JP2004252815A - 画像表示装置、画像表示方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】背景画像に応じた3次元座標軸および視点を容易に設定することができ、背景画像上に3次元オブジェクトを適切に重ね合わせて表示する画像表示装置を提供する。
【解決手段】コンピュータでは、組み合わせ決定部21において、背景画像6上の境界線に基づく3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせが決定される。評価値算出部26では、組み合わせに含まれる2つの座標軸により決定される面に背景画像の抽出線分が投影され、投影された抽出線分間の平行または垂直の度合いに基づいて、一の組み合わせに係る3次元座標軸および視点が選択されて背景画像に対して設定される。その結果、背景画像に応じた3次元座標軸および視点を容易に設定することができ、背景画像上に3次元オブジェクトを適切に重ね合わせて表示することができる。
【選択図】 図3
【解決手段】コンピュータでは、組み合わせ決定部21において、背景画像6上の境界線に基づく3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせが決定される。評価値算出部26では、組み合わせに含まれる2つの座標軸により決定される面に背景画像の抽出線分が投影され、投影された抽出線分間の平行または垂直の度合いに基づいて、一の組み合わせに係る3次元座標軸および視点が選択されて背景画像に対して設定される。その結果、背景画像に応じた3次元座標軸および視点を容易に設定することができ、背景画像上に3次元オブジェクトを適切に重ね合わせて表示することができる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次元の背景画像上に3次元のオブジェクトを重ねて表示する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、医療、教育、製造、あるいは、流通等の様々な分野において、2次元の背景画像上に3次元空間内のオブジェクト(いわゆる、3次元オブジェクト)を重ねて表示する技術が利用されている。例えば、風景を表す画像上に建造物の3次元オブジェクトを重ね合わせることで、建造物がその風景に及ぼす影響を視覚的に捉えることが可能となる(いわゆる、拡張現実感や複合現実感が得られる。)。このような技術は、主に、複数の画像を利用するステレオ視等の手法を用いることにより実現されている。
【0003】
なお、特許文献1では、3次元対象物が写し出された2次元画像から消失点位置等を特定することにより、3次元対象物の3次元形状モデル(すなわち、3次元オブジェクト)を生成する手法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−319896号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、1枚の背景画像に合わせて3次元オブジェクトを適切に重ねて表示するには、背景画像が示す奥行きや撮影したカメラの位置等の情報(以下、「幾何学的位置情報」と総称する。)に応じて3次元オブジェクトが配置される3次元座標軸を設定する(3次元復元とも呼ばれる。)必要がある。
【0006】
そこで、近年、形状情報が既知の3次元オブジェクトや位置情報が既知のマーカを背景画像中に含ませておき幾何学的位置情報を推定する手法が実施されているが、この手法では、背景画像中に所定の3次元オブジェクトやマーカが含まれている必要がある。
【0007】
一方、1枚の背景画像中から抽出された線分群から消失点位置を求め、消失点位置に基づいて背景画像上に3次元オブジェクトを重ね合わせて表示する手法も知られているが、消失点位置を安定して検出することは困難である。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、奥行きのある空間を表す2次元の背景画像に合わせて3次元座標軸を容易に設定し、3次元オブジェクトを適切に重ねて表示することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、2次元の背景画像上に3次元座標軸にて規定される3次元空間内のオブジェクトを重ねて表示する画像表示装置であって、背景画像のデータおよび3次元空間内のオブジェクトのデータを記憶する記憶部と、前記背景画像に対して3次元座標軸および視点を設定し、前記3次元座標軸および前記視点を基準として前記背景画像に前記オブジェクトを重ね合わせる演算部と、重ね合わされた画像を表示する表示部とを備え、前記演算部が、前記背景画像上に設定された3つの境界線に基づいて前記背景画像に対する3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせを決定する工程と、前記複数の組み合わせのそれぞれに含まれる2つの座標軸により決定される面に前記背景画像から抽出される複数の線分を投影し、投影された複数の線分間の平行または垂直の度合いに関する評価値を求める工程と、前記評価値に基づいて前記複数の組み合わせのうちの一の組み合わせを重ね合わせの基準とされる前記3次元座標軸および前記視点として設定する工程とを実行する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像表示装置であって、前記演算部が、前記評価値を求める工程において投影される前記複数の線分を含む線分の集合を前記背景画像から抽出する工程をさらに実行する。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像表示装置であって、操作者からの入力を受け付ける入力部をさらに備え、前記演算部が、操作者による入力に基づいて前記線分の集合から前記3つの境界線を設定する工程をさらに実行する。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像表示装置であって、前記複数の組み合わせを決定する工程が、3次元座標軸の候補のうち3つの座標軸が互いにおよそ直交するものを前記複数の組み合わせに含まれる3次元座標軸として決定する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像表示装置であって、前記評価値が、前記投影された複数の線分のうちおよそ平行または垂直となる線分の組数である。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の画像表示装置であって、前記線分の集合に含まれる各線分が前記背景画像の外縁まで延長されており、前記3つの境界線を設定する工程が、操作者からの入力に基づいて前記背景画像上に3つの仮の境界線を設定する工程と、各線分の両端点と各仮の境界線の両端点とを結ぶことにより形成される多角形の面積に基づいて前記3つの境界線を特定する工程とを有する。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の画像表示装置であって、前記背景画像が室内を示す画像であり、前記3つの境界線を特定する工程が、前記多角形の面積が最も小さくなる3つの線分を特定する工程と、前記3つの線分のうち、前記室内の床の境界に対応する2つの線分を2つの境界線として決定し、前記2つの境界線の交点を求める工程と、残りの1つの線分を前記交点を通過する位置まで平行移動して残りの境界線として決定する工程とを有する。
【0016】
請求項8に記載の発明は、2次元の背景画像上に3次元座標軸にて規定される3次元空間内のオブジェクトを重ねて表示する画像表示方法であって、背景画像上に設定された3つの境界線に基づいて前記背景画像に対する3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせを決定する工程と、前記複数の組み合わせのそれぞれに含まれる2つの座標軸により決定される面に前記背景画像から抽出される複数の線分を投影し、投影された複数の線分間の平行または垂直の度合いに関する評価値を求める工程と、前記評価値に基づいて前記複数の組み合わせのうちの一の組み合わせを重ね合わせの基準とされる3次元座標軸および視点として設定する工程と、前記3次元座標軸および前記視点を基準として前記背景画像に3次元空間内のオブジェクトを重ね合わせる工程と、重ね合わされた画像を表示する工程とを有する。
【0017】
請求項9に記載の発明は、コンピュータに2次元の背景画像上に3次元座標軸にて規定される3次元空間内のオブジェクトを重ねて表示させるプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、前記コンピュータに、背景画像上に設定された3つの境界線に基づいて前記背景画像に対する3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせを決定する工程と、前記複数の組み合わせのそれぞれに含まれる2つの座標軸により決定される面に前記背景画像から抽出される複数の線分を投影し、投影された複数の線分間の平行または垂直の度合いに関する評価値を求める工程と、前記評価値に基づいて前記複数の組み合わせのうちの一の組み合わせを重ね合わせの基準とされる3次元座標軸および視点として設定する工程と、前記3次元座標軸および前記視点を基準として前記背景画像に3次元空間内のオブジェクトを重ね合わせる工程と、重ね合わされた画像を表示する工程とを実行させる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、2次元の背景画像上に3次元空間内のオブジェクトを重ねて表示する際の背景画像6と3次元座標軸4との幾何学的位置関係のモデル(以下、「カメラモデル」という。)を示す図である。
【0019】
図1に示すカメラモデルでは、背景画像6上の水平方向に対応するα軸、垂直方向に対応するβ軸、および、背景画像6の法線方向に対応するγ軸の3つの座標軸5により規定される座標系(以下、「ワールド座標系」という。)が背景画像6の中心を原点として設定される。ワールド座標系のγ軸上には、背景画像6に正対する仮想カメラ(以下、「視点」とも呼ぶ。)3が配置される。また、仮想カメラ3の背景画像6側には、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸の3次元座標軸4により規定される座標系(以下、「ローカル座標系」という。)が設けられる。図1のカメラモデルでは、背景画像6上にローカル座標系の3次元座標軸4により規定される3次元空間を重ねて仮想カメラ3にて撮像される画像が取得される。これにより、後述するように3次元空間に配置された3次元オブジェクトが背景画像に合成される。
【0020】
図1のカメラモデルでは、ローカル座標系上の座標(X,Y,Z)の点のワールド座標系における座標(α,β,γ)は、数1にて示される。
【0021】
【数1】
【0022】
数1において、Mmはローカル座標系に対する回転行列であり、Mtはワールド座標系におけるローカル座標系の原点位置を示す行列である。回転行列Mmおよび行列Mtを数2にて示すと、回転行列Mmの3つの行ベクトル(m11,m12,m13)、(m21,m22,m23)、および、(m31,m32,m33)の大きさは全て1となるとともに、3つの行ベクトルのうち任意の2つの行ベクトルの内積は0となる。
【0023】
【数2】
【0024】
ここで、背景画像6の水平方向および垂直方向の大きさ(すなわち、図1中のα方向およびβ方向の幅)をともに2と仮定すると、ワールド座標系の点(α,β,γ)を背景画像6上に投影した点(a,b)(すなわち、αβ平面上に投影した点(a,b))は数3のように示される。数3中のθは仮想カメラ3の画角である。なお、背景画像6の中央に配置された線分の長さを2とし、線分の両端と仮想カメラ3とがなす角がθとされてもよい。
【0025】
【数3】
【0026】
以上のように、図1のカメラモデルでは、ローカル座標系の点(X,Y,Z)を背景画像6上に投影した点(a,b)が回転行列Mm、行列Mtおよび画角θ(以下、「パラメータ群」と総称する。)を用いて数1ないし数3により導かれる。よって、背景画像6に整合するローカル座標系の3次元座標軸4の配置および画角θが判れば、その際のパラメータ群が求められ、ローカル座標系の3次元空間内のオブジェクトを2次元の背景画像6上に適切に重ねて表示させることが可能となる。なお、図1のカメラモデルでは、仮想カメラ3の画角θが変更された場合には、背景画像6の全体が仮想カメラ3により映し出されるように視点の位置(すなわち、仮想カメラ3の位置)がγ軸に沿って移動するものとする。
【0027】
図2は本発明の一の実施の形態に係る画像表示装置としての動作を行うコンピュータ1の構造を示す図である。コンピュータ1が実現する画像表示装置では、例えば、室内を撮影した背景画像上にインテリア商品(例えば、家具等)のカタログ用の立体的な画像が表示される(いわゆる、3次元カタログとしての役割が果たされる。)。3次元カタログにおける各種商品は、コンピュータ1において仮想的な有体物(例えば、微小要素の3次元的な集合により表現される3次元画像、彩色を施した3次元サーフェスモデル等)である3次元オブジェクトとして取り扱われる。
【0028】
コンピュータ1は、各種演算処理を行うCPU11、基本プログラムを記憶するROM12および各種情報を記憶するRAM13をバスラインに接続した一般的なコンピュータシステムの構成となっている。バスラインにはさらに、情報記憶を行う固定ディスク14、画像等の各種情報の表示を行うディスプレイ15、操作者からの入力を受け付けるキーボード16aおよびマウス16b(以下、「入力部16」と総称する。)、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体9から情報の読み取りを行う読取装置17、並びに、インターネット等の通信網に接続された通信部18が、適宜、インターフェイス(I/F)を介する等して接続される。
【0029】
コンピュータ1には、事前に読取装置17を介して記録媒体9から読み出される等したプログラム80、3次元オブジェクトデータベース81および背景画像データベース82が固定ディスク14に記憶される。そして、プログラム80がRAM13にコピーされるとともに、CPU11がRAM13内のプログラム80に従って演算処理を実行することにより(すなわち、コンピュータがプログラムを実行することにより)、コンピュータ1が画像表示装置としての動作を行う。なお、プログラム80が、通信部18を介してインターネット上の他のコンピュータから配信されて実行されるアプレット等(例えば、Java(登録商標)言語によるアプレット)である場合には、コンピュータ1においてプログラム80が実行形式のプログラムに変換され、変換後のプログラムに従ってコンピュータ1が画像表示装置としての動作を行う。
【0030】
ここで、3次元オブジェクトデータベース81とは、3次元カタログにおける各種商品である3次元オブジェクトのデータの集合である。また、背景画像データベース82とは、室内を撮影した2次元の背景画像の集合であり、様々な室内を示す複数の背景画像のデータが含まれている。
【0031】
図3は、CPU11がプログラム80に従って動作することにより、CPU11、ROM12、RAM13、固定ディスク14等が実現する画像表示装置としての機能構成を示すブロック図であり、演算部2内に示すブロックがCPU11等により実現される機能を示す。なお、演算部2の機能は専用の電気的回路により実現されてもよく、部分的に電気的回路が用いられてもよい。
【0032】
図4は、コンピュータ1が背景画像上に3次元オブジェクトを重ねて表示する処理の流れを示す図である。以下、コンピュータ1の機能および動作について図2および図3を参照しながら図4に沿って説明を行う。
【0033】
まず、操作者が入力部16を介して入力を行うことにより背景画像が選択される(ステップS11)。例えば、図5に例示するディスプレイ15上のウィンドウ7において、操作者が背景画像選択部71から所望の背景画像を選択することにより、選択された背景画像のデータが固定ディスク14の背景画像データベース82から演算部2の重ね合わせ部21へと出力され、ウィンドウ7上のメイン表示部72に背景画像6が表示される。
【0034】
続いて、コンピュータ1では、背景画像6に対して3次元座標軸および視点を設定する処理が行われる(ステップS12)。すなわち、ステップS12では、図1のカメラモデルにおいて、ローカル座標系の3次元座標軸4が背景画像6に整合した状態となるように設定する処理が行われ、その際のパラメータ群が求められる。なお、ステップS12の処理については、3次元オブジェクトを表示する処理の説明後、詳述する。
【0035】
図6は、3次元座標軸および視点が設定された背景画像6を示す図であり、ウィンドウ7上の操作モード選択部73から視点変更モードを選択することにより表示される画像である。図6では、ローカル座標系の3次元空間において3次元座標軸4のうち2つの座標軸により規定される平面上に描かれた格子縞(グリッドともいう。)が背景画像6上に重ね合わせて表示されており(図1参照)、これにより、操作者はステップS12において3次元座標軸および視点が適切に設定されたことを確認することができる。
【0036】
3次元座標軸および視点が設定されると、ウィンドウ7上の右下部分にある3次元オブジェクト選択部74から操作者による所望の商品の選択を受け付けることにより(ステップS13)、選択された商品を示す3次元オブジェクトが3次元オブジェクトプレビュー部75に表示される。そして、操作者が表示された3次元オブジェクトを3次元オブジェクトプレビュー部75から背景画像6上へと移動する操作(例えば、マウス16bによるドラッグ・アンド・ドロップ操作)を行うことにより、固定ディスク14の3次元オブジェクトデータベース81から選択された商品の3次元オブジェクトのデータが重ね合わせ部21に出力される。
【0037】
重ね合わせ部21では、商品の3次元オブジェクトをローカル座標系の3次元空間内の所定の位置へと配置し、設定された3次元座標軸および視点を基準として背景画像6と3次元空間内の3次元オブジェクトとを重ね合わせる処理(すなわち、設定された3次元座標軸および視点に対して求められたパラメータ群を用いて背景画像6上に3次元オブジェクトを投影する処理)が行われる(ステップS14)。そして、重ね合わされた画像がディスプレイ15に表示される(ステップS15)。コンピュータ1では、ステップS13〜S15が繰り返し行われることにより、図7に示すように背景画像6上に3次元空間内の複数の3次元オブジェクト76が表示される。
【0038】
なお、コンピュータ1では操作者による操作により、3次元オブジェクト76をローカル座標系の3次元空間内において移動または回転し、移動後または回転後の3次元オブジェクト76を背景画像6に重ね合わせて表示させたり、ローカル座標系の3次元座標軸4の尺度を変更し、表示されている全ての3次元オブジェクト76の大きさを変更させることが可能である。
【0039】
次に、3次元座標軸および視点を設定する処理について説明する。図8は、3次元座標軸および視点を設定する処理の流れを示す図であり、図4のステップS12において行われる処理である。
【0040】
ステップS11において背景画像6が選択されると、背景画像6のデータは固定ディスク14の背景画像データベース82から線分抽出部22に対しても出力され、線分抽出部22では、背景画像6から複数の線分が抽出される(ステップS21)。具体的には、まず、図5のメイン表示部72に表示された背景画像6から画像中の物体の輪郭線(すなわち、エッジ)が検出され、図9に示すようなエッジ画像6aが生成される。なお、図9ではメイン表示部72に表示される画像のみを示している。
【0041】
そして、図9のエッジ画像6aに対して直線を検出する手法として知られるハフ(Hough)変換を施すことにより、図10に示すように、背景画像6中に含まれる複数の線分(以下、「抽出線分」ともいう。)64が抽出される。ただし、抽出線分64は背景画像6の外縁まで必要に応じて延長されたものとなっている。図10では抽出された複数の線分64を破線により示している。なお、線分の抽出は他の手法により行われてもよい。
【0042】
続いて、コンピュータ1では境界線を半自動で検出する処理が行われる(ステップS22,S23)。ここで、背景画像6には、窓61aを有する壁面を示す領域(以下、「窓側領域」という。)61、他方の壁面を示す領域(以下、「壁面領域」という。)62、および、矩形の板材が張り合わせられた(いわゆる、フローリングの)床面を示す領域(以下、「床面領域」という。)63が映し出されており、ステップS23において検出される境界線とは、窓側領域61と壁面領域62との間の境界線、壁面領域62と床面領域63との間の境界線、および、床面領域63と窓側領域61との間の境界線をいう。
【0043】
図11は、境界線を検出する処理の流れを示す図であり、ステップS23にて行われる処理を示している。境界線検出処理の際には、背景画像6上には前述のカメラモデルにおけるローカル座標系の3次元座標軸4(または、座標軸のグリッド)が図12に示すように表示される。なお、この段階で表示される3次元座標軸4は境界線検出処理において仮の境界線を設定するために利用されるものである。
【0044】
境界線検出処理では、図1のカメラモデルにおいて3次元座標軸4を移動もしくは回転する処理、または、仮想カメラ3の画角θを変更する処理(すなわち、視点を変更する処理)が、重ね合わせ部21により操作者の入力に基づいて行われ、移動もしくは回転、または、視点の変更後の3次元座標軸4と背景画像6とを重ね合わせた画像がディスプレイ15に表示される。
【0045】
操作者はマウス16b等を操作して3次元座標軸4のX軸を背景画像6中の床面領域63と窓側領域61との間の境界に、Y軸を窓側領域61と壁面領域62との間の境界に、Z軸を壁面領域62と床面領域63との間の境界におよそ沿うように3次元座標軸4を設定する(ステップS231)。これにより、図13に示すように、背景画像6上に投影された3次元座標軸4の各座標軸が各領域61〜63間の境界におよそ沿う仮の境界線を示すこととなる。以下、境界線検出処理において、背景画像6上に投影された3次元座標軸4を仮の境界線群4と呼ぶ。
【0046】
続いて、コンピュータ1では、ステップS21において抽出された線分64の集合のうち仮の境界線群4のそれぞれに対応する3つの線分が特定される(ステップS232)。図14は、3つの線分を特定する様子を説明するための図であり、仮の境界線群4のうちX軸に対応する1つの仮の境界線41(但し、背景画像6の外縁まで伸びている。)、および、複数の抽出線分64のうち2つの線分64(2つの線分64も背景画像6の外縁まで必要に応じて延長されたものである。)のみを示している(図10参照)。
【0047】
3つの線分を特定する際には、各抽出線分64に関して両端点と仮の境界線41の両端点とを結ぶことにより形成される多角形(すなわち、図14中の平行斜線を付して示す四角形)の面積が境界線特定部23において算出される。このとき、仮の境界線41の両端点は背景画像6の外縁との交点において規定される。
【0048】
境界線特定部23では、仮の境界線群4の各境界線について複数の抽出線分64のそれぞれとの組み合わせにより形成される多角形の面積が算出され、各仮の境界線において多角形の面積が最も小さくなる組み合わせを構成する抽出線分64が対応する線分として特定される。なお、仮の境界線に対応する線分は他の手法(例えば、仮の境界線と抽出線分64との端点間の距離に基づいて求める手法等)により求められてもよいが、上記のように多角形の面積を求めることにより、容易かつ適切に対応する線分を特定することができる。
【0049】
図15は、特定された抽出線分641,642,643を一点鎖線にて示す図であり、抽出線分641〜643のそれぞれが、仮の境界線群4のX軸,Y軸,Z軸に対応している。
【0050】
3つの抽出線分641〜643が特定されると、交点算出部24において、床面領域63の境界線となる2つの線分の交点が求められる(ステップS233)。すなわち、図15の背景画像6において、抽出線分641が床面領域63と窓側領域61との間の境界線、抽出線分643が床面領域63と壁面領域62との間の境界線としてそれぞれ決定され、境界線641と境界線643との交点644が求められる。そして、残りの1つの抽出線分642が交点644を通過するように平行移動され(ステップS234)、図15中において二点鎖線にて示す平行移動後の新たな線分645が、窓側領域61と壁面領域62との間の境界線として決定される。なお、3つの抽出線分641〜643が一点で交わっている場合には、抽出線分642が、窓側領域61と壁面領域62との間の境界線として決定され、ステップS234の処理は省略される。
【0051】
以上のように、境界線検出処理では、操作者が仮の境界線群4を設定するのみで(いわゆる、半自動で)、抽出線分64の集合から3つの境界線641,643,645を容易かつ適切に設定することができ、特に、室内を示す背景画像において、3つの境界線のうち床面領域63の境界に対応する2つの境界線以外の残りの1つの境界線を適切に特定することができる。
【0052】
また、境界線検出処理は、操作者の操作により(すなわち、手動により)設定されてもよく、操作者が手動により境界線を検出する場合には(図8中のステップS22)、例えば、操作者がマウス16b等を操作して背景画像6上の2点を特定することにより各境界線が設定されたり、背景画像6上に表示された複数の抽出線分64から各領域61〜63の境界に対応する抽出線分64を直接選択する等して境界線が設定される(ステップS24)。また、選択された抽出線分64に対して、図11のステップS233,S234の処理が自動で行われてもよい。
【0053】
ここで、カメラモデルにおいて、設定された境界線641,643,645はローカル座標系の3次元座標軸4を背景画像6上に投影したものであると考えることができ、その場合には、3次元座標軸4の原点は視点3と背景画像6上の点644とを結ぶ線分上であればいずれの位置に配置されてもよい。そこで、ここでは説明の便宜上、図16に示すように、ローカル座標系の3次元座標軸4の原点を背景画像6上の点644に配置させたカメラモデルを想定することとし(もちろん、ローカル座標系の原点は視点3と背景画像6上の点644とを結ぶ線分上の他の点であってもよい。)、これにより、ワールド座標系におけるローカル座標系の原点位置(すなわち、数1中の行列Mt)が決定されるとともに、3次元座標軸4の各座標軸の配置が制約されることとなる。
【0054】
例えば、図16のカメラモデルにおいて、背景画像6上の原点644を始点とするX軸の基底ベクトルについて考えると、X軸基底ベクトルが背景画像6上の境界線641上に投影されるには、X軸基底ベクトルの終点は、視点3と境界線641の一の端点646と原点644とにより結ばれた領域(図16中の平行斜線を付す領域)51内に存在する必要がある。
【0055】
図17は、X軸基底ベクトルの存在する領域51を示す図である。組み合わせ決定部25では、原点644から視点3と端点646とを結ぶ線分を等分割する複数の点へとそれぞれ向かう複数の基底ベクトルが生成され、一の画角θ(すなわち、視点3の一の候補位置)に対するX軸基底ベクトルの候補としてそれぞれ取り扱われる。Y軸基底ベクトルおよびZ軸基底ベクトルについても同様に一の画角θにおける複数の基底ベクトルの候補が生成される。なお、一の画角θにおける複数の基底ベクトルの候補は、他の手法(例えば、基底ベクトルと境界線641とのなす角が複数通りに変更される等)により生成されてもよい。
【0056】
組み合わせ決定部25では、さらに、画角θを複数通りに変更して(すなわち、視点3の配置を複数通りに変更して)、各視点3の配置においても同様にX軸基底ベクトル、Y軸基底ベクトルおよびZ軸基底ベクトルの候補が生成される。そして、複数通りの視点3の配置のそれぞれにおいて、X軸基底ベクトルの候補、Y軸基底ベクトルの候補、および、Z軸基底ベクトルの候補を組み合わせることにより、1つのX軸基底ベクトル、Y軸基底ベクトルおよびZ軸基底ベクトル並びに一の視点の配置を1つのデータセットとする複数のデータセットが生成される。
【0057】
続いて、組み合わせ決定部25では、複数のデータセットのうちそれぞれに含まれる3つの基底ベクトルが互いにおよそ直交するデータセットが選択される。具体的には、ワールド座標系におけるローカル座標系のX軸基底ベクトルをVX、Y軸基底ベクトルをVY、Z軸基底ベクトルをVZとすると、X軸基底ベクトルVXとY軸基底ベクトルVYとの内積、Y軸基底ベクトルVYとZ軸基底ベクトルVZとの内積、および、Z軸基底ベクトルVZとX軸基底ベクトルVXとの内積の和である評価値f1が、数4に示すようにして求められる。
【0058】
【数4】
【0059】
そして、評価値f1が所定のしきい値よりも小さくなるデータセットが、3つの基底ベクトルが互いにおよそ直交するデータセットと判定され、3次元座標軸および視点の配置の評価対象の組み合わせとして評価値算出部26に出力される(ステップS25)。
【0060】
ここで、一般的に、実際の室内の壁面や床面には、窓枠や床面の板材あるいは壁面に飾られた額縁といったように、各面において水平または垂直となる線分の要素を多く含んでいる場合が多い。
【0061】
そこで、評価値算出部26では、入力された複数の組み合わせ(すなわち、評価対象のデータセット)のそれぞれにおいて、基底ベクトルVX,VY,VZにそれぞれ対応するX軸,Y軸,Z軸のうち2つの座標軸により決定されるローカル座標系のXY平面、YZ平面およびZX平面が、図18に示すように想定される。そして、ステップS21において抽出された複数の線分64がローカル座標系の各平面に投影される。このとき、各平面には背景画像6上の対応する領域(すなわち、XY平面に対する窓側領域61、YZ平面に対する壁面領域62、および、ZX平面に対する床面領域63(図16参照))を通過する抽出線分64の集合のみが投影されることとなる。図19は、背景画像6上の2つの抽出線分64が投影されたXY平面を示す図であり、2つの投影された抽出線分640のみを示している。
【0062】
評価値算出部26では、各平面において、投影された複数の抽出線分640から互いにおよそ平行または垂直となる抽出線分64の組数が、評価値として求められる(ステップS26)。例えば、XY平面に投影された抽出線分640のうちおよそ平行または垂直となる抽出線分640の組数gXYは、数5により求められる。
【0063】
【数5】
【0064】
ここで、kp,kqはローカル座標系のXY平面に投影された抽出線分640であり、nは投影された抽出線分640の本数である。また、t(kp,kq)は抽出線分kpと抽出線分kqとのなす角であり、λは2つの線分がおよそ平行または垂直であるか否かを判定する所定のしきい値である。
【0065】
評価値算出部26では、ローカル座標系のYZ平面およびZX平面に関しても同様に、組数gYZ,gZXが求められ、数6のように全ての平面における組数の和が評価値f2として求められる。
【0066】
【数6】
【0067】
評価値f2は評価対象の複数の組み合わせのそれぞれについて求められて比較部27へと出力され、評価値f2が最大となる組み合わせが特定される。特定された組み合わせのデータセットは、重ね合わせ部21に出力され、その組み合わせに係る3次元座標軸および視点がローカル座標系の3次元座標軸4および視点3(または、画角θ)として設定され(ステップS27)、そのときのパラメータ群が特定される。これにより、前述のようにローカル座標系により規定される3次元空間に配置された3次元オブジェクトが、背景画像6上に適切に重ね合わされて表示される。
【0068】
以上のように、コンピュータ1では、背景画像6上に設定された3つの境界線に基づいて決定された3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせのそれぞれについて、組み合わせに含まれる2つの座標軸により決定される面に背景画像6から抽出される複数の線分64が投影される。そして、投影された複数の線分のうちおよそ平行または垂直となる線分の組数に関する評価値が求められ、評価値に基づいて選択された一の組み合わせに係る3次元座標軸および視点が背景画像6に対して設定される。これにより、コンピュータ1では背景画像6に応じた3次元座標軸および視点を容易に設定することができ、背景画像6上に3次元空間内の3次元オブジェクトを適切に重ね合わせて表示することができる。その結果、操作者は商品と背景画像6に示された室内との調和等を視覚的に捉えることが可能となる。
【0069】
また、コンピュータ1では、組み合わせ決定部25において3つの基底ベクトルが互いにおよそ直交するデータセットが選択されて評価値算出部26に出力されるため、評価値算出部26における演算処理量が軽減され、背景画像に応じた3次元座標軸および視点の組み合わせを短時間に特定し、設定することができる。
【0070】
なお、コンピュータ1では、必要に応じて操作者により設定された3次元座標軸4を移動もしくは回転する操作、または、画角θを変更する操作が行われ、設定された3次元座標軸および視点が調整されてもよい。
【0071】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0072】
評価値f2は、必ずしも投影された複数の線分のうちおよそ平行または垂直となる線分の組数に関するものである必要はなく、投影された複数の線分間の平行または垂直の度合いに関するものであれば、いかなるものであってもよい。
【0073】
背景画像データは、操作者により予め用意されてもよい。これにより、例えば、操作者の部屋を撮影した画像に3次元オブジェクトを配置することも可能となる。また、背景画像データは必ずしも室内を撮影した画像である必要はなく、エクステリア商品等の3次元カタログでは、建物の外観を撮影した画像であってもよい。
【0074】
コンピュータ1は、3次元オブジェクトを背景画像上に効率よく適切に表示するため、3次元カタログを表示する用途に特に適しているが、背景画像に3次元オブジェクトを重ねて表示するのであれば他の用途に使用されてもよい。
【0075】
画像表示装置としての機能は、コンピュータに準ずる機能を有する他のもの(例えば、携帯情報端末等)により実現されてもよい。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、背景画像に応じた3次元座標軸および視点を容易に設定することができ、背景画像上に3次元空間内のオブジェクトを適切に重ね合わせて表示することができる。
【0077】
また、請求項4の発明では、背景画像に応じた3次元座標軸および視点を短時間に設定することができる。
【0078】
また、請求項6の発明では、3つの境界線を容易に特定することができ、請求項7の発明では、室内を示す背景画像の3つの境界線のうち床の境界に対応する2つの境界線以外の残りの1つの境界線を適切に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラモデルを示す図である。
【図2】コンピュータの構造を示す図である。
【図3】コンピュータの機能構成を示すブロック図である。
【図4】背景画像上に3次元オブジェクトを重ねて表示する処理の流れを示す図である。
【図5】ウィンドウを例示する図である。
【図6】3次元座標軸および視点が設置されたウィンドウを例示する図である。
【図7】3次元オブジェクトが配置されたウィンドウを例示する図である。
【図8】3次元座標軸および視点を設定する処理の流れを示す図である。
【図9】エッジ画像を示す図である。
【図10】複数の線分が抽出された背景画像を示す図である。
【図11】境界線を検出する処理の流れを示す図である。
【図12】3次元座標軸が表示された背景画像を示す図である。
【図13】仮の境界線が設定された背景画像を示す図である。
【図14】3つの線分を特定する様子を説明するための図である。
【図15】境界線が設定された背景画像を示す図である。
【図16】ローカル座標系の原点が背景画像上に配置されたカメラモデルを示す図である。
【図17】X軸基底ベクトルの存在する領域を示す図である。
【図18】ローカル座標系の平面が想定されたカメラモデルを示す図である。
【図19】抽出線分が投影されたXY平面を示す図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ
2 演算部
3 仮想カメラ
4 3次元座標軸
6 背景画像
14 固定ディスク
15 ディスプレイ
16 入力部
41 仮の境界線
61〜63 領域
64,640,642 線分
76 3次元オブジェクト
80 プログラム
81 3次元オブジェクトデータベース
82 背景画像データベース
641,643,645 境界線
644,646 点
S11〜S15,S21〜S27,S231〜S234 ステップ
【発明の属する技術分野】
本発明は、2次元の背景画像上に3次元のオブジェクトを重ねて表示する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、医療、教育、製造、あるいは、流通等の様々な分野において、2次元の背景画像上に3次元空間内のオブジェクト(いわゆる、3次元オブジェクト)を重ねて表示する技術が利用されている。例えば、風景を表す画像上に建造物の3次元オブジェクトを重ね合わせることで、建造物がその風景に及ぼす影響を視覚的に捉えることが可能となる(いわゆる、拡張現実感や複合現実感が得られる。)。このような技術は、主に、複数の画像を利用するステレオ視等の手法を用いることにより実現されている。
【0003】
なお、特許文献1では、3次元対象物が写し出された2次元画像から消失点位置等を特定することにより、3次元対象物の3次元形状モデル(すなわち、3次元オブジェクト)を生成する手法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−319896号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、1枚の背景画像に合わせて3次元オブジェクトを適切に重ねて表示するには、背景画像が示す奥行きや撮影したカメラの位置等の情報(以下、「幾何学的位置情報」と総称する。)に応じて3次元オブジェクトが配置される3次元座標軸を設定する(3次元復元とも呼ばれる。)必要がある。
【0006】
そこで、近年、形状情報が既知の3次元オブジェクトや位置情報が既知のマーカを背景画像中に含ませておき幾何学的位置情報を推定する手法が実施されているが、この手法では、背景画像中に所定の3次元オブジェクトやマーカが含まれている必要がある。
【0007】
一方、1枚の背景画像中から抽出された線分群から消失点位置を求め、消失点位置に基づいて背景画像上に3次元オブジェクトを重ね合わせて表示する手法も知られているが、消失点位置を安定して検出することは困難である。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、奥行きのある空間を表す2次元の背景画像に合わせて3次元座標軸を容易に設定し、3次元オブジェクトを適切に重ねて表示することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、2次元の背景画像上に3次元座標軸にて規定される3次元空間内のオブジェクトを重ねて表示する画像表示装置であって、背景画像のデータおよび3次元空間内のオブジェクトのデータを記憶する記憶部と、前記背景画像に対して3次元座標軸および視点を設定し、前記3次元座標軸および前記視点を基準として前記背景画像に前記オブジェクトを重ね合わせる演算部と、重ね合わされた画像を表示する表示部とを備え、前記演算部が、前記背景画像上に設定された3つの境界線に基づいて前記背景画像に対する3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせを決定する工程と、前記複数の組み合わせのそれぞれに含まれる2つの座標軸により決定される面に前記背景画像から抽出される複数の線分を投影し、投影された複数の線分間の平行または垂直の度合いに関する評価値を求める工程と、前記評価値に基づいて前記複数の組み合わせのうちの一の組み合わせを重ね合わせの基準とされる前記3次元座標軸および前記視点として設定する工程とを実行する。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像表示装置であって、前記演算部が、前記評価値を求める工程において投影される前記複数の線分を含む線分の集合を前記背景画像から抽出する工程をさらに実行する。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像表示装置であって、操作者からの入力を受け付ける入力部をさらに備え、前記演算部が、操作者による入力に基づいて前記線分の集合から前記3つの境界線を設定する工程をさらに実行する。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像表示装置であって、前記複数の組み合わせを決定する工程が、3次元座標軸の候補のうち3つの座標軸が互いにおよそ直交するものを前記複数の組み合わせに含まれる3次元座標軸として決定する。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の画像表示装置であって、前記評価値が、前記投影された複数の線分のうちおよそ平行または垂直となる線分の組数である。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項3に記載の画像表示装置であって、前記線分の集合に含まれる各線分が前記背景画像の外縁まで延長されており、前記3つの境界線を設定する工程が、操作者からの入力に基づいて前記背景画像上に3つの仮の境界線を設定する工程と、各線分の両端点と各仮の境界線の両端点とを結ぶことにより形成される多角形の面積に基づいて前記3つの境界線を特定する工程とを有する。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の画像表示装置であって、前記背景画像が室内を示す画像であり、前記3つの境界線を特定する工程が、前記多角形の面積が最も小さくなる3つの線分を特定する工程と、前記3つの線分のうち、前記室内の床の境界に対応する2つの線分を2つの境界線として決定し、前記2つの境界線の交点を求める工程と、残りの1つの線分を前記交点を通過する位置まで平行移動して残りの境界線として決定する工程とを有する。
【0016】
請求項8に記載の発明は、2次元の背景画像上に3次元座標軸にて規定される3次元空間内のオブジェクトを重ねて表示する画像表示方法であって、背景画像上に設定された3つの境界線に基づいて前記背景画像に対する3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせを決定する工程と、前記複数の組み合わせのそれぞれに含まれる2つの座標軸により決定される面に前記背景画像から抽出される複数の線分を投影し、投影された複数の線分間の平行または垂直の度合いに関する評価値を求める工程と、前記評価値に基づいて前記複数の組み合わせのうちの一の組み合わせを重ね合わせの基準とされる3次元座標軸および視点として設定する工程と、前記3次元座標軸および前記視点を基準として前記背景画像に3次元空間内のオブジェクトを重ね合わせる工程と、重ね合わされた画像を表示する工程とを有する。
【0017】
請求項9に記載の発明は、コンピュータに2次元の背景画像上に3次元座標軸にて規定される3次元空間内のオブジェクトを重ねて表示させるプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、前記コンピュータに、背景画像上に設定された3つの境界線に基づいて前記背景画像に対する3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせを決定する工程と、前記複数の組み合わせのそれぞれに含まれる2つの座標軸により決定される面に前記背景画像から抽出される複数の線分を投影し、投影された複数の線分間の平行または垂直の度合いに関する評価値を求める工程と、前記評価値に基づいて前記複数の組み合わせのうちの一の組み合わせを重ね合わせの基準とされる3次元座標軸および視点として設定する工程と、前記3次元座標軸および前記視点を基準として前記背景画像に3次元空間内のオブジェクトを重ね合わせる工程と、重ね合わされた画像を表示する工程とを実行させる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、2次元の背景画像上に3次元空間内のオブジェクトを重ねて表示する際の背景画像6と3次元座標軸4との幾何学的位置関係のモデル(以下、「カメラモデル」という。)を示す図である。
【0019】
図1に示すカメラモデルでは、背景画像6上の水平方向に対応するα軸、垂直方向に対応するβ軸、および、背景画像6の法線方向に対応するγ軸の3つの座標軸5により規定される座標系(以下、「ワールド座標系」という。)が背景画像6の中心を原点として設定される。ワールド座標系のγ軸上には、背景画像6に正対する仮想カメラ(以下、「視点」とも呼ぶ。)3が配置される。また、仮想カメラ3の背景画像6側には、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸の3次元座標軸4により規定される座標系(以下、「ローカル座標系」という。)が設けられる。図1のカメラモデルでは、背景画像6上にローカル座標系の3次元座標軸4により規定される3次元空間を重ねて仮想カメラ3にて撮像される画像が取得される。これにより、後述するように3次元空間に配置された3次元オブジェクトが背景画像に合成される。
【0020】
図1のカメラモデルでは、ローカル座標系上の座標(X,Y,Z)の点のワールド座標系における座標(α,β,γ)は、数1にて示される。
【0021】
【数1】
【0022】
数1において、Mmはローカル座標系に対する回転行列であり、Mtはワールド座標系におけるローカル座標系の原点位置を示す行列である。回転行列Mmおよび行列Mtを数2にて示すと、回転行列Mmの3つの行ベクトル(m11,m12,m13)、(m21,m22,m23)、および、(m31,m32,m33)の大きさは全て1となるとともに、3つの行ベクトルのうち任意の2つの行ベクトルの内積は0となる。
【0023】
【数2】
【0024】
ここで、背景画像6の水平方向および垂直方向の大きさ(すなわち、図1中のα方向およびβ方向の幅)をともに2と仮定すると、ワールド座標系の点(α,β,γ)を背景画像6上に投影した点(a,b)(すなわち、αβ平面上に投影した点(a,b))は数3のように示される。数3中のθは仮想カメラ3の画角である。なお、背景画像6の中央に配置された線分の長さを2とし、線分の両端と仮想カメラ3とがなす角がθとされてもよい。
【0025】
【数3】
【0026】
以上のように、図1のカメラモデルでは、ローカル座標系の点(X,Y,Z)を背景画像6上に投影した点(a,b)が回転行列Mm、行列Mtおよび画角θ(以下、「パラメータ群」と総称する。)を用いて数1ないし数3により導かれる。よって、背景画像6に整合するローカル座標系の3次元座標軸4の配置および画角θが判れば、その際のパラメータ群が求められ、ローカル座標系の3次元空間内のオブジェクトを2次元の背景画像6上に適切に重ねて表示させることが可能となる。なお、図1のカメラモデルでは、仮想カメラ3の画角θが変更された場合には、背景画像6の全体が仮想カメラ3により映し出されるように視点の位置(すなわち、仮想カメラ3の位置)がγ軸に沿って移動するものとする。
【0027】
図2は本発明の一の実施の形態に係る画像表示装置としての動作を行うコンピュータ1の構造を示す図である。コンピュータ1が実現する画像表示装置では、例えば、室内を撮影した背景画像上にインテリア商品(例えば、家具等)のカタログ用の立体的な画像が表示される(いわゆる、3次元カタログとしての役割が果たされる。)。3次元カタログにおける各種商品は、コンピュータ1において仮想的な有体物(例えば、微小要素の3次元的な集合により表現される3次元画像、彩色を施した3次元サーフェスモデル等)である3次元オブジェクトとして取り扱われる。
【0028】
コンピュータ1は、各種演算処理を行うCPU11、基本プログラムを記憶するROM12および各種情報を記憶するRAM13をバスラインに接続した一般的なコンピュータシステムの構成となっている。バスラインにはさらに、情報記憶を行う固定ディスク14、画像等の各種情報の表示を行うディスプレイ15、操作者からの入力を受け付けるキーボード16aおよびマウス16b(以下、「入力部16」と総称する。)、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体9から情報の読み取りを行う読取装置17、並びに、インターネット等の通信網に接続された通信部18が、適宜、インターフェイス(I/F)を介する等して接続される。
【0029】
コンピュータ1には、事前に読取装置17を介して記録媒体9から読み出される等したプログラム80、3次元オブジェクトデータベース81および背景画像データベース82が固定ディスク14に記憶される。そして、プログラム80がRAM13にコピーされるとともに、CPU11がRAM13内のプログラム80に従って演算処理を実行することにより(すなわち、コンピュータがプログラムを実行することにより)、コンピュータ1が画像表示装置としての動作を行う。なお、プログラム80が、通信部18を介してインターネット上の他のコンピュータから配信されて実行されるアプレット等(例えば、Java(登録商標)言語によるアプレット)である場合には、コンピュータ1においてプログラム80が実行形式のプログラムに変換され、変換後のプログラムに従ってコンピュータ1が画像表示装置としての動作を行う。
【0030】
ここで、3次元オブジェクトデータベース81とは、3次元カタログにおける各種商品である3次元オブジェクトのデータの集合である。また、背景画像データベース82とは、室内を撮影した2次元の背景画像の集合であり、様々な室内を示す複数の背景画像のデータが含まれている。
【0031】
図3は、CPU11がプログラム80に従って動作することにより、CPU11、ROM12、RAM13、固定ディスク14等が実現する画像表示装置としての機能構成を示すブロック図であり、演算部2内に示すブロックがCPU11等により実現される機能を示す。なお、演算部2の機能は専用の電気的回路により実現されてもよく、部分的に電気的回路が用いられてもよい。
【0032】
図4は、コンピュータ1が背景画像上に3次元オブジェクトを重ねて表示する処理の流れを示す図である。以下、コンピュータ1の機能および動作について図2および図3を参照しながら図4に沿って説明を行う。
【0033】
まず、操作者が入力部16を介して入力を行うことにより背景画像が選択される(ステップS11)。例えば、図5に例示するディスプレイ15上のウィンドウ7において、操作者が背景画像選択部71から所望の背景画像を選択することにより、選択された背景画像のデータが固定ディスク14の背景画像データベース82から演算部2の重ね合わせ部21へと出力され、ウィンドウ7上のメイン表示部72に背景画像6が表示される。
【0034】
続いて、コンピュータ1では、背景画像6に対して3次元座標軸および視点を設定する処理が行われる(ステップS12)。すなわち、ステップS12では、図1のカメラモデルにおいて、ローカル座標系の3次元座標軸4が背景画像6に整合した状態となるように設定する処理が行われ、その際のパラメータ群が求められる。なお、ステップS12の処理については、3次元オブジェクトを表示する処理の説明後、詳述する。
【0035】
図6は、3次元座標軸および視点が設定された背景画像6を示す図であり、ウィンドウ7上の操作モード選択部73から視点変更モードを選択することにより表示される画像である。図6では、ローカル座標系の3次元空間において3次元座標軸4のうち2つの座標軸により規定される平面上に描かれた格子縞(グリッドともいう。)が背景画像6上に重ね合わせて表示されており(図1参照)、これにより、操作者はステップS12において3次元座標軸および視点が適切に設定されたことを確認することができる。
【0036】
3次元座標軸および視点が設定されると、ウィンドウ7上の右下部分にある3次元オブジェクト選択部74から操作者による所望の商品の選択を受け付けることにより(ステップS13)、選択された商品を示す3次元オブジェクトが3次元オブジェクトプレビュー部75に表示される。そして、操作者が表示された3次元オブジェクトを3次元オブジェクトプレビュー部75から背景画像6上へと移動する操作(例えば、マウス16bによるドラッグ・アンド・ドロップ操作)を行うことにより、固定ディスク14の3次元オブジェクトデータベース81から選択された商品の3次元オブジェクトのデータが重ね合わせ部21に出力される。
【0037】
重ね合わせ部21では、商品の3次元オブジェクトをローカル座標系の3次元空間内の所定の位置へと配置し、設定された3次元座標軸および視点を基準として背景画像6と3次元空間内の3次元オブジェクトとを重ね合わせる処理(すなわち、設定された3次元座標軸および視点に対して求められたパラメータ群を用いて背景画像6上に3次元オブジェクトを投影する処理)が行われる(ステップS14)。そして、重ね合わされた画像がディスプレイ15に表示される(ステップS15)。コンピュータ1では、ステップS13〜S15が繰り返し行われることにより、図7に示すように背景画像6上に3次元空間内の複数の3次元オブジェクト76が表示される。
【0038】
なお、コンピュータ1では操作者による操作により、3次元オブジェクト76をローカル座標系の3次元空間内において移動または回転し、移動後または回転後の3次元オブジェクト76を背景画像6に重ね合わせて表示させたり、ローカル座標系の3次元座標軸4の尺度を変更し、表示されている全ての3次元オブジェクト76の大きさを変更させることが可能である。
【0039】
次に、3次元座標軸および視点を設定する処理について説明する。図8は、3次元座標軸および視点を設定する処理の流れを示す図であり、図4のステップS12において行われる処理である。
【0040】
ステップS11において背景画像6が選択されると、背景画像6のデータは固定ディスク14の背景画像データベース82から線分抽出部22に対しても出力され、線分抽出部22では、背景画像6から複数の線分が抽出される(ステップS21)。具体的には、まず、図5のメイン表示部72に表示された背景画像6から画像中の物体の輪郭線(すなわち、エッジ)が検出され、図9に示すようなエッジ画像6aが生成される。なお、図9ではメイン表示部72に表示される画像のみを示している。
【0041】
そして、図9のエッジ画像6aに対して直線を検出する手法として知られるハフ(Hough)変換を施すことにより、図10に示すように、背景画像6中に含まれる複数の線分(以下、「抽出線分」ともいう。)64が抽出される。ただし、抽出線分64は背景画像6の外縁まで必要に応じて延長されたものとなっている。図10では抽出された複数の線分64を破線により示している。なお、線分の抽出は他の手法により行われてもよい。
【0042】
続いて、コンピュータ1では境界線を半自動で検出する処理が行われる(ステップS22,S23)。ここで、背景画像6には、窓61aを有する壁面を示す領域(以下、「窓側領域」という。)61、他方の壁面を示す領域(以下、「壁面領域」という。)62、および、矩形の板材が張り合わせられた(いわゆる、フローリングの)床面を示す領域(以下、「床面領域」という。)63が映し出されており、ステップS23において検出される境界線とは、窓側領域61と壁面領域62との間の境界線、壁面領域62と床面領域63との間の境界線、および、床面領域63と窓側領域61との間の境界線をいう。
【0043】
図11は、境界線を検出する処理の流れを示す図であり、ステップS23にて行われる処理を示している。境界線検出処理の際には、背景画像6上には前述のカメラモデルにおけるローカル座標系の3次元座標軸4(または、座標軸のグリッド)が図12に示すように表示される。なお、この段階で表示される3次元座標軸4は境界線検出処理において仮の境界線を設定するために利用されるものである。
【0044】
境界線検出処理では、図1のカメラモデルにおいて3次元座標軸4を移動もしくは回転する処理、または、仮想カメラ3の画角θを変更する処理(すなわち、視点を変更する処理)が、重ね合わせ部21により操作者の入力に基づいて行われ、移動もしくは回転、または、視点の変更後の3次元座標軸4と背景画像6とを重ね合わせた画像がディスプレイ15に表示される。
【0045】
操作者はマウス16b等を操作して3次元座標軸4のX軸を背景画像6中の床面領域63と窓側領域61との間の境界に、Y軸を窓側領域61と壁面領域62との間の境界に、Z軸を壁面領域62と床面領域63との間の境界におよそ沿うように3次元座標軸4を設定する(ステップS231)。これにより、図13に示すように、背景画像6上に投影された3次元座標軸4の各座標軸が各領域61〜63間の境界におよそ沿う仮の境界線を示すこととなる。以下、境界線検出処理において、背景画像6上に投影された3次元座標軸4を仮の境界線群4と呼ぶ。
【0046】
続いて、コンピュータ1では、ステップS21において抽出された線分64の集合のうち仮の境界線群4のそれぞれに対応する3つの線分が特定される(ステップS232)。図14は、3つの線分を特定する様子を説明するための図であり、仮の境界線群4のうちX軸に対応する1つの仮の境界線41(但し、背景画像6の外縁まで伸びている。)、および、複数の抽出線分64のうち2つの線分64(2つの線分64も背景画像6の外縁まで必要に応じて延長されたものである。)のみを示している(図10参照)。
【0047】
3つの線分を特定する際には、各抽出線分64に関して両端点と仮の境界線41の両端点とを結ぶことにより形成される多角形(すなわち、図14中の平行斜線を付して示す四角形)の面積が境界線特定部23において算出される。このとき、仮の境界線41の両端点は背景画像6の外縁との交点において規定される。
【0048】
境界線特定部23では、仮の境界線群4の各境界線について複数の抽出線分64のそれぞれとの組み合わせにより形成される多角形の面積が算出され、各仮の境界線において多角形の面積が最も小さくなる組み合わせを構成する抽出線分64が対応する線分として特定される。なお、仮の境界線に対応する線分は他の手法(例えば、仮の境界線と抽出線分64との端点間の距離に基づいて求める手法等)により求められてもよいが、上記のように多角形の面積を求めることにより、容易かつ適切に対応する線分を特定することができる。
【0049】
図15は、特定された抽出線分641,642,643を一点鎖線にて示す図であり、抽出線分641〜643のそれぞれが、仮の境界線群4のX軸,Y軸,Z軸に対応している。
【0050】
3つの抽出線分641〜643が特定されると、交点算出部24において、床面領域63の境界線となる2つの線分の交点が求められる(ステップS233)。すなわち、図15の背景画像6において、抽出線分641が床面領域63と窓側領域61との間の境界線、抽出線分643が床面領域63と壁面領域62との間の境界線としてそれぞれ決定され、境界線641と境界線643との交点644が求められる。そして、残りの1つの抽出線分642が交点644を通過するように平行移動され(ステップS234)、図15中において二点鎖線にて示す平行移動後の新たな線分645が、窓側領域61と壁面領域62との間の境界線として決定される。なお、3つの抽出線分641〜643が一点で交わっている場合には、抽出線分642が、窓側領域61と壁面領域62との間の境界線として決定され、ステップS234の処理は省略される。
【0051】
以上のように、境界線検出処理では、操作者が仮の境界線群4を設定するのみで(いわゆる、半自動で)、抽出線分64の集合から3つの境界線641,643,645を容易かつ適切に設定することができ、特に、室内を示す背景画像において、3つの境界線のうち床面領域63の境界に対応する2つの境界線以外の残りの1つの境界線を適切に特定することができる。
【0052】
また、境界線検出処理は、操作者の操作により(すなわち、手動により)設定されてもよく、操作者が手動により境界線を検出する場合には(図8中のステップS22)、例えば、操作者がマウス16b等を操作して背景画像6上の2点を特定することにより各境界線が設定されたり、背景画像6上に表示された複数の抽出線分64から各領域61〜63の境界に対応する抽出線分64を直接選択する等して境界線が設定される(ステップS24)。また、選択された抽出線分64に対して、図11のステップS233,S234の処理が自動で行われてもよい。
【0053】
ここで、カメラモデルにおいて、設定された境界線641,643,645はローカル座標系の3次元座標軸4を背景画像6上に投影したものであると考えることができ、その場合には、3次元座標軸4の原点は視点3と背景画像6上の点644とを結ぶ線分上であればいずれの位置に配置されてもよい。そこで、ここでは説明の便宜上、図16に示すように、ローカル座標系の3次元座標軸4の原点を背景画像6上の点644に配置させたカメラモデルを想定することとし(もちろん、ローカル座標系の原点は視点3と背景画像6上の点644とを結ぶ線分上の他の点であってもよい。)、これにより、ワールド座標系におけるローカル座標系の原点位置(すなわち、数1中の行列Mt)が決定されるとともに、3次元座標軸4の各座標軸の配置が制約されることとなる。
【0054】
例えば、図16のカメラモデルにおいて、背景画像6上の原点644を始点とするX軸の基底ベクトルについて考えると、X軸基底ベクトルが背景画像6上の境界線641上に投影されるには、X軸基底ベクトルの終点は、視点3と境界線641の一の端点646と原点644とにより結ばれた領域(図16中の平行斜線を付す領域)51内に存在する必要がある。
【0055】
図17は、X軸基底ベクトルの存在する領域51を示す図である。組み合わせ決定部25では、原点644から視点3と端点646とを結ぶ線分を等分割する複数の点へとそれぞれ向かう複数の基底ベクトルが生成され、一の画角θ(すなわち、視点3の一の候補位置)に対するX軸基底ベクトルの候補としてそれぞれ取り扱われる。Y軸基底ベクトルおよびZ軸基底ベクトルについても同様に一の画角θにおける複数の基底ベクトルの候補が生成される。なお、一の画角θにおける複数の基底ベクトルの候補は、他の手法(例えば、基底ベクトルと境界線641とのなす角が複数通りに変更される等)により生成されてもよい。
【0056】
組み合わせ決定部25では、さらに、画角θを複数通りに変更して(すなわち、視点3の配置を複数通りに変更して)、各視点3の配置においても同様にX軸基底ベクトル、Y軸基底ベクトルおよびZ軸基底ベクトルの候補が生成される。そして、複数通りの視点3の配置のそれぞれにおいて、X軸基底ベクトルの候補、Y軸基底ベクトルの候補、および、Z軸基底ベクトルの候補を組み合わせることにより、1つのX軸基底ベクトル、Y軸基底ベクトルおよびZ軸基底ベクトル並びに一の視点の配置を1つのデータセットとする複数のデータセットが生成される。
【0057】
続いて、組み合わせ決定部25では、複数のデータセットのうちそれぞれに含まれる3つの基底ベクトルが互いにおよそ直交するデータセットが選択される。具体的には、ワールド座標系におけるローカル座標系のX軸基底ベクトルをVX、Y軸基底ベクトルをVY、Z軸基底ベクトルをVZとすると、X軸基底ベクトルVXとY軸基底ベクトルVYとの内積、Y軸基底ベクトルVYとZ軸基底ベクトルVZとの内積、および、Z軸基底ベクトルVZとX軸基底ベクトルVXとの内積の和である評価値f1が、数4に示すようにして求められる。
【0058】
【数4】
【0059】
そして、評価値f1が所定のしきい値よりも小さくなるデータセットが、3つの基底ベクトルが互いにおよそ直交するデータセットと判定され、3次元座標軸および視点の配置の評価対象の組み合わせとして評価値算出部26に出力される(ステップS25)。
【0060】
ここで、一般的に、実際の室内の壁面や床面には、窓枠や床面の板材あるいは壁面に飾られた額縁といったように、各面において水平または垂直となる線分の要素を多く含んでいる場合が多い。
【0061】
そこで、評価値算出部26では、入力された複数の組み合わせ(すなわち、評価対象のデータセット)のそれぞれにおいて、基底ベクトルVX,VY,VZにそれぞれ対応するX軸,Y軸,Z軸のうち2つの座標軸により決定されるローカル座標系のXY平面、YZ平面およびZX平面が、図18に示すように想定される。そして、ステップS21において抽出された複数の線分64がローカル座標系の各平面に投影される。このとき、各平面には背景画像6上の対応する領域(すなわち、XY平面に対する窓側領域61、YZ平面に対する壁面領域62、および、ZX平面に対する床面領域63(図16参照))を通過する抽出線分64の集合のみが投影されることとなる。図19は、背景画像6上の2つの抽出線分64が投影されたXY平面を示す図であり、2つの投影された抽出線分640のみを示している。
【0062】
評価値算出部26では、各平面において、投影された複数の抽出線分640から互いにおよそ平行または垂直となる抽出線分64の組数が、評価値として求められる(ステップS26)。例えば、XY平面に投影された抽出線分640のうちおよそ平行または垂直となる抽出線分640の組数gXYは、数5により求められる。
【0063】
【数5】
【0064】
ここで、kp,kqはローカル座標系のXY平面に投影された抽出線分640であり、nは投影された抽出線分640の本数である。また、t(kp,kq)は抽出線分kpと抽出線分kqとのなす角であり、λは2つの線分がおよそ平行または垂直であるか否かを判定する所定のしきい値である。
【0065】
評価値算出部26では、ローカル座標系のYZ平面およびZX平面に関しても同様に、組数gYZ,gZXが求められ、数6のように全ての平面における組数の和が評価値f2として求められる。
【0066】
【数6】
【0067】
評価値f2は評価対象の複数の組み合わせのそれぞれについて求められて比較部27へと出力され、評価値f2が最大となる組み合わせが特定される。特定された組み合わせのデータセットは、重ね合わせ部21に出力され、その組み合わせに係る3次元座標軸および視点がローカル座標系の3次元座標軸4および視点3(または、画角θ)として設定され(ステップS27)、そのときのパラメータ群が特定される。これにより、前述のようにローカル座標系により規定される3次元空間に配置された3次元オブジェクトが、背景画像6上に適切に重ね合わされて表示される。
【0068】
以上のように、コンピュータ1では、背景画像6上に設定された3つの境界線に基づいて決定された3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせのそれぞれについて、組み合わせに含まれる2つの座標軸により決定される面に背景画像6から抽出される複数の線分64が投影される。そして、投影された複数の線分のうちおよそ平行または垂直となる線分の組数に関する評価値が求められ、評価値に基づいて選択された一の組み合わせに係る3次元座標軸および視点が背景画像6に対して設定される。これにより、コンピュータ1では背景画像6に応じた3次元座標軸および視点を容易に設定することができ、背景画像6上に3次元空間内の3次元オブジェクトを適切に重ね合わせて表示することができる。その結果、操作者は商品と背景画像6に示された室内との調和等を視覚的に捉えることが可能となる。
【0069】
また、コンピュータ1では、組み合わせ決定部25において3つの基底ベクトルが互いにおよそ直交するデータセットが選択されて評価値算出部26に出力されるため、評価値算出部26における演算処理量が軽減され、背景画像に応じた3次元座標軸および視点の組み合わせを短時間に特定し、設定することができる。
【0070】
なお、コンピュータ1では、必要に応じて操作者により設定された3次元座標軸4を移動もしくは回転する操作、または、画角θを変更する操作が行われ、設定された3次元座標軸および視点が調整されてもよい。
【0071】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。
【0072】
評価値f2は、必ずしも投影された複数の線分のうちおよそ平行または垂直となる線分の組数に関するものである必要はなく、投影された複数の線分間の平行または垂直の度合いに関するものであれば、いかなるものであってもよい。
【0073】
背景画像データは、操作者により予め用意されてもよい。これにより、例えば、操作者の部屋を撮影した画像に3次元オブジェクトを配置することも可能となる。また、背景画像データは必ずしも室内を撮影した画像である必要はなく、エクステリア商品等の3次元カタログでは、建物の外観を撮影した画像であってもよい。
【0074】
コンピュータ1は、3次元オブジェクトを背景画像上に効率よく適切に表示するため、3次元カタログを表示する用途に特に適しているが、背景画像に3次元オブジェクトを重ねて表示するのであれば他の用途に使用されてもよい。
【0075】
画像表示装置としての機能は、コンピュータに準ずる機能を有する他のもの(例えば、携帯情報端末等)により実現されてもよい。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、背景画像に応じた3次元座標軸および視点を容易に設定することができ、背景画像上に3次元空間内のオブジェクトを適切に重ね合わせて表示することができる。
【0077】
また、請求項4の発明では、背景画像に応じた3次元座標軸および視点を短時間に設定することができる。
【0078】
また、請求項6の発明では、3つの境界線を容易に特定することができ、請求項7の発明では、室内を示す背景画像の3つの境界線のうち床の境界に対応する2つの境界線以外の残りの1つの境界線を適切に特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラモデルを示す図である。
【図2】コンピュータの構造を示す図である。
【図3】コンピュータの機能構成を示すブロック図である。
【図4】背景画像上に3次元オブジェクトを重ねて表示する処理の流れを示す図である。
【図5】ウィンドウを例示する図である。
【図6】3次元座標軸および視点が設置されたウィンドウを例示する図である。
【図7】3次元オブジェクトが配置されたウィンドウを例示する図である。
【図8】3次元座標軸および視点を設定する処理の流れを示す図である。
【図9】エッジ画像を示す図である。
【図10】複数の線分が抽出された背景画像を示す図である。
【図11】境界線を検出する処理の流れを示す図である。
【図12】3次元座標軸が表示された背景画像を示す図である。
【図13】仮の境界線が設定された背景画像を示す図である。
【図14】3つの線分を特定する様子を説明するための図である。
【図15】境界線が設定された背景画像を示す図である。
【図16】ローカル座標系の原点が背景画像上に配置されたカメラモデルを示す図である。
【図17】X軸基底ベクトルの存在する領域を示す図である。
【図18】ローカル座標系の平面が想定されたカメラモデルを示す図である。
【図19】抽出線分が投影されたXY平面を示す図である。
【符号の説明】
1 コンピュータ
2 演算部
3 仮想カメラ
4 3次元座標軸
6 背景画像
14 固定ディスク
15 ディスプレイ
16 入力部
41 仮の境界線
61〜63 領域
64,640,642 線分
76 3次元オブジェクト
80 プログラム
81 3次元オブジェクトデータベース
82 背景画像データベース
641,643,645 境界線
644,646 点
S11〜S15,S21〜S27,S231〜S234 ステップ
Claims (9)
- 2次元の背景画像上に3次元座標軸にて規定される3次元空間内のオブジェクトを重ねて表示する画像表示装置であって、
背景画像のデータおよび3次元空間内のオブジェクトのデータを記憶する記憶部と、
前記背景画像に対して3次元座標軸および視点を設定し、前記3次元座標軸および前記視点を基準として前記背景画像に前記オブジェクトを重ね合わせる演算部と、
重ね合わされた画像を表示する表示部と、
を備え、
前記演算部が、
前記背景画像上に設定された3つの境界線に基づいて前記背景画像に対する3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせを決定する工程と、
前記複数の組み合わせのそれぞれに含まれる2つの座標軸により決定される面に前記背景画像から抽出される複数の線分を投影し、投影された複数の線分間の平行または垂直の度合いに関する評価値を求める工程と、
前記評価値に基づいて前記複数の組み合わせのうちの一の組み合わせを重ね合わせの基準とされる前記3次元座標軸および前記視点として設定する工程と、
を実行することを特徴とする画像表示装置。 - 請求項1に記載の画像表示装置であって、
前記演算部が、前記評価値を求める工程において投影される前記複数の線分を含む線分の集合を前記背景画像から抽出する工程をさらに実行することを特徴とする画像表示装置。 - 請求項2に記載の画像表示装置であって、
操作者からの入力を受け付ける入力部をさらに備え、
前記演算部が、操作者による入力に基づいて前記線分の集合から前記3つの境界線を設定する工程をさらに実行することを特徴とする画像表示装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載の画像表示装置であって、
前記複数の組み合わせを決定する工程が、3次元座標軸の候補のうち3つの座標軸が互いにおよそ直交するものを前記複数の組み合わせに含まれる3次元座標軸として決定することを特徴とする画像表示装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の画像表示装置であって、
前記評価値が、前記投影された複数の線分のうちおよそ平行または垂直となる線分の組数であることを特徴とする画像表示装置。 - 請求項3に記載の画像表示装置であって、
前記線分の集合に含まれる各線分が前記背景画像の外縁まで延長されており、
前記3つの境界線を設定する工程が、
操作者からの入力に基づいて前記背景画像上に3つの仮の境界線を設定する工程と、
各線分の両端点と各仮の境界線の両端点とを結ぶことにより形成される多角形の面積に基づいて前記3つの境界線を特定する工程と、
を有することを特徴とする画像表示装置。 - 請求項6に記載の画像表示装置であって、
前記背景画像が室内を示す画像であり、
前記3つの境界線を特定する工程が、
前記多角形の面積が最も小さくなる3つの線分を特定する工程と、
前記3つの線分のうち、前記室内の床の境界に対応する2つの線分を2つの境界線として決定し、前記2つの境界線の交点を求める工程と、
残りの1つの線分を前記交点を通過する位置まで平行移動して残りの境界線として決定する工程と、
を有することを特徴とする画像表示装置。 - 2次元の背景画像上に3次元座標軸にて規定される3次元空間内のオブジェクトを重ねて表示する画像表示方法であって、
背景画像上に設定された3つの境界線に基づいて前記背景画像に対する3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせを決定する工程と、
前記複数の組み合わせのそれぞれに含まれる2つの座標軸により決定される面に前記背景画像から抽出される複数の線分を投影し、投影された複数の線分間の平行または垂直の度合いに関する評価値を求める工程と、
前記評価値に基づいて前記複数の組み合わせのうちの一の組み合わせを重ね合わせの基準とされる3次元座標軸および視点として設定する工程と、
前記3次元座標軸および前記視点を基準として前記背景画像に3次元空間内のオブジェクトを重ね合わせる工程と、
重ね合わされた画像を表示する工程と、
を有することを特徴とする画像表示方法。 - コンピュータに2次元の背景画像上に3次元座標軸にて規定される3次元空間内のオブジェクトを重ねて表示させるプログラムであって、前記プログラムのコンピュータによる実行は、前記コンピュータに、
背景画像上に設定された3つの境界線に基づいて前記背景画像に対する3次元座標軸および視点の配置の複数の組み合わせを決定する工程と、
前記複数の組み合わせのそれぞれに含まれる2つの座標軸により決定される面に前記背景画像から抽出される複数の線分を投影し、投影された複数の線分間の平行または垂直の度合いに関する評価値を求める工程と、
前記評価値に基づいて前記複数の組み合わせのうちの一の組み合わせを重ね合わせの基準とされる3次元座標軸および視点として設定する工程と、
前記3次元座標軸および前記視点を基準として前記背景画像に3次元空間内のオブジェクトを重ね合わせる工程と、
重ね合わされた画像を表示する工程と、
を実行させることを特徴とするプログラム。
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JP2003043687A JP2004252815A (ja) | 2003-02-21 | 2003-02-21 | 画像表示装置、画像表示方法およびプログラム |
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2003
- 2003-02-21 JP JP2003043687A patent/JP2004252815A/ja active Pending
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