JP2004243649A - インクジェットプリンタヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェットプリンタヘッドにおける複数の圧電アクチュエータを直列状に配置し、その各々にフラットケーブルを接合するときに隣接する箇所で干渉しないようにする。
【解決手段】隣接する圧電アクチュエータ12a,12bをその一端部44,45を相互に対向させて配置し、各圧電アクチュエータにおけトップシート35の上面には、各個別電極36から内部接続電極を介して導通され、且つフラットケーブル13a,13bに電気的に接合するための個別用接続電極66を前記ノズルの列方向に沿って適宜間隔にて列状に形成し、個別用接続電極66のうち、一端部44,45に近い位置の個別用接続電極66を、当該一端部44,45からその端部に最も接近する位置の個別電極36までの距離L1より大きい距離L5だけ偏倚させた。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタヘッドに係り、より詳しくは、列状に並ぶノズルの数を多くした大型のインクジェットプリンタヘッドの構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
先行技術のオンディマンド型のインクジェットプリンタヘッドにおいては、特許文献1等に開示されているように、複数枚のプレートを積層して、インク流路を有するキャビティユニットが構成され、これらのプレートは複数個のノズルを備えたノズルプレートと、この各ノズルごとの圧力室を備えたベースプレートと、インク供給源に接続され、且つ前記各圧力室に接続する共通インク室としてのマニホールド室を有するマニホールドプレート等とから構成されている。圧電アクチュエータは、圧電セラミックス板を挟んで内部電極としてのコモン電極と個別電極とを交互に積層して構成され、前記個別電極とコモン電極との重なり部である活性部が前記圧力室と対応するように、圧電アクチュエータとキャビティユニットとが接合されている。
【0003】
ところで、通常のインクジェットプリンタ装置においては、そのインクジェットプリンタヘッドを備えたキャリッジを、用紙搬送方向(副走査方向という)と直交する方向(主走査方向)に往復移動させながら、前記用紙の幅方向に印刷作業するとき、前記インクジェットプリンタヘッドのノズル列方向は、用紙搬送方向(副走査方向)と平行状に並べられている。従って、前記1回の主走査方向のキャリッジの移動により印刷できる、副走査方向の印刷範囲(印刷長さ)は、前記各ノズルの列の長さに略対応することになる。例えば、前記副走査方向に、1インチ(25.4mm)の長さに、72個のノズルを千鳥配列させたインクジェットプリンタヘッドでは、1回の主走査方向の移動にて、副走査方向に印刷できる範囲(長さ)は1インチということになる。
【0004】
そして、最近のプリンタの印字速度の高速化、及び高品質化に伴い、同じ短いノズルの間隔(ドット間隔)で前記副走査方向のノズル数を増大させて、ノズル列の長さを2インチ程度にする等、ノズル列を長くすることが要望されている。その場合、キャビティユニットにおけるプレートにノズルや圧力室を形成する場合、レーザ加工またはエッチング加工等の製法によることと、プレートの材質(金属製または合成樹脂製)から、ノズルや圧力室の間隔は、その個数に関係なくほぼ設計値どおり正確に得ることができる。
【0005】
他方、1つの圧電アクチュエータの圧電セラミックス板に、前記ノズルの数と同じだけの数の活性部を形成するには、当該アクチュエータセラミックス板の長さも必然的に長くする必要があった。
【0006】
周知のように、圧電アクチュエータの製作に際しては、前記コモン電極がパターン形成された圧電セラミックス板と、個別電極がパターン形成された圧電セラミックス板とを交互に積層プレスした後、焼成するものであるから、その焼成により圧電セラミックス板は、長さ方向、幅方向及び厚さ方向の夫々の寸法が収縮するのが通常であり、特に長さ方向(ノズルの列方向)の収縮量が大きいので、その収縮量(収縮率)を見込んで、前記パターン形成される個別電極の間隔を設定する。
【0007】
しかしながら、圧電セラミックス板の製作精度のバラツキ、及び焼成温度のバラツキ等により、圧電セラミックス板の長さが長い程、仕上がった状態での前記個別電極の配置間隔を圧力室の間隔に合わせることが困難になり、製品歩留りが悪化するという問題があった。
【0008】
そこで、圧電アクチュエータのノズル列の方向の長さを長くする代わりに、圧電アクチュエータをノズル列方向に複数に分割して配置することで、個別電極の配列間隔と圧力室の間隔との位置ずれの問題を解決することが考えられた。
【0009】
一方、圧電アクチュエータの各活性部に電圧印加するために、各圧電セラミックス板間の個別電極及びコモン電極とを導電性スルーホールを介して圧電アクチュエータ表面における外部電極に引き出し、その外部電極に、外部からの制御信号を伝達するためのフラットケーブルの各信号線の接合電極部を対応させて接合することは、特許文献2に開示されている。
【0010】
【特許文献1】
特開2002−59547号公報
【特許文献2】
特開2002−19102号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記ノズル列の方向に圧電アクチュエータを分割して、直列状に配置し、その各圧電アクチュエータのトップ面にフラットケーブルを接合するときには、次のような問題が招来した。
【0012】
すなわち、圧電アクチュエータをノズル列方向に複数に分割して形成すると、圧電アクチュエータどうしが隣接する端部では、その端部から個別電極をある程度の寸法だけ離れた位置に形成しなければならず、それにともない、圧力室も圧電アクチュエータの分割数と同じ数だけグループ分けして、そのグループ間に上記寸法に対応する間隔をあける必要がある。しかし、ノズルの列方向の長さを短くしてインクジェットプリンタヘッドをコンパクトに設計するためには、上記間隔をできるだけ小さくする必要がある。
【0013】
一方、フラットケーブルは、樹脂シート上に信号線、接合電極部を印刷形成し、その樹脂シートから所定の輪郭に沿って打ち抜き形成される。接合電極部の列のうちフラットケーブルの左右両側縁部近傍に位置するものは、打ち抜き精度や、接合作業時の取り扱い性から、その側縁部からある程度の離れた位置に形成される。
【0014】
この状態で、前記各圧電アクチュエータごとに、フラットケーブルを前記外部電極に電気的に接続できるように接合すると、隣接するフラットケーブルの側縁同士が互いに重なってしまい、前記接合が不十分になって、電気的導通不良などのトラブルの原因になるという問題があった。
【0015】
本発明は、前記従来の問題を解決しながら、大型のインクジェットプリンタヘッドをコンパクトに形成することを技術的課題とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明のインクジェットプリンタヘッドは、平面上に列状に配置された複数個のノズルと該各ノズル毎に対応する圧力室とが形成されたキャビティユニットに、前記圧力室毎に選択的に駆動可能な活性部を有してインクを噴射させるための圧電アクチュエータを接合してなるインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記圧電アクチュエータは圧電シートを含む複数枚のシートを積層して形成されており、前記圧電アクチュエータを、前記ノズル列方向に並ぶ圧力室の適宜数毎に複数に分割し、且つ隣接する圧電アクチュエータの端部を相互に対向させて配置し、前記圧電シートの広幅面を挟んで形成されている個別電極とコモン電極との平面視重複部が前記各圧力室に対応する活性部となるように構成する一方、各圧電アクチュエータにおける最上層のシートの上面には、前記各個別電極から内部接続電極を介して導通され、且つフラットケーブルに電気的に接合するための外部電極を前記ノズルの列方向に沿って適宜間隔にて列状に形成し、前記外部電極のうち、少なくとも前記相互に隣接する圧電アクチュエータの端部に位置する外部電極を、当該端部からその端部に最も接近する位置の活性部までの距離より大きい距離だけ偏倚させたものである。
【0017】
そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記各外部電極の列方向の間隔が一定にして形成されているものである。
【0018】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記各内部接続電極は各シートの積層方向に貫通するスルーホール内に形成したものである。
【0019】
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記各外部電極は、前記最上層のシートの上面に予め印刷形成された導電層に対して付加的に印刷形成したものである。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記複数のノズルからなる列を4列とし、前記各ノズルの列に対応させて配置する前記圧電アクチュエータには、前記各ノズルの列に対応するように4列の活性部が形成されているものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面について説明する。図1は本発明の実施の形態による圧電式のインクジェットプリンタヘッド10におけるキャビティユニット11と圧電アクチュエータ12との斜視図、図2はキャビティプレートとその下面側に隣接する第3スペーサプレート21、第2スペーサプレート20の一部切欠き拡大斜視図、図3は図1の III−III 線矢視拡大断面図、図4は図1のIV−IV線矢視拡大断面図、図6〜図12は圧電アクチュエータ12における各層の電極パターンを示す図、図13〜図15は電極パターンの重なり状態を示す平面図である。図1において、金属板製のキャビティユニット11の上面に対して接合されるプレート積層型の圧電アクチュエータ12の上面には、外部機器との接続のために、可撓性を有するフラットケーブル13(個別には13a,13bで示す、図1、図3及び図4(a)参照)が接着剤にて重ね接合されている。
【0022】
前記キャビティユニット11は図2〜図4に示すように構成されている。すなわち、下層から順にノズルプレート14、カバープレート15、ダンパープレート16、二枚のマニホールドプレート17,18、3枚のスペーサプレート19,20,21及び圧力室23が形成されているベースプレート22の合計9枚の薄い板をそれぞれ接着剤にて重ね接合して積層した構成であり、実施形態では、合成樹脂製のノズルプレート14を除き、各プレート15〜22は、42%ニッケル合金鋼板製で、50μm〜150μm程度の厚さを有する。
【0023】
前記ノズルプレート14には、微小径(実施形態では25μm程度)の多数のインク噴出用のノズル24が、当該ノズルプレート14における第1の方向(キャビティユニット11の長辺方向であり、図1及び図3において、X軸方向)に沿ってなした列が4列千鳥配列状に設けられている。
【0024】
即ち、キャビティユニット11を図1のY軸方向(短辺方向)に沿って切断し、且つ前記短辺の中央線Cより右側のみ示す図4(a)において、右側位置の第1列のノズル24−1と、前記中央線Cに近い側の第2列のノズル24−2とは、ノズルプレート14の前記第1の方向に延びる2つの平行状の近接した基準線(図示せず)に沿って各々微小ピッチPの間隔で千鳥状配列にて多数個穿設されており、同様に、前記中央線Cより左側においても、第3列のノズル24−3と第4列のノズル24−4(但し、図3及び図4には図示せず)とは、同じく前記第1の方向に延びる2つの平行状の近接した基準線に沿って、各々微小ピッチPの間隔で千鳥状配列にて多数個穿設されている。また、第1列のノズル24−1と第2列のノズル24−2との組と、第3列のノズル24−3と第4列のノズル24−4との組は、キャビティユニット11の短辺方向(第2の方向、図1において、Y軸方向)に間隔をおいて平行に配置されている。実施例では、第1列〜第4列の各々のノズル列の長さは2インチ、各々のノズル24の数は150個で、つまり配列密度は75(dpi[ドット・パー・インチ])である。
【0025】
図2に示すキャビティユニット11の最上層であるベースプレート22における圧力室23の第1列23−1は前記第1列のノズル24−1と対応する。同様にして、第2列の圧力室23−2は第2列のノズル24−2と、第3列の圧力室23−3は第3列のノズル24−3と、第4列の圧力室23−4は第4列のノズル24−4と、各々対応関係にある。
【0026】
次に、キャビティユニット11の最上層であるベースプレート22における圧力室23の配置関係を、その上に前記ノズル24の列方向(第1の方向)に縦列させて配置する2つの圧電アクチュエータ12(個別には符号12a、12bを付する)における活性部の配置との関係から説明する。
【0027】
1つの圧電アクチュエータ12a(または12b)が、前記4列のノズル24の個数のうちの列方向の半数(1列につき75個)の圧力室23を作動させるように75個の活性部を有して配置される。従って、図1及び図3に示すように、キャビティユニット11の上面のうち長手方向(前記第1の方向)の前半部に一方の圧電アクチュエータ12aが配置され、後半部に他方の圧電アクチュエータ12bが配置される。
【0028】
そして、各圧電アクチュエータ12a(または12b)は、後に図5、図7及び図13等を参照して詳述するように、コモン電極37と、前記各圧力室23の位置毎に対応させて配置された個別電極36とが圧電シートを挟んで交互に積層され、任意の個別電極36とコモン電極37との間に電圧を印加することにより、その印加された個別電極36に対応した圧電シートの活性部に、当該積層方向に圧電縦効果による歪みが発生するものである。該活性部は、圧力室23の数と同一の数で同一の列にてその対応する位置に形成されている。
【0029】
即ち、前記活性部は、ノズル24(圧力室23)の列方向(第1の方向)に沿って並べられ、且つ前記ノズルの列の数(4つ)と同じ数だけ、第2の方向に並べられている。また、各活性部は、前記第2の方向(キャビティユニット11の幅方向、Y方向)に圧力室23の長手方向に長く形成され、且つ隣接する活性部の配置間隔(ピッチP)も後述する圧力室23の配置と同様であって、千鳥状配列されることになる(図3参照)。
【0030】
前記圧力室23は、2つの圧電アクチュエータ12a、12bと対応してベースプレート22の長手方向に2グループに分けて配置される。つまり、一方のアクチュエータ12aに対応するグループの圧力室23は、ノズル24の列方向(第1の方向)の前半部のものに対応し、他方のアクチュエータ12bに対応するグループの圧力室23は、ノズル24の列方向(第1の方向)の後半部のものに対応して、それぞれノズル24の配置間隔(ピッチP)と同じ間隔で、且つ2列の千鳥状配列を2組、計4列をなして配置されている(図1参照)。
【0031】
前記各圧力室23は、ベースプレート22の幅方向(第2の方向)に長く、且つベースプレート22を厚さ方向に貫通して形成され、隣接する圧力室23間は隔壁70によって隔てられている。その各圧力室23の入口端23bは、スペーサプレート19、20、21に形成された第2インク通路30、絞り部28、第1インク通路29を介して後述するマニホールド室26に連通する(図2及び図4参照)。
【0032】
また、各圧力室23の流出端23aは、ベースプレート22とノズルプレート14との間に位置するスペーサプレート19、20、21、マニホールドプレート17、18、ダンパープレート16及び中間プレート15に形成されたインク流通路としての各連通路25を介して各ノズル24に連通するが、この連通路25の一部は、ベースプレート22とノズルプレート14との間の積層されるプレート15〜21のうち少なくとも1枚(1層)のプレートにはその広幅面(表面または裏面)と略平行状の凹溝状流通路50を備えることにより、前記各圧力室23に対応するノズル24の位置を、前記各圧力室23の流出端23a(インク流出部)から、ベースプレート24の表面と直交する直線(垂線)がノズルプレート14に至る個所より、横方向(プレートの第1方向に沿った方向、X方向)に距離L3だけずれた位置に設定することができるものである(図2及び図3参照)。
【0033】
つまり、図1及び図3に示すごとく、2つのグループの圧力室23の間は、ベースプレート22の長手方向に圧力室23の配置間隔(ピッチP)よりも広い間隔L2に設定されている。これは、各圧電アクチュエータ12a,12bの製作上、最列端の個別電極36、36とそれに近接する圧電アクチュエータ12aの一端部44(他方の圧電アクチュエータ12bの一端部45)との距離L1を、個別電極36のピッチPの1/2以下に製作することが困難なため、距離L1を圧電アクチュエータ12a,12bの製作しやすい大きさとして、それよりも大きい間隔L2を設定したのである。
【0034】
そして、一方の圧電アクチュエータ12aの一端部44と、これに隣接する他方の圧電アクチュエータ12bの一端部45とを相対向させて、且つ該対向する両端部44、45の間隔を距離L4だけ隔てて、両圧電アクチュエータ12a,12bを直列状に配置することになる(図1及び図3参照)。
【0035】
これにより、ノズル24のピッチPは、その列方向に一定に設定されているが、対応する圧力室23の位置とはプレートの板厚に垂直な線(垂線)に対して横方向に距離L3だけずれているから、対応する各圧力室23の流出端23aからノズル24に接続する連通路25のうち少なくとも一部を、上記したように、プレートの広幅面と平行な凹溝状連通路50にて構成することにより、その他のプレートにおける連通路25は各プレートの板厚方向に垂直に貫通させて、この凹溝状連通路50の一端部及び他端部に連通させるだけで、前記横ずれに対応させることができる。なお、前記凹溝状連通路50は前記横ずれとともに圧力室23の延長方向にも延び、2グループの圧力室23の間隔L2の中央を境にして対称に傾斜している。
【0036】
本実施形態では、圧力室23が設けられたベースプレート22の下面側に隣接する第3スペーサプレート21に凹溝状連通路50が設けられるものであって、この凹溝状連通路50の構成をさらに詳述すると、図5及び図6に示すように、第3スペーサプレート21の表面(上面)側に開放された第1の凹溝状連通路50aと、第3スペーサプレート21の裏面(下面)側に開放された第2の凹溝状連通路50bとの2種類が交互に設けられている。
【0037】
前記第1凹溝状連通路50aは、第3スペーサプレート21の上面に開放され、当該第3スペーサプレート21の板厚のうち下半部を残してエッチングにより凹み形成された凹溝状で、その上方開放面は、一端51aを、対応する圧力室23の流出端23aに連通させて、上面に隣接するベースプレート22にて密閉されている。この凹溝状連通路50aの他端開口部52aは、第3スペーサプレート21の下面側に貫通して、下側に隣接する第2スペーサプレート20に貫通穿設された連通路25に対して連通している。
【0038】
前記一方の圧力室23に隣接する他方の圧力室23の流出端23aに連通する第2凹溝状連通路50bは、第3スペーサプレート21の下面に開放され、当該第3スペーサプレート21の板厚のうち上半部を残してエッチングにより凹み形成された凹溝状で、その下方開放面は、その端部52bを下側に隣接する第2スペーサプレート20に貫通穿設された連通路25に連通させて、その第2スペーサプレート20にて密閉されている。この第2凹溝状連通路50bの一端51bは第3スペーサプレート21の上面側に貫通し、対応する圧力室23の流出端23aに連通している。
【0039】
実施形態では圧力室23の流出端23aに連通する第1開口部51a(51b)の平面積が、連通路25に連通する第2開口部52a(52b)の平面積よりも大きく設定されている。
【0040】
このように、第3スペーサプレート21に形成する複数の凹溝状連通路50を、当該第3スペーサプレート21の表面側に開放される第1凹溝状連通路50aと裏面側に開放される第2凹溝状連通路50bとが交互に形成されるように構成すれば、第1凹溝状連通路50aと、第2凹溝状連通路50bに対応するものとが、キャビティユニット11の平面視において、近接して配置されるように設計していても、第3スペーサプレート21の表裏にて隔絶されて互いに連通することがないから、インク流通路としての連通路25の設計の自由度が大幅に向上できる。
【0041】
特に、キャビティユニット11において、積層すべきプレートの枚数が多い場合には、圧力室23から対応するノズル24までのインク流通路としての連通路25のうちの一部をプレートの平面と平行状に延びる凹溝状連通路50bに形成し、その他の連通路25をプレートの平面と垂直な方向に貫通させる形状を採用することにより、圧力室23と対応するノズル24の位置が平面視で大きくずれていても、その両者を簡単に連通させるようなインク流通路の設計ができる。また、各圧力室23から対応するノズル24までのインク流通路としての連通路25の全長(凹溝状連通路50aまたは凹溝状連通路50bを含む距離)を等しくなるように制御することも至極簡単となる。
【0042】
前記二枚のマニホールドプレート17、18には、マニホールド室26が、前記ノズル24の列に沿って延びるように穿設されている。さらに詳述すると、各マニホールド室26の長さは、前記各ノズル列方向に並ぶ圧力室23を適宜数毎に分割した長さであり、実施例では、圧力室23の1グループ(1グループの1列の圧力室23の数が75)の長さにわたった長さを有し、且つキャビティユニット11には、圧力室23の列が4列あるので、その1つの列毎に配置する。従って、実施例では、8本のマニホールド室26が形成されている。各マニホールド室26の長手方向一端部は、その上方の積層されたスペーサプレート19〜21及びベースプレート22の端部に穿設されたインク供給孔31に連通する。図示しないインクタンク等のインク供給源から供給されるインク中の塵を除去するためのフィルタ32が、最上のベースプレート22の端部に穿設されたインク供給孔31の上面に張設されている。
【0043】
また、各マニホールド室26の深さはマニホールドプレート17、18の板厚さ全体にわたるようエッチング加工等にて穿設形成され、この二枚を合わせたマニホールドプレート17、18の上層の第一スペーサプレート19と、下層のダンパープレート16とにより積層されることにより密閉される構造となっている。なお、ダンパープレート16には、前記マニホールド室26と平面視形状が同じで下面側をエッチング加工により板厚を薄くしたダンパー室27を形成する。
【0044】
圧電アクチュエータ12の駆動により圧力室23に作用する圧力波のうち、マニホールド室26の方向に向かう後退成分を、板厚の薄いダンパープレート16の振動により吸収し、いわゆるクロストークが発生することを防止するのである。
【0045】
また、第2スペーサプレート20には、インク流の絞り部28を、前記各圧力室23毎に対応させて形成する。この絞り部28の平面視形状は、図4(b)に示すように、長手方向の両端部28a,28bの面積が大きく、その中間の面積が小さく形成されている。また、各絞り部28の長手方向を前記圧力室23の長手方向と平行状になるように形成されている。そして、第2スペーサプレート20の下面側に前記第1スペーサプレート19を、上面側に第3スペーサプレート21をそれぞれ積層することにより、前記絞り部28が密閉されている。第1スペーサプレート19に穿設された第1インク通路29は、前記マニホールド室26を前記絞り部28における一端部28aに連通させている。他方、第3スペーサプレート21に穿設された第2インク通路30は、前記絞り部28における他端部28bを圧力室23の入口端23bに連通させている(図2及び図4(a)参照)。
【0046】
一方、前記各圧電アクチュエータ12は、図5に示すように、1枚の厚さが30μm程度の圧電セラミックス板からなる複数枚(実施形態では7枚)の圧電シート33、34とが交互に積層された群と、該群の上面に2枚のシート46、47からなる拘束層を積層し、さらにその上面にトップシート35を積層した構造である。拘束層のシ−ト及びトップシ−トは圧電セラミックス板でも良いし、他の材料でも良く、電気的絶縁性を有すれば良い。
【0047】
コモン電極37を有する最下層の圧電シート34から上方へ数えて偶数番目の圧電シート33の上面(広幅面)には、図8に示すように、前記キャビティユニット11における各圧力室23(点線で示す)に対応した箇所ごとに細幅の個別電極36−1,36−2,36−3,36−4が、第1の方向(圧電シート33の長辺方向、図3のX方向、各ノズル24の列方向)に沿って列状に形成される。
【0048】
そして、第1列目の個別電極36−1と第4列目の個別電極36−4とは、各圧電シート33のー対の長辺の側縁に近い側に各々配置されている。また、第2列目の個別電極36−2と第3列目の個別電極36−3とは、各圧電シート33の短辺方向の中央寄り部位に配置されている。
【0049】
各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4は、前記第1の方向と直交する第2の方向(Y軸方向)に沿って各圧電シート33の短辺と平行状に延びる。その場合、各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4における直線部36bは、前記各圧力室23−1,23−2,23−3,23−4(図8の点線参照)とほぼ同じ長さで平面視で重複しており、且つ各圧力室よりもやや狭い幅の直線状に形成されている。第1列目の個別電極36−1と第2列目の個別電極36−2とが対向する端部36a及び第3列目の個別電極36−3と第4列目の個別電極36−4とが対向する端部36aは、それぞれ平面視で傾斜状に屈曲形成されている。その屈曲方向は、平面視で前記2つの圧電アクチュエータ12a,12bの相対向する一端部44(45)から離れる方向であり、且つ両端部36a,36a同士が互いに近づく方向に延びている(図8参照)。
【0050】
また、圧電シート33には、後述するコモン電極37と平面視で重複する個所であって、前記個別電極36−1と36−2との列を囲み、且つ個別電極36−3及び36−4の列を囲むようにダミーコモン電極43が形成されている。
【0051】
前記コモン電極37は、最下層の圧電シート34とそれから上方へ数えて奇数番目の圧電シート34の各表面に印刷形成されるものである(図7参照)。コモン電極37は、各圧電シート34の第1の方向(X軸方向、圧電シート34の長辺に沿う方向)に長い3本の幹部37a,37b,37cと、これらに接続し、且つ圧電シート34の短辺縁に沿って伸びる連接部37e等とからなる。3本の幹部37a,37b,37cは、圧電シート34の相対峙する一対の長辺縁に接近した位置と、圧電シート34の短辺方向(Y軸方向)の中途部とに形成される。そして、前記幹部37aは、前記第1列目の個別電極36−1における直線部36bの大部分に平面視で重複する位置に配置されている。幹部37cは、前記第4列目の個別電極36−4における直線部36bの大部分に平面視で重複する位置に配置されている。他方、中央側の幹部37bは、第2列目の個別電極36−2及び第3列目の個別電極36−3の各直線部36bの大部分に平面視で重複する位置に配置されている。
【0052】
さらに、各幹部37a,37b,37cには、Y軸方向に延びる複数の櫛歯部37dを接続させている。櫛歯部37dの配置間隔Pは各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4の配置間隔Pひいては圧力室23の配置間隔Pと等しく設定され、且つ各個別電極の直線部36bの残りの部分と平面視で重複するように配置されている(図7参照)。
【0053】
前記櫛歯部37dの列が相対向する間の部位には、平面視で略小判型のダミー電極38(個別には38−1,38−2,38−3,38−4で示す)が前記各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4における各端部36aの少なくとも一部と平面視で重複するように一定間隔で配置形成されている。
【0054】
そして、最下層の圧電シート34を除き、それより上層の圧電シート34、33には、幹部37a,37b,37c等のコモン電極37とダミーコモン電極43との複数箇所を上下方向に電気的に接続するために、電極37、43の位置において、各圧電シート34、33の板厚さを貫通するように穿設された複数のスルーホール内にそれぞれ充填した導電部材(導電性ペースト)にて内部導通電極41を形成する。同様に、複数枚の圧電シート33における各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4の端部36aと、圧電シート34における各ダミー電極38−1,38−2,38−3,38−4とには、それぞれを上下方向に電気的に接続するために、端部36aとダミー電極38の位置において、各圧電シート33、34の板厚さを貫通するように穿設された複数のスルーホール内にそれぞれ充填した導電部材(導電性ペースト)にて内部導通電極42a,42bが形成されている。その場合、圧電シート33における内部導通電極42aと圧電シート34における内部導通電極42bとは、平面視で上下に重複しない位置に適宜距離e1だけ隔てて形成されている(図6参照)。
【0055】
前記拘束層としての2枚のシート46、47のうちの下層シート46の上面には、図9に示すように、平面視で略小判型の第1接続用パターン53(個別には53−1,53−2,53−3,53−4で示す)が前記圧電シート34における各ダミー電極38−1,38−2,38−3,38−4の少なくとも一部と平面視で重複するように一定間隔で配置形成されている。また、前記下層シ−ト46の上面の4隅等には、前記圧電シ−ト34におけるコモン電極37の一部にそれぞれ平面視で重複する位置に連絡用パターン54が形成されている。
【0056】
他方、図10に示すように、上層シ−ト47の上面には、前記圧電シ−ト34におけるコモン電極37と平面視でほぼ同じ大きさで重複するような連絡用パターン55と、前記下層シ−ト46における第1接続用パターン53(個別には53−1,53−2,53−3,53−4で示す)の少なくとも一部と平面視で重複するように、第2接続用パターン56(個別には56−1,56−2,56−3,56−4で示す)が一定間隔で配置形成されている。
【0057】
さらに、図11に示すように、トップシ−ト35の上面には、前記上層シ−ト47における連絡用パターン55の一部に平面視で重複するようにコモン用外部電極57が複数形成されている。また、トップシ−ト35の上面には、前記上層シ−ト47における各第2接続用パターン56−1,56−2,56−3,56−4にそれぞれ平面視で重複するように、個別用外部電極58(個別には58−1,58−2,58−3,58−4で示す)が一定間隔で配置形成されている(図14参照)。この各個別用外部電極58−1,58−2,58−3,58−4は、図11に示すように、トップシ−ト35の短辺縁(Y軸方向)ひいては各個別電極36−1,36−2,36−3,36−4と略平行であって、その各個別電極の直線部36bの部位方向に伸びる直線状に形成されるが、各個別電極の直線部36bよりは短い(図8と図11とを比較参照)。さらに、このトップシート235の上面に形成される各個別用外部電極58−1,58−2,58−3,58−4は、図14及び図15に示すように、その各下方に並列状に位置する相隣接する圧力室23、23の間の隔壁70の上方に位置させる。図14では、隔壁70の中心からわずかずれているが、その中心に一致させても良い。
【0058】
そして、前記下層シ−ト46の各第1接続用パターン53−1,53−2,53−3,53−4の箇所には、下側にて隣接する圧電シ−ト34の各ダミー電極38−1,38−2,38−3,38−4とそれぞれを上下方向に電気的に接続するために、下層シ−ト46の板厚さを貫通するように穿設された複数のスルーホール内にそれぞれ充填した導電部材(導電性ペースト)にて内部導通電極60が形成されている(図9参照)。
【0059】
また、下層シート46における連絡用パターン54の箇所には、前記下側にて隣接する圧電シート34のコモン電極37と上下方向に電気的に接続するために、前記と同様の複数のスルーホール内にそれぞれ充填した導電部材からなる内部導通電極61が形成されている(図9参照)。
【0060】
同様に、上層シート47には、その第2接続用パターン56−1,56−2,56−3,56−4の箇所と下層シート46の第1接続用パターン53−1,53−2,53−3,53−4の箇所とを個別的に電気的に接続するためにスルーホール内に内部導通電極62、及び連絡用パターン55と連絡用パターン54とを電気的に接続するためにスルーホール内に内部導通電極63がそれぞれ形成されている(図10参照)。
【0061】
トップシート35にも、前記と同様にして、個別用外部電極58−1,58−2,58−3,58−4の箇所と、下に隣接する上層シート47における第2接続用パターン56−1,56−2,56−3,56−4の箇所とを個別的に電気的に接続するためにスルーホール内に内部導通電極64が設けられ、また、トップシート35には、そのコモン用外部電極57と下に隣接する上層シート47における連絡用パターン55とを電気的に接続するためにスルーホール内に内部導通電極65がそれぞれ形成されている(図11参照)。
【0062】
数枚のシートを積層した場合、その上下に隣接するシートにおける個別電極36及びそれに対応するダミー電極38、第1接続用パターン53、第2接続用パターン56の間を上下に接続するための内部導通電極42a,42b,60,62,64同士を平面視で重複しない位置に配置させることが好ましい。
【0063】
本発明では、各圧電アクチュエータ12a,12bにおける個別電極36から各フラットケーブル13a,13bの接続電極71までを電気的に接続するための内部接続電極は、拘束層としての下層シート46及び上層シート47、並びにトップシート35の各平面に沿って形成される第1接続用パターン53、第2接続パターン56、個別用外部電極58と、各シート46,47,35を上下方向(板厚さ)方向に貫通する内部導通電極60,62,64を含む概念とする。
【0064】
圧電アクチュエータ12の製造方法の一例として、圧電シート33,34と拘束層シート46、47及びトップシート35のすべてをセラミックス板にて構成する。セラミックスからなる大判のグリーンシートの表面に、前記圧電アクチュエータ12の動作単位の複数個分をマトリクス状にて一体で形成されるように、各動作単位を構成する領域毎に、圧電シート33、34では、前記個別電極36、コモン電極37、ダミー電極38,43の電極パターンを銀−パラジゥム系ペースト等の導電性ペーストにてスクリーン印刷形成する(図7、図8参照)。上下2枚の拘束層のシート46、47では、第1、第2接続用パターン53,56及び連絡用パターン54,55を、同じく前記導電性ペーストにてスクリーン印刷形成する(図9、図10参照)。そして、トップシート35に対しては個別用外部電極58、コモン用外部電極57の各電極パターンを前記導電性ペーストにてスクリーン印刷形成する(図11参照)。
【0065】
なお、最下層の圧電シート34を除く圧電シート34、33及び上下層シート46、47、トップシート35における内部導通電極41,42,60〜65は板厚さ方向のスルーホールを穿設した後に前記ペーストを流し込む。次いで、各動作単位を構成する領域の位置を上下で一致させた状態で複数枚の素材シートを積層し、次いで積層方向に押圧した後、焼成する。
【0066】
次いで、前記トップシート35の上面には、前記フラットケーブル13a,13bの接続電極71に接続するための後付け電極として、平面視矩形状等の個別用接続電極66とコモン用接続電極67とを、トップシート35における各個別用外部電極58、コモン用外部電極57上に重ねて、また、ダミー部68をコモン電極57X軸方向の延長上にそれぞれ厚膜にてスクリーン印刷する(図12参照)。その場合、図15に示すように、個別用接続電極66は、トップシート35における各個別用外部電極58−1,58−2,58−3,58−4の長さ方向の適宜部分に島状に形成し、且つ各個別用外部電極の列方向(X軸方向)に隣接する箇所では、Y軸方向にずれるように千鳥状に配置形成する。
【0067】
さらに、図3及び図15に示すように、直列状に配置される圧電アクチュエータ12a,12bの相対向する一端部44、45に最接近する位置の前記個別用接続電極66は、前記一端部44、45からの距離L5は、対応する活性部ひいては圧力室23の前記一端部44、45からの距離L1より大きくなるように偏倚させて配置するものである。
【0068】
なお、実施形態では、前記各個別用接続電極66も、隣接する圧力室23,23の間の隔壁70の上方に配置するものとし、且つ隣接する個別用接続電極66の配置間隔は圧力室23のX軸方向での配置間隔Pと同じに設定されている。
【0069】
そして、このような構成のプレート型の圧電アクチュエータ12における下面(圧力室23と対面する広幅面)全体に、接着剤層としてのインク非浸透性の合成樹脂材からなる接着剤シート(図示せず)を予め貼着、または熱硬化性接着剤を塗布し、次いで、前記キャビティユニット11に対して、圧電アクチュエータ12a,12bが、その各個別電極36を前記キャビティユニット11における各圧力室23の各々に対応させて、一端部44,45の間を距離L4だけ隔てて接着・固定される(図4(a)及び図3参照)。
【0070】
このとき、平面状のジグを圧電アクチュエータ12a,12bの上面に当ててその圧電アクチュエータ12a,12bをキャビティユニット11に向け押すことになるが、圧電アクチュエータ12a,12bの上面に突出している電極66、67及びダミー部68が、図12に示すように圧力室23間の隔壁70に対応しているため、その電極66を介して作用した押圧力によって、隔壁70上の接着剤が圧電アクチュエータ12a,12bを隔壁70に確実に接着させる。
【0071】
また、この各圧電アクチュエータ12a,12bにおける上側の表面には、前記各フラットケーブル13a,13bが重ね押圧されることにより、このフラットケーブル13a,13bにおける各種の配線パタ一ン(図示せず)が、前記各個別用接続電極66及びコモン用接続電極67にそれぞれ電気的に接合される。
【0072】
その場合、前記実施形態では、個別電極36の端部36aを傾斜させることで、各圧電アクチュエータにおける最上層のシートの上面の個別用接続電極66と前記各個別電極36とを接続するための第1接続パターン53、第2接続パターン56、及び個別用外部電極58とそれらを上下に接続するための内部導通電極60,62,64を、それぞれ個別的に前記一端部44(45)からX軸方向に離れるように横にずらせる設計が簡単にできるから、前記個別用接続電極66の位置も前記一端部44(45)からX軸方向に大きく離れるように偏倚でき、配列するフラットケーブル13a,13bの隣接箇所の間隔も簡単に離すことで互いに干渉させない設計が容易にできる。
【0073】
また、図15に示すように、トップシート35の上面に形成した島状の個別用外部電極58に対して個別用接続電極66を後付け形成することにより、前記X軸方向(ノズル24の列方向)で、前記一端部44(45)から離れるように配置する個別用接続電極66の配置位置をさらに所定範囲でずらせるように設計できる。従って、X軸方向に直列状に配置した圧電アクチュエータ12a,12bの上面にそれぞれ形成された外部電極上の個別用接続電極66、66の前記相対向する一端部44(45)からの距離L5を、同じく一端部44(45)から活性部(圧力室23)までの距離L1より大きく隔てるように偏倚させて形成しておけば、各フラットケーブルにおける側縁から、接合電極71までの距離が従来通りの大きいものであっても、当該両フラットケーブル13a,13bを、前記相対向する一端部44,45で互いに重複しない状態(互いに干渉しない状態)で、圧電アクチュエータ12a,12bと接合させるように配置することができる。
【0074】
前記個別用接続電極66及びコモン用接続電極67を省略して、前記トップシート35の上面に露出している個別用外部電極58及びコモン用外部電極57に直接フラットケーブル13a,13bの接続電極71を接合させても良い。
【0075】
この構成において、各圧電アクチュエータ12a,12bにおける前記各個別用接続電極66及びコモン用接続電極67を介して全個別電極36とコモン電極37との間に分極用の高電圧を印加することで、各個別電極36とコモン電極37との間に挟まれた圧電シート33、34の部分を分極処理する。これにより、各個別電極36とコモン電極37との間に挟まれた圧電シート33、34の部分を活性部とする。そして、任意の個別用接続電極66とコモン用接続電極67とを介して個別電極36とコモン電極37との間に駆動電圧を印加して、対応する活性部に分極方向と平行な電界を発生させると、その活性部が積層方向に伸長し、対応する圧力室23の内容積が縮小され、この圧力室23内のインクが、対応するノズル24から液滴状に噴出して、所定の印字が行われる。
【0076】
カラー印刷する場合に、4色のインク(ブラック、シアン、イエロー、マゼンタ)を使用する時には、例えば、前記第1列のノズル24−1をブラックインクの吐出用とし、第2列のノズル24−2をシアンインク、第3列のノズル24−3をイエローインク、第4列のノズル24−4をマゼンタインクの吐出用にそれぞれ設定すると、対応するマニホールドプレート17(18)に形成された第1列目のマニホールド室26にはブラックインクが充填され、第2列目のマニホールド室26にはシアンインクが充填され、第3列目のマニホールド室26にはイエローインクが充填され、第4列目のマニホールド室26にはマゼンタインクが充填されるのである。
【0077】
上記のように本実施の形態においては、圧力室23をノズル24の列方向に沿って2つのグル−プに分け、そのグル−プの間隔をL2と広くする一方、圧力室23からノズル24まで連通する連通路25のうち少なくとも一部には、一枚のプレートの広幅面と略平行状の凹溝状流通路50にて構成したものであるから、ノズル24の配置間隔(ピッチ)を従前のものと同一にしたままノズル数の多いヘッドを製作する場合、圧電アクチュエータ12a、12bはノズル24の列方向の長さの短いものをその列方向に並べて使用できる。
【0078】
従って、圧電アクチュエータを製造したときの各アクチュエータの焼成時の収縮量が少なくなるから、活性部の間隔のバラツキも少なくでき、寸法精度の良い圧電アクチュエータを効率良く製造できる。
【0079】
また、既に開発されたインクジェットプリンタヘッドで、長手方向(列方向)のノズル24(圧力室23)の個数が75個で、その個数を長さ1インチに配列したものがある場合、そのための圧電アクチュエータ12を複数使用することで、ノズル列の長さが2インチまたは数インチのものが容易に製造できる。
【0080】
しかも、隣接する圧力室23の流出端23aとノズル24とが平面視で近接している場合であっても、前記プレートの表面(裏面)に沿って形成される凹溝状流通路50の平面視形状を湾曲させる等して、隣接するノズル24への縦方向の連通路25に対して凹溝状流通路50を迂回させる設計の自由度が大きくなるという効果を奏する。
【0081】
また、上記実施形態では、ノズルの列は4列であったが、本発明では1列以上のノズル列に対して適用できる。
【0082】
【発明の作用・効果】
以上に説明したように、請求項1に記載の発明のインクジェットプリンタヘッドは、平面上に列状に配置された複数個のノズルと該各ノズル毎に対応する圧力室とが形成されたキャビティユニットに、前記圧力室毎に選択的に駆動可能な活性部を有してインクを噴射させるための圧電アクチュエータを接合してなるインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記圧電アクチュエータは圧電シートを含む複数枚のシートを積層して形成されており、前記圧電アクチュエータを前記ノズル列方向に並ぶ圧力室の適宜数毎に複数に分割し、且つ隣接する圧電アクチュエータの端部を相互に対向させて配置し、前記圧電シートの広幅面を挟んで形成されている個別電極とコモン電極との平面視重複部が前記各圧力室に対応する活性部となるように構成する一方、各圧電アクチュエータにおける最上層のシートの上面には、前記各個別電極から内部接続電極を介して導通され、且つフラットケーブルに電気的に接合するための外部電極を前記ノズルの列方向に沿って適宜間隔にて列状に形成し、前記外部電極のうち、少なくとも前記相互に隣接する圧電アクチュエータの端部に位置する外部電極を、当該端部からその端部に最も接近する位置の活性部までの距離より大きい距離だけ偏倚させたものである。
【0083】
従って、ノズル数の多いキャビティユニットを製作したとしても、アクチュエータを圧力室の適数ごとに複数に分割したことで、アクチュエータの活性部と圧力室とを正確に位置対応させることができる。また、このようにしたとき、アクチュエータを分割した位置で活性部の間隔が広くなるが、その広がりの程度が少ないため、その活性部の真上にフラットケーブルに電気的に接続するための外部電極を設けると、これに接続する圧電アクチュエータの隣接部の間隔が狭過ぎて互いに干渉し合うことになる。
【0084】
本発明のように、各圧電アクチュエータにおける最上層のシートの上面の個別用外部電極と前記各個別電極とを接続するための内部接続電極を、圧電アクチュエータの隣接部から離れるように横にずらせることができるから、前記個別用外部電極の位置も同じく大きく離れるように偏倚でき、配列するフラットケーブルの隣接箇所の間隔も簡単に離すことで互いに干渉させない設計が容易にできる。
【0085】
そして、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記各外部電極の列方向の間隔が一定にして形成されているものであるから、フラットケーブルにおける接続電極も同じく一定間隔に形成された既製品を使用することができる。
【0086】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記各内部接続電極は各シートの積層方向に貫通するスルーホール内に形成したものであるから、その設置の選択が容易となり、内部接続電極ひいては外部電極の配置の設計の自由度が大幅に向上するという効果を奏する。
【0087】
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記各外部電極は、前記最上層のシートの上面に予め印刷形成された導電層に対して付加的に印刷形成したものである。このように外部電極を付加的に形成することで、当該外部電極の配置位置の設計の自由度が一層向上するという効果を奏する。
【0088】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記複数のノズルからなる列を4列とし、前記各ノズルの列に対応させて配置する前記圧電アクチュエータには、前記各ノズルの列に対応するように4列の活性部が形成されているものであるから、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明による効果に加えて、カラー用のインクジェットプリンタをコンパクトに製造できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による圧電式インクジェットプリンタヘッドのキャビティユニットと圧電アクチュエータと、フラットケーブルとを分離して示す斜視図である。
【図2】キャビティユニットの一部分解斜視図である。
【図3】図1の III−III 線矢視拡大断面図である。
【図4】(a)は図1のIV−IV線矢視拡大断面図、(b)は絞り部の拡大平面図である。
【図5】圧電アクチュエータの部分拡大断面図である。
【図6】圧電シートにおける個別電極とダミー電極とそれらの内部導通電極の位置を示す部分拡大斜視図である。
【図7】コモン電極等のパターンを示す圧電シートの一部切欠き拡大平面図である。
【図8】個別電極等のパターンを示す圧電シートの一部切欠き拡大平面図である。
【図9】下層シートにおけるパターンを示す一部切欠き拡大平面図である。
【図10】上層シートにおけるパターンを示す一部切欠き拡大平面図である。
【図11】トップシートにおける個別用外部電極等のパターンを示す一部切欠き拡大平面図である。
【図12】トップシートにおける個別用接続電極等のパターンを示す一部切欠き拡大平面図である。
【図13】活性部における圧力室に対する個別電極とダミー電極との重なり関係を示す一部切欠き拡大平面図である。
【図14】トップシートの平面視における圧力室に対する個別電極と第1及び第2接続用パターンと個別用外部電極との重なり関係を示す一部切欠き拡大平面図である。
【図15】トップシートの平面視における圧力室に対する個別電極と個別用外部電極と個別用接続電極との重なり関係を示す一部切欠き拡大平面図である。
【符号の説明】
10 インクジェットプリンタヘッド
11 キャビティユニット
12 圧電アクチュエータ
13 フラットケーブル
22 ベースプレート
23 圧力室
24 ノズル
33,34 圧電シート
36 個別電極
37 コモン電極
38 ダミー電極
41,42,60〜65 内部導通電極
43 ダミーコモン電極
53 第1接続用パターン
54,55 連絡用パターン
56 第2接続用パターン
57 コモン用外部電極
58 個別用外部電極
66 個別用接続電極
67 コモン用接続電極

Claims (5)

  1. 平面上に列状に配置された複数個のノズルと該各ノズル毎に対応する圧力室とが形成されたキャビティユニットに、前記圧力室毎に選択的に駆動可能な活性部を有してインクを噴射させるための圧電アクチュエータを接合してなるインクジェットプリンタヘッドにおいて、
    前記圧電アクチュエータは圧電シートを含む複数枚のシートを積層して形成されており、
    前記圧電アクチュエータを、前記ノズル列方向に並ぶ圧力室の適宜数毎に複数に分割し、且つ隣接する圧電アクチュエータの端部を相互に対向させて配置し、
    前記圧電シートの広幅面を挟んで形成されている個別電極とコモン電極との平面視重複部が前記各圧力室に対応する活性部となるように構成する一方、
    各圧電アクチュエータにおける最上層のシートの上面には、前記各個別電極から内部接続電極を介して導通され、且つフラットケーブルに電気的に接合するための外部電極を前記ノズルの列方向に沿って適宜間隔にて列状に形成し、
    前記外部電極のうち、少なくとも前記相互に隣接する圧電アクチュエータの端部に位置する外部電極を、当該端部からその端部に最も接近する位置の活性部までの距離より大きい距離だけ偏倚させたことを特徴とするインクジェットプリンタヘッド。
  2. 前記各外部電極の列方向の間隔を一定にして形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタヘッド。
  3. 前記各内部接続電極は各シートの積層方向に貫通するスルーホール内に形成したこと特徴とする請求項1または2に記載のインクジェットプリンタヘッド。
  4. 前記各外部電極は、前記最上層のシートの上面に予め印刷形成された導電層に対して付加的に印刷形成したものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッド。
  5. 前記複数のノズルからなる列を4列とし、前記各ノズルの列に対応させて配置する前記圧電アクチュエータには、前記各ノズルの列に対応するように4列の活性部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッド。
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