a specific gravity greater than that of the first metal material,
The second metal material includes W: 20-30 wt%, Ni: 25-40 wt%, Fe: 20-40 wt%, Cr: 2-8 wt%, and has a specific gravity of 8.0-15.0. A golf club head characterized by that. 前記固着が溶接であることを特徴とする請求項１記載のゴルフクラブヘッド。The golf club head according to claim 1, wherein the fixing is welding. 前記錘部材は、アイアン型をなす前記ヘッド本体のソール部と、このソール部の後端側の背壁部とに亘って配されることを特徴とする請求項１又は２に記載のゴルフクラブヘッド。3. The golf club according to claim 1, wherein the weight member is disposed across a sole portion of the head body having an iron shape and a back wall portion on a rear end side of the sole portion. head. 前記ヘッド本体は、前部に第３の金属材料からなるフェース板が固着されるアイアン型をなすとともに、
前記錘部材は、少なくとも一部が前記フェース板の背面と前記ヘッド本体との間で保持されることを特徴とする請求項１又は２に記載のゴルフクラブヘッド。The head main body is an iron type in which a face plate made of a third metal material is fixed to the front part,
The golf club head according to claim 1, wherein at least a part of the weight member is held between a back surface of the face plate and the head body. 前記ヘッド本体は、前部に開口部を有しかつこの開口部の周りに、前記フェース板の外周面と当接する内周面部と、この内周面部の後端側でフェース中央側にのびしかも前記フェース板の背面を支持する受面とを有するフェース取付部を具えるとともに、
前記錘部材は、前記受面の一部を形成することを特徴とする請求項４記載のゴルフクラブヘッド。The head main body has an opening at the front and an inner peripheral surface that abuts the outer peripheral surface of the face plate around the opening, and extends toward the center of the face at the rear end side of the inner peripheral surface. A face mounting portion having a receiving surface for supporting the back surface of the face plate;
The golf club head according to claim 4, wherein the weight member forms a part of the receiving surface.

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