JP2004240219A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】定着装置の加熱手段の温度制御に際して、大きな電圧変動や雑音の発生等を防止して、加熱手段の温度を目標温度に制御する。
【解決手段】直流電力生成手段20によって、交流電源1からの交流を第1の整流手段4および第2の整流手段11で整流して直流に変換し、加熱手段14に直流電力を供給する。その加熱手段14の温度を温度検出手段16によって検出して制御手段17に入力させ、その検出温度が所定の値になるように、制御手段17が直流電力生成手段20を制御して、出力電圧検出手段13によって検出される出力電圧を変化させる。
【選択図】 図1
【解決手段】直流電力生成手段20によって、交流電源1からの交流を第1の整流手段4および第2の整流手段11で整流して直流に変換し、加熱手段14に直流電力を供給する。その加熱手段14の温度を温度検出手段16によって検出して制御手段17に入力させ、その検出温度が所定の値になるように、制御手段17が直流電力生成手段20を制御して、出力電圧検出手段13によって検出される出力電圧を変化させる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は画像形成装置に関し、特に複写機やプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置における定着装置に内蔵するヒータ等の加熱手段の温度が所定値になるように制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置は、感光体とその周囲に設けられる帯電部、露光部、現像部、転写部等からなる作像部と、その転写部で転写紙に転写されたトナー像を熱と圧力により定着するための定着装置を備えている。その定着装置にはヒータを内蔵した定着ローラが設けられており、その定着ローラの温度を一定に保つためにヒータへ供給する電力を制御している。
この種の画像形成装置では、加熱手段であるヒータに大量の電力を供給して、ヒータを短時間で所定の温度に立ち上げることができ、且つヒータの温度を一定範囲に制御することができることが必要とされている。
【0003】
そのため、例えば、特許文献1には加熱手段への電力供給を主電源と補助電源で切り分け、補助電源のコンデンサに蓄積された電力を立上時に供給するようにしたものが開示されている。
また、特許文献2には複数のヒータへの電力供給タイミングを制御して、電圧変動妨害を軽減する構成としたものが、特許文献3にはヒータ負荷へパルス変調して電力を供給するようにしたものが、それぞれ開示されている。
さらに、特許文献4には力率改善のための昇圧型チョッパ回路を負荷への電力供給用に使用する例が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000―315567号公報
【特許文献2】
特開2001―22220号公報
【特許文献3】
特開2002―51467号公報
【特許文献4】
特公平7―89743号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術を適用して画像形成装置における定着装置の加熱手段に電力を供給する場合、次のような問題がある。
交流電力を直接ON/OFFして加熱手段に電力を供給する場合には、そのON/OFFによる電流変化が大きいため電圧変動を生じ、外部の蛍光灯にちらつきが発生する等の問題がある。また、加熱手段以外への電力供給が加熱手段への交流電力のON/OFFタイミングに支配され、電力の有効活用ができないという問題もある。
【0006】
また、交流電力を高周波でスイッチングして加熱手段に印加する電力を制御する場合には、雑音端子電圧が大きくなり、フィルタが大型で高コストになるということと、加熱手段にパルス電圧が印加されるのでその寿命が短くなるという問題もあった。
さらに、交流電力を所定の直流電圧に変換して、その直流電力をON/OFFして加熱手段に電力を供給する場合には、加熱手段に加わる電流変化が大きいため、その寿命が短くなるという問題があり、且つ直流電力をON/OFFすることによる大きなノイズが発生するという問題がある。
さらにまた、力率改善用の昇圧型チョッパ回路を、加熱手段への電力供給にそのまま使用すると、昇圧型チョッパ回路の出力電圧は入力電圧以下にはできないので、加熱手段を所定の温度に維持できないという問題がある。
【0007】
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、画像形成装置における定着装置に設けた加熱手段の温度を目標温度に維持するために、必要な電力を供給するように制御でき、それによって大きな電圧変動や雑音が発生することがなく、ヒータ等の加熱手段の寿命が短かくなることもなく、安全性も確保できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、加熱手段によりトナー像を加熱して用紙に定着する定着手段を備えた画像形成装置において、上記の目的を達成するため、交流電源からの交流を整流手段で整流して直流に変換して前記加熱手段に直流電力を供給するする直流電力生成手段と、上記加熱手段の温度を検出する温度検出手段と、その温度検出手段による検出温度が所定の値になるように、上記直流電力生成手段を制御してその出力電圧を変化させる制御手段とを設けたものである。
このようにすれば、交流電力の電流変化は温度変化に近い緩慢なものになるため、交流電力の電圧変動や大きな雑音端子電圧の発生、加熱手段の短寿命化、および大きなノイズの発生などの問題を解決できる。
その制御手段は、上記温度検出手段によって検出された温度と予め設定された目標温度との偏差に応じて上記直流電力生成手段を制御してその出力電圧を変化させる手段であるとよい。
【0009】
この画像形成装置においてさらに、上記直流電力生成手段の出力側に平滑用コンデンサと、その平滑用コンデンサで平滑された出力電圧を検出する出力電圧検出手段とを設け、上記制御手段が、上記出力電圧検出手段によって検出される電圧値を監視しながら前記直流電力生成手段を制御してその出力電圧を変化させるようにするとよい。
整流出力を平滑コンデンサによって平滑することにより、リップルの小さい直流電圧として出力電圧を検出でき、その検出電圧を監視しながら、上記加熱手段の温度が所定の値になるように、上記直流電力生成手段を適切に制御することができる。
【0010】
また、これらの画像形成装置において、上記直流電力生成手段を、上記整流手段を第1の整流手段として、その出力回路の一方の極側にチョークコイルの一端を接続し、そのチョークコイルの他端をスイッチ手段を介して上記第1の整流手段の出力回路の他方の極側に接続し、上記チョークコイルとスイッチ手段との接続部から第2の整流手段を介して上記加熱手段へ直流電力を供給するように構成することができる。
これによって、上記直流電力生成手段を小さな電流容量の回路構成とし、ノイズの発生が少なく、且つ高い信頼性が得られるようにすることができる。
【0011】
前述した画像形成装置において、上記直流電力生成手段の出力側に、その出力電圧を検出する出力電圧検出手段を設け、上記制御手段が、その出力電圧検出手段によって検出される出力電圧が所定の電圧値以上にならないように上記直流電力生成手段を制御する機能を有するようにするのが望ましい。
これによって、過電圧による加熱手段の破損や絶縁破壊による不具合の発生などを防止することができる。
さらに、上記直流電力生成手段の出力電流を検出する電流検出手段を設け、上記制御手段が、その電流検出手段によって検出される電流値が所定値以下になるように上記直流電力生成手段を制御する機能を有するようにすると、装置全体の電力消費を基準値以下に抑えることができる。
【0012】
また、上記直流電力生成手段における上記スイッチ手段を第1のスイッチ手段として、上記第1の整流手段の出力回路の上記一方の極側に第2のスイッチ手段を介挿し、上記制御手段が、上記第1のスイッチのON/OFF動作を停止させても、上記温度検出手段によって検出される温度が所定の値より高い場合には、上記第2のスイッチ手段をOFFにする機能を有するようにするとさらによい。
これは、昇圧型チョッパのスイッチ素子である第1のスイッチ素子のON/OFF動作の停止によって昇圧型チョッパの動作を停止させて、出力電圧を交流入力電圧の実効値まで低下させても、加熱手段の温度が下がらない場合には、過熱の恐れがあるため、昇圧型チョッパの前段に設けた上記第2のスイッチ手段をOFFにして、加熱手段への給電を停止させることができ、安全性を高めることができる。
【0013】
さらに、上記直流電力生成手段における交流入力電圧を検出する入力電圧検出手段を設け、上記制御手段が、前記出力電圧検出手段によって検出される出力電圧と予め設定された目標電圧との差を演算し、その差と上記入力電圧検出手段によって検出される出力電圧との積から電流基準信号を演算し、その電流基準信号に基いて上記第1のスイッチ手段のON/OFFを制御して、上記直流電力生成手段における交流入力電流を正弦波状に制御しながら上記出力電圧を目標電圧に制御する機能を有するようにするのが望ましい。
このようにすれば、上記直流電力生成手段の交流入力電流が正弦波になるため、高力率の制御が可能になる。
【0014】
また、上記定着手段が定着動作をしていないときに保温に必要な上記加熱手段の消費電力をWs、交流電源からの交流電圧の最大値をVmaxとしたとき、上記加熱手段に印加する電圧EがVmax×√2のとき、上記加熱手段として、その消費電力Wが、W≦Wsとなる加熱手段を用いるとよい。
上記加熱手段に印加する電圧EがVmax×√2のときは、定着装置が定着動作をしておらず、上記直流電力生成手段は昇圧型チョッパとしての動作を停止しているが、交流入力電圧の実効値に相当する出力電圧を上記加熱手段に印加し、その加熱手段の熱損失を補って保温する必要がある。出力電圧がこの電圧Eのときに、上記加熱手段として、その消費電力が保温に必要な消費電力Ws以下になる加熱手段を用いることによって、第2のスイッチ素子を設けなくても、加熱手段の過熱を防止することがことができ、簡素な構成で信頼性を高めることができる。
【0015】
あるいは、当該画像形成装置が消費できる最大電力をWmax 、交流電源からの交流入力電圧をVinとしたときに、上記加熱手段に印加する電圧Eが、E≧(Vin×√2)×2のとき、上記加熱手段として、その消費電力が上記最大電力Wmaxとなる加熱手段を用いるようにしてもよい。
すなわち、上記直流電力生成手段の昇圧型チョッパとしての動作により、第1のスイッチ手段のスイッチングデューティが50%における出力電圧E=Vin×√2)×2又はそれ以上の出力電圧のときに、加熱手段の消費電力が上記最大電力をWmaxとなる加熱手段を用いることによって、平滑用コンデンサに蓄積されたエネルギーを用いて、許容入力最大電力以上の電力を加熱手段に供給し、温度の立ち上がりを早めることができる。
【0016】
または、当該画像形成装置が消費できる最大電力をWmaxとしたとき、上記直流電力生成手段によって出力される電圧が最大電圧Emaxのときに、上記加熱手段として、その消費電力が上記最大電力Wmaxとなるようにしてもよい。
このようにすれば、どのような状態においても、加熱手段の消費電力が装置の許容消費電力を越えることがなくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明による電子写真方式の画像形成装置の一実施形態における定着装置の加熱手段への電力供給に係わる部分だけを示すブロック回路図である。
この図1に示す定着装置は、図示しない定着ローラの内部に加熱手段14を内蔵し、その定着ローラの近傍にその表面の温度を検出する温度検出手段16を設けている。また、その加熱手段14への供給電力を目標温度と検出温度との差に応じて制御し、検出した加熱ローラの表面温度を所定の値に一定に維持するための制御手段17を設けている。その加熱手段14に供給される電力は、交流電源1からの交流の電力を直流電力生成手段20によって直流に整流・平滑した電力であり、制御手段17によって制御される。
【0018】
電子写真プロセスにより転写紙上に転写されたトナー画像は、上述した定着ローラに内蔵した加熱手段からの熱と図示しない加圧ローラ等の加圧手段からの圧力で、転写紙上に溶融して定着固定される。
この実施例においては、加熱手段14として例えば赤外線ヒータを、温度検出手段16としてサーミスタを、制御手段17としてCPU及びROM、RAM、I/O等からなるマイクロコンピュータを用いている。
そして、その加熱手段14の近傍には温度ヒューズ15を設け、制御手段17の故障等によって加熱手段14に電力が供給され続けても、異常に加熱して発煙や発火するのを防止する。
【0019】
また、制御手段17は、例えば温度検出手段16からの情報により上述した定着ローラの表面温度が異常な高温であると判断した場合は、交流電源1からの入力部に設けたリレー3の接点3a,3bをOFFにして、加熱手段14への電力供給を遮断する。
さらに、その制御手段17は、後述する出力電圧検出手段13によって検出される直流電圧生成手段20の出力電圧に基づいて、その直流電力生成手段20から加熱手段14に供給する電圧も制御し、加熱手段14の温度が目標温度になるように制御している。
【0020】
交流電源1からの入力部にはフィルタ2を設け、直流電力生成手段20からのノイズが交流電源1に影響しないようにする。
交流電源1は、50Hz又は60Hzの商用電源であり、そこからフィルタ2及びリレー3の接点3a,3bを介して直流電力生成手段20に交流を入力する。
フィルタ2は、抵抗又はコイルとコンデンサ(キャパシタ)からなる回路で、例えば交流電源1より入力される交流に対してローパスフィルタと電流制限の機能をなすものである。
【0021】
直流電力生成手段20において、交流電源1からフィルタ2とリレー3の接点3a,3bを経て入力される交流は、第1の整流手段4である全波整流回路で全波整流される。
ここで、図3に入力される交流の電圧波形を、図4に全波整流された電圧波形をそれぞれ示す。
直流電力生成手段20は、第1の整流手段4である全波整流回路、第2のスイッチ手段5であるトランジスタ、ノイズ吸収用コンデンサ6、入力電圧検出手段7、チョークコイル8、第1のスイッチ手段9であるトランジスタ、電流検出手段10、第2の整流手段11であるダイオード、平滑用コンデンサ12、および出力電圧検出手段13で構成されている。
【0022】
この第1の整流手段4である全波整流回路の一方の極側である正極側は、第2のスイッチ手段5であるトランジスタを介して、ノイズ吸収用コンデンサ6と入力電圧検出手段7およびチョークコイル8のそれぞれ一方の端子の接続点に接続され、ノイズ吸収用コンデンサ6と入力電圧検出手段7の他方の端子は第1の整流手段4の他方の極側である負極側に接続している。チョークコイル8の他方の端子は第1のスイッチ手段9であるトランジスタのコレクタ(FETの場合はドレイン)と第2の整流手段11であるダイオードのアノードに接続している。
【0023】
そして、第2の整流手段11であるダイオード11のカソードは、平滑用コンデンサ12と出力電圧検出手段13および加熱手段14のそれぞれ一方の端子の接続点に接続され、その平滑用コンデンサ12と出力電圧検出手段13の他方の端子は、第1のスイッチ手段9のエミッタ(FETの場合はソース)と共通接続され、電流検出手段10を介して第1の整流手段4の負極側に接続されている。また、加熱手段14の他方の端子は温度ヒューズ15を経て電流検出手段10を介して第1の整流手段4の負極側に接続している。
ここで、第2の整流手段11はトランジスタであってもよい。
【0024】
なお、この例では入力電圧検出手段7の負極側と第1のスイッチ手段9であるトランジスタのエミッタ側との間の第1の整流手段4の負極側のラインに電流検出手段10を介挿している。この電流検出手段10としては、0.1Ω以下の抵抗、あるいは電流検出コイルを用い、そこを流れる電流値に応じて発生する電圧を電流検出信号として制御手段17に入力させる。
入力電圧検出手段7と出力電圧検出手段13は、抵抗分割で降圧した電圧を制御回路17に入力するか、あるいはその電圧を一旦フォトカプラで絶縁して受光素子の抵抗値を電圧検出信号として制御回路17に入力される。制御手段17はまた、温度検出手段16による温度検出信号(サーミスタの場合その抵抗値)を入力し、第2のスイッチ手段5および第1のスイッチ手段9の各トランジスタのON/OFFを制御する。
【0025】
このように構成した直流電力生成手段20は昇圧型チョッパであり、第1のスイッチ手段(トランジスタ)9がONの時にチョークコイル8にエネルギーを蓄え、それがOFFの時に第2の整流手段11を介して平滑用コンデンサ12を充電する。
ここで、第1のスイッチ手段9のスイッチング周期をT、OFF時間をToff、平滑用コンデンサ12の平均電圧をE、入力電圧をVinとすると、この平均電圧Eは加熱手段14に供給する出力電圧であり、E=k(T/Toff)×Vin×√2と表せる。kは回路のインピーダンスで、負荷となる加熱手段14の抵抗値等により決まる係数であり、ここではk=1とし、さらに、T=5μS、Vin=100Vとすると、Toff=2.5μSのときにEは282Vとなる。
なお、Toffを小さくすれば、Eを限りなく大きくできそうであるが、実際に得られる昇圧比は5倍程度である。
【0026】
このように、制御手段17のマイクロコンピュータは、第1のスイッチ手段9のOFF時間Toffを制御することによって、加熱手段14に供給する出力電圧Eを連続的に変えることができ、温度検出手段16による加熱手段14の温度検出信号と、出力電圧検出手段13による出力電圧の検出値とに基づいた出力電圧Eを連続的に可変制御して加熱手段14の温度が目標値になるように制御することができる。
また、この制御手段17は、電流検出手段10によって検出した直流電力生成手段20の出力電流の値と予め設定した電流値とを比較して、その偏差に応じて第2のスイッチ手段9のOFF時間Toffを制御することにより、直流電力生成手段20から加熱手段14へ出力される電流を所定の値に制御することができるので、この発明による画像形成装置全体での消費電力を一層きめ細かく制御することができる。
【0027】
ところで、仮にこの直流電力生成手段20における平滑用コンデンサ12がなかったとした場合について説明する。この場合は、第1のスイッチ手段9の出力が直接加熱手段14に流れ、加熱手段14にはスイッチング周期T=5μS(周波数:20KHz)の大きなリプルのある波形の電圧が印加されることになるが、加熱手段14は発熱が目的であり、その熱時定数が交流電圧の周期より大きいので、このリプルは問題とならない。
【0028】
この場合も、加熱手段14の温度を温度検出手段16によって検出し、その目標温度と検出された温度との偏差に応じて、制御手段17が第2のスイッチ手段9のOFF時間Toffを増減し、目標の温度になるように制御することができる。しかも、平滑用コンデンサ12がないだけ低コストになり、小型化もできる。
平滑用コンデンサ12を備えた場合は、加熱手段14の温度と直流電力生成手段20の出力電圧との両方の情報を使った柔軟な制御が可能になり、高機能化を図ることができる。
【0029】
次に、この直流電力生成手段20の昇圧型チョッパにおいて、もし第1のスイチング手段9がOFFのままになった場合は、T/Toff=1になり、このときの出力電圧EをEminと表すと、Emin=Vin×√2であり、図4に示した全波整流波形の入力電圧の実効値が加熱手段14に印加されることになる。
そのため、第1の整流手段4の出力側に第2のスイッチ手段5を設け、加熱手段14の温度が所定値以上になった場合には、制御手段17がこの第2のスイッチ手段5をOFFして加熱手段14への電力供給を停止することができるようにしている。その結果、加熱手段14への電力供給を完全に断つことができるので、定着装置の温度を通常動作時に必要な温度(保温温度)より低い温度でも制御することが可能となり、エネルギーの消費を最小限に抑えることと安全性をより高めることができる。
【0030】
図2は、直流電力生成手段20における昇圧型チョッパの力率を改善するために制御手段17に設けた回路を説明するための図である。
この回路は、差動増幅器等の偏差演算器18、電圧制御増幅器21、掛算器22、比較器23、およびトランジスタ駆動回路24からなる。入力電圧検出手段7と電流検出手段10と出力電圧検出手段13は、図1によって説明している。
ここで、目標値E0と出力電圧検出値Eを偏差演算器18に入力させて差(正負も含む)ΔEをとり、その差ΔEを電圧制御増幅器21で増幅し、掛算器22で入力電圧検出手段からの全波整流波形の入力電圧と掛算して、電源位相と同期した誤差信号ΔVに変換する。その誤差信号ΔVを比較器23で電流検出手段10からの電流検出信号と比較し、その論理出力が1の場合、トランジスタ駆動回路24を介して第1のスイッチ手段9であるトランジスタをONし、そのトランジスタがONすると遅延時間を持って比較器23の論理出力が逆転する。
【0031】
これを繰り返すことにより、直流電力生成手段20おける昇圧型チョッパの入力電流は略入力電圧と同期し、それによって力率は略1に保たれると共に、高調波が殆どなくなる。
なお、以下の説明において、直流電力生成手段20からの出力電圧Eは141V(最小出力電圧Emin)から423V(最大出力電圧Emax)まで上述した昇圧型チョッパにより可変できるものとする。
【0032】
次に、この実施形態による具体的な動作特性とその作用効果について、図5を参照して説明する。
図5は、図1に示した直流電力生成手段20出力電圧Eと、赤外線ヒータ等の加熱手段14への供給電力Wとの関係を示す線図である。
この図5における曲線W1で示す特性で、制御手段17が加熱手段14への供給電力Wを制御できるならば、昇圧型チョッパの動作を停止して直流電力生成手段20の出力電圧Eが最小出力電圧Emin=141Vのとき、その曲線W1で示す特性から加熱手段14への供給電力Wは、保温に必要な消費電力である250W以下となり、定着装置の温度が所定値より上昇することがなくなる。
【0033】
そのため、昇圧型チョッパの入力段に第2のスイッチ手段5等を設ける必要がなくなるため、低コストで小型になり、且つスイッチ手段の動作に伴うノイズの発生がない定着装置とすることができる。
なお、もし、室温が高いなどの条件によって加熱手段14が所定の温度以上になった場合には、それを温度検出手段16が検出し、その温度検出信号に応じて制御手段17がリレー3を動作させてその接点3a,3bをOFFにすることによって、安全性を確保出来る。
【0034】
ところで、従来の定着装置では、例えば入力電圧Vinが100Vの場合、赤外線ヒータ等の加熱手段の電圧定格も100V(AC)で、定着装置が必要とする最大電力の容量を限度として加熱手段に電力を供給していた。また、例えば650Wのヒータと350Wのヒータを備えた定着装置を立ち上げる場合には、これら2本のヒータを同時に点灯し、定着動作時には1本のみあるいは2本のヒータを点灯制御する方法がとられていた。一方、定着動作をしない場合にも、熱損失があるため、ヒータを点滅させて保温制御していた。
【0035】
さらに、電子機器では、電気安全法規等で許容できる入力電力が決められており、国内の一般的事務所や家庭等の電源コンセントは100V(AC)で最大定格15Aとされていることから、交流電源から入力される交流電力をヒータ以外に使用しないとした場合でも、ヒータに供給される最大電力(以下、最大定格電力Wrと称する)は1500Wである。
しかし、この実施形態においては、加熱手段14に供給される電力は、上述した直流電力生成手段20における昇圧型チョッパの出力段に平滑用コンデンサ12を設けているので、この平滑用コンデンサ12に蓄積されたエネルギーを利用して、瞬間的に上記最大定格電力Wrである1500Wを超える電力を加熱手段14に供給することができる。
【0036】
すなわち、昇圧型チョッパのスイッチングデューティ(Duty)が50%のときに、加熱手段14に供給される電力Wが1500Wになる場合には、入力電圧Vinが100Vであることから、直流電力生成手段20の出力電圧Eは、E=100×√2×2=282Vとなり、その出力電圧E(V)と加熱手段14の供給電力Wとの関係は、図5における曲線W2で示す特性となる。この曲線W2の特性によれば、出力電圧EがEmin=141Vのときの加熱手段への供給電力Wは、W=375Wであり、Emax=423Vの場合は、W=3328Wとなる。
実際には、加熱手段14への供給電力Wが、W=3328Wとなるような大電力は使用しないが、画像形成装置に電源を投入した直後で、定着装置以外に電力を必要としないような場合には、瞬時であれば上記最大定格電力Wrである1500Wを超える電力を、昇圧型チョッパーの出力段の平滑用コンデンサ12に蓄積された電力によって加熱手段14へ供給することが可能であり、加熱手段14を急速に加熱して定着装置の立ち上げを短時間で行うことができる。
【0037】
次に、直流電力生成手段20を構成する昇圧型チョッパの出力電圧Eが最大出力電圧Emaxのときに、加熱手段14に供給される電力Wが、画像形成装置に許容される最大定格電力Wrである場合、すなわち、Emax=423V、W=Wr=1500Wから、直流電力生成手段20の出力電圧Eと加熱手段への供給電力Wとの関係は、図5における曲線W3で示す特性となる。
この曲線W3の特性によれば、定着装置立ち上げのときに最大定格電力Wrを加熱手段14に投入できるとすれば、入力電流を検出して電流制限する等の制御手段を用いることなく、最大出力電圧Emaxで最大定格電力Wrを加熱手段14に供給でき、その加熱手段14に供給する電力を制御するための構成が簡素になり、低コストで信頼性の高いものが得られる。
【0038】
また、直流電力生成手段20における昇圧型チョッパの動作を停止したときの出力電圧Eは、E=141Vとなることから、図5における曲線W3で示す特性から、加熱手段14に供給される電力Wは、W=167Wである。この電力は、上述した定着装置の保温に必要な消費電力Wsの250W以下であるため、昇圧型チョッパの入力回路を遮断するための第2のスイッチ手段5が不要になる。
したがって、加熱手段14として、これらの条件を満たす特性の加熱手段を用いるとよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明による画像形成装置は、定着装置の加熱手段の温度を目標温度に制御するために、その加熱手段に供給する直流電力を制御手段によって連続的に可変して制御することができるので、スイッチング制御に伴う交流入力電圧の大きな変動や雑音端子電圧の上昇、ノイズの発生等を防止することができ、加熱手段に流れる負荷電流の変動も小さくなるため、赤外線ヒータ等の加熱手段の長寿命化と、安全性も確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による画像形成装置の一実施形態における定着装置の加熱手段への電力供給に係わる部分の構成を示すブロック回路図である。
【図2】図1における制御手段に設ける直流電力生成手段の力率改善のための回路の例を示すブロック図である。
【図3】図1に示す交流電源から入力される交流電圧の波形を示す図である。
【図4】入力された交流が全波整流された場合の電圧波形を示す図である。
【図5】図1における直流電力生成手段の出力電圧と加熱手段に供給される電力との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1:交流電源 2:フィルタ
3:リレー 3a、3b:リレーの接点
4:第1の整流手段 5:第2のスイッチ手段
6:ノイズ吸収用コンデンサ 7:入力電圧検出手段
8:チョークコイル 9:第1のスイッチ手段
10:電流検出手段 11:第2の整流手段
12:平滑用コンデンサ 13:出力電圧検出手段
14:加熱手段 15:温度ヒューズ
16:温度検出手段 17:制御手段
18:偏差演算器 20:直流電力生成手段
21:電圧制御増幅器 22:掛算器
23:比較器 24:トランジスタ駆動回路
【発明の属する技術分野】
この発明は画像形成装置に関し、特に複写機やプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置における定着装置に内蔵するヒータ等の加熱手段の温度が所定値になるように制御する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置は、感光体とその周囲に設けられる帯電部、露光部、現像部、転写部等からなる作像部と、その転写部で転写紙に転写されたトナー像を熱と圧力により定着するための定着装置を備えている。その定着装置にはヒータを内蔵した定着ローラが設けられており、その定着ローラの温度を一定に保つためにヒータへ供給する電力を制御している。
この種の画像形成装置では、加熱手段であるヒータに大量の電力を供給して、ヒータを短時間で所定の温度に立ち上げることができ、且つヒータの温度を一定範囲に制御することができることが必要とされている。
【0003】
そのため、例えば、特許文献1には加熱手段への電力供給を主電源と補助電源で切り分け、補助電源のコンデンサに蓄積された電力を立上時に供給するようにしたものが開示されている。
また、特許文献2には複数のヒータへの電力供給タイミングを制御して、電圧変動妨害を軽減する構成としたものが、特許文献3にはヒータ負荷へパルス変調して電力を供給するようにしたものが、それぞれ開示されている。
さらに、特許文献4には力率改善のための昇圧型チョッパ回路を負荷への電力供給用に使用する例が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000―315567号公報
【特許文献2】
特開2001―22220号公報
【特許文献3】
特開2002―51467号公報
【特許文献4】
特公平7―89743号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術を適用して画像形成装置における定着装置の加熱手段に電力を供給する場合、次のような問題がある。
交流電力を直接ON/OFFして加熱手段に電力を供給する場合には、そのON/OFFによる電流変化が大きいため電圧変動を生じ、外部の蛍光灯にちらつきが発生する等の問題がある。また、加熱手段以外への電力供給が加熱手段への交流電力のON/OFFタイミングに支配され、電力の有効活用ができないという問題もある。
【0006】
また、交流電力を高周波でスイッチングして加熱手段に印加する電力を制御する場合には、雑音端子電圧が大きくなり、フィルタが大型で高コストになるということと、加熱手段にパルス電圧が印加されるのでその寿命が短くなるという問題もあった。
さらに、交流電力を所定の直流電圧に変換して、その直流電力をON/OFFして加熱手段に電力を供給する場合には、加熱手段に加わる電流変化が大きいため、その寿命が短くなるという問題があり、且つ直流電力をON/OFFすることによる大きなノイズが発生するという問題がある。
さらにまた、力率改善用の昇圧型チョッパ回路を、加熱手段への電力供給にそのまま使用すると、昇圧型チョッパ回路の出力電圧は入力電圧以下にはできないので、加熱手段を所定の温度に維持できないという問題がある。
【0007】
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、画像形成装置における定着装置に設けた加熱手段の温度を目標温度に維持するために、必要な電力を供給するように制御でき、それによって大きな電圧変動や雑音が発生することがなく、ヒータ等の加熱手段の寿命が短かくなることもなく、安全性も確保できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、加熱手段によりトナー像を加熱して用紙に定着する定着手段を備えた画像形成装置において、上記の目的を達成するため、交流電源からの交流を整流手段で整流して直流に変換して前記加熱手段に直流電力を供給するする直流電力生成手段と、上記加熱手段の温度を検出する温度検出手段と、その温度検出手段による検出温度が所定の値になるように、上記直流電力生成手段を制御してその出力電圧を変化させる制御手段とを設けたものである。
このようにすれば、交流電力の電流変化は温度変化に近い緩慢なものになるため、交流電力の電圧変動や大きな雑音端子電圧の発生、加熱手段の短寿命化、および大きなノイズの発生などの問題を解決できる。
その制御手段は、上記温度検出手段によって検出された温度と予め設定された目標温度との偏差に応じて上記直流電力生成手段を制御してその出力電圧を変化させる手段であるとよい。
【0009】
この画像形成装置においてさらに、上記直流電力生成手段の出力側に平滑用コンデンサと、その平滑用コンデンサで平滑された出力電圧を検出する出力電圧検出手段とを設け、上記制御手段が、上記出力電圧検出手段によって検出される電圧値を監視しながら前記直流電力生成手段を制御してその出力電圧を変化させるようにするとよい。
整流出力を平滑コンデンサによって平滑することにより、リップルの小さい直流電圧として出力電圧を検出でき、その検出電圧を監視しながら、上記加熱手段の温度が所定の値になるように、上記直流電力生成手段を適切に制御することができる。
【0010】
また、これらの画像形成装置において、上記直流電力生成手段を、上記整流手段を第1の整流手段として、その出力回路の一方の極側にチョークコイルの一端を接続し、そのチョークコイルの他端をスイッチ手段を介して上記第1の整流手段の出力回路の他方の極側に接続し、上記チョークコイルとスイッチ手段との接続部から第2の整流手段を介して上記加熱手段へ直流電力を供給するように構成することができる。
これによって、上記直流電力生成手段を小さな電流容量の回路構成とし、ノイズの発生が少なく、且つ高い信頼性が得られるようにすることができる。
【0011】
前述した画像形成装置において、上記直流電力生成手段の出力側に、その出力電圧を検出する出力電圧検出手段を設け、上記制御手段が、その出力電圧検出手段によって検出される出力電圧が所定の電圧値以上にならないように上記直流電力生成手段を制御する機能を有するようにするのが望ましい。
これによって、過電圧による加熱手段の破損や絶縁破壊による不具合の発生などを防止することができる。
さらに、上記直流電力生成手段の出力電流を検出する電流検出手段を設け、上記制御手段が、その電流検出手段によって検出される電流値が所定値以下になるように上記直流電力生成手段を制御する機能を有するようにすると、装置全体の電力消費を基準値以下に抑えることができる。
【0012】
また、上記直流電力生成手段における上記スイッチ手段を第1のスイッチ手段として、上記第1の整流手段の出力回路の上記一方の極側に第2のスイッチ手段を介挿し、上記制御手段が、上記第1のスイッチのON/OFF動作を停止させても、上記温度検出手段によって検出される温度が所定の値より高い場合には、上記第2のスイッチ手段をOFFにする機能を有するようにするとさらによい。
これは、昇圧型チョッパのスイッチ素子である第1のスイッチ素子のON/OFF動作の停止によって昇圧型チョッパの動作を停止させて、出力電圧を交流入力電圧の実効値まで低下させても、加熱手段の温度が下がらない場合には、過熱の恐れがあるため、昇圧型チョッパの前段に設けた上記第2のスイッチ手段をOFFにして、加熱手段への給電を停止させることができ、安全性を高めることができる。
【0013】
さらに、上記直流電力生成手段における交流入力電圧を検出する入力電圧検出手段を設け、上記制御手段が、前記出力電圧検出手段によって検出される出力電圧と予め設定された目標電圧との差を演算し、その差と上記入力電圧検出手段によって検出される出力電圧との積から電流基準信号を演算し、その電流基準信号に基いて上記第1のスイッチ手段のON/OFFを制御して、上記直流電力生成手段における交流入力電流を正弦波状に制御しながら上記出力電圧を目標電圧に制御する機能を有するようにするのが望ましい。
このようにすれば、上記直流電力生成手段の交流入力電流が正弦波になるため、高力率の制御が可能になる。
【0014】
また、上記定着手段が定着動作をしていないときに保温に必要な上記加熱手段の消費電力をWs、交流電源からの交流電圧の最大値をVmaxとしたとき、上記加熱手段に印加する電圧EがVmax×√2のとき、上記加熱手段として、その消費電力Wが、W≦Wsとなる加熱手段を用いるとよい。
上記加熱手段に印加する電圧EがVmax×√2のときは、定着装置が定着動作をしておらず、上記直流電力生成手段は昇圧型チョッパとしての動作を停止しているが、交流入力電圧の実効値に相当する出力電圧を上記加熱手段に印加し、その加熱手段の熱損失を補って保温する必要がある。出力電圧がこの電圧Eのときに、上記加熱手段として、その消費電力が保温に必要な消費電力Ws以下になる加熱手段を用いることによって、第2のスイッチ素子を設けなくても、加熱手段の過熱を防止することがことができ、簡素な構成で信頼性を高めることができる。
【0015】
あるいは、当該画像形成装置が消費できる最大電力をWmax 、交流電源からの交流入力電圧をVinとしたときに、上記加熱手段に印加する電圧Eが、E≧(Vin×√2)×2のとき、上記加熱手段として、その消費電力が上記最大電力Wmaxとなる加熱手段を用いるようにしてもよい。
すなわち、上記直流電力生成手段の昇圧型チョッパとしての動作により、第1のスイッチ手段のスイッチングデューティが50%における出力電圧E=Vin×√2)×2又はそれ以上の出力電圧のときに、加熱手段の消費電力が上記最大電力をWmaxとなる加熱手段を用いることによって、平滑用コンデンサに蓄積されたエネルギーを用いて、許容入力最大電力以上の電力を加熱手段に供給し、温度の立ち上がりを早めることができる。
【0016】
または、当該画像形成装置が消費できる最大電力をWmaxとしたとき、上記直流電力生成手段によって出力される電圧が最大電圧Emaxのときに、上記加熱手段として、その消費電力が上記最大電力Wmaxとなるようにしてもよい。
このようにすれば、どのような状態においても、加熱手段の消費電力が装置の許容消費電力を越えることがなくなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明による電子写真方式の画像形成装置の一実施形態における定着装置の加熱手段への電力供給に係わる部分だけを示すブロック回路図である。
この図1に示す定着装置は、図示しない定着ローラの内部に加熱手段14を内蔵し、その定着ローラの近傍にその表面の温度を検出する温度検出手段16を設けている。また、その加熱手段14への供給電力を目標温度と検出温度との差に応じて制御し、検出した加熱ローラの表面温度を所定の値に一定に維持するための制御手段17を設けている。その加熱手段14に供給される電力は、交流電源1からの交流の電力を直流電力生成手段20によって直流に整流・平滑した電力であり、制御手段17によって制御される。
【0018】
電子写真プロセスにより転写紙上に転写されたトナー画像は、上述した定着ローラに内蔵した加熱手段からの熱と図示しない加圧ローラ等の加圧手段からの圧力で、転写紙上に溶融して定着固定される。
この実施例においては、加熱手段14として例えば赤外線ヒータを、温度検出手段16としてサーミスタを、制御手段17としてCPU及びROM、RAM、I/O等からなるマイクロコンピュータを用いている。
そして、その加熱手段14の近傍には温度ヒューズ15を設け、制御手段17の故障等によって加熱手段14に電力が供給され続けても、異常に加熱して発煙や発火するのを防止する。
【0019】
また、制御手段17は、例えば温度検出手段16からの情報により上述した定着ローラの表面温度が異常な高温であると判断した場合は、交流電源1からの入力部に設けたリレー3の接点3a,3bをOFFにして、加熱手段14への電力供給を遮断する。
さらに、その制御手段17は、後述する出力電圧検出手段13によって検出される直流電圧生成手段20の出力電圧に基づいて、その直流電力生成手段20から加熱手段14に供給する電圧も制御し、加熱手段14の温度が目標温度になるように制御している。
【0020】
交流電源1からの入力部にはフィルタ2を設け、直流電力生成手段20からのノイズが交流電源1に影響しないようにする。
交流電源1は、50Hz又は60Hzの商用電源であり、そこからフィルタ2及びリレー3の接点3a,3bを介して直流電力生成手段20に交流を入力する。
フィルタ2は、抵抗又はコイルとコンデンサ(キャパシタ)からなる回路で、例えば交流電源1より入力される交流に対してローパスフィルタと電流制限の機能をなすものである。
【0021】
直流電力生成手段20において、交流電源1からフィルタ2とリレー3の接点3a,3bを経て入力される交流は、第1の整流手段4である全波整流回路で全波整流される。
ここで、図3に入力される交流の電圧波形を、図4に全波整流された電圧波形をそれぞれ示す。
直流電力生成手段20は、第1の整流手段4である全波整流回路、第2のスイッチ手段5であるトランジスタ、ノイズ吸収用コンデンサ6、入力電圧検出手段7、チョークコイル8、第1のスイッチ手段9であるトランジスタ、電流検出手段10、第2の整流手段11であるダイオード、平滑用コンデンサ12、および出力電圧検出手段13で構成されている。
【0022】
この第1の整流手段4である全波整流回路の一方の極側である正極側は、第2のスイッチ手段5であるトランジスタを介して、ノイズ吸収用コンデンサ6と入力電圧検出手段7およびチョークコイル8のそれぞれ一方の端子の接続点に接続され、ノイズ吸収用コンデンサ6と入力電圧検出手段7の他方の端子は第1の整流手段4の他方の極側である負極側に接続している。チョークコイル8の他方の端子は第1のスイッチ手段9であるトランジスタのコレクタ(FETの場合はドレイン)と第2の整流手段11であるダイオードのアノードに接続している。
【0023】
そして、第2の整流手段11であるダイオード11のカソードは、平滑用コンデンサ12と出力電圧検出手段13および加熱手段14のそれぞれ一方の端子の接続点に接続され、その平滑用コンデンサ12と出力電圧検出手段13の他方の端子は、第1のスイッチ手段9のエミッタ(FETの場合はソース)と共通接続され、電流検出手段10を介して第1の整流手段4の負極側に接続されている。また、加熱手段14の他方の端子は温度ヒューズ15を経て電流検出手段10を介して第1の整流手段4の負極側に接続している。
ここで、第2の整流手段11はトランジスタであってもよい。
【0024】
なお、この例では入力電圧検出手段7の負極側と第1のスイッチ手段9であるトランジスタのエミッタ側との間の第1の整流手段4の負極側のラインに電流検出手段10を介挿している。この電流検出手段10としては、0.1Ω以下の抵抗、あるいは電流検出コイルを用い、そこを流れる電流値に応じて発生する電圧を電流検出信号として制御手段17に入力させる。
入力電圧検出手段7と出力電圧検出手段13は、抵抗分割で降圧した電圧を制御回路17に入力するか、あるいはその電圧を一旦フォトカプラで絶縁して受光素子の抵抗値を電圧検出信号として制御回路17に入力される。制御手段17はまた、温度検出手段16による温度検出信号(サーミスタの場合その抵抗値)を入力し、第2のスイッチ手段5および第1のスイッチ手段9の各トランジスタのON/OFFを制御する。
【0025】
このように構成した直流電力生成手段20は昇圧型チョッパであり、第1のスイッチ手段(トランジスタ)9がONの時にチョークコイル8にエネルギーを蓄え、それがOFFの時に第2の整流手段11を介して平滑用コンデンサ12を充電する。
ここで、第1のスイッチ手段9のスイッチング周期をT、OFF時間をToff、平滑用コンデンサ12の平均電圧をE、入力電圧をVinとすると、この平均電圧Eは加熱手段14に供給する出力電圧であり、E=k(T/Toff)×Vin×√2と表せる。kは回路のインピーダンスで、負荷となる加熱手段14の抵抗値等により決まる係数であり、ここではk=1とし、さらに、T=5μS、Vin=100Vとすると、Toff=2.5μSのときにEは282Vとなる。
なお、Toffを小さくすれば、Eを限りなく大きくできそうであるが、実際に得られる昇圧比は5倍程度である。
【0026】
このように、制御手段17のマイクロコンピュータは、第1のスイッチ手段9のOFF時間Toffを制御することによって、加熱手段14に供給する出力電圧Eを連続的に変えることができ、温度検出手段16による加熱手段14の温度検出信号と、出力電圧検出手段13による出力電圧の検出値とに基づいた出力電圧Eを連続的に可変制御して加熱手段14の温度が目標値になるように制御することができる。
また、この制御手段17は、電流検出手段10によって検出した直流電力生成手段20の出力電流の値と予め設定した電流値とを比較して、その偏差に応じて第2のスイッチ手段9のOFF時間Toffを制御することにより、直流電力生成手段20から加熱手段14へ出力される電流を所定の値に制御することができるので、この発明による画像形成装置全体での消費電力を一層きめ細かく制御することができる。
【0027】
ところで、仮にこの直流電力生成手段20における平滑用コンデンサ12がなかったとした場合について説明する。この場合は、第1のスイッチ手段9の出力が直接加熱手段14に流れ、加熱手段14にはスイッチング周期T=5μS(周波数:20KHz)の大きなリプルのある波形の電圧が印加されることになるが、加熱手段14は発熱が目的であり、その熱時定数が交流電圧の周期より大きいので、このリプルは問題とならない。
【0028】
この場合も、加熱手段14の温度を温度検出手段16によって検出し、その目標温度と検出された温度との偏差に応じて、制御手段17が第2のスイッチ手段9のOFF時間Toffを増減し、目標の温度になるように制御することができる。しかも、平滑用コンデンサ12がないだけ低コストになり、小型化もできる。
平滑用コンデンサ12を備えた場合は、加熱手段14の温度と直流電力生成手段20の出力電圧との両方の情報を使った柔軟な制御が可能になり、高機能化を図ることができる。
【0029】
次に、この直流電力生成手段20の昇圧型チョッパにおいて、もし第1のスイチング手段9がOFFのままになった場合は、T/Toff=1になり、このときの出力電圧EをEminと表すと、Emin=Vin×√2であり、図4に示した全波整流波形の入力電圧の実効値が加熱手段14に印加されることになる。
そのため、第1の整流手段4の出力側に第2のスイッチ手段5を設け、加熱手段14の温度が所定値以上になった場合には、制御手段17がこの第2のスイッチ手段5をOFFして加熱手段14への電力供給を停止することができるようにしている。その結果、加熱手段14への電力供給を完全に断つことができるので、定着装置の温度を通常動作時に必要な温度(保温温度)より低い温度でも制御することが可能となり、エネルギーの消費を最小限に抑えることと安全性をより高めることができる。
【0030】
図2は、直流電力生成手段20における昇圧型チョッパの力率を改善するために制御手段17に設けた回路を説明するための図である。
この回路は、差動増幅器等の偏差演算器18、電圧制御増幅器21、掛算器22、比較器23、およびトランジスタ駆動回路24からなる。入力電圧検出手段7と電流検出手段10と出力電圧検出手段13は、図1によって説明している。
ここで、目標値E0と出力電圧検出値Eを偏差演算器18に入力させて差(正負も含む)ΔEをとり、その差ΔEを電圧制御増幅器21で増幅し、掛算器22で入力電圧検出手段からの全波整流波形の入力電圧と掛算して、電源位相と同期した誤差信号ΔVに変換する。その誤差信号ΔVを比較器23で電流検出手段10からの電流検出信号と比較し、その論理出力が1の場合、トランジスタ駆動回路24を介して第1のスイッチ手段9であるトランジスタをONし、そのトランジスタがONすると遅延時間を持って比較器23の論理出力が逆転する。
【0031】
これを繰り返すことにより、直流電力生成手段20おける昇圧型チョッパの入力電流は略入力電圧と同期し、それによって力率は略1に保たれると共に、高調波が殆どなくなる。
なお、以下の説明において、直流電力生成手段20からの出力電圧Eは141V(最小出力電圧Emin)から423V(最大出力電圧Emax)まで上述した昇圧型チョッパにより可変できるものとする。
【0032】
次に、この実施形態による具体的な動作特性とその作用効果について、図5を参照して説明する。
図5は、図1に示した直流電力生成手段20出力電圧Eと、赤外線ヒータ等の加熱手段14への供給電力Wとの関係を示す線図である。
この図5における曲線W1で示す特性で、制御手段17が加熱手段14への供給電力Wを制御できるならば、昇圧型チョッパの動作を停止して直流電力生成手段20の出力電圧Eが最小出力電圧Emin=141Vのとき、その曲線W1で示す特性から加熱手段14への供給電力Wは、保温に必要な消費電力である250W以下となり、定着装置の温度が所定値より上昇することがなくなる。
【0033】
そのため、昇圧型チョッパの入力段に第2のスイッチ手段5等を設ける必要がなくなるため、低コストで小型になり、且つスイッチ手段の動作に伴うノイズの発生がない定着装置とすることができる。
なお、もし、室温が高いなどの条件によって加熱手段14が所定の温度以上になった場合には、それを温度検出手段16が検出し、その温度検出信号に応じて制御手段17がリレー3を動作させてその接点3a,3bをOFFにすることによって、安全性を確保出来る。
【0034】
ところで、従来の定着装置では、例えば入力電圧Vinが100Vの場合、赤外線ヒータ等の加熱手段の電圧定格も100V(AC)で、定着装置が必要とする最大電力の容量を限度として加熱手段に電力を供給していた。また、例えば650Wのヒータと350Wのヒータを備えた定着装置を立ち上げる場合には、これら2本のヒータを同時に点灯し、定着動作時には1本のみあるいは2本のヒータを点灯制御する方法がとられていた。一方、定着動作をしない場合にも、熱損失があるため、ヒータを点滅させて保温制御していた。
【0035】
さらに、電子機器では、電気安全法規等で許容できる入力電力が決められており、国内の一般的事務所や家庭等の電源コンセントは100V(AC)で最大定格15Aとされていることから、交流電源から入力される交流電力をヒータ以外に使用しないとした場合でも、ヒータに供給される最大電力(以下、最大定格電力Wrと称する)は1500Wである。
しかし、この実施形態においては、加熱手段14に供給される電力は、上述した直流電力生成手段20における昇圧型チョッパの出力段に平滑用コンデンサ12を設けているので、この平滑用コンデンサ12に蓄積されたエネルギーを利用して、瞬間的に上記最大定格電力Wrである1500Wを超える電力を加熱手段14に供給することができる。
【0036】
すなわち、昇圧型チョッパのスイッチングデューティ(Duty)が50%のときに、加熱手段14に供給される電力Wが1500Wになる場合には、入力電圧Vinが100Vであることから、直流電力生成手段20の出力電圧Eは、E=100×√2×2=282Vとなり、その出力電圧E(V)と加熱手段14の供給電力Wとの関係は、図5における曲線W2で示す特性となる。この曲線W2の特性によれば、出力電圧EがEmin=141Vのときの加熱手段への供給電力Wは、W=375Wであり、Emax=423Vの場合は、W=3328Wとなる。
実際には、加熱手段14への供給電力Wが、W=3328Wとなるような大電力は使用しないが、画像形成装置に電源を投入した直後で、定着装置以外に電力を必要としないような場合には、瞬時であれば上記最大定格電力Wrである1500Wを超える電力を、昇圧型チョッパーの出力段の平滑用コンデンサ12に蓄積された電力によって加熱手段14へ供給することが可能であり、加熱手段14を急速に加熱して定着装置の立ち上げを短時間で行うことができる。
【0037】
次に、直流電力生成手段20を構成する昇圧型チョッパの出力電圧Eが最大出力電圧Emaxのときに、加熱手段14に供給される電力Wが、画像形成装置に許容される最大定格電力Wrである場合、すなわち、Emax=423V、W=Wr=1500Wから、直流電力生成手段20の出力電圧Eと加熱手段への供給電力Wとの関係は、図5における曲線W3で示す特性となる。
この曲線W3の特性によれば、定着装置立ち上げのときに最大定格電力Wrを加熱手段14に投入できるとすれば、入力電流を検出して電流制限する等の制御手段を用いることなく、最大出力電圧Emaxで最大定格電力Wrを加熱手段14に供給でき、その加熱手段14に供給する電力を制御するための構成が簡素になり、低コストで信頼性の高いものが得られる。
【0038】
また、直流電力生成手段20における昇圧型チョッパの動作を停止したときの出力電圧Eは、E=141Vとなることから、図5における曲線W3で示す特性から、加熱手段14に供給される電力Wは、W=167Wである。この電力は、上述した定着装置の保温に必要な消費電力Wsの250W以下であるため、昇圧型チョッパの入力回路を遮断するための第2のスイッチ手段5が不要になる。
したがって、加熱手段14として、これらの条件を満たす特性の加熱手段を用いるとよい。
【0039】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明による画像形成装置は、定着装置の加熱手段の温度を目標温度に制御するために、その加熱手段に供給する直流電力を制御手段によって連続的に可変して制御することができるので、スイッチング制御に伴う交流入力電圧の大きな変動や雑音端子電圧の上昇、ノイズの発生等を防止することができ、加熱手段に流れる負荷電流の変動も小さくなるため、赤外線ヒータ等の加熱手段の長寿命化と、安全性も確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による画像形成装置の一実施形態における定着装置の加熱手段への電力供給に係わる部分の構成を示すブロック回路図である。
【図2】図1における制御手段に設ける直流電力生成手段の力率改善のための回路の例を示すブロック図である。
【図3】図1に示す交流電源から入力される交流電圧の波形を示す図である。
【図4】入力された交流が全波整流された場合の電圧波形を示す図である。
【図5】図1における直流電力生成手段の出力電圧と加熱手段に供給される電力との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1:交流電源 2:フィルタ
3:リレー 3a、3b:リレーの接点
4:第1の整流手段 5:第2のスイッチ手段
6:ノイズ吸収用コンデンサ 7:入力電圧検出手段
8:チョークコイル 9:第1のスイッチ手段
10:電流検出手段 11:第2の整流手段
12:平滑用コンデンサ 13:出力電圧検出手段
14:加熱手段 15:温度ヒューズ
16:温度検出手段 17:制御手段
18:偏差演算器 20:直流電力生成手段
21:電圧制御増幅器 22:掛算器
23:比較器 24:トランジスタ駆動回路
Claims (11)
- 加熱手段によりトナー像を加熱して用紙に定着する定着手段を備えた画像形成装置において、
交流電源からの交流を整流手段で整流して直流に変換して前記加熱手段に直流電力を供給するする直流電力生成手段と、
前記加熱手段の温度を検出する温度検出手段と、
該温度検出手段による検出温度が所定の値になるように、前記直流電力生成手段を制御してその出力電圧を変化させる制御手段と
を設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1記載の画像形成装置において、
前記制御手段は、前記温度検出手段によって検出された温度と予め設定された目標温度との偏差に応じて前記直流電力生成手段を制御してその出力電圧を変化させる手段であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2記載の画像形成装置において
前記直流電力生成手段の出力側に平滑用コンデンサと、該平滑用コンデンサで平滑された出力電圧を検出する出力電圧検出手段とを設け、
前記制御手段は、前記出力電圧検出手段によって検出される電圧値を監視しながら前記直流電力生成手段を制御してその出力電圧を変化させることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記直流電力生成手段は、前記整流手段を第1の整流手段として、その出力回路の一方の極側にチョークコイルの一端を接続し、該チョークコイルの他端をスイッチ手段を介して前記第1の整流手段の出力回路の他方の極側に接続し、前記チョークコイルと前記スイッチ手段との接続部から第2の整流手段を介して前記加熱手段へ直流電力を供給するように構成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2記載の画像形成装置において、
前記直流生成手段の出力側に、前記出力電圧を検出する出力電圧検出手段を設け、
前記制御手段は、前記出力電圧検出手段によって検出される出力電圧が所定の電圧値以上にならないように前記直流電力生成手段を制御する機能を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記直流電力生成手段の出力電流を検出する電流検出手段を設け、
前記制御手段が、前記電流検出手段によって検出される電流値が所定値以下になるように前記直流電力生成手段を制御する機能を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4記載の画像形成装置において、
前記直流電力生成手段における前記スイッチ手段を第1のスイッチ手段として、前記第1の整流手段の出力回路の前記一方の極側に第2のスイッチ手段を介挿し、
前記制御手段が、前記第1のスイッチのON/OFF動作を停止させても、前記温度検出手段によって検出される温度が所定の値より高い場合には、前記第2のスイッチ手段をOFFにする機能を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項3記載の画像形成装置において、
前記直流電力生成手段における交流入力電圧を検出する入力電圧検出手段を設け、
前記制御手段が、前記出力電圧検出手段によって検出される出力電圧と予め設定された目標電圧との差を演算し、その差と前記入力電圧検出手段によって検出される出力電圧との積から電流基準信号を演算し、その電流基準信号に基いて前記第1のスイッチ手段のON/OFFを制御して、前記直流電力生成手段における交流入力電流を正弦波状に制御しながら前記出力電圧を前記目標電圧に制御する機能を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4記載の画像形成装置において、
前記定着手段が定着動作をしていないときに必要な前記加熱手段の消費電力をWs、交流電源からの交流電圧の最大値をVmaxとしたとき、前記加熱手段に印加する電圧EがVmax×√2のとき、前記加熱手段として、その消費電力Wが、W≦Wsとなる加熱手段を用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4記載の画像形成装置において、
当該画像形成装置が消費できる最大電力をWmax 、交流電源からの交流入力電圧をVinとしたときに、前記加熱手段に印加する電圧Eが、E≧(Vin×√2)×2のとき、前記加熱手段として、その消費電力が前記最大電力Wmaxとなる加熱手段を用いたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4記載の画像形成装置において、
当該画像形成装置が消費できる最大電力をWmaxとしたとき、前記直流電力生成手段によって出力される電圧が最大電圧Emaxのときに、前記加熱手段として、その消費電力が前記最大電力がWmaxとなる加熱手段を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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JP2003030069A JP2004240219A (ja) | 2003-02-06 | 2003-02-06 | 画像形成装置 |
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