JP2004251108A - 道路等の舗装体 - Google Patents

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JP2004251108A JP2004023789A JP2004023789A JP2004251108A JP 2004251108 A JP2004251108 A JP 2004251108A JP 2004023789 A JP2004023789 A JP 2004023789A JP 2004023789 A JP2004023789 A JP 2004023789A JP 2004251108 A JP2004251108 A JP 2004251108A
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喜久 佐藤
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一 五伝木
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信典 三木
Hideo Wada
英男 和田
Koichi Inoue
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Hiroyoshi Hamamoto
弘喜 浜本
Hideo Takeshima
英雄 竹島
Takao Yoshino
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Abstract

【課題】 舗装面温度上昇を低減することで高温化を抑えて環境を快適化し、ヒートアイランド現象の緩和にも十分に貢献できる道路等の舗装体を提供する。
【解決手段】 太陽光の可視領域で吸収を示し赤外領域で反射を示す顔料と、溶剤可溶アクリル系樹脂、アクリル系エマルション樹脂、ウレア樹脂、エポキシ系樹脂、溶剤可溶ふっ素系樹脂、ふっ素系エマルション樹脂のいずれか1つまたは2つ以上から選択するビヒクルと、必要に応じて白色顔料とを含有する遮熱塗料を塗布した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、舗装面温度上昇を低減することで高温化を抑えて環境を快適化し、ヒートアイランド現象の緩和にも十分に貢献できる道路等の舗装体に関するものである。
道路舗装に代表されるアスファルト舗装は、一般的に黒色であるため太陽光のエネルギーを吸収し易く、特に夏期においては路面温度が高くなりやすい。また、自然地盤のように潜熱による熱の放出が期待できないことから路面温度が高くなり易い。特に、夏期において路面温度が60℃程度に達することもあり、都市部では舗装比率が高く、環境温度が上昇し夜になっても気温が低下せず、いわゆるヒートアイランド現象が問題となっている。
このような道路舗装におけるヒートアイランド現象を防止する方法としては、舗装体にミクロな連続空隙を生じさせ当該連続空隙内に降雨時等における水分を保水し、さらに毛管上昇作用により、舗装体に保水した水分を舗装体表面に移動させ、舗装体表面にて水分を蒸発させることによって舗装体の表面温度上昇を抑制しようとする保水性舗装の技術がある。
特願2000−123287(特開2001−303504号公報)
前記特許文献1はその一例を示すもので、セメントと吸水率が非常に高い多孔質フィラーとを配合したスラリー状充填材をつくり、そしてこのスラリー状充填材を成型された開粒度アスファルト舗装体の空隙内に注入する。
なお、保水性舗装に関する技術としては、他にも開粒度アスファルト舗装体の空隙に保水機能を付加した特殊グラウトで充填し、保水力を高めた技術が種々提案されている。
しかし、前記保水性舗装によるヒートアイランド現象防止では、保水性を維持するために水補給をどうするかという問題があり、さらに、舗装自体を特殊な構造とすることになり、耐久性や騒音の発生の解消等の実用に耐えうる舗装構造を維持するのが困難である。また、開粒度アスファルト混合物の空隙を確保して置かねばならない排水性舗装や透水性舗装などでは、その機能を損なうおそれもある。
本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、舗装体の高温化を抑えて、環境を快適化し、ヒートアイランド現象の緩和にも十分に貢献できるものであり、舗装自体の構造には変化をもたらすことなく、従って、低騒音性や雨天での安全性に優れる排水性舗装や透水性舗装にも使用でき、また、新設舗装に限らず、既設舗装にも適用でき、コーティングを行うだけで簡単かつ迅速に実現できる道路等の舗装体を提供することにある。
本発明は前記目的を達成するため、第1に、太陽光の可視領域で吸収を示し赤外領域で反射を示す顔料と溶剤可溶アクリル系樹脂、アクリル系エマルション樹脂、ウレア樹脂、エポキシ系樹脂、溶剤可溶ふっ素系樹脂、ふっ素系エマルション樹脂のいずれか1つまたは2つ以上から選択するビヒクルと、必要に応じて白色顔料とを含有する遮熱塗料を塗布したことを要旨とするものである。
第2に、太陽光の可視領域で吸収を示し赤外領域で反射を示す顔料とビヒクルと、必要に応じて白色顔料とを含有する遮熱塗料を塗膜厚さを50〜1,000μmで塗布したことを要旨とするものである。
第3に、赤外領域で反射を示す顔料は、JIS A5759に定義される日射反射率が10%以上であること、第4に、遮熱塗料は、JIS K5665のタイヤ付着性試験で30分以内の性能を有すること、第5に、塗膜厚さを50〜1,000μmで塗布する遮熱塗料は、現場透水性試験で1,000cc/15秒以上の性能を有すること、第6に、遮熱塗料の塗膜上にモミスリ処理した粒径0.1〜3.0mmのガラスカレットを0.1〜5.0kg/mで散布すること、第7に、最上面に、空気中の窒素酸化物(NOx)等の分解性能を有する塗料を塗装することを要旨とするものである。
第8に、各種アスファルト舗装面またはコンクリート舗装面は密粒舗装、排水性舗装など道路の舗装面であることを要旨とするものである。
本発明の道路等の舗装体は、高温化を抑えて、環境を快適化し、ヒートアイランド現象の緩和にも十分に貢献できるものであり、舗装自体の構造には変化をもたらすことなく、従って、低騒音性や雨天での安全性に優れる排水性舗装や透水性舗装、保水性舗装にも使用でき、また、新設舗装に限らず、既設舗装にも適用でき、コーティングを行うだけで簡単かつ迅速に実現できるものである。
請求項1ないし請求項3記載の本発明によれば、各種アスファルト舗装面は遮熱塗料を塗布することにより、熱を舗装内部に吸収することがなく、温度上昇による高温化を抑えることができる。しかも、温まった場合でも放熱量は少なくなる。その結果、熱を舗装内部に吸収することがなく、高温化を抑え、また、放熱量が少ないため、周囲温度に対して影響を与えることが少なくなるので、環境を快適化し、ヒートアイランド現象の緩和にも十分に貢献できる。
また、遮熱塗料を塗布というコーティングを行うだけで簡単かつ迅速に施工でき、密粒舗装、排水性舗装、透水性舗装、保水性舗装など舗装構造の内容に関わらず、また、新設、既設に関わらず施すことができる。
さらに、遮熱塗料は、可視領域で吸収を示し、赤外領域で反射を示す顔料により、可視領域で吸収を示し、赤外領域において光吸収が少なく、高い反射率を有するため、熱エネルギーの吸収が少なく、塗膜の熱劣化を抑制すると共に、舗装面の温度上昇を防ぐことができる。
さらに、遮熱塗料は、耐候性の優れたビヒクルを用いるものであり、ここに耐候性に優れたビヒクルとは、耐黄変性、保色性、光沢保持性、耐薬品性、及び耐白亜化性等に優れたビヒクルをいい、塗料形態は水性もしくは溶剤型であり、造膜方式は常温乾燥型または反応硬化型のいずれも用いることができる。このようなビヒクルを可視領域で吸収を示し、赤外領域では反射を示す顔料と共に用いることにより、塗膜及び舗装面全体としての優れた遮熱性及び耐候性を得ることができる。
可視領域で吸収を示し赤外領域では反射を示す顔料はカーボンブラック等と同様に、黒色、濃茶色等の濃彩色を呈する濃彩色反射顔料であるが、白色顔料等を必要に応じて組み合わせて塗料を調整することができる。しかも、カーボンブラック等の黒色顔料を混色する場合に比較すると、塗膜の熱エネルギーの吸収が少ないため変退色等が起こりにくい。
請求項4記載の本発明によれば、道路の舗装において舗装体の温度上昇を抑制するため、車の轍が付かないようにすることができる。
請求項5記載の本発明によれば、遮熱塗料は薄い膜厚により、雨水の浸透を確保でき、排水性舗装や透水性舗装、保水性舗装に適用する場合でも、遮熱塗料の塗布がそれらの機能を阻害してしまうことはない。
請求項6記載の本発明によれば、モミスリ処理した粒径0.1〜3.0mmのガラスカレットを0.1〜5.0kg/mで散布したので、これが滑り止め舗装材となり、比重、吸水率、すりへり減量等が規格値の範囲にあることはもちろん、反射性、彩色性を兼ね備えているほか、ガラスカレットを用いたので経済性に優れているという効果を有する。
請求項7記載の本発明によれば、遮熱塗料を塗装した後に最上面に、空気中の窒素酸化物(NOx)等の分解性能を有する塗料として、汚染防止用クリヤー等の上塗りを施すことができる。上塗りによって、塗膜の密着性、耐水性等を向上させることができ、また大気中の塵埃による汚染を防止し、赤外領域での反射低下を防ぐことができる。上塗り塗料としては、アクリル系、ポリエステル系の汚染防止用クリヤー等が適用可能であり、特に紫外線防止剤を添加したり、沈降性硫酸バリウム等の体質顔料を分散添加した有機無機複合系樹脂は、汚染防止効果が優れており好適に用いられる。さらに、上塗りの膜厚は、遮熱性塗料を完全に覆うことができれば特に限定されるものではないが、1〜50μm程度とすることが好ましい。
請求項8記載の本発明によれば、各種舗装体の昇温をおさえることができ、舗装体の昇温などによる轍発生を軽減することになり、ひいては舗装体の耐久性の向上につながる。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。本発明の舗装体は、各種アスファルト舗装面に遮熱塗料を塗布するが、対象となる舗装面は、道路の場合は密粒舗装、排水性舗装、透水性舗装、保水性舗装など道路の舗装面である。
次に、遮熱塗料について説明する。本発明で使用する遮熱塗料は、可視領域で吸収を示し、赤外領域では反射を示す顔料を用いるものである。このように顔料が可視領域で吸収を示すため、カーボンブラック等と同様に、黒色、濃茶色等の濃彩色を呈する。しかし、赤外領域において光吸収が少なく、高い反射率を有するため、熱エネルギーの吸収が少なく、塗膜の熱劣化を抑制すると共に、塗膜及び被塗物の温度上昇を防ぐことができる。
顔料は、赤外領域で反射を示す着色顔料であり、JIS A5759に定義される建築用熱線遮蔽及びガラス飛散防止フィルムで規定されている分光反射率(Rλi)により算出される780〜2100nmの領域における日射反射率が10%以上であって、かつCIE 1976 L*a*b*色空間におけるL*値が80以下の有機系または有機系および無機系の太陽熱遮蔽顔料(白色顔料を含まず)である。
有機系着色顔料としては、例えば下記顔料があるが特に限定されるものでないことはいうまでもない。
太陽熱遮蔽顔料1:(黄色)
SYMULER FAST YELLOW 4192 ベンツイミダゾロン
大日本インキ化学工業(株)製
太陽熱遮蔽顔料2:(赤色)
FASTONGN SUPER RED 500RG キナクリドン
大日本インキ化学工業(株)製
太陽熱遮蔽顔料3:(赤色)
FASTONGN SUPER RED ATY ジアミノアンスラキノニル
大日本インキ化学工業(株)製
太陽熱遮蔽顔料4:(黄色)
FASTONGN SUPER VIOLET RVS
ジオキサジン
大日本インキ化学工業(株)製
太陽熱遮蔽顔料5:(赤紫色)
FASTONGN SUPER MAGENTA R キナクリドン
大日本インキ化学工業(株)製
太陽熱遮蔽顔料6:(青色)
FASTONGN SUPER BLUE 6070S
インダンスロン
大日本インキ化学工業(株)製
太陽熱遮蔽顔料7:(青色)
FASTONGN BLUE RSK
フタロシアニン α
大日本インキ化学工業(株)製
太陽熱遮蔽顔料8:(青色)
FASTONGN BLUE 5380 フタロシアニン β
大日本インキ化学工業(株)製
太陽熱遮蔽顔料9:(緑色)
FASTONGN GREEN MY
ハロゲン化フタロシアニン
大日本インキ化学工業(株)製
太陽熱遮蔽顔料10:(黒色)
クロモファインブラックA−1103 アゾメチアゾ系
大日精化(株)製
太陽熱遮蔽顔料11:(黒色)
FASTONGN SUPER BLACK MX
大日本インキ化学工業(株)製
無機系着色顔料としては、例えば下記顔料があるが特に限定されるものでないことはいうまでもない。
太陽熱遮蔽顔料A:(黄色)イエロー10401 CERDEC社製
(黄色)イエロー10408 CERDEC社製
太陽熱遮蔽顔料B:(赤)ブラウン10348 CERDEC社製
太陽熱遮蔽顔料C:(緑)グリーン10405 CERDEC社製
太陽熱遮蔽顔料D:(青)ブルー10336 CERDEC社製
太陽熱遮蔽顔料E:(紫)ブラウン10364 CERDEC社製
太陽熱遮蔽顔料F:(黒)ブラウン10363 CERDEC社製
太陽熱遮蔽顔料G:(黒)BLACK411
The Shepherd Color Company社製
太陽熱遮蔽顔料H:(黒)ダイピロキサイドブラック9590
大日精化(株)製
太陽熱遮蔽顔料I:(黄)シコパールイエローL−1110
BASF社製
なお、その他の顔料として、特に限定されるものでないことはいうまでもないが、例えば、マイカ粉、アルミニウム粉等の鱗片状顔料や、酸化チタンあるいは酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化カルシウム又は酸化亜鉛等が好ましい物質である。
前記有機系または無機系の各種顔料を必要により2種以上併用してもよいことはいうまでもない。また、太陽熱遮蔽顔料の分散粒径は、耐汚染性の点から30μm以下であることが必要であるが、特に20μm以下であることが望ましい。30μmを超える粗い粒子の顔料を使用すると、塗膜に細かい凹凸が生じ、特に凹部に塵埃、煤煙等が付着し、塗膜表面が汚染され易くなり、太陽熱遮蔽効果の維持が困難となる。
なお、太陽熱遮蔽顔料の粒径については、特に限定されるものではないが、赤外領域で反射を示すその他の顔料と同程度であることが好ましく、耐汚染性の点から30μm以下、特に20μm以下であることが望ましい。粗い粒子の顔料を使用すると、塗膜に細かい凹凸が生じて塗膜表面が汚染され易くなり、太陽熱遮蔽効果が阻害されるおそれがあるのは赤外領域で反射を示す太陽熱遮蔽顔料と同様である。
さらに、以上のような太陽熱遮蔽顔料の使用量が塗料固形分中2〜60重量%の範囲内であるとする。該顔料使用量が合計2重量%未満の場合には太陽熱遮蔽効果にかけ、また、60重量%を超える場合には塗膜中の顔料量が多くなりすぎて耐白亜化性が悪くなり、この結果耐候性に欠けることとなる。この場合、ここにいう固形分とは、塗料組成物の中で加熱しても揮発又は蒸発しない物質を意味し、一般には塗膜となるべき成分を指すものであって、具体的には顔料、ビヒクル中の樹脂分、その他の添加剤を指すものである。
さらに本発明に用いる遮熱塗料は、耐候性の優れたビヒクルを用いる。ここでいう耐候性に優れたビヒクルとは、耐黄変性、保色性、光沢保持性、耐薬品性、及び耐白亜化性等に優れたビヒクルをいい、塗料形態は水性もしくは溶剤型であり、造膜方式は常温乾燥型または反応硬化型のいずれも用いることができる。このようなビヒクルを前記太陽熱遮蔽顔料と共に用いることにより、塗膜及び舗装全体としての優れた遮熱性及び耐候性を得ることができる。
前記の耐候性の優れたビヒクルの具体例としては、その主成分に、溶剤可溶アクリル系樹脂、アクリル系エマルション樹脂、脂肪族硬化樹脂を使用したウレア樹脂、ビスFエポキシ樹脂を使用したエポキシ樹脂、溶剤可溶ふっ素系樹脂、ふっ素系エマルション樹脂等を用いたものを挙げることができ、その中でもアクリル系樹脂、ウレア素系樹脂は好適に用いられる。
ビヒクルの具体例として下記のものがある。
〔1.溶剤可溶アクリル系樹脂(代表)〕
品 名 メーカー
1)ACR615 日本ペイント(株)
2)ACR616 日本ペイント(株)

〔2.アクリル系エマルション(代表)〕
品 名 メーカー
1)サイビノールNLW−1 サイデン化学(株)
2)ファーストラック53 ROHM AND HAAS

〔3.脂肪族、ウレア樹脂(代表)〕
品 名 メーカー
1)EPL−8−A SPI
2)EPL−8−B SPI

〔4.ビスF、エポキシ系樹脂(代表)〕
品 名 メーカー
1)YDF170 東都化成(株)
2)エポメート817 昭和シェル(株)
3)HL107 東都化成(株)

〔5.溶剤可溶ふっ素系樹脂(代表)〕
品 名 メーカー
1)ゼッフル GK−500 ダイキン工業(株)
2)ゼッフル GK−510 ダイキン工業(株)
3)ルミフロン 200 旭硝子(株)

〔6.ふっ素系エマルション樹脂(代表)〕
品 名 メーカー
1)ゼッフル SE−310 ダイキン工業(株)
2)ルミフロン FE−4300 旭硝子(株)
また、本発明においては、前記の太陽熱遮蔽顔料に加え、白色顔料として二酸化チタン顔料を併用し、明度の調整を行うこともできる。さらに、必要に応じて白色系体質顔料を含有するものとする。白色顔料例としてはタイペークCR−97〔石原産業(株)製〕が好適である。
さらに、光揮材であるリン片状物質を少なくとも一種以上含有させることもある。リン片状物質として、径が50μm以下の例えばガラスフレーク、マイカ等が用いる。なお、リン片状の金属としては、例えばステンレス、アルミニウム箔等も市販されているが熱伝導率の点でガラスフレーク、マイミエームフレークが優れている。またその大きさは50μm以下特に20μm以下であることが好ましい。50μmを越えるとリン片状物質によって塗膜に凹凸を生じ、上層塗膜に悪影響を及ぼすと共にリン片状物質が平らにならばぬことにより断熱性の効果、耐食性の効果も低減する。特にこの物質が20μm以下ではビヒクルとの割合を適正な値とすることによりリン片が塗膜面と平行にならび、この結果ち密な層が形成され水透過の行路が延長するいわゆるラビリンス効果が生じ、これによって低音性と雨天での安全性が向上するとともに断熱性の効果も向上する。
この光揮材は下記のものから選択する。
〔1.アルミ箔(代表)〕
品名 メーカー 粒径
1)アルペースト7640NS 東洋アルミニウム(株) 17μm(平均)
2)アルペースト7640NS 東洋アルミニウム(株) 19μm(平均)
〔2.マイカ(代表)〕
品名 色 メーカー 粒径
1)イリジオン103WII ホワイト メルク(Merck) 10〜40μm
2)イリジオン121WII ホワイト メルク(Merck) 5〜25μm
3)イリジオン111WII ホワイト メルク(Merck) 15μm
4)イリジオン205WII 干渉ゴールド メルク(Merck) 10〜40μm
5)イリジオン205WII ブロンズ メルク(Merck) 10〜40μm
(Fe203コート品)
〔3.着色アルミ〕
品名 メーカー
1)ブレンドカラーF−500WT 昭和アルミニウム(株)
前記赤外線領域で反射を示す太陽熱遮蔽顔料、白色顔料(着色顔料を含まない)、白色顔料以外の着色顔料ないし前記光揮材の含有量は、塗料の樹脂固形分100重量部に対して赤外領域で反射を示す顔料が10〜130重量部、着色顔料が10〜130重量部、白色顔料が50〜200重量部及び光揮材が2〜50重量部である。
また、本発明では、熱放射、熱反射、又は断熱機能を有する材料を含有させることができる。かかる熱放射材料としては、下記のものから選択できる。
1)窒化ケイ素粉末 〔小野田セメント(株)製:HM−5〕
2)アルミナ粉末 〔日本軽金属(株)製:LS−23〕
3)炭化ケイ素粉末 〔ロンザ(株)製:UF:15〕
4)アルミナシリカ粉末 〔日本軽金属(株)製:LAS−37〕
さらに前記熱放射、熱反射、又は断熱機能を有する材料として粉末以外で骨材としての球状中空セラミックを採択することもできる。この球状中空セラミックは、平均粒径が30μm以下好ましくは1〜10μmの例えばガラスバルーン、シラスバルーン、あるいはポリスチレン等の樹脂を用いたバルーンを用いることができる。径が30μmを越えると塗膜に凹凸を生じ、上層塗膜に悪影響を及ぼす。径が1μm未満になると中空効果即ち断熱性の効果が劣り好ましくない。
また、骨材の含有量は塗膜全体に対する容積比が10〜60%であるとする。
以上のように構成される遮熱塗料は、粘性調整剤などを使用し、塗装に適した粘度に調整して使用する。また、必要に応じて表面平滑剤、紫外線吸収剤、粘度調整剤、硬化触媒、顔料分散剤、顔料沈降防止剤、色別れ防止剤等を用いることができる。
前記遮熱塗料は、舗装面に塗装厚さを50〜1,000μmで塗布する。塗布する方法としては、具体的にはハケ塗り、ローラー塗り、スプレー塗装、スリットノズル塗装が挙げられる。さらに塗装後、乾燥させて塗膜化させる方法についても、自然乾燥、電磁波乾燥機による乾燥等の方法を用いることができ塗料の性状によって適宜選択される。
そしてこのように舗装面に塗装厚さを50〜1,000μmで塗布した場合に、遮熱塗料は、現場透水性試験で1,000cc/15秒以上の性能を有することになる。
また、遮熱塗料を塗装した後に汚染防止用クリヤー等の上塗りを施すことができる。上塗りによって、塗膜の密着性、耐水性等を向上させることができ、また大気中の塵埃による汚染を防止し赤外領域の反射の低下を防ぐことができる。上塗り塗料としては、できるだけ顔料を少なくした塗料であり、例えば、1.汚染性の少ないフッ素樹脂塗料、2.親水性を付与したセルフクリーニング塗料、3.撥水性を付与した塗料(フッ素系撥水剤)である。親水性を付与したセルフクリーニング塗料としては、1)光触媒チタン配合塗料(例えばアナターゼ型酸化チタン)、2)親水添加剤配合塗料(例えばアナキルシリケート)である。さらに、上塗りの膜厚は、遮熱性塗料を完全に覆うことができれば特に限定されるものではないが、5〜50μm程度とすることが好ましい。
さらに、遮熱塗料の塗膜上にモミスリ処理した粒径0.1〜3.0mmのガラスカレットを0.1〜5.0kg/mで散布するようにしてもよい。
ガラスカレットは、廃棄されたビンを粒径0.1〜3.0mmに破砕した後にモミスリ加工(ガラス粒子の角を擦って危険を防止するための加工)して得る。なお、廃棄されたビンから得るガラスカレットを用いるほか、廃棄された各種ガラス製品から得るガラスレットを用いてもよいだけでなく、舗装材用にあらかじめ所定の色に彩色して、粉砕、モミスリ工程を経て製造したものであってもよい。
以下、本発明の実施例を説明するが、これによって限定されるものではない。
〔製造例1の1〕
溶剤可溶アクリル系樹脂塗料として、下記の配合のものを得る。
アクリル系ワニス(NV50%) 30%wt
(ACR−615:日本ペイント(株)製)
SYMULER FAST YELLOW 4192 6%wt
(黄色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER RED 500RG 4%wt
(赤色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER BLUE 6070S 4%wt
(青色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER BLACK MX 1%wt
(黒色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
体質顔料 45%wt
溶剤 8%wt
添加剤 2%wt
合計 100%
この塗料は、長年にわたり道路標示用塗料として使用されてきているものに、遮熱顔料を組み込むものであり、施工性・速乾性・比較的安価等の特長を有する。また、一液タイプで取扱いが簡単であるが、引火性やVOC(揮発性有機化合物)対象品となる。
〔製造例1の2〕
溶剤可溶アクリル系樹脂塗料として、下記の配合のものを得る。

アクリル系ワニス(NV50%) 30%wt
(ACR−615:日本ペイント(株)製)
ブラウン10363 6%wt
(黒色太陽熱遮蔽顔料:CERDEC社製)
ブルー10336 3%wt
(青色太陽熱遮蔽顔料:CERDEC社製)
イエロー10401 6%wt
(黄色太陽熱遮蔽顔料:CERDEC社製)
体質顔料 45%wt
溶剤 8%wt
添加剤 2%wt
合計 100%
〔製造例2の1〕
アクリル系エマルション樹脂塗料として、下記の配合のものを得る。
サイビノール NLW−1(NV50%) 33%wt
(アクリル系エマルション:サイデン化学(株)製)
タイペークCR−97 14%wt
(白色顔料G:石原産業(株)製)
SYMULER FAST YELLOW 4192 0.5%wt
(黄色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER RED 500RG 0.5%wt
(赤色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER BLUE 6070S 0.5%wt
(青色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER BLACK MX 0.5%wt
(黒色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
体質顔料 41%wt
溶剤 5%wt
添加剤 5%wt
合計 100%
この塗料は、近年、道路標示用塗料として採用され始めているものに、遮熱顔料を組み込むものであり、施工性・速乾性一耐久性に優れており、環境問題を配慮したものである。一液タイプで取扱いが簡単であり、引火性がなく、VOCも少量である。特に、排水性舗装面での塗膜残存性は優れる。
〔製造例2の2〕
アクリル系エマルション樹脂塗料として、下記の配合のものを得る。
サイビノール NLW−1(NV50%) 33%wt
(アクリル系エマルション:サイデン化学(株)製)
タイペークCR−97 6%wt
(白色顔料G:石原産業(株)製)
SYMULER FAST YELLOW 4192 2%wt
(黄色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER RED 500RG 2%wt
(赤色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER BLUE 6070S 2%wt
(青色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER BLACK MX 4%wt
(黒色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
体質顔料 41%wt
溶剤 5%wt
添加剤 5%wt
合計 100%
〔製造例3〕
ウレア系樹脂塗料として、下記の配合のものを得る。
主剤
EPL−8−B(=Hard Cap−100B、NV100%) 50%wt
(アミン系樹脂:Specialty Product,Inc.)
タイペーク CR−97 29%wt
(白色顔料:石原産業(株)製)
SYMULER FAST YELLOW 4192 4%wt
(黄色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER RED 500RG 5%wt
(赤色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN BLUE RSK 3%wt
(青色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
クロモファインブラックA−1103 1%wt
(黒色太陽熱遮蔽顔料:大日精化(株)製)
体質顔料 6%wt
添加剤 2%wt
合計 100%

硬化剤
EPL−8−A(=Hard Cap−100A、NV100%)100%wt
(脂肪族系イソシアネート:Specialty Product,Inc.)
合計 100%
混合比(重量比)
主剤:硬化剤=2:1
上記の主剤:硬化剤を上記の混合比で調整したウレア系樹脂塗料を調整した。
この塗料は、近年、鋼・コンクリート用の防食塗料として開発されたものに遮熱顔料を組み込むものであり、多用されている黄変タイプの耐候性向上と可使時間を長くしたものである。二液タイプであるが、取扱いは普通で、硬化性に優れ、また、低温・多湿条件下でも施工できる。高価ではあるが、可とう性に富み、臭気・引火性も低い。
〔製造例4〕
エポキシ系樹脂塗料として、下記の配合のものを得る。
主剤
YFD170 48%wt
(ビスF系エポキシ樹脂:東都化成(株)製)
タイペーク CR−97 31%wt
(白色顔料:石原産業(株)製)
SYMULER FAST YELLOW 4192 5%wt
(黄色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER RED 500RG 5%wt
(赤色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN BLUE RSK 3%wt
(青色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
クロモファインブラックA−1103 1%wt
(黒色太陽熱遮蔽顔料:大日精化(株)製)
体質顔料 4%wt
添加剤 3%wt
合計 100%wt
硬化剤
ダイトクラール I−5735 100%wt
(脂環式アミン:東都化成(株)製)
合計 100%
混合比(重量比)
主剤:硬化剤=2:1
上記の主剤:硬化剤を上記の混合比で調整したエポキシ系樹脂塗料を調整した。
この塗料は、近年、鋼・コンクリート用の防食塗料として開発されたものに遮熱顔料を組み込むものであり、多用されているビスAタイプの耐候性向上および公害性を改良したものである。二液タイプであるが、取扱いは普通で、硬化性に優れている。可とう性に富み、引火性は低い。
〔比較製造例1〕
アクリル系ワニス(NV50%) 50%wt
(ACR−615:日本ペイント(株)製)
タイペークCR−97 10%wt
(白色顔料G:石原産業(株)製)
ラーベン1300 30%wt
(一般黒色顔料H:キャボット社製)
溶剤 8%wt
添加剤 2%wt
合計 100%wt

〔比較製造例2〕
アクリル系ワニス(NV50%) 50%wt
(ACR−615:日本ペイント株)製)
タイペークCR−97 38%wt
(白色顔料G:石原産業(株)製)
ラーベン1300 2%wt
(一般黒色顔料H:キャボット社製)
溶剤 8%wt
添加剤 2%wt
合計 100%wt

〔比較製造例3〕
アクリル系ワニス(NV50%) 50%wt
(ACR−615:日本ペイント株)製)
タイペークCR−97 17%wt
(白色顔料G:石原産業(株)製)
ラーベン1300 23%wt
(一般黒色顔料H:キャボット社製)
溶剤 8%wt
添加剤 2%wt
合計 100%wt
一般的に使用される各々の樹脂には次の特徴・欠点がある。ビスA系エポキシ系塗料は低温時の硬化性・耐候性が不良であり、ポリウレタン系塗料は多湿時の施工性・耐候性が不良であり、MMA系塗料ビニルエステル系塗料は硬化性は優れるが、施工性が悪く、臭気が強く、引火性が高い。また、ふっ素系塗料は非常に高価で、経済性に劣るものである。
前記有機系の太陽熱遮蔽着色顔料1〜11を使用した塗料配合例を下記第1表に、また、無機系の太陽熱遮蔽着色顔料A〜Iまで使用した塗料配合例を下記第2表に示す。なお、太陽熱遮蔽顔料以外の顔料等は下記の通りである。
白色顔料G:(白)タイペークCR−97 石原産業(株)製
一般黒色顔料H:(黒)ラーベン 1300 キャボット社製
H2:(黒)カーボンブラック 三菱化成(株)製
アルミI:
アルペースト7640NS 平均粒子径17μm 東洋アルミ(株)製
アルペースト7620NS 平均粒子径19μm 東洋アルミ(株)製
マイカJ:
イリオジン 103WII ホワイト 粒径10〜40μm メルク社製
イリオジン 121WII ホワイト 粒径 5〜25μm メルク社製
イリオジン 111WII ホワイト 粒径 15μm メルク社製
イリオジン 205WII 干渉ゴールド 粒径10〜40μm メルク社製
イリオジン 500WII ブロンズ 粒径10〜 40μm メルク社製
中空ビーズK:マイクロビーズ HSC110 東芝バロティーニ(株)製
体質顔料:バリファイン P−20 境化学(株)製
一般ブルーM:シャニンブルーG314 山陽色素(株)製
一般グリーンN:デオノールグリーン6YKPN 東洋インキ製造(株)製
着色アルミ:ブランドカラーF−500WT 昭和アルミニウム(株)製
[表1]
アクリル系ワニス(NV50%) 30%wt
(ACR−615:日本ペイント(株)製)
SYMULER FAST YELLOW 4192 6%wt
(黄色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER RED 500RG 4%wt
(赤色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER BLUE 6070S 4%wt
(青色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
FASTONGN SUPER BLACK MX 1%wt
(黒色太陽熱遮蔽顔料:大日本インキ化学工業(株)製)
体質顔料 45%wt
溶剤 8%wt
添加剤 2%wt
合計 100%
[表2]
アクリル系ワニス(NV50%) 30%wt
(ACR−615:日本ペイント(株)製)
ブラウン10363 6%wt
(黒色太陽熱遮蔽顔料:CERDEC社製)
ブルー10336 3%wt
(青色太陽熱遮蔽顔料:CERDEC社製)
イエロー10401 6%wt
(黄色太陽熱遮蔽顔料:CERDEC社製)
体質顔料 45%wt
溶剤 8%wt
添加剤 2%wt
合計 100%
上記の製造例、比較製造例での黒色塗料での日射反射率を表3に示す。ここで一般塗料とは比較製造例1の塗料であり、遮熱塗料とは製造例1の1の塗料である。又密粒舗装とは、密粒度アスファルト混合物(加熱アスファルト混合物のうち、合成粒度での2.36mmふるい通過量が35%〜50%のもの。表層用加熱アスファルト混合物として、最も一般的に用いられる。)を用いた舗装をいい、排水性舗装とは空隙率の高い多孔質のアスファルト混合物(空隙率15〜25%の排水性混合物)を表層または表基層に用い、この下に不透水性の遮断層を設けることにより、浸透した水はこの層上を流れて道路の排水施設に排水され、耐久性の確保のために路盤以下へは水を浸透させない構造の舗装をいい、ここで舗装のみとは、上記の舗装をしただけのものをいい、そして、その上に上記の塗料を塗装した場合での日射反射率である。
Figure 2004251108
次にグレー色での日射反射率の測定結果を下記表4に示す。ここで、N7、N4は色目を示すものである。ここで、N7の一般塗料は比較製造例2であり、遮熱塗料は製造例2の1である。N4の一般塗料は比較製造例3であり、遮熱塗料は製造例2の2である。ここでは密粒舗装した後に所定の塗料を塗装した場合である。膜厚は300μである。
Figure 2004251108
また、膜厚による現場透水性は図1の通りである。前記表3および表4における日射反射率の測定は、JIS A5759にのっとり株式会社日立製作所製 自記分光光度計で分光反射率を測定し算出した。
分光反射率 …日立分光光度計 U−3500
・スキャンスピード 600nm/min
・サンプリング間隔 自動設定
・スリット(可視) 固定2mm
・スリット(近赤外) 自動制御
・Pbs感度 2
・サンプリング間隔 自動設定
・ホトマル電圧 自動制御

日射反射率 …分光反射率とJIS−A5759の日射強度で試算
近赤外線領域 780〜2100nm
試験片は、塗料をスプレーで舗装体ブロックに塗装した後、常温で放置乾燥させた。
図2、図3では製造例2の2(N4での)遮熱塗料を使用した舗装面と、比較製造例3の一般塗料(N4での)を使用した舗装面では遮熱塗料を塗装した方が約20℃の温度差がある。
また、未塗装のアスファルト路面との比較でも約20℃の温度低減がある。
さらに、他の実験例として、密粒舗装の道路面にN4グレーの色目の遮熱塗料を塗布し、ランプ照射条件:照射距離50cm、ランプ:500W東芝レフランプ、3時間ランプ照射後放冷した結果を下記表5と図4に示す。
Figure 2004251108
また、モデル道路(アスファルト)での遮熱塗料(製造例2の2)を塗布した実験例での温度変化を下記表6と図5に示す。
Figure 2004251108
前記表5、6や図4、5の2例で、本発明の太陽熱遮蔽塗料を使用した舗装面では使用しない舗装面に比べて温度上昇が少なく、かつ、早く温度が低下している。特に、温度が最高に達した後、放熱過程を見ると、塗装しない場合に比べて、放熱量が少なくなっている。(放熱量は曲線部分の下の部分の面積の大きさに比例する。)
ちなみに、亜鉛アルミメッキ(=ガルバニウム)鋼板での温度変化を下記表7と図6に示すが、このような鋼板の場合は、放冷後は急激に温度低下が生じ、未塗装の場合と同様の温度低下を示している。従って、鋼板では放熱量にはほとんど差がなく、かつ、放熱量の絶対量は道路に比べて非常に小さい。(単位は分であり道路では時間である)
Figure 2004251108
温度及び反射率の測定条件
ランプ照射温度 …光源 :東芝レフランプ(室内用)150W
照射時間 :30分
照射高さ :15cm
測定箇所 :裏面温度
素材 :100×150mm
以上の実施例の結果からも明らかなように、表面温度では著しい効果がみられ、本発明によれば太陽の直射を受ける道路の各種舗装体に塗装することにより、長期間太陽熱を遮蔽し、路面の表層部および内部の温度上昇を抑制し、また、温度低下における放冷時では放熱量が顕著に減少し、そのため周囲に与える温度変化の少なく、ヒートアイランド現象等の低減化に貢献するところ極めて大なるものがある。
これに加えて、膜厚をそれほど大きくしなくとも所定の太陽熱遮熱効果を発揮でき、また、有機系顔料を使用することで色彩に幅を持たせることができ、さらに、黒、グレ−に限定されることなく任意の色に、しかも濃彩色でも、また、冴えた色調も実現可能なものである。
塗膜の膜厚は、塗料の種類や被塗物である舗装体の材料によって適宜設定することができるが、50〜1,000μmになるように塗装することが好ましい。
膜厚による現場透水性を示したグラフである。 密粒舗装体に本発明の太陽熱遮蔽塗料を塗装し、温度センサーを設置して路面の上部表面温度を測定した記録を示したグラフである。 密粒舗装体に一般塗料を塗装し、温度センサーを設置して路面の上部表面温度を測定した記録を示したグラフである。 密粒舗装と遮熱塗装の温度変化を示すグラフである。 密粒舗装と遮熱塗装の温度変化を示すグラフである。 鋼板と遮熱塗装の温度変化を示すグラフである。

Claims (8)

  1. 太陽光の可視領域で吸収を示し赤外領域で反射を示す顔料と、溶剤可溶アクリル系樹脂、アクリル系エマルション樹脂、ウレア樹脂、エポキシ系樹脂、溶剤可溶ふっ素系樹脂、ふっ素系エマルション樹脂のいずれか1つまたは2つ以上から選択するビヒクルと、必要に応じて白色顔料とを含有する遮熱塗料を塗布したことを特徴とする道路等の舗装体。
  2. 太陽光の可視領域で吸収を示し赤外領域で反射を示す顔料とビヒクルと、必要に応じて白色顔料とを含有する遮熱塗料を塗膜厚さを50〜1,000μmで塗布したことを特徴とする道路等の舗装体。
  3. 赤外領域で反射を示す顔料は、JIS A5759に定義される日射反射率が10%以上である請求項1記載の道路等の舗装体。
  4. 遮熱塗料は、JIS K5665のタイヤ付着性試験で30分以内の性能を有する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の道路等の舗装体。
  5. 塗膜厚さを50〜1,000μmで塗布する遮熱塗料は、現場透水性試験で1,000cc/15秒以上の性能を有する請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の道路等の舗装体。
  6. 遮熱塗料の塗膜上にモミスリ処理した粒径0.1〜3.0mmのガラスカレットを0.1〜5.0kg/mで散布する請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の道路等の舗装体。
  7. 最上面に、空気中の窒素酸化物(NOx)等の分解性能を有する塗料を塗装する請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の道路等の舗装体。
  8. 各種アスファルト舗装面またはコンクリート舗装面は密粒舗装、排水性舗装など道路の舗装面である請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の道路等の舗装体。
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