JP2004258209A - 反射防止フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】有機フィルムの表面に、下層側から透明導電層と、高屈折率ハードコート層と、低屈折率ハードコート層とを設けてなる反射防止フィルムであって、「白味」の問題がなく、高いコントラストを得ることができる反射防止フィルムを提供する。
【解決手段】透明導電層2と高屈折率ハードコート層3との界面F1の表面粗さよりも、高屈折率ハードコート層3と低屈折率ハードコート層4との界面F2の表面粗さを小さくすることにより「白味」を解消した反射防止フィルム10。高屈折率ハードコート層3及び低屈折率ハードコート層4は有機/無機ハイブリットハードコート材よりなる。
【選択図】 図1
【解決手段】透明導電層2と高屈折率ハードコート層3との界面F1の表面粗さよりも、高屈折率ハードコート層3と低屈折率ハードコート層4との界面F2の表面粗さを小さくすることにより「白味」を解消した反射防止フィルム10。高屈折率ハードコート層3及び低屈折率ハードコート層4は有機/無機ハイブリットハードコート材よりなる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は反射防止フィルムに係り、特に、有機フィルムの表面に、下層側から透明導電層と、高屈折率ハードコート層と、低屈折率ハードコート層とを設けてなる反射防止フィルムであって、「白味」の問題がなく、高いコントラストを得ることができる反射防止フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
OA機器のPDP(プラズマディスプレイパネル)や液晶板、車輌ないし特殊建築物の窓枠には光の反射を防止して高い光透過性を確保するために反射防止フィルムが適用されている。
【0003】
従来、この種の用途に用いられる反射防止フィルムとして、有機フィルムの表面にハードコート層を形成し、この上に高屈折率層と低屈折率層とを設けてなるものが提供されている。この反射防止フィルムでは、高屈折率層と低屈折率層との屈折率差を利用して反射防止機能を得ている。高屈折率層及び低屈折率層としては、スパッタや蒸着による無機薄膜もあるが、無機薄膜は成膜コストが高い。
これに対して、合成樹脂系の塗工型の薄膜であれば、低コストに成膜することができる。
【0004】
このような反射防止フィルムにあっては、静電気によるほこりやゴミの付着を防止して、耐汚染性を高めるために帯電防止機能を付与することが行われており、帯電防止機能を付与するために、更に透明導電層を形成し、有機フィルム/透明導電層/高屈折率ハードコート層/低屈折率層の積層構造としたものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、有機フィルム/透明導電層/高屈折率ハードコート層/低屈折率層の積層構造を有する従来の反射防止フィルムでは、反射測定における「白味」、即ち、斜入射から目視にてフィルム下部の物体を観察した際に白くぼやける現象が見られ、コントラストのレベルが低いという問題があった。
【0006】
本発明は上記従来の問題点を解決し、有機フィルムの表面に、下層側から透明導電層と、高屈折率ハードコート層と、低屈折率ハードコート層とを設けてなる反射防止フィルムであって、「白味」の問題がなく、高いコントラストを得ることができる反射防止フィルムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の反射防止フィルムは、有機フィルムの表面に、下層側から透明導電層と、高屈折率ハードコート層と、低屈折率ハードコート層とを設けてなる反射防止フィルムにおいて、該透明導電層と高屈折率ハードコート層との界面の表面粗さよりも、該高屈折率ハードコート層と低屈折率ハードコート層との界面の表面粗さが小さく、かつ、該高屈折率ハードコート層及び/又は低屈折率ハードコート層が有機/無機ハイブリットハードコート材により形成されていることを特徴とする。
【0008】
即ち、本発明者らは、有機フィルム/透明導電層/高屈折率ハードコート層/低屈折率ハードコート層の積層構造を有する従来の反射防止フィルムにおける「白味」を解消すべく鋭意検討した結果、透明導電層と高屈折率ハードコート層との界面の表面粗さR1よりも、高屈折率ハードコート層と低屈折率ハードコート層との界面の表面粗さR2を小さく、即ちR1>R2とすることにより「白味」を低減することができ、コントラストが向上することを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
また、本発明においては、高屈折率ハードコート層及び/又は低屈折率ハードコート層が有機/無機ハイブリットハードコート材より形成されているため、高硬度であり、耐擦傷性に優れて低収縮性(低カール)であるという効果が奏される。
【0010】
なお、本発明者らは、本発明に到る研究の過程で、透明導電層と高屈折率ハードコート層との積層順を入れ換え、有機フィルム/高屈折率ハードコート層/透明導電層/低屈折率ハードコート層の積層構造の反射防止フィルムについて検討したが、この反射防止フィルムでは「白味」を低減することはできなかった。
【0011】
本発明において、このように透明導電層と高屈折率ハードコート層との界面の表面粗さR1>高屈折率ハードコート層と低屈折率ハードコート層との界面の表面粗さR2とするためには、透明導電層が導電性微粒子を含有する合成樹脂層であり、高屈折率ハードコート層が高屈折率微粒子を含有する層である。反射防止フィルムにおいて、導電性微粒子として平均粒径が高屈折率微粒子の平均粒径よりも大きいものを選定することが考えられる。この場合、導電性微粒子の平均粒径が60〜90nmであり、高屈折率微粒子の平均粒径が30〜60nmであることが好ましい。
【0012】
本発明において、透明導電層の厚みは100〜500nm、高屈折率ハードコート層の厚みは2000〜4000nm、低屈折率ハードコート層の厚みは40〜100nmであることが好ましい。また、高屈折率ハードコート層の屈折率は1.65以上であることが好ましい。
【0013】
本発明の反射防止フィルムの有機フィルムの裏面には粘着剤層が形成され、この粘着剤層に離型フィルムが貼着されていても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の反射防止フィルムの実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明の反射防止フィルムの実施の形態を示す断面図である。
【0016】
この反射防止フィルム10は、有機フィルム1の表面側に、下層側から透明導電層2と、高屈折率ハードコート層3と、低屈折率ハードコート層4とが設けられ、有機フィルム1の裏面側に粘着剤層4が形成され、更に離型フィルム5が貼着されている。
【0017】
透明導電層2と高屈折率ハードコート層3との界面F1の表面粗さR1は、該高屈折率ハードコート層3と低屈折率ハードコート層4との界面F2の表面粗さR2よりも大きく、R1>R2である。
【0018】
透明導電層2と高屈折率ハードコート層3との界面F1の表面粗さR1>高屈折率ハードコート層3と低屈折率ハードコート層4との界面F2の表面粗さR2、となる反射防止フィルム10は、透明導電層2が導電性微粒子を含有する合成樹脂層であり、高屈折率ハードコート層3が高屈折率微粒子を含有する反射防止フィルム10において、導電性微粒子として平均粒径が高屈折率微粒子の平均粒径よりも大きいものを選定することにより容易に実現することができる。
【0019】
本発明において、有機フィルム1としては、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、アクリル、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、セルローストリアセテート(TAC)、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、セロファン等、好ましくはPET、PC、PMMAの透明フィルムが挙げられる。
【0020】
有機フィルム1の厚さには特に制限はなく、得られる反射防止フィルムの用途による要求特性(例えば、強度、薄膜性)等によって適宜決定されるが、通常の場合、1μm〜10mmの範囲とされる。
【0021】
有機フィルム1上の各層2,3,4はいずれも合成樹脂系のものであり、特に紫外線硬化型又は電子線硬化型の合成樹脂、とりわけ、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、最も好ましくはアクリル系樹脂が挙げられるが、このうち、高屈折率ハードコート層3及び/又は低屈折率ハードコート層4、好ましくは高屈折率ハードコート層3及び低屈折率ハードコート層4は有機/無機ハイブリットハードコート材より形成される。例えば、有機/無機ハイブリットハードコート材は、コロイダルシリカとアクリル変性シラン化合物とを縮合させて得られるものである。
【0022】
透明導電層2に配合される導電性微粒子としては、ITO,ATO,Sb2O3,SbO2,In2O3,SnO2,ZnO等の導電性金属酸化物微粒子の1種又は2種以上が挙げられ、このような導電性金属酸化物微粒子を配合し、その配合量と透明導電層2の厚みを調整することにより、透明導電層2の表面抵抗値が1×106〜9×106Ω/□程度となるようにすることが、得られる反射防止フィルムの帯電防止機能の面で好ましい。
【0023】
高屈折率ハードコート層3は、TiO2、ZrO2、CeO2、Al2O3、Y2O3、La2O3、LaO2、Ho2O3、ZnO等の高屈折率金属酸化物微粒子やZr、Ti、Ce等の高屈折率金属微粒子の1種又は2種以上を配合することにより、屈折率を1.65以上としたものが好適である。
【0024】
低屈折率ハードコート層4には、屈折率低下、耐傷性向上、耐磨耗性、すべり性向上のためにシリカ、フッ素樹脂等の微粒子を10〜40重量%程度配合しても良い。
【0025】
本発明では、透明導電層2と高屈折率ハードコート層3との界面F1の表面粗さR1>高屈折率ハードコート層3と低屈折率ハードコート層4との界面F2の表面粗さR2となる反射防止フィルム10とするために、透明導電層2に配合される導電性微粒子として、高屈折率ハードコート層3に配合される高屈折率微粒子よりも平均粒径が大きいものを用いる。
【0026】
具体的には、導電性微粒子として平均粒径10〜100nm、特に60〜90nmで、高屈折率微粒子として平均粒径10〜300nm、特に30〜60nmで、導電性微粒子の平均粒径が高屈折率微粒子の平均粒径よりも10〜40nm程度大きいものを用いるのが好ましい。
【0027】
なお、低屈折率ハードコート層4中にシリカ等の微粒子を含む場合、上記表面粗さR1>R2を満たすために、この微粒子の平均粒径は、高屈折率微粒子の平均粒径よりも小さく10〜50nm程度であることが好ましい。
【0028】
透明導電層2中の導電性微粒子の配合割合は、目標とする表面抵抗値、ヘイズ、透過率等に応じて適宜決定されるが、通常の場合、20〜40重量%程度である。
【0029】
また、高屈折率ハードコート層2中の高屈折率微粒子の配合割合は、目標とする屈折率、硬度等に応じて適宜決定されるが、通常の場合、20〜40重量%程度である。
【0030】
本発明において、透明導電層の厚みは100〜500nm、好ましくは300〜400nm、高屈折率ハードコート層3の厚みは2000〜4000nm、好ましくは2800〜3200nm、低屈折率ハードコート層4の厚みは40〜100nm、60〜80nmであることが好ましい。
【0031】
前述の如く、透明導電層2の表面抵抗値を1×106〜9×106Ω/□程度に調整した場合には、この透明導電層2の上に高屈折率ハードコート層3を3000nm程度、低屈折率ハードコート層4を100nm程度積層しても反射防止フィルム10としての表面抵抗値は1×108Ω/□以下となり(印加電圧:1000V)、十分な帯電防止効果を得ることができる。
【0032】
本発明においては、上記構成により、高屈折率ハードコート層3の屈折率を1.65以上、特に1.66〜1.85とすることが好ましく、この場合において、低屈折率ハードコート層4の屈折率を1.35〜1.55とすることで、表面反射率の最小反射率1%以下の反射防止性能に優れた反射防止フィルムとすることができる。特に、低屈折率ハードコート層4の屈折率を1.45以下とした場合には、更に反射防止性能を高め、表面反射率の最小反射率0.5%以下の反射防止フィルムとすることも可能である。
【0033】
なお、低屈折率ハードコート層4の屈折率が1.35未満であっても反射防止フィルムの表面反射率の最小反射率を更に下げることは難しく、低屈折率ハードコート層4の屈折率が1.55を超えると反射防止フィルムとしての十分な機能が得られなくなる。
【0034】
本発明の反射防止フィルムは、また、十分な帯電防止機能を得る上で、表面抵抗値が5×1012Ω/□以下であることが好ましい。この表面抵抗値が5×1012Ω/□を超えると十分な帯電防止機能を得ることができない。特に好ましい表面抵抗値は1×1010Ω/□以下である。
【0035】
本発明に係る粘着剤としては、透明性、密着性に優れたものであれば良く、特に制限はない。一般的には、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、エポキシ系粘着剤、フェノール系粘着剤、熱可塑性粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。
【0036】
このような粘着剤には、必要に応じて可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、その他の添加剤を添加することができる。
【0037】
また、粘着剤層5には着色を付与しても良く、この場合、粘着剤層5を形成する粘着剤に顔料や染料等の着色成分をベースポリマー100重量部に対して0.1〜10重量部配合すれば良い。
【0038】
このような粘着剤で形成される粘着剤層5の厚さは10〜50μm程度とするのが好ましい。
【0039】
本発明において、有機フィルム1上に透明導電層2、高屈折率ハードコート層3及び低屈折率ハードコート層4を形成するには、未硬化の合成樹脂(必要に応じ上記の微粒子を配合したもの)を塗工し、次いで紫外線又は電子線を照射するのが好ましい。この場合、各層2〜4を1層ずつ塗工して硬化させる。
【0040】
塗工の具体的な方法としては、アクリルモノマーをトルエン等の溶媒で溶液化した塗布液をグラビアコータ等によりコーティングし、その後乾燥し、次いで紫外線又は電子線照射によりキュアする方法が例示される。このウェットコーティング法であれば、高速で均一に且つ安価に成膜できるという利点がある。
【0041】
また、前述の粘着剤により粘着剤層5を形成するには、前記ベースポリマーに炭化水素樹脂や可塑剤等を混合した粘着剤組成物を、トルエン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン等の溶剤に適当な粘度となるように溶解し、塗工機等で有機フィルム1上に塗工すれば良い。
【0042】
なお、本発明の反射防止フィルムでは、低屈折率ハードコート層4の上に更にフッ素系有機薄膜等の防汚層を形成しても良く、この場合、防汚層の材料としては、FEP(フルオロエチレン−プロピレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)、PVF(ポリフッ化ビニル)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等が挙げられる。
【0043】
このような本発明の反射防止フィルムは、OA機器のPDPや液晶板の前面フィルタ、或いは、車輌や特殊建築物の窓材に適用することで、良好な光透過性と防汚性を確保することができる。
【0044】
【実施例】
実施例1
以下の構成で図1に示す反射防止フィルムを作成し、その特性を調べた。
【0045】
[反射防止フィルム特性]
【0046】
[評価方法]
〈光学特性〉
全光線透過率:日立分光光度計「U−4000」により測定した。
ヘーズ値:日本電色工業社製「OME2000」により測定した。
反射率:日立分光光度計「U−4000」により測定した。
白味の有無:目視により観察した。
【0047】
〈物性〉
密着性:JIS5400 85.3項の碁盤目試験により、PETフィルムによる密着性を調べた。
表面硬度:鉛筆硬度を調べた。
消しゴム試験:消しゴムにより表面をこすり、そのときのキズの有無を調べた。
表面抵抗値:アドバンテスト社製「R8340A」(印加電圧1000V)により測定した。
粘着力:JIS20237(剥離角:180° 剥離速度:50mm/min)により測定した。
【0048】
結果を表1に示した。
【0049】
比較例1
有機フィルム/透明導電層/高屈折率ハードコート層/低屈折率ハードコート層の積層構造を有する市販の反射防止フィルム(大日本印刷社製「ARフィルム」)について、実施例1と同様にして諸特性を調べ、結果を表1に示した。
【0050】
なお、この反射防止フィルムは、有機フィルム、粘着剤層及び離型フィルムの構成は、実施例1の反射防止フィルムと同様であり、分析の結果、透明導電層、高屈折率ハードコート層及び低屈折率ハードコート層は次のような層構成であると推定された。
透明導電層:厚み440nmの微量Si含有Sn層
高屈折率ハードコート層:厚み1800nmのZr(極微量Al)含有ハードコート層
低屈折率ハードコート層:厚み60nmのSi層
【0051】
なお、実施例1の反射防止フィルムと比較例1の反射防止フィルムについて、各々厚さ方向に切断し、TEM(透過電子顕微鏡)観察を行ったところ、実施例1の反射防止フィルムでは、明らかに、透明導電層と高屈折率ハードコート層との界面の表面粗さよりも高屈折率ハードコート層と低屈折率ハードコート層との界面の表面粗さの方が小さく、一方で比較例1の反射防止フィルムでは、透明導電層と高屈折率ハードコート層との界面の表面粗さよりも高屈折率ハードコート層と低屈折率ハードコート層との界面の表面粗さの方が大きいことが認められた。
【0052】
【表1】
【0053】
表1及び図2より、本発明の反射防止フィルムであれば、従来の反射防止フィルムと同等の光学特性と物性を維持した上で、「白味」を低減し、コントラストを向上させることができることがわかる。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、有機フィルムの表面に、下層側から透明導電層と、高屈折率ハードコート層と、低屈折率ハードコート層とを設けてなる帯電防止性反射防止フィルムにおいて、「白味」を低減して高いコントラストを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止フィルムの実施の形態を示す断面図である。
【図2】実施例1及び比較例1の反射防止フィルムの全光線透過率と反射率の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 有機フィルム
2 透明導電層
3 高屈折率ハードコート層
4 低屈折率ハードコート層
5 粘着剤層
6 離型フィルム
10 反射防止フィルム
【発明の属する技術分野】
本発明は反射防止フィルムに係り、特に、有機フィルムの表面に、下層側から透明導電層と、高屈折率ハードコート層と、低屈折率ハードコート層とを設けてなる反射防止フィルムであって、「白味」の問題がなく、高いコントラストを得ることができる反射防止フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
OA機器のPDP(プラズマディスプレイパネル)や液晶板、車輌ないし特殊建築物の窓枠には光の反射を防止して高い光透過性を確保するために反射防止フィルムが適用されている。
【0003】
従来、この種の用途に用いられる反射防止フィルムとして、有機フィルムの表面にハードコート層を形成し、この上に高屈折率層と低屈折率層とを設けてなるものが提供されている。この反射防止フィルムでは、高屈折率層と低屈折率層との屈折率差を利用して反射防止機能を得ている。高屈折率層及び低屈折率層としては、スパッタや蒸着による無機薄膜もあるが、無機薄膜は成膜コストが高い。
これに対して、合成樹脂系の塗工型の薄膜であれば、低コストに成膜することができる。
【0004】
このような反射防止フィルムにあっては、静電気によるほこりやゴミの付着を防止して、耐汚染性を高めるために帯電防止機能を付与することが行われており、帯電防止機能を付与するために、更に透明導電層を形成し、有機フィルム/透明導電層/高屈折率ハードコート層/低屈折率層の積層構造としたものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、有機フィルム/透明導電層/高屈折率ハードコート層/低屈折率層の積層構造を有する従来の反射防止フィルムでは、反射測定における「白味」、即ち、斜入射から目視にてフィルム下部の物体を観察した際に白くぼやける現象が見られ、コントラストのレベルが低いという問題があった。
【0006】
本発明は上記従来の問題点を解決し、有機フィルムの表面に、下層側から透明導電層と、高屈折率ハードコート層と、低屈折率ハードコート層とを設けてなる反射防止フィルムであって、「白味」の問題がなく、高いコントラストを得ることができる反射防止フィルムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の反射防止フィルムは、有機フィルムの表面に、下層側から透明導電層と、高屈折率ハードコート層と、低屈折率ハードコート層とを設けてなる反射防止フィルムにおいて、該透明導電層と高屈折率ハードコート層との界面の表面粗さよりも、該高屈折率ハードコート層と低屈折率ハードコート層との界面の表面粗さが小さく、かつ、該高屈折率ハードコート層及び/又は低屈折率ハードコート層が有機/無機ハイブリットハードコート材により形成されていることを特徴とする。
【0008】
即ち、本発明者らは、有機フィルム/透明導電層/高屈折率ハードコート層/低屈折率ハードコート層の積層構造を有する従来の反射防止フィルムにおける「白味」を解消すべく鋭意検討した結果、透明導電層と高屈折率ハードコート層との界面の表面粗さR1よりも、高屈折率ハードコート層と低屈折率ハードコート層との界面の表面粗さR2を小さく、即ちR1>R2とすることにより「白味」を低減することができ、コントラストが向上することを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
また、本発明においては、高屈折率ハードコート層及び/又は低屈折率ハードコート層が有機/無機ハイブリットハードコート材より形成されているため、高硬度であり、耐擦傷性に優れて低収縮性(低カール)であるという効果が奏される。
【0010】
なお、本発明者らは、本発明に到る研究の過程で、透明導電層と高屈折率ハードコート層との積層順を入れ換え、有機フィルム/高屈折率ハードコート層/透明導電層/低屈折率ハードコート層の積層構造の反射防止フィルムについて検討したが、この反射防止フィルムでは「白味」を低減することはできなかった。
【0011】
本発明において、このように透明導電層と高屈折率ハードコート層との界面の表面粗さR1>高屈折率ハードコート層と低屈折率ハードコート層との界面の表面粗さR2とするためには、透明導電層が導電性微粒子を含有する合成樹脂層であり、高屈折率ハードコート層が高屈折率微粒子を含有する層である。反射防止フィルムにおいて、導電性微粒子として平均粒径が高屈折率微粒子の平均粒径よりも大きいものを選定することが考えられる。この場合、導電性微粒子の平均粒径が60〜90nmであり、高屈折率微粒子の平均粒径が30〜60nmであることが好ましい。
【0012】
本発明において、透明導電層の厚みは100〜500nm、高屈折率ハードコート層の厚みは2000〜4000nm、低屈折率ハードコート層の厚みは40〜100nmであることが好ましい。また、高屈折率ハードコート層の屈折率は1.65以上であることが好ましい。
【0013】
本発明の反射防止フィルムの有機フィルムの裏面には粘着剤層が形成され、この粘着剤層に離型フィルムが貼着されていても良い。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して本発明の反射防止フィルムの実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明の反射防止フィルムの実施の形態を示す断面図である。
【0016】
この反射防止フィルム10は、有機フィルム1の表面側に、下層側から透明導電層2と、高屈折率ハードコート層3と、低屈折率ハードコート層4とが設けられ、有機フィルム1の裏面側に粘着剤層4が形成され、更に離型フィルム5が貼着されている。
【0017】
透明導電層2と高屈折率ハードコート層3との界面F1の表面粗さR1は、該高屈折率ハードコート層3と低屈折率ハードコート層4との界面F2の表面粗さR2よりも大きく、R1>R2である。
【0018】
透明導電層2と高屈折率ハードコート層3との界面F1の表面粗さR1>高屈折率ハードコート層3と低屈折率ハードコート層4との界面F2の表面粗さR2、となる反射防止フィルム10は、透明導電層2が導電性微粒子を含有する合成樹脂層であり、高屈折率ハードコート層3が高屈折率微粒子を含有する反射防止フィルム10において、導電性微粒子として平均粒径が高屈折率微粒子の平均粒径よりも大きいものを選定することにより容易に実現することができる。
【0019】
本発明において、有機フィルム1としては、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルメタアクリレート(PMMA)、アクリル、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン、セルローストリアセテート(TAC)、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン、セロファン等、好ましくはPET、PC、PMMAの透明フィルムが挙げられる。
【0020】
有機フィルム1の厚さには特に制限はなく、得られる反射防止フィルムの用途による要求特性(例えば、強度、薄膜性)等によって適宜決定されるが、通常の場合、1μm〜10mmの範囲とされる。
【0021】
有機フィルム1上の各層2,3,4はいずれも合成樹脂系のものであり、特に紫外線硬化型又は電子線硬化型の合成樹脂、とりわけ、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、スチレン系樹脂、最も好ましくはアクリル系樹脂が挙げられるが、このうち、高屈折率ハードコート層3及び/又は低屈折率ハードコート層4、好ましくは高屈折率ハードコート層3及び低屈折率ハードコート層4は有機/無機ハイブリットハードコート材より形成される。例えば、有機/無機ハイブリットハードコート材は、コロイダルシリカとアクリル変性シラン化合物とを縮合させて得られるものである。
【0022】
透明導電層2に配合される導電性微粒子としては、ITO,ATO,Sb2O3,SbO2,In2O3,SnO2,ZnO等の導電性金属酸化物微粒子の1種又は2種以上が挙げられ、このような導電性金属酸化物微粒子を配合し、その配合量と透明導電層2の厚みを調整することにより、透明導電層2の表面抵抗値が1×106〜9×106Ω/□程度となるようにすることが、得られる反射防止フィルムの帯電防止機能の面で好ましい。
【0023】
高屈折率ハードコート層3は、TiO2、ZrO2、CeO2、Al2O3、Y2O3、La2O3、LaO2、Ho2O3、ZnO等の高屈折率金属酸化物微粒子やZr、Ti、Ce等の高屈折率金属微粒子の1種又は2種以上を配合することにより、屈折率を1.65以上としたものが好適である。
【0024】
低屈折率ハードコート層4には、屈折率低下、耐傷性向上、耐磨耗性、すべり性向上のためにシリカ、フッ素樹脂等の微粒子を10〜40重量%程度配合しても良い。
【0025】
本発明では、透明導電層2と高屈折率ハードコート層3との界面F1の表面粗さR1>高屈折率ハードコート層3と低屈折率ハードコート層4との界面F2の表面粗さR2となる反射防止フィルム10とするために、透明導電層2に配合される導電性微粒子として、高屈折率ハードコート層3に配合される高屈折率微粒子よりも平均粒径が大きいものを用いる。
【0026】
具体的には、導電性微粒子として平均粒径10〜100nm、特に60〜90nmで、高屈折率微粒子として平均粒径10〜300nm、特に30〜60nmで、導電性微粒子の平均粒径が高屈折率微粒子の平均粒径よりも10〜40nm程度大きいものを用いるのが好ましい。
【0027】
なお、低屈折率ハードコート層4中にシリカ等の微粒子を含む場合、上記表面粗さR1>R2を満たすために、この微粒子の平均粒径は、高屈折率微粒子の平均粒径よりも小さく10〜50nm程度であることが好ましい。
【0028】
透明導電層2中の導電性微粒子の配合割合は、目標とする表面抵抗値、ヘイズ、透過率等に応じて適宜決定されるが、通常の場合、20〜40重量%程度である。
【0029】
また、高屈折率ハードコート層2中の高屈折率微粒子の配合割合は、目標とする屈折率、硬度等に応じて適宜決定されるが、通常の場合、20〜40重量%程度である。
【0030】
本発明において、透明導電層の厚みは100〜500nm、好ましくは300〜400nm、高屈折率ハードコート層3の厚みは2000〜4000nm、好ましくは2800〜3200nm、低屈折率ハードコート層4の厚みは40〜100nm、60〜80nmであることが好ましい。
【0031】
前述の如く、透明導電層2の表面抵抗値を1×106〜9×106Ω/□程度に調整した場合には、この透明導電層2の上に高屈折率ハードコート層3を3000nm程度、低屈折率ハードコート層4を100nm程度積層しても反射防止フィルム10としての表面抵抗値は1×108Ω/□以下となり(印加電圧:1000V)、十分な帯電防止効果を得ることができる。
【0032】
本発明においては、上記構成により、高屈折率ハードコート層3の屈折率を1.65以上、特に1.66〜1.85とすることが好ましく、この場合において、低屈折率ハードコート層4の屈折率を1.35〜1.55とすることで、表面反射率の最小反射率1%以下の反射防止性能に優れた反射防止フィルムとすることができる。特に、低屈折率ハードコート層4の屈折率を1.45以下とした場合には、更に反射防止性能を高め、表面反射率の最小反射率0.5%以下の反射防止フィルムとすることも可能である。
【0033】
なお、低屈折率ハードコート層4の屈折率が1.35未満であっても反射防止フィルムの表面反射率の最小反射率を更に下げることは難しく、低屈折率ハードコート層4の屈折率が1.55を超えると反射防止フィルムとしての十分な機能が得られなくなる。
【0034】
本発明の反射防止フィルムは、また、十分な帯電防止機能を得る上で、表面抵抗値が5×1012Ω/□以下であることが好ましい。この表面抵抗値が5×1012Ω/□を超えると十分な帯電防止機能を得ることができない。特に好ましい表面抵抗値は1×1010Ω/□以下である。
【0035】
本発明に係る粘着剤としては、透明性、密着性に優れたものであれば良く、特に制限はない。一般的には、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、エポキシ系粘着剤、フェノール系粘着剤、熱可塑性粘着剤、ゴム系粘着剤等が挙げられる。
【0036】
このような粘着剤には、必要に応じて可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、その他の添加剤を添加することができる。
【0037】
また、粘着剤層5には着色を付与しても良く、この場合、粘着剤層5を形成する粘着剤に顔料や染料等の着色成分をベースポリマー100重量部に対して0.1〜10重量部配合すれば良い。
【0038】
このような粘着剤で形成される粘着剤層5の厚さは10〜50μm程度とするのが好ましい。
【0039】
本発明において、有機フィルム1上に透明導電層2、高屈折率ハードコート層3及び低屈折率ハードコート層4を形成するには、未硬化の合成樹脂(必要に応じ上記の微粒子を配合したもの)を塗工し、次いで紫外線又は電子線を照射するのが好ましい。この場合、各層2〜4を1層ずつ塗工して硬化させる。
【0040】
塗工の具体的な方法としては、アクリルモノマーをトルエン等の溶媒で溶液化した塗布液をグラビアコータ等によりコーティングし、その後乾燥し、次いで紫外線又は電子線照射によりキュアする方法が例示される。このウェットコーティング法であれば、高速で均一に且つ安価に成膜できるという利点がある。
【0041】
また、前述の粘着剤により粘着剤層5を形成するには、前記ベースポリマーに炭化水素樹脂や可塑剤等を混合した粘着剤組成物を、トルエン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン等の溶剤に適当な粘度となるように溶解し、塗工機等で有機フィルム1上に塗工すれば良い。
【0042】
なお、本発明の反射防止フィルムでは、低屈折率ハードコート層4の上に更にフッ素系有機薄膜等の防汚層を形成しても良く、この場合、防汚層の材料としては、FEP(フルオロエチレン−プロピレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)、PVF(ポリフッ化ビニル)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)等が挙げられる。
【0043】
このような本発明の反射防止フィルムは、OA機器のPDPや液晶板の前面フィルタ、或いは、車輌や特殊建築物の窓材に適用することで、良好な光透過性と防汚性を確保することができる。
【0044】
【実施例】
実施例1
以下の構成で図1に示す反射防止フィルムを作成し、その特性を調べた。
【0045】
[反射防止フィルム特性]
【0046】
[評価方法]
〈光学特性〉
全光線透過率:日立分光光度計「U−4000」により測定した。
ヘーズ値:日本電色工業社製「OME2000」により測定した。
反射率:日立分光光度計「U−4000」により測定した。
白味の有無:目視により観察した。
【0047】
〈物性〉
密着性:JIS5400 85.3項の碁盤目試験により、PETフィルムによる密着性を調べた。
表面硬度:鉛筆硬度を調べた。
消しゴム試験:消しゴムにより表面をこすり、そのときのキズの有無を調べた。
表面抵抗値:アドバンテスト社製「R8340A」(印加電圧1000V)により測定した。
粘着力:JIS20237(剥離角:180° 剥離速度:50mm/min)により測定した。
【0048】
結果を表1に示した。
【0049】
比較例1
有機フィルム/透明導電層/高屈折率ハードコート層/低屈折率ハードコート層の積層構造を有する市販の反射防止フィルム(大日本印刷社製「ARフィルム」)について、実施例1と同様にして諸特性を調べ、結果を表1に示した。
【0050】
なお、この反射防止フィルムは、有機フィルム、粘着剤層及び離型フィルムの構成は、実施例1の反射防止フィルムと同様であり、分析の結果、透明導電層、高屈折率ハードコート層及び低屈折率ハードコート層は次のような層構成であると推定された。
透明導電層:厚み440nmの微量Si含有Sn層
高屈折率ハードコート層:厚み1800nmのZr(極微量Al)含有ハードコート層
低屈折率ハードコート層:厚み60nmのSi層
【0051】
なお、実施例1の反射防止フィルムと比較例1の反射防止フィルムについて、各々厚さ方向に切断し、TEM(透過電子顕微鏡)観察を行ったところ、実施例1の反射防止フィルムでは、明らかに、透明導電層と高屈折率ハードコート層との界面の表面粗さよりも高屈折率ハードコート層と低屈折率ハードコート層との界面の表面粗さの方が小さく、一方で比較例1の反射防止フィルムでは、透明導電層と高屈折率ハードコート層との界面の表面粗さよりも高屈折率ハードコート層と低屈折率ハードコート層との界面の表面粗さの方が大きいことが認められた。
【0052】
【表1】
【0053】
表1及び図2より、本発明の反射防止フィルムであれば、従来の反射防止フィルムと同等の光学特性と物性を維持した上で、「白味」を低減し、コントラストを向上させることができることがわかる。
【0054】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明によれば、有機フィルムの表面に、下層側から透明導電層と、高屈折率ハードコート層と、低屈折率ハードコート層とを設けてなる帯電防止性反射防止フィルムにおいて、「白味」を低減して高いコントラストを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止フィルムの実施の形態を示す断面図である。
【図2】実施例1及び比較例1の反射防止フィルムの全光線透過率と反射率の測定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 有機フィルム
2 透明導電層
3 高屈折率ハードコート層
4 低屈折率ハードコート層
5 粘着剤層
6 離型フィルム
10 反射防止フィルム
Claims (7)
- 有機フィルムの表面に、下層側から透明導電層と、高屈折率ハードコート層と、低屈折率ハードコート層とを設けてなる反射防止フィルムにおいて、
該透明導電層と高屈折率ハードコート層との界面の表面粗さよりも、該高屈折率ハードコート層と低屈折率ハードコート層との界面の表面粗さが小さく、かつ、該高屈折率ハードコート層及び/又は低屈折率ハードコート層が有機/無機ハイブリットハードコート材により形成されていることを特徴とする反射防止フィルム。 - 請求項1において、該高屈折率ハードコート層及び低屈折率ハードコート層が有機/無機ハイブリットハードコート材により形成されていることを特徴とする反射防止フィルム。
- 請求項1又は2において、該透明導電層が導電性微粒子を含有し、該高屈折率ハードコート層が高屈折率微粒子を含有し、前記導電性微粒子の平均粒径が前記高屈折率微粒子の平均粒径よりも大きいことを特徴とする反射防止フィルム。
- 請求項3において、前記導電性微粒子の平均粒径が60〜90nmであり、前記高屈折率微粒子の平均粒径が30〜60nmであることを特徴とする反射防止フィルム。
- 請求項1ないし4のいずれか1項において、前記透明導電層の厚みが100〜500nmで、前記高屈折率ハードコート層の厚みが2000〜4000nmで、前記低屈折率ハードコート層の厚みが40〜100nmであることを特徴とする反射防止フィルム。
- 請求項1ないし5のいずれか1項において、前記高屈折率ハードコート層の屈折率が1.65以上であることを特徴とする反射防止フィルム。
- 請求項1ないし6のいずれか1項において、前記有機フィルムの裏面に粘着剤層が形成されていることを特徴とする反射防止フィルム。
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