JP2004242188A - 通信装置および通信方法 - Google Patents

Abstract

【課題】本発明の目的は、無線資源を有効に利用する通信装置を提供し、通信サービスの利用者に安価な端末装置を提供することにある。また、携帯端末を利用するアプリケーションを提供し、携帯端末を更に有効に利用する方法を提供することにある。
【解決手段】本発明の通信装置は、通信部と経路データベースと通信制御部を備えている。通信部は、第１無線通信網と第２無線通信網に接続する。第１無線通信網を介して第１携帯端末と通信する通信経路を第１通信経路、第２無線通信網を介して第２携帯端末と通信する通信経路を第２通信経路とし、この通信経路を示す情報を通信経路情報とする。経路データベースは、通信する情報の種類を示す情報種別と通信経路情報とを対応付けて格納している。通信制御部は、通信する情報の情報種別から経路データベースを参照して通信経路情報を抽出し、抽出した通信経路情報に基づいた通信経路によって通信することを通信部と携帯端末に指示する。
【選択図】 図１

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の通信経路を有するデータ通信装置に関し、特に通信経路を選択する技術に関する。
【０００２】
【従来の技術】
移動体通信として携帯電話が普及し、山岳地域など一部を除いて全国何処でも通話したり電子メールを送受信することが可能となっている。しかし、携帯電話システムでは、１つの基地局が半径数キロメートルの範囲をカバーし、その範囲内で多数の利用者を同時に通話させるために、携帯電話による情報伝送速度は数キロビット／秒と低速である。情報伝送速度を上げるためには、通信する無線周波数帯域を拡げるか、その帯域を利用する利用者を減少させ、利用者１人に割り当てられる周波数帯域を拡げなければならない。しかし、他の無線通信システムとの無線資源の配分や、経済効率などからその実現には限界がある。また、有料道路に設置されているノンストップ料金自動支払システム（ＥＴＣ）に使用されている専用狭帯域通信（ＤＳＲＣ）の技術では、情報伝送速度は最大４メガビット／秒と高速通信が可能である。これは、通信範囲を狭域化することで情報伝送速度を高速化したシステムである。そのため、通信範囲は、アンテナの周囲３０メートル程度で狭い範囲内に限られる。
【０００３】
特開２００２−２３０６０２号公報では、安全性の高い、課金処理および決済方法として、ＥＴＣ車載機とＥＴＣ路側機との間の通信を利用する技術が知られていた。これによれば、車外における、または電話回線若しくはインターネット回線におけるユーザとサービス提供元との間の商取引によって課された課金を、車両に搭載されたＥＴＣ車載機と、ＥＴＣ路側機との間の通信によって決済し、また、この方法に好適なＥＴＣ車載機を提供するものである。
【０００４】
【特許文献１】
特開２００２−２３０６０２号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、無線資源を有効に利用する通信装置を提供することにある。
【０００６】
本発明の他の目的は、通信サービスの利用者に安価な端末装置を提供することにある。
【０００７】
さらに、本発明の他の目的は、携帯端末を利用するアプリケーションを提供し、携帯端末を更に有効に利用する方法を提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
以下に、［発明の実施の形態］で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、［特許請求の範囲］の記載と［発明の実施の形態］との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号・符号を、［特許請求の範囲］に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【０００９】
本発明の観点では、通信装置（１０）は、通信部（１２）と経路データベース（１６）と通信制御部（１１）を備えている。通信部（１２）は、第１無線通信網（４０）と第２無線通信網（３０）に接続する。第１無線通信網（４０）を介して携帯端末（２０）と通信する通信経路を第１通信経路、第２無線通信網（３０）を介して携帯端末（２０）と通信する通信経路を第２通信経路とし、この通信経路を示す情報を通信経路情報とする。経路データベース（１６）は、通信する情報の種類を示す情報種別と通信経路情報とを対応付けて格納している。通信制御部（１１）は、通信する情報の情報種別から経路データベース（１６）を参照して通信経路情報を抽出し、抽出した通信経路情報に基づいた通信経路によって通信することを通信部（１２）と携帯端末（２０）に指示する。
【００１０】
本発明において、携帯端末（２０）は、第１携帯端末（２１）と第２携帯端末（２２）を備えている。第１携帯端末（２１）は、第１無線通信網を介して通信部（１２）と通信する。第２携帯端末（２２）は、第２無線通信網を介して通信部（１２）と通信する。
【００１１】
本発明において、通信制御部（１１）は、携帯端末（２１／２２）に受付通知を発行する。受付通知は、携帯端末（２１／２２）が返信するための通信経路を指示する返信経路情報と受付識別子を含んでいる。通信装置（１１）と通信している携帯端末（第１携帯端末（２１）または第２携帯端末（２２））を携帯端末Ａとし、返信経路情報によって指示される通信経路に対応する携帯端末（第１携帯端末（２１）または第２携帯端末（２２））を携帯端末Ｂとする。通信制御部（１１）は、受付通知を携帯端末Ａに発行する。受付通知を受信した携帯端末Ａは、携帯端末Ｂに受付識別子を送信する。携帯端末Ｂは、受信した受付識別子を通信装置（１０）に送信する。
【００１２】
本発明において、第２無線通信網（３０）は、第２携帯端末（２２）と通信する路側情報処理装置（３１）と、第２携帯端末（２２）の認証を行う認証装置（３２）を備えている。路側情報処理装置（３１）は、認証装置（３２）によって第２携帯端末（２２）を認証した結果を通信装置（１０）に通知する。
【００１３】
本発明において、第１無線通信網（４０）は、音声通信に使用される公衆携帯電話網であり、電子メール通信などのデータ通信も可能である。第１携帯端末（２１）は、公衆携帯電話網で使用する携帯電話機である。
【００１４】
本発明において、第２携帯端末（２２）は、車両に搭載される車載器であり、第２無線通信網（３０）は、有料道路で通行料金の徴収に使用される路側情報通信網である。車載器（２２）は、車両が有料道路を走行する通行料金の課金に使用される。
【００１５】
本発明の観点では、通信方法は、通信制御ステップと通信ステップと経路指示ステップとを備え、第１無線通信網（４０）と第２無線通信網（３０）に接続する通信装置（１０）を用いて実行される。第１通信経路は、第１無線通信網（４０）を介して携帯端末（２０）と通信する経路、第２通信経路は、第２無線通信網（３０）を介して携帯端末（２０）と通信する経路であり、この通信経路を示す情報を通信経路情報とする。経路データベース（１６）は、通信する情報の種類を示す情報種別と通信経路情報とを対応付けて格納している。通信制御ステップでは、通信する情報の情報種別から経路データベース（１６）を参照して通信経路情報を抽出し、通信経路を決定する。通信ステップでは、通信制御ステップで決定した通信経路によって通信する。経路指示ステップでは、通信制御ステップで決定した通信経路で通信することを携帯端末（２０）に指示する。
【００１６】
本発明において、携帯端末（２０）は、第１携帯端末（２１）と第２携帯端末（２２）を備えている。第１携帯端末（２１）は、第１無線通信網を介して、第２携帯端末（２２）は、第２無線通信網を介して通信する。通信ステップでは、通信経路情報で示される通信経路を介して、通信経路に対応する携帯端末（２０）と通信する。
【００１７】
本発明において、経路指示ステップでは、携帯端末（２１／２２）に受付通知を発行する。受付通知は、携帯端末（２１／２２）が返信するための通信経路を指示する返信経路情報と受付識別子を含んでいる。通信装置（１１）と通信している携帯端末（第１携帯端末（２１）または第２携帯端末（２２））を携帯端末Ａとし、返信経路情報によって指示される通信経路に対応する携帯端末（第１携帯端末（２１）または第２携帯端末（２２））を携帯端末Ｂとする。通信制御ステップでは、受付通知を携帯端末Ａに発行する。受付通知を受信した携帯端末Ａは、携帯端末Ｂに受付識別子を送信する。携帯端末Ｂは、受信した受付識別子を通信装置（１０）に送信する。
【００１８】
本発明において、第２無線通信網（３０）は、第２携帯端末（２２）と通信する路側情報処理装置（３１）と、第２携帯端末（２２）の認証を行う認証装置（３２）を備えている。認証結果受信ステップでは、路側情報処理装置（３１）が通知する認証装置（３２）によって第２携帯端末（２２）を認証した結果を受信する。
【００１９】
本発明において、第１無線通信網（４０）は、音声通信に使用される公衆携帯電話網であり、電子メール通信などのデータ通信も可能である。第１携帯端末（２１）は、公衆携帯電話網で使用する携帯電話機である。
【００２０】
本発明において、第２携帯端末（２２）は、車両に搭載される車載器であり、第２無線通信網（３０）は、有料道路で通行料金の徴収に使用される路側情報通信網である。車載器（２２）は、車両が有料道路を走行する通行料金の課金に使用される。
【００２１】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の通信装置の一実施形態について説明する。
【００２２】
本実施形態の通信装置としてコンテンツ配信装置について説明する。図１は、コンテンツ配信システムのブロック図である。コンテンツ配信システムの利用者２０は、公衆携帯電話網４０と路側情報通信網３０を介してコンテンツ配信装置１０に接続することができる。
【００２３】
公衆携帯電話網４０は、音声通信や電子メール、Ｗｅｂアクセスなどのデータ通信に使用される通信網である。路側情報通信網３０は、有料道路等で利用されるＤＳＲＣ（狭域通信／Ｄｅｄｉｃａｔｅｄ Ｓｈｏｒｔ Ｒａｎｇｅ Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎｓ）による通信網である。公衆携帯電話網４０で扱えるデータ通信の伝送速度は、路側情報通信網３０よりも低速であるが、通信可能範囲は広域である。
【００２４】
路側情報通信網３０は、路側情報処理装置３１、認証装置３２、課金装置３３、路側アンテナ５０〜５ｎを備えている。路側情報処理装置３１は、路側設備を管理し、利用者２０の携帯する車載器２２と路側アンテナ５０を介して交信する。路側情報処理装置３１は、車載器２２から受信した配信要求に応答して、コンテンツ配信装置にダウンロード要求を行い、コンテンツ配信装置から受信したダウンロード通知に含まれるコンテンツデータを車載器２２に配信する。また、路側情報処理装置３１は、車載器２２から受信した情報を認証装置３２と課金装置３３に送信し、認証、課金を行う。
【００２５】
認証装置３２は、路側情報処理装置３１から受信した利用者２０と車載器２２に関する情報に基づいてサービスを享受できる資格があることを確認し、路側情報処理装置３１に通知する。
【００２６】
課金装置３３は、路側情報処理装置３１から受信した利用者２０と車載器２２に関する情報に基づいて、利用料金を課金処理する。課金処理の結果は、路側情報処理装置３１を通して利用者２０に通知することもできる。
【００２７】
路側アンテナ５０〜５ｎは、路側情報処理装置３１に接続し、近傍にある車載器２２と通信する電波を送受信する。ＤＳＲＣの通信範囲はアンテナ周囲約３０メートル程度であり、路側アンテナ５０〜５ｎは、路側や駐車場などにコンテンツ配信サービスを享受できるだけ充分に設置されている。
【００２８】
コンテンツ配信装置１０は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、制御部１１と通信部１２とデータベース部１３とを備えている。制御部１１は、コンテンツデータをデータベースから抽出し、通信部１２を介して利用者２０に配信する。配信するコンテンツのデータは、利用者２０の要求するコンテンツ番号に基づいてデータベース部１３のデータベースから抽出する。制御部１１は、通信する情報の情報種別に基づいてデータベース部１３のデータベースを参照し、通信する情報の情報種別に対応する通信経路を選択し、選択した通信経路を用いて通信するように通信部１２に指示する。また、利用者２０の携帯する端末（携帯電話機２１、車載器２２）に対しても同様に、返信する情報に応じて通信経路つまり返信する端末を指示する。
【００２９】
通信部１２は、公衆携帯電話網４０と路側情報通信網３０と接続し、利用者２０と交信する。公衆携帯電話網４０と路側情報通信網３０との２つの通信経路の選択は、制御部１１の指示に従う。
【００３０】
データベース部１３は、図３（ａ）に示すように、通信する情報の情報種別と通信経路を対応させて格納している経路データベース１６と、配信するコンテンツを図３（ｂ）に示すようなコンテンツ番号とコンテンツデータを対応させて格納しているコンテンツデータベース１７を備えている。
【００３１】
利用者２０は、車両に装着した車載器２２に、音声通信に使用することもできる携帯電話機２１を接続し、携帯している。携帯電話機２１は、公衆携帯電話網４０を介してコンテンツ配信装置１０に接続し、車載器２２は、路側情報通信網３０を介してコンテンツ配信装置１０に接続する。
【００３２】
車載器２２は、通行料金の支払いなどで利用されている車載端末であり、携帯電話機２１と接続するインタフェースを持っている。携帯電話機２１との接続は、相互に情報の伝達が可能であれば、他の装置を介して接続してもよい。
【００３３】
携帯電話機２１は、電子メールやインターネットアクセスができ、音声通信に使用される携帯端末であり、車載器２２と接続するインタフェースを持っている。音声通信に使用しないのであれば、パーソナルコンピュータやＰＤＡ（Ｐｅｒｓｏｎａｌ Ｄｉｇｉｔａｌ Ａｓｓｉｓｔａｎｔ）などで通信機能を有し、車載器２２と接続できる端末であれば使用可能である。このように車載器２２と接続して利用することによって、コンテンツ配信システムの安価な端末として機能する。
【００３４】
図２を参照してコンテンツ配信システムの動作を説明する。
【００３５】
（ステップＳ３１）
利用者２０は、配信を受けたいコンテンツを選択し、そのコンテンツ番号を携帯電話機２１に入力する。携帯電話機２１は、数字のほか英字、仮名、漢字なども入力可能であり、コンテンツ番号は、数字のほか英字などを含んでいてもよい。インターネットのホームページを利用してコンテンツを選択する場合は、利用者が直接コンテンツ番号を入力する必要はなく、ポインティングデバイスなどを利用してコンテンツを選択することも可能である。入力手段を備えている携帯電話機２１を使用して予約する情報を入力するため、車載器２２には入力手段を備える必要はない。
【００３６】
（ステップＳ２１）
利用者２０は、配信を受けたいコンテンツを選択した後、コンテンツ配信装置に予約要求として送信する。予約要求でコンテンツ配信装置に送信する情報は、図４（ａ）のように予約するコンテンツ番号を含んでおり、その他、携帯電話機の電話番号等が含まれていてもよい。
【００３７】
（ステップＳ１１）
コンテンツ配信装置１０は、通信部１２で予約要求を受信し、制御部１１で予約受付処理を行う。予約要求に含まれる予約コンテンツ番号を抽出し、そのコンテンツ番号からコンテンツデータベース１７を参照してコンテンツを検索する。コンテンツ番号に対応するコンテンツがコンテンツデータベース１７に含まれているかを確認し、配信可能なコンテンツのコンテンツ番号を抽出する。抽出したコンテンツ番号は、利用者２０からの予約要求に対応するコンテンツ番号であることを示す受付識別子とともにデータベース部に登録し、予約処理を終了する。
【００３８】
（ステップＳ１２）
コンテンツの予約処理の後、コンテンツ配信装置１０は、予約要求を受け付けたことを利用者２０に通知する受付通知を送信するため、制御部１１は、経路データベース１６を参照して受付通知の情報種別に対応した通信経路を決定する。経路データベース１６には、情報種別（受付通知）に対して、通信経路（公衆携帯電話網４０）が対応して格納されている。制御部１１は、受付通知を送信する通信経路を公衆携帯電話網４０と決定し、公衆携帯電話網４０を介して受付通知を送信するように通信部１２に指示する。
【００３９】
受付通知は、図４（ｂ）に示すような、次の交信の通信経路を示す返信経路情報と、コンテンツ予約を受付したことを示す受付識別子と、配信可能なコンテンツであることを確認した受付コンテンツ番号とを含んでいる。返信経路情報は、経路データベース１６を参照して決定する。受付通知に対する利用者２０からの次の応答は、予約の取消か配信要求である。経路データベース１６には、予約取消に対して公衆携帯電話網４０の通信経路、配信要求に対して路側情報通信網３０の通信経路を示す経路情報が格納されている。よって、返信経路情報は、予約を取り消す場合は公衆携帯電話網４０、配信要求する場合は路側情報通信網３０を指定している。
【００４０】
（ステップＳ２２）
通信部１２は、制御部１１に指示された通信経路である公衆携帯電話網４０を介して携帯電話機２１に受付通知を送信する。
【００４１】
（ステップＳ３２）
受付通知を受信した携帯電話機２１は、受付通知を受信したことを利用者２０に音声や表示などによって通知する。また、受付コンテンツ番号を提示することによって利用者２０にコンテンツ配信装置１０が受付したコンテンツを確認させる。
【００４２】
（ステップＳ３３）
利用者２０は、予約受付の状態を確認して、取消するか配信を受けるかを判断する。取消する場合は取消するコンテンツ番号を指定し、配信を受ける場合は配信を指定し、携帯電話機２１に入力する。
【００４３】
（ステップＳ２３）
予約取消の場合（ステップＳ３３：ＹＥＳ）、返信経路情報に指定された経路は公衆携帯電話網４０であり、携帯電話機２１は、取消要求をコンテンツ配信装置１０に送信する。取消要求は、図４（ｇ）に示すように、受付識別子と取消コンテンツ番号を含んでいる。全ての予約コンテンツを取り消す場合、取消コンテンツ番号に特殊な番号を使用すると送信する情報量、確認する時間などが削減できるので有効である。
【００４４】
（ステップＳ４１）
配信を受ける場合（ステップＳ３３：ＮＯ）、返信経路情報に指定された経路は路側情報通信網３０であり、携帯電話機２１は、受付識別子を車載器２２に送信する。車載器２２は、受付識別子を受信し、コンテンツ配信を受けるための準備を行う。
【００４５】
（ステップＳ８１）
利用者２０は、携帯電話機２１と車載器２２を搭載した車両で路側アンテナ５０付近まで移動する。路側アンテナ５０は、通信範囲が３０メートル程度と狭いが、車両が走行する道路沿いなどに設置されており、最寄りの路側アンテナ５０で、コンテンツ配信の電波を受信できる。
【００４６】
（ステップＳ７１）
車載器２２は、路側アンテナ５０付近に到達すると、路側情報処理装置３１と交信が可能となるため、路側情報処理装置３１に配信要求を送信する。配信要求は、図４（ｃ）に示すように、携帯電話機２１から受信した受付識別子を含んでいる。また、配信要求には車載器２２を識別する車載器識別子も含んでいるため、路側情報処理装置３１は、配信要求を送信した車載器を特定できる。さらに、携帯電話機２１と車載器２２との間で受付コンテンツ番号の伝達があり、配信要求には受付コンテンツ番号も含まれている。受付コンテンツ番号を指定すると、路側アンテナ５０〜５ｎ付近に到達したときに配信を受けたいコンテンツを指定することができるため、路側アンテナ付近を通過するごとに次々配信を受けることができ、より良いサービスを提供ができる。
【００４７】
（ステップＳ５１）
配信要求を受信した路側情報処理装置３１は、配信要求に含まれる車載器識別子を認証装置３２に送信し、車載器２２の認証を行う。車載器識別子は、車載器を識別するもので路側情報通信網を利用できることを示し、課金に関する情報を含んでいる。通行料金などの支払いをクレジット会社などで行う場合、クレジットカードに課金識別子を記録し、車載器２２にクレジットカードを装着して課金識別子を車載器識別子に含めて使用することもある。路側情報処理装置３１は、認証装置から認証結果を受信し、不正使用ではないことを確認する。
【００４８】
（ステップＳ６１）
車載器２２の認証が終了すると路側情報処理装置３１は、コンテンツ配信装置１０にダウンロード要求を送信する。ダウンロード要求は、図４（ｅ）に示すように、車載器２２から受信した配信要求の情報のほか認証装置で認証した結果である認証情報を含んでいる。
【００４９】
（ステップＳ１４）
路側情報処理装置３１からダウンロード要求を受信した通信部１２は、ダウンロード要求を制御部１１に伝達する。制御部１１は、ダウンロード要求に含まれる認証情報と受付識別子に基づいて利用者２０がコンテンツのダウンロードを受ける資格があり、ダウンロードするコンテンツの予約がなされていることを確認する。ダウンロード要求に含まれる受付コンテンツ番号に基づいてコンテンツデータベース１７を参照し、コンテンツデータを検索する。ダウンロード要求に受付コンテンツ番号が無い場合には、受付識別子によって、予約されているコンテンツ番号を検索し、そのコンテンツ番号に基づいて予約コンテンツを検索する。ダウンロードするコンテンツのデータをコンテンツデータベース１７から抽出すると、制御部１１は、ダウンロード通知を生成する。ダウンロード通知は、図４（ｆ）に示すように、ダウンロードする宛先を示す車載器識別子とダウンロードするデータであるコンテンツデータを含んでいる。
【００５０】
（ステップＳ１５）
ダウンロード通知を生成した制御部１１は、経路データベース１６を参照してダウンロード通知の情報種別に対応した通信経路を決定する。ダウンロード通知を送信する経路は、路側情報通信網３０であり、路側情報通信網３０を介してダウンロード通知を送信するように通信部１２に指示する。
【００５１】
（ステップＳ６２）
通信部１２は、制御部１１に指示された路側情報通信網３０を介して車載器２２に向けてダウンロード通知を送信する。路側情報通信網３０は、コンテンツ配信装置１０に接続されている路側情報処理装置３１でダウンロード通知を受信する。
【００５２】
（ステップＳ７２）
ダウンロード通知を受信した路側情報処理装置３１は、路側アンテナ５０を介して配信通知を車載器２２に送信する。配信通知は、図４（ｄ）に示すように、ダウンロードするコンテンツデータを有している。路側情報通信網３０を使用してコンテンツデータを高速でダウンロードするため、短時間でダウンロードが可能となる。
【００５３】
（ステップＳ８２）
配信通知を受信した車載器２２は、受信したコンテンツデータを利用する。車載器２２にコンテンツデータを利用する機能を備えていない場合は、携帯電話機２１に送信し、携帯電話機２１をコンテンツ利用の端末とすることもできる。車載器２２または携帯電話機２１からさらに他の装置へコンテンツデータを転送して利用することも可能である。
【００５４】
また、ダウンロードは、複数回行うこともできる。配信要求に受付コンテンツ番号を予約した番号の一部を指定し、ダウンロードを受けることで一括してダウンロードデータを受信せず、ダウンロードを複数回に分割することができる。
【００５５】
（ステップＳ５２）
配信通知を送信した路側情報処理装置３１は、その配信したダウンロードデータの情報量を求め、情報量に対応する料金を算出し、課金装置３３に対してダウンロードの料金を車載器識別子とともに送信する。課金装置３３は、車載器識別子に基づいてダウンロードしたコンテンツの対価を利用者２０に課金する。複数回のダウンロードを行った場合にもその累計を課金することができ、また、予約したコンテンツをダウンロードできなかった場合にも、配信通知に含まれていたダウンロードデータの情報量に基づいて課金するため、配信した分の情報に対して課金することができる。
【００５６】
（ステップＳ１３）
取消要求を受信したコンテンツ配信装置１０は、全ての予約が取り消されたかを確認する。全ての予約が取り消された場合（ステップＳ１３：ＹＥＳ）は、利用者２０の予約を全て取り消し処理を終了する。予約の一部を取り消す場合は、該当する予約を取り消し、それ以外の予約について受け付けた状態で以降の処理を続行する。
【００５７】
以上、コンテンツ配信サービスを受ける利用者２０は、公衆携帯電話網４０を使用していつでもどこからでもコンテンツ配信の予約ができ、路側情報通信網３０を使用して短時間でダウンロードすることができる。また、ダウンロードした情報に対する課金を公正に行うことができる。
【００５８】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、公衆携帯電話網と路側情報通信網の特徴を活用し、高速でかつ広範囲に使用できる無線資源を有効に利用した通信装置を提供することができる。
【００５９】
また、本発明によれば、通話や電子メール等に使用する携帯電話機と通行料課金に使用する車載器を利用してサービスを享受でき、通信サービスの利用者に安価な端末装置を提供することができる。
【００６０】
さらに、本発明によれば、通行料課金に使用する車載器は、コンテンツ配信など、本来の使用目的の他にも利用することができ、車載器を更に有効に利用する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態に係るコンテンツ配信システムのブロック図である。
【図２】同システムの動作を示すフローチャートである。
【図３】同システムにおけるコンテンツ配信装置のデータベースの構成を示す図である。
【図４】同システムの装置間で送受される情報の構成を示す図である。
【符号の説明】
１０ コンテンツ配信装置
１１ 制御部
１２ 通信部
１３ データベース部
１６ 経路データベース
１７ コンテンツデータベース
２０ 利用者
２１ 携帯電話機
２２ 車載器
３０ 路側情報通信網
３１ 路側情報処理装置
３２ 認証装置
３３ 課金装置
４０ 公衆携帯電話網
５０〜５ｎ 路側アンテナ

Claims (12)

1. 第１無線通信網を介して携帯端末と通信する第１通信経路と第２無線通信網を介して前記携帯端末と通信する第２通信経路とを用いて通信する通信部と、
   情報の種類を示す情報種別と前記第１通信経路または前記第２通信経路を示す通信経路情報とを対応付けて格納する経路データベースと、
   通信する情報の前記情報種別から前記経路データベースを参照して決定された前記通信経路情報に基づく通信経路を介して通信することを前記通信部と前記携帯端末に指示する通信制御部と
   を具備する通信装置。
2. 前記携帯端末は、
   前記通信部と第１無線通信網を介して通信する第１携帯端末と、
   前記通信部と第２無線通信網を介して通信する第２携帯端末とを備える
   請求項１に記載の通信装置。
3. 前記通信制御部は、前記携帯端末が返信するための前記通信経路を指示する返信経路情報と受付識別子を含む受付通知を発行し、
   前記受付通知を受信した前記第１携帯端末または前記第２携帯端末は、前記返信経路情報によって指示された前記通信経路に対応する前記第１携帯端末または前記第２携帯端末に対して前記受付識別子を送信し、
   前記返信経路情報によって指示された前記通信経路に対応する前記第１携帯端末または前記第２携帯端末は、受信した前記受付識別子を当該通信装置に送信する
   請求項２に記載の通信装置。
4. 前記第２無線通信網は、
   第２携帯端末と通信する路側情報処理装置と、
   第２携帯端末の認証を行う認証装置とを備え、
   前記路側情報処理装置は、前記第２携帯端末を前記認証装置によって認証した結果を当該通信装置に通知する
   請求項２から請求項３のいずれかに記載の通信装置。
5. 前記第１無線通信網は音声通信に使用される公衆携帯電話網であり、
   前記第１携帯端末は携帯電話機である
   請求項２から請求項４のいずれかに記載の通信装置。
6. 第２携帯端末は車両に搭載される車載器であり、
   前記車載器は、前記車両が有料道路を走行する通行料金の課金に使用される
   請求項２から請求項５のいずれかに記載の通信装置。
7. 第１無線通信網を介して携帯端末と通信する第１通信経路と第２無線通信網を介して携帯端末と通信する第２通信経路を備える通信装置を用いて実行する通信方法において、
   情報の種類を示す情報種別と前記第１通信経路または前記第２通信経路を示す通信経路情報とを対応付けて格納する経路データベースを参照して、通信する情報の前記情報種別から前記通信経路情報を決定する通信制御ステップと、
   前記通信制御ステップで決定した前記通信経路情報に基づく通信経路を介して携帯端末と通信する通信ステップと、
   前記通信制御ステップで決定した前記通信経路情報を前記携帯端末に指示する経路指示ステップと
   を具備する通信方法。
8. 前記携帯端末は、
   前記第１無線通信網を介して通信する第１携帯端末と、
   前記第２無線通信網を介して通信する第２携帯端末とを備え、
   前記通信経路情報に基づく前記通信経路に対応する前記携帯端末と通信する前記通信ステップ
   を備える請求項７に記載の通信方法。
9. 前記経路指示ステップは、前記携帯端末が返信するための前記通信経路を指示する返信経路情報と受付識別子を含む受付通知を発行し、
   前記受付通知を受信した前記第１携帯端末または前記第２携帯端末は、前記返信経路情報によって指示された前記通信経路に対応する前記第１携帯端末または前記第２携帯端末に対して前記受付識別子を送信し、
   前記返信経路情報によって指示された前記通信経路に対応する前記第１携帯端末または前記第２携帯端末は、受信した前記受付識別子を前記通信装置に送信する
   請求項８に記載の通信方法。
10. 前記第２無線通信網は、
    第２携帯端末と通信する路側情報処理装置と、
    第２携帯端末の認証を行う認証装置とを備え、
    前記路側情報処理装置が通知する前記第２携帯端末を前記認証装置によって認証した結果を受信する認証結果受信ステップ
    を備える請求項８から請求項９のいずれかに記載の通信方法。
11. 前記第１無線通信網は音声通信に使用される公衆携帯電話網であり、
    前記第１携帯端末は携帯電話機である
    請求項８から請求項１０のいずれかに記載の通信方法。
12. 第２携帯端末は車両に搭載される車載器であり、
    前記車載器は、前記車両が有料道路を走行する通行料金の課金に使用される
    請求項８から請求項１１のいずれかに記載の通信方法。

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