JP2004240732A - 画像合成方法、画像合成装置、画像合成プログラム及び画像記録装置 - Google Patents

画像合成方法、画像合成装置、画像合成プログラム及び画像記録装置 Download PDF

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毅 服部
Shoichi Nomura
庄一 野村
Tsukasa Ito
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Chizuko Ikeda
千鶴子 池田
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【課題】作業工数が少ない方法で、合成画像の不自然さを軽減させる。
【解決手段】画像合成手段30は、元画像の画像データG1,G2を合成して合成画像の画像データPを生成するとともに、合成端部情報を生成する。合成後処理手段40は、画像合成手段30により得られた合成端部情報を用いて合成画像の画像データPへの画像変換条件を決定し、決定された画像変換条件に基づいて合成画像の画像データPを変換して、後処理後の合成画像の画像データP’を生成する。例えば、合成端部情報に記された画素位置において、空間フィルタでぼかす処理を行う。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像合成方法、画像合成装置、画像合成プログラム及び画像記録装置に関し、自然な印象の合成画像を作成するための処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルカメラやスキャナ等の普及により、デジタル画像データを扱う機会が増えている。これらの画像データは、複数の画像データの全体又は一部を合わせて1つの画像データに合成する等、加工が容易である。例えば、画像から人物等の特定部分を抜き出して背景画像に貼り付けたり、車や飛行機等のCG(Computer Graphics)画像を自然画の背景画像に貼り付けたり、自然画から人物等の特定部分を抜き出して架空の室内や未来都市等のCGの背景画像に貼り付けたり、店舗写真の看板のデザインを変えたりすることができる。ここで、自然画とは、実在するものを撮影した画像をいう。画像の合成方法としては、画像の一部を置き換える置き換え合成や、一方の画像の一部を他方の画像に重ねる透かし合成等がある。
【0003】
画像を合成する際には、いかに違和感なく自然な印象の画質にするかが問題となる。例えば、ある画像から人物を抜き出して、別の背景画像へ貼り付けた合成画像において、元画像の粒状特性や鮮鋭度特性を予め調整してから画像を合成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、合成画像中の領域毎に粒状や鮮鋭度が異なることによる見た目の違和感が解消される。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−275343号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、合成された境界部分に関して画像が調整されていないので、境界の不自然さが残ってしまう。また、合成前に特許文献1に記載の方法のような前処理がなされていても、適切でなかったり、不十分であったりする場合がある。また、合成前の調整には限界があり、合成した後の全体の印象に不自然さが残る場合がある。
合成後の処理として、合成の境界部にぼかし等の画像処理を手作業で行う方法が知られているが、作業工数が多くかかるという問題がある。
【0006】
本発明は上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、作業工数が少ない方法で、合成画像の不自然さを軽減させることができる画像合成方法、画像合成装置、画像合成プログラム及び画像記録装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための請求項1に記載の発明は、2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する画像合成方法において、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する合成後処理工程を含むことを特徴とする画像合成方法である。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、合成端部情報を用いることにより、合成画像の各領域毎に適切な変換ができるので、合成画像の不自然さを軽減させることができる。特に、合成画像の境界部やその周辺に対して合成後の画像データを変換することができるので、合成画像の境界部の不自然さを軽減させることができる。したがって、極めて少ない作業工数で合成画像を自然な画像にすることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する画像合成方法において、合成後の画像データから歪み量を算出する歪み量算出工程と、前記算出された歪み量に基づいて前記合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する画像データ変換工程と、を含むことを特徴とする画像合成方法である。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、歪み量に基づいて画像データを変換するので、必要な部分に必要な程度の処理を行うことができる。そのため、極めて少ない作業工数で合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像合成方法において、前記歪み量算出工程において、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて歪み量を算出することを特徴とする画像合成方法である。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、合成端部情報を用いて歪み量を算出するので、効率よく歪み量を算出することができる。したがって、より精度よく合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の画像合成方法において、前記歪み量算出工程は、多重解像度変換を含むことを特徴とする画像合成方法である。
【0014】
請求項4に記載の発明によれば、多重解像度変換により、解像度が異なる複数の画像データを用いて、より精度よく歪み量を算出することができる。したがって、より精度よく合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0015】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像合成方法において、前記画像データ変換工程における合成後の画像データへの変換は、前記多重解像度変換後の画像データへの変換であることを特徴とする画像合成方法である。
【0016】
請求項5に記載の発明によれば、多重解像度変換された画像データを、合成画像データの歪み量の算出に用いるとともに、歪み量に基づく画像データ変換に用いることにより、処理を効率化することができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像合成方法において、合成前に少なくとも1つの画像に対して、多重解像度変換を用いた合成前処理を行う合成前処理工程を含むことを特徴とする画像合成方法である。
【0018】
請求項6に記載の発明によれば、合成前に画像の基本特性をそろえておき、合成後に合成境界部の不自然さを修正するので、合成前と合成後の両方の処理による複合効果により、合成画像をより自然な印象にすることができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する画像合成装置において、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する合成後処理手段を備えたことを特徴とする画像合成装置である。
【0020】
請求項7に記載の発明によれば、合成端部情報を用いることにより、合成画像の各領域毎に適切な変換ができるので、合成画像の不自然さを軽減させることができる。特に、合成画像の境界部やその周辺に対して合成後の画像データを変換することができるので、合成画像の境界部の不自然さを軽減させることができる。したがって、極めて少ない作業工数で合成画像を自然な画像にすることができる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する画像合成装置において、合成後の画像データから歪み量を算出する歪み量算出手段と、前記算出された歪み量に基づいて前記合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する画像データ変換手段と、を備えたことを特徴とする画像合成装置である。
【0022】
請求項8に記載の発明によれば、歪み量に基づいて画像データを変換するので、必要な部分に必要な程度の処理を行うことができる。そのため、極めて少ない作業工数で合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0023】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の画像合成装置において、前記歪み量算出手段は、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて歪み量を算出することを特徴とする画像合成装置である。
【0024】
請求項9に記載の発明によれば、合成端部情報を用いて歪み量を算出するので、効率よく歪み量を算出することができる。したがって、より精度よく合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0025】
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の画像合成装置において、前記歪み量算出手段は、多重解像度変換を行うことを特徴とする画像合成装置である。
【0026】
請求項10に記載の発明によれば、多重解像度変換により、解像度が異なる複数の画像データを用いて、より精度よく歪み量を算出することができる。したがって、より精度よく合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0027】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の画像合成装置において、前記画像データ変換手段における合成後の画像データへの変換は、前記多重解像度変換後の画像データへの変換であることを特徴とする画像合成装置である。
【0028】
請求項11に記載の発明によれば、多重解像度変換された画像データを、合成画像データの歪み量の算出に用いるとともに、歪み量に基づく画像データ変換に用いることにより、処理を効率化することができる。
【0029】
請求項12に記載の発明は、請求項7〜11のいずれか一項に記載の画像合成装置において、合成前に少なくとも1つの画像に対して、多重解像度変換を用いた合成前処理を行う合成前処理手段を備えたことを特徴とする画像合成装置である。
【0030】
請求項12に記載の発明によれば、合成前に画像の基本特性をそろえておき、合成後に合成境界部の不自然さを修正するので、合成前と合成後の両方の処理による複合効果により、合成画像をより自然な印象にすることができる。
【0031】
請求項13に記載の発明は、2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する処理を実行するためのコンピュータに、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する合成後処理機能を実現させるための画像合成プログラムである。
【0032】
請求項13に記載の発明によれば、合成端部情報を用いることにより、合成画像の各領域毎に適切な変換ができるので、合成画像の不自然さを軽減させることができる。特に、合成画像の境界部やその周辺に対して合成後の画像データを変換することができるので、合成画像の境界部の不自然さを軽減させることができる。したがって、極めて少ない作業工数で合成画像を自然な画像にすることができる。
【0033】
請求項14に記載の発明は、2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する処理を実行するためのコンピュータに、合成後の画像データから歪み量を算出する歪み量算出機能と、前記算出された歪み量に基づいて前記合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する画像データ変換機能と、を実現させるための画像合成プログラムである。
【0034】
請求項14に記載の発明によれば、歪み量に基づいて画像データを変換するので、必要な部分に必要な程度の処理を行うことができる。そのため、極めて少ない作業工数で合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0035】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の画像合成プログラムにおいて、前記歪み量算出機能は、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて歪み量を算出することを特徴とする画像合成プログラムである。
【0036】
請求項15に記載の発明によれば、合成端部情報を用いて歪み量を算出するので、効率よく歪み量を算出することができる。したがって、より精度よく合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0037】
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の画像合成プログラムにおいて、前記歪み量算出機能は、多重解像度変換を含むことを特徴とする画像合成プログラムである。
【0038】
請求項16に記載の発明によれば、多重解像度変換により、解像度が異なる複数の画像データを用いて、より精度よく歪み量を算出することができる。したがって、より精度よく合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0039】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の画像合成プログラムにおいて、前記画像データ変換機能における合成後の画像データへの変換は、前記多重解像度変換後の画像データへの変換であることを特徴とする画像合成プログラムである。
【0040】
請求項17に記載の発明によれば、多重解像度変換された画像データを、合成画像データの歪み量の算出に用いるとともに、歪み量に基づく画像データ変換に用いることにより、処理を効率化することができる。
【0041】
請求項18に記載の発明は、請求項13〜17のいずれか一項に記載の画像合成プログラムにおいて、前記コンピュータに、合成前に少なくとも1つの画像に対して、多重解像度変換を用いた合成前処理を行う合成前処理機能を実現させることを特徴とする画像合成プログラムである。
【0042】
請求項18に記載の発明によれば、合成前に画像の基本特性をそろえておき、合成後に合成境界部の不自然さを修正するので、合成前と合成後の両方の処理による複合効果により、合成画像をより自然な印象にすることができる。
【0043】
請求項19に記載の発明は、2つ以上の画像を用いて合成画像を作成し、合成画像を記録媒体に記録する画像記録装置において、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する合成後処理手段を備えたことを特徴とする画像記録装置である。
【0044】
請求項19に記載の発明によれば、合成端部情報を用いることにより、合成画像の各領域毎に適切な変換ができるので、合成画像の不自然さを軽減させることができる。特に、合成画像の境界部やその周辺に対して合成後の画像データを変換することができるので、合成画像の境界部の不自然さを軽減させることができる。したがって、極めて少ない作業工数で合成画像を自然な画像にすることができる。
【0045】
請求項20に記載の発明は、2つ以上の画像を用いて合成画像を作成し、合成画像を記録媒体に記録する画像記録装置において、合成後の画像データから歪み量を算出する歪み量算出手段と、前記算出された歪み量に基づいて前記合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する画像データ変換手段と、を備えたことを特徴とする画像記録装置である。
【0046】
請求項20に記載の発明によれば、歪み量に基づいて画像データを変換するので、必要な部分に必要な程度の処理を行うことができる。そのため、極めて少ない作業工数で合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0047】
請求項21に記載の発明は、請求項20に記載の画像記録装置において、前記歪み量算出手段は、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて歪み量を算出することを特徴とする画像記録装置である。
【0048】
請求項21に記載の発明によれば、合成端部情報を用いて歪み量を算出するので、効率よく歪み量を算出することができる。したがって、より精度よく合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0049】
請求項22に記載の発明は、請求項21に記載の画像記録装置において、前記歪み量算出手段は、多重解像度変換を行うことを特徴とする画像記録装置である。
【0050】
請求項22に記載の発明によれば、多重解像度変換により、解像度が異なる複数の画像データを用いて、より精度よく歪み量を算出することができる。したがって、より精度よく合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0051】
請求項23に記載の発明は、請求項22に記載の画像記録装置において、前記画像データ変換手段における合成後の画像データへの変換は、前記多重解像度変換後の画像データへの変換であることを特徴とする画像記録装置である。
【0052】
請求項23に記載の発明によれば、多重解像度変換された画像データを、合成画像データの歪み量の算出に用いるとともに、歪み量に基づく画像データ変換に用いることにより、処理を効率化することができる。
【0053】
請求項24に記載の発明は、請求項19〜23のいずれか一項に記載の画像記録装置において、合成前に少なくとも1つの画像に対して、多重解像度変換を用いた合成前処理を行う合成前処理手段を備えたことを特徴とする画像記録装置である。
【0054】
請求項24に記載の発明によれば、合成前に画像の基本特性をそろえておき、合成後に合成境界部の不自然さを修正するので、合成前と合成後の両方の処理による複合効果により、合成画像をより自然な印象にすることができる。
【0055】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施の形態につき図面を参照して説明する。
まず、図1に、本実施の形態の画像記録装置1の概観構成を示す。
図1に示すように、画像記録装置1は、操作部5、フィルムスキャナ部6、反射原稿入力部7、画像読込部8、CRT(Cathode Ray Tube)9、プリント作成部10、画像書込部11、トレー15、マガジン16を備える。
【0056】
次に、図2に、画像記録装置1の機能構成を示す。
図2に示すように、画像記録装置1は、CPU(Central Processing Unit)2、ROM(Read Only Memory)3、RAM(Random Access Memory)4、操作部5、フィルムスキャナ部6、反射原稿入力部7、画像読込部8、CRT9、プリント作成部10、画像書込部11、記憶部12、通信部13、画像処理部14、を備えて構成される。
【0057】
CPU2は、操作部5や通信部13から入力される信号に応答して、ROM3、あるいは記憶部12に記憶された各種制御プログラムを読み出してRAM4に展開し、展開された各制御プログラムとの協働によって各種処理を実行し、画像記録装置1の各部を機能させる。
【0058】
ROM3は、読み出し専用の半導体メモリであり、CPU2が実行するプログラムやデータ等が記憶される。
RAM4は、データが一時的に保存される記憶媒体であり、CPU2が実行するためのプログラムを展開するためのプログラムエリア、操作部5や通信部13から入力されるデータやCPU2による各種処理結果等を保存するためのデータエリア、フィルムスキャナ部6、反射原稿入力部7、画像読込部8又は通信部13から入力される画像データを保存するための画像データエリア、等が形成される。ここで、画像データとは、画像を多数の小領域(画素)に分割して、その画素毎に各色成分の明るさ等を信号強度で表した、各画素のデータをいう。
【0059】
操作部5は、数字キーや各種機能キーを備え、例えば、タッチパネル等で構成される。これらのキーが押下された場合には、その押下信号をCPU2に出力する。
【0060】
フィルムスキャナ部6は、透過原稿を読み込む装置である。フィルムスキャナ部6は、CPU2の制御に従って、アナログカメラにより撮影され、現像されたカラーネガフィルムやカラーリバーサルフィルム等から画像データを読み込む。反射原稿入力部7は、反射原稿から画像を読み込む装置である。反射原稿入力部7は、CPU2の制御に従って、カラー写真プリントや印刷物等の反射原稿から画像データを読み込む。
【0061】
画像読込部8には、PCカード用アダプタ8a、フロッピー(登録商標)ディスク用アダプタ8b、光ディスク用アダプタ8cが備えられ、PCカード、フロッピーディスク、光ディスクが差し込み可能になっている。メディアはこれらに限定されず、MO(Magneto Optical disk)やZip(登録商標)等でもよく、対応するアダプタを備えればよい。各種メディアには、例えば、デジタルカメラで撮像した複数の画像データや画像付属データやオーダー情報(例えば、DPOF(Digital Print Order Format)等)等が記憶されている。画像付属データとは、画像データに付属するヘッダやタグ等のデータをいう。画像読込部8は、CPU2の制御に従って、各種メディアに記録された画像データや画像付属データ等を読み込む。
【0062】
CRT9は、CPU2の制御に従って、フィルムスキャナ部6、反射原稿入力部7、画像読込部8から読み込んだ画像データや、通信部13から受信した画像データを画面に表示する。
【0063】
プリント作成部10は、CPU2の制御に従って、画像データに基づいてマガジン16から引き出された写真用感光材料に露光し、露光された写真用感光材料を現像処理してプリントを作成する。作成されたプリントはトレー15に排出される。プリント作成部10は、読み込んだ画像データから画像を形成するものであればよく、例えば、インクジェット方式、電子写真方式、感熱方式、昇華方式のプリント作成装置であってもよい。
【0064】
画像書込部11は、フロッピーディスク用アダプタ11a、MO用アダプタ11b、光ディスク用アダプタ11cが備えられ、フロッピーディスク、MO、光ディスクが差し込み可能になっている。メディアはこれらに限定されず、PCカードやZip等でもよく、対応するアダプタを備えればよい。画像書込部11は、CPU2の制御に従って、画像データや画像付属データ等を画像記録メディアに書き込む。なお、画像読込部8と画像書込部11が1つのアダプタで読み書き兼用になっていてもよい。
【0065】
記憶部12は、例えばHDD(Hard Disk Drive)を備えて構成され、CPU2の制御に従って、このHDD内にプログラムやデータ等を記録する。また、CPU2からプログラムやデータの読み出し指示がなされると、その指示された情報をHDDから読み出してCPU2へ出力する。
【0066】
通信部13は、施設内のコンピュータやインターネット等を介した遠方のコンピュータから画像データや画像付属データやプリント命令等を受信する。すなわち、画像記録装置1は、ネットワークプリンタとして機能することが可能である。また、通信部13は、画像データや画像付属データや付帯するオーダー情報等を、施設内の別のコンピュータや他のネットワークプリンタやインターネット等を介した遠方のコンピュータ等に対して送信する。
【0067】
画像処理部14は、フィルムスキャナ部6、反射原稿入力部7又は画像読込部8から読み込んだ画像データや通信部13から受信された画像データに必要に応じて適切な画像処理を行う。例えば、各入力方法に適した校正処理、グレーバランス調整、コントラスト調整、ネガ原稿の場合にはネガポジ反転処理等が行われる。画像データは、RGBカラー画像データ、モノクロ画像データ、YMCK4色画像データ等、何でもよい。また、階調数も任意であって、例えば、RGBカラー画像データの場合、各色8bit、各色12bit等、任意の画像データを用いることができる。画像のフォーマット(JPEG,Tiff,bmp等)も何でもよい。JPEGやTiff等、画像データと画像付属データがあるフォーマットの場合は、画像データと画像付属データを分離したり、画像付属データから必要な情報を取り出したりする各フォーマットに対応する処理が行われる。
【0068】
この画像処理部14は、ROM3に格納された画像処理プログラムとCPU2との協働によってソフトウェア処理で実現される。本発明に係る処理の例の詳細は後述する(図3、図7、図9、図24)。
【0069】
また、画像処理部14では、出力先に対応した画像処理が行われ、画像処理された画像データは、CRT9に表示されたり、プリント作成部10でプリントされたり、画像書込部11で画像記録メディアに記録されたり、通信部13から他の機器等に送信されたりする。例えば、各出力方法に適した校正処理、カラーマッチング、画素数変更処理等が行われる。画像データは、RGBカラー画像データ、モノクロ画像データ、YMCK4色画像データ等、何でもよい。また、階調数も任意であって、例えば、RGBカラー画像データの場合、各色8bit、各色12bit等、任意の画像データを用いることができる。画像のフォーマット(JPEG,Tiff,bmp等)も何でもよい。JPEGやTiff等、画像データと画像付属データがあるフォーマットの場合は、画像データと画像付属データを対応するように用い、各フォーマットに対応した処理が行われる。
【0070】
なお、図1に示す画像記録装置1は、操作部5、CRT9、フィルムスキャナ部6、反射原稿入力部7、画像読込部8、プリント作成部10が、一体となっている装置の構造をとっているが、いずれか1つ以上を別体として設けてもよい。また、他のフィルムスキャナや反射原稿入力装置やプリンタ等を接続してもよい。その場合は、各装置毎の固有の処理が画像処理部14で行われる。
【0071】
次に、画像記録装置1の画像処理部14で実行される画像処理について説明する。
【0072】
[実施の形態1]
図3に、実施の形態1として画像合成処理の例を示す。図3に示す画像処理部140は、図2における画像記録装置1の画像処理部14の一例である。
図3に示すように、画像処理部140は、入力画像変換手段20と、画像合成手段30と、合成後処理手段40と、出力画像変換手段50と、を備える。
【0073】
入力画像変換手段20は、フィルムスキャナ部6、反射原稿入力部7、画像読込部8又は通信部13から入力される元画像F1を、それぞれの画像に対応する手段で変換して、元画像の画像データG1を生成する。同様に、元画像F2に対応する手段で変換して、元画像の画像データG2を生成する。元画像の画像データG1,G2がRGBの3色であれば、それぞれに対応して以下の処理が行われる。
【0074】
画像合成手段30は、元画像の画像データG1,G2を合成して合成画像の画像データPを生成するとともに、合成端部情報を生成する。
ここで、合成端部とは、合成画像の境界部又は境界部とその周辺をいう。例えば、図4(a)に示すように、背景画像に人物が合成されている場合は、図4(b)に示す人物と背景の境界が合成端部である。
合成端部情報とは、合成端部の画像データ上の画素位置情報(座標)を含むものである。例えば、検出された合成端部以外の画像データを0とした画像データでもよいし、合成端部の画像データを1とし、合成端部以外の画像データを0とした2値画像データでもよい。
【0075】
図5に、背景画像に人物を貼り付ける場合の例を示す。図5(a)に示すような人物が入っている元画像F1から人物を抽出し、図5(b)に示す元画像F2の所定位置に、人物画像を重ねて、1枚の画像にする。
人物の抽出方法としては、例えば、予め定められた人物パターンとのマッチング等の手法による自動抽出や、CRT9に表示された画像を見て、操作部5から指示をする、手動抽出等、種々の方法があり、限定されない。いずれかの方法により人物を抽出し(図5(c))、抽出時の輪郭の情報等から、合成端部の形状(相対位置)を求める(図5(d))。相対位置は、輪郭上の点Qからの相対座標で表す。
上記の画像合成手段30は、合成端部情報を生成する場合の例であり、これに限定されない。
【0076】
貼り付け位置の決定方法は、例えば、予め貼り付ける位置を定めておく自動決定や、CRT9に表示された画像を見て、操作部5から指示をする、手動位置調整等、種々の方法があり、限定されない。いずれかの方法により貼り付け位置を決定し(図5(e))、合成端部の形状と貼り付け位置より、合成端部情報を求める(図5(f))。輪郭上の点Qからの相対座標で表されていた合成端部の形状を原点(0,0)からの座標に変換する。
【0077】
以上のように、画像合成手段30は、合成画像を作成する(図5(g))。
合成方法としては、置き換え合成や、透かし合成等、種々の方法があるが、これらに限定されない。
また、合成後、CRT9で仕上がりを確認してもよく、やり直しや、位置等の修正を行ってもよい。
【0078】
合成後処理手段40は、画像合成手段30により得られた合成端部情報を用いて合成画像の画像データPへの画像変換条件を決定し、決定された画像変換条件に基づいて合成画像の画像データPを変換して、後処理後の合成画像の画像データP’を生成する。この変換は、合成端部及びその周辺等への部分処理や、全体をぼかす等の全体処理がある。
【0079】
図6に、図4の合成画像における部分処理の処理領域の例を示す。図6(a)〜(d)において、網点で示す部分に処理が実行されるものとする。図6(a)は人物の内部、図6(b)は人物と背景の境界及びその周辺部、図6(c)は背景部を示す。また、図6(d)に示すように、人物の内部は鮮鋭度を上げる処理、背景部は鮮鋭度を下げる処理を実行する等、領域によって異なる部分処理を実行してもよい。
【0080】
合成後処理手段40における画像データ変換として、空間フィルタを用いることができる。合成端部情報に記された画素位置及びその周辺において、合成画像の画像データPを空間フィルタでぼかす処理を行う。空間フィルタとしては、平滑化フィルタ等の当業界で知られた種々のフィルタを目的に合うように適宜使用すればよい。
【0081】
出力画像変換手段50は、後処理後の合成画像の画像データP’に対して出力先に対応した変換を行い、後処理後の合成画像D’をCRT9、プリント作成部10、画像書込部11又は通信部13に出力する。
【0082】
実施の形態1では、合成端部情報を用いることにより、合成画像の各領域毎に適切な変換ができるので、合成画像の不自然さを軽減させることができる。特に、合成画像の境界部やその周辺に対して合成後の画像データを変換することができるので、合成画像の境界部の不自然さを軽減させることができる。したがって、極めて少ない作業工数で合成画像を自然な画像にすることができる。また、部分処理であるので、画像全体の印象を保つことができ、合成画像の微修正に適している。
【0083】
[実施の形態2]
図7に、実施の形態2として画像合成処理の例を示す。図7に示す画像処理部141は、図2における画像記録装置1の画像処理部14の一例である。
図7に示すように、画像処理部141は、入力画像変換手段20と、画像合成手段30と、合成後処理手段40と、出力画像変換手段50と、を備える。
【0084】
実施の形態1では、合成端部情報を用いて合成画像の画像データPへの画像変換条件を決定したが、実施の形態2では、合成端部情報を用いずに、合成画像の画像データPから求められた歪み情報に基づいて合成画像の画像データPを変換する。
入力画像変換手段20、出力画像変換手段50については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
【0085】
画像合成手段30は、元画像の画像データG1,G2を合成して合成画像の画像データPを生成する。実施の形態2では、画像合成手段30は、合成端部情報を生成しないが、他の部分は実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
【0086】
合成後処理手段40は、合成画像の画像データPから歪み量を算出し、歪み情報を生成する。そして、その歪み情報を用いて、合成画像の画像データPへの画像変換条件を決定し、決定された画像変換条件に基づいて合成画像の画像データPを変換し、後処理後の合成画像の画像データP’を生成する。
【0087】
歪み量とは、画像の不自然さと関係したもので、画像データの変化、画像データの勾配の変化、S/N比の変化、鮮鋭度の変化等の大きさによって算出されるもの等がある。歪み量が大きいほど、画像は不自然に見える。歪み量が大きいときに不連続という言い方がされることもある。
歪み情報とは、画像データ上の画素位置情報(座標)と、その画素位置での歪み量を含むものである。
【0088】
(合成後処理手段40の詳細例1)
図8に、合成後処理手段40の一例として、合成後処理手段40の詳細例1を示す。合成後処理手段40は、歪み量算出手段420と、画像データ変換手段430と、を備える。
【0089】
歪み量算出手段420は、合成画像の画像データPから歪み量を算出し、歪み情報を生成する。歪み量算出手段420として、微分フィルタを用いた例を説明する。微分フィルタとしては、ラプラシアンフィルタ等、当業界で知られた種々のフィルタを、目的に合うように適宜使用すればよい。例えば、合成画像の画像データPを各画素位置において微分フィルタ等で変換し、勾配を求める。求めた勾配量をランク分けして、歪み量とする。例えば、勾配量k未満をランク値1とし、勾配量k以上をランク値2とする。kの値は、合成画像のサイズや、目的や用途等に応じて適宜設定する。
なお、勾配量のランク分けは2ランクだけでなく、nランクにランク分けすることとしてもよい。
また、勾配量をそのままランク値としても良い。
また、歪み量算出手段420は、微分フィルタを用いた処理に限らず、他の方法によって歪み量を算出することとしてもよい。
【0090】
画像データ変換手段430は、歪み量算出手段420により得られた歪み情報を用いて、合成画像の画像データPへの画像変換条件を決定し、その画像変換条件に基づいて合成画像の画像データPを変換し、後処理後の合成画像の画像データP’を生成する。
ここで、合成画像の画像データPは、歪み量に基づいて変換される。歪み量に基づく変換とは、歪み量と対応した変換条件で行われる変換をいうが、歪み量自身が変換条件であってもよい。歪み量に基づく変換は、歪み量を軽減、除去する変換だけでなく、歪み量は軽減、除去されなくても、見た目に歪み量が減ったように自然に見えるような変換でもよい。
【0091】
画像データ変換手段430として、空間フィルタを用いた例を説明する。例えば、歪み情報に記された画素位置において、合成画像の画像データPを空間フィルタでぼかす処理を行う。このとき、歪み量のランクに応じてぼかし量を決定する。例えば、5×5のフィルタでぼかす場合は、歪み量のランクに応じてフィルタ係数を変える。空間フィルタとしては、平滑化フィルタ等の当業界で知られた種々のフィルタを目的に合うように適宜使用し、ランクに応じてフィルタ係数等を変えて用いればよい。
また、画像データ変換手段430として、空間フィルタを用いた処理を説明したが、他の方法を用いることとしてもよい。
【0092】
実施の形態2では、合成画像の画像データPから歪み量を算出し、歪み量と画素位置情報を含む歪み情報に基づいて合成画像の画像データPを変換することにより、合成画像の不自然さを精度よく軽減させることができる。
また、歪み量に基づいて画像データを変換するので、必要な部分に必要な程度の処理を行うことができる。そのため、極めて少ない作業工数で合成画像の不自然さを修正することができる。また、部分処理であるので、画像全体の印象を保つことができ、合成画像の微修正に適している。
【0093】
[実施の形態3]
図9に、実施の形態3として画像合成処理の例を示す。図9に示す画像処理部142は、図2における画像記録装置1の画像処理部14の一例である。
図9に示すように、画像処理部142は、入力画像変換手段20と、画像合成手段30と、合成後処理手段40と、出力画像変換手段50と、を備える。
【0094】
実施の形態2では、合成端部情報を用いずに、合成画像の画像データPから歪み量を算出したが、実施の形態3では、合成端部情報を用いて合成画像の画像データPから歪み量を算出する。
入力画像変換手段20、画像合成手段30と、出力画像変換手段50については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
【0095】
合成後処理手段40は、歪み量算出手段420と、画像データ変換手段430と、を備える。
歪み量算出手段420は、画像合成手段30により得られた合成端部情報を用いて、合成画像の画像データPから歪み量を算出し、歪み情報を生成する。例えば、合成端部以外の画像データを0とし、合成端部の画像データを歪み量に対応したランク値とした画像データとしてもよい。
画像データ変換手段430は、歪み情報を用いて、合成画像の画像データPへの画像変換条件を決定し、決定された画像変換条件に基づいて合成画像の画像データPを変換して後処理後の合成画像の画像データP’を生成する。
【0096】
以下、合成後処理手段40の例として、詳細例2〜7を説明する。なお、歪み量算出手段420、画像データ変換手段430で扱うデータは、合成画像の画像データPに限らず、合成画像の画像データPを変換したデータも含むこととする。
【0097】
(合成後処理手段40の詳細例2)
図10に、合成後処理手段40の詳細例2を示す。合成後処理手段40は、輝度/色差変換手段410と、歪み量算出手段420と、画像データ変換手段430と、輝度/色差逆変換手段440と、を備える。
【0098】
合成後処理手段40の詳細例2では、合成画像の画像データPを輝度データBと色差データCに変換後、輝度データBを用いて歪み情報を生成し、輝度データBに対して歪み量に基づく変換を行う。
【0099】
まず、輝度/色差変換手段410について説明する。輝度/色差変換手段410は、合成画像の画像データPを輝度データBと色差データCに変換する。合成画像の画像データPを輝度データBと色差データCに変換する輝度/色差変換としては、画像データがsRGB規格に基づくデータの場合、CIE(Commission Internationale de l’Eclairage:国際照明委員会)が1976年に推奨したL*a*b*基底やL*u*v*基底等に変換する操作がある。この場合、L*が輝度に相当する。また、sRGBの平均値を輝度データBとし、これに直交する2軸を色差信号とするような変換を行ってもよい。また、sRGBからsYCCへ変換してもよい。この場合、Yが輝度に相当する。
【0100】
歪み量算出手段420は、合成画像の輝度データBと、画像合成手段30により得られた合成端部情報とを用いて、歪み量を算出し、歪み情報を生成する。具体的には、合成端部情報に記された合成端部の画素位置において、合成画像の輝度データBを微分フィルタ等で変換し、勾配を求める。扱うデータが輝度データBであることと、合成端部情報を用いること以外は、実施の形態2における合成後処理手段40の詳細例1と同様であるので、説明を省略する。
【0101】
また、歪み情報の画素位置情報としては、合成端部情報に記された合成端部の画素位置と同じでもよいし、合成端部情報に記された合成端部の画素位置のとぎれた部分をつなぐ等、輪郭の形の整形をして、画素位置を変更してもよい。
【0102】
画像データ変換手段430は、歪み量算出手段420により得られた歪み情報を用いて、合成画像の輝度データBを変換し、修正後の輝度データB’を生成する。変換するデータが輝度データBであること以外は、実施の形態2における合成後処理手段40の詳細例1と同様であるので、説明を省略する。
【0103】
輝度/色差逆変換手段440は、修正後の輝度データB’と色差データCに輝度/色差逆変換を施し、後処理後の合成画像の画像データP’を生成する。この輝度/色差逆変換は、輝度/色差変換手段410における輝度/色差変換の逆変換である。
【0104】
合成後処理手段40の詳細例2では、合成端部情報を用いて歪み量を算出するので、効率よく歪み量を算出することができる。また、歪み量算出手段420及び画像データ変換手段430において、輝度データBのみを扱うことにより、合成画像の修正処理を簡素化することができる。そのため、高速に処理することができ、好ましい。
【0105】
(合成後処理手段40の詳細例3)
図11に、合成後処理手段40の詳細例3を示す。合成後処理手段40は、輝度/色差変換手段410と、歪み量算出手段420と、画像データ変換手段430と、輝度/色差逆変換手段440と、を備える。
【0106】
合成後処理手段40の詳細例2では、合成画像の画像データPを輝度データBと色差データCに変換後、輝度データBと合成端部情報を用いて歪み情報を生成し、輝度データBに対して歪み量に基づく変換を行ったが、合成後処理手段40の詳細例3では、輝度データBと合成端部情報を用いて歪み情報を生成し、歪み情報を得るために生成された輝度データBの中間データBtmp1に対して歪み量に基づく変換を行う。
輝度/色差変換手段410、歪み量算出手段420、輝度/色差逆変換手段440については、合成後処理手段40の詳細例2と同様であるので、説明を省略する。
【0107】
画像データ変換手段430は、歪み量算出手段420により得られた歪み情報を用いて、歪み量算出手段420によって歪み情報を得るために生成された中間データBtmp1を変換し、修正後の輝度データB’を生成する。変換するデータが中間データBtmp1であること以外は、合成後処理手段40の詳細例2と同様であるので、説明を省略する。
【0108】
合成後処理手段40の詳細例3では、歪み量算出手段420において輝度データBを扱い、画像データ変換手段430において輝度データBの中間データBtmp1を扱うことにより、前工程の結果を用いることで、合成画像の修正処理を簡素化することができる。そのため、高速かつ効率的に処理することができ、好ましい。
【0109】
(合成後処理手段40の詳細例4)
図12に、合成後処理手段40の詳細例4を示す。合成後処理手段40は、輝度/色差変換手段410と、歪み量算出手段420と、画像データ変換手段430と、輝度/色差逆変換手段440と、を備える。
【0110】
合成後処理手段40の詳細例4は、合成後処理手段40の詳細例3における輝度データBの中間データBtmp1として、多重解像度変換の1つである直交ウェーブレット変換を施して得られた高周波数帯域成分Wv,Wh,Wdを用いた例である。
輝度/色差変換手段410、輝度/色差逆変換手段440については、合成後処理手段40の詳細例2と同様であるので、説明を省略する。
【0111】
まず、多重解像度変換について説明する。
多重解像度変換とは、ウェーブレット変換、完全再構成フィルタバンク、ラプラシアンピラミッド等で代表される手法の総称をいい、1回の変換操作により入力信号を低周波数帯域成分信号と高周波数帯域成分信号とに分離し、得られた低周波数帯域成分信号に対して同様の操作を行い、周波数帯域が異なる複数の信号からなる多重解像度信号を得る手法である。得られた多重解像度信号を加工せずにそのまま逆多重解像度変換した場合、元の信号が再構成される(“Wavelet and Filter Banks”by G. Strang & T. Nguyen, Wellesley−Cambridge Press(邦訳「ウェーブレット解析とフィルタバンク」, G.ストラング・T.グエン共著,培風館)参照。)。ここでは、代表的な多重解像度変換であるウェーブレット変換の概要を説明する。
【0112】
ウェーブレット変換とは、図13に例示されるような有限範囲で振動するウェーブレット関数(下記式(1)参照。)を用いて、入力信号f(x)に対するウェーブレット変換係数<f,ψa,b>を下記式(2)で求めることにより、入力信号を下記式(3)で示されるウェーブレット関数の総和に分解する変換である。
【数1】
Figure 2004240732
【数2】
Figure 2004240732
【数3】
Figure 2004240732
上記式(3)で、aはウェーブレット関数のスケールを表し、bはウェーブレット関数の位置を示す。図13に例示するように、スケールaの値が大きいほどウェーブレット関数ψa,b(x)の周波数は小さくなり、また位置bの値に従ってウェーブレット関数ψa,b(x)が振動する位置が移動する。従って上記式(3)は、入力信号f(x)を種々のスケールと位置を持つウェーブレット関数ψa,b(x)の総和に分解することを意味している。
【0113】
ウェーブレット変換を行う際に用いられるウェーブレット関数としては、多くのものが知られているが、画像処理分野では特に計算を高速に行うことができる直交ウェーブレット(orthogonal wavelet)変換、双直交ウェーブレット(biorthogonal wavelet)変換が広く用いられている。
【0114】
以下、直交ウェーブレット変換、双直交ウェーブレット変換の概要を説明する。直交ウェーブレット変換及び双直交ウェーブレット変換のウェーブレット関数は下記式(4)のように定義される。
【数4】
Figure 2004240732
ただし、iは自然数である。
【0115】
前記式(4)と前記式(1)とを比較すると、直交ウェーブレット変換、双直交ウェーブレット変換では、スケールaの値が2のi乗で離散的に定義され、また位置bの最小移動単位が2で離散的に定義されていることが判る。このiの値はレベルと呼ばれる。
【0116】
また実用的にはレベルiを有限な上限Nまでに制限して、入力信号を下記式(5)、式(6)、式(7)のように変換することが行われる。
【数5】
Figure 2004240732
【数6】
Figure 2004240732
【数7】
Figure 2004240732
【0117】
上記式(5)の第2項は、レベル1のウェーブレット関数ψ1,j(x)の総和で表せない残差の低周波数帯域成分を、レベル1のスケーリング関数φ1,j(x)の総和で表したものである。スケーリング関数はウェーブレット関数に対応して適切なものを用いる。上記式(5)に示す1レベルのウェーブレット変換により入力信号f(x)≡Sは、レベル1の高周波数帯域成分Wと低周波数帯域成分Sに信号分解されたことになる。
【0118】
なお、画像においては、高周波数帯域成分は、例えば、髪の毛やまつ毛のような微細な構造を表現する成分であり、低周波数帯域成分は、例えば、頬のように信号強度の変化の緩やかな構造を示す成分である。
【0119】
ウェーブレット関数ψi,j(x)の最小移動単位単位は2なので、入力信号Sの信号量に対して高周波数帯域成分Wと低周波数帯域成分Sの信号量は各々1/2となり、高周波数帯域成分Wと低周波数帯域成分Sの信号量の総和は、入力信号Sの信号量と等しくなる。レベル1の低周波数帯域成分Sは式(6)において、レベル2の高周波数帯域成分Wと低周波数帯域成分Sに分解され、以下同様にレベルN迄の変換を繰り返すことで、入力信号Sは、式(7)に示すように各レベル1〜Nの高周波数帯域成分の総和とレベルNの低周波数帯域成分の和に分解される。
【0120】
ここで、前記式(6)で示す1レベルのウェーブレット変換は、図14に示すようなフィルタ処理で計算することができる。図14において、LPFはローパスフィルタ、HPFはハイパスフィルタを示している。ローパスフィルタLPFとハイパスフィルタHPFのフィルタ係数は、ウェーブレット関数に応じて適切に定められる。また、2↓は、信号を1つおきに間引くダウンサンプリング処理を示す。
【0121】
画像信号のような2次元信号における1レベルのウェーブレット変換は、図15に示すようなフィルタ処理で計算される。図15に示すように、まず低周波数帯域成分Sn−1をx方向のローパスフィルタLPFx、ハイパスフィルタHPFxによりフィルタ処理を行い、x方向にダウンサンプリング処理を行う。これにより入力信号Sn−1はSXとWXとに分解される。このSXとWXに対して、それぞれy方向のローパスフィルタLPFy、ハイパスフィルタHPFyによるフィルタ処理を行い、y方向にダウンサンプリング処理を行う。
【0122】
この1レベルのウェーブレット変換により、低周波数帯域成分Sn−1は3つの高周波数帯域成分Wv,Wh,Wdと1つの低周波数帯域成分Sに分解される。1回のウェーブレット変換により生成されるWv,Wh,Wd,Sの各々の信号量は、分解前のSn−1に比べて縦横ともに1/2となるので、分解後の4成分の信号量の総和は、分解前のSn−1の信号と等しくなる。
【0123】
なお、図15において、LPFx,HPFx,2↓xのように添え字で示したxはx方向の処理を示し、LPFy,HPFy,2↓yのように添え字で示したyはy方向の処理を示す。
【0124】
図16に、入力信号Sが3レベルのウェーブレット変換で信号分解される過程の模式図を示す。レベル数iが増えるに従って、ダウンサンプリング処理により画像信号が間引かれ、分解画像が小さくなっていくことがわかる。
【0125】
また、図17に示すように、分解で生成したWv,Wh,Wd,Sにフィルタ処理で計算されるウェーブレット逆変換をほどこすことにより、分解前の信号Sn−1を完全再構成できることが知られている。図17において、LPF’は逆変換用のローパスフィルタ、HPF’は逆変換用のハイパスフィルタを示している。また、2↑は、信号に1つおきにゼロを挿入するアップサンプリング処理を示す。また、LPF’x,HPF’x,2↑xのように添え字で示したxはx方向の処理を示し、LPF’y,HPF’y,2↑yのように添え字で示したyはy方向の処理を示す。
【0126】
図17に示すように、Sをy方向にアップサンプリング処理及び逆変換用のローパスフィルタLPF’yによるフィルタ処理を施すことにより得られる信号と、Whをy方向にアップサンプリング処理及び逆変換用のハイパスフィルタHPF’yによるフィルタ処理を施すことにより得られる信号とを加算してSXを得る。これと同様にして、WvとWdからWXを生成する。
【0127】
さらに、SXをx方向にアップサンプリング処理及び逆変換用のローパスフィルタLPF’xによるフィルタ処理を施すことにより得られる信号と、WXをx方向にアップサンプリング処理及び逆変換用のハイパスフィルタHPF’xによるフィルタ処理を施すことにより得られる信号とを加算することにより分解前の信号Sn−1を得ることができる。
【0128】
この逆変換の際に用いられるフィルタ係数は、直交ウェーブレットの場合にはウェーブレット変換に用いた係数と同じ係数が使用されるが、双直交ウェーブレットの場合にはウェーブレット変換に用いた係数とは異なる係数が使用される。
【0129】
図12に示すように、歪み量算出手段420は、直交ウェーブレット変換手段421と、歪みデータ抽出手段422と、歪み量ランク分け手段423と、から構成される。
直交ウェーブレット変換手段421は、合成画像の輝度データBに2レベルの直交ウェーブレット変換を施す。すなわち、図15に示すような直交ウェーブレット変換を2回繰り返すことにより、レベル1の高周波数帯域成分Wv,Wh,Wdと、レベル2の高周波数帯域成分Wv,Wh,Wdと低周波数帯域成分Sが得られる。
【0130】
歪みデータ抽出手段422は、輝度データBから求められた高周波数帯域成分Wv,Wh,Wd,Wv,Wh,Wdから歪みデータを抽出する。歪みデータとは、例えば、合成端部情報に記された合成端部の画素位置における高周波数帯域成分Wv,Wh,Wd,Wv,Wh,Wdの画像データ値である。
【0131】
歪み量ランク分け手段423は、この高周波数帯域成分Wv,Wh,Wd,Wv,Wh,Wdの画像データ値に応じてランク分けし、歪み量とする。なお、画像データ値をそのままランク値としてもよい。
【0132】
画像データ変換手段430は、ランク別画像データ変換手段431と、直交ウェーブレット逆変換手段432と、から構成される。
【0133】
ランク別画像データ変換手段431は、例えば、歪み情報に記された画素位置において、高周波数帯域成分Wv,Wh,Wd,Wv,Wh,Wdの画像データを減少させる処理を行う。このとき、高周波数帯域成分Wv,Wh,Wd,Wv,Wh,Wdの画像データの減少比は、歪み量のランクに応じて変える。高周波数帯域成分Wv,Wh,Wd,Wv,Wh,Wdは、それぞれ、変換後の高周波数帯域成分Wv’,Wh’,Wd’,Wv’,Wh’,Wd’に変換される。
【0134】
次に、直交ウェーブレット逆変換手段432は、前記変換後の高周波数帯域成分Wv’,Wh’,Wd’と低周波数帯域成分Sに対して、図17に示すような直交ウェーブレット逆変換を行い、低周波数帯域成分S’を得る。続いて、変換後の高周波数帯域成分Wv’,Wh’,Wd’と低周波数帯域成分S’に対して直交ウェーブレット逆変換を行い、修正後の輝度データB’を得ることができる。
【0135】
合成後処理手段40の詳細例4では、直交ウェーブレット変換により得られた解像度が異なる複数の画像データを用いて、特定の位置に特定の周波数帯域への処理を行うことで、より精度よく、歪みを修正することができる。そのため、画像全体の印象を保ったまま効率的に合成端部の不自然さを軽減させるのに効果的であり、好ましい。また、直交ウェーブレット変換を用いているため、処理を高速に行うことができ、好ましい。
また、直交ウェーブレット変換された画像データを、合成画像データの歪み量の算出に用いるとともに、歪み量に基づく画像データ変換に用いることにより、処理を効率化することができる。
【0136】
なお、合成後処理手段40の詳細例4において行われる直交ウェーブレット変換は双直交ウェーブレット変換でもよい。
【0137】
(合成後処理手段40の詳細例5)
図18に、合成後処理手段40の詳細例5を示す。合成後処理手段40は、輝度/色差変換手段410と、歪み量算出手段420と、画像データ変換手段430と、輝度/色差逆変換手段440と、を備える。
【0138】
合成後処理手段40の詳細例5は、合成後処理手段40の詳細例3における輝度データBの中間データBtmp1として、二項ウェーブレット変換を施して得られた高周波数帯域成分Wx,Wyを用いた例である。
輝度/色差変換手段410、輝度/色差逆変換手段440については、合成後処理手段40の詳細例2と同様であるので、説明を省略する。
【0139】
ここで、二項ウェーブレット変換について概要を説明する。二項ウェーブレット(Dyadic Wavelet)変換は、直交ウェーブレット変換や双直交ウェーブレットと比較すると、画像を間引くことがないので、より高精細に画像を処理することができる。二項ウェーブレット変換については“Singularity detection and processing with wavelets” by S.Mallat and W.L.Hwang, IEEE Trans. Inform. Theory 38 617 (1992)や“Characterization of signals from multiscale edges” by S.Mallat and S.Zhong, IEEE Trans. Pattern Anal. Machine Intel. 14710 (1992) や“A wavelet tour of signal processing 2ed” by S.Mallat, Academic Pressに詳細な説明がある。
【0140】
二項ウェーブレット変換のウェーブレット関数は下記式(8)のように定義される。
【数8】
Figure 2004240732
ただし、iは自然数である。
【0141】
前述した直交ウェーブレット変換や双直交ウェーブレット変換のウェーブレット関数はレベルiにおける位置の最小移動単位が2で離散的に定義されていたのに対し、二項ウェーブレット変換のウェーブレット関数はレベルiにかかわらず位置の最小移動単位が一定である。この相違により、二項ウェーブレット変換には下記の特徴が生じる。
【0142】
第一の特徴として、下記式(9)に示す1レベルの二項ウェーブレット変換で生成する、高周波数帯域成分Wと低周波数帯域成分Sの各々の信号量は、変換前の信号Si−1と同一である。
【数9】
Figure 2004240732
【0143】
第二の特徴として、スケーリング関数φi,j(x)とウェーブレット関数ψi,j(x)の間に下記式(10)の関係が成立する。
【数10】
Figure 2004240732
したがって、二項ウェーブレット変換で生成される高周波数帯域成分Wは、低周波数帯域成分Sの一回微分(勾配)を表す。
【0144】
第三の特徴として、ウェーブレット変換のレベルiに応じて定められた係数γを高周波数帯域成分に乗じたW・γ(以下、これを補正済高周波数帯域成分という。)について、入力信号の信号変化の特異性(singularity)に応じて、該変換後の補正済高周波数帯域成分W・γの信号強度のレベル間の関係が一定の法則に従う。すなわち、図19の“1”や“4”に示すようななだらかな(微分可能な)信号変化に対応する補正済高周波数帯域成分W・γはレベル数iが増大するほど信号強度が増大するのに対して、図19の“2”に示すステップ状の信号変化に対応する補正済高周波数帯域成分W・γはレベル数iに関わらず信号強度が一定となり、図19の“3”に示すδ関数状の信号変化に対応する補正済高周波数帯域成分W・γはレベル数iが増大するほど信号強度が減少する。
【0145】
第四の特徴として、画像信号のような2次元信号における1レベルの二項ウェーブレット変換の方法は、前述の直交ウェーブレット変換や双直交ウェーブレット変換の方法と異なり、図20に示すような方法で行われる。図20に示すように、1レベルのウェーブレット変換において、低周波数帯域成分Sn−1をx方向のローパスフィルタLPFx及びy方向のローパスフィルタLPFyで処理することにより、低周波数帯域成分Sが得られる。また、低周波数帯域成分Sn−1をx方向のハイパスフィルタHPFxで処理することにより、高周波数帯域成分Wxが得られ、y方向のハイパスフィルタHPFyで処理することにより、高周波数帯域成分Wyが得られる。
【0146】
このように、1レベルの二項ウェーブレット変換により、低周波数帯域成分Sn−1は、2つの高周波数帯域成分Wx,Wyと1つの低周波数帯域成分Sに分解される。2つの高周波数帯域成分Wx,Wyは低周波数帯域成分Sの2次元における変化ベクトルVのx成分とy成分に相当する。変化ベクトルVの大きさMと偏角Aは下記式(11)、式(12)で与えられる。
【数11】
Figure 2004240732
【数12】
Figure 2004240732
【0147】
二項ウェーブレット変換で得られた2つの高周波数帯域成分Wx,Wyと1つの低周波数帯域成分Sに、図21に示す二項ウェーブレット逆変換を施すことにより、変換前のSn−1を再構成することができる。すなわち、低周波数帯域成分Sに対してx方向におけるローパスフィルタLPFx及びy方向におけるローパスフィルタLPFyで処理することにより得られる信号と、高周波数帯域成分Wxに対してx方向における逆変換用のハイパスフィルタHPF’x及びy方向における逆変換用のローパスフィルタLPF’yで処理することにより得られる信号と、高周波数帯域成分Wyに対してx方向における逆変換用のローパスフィルタLPF’x及びy方向における逆変換用のハイパスフィルタHPF’yで処理することにより得られる信号と加算することにより分解前の信号Sn−1を得ることができる。
【0148】
図18に示すように、歪み量算出手段420は、二項ウェーブレット変換手段424と、歪みデータ抽出手段422と、歪み量ランク分け手段423と、から構成される。
画像データ変換手段430は、ランク別画像データ変換手段431と、二項ウェーブレット逆変換手段433と、から構成される。
【0149】
合成後処理手段40の詳細例5は、合成後処理手段40の詳細例4における直交ウェーブレット変換を二項ウェーブレット変換に置き換えたもので、扱うデータが、二項ウェーブレット変換を施して得られた高周波数帯域成分Wx,Wyであること以外は、合成後処理手段40の詳細例4と同様であるので、説明を省略する。
【0150】
合成後処理手段40の詳細例5では、二項ウェーブレット変換により得られた解像度が異なる複数の画像データを用いて、特定の位置に特定の周波数帯域への処理を行うことで、より精度よく、歪みを修正することができる。そのため、より精度よく合成画像の不自然さを軽減させることができ、好ましい。また、部分処理であるから、画像全体の印象を保つことができ、合成画像の微修正に適しているとともに、極めて少ない作業工数で効率的に処理することができる。
【0151】
また、合成後処理手段40の詳細例5で用いた二項ウェーブレット変換は、変換時に画像を間引くことがないので、画像を再構成するのに好ましい。そのため、画像を逆変換して戻した後の画像に、アーティファクトが出現しにくく、好ましい。
【0152】
(合成後処理手段40の詳細例6)
図22に、合成後処理手段40の詳細例6を示す。合成後処理手段40は、歪み量算出手段420と、画像データ変換手段430と、を備える。
【0153】
合成後処理手段40の詳細例6は、合成画像の画質評価値に基づいて歪み情報を生成する場合である。ここで、画質評価値とは、階調性、鮮鋭性、粒状性等をいう。
【0154】
歪み量算出手段420として、画質評価値に基づいて、歪み情報を生成する方法を用いる。
歪み量算出手段420は、画質評価手段425と、歪み情報算出手段426と、から構成される。
【0155】
画質評価手段425は、合成端部情報を用いて、適宜目的に応じた画像領域において、合成画像の画像データPから画質評価値を求める。画質評価値として、階調性については、例えば、合成画像の画像データPのヒストグラムからコントラストを求める。また、鮮鋭性については、例えば、合成画像の画像データPをウェーブレット変換して得られた複数の高周波数帯域成分の画像データの大きさを比較して求める。また、粒状性については、例えば、合成画像の画像データPをウェーブレット変換して得られた複数の高周波数帯域成分の画像データの大きさを比較して求める。なお、画質評価値として階調性、鮮鋭性、粒状性等を求める際に、他の可能な方法を用いてもよい。
【0156】
歪み情報算出手段426は、画質評価手段425により求められた画質評価値に基づいて、歪み情報を算出する。
【0157】
画像データ変換手段430は、各画質評価値に基づく歪み情報に基づき変換を行う。例えば、階調性についていえば、階調変換等を行い、鮮鋭性、粒状性についていえば、例えば、スムージング処理や、アンシャープマスキング処理等の変換を行う。
【0158】
合成後処理手段40の詳細例6では、合成画像の階調性、鮮鋭性、粒状性等の画質評価値に基づいて歪み情報を生成し、合成画像の不自然さを軽減することができ、好ましい。
【0159】
(合成後処理手段40の詳細例7)
図23に、合成後処理手段40の詳細例7を示す。合成後処理手段40は、輝度/色差変換手段410と、歪み量算出手段420と、画像データ変換手段430と、輝度/色差逆変換手段440と、を備える。
【0160】
合成後処理手段40の詳細例7は、合成後処理手段40の詳細例5と同様に、二項ウェーブレット変換を用いた例である。また、合成後処理手段40の詳細例7は、合成後処理手段40の詳細例6と同様に、画質評価値に基づいて歪み情報を生成する例であり、合成後処理手段40の詳細例5において、歪みデータ抽出手段422に、粒状性評価を用いる場合の例である。
輝度/色差変換手段410と、輝度/色差逆変換手段440については、合成後処理手段40の詳細例2と同様であるので、説明を省略する。
【0161】
歪み量算出手段420は、二項ウェーブレット変換手段424と、歪みデータ抽出手段422と、歪み量ランク分け手段423と、から構成される。合成後処理手段40の詳細例7では、歪みデータ抽出手段422として、粒状性評価手段427を用いる。この例では、合成端部情報により合成画像データを複数の領域に分けて、領域毎に別の処理を行う方法を用いる。例えば、図6(d)において背景と人物に領域分けして別々の処理を行う方法が挙げられる。
二項ウェーブレット変換手段424については、合成後処理手段40の詳細例5と同様であるので、説明を省略する。
【0162】
粒状性評価手段427について説明する。
合成画像の輝度データBを二項ウェーブレット変換して得られたレベル1の高周波数帯域成分Wx,Wyの画像データと、レベル2の高周波数帯域成分Wx,Wyの画像データの大きさを比較して、合成端部情報に記された領域毎の粒状性の特性値を求める。
【0163】
レベル1の高周波数帯域成分Wx,Wyの画像データの大きさをAH1とし、レベル2の高周波数帯域成分Wx,Wyの画像データの大きさをAH2とする。AH1>AH2×α(0<α<1)を満たす画素を、粒状評価画素として各領域毎に抽出する。そして、領域毎に粒状評価画素におけるレベル1の高周波数帯域成分Wx,Wyの画像データの大きさAH1の平均値を、粒状性評価値ARiとして求める(iは領域の番号)。
次に、すべての領域iにおける粒状性評価値ARiの平均を取り、粒状性評価平均値ARavgを算出する。粒状性評価値ARiの粒状性評価平均値ARavgに対する割合を比粒状性評価値RRi=ARi/ARavgとして、各領域毎に求める。
なお、粒状性評価手段427は、この方法に限定されない。
【0164】
歪み量ランク分け手段423は、比粒状性評価値RRiに応じてランク分けして、各領域毎の歪み量とする。そして、歪み情報として、領域i毎の粒状評価画素の位置と領域i毎の歪み量を生成する。
【0165】
画像データ変換手段430は、ランク別画像データ変換手段431と、二項ウェーブレット逆変換手段433と、から構成される。
ランク別画像データ変換手段431は、歪み量のランクに応じて画像データを変換する。この例においては、領域i毎の歪み量に応じて領域i毎に粒状評価画素の高周波数帯域成分Wx,Wy,Wx,Wyに所定の変換を行い、各領域i毎の比粒状性評価値RRiが所定の値内に入るようにする。
二項ウェーブレット逆変換手段433については、合成後処理手段40の詳細例5と同様であるので、説明を省略する。
【0166】
合成後処理手段40の詳細例7では、合成端部情報を利用して合成画像のデータを領域に分けて、領域毎に別の処理を行うことができるので、各領域に適した処理を行うことができる。したがって、合成画像をより自然に修正することができ、好ましい。
なお、この例では、粒状性を評価したが、鮮鋭性、階調性等、他の画質評価値に基づいて歪み量を求め、対応する画像データ変換を行ってもよい。
【0167】
合成後処理手段40の詳細例4,5,7では、直交ウェーブレット変換、二項ウェーブレット変換において、レベル2までの高周波数帯域成分を用いた場合を説明したが、レベル1だけでもよいし、より多いレベルまでの高周波数帯域成分を用いて歪み量を算出することとしてもよい。例えば、nレベルまでの高周波数帯域成分を用いる場合、1〜m(n<m)レベルまでは直交エーブレット変換又は双直交ウェーブレット変換を用い、m+1〜nレベルに二項ウェーブレット変換を用いると、精度を大きく落とすことなく、処理速度の低下を抑えることができる。よって、精度と処理速度の両立の点で好ましい。
また、多重解像度変換での例として、ウェーブレット変換を示したが、他の多重解像度変換でもよい。また、複数の多重解像度変換の併用でもよい。
【0168】
[実施の形態4]
図24に、実施の形態4として画像合成処理の例を示す。図24に示す画像処理部143は、図2における画像記録装置1の画像処理部14の一例である。
図24に示すように、画像処理部143は、入力画像変換手段20と、合成前処理手段60と、画像合成手段30と、合成後処理手段40と、出力画像変換手段50と、を備える。
【0169】
実施の形態4では、元画像の画像データG1,G2を合成する前に、元画像間の特性の違いを軽減させるための前処理を行う。
入力画像変換手段20、合成後処理手段40、出力画像変換手段50については、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
【0170】
合成前処理手段60は、元画像の画像データG1,G2に、元画像間の特性の違いを軽減させるための画像処理を行い、前処理後の画像データG1’,G2’を生成する。ここで、特性とは、主に画質に関する特性をいい、色、階調性、鮮鋭性、粒状性等をいう。
【0171】
合成前処理としては、種々の処理があるが、例えば、画質評価値の違いを求め、特性を近づける処理を行う。
画質評価値として、階調性については、例えば、元画像の画像データG1,G2のヒストグラムからコントラストを求める。また、鮮鋭性については、例えば、元画像の画像データG1,G2をウェーブレット変換して得られた複数の高周波数帯域成分の画像データの大きさを比較して求める。また、粒状性については、例えば、元画像の画像データG1,G2をウェーブレット変換して得られた複数の高周波数帯域成分の画像データの大きさを比較して求める。なお、画質評価値として階調性、鮮鋭性、粒状性等を求める際に、他の可能な方法を用いてもよい。
【0172】
元画像の画像データG1,G2から求めた画質評価値の違いに基づいて、元画像の画像データG1,G2に画像処理を行う。例えば、階調性についていえば、階調変換等を行い、鮮鋭性、粒状性についていえば、例えば、スムージング処理や、アンシャープマスキング処理等の変換を行う。元画像の画像データG1,G2の両方に対して変換を行うこととしてもよいし、元画像の画像データG1,G2のうち、一方を他方に合わせるように変換を行うこととしてもよい。
【0173】
画像合成手段30は、前処理後の画像データG1’,G2’を合成して合成画像の画像データPを生成するとともに、合成端部情報を生成する。扱うデータが前処理後の画像データG1’,G2’であること以外は、実施の形態1と同様であるので、説明を省略する。
【0174】
(合成前処理手段60の詳細例1)
図25に、二項ウェーブレット変換を用いた合成前処理手段60の例として、合成前処理手段60の詳細例1を示す。合成前処理手段60は、輝度/色差変換手段610と、二項ウェーブレット変換手段620と、前処理用画像データ変換手段630と、二項ウェーブレット逆変換手段640と、輝度/色差逆変換手段650と、を備える。
【0175】
輝度/色差変換手段610は、元画像の画像データG1を輝度データV1と色差データU1に変換し、元画像の画像データG2を輝度データV2と色差データU2に変換する。
【0176】
二項ウェーブレット変換手段620は、輝度データV1を二項ウェーブレット変換して、レベル1の高周波数帯域成分Wx11,Wy11と、レベル2の高周波数帯域成分Wx21,Wy21と、低周波数帯域成分S21を生成する。同様に、輝度データV2を二項ウェーブレット変換して、レベル1の高周波数帯域成分Wx12,Wy12と、レベル2の高周波数帯域成分Wx22,Wy22と、低周波数帯域成分S22を生成する。
【0177】
前処理用画像データ変換手段630は、高周波数帯域成分Wx11,Wy11,Wx21,Wy21と、低周波数帯域成分S21を変換して、高周波数帯域成分Wx11’,Wy11’,Wx21’,Wy21’と、低周波数帯域成分S21’を生成する。同様に、高周波数帯域成分Wx12,Wy12,Wx22,Wy22と、低周波数帯域成分S22を変換して、高周波数帯域成分Wx12’,Wy12’,Wx22’,Wy22’と、低周波数帯域成分S22’を生成する。
【0178】
図26に、前処理用画像データ変換手段630として、粒状性に基づいて変換を行う例を示す。前処理用画像データ変換手段630は、粒状性評価手段631と、画像変換手段632と、から構成される。
【0179】
粒状性評価手段631は、輝度データV1を二項ウェーブレット変換して得られたレベル1の高周波数帯域成分Wx11,Wy11の画像データの大きさをBH1とし、レベル2の高周波数帯域成分Wx21,Wy21の画像データの大きさをBH2として、BH1>BH2×β(0<β<1)を満たす画素を、粒状評価画素として抽出する。そして、粒状評価画素におけるレベル1の高周波数帯域成分Wx11,Wy11の画像データの大きさBH1の平均値を、粒状性評価値BR1として求める。
同様に、輝度データV2を二項ウェーブレット変換して得られたレベル1の高周波数帯域成分Wx12,Wy12の画像データ、レベル2の高周波数帯域成分Wx22,Wy22の画像データについても処理を行い、粒状性評価値BR2を求める。
【0180】
次に、2つの元画像における粒状性評価値BR1,BR2の平均を取り、粒状性評価平均値BRavgを算出する。粒状性評価値BR1,BR2の粒状性評価平均値BRavgに対する割合を比粒状性評価値BRR1=BR1/BRavg,BRR2=BR2/BRavgとして求める。
そして、粒状性評価手段631は、比粒状性評価値BRR1,BRR2に応じて、それぞれの元画像に対する画像変換条件を算出し、各画像の画像変換条件を画像変換手段632に送る。
なお、粒状性評価手段631は、この方法に限定されない。
【0181】
画像変換手段632は、粒状性評価手段631により求められた各画像の画像変換条件に基づいて高周波数帯域成分Wx11,Wy11,Wx21,Wy21と、低周波数帯域成分S21を変換して、高周波数帯域成分Wx11’,Wy11’,Wx21’,Wy21’と、低周波数帯域成分S21’を生成する。同様に、高周波数帯域成分Wx12,Wy12,Wx22,Wy22と、低周波数帯域成分S22を変換して、高周波数帯域成分Wx12’,Wy12’,Wx22’,Wy22’と、低周波数帯域成分S22’を生成する。この変換により、比粒状性評価値BRR1,BRR2が所定の値内に入るようにする。
【0182】
図25に示すように、二項ウェーブレット逆変換手段640は、高周波数帯域成分Wx11’,Wy11’,Wx21’,Wy21’と、低周波数帯域成分S21’を用いて二項ウェーブレット逆変換を行い、前処理後の輝度データV1’を生成する。同様に、高周波数帯域成分Wx12’,Wy12’,Wx22’,Wy22’と、低周波数帯域成分S22’を用いて二項ウェーブレット逆変換を行い、前処理後の輝度データV2’を生成する。
【0183】
輝度/色差逆変換手段650は、二項ウェーブレット逆変換手段640において生成された前処理後の輝度データV1’と色差データU1に輝度/色差逆変換を施し、前処理後の画像データG1’を生成する。同様に、前処理後の輝度データV2’と色差データU2から前処理後の画像データG2’を生成する。この輝度/色差逆変換は、輝度/色差変換手段610における輝度/色差変換の逆変換である。
【0184】
実施の形態4では、合成前に画像の基本特性をそろえておき、合成後に合成境界部の不自然さを修正するため、合成前と合成後の両方の処理による複合効果により、合成画像をより自然な印象にすることができる。
【0185】
なお、実施の形態1〜4においては、2つの元画像から合成画像を作成する例を示したが、3つ以上の元画像から合成画像を作成することとしてもよい。また、合成完了後の画像に、さらに追加合成してもよい。
また、実施の形態1〜4においては、画像データのみを用いているが、必要に応じて、画像データ以外の画像付属データを用いてもよい。
【0186】
また、実施の形態1〜4において、画像データ変換処理は、変換する画像全体への処理でもよいし、部分処理でもよい。部分処理としては、合成端部及びその周辺だけに処理を行う方法や、合成領域に分離してそれぞれの領域に別の処理を行う方法等がある。また、画像データを輝度データと色差データに分け、輝度は部分処理し、色差は全体処理する等、部分処理と全体処理の組み合わせでもよい。また、合成画像の画像データや中間データを任意に組み合わせて用いてもよい。
【0187】
また、実施の形態1〜4において、変換するデータとしては、画像データや、画像データから変換された輝度データや、輝度データから変換された中間データ等の例を挙げたが、色差データや、色差データから変換された中間データ等、他のデータを目的に応じて用いればよく、限定されるものではない。
【0188】
また、実施の形態1〜4の各ブロックは、画像処理部の機能の理解を助けるために設けたブロックであり、必ずしも物理的に独立している必要はなく、例えば、単一のCPUにおけるソフトウェア処理の種類のブロックとして実現されてもよい。
【0189】
【発明の効果】
上述したように、請求項1、7、13又は19に記載の発明によれば、合成端部情報を用いることにより、合成画像の各領域毎に適切な変換ができるので、合成画像の不自然さを軽減させることができる。特に、合成画像の境界部やその周辺に対して合成後の画像データを変換することができるので、合成画像の境界部の不自然さを軽減させることができる。したがって、極めて少ない作業工数で合成画像を自然な画像にすることができる。
【0190】
上述したように、請求項2、8、14又は20に記載の発明によれば、歪み量に基づいて画像データを変換するので、必要な部分に必要な程度の処理を行うことができる。そのため、極めて少ない作業工数で合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0191】
上述したように、請求項3、9、15又は21に記載の発明によれば、合成端部情報を用いて歪み量を算出するので、効率よく歪み量を算出することができる。したがって、より精度よく合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0192】
上述したように、請求項4、10、16又は22に記載の発明によれば、多重解像度変換により、解像度が異なる複数の画像データを用いて、より精度よく歪み量を算出することができる。したがって、より精度よく合成画像の不自然さを軽減させることができる。
【0193】
上述したように、請求項5、11、17又は23に記載の発明によれば、多重解像度変換された画像データを、合成画像データの歪み量の算出に用いるとともに、歪み量に基づく画像データ変換に用いることにより、処理を効率化することができる。
【0194】
上述したように、請求項6、12、18又は24に記載の発明によれば、合成前に画像の基本特性をそろえておき、合成後に合成境界部の不自然さを修正するので、合成前と合成後の両方の処理による複合効果により、合成画像をより自然な印象にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態の画像記録装置の概観構成を示す図である。
【図2】画像記録装置の機能構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1の画像合成処理を示す図である。
【図4】合成画像の合成端部を説明するための図である。
【図5】背景画像に人物を貼り付ける場合の例を示す図である。
【図6】図4の合成画像における部分処理の処理領域の例を示す図である。
【図7】実施の形態2の画像合成処理を示す図である。
【図8】合成後処理手段40の詳細例1を示す図である。
【図9】実施の形態3の画像合成処理を示す図である。
【図10】合成後処理手段40の詳細例2を示す図である。
【図11】合成後処理手段40の詳細例3を示す図である。
【図12】合成後処理手段40の詳細例4を示す図である。
【図13】ウェーブレット変換において用いられるウェーブレット関数を示した図である。
【図14】直交ウェーブレット変換又は双直交ウェーブレット変換におけるフィルタ処理を示す図である。
【図15】2次元信号における1レベルの直交ウェーブレット変換又は双直交ウェーブレット変換を示す図である。
【図16】3レベルの直交ウェーブレット変換又は双直交ウェーブレット変換で信号分解される過程を示す模式図である。
【図17】直交ウェーブレット変換又は双直交ウェーブレット変換で分解された信号をウェーブレット逆変換により再構成する方法を示す図である。
【図18】合成後処理手段40の詳細例5を示す図である。
【図19】ウェーブレット変換される信号の特性を示す図である。
【図20】二項ウェーブレット変換を示す図である。
【図21】二項ウェーブレット逆変換を示す図である。
【図22】合成後処理手段40の詳細例6を示す図である。
【図23】合成後処理手段40の詳細例7を示す図である。
【図24】実施の形態4の画像合成処理を示す図である。
【図25】合成前処理手段60の詳細例1を示す図である。
【図26】前処理用画像データ変換手段630の例を示す図である。
【符号の説明】
1 画像記録装置
2 CPU
3 ROM
4 RAM
5 操作部
6 フィルムスキャナ部
7 反射原稿入力部
8 画像読込部
9 CRT
10 プリント作成部
11 画像書込部
12 記憶部
13 通信部
14 画像処理部
15 トレー
16 マガジン
20 入力画像変換手段
30 画像合成手段
40 合成後処理手段
50 出力画像変換手段
60 合成前処理手段
410 輝度/色差変換手段
420 歪み量算出手段
421 直交ウェーブレット変換手段
422 歪みデータ抽出手段
423 歪み量ランク分け手段
424 二項ウェーブレット変換手段
425 画質評価手段
426 歪み情報算出手段
427 粒状性評価手段
430 画像データ変換手段
431 ランク別画像データ変換手段
432 直交ウェーブレット逆変換手段
433 二項ウェーブレット逆変換手段
440 輝度/色差逆変換手段
610 輝度/色差変換手段
620 二項ウェーブレット変換手段
630 前処理用画像データ変換手段
631 粒状性評価手段
632 画像変換手段
640 二項ウェーブレット逆変換手段
650 輝度/色差逆変換手段

Claims (24)

  1. 2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する画像合成方法において、
    前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する合成後処理工程を含むことを特徴とする画像合成方法。
  2. 2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する画像合成方法において、
    合成後の画像データから歪み量を算出する歪み量算出工程と、
    前記算出された歪み量に基づいて前記合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する画像データ変換工程と、
    を含むことを特徴とする画像合成方法。
  3. 請求項2に記載の画像合成方法において、
    前記歪み量算出工程において、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて歪み量を算出することを特徴とする画像合成方法。
  4. 請求項3に記載の画像合成方法において、
    前記歪み量算出工程は、多重解像度変換を含むことを特徴とする画像合成方法。
  5. 請求項4に記載の画像合成方法において、
    前記画像データ変換工程における合成後の画像データへの変換は、前記多重解像度変換後の画像データへの変換であることを特徴とする画像合成方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像合成方法において、
    合成前に少なくとも1つの画像に対して、多重解像度変換を用いた合成前処理を行う合成前処理工程を含むことを特徴とする画像合成方法。
  7. 2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する画像合成装置において、
    前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する合成後処理手段を備えたことを特徴とする画像合成装置。
  8. 2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する画像合成装置において、
    合成後の画像データから歪み量を算出する歪み量算出手段と、
    前記算出された歪み量に基づいて前記合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する画像データ変換手段と、
    を備えたことを特徴とする画像合成装置。
  9. 請求項8に記載の画像合成装置において、
    前記歪み量算出手段は、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて歪み量を算出することを特徴とする画像合成装置。
  10. 請求項9に記載の画像合成装置において、
    前記歪み量算出手段は、多重解像度変換を行うことを特徴とする画像合成装置。
  11. 請求項10に記載の画像合成装置において、
    前記画像データ変換手段における合成後の画像データへの変換は、前記多重解像度変換後の画像データへの変換であることを特徴とする画像合成装置。
  12. 請求項7〜11のいずれか一項に記載の画像合成装置において、
    合成前に少なくとも1つの画像に対して、多重解像度変換を用いた合成前処理を行う合成前処理手段を備えたことを特徴とする画像合成装置。
  13. 2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する処理を実行するためのコンピュータに、
    前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する合成後処理機能を実現させるための画像合成プログラム。
  14. 2つ以上の画像を用いて合成画像を作成する処理を実行するためのコンピュータに、
    合成後の画像データから歪み量を算出する歪み量算出機能と、
    前記算出された歪み量に基づいて前記合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する画像データ変換機能と、
    を実現させるための画像合成プログラム。
  15. 請求項14に記載の画像合成プログラムにおいて、
    前記歪み量算出機能は、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて歪み量を算出することを特徴とする画像合成プログラム。
  16. 請求項15に記載の画像合成プログラムにおいて、
    前記歪み量算出機能は、多重解像度変換を含むことを特徴とする画像合成プログラム。
  17. 請求項16に記載の画像合成プログラムにおいて、
    前記画像データ変換機能における合成後の画像データへの変換は、前記多重解像度変換後の画像データへの変換であることを特徴とする画像合成プログラム。
  18. 請求項13〜17のいずれか一項に記載の画像合成プログラムにおいて、
    前記コンピュータに、
    合成前に少なくとも1つの画像に対して、多重解像度変換を用いた合成前処理を行う合成前処理機能を実現させることを特徴とする画像合成プログラム。
  19. 2つ以上の画像を用いて合成画像を作成し、合成画像を記録媒体に記録する画像記録装置において、
    前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する合成後処理手段を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  20. 2つ以上の画像を用いて合成画像を作成し、合成画像を記録媒体に記録する画像記録装置において、
    合成後の画像データから歪み量を算出する歪み量算出手段と、
    前記算出された歪み量に基づいて前記合成後の画像データへの画像変換条件を決定し、前記決定された画像変換条件に基づいて前記合成後の画像データを変換する画像データ変換手段と、
    を備えたことを特徴とする画像記録装置。
  21. 請求項20に記載の画像記録装置において、
    前記歪み量算出手段は、前記2つ以上の画像が互いに接する境界に関する合成端部情報を用いて歪み量を算出することを特徴とする画像記録装置。
  22. 請求項21に記載の画像記録装置において、
    前記歪み量算出手段は、多重解像度変換を行うことを特徴とする画像記録装置。
  23. 請求項22に記載の画像記録装置において、
    前記画像データ変換手段における合成後の画像データへの変換は、前記多重解像度変換後の画像データへの変換であることを特徴とする画像記録装置。
  24. 請求項19〜23のいずれか一項に記載の画像記録装置において、
    合成前に少なくとも1つの画像に対して、多重解像度変換を用いた合成前処理を行う合成前処理手段を備えたことを特徴とする画像記録装置。
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