JP2004257691A - 熱交換装置およびそれを用いたヒートポンプ給湯装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第一流体が流れる第一伝熱管11と、第一流体を旋回流とする旋回流形成手段12と、旋回流形成手段12によって形成された旋回流路15a、15b中に設けた第二流体が流れる第二伝熱管13、14とからなる熱交換装置とすることにより、熱交換性能のよい小型熱交換装置およびそれを用いたヒートポンプ給湯装置を提供することができる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は第一流体と第二流体とを熱交換させる熱交換装置、および、その熱交換装置を用いたヒートポンプ給湯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の熱交換装置は図6に示すように、1は内管1aと外管1bによって構成される二重管、2は二重管1を内包する外包管、二重管1を外包管2内に同心状に挿入している。3は二重管1と外包管2との間に設置される伝熱促進体例えば4重巻のスプリングで、この伝熱促進体3は外包管2の内側流路を螺旋状に仕切り、二重管1と外包管2との間の空間を円周方向に4分割し螺旋状流路4を形成する構成になっている。そして、二重管1内は冷媒Xの流路とし、螺旋状流路4は水Wの流路としている。
【0003】
このような構成により、二重管1と外包管2との間に、外包管2の内側流路を螺旋状に仕切る伝熱促進体3を設けることによって、二重管1と外包管2との間の流路の流路長を増大させるとともに、該流路を流れる流体の流速及び乱流化を増加して、二重管1内を流れる冷媒Xから螺旋状流路4を流れる水Wへの伝熱が促進されるため、コンパクトな構成で高性能な熱交換器が得られていた(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−201275号公報(第1―7頁、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の熱交換装置では、外包管2の内側流路を螺旋状に仕切ることによって、該流路を流れる流体の流速を増加させ、二重管1内を流れる冷媒Xから螺旋状流路4を流れる水Wへの伝熱促進を図ろうとしているが、該流路の外包管2の軸方向における流路高さを低くして該流路を流れる水Wの平均流速を増加させようとすると、水Wの圧力損失が大きくなる。また、水Wが高温となった場合、水中に溶存するカルシウムなどのスケール成分が溶出して流路壁に付着し、流路の閉塞や熱交換性能の低下といった課題が生じる。また、螺旋状流路4における流速分布は外包管2の内壁付近で大きく、二重管1の表面付近で小さくなってしまうため、二重管1内を流れる冷媒Xから螺旋状流路4を流れる水Wへの伝熱促進を図るには限度があるため、装置の長尺化、大型化を招くという課題もあった。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、熱交換性能のよい高温域などでの使用も可能な小型熱交換装置およびそれを用いたヒートポンプ給湯装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するため、第一流体が流れる第一伝熱管と、第一流体を旋回流とする旋回流形成手段と、旋回流形成手段によって形成された旋回流路中に設けた第二流体が流れる第二伝熱管とからなる熱交換装置を提供する。
【0008】
上記発明によれば、旋回流形成手段によって、第一伝熱管を流れる第一流体が旋回流となり、第一流体の撹乱と混合が促進されるため、第一流体が流れる旋回流路中に設けた第二伝熱管を流れる第二流体は、この撹乱混合された第一流体との間に熱交換が促進され、効率的に伝熱を行うことが可能となり、熱交換装置の短尺小型化を実現できる。このように、旋回流の第一流体中において、第一流体と第二流体とを熱交換させることによって、流路面積を小さくすることなく第一流体の撹乱と混合による伝熱促進が実現でき、高温域での使用においてもスケール詰まりなどの不具合が生じにくく、熱交換性能のよい小型熱交換装置を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1にかかる熱交換装置は、第一流体が流れる第一伝熱管と、第一流体を旋回流とする旋回流形成手段と、旋回流形成手段によって形成された旋回流路中に設けた第二流体が流れる第二伝熱管とを備えた構成を有する。
【0010】
そして、このような熱交換装置は、旋回流形成手段によって、第一伝熱管を流れる第一流体が旋回流となり、第一流体の撹乱と混合が促進されるため、第一流体が流れる旋回流路中に設けた第二伝熱管を流れる第二流体は、この撹乱混合された第一流体との間に熱交換が促進され、効率的に伝熱を行うことが可能となり、熱交換装置の短尺小型化を実現できる。このように、旋回流の第一流体中において、第一流体と第二流体とを熱交換させることによって、流路幅を狭くすることなく第一流体の撹乱と混合による伝熱促進で高温域などでの使用も可能となる熱交換性能のよい小型熱交換装置を提供することができる。
【0011】
本発明の請求項2にかかる熱交換装置は、請求項1記載の旋回流形成手段が平板テープを捻れて形成したねじれテープとした構成を有する。
【0012】
そして、このような熱交換装置は、平板テープを捻ってねじれテープを形成し、このねじれテープを第一伝熱管に入れ、旋回流路を形成し、旋回流路中に第二伝熱管を設けることによって、簡単な工法で低コストな高性能熱交換装置を提供することができる。
【0013】
本発明の請求項3にかかる熱交換装置は、請求項1または2記載の第二伝熱管が旋回流路と略同一旋回ピッチを有する旋回伝熱管とした構成を有する。
【0014】
そして、このような熱交換装置は、第二伝熱管を旋回伝熱管とすることによって、第二伝熱管内の第二流体も旋回流となり、熱伝達率が向上するため、第一流体との熱交換がより効率的に行うことができる。また、旋回伝熱管は旋回流路と略同一旋回ピッチを有することによって、旋回流路を無駄なく有効に配置利用できるため、装置全体のさらなるコンパクト性を向上させることができる。
【0015】
本発明の請求項4にかかる熱交換装置は、請求項3記載の旋回伝熱管はねじれテープの長手方向の略中心線に沿って配置され、ねじれテープと密着一体化した構成を有する。
【0016】
そして、このような熱交換装置は、旋回伝熱管をねじれテープの長手方向の略中心線に沿って配置し、ねじれテープと密着一体化することによって、簡単な一体化形成工法例えば旋回伝熱管の素管を平板テープの略中心線に沿って配置した状態で、素管と平板テープとを同時に捻って、旋回流路を形成するねじれテープと旋回伝熱管とを同時製作するのが可能なため、低コストで簡単な工法で熱交換装置を提供することができる。
【0017】
また、旋回伝熱管をねじれテープと密着一体化することによって、ねじれテープは旋回伝熱管の伝熱フィンとして伝熱に寄与するため、より高性能な小型熱交換装置を提供することができる。
【0018】
本発明の請求項5にかかる熱交換装置は、請求項3または4記載の旋回伝熱管はねじれテープを介して対称配置とした構成を有する。
【0019】
そして、このような熱交換装置は、旋回伝熱管をねじれテープ介してねじれテープの両面に対称配置とすることによって、第一伝熱管内に複数の旋回伝熱管を設置することが可能なため、旋回伝熱管の伝熱面積を確保でき、よりコンパクト、高性能な熱交換器を提供することができる。
【0020】
本発明の請求項6にかかる熱交換装置は、請求項1〜5のいずれか1項記載の第二伝熱管は内管と外管とを備える二重管とした構成を有する。
【0021】
そして、このような熱交換装置は、第二伝熱管を内管と外管とを備える二重管とすることによって、第一伝熱管を流れる第一流体と第二伝熱管内を流れる第二流体との間に、内管と外管を有する二重管が置かれるため、内管もしくわ外管のどちらかが漏洩あるいは破損となった場合においても、第一流体と第二流体がお互いに混合してしまうことがなく、早期検知し対応することができる。
【0022】
本発明の請求項7にかかる熱交換装置は、請求項1〜6のいずれか1項記載の第一伝熱管の第一流体と第二伝熱管の第二流体の流れ方向を対向流とした構成を有する。
【0023】
そして、このような熱交換装置は、第一流体と第二流体の流れ方向を対向流とすることによって、第一流体と第二流体の温度差を保ち、伝熱を均一化することで、熱交換効率のよい熱交換装置を提供することができる。
【0024】
本発明の請求項8にかかるヒートポンプ給湯装置は、圧縮機、放熱器、減圧器、吸熱器等から構成され冷媒の圧力が臨界圧力以上となるヒートポンプサイクル装置を備え、放熱器は請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱交換装置を用い、第二流体の冷媒により第一流体の水を加熱する構成を有する。
【0025】
そして、このようなヒートポンプ給湯装置は、熱交換装置の放熱器を流れる第二流体である冷媒は、圧縮機で臨界圧力以上に加圧されているので、熱交換装置の第一流体である水により熱を奪われて温度低下しても凝縮することがない。したがって熱交換装置全域で冷媒と水とに温度差を形成しやすくなり、高温の湯が得られ、かつ熱交換効率を高めることができる。
【0026】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0027】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の熱交換装置の構成図、図2は同熱交換装置の要部断面図、(a)は図1に示すA−A断面、(b)は図1に示すB−B断面の断面図である。
【0028】
図1、図2において、11は第一流体例えば水が流れる第一伝熱管、12は第一伝熱管11内の第一流体を旋回流とする旋回流形成手段であるねじれテープ、13と14は第二流体例えば冷媒が流れる第二伝熱管、15aと15bはねじれテープ12によって形成される旋回流路、第二伝熱管13と14はそれぞれ旋回流路15a、15b内に配置されている。
【0029】
この第二伝熱管13と14はそれぞれ旋回流路15aと15bに配置されているため、第二伝熱管13と14も旋回伝熱管構成となっている。また、図1に示すように、この旋回伝熱管13と14は、旋回ピッチP2が旋回流路の旋回ピッチP1と略同一となっている。
【0030】
次に動作、作用について説明すると、旋回流形成手段であるねじれテープ12によって、第一伝熱管11内二つの旋回流路15aと15bが形成され、第一伝熱管11を流れる第一流体がそれぞれの旋回流路内において旋回流となる。図2(a)に示す旋回流路15aと15bはねじれテープ12によってそれぞれ90度回転され、図2(b)に示すような配置となる。
【0031】
このように、第一伝熱管11内において、ねじれテープ12によって、旋回流路15aと15bがお互い遮断される構成となる。それぞれの旋回流路15aと15b中の第一流体の撹乱と混合が促進されるため、第一流体が流れる旋回流路15aと15b中に設けた第二伝熱管13と14を流れる第二流体は、この撹乱混合された第一流体との間に熱交換が促進され、効率的に伝熱を行うことが可能となり、熱交換装置の短尺小型化を実現できる。このように、旋回流の第一流体中において、第一流体と第二流体とを熱交換させることによって、流路幅を狭くすることなく第一流体の撹乱と混合による伝熱促進で高温域などでの使用も可能となる熱交換性能のよい小型熱交換装置を提供することができる。
【0032】
そして、第二伝熱管13と14を旋回伝熱管構成とすることによって、第二伝熱管13と14内の第二流体も旋回流となり、熱伝達率が向上するため、第一流体との熱交換がより効率的に行うことができる。
【0033】
また、旋回伝熱管の第二伝熱管13と14は旋回流路15aと15bと略同一旋回ピッチを有することによって、旋回流路15aと15bを無駄なく有効に配置利用できるため、装置全体のさらなるコンパクト性を向上させることができる。
【0034】
また、旋回流路15aと15b中において、第一流体の旋回流に沿って旋回伝熱管の第二伝熱管13と14をそれぞれ設置しているため、第一流体が旋回しながら旋回伝熱管の表面に沿って流れるので、第一流体と旋回伝熱管内の第二流体の熱交換を均一に行うことができるとともに、旋回伝熱管の設置によって、第一流体の更なる撹乱と混合が図れるので、熱交換性能のよい小型熱交換装置を提供することができる。
【0035】
なお、本実施例において、第二伝熱管13と14を二重管構成にしても同様な効果が得られる。
【0036】
(実施例2)
図3は本発明の実施例2の熱交換装置の構成図、図4は同熱交換装置の要部断面図、(a)は図3に示すA−A断面の断面図、(b)は図3に示すB−B断面の断面図である。なお、実施例1の熱交換装置と同一構造のものは同一符号を付与し、説明を省略する。
【0037】
本実施例において、実施例1と異なるところは、第二伝熱管16は外管16aと内管16bによって二重管構成となることと、第二伝熱管17は外管17aと内管17bによって二重管構成となることと、この第二伝熱管16と17はねじれテープ12の長手方向の略中心線に沿って、ねじれテープ12を介して対称配置とされ、ねじれテープ12と密着した構成を有することである。なお、実施例1で用いた第二伝熱管13と14は本実施例において廃棄する。
【0038】
次に動作、作用について説明すると、第二伝熱管の旋回伝熱管16と17をねじれテープ12の長手方向の略中心線に沿って配置し、ねじれテープ12と密着一体化することによって、簡単な一体化形成工法例えば旋回伝熱管16と17の素管(直管)を平板テープの略中心線に沿って配置した状態で、素管と平板テープとを同時に捻れて、旋回流路15aと15bを形成するねじれテープ12と旋回伝熱管16、17とを同時製作し、一体化とすることが可能なため、低コストで簡単な工法で熱交換装置を提供することができる。また、このように、ねじれテープ12は旋回伝熱管16、17の位置決め作用も果たし、旋回伝熱管16,17の配置位置バラツキによる熱交換性能への影響をなくすことができる。
【0039】
また、このような素管と平板テープとを同時に捻れる製作工法は、単なるねじれテープ製作と違って、軸方向にテンションをかけなくても、素管と平板テープとはお互いに拘束し合い、お互いに沿うことによって、旋回流路15aと15bを形成するねじれテープ12と旋回伝熱管16、17とを同時製作することが可能となる。また、旋回伝熱管16、17をねじれテープ12と密着することによって、ねじれテープ12は旋回伝熱管16、17の伝熱フィンとして伝熱に寄与するため、より高性能な小型熱交換装置を提供することができる。
【0040】
また、旋回伝熱管16、17をねじれテープ12介してねじれテープ12の両面に対称配置とすることによって、第一伝熱管11内に複数の旋回伝熱管16と17を設置することが可能なため、旋回伝熱管の伝熱面積を確保でき、よりコンパクト、高性能な熱交換器を提供することができる。
【0041】
また、第二伝熱管16と17をそれぞれ外管16a、17aと内管16b、17bとを備える二重管とすることによって、第一伝熱管11を流れる第一流体と第二伝熱管16、17内を流れる第二流体との間に、二重管が置かれるため、例えば外管16aもしくわ内管16bのどちらかが漏洩あるいは破損となった場合においても、第一流体と第二流体がお互いに混合してしまうことがなく、早期検知し対応することができる。
【0042】
また、本実施例において、二重管の内管16b、17bを耐圧設計に満たす肉厚を持たすとともに、二重管の外管16a、16bの肉厚も内管16b、17bが破損した場合を想定して耐圧設計とすることによって、例えば第二流体が炭酸ガス冷媒の場合、高圧力レベルなどでの使用においても、安全性を十分確保でき、第一流体と第二流体がお互いに混合することを完全に防ぐことができる。
【0043】
なお、本実施例において、第二伝熱管は内管と外管とを備える二重管構成としたが、外管は内側溝付管または内管は外側溝付管としても、同様な効果が得られる。
【0044】
(実施例3)
図5は本発明の実施例3の熱交換装置を用いたヒートポンプ給湯装置構成図である。
【0045】
図5において、18は冷媒循環回路で、圧縮機19、放熱器20、減圧手段21、吸熱器22が冷媒循環回路により閉回路に接続されている。冷媒循環回路18は、例えば炭酸ガス(CO2)を冷媒として使用し、高圧側の冷媒圧力が冷媒の臨界圧以上となる超臨界ヒートポンプサイクルを使用している。そして圧縮機19は、内蔵する電動モータ(図示せず)によって駆動され、吸引した冷媒を臨界圧力まで圧縮して吐出する。減圧手段21はステッピングモータ(図示せず)により駆動する絞り弁で、冷媒流路抵抗を制御している。
【0046】
放熱器20は冷媒流路20aとこの冷媒流路20aと熱交換を行う水流路20bを備え、そして、この放熱器20は上記実施例1または実施例2に記載の熱交換装置を用い、冷媒流路20aは第二伝熱管、水流路20bは第一伝熱管としている。ぞして、この冷媒流路20aの流れ方向は水流路20bの流れ方向とを対向としている。
【0047】
この水流路20bに水または予温水を供給する給水管23と、水流路20bから出湯される湯を貯湯タンク25へ通水させるための給湯回路24が接続されている。23aは給水管23に設けた水または予温水を輸送する積層ポンプである。このように、貯湯タンク25から水または予温水が積層ポンプ23aに輸送され、水流路20bで所定温度まで加熱された後、貯湯タンク25へ輸送され貯留されるようになっている。そして、26は貯湯タンクと連通する出湯管である。
【0048】
次に動作、作用を説明すると、給水管23を通じて水または予温水が貯湯タンク23から供給されると、圧縮機19が起動し、冷媒を高温高圧の臨界状態まで圧縮し、ヒートポンプサイクルが作動する。
【0049】
そして、圧縮機19から吐出される高温高圧の冷媒ガスは放熱器20へ流入し、水流路20bを流れる水を加熱する。そして、加熱された水は給湯回路24を経て貯湯タンク25へ流れ貯留される、いわゆる積層沸き上げを行う。一方、放熱器20で冷却された冷媒は減圧手段21で減圧されて吸熱器22に流入し、ここで大気熱、太陽熱、地中熱など自然エネルギーを吸熱して蒸発ガス化し、圧縮機19に戻る。
【0050】
そして、給湯需要のある時、給湯管26を通じて貯湯タンク25内に貯湯される湯がユーザーの使用する給湯蛇口(図示せず)などへ供給される。給湯需要の温度レベルに応じて、途中で水道水などとミキシングして所定の温度となり供給することもできる。
【0051】
放熱器20において、放熱器20の冷媒流路20aを流れる冷媒は、圧縮機19で臨界圧力以上に加圧されているので、放熱器20の水流路20bを流れる水により熱を奪われて温度低下しても凝縮することがない。したがって放熱器20全域で冷媒と水とに温度差を形成しやすくなり、高温の湯が得られ、かつ熱交換効率を高めることができる。
【0052】
そして、放熱器20は実施例1または2記載の熱交換装置を用いたことによって、第一流体の水の温度が高温となり、スケール析出する可能性のある場合、ねじれテープの横幅を増加し旋回流路15aと15bの流路幅を増加することによって、スケール詰まりを防ぐことができるため、高温域での使用も可能となる。
【0053】
また、第一流体の水と第二流体の冷媒の流れ方向を対向流とすることによって、第一流体と第二流体の温度差を保ち、伝熱を均一化することで、熱交換効率のよい熱交換装置を提供することができる。
【0054】
なお、本実施例において、冷媒は自然冷媒炭酸ガスとしましたが、その他の冷媒例えばR410などを用いても同様な効果が得られる。
【0055】
なお、本実施例において、水流路20bで加熱された湯は貯湯タンク25に貯留するとしたが、直接ユーザーが使用する給湯端末例えばシャワー蛇口などへ流れても同様な効果が得られる。
【0056】
なお、前記各実施例において第一流体は水、第二流体は冷媒としたが、その他の流体とすることもできるものである。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、熱交換性能のよい小型熱交換装置およびそれを用いたヒートポンプ給湯装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における熱交換装置を示す構成図
【図2】(a)は図1に示すA−A断面図
(b)は図1に示すB−B断面の断面図
【図3】本発明の実施例2における熱交換装置を示す構成図
【図4】(a)は図3に示すA−A断面図
(b)は図3に示すB−B断面図
【図5】本発明の実施例3におけるヒートポンプサイクル構成を示すシステム図
【図6】従来の熱交換装置の斜視図
【符号の説明】
11 第一伝熱管
12 ねじれテープ(旋回流形成手段)
13、14、16、17 第二伝熱管(旋回伝熱管)
19 圧縮機
20 放熱器
21 減圧器
22 吸熱器
Claims (8)
- 第一流体が流れる第一伝熱管と、前記第一流体を旋回流とする旋回流形成手段と、前記旋回流形成手段によって形成された旋回流路中に設けた第二流体が流れる第二伝熱管とを有する熱交換装置。
- 旋回流形成手段は平板を捻れて形成したねじれテープとした請求項1記載の熱交換装置。
- 第二伝熱管は旋回流路と略同一旋回ピッチを有する旋回伝熱管とした請求項1または2記載の熱交換装置。
- 旋回伝熱管はねじれテープの長手方向の略中心線に沿って配置され、ねじれテープと密着した構成を有する請求項3記載の熱交換装置。
- 旋回伝熱管はねじれテープを介して対称配置とした請求項3または4記載の熱交換装置。
- 第二伝熱管は内管と外管とを備える二重管とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱交換装置。
- 第一伝熱管の第一流体と第二伝熱管の第二流体の流れ方向を対向流とした請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱交換装置。
- 圧縮機、放熱器、減圧器、吸熱器等から構成されるとともに冷媒の圧力が臨界圧力以上となるヒートポンプサイクル装置を備え、前記放熱器は請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱交換装置を用い、第二流体の冷媒により第一流体の水を加熱するヒートポンプ給湯装置。
Priority Applications (1)
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