JP2004260653A - Agc回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】汎用の回路を用いて、入力信号の急変時に発生する出力信号レベルのオーバーシュートを簡単に押えると共に、AGC制御状態における出力信号レベルを簡単に設定できるようにする。
【解決手段】基準電圧発生回路8には比較回路11からの二値データL1と外部から入力される外部二値データL2、L3とを入力し、高周波信号が所定レベル以下の時には基準電圧を接地電位に落とすと共に可変利得手段2を最大減衰状態とし、高周波信号が所定レベル以上の範囲では外部二値データL2、L3によって基準電圧を接地電位以外のレベルに切り替えて可変利得手段2から出力される高周波信号のレベル設定をした。
【選択図】 図1
【解決手段】基準電圧発生回路8には比較回路11からの二値データL1と外部から入力される外部二値データL2、L3とを入力し、高周波信号が所定レベル以下の時には基準電圧を接地電位に落とすと共に可変利得手段2を最大減衰状態とし、高周波信号が所定レベル以上の範囲では外部二値データL2、L3によって基準電圧を接地電位以外のレベルに切り替えて可変利得手段2から出力される高周波信号のレベル設定をした。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、テレビジョン信号送信機等に使用されるAGC回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のAGC回路を図3によって説明する。可変利得増幅器11は入力した高周波信号を制御入力端からの外部直流信号レベルに応じた利得で増幅する。この増幅器11の出力は信号処理器12に供給され、例えば受信処理、中間周波変換、送信周波数変換、電力増幅等の処理を受ける。この信号処理器12から出力される電力増幅信号は分岐器13で一部分岐され、図示しないアンテナ系に導出される。
分岐器13で分岐された信号は増幅器14で増幅されて検波器15に導かれる。検波器15は入力信号から出力電力レベルに対応したDC出力レベル信号を検波する。この検波出力はレベル検知器16及びDC増幅器17に供給される。
【0003】
上記レベル検知器16は、信号有りを検知するために、例えば定格の−15dBのレベルにて信号有りを検知する機能と、信号レベルの範囲を検知するために、例えば定格の±2dBのレベルにて出力の上限及び下限を検知する機能とを有する。上記DC増幅器17は検波出力をDC増幅して切替器18に出力する。
この切替器18はDC増幅器17のDC出力と基準DCレベル調整器20のDC出力をレベル検知器16の信号有無検知の出力信号で選択的に切替え導出する。導出されたDC出力は制御時定数可変器19に供給される。
【0004】
この制御時定数可変器19はレベル検知器16からの制御信号によって、出力レベル範囲外の場合には瞬時動作から定格遅延まで、出力レベル範囲内の場合では最小遅延から定格遅延まで時定数を変化させ、その時定数をもって切替器18からのDC入力を利得制御信号として可変利得増幅器11に供給する。
レベル検知器16では出力信号の断検知と出力信号レベルの設定範囲外検知を行う。切替器18では出力断の検知時に固定利得バイアスに切り換える。制御時定数可変器19では時定数を最小値(0)から定格時に必要とされる値まで可変可能とし、その他のループ内の時定数を全て最小値として高速動作させる働きをする。
【0005】
上記構成では、入力信号無しの時には固定利得バイアスに切り換えているので、高周波信号ラインは通常の定格利得となっている。AGCループの回路時定数は高速動作となっており、定格入力信号が印加されると、出力信号はほぼ定格で出力されて、出力検知が動作してAGCループ側に切り替わり、AGC時定数は徐々に長くなって低速動作となる。このため、入力信号レベルにほぼ一致した出力信号が得られ、過渡特性は良好となる。
【0006】
入力信号が高い時には、出力検知、AGCループ切替、高速動作レベルの安定化、出力範囲の検知が順になされ、徐々に低速動作になっていく。入力信号が低いときも同様であり、定格出力を越えないで高速で安定化する。
入力信号は急変したときには、出力レベルが範囲外となったことを検知し、高速動作に切替え、高速レベルを安定化し、出力範囲内となったことを検知し、徐々に低速動作に移行していく(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
実開平6−54312号公報(図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の構成では、AGCループ内に時定数可変回路を設けて、入力信号レベルの急変時(あるいは信号なしの状態から信号有りの状態に変化した時を含む)を検出して時定数を最小値から定常値に徐々に変化させることで、出力レベルのオーバーシュートを押さえるようにしているが、時定数可変回路の構成が極めて複雑になるという問題がある。
【0009】
本発明は、汎用の回路を用いて、入力信号の急変時に発生する出力信号レベルのオーバーシュートを簡単に押えると共に、AGC制御状態における出力信号レベルを簡単に設定できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題に対して、本発明は、入力された高周波信号を利得制御電圧のレベルに応じて増幅又は減衰する可変利得手段と、前記可変利得手段の後段に設けられた分岐手段から分岐された高周波信号を検波して直流電圧を出力する検波手段と、前記直流電圧を基準電圧と比較して前記利得制御電圧を生成する差動増幅器と、前記基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、前記可変利得手段に入力される前記高周波信号が所定レベル以下又は以上を判別して二値データを出力する比較回路とを備え、前記基準電圧発生回路には前記二値データと外部から入力される外部二値データとを入力し、前記高周波信号が前記所定レベル以下の時には前記基準電圧を接地電位に落とすと共に前記可変利得手段を最大減衰状態とし、前記高周波信号が前記所定レベル以上の範囲では前記外部二値データによって前記基準電圧を前記接地電位以外のレベルに切り替えて前記可変利得手段から出力される高周波信号のレベル設定をした。
【0011】
また、前記基準電圧発生回路は前記比較回路から出力される二値データと前記外部二値データとの論理積を演算する二つ以上のアンド回路と、前記アンド回路によって制御されるデコーダと、前記デコーダの複数の出力端に独立して接続された分圧回路とを有し、前記分圧回路から出力される電圧を前記基準電圧とした。
【0012】
また、前記可変利得手段はピンダイオードを用いた可変減衰器で構成され、前記可変減衰器の次段に増幅器を接続した。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のAGC回路を図1に示す構成によって説明する。高周波信号は第二の分岐手段1を介して可変利得手段2に入力される。可変利得手段2は、例えばピンダイオードによる可変減衰器(ピンアッテネータ)等の可変減衰器で構成されるが、可変利得増幅器で構成される場合もある。可変利得手段2は利得制御電圧に対応して減衰又は利得が制御される。可変利得手段2の次段には利得が固定の増幅器3が接続され、増幅器3の後段には第一の分岐手段4が接続される。
【0014】
第一の分岐手段4から分岐された高周波信号は第一の検波手段5に入力される。第一の検波手段5は通常の検波器で構成され、高周波信号を検波して第一の直流電圧を出力する。第一の直流電圧は第一のオペアンプ6によって直流増幅される。増幅された第一の直流電圧は差動増幅器7の一方の入力端(例えば反転入力端−)に入力される。差動増幅器7の他方の入力端(非反転入力端+)には基準電圧発生回路8から基準電圧が印加される。
【0015】
以上の構成によれば、可変利得手段2に入力される高周波信号のレベルが大きくなれば、差動増幅器7に入力される第一の直流電圧が上昇し、その出力である利得制御電圧は下降する。よって、可変利得手段2がフォワードAGC回路に適合するものであれば(利得制御電圧が大きくなるときに利得が上昇する)可変利得手段2は利得が減衰する方向に働いてその出力レベルが一定となる。そして、一定となる出力レベルは差動増幅器7に印加される基準電圧(基準電圧発生回路8から供給される)のレベルによって設定される。
【0016】
一方、可変利得手段2に入力される高周波信号の一部は第二の分岐手段1によって分岐されて第二の検波手段9に入力される。第二の検波手段9は第一の検波手段5と同じ構成であり、高周波信号を検波して第二の直流電圧を第二のオペアンプ10に入力する。第二のオペアンプ10は第一のオペアンプ6と同じ構成である。第二の直流電圧は第二のオペアンプ10によって直流増幅されて比較回路11の一方の入力端(例えば反転入力端−)に入力される。比較回路11の他方の入力端(非反転入力端+)には固定の基準電圧Eが印加される。
【0017】
比較回路11は反転入力端(−)に入力される第二の直流電圧と非反転入力端(+)に入力される電圧固定の基準電圧Eとの比較により、論理レベル1又は0の二値データL1を出力するが、この構成では第二の直流電圧が基準電圧Eよりも低くなれば論理レベル0を出力する。そこで、基準電圧Eは、可変利得手段2に入力される高周波信号のレベルが所定値(例えば−10dBm)以下の時に論理レベル0を出力するように設定される。比較回路11から出力される二値データL1は第一の基準電圧発生回路8に入力される。
【0018】
基準電圧発生回路8は、比較回路11から入力される二値データL1によって差動増幅器7に印加する基準電圧のレベルを切り替える機能を有し、論理レベルが0のときには基準電圧を無条件に最小値の接地電位(ほぼ0ボルト)とし、論理レベルが1のときには外部から入力される二値データL2、L3によって接地電位以外のレベルの異なる三通りの基準電圧のいずれかを選択するようになっている。
【0019】
基準電圧発生回路8の構成を図2に示す。二つのアンド回路12、13の各一方の入力端には比較回路11からの二値データL1が入力される。またアンド回路12の他方の入力端とアンド回路13の他方の入力端とにはそれぞれ外部から二値データL2、L3(論理レベル1又は0)が独立して入力される。二つのアンド回路12、13の出力端にはデコーダ14(2to4)が接続される。デーコーダ14内の出力段には出力端子14a〜14dにそれぞれコレクタが接続されたトランジスタTr1〜Tr4が設けられる。アンド回路の数を増やす場合はそれに応じてデコーダ14の構成を変わる。
【0020】
また、各出力端14a〜14dには逆流防止用のダイオードD1〜D4が接続され、このうちダイオードD1〜D3にはそれぞれ抵抗値が互いに異なる抵抗R1〜R3が直列に接続される。抵抗R1〜R3とダイオードD4とがともに、給電抵抗R0に接続され、給電抵抗R0にはダイオードD0を介して電圧Erが給電される。給電抵抗R0と各抵抗R1〜R3との組み合わせでそれぞれ分圧回路を構成する。そして、給電抵抗R0とその他の抵抗R1〜R3及びダイオードD4との接続点が差動増幅器7の非反転入力端(+)に接続される。
【0021】
上記図2の構成において、二値データL1が0である場合、又は二つの二値データL2とL3とが共に0である場合はトランジスタTr4がオンとなる。従って、差動増幅器7に印加される基準電圧はほぼ0ボルトとなり、差動増幅器7から出力される利得制御電圧は反転入力端(−)に入力される第一の直流電圧の如何に関わらずほぼ0ボルトとなる。従って可変利得手段2は入力される高周波信号が所定のレベル以下の範囲では最大の減衰状態となる。
【0022】
また、二値データL1が1で且つ二値データL2又はL3の少なくとも一方が1である場合はトランジスタTr1〜Tr3のいずれかがオンとなる。従って、この場合は給電抵抗R0と抵抗R1〜R3のいずれかとで分圧された電圧が基準電圧として差動増幅器7の非反転入力端(+)に印加される。よって、可変利得手段2に入力される高周波信号が無しの状態から印加されて上昇し、所定のレベルを越える過程では、差動増幅器7の反転入力端(−)には既に第一の直流電圧が入力されているので、基準電圧との差が少なくなり、なおかつ直流電圧が最大減衰状態から上昇するように可変利得手段2に利得制御電圧が印加されるので、最大の減衰状態から脱しておりその出力レベルが過大に大きくなることはない。そして、出力レベルは基準電圧によって決まる出力レベルで一定となる。一定となる出力レベルは抵抗R1〜R3によって変わり、二値データL2、L3によって設定される。
【0023】
本発明では、差動増幅器7に供給する基準電圧を複数通りに設定できるので、高周波信号の入力時における出力レベルの過大なオーバーシュートを押さえるだけでなく、AGC制御された状態での出力レベルをTV送信システムに応じて適宜に設定できるという効果がある。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、基準電圧発生回路には比較回路からの二値データと外部から入力される外部二値データとを入力し、高周波信号が所定レベル以下の時には基準電圧を接地電位に落とすと共に可変利得手段を最大減衰状態とし、高周波信号が所定レベル以上の範囲では外部二値データによって基準電圧を接地電位以外のレベルに切り替えて可変利得手段から出力される高周波信号のレベル設定をしたので、それまで可変利得手段に高周波信号が入力されておらず、ある瞬間に所定レベル以上の高周波信号が入力された時には、所定レベルまで立ち上がる間は可変利得手段が最大減衰状態となり、その後に高周波信号が増大する段階では外部二値データによって基準電圧は接地電位以外のレベルに切り替えられ、可変利得手段から出力される高周波信号レベルのオーバーシュートが軽減される。また、接地電位以外の基準電圧が印加されてAGC制御された状態での出力レベルをTV送信システムに応じて適宜に設定できる。
【0025】
また、基準電圧発生回路は比較回路から出力される二値データと外部二値データとの論理積を演算する二つ以上のアンド回路と、アンド回路によって制御されるデコーダと、デコーダの複数の出力端に独立して接続された分圧回路とを有し、分圧回路から出力される電圧を基準電圧としたので、接地電位を含む複数の基準電圧を生成できる。
【0026】
また、可変利得手段をピンダイオードを用いた可変減衰器で構成され、前記可変減衰器の次段に増幅器を接続したので、減衰時のインピーダンス整合が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のAGC回路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明のAGC回路に使用される基準電圧発生回路の構成を示す回路図である。
【図3】従来のAGC回路の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 第二の分岐手段
2 可変利得手段
3 増幅器
4 第一の分岐手段
5 第一の検波手段
6 第一のオペアンプ
7 差動増幅器
8 基準電圧発生回路
9 第二の検波手段
10 第二のオペアンプ
11 比較回路
12、13 アンド回路
14 デコーダ
14a〜14d 出力端子
Tr1〜Tr4 トランジスタ
D0〜D4 ダイオード
R0〜R4 抵抗
【発明の属する技術分野】
この発明は、テレビジョン信号送信機等に使用されるAGC回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のAGC回路を図3によって説明する。可変利得増幅器11は入力した高周波信号を制御入力端からの外部直流信号レベルに応じた利得で増幅する。この増幅器11の出力は信号処理器12に供給され、例えば受信処理、中間周波変換、送信周波数変換、電力増幅等の処理を受ける。この信号処理器12から出力される電力増幅信号は分岐器13で一部分岐され、図示しないアンテナ系に導出される。
分岐器13で分岐された信号は増幅器14で増幅されて検波器15に導かれる。検波器15は入力信号から出力電力レベルに対応したDC出力レベル信号を検波する。この検波出力はレベル検知器16及びDC増幅器17に供給される。
【0003】
上記レベル検知器16は、信号有りを検知するために、例えば定格の−15dBのレベルにて信号有りを検知する機能と、信号レベルの範囲を検知するために、例えば定格の±2dBのレベルにて出力の上限及び下限を検知する機能とを有する。上記DC増幅器17は検波出力をDC増幅して切替器18に出力する。
この切替器18はDC増幅器17のDC出力と基準DCレベル調整器20のDC出力をレベル検知器16の信号有無検知の出力信号で選択的に切替え導出する。導出されたDC出力は制御時定数可変器19に供給される。
【0004】
この制御時定数可変器19はレベル検知器16からの制御信号によって、出力レベル範囲外の場合には瞬時動作から定格遅延まで、出力レベル範囲内の場合では最小遅延から定格遅延まで時定数を変化させ、その時定数をもって切替器18からのDC入力を利得制御信号として可変利得増幅器11に供給する。
レベル検知器16では出力信号の断検知と出力信号レベルの設定範囲外検知を行う。切替器18では出力断の検知時に固定利得バイアスに切り換える。制御時定数可変器19では時定数を最小値(0)から定格時に必要とされる値まで可変可能とし、その他のループ内の時定数を全て最小値として高速動作させる働きをする。
【0005】
上記構成では、入力信号無しの時には固定利得バイアスに切り換えているので、高周波信号ラインは通常の定格利得となっている。AGCループの回路時定数は高速動作となっており、定格入力信号が印加されると、出力信号はほぼ定格で出力されて、出力検知が動作してAGCループ側に切り替わり、AGC時定数は徐々に長くなって低速動作となる。このため、入力信号レベルにほぼ一致した出力信号が得られ、過渡特性は良好となる。
【0006】
入力信号が高い時には、出力検知、AGCループ切替、高速動作レベルの安定化、出力範囲の検知が順になされ、徐々に低速動作になっていく。入力信号が低いときも同様であり、定格出力を越えないで高速で安定化する。
入力信号は急変したときには、出力レベルが範囲外となったことを検知し、高速動作に切替え、高速レベルを安定化し、出力範囲内となったことを検知し、徐々に低速動作に移行していく(例えば、特許文献1参照。)。
【0007】
【特許文献1】
実開平6−54312号公報(図1)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の構成では、AGCループ内に時定数可変回路を設けて、入力信号レベルの急変時(あるいは信号なしの状態から信号有りの状態に変化した時を含む)を検出して時定数を最小値から定常値に徐々に変化させることで、出力レベルのオーバーシュートを押さえるようにしているが、時定数可変回路の構成が極めて複雑になるという問題がある。
【0009】
本発明は、汎用の回路を用いて、入力信号の急変時に発生する出力信号レベルのオーバーシュートを簡単に押えると共に、AGC制御状態における出力信号レベルを簡単に設定できるようにすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題に対して、本発明は、入力された高周波信号を利得制御電圧のレベルに応じて増幅又は減衰する可変利得手段と、前記可変利得手段の後段に設けられた分岐手段から分岐された高周波信号を検波して直流電圧を出力する検波手段と、前記直流電圧を基準電圧と比較して前記利得制御電圧を生成する差動増幅器と、前記基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、前記可変利得手段に入力される前記高周波信号が所定レベル以下又は以上を判別して二値データを出力する比較回路とを備え、前記基準電圧発生回路には前記二値データと外部から入力される外部二値データとを入力し、前記高周波信号が前記所定レベル以下の時には前記基準電圧を接地電位に落とすと共に前記可変利得手段を最大減衰状態とし、前記高周波信号が前記所定レベル以上の範囲では前記外部二値データによって前記基準電圧を前記接地電位以外のレベルに切り替えて前記可変利得手段から出力される高周波信号のレベル設定をした。
【0011】
また、前記基準電圧発生回路は前記比較回路から出力される二値データと前記外部二値データとの論理積を演算する二つ以上のアンド回路と、前記アンド回路によって制御されるデコーダと、前記デコーダの複数の出力端に独立して接続された分圧回路とを有し、前記分圧回路から出力される電圧を前記基準電圧とした。
【0012】
また、前記可変利得手段はピンダイオードを用いた可変減衰器で構成され、前記可変減衰器の次段に増幅器を接続した。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明のAGC回路を図1に示す構成によって説明する。高周波信号は第二の分岐手段1を介して可変利得手段2に入力される。可変利得手段2は、例えばピンダイオードによる可変減衰器(ピンアッテネータ)等の可変減衰器で構成されるが、可変利得増幅器で構成される場合もある。可変利得手段2は利得制御電圧に対応して減衰又は利得が制御される。可変利得手段2の次段には利得が固定の増幅器3が接続され、増幅器3の後段には第一の分岐手段4が接続される。
【0014】
第一の分岐手段4から分岐された高周波信号は第一の検波手段5に入力される。第一の検波手段5は通常の検波器で構成され、高周波信号を検波して第一の直流電圧を出力する。第一の直流電圧は第一のオペアンプ6によって直流増幅される。増幅された第一の直流電圧は差動増幅器7の一方の入力端(例えば反転入力端−)に入力される。差動増幅器7の他方の入力端(非反転入力端+)には基準電圧発生回路8から基準電圧が印加される。
【0015】
以上の構成によれば、可変利得手段2に入力される高周波信号のレベルが大きくなれば、差動増幅器7に入力される第一の直流電圧が上昇し、その出力である利得制御電圧は下降する。よって、可変利得手段2がフォワードAGC回路に適合するものであれば(利得制御電圧が大きくなるときに利得が上昇する)可変利得手段2は利得が減衰する方向に働いてその出力レベルが一定となる。そして、一定となる出力レベルは差動増幅器7に印加される基準電圧(基準電圧発生回路8から供給される)のレベルによって設定される。
【0016】
一方、可変利得手段2に入力される高周波信号の一部は第二の分岐手段1によって分岐されて第二の検波手段9に入力される。第二の検波手段9は第一の検波手段5と同じ構成であり、高周波信号を検波して第二の直流電圧を第二のオペアンプ10に入力する。第二のオペアンプ10は第一のオペアンプ6と同じ構成である。第二の直流電圧は第二のオペアンプ10によって直流増幅されて比較回路11の一方の入力端(例えば反転入力端−)に入力される。比較回路11の他方の入力端(非反転入力端+)には固定の基準電圧Eが印加される。
【0017】
比較回路11は反転入力端(−)に入力される第二の直流電圧と非反転入力端(+)に入力される電圧固定の基準電圧Eとの比較により、論理レベル1又は0の二値データL1を出力するが、この構成では第二の直流電圧が基準電圧Eよりも低くなれば論理レベル0を出力する。そこで、基準電圧Eは、可変利得手段2に入力される高周波信号のレベルが所定値(例えば−10dBm)以下の時に論理レベル0を出力するように設定される。比較回路11から出力される二値データL1は第一の基準電圧発生回路8に入力される。
【0018】
基準電圧発生回路8は、比較回路11から入力される二値データL1によって差動増幅器7に印加する基準電圧のレベルを切り替える機能を有し、論理レベルが0のときには基準電圧を無条件に最小値の接地電位(ほぼ0ボルト)とし、論理レベルが1のときには外部から入力される二値データL2、L3によって接地電位以外のレベルの異なる三通りの基準電圧のいずれかを選択するようになっている。
【0019】
基準電圧発生回路8の構成を図2に示す。二つのアンド回路12、13の各一方の入力端には比較回路11からの二値データL1が入力される。またアンド回路12の他方の入力端とアンド回路13の他方の入力端とにはそれぞれ外部から二値データL2、L3(論理レベル1又は0)が独立して入力される。二つのアンド回路12、13の出力端にはデコーダ14(2to4)が接続される。デーコーダ14内の出力段には出力端子14a〜14dにそれぞれコレクタが接続されたトランジスタTr1〜Tr4が設けられる。アンド回路の数を増やす場合はそれに応じてデコーダ14の構成を変わる。
【0020】
また、各出力端14a〜14dには逆流防止用のダイオードD1〜D4が接続され、このうちダイオードD1〜D3にはそれぞれ抵抗値が互いに異なる抵抗R1〜R3が直列に接続される。抵抗R1〜R3とダイオードD4とがともに、給電抵抗R0に接続され、給電抵抗R0にはダイオードD0を介して電圧Erが給電される。給電抵抗R0と各抵抗R1〜R3との組み合わせでそれぞれ分圧回路を構成する。そして、給電抵抗R0とその他の抵抗R1〜R3及びダイオードD4との接続点が差動増幅器7の非反転入力端(+)に接続される。
【0021】
上記図2の構成において、二値データL1が0である場合、又は二つの二値データL2とL3とが共に0である場合はトランジスタTr4がオンとなる。従って、差動増幅器7に印加される基準電圧はほぼ0ボルトとなり、差動増幅器7から出力される利得制御電圧は反転入力端(−)に入力される第一の直流電圧の如何に関わらずほぼ0ボルトとなる。従って可変利得手段2は入力される高周波信号が所定のレベル以下の範囲では最大の減衰状態となる。
【0022】
また、二値データL1が1で且つ二値データL2又はL3の少なくとも一方が1である場合はトランジスタTr1〜Tr3のいずれかがオンとなる。従って、この場合は給電抵抗R0と抵抗R1〜R3のいずれかとで分圧された電圧が基準電圧として差動増幅器7の非反転入力端(+)に印加される。よって、可変利得手段2に入力される高周波信号が無しの状態から印加されて上昇し、所定のレベルを越える過程では、差動増幅器7の反転入力端(−)には既に第一の直流電圧が入力されているので、基準電圧との差が少なくなり、なおかつ直流電圧が最大減衰状態から上昇するように可変利得手段2に利得制御電圧が印加されるので、最大の減衰状態から脱しておりその出力レベルが過大に大きくなることはない。そして、出力レベルは基準電圧によって決まる出力レベルで一定となる。一定となる出力レベルは抵抗R1〜R3によって変わり、二値データL2、L3によって設定される。
【0023】
本発明では、差動増幅器7に供給する基準電圧を複数通りに設定できるので、高周波信号の入力時における出力レベルの過大なオーバーシュートを押さえるだけでなく、AGC制御された状態での出力レベルをTV送信システムに応じて適宜に設定できるという効果がある。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、基準電圧発生回路には比較回路からの二値データと外部から入力される外部二値データとを入力し、高周波信号が所定レベル以下の時には基準電圧を接地電位に落とすと共に可変利得手段を最大減衰状態とし、高周波信号が所定レベル以上の範囲では外部二値データによって基準電圧を接地電位以外のレベルに切り替えて可変利得手段から出力される高周波信号のレベル設定をしたので、それまで可変利得手段に高周波信号が入力されておらず、ある瞬間に所定レベル以上の高周波信号が入力された時には、所定レベルまで立ち上がる間は可変利得手段が最大減衰状態となり、その後に高周波信号が増大する段階では外部二値データによって基準電圧は接地電位以外のレベルに切り替えられ、可変利得手段から出力される高周波信号レベルのオーバーシュートが軽減される。また、接地電位以外の基準電圧が印加されてAGC制御された状態での出力レベルをTV送信システムに応じて適宜に設定できる。
【0025】
また、基準電圧発生回路は比較回路から出力される二値データと外部二値データとの論理積を演算する二つ以上のアンド回路と、アンド回路によって制御されるデコーダと、デコーダの複数の出力端に独立して接続された分圧回路とを有し、分圧回路から出力される電圧を基準電圧としたので、接地電位を含む複数の基準電圧を生成できる。
【0026】
また、可変利得手段をピンダイオードを用いた可変減衰器で構成され、前記可変減衰器の次段に増幅器を接続したので、減衰時のインピーダンス整合が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のAGC回路の構成を示す回路図である。
【図2】本発明のAGC回路に使用される基準電圧発生回路の構成を示す回路図である。
【図3】従来のAGC回路の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
1 第二の分岐手段
2 可変利得手段
3 増幅器
4 第一の分岐手段
5 第一の検波手段
6 第一のオペアンプ
7 差動増幅器
8 基準電圧発生回路
9 第二の検波手段
10 第二のオペアンプ
11 比較回路
12、13 アンド回路
14 デコーダ
14a〜14d 出力端子
Tr1〜Tr4 トランジスタ
D0〜D4 ダイオード
R0〜R4 抵抗
Claims (3)
- 入力された高周波信号を利得制御電圧のレベルに応じて増幅又は減衰する可変利得手段と、前記可変利得手段の後段に設けられた分岐手段から分岐された高周波信号を検波して直流電圧を出力する検波手段と、前記直流電圧を基準電圧と比較して前記利得制御電圧を生成する差動増幅器と、前記基準電圧を発生する基準電圧発生回路と、前記可変利得手段に入力される前記高周波信号が所定レベル以下又は以上を判別して二値データを出力する比較回路とを備え、前記基準電圧発生回路には前記二値データと外部から入力される外部二値データとを入力し、前記高周波信号が前記所定レベル以下の時には前記基準電圧を接地電位に落とすと共に前記可変利得手段を最大減衰状態とし、前記高周波信号が前記所定レベル以上の範囲では前記外部二値データによって前記基準電圧を前記接地電位以外のレベルに切り替えて前記可変利得手段から出力される高周波信号のレベル設定をしたことを特徴とするAGC回路。
- 前記基準電圧発生回路は前記比較回路から出力される二値データと前記外部二値データとの論理積を演算する二つ以上のアンド回路と、前記アンド回路によって制御されるデコーダと、前記デコーダの複数の出力端に独立して接続された分圧回路とを有し、前記分圧回路から出力される電圧を前記基準電圧としたことを特徴とする請求項1に記載のAGC回路。
- 前記可変利得手段はピンダイオードを用いた可変減衰器で構成され、前記可変減衰器の次段に増幅器を接続したことを特徴とする請求項1又は2に記載のAGC回路。
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