JP2004248165A - セッションおよびメディア中継方法、転送方法、ならびにそのプログラムと記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザが使用する通信アプリケーションに影響を及ぼさず、かつ通信メディアが途切れることなく、スムーズに通信セッションの移動を可能にする。
【解決手段】転送を実施しようとしている転送元端末21の通信アプリケーションと、転送元端末21の通信アプリケーションと通信している通信先端末22の通信アプリケーションが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバ24を介して通信しており、該転送元端末21の通信アプリケーションの通信セッションを転送元端末21および通信先端末22とは別の転送先端末23の通信アプリケーションに移す場合に、転送元端末21から転送先端末23に通信セッションが移動した際には、該通信先端末の通信アプリケーションからはあたかも転送元端末の通信アプリケーションと通信しているように、セッションアンドメディア中継サーバで、通信セッションの情報を変換する。
【選択図】 図1
【解決手段】転送を実施しようとしている転送元端末21の通信アプリケーションと、転送元端末21の通信アプリケーションと通信している通信先端末22の通信アプリケーションが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバ24を介して通信しており、該転送元端末21の通信アプリケーションの通信セッションを転送元端末21および通信先端末22とは別の転送先端末23の通信アプリケーションに移す場合に、転送元端末21から転送先端末23に通信セッションが移動した際には、該通信先端末の通信アプリケーションからはあたかも転送元端末の通信アプリケーションと通信しているように、セッションアンドメディア中継サーバで、通信セッションの情報を変換する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信セッションのシームレスな切り替え、および通信メディアのシームレスな切り替えが可能なセッションおよびメディア中継方法、転送方法、ならびにそのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、通信を転送する技術として、交換機や電話端末を利用した転送電話があった。これは、転送先のアドレス情報(例えば、電話番号)を着信端末から投入することにより、切断や再接続することなく、通信を継続したまま通信を転送することができた。
同じように、ビデオ電話等のマルチメディアセッションを転送する方法としては、ITU 450.2(Call Transfer Supplementary Services for H.323)(非特許文献1参照、以下、A方式と呼ぶ)や、IETF draft(SIP Call ControlTransfer)に規定されている方法(非特許文献2参照、以下、B方式と呼ぶ)がある。これらの方法でも、上記と同様に、転送先のアドレス情報(e.164電話番号,URL,IPアドレス等)を着信端末から投入することで、切断や再接続することなく、通信を継続したまま通信を転送することができた。例えば、データと画像と音声とを有するマルチメディアセッションの設定中に、いずれかのメディアのセッションが不満なため、満足できる他の端末にセッションを転送する場合が考えられる。
【0003】
また、本出願人が本願より前に提案した特願2002−107889号明細書および図面に記載の『セッション転送方法』(以下、C方式と呼ぶ)のように、転送元端末に搭載されている通信アプリケーションと通信先端末に搭載されている通信アプリケーションがネットワークを介して通信中であるときに、その通信セッションを転送元端末とは別の転送先端末に搭載されている通信アプリケーションに転送する方法がある。これにより、転送元端末で通信中のアプリケーションを検索し、転送先端末に搭載されている通信アプリケーションを取得している。
【0004】
その結果を基に、ユーザが転送先端末の通信アプリケーションを選択するか、自動的に通信アプリケーションを決定し、その後、転送先端末の通信アプリケーションへの起動指示とともに、セッションを転送するのに必要なセッションの情報を送付する。転送先端末では、起動指示のあった通信アプリケーションを起動し、起動が完了した通知を転送元端末に返却する。その後、通信先端末に転送指示が行われ、通信先端末の通信アプリケーションから、先ほど起動した転送先端末の通信アプリケーションに対して、通信の接続が行われる。接続が完了すると、転送元端末に対して転送が完了したことを通知し、転送元端末の通信アプリケーションと通信先端末の通信アプリケーションの通信が切断される。
【0005】
【非特許文献1】
“Call transfer supplementary service for H.323,”Recommendation H.450.2、International Telecomunication Union−Telecommunication sector、インターネット〈URL:http://www.itu.int/rec/recommendation.asp?type=items&lang=e&parent=−REC−H.450.2−199802−I〉
【非特許文献2】
R.Sparks(dynamicsoft社)“SIP CallControl−Transfer draft−ietf−sip−cc−transfer−05”Internet Engineering Task Force(IETF)、インターネット〈URL:http://www.ietf.org/internet−drafts/draft−ietf−sip−cc−transfer−05.txt〉
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記A,BおよびC方式などの従来の方法では、下記のような問題点が発生する。
▲1▼第1の問題点は、通信先端末の通信アプリケーションが、転送元端末からの転送指示を受けて、転送元端末および転送先端末の通信アプリケーションの両方の通信セッションの処理を同時に実施しなければならないことである。
▲2▼第2の問題点は、通信先端末が通信確立後に一時的に転送元端末と転送先端末の通信メディア処理(音声、映像の送受信処理など)を同時に実施する必要があることである。
【0007】
従来の通信先端末に搭載される通信アプリケーションには、上記第1および第2の問題点となっている処理は入っていない。
また、上記A,BおよびC方式を採用すると、通信セッションの切り替えに直接関係のない通信先端末に影響があるため、それらの通信先端末に上記処理が実装される可能性は低い。
【0008】
本発明の目的は、上記従来の問題点を解消するため、ユーザが使用する通信アプリケーションに影響を及ぼさずに、通信セッションの移動が可能であり、かつ通信メディアが途切れることなく、スムーズに通信セッションの移動が可能なセッションおよびメディア中継方法、転送方法、ならびにそのプログラムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のセッションおよびメディア中継方法は、▲1▼転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能とするセッションおよびメディア中継方法であって、該転送元端末から転送先端末に通信セッションが移動した際にも、該通信先端末の通信アプリケーションからはあたかも転送元端末の通信アプリケーションと通信しているように、セッションアンドメディア中継サーバで、通信セッションの情報を変換することを特徴としている。
これにより、通信先端末の通信アプリケーションは、転送元端末から転送先端末に通信セッションが移動したことを意識したアプリケーションである必要がなくなり、ユーザが使用する通常の通信アプリケーションに影響を及ぼすことがないという効果がある。
【0010】
また、▲2▼転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア中継方法であって、通信セッションを転送元端末の通信アプリケーションから転送先端末の通信アプリケーションに移す段階で、通信先端末の通信アプリケーションからの通信メディアをセッションアンドメディア中継サーバにてコピーし、転送元端末の通信アプリケーションと通信先端末の通信アプリケーションの両方に一時的に中継することを特徴としている。
これにより、転送を実施しようとするユーザは、通信メディアが途切れることなく、スムーズに通信セッションが移動したように見えるという効果が得られる。
【0011】
また、▲3▼転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを該転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア中継方法であって、通信セッションを該転送元端末の通信アプリケーションから転送先端末の通信アプリケーションに移す段階で、該転送元端末あるいは転送先端末の通信アプリケーションから通信先端末の通信アプリケーションへの通信メディアのいずれか一方のみをセッションアンドメディア中継サーバにおいて破棄することを特徴としている。
これにより、通信先端末へは通信メディアが一方しか流れないため、メディアの乱れが発生せず、通信先端末を利用するユーザにとって、混乱が生じないという効果が得られる。
【0012】
また、▲4▼転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを該転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア中継方法であって、通信セッションを該転送元端末の通信アプリケーションから転送先端末の通信アプリケーションに移す段階で、該転送元端末と転送先端末の通信アプリケーションから通信先端末の通信アプリケーションへの通信メディアの両方をセッションアンドメディア中継サーバにおいて破棄することを特徴としている。
これにより、上記▲3▼とは異なり、通信先端末へは通信メディアが両方から流れるため、転送元端末と転送先端末からの通信メディアの送信漏れがなくなるという効果が得られる。
【0013】
さらに、▲5▼転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを該転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア転送方法であって、該転送元端末から1つ目の転送先端末、1つ目の転送先端末から、また別の転送先端末というように、連続して通信セッションの移動を可能にすることを特徴としている。
これにより、ユーザは、その場その場の状況に合わせて、自分が通信セッションを移したい端末に移り変わることができるという効果が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面により詳細に説明する。
(システム構成)
図1に示すように、本発明のセッションおよびメディア中継システムは、転送元端末21、通信先端末22、転送先端末23、セッションアンドメディア中継サーバ24が、それぞれのネットワーク(ネットワーク11,12,13,14)上に配置されている。ただし、これらのネットワーク11〜14は、図1に示すように相互に繋がっている構成であっても差し支えない。また、一つのネットワーク上に全ての端末21〜23およびサーバ24が配置されていても差し支えない。さらに、転送元端末21、通信先端末22、転送先端末23に関しては、PC(Personal Computer)やPDA(Personal Digital Assistance)や携帯電話端末、Workstationなどの通信機器のいずれであっても差し支えない。
【0015】
図2は、図1におけるセッションアンドメディア中継サーバ、転送元端末(転送先端末)および通信先端末の構成図である。
図2に示すように、セッションアンドメディア中継サーバ24には、端末識別子情報管理データベース241と通信セッション識別子管理データベース242とが、それぞれ通信セッション送受信処理部243に接続されており、通信セッション送受信処理部243には通信メディア送受信処理部244が接続されている。
転送元端末21(転送先端末23も同じ構成)と通信先端末22は、通信アプリケーション213,221を保有しており、この通信アプリケーション213,221内には、UI機能部2131,2211と通信セッション送受信処理部(転送処理部を含む)2132,2212と通信メディア送受信処理部2133,2213とが含まれている。
【0016】
転送元端末(転送先端末)21のアプリケーション制御機能211は、他の端末から転送制御機能212を通してある通信アプリケーション213の起動を要求された場合にその通信アプリケーション213を起動する。また、転送制御機能212からのある通信アプリケーション213の終了を受け、通信アプリケーション213の終了を行う。
転送制御機能212は、セッションアンドメディア中継サーバ24の通信セッション送受信処理部243と通信を行い、他の端末に対してAPL起動の要求を送信する。
また、通信アプリケーション213は、テレビ電話のようなアプリケーションであり、アプリケーション制御機能211が通信アプリケーション213を起動または終了する。
【0017】
また、通信アプリケーション213のUI機能部2131は、ユーザに対するインターフェースを担う機能部である。また、通信セッション送受信処理部2132は、セッションアンドメディア中継サーバ24の通信セッション送受信処理部243に対して通信アプリケーション213の通信セッションの接続、切断、セッション情報の転送、セッション接続完了通知、あるいは端末識別子の登録または削除要求を実施する。また、通信セッション送受信処理部243は、自己に接続されている通信メディア送受信処理部2133に対してメディア送受信処理の準備をさせたり、メディア送受信処理のメディアの流れを監視する。通信メディア送受信処理部2133は、通信セッション送受信処理部2132から制御され、セッションアンドメディア中継サーバ24の通信メディア送受信処理部244とメディアの送受信を行う。
【0018】
セッションアンドメディア中継サーバ24に配置された端末識別子情報データベース241は、端末ごとに割り振られる端末識別子と、その端末識別子に対応する通信アプリケーションが使用するアドレス,ポート番号を保持する。一方、通信セッション識別子管理データベース242は、通信セッション識別子に関連づけられた別の通信セッション識別子を管理するだけでなく、その通信セッション識別子に付随する通信セッションの情報を保持する。通信セッション送受信処理部243は、通信アプリケーション213や221からの端末識別子登録または削除の要求に従って、端末識別子情報管理データベース241に情報の登録または削除を行う。また、実際に通信セッションを確立する際に必要な通信相手の端末識別子の情報を引き出す。
【0019】
通信セッション識別子管理データベース242に対しては、通信セッション接続時に通信セッション識別子とそれに付随する通信セッションの情報を登録する。通信セッション転送時には、通信セッション識別子をキーに通信セッションの情報を引き出す。また、転送元端末21の通信アプリケーション213のセッション情報転送の要求に対応して、別の端末(転送先端末)と通信セッションを接続し、その結果として得られる通信セッション識別子とそれに付随する通信セッション情報を、元の(転送元端末と通信先端末との)通信セッション識別子に対応する通信セッション識別子と関連付けを行い、通信セッション識別子管理データベース242に登録(更新)を行う。
【0020】
また、通信先端末22の通信アプリケーション221にある通信セッション送受信部2212と転送先端末23の通信アプリケーション213にある通信セッション送受信処理部2132が通信する際には、通信先端末22からは、転送元端末21に対して通信接続がなされている如く見えるように、通信セッション識別子管理データベース242を用いて、通信セッション送受信処理部243が通信セッションの変換を実施する。これにより、転送元端末21から転送先端末23にセッション情報の転送が完了した場合、転送先端末23と通信先端末22のやり取りは、通信先端末22にとっては転送元端末21とやり取りしているように見える。
【0021】
セッションの転送が完了して、セッションの転送元端末21と切断された後、セッションの切断要求が転送先端末23か、通信先端末22から来た場合には、通信セッション識別子管理データベース242を用いて、セッションを切断し、通信セッション識別子管理データベース242からその通信セッションに関連するセッション識別子とそれに付随する情報を削除する。また、セッションアンドメディア中継サーバ24の通信メディア送受信処理部244に対して、メディア送受信の準備をさせたり、メディアの送受信の管理を行い、さらに、メディアの中継(コピー中継)の開始、終了および破棄も指示する。通信メディア送受信処理部244は、通信セッション送受信処理部243から制御され、通信アプリケーションの通信メディア送受信処理部2133または2213とメディアの送受信を行う。通信先端末22の通信アプリケーション221は、基本的に転送元端末21や転送先端末23の通信アプリケーション213とほぼ同様であるが、通信セッション送受信処理部2212のセッション情報の転送を行う転送処理部は不要である。
【0022】
(切り替えのシーケンスチャート)
図3は、転送元端末の通信セッションおよび通信メディアを転送先端末に切り替えるシーケンスチャート例である。
図3において、太線で区切られた上段がセッション確立フェーズ、中段が通信メディアの転送を実施するフェーズ、下段が通信先端末から切断を実施するフェーズである。また、縦線の位置は、左側から転送元端末21、転送先端末23、セッションアンドメディア中継サーバ24および通信先端末22をそれぞれ示している。
【0023】
(セッション確立フェーズ)
最初に転送元端末21と通信先端末22がセッションアンドメディア中継サーバ24を介してセッションを確立するフェーズについて説明する。
転送元端末21と通信先端末22のそれぞれの端末識別子と、それに付随するアドレス、ポート番号は事前にセッションアンドメディア中継サーバ24に登録されているものとする。転送元端末21の通信アプリケーション213からセッション接続要求を通信先端末22の通信アプリケーション221に送信する(301)。なお、途中でセッションアンドメディア中継サーバ24を通過するように予め転送元端末21と転送先端末23の通信アプリケーションには設定されているものとする。
【0024】
セッション接続要求を受信したセッションアンドメディア中継サーバ24は、受信したセッション接続要求の中に記述されている通信メディアの情報を書き換える処理を行う。具体的には、通信メディアの情報中に存在する転送元端末21の通信アプリケーションが受信することになっているアドレス、ポート番号などを自身の通信メディア送受信処理部のアドレス、ポート番号などに置き換える。これにより、通信先端末22から送信される通信メディアをセッションアンドメディア中継サーバ24で受信することが可能になる。また、通信セッションの識別子に対して、転送元端末21の通信アプリケーションが受信することになっていたアドレス、ポート番号などと自身の通信メディア送受信処理部のアドレス、ポート番号などを管理する。これは、通信先端末22から受信した通信メディアを中継して、送信すべき端末(転送元端末など)の通信アプリケーションの宛先を判断するために用いる。
【0025】
その後、以降の通信先端末22からの通信は、セッションアンドメディア中継サーバ24を通過するようにパラメータ設定を行ったセッション接続要求を通信先端末22に向けて転送する(302)。通信先端末22からはセッション接続応答が返却され(303)、同様にセッションアンドメディア中継サーバ24に応答が中継される。セッション接続応答を受信したセッションアンドメディア中継サーバ24は、セッション接続応答の中に記述されている通信メディア情報を書き換える処理を行う。具体的には、通信メディアの情報中に存在する通信先端末22の通信アプリケーションが受信することになっているアドレス、ポート番号などを自身の通信メディア送受信処理部のアドレス、ポート番号などに置き換える。これにより、転送元端末21から送信される通信メディアをセッションアンドメディア中継サーバ24で受信することが可能となる。
【0026】
また、通信セッションの識別子に対して、通信先端末22の通信アプリケーションが受信することになっていたアドレス、ポート番号などと自身の通信メディア送受信処理部のアドレス、ポート番号などを管理する。これは、転送元端末21から受信した通信メディアを中継して、送信すべき通信先端末22の通信アプリケーションの宛先を判断するために用いる。その後、転送元端末21に向けてセッション接続応答を転送する(304)。転送元端末21の通信アプリケーションは、セッション接続完了の通知をセッションアンドメディア中継サーバ24を通して、通信先端末22に送信する(305,306)。
【0027】
最初の転送元端末21の通信アプリケーションが送信するセッション接続要求に通信メディアの情報が載らない場合があるが、その際、セッションアンドメディア中継サーバ24はその要求を通信先端末22へ転送し、通信先端末22の通信アプリケーションから返却されるセッション接続応答に載る通信メディアの情報中に存在する通信アプリケーションの受信するアドレス、ポート番号などと、転送元端末21の通信アプリケーションから送信されるセッション接続完了に載る通信メディアの情報中に存在する通信アプリケーションの受信するアドレス、ポート番号などを、それぞれセッションアンドメディア中継サーバ24自身の通信メディア送受信処理部のアドレス、ポート番号などに変換することとなる。
【0028】
勿論、通信セッションの識別子に対する管理も実施される。これにより、転送元端末21や通信先端末22に搭載された通信アプリケーションは、セッションアンドメディア中継サーバ24と通信メディア(音声や映像)の送受信を行う。セッションアンドメディア中継サーバ24は、通信セッションの識別子に対して管理されている情報を基に送受信すべき端末と通信メディアを中継する処理を実施する(307,308)。上記の処理は、転送元端末21からの通信セッションの接続であるが、通信先端末22の通信セッションの接続も可能である。
【0029】
(転送実施フェーズ)
次に、実際に転送元端末21から転送先端末23に対して、通信セッション、通信メディアの転送を実施するフェーズについて説明する。
転送先端末23の通信アプリケーションが起動していない状態であった場合、転送元端末21から転送できないため、転送元端末21からセッションアンドメディア中継サーバ24を介して転送先端末23にAPL起動要求を送信する(309,310)。このAPL起動要求には、通信セッション、通信メディアの転送が可能な通信アプリケーションを起動できる情報が含まれている。転送先端末23では、そのAPL起動指示を受け、通信アプリケーションを起動し(311)、起動が完了するとともに、通信セッションを確立するための準備段階として、セッションアンドメディア中継サーバ24に対して転送先端末23の端末識別子とそれに対応する自身の通信アプリケーションのアドレス、ポート番号を登録する(312,313)。
【0030】
その後、転送先端末23からのAPL起動応答が、セッションアンドメディア中継サーバ24を介して転送元端末21に送信される(314,315)。転送元端末21は、通信セッションを転送するため、セッション情報転送を送信する(316)。通信先端末22に対して要求が送信されることになるが、本発明では、セッションアンドメディア中継サーバ24にて処理することにより、通信先端末22には通信セッションの切り替え処理を行う必要がなくなる。
セッション情報転送を受けたセッションアンドメディア中継サーバ24では、中間応答として、セッション情報転送応答を転送元端末21に対して返却する(317)。その後、セッションアンドメディア中継サーバ24内において、セッション情報転送の中にある通信セッションの転送先である転送先端末23の端末識別子から、その端末識別子に対応する通信アプリケーションのアドレス、ポート番号を取得し、転送先端末23に対してあたかも通信先端末22からセッション接続要求が行われたかのように、セッション接続要求(318)、セッション接続応答(319)、セッション接続完了(320)とセッション確立のやりとりを実施する。
【0031】
また、最初に通信セッションを確立した転送元端末21と通信先端末22との通信セッション識別子と、セッション情報転送を受けて確立した転送先端末23と通信先端末22との通信セッション識別子を結びつけて管理する。その後、セッションアンドメディア中継サーバ24は、転送元端末21の通信アプリケーションから受信する通信メディアに関しては、破棄する一方(322)、転送先端末23から受信する通信メディアを通信先端末22に対して中継する処理を行う(323)。ここで、本シーケンス例では、転送元端末21の通信アプリケーションから受信する通信メディアは破棄する、となっているが、破棄せずに通信先端末22に中継して送付する場合もある。
【0032】
また、通信先端末22の通信アプリケーションから受信する通信メディアをコピーし、転送元端末21と転送先端末23の両方の通信アプリケーションに中継する処理を行う(321)。これにより、通信セッションの転送を実施した転送元端末21と転送先端末23に通信先端末22からの通信メディアが流れるので、ユーザはスムーズかつシームレスに通信が切り替わったように見える。
上記処理が完了すると、セッションアンドメディア中継サーバ24からセッション接続完了通知を転送元端末21に送信する(324)。転送元端末21は、セッション接続完了通知応答を返却し(325)、その後、通信セッションを切断するためにセッション切断要求をセッションアンドメディア中継サーバ24に送信する(326)。
【0033】
セッションアンドメディア中継サーバ24は、転送元端末21のみの切断であると判断し、転送元端末21へ通信先端末22からの通信メディアのコピー中継を中断する。また、セッション切断応答を転送元端末21に対して送信する(327)。転送元端末21の通信アプリケーションでは、セッションアンドメディア中継サーバ24への通信メディアの送信を終了する(328)。その後、転送元端末21の通信アプリケーションは、セッションアンドメディア中継サーバ24に対して、転送元端末21の端末識別子とそれに対応する自身の通信アプリケーションのアドレス、ポート番号の削除を実施する(332,333)。その後に、転送元端末21の通信アプリケーションを終了させる(334)。
【0034】
(セッション切断処理)
最後に、切断を通信先端末22から実施した場合について示す。通信先端末22は、セッションアンドメディア中継サーバ24に対してセッション切断要求を送信する(335)。具体的には、通信先端末22は転送元端末21と最初に開始した通信セッション、通信メディアの状態が持続しているように見えるため、その通信セッションの識別子に対してセッション切断要求を投げることになる。セッションアンドメディア中継サーバ24は、その通信セッションの識別子に対して結び付けられている転送先端末23と通信先端末22との通信セッション識別子を基に通信セッションの情報を変換し、転送先端末23に対してセッション切断要求を送信する(336)。転送先端末23では、セッションアンドメディア中継サーバ24との通信メディアの送受信を終了する処理に移り、セッション切断要求応答を返却する(337)。
【0035】
セッションアンドメディア中継サーバ24は、セッション切断要求応答を受け取ると、転送先端末23や通信先端末22との通信メディアとの送受信を終了する処理に移り(338)、今度は転送先端末23と通信先端末22との通信セッション識別子に対して結び付けられている転送元端末21と通信先端末22との通信セッション識別子を基に通信セッションの情報を変換し、通信先端末22に送信することで、通信先端末22にはあたかも転送元端末21からセッション切断の応答が返却されてきたように見える。また、セッションアンドメディア中継サーバ24は、この一連処理に関連していた通信セッションの識別子を削除する。最後に、セッション切断要求応答を受けた通信先端末22は、セッションアンドメディア中継サーバ24とのデータ送受信を終了する(336A,337A)。
【0036】
上記処理は、通信先端末22からの通信セッションの切断であるが、転送先端末23からの通信セッションの切断を行った場合も可能である(339)。
上記のセッションの転送処理は、転送先端末23から別の端末に再び行っても動作する。つまり、複数回、別の端末に対してセッションの転送処理を何回実施しても動作することになる。
【0037】
セッションアンドメディア中継サーバ24、転送元端末21、転送先端末23および通信先端末22毎に、図3に示すフローをプログラムに変換し、それぞれCD−ROM等の記録媒体に格納しておけば、サーバになるコンピュータにサーバ24用のプログラム記録媒体を、各端末には転送元端末21、転送先端末23および通信先端末22用の各プログラム記録媒体をそれぞれ装着し、プログラムをインストールしてそれを実行させることにより、容易に本発明を実現することができる。また、これらの記録媒体を販売することで、プログラムの流通も便利である。
【0038】
本発明の第一の効果としては、通信先端末の通信アプリケーションが転送元端末から転送先端末に通信セッションが移動したことを意識したアプリケーションである必要がなくなり、ユーザが使用する通常の通信アプリケーションに影響を及ぼすことがない。
その理由は、転送元端末から転送先端末に通信セッションが移動した際にも、通信先端末の通信アプリケーションからはあたかも転送元端末の通信アプリケーションと通信しているように、セッションアンドメディア中継サーバにおいて通信セッションの情報を変換するようにしているためである。
【0039】
本発明の二の効果としては、転送を実施しようとするユーザは、通信メディアが途切れることなく、スムーズに通信セッションが移動したように見えることである。
その理由は、通信セッションを転送元端末の通信アプリケーションから転送先端末の通信アプリケーションに移す段階で、通信先端末の通信アプリケーションからの通信メディアをセッションアンドメディア中継サーバにおいてコピーし、転送元端末の通信アプリケーションと転送先端末の通信アプリケーションの両方に一時的に中継するためである。
【0040】
さらに、本発明の第三の効果としては、ユーザ自身が通信セッションを移したい端末に何度でも移り変わることができることである。
その理由は、転送元端末から1つ目の転送先端末、1つ目の転送先端末から、また別の転送先端末というように、連続して通信セッションの移動を可能とするためである。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、通信セッションと通信メディアのシームレスな切り替えが可能であり、また、通信先端末の通信アプリケーションが転送元端末から転送先端末に通信セッションが移動したことを意識しないでよく、さらにユーザ自身が通信セッションを移したい端末に何度でも移り変わることができる、という顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す通信システムのブロック構成図である。
【図2】図1における転送元端末、転送先端末、通信先端末およびセッションアンドメディア中継サーバの機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施例を示すセッションおよびメディア中継方法の動作シーケンスチャートである。
【符号の説明】
11〜14…ネットワーク、21…転送元端末、22…通信先端末、
23…転送先端末、24…セッションアンドメディア中継サーバ、
211…アプリケーション制御機能、212…転送制御機能、
213…通信アプリケーション(転送元)、2131…UI機能部(転送元)、
2132…通信セッション送受信処理部(転送元)、
2133…通信メディア送受信処理部(転送元)、
221…通信アプリケーション(通信先)、2211…UI機能部(通信先)、
2212…通信セッション送受信処理部(通信先)、
2213…通信メディア送受信処理部(通信先)、
241…端末識別子情報管理データベース、
242…通信セッション識別子管理データベース、
243…通信セッション送受信処理部(サーバ)、
244…通信メディア送受信処理部(サーバ)。
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信セッションのシームレスな切り替え、および通信メディアのシームレスな切り替えが可能なセッションおよびメディア中継方法、転送方法、ならびにそのプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、通信を転送する技術として、交換機や電話端末を利用した転送電話があった。これは、転送先のアドレス情報(例えば、電話番号)を着信端末から投入することにより、切断や再接続することなく、通信を継続したまま通信を転送することができた。
同じように、ビデオ電話等のマルチメディアセッションを転送する方法としては、ITU 450.2(Call Transfer Supplementary Services for H.323)(非特許文献1参照、以下、A方式と呼ぶ)や、IETF draft(SIP Call ControlTransfer)に規定されている方法(非特許文献2参照、以下、B方式と呼ぶ)がある。これらの方法でも、上記と同様に、転送先のアドレス情報(e.164電話番号,URL,IPアドレス等)を着信端末から投入することで、切断や再接続することなく、通信を継続したまま通信を転送することができた。例えば、データと画像と音声とを有するマルチメディアセッションの設定中に、いずれかのメディアのセッションが不満なため、満足できる他の端末にセッションを転送する場合が考えられる。
【0003】
また、本出願人が本願より前に提案した特願2002−107889号明細書および図面に記載の『セッション転送方法』(以下、C方式と呼ぶ)のように、転送元端末に搭載されている通信アプリケーションと通信先端末に搭載されている通信アプリケーションがネットワークを介して通信中であるときに、その通信セッションを転送元端末とは別の転送先端末に搭載されている通信アプリケーションに転送する方法がある。これにより、転送元端末で通信中のアプリケーションを検索し、転送先端末に搭載されている通信アプリケーションを取得している。
【0004】
その結果を基に、ユーザが転送先端末の通信アプリケーションを選択するか、自動的に通信アプリケーションを決定し、その後、転送先端末の通信アプリケーションへの起動指示とともに、セッションを転送するのに必要なセッションの情報を送付する。転送先端末では、起動指示のあった通信アプリケーションを起動し、起動が完了した通知を転送元端末に返却する。その後、通信先端末に転送指示が行われ、通信先端末の通信アプリケーションから、先ほど起動した転送先端末の通信アプリケーションに対して、通信の接続が行われる。接続が完了すると、転送元端末に対して転送が完了したことを通知し、転送元端末の通信アプリケーションと通信先端末の通信アプリケーションの通信が切断される。
【0005】
【非特許文献1】
“Call transfer supplementary service for H.323,”Recommendation H.450.2、International Telecomunication Union−Telecommunication sector、インターネット〈URL:http://www.itu.int/rec/recommendation.asp?type=items&lang=e&parent=−REC−H.450.2−199802−I〉
【非特許文献2】
R.Sparks(dynamicsoft社)“SIP CallControl−Transfer draft−ietf−sip−cc−transfer−05”Internet Engineering Task Force(IETF)、インターネット〈URL:http://www.ietf.org/internet−drafts/draft−ietf−sip−cc−transfer−05.txt〉
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記A,BおよびC方式などの従来の方法では、下記のような問題点が発生する。
▲1▼第1の問題点は、通信先端末の通信アプリケーションが、転送元端末からの転送指示を受けて、転送元端末および転送先端末の通信アプリケーションの両方の通信セッションの処理を同時に実施しなければならないことである。
▲2▼第2の問題点は、通信先端末が通信確立後に一時的に転送元端末と転送先端末の通信メディア処理(音声、映像の送受信処理など)を同時に実施する必要があることである。
【0007】
従来の通信先端末に搭載される通信アプリケーションには、上記第1および第2の問題点となっている処理は入っていない。
また、上記A,BおよびC方式を採用すると、通信セッションの切り替えに直接関係のない通信先端末に影響があるため、それらの通信先端末に上記処理が実装される可能性は低い。
【0008】
本発明の目的は、上記従来の問題点を解消するため、ユーザが使用する通信アプリケーションに影響を及ぼさずに、通信セッションの移動が可能であり、かつ通信メディアが途切れることなく、スムーズに通信セッションの移動が可能なセッションおよびメディア中継方法、転送方法、ならびにそのプログラムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のセッションおよびメディア中継方法は、▲1▼転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能とするセッションおよびメディア中継方法であって、該転送元端末から転送先端末に通信セッションが移動した際にも、該通信先端末の通信アプリケーションからはあたかも転送元端末の通信アプリケーションと通信しているように、セッションアンドメディア中継サーバで、通信セッションの情報を変換することを特徴としている。
これにより、通信先端末の通信アプリケーションは、転送元端末から転送先端末に通信セッションが移動したことを意識したアプリケーションである必要がなくなり、ユーザが使用する通常の通信アプリケーションに影響を及ぼすことがないという効果がある。
【0010】
また、▲2▼転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア中継方法であって、通信セッションを転送元端末の通信アプリケーションから転送先端末の通信アプリケーションに移す段階で、通信先端末の通信アプリケーションからの通信メディアをセッションアンドメディア中継サーバにてコピーし、転送元端末の通信アプリケーションと通信先端末の通信アプリケーションの両方に一時的に中継することを特徴としている。
これにより、転送を実施しようとするユーザは、通信メディアが途切れることなく、スムーズに通信セッションが移動したように見えるという効果が得られる。
【0011】
また、▲3▼転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを該転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア中継方法であって、通信セッションを該転送元端末の通信アプリケーションから転送先端末の通信アプリケーションに移す段階で、該転送元端末あるいは転送先端末の通信アプリケーションから通信先端末の通信アプリケーションへの通信メディアのいずれか一方のみをセッションアンドメディア中継サーバにおいて破棄することを特徴としている。
これにより、通信先端末へは通信メディアが一方しか流れないため、メディアの乱れが発生せず、通信先端末を利用するユーザにとって、混乱が生じないという効果が得られる。
【0012】
また、▲4▼転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを該転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア中継方法であって、通信セッションを該転送元端末の通信アプリケーションから転送先端末の通信アプリケーションに移す段階で、該転送元端末と転送先端末の通信アプリケーションから通信先端末の通信アプリケーションへの通信メディアの両方をセッションアンドメディア中継サーバにおいて破棄することを特徴としている。
これにより、上記▲3▼とは異なり、通信先端末へは通信メディアが両方から流れるため、転送元端末と転送先端末からの通信メディアの送信漏れがなくなるという効果が得られる。
【0013】
さらに、▲5▼転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを該転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア転送方法であって、該転送元端末から1つ目の転送先端末、1つ目の転送先端末から、また別の転送先端末というように、連続して通信セッションの移動を可能にすることを特徴としている。
これにより、ユーザは、その場その場の状況に合わせて、自分が通信セッションを移したい端末に移り変わることができるという効果が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面により詳細に説明する。
(システム構成)
図1に示すように、本発明のセッションおよびメディア中継システムは、転送元端末21、通信先端末22、転送先端末23、セッションアンドメディア中継サーバ24が、それぞれのネットワーク(ネットワーク11,12,13,14)上に配置されている。ただし、これらのネットワーク11〜14は、図1に示すように相互に繋がっている構成であっても差し支えない。また、一つのネットワーク上に全ての端末21〜23およびサーバ24が配置されていても差し支えない。さらに、転送元端末21、通信先端末22、転送先端末23に関しては、PC(Personal Computer)やPDA(Personal Digital Assistance)や携帯電話端末、Workstationなどの通信機器のいずれであっても差し支えない。
【0015】
図2は、図1におけるセッションアンドメディア中継サーバ、転送元端末(転送先端末)および通信先端末の構成図である。
図2に示すように、セッションアンドメディア中継サーバ24には、端末識別子情報管理データベース241と通信セッション識別子管理データベース242とが、それぞれ通信セッション送受信処理部243に接続されており、通信セッション送受信処理部243には通信メディア送受信処理部244が接続されている。
転送元端末21(転送先端末23も同じ構成)と通信先端末22は、通信アプリケーション213,221を保有しており、この通信アプリケーション213,221内には、UI機能部2131,2211と通信セッション送受信処理部(転送処理部を含む)2132,2212と通信メディア送受信処理部2133,2213とが含まれている。
【0016】
転送元端末(転送先端末)21のアプリケーション制御機能211は、他の端末から転送制御機能212を通してある通信アプリケーション213の起動を要求された場合にその通信アプリケーション213を起動する。また、転送制御機能212からのある通信アプリケーション213の終了を受け、通信アプリケーション213の終了を行う。
転送制御機能212は、セッションアンドメディア中継サーバ24の通信セッション送受信処理部243と通信を行い、他の端末に対してAPL起動の要求を送信する。
また、通信アプリケーション213は、テレビ電話のようなアプリケーションであり、アプリケーション制御機能211が通信アプリケーション213を起動または終了する。
【0017】
また、通信アプリケーション213のUI機能部2131は、ユーザに対するインターフェースを担う機能部である。また、通信セッション送受信処理部2132は、セッションアンドメディア中継サーバ24の通信セッション送受信処理部243に対して通信アプリケーション213の通信セッションの接続、切断、セッション情報の転送、セッション接続完了通知、あるいは端末識別子の登録または削除要求を実施する。また、通信セッション送受信処理部243は、自己に接続されている通信メディア送受信処理部2133に対してメディア送受信処理の準備をさせたり、メディア送受信処理のメディアの流れを監視する。通信メディア送受信処理部2133は、通信セッション送受信処理部2132から制御され、セッションアンドメディア中継サーバ24の通信メディア送受信処理部244とメディアの送受信を行う。
【0018】
セッションアンドメディア中継サーバ24に配置された端末識別子情報データベース241は、端末ごとに割り振られる端末識別子と、その端末識別子に対応する通信アプリケーションが使用するアドレス,ポート番号を保持する。一方、通信セッション識別子管理データベース242は、通信セッション識別子に関連づけられた別の通信セッション識別子を管理するだけでなく、その通信セッション識別子に付随する通信セッションの情報を保持する。通信セッション送受信処理部243は、通信アプリケーション213や221からの端末識別子登録または削除の要求に従って、端末識別子情報管理データベース241に情報の登録または削除を行う。また、実際に通信セッションを確立する際に必要な通信相手の端末識別子の情報を引き出す。
【0019】
通信セッション識別子管理データベース242に対しては、通信セッション接続時に通信セッション識別子とそれに付随する通信セッションの情報を登録する。通信セッション転送時には、通信セッション識別子をキーに通信セッションの情報を引き出す。また、転送元端末21の通信アプリケーション213のセッション情報転送の要求に対応して、別の端末(転送先端末)と通信セッションを接続し、その結果として得られる通信セッション識別子とそれに付随する通信セッション情報を、元の(転送元端末と通信先端末との)通信セッション識別子に対応する通信セッション識別子と関連付けを行い、通信セッション識別子管理データベース242に登録(更新)を行う。
【0020】
また、通信先端末22の通信アプリケーション221にある通信セッション送受信部2212と転送先端末23の通信アプリケーション213にある通信セッション送受信処理部2132が通信する際には、通信先端末22からは、転送元端末21に対して通信接続がなされている如く見えるように、通信セッション識別子管理データベース242を用いて、通信セッション送受信処理部243が通信セッションの変換を実施する。これにより、転送元端末21から転送先端末23にセッション情報の転送が完了した場合、転送先端末23と通信先端末22のやり取りは、通信先端末22にとっては転送元端末21とやり取りしているように見える。
【0021】
セッションの転送が完了して、セッションの転送元端末21と切断された後、セッションの切断要求が転送先端末23か、通信先端末22から来た場合には、通信セッション識別子管理データベース242を用いて、セッションを切断し、通信セッション識別子管理データベース242からその通信セッションに関連するセッション識別子とそれに付随する情報を削除する。また、セッションアンドメディア中継サーバ24の通信メディア送受信処理部244に対して、メディア送受信の準備をさせたり、メディアの送受信の管理を行い、さらに、メディアの中継(コピー中継)の開始、終了および破棄も指示する。通信メディア送受信処理部244は、通信セッション送受信処理部243から制御され、通信アプリケーションの通信メディア送受信処理部2133または2213とメディアの送受信を行う。通信先端末22の通信アプリケーション221は、基本的に転送元端末21や転送先端末23の通信アプリケーション213とほぼ同様であるが、通信セッション送受信処理部2212のセッション情報の転送を行う転送処理部は不要である。
【0022】
(切り替えのシーケンスチャート)
図3は、転送元端末の通信セッションおよび通信メディアを転送先端末に切り替えるシーケンスチャート例である。
図3において、太線で区切られた上段がセッション確立フェーズ、中段が通信メディアの転送を実施するフェーズ、下段が通信先端末から切断を実施するフェーズである。また、縦線の位置は、左側から転送元端末21、転送先端末23、セッションアンドメディア中継サーバ24および通信先端末22をそれぞれ示している。
【0023】
(セッション確立フェーズ)
最初に転送元端末21と通信先端末22がセッションアンドメディア中継サーバ24を介してセッションを確立するフェーズについて説明する。
転送元端末21と通信先端末22のそれぞれの端末識別子と、それに付随するアドレス、ポート番号は事前にセッションアンドメディア中継サーバ24に登録されているものとする。転送元端末21の通信アプリケーション213からセッション接続要求を通信先端末22の通信アプリケーション221に送信する(301)。なお、途中でセッションアンドメディア中継サーバ24を通過するように予め転送元端末21と転送先端末23の通信アプリケーションには設定されているものとする。
【0024】
セッション接続要求を受信したセッションアンドメディア中継サーバ24は、受信したセッション接続要求の中に記述されている通信メディアの情報を書き換える処理を行う。具体的には、通信メディアの情報中に存在する転送元端末21の通信アプリケーションが受信することになっているアドレス、ポート番号などを自身の通信メディア送受信処理部のアドレス、ポート番号などに置き換える。これにより、通信先端末22から送信される通信メディアをセッションアンドメディア中継サーバ24で受信することが可能になる。また、通信セッションの識別子に対して、転送元端末21の通信アプリケーションが受信することになっていたアドレス、ポート番号などと自身の通信メディア送受信処理部のアドレス、ポート番号などを管理する。これは、通信先端末22から受信した通信メディアを中継して、送信すべき端末(転送元端末など)の通信アプリケーションの宛先を判断するために用いる。
【0025】
その後、以降の通信先端末22からの通信は、セッションアンドメディア中継サーバ24を通過するようにパラメータ設定を行ったセッション接続要求を通信先端末22に向けて転送する(302)。通信先端末22からはセッション接続応答が返却され(303)、同様にセッションアンドメディア中継サーバ24に応答が中継される。セッション接続応答を受信したセッションアンドメディア中継サーバ24は、セッション接続応答の中に記述されている通信メディア情報を書き換える処理を行う。具体的には、通信メディアの情報中に存在する通信先端末22の通信アプリケーションが受信することになっているアドレス、ポート番号などを自身の通信メディア送受信処理部のアドレス、ポート番号などに置き換える。これにより、転送元端末21から送信される通信メディアをセッションアンドメディア中継サーバ24で受信することが可能となる。
【0026】
また、通信セッションの識別子に対して、通信先端末22の通信アプリケーションが受信することになっていたアドレス、ポート番号などと自身の通信メディア送受信処理部のアドレス、ポート番号などを管理する。これは、転送元端末21から受信した通信メディアを中継して、送信すべき通信先端末22の通信アプリケーションの宛先を判断するために用いる。その後、転送元端末21に向けてセッション接続応答を転送する(304)。転送元端末21の通信アプリケーションは、セッション接続完了の通知をセッションアンドメディア中継サーバ24を通して、通信先端末22に送信する(305,306)。
【0027】
最初の転送元端末21の通信アプリケーションが送信するセッション接続要求に通信メディアの情報が載らない場合があるが、その際、セッションアンドメディア中継サーバ24はその要求を通信先端末22へ転送し、通信先端末22の通信アプリケーションから返却されるセッション接続応答に載る通信メディアの情報中に存在する通信アプリケーションの受信するアドレス、ポート番号などと、転送元端末21の通信アプリケーションから送信されるセッション接続完了に載る通信メディアの情報中に存在する通信アプリケーションの受信するアドレス、ポート番号などを、それぞれセッションアンドメディア中継サーバ24自身の通信メディア送受信処理部のアドレス、ポート番号などに変換することとなる。
【0028】
勿論、通信セッションの識別子に対する管理も実施される。これにより、転送元端末21や通信先端末22に搭載された通信アプリケーションは、セッションアンドメディア中継サーバ24と通信メディア(音声や映像)の送受信を行う。セッションアンドメディア中継サーバ24は、通信セッションの識別子に対して管理されている情報を基に送受信すべき端末と通信メディアを中継する処理を実施する(307,308)。上記の処理は、転送元端末21からの通信セッションの接続であるが、通信先端末22の通信セッションの接続も可能である。
【0029】
(転送実施フェーズ)
次に、実際に転送元端末21から転送先端末23に対して、通信セッション、通信メディアの転送を実施するフェーズについて説明する。
転送先端末23の通信アプリケーションが起動していない状態であった場合、転送元端末21から転送できないため、転送元端末21からセッションアンドメディア中継サーバ24を介して転送先端末23にAPL起動要求を送信する(309,310)。このAPL起動要求には、通信セッション、通信メディアの転送が可能な通信アプリケーションを起動できる情報が含まれている。転送先端末23では、そのAPL起動指示を受け、通信アプリケーションを起動し(311)、起動が完了するとともに、通信セッションを確立するための準備段階として、セッションアンドメディア中継サーバ24に対して転送先端末23の端末識別子とそれに対応する自身の通信アプリケーションのアドレス、ポート番号を登録する(312,313)。
【0030】
その後、転送先端末23からのAPL起動応答が、セッションアンドメディア中継サーバ24を介して転送元端末21に送信される(314,315)。転送元端末21は、通信セッションを転送するため、セッション情報転送を送信する(316)。通信先端末22に対して要求が送信されることになるが、本発明では、セッションアンドメディア中継サーバ24にて処理することにより、通信先端末22には通信セッションの切り替え処理を行う必要がなくなる。
セッション情報転送を受けたセッションアンドメディア中継サーバ24では、中間応答として、セッション情報転送応答を転送元端末21に対して返却する(317)。その後、セッションアンドメディア中継サーバ24内において、セッション情報転送の中にある通信セッションの転送先である転送先端末23の端末識別子から、その端末識別子に対応する通信アプリケーションのアドレス、ポート番号を取得し、転送先端末23に対してあたかも通信先端末22からセッション接続要求が行われたかのように、セッション接続要求(318)、セッション接続応答(319)、セッション接続完了(320)とセッション確立のやりとりを実施する。
【0031】
また、最初に通信セッションを確立した転送元端末21と通信先端末22との通信セッション識別子と、セッション情報転送を受けて確立した転送先端末23と通信先端末22との通信セッション識別子を結びつけて管理する。その後、セッションアンドメディア中継サーバ24は、転送元端末21の通信アプリケーションから受信する通信メディアに関しては、破棄する一方(322)、転送先端末23から受信する通信メディアを通信先端末22に対して中継する処理を行う(323)。ここで、本シーケンス例では、転送元端末21の通信アプリケーションから受信する通信メディアは破棄する、となっているが、破棄せずに通信先端末22に中継して送付する場合もある。
【0032】
また、通信先端末22の通信アプリケーションから受信する通信メディアをコピーし、転送元端末21と転送先端末23の両方の通信アプリケーションに中継する処理を行う(321)。これにより、通信セッションの転送を実施した転送元端末21と転送先端末23に通信先端末22からの通信メディアが流れるので、ユーザはスムーズかつシームレスに通信が切り替わったように見える。
上記処理が完了すると、セッションアンドメディア中継サーバ24からセッション接続完了通知を転送元端末21に送信する(324)。転送元端末21は、セッション接続完了通知応答を返却し(325)、その後、通信セッションを切断するためにセッション切断要求をセッションアンドメディア中継サーバ24に送信する(326)。
【0033】
セッションアンドメディア中継サーバ24は、転送元端末21のみの切断であると判断し、転送元端末21へ通信先端末22からの通信メディアのコピー中継を中断する。また、セッション切断応答を転送元端末21に対して送信する(327)。転送元端末21の通信アプリケーションでは、セッションアンドメディア中継サーバ24への通信メディアの送信を終了する(328)。その後、転送元端末21の通信アプリケーションは、セッションアンドメディア中継サーバ24に対して、転送元端末21の端末識別子とそれに対応する自身の通信アプリケーションのアドレス、ポート番号の削除を実施する(332,333)。その後に、転送元端末21の通信アプリケーションを終了させる(334)。
【0034】
(セッション切断処理)
最後に、切断を通信先端末22から実施した場合について示す。通信先端末22は、セッションアンドメディア中継サーバ24に対してセッション切断要求を送信する(335)。具体的には、通信先端末22は転送元端末21と最初に開始した通信セッション、通信メディアの状態が持続しているように見えるため、その通信セッションの識別子に対してセッション切断要求を投げることになる。セッションアンドメディア中継サーバ24は、その通信セッションの識別子に対して結び付けられている転送先端末23と通信先端末22との通信セッション識別子を基に通信セッションの情報を変換し、転送先端末23に対してセッション切断要求を送信する(336)。転送先端末23では、セッションアンドメディア中継サーバ24との通信メディアの送受信を終了する処理に移り、セッション切断要求応答を返却する(337)。
【0035】
セッションアンドメディア中継サーバ24は、セッション切断要求応答を受け取ると、転送先端末23や通信先端末22との通信メディアとの送受信を終了する処理に移り(338)、今度は転送先端末23と通信先端末22との通信セッション識別子に対して結び付けられている転送元端末21と通信先端末22との通信セッション識別子を基に通信セッションの情報を変換し、通信先端末22に送信することで、通信先端末22にはあたかも転送元端末21からセッション切断の応答が返却されてきたように見える。また、セッションアンドメディア中継サーバ24は、この一連処理に関連していた通信セッションの識別子を削除する。最後に、セッション切断要求応答を受けた通信先端末22は、セッションアンドメディア中継サーバ24とのデータ送受信を終了する(336A,337A)。
【0036】
上記処理は、通信先端末22からの通信セッションの切断であるが、転送先端末23からの通信セッションの切断を行った場合も可能である(339)。
上記のセッションの転送処理は、転送先端末23から別の端末に再び行っても動作する。つまり、複数回、別の端末に対してセッションの転送処理を何回実施しても動作することになる。
【0037】
セッションアンドメディア中継サーバ24、転送元端末21、転送先端末23および通信先端末22毎に、図3に示すフローをプログラムに変換し、それぞれCD−ROM等の記録媒体に格納しておけば、サーバになるコンピュータにサーバ24用のプログラム記録媒体を、各端末には転送元端末21、転送先端末23および通信先端末22用の各プログラム記録媒体をそれぞれ装着し、プログラムをインストールしてそれを実行させることにより、容易に本発明を実現することができる。また、これらの記録媒体を販売することで、プログラムの流通も便利である。
【0038】
本発明の第一の効果としては、通信先端末の通信アプリケーションが転送元端末から転送先端末に通信セッションが移動したことを意識したアプリケーションである必要がなくなり、ユーザが使用する通常の通信アプリケーションに影響を及ぼすことがない。
その理由は、転送元端末から転送先端末に通信セッションが移動した際にも、通信先端末の通信アプリケーションからはあたかも転送元端末の通信アプリケーションと通信しているように、セッションアンドメディア中継サーバにおいて通信セッションの情報を変換するようにしているためである。
【0039】
本発明の二の効果としては、転送を実施しようとするユーザは、通信メディアが途切れることなく、スムーズに通信セッションが移動したように見えることである。
その理由は、通信セッションを転送元端末の通信アプリケーションから転送先端末の通信アプリケーションに移す段階で、通信先端末の通信アプリケーションからの通信メディアをセッションアンドメディア中継サーバにおいてコピーし、転送元端末の通信アプリケーションと転送先端末の通信アプリケーションの両方に一時的に中継するためである。
【0040】
さらに、本発明の第三の効果としては、ユーザ自身が通信セッションを移したい端末に何度でも移り変わることができることである。
その理由は、転送元端末から1つ目の転送先端末、1つ目の転送先端末から、また別の転送先端末というように、連続して通信セッションの移動を可能とするためである。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、通信セッションと通信メディアのシームレスな切り替えが可能であり、また、通信先端末の通信アプリケーションが転送元端末から転送先端末に通信セッションが移動したことを意識しないでよく、さらにユーザ自身が通信セッションを移したい端末に何度でも移り変わることができる、という顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す通信システムのブロック構成図である。
【図2】図1における転送元端末、転送先端末、通信先端末およびセッションアンドメディア中継サーバの機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施例を示すセッションおよびメディア中継方法の動作シーケンスチャートである。
【符号の説明】
11〜14…ネットワーク、21…転送元端末、22…通信先端末、
23…転送先端末、24…セッションアンドメディア中継サーバ、
211…アプリケーション制御機能、212…転送制御機能、
213…通信アプリケーション(転送元)、2131…UI機能部(転送元)、
2132…通信セッション送受信処理部(転送元)、
2133…通信メディア送受信処理部(転送元)、
221…通信アプリケーション(通信先)、2211…UI機能部(通信先)、
2212…通信セッション送受信処理部(通信先)、
2213…通信メディア送受信処理部(通信先)、
241…端末識別子情報管理データベース、
242…通信セッション識別子管理データベース、
243…通信セッション送受信処理部(サーバ)、
244…通信メディア送受信処理部(サーバ)。
Claims (8)
- 転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能とするセッションおよびメディア中継方法であって、
該転送元端末から転送先端末に通信セッションが移動した際にも、該通信先端末の通信アプリケーションからはあたかも転送元端末の通信アプリケーションと通信しているように、セッションアンドメディア中継サーバで、通信セッションの情報を変換することを特徴とするセッションおよびメディア中継方法。 - 転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア中継方法であって、
通信セッションを転送元端末の通信アプリケーションから転送先端末の通信アプリケーションに移す段階で、通信先端末の通信アプリケーションからの通信メディアをセッションアンドメディア中継サーバにてコピーし、転送元端末の通信アプリケーションと通信先端末の通信アプリケーションの両方に一時的に中継することを特徴とするセッションおよびメディア中継方法。 - 転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを該転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア中継方法であって、
通信セッションを該転送元端末の通信アプリケーションから転送先端末の通信アプリケーションに移す段階で、該転送元端末あるいは転送先端末の通信アプリケーションから通信先端末の通信アプリケーションへの通信メディアのいずれか一方のみをセッションアンドメディア中継サーバにおいて破棄することを特徴とするセッションおよびメディア中継方法。 - 転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを該転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア中継方法であって、
通信セッションを該転送元端末の通信アプリケーションから転送先端末の通信アプリケーションに移す段階で、該転送元端末と転送先端末の通信アプリケーションから通信先端末の通信アプリケーションへの通信メディアの両方をセッションアンドメディア中継サーバにおいて破棄することを特徴とするセッションおよびメディア中継方法。 - 転送を実施しようとしている転送元端末の通信アプリケーションと、該転送元端末の通信アプリケーションと通信している通信先端末の通信アプリケーションとが、通信セッションとメディアを中継するセッションアンドメディア中継サーバを介して通信しており、該転送元端末の通信アプリケーションの通信セッションを該転送元端末および通信先端末とは別の端末である転送先端末の通信アプリケーションに移し、通信のシームレスな継続を可能にするセッションおよびメディア転送方法であって、
該転送元端末から1つ目の転送先端末、1つ目の転送先端末から、また別の転送先端末というように、連続して通信セッションの移動を可能にすることを特徴とするセッションおよびメディア転送方法。 - セッションアンドメディア中継サーバにおけるセッションおよびメディアの中継用プログラムであって、
セッション接続要求を受信すると、該セッション接続要求の中に記述されている通信メディアの情報を書き換える手順、通信セッションの識別子に対して、転送元端末の通信アプリケーションが受信することになっていたアドレス、ポート番号などと自身の通信メディア送受信処理部のアドレス、ポート番号などを管理する手順、以降の通信先端末からの通信は、該セッションアンドメディア中継サーバを通過するようにパラメータ設定を行ったセッション接続要求を通信先端末に向けて転送する手順、転送元端末に向けてセッション接続応答を転送する手順、通信セッションの識別子に対して管理されている情報を基に送受信すべき端末と通信メディアを中継する処理を実施する手順、セッション情報転送を受けると、中間応答として、セッション情報転送応答を転送元端末に対して返却する手順、転送元端末の通信アプリケーションから受信する通信メディアに関しては、破棄する一方、転送先端末から受信する通信メディアを通信先端末に対して中継する手順、通信先端末の通信アプリケーションから受信する通信メディアをコピーし、転送元端末と転送先端末の両方の通信アプリケーションに中継する手順、セッション接続完了通知を転送元端末に送信する手順、転送元端末へ通信先端末からの通信メディアのコピー中継を中断する手順、通信セッションの識別子に対して結び付けられている転送先端末と通信先端末との通信セッション識別子を基に通信セッションの情報を変換し、転送先端末に対してセッション切断要求を送信する手順、セッション切断要求応答を受け取ると、転送先端末や通信先端末との通信メディアとの送受信を終了する手順を、実行させるためのセッションおよびメディア中継用プログラム。 - 転送元端末におけるセッションおよびメディアの中継用プログラムであって、
セッション接続要求を通信先端末の通信アプリケーションに送信する手順、セッション接続完了の通知をセッションアンドメディア中継サーバを通して、通信先端末に送信する手順、セッションアンドメディア中継サーバを介して転送先端末にAPL起動要求を送信する手順、通信セッションを転送するため、セッション情報転送を送信する手順、セッション接続完了通知応答を返却する手順、通信セッションを切断するためにセッション切断要求をセッションアンドメディア中継サーバに送信する手順、セッションアンドメディア中継サーバへの通信メディアの送信を終了する手順、セッションアンドメディア中継サーバに対して、転送元端末の端末識別子とそれに対応する自身の通信アプリケーションのアドレス、ポート番号の削除を実施する手順、通信アプリケーションを終了させる手順を、実行させるための通信セッションおよび通信メディアの中継用プログラム。 - 請求項6または7に記載のセッションおよびメディアの中継用プログラムを記録することを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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