JP2004245546A - 空調方法及び空調装置 - Google Patents
空調方法及び空調装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004245546A JP2004245546A JP2003038247A JP2003038247A JP2004245546A JP 2004245546 A JP2004245546 A JP 2004245546A JP 2003038247 A JP2003038247 A JP 2003038247A JP 2003038247 A JP2003038247 A JP 2003038247A JP 2004245546 A JP2004245546 A JP 2004245546A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- air
- coil
- outside air
- dehumidifying
- humidity
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F24—HEATING; RANGES; VENTILATING
- F24F—AIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
- F24F3/00—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
- F24F3/12—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling
- F24F3/14—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification
- F24F3/153—Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification with subsequent heating, i.e. with the air, given the required humidity in the central station, passing a heating element to achieve the required temperature
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F24—HEATING; RANGES; VENTILATING
- F24F—AIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
- F24F11/00—Control or safety arrangements
- F24F11/0001—Control or safety arrangements for ventilation
- F24F2011/0006—Control or safety arrangements for ventilation using low temperature external supply air to assist cooling
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
- Y02B30/00—Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
- Y02B30/54—Free-cooling systems
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Central Air Conditioning (AREA)
Abstract
【課題】外気温度、湿度が高い夏場に、空調装置を除湿運転する場合、外気のみを除湿することによって省エネ運転を可能とし、また外気温度、湿度が低い冬場にフリークーリングを実施して省エネ運転を可能にする空調装置を提供する。
【解決手段】外気とクリーンルーム1の室内から再循環される還気の混合空気の湿度を調整して室内に供給し、所定湿度に調整する空調装置であって、外気ダクト3の還気ダクト5が合流する点の上流に除湿コイル16を設ける。夏場における除湿動作の際、除湿コイル16により外気だけを除湿し、再熱するので省エネが可能となる。また、冬場において除湿コイル16に冷却水を供給しないフリークーリングを実施する際、除湿コイル16から熱を吸収し、加熱コイル10での加熱量を減少させることが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】外気とクリーンルーム1の室内から再循環される還気の混合空気の湿度を調整して室内に供給し、所定湿度に調整する空調装置であって、外気ダクト3の還気ダクト5が合流する点の上流に除湿コイル16を設ける。夏場における除湿動作の際、除湿コイル16により外気だけを除湿し、再熱するので省エネが可能となる。また、冬場において除湿コイル16に冷却水を供給しないフリークーリングを実施する際、除湿コイル16から熱を吸収し、加熱コイル10での加熱量を減少させることが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調方法及び空調装置に関し、特に外気のみを冷却して除湿する除湿コイルを有し、夏期、冬期ともに省エネ運転をすることが可能な空調方法及び空調装置にする。
【0002】
【従来の技術】
従来の、クリーンルーム等の空調装置では、所用の室内に目標温度、湿度条件を設定し、室内に設置された温度計、湿度計からの信号を用いて、空調装置に内蔵された冷却コイル、加熱コイル、加湿コイルの各バルブの開度をPIDコントローラによって制御して、室内の温度、湿度を目標温度、湿度に調整している。
【0003】
図3は、従来の一般的なクリーンルーム等の空調システムの概略構成図である。排気量がさほど大きくない空調システムでは、イニシャルコストを下げるため、専用の外調機を設けず、外気を直接内調機である空調機2に取り入れ、クリーンルーム1の室内に所定の状態の温度、湿度に調整した空気を供給する。
【0004】
空調機2は、外気を取り入れる外気ダクト3、空調機2からクリーンルーム1の室内に所定の状態の空気を供給する給気ダクト4、クリーンルーム1から空調機2に図示しない還気ファンを用いて還気を再循環させる還気ダクト5を有し、クリーンルーム1に供給する空気に対し定められた割合の外気を外気ダクト3を介して取り入れ、換気するようになっている。
【0005】
空調機2は、クリーンルーム1の室内に供給する空気から塵やほこり等の微粒子を取り除くフィルタ8、冷却コイル9、加熱コイル10、加湿コイル11、送風ファン12等を有する。
【0006】
冷却コイル9、加熱コイル10、加湿コイル11は、クリーンルーム1の室内に設置された温度計6、湿度計7等からの信号に基づいて、PIDコントローラによって冷却バルブ13、加熱バルブ14、加湿バルブ15の開度が制御される。
【0007】
図3に示す従来の空調システムにおいて、夏場のように、クリーンルーム1の室内に設定された所定湿度より高い温度、湿度の空気を冷却して所定温度、湿度の冷房用空気を得る場合、フィルタ8を通過した空気は冷却コイル9において露点温度以下に冷却され、湿度の高い空気中の水分は凝縮し除湿される。次に、除湿のために必要以上に冷却された空気は加熱コイル10で所定温度まで加熱され、加湿コイル11を素通りして、送風ファン12によりクリーンルーム1に供給される。
【0008】
また、冬場のように、所定温度、湿度より低い温度、湿度の空気を加熱して所定湿度の暖房用空気を得る場合、フィルタ8を通過した空気は冷却コイル9を素通りし、加熱コイル10で所定温度まで加熱される。加熱された空気は加湿コイル11で所定湿度まで加湿され、送風ファン12によりクリーンルーム1に供給される。
【0009】
以上のような方法で、夏場にクリーンルーム1の湿度を調整すると、冷却コイル9で空気を除湿するために露点温度以下に冷却するので、加熱コイル10で所定温度まで再加熱しなくてはならず、このとき外気だけでなくクリーンルーム1の室内から空調機2へ再循環される還気を含めた全ての空気の温度を例えば10℃以下に冷却し、また再加熱する必要がある。
【0010】
しかしながら、クリーンルーム1の室内から空調機2へ戻される還気の温度、湿度は、クリーンルーム1の室内に設定された所定の温度、湿度と大差がないのが一般的であるから、このような還気までも外気と同様に例えば10℃以下に冷却し、所定の温度まで再加熱することは、エネルギー消費の点から好ましいものでなく、無駄であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであって、外気温度、湿度が高い夏場に空調装置を用いて除湿運転する場合、外気のみを除湿することによって省エネ運転を可能にする空調装置を提供することを目的とする。
【0012】
また、外気温度、湿度が低い冬場に空調装置をフリークーリングを実施して運転する際、省エネ運転を可能にする空調装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による空調方法は、外気と室内から循環される還気を混合し、混合した空気を所定湿度に調整して前記室内に供給する空調方法であって、前記外気と前記還気を混合する以前に、前記外気を除湿するものである。
【0014】
また、本発明による空調装置は、外気と室内から循環される還気の混合空気を所定湿度に調整して前記室内に供給する空調装置であって、前記外気のみを除湿する除湿コイルを有するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1、図2に示す実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の実施例による空調システムの概略構成図である。なお、図3に示す従来の空調システムと同様の構成要素については、従来の空調システムの説明で用いたのと同様の用語及び符号を用いて説明する。
【0016】
本実施例のクリーンルームの空調システムは、クリーンルーム1の室内に所定の温度、湿度に調整された空気を吹き出し、目標として設定した温度、湿度に調整するための空調機2を備えている。空調機2は、外気を取り入れる外気ダクト3、空調機2からクリーンルーム1に所定の状態の空気を供給する給気ダクト4、クリーンルーム1から空調機2に図示しない還気ファンを用いて還気を循環させる還気ダクト5を有し、給気に対し定められた割合の外気を外気ダクト3を介して取り入れ、換気するようになっている。クリーンルーム1には、温度計6、湿度計7が設置され、室内の温度、湿度に対応した信号を図示しない制御装置に出力している。
【0017】
空調機2は、クリーンルーム1に供給する空気から塵やほこり等の微粒子を取り除くHEPAフィルタ等からなるフィルタ8、冷却コイル9、加熱コイル10、加湿コイル11、送風ファン12等を有する。
【0018】
冷却コイル9には図示しない冷凍機から冷水等が供給され、冷水の供給量は、図示しないPIDコントローラによって冷却バルブ13の開度を制御して調整される。なお、冷凍機には通常のように冷却塔が付属し、外気湿度の低い冬場においては冷凍機を運転せずに冷却塔の冷却能力で冷水を精製して冷房動作を行うフリークーリングを実施することができるようになっている。
【0019】
加熱コイル10には図示しないボイラから温水、蒸気等が供給され、温水、蒸気等の供給量は、PIDコントローラによって加熱バルブ14の開度を制御して調整される。
【0020】
加湿コイル11には水、蒸気等が供給され、水、蒸気等を噴射し、その供給量はPIDコントローラによって加湿バルブ15の開度を制御して調整される。
【0021】
また、外気ダクト3の還気ダクト5が合流する上流側には、除湿コイル16を設置し、空調機2に供給される外気を冷却するように構成されている。なお、除湿コイル16を外気ダクト3中に設置することにより、既設の空調システムに後付で設置することが容易となるが、空調機2のケーシング内に設置することも可能である。
【0022】
除湿コイル16は冷却コイル9と同様の構成であり、除湿コイル16への冷水等の供給は、冷却コイル9に冷水等を供給する冷凍機から行ってもよいし、除湿コイル16のための専用の冷凍機から行ってもよい。いずれにしても、冷水の供給量は、図示しないPIDコントローラによって除湿バルブ17の開度を制御して調整されるが、クリーンルーム1に供給される空気のうち、外気のみを冷却すればよいので、小型の冷却コイルによって形成することができる。
【0023】
ここで、クリーンルーム1において、例えば室内の空気から空調機2へ再循環させる還気の1/3を外気から取り入れて加える(すなわち、還気:外気=3:1)とし、室内の目標温度、湿度を23℃、45%、外気の温度、湿度を33℃、70%とするときの、エネルギー消費について検討する。
【0024】
図2は、空調装置の除湿動作を説明するための湿り空気線図である。例えば、(1)の状態(33℃、70%)の外気と、クリーンルーム1に設定された目標温度、湿度である(2)の状態(23℃、45%)の還気を還気:外気=3:1の割合で混合すると、混合後の空気は(3)の状態(25.5℃、57%)となる。従来の空調装置の除湿動作では、(3)の状態の空気を全て(2)の状態に調整する必要があった。
【0025】
したがって、(3)の状態の空気を冷却コイル9によって露点温度(16.2℃)まで冷却し、次いで飽和線に沿って(2)の状態の絶対湿度(8g/kg)に対応する露点温度(10.7℃)まで冷却し、さらに冷却しすぎた分を23℃まで加熱コイル10によって再加熱する。この時に要するエネルギーE0(kcal/kg)は図2より、E0=I1+I2+I3=2.4+3.5+2.9=8.8(kcal/kg)となる。
【0026】
次に、本発明の空調方法及び空調装置によれば、外気のみを(1)の状態(33℃、70%)から(2)の状態(23℃、45%)に調整すればよい。ここで、環気については(2)の状態と大差ないので、説明を簡単にするため省略する。したがって、(1)の状態の空気を冷却コイル9によって露点温度(26.8℃)まで冷却し、次いで飽和線に沿って(2)の状態の絶対湿度(8g/kg)に対応する露点温度(10.7℃)まで冷却し、さらに冷却しすぎた分を23℃まで加熱コイル10によって再加熱する。この時に要するエネルギーE(kcal/kg)の概略は、図2より、E=(I4+I5+I3)/4=(1.6+12.7+2.9)/4=4.3となり、従来の空調装置を用いた除湿動作に要するエネルギーE0に比較し消費エネルギーを低減することが可能となる。
【0027】
また、クリーンルーム1の室内に湿度計を設けるか、または温度計6及び湿度計7のデータより湿度を演算し、湿度情報を空調装置にフィードバックすることにより、不必要に除湿動作をすることがなくなり、さらに省エネを図ることが可能となる。
【0028】
次に、外気温度、湿度が低い冬場において、冷却コイル9及び除湿コイル16に冷却水を供給する冷凍機を停止し、フリークーリングを実施している際の動作について説明する。このとき冷凍機は停止しているので、除湿コイル16には冷水は供給されず、冷凍機に付属する冷却塔の仕様及び外気の状態によって定まる温度の冷水が供給される。したがって、外気ダクトから取り入れられた外気は、除湿コイル16によってある温度まで加熱されることとなり、空調機2内の加熱コイル10によって室内目標温度まで加熱するときのエネルギー(熱量)を減少し、省エネを図ることが可能となる。
【0029】
【発明の効果】
以上の記載から明らかなように、本発明によれば、外気のみを除湿する除湿コイルを用いて、外気温度、湿度が高い夏場において、室内を除湿する際に要するエネルギーを低減することが可能となり、冬場においては、除湿コイルを用いてフリークーリングを実施して、熱量を吸収することが可能となり、夏期、冬期ともに空調装置を省エネ運転することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による空調システムの概略構成図である。
【図2】空調装置における除湿動作を説明する湿り空気線図である。
【図3】従来の一般的なクリーンルーム等の空調システムの概略構成図である。
【符号の説明】
1…クリーンルーム、2…空調機、3…外気ダクト、4…給気ダクト、5…還気ダクト、6…温度計、7…湿度計、8…フィルタ、9…冷却コイル、10…加熱コイル、11…加湿コイル、12…送風ファン、13…冷却バルブ、14…加熱バルブ、15…加湿バルブ、16…除湿コイル、17…除湿バルブ。
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調方法及び空調装置に関し、特に外気のみを冷却して除湿する除湿コイルを有し、夏期、冬期ともに省エネ運転をすることが可能な空調方法及び空調装置にする。
【0002】
【従来の技術】
従来の、クリーンルーム等の空調装置では、所用の室内に目標温度、湿度条件を設定し、室内に設置された温度計、湿度計からの信号を用いて、空調装置に内蔵された冷却コイル、加熱コイル、加湿コイルの各バルブの開度をPIDコントローラによって制御して、室内の温度、湿度を目標温度、湿度に調整している。
【0003】
図3は、従来の一般的なクリーンルーム等の空調システムの概略構成図である。排気量がさほど大きくない空調システムでは、イニシャルコストを下げるため、専用の外調機を設けず、外気を直接内調機である空調機2に取り入れ、クリーンルーム1の室内に所定の状態の温度、湿度に調整した空気を供給する。
【0004】
空調機2は、外気を取り入れる外気ダクト3、空調機2からクリーンルーム1の室内に所定の状態の空気を供給する給気ダクト4、クリーンルーム1から空調機2に図示しない還気ファンを用いて還気を再循環させる還気ダクト5を有し、クリーンルーム1に供給する空気に対し定められた割合の外気を外気ダクト3を介して取り入れ、換気するようになっている。
【0005】
空調機2は、クリーンルーム1の室内に供給する空気から塵やほこり等の微粒子を取り除くフィルタ8、冷却コイル9、加熱コイル10、加湿コイル11、送風ファン12等を有する。
【0006】
冷却コイル9、加熱コイル10、加湿コイル11は、クリーンルーム1の室内に設置された温度計6、湿度計7等からの信号に基づいて、PIDコントローラによって冷却バルブ13、加熱バルブ14、加湿バルブ15の開度が制御される。
【0007】
図3に示す従来の空調システムにおいて、夏場のように、クリーンルーム1の室内に設定された所定湿度より高い温度、湿度の空気を冷却して所定温度、湿度の冷房用空気を得る場合、フィルタ8を通過した空気は冷却コイル9において露点温度以下に冷却され、湿度の高い空気中の水分は凝縮し除湿される。次に、除湿のために必要以上に冷却された空気は加熱コイル10で所定温度まで加熱され、加湿コイル11を素通りして、送風ファン12によりクリーンルーム1に供給される。
【0008】
また、冬場のように、所定温度、湿度より低い温度、湿度の空気を加熱して所定湿度の暖房用空気を得る場合、フィルタ8を通過した空気は冷却コイル9を素通りし、加熱コイル10で所定温度まで加熱される。加熱された空気は加湿コイル11で所定湿度まで加湿され、送風ファン12によりクリーンルーム1に供給される。
【0009】
以上のような方法で、夏場にクリーンルーム1の湿度を調整すると、冷却コイル9で空気を除湿するために露点温度以下に冷却するので、加熱コイル10で所定温度まで再加熱しなくてはならず、このとき外気だけでなくクリーンルーム1の室内から空調機2へ再循環される還気を含めた全ての空気の温度を例えば10℃以下に冷却し、また再加熱する必要がある。
【0010】
しかしながら、クリーンルーム1の室内から空調機2へ戻される還気の温度、湿度は、クリーンルーム1の室内に設定された所定の温度、湿度と大差がないのが一般的であるから、このような還気までも外気と同様に例えば10℃以下に冷却し、所定の温度まで再加熱することは、エネルギー消費の点から好ましいものでなく、無駄であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであって、外気温度、湿度が高い夏場に空調装置を用いて除湿運転する場合、外気のみを除湿することによって省エネ運転を可能にする空調装置を提供することを目的とする。
【0012】
また、外気温度、湿度が低い冬場に空調装置をフリークーリングを実施して運転する際、省エネ運転を可能にする空調装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による空調方法は、外気と室内から循環される還気を混合し、混合した空気を所定湿度に調整して前記室内に供給する空調方法であって、前記外気と前記還気を混合する以前に、前記外気を除湿するものである。
【0014】
また、本発明による空調装置は、外気と室内から循環される還気の混合空気を所定湿度に調整して前記室内に供給する空調装置であって、前記外気のみを除湿する除湿コイルを有するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1、図2に示す実施例に基づいて説明する。図1は、本発明の実施例による空調システムの概略構成図である。なお、図3に示す従来の空調システムと同様の構成要素については、従来の空調システムの説明で用いたのと同様の用語及び符号を用いて説明する。
【0016】
本実施例のクリーンルームの空調システムは、クリーンルーム1の室内に所定の温度、湿度に調整された空気を吹き出し、目標として設定した温度、湿度に調整するための空調機2を備えている。空調機2は、外気を取り入れる外気ダクト3、空調機2からクリーンルーム1に所定の状態の空気を供給する給気ダクト4、クリーンルーム1から空調機2に図示しない還気ファンを用いて還気を循環させる還気ダクト5を有し、給気に対し定められた割合の外気を外気ダクト3を介して取り入れ、換気するようになっている。クリーンルーム1には、温度計6、湿度計7が設置され、室内の温度、湿度に対応した信号を図示しない制御装置に出力している。
【0017】
空調機2は、クリーンルーム1に供給する空気から塵やほこり等の微粒子を取り除くHEPAフィルタ等からなるフィルタ8、冷却コイル9、加熱コイル10、加湿コイル11、送風ファン12等を有する。
【0018】
冷却コイル9には図示しない冷凍機から冷水等が供給され、冷水の供給量は、図示しないPIDコントローラによって冷却バルブ13の開度を制御して調整される。なお、冷凍機には通常のように冷却塔が付属し、外気湿度の低い冬場においては冷凍機を運転せずに冷却塔の冷却能力で冷水を精製して冷房動作を行うフリークーリングを実施することができるようになっている。
【0019】
加熱コイル10には図示しないボイラから温水、蒸気等が供給され、温水、蒸気等の供給量は、PIDコントローラによって加熱バルブ14の開度を制御して調整される。
【0020】
加湿コイル11には水、蒸気等が供給され、水、蒸気等を噴射し、その供給量はPIDコントローラによって加湿バルブ15の開度を制御して調整される。
【0021】
また、外気ダクト3の還気ダクト5が合流する上流側には、除湿コイル16を設置し、空調機2に供給される外気を冷却するように構成されている。なお、除湿コイル16を外気ダクト3中に設置することにより、既設の空調システムに後付で設置することが容易となるが、空調機2のケーシング内に設置することも可能である。
【0022】
除湿コイル16は冷却コイル9と同様の構成であり、除湿コイル16への冷水等の供給は、冷却コイル9に冷水等を供給する冷凍機から行ってもよいし、除湿コイル16のための専用の冷凍機から行ってもよい。いずれにしても、冷水の供給量は、図示しないPIDコントローラによって除湿バルブ17の開度を制御して調整されるが、クリーンルーム1に供給される空気のうち、外気のみを冷却すればよいので、小型の冷却コイルによって形成することができる。
【0023】
ここで、クリーンルーム1において、例えば室内の空気から空調機2へ再循環させる還気の1/3を外気から取り入れて加える(すなわち、還気:外気=3:1)とし、室内の目標温度、湿度を23℃、45%、外気の温度、湿度を33℃、70%とするときの、エネルギー消費について検討する。
【0024】
図2は、空調装置の除湿動作を説明するための湿り空気線図である。例えば、(1)の状態(33℃、70%)の外気と、クリーンルーム1に設定された目標温度、湿度である(2)の状態(23℃、45%)の還気を還気:外気=3:1の割合で混合すると、混合後の空気は(3)の状態(25.5℃、57%)となる。従来の空調装置の除湿動作では、(3)の状態の空気を全て(2)の状態に調整する必要があった。
【0025】
したがって、(3)の状態の空気を冷却コイル9によって露点温度(16.2℃)まで冷却し、次いで飽和線に沿って(2)の状態の絶対湿度(8g/kg)に対応する露点温度(10.7℃)まで冷却し、さらに冷却しすぎた分を23℃まで加熱コイル10によって再加熱する。この時に要するエネルギーE0(kcal/kg)は図2より、E0=I1+I2+I3=2.4+3.5+2.9=8.8(kcal/kg)となる。
【0026】
次に、本発明の空調方法及び空調装置によれば、外気のみを(1)の状態(33℃、70%)から(2)の状態(23℃、45%)に調整すればよい。ここで、環気については(2)の状態と大差ないので、説明を簡単にするため省略する。したがって、(1)の状態の空気を冷却コイル9によって露点温度(26.8℃)まで冷却し、次いで飽和線に沿って(2)の状態の絶対湿度(8g/kg)に対応する露点温度(10.7℃)まで冷却し、さらに冷却しすぎた分を23℃まで加熱コイル10によって再加熱する。この時に要するエネルギーE(kcal/kg)の概略は、図2より、E=(I4+I5+I3)/4=(1.6+12.7+2.9)/4=4.3となり、従来の空調装置を用いた除湿動作に要するエネルギーE0に比較し消費エネルギーを低減することが可能となる。
【0027】
また、クリーンルーム1の室内に湿度計を設けるか、または温度計6及び湿度計7のデータより湿度を演算し、湿度情報を空調装置にフィードバックすることにより、不必要に除湿動作をすることがなくなり、さらに省エネを図ることが可能となる。
【0028】
次に、外気温度、湿度が低い冬場において、冷却コイル9及び除湿コイル16に冷却水を供給する冷凍機を停止し、フリークーリングを実施している際の動作について説明する。このとき冷凍機は停止しているので、除湿コイル16には冷水は供給されず、冷凍機に付属する冷却塔の仕様及び外気の状態によって定まる温度の冷水が供給される。したがって、外気ダクトから取り入れられた外気は、除湿コイル16によってある温度まで加熱されることとなり、空調機2内の加熱コイル10によって室内目標温度まで加熱するときのエネルギー(熱量)を減少し、省エネを図ることが可能となる。
【0029】
【発明の効果】
以上の記載から明らかなように、本発明によれば、外気のみを除湿する除湿コイルを用いて、外気温度、湿度が高い夏場において、室内を除湿する際に要するエネルギーを低減することが可能となり、冬場においては、除湿コイルを用いてフリークーリングを実施して、熱量を吸収することが可能となり、夏期、冬期ともに空調装置を省エネ運転することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による空調システムの概略構成図である。
【図2】空調装置における除湿動作を説明する湿り空気線図である。
【図3】従来の一般的なクリーンルーム等の空調システムの概略構成図である。
【符号の説明】
1…クリーンルーム、2…空調機、3…外気ダクト、4…給気ダクト、5…還気ダクト、6…温度計、7…湿度計、8…フィルタ、9…冷却コイル、10…加熱コイル、11…加湿コイル、12…送風ファン、13…冷却バルブ、14…加熱バルブ、15…加湿バルブ、16…除湿コイル、17…除湿バルブ。
Claims (4)
- 外気と室内から循環される還気を混合し、混合した空気を所定湿度に調整して前記室内に供給する空調方法であって、前記外気と前記還気を混合する以前に、前記外気を除湿することを特徴とする空調方法。
- 外気と室内から循環される還気の混合空気を所定湿度に調整して前記室内に供給する空調装置であって、前記外気のみを除湿する除湿コイルを有することを特徴とする空調装置。
- 請求項2記載の空調装置であって、前記空調装置は前記混合空気を所定湿度に調整する冷却コイル、加熱コイル及び加湿コイルを有することを特徴とする空調装置。
- 請求項3記載の空調装置であって、前記加湿コイルは前記冷却コイル、加熱コイル及び加湿コイルが収納されたケーシングとは別体のケーシングに収納されていることを特徴とする空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003038247A JP2004245546A (ja) | 2003-02-17 | 2003-02-17 | 空調方法及び空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003038247A JP2004245546A (ja) | 2003-02-17 | 2003-02-17 | 空調方法及び空調装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004245546A true JP2004245546A (ja) | 2004-09-02 |
Family
ID=33022823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003038247A Pending JP2004245546A (ja) | 2003-02-17 | 2003-02-17 | 空調方法及び空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004245546A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007240118A (ja) * | 2006-03-10 | 2007-09-20 | Hitachi Plant Technologies Ltd | 多層階建屋の附室の結露防止システム |
JP2009279136A (ja) * | 2008-05-21 | 2009-12-03 | Tadashi Murahira | 温湿度調整システム |
KR100933515B1 (ko) | 2009-06-05 | 2009-12-23 | 주식회사 에이알 | 쿨링 타워 냉각수를 이용한 에너지 절약형 항온항습기 및 그의 제어방법 |
CN102937311A (zh) * | 2012-10-30 | 2013-02-20 | 苏州惠天节能科技有限公司 | 节能空调 |
CN103017269A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-03 | 东南大学常州研究院 | 溶液除湿再生热湿独立处理空调装置及其节能运行方法 |
JP2013081900A (ja) * | 2011-10-11 | 2013-05-09 | Seibu Giken Co Ltd | ドライルーム装置 |
WO2017088400A1 (zh) * | 2015-11-24 | 2017-06-01 | 东南大学 | 一种低位热能驱动的温湿度独立处理空调*** |
CN108050618A (zh) * | 2017-12-25 | 2018-05-18 | 苏州海派特热能设备有限公司 | 一种恒温恒湿空气处理***及处理方法 |
JP2019143826A (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-29 | 株式会社竹中工務店 | 空調システム |
-
2003
- 2003-02-17 JP JP2003038247A patent/JP2004245546A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007240118A (ja) * | 2006-03-10 | 2007-09-20 | Hitachi Plant Technologies Ltd | 多層階建屋の附室の結露防止システム |
JP4636382B2 (ja) * | 2006-03-10 | 2011-02-23 | 株式会社日立プラントテクノロジー | 多層階建屋の附室の結露防止システム |
JP2009279136A (ja) * | 2008-05-21 | 2009-12-03 | Tadashi Murahira | 温湿度調整システム |
KR100933515B1 (ko) | 2009-06-05 | 2009-12-23 | 주식회사 에이알 | 쿨링 타워 냉각수를 이용한 에너지 절약형 항온항습기 및 그의 제어방법 |
JP2013081900A (ja) * | 2011-10-11 | 2013-05-09 | Seibu Giken Co Ltd | ドライルーム装置 |
CN102937311A (zh) * | 2012-10-30 | 2013-02-20 | 苏州惠天节能科技有限公司 | 节能空调 |
CN103017269A (zh) * | 2012-12-14 | 2013-04-03 | 东南大学常州研究院 | 溶液除湿再生热湿独立处理空调装置及其节能运行方法 |
CN103017269B (zh) * | 2012-12-14 | 2015-06-24 | 东南大学常州研究院 | 溶液除湿再生热湿独立处理空调装置及其节能运行方法 |
WO2017088400A1 (zh) * | 2015-11-24 | 2017-06-01 | 东南大学 | 一种低位热能驱动的温湿度独立处理空调*** |
US10330331B2 (en) | 2015-11-24 | 2019-06-25 | Southeast University | Independent temperature and humidity processing air conditioning system driven by low-level thermal energy |
CN108050618A (zh) * | 2017-12-25 | 2018-05-18 | 苏州海派特热能设备有限公司 | 一种恒温恒湿空气处理***及处理方法 |
JP2019143826A (ja) * | 2018-02-16 | 2019-08-29 | 株式会社竹中工務店 | 空調システム |
JP7201325B2 (ja) | 2018-02-16 | 2023-01-10 | 株式会社竹中工務店 | 空調システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3557152B1 (en) | Heat-exchange-type ventilating device | |
US9185829B2 (en) | Air-conditioning system and air-conditioning method for server room management | |
JP3310118B2 (ja) | 加湿方法及び空気調和システム | |
JP3545315B2 (ja) | 空気調和機及び湿度制御方法 | |
JP5759808B2 (ja) | サーバ室管理用の空調システムおよび空調制御方法 | |
JP4579810B2 (ja) | 空調制御システム | |
JP2006313027A (ja) | 換気空調装置 | |
CN108800375B (zh) | 空气热源热泵式空调机 | |
KR101363864B1 (ko) | 에너지절감형 특수 공기조화기 | |
JP2013047603A (ja) | 空調システム | |
JP2006177567A (ja) | 空調システム | |
JP2006300392A (ja) | クリーンルーム用空調熱源設備 | |
JP2004245546A (ja) | 空調方法及び空調装置 | |
JP2004245552A (ja) | 空調制御方法及び空調制御装置 | |
CN104089341B (zh) | 室内空调设备 | |
JP2018096664A (ja) | 空気調和システム | |
JP4738807B2 (ja) | 恒温・恒湿用空調システム | |
JP2003294274A (ja) | 恒温恒湿空調システム | |
JP5217701B2 (ja) | 空調システム | |
JP3500586B2 (ja) | 空調機の運転方法 | |
JP2003202165A (ja) | 低温排熱を利用した空調システム | |
JP3808237B2 (ja) | 空調用加湿方法及び加湿装置 | |
JP2004340529A (ja) | 省エネルギー型空気調和システム | |
JP2008164252A (ja) | 空気調和設備 | |
JPS5816136A (ja) | 省エネルギ空気調和システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050623 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070529 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071002 |