JP2004256568A - ポリプロピレン樹脂組成物及び成形品 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷熱サイクル環境下で電磁波シールド性に優れた成形品を製造し得るポリプロピレン樹脂組成物を提供する。
【解決手段】金属繊維と低融点金属とポリプロピレン樹脂とを含有してなり、金属繊維の含有量をX(重量%)、低融点金属の含有量をY(重量%)とした時(樹脂組成物全量を100重量%とする)、XとYが下記式(1)〜(3)を満足することを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。
X=8〜50 (1)
15≦Y+0.7X≦35 (2)
Y>0.3X (3)
【選択図】 なし
【解決手段】金属繊維と低融点金属とポリプロピレン樹脂とを含有してなり、金属繊維の含有量をX(重量%)、低融点金属の含有量をY(重量%)とした時(樹脂組成物全量を100重量%とする)、XとYが下記式(1)〜(3)を満足することを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。
X=8〜50 (1)
15≦Y+0.7X≦35 (2)
Y>0.3X (3)
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリプロピレン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂は、自動車や家電製品などのケースに用いられているが、コンピュータやOA機器などの普及に伴って、これらの機器から発生する電磁波により自動車や家電製品などの誤作動を引き起こす場合があるため、電磁波シールド性が要求されるようになってきた。
【0003】
電磁波シールド性を付与する方法としては、熱可塑性樹脂に導電性フィラーである金属繊維を添加する方法が知られているが、十分な電磁波シールド性を得るためには金属繊維を多量に添加する必要があり、これにより重量が増大したり、熱可塑性樹脂本来の性質を損なわれることがあった。
また、低温と高温の状態を繰り返す冷熱サイクル環境では、電磁波シールド性が低下するという問題があった。
【0004】
例えば、低融点金属の量が金属繊維に対して5〜30重量%であって、低融点金属1本と金属繊維束とを束ねて熱可塑性樹脂で被覆した導電性樹脂組成物から得られる成形体が知られているが(特許文献1参照)、該成形体は、冷熱サイクル環境下で電磁波シールド性が悪化するという問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開昭63−277279号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、冷熱サイクル環境下で電磁波シールド性に優れた成形品を製造し得るポリプロピレン樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記したような問題を解決し得るポリプロピレン樹脂組成物を見出すべく、鋭意検討を重ねた結果、金属繊維と低融点金属とポリプロピレン樹脂とを含有してなり、金属繊維の量と低融点金属の量とがある範囲にあるポリプロピレン樹脂組成物が、冷熱サイクル環境下で電磁波シールド性に優れた成形品を与えることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、金属繊維と低融点金属とポリプロピレン樹脂とを含有してなり、金属繊維の含有量をX(重量%)、低融点金属の含有量をY(重量%)とした時(樹脂組成物全量を100重量%とする)、XとYが下記式(1)〜(3)を満足することを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物を提供するものである。。
X=8〜50 (1)
15≦Y+0.7X≦35 (2)
Y>0.3X (3)
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、金属繊維と低融点金属とポリプロピレン樹脂とを含有してなり、金属繊維の含有量をX(重量%)、低融点金属の含有量をY(重量%)とした時(樹脂組成物全量を100重量%とする)、XとYが下記式(1)〜(3)を満足することが必要である。
X=8〜50 (1)
15≦Y+0.7X≦35 (2)
Y>0.3X (3)
【0009】
金属繊維の含有量X(重量%)は、8重量%〜50重量%であることが必要であり、10重量%〜40重量%であることが好ましい。金属繊維の含有量が8重量%未満では導電性が低く、50重量%を超えるとポリプロピレン樹脂組成物の流動性が低下し、該組成物から得られる成形品の重量が増大する。
また、Y+0.7Xは、15〜35であることが必要であり、16〜30であることが好ましく、18〜25であることがより好ましい。
Y+0.7Xが15未満では、冷熱サイクル時の電磁波シールド性の低下が著しく、35を超えると、比重が大きくなり、熱可塑性樹脂の物性が大きく損なわれる。
さらに、Yは0.3Xより大きいことが必要であり、0.4Xであることが好ましく、0.5Xであることがより好ましい。
またY≦0.3Xでは、上記式(2)を満足していても、冷熱サイクル時に電磁波シールド性の低下が起こる。
【0010】
本発明で用いられる金属繊維は、長繊維状の金属繊維であることが好ましい。
金属繊維に用いられる金属種としては、例えば、ステンレス、黄銅、銅、アルミニウム、鉄、金、銀、ニッケル、チタン、錫、亜鉛、マグネシウム、白金、ベリリウム、これらの金属種の合金、これらの金属種とリンとの化合物などが挙げられる。これらの金属種の中で、黄銅、銅、アルミニウム、鉄、金、銀、ニッケル、チタンが好ましく使用され、銅がより好ましく使用される。
金属繊維は、上記した金属種を原材料として、伸線引き抜き法、溶融紡糸法、コイル材切削法、ワイヤ切削法等の方法により製造することができる。
金属繊維は、シランカップリング剤やチタネートカップリング剤等のカップリング剤またはトリアジンチオール化合物等の表面処理剤で表面処理されていてもよい。
【0011】
金属繊維は、体積抵抗値が50μΩcm以下であることが好ましい。
体積抵抗値が50μΩcmを超えると、該金属繊維を含む樹脂組成物を成形して得た成形品は、十分な導電性を得ることができない傾向がある。
【0012】
金属繊維の断面形状は、特に限定されないが、略円形であることが好ましい。
金属繊維の繊維径は、5〜100μmの範囲にあることが好ましく、10〜80μmであることがより好ましい。40〜60μmであることが更に好ましい。
ここで、金属繊維の繊維径は、通常、同じ断面積を有する円に換算した時の繊維径をいう。
繊維径が5〜100μmの範囲にあると、樹脂組成物中での金属繊維同士の接触が効率的に起こるため、少ない含有量で充分な導電性が得られるため好ましい。
繊維径が5μm未満では、繊維が切れやすくなるため、樹脂組成物の製造時や成形時に繊維長が短くなり、十分な導電性が得られなくなる傾向がある。
一方、繊維径が100μmを超えると、繊維の絡み合いが起こりにくくなり、十分な導電性が得られなくなる傾向がある。
【0013】
金属繊維の長さは、3〜15mmであることが好ましく、より好ましくは5〜10mmである。高い導電性、電磁波シールド効果を効率よく得るためには、繊維の長さが長いほど好ましいが、繊維の長さが15mmを超えると得られる成形品の表面に金属繊維が露出するため、成形品の外観、成形性、分散性などが劣る傾向がある。一方、繊維の長さが3mm未満であると、成形時に絡まる金属繊維同士の接触が起こりにくくなり、導電性、電磁波シールド効果が低下する傾向がある。
【0014】
金属繊維は、耐腐食性の観点から、スズまたはスズ合金によって被覆されることが好ましい。
スズ合金としては、例えば、スズ−鉛合金、スズ−鉛−銀合金、スズ−鉛−ビスマス合金などが挙げられる。
【0015】
また、スズやスズ合金によって被覆された金属繊維は、MFRが10g/10min以上400g/10min以下の熱可塑性樹脂によってさらに被覆されることが好ましい。
MFRが10g/10min未満の熱可塑性樹脂によって被覆された金属繊維を用いると、熱可塑性樹脂によって被覆された金属繊維の分散性が低下し、得られる成形品の電磁波シールド性が十分得られない傾向がある。またMFRが400g/10minを超える熱可塑性樹脂によって被覆された金属繊維を用いると、得られる成形品の強度が低下する傾向がある。
MFRが10g/10min以上400g/10min以下の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、これらの混合物などが挙げられる。
【0016】
本発明に用いられる低融点金属は、金属繊維と良好な濡れ性を示すものであることが好ましく、その融点は、300℃以下であることが好ましく、250℃以下であることがより好ましい。
低融点金属としては、例えば、スズやスズ−鉛を主成分とする一般はんだ合金、スズ−鉛−銀を主成分とする高温はんだ合金、スズ−鉛−ビスマスを主成分とする低温はんだ合金、スズを主成分とし、スズと鉛、銀、カドニウム、亜鉛および銅からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属種とのはんだ合金などが挙げられる。
【0017】
低融金属中には、金属繊維のはんだ濡れ性を改善する目的で、フラックスが含有されていることが好ましい。
フラックスの含有量は、低融点金属に対して0.1〜5重量%であることが好ましい。
また、フラックスは、低融点金属中に含有されていることが好ましいが、低融点金属以外の本発明のプロピレン樹脂組成物中に含有されていてもよい。
フラックスとしては、例えば、ステアリン酸、乳酸、オレイン酸、グルタミン酸などの有機系のもの、ロジン、活性ロジンなどの樹脂系のものなどが挙げられる。
【0018】
低融点金属は、熱可塑性樹脂と混練ペレット化されたマスターペレットとして使用されることが好ましい。
該熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、これらの混合物などが挙げられる。
また低融点金属と樹脂とのマスターペレットの製造方法としては、低融点金属と熱可塑性樹脂とを共に、押出機のダイスを通して押し出し、溶融混練し適当な大きさに切断してペレット状にしてマスターペレットを製造する方法などが挙げられる。
マスターペレット中の低融点金属の含有量は、特に限定されないが、4〜50重量%が好ましい。4重量%未満では、冷熱サイクル時の電磁波シールド性が低下する傾向があり、50重量%を超えると、マスターペレットの製造が困難となる傾向がある。
【0019】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、金属繊維、低融点金属、ポリプロピレン樹脂に加えて、さらに金属粉末が含有されていることが好ましい。
該金属粉末としては、例えば、銅粉末、黄銅粉末、ニッケル粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、錫粉末などが挙げられ、これらは2種以上を混合して用いてもよい。これらの中で、アルミニウム粉末が好ましく使用される。
金属粉末の含有量は、導電性、電磁波シールド性の観点から、樹脂組成物全量に対して、0.5〜10重量%であることが好ましい。
金属粉末は、粉末状でそのまま用いてもよいが、燐片状やフレーク状、またはポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂とのマスターペレットとして使用してもよい。
金属粉末と熱可塑性樹脂とのマスターペレットの製造方法としては、金属粉末と熱可塑性樹脂とを共に、押出機のダイスを通して押し出し、溶融混練し適当な大きさに切断してペレット状にしてマスターペレットを製造する方法などが挙げられる。
【0020】
また、本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、金属繊維、低融点金属、ポリプロピレン樹脂、必要に応じて金属粉末に加えて、さらに無機フィラーが含有されていることが好ましい。
無機フィラーの含有量は、樹脂組成物全量に対して、1〜40重量%であることが好ましく、3〜30重量%であることがより好ましい。強度、耐熱性、寸法安定性、成形性、軽量化の観点から、無機フィラーの含有量が上記範囲にあることが好ましい。
無機フィラーの含有量が40重量%を超えると、流動性が低下し、製品重量が重くなる傾向がある。
無機フィラーとしては、例えば、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、クレー、炭酸マグネシウム、アルミナ、シリカ、ガラス繊維強化剤などが挙げられる。
【0021】
本発明に用いるポリプロピレン樹脂としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。ここで、α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等の炭素数2または4〜8のα−オレフィンなどが挙げられる。
【0022】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、上記した金属繊維のマスターペレットと上記した低融点金属と熱可塑性樹脂のマスターペレットとポリプロピレン樹脂に、必要に応じて、金属粉末、無機フィラーを所定の割合で配合する方法などが挙げられる。
【0023】
このようにして得られたポリプロピレン樹脂組成物は、熱可塑性樹脂の融点以上の温度で射出成形して成形品とすることができる。
【0024】
また、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、シート状に成形し、該シートを貼合成形して成形品としてもよい。この場合、該シートは、本発明のポリプロピレン樹脂組成物から得られるシート単層であってもよいし、該シートが少なくとも1層含まれる多層シート類であってもよい。
該シートは、例えば、上記樹脂組成物を押出機で溶融混練し、該溶融物をダイリップより押出し、冷却ロールにて冷却固化して製膜する方法などにより得ることができる。
【0025】
該シートを貼合成形する方法としては、例えば、以下の(1)〜(4)の工程からなる方法などを挙げることができる。
(1)該シートを加熱軟化する工程。
(2)軟化した該シートを、熱成形用の型で熱成形し、熱成形体を得る工程。
(3)該熱成形体を、成形用金型のキャビティ内にセットする工程。
(4)該熱成形体をセットした上記金型キャビティ内に、溶融した基材用熱可塑性樹脂を注入し、注入された樹脂(基材)と該熱成形体とが貼合された積層構造体を得る射出成形工程。
工程(1)、(2)にかかる熱成形法としては、例えば、真空成形、圧空成形、真空圧空成形などが挙げられる。
【0026】
このようにして本発明のポリプロピレン樹脂組成物から得られる成形品は、電磁波シールド性を評価する方法の一つであるアドバンテスト法による磁界波30MHzにおける30dBを越える電磁波シールド性を備えた電磁波シールド性に優れたものである。
このような成形品は、電磁波シールド性を必要とする電子機器、計測機器、通信機器等のハウジングや部品;ラジオ、テレビなどの電磁波ノイズを発生する電気関連機器のケース、ハウジング、筐体等;車両に搭載される電子部品、例えば、エンジン制御系、安全系、操舵系、駆動系、照明系および空調系等の電子制御ユニット;センサー、アクチュエータ等に用いられる電磁波シールドケース;電気自動車用のバッテリーカバー、エンジンフード、エンジンアンダーカバー、インバーターカバーの部品などに好適に使用することができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いて説明するが、本発明が実施例により限定されるものではないことは言うまでもない。
なお、実施例で使用した射出成形機、金型、成形品形状及び評価法は、以下のとおりである。
【0028】
電磁波シールド性を評価するための試験片の成形、電磁波シールド性の評価は以下のようにして実施した。
(1)射出成形機および金型、成形条件
射出成形機:日本製鋼所製 J150E 型締力 150トン
成形温度:250℃
金型:成形品外寸150mmx150mmx3mmt、フィルムゲート。
形状は図1参照。
金型温度:50℃
(2)電磁波シールド性の測定
アドバンテスト法を用いた。
測定装置:アドバンテスト社製 スペクトラムアナライザTR4172、シールド測定用治具TR17301A
測定周波数:0〜1000MHz
30MHzにおける電界および磁界のシールド効果(dB)で各サンプルの比較を行った。
【0029】
実施例1
スズ(Sn)で被覆した繊維径50μmの銅繊維の束を、MFR50g/10minのポリプロピレンで被覆した長さ6mmのマスターペレットと
低融点金属としてSn/Cu/Ag=96.5/0.5/3 (wt/wt)の組成であるはんだを含有するポリプロピレンマスターペレット(ポリプロピレンのMFR=40)、アルミニウムのポリプロピレンマスターペレット(ポリプロピレンのMFR=40)、ポリプロピレン(MFR=40)を混合し、最終的に17.8wt%の銅繊維、7.0wt%の低融点金属、1wt%のアルミニウム、74.2wt%のポリプロピレンからなる材料を用いて、150mm×150mm×3mmの試験片を作成し、体積固有抵抗値、アドバンテスト社製スペクトラムアナライザTR4172およびシールド測定用治具TR17301Aを用いて30MHZの電磁波に対するシールド効果を評価した。結果を表1に示す。
【0030】
比較例1
最終的に17.8wt%の銅繊維、4.6wt%の低融点金属、1wt%のアルミニウム、76.6wt%のポリプロピレンからなる材料を使用した以外は実施例1と同様に実施した。
【0031】
比較例2
最終的に13.4wt%の銅繊維、3.4wt%の低融点金属、1wt%のアルミニウム、82.2wt%のポリプロピレンからなる材料を使用した以外は実施例1と同様に実施した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、冷熱サイクル環境下で電磁波シールド性に優れた成形品を製造し得るポリプロピレン樹脂組成物を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において使用した熱成形型の斜視図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリプロピレン樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性樹脂は、自動車や家電製品などのケースに用いられているが、コンピュータやOA機器などの普及に伴って、これらの機器から発生する電磁波により自動車や家電製品などの誤作動を引き起こす場合があるため、電磁波シールド性が要求されるようになってきた。
【0003】
電磁波シールド性を付与する方法としては、熱可塑性樹脂に導電性フィラーである金属繊維を添加する方法が知られているが、十分な電磁波シールド性を得るためには金属繊維を多量に添加する必要があり、これにより重量が増大したり、熱可塑性樹脂本来の性質を損なわれることがあった。
また、低温と高温の状態を繰り返す冷熱サイクル環境では、電磁波シールド性が低下するという問題があった。
【0004】
例えば、低融点金属の量が金属繊維に対して5〜30重量%であって、低融点金属1本と金属繊維束とを束ねて熱可塑性樹脂で被覆した導電性樹脂組成物から得られる成形体が知られているが(特許文献1参照)、該成形体は、冷熱サイクル環境下で電磁波シールド性が悪化するという問題があった。
【0005】
【特許文献1】
特開昭63−277279号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、冷熱サイクル環境下で電磁波シールド性に優れた成形品を製造し得るポリプロピレン樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記したような問題を解決し得るポリプロピレン樹脂組成物を見出すべく、鋭意検討を重ねた結果、金属繊維と低融点金属とポリプロピレン樹脂とを含有してなり、金属繊維の量と低融点金属の量とがある範囲にあるポリプロピレン樹脂組成物が、冷熱サイクル環境下で電磁波シールド性に優れた成形品を与えることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、金属繊維と低融点金属とポリプロピレン樹脂とを含有してなり、金属繊維の含有量をX(重量%)、低融点金属の含有量をY(重量%)とした時(樹脂組成物全量を100重量%とする)、XとYが下記式(1)〜(3)を満足することを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物を提供するものである。。
X=8〜50 (1)
15≦Y+0.7X≦35 (2)
Y>0.3X (3)
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、金属繊維と低融点金属とポリプロピレン樹脂とを含有してなり、金属繊維の含有量をX(重量%)、低融点金属の含有量をY(重量%)とした時(樹脂組成物全量を100重量%とする)、XとYが下記式(1)〜(3)を満足することが必要である。
X=8〜50 (1)
15≦Y+0.7X≦35 (2)
Y>0.3X (3)
【0009】
金属繊維の含有量X(重量%)は、8重量%〜50重量%であることが必要であり、10重量%〜40重量%であることが好ましい。金属繊維の含有量が8重量%未満では導電性が低く、50重量%を超えるとポリプロピレン樹脂組成物の流動性が低下し、該組成物から得られる成形品の重量が増大する。
また、Y+0.7Xは、15〜35であることが必要であり、16〜30であることが好ましく、18〜25であることがより好ましい。
Y+0.7Xが15未満では、冷熱サイクル時の電磁波シールド性の低下が著しく、35を超えると、比重が大きくなり、熱可塑性樹脂の物性が大きく損なわれる。
さらに、Yは0.3Xより大きいことが必要であり、0.4Xであることが好ましく、0.5Xであることがより好ましい。
またY≦0.3Xでは、上記式(2)を満足していても、冷熱サイクル時に電磁波シールド性の低下が起こる。
【0010】
本発明で用いられる金属繊維は、長繊維状の金属繊維であることが好ましい。
金属繊維に用いられる金属種としては、例えば、ステンレス、黄銅、銅、アルミニウム、鉄、金、銀、ニッケル、チタン、錫、亜鉛、マグネシウム、白金、ベリリウム、これらの金属種の合金、これらの金属種とリンとの化合物などが挙げられる。これらの金属種の中で、黄銅、銅、アルミニウム、鉄、金、銀、ニッケル、チタンが好ましく使用され、銅がより好ましく使用される。
金属繊維は、上記した金属種を原材料として、伸線引き抜き法、溶融紡糸法、コイル材切削法、ワイヤ切削法等の方法により製造することができる。
金属繊維は、シランカップリング剤やチタネートカップリング剤等のカップリング剤またはトリアジンチオール化合物等の表面処理剤で表面処理されていてもよい。
【0011】
金属繊維は、体積抵抗値が50μΩcm以下であることが好ましい。
体積抵抗値が50μΩcmを超えると、該金属繊維を含む樹脂組成物を成形して得た成形品は、十分な導電性を得ることができない傾向がある。
【0012】
金属繊維の断面形状は、特に限定されないが、略円形であることが好ましい。
金属繊維の繊維径は、5〜100μmの範囲にあることが好ましく、10〜80μmであることがより好ましい。40〜60μmであることが更に好ましい。
ここで、金属繊維の繊維径は、通常、同じ断面積を有する円に換算した時の繊維径をいう。
繊維径が5〜100μmの範囲にあると、樹脂組成物中での金属繊維同士の接触が効率的に起こるため、少ない含有量で充分な導電性が得られるため好ましい。
繊維径が5μm未満では、繊維が切れやすくなるため、樹脂組成物の製造時や成形時に繊維長が短くなり、十分な導電性が得られなくなる傾向がある。
一方、繊維径が100μmを超えると、繊維の絡み合いが起こりにくくなり、十分な導電性が得られなくなる傾向がある。
【0013】
金属繊維の長さは、3〜15mmであることが好ましく、より好ましくは5〜10mmである。高い導電性、電磁波シールド効果を効率よく得るためには、繊維の長さが長いほど好ましいが、繊維の長さが15mmを超えると得られる成形品の表面に金属繊維が露出するため、成形品の外観、成形性、分散性などが劣る傾向がある。一方、繊維の長さが3mm未満であると、成形時に絡まる金属繊維同士の接触が起こりにくくなり、導電性、電磁波シールド効果が低下する傾向がある。
【0014】
金属繊維は、耐腐食性の観点から、スズまたはスズ合金によって被覆されることが好ましい。
スズ合金としては、例えば、スズ−鉛合金、スズ−鉛−銀合金、スズ−鉛−ビスマス合金などが挙げられる。
【0015】
また、スズやスズ合金によって被覆された金属繊維は、MFRが10g/10min以上400g/10min以下の熱可塑性樹脂によってさらに被覆されることが好ましい。
MFRが10g/10min未満の熱可塑性樹脂によって被覆された金属繊維を用いると、熱可塑性樹脂によって被覆された金属繊維の分散性が低下し、得られる成形品の電磁波シールド性が十分得られない傾向がある。またMFRが400g/10minを超える熱可塑性樹脂によって被覆された金属繊維を用いると、得られる成形品の強度が低下する傾向がある。
MFRが10g/10min以上400g/10min以下の熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、これらの混合物などが挙げられる。
【0016】
本発明に用いられる低融点金属は、金属繊維と良好な濡れ性を示すものであることが好ましく、その融点は、300℃以下であることが好ましく、250℃以下であることがより好ましい。
低融点金属としては、例えば、スズやスズ−鉛を主成分とする一般はんだ合金、スズ−鉛−銀を主成分とする高温はんだ合金、スズ−鉛−ビスマスを主成分とする低温はんだ合金、スズを主成分とし、スズと鉛、銀、カドニウム、亜鉛および銅からなる群から選ばれる少なくとも1種の金属種とのはんだ合金などが挙げられる。
【0017】
低融金属中には、金属繊維のはんだ濡れ性を改善する目的で、フラックスが含有されていることが好ましい。
フラックスの含有量は、低融点金属に対して0.1〜5重量%であることが好ましい。
また、フラックスは、低融点金属中に含有されていることが好ましいが、低融点金属以外の本発明のプロピレン樹脂組成物中に含有されていてもよい。
フラックスとしては、例えば、ステアリン酸、乳酸、オレイン酸、グルタミン酸などの有機系のもの、ロジン、活性ロジンなどの樹脂系のものなどが挙げられる。
【0018】
低融点金属は、熱可塑性樹脂と混練ペレット化されたマスターペレットとして使用されることが好ましい。
該熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などのオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリメチルメタアクリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、これらの混合物などが挙げられる。
また低融点金属と樹脂とのマスターペレットの製造方法としては、低融点金属と熱可塑性樹脂とを共に、押出機のダイスを通して押し出し、溶融混練し適当な大きさに切断してペレット状にしてマスターペレットを製造する方法などが挙げられる。
マスターペレット中の低融点金属の含有量は、特に限定されないが、4〜50重量%が好ましい。4重量%未満では、冷熱サイクル時の電磁波シールド性が低下する傾向があり、50重量%を超えると、マスターペレットの製造が困難となる傾向がある。
【0019】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、金属繊維、低融点金属、ポリプロピレン樹脂に加えて、さらに金属粉末が含有されていることが好ましい。
該金属粉末としては、例えば、銅粉末、黄銅粉末、ニッケル粉末、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、錫粉末などが挙げられ、これらは2種以上を混合して用いてもよい。これらの中で、アルミニウム粉末が好ましく使用される。
金属粉末の含有量は、導電性、電磁波シールド性の観点から、樹脂組成物全量に対して、0.5〜10重量%であることが好ましい。
金属粉末は、粉末状でそのまま用いてもよいが、燐片状やフレーク状、またはポリプロピレン、ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂とのマスターペレットとして使用してもよい。
金属粉末と熱可塑性樹脂とのマスターペレットの製造方法としては、金属粉末と熱可塑性樹脂とを共に、押出機のダイスを通して押し出し、溶融混練し適当な大きさに切断してペレット状にしてマスターペレットを製造する方法などが挙げられる。
【0020】
また、本発明のポリプロピレン樹脂組成物には、金属繊維、低融点金属、ポリプロピレン樹脂、必要に応じて金属粉末に加えて、さらに無機フィラーが含有されていることが好ましい。
無機フィラーの含有量は、樹脂組成物全量に対して、1〜40重量%であることが好ましく、3〜30重量%であることがより好ましい。強度、耐熱性、寸法安定性、成形性、軽量化の観点から、無機フィラーの含有量が上記範囲にあることが好ましい。
無機フィラーの含有量が40重量%を超えると、流動性が低下し、製品重量が重くなる傾向がある。
無機フィラーとしては、例えば、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、クレー、炭酸マグネシウム、アルミナ、シリカ、ガラス繊維強化剤などが挙げられる。
【0021】
本発明に用いるポリプロピレン樹脂としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共重合体等が挙げられ、これらを単独または混合して用いることができる。ここで、α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1等の炭素数2または4〜8のα−オレフィンなどが挙げられる。
【0022】
本発明のポリプロピレン樹脂組成物の製造方法は、特に限定されないが、例えば、上記した金属繊維のマスターペレットと上記した低融点金属と熱可塑性樹脂のマスターペレットとポリプロピレン樹脂に、必要に応じて、金属粉末、無機フィラーを所定の割合で配合する方法などが挙げられる。
【0023】
このようにして得られたポリプロピレン樹脂組成物は、熱可塑性樹脂の融点以上の温度で射出成形して成形品とすることができる。
【0024】
また、本発明のポリプロピレン樹脂組成物は、シート状に成形し、該シートを貼合成形して成形品としてもよい。この場合、該シートは、本発明のポリプロピレン樹脂組成物から得られるシート単層であってもよいし、該シートが少なくとも1層含まれる多層シート類であってもよい。
該シートは、例えば、上記樹脂組成物を押出機で溶融混練し、該溶融物をダイリップより押出し、冷却ロールにて冷却固化して製膜する方法などにより得ることができる。
【0025】
該シートを貼合成形する方法としては、例えば、以下の(1)〜(4)の工程からなる方法などを挙げることができる。
(1)該シートを加熱軟化する工程。
(2)軟化した該シートを、熱成形用の型で熱成形し、熱成形体を得る工程。
(3)該熱成形体を、成形用金型のキャビティ内にセットする工程。
(4)該熱成形体をセットした上記金型キャビティ内に、溶融した基材用熱可塑性樹脂を注入し、注入された樹脂(基材)と該熱成形体とが貼合された積層構造体を得る射出成形工程。
工程(1)、(2)にかかる熱成形法としては、例えば、真空成形、圧空成形、真空圧空成形などが挙げられる。
【0026】
このようにして本発明のポリプロピレン樹脂組成物から得られる成形品は、電磁波シールド性を評価する方法の一つであるアドバンテスト法による磁界波30MHzにおける30dBを越える電磁波シールド性を備えた電磁波シールド性に優れたものである。
このような成形品は、電磁波シールド性を必要とする電子機器、計測機器、通信機器等のハウジングや部品;ラジオ、テレビなどの電磁波ノイズを発生する電気関連機器のケース、ハウジング、筐体等;車両に搭載される電子部品、例えば、エンジン制御系、安全系、操舵系、駆動系、照明系および空調系等の電子制御ユニット;センサー、アクチュエータ等に用いられる電磁波シールドケース;電気自動車用のバッテリーカバー、エンジンフード、エンジンアンダーカバー、インバーターカバーの部品などに好適に使用することができる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例を用いて説明するが、本発明が実施例により限定されるものではないことは言うまでもない。
なお、実施例で使用した射出成形機、金型、成形品形状及び評価法は、以下のとおりである。
【0028】
電磁波シールド性を評価するための試験片の成形、電磁波シールド性の評価は以下のようにして実施した。
(1)射出成形機および金型、成形条件
射出成形機:日本製鋼所製 J150E 型締力 150トン
成形温度:250℃
金型:成形品外寸150mmx150mmx3mmt、フィルムゲート。
形状は図1参照。
金型温度:50℃
(2)電磁波シールド性の測定
アドバンテスト法を用いた。
測定装置:アドバンテスト社製 スペクトラムアナライザTR4172、シールド測定用治具TR17301A
測定周波数:0〜1000MHz
30MHzにおける電界および磁界のシールド効果(dB)で各サンプルの比較を行った。
【0029】
実施例1
スズ(Sn)で被覆した繊維径50μmの銅繊維の束を、MFR50g/10minのポリプロピレンで被覆した長さ6mmのマスターペレットと
低融点金属としてSn/Cu/Ag=96.5/0.5/3 (wt/wt)の組成であるはんだを含有するポリプロピレンマスターペレット(ポリプロピレンのMFR=40)、アルミニウムのポリプロピレンマスターペレット(ポリプロピレンのMFR=40)、ポリプロピレン(MFR=40)を混合し、最終的に17.8wt%の銅繊維、7.0wt%の低融点金属、1wt%のアルミニウム、74.2wt%のポリプロピレンからなる材料を用いて、150mm×150mm×3mmの試験片を作成し、体積固有抵抗値、アドバンテスト社製スペクトラムアナライザTR4172およびシールド測定用治具TR17301Aを用いて30MHZの電磁波に対するシールド効果を評価した。結果を表1に示す。
【0030】
比較例1
最終的に17.8wt%の銅繊維、4.6wt%の低融点金属、1wt%のアルミニウム、76.6wt%のポリプロピレンからなる材料を使用した以外は実施例1と同様に実施した。
【0031】
比較例2
最終的に13.4wt%の銅繊維、3.4wt%の低融点金属、1wt%のアルミニウム、82.2wt%のポリプロピレンからなる材料を使用した以外は実施例1と同様に実施した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、冷熱サイクル環境下で電磁波シールド性に優れた成形品を製造し得るポリプロピレン樹脂組成物を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において使用した熱成形型の斜視図である。
Claims (6)
- 金属繊維と低融点金属とポリプロピレン樹脂とを含有してなり、金属繊維の含有量をX(重量%)、低融点金属の含有量をY(重量%)とした時(樹脂組成物全量を100重量%とする)、XとYが下記式(1)〜(3)を満足することを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。
X=8〜50 (1)
15≦Y+0.7X≦35 (2)
Y>0.3X (3) - さらに、金属粉末および/または無機フィラーを含有してなる請求項1記載のポリプロピレン樹脂組成物。
- 金属繊維が、スズまたはスズ合金により被覆された金属繊維である請求項1または2記載の樹脂組成物。
- 低融点金属が、鉛、銀、銅およびビスマスからなる群から選ばれる少なくとも1種とスズとのスズ合金である請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 金属粉末が、アルミニウム粉末である請求項2〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂組成物を成形して得られる成形品。
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JP2003045528A JP2004256568A (ja) | 2003-02-24 | 2003-02-24 | ポリプロピレン樹脂組成物及び成形品 |
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JP2007137963A (ja) * | 2005-11-16 | 2007-06-07 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 光輝材含有樹脂組成物 |
JP2012158648A (ja) * | 2011-01-31 | 2012-08-23 | Japan Polypropylene Corp | 電磁波シールド用プロピレン系樹脂組成物、その製造方法及び成形体 |
JP2016094542A (ja) * | 2014-11-14 | 2016-05-26 | 内浜化成株式会社 | ポリプロピレン樹脂組成物およびこのポリプロピレン樹脂組成物からなる電磁波シールド部材 |
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- 2003-02-24 JP JP2003045528A patent/JP2004256568A/ja active Pending
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