JP2004249286A - 化学反応実施方法及びそのための微小流路構造体 - Google Patents

化学反応実施方法及びそのための微小流路構造体 Download PDF

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Abstract

【課題】微小流路中で相間移動触媒を用いた反応において、有機相流体及び水相流体と相間移動触媒を含む流体とで化学反応を実施する上で、相間移動触媒を含む流体の相を有機相流体の相と水相流体の相の間に配置させることで、各相が懸濁しないように攪拌し連続的に反応を行い、かつ有機相流体、水相流体、相間移動触媒を含む流体を容易に分離・回収し再利用するのに好適な化学反応実施方法及びそのための微小流路構造体を提供する。
【解決の手段】化学反応原料を含む有機相流体及び水相流体と相間移動触媒を含む流体とを微小流路に導入し、当該微小流路において前記流体が層流を保ちつつ、かつ前記相間移動触媒を含む流体が前記有機相流体と前記水相流体との間に層をなして送液され、前記化学反応原料が微小流路において化学反応を生ぜしめることを特徴とする化学反応実施方法及びそのための微小流路構造体を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、微小流路内において流体の送液、混合、化学反応、分離などの化学的物理的操作を行なうに好適な微小流路構造体とそれを用いた化学反応実施方法及びそのための微小流路構造体に関する。
相間移動触媒は、互いに不溶な有機相と水相を行き来してそれぞれの相に溶解している成分間の反応を加速するものである。相間移動触媒の一例として四級アンモニウム塩を用いた反応系を例に説明する。図1では、求核アニオン(15)としてCNを用い、アルキルハライド(16)である(R−X)をニトリル(17)である(R−CN)に交換する反応において、四級アンモニウム塩(18)である(Q)を相間移動触媒として用いたときの反応メカニズムの概念を示している。求核アニオン(15)からなるNaCNを含む水相と、これと反応する有機基質であるアルキルハライド(16)である(R−X)を含む非極性の有機相の反応系で、相間移動触媒の四級アンモニウム塩(18)である(Q)は、水相の求核アニオン(15)である(CN)と自分とイオン対になっているハロゲンアニオン(38)である(X)を交換することにより、反応の起こる有機相に求核アニオン(15)である(CN)を移行させて反応を促進する。反応後は、脱離したハロゲンアニオン(38)である(X)とイオン対をつくり、再び四級アンモニウム塩(18)である(Q)となって水相に戻りこのサイクルを繰り返す。相間移動触媒としては、四級アンモニウム塩の他にホスホニウム塩、クラウンエーテル、クリプタンド、ジアルキルポリオキシエチレンオキサイド等が一般的に知られている。また、相間移動触媒を用いた反応系の反応の効率は、相間移動触媒がいかに効率よく相間を移動できるかに依存しており、相間移動触媒の相間移動の効率は、触媒相と反応相の比界面積が大きいほど、さらに相間移動触の拡散距離が短いほど良くなる。
上記の例は、2相系の相間移動触媒反応の例であるが、最近、特定の反応条件下で相間移動触媒は有機相にも水相にも溶けなくなり、第3の液相として存在させる反応プロセスが試みられている(例えば、非特許文献1参照)。
上記の例では、図12に示すように相間移動触媒相(41)を第3相として有機相(2)と水相(1)を直接接触させないように有機相と水相の間に存在させて反応を実施する。攪拌には特殊なラモンドスターラー(42)を用いる。このようにすることで、有機相と水相を分離したまま両相に溶解している反応物を反応させ、選択率を高めることや、室温近傍の反応温度でも反応速度が急激に増大すること、反応生成物を含む有機相を抜き出して新たに反応物を含む有機相を加えて反応を再び行う周期操作を行うことができるといったことが報告されている。例えば、相間移動触媒としてポリエチレングリコール(平均分子量3000)、有機溶媒にドデカン、水相に水酸化カリウムを使用して、相間移動触媒相を有機相と水相の中間に配置して3相を形成し、有機溶媒中の塩化ベンジルとブタノールからベンジルブチルエーテルの合成を行った例では、3相系のエーテル生成速度は2相系の7倍以上速くなること、また、有機相と水相を接触させて反応させた時の選択率が0.6であったのに対し、超音波発信器付き静止型3相回分反応をを利用して有機相と水相の接触を避けるように反応を実施したときの選択率は0.9と高くなったことが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。
しかしながら一般には、試験管やビーカー、反応釜といった反応容器では、各相の配置は各相の比重により決まってしまったり、親媒性により他相と混合してしまうため、相間移動触媒を含む第3相を有機相と水相の中間に位置させることは極めて難しい。また、各相が混合しないように攪拌させるための特殊なスターラーを設計して攪拌したり、振動により各相の界面を崩さないように攪拌を行う必要があるなどスケールアップによる実用化が非常に難しい。さらに、各相を単独で分離した状態で取出したり、入れ替えたりすることが難しいため、連続的に反応を行うことが難しいといった課題があった。
「次世代化学反応プロセス技術開発 多相系触媒反応プロセス技術の開発 平成13年度技術報告書」,(財)化学技術戦略機構, 2001年5月発行,13−43頁
本発明の目的は、かかる従来の実状に鑑みて提案されたものであり、微小流路中で相間移動触媒を用いた反応において、有機相流体及び水相流体と相間移動触媒を含む流体とで化学反応を実施する上で、相間移動触媒を含む流体の相を有機相流体の相と水相流体の相の間に配置させることや、各相が懸濁しないように攪拌し連続的に反応を行い、かつ有機相流体、水相流体、相間移動触媒を含む流体を容易に分離・回収し再利用するのに好適な化学反応実施方法及びそのための微小流路構造体を提供することにある。
本発明は上記課題を解決するものとして、化学反応原料を含む有機相流体及び水相流体と相間移動触媒を含む流体とを微小流路に導入し、当該微小流路において前記流体が層流を保ちつつ、かつ前記相間移動触媒を含む流体が前記有機相流体と前記水相流体との間に層をなして送液され、前記化学反応原料が微小流路において化学反応を生ぜしめる化学反応を実施すること、及びこのような化学反応を実施するために、流体を導入するための3以上の導入口及びそれらに連通する導入流路と、導入流路と連通しかつ導入される流体を流すための微小流路と、微小流路から分岐しかつ流体を分離して排出するための3以上の排出流路及びそれらに連通する排出口と、を有した微小流路構造体であって、流体間の境界又はその近傍に、流体の進行方向に沿って、流路深さ以下の高さの仕切り壁が流体の進行方向に対して不連続に配置された微小流路を有した微小流路構造体を用いることで、上記の従来技術による課題を解決することができ、遂に本発明を完成することに至った。
以下、本発明を詳細に説明する。
近年、数cm角のガラス基板上に長さが数cm程度で、幅と深さがサブμmから数百μmの微小流路を有する微小流路構造体を用い、流体を微小流路へ導入することにより化学反応を行う研究が注目されている。このような微小流路では、微小空間での短い分子間距離および大きな比界面積の効果による分子のすみやかな拡散により、特別な攪拌操作を行なわなくとも効率の良い化学反応を行なうことができる。例えば、図2に示すようにY字状の微小流路に原材料を溶かした水相(1)と有機相(2)を導入し、Y字の合流部分で形成される有機相と水相の流体の境界(3)で反応を起こす。一般的に、マイクロスケールの流路内ではレイノルズ数が1より小さいケースがほとんどであり、よほど流速を大きくしない限りは図2に示すような層流の状態となる。また、拡散時間は微小流路の幅(9)の2乗に比例するので、微小流路の幅(9)を小さくするほど反応液を能動的に混合しなくとも分子の拡散によって混合が進み、反応や抽出が起こりやすくなる。また、図3に示すように、微小流路の流体排出口(12)もY字にしておけば、比較的容易に水相と有機相を分離することができ、これを利用して2種類の液相間で抽出操作、分離操作などが行われている。
<化学反応実施方法>
本発明の化学反応実施方法は、上記微小流路の特徴を利用したものであり、化学反応原料を含む有機相流体及び水相流体と相間移動触媒を含む流体とを微小流路に導入し、微小流路において前記流体が層流を保ちつつ、かつ前記相間移動触媒を含む流体が前記有機相流体と前記水相流体との間に層をなして送液され、前記化学反応原料が微小流路において化学反応を生ぜしめるものである。
ここで、本発明において用いられる化学反応原料を含む有機相流体とは、目的とする反応生成物を得るために微小流路に導入される原料及びそれを溶解する媒体を指し、これら反応原料を含む流体は化学反応原料を含む水相流体及び相間移動触媒を含む流体とは別に微小流路より導入され、微小流路において化学反応を生ぜしめるのである。有機相流体に用いられる有機溶媒としては本発明の目的を逸脱しないものであれば特に制限されないが、一般に、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、ジブチルエーテル等のエーテル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン等の直鎖状あるいは環式の炭化水素といった有機溶媒が用いられる。
本発明において用いられる化学反応原料を含む水相流体とは、目的とする反応生成物を得るために微小流路に導入される原料及びそれを溶解する媒体を指し、これら反応原料を含む流体は化学反応原料を含む有機相流体及び相間移動触媒を含む流体とは別に微小流路より導入され、微小流路において化学反応を生ぜしめるのである。水相流体に用いられる溶媒としては冷水、温水など水であればよく、また、本発明の目的を逸脱しないものであれば有機溶媒を添加したものであっても差し支えない。
本発明において用いられる相間移動触媒を含む流体とは、目的とする反応生成物を得るために微小流路に導入される原料及びそれを溶解する媒体を指し、これら反応原料を含む流体は化学反応原料を含む有機相流体及び水相流体とは別に微小流路より導入され、微小流路において化学反応を生ぜしめるのである。相間移動触媒を含む流体に用いられる有機溶媒としては本発明の目的を逸脱しないものであれば特に制限されないが、メタノールやエタノール等のアルコール系有機溶媒などが一般に用いられる。さらに相間移動触媒としては、本発明の目的を逸脱しないものであれば、一般的に用いられるものを採用することができ、例えば、N−(4−トリフルオロメチルベンジル)シンコニニウムブロマイド、n−オクチルジメチルアンモニウムブロマイド、シンコニジウムクロライド、等のアンモニウム塩系相間移動触媒、または、12−クラウン−4、15−クラウン−5、18−クラウン−6、ジベンゾ−18−クラウン−6、ジシクロヘキシル−18−クラウン−6等のクラウンエーテル系相間移動触媒、ポリエチレングリコールやポリビニルアルコール等のクラウンエーテル系化合物と類似機能を有する非環状化合物、および上述したアンモニウム系相間移動触媒、クラウンエーテル系相間移動触媒、クラウンエーテル系化合物と類似機能を有する非環状化合物のうち、いずれか異なる2以上を混合物が挙げられる。異なる2以上の相間移動触媒を混合物を用いることにより、例えばアルカリ等の反応開始剤の有機相への移動を容易にするとともに、光学活性物質の選択性を向上させることが同時にできるなどといった効果が得られる。
本発明において用いられる有機相流体及び水相流体に含まれる化学反応原料とは、用いられる化学反応原料が有機相流体、水相流体の各々に実質的に溶解でき、かつ、有機相流体に含まれる化学反応原料と水相流体に含まれる化学反応原料とが相間移動触媒の作用により化学反応できる組み合わせとなっておればよい。例えば、相間移動触媒としてN−(4−トリフルオロメチルベンジル)シンコニニウムブロミド、化学反応原料として、有機相流体にフェナルシドとイソブチルアルデヒドを溶解させ、水相流体には水酸化リチウムを溶解したものを組み合わせの例としてあげることができる。これらは目的物、反応効率や原料の溶解性などで適宜決められる。
上記した化学反応原料を含む有機相流体及び水相流体、相間移動触媒を含む流体は、微小流路に導入され、微小流路においてこれらの流体は層流を保ちつつ、かつ相間移動触媒を含む流体が化学反応原料を含む有機相流体と化学反応原料を含む水相流体との間に層をなしており、これらの流体は送液されながら、化学反応原料が微小流路において化学反応を生ずるのである。なお本発明は、相間移動触媒を用いた反応全てに適用が可能であることはいうまでも無く、例えば、相関移動触媒を用いた加水分解反応、シアノ置換反応、アルドール反応、アルキル化反応、ダルツェン縮合、エポキシ化反応、不斉アルドール反応、不斉アルキル化反応、不斉ダルツェン縮合、不斉エポキシ化反応などがあげられる。
このように、本発明は導入された流体が実質的に交じり合うことなく層流を容易に形成することができるという微小流路の特徴を利用することにより、各流体の比重や親媒性に依存すること無く、相間移動触媒相を有機相と水相の間に配置させて送液することができ、また、相間移動触媒を含む流体が化学反応原料を含む有機相流体と化学反応原料を含む水相流体との間に層をなさしめることで、有機相流体と水相流体を直接接触させること無く分離したまま両流体に溶解している反応物(化学反応原料)を反応させ化学反応を実施することができるのである。また、前述したように微小流路では短い分子間距離および大きな比界面積の効果による分子のすみやかな拡散により、特別な攪拌操作を行なわなくとも効率の良い化学反応を行なうことができるので、特殊なスターラーや振動による攪拌を行うことなく、相間移動触媒を含む流体、化学反応原料を含む有機相流体、化学反応原料を含む水相流体のそれぞれの界面を保ったまま各流体が混合せずに速やかに反応を進行させることができる。
また、本発明の化学反応実施方法は、上記のように微小流路にて層流を保ったまま化学反応させるものであるが、その後、微小流路は流路を分岐し(分離部ともいう)、相間移動触媒を含む流体、化学反応原料を含む有機相流体、化学反応原料を含む水相流体の各流体を分離させ、排出させることができる。このようにすることで、後述するように、用いた各流体を再度化学反応に用いることができ、相間移動触媒のような高価なものを回収、再利用できるからである。
本発明のの化学反応実施方法は、以上のような特徴を有するが、さらに具体的に述べると、流体を導入するための3つ以上の導入口及びそれらに連通する導入流路と、前記導入流路と連通しかつ導入される流体を流すための微小流路と、前記微小流路から分岐しかつ流体を分離して排出するための3つ以上の排出流路及びそれらに連通する排出口と、を有した微小流路構造体を使用して化学反応を実施する方法であって、少なくとも1つの導入口からは相間移動触媒を含む流体を導入し、少なくとも1つの別の導入口からは化学反応原料を含む有機相流体を導入し、少なくとも1つのさらに別の導入口からは化学反応原料を含む水相流体を導入するものである。このように、本発明に用いられる流体を3以上の導入口から導入し、微小流路で層流を保ちつつ、相間移動触媒を含む流体を、化学反応原料を含む有機相流体と化学反応原料を含む水相流体の間に配置させることにより、化学反応を効率的に行わせることができるとともに、化学反応後も各流体を分離し排出させることができるのである。
さらに、微小流路での化学反応を実施させた後、有機相流体、水相流体及び前記相間移動触媒を含む流体からなる群より選ばれる1あるいは2以上の流体を、排出流路の分離部で分離後、各々の流体の所定の導入口より再び導入することもでき、反応効率がさらに一層向上することとなる。このようにすることで、高価な相間移動触媒を回収して再利用したり、未反応物のある有機相あるいは水相を回収して再利用することで連続的に反応を行うことができるのである。
また、上記の微小流路とは、一般的に幅500μm以下、深さ300μm以下のサイズの流路である。また、導入流路と排出流路の幅と深さは特に制限はないが、微小流路と同様の幅と深さであっても良い。また、導入口と排出口の大きさも特に制限はないが、一般的に直径数0.1〜数mm程度の大きさであれば良い。
<微小流路構造体>
本発明の化学反応実施方法に使用するための微小流路構造体は、流体を導入するための3以上の導入口及びそれらに連通する導入流路と、前記導入流路と連通しかつ導入される流体を流すための微小流路と、前記微小流路から分岐しかつ流体を分離して排出するための3以上の排出流路及びそれらに連通する排出口と、を有した微小流路構造体であって、前記流体間の境界又はその近傍に、流体の進行方向に沿って、流路深さ以下の高さの仕切り壁が流体の進行方向に対して不連続に配置された微小流路を有するものである。
また、分離された少なくとも1つの流体を排出口より前記導入口へ導くための再導入流路、前記再導入流路に連通しておりかつ流体を送液するためのポンプ、及び前記再導入流路に連通しておりかつ流体を一時的に貯えておくためのリザーバータンクを、さらに備えていることが好ましいものである。
以下、本発明の微小流路構造体について図面を参照しながらさらに詳しく説明する。
前述したように、微小流路内に2種以上の流体を導入すると比較的容易に層流が形成され、それぞれの流体の境界が形成されるが、前記2種以上の流体の境界をさらに安定に保持し、前記微小流路から排出流路に分岐する分岐部において、前記流体が接触していた他の流体から容易に分離できるようにするために、図4に示すように、流体の境界またはその近傍に流体の進行方向に沿って、流路深さ以下の高さの、流体方向に対して不連続な仕切り壁(7)を微小流路(5)の底面(36)に形成しても良い。ここで不連続とは、流体の進行方向(26)に対して仕切り壁(7)がある所と無いところが任意の間隔で交互に配置されていることを意味する。一般に、幅が数μm〜数百μmであり、長さが数cm〜数十cm程度の微小流路(5)で流体間の接触と隔離を多数回繰り返す必要があることから、任意の間隔は1μm〜1000μm程度が好ましく、仕切り壁(7)があるところと無いところの比率は、微小流路(5)の全体にわたって仕切り壁(7)があるところで流体と仕切り壁(7)が接触する面積の総和と、仕切り壁(7)がないところで流体と流体が接触する面積の総和が等しいように設定することがより好ましい。このような流路を有した構造体とすることで、相間移動触媒を含む流体(以下、単に「触媒流体」ということがある。)、化学反応原料を含む有機相流体(以下、単に「有機流体」ということがある。)及び化学反応原料を含む水相流体(以下、単に「水」ということがある。)を極めて良好に分離すると共に各流体を回収し、再び化学反応に用いることができ、効率の良い化学反応を実施することができる。
また本発明の微小流路構造体は、微小流路において化学反応させた後、送液方向から見て微小流路の後方側では、微小流路から分岐しかつ流体を排出するための3以上の排出流路及びそれらに連通する排出口が備えられている。この排出流路は、微小流路と排出流路との連通部分に分岐部を有しており、分岐部では微小流路内の層流が分離される。さらに分離された少なくとも1つの流体を排出口より前記導入口へ導くための再導入流路を備えている。再導入流路は分離された触媒流体、有機流体、水の少なくとも1つの流体を導くためのものであり、当該再導入流路は排出口を通じて前記した導入口の内のいずれかあるいはいずれとも連通している。さらに、この再導入流路には、これに連通しており流体を送液するためのマイクロポンプと、流路に連通しており流体を一時的に貯えておくためのリザーバータンクとを、さらに備えていてもよい。このような構造とすることで、高価な相間移動触媒を連続的に繰り返し再利用することや、化学反応をさせた流体の内の化学反応用原料を未だ残している流体を導入口へ連続的に再導入させることができ、結果として効率の良い化学反応を実施することができる。
また、上記の微小流路とは、一般的に幅500μm以下、深さ300μm以下のサイズの流路である。また、導入流路と排出流路の幅と深さは特に制限はないが、微小流路と同様の幅と深さであっても良い。また、導入口と排出口の大きさも特に制限はないが、一般的に直径数0.1〜数mm程度の大きさであれば良い。
流体を導入する手段は、図5に示すように微小流路構造体(28)の外部に設置した送液ポンプ(4)などを用いて送液すれば良い。また、排出口B(23)から排出された流体を、再び所定の導入口B(20)から導入する方法は、図5に示すように送液ポンプ(4)が送液する流体をあらかじめ入れてある容器B(10)にキャピラリーチューブ(40)などを通して戻せば良い。また別の形態としては、図6に示すように微小流路構造体(28)の中に、流体を溜めておくリザーバータンク(13)と送液するためのマイクロポンプ(14)を埋め込み、リザーバータンク(13)からマイクロポンプ(図5中、MPと表示)(14)による流体を導入口B(20)に送液し、微小流路(5)を通って排出口B(23)から排出された流体を微小流路構造体(28)の中に設けた回収流路(27)を通して再び前記リザーバータンク(13)に戻し、前記マイクロポンプ(14)により再び流体を送液しても良い。なお、前記リザーバータンク(13)は、微小流路(5)の全体に流体を送液しても、リザーバータンク(13)内の流体が枯渇しない容量を有していれば、その大きさに特に制限はない。また、前記回収流路(27)の幅と深さにも特に制限はないが、微小流路(5)と同等の幅と深さであっても良い。
以上のような微小流路構造体を構成する微小流路を有する微小流路基板は、例えばガラスや石英、セラミック、シリコン、あるいは金属や樹脂等の基板材料を、機械加工やレーザー加工、エッチングなどにより直接加工することによって製作できる。また、基板材料がセラミックや樹脂の場合は、流路形状を有する金属等の鋳型を用いて成形することで製作することもできる。
なお一般的に、微小流路基板は、微小流路と連通している導入口、排出口に対応する位置に直径数mm程度の***を設けたカバー体と積層一体化させた微小流路構造体として使用する。カバー体と微小流路基板の接合方法としては、基板材料がセラミックスや金属の場合は、ハンダ付けや接着剤を用いたり、基板材料がガラスや石英、樹脂の場合は、百度〜千数百度の高温下で荷重をかけて熱接合させたり、基板材料がシリコンの場合は洗浄により表面を活性化させて常温で接合させるなどそれぞれの基板材料に適した接合方法が用いられる。
本発明によれば以下の効果を奏することができる。
本発明の化学反応実施方法によれば、触媒流体、有機流体、水相流体を本発明の微小流路構造体に設けられた別々の導入口から導入し、有機流体と水相流体が直接接触しないように有機流体と水相流体の間に触媒流体を配置し、触媒流体の一方の片側を有機流体と、もう一方の片側を水相流体と、各々の流体間の境界を保ちつつ流体進行方向に沿って接触させて化学反応を実施し、触媒流体、有機流体及び水相流体が各々別の排出口から分離して排出されることにより、各層の比重や親媒性に依存すること無く、触媒流体を有機相と水相の間に配置させて送液し化学反応を実施することができる。
また、異なる2以上の相間移動触媒を混合物を用いることにより、例えばアルカリ等の反応開始剤の有機相への移動を容易にするとともに、光学活性物質の選択性を向上させるなど複数の効果を同時に得ることができる。
また、前述したように微小流路では短い分子間距離および大きな比界面積の効果による分子のすみやかな拡散により、本発明による化学反応実施方法により特別な攪拌操作を行なわなくとも効率の良い化学反応を行なうことができるので、特殊なスターラーや振動による攪拌を行うことなく、触媒流体、有機流体、水相流体それぞれの界面を保ったまま各相が混合せずに速やかに反応を進行させることができる。
また本発明の化学反応実施方法を適用することにより、分離して排出された触媒流体、有機流体、水相流体の少なくとも1つの流体を前記所定の導入口より再び導入することで、各相を独立に回収して廃棄あるいは再利用することができるので、高価な相間移動触媒を繰り返し再利用することや、化学反応をさせた流体の内の化学反応用原料を未だ残している流体を導入口へ再導入させることができ、結果として効率の良い化学反応を実施することができる。
また、本発明の前記化学反応を実施するための微小流路構造体は、流体間の境界又はその近傍に、流体の進行方向に沿って、流路深さ以下の高さの仕切り壁が流体の進行方向に対して不連続に配置された微小流路を有する微小流路構造体であって、このような流路を有した構造体とすることで、触媒流体、有機流体及び水相流体を極めて良好に分離すると共に各流体を回収し、再び化学反応に用いることができる。
また本発明の微小流路構造体は、排出口で分離、排出された触媒流体、有機流体、水相流体の少なくとも1つの流体を排出口より導入口へ導くための再導入流路を備えていても良く、さらにこの再導入流路には、これに連通しており流体を送液するためのポンプと、流路に連通しており流体を一時的に貯えておくためのリザーバータンクとを、さらに備えていても良く、高価な相間移動触媒を再利用し連続的に反応を行うことや、化学反応をさせた流体の内の化学反応用原料を未だ残している流体を連続的に導入口へ再導入させることができ、結果として効率の良い化学反応を実施することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更が可能であることは言うまでもない。
実施例として、図7及び、図7におけるA−A’断面を示す図8とB−B’断面を示す図9に示すような微小流路構造体(28)を製作した。微小流路の形状は、3つの導入口と3つの排出口を有し、各導入口(11)に連通する導入流路(30)と各排出口(12)に連通する排出流路(31)がΨ字状に3本に分岐している微小流路(5)を用いた。形成した微小流路(5)の幅は150μm、深さは20μm、長さは300mmである。また、図4に示すように流路の幅方向を3分割するように、流路の片側側面から約50μm及び約100μmの位置に、高さ20μm、長さ50μm、幅5μmの仕切り壁(7)を200μm間隔で形成した。流路は、70mm
×38mm×1mm(厚さ)のパイレックス(登録商標)基板に一般的なフォトリソグラフィーとウエットエッチングにより形成し微小流路基板(6)を作製した。3つの導入口(11)と3つの排出口(12)に相当する位置に、直径0.6mmの貫通した***(35)を機械的加工手段により設けた同サイズのパイレックス(登録商標)基板をカバー体(29)として熱融着により接合することで微小流路(5)を密閉し、微小流路構造体を形成した。
この微小流路構造体を使用して、相間移動触媒として、図10に示すN−(4−トリフルオロメチルベンジル)シンコニニウムブロミドと1%のポリエチレングリコール(PEG200)の混合物を用いて図11に示すイソブチルアルデヒドと芳香族ケトンであるフェナルシドの不斉ダルツエンス反応による光学活性なエポキシケトンである1−フェナシル−1,2−エポキシ−4−メチルペンタンの合成を行った。なお、本生成物の光学活性の指標として、光学異性体であるR体とS体の存在量の差を示す両として、以下の(式1)に示すエナンチオ選択性を用いた。なお(式1)のRとSは、それぞれR体とS体の生成量を示す。
エナンチオ選択性 = (R−S)/(R+S) (式1)
触媒流体は、N−(4−トリフルオロメチルベンジル)シンコニニウムブロミド(53.4mg、0.1mmol)と1%のポリエチレングリコール(PEG200)の混合物をエタノールに溶解させた。また、有機流体は、フェナルシド(154.5mg、1.0mmol)とイソブチルアルデヒド(0.14ml、1.5mmol)を室温下ジクロロエタンに溶解させた。水相流体としては、水酸化カリウム(2.0mmol)を水に溶解させた。図7に示す微小流路構造体の中央の導入口B(20)から触媒流体を、導入口A(19)からは有機流体を、導入口C(21)からは水相流体を導入し、それぞれ5μL/分で送液したところ、微小流路内で有機流体、触媒流体、水相流体が3相の層流を形成して送液することができ、排出口A(22)から有機流体、排出口B(23)から触媒流体、排出口C(24)から水相流体をそれぞれ極めて良好に分離して排出することができた。反応温度は、微小流路構造体を恒温槽に入れ4℃で行った。なお、本微小流路に送液速度5L/分で送液したときの、本微小流路内での反応時間は約4秒であった。
排出された有機流体をジエチルエーテルで抽出し、得られた有機流体を飽和食塩水で洗浄後、ろ過、溶媒留去を順次行い、粗生成物を得、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル=15:1)で分離清製することで、目的とするエポキシケトンを得た。得られたエポキシケトンの収率は、原料のN−(4−トリフルオロメチルベンジル)シンコニニウムブロミドに対して75%、エナンチオ選択性は69(%)であった。
また、分離して排出された触媒流体を回収したところ、送液した相間移動触媒の90%を回収することができた。
さらに、新たな有機流体と水相流体とともに再度、微小流路構造体の導入口から導入し反応を実施したところ、上記と同様の抽出方法により目的とするエポキシケトンを再度得ることができ、その収率は、原料のN−(4−トリフルオロメチルベンジル)シンコニニウムブロミドに対して75%、エナンチオ選択性は69(%)であった。
比較例
比較例として、直径5cm、高さ10cmのサンプル瓶を使用して、実施例1と同様に相間移動触媒として、図10に示すN−(4−トリフルオロメチルベンジル)シンコニニウムブロミドと1%のポリエチレングリコール(PEG200)の混合物を用いて図11に示すイソブチルアルデヒドと芳香族ケトンであるフェナルシドの不斉ダルツエンス反応による光学活性なエポキシケトンの合成を行った。
触媒流体は、N−(4−トリフルオロメチルベンジル)シンコニニウムブロミド(53.4mg、0.1mmol)と1%のポリエチレングリコールの混合物(PEG200)をエタノールに溶解させた。また、有機流体は、フェナルシド(154.5mg、1.0mmol)とイソブチルアルデヒド(0.14ml、1.5mmol)を室温下ジクロロエタンに溶解させた。水相流体としては、水酸化カリウム(2.0mmol)を水に溶解させた。有機流体と水相流体及び触媒流体をそれぞれ40mlづつサンプル瓶に入れたところ、相間移動触媒相は有機相及び水相と混合して2相を形成し、有機流体、水相流体、触媒流体の3相を形成することができなかった。
このサンプル瓶を恒温槽に入れ4℃で72時間攪拌しサンプル瓶内の反応液を懸濁状にして反応を行ったあと、1Nの塩酸を加えて反応を停止させた。反応停止後、サンプル瓶内の反応液は2相に分離したが、相間移動触媒を回収することはできなかった。反応後の反応液をジエチルエーテルで抽出し、得られた有機相を飽和食塩水で洗浄後、ろ過、溶媒留去を順次行い、粗生成物を得、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:ジエチルエーテル=15:1)で分離清製することで、目的とするエポキシ体を得た。得られたエポキシケトンの収率は、原料のN−(4−トリフルオロメチルベンジル)シンコニニウムブロミドに対して75%、エナンチオ選択性は69(%)であった。
相間移動触媒を用いた反応系の一例を示す図である。 Y字状微小流路内における層流を示す概念図である。 ダブルY字状微小流路内における層流を示す概念図である。 微小流路の底面に流体境界に位置する不連続な仕切り壁を形成した例を示す概念図である。 流体を微小流路構造体の外部に設置した送液ポンプにより送液する手段を示す概念図である。 流体を微小流路構造体の内部に埋め込んだマイクロポンプにより送液する手段を示す概念図である。 実施例で用いた微小流路構造体である。 図7の微小流路構造体中のA−A’断面図(拡大)である。 図7の微小流路構造体中のB−B’断面図(拡大)である。 実施例で使用した相間移動触媒である。 実施例でのイソブチルアルデヒドとフェナルシドの不斉ダルツエンス反応による光学活性なエポキシケトンの合成である。 触媒流体を第3相として有機流体と水相流体を直接接触させないように有機流体と水相流体の間に存在させて反応を実施する一例を示した図である。
符号の説明
1:水相流体
2:有機流体
3:流体の境界
4:送液ポンプ
5:微小流路
6:微小流路基板
7:仕切り壁
8:容器A
9:微小流路の幅
10:容器B
11:導入口
12:排出口
13:リザーバータンク
14:マイクロポンプ
15:求核アニオン
16:アルキルハライド
17:ニトリル
18:四級アンモニウム塩
19:導入口A
20:導入口B
21:導入口C
22:排出口A
23:排出口B
24:排出口C
25:上面
26:流体の進行方向
27:回収流路
28:微小流路構造体
29:カバー体
30:導入流路
31:排出流路
32:容器C
33:容器D
34:側面
35:***
36:底面
37:微小流路の深さ
38:ハロゲンアニオン
39:流体境界の幅
40:キャピラリーチューブ
41:触媒流体
42:ラモンドスターラー

Claims (7)

  1. 化学反応原料を含む有機相流体及び水相流体と相間移動触媒を含む流体とを微小流路に導入し、当該微小流路において前記流体が層流を保ちつつ、かつ前記相間移動触媒を含む流体が前記有機相流体と前記水相流体との間に層をなして送液され、前記化学反応原料が微小流路において化学反応を生ぜしめることを特徴とする化学反応実施方法。
  2. 前記相間移動触媒が異なる2以上の相間移動触媒からなることを特徴とする請求項1記載の化学反応実施方法。
  3. 前記有機相流体、前記水相流体及び前記相間移動触媒を含む流体が、分離して排出されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の化学反応実施方法。
  4. 流体を導入するための3つ以上の導入口及びそれらに連通する導入流路と、前記導入流路と連通しかつ導入される流体を流すための微小流路と、前記微小流路から分岐しかつ流体を分離して排出するための3つ以上の排出流路及びそれらに連通する排出口と、を有した微小流路構造体を使用して化学反応を実施する方法であって、少なくとも1つの導入口からは相間移動触媒を含む流体を導入し、少なくとも1つの別の導入口からは化学反応原料を含む有機相流体を導入し、少なくとも1つのさらに別の導入口からは化学反応原料を含む水相流体を導入することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化学反応実施方法。
  5. 前記有機相流体、前記水相流体及び前記相間移動触媒を含む流体からなる群より選ばれる1あるいは2以上の流体を、分離後、各々の流体の所定の導入口より再び導入することを特徴とする請求項4記載の化学反応実施方法。
  6. 流体を導入するための3以上の導入口及びそれらに連通する導入流路と、前記導入流路と連通しかつ導入される流体を流すための微小流路と、前記微小流路から分岐しかつ流体を分離して排出するための3以上の排出流路及びそれらに連通する排出口と、を有した微小流路構造体であって、前記流体間の境界又はその近傍に、流体の進行方向に沿って、流路深さ以下の高さの仕切り壁が流体の進行方向に対して不連続に配置された微小流路を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の化学反応実施方法に使用するための微小流路構造体。
  7. 前記分離された少なくとも1つの流体を排出口より前記導入口へ導くための再導入流路、前記再導入流路に連通しておりかつ流体を送液するためのポンプ、及び前記再導入流路に連通しておりかつ流体を一時的に貯えておくためのリザーバータンクを、さらに備えていることを特徴とする請求項6に記載の化学反応実施方法に使用するための微小流路構造体。
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WO2008050760A1 (fr) * 2006-10-24 2008-05-02 Daikin Industries, Ltd. Procédé de production d'oxyde d'hexafluoropropylène
JP2008520412A (ja) * 2004-11-16 2008-06-19 ヴェロシス,インク. マイクロチャネル技術を用いる多相反応プロセス
CN114832654A (zh) * 2022-04-25 2022-08-02 苏州思脉新材料科技有限公司 一种半导体制程清洗过滤用多孔膜及其生产方法

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