JP2004246346A - トナー及び該トナーを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 トナーのリサイクルシステムを採用する画像形成方法に使用され、少なくとも変性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤を含有するトナーであって、該トナーの体積平均粒径(Dv)が4.0〜6.0μmであり、体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、該トナーの形状係数SF−1が140〜200であることを特徴とするトナーである。
【選択図】 なし
Description
前記トナーの定着方法としては、従来より、いろいろな方法が知られているが、特に熱効率が高く高速定着が可能である観点から熱ローラ定着法が採用されている。熱ローラ定着法に適用されるトナーには、基本的に、(1)低い温度で確実に定着できること、即ち低温定着性が優れていること、(2)定着時に溶融トナーが熱ローラに転移し難いこと、即ちホットオフセット性に優れていること、等の性能が要求される。
しかし、前記トナーはリサイクルシステムを採用した画像形成装置に使用すると、コピー画像の増加と共に画像濃度の低下、ペーパーの地汚れ、カブリ、キャリア付着という問題が発生しやすくなる。これはリサイクル工程で受けたせん断力によりトナーが変形及び破壊を生じ、トナーの帯電能力が低下すると共に同時に生じたトナー微粉によりキャリアの帯電付与能が低下したためである。また、オイルレストナーが主流になってきた白黒コピーでは離型剤として含有させるワックスが画像形成装置内の熱やクリーニングやトナーリサイクルシステムにおけるトナーストレスによりトナー粒子表面でブリードアウトしキャリアへの付着した結果、帯電低下を発生させる。
しかしながら、小粒径で粒子径の揃ったトナーではリサイクルシステムで使用する場合益々トナーには不利な状況となる。リサイクルシステムの場合まずクリーニング性に関しては困難を生じる。特にブレードクリーニングでは均一かつ小粒径なトナーを安定的にクリーニングすることはむずかしい。そのような状況下、トナーの工夫によってクリーニング性を改善する方法が様々なかた次いで提案されている。その中の一つとしてトナーを球形から異形にかえて対応する方法である。トナー形状を異形化することによって、トナーの粉体流動性を低下させ、ブレードクリーニングによってせき止めやすくするものである。ただし、トナーの異形の度合を大きくしすぎると、現像の際などにトナーの挙動が不安定となり微少ドット再現性が悪化することになる。
例えば、Wadell実用球形度が0.90〜1.00のポリエステルからなるトナーが提案されている(特許文献11参照)が、実質的に球形であるために、前述したクリーニングの課題は解決されていない。
(1)トナーのリサイクルシステムに採用してトナーの変形、破壊を生ぜず、トナーの表面状態の変化が小さく、現像剤の耐久品質低下、カブリ、画像濃度低下、地汚れ、トナー環境変動等を生ぜず、良好な画像品質が得られるトナー及び現像剤、画像形成装置及び着脱可能なプロセスカートリッジを提供すること、
(2)微小ドット再現性に優れた高品位な画質を得ることができるトナー及び現像剤を提供する。特にクリーニングにおいて高い信頼性が得られるトナー及び現像剤を提供すること、
(3)低温定着性に優れたトナー及び現像剤を提供すること、
(4)上記(1)〜(3)の課題を両立できるトナー及び現像剤を提供すること、
(5)転写効率にすぐれ、且つ転写残トナーが少なく高品位な画像が得られるトナーを提供すること、を目的とする。
<1> トナーのリサイクルシステムを採用する画像形成方法に使用され、少なくとも変性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤、及びコーティングを含有するトナーであって、該トナーの体積平均粒径(Dv)が4.0〜6.0μmであり、該体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、かつ前記トナーの形状係数SF−1が140〜200であることを特徴とするトナーである。
<2> 有機溶媒中に少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な樹脂、着色剤及び離型剤を含む組成物を溶解又は分散させる工程、
活性水素基を有する化合物と反応可能な樹脂を伸張及び架橋の少なくともいずれかの反応をさせながら、該溶液又は分散液を水系媒体中で分散させる工程、
前記伸張及び架橋の少なくともいずれかの反応後もしくは反応をさせながら該有機溶媒を除去する工程、
を有する製造方法により得られる前記<1>に記載のトナーである。
<3> 組成物が、活性水素基を有する化合物を含む前記<2>に記載のトナーである。
<4> 活性水素基を有する化合物を水系媒体中で分散させる工程において添加する前記<2>に記載のトナーである。
<5> 水系媒体がポリマー微粒子を含み、該コーティングを形成可能な前記<2>から<4>のいずれかに記載のトナーである。
<6> トナーの比Dv/Dnが1.00〜1.20である前記<1>から<5>のいずれかに記載のトナーである。
<7> トナーの形状係数SF−1が150〜180である前記<1>から<6>のいずれかに記載のトナーである。
<8> トナーのフロー式粒子像測定装置で測定される粒度分布において、2μm以下の粒子径の微粉含有率が個数基準で15%以下である前記<1>から<7>のいずれかに記載のトナーである。
<9> トナーのフロー式粒子像分析装置によって測定される平均円形度が0.90〜0.95である前記<1>から<8>のいずれかに記載のトナーである。
<10> ポリマー微粒子のガラス転移点が50〜110℃である前記<5>に記載のトナーである。
<11> ポリマー微粒子が、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂及びポリカーボネート樹脂から選択される少なくとも1つの樹脂を含む前記<5>及び<10>のいずれかに記載のトナーである。
<12> ポリマー微粒子の体積平均粒径が、10〜200nmである前記<5>及び<10>から<11>のいずれかに記載のトナーである。
<13> 有機溶媒を除去する工程の前に、得られた分散液を周速5m/s以上の攪拌機を備えた攪拌槽で攪拌し球形粒子を紡錘形に変形させる工程を含む前記<2>に記載のトナーである。
<14> 変性ポリエステル樹脂が、ウレア変性ポリエステル樹脂である前記<1>から<13>のいずれかに記載のトナーである。
<15> 未変性ポリエステル系樹脂をさらに含む前記<1>から<14>のいずれかに記載のトナーである。
<16> 未変性ポリエステル系樹脂のガラス転移点が40〜70℃である前記<15>に記載のトナーである。
<17> 未変性ポリエステル系樹脂の酸価が1〜30mgKOH/gである前記<15>から<16>のいずれかに記載のトナーである。
<18> 二成分系現像剤に使用されるトナーである前記<1>から<17>のいずれかに記載のトナーである。
<19> トナーのリサイクルシステムを採用する画像形成方法に使用され、トナー及びキャリアを含み、該トナーが、少なくとも変性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤、及びコーティングを含有するトナーであって、該トナーの体積平均粒径(Dv)が4.0〜6.0μmであり、該体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、かつ前記トナーの形状係数SF−1が140〜200であることを特徴とする現像剤である。
<20> 感光体と、該感光体を帯電させる帯電手段と、該感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、トナーが装填され、該静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、感光体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、該転写後に感光体表面に残留したトナーをブレードを用いてクリーニングするクリーニング手段と、該クリーニングされたトナーを現像に再利用させるリサイクル手段とを有し、
前記トナーが、前記<1>から<18>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置である。
<21> 感光体が、アモルファスシリコン感光体である前記<20>に記載の画像形成装置である。
<22> 感光体上の潜像を現像する時に、交互電界を印加する前記<20>から<21>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<23> 帯電装置が、潜像担持体に帯電部材を接触させ、当該帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行う帯電装置である前記<20>から<22>のいずれかに記載の画像形成装置である。
<24> 感光体と、該感光体を帯電させる帯電手段、トナーが装填され、該静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像手段、及び転写後に感光体表面に残留したトナーをブレードを用いてクリーニングするクリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段とを一体的に有してなり、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、該トナーが、前記<1>から<18>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とするプロセスカートリッジである。
<25> 感光体を帯電させる帯電工程と、該感光体を露光して静電潜像を形成する露光工程と、トナーが装填され、該静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、感光体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写工程と、該転写後に感光体表面に残留したトナーをブレードを用いてクリーニングするクリーニング工程と、該クリーニングされたトナーを現像に再利用させるリサイクル工程とを有し、
前記トナーが、前記<1>から<18>のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法である。
<26> トナーのリサイクルシステムを採用する画像形成方法に使用され、少なくとも変性ポリエステル樹脂、着色剤、及び離型剤を含有するトナーであって、該トナーは表面に微粒子ポリマーを被覆し、該トナーの体積平均粒径(Dv)が4.0〜6.0μmであり、該体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、前記トナーの形状係数SF−1が140〜200であることを特徴とするトナーである。
(1)トナーのリサイクルシステムに採用してトナーの変形、破壊を生ぜず、トナーの表面状態の変化が小さく、現像剤の耐久品質低下、カブリ、画像濃度低下、地汚れ、トナー環境変動等を生ぜず、良好な画像品質が得られるトナー及び現像剤、画像形成装置及び着脱可能なプロセスカートリッジ、
(2)微小ドット再現性に優れた高品位な画質を得ることができるトナー及び現像剤を提供する。特にクリーニングにおいて高い信頼性が得られるトナー及び現像剤、
(3)低温定着性に優れたトナー及び現像剤、
(4)上記(1)〜(3)の特性を両立できるトナー及び現像剤、
(5)転写効率にすぐれ、且つ転写残トナーが少なく高品位な画像が得られるトナーを提供することができる。
図1は、本発明で用いる画像形成装置の例のデジタル複写機であり、周知の電子写真方式を用い、内部にドラム状感光体(1)を備えている(例えば、リコー製MF7070)。
感光体(1)の周囲には矢印(A)で示す回転方向に沿って、電子写真複写行程を実施する帯電器(2)、露光手段(3)、現像手段(4)、転写手段(5)、クリーニング手段(6)が配置されている。露光手段(3)は、複写機上面の原稿載置台(7)に置かれた原稿を読み取り手段(8)によって読み取られた画像信号を基に感光体(1)上に静電潜像を形成する。感光体(1)上に形成された静電潜像は、現像手段(4)によってトナー像化され、そのトナー像が給紙装置(9)から給送されてくる転写紙に転写手段(5)によって静電転写される。トナー像が載った転写紙は、定着手段(10)に搬送、定着された後に、機外へ排出される。
前記体積平均粒径Dvは、4.0〜6.0μmであることが好ましい。一般的には、トナーの粒子径は小さければ小さい程、高解像で高画質の画像を得るために有利であると言われているが、逆に転写性やクリーニング性に対しては不利である。
前述したように、小粒径で粒子径の揃ったトナーではクリーニング性及びリサイクル性に関しては困難を生じるため、トナーの形状係数SF−1の範囲は140〜200であることが好ましい。
一方、SF−1が200を越えると搬送中の形状変化や微粉化は起こり、しいては帯電不良や凝集によるトナー劣化が発生し好ましくない。
リサイクルシステムの中での最適な形状係数SF−1は140〜200である。従来より行われている懸濁重合、乳化重合では、本発明の場合とは脱溶剤工程が異なり、形状制御が難しい。
本発明において、トナーの形状係数を示すSF−1は従来公知の係数であり、例えば、SF−1は、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い倍率500倍に拡大したトナー像を100個無作為にサンプリングし、その画像情報はインターフェースを介して例えばニコレ社製画像解析装置(LuzexIII)に導入し解析を行うことにより得ることができる。
これは、コールターカウンター(TAII)は電気信号での抵抗変化の計測で測定しているため、2μm以下の微粒子はノイズによる影響が大きく、測定精度に欠け測定できなかったのに対して、画像解析により計測を行うフロー式粒子像分析装置では2μm以下の微粒子の測定が可能となり、フロー式粒子像分析装置で測定される円相当経2μm以下の微粒子(以下超微粉トナー)を少なくすることによって、繰り返し使用においてトナーの搬送系へのトナー固着を長期にわたって発生しないことが判明した。
また、円形度が0.95以上の場合、即ち丸い粒子が多いと、接触式クリーニング方式では、粒子のすり抜けが発生し、長期にわたってクリーニング性を維持できない。
CCDの画素の精度から、円相当径で0.6μm以上を有効とし粒子の測定データを得た。フロー式粒子像分析装置で粒径を測定した場合コールター法に比べ2μm以下粒子測定に精度がある。
トナーの平均粒径及び粒度分布はカーコールターカウンター法による。トナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。本発明においてはコールターカウンターTA−II型を用いて、個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)接続し測定した。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。
本発明に係わる体積分布から求めた体積基準の体積平均粒径(Dv)及び個数分布から求めた個数平均粒径(Dn)とその比Dv/Dnを求めた。
本発明で使用される樹脂微粒子は、ガラス転移点(Tg)は、好ましくは50〜110℃、より好ましくは50〜90℃であり、ガラス転移点(Tg)が50℃未満の場合、トナー保存性の悪化、又はリサイクル時トナー回収経路にて固着、凝集する確率が高くなる。ガラス転移点(Tg)が110℃超の場合、樹脂微粒子が定着紙との接着性を阻害してしまい、定着下限温度が上がってしまう。更に好ましい範囲としては50〜70℃の範囲が挙げられる。
また、その重量平均分子量は10万以下であることが望ましい。好ましくは5万以下である。その下限値は、通常、4000である。重量平均分子量が10万を超える場合、樹脂微粒子が定着紙との接着性を阻害してしまい、定着下限温度が上がってしまう。
樹脂微粒子において、その体積平均粒径は、光散乱光度計(大塚電子製)にて測定した値で、10〜200nm、好ましくは20〜80nmである。
耐ホットオフセット性に関しては、これまでにもバインダー樹脂の分子量分布を制御する様々な検討が行われてきた。低温定着性と耐ホットオフセット性との相反する性質の両立を図るために例えば、分子量分布の広いバインダー樹脂を用いたり、また、分子量が数十万・数百万の高分子成分と、分子量が数千から数万の低分子成分の、少なくとも2つの分子量ピークを有するような樹脂を混合し、それぞれの成分の機能を分離したりする方法である。高分子成分は架橋構造を持っているかゲルの状態であるとホットオフセットにはより効果的である。
トナー約1gを三角フラスコで精評した後、THF(テトラヒドロフラン)10〜20gを加え、バインダー濃度5〜10%のTHF溶液とする。40℃のヒートチャンバー内でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを1ml/minの流速で流し、前記THF試料溶液20μlを注入する。試料の分子量は、単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とリテンションタイムとの関係から算出する。検量線はポリスチレン標準試料を用いて作成される。単分散ポリスチレン標準試料としては、例えば東ソー社製の分子量2.7×102〜6.2×106の範囲のものを使用する。検出器には屈折率(RI)検出器を使用する。カラムとしては、例えば東ソー社製のTSKgel、G1000H、G2000H、G2500H、G3000H、G4000H、G5000H、G6000H、G7000H、GMHを組み合わせて使用する。
THF溶解樹脂分の数平均分子量(Mn)は2000〜15000が好ましく、Mw/Mn(Mw:重量平均分子量)の値は5以下が好ましい。5を超えると、シャープメルト性に欠け、光沢性が損なわれる。また、THF不溶分を1〜25%含むポリエステル樹脂を使用することでホットオフセット向上につながる。
結着樹脂としては、従来の一般的な材料を使用することができる。従来、トナー製造に用いられる結着樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等があるが、通常のトナーにおいては、これらの中でもスチレンとアクリル酸エステルの共重合体からなる樹脂が最も一般的に使われている。これに対して、低温定着トナーにおいては、上述したような熱特性を満たしやすい樹脂である。ポリエステル樹脂は結着樹脂の軟化温度が低くガラス転移点が高いことにより、低温定着性と保存安定性に優れている。更にポリエステル樹脂のエステル結合と紙との親和性が良好であるため、耐オフセット性にも優れたトナーになる。
また、酸成分とアルコール成分の使用比は、カルボキシル基1モル当量に対して、アルコール基0.9〜1.5モル当量、好ましくは1.0〜1.3モル当量の範囲であることが好ましい。なお、ここでいうカルボキシル基としては、上記に挙げた酸成分に相当する化合物であるハロゲン化合物も含まれる。その他の添加剤としては、アミン成分を用いてもよい。具体的には例えば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等が挙げられる。また、他の縮合剤、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド等を用いて反応を行ってもよい。
活性水素基と反応可能な反応性変性ポリエステル系樹脂(RMPE)(以下、ポリエステル系樹脂は単にポリエステルとも言う)には、例えば、インシアネート基等の活性水素基と反応する官能基を有するポリエステルプレポリマー等が包含される。本発明で好ましく使用されるポリエステルプレポリマーは、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)である。このイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)は、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルにポリイソシアネート(PIC)と反応させることによって製造される。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基及びフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ジオールとしては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコール及びビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、及びこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
3価以上のポリオールとしては、3〜8価又はそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
ジカルボン酸としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸及び炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。
3価以上のポリカルボン酸としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸としては、上述のものの酸無水物又は低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオールと反応させてもよい。
前記イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)からは、これにアミン類(B)を反応させることにより、ウレア変性ポリエステル系樹脂(UMPE)を得ることができる。このものは、トナーバインダーとして優れた効果を示す。
前記アミン類(B)は、活性水素と反応可能な変性ポリエステルに対する架橋剤や伸長剤として作用する。
本発明においては、前記ウレア結合で変性されたポリエステル等の変性ポリエステル(MPE)単独使用だけでなく、このものと共に、変性されていないポリエステル(PE)をトナーバインダー成分として含有させることもできる。PEを併用することで、低温定着性及びフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。PEとしては、前記MPEのポリエステル成分と同様なポリオールとポリカルボン酸との重縮合物などが挙げられ、好ましいものもMPEと同様である。また、PEは無変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。MPEとPEは少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。したがって、MPEのポリエステル成分とPEは類似の組成が好ましい。PEを含有させる場合のMPEとPEの重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。MPEの質量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
未変性ポリエステル樹脂のガラス転移点としては40〜70℃が好ましい。
トナーバインダーの貯蔵弾性率としては、測定周波数20Hzにおいて10000dyne/cm2となる温度(TG’)が、通常100℃以上、好ましくは110〜200℃である。100℃未満では耐ホットオフセット性が悪化する。トナーバインダーの粘性としては、測定周波数20Hzにおいて1000ポイズとなる温度(Tη)が、通常180℃以下、好ましくは90〜160℃である。180℃を超えると低温定着性が悪化する。即ち、低温定着性と耐ホットオフセット性の両立の観点から、TG’はTηより高いことが好ましい。言い換えるとTG’とTηの差(TG’−Tη)は0℃以上が好ましい。さらに好ましくは10℃以上であり、特に好ましくは20℃以上である。差の上限は特に限定されない。また、耐熱保存性と低温定着性の両立の観点から、TηとTgの差は0〜100℃が好ましい。さらに好ましくは10〜90℃であり、特に好ましくは20〜80℃である。
本発明で用いる着色剤としては、公知の染料及び顔料が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15質量%、好ましくは3〜10質量%である。
本発明で用いる離型剤としては、公知のものが使用できる。例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);及びジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。トナー中のワックスの含有量は通常0〜40質量%であり、好ましくは3〜30質量%である。
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージNEG VP2036、コピーチャージNX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明で得られた着色樹脂粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5μm〜2μmであることが好ましく、特に5μm〜500μmであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5質量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0質量%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
この他高分子系微粒子たとえばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることかできる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01〜1μmのものが好ましい。
トナーバインダーは以下の方法などで製造することができる。ポリオールとポリカルボン酸を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を溜去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140℃にて、これにポリイソシアネートを反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)を得る。さらにこのAにアミン類(B)を0〜140℃にて反応させ、ウレア結合で変性されたポリエステルを得る。ポリイソシアネートを反応させる際及びAとBを反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤(トルエン、キシレンなど);ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど);エステル類(酢酸エチルなど);アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)及びエーテル類(テトラヒドロフランなど)などのポリイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。ウレア結合で変性されていないポリエステル(PE)を併用する場合は、水酸基を有するポリエステルの場合と同様な方法でこのPEを製造し、これを前記ウレア変性ポリエステルの反応完了後の溶液に溶解し、混合する。
本発明の乾式トナーは以下の方法で製造することができるが、勿論これらに限定されることはない。
水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
プレポリマー(A)からウレア変性ポリエステルを合成する工程は水系媒体中でトナー組成分を分散する前にアミン類(B)を加えて反応させても良いし、水系媒体中に分散した後にアミン類(B)を加えて粒子界面から反応を起こしても良い。この場合、製造されるトナー表面に優先的にウレア変性ポリエステルが生成し、粒子内部で濃度勾配を設けることもできる。
また高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸又は無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミドなど、ビニルアルコール又はビニルアルコールとのエーテル類、例えばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテルなど、又はビニルアルコールとカルボキシル基を含有する化合物のエステル類、例えば酢酸ピニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなど、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドあるいはこれらのメチロール化合物、アクリル酸クローライド、メタクリル酸クローライドなどの酸クローライド類、ピニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミンなどの窒素原子、又はその複素環を有するものなどのホモポリマー又は共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステルなどのポリオキシエチレン系、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース類などが使用できる。
分散剤を使用した場合には、該分散剤がトナー粒子表面に残存したままとすることもできるが、伸長及び/又は架橋反応後、洗浄除去するほうがトナーの帯電面から好ましい。
非球形の形状を得るためには、乳化分散液(油相)に、増粘剤や活性剤等を加えた高粘度の水溶液(水相)を混合し、この混合溶液をホモミキサー、エバラマイルダーなどのよってせん断力を与える装置を通すことによって、油相と水相の粘度差を利用して乳化粒子を変形させることができる。形状を変形させる条件としては、油相内の親水性有機溶媒の濃度、温度、水相内の増粘剤、活性剤、温度を調整することにより、油相・水相間の粘度差を調整する方法によって調整することができる。親水性有機溶媒としては、従来公知のものが使用可能であるが、酢酸エチルが特に好ましい。有機溶媒濃度の測定は、また、装置のせん断力を調整する方法、例えば、処理装置の形状、処理時間、処理回数あるいは処理温度によって制御することができる。
分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。もちろん乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行っても良いが、液体中で行うことが効率の面で好ましい。得られた不要の微粒子、又は粗粒子は再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることができる。その際微粒子、又は粗粒子はウェットの状態でも構わない。
用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、先に述べた分級操作と同時に行うのが好ましい。
得られた乾燥後のトナーの粉体と離型剤微粒子、帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子、着色剤微粒子などの異種粒子とともに混合したり、混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。
本発明のトナーを2成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100質量部に対してトナー1〜10質量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。またポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂及びスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、及びシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
図において、(20)はプロセスカートリッジ全体を示し、(21)は感光体、(22)は帯電手段、(23)は現像手段、(24)はクリーニング手段を示す。
本発明においては、上述の感光体(21)、帯電手段(22)、現像手段(23)及びクリーニング手段(24)等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンタ等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
−アモルファスシリコン感光体−
本発明に用いられる電子写真用感光体としては、導電性支持体を50℃〜400℃に加熱し、該支持体上に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等の成膜法によりa−Siからなる光導電層を有するアモルファスシリコン感光体(以下、「a−Si系感光体」と称することがある)を用いることができる。なかでもプラズマCVD法、即ち、原料ガスを直流又は高周波あるいはマイクロ波グロー放電によって分解し、支持体上にa−Si堆積膜を形成する方法が好適なものとして用いられている。
アモルファスシリコン感光体の層構成は例えば以下のようなものである。図5は、層構成を説明するための模式的構成図である。図5(a)に示す電子写真用感光体(500)は、支持体(501)の上にa−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層(502)が設けられている。図5(b)に示す電子写真用感光体(500)は、支持体(501)の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層(502)と、アモルファスシリコン系表面層(503)とから構成されている。図5(c)に示す電子写真用感光体(500)は、支持体(501)の上に、a−Si:H,Xからなり光導電性を有する光導電層(502)と、アモルファスシリコン系表面層(503)と、アモルファスシリコン系電荷注入阻止層(504)とから構成されている。図5(d)に示す電子写真用感光体(500)は、支持体(501)の上に、光導電層(502)が設けられている。該光導電層(502)はa−Si:H,Xからなる電荷発生層(505)ならびに電荷輸送層(506)とからなり、その上にアモルファスシリコン系表面層(503)が設けられている。
感光体の支持体としては、導電性でも電気絶縁性であってもよい。導電性支持体としては、Al、Cr、Mo、Au、In、Nb、Te、V、Ti、Pt、Pd、Fe等の金属、及びこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられる。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルム又はシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも感光層を形成する側の表面を導電処理した支持体も用いることができる。
本発明に用いることができるアモルファスシリコン感光体には必要に応じて導電性支持体と光導電層との間に、導電性支持体側からの電荷の注入を阻止する働きのある電荷注入阻止層を設けるのがいっそう効果的である(図5(c)参照)。即ち、電荷注入阻止層は感光層が一定極性の帯電処理をその自由表面に受けた際、支持体側より光導電層側に電荷が注入されるのを阻止する機能を有し、逆の極性の帯電処理を受けた際にはそのような機能が発揮されない、いわゆる極性依存性を有している。そのような機能を付与するために、電荷注入阻止層には伝導性を制御する原子を光導電層に比べ比較的多く含有させる。
電荷注入阻止層の層厚は所望の電子写真特性が得られること、及び経済的効果等の点から好ましくは0.1〜5μm、より好ましくは0.3〜4μm、最適には0.5〜3μmとされるのが望ましい。
光導電層は必要に応じて下引き層上に形成され、光導電層の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは1〜100μm、より好ましくは20〜50μm、最適には23〜45μmとされるのが望ましい。
電荷輸送層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を輸送する機能を主として奏する層である。この電荷輸送層は、その構成要素として少なくともシリコン原子と炭素原子と弗素原子とを含み、必要であれば水素原子、酸素原子を含むa−SiC(H、F、O)からなり、所望の光導電特性、特に電荷保持特性,電荷発生特性及び電荷輸送特性を有する。本発明においては酸素原子を含有することが特に好ましい。
電荷輸送層の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果などの点から適宜所望にしたがって決定され、電荷輸送層については、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜40μm、最適には20〜30μmとされるのが望ましい。
電荷発生層は、光導電層を機能分離した場合の電荷を発生する機能を主として奏する層である。この電荷発生層は、構成要素として少なくともシリコン原子を含み、実質的に炭素原子を含まず、必要であれば水素原子を含むa−Si:Hから成り、所望の光導電特性、特に電荷発生特性、電荷輸送特性を有する。
電荷発生層の層厚は所望の電子写真特性が得られること及び経済的効果等の点から適宜所望にしたがって決定され、好ましくは0.5〜15μm、より好ましくは1〜10μm、最適には1〜5μmとされる。
本発明に用いることができるアモルファスシリコン感光体には、必要に応じて上述のようにして支持体上に形成された光導電層の上に、更に表面層を設けることができ、アモルファスシリコン系の表面層を形成することが好ましい。この表面層は自由表面を有し、主に耐湿性、連続繰り返し使用特性、電気的耐圧性、使用環境特性、耐久性において本発明の目的を達成するために設けられる。
本発明における表面層の層厚としては、通常0.01〜3μm、好適には0.05〜2μm、最適には0.1〜1μmとされるのが望ましいものである。層厚が0.01μmよりも薄いと感光体を使用中に摩耗等の理由により表面層が失われてしまい、3μmを超えると残留電位の増加等の電子写真特性低下がみられる。
図6に示した本実施例の現像器(620)において、現像時、現像スリーブ(621)には、電源(622)により現像バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳した振動バイアス電圧が印加される。背景部電位と画像部電位は、上記振動バイアス電位の最大値と最小値の間に位置している。これによって現像部(623)に向きが交互に変化する交互電界が形成される。この交互電界中で現像剤のトナーとキャリアが激しく振動し、トナーが現像スリーブ(621)及びキャリアへの静電的拘束力を振り切って感光体ドラム(624)に飛翔し、感光体ドラムの潜像に対応して付着する。
−ローラ帯電−
図8(a)に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体、像担持体としての感光体は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光ドラムに接触させた帯電部材である帯電ローラは芯金とこの芯金の外周に同心一体にローラ上に形成した導電ゴム層を基本構成とし、芯金の両端を不図示の軸受け部材などで回転自由に保持させると供に、不図示の加圧手段によって感光ドラムに所定の加圧力で押圧させており、本図の場合はこの帯電ローラは感光ドラムの回転駆動に従動して回転する。帯電ローラは、直径9mmの芯金上に100000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して直径16mmに形成されている。
図8(b)に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体、像担持体としての感光体は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体に対して、ファーブラシによって構成されるブラシローラが、ブラシ部の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
ファーブラシ帯電器の抵抗値は、被帯電体である感光体上にピンホール等の低耐圧欠陥部が生じた場合にもこの部分に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップ部が帯電不良になる画像不良を防止するために104Ω以上必要であり、感光体表面に充分に電荷を注入させるために107Ω以下である必要がある。
図7は、接触帯電の帯電特性を示す図である。
図8(b)に接触式の帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体、像担持体としての感光体は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体に対して、磁気ブラシによって構成されるブラシローラが、ブラシ部の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
なお、各実施例で用いたトナーを表1にまとめて示す。
(有機微粒子エマルションの合成)
製造例1
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器に、水754部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)13部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[ポリマー微粒子分散液1]を得た。[微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、0.10μmであった。[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは57℃であった。
製造例2
水990部、[微粒子分散液1]80部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7):三洋化成工業製)40部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
製造例3
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物570部、テレフタル酸217部、及びジブチルチンオキサイド2部加え常圧下、230℃で8時間重縮合した。次いで、10〜15mmHgの減圧で5時間反応した110℃まで冷却し、これに18部の無水トリメリット酸を加えて2時間反応し変性されていないポリエステル(a)を得た。
製造例4
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物343部、イソフタル酸100部、テレフタル酸66部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧、230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、110℃まで冷却して、これに32部の無水トリメリット酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート17部と2時間反応を行いイソシアネート基含有プレポリマー(1)を得た。
製造例5
攪拌棒及び温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行いケチミン化合物(1)を得た。
製造例6
ビーカー内に前記のプレポリマー(1)14.3部、変性されていないポリエステル(a)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、離型剤であるライスワックス(融点83℃)10部、カーボンブラック#44(三菱化学製)7部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーにて12000rpmで5分攪拌し、ビーズミルで30分間20℃で分散した。これをトナー材料溶液(1)とする。
さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行い、シアントナーを得た。次いで、疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明のトナー(1)を得た。その評価結果を表2及び表3に示す。
(プレポリマーの製造例)
製造例7
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物856部、イソフタル酸200部、テレフタル酸20部、及びジブチルチンオキサイド4部を入れ、常圧、250℃で6時間反応し、さらに50〜100mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに18部の無水トリメリット酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート17部と2時間反応を行いイソシアネート基含有プレポリマー(2)を得た。
製造例8
ビーカー内に前記のプレポリマー(2)15.4部、変性されていないポリエステル(a)50部、及び酢酸エチル95.2部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、カルナバワックス(分子量1800、酸価2.5、針進入度1.5mm/40℃)を20部、カーボンブラック7部を入れ、85℃にてTK式ホモミキサーにて10000rpmで攪拌し、ビーズミルにて実施例1と同様にして分散及び乳化、攪拌を行って母体トナー粒子(2)を得た。その評価結果を表2及び表3に示す。
次に、前記母体粒子及び帯電制御剤(オリエント化学社製、ボントロンE−89)を用いた以外は、実施例1と同様にしてトナー(2)を作製した。
(変性されていないポリエステルの製造例)
製造例9
上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物589部、テレフタル酸ジメチルエステル464部、及びジブチルチンオキサイド3部を加え常圧下、230℃で6時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応して、変性されていないポリエステル(b)を得た。
製造例10
ビーカー内に前記のプレポリマー(1)15.3部、変性されていないポリエステル(b)63.6部、トルエン40部、及び酢酸エチル40部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、ライスワックス10部、カーボンブラック(リーガル400R:キャボット製)7部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、その後、ビーズミルにて30分間25℃で分散を行った。最後に、伸長剤としてジフェニルメタンジイソシアネート1.1部を加え溶解させた。これをトナー材料溶液(3)とする。
実施例1と同様に操作し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液(3)を投入し10分間攪拌した。次いでこの混合液を櫂型攪拌棒を備えた温度計付のコルベンに移し、50℃まで30分で昇温して、ウレタン化反応をさせ、その後この分散液をホモミキサー(特殊機化製)にて周速20.5m/sにて25分間攪拌し、その後50℃以下で溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級し、本発明の紡錘形の母体粒子を得た。実施例1同様にしてトナー3を得た。その評価結果を表2及び表3に示す。
(プレポリマーの製造例)
製造例11
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物755部、イソフタル酸195部、テレフタル酸15部、及びジブチルチンオキサイド4部を入れ、常圧、220℃で8時間反応し、さらに50〜100mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、110℃まで冷却して、これに10部の無水トリメット酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート170部と2時間反応を行いイソシアネート基含有プレポリマー(3)を得た。
製造例12
ビーカー内に前記のプレポリマー(3)15.4部、変性されていないポリエステル(a)50部、及び酢酸エチル95.2部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、カルナバワックス(分子量1800、酸価2.5、針進入度1.5mm/40℃)を20部、カーボンブラック(モーガルL:キャボット製)7部を入れ、85℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解させた後、ビーズミルにて15℃で50分間分散させた。これをトナー材料溶液(4)とする。
ビーカー内に実施例1同様TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液(4)を投入し10分間攪拌した後、ケチミン化合物(1)2.7部を加え伸長反応させた。次いでこの混合液を攪拌棒及び温度計付のコルベンに移し、40℃にて2時間300rpmで攪拌して紡錘状の母体トナー粒子を生成させた。その後40℃、1時間で脱溶剤し、濾別、洗浄、乾燥した後、紡錘形の母体粒子を(4)を得た。このときの乳化分散液の濃度は13%であった。実施例1と同様にしてトナー4を得た。その結果を表2及び表3に示す。
(トナーバインダーの合成)
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物395部及びイソフタル酸166部をジブチルチンオキサイド2部を触媒として重縮合し、比較トナーバインダー(比較1)を得た。
ビーカー内に前記の比較トナーバインダー(比較1)100部、酢酸エチル溶液180部、銅フタロシアニンブルー顔料4部、分散剤としてハイドロキシアパタイト10%液(日本化学工業(株)製スーパータイト10)とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを入れ、50℃にてTK式ホモミキサーで10000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。次いで、実施例1と同様にトナー化したが脱溶剤工程において1時間かけて脱溶剤を行った。トナー粒子100部に疎水性シリカ0.3部と、疎水化酸化チタン0.3部をヘンシェルミキサーにて混合した。
得られたトナーの評価結果を表2及び表3に示す。
(トナーバインダーの合成)
冷却管、攪拌機及び窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物343部、イソフタル酸166部、及びジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧、230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、80℃まで冷却し、トルエン中にてトルエンジイソシアネート14部を入れ110℃で5時間反応を行い、次いで脱溶剤し、ウレタン変性ポリエステルを得た。ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物363部、イソフタル酸166部を実施例1と同様に重縮合し、変性されていないポリエステルを得た。上記ウレタン変性ポリエステル350部と変性されていないポリエステル650部をトルエンに溶解、混合後、脱溶剤し、比較トナーバインダー(比較2)を得た。
比較トナーバインダー(2)100部、帯電制御剤としてサリチル酸クロム錯体(オリエント化学社製E−81)2部、銅フタロシアニンブルー顔料4部を下記の方法でトナー化した。まず、ヘンシェルミキサーを用いて予備混合した後、連続式混練機で混練した。次いで、ジェット粉砕機微粉砕した後、気流分級機で分級した。トナー粒子100部に疎水性シリカ0.3部と、疎水化酸化チタン0.3部をヘンシェルミキサーにて混合した。得られたトナーの評価結果を表2及び表3に示す。
ポリエステル樹脂(ビスフェノール系樹脂、花王社製) 90部
(Mn=6000、Mw=70000、Tg=64℃)
カーボンブラック(BP1300、キャボット社製) 10部
ライスワックス(融点82℃) 10部
ジエチルエーテル/ジクロロメタン混合溶液(50:50) 300部
[混合工程]
スチレン−n−ブチルアクリレート樹脂 90部
(共重合比55:45、Mn=3100、Mw=8200、溶液重合により作製)
カーボンブラック(キャボット社製) 5部
ポリプロピレン(分子量約8000、三井石油化学社製) 5部
上記成分をバンバリーミキサー(神戸製鋼社製)により、混練して分散物とした。この分散物100部を酢酸エチル400部中に投入し、これを20℃において2時間撹拌することにより、スチレン−n−ブチルアクリレート樹脂を溶解したトナー配合物混合溶液500部を得た。
樹脂微粒子 22部
(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体、0.10μm、Tg57℃)
カルボキシメチルセルロース 0.03部
(エーテル化度0.75、平均重合度850、第一工業製薬社製)
イオン交換水 99.97部
上記成分を超音波分散機に導入し、これを撹拌して生成した溶液を、水系媒体とした。得られた水系媒体220gをホモジナイザー(IKA社製)により10000rpmで撹拌している中に、上記トナー配合物混合溶液100gをゆっくりと投入し、その後2分間撹拌して停止し、分散懸濁溶液320gを得た。
[洗浄、脱水工程]溶剤除去工程で得られた微粒子懸濁液の200gに、10規定塩酸40gを添加し、さらに吸引濾過によりイオン交換水を用いて4回の洗浄を繰り返した。
[乾燥、篩分工程]脱水工程で得られた微粒子ケークを真空乾燥機で乾燥し、45μmメッシュで篩分した。
[外添剤混合工程]実施例1と同様にした。
前記製造例6の条件の一部を変更し比較例5のトナーを作製した。
ビーカー内に前記のプレポリマー(1)14.3部、変性されていないポリエステル(a)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、離型剤であるライスワックス(融点83℃)10部、カーボンブラック#44(三菱化学製)7部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで5分攪拌し、ビーズミルで30分間20℃にて分散した。これをトナー材料溶液(1)とする。
さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行い、シアントナーを得た。次いで、疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して、比較トナー(5)を得た。その評価結果を表2及び表3に示す。
比較例5と同様に製造例6条件の一部を変更し比較例6のトナーを作製した。
ビーカー内に前記のプレポリマー(1)14.3部、変性されていないポリエステル(a)55部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、離型剤であるライスワックス(融点83℃)10部、カーボンブラック#44(三菱化学製)7部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで5分攪拌し、ビーズミルで30分間20℃にて分散した。これをトナー材料溶液(1)とする。
さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行い、シアントナーを得た。次いで、疎水性シリカ0.5部と、疎水化酸化チタン0.5部をヘンシェルミキサーにて混合して、比較トナー(6)を得た。その評価結果を表2及び表3に示す。
本発明の比較例5トナーを後述するリコー社製imagio NEO450の改造機を用いて画像評価を行うがこの時リサイクルシステムを外して10万枚の画像評価を行う。
(1)Tg測定法
Tgの測定方法について概説する。Tgを測定する装置として、島津熱分析計DSC−60を使用した。
まず、試料約5mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットにのせ、電気炉中にセットする。次いで、窒素雰囲気下で室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、昇温速度10℃/minで、室温まで試料を冷却する。再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行った。TgはDSC−60解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの交点を読み取みとりTgとした。
JISK0070に規定の方法による。但し、サンプルが溶解しない場合は溶媒にジオキサン又はテトラヒドロフラン等を用いる。
ホソカワミクロン製パウダーテスターを用いてかさ密度を測定した。流動性の良好なトナーほど、かさ密度は大きい。以下の4段階で評価した。
×:0.25未満
△:0.25〜0.30
○:0.30〜0.35
◎:0.35超
トナーを50℃×8時間保管後、42メッシュのふるいにて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さい。以下の4段階で評価した。
×:30%超
△:20〜30%
○:10〜20%
◎:10%未満
定着ローラとして(株)リコー製複写機imagio NEO450を改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行った。定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。
※定着装置を改造、定着ローラの金属シリンダーにFe材質で厚み0.34mmのものを使用した。面圧は1.0×105Paに設定した。
上記定着下限温度と同様に定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視評価した。ホットオフセットが発生した定着ロール温度を持つ定着ロール温度をもってホットオフセット発生温度とした。
ブローオフ法にて低温低湿、高温高湿の帯電量を測定し、その変動幅を評価する。
キャリアにシリコーン樹脂コート鉄粉を用い、環境は30℃−90RH%条件と10℃−30RH%条件で測定しその変化が少ないことが必要。
×:使用不可
△:差が大きい
○:差がやや大きい
◎:差が少なく安定
クリーニングブレードによりクリーニングされた直後の潜像担持体の表面を目視により観察し担持体表面に付着しているトナーを透明テープに付着させこれを白紙に張り付け、上からマクベス濃度計で画像濃度を測定する。
10段階チャートの評価である。
<現像剤の調製>
粒径10〜1lμmに揃えたトナー50部とシリコン樹脂皮膜キャリア(シリコン樹脂:信越化学工業株式会社製、KR250、芯材キャリア70μm)950部とを混合し充分振り混ぜて現像剤とした。この現像剤を用いリサイクルシステムを搭載したリコー社製imagio NEO450の改造機を用いて10万枚の画像評価を行った。
10万枚複写後、トナーの粒径分布をコールターカウンターTA−2型(コールター社製)で求めた。この場合、電解液にNaCl1%溶液、分散剤にドライウェルを使用した。コンピュータで出力した粒径分布のデータから、粒径5.04μmを微粉としてその微粉の個数%を求めた。
複写10万回後において現像器内のトナーを抽出してトナーの凝集物の有無を調べた。
評価は、トナーの凝集物がほとんど認められず良好である場合を「○」、トナーの凝集物が若干認められたが実用レベルにある場合を「△」、トナー凝集物が多く認められて実用的には問題のある場合を「×」とした。
複写10万回後において現像器内のトナーを抽出して目視によりトナーの流動性を調べた。
評価は良好である場合を「○」、若干劣るが実用レベルにある場合を「△」、著しく劣り実用的には問題のある場合を「×」とした。
初期のベタ部画像濃度及び10万枚コピー後の画像濃度を次の基準で評価した。
○:濃度低下が少なく、鮮明な画像が得られる。
△:濃度低下はあるが許容できるレベル。
×:濃度低下があり許容できないレベル。
耐久性評価の中で画像の地汚れレベルを判定する。
ランク1:地汚れの発生がまったくなく、画像が鮮明。
ランク2:地汚れが少し認められるが画質上は許容できるレベル。
ランク3:地汚れが認められ、画質上許容できないレベル。
耐久性評価の中で異常画像のチェックをする。
チェック項目:黒ハン点、画像カスレ、キャリア付着の発生。
また、比較例1、2、及び4は、SF−1が低くほぼ球形なのでブレードクリーニング性が劣る。
また、比較例1、2は、Tgが高いので定着下限温度が高い。
また、比較例3は、凹凸を有し、不定形のものであり、微粉含有量も高く、トナー凝集度、耐久性、流動性のいずれも満足せず、また、クリーニング性も悪い。
また、比較例4は、スチレンアクリルレジンを使用しているので粒径が小さいのに定着下限温度が高い。
また、比較例5は、SF−1が低いことによりクリーニング不良が発生した。
また、比較例6は、粒径が大きいことにより階調性の低下と低温定着性の低下が発生。
また、比較例7では、リサイクル装置を外してランニング試験を実施した結果、比較例5で発生したクリーニング不良は発生しなかった。
一方、実施例1〜4は、機内の微粉発生も少なく、画像や機内汚染は何ら問題ない。特に、SF−1が高いことによるブレードクリーニング性に優れる。
但し、実施例2から、SF−1が大きすぎると微粉が発生しやすく、クリーニング性がやや低下する傾向が若干見られる。
実施例4は、粒径が小さく、Dv/Dnが小さいと、定着性の効果と階調性に優れる。
2 帯電器
3 露光手段
4 現像手段
5 転写手段
5a 転写ベルト
6 クリーニング手段
6a クリーニングブレード
6b ブラシローラ
6c 排出口
7 原稿載置台
8 読み取り手段
9 給紙装置
10 定着手段
11 クリーニング手段
12 タンク
13 リサイクル装置
13a 搬送パイプ
13b 回転スクリューコンベア
20 プロセスカートリッジ
21 感光体
22 帯電手段
23 現像手段
24 クリーニング手段
40 現像タンク
41 トナーホッパー
42 透磁率センサ
43 補給ローラ
44 攪拌部材
45 パドルホイール
46 現像ローラ
47 現像ドクタ
500 電子写真用感光体
501 支持体
502 光導電層
503 表面層
504 電荷注入阻止層
505 電荷発生層
506 電荷輸送層
620 現像器
621 現像スリーブ
622 電源
623 現像部
624 感光体ドラム
Claims (26)
- トナーのリサイクルシステムを採用する画像形成方法に使用され、少なくとも変性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤、及びコーティングを含有するトナーであって、該トナーの体積平均粒径(Dv)が4.0〜6.0μmであり、該体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、かつ前記トナーの形状係数SF−1が140〜200であることを特徴とするトナー。
- 有機溶媒中に少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な樹脂、着色剤及び離型剤を含む組成物を溶解又は分散させる工程、
活性水素基を有する化合物と反応可能な樹脂を伸張及び架橋の少なくともいずれかの反応をさせながら、該溶液又は分散液を水系媒体中で分散させる工程、
前記伸張及び架橋の少なくともいずれかの反応後もしくは反応をさせながら該有機溶媒を除去する工程、
を有する製造方法により得られる請求項1に記載のトナー。 - 組成物が、活性水素基を有する化合物を含む請求項2に記載のトナー。
- 活性水素基を有する化合物を水系媒体中で分散させる工程において添加する請求項2に記載のトナー。
- 水系媒体がポリマー微粒子を含み、該コーティングを形成可能な請求項2から4のいずれかに記載のトナー。
- トナーの比Dv/Dnが1.00〜1.20である請求項1から5のいずれかに記載のトナー。
- トナーの形状係数SF−1が150〜180である請求項1から6のいずれかに記載のトナー。
- トナーのフロー式粒子像測定装置で測定される粒度分布において、2μm以下の粒子径の微粉含有率が個数基準で15%以下である請求項1から7のいずれかに記載のトナー。
- トナーのフロー式粒子像分析装置によって測定される平均円形度が0.90〜0.95である請求項1から8のいずれかに記載のトナー。
- ポリマー微粒子のガラス転移点が50〜110℃である請求項5に記載のトナー。
- ポリマー微粒子が、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂及びポリカーボネート樹脂から選択される少なくとも1つの樹脂を含む請求項5及び10のいずれかに記載のトナー。
- ポリマー微粒子の体積平均粒径が、10〜200nmである請求項5及び10から11のいずれかに記載のトナー。
- 有機溶媒を除去する工程の前に、得られた分散液を周速5m/s以上の攪拌機を備えた攪拌槽で攪拌し球形粒子を紡錘形に変形させる工程を含む請求項2に記載のトナー。
- 変性ポリエステル樹脂が、ウレア変性ポリエステル樹脂である請求項1から13のいずれかに記載のトナー。
- 未変性ポリエステル系樹脂をさらに含む請求項1から14のいずれかに記載のトナー。
- 未変性ポリエステル系樹脂のガラス転移点が40〜70℃である請求項15に記載のトナー。
- 未変性ポリエステル系樹脂の酸価が1〜30mgKOH/gである請求項15から16のいずれかに記載のトナー。
- 二成分系現像剤に使用されるトナーである請求項1から17のいずれかに記載のトナー。
- トナーのリサイクルシステムを採用する画像形成方法に使用され、トナー及びキャリアを含み、該トナーが、少なくとも変性ポリエステル樹脂、着色剤、離型剤、及びコーティングを含有するトナーであって、該トナーの体積平均粒径(Dv)が4.0〜6.0μmであり、該体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、かつ前記トナーの形状係数SF−1が140〜200であることを特徴とする現像剤。
- 感光体と、該感光体を帯電させる帯電手段と、該感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、トナーが装填され、該静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、感光体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写手段と、該転写後に感光体表面に残留したトナーをブレードを用いてクリーニングするクリーニング手段と、該クリーニングされたトナーを現像に再利用させるリサイクル手段とを有し、
前記トナーが、請求項1から18のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置。 - 感光体が、アモルファスシリコン感光体である請求項20に記載の画像形成装置。
- 感光体上の潜像を現像する時に、交互電界を印加する請求項20から21のいずれかに記載の画像形成装置。
- 帯電装置が、潜像担持体に帯電部材を接触させ、当該帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行う帯電装置である請求項20から22のいずれかに記載の画像形成装置。
- 感光体と、該感光体を帯電させる帯電手段、トナーが装填され、該静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像手段、及び転写後に感光体表面に残留したトナーをブレードを用いてクリーニングするクリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段とを一体的に有してなり、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、該トナーが、請求項1から18のいずれかに記載のトナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 感光体を帯電させる帯電工程と、該感光体を露光して静電潜像を形成する露光工程と、トナーが装填され、該静電潜像をトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像工程と、感光体上に担持されたトナー像を転写材に転写する転写工程と、該転写後に感光体表面に残留したトナーをブレードを用いてクリーニングするクリーニング工程と、該クリーニングされたトナーを現像に再利用させるリサイクル工程とを有し、
前記トナーが、請求項1から18のいずれかに記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法。 - トナーのリサイクルシステムを採用する画像形成方法に使用され、少なくとも変性ポリエステル樹脂、着色剤、及び離型剤を含有するトナーであって、該トナーは表面に微粒子ポリマーを被覆し、該トナーの体積平均粒径(Dv)が4.0〜6.0μmであり、該体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)との比Dv/Dnが1.00〜1.30であり、前記トナーの形状係数SF−1が140〜200であることを特徴とするトナー。
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