JP2004238180A - Lng船運用管理方法およびシステム - Google Patents

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耕一郎 池田
Kazumi Sakamoto
和己 坂本
Hiroko Ninomiya
裕子 二宮
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Abstract

【課題】配船計画を迅速に作成し、実運用時の計画変更も容易なLNG船運用管理方法およびシステムを提供する。
【解決手段】運用管理装置24は、LNG船11によって輸送するLNGを複数の受入基地で受入れる多港揚げを含む配船計画を、LNG受入基地12A,12B、LNG受入ベース基地15およびLNG出荷基地13A,13Bとの情報通信やデータベースへの情報蓄積を利用して作成し、作成した配船計画や、LNGの荷揚量およびLNGタンクの残量などの算出結果を、情報通信で通知する。さまざまな制約条件を満たす配船計画を迅速かつ容易に作成することができる。実運用時には、各LNG船11の現在位置の通知を受け、計画変更が必要になれば、データベースと情報通信とを利用して、容易に変更し、通知することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、LNGを海外のLNG出荷基地からLNG受入基地まで輸送するLNG船についてのLNG船運用管理方法およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図12に示すような形態で、LNGの輸送が行われている。LNG船1は、国内で都市ガスの原料や火力発電所の燃料として使用される天然ガスを、臨海部に設けられるLNG受入基地2A,2B,2Cに、東南アジア地域などに存在するLNG出荷基地3A,3Bから輸送する。LNG出荷基地3A,3Bでは、産出する天然ガスを液化し、約−160℃程度の極低温液体の形態に変化させて、専用のLNG船1に荷積みする。LNG船1は、予め作成される配船計画に従って、各LNG出荷基地3A,3Bと各LNG受入基地2A,2B,2Cとの間を運行する。
【0003】
LNG船1の配船計画は、基本的に、1つのLNG出荷基地3A,3Bで積込むLNGを、1つのLNG受入基地2A,2B,2Cに荷揚げするように輸送することを前提に、LNG出荷基地3A,3B、LNG船1およびLNG受入基地2A,2B,2Cのさまざまな制約条件を満足するように計画する必要がある。LNG出荷基地3A,3Bの制約条件としては、LNGの生産能力や貯蔵能力、LNG船1への荷積み能力などが含まれる。LNG船1の制約条件には、LNGの積載容量や運行速度などが含まれる。LNG受入基地2A,2B,2Cの制約条件には、LNGタンクの容量、LNGの需要量、LNG受入可能速度などが含まれる。
【0004】
各LNG受入基地2A,2B,2Cでは、LNGタンクにLNGを貯蔵して、LNG需要に従ってLNGタンクからLNGを供給する。LNGタンクに貯蔵しているLNGがなくなると、都市ガスや火力発電所に重大な問題を引き起す。したがって、LNGタンクにLNGが残存しているうちに、次のLNGを補給しなければならない。ただし、LNGには、LNG出荷基地3A,3B毎の性状の違い、特に比重の違いが存在する。このため、たとえば比較的軽いLNGの層の上に、比較的重いLNGを補給すると、上下の層が逆転するロールオーバという現象が起り易くなる。ロールオーバが生じると、多量のBOG(ボイルオフガス)が発生するおそれがあるので、ロールオーバの発生は極力避けなければならない。
【0005】
近年、各種商取引にいわゆるIT技術を導入し、従来は困難であった取引を可能にすることが提案されている。たとえば、所定期間の契約に基づく固定取引を基本とするLNGなどの商品取引に、スポット取引を割込ませる取引調整の装置、システム、方法などの提案がなされている(たとえば特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−24496号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
LNG船1の配船計画の作成は、前述のような制約条件を含むさまざまな条件をできるだけ満たすように行う必要があり、多大な時間と労力をかける必要がある。しかも、LNGを確実に各LNG受入基地2A,2B,2Cに供給するために、たとえば1年前には配船計画を作成してLNG船1を確保しておかなければならない。しかも、LNG船1の実運用に際しては、天候の影響、LNG需要想定との差異、スポット船対応等、計画段階で全てを考慮することが不可能な事態が生じうるので、配船計画やLNGタンク計画に変更が生じた際にも、迅速に、配船および受入量の調整を行う必要がある。
【0008】
このため、従来は、LNG船1で輸送するLNGは全量を荷揚げする前提で配船計画を作成している。一船一港揚げに経済的なメリットがあるからである。LNGタンク計画としても、充分なLNGが残存している状態で、次のLNGを受入れるように余裕を持たせる必要がある。
【0009】
LNG受入基地2A,2B,2Cは、必ずしも同等のLNG需要を有するとは限らない。たとえばLNG受入基地2Aは、LNG受入基地2B,2Cに比較して大規模であると想定する。LNG船1は、技術的および経済的に適切なLNG積載能力を有するように建造されている。このLNG積載能力は、大規模な火力発電所や大都市への都市ガス供給などのLNG需要に応じる大規模なLNG受入基地2Aでは適切であっても、比較的小規模なLNG受入基地2B,2Cに対しては過大なものとなる。小規模なLNG受入基地2B,2Cにも、LNG船1に積載しているLNGの全量を荷揚げするので、LNG受入基地2B,2Cでは、LNG需要に比較して大容量のLNGタンクを使用し、LNGの受入間隔を大きくしなければならない。このような問題は、比較的小規模なLNG受入基地2B,2Cに対しては、複数のLNG受入基地2B,2Cに同時に寄港したり、大規模なLNG受入基地2Aに寄港すると同時に寄港するようにLNG船1を運行すれば解決する。このためには、多くの要因を考慮するLNG船1の配船計画を、迅速に作成することができるようにし、実運用時の計画変更も容易である必要がある。
【0010】
本発明の目的は、配船計画を迅速に作成し、実運用時の計画変更も容易なLNG船運用管理方法およびシステムを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、天然ガスを液化するLNG出荷基地から出荷されるLNGを輸送するLNG船を複数のLNG受入基地に対して運用するように管理する方法であって、
LNG出荷基地、LNG船およびLNG受入基地に関する情報についてデータベースを構築して、
該データベースには、各LNG受入基地のLNGタンク運用上の制約条件を含めておき、
各LNG受入基地でのLNGの需要予測に基づいて、各LNGタンクが制約条件を満たして運用されるように、各LNG船が受入基地に寄港するスケジュールで配船計画を作成し、
作成した配船計画中でLNG船が寄港する各LNG受入基地での荷揚量およびLNGタンク内のLNG在庫量を算出し、
LNG船の配船計画と、該配船計画に基づくLNG受入基地での荷揚量およびLNG在庫量とを、LNG船およびLNG受入基地に通知することを特徴とするLNG船運行管理方法である。
【0012】
本発明に従えば、天然ガスを液化するLNG出荷基地から出荷されるLNGを輸送するLNG船を複数のLNG受入基地に対して運用するように管理するために、データベースに含まれる情報と情報通信網を介して入力される情報とに基づいてLNG船の配船計画を、容易かつ迅速に行うことができる。データベースには、LNG出荷基地、LNG船およびLNG受入基地に関する情報について構築し、各LNG受入基地のLNGタンク運用上の制約条件を含めるので、さまざまな制約条件を満たすような配船計画を容易に作成することができる。各LNG受入基地でのLNGの需要予測が入力されるので、各LNG受入基地の特性に応じて適切な配船計画を作成することができる。作成した配船計画中でLNG船が寄港する各LNG受入基地での荷揚量およびLNGタンク内のLNG在庫量を算出し、LNG船の配船計画と、該配船計画に基づくLNG受入基地での荷揚量およびLNG在庫量とを、LNG船およびLNG受入基地に通知するので、LNG船やLNG受入基地でも必要な情報を容易に取得することができる。
【0013】
また本発明で、前記LNG船の配船計画は、複数のLNG受入基地に寄港するか単独のLNG受入基地に寄港するかを、LNG船が運行する時期を基準に、選択して作成することを特徴とする。
【0014】
本発明に従えば、LNG船の配船計画の作成に当って、複数のLNG受入基地に寄港するか単独のLNG受入基地に寄港するかを、LNG船が運行する時期を基準に選択するので、比較的小規模なLNG受入基地に寄港する場合には複数のLNG受入基地に寄港する多港揚げ運用も可能となる。LNGの需要予測などに基づいて、適切な配船計画を作成することができる。
【0015】
また本発明で、前記複数のLNG受入基地には、LNGの荷揚量の大部分を占めるベース基地が含まれ、
前記LNG船の配船計画は、該ベース基地と前記LNG出荷基地との間のLNG輸送を中心に作成されることを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、LNGの荷揚量の大部分を占める大規模なLNG受入基地をベース基地として、LNGをベース基地に輸送することを中心としてLNG船の配船計画を作成するので、ベース基地とともに比較的小規模のLNG受入基地に高頻度に寄港させることができ、小規模のLNG受入基地でのLNGタンク容量を小さくすることができる。
【0017】
また本発明で、前記各LNG受入基地では、通知される前記LNG船の配船計画と前記荷揚量およびLNG在庫量とに基づいて、該LNG受入基地でLNGタンクの運用を所望のように行いうるか否かについて判断し、所望のように行いえないと判断するときに、前記配船計画の再作成を求めることを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、作成されたLNG船の配船計画や荷揚量およびLNG在庫量についての情報が通知されると、各LNG受入基地でLNGタンクの運用を所望のように行いうるか否かについて判断し、所望のように行いえないと判断するときに、前記配船計画の再作成を求めるので、各LNG受入基地が満足しうるような配船計画を作成することができる。
【0019】
また本発明で、前記複数のLNG受入基地は、異なる事業者によってそれぞれ設けられ、
前記データベースの構築から前記通知までを、各事業者から独立している事業者が行うことを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、データベースに基づいてLNG船の配船計画を作成して各LNG受入基地に通知する事業者は、各LNG受入基地を設置している事業者から独立しているので、各LNG受入基地に対して公平な立場で、LNG船の配船計画を作成すると期待することができる。
【0021】
また本発明で、前記LNG船の配船計画は、該LNG船に前記LNG出荷基地から供給されるLNGの比重が寄港するLNG受入基地のLNGタンクに、荷揚時点で在庫しているLNGの比重より大きくなって予め予想されるロールオーバの可能性が高まらないように、作成することを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、データベースや情報通信網を利用してLNG船の配船計画を作成し、比較的小規模なLNG受入基地には、LNG船が寄港する頻度を高めることができるけれども、異なるLNG出荷基地からの性状が異なるLNGを受入れる可能性も高くなる。性状、特に比重が異なるLNGの組合せでは、LNGタンクにLNGを追加する際に、ロールオーバが生じるおそれがある。LNG船の配船計画では、ロールオーバの可能性が高まらないようにすることができる。
【0023】
さらに本発明は、天然ガスを液化するLNG出荷基地から出荷されるLNGを輸送するLNG船を複数のLNG受入基地に対して運用するように管理するシステムであって、
端末装置と、
運用管理センタに設置される管理装置とを含み、
該管理装置は、
LNG出荷基地、LNG船およびLNG受入基地に関する情報について、各LNG受入基地のLNGタンク運用上の制約条件を含めて情報を収集して蓄積するデータベース手段と、
端末装置を介して入力される各LNG受入基地でのLNGの需要予測に基づいて、各LNGタンクが制約条件を満たして運用されるように、各LNG船が受入基地に寄港するスケジュールで配船計画を作成する配船計画作成手段と、
配船計画作成手段によって作成される配船計画中で、LNG船が寄港する各LNG受入基地での荷揚量およびLNGタンク内のLNG在庫量を算出するLNG量算出手段と、
端末装置を介して各LNG受入基地でのLNGの需要予測を入力し、配船計画作成手段によって作成されるLNG船の配船計画、ならびに該配船計画に基づくLNG受入基地での荷揚量およびLNG在庫量を、端末装置を介してLNG船およびLNG受入基地に通知する情報通信手段とを含むことを特徴とするLNG船運行管理システムである。
【0024】
本発明に従えば、LNG船運行管理システムは、天然ガスを液化するLNG出荷基地から出荷されるLNGを輸送するLNG船を複数のLNG受入基地に対して運用するように管理するシステムであって、端末装置と管理装置とを含む。管理装置は、運用管理センタに設置され、データベース手段と、配船計画作成手段と、LNG量算出手段と、情報通信手段とを含む。データベース手段には、LNG出荷基地、LNG船およびLNG受入基地に関する情報について、各LNG受入基地のLNGタンク運用上の制約条件を含めて情報を収集して蓄積するので、LNG船の配船計画を作成するために必要なさまざまな制約条件などを、参照しやすい形の情報として蓄積しておくことができる。配船計画作成手段は、端末装置を介して入力される各LNG受入基地でのLNGの需要予測に基づいて、各LNGタンクが制約条件を満たして運用されるように、各LNG船が受入基地に寄港するスケジュールで配船計画を作成するので、さまざまな制約条件を満たす配船計画を容易に作成することができる。LNG量算出手段は、配船計画作成手段によって作成される配船計画中で、LNG船が寄港する各LNG受入基地での荷揚量およびLNGタンク内のLNG在庫量を算出するので、LNG船がLNG受入基地に寄港して荷揚げするLNGに関する情報をLNG量として算出することができる。情報通信手段は、端末装置を介して各LNG受入基地でのLNGの需要予測を入力し、配船計画作成手段によって作成されるLNG船の配船計画、ならびに該配船計画に基づくLNG受入基地での荷揚量およびLNG在庫量を、端末装置を介してLNG船およびLNG受入基地に通知するので、各LNG受入基地との情報の入出力を迅速かつ容易に行うことができ、多港揚げを含むLNG船の配船計画の作成や、実運用に伴う変更なども、迅速かつ容易に行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態であるLNG船運用管理システム10の概略的な構成を示す。図1(a)は計画時、図1(b)は実運用時の構成を示す。本実施形態では、LNG船11の運用について、複数のLNG受入基地12A,12Bと、LNG出荷基地13A,13Bとともに、運用管理センタ14を設置し、LNG受入ベース基地15を定めて、配船計画を作成する。運用管理センタ14は、LNG受入基地12A,12BやLNG受入ベース基地15のいずれかに設置したり、いずれからも独立した場所に設置することもできる。運用管理センタ14と各LNG受入基地12A,12BおよびLNG受入ベース基地15との間は、図示は省略しているけれども、インターネットなどの情報通信網によって、情報通信が可能な状態で相互に接続されている。情報通信網は、国外のLNG出荷基地13A,13BやLNG船11にも接続される。なお、情報通信網を介して情報通信を行うばかりではなく、書類の配送や電話連絡などで情報を伝達することもできる。
【0026】
情報通信網を介して相互に接続されるLNG船11、LNG受入基地12A,12B、LNG出荷基地13A,13B、運用管理センタ14およびLNG受入ベース基地15には、船舶用端末装置21、受入基地用端末装置22、出荷基地用端末装置23、運用管理装置24および受入ベース基地用端末装置25がそれぞれ設けられている。
【0027】
図1(a)に示すように、計画時には、▲1▼から▲6▼として示すような情報が通信される。ただし、▲1▼から▲6▼の番号は、必ずしも情報を通信する順序を示すものではない。
【0028】
すなわち、LNG出荷基地13A,13Bの出荷基地用端末装置23と運用管理センタ14の運用管理装置24との間では、情報通信網を介して、▲1▼および▲2▼で示す情報が入出力される。運用管理センタ14の運用管理装置24を中心として想定すると、▲1▼としては、当初LNG船入出港スケジュールおよび代表LNG組成を含む情報が入力される。LNG船入出港スケジュールは、各LNG出荷基地13A,13BからのLNG供給能力に基づいて設定される。代表LNGの組成は、LNGの主成分であるメタンの含有量とその他の成分の含有量とに関連し、特にLNGの比重に関連している情報である。▲2▼としては、運用管理センタ14の運用管理装置24からLNG出荷基地13A,13Bの出荷基地用端末装置23へ、当初LNG船入出港スケジュールの変更要求の有無および変更依頼内容が通知される。
【0029】
LNG受入基地12A,12Bの受入基地用端末装置22と運用管理センタ14の運用管理装置24との間では、情報通信網を介して、▲3▼および▲4▼で示す情報が入出力される。▲3▼としては、LNGタンク情報、需要想定、タンク運用方法、LNG船着桟可否情報、受入基地側の希望LNG船入港日および荷降ろし量、スポット船等の当システムが運用管理するLNG船以外の受入日および受入量、LNG組成などの情報が入力される。LNGタンク情報としては、タンク容量や断熱性能が含まれる。タンク運用方法としては、後述するようなタンク管理下限、タンク管理上限およびタンク在庫量初期値などが含まれる。▲4▼としては、LNG船の入港可能日、LNGタンク在庫量予測値、想定タンク運用方法に対する最適LNG船入港日および荷降ろし量、LNG受入時のロールオーバチェック結果などの情報が出力される。
【0030】
LNG受入ベース基地15の受入ベース基地用端末装置25と運用管理センタ14の運用管理装置24との間では、情報通信網を介して、▲5▼および▲6▼で示す情報が入出力される。▲5▼としては、LNGタンク情報、需要想定、タンク運用方法、LNG船情報、受入基地側の希望LNG船入港日および荷降ろし量、スポット船等の当システムが運用管理するLNG船以外の受入日および受入量、LNG組成などの情報が入力される。LNGタンク情報としては、タンク容量や断熱性能が含まれる。タンク運用方法としては、タンク管理下限、タンク管理上限およびタンク在庫量初期値などが含まれる。▲6▼としては、LNG船の入港可能日、LNGタンク在庫量予測値、想定タンク運用方法に対する最適LNG船入港日および荷降ろし量、LNG受入時のロールオーバチェック結果などの情報が出力される。
【0031】
図1(b)に示すように、実運用時には、▲7▼で示すようなLNG船11の船舶用端末装置21から情報通信網を介して現在位置情報が運用管理センタ14の運用管理装置24に入力される。その他、作成されているLNG船11の配船計画が円滑に達成されるように、情報の入出力が行われる。また計画変更などの必要が生じれば、迅速な変更と変更に伴う情報通信が行われる。
【0032】
図2は、図1のLNG船運用管理システム10で作成される配船計画に含まれるLNG船11の運用形態を示す。図2(a)は、LNG受入ベース基地15に寄港する前にLNG受入基地12Aに寄港するケースを示す。図2(b)は、LNG受入ベース基地15への寄港後にLNG受入基地12Aに寄港するケースを示す。図2(c)は、LNG受入ベース基地15には寄港しないで、複数の他のLNG受入基地12A,12Bに寄港するケースを示す。LNG船11の運用形態には、図12に示すような1箇所のみに寄港するケースとして、LNG受入ベース基地15のみに寄港するケースを含むことはもちろんである。比較的小規模なLNG受入基地12A,12Bに、他のLNG受入基地やLNG受入ベース基地15とともにLNG船11が寄港するようにすれば、荷降ろしの頻度を高めることができる。
【0033】
図3は、図1に示す運用管理センタ14の運用管理装置24の概略的な構成を示す。運用管理装置24は、情報通信網に接続されるサーバコンピュータであり、機能的に、データ入力部31、データベース部32、演算部33、演算結果出力部34および情報通信部35を含む。データ入力部31には、出荷基地入力画面部、受入基地入力画面部および受入ベース基地入力画面部が含まれ、各LNG出荷基地13A,13B、各LNG受入基地12A,12BおよびLNG受入ベース基地15から、図1(a)の▲1▼、▲3▼および▲5▼で示す入力をそれぞれ行う。データ入力部31には、ユーザID確認部も含まれ、情報の入出力時に、ユーザIDを確認し、正規のユーザIDが示されるときのみ、情報の入出力を許容する。
【0034】
各LNG受入基地12A,12BとLNG受入ベース基地15とは、異なる事業者によって設置される場合もあり、各事業者は、事業展開の対象地域は異なっていても同業者である場合が想定され、LNGの需要想定やタンク運用方法等の情報は、他の事業者には知られたくないものである。運用管理センタ14を独立した事業者が運営し、情報の秘密を充分なセキュリティ管理で保護すれば、各事業者は安心して充分な情報を提供し、精度や公平性の高い配船計画や演算を行うことができるので好ましい。
【0035】
データベース部32は、出荷基地関連データベース、受入基地関連データベース、受入ベース基地関連データベース、およびLNG船関連データベースを含み、各LNG出荷基地13A,13B、各LNG受入基地12A,12B、LNG受入ベース基地15および各LNG船11に関連する制約条件などの情報を、それぞれ蓄積し、データベース化して管理する。すなわち、出荷基地関連データベース、受入基地関連データベース、受入ベース基地関連データベース、およびLNG船関連データベースは、LNG出荷基地13A,13B、LNG受入基地12A,12B、LNG受入ベース基地15およびLNG船11に関する情報について、各LNG受入基地12A,12BやLNG受入ベース基地15のLNGタンク運用上の制約条件を含めて情報を収集して蓄積するデータベース手段として機能する。データベース部32には、データセキュリティ関連データベースも含まれ、データ入力部31のユーザID確認部などで確認するユーザID情報などが記憶され、管理される。
【0036】
演算部33は、LNG船運行関連演算部、受入基地/受入ベース基地タンク在庫演算部、受入基地/受入ベース基地荷揚量演算部、および受入基地/受入ベース基地ロールオーバ演算部を含む。LNG船運行関連演算部は、LNG船11の配船計画を作成する。すなわち、LNG船運行関連演算部は、情報通信網を介して入力される各LNG受入基地12A,12BおよびLNG受入ベース基地15でのLNGの需要予測に基づいて、各LNGタンクが制約条件を満たして運用されるように、各LNG船11がLNG受入基地12A,12BおよびLNG受入ベース基地15に寄港するスケジュールで配船計画を作成する配船計画作成手段として機能する。また、受入基地/受入ベース基地タンク在庫演算部と、受入基地/受入ベース基地荷揚量演算部とは、配船計画作成手段であるLNG船運行関連演算部によって作成される配船計画中で、LNG船11が寄港する各LNG受入基地12A,12B/LNG受入ベース基地15での荷揚量およびLNGタンク内のLNG在庫量を算出するLNG量算出手段として機能する。
【0037】
演算結果出力部34は、出荷基地出力画面表示部、受入基地出力画面表示部および受入ベース基地出力画面表示部を含み、LNG出荷基地13A,13B、LNG受入基地12A,12BおよびLNG受入ベース基地15に対して、図1(a)の▲2▼、▲4▼および▲6▼に示すように出力する情報を表示する画面をそれぞれ作成する。
【0038】
情報通信部35は、情報通信網を介して各LNG受入基地12A,12BやLNG受入ベース基地15でのLNGの需要予測を入力し、LNG船運行関連演算部によって作成されるLNG船11の配船計画、ならびに配船計画に基づいて受入基地/受入ベース基地タンク在庫演算部と、受入基地/受入ベース基地荷揚量演算部とで算出されるLNG受入基地12A,12BおよびLNG受入ベース基地15での荷揚量およびLNG在庫量を、情報通信網を介してLNG船11、LNG受入基地12A,12B、LNG受入ベース基地15の船舶用端末装置21、受入基地用端末装置22および受入ベース基地用端末装置25にそれぞれ通知する情報通信手段として機能する。
【0039】
図4は、計画時における運用管理装置24の処理手順を示す。ステップa1から手順を開始し、ステップa2では、図1(a)の▲1▼、▲3▼および▲5▼に示すように、データを入力する。ステップa3では、運行可能なLNG船11がLNG出荷基地13A,13Bを出港し、LNG受入ベース基地15に直接入港する日を時期的な基準として、各LNG船11のナンバリングを行う。LNG出荷基地13A,13BとLNG受入ベース基地15との間の往復運行には、たとえば20日を要するものとすると、ある番号を与えられるLNG船11は、20日後以降の配船で、別の番号が与えられる。ステップa4では、各LNG受入基地12A,12BおよびLNG受入ベース基地15への着桟可能日を算出する。
【0040】
LNG受入基地12A,12Bへの着桟可能日は、LNG受入ベース基地15への入航前に寄港する場合は、LNG出荷基地13A,13Bから直接LNG受入ベース基地15へ入港する着桟予定日から、LNG受入ベース基地15とLNG受入基地12A,12Bの間の航行に要する日数を差引いて算出する。また、LNG受入ベース基地15への着桟予定日は、LNG受入基地12A,12Bでの荷揚げを行った後の離桟日からLNG受入ベース基地15とLNG受入基地12A,12Bの間の航行に要する日数を加えて算出する。
【0041】
また、LNG受入ベース基地15に寄港後に、LNG受入基地12A,12Bに寄港する場合は、LNG受入ベース基地15への着桟予定日に、LNG受入ベース基地15での荷揚げに要する日数と、LNG受入ベース基地15からLNG受入基地12A,12Bへの航行に要する日数を加えて算出する。
【0042】
ステップa5では、各LNG受入基地12A,12BおよびLNG受入ベース基地15へのLNG船11の受入有無が判断され、受入れる場合の荷揚量が算出される。ステップa6では、各LNG受入基地12A,12BおよびLNG受入ベース基地15間での調整を行い複数のLNG受入基地12A,12Bに寄港するか、単独のLNG受入基地12A,12Bに寄港するかを、LNG船11が運行する時期を基準に選択する。ステップa7では、各LNG受入基地12A,12BおよびLNG受入ベース基地15に対して、図1(a)の▲4▼および▲6▼に示すように、情報を出力し、LNG船受入スケジュールを確認する。ステップa8では、各LNG出荷基地13a,13bに、図1(a)の▲2▼に示すように、当初LNG船入出港スケジュールを通知し、LNG出荷基地13A,13B側で作成している入船スケジュールへの影響確認などを行う。影響などがあるときには、ステップa9で出荷入船スケジュールの調整を行う。ステップa5からステップa9までは、計画対象年度の第1船から最終船まで繰返し計算する処理を行う。全部のLNG船11についての配船計画が作成されれば、ステップa10で計画時としての手順を終了する。
【0043】
図5は、図1(b)に示す実運用時における運用管理センタ14の運用管理装置24に備えられる構成を示す。実運用時の運用管理装置24には、データ入力部41、データベース部42、演算部43、演算結果出力部44および情報通信部45が含まれる。データ入力部41は、計画時のデータ入力部31にLNG船位置情報が追加される。LNG船位置情報は、図1(b)の▲7▼に示すようにLNG船11から入力される。LNG船11は、GPS(Global PositioningSystem )などで現在位置を検知し、無線通信で検知した現在位置情報を通知する。
【0044】
演算部43は、計画時の演算部33に出荷基地、受入基地、受入ベース基地への入港日演算部が追加される。出荷基地への入港日演算部は、実際にLNG船11が配船計画に沿って運行しようとするときに、天候などを含む要因で計画を達成することが困難な事態となってるようなときに、LNG出荷基地13A,13BへのLNG船11の入港日を算出する。データベース部42、演算結果出力部44および情報通信部45は、計画時のデータベース部32、演算結果出力部34および情報通信部35とそれぞれ同等である。
【0045】
図6は、図1(b)に示す実運用時における運用管理装置24での処理手順を示す。ステップb1から手順を開始し、ステップb2では、図1(b)で▲7▼として示すように、配船計画に従って運航中の複数のLNG船11に対し、現在位置などのデータ入力を行う。ステップb3では、各LNG船11の運行計画と現実との差異を確認する。ステップb4では、ステップb3で確認される各LNG受入基地12A,12BおよびLNG受入ベース基地15への着桟可能日の算出を行う。以下、ステップb5からステップb10までの各ステップは、当該船から最終船まで、図4のステップa5からステップa10までの各ステップとそれぞれ同様に行う。
【0046】
図7は、LNG受入基地12A,12BまたはLNG受入ベース基地15の概略的な構成を示す。LNGの貯蔵は、LNGタンク群50によって行う。LNGタンク群50は、LNGタンク51,52,…を含む。LNG船11は、桟橋55に着桟し、荷揚設備56および配管網57を介してLNGタンク51,52,…にLNGを荷揚げする。桟橋55に着桟するには、LNG船11の喫水深さよりも水深が深くなくてはならないことや接岸材の位置など、着桟可否を確認する必要がある。また、LNG船11のLNGタンク58に貯蔵されているLNGをLNGタンク群50に荷揚げするためには、アームのレベルなどの荷揚設備56がLNG船11に適合していなければならない。また当然のことではあるが、LNG荷揚げ量に適切な余裕を考慮した容積分のLNGタンク空き容量がなくてはならない。さらに、各LNGタンク51,52,…に残存しているLNGの量と比重などの性状とに対し、新たに供給するLNGの量と比重などの性状とが一定の関係にあれば、ロールオーバが生じる可能性がある。たとえば、比重の小さなLNGが残存していて、比重が大きなLNGが多量に追加されると、ロールオーバが起り易くなるので避けなければならない。LNG船11の配船計画作成時には、これらの制約条件を考慮する必要がある。
【0047】
図8は、LNGタンク運用方法についての考え方を示す。図8(a)は、タンク備蓄を常に最大に保つ考え方を示す。LNGが使用されて備蓄量が減れば、できるだけ短時間で補充するようにする。すなわち、LNGの受入頻度も最大となる。図8(b)は、タンク備蓄を常に最小に保つ考え方を示す。LNGが使用されて備蓄量が減れば、できるだけ短時間で補充する必要があり、LNGの受入頻度も図8(a)と同様に大きくしなければならない。タンク備蓄を最大に保つようにすれば、急なLNG需要の増大にも応じることができる。したがって、この考え方は、LNG需要の変動が大きい場合に適する。タンク備蓄を最小に保つようにすれば、LNG在庫コストを最小限に抑えるとともにLNGタンクの容積も小さくすることができ、経済的である。したがって、LNG需要が安定しているような場合に適する考え方といえる。タンク備蓄は、最大と最小との間の量を選択することもできる。いずれにしても、管理目標値として、タンク管理下限とタンク管理上限とを設定し、その間でタンク備蓄量が収るように、LNG受入頻度を設定する。
【0048】
図8(c)に示すように、LNGタンク貯蔵能力を最大限に発揮させ、受入毎にLNGを可能な限り多量に受入れて、LNGの受入頻度を最低にする考え方もある。これによって、荷揚に要するコストを低減することができる。ただし、在庫量が少なくなっているときにLNG需要が急増するような場合は、LNGが不足してしまうおそれがある。本実施形態のLNG船運用管理システム10では、比較的小規模のLNG受入基地12A,12Bで緊急にLNGが必要になれば、LNG受入ベース基地15に荷揚予定のLNGを回すように配船計画を変更することもできる。
【0049】
図9は、図1(a)の▲4▼に相当するLNG受入基地12Aへの出力画面の一例を示す。LNG船11は、a号およびb号がLNG出荷基地13AからのLNGを輸送し、「A−a号」および「A−b号」とそれぞれ表示される。出荷基地13BからのLNGは、c号が輸送し、「B−c号」と表示される。ナンバリングは、LNG出荷基地13A,13BとLNG船11との組合せ毎に順次番号が付与される。各LNG船11は、LNG受入ベース基地15に寄港する前提でスケジュールが設定され、LNG受入基地12Aに寄港する場合は、LNG受入ベース基地15に寄港する前か後かが選択可能である。すなわち、図2の(a)または(b)のいずれかを選択可能である。たとえば、「A−a号−第1船」は、LNG受入ベース基地15に4月9日に入港するスケジュールが作成されているものとして、LNG受入基地12Aには、4月6日または4月13日に寄港することができる。LNG受入基地12AのLNGタンクの在庫量などに基づいて、LNG受入基地12Aには4月6日に寄港することが決定される。
【0050】
図10は、図1(a)の▲6▼に相当するLNG受入ベース基地15への出力画面の一例を示す。▲1▼はLNG受入ベース基地15への通知情報を示す。受入ベース基地標準受入日は、最初のスケジュールに従う場合の入港日であり、受入ベース基地入港日は、途中でLNG受入基地12Aに寄港する場合の入港日である。▲2▼はLNG受入ベース基地15の担当者からの受入可否判断の入力に使用する。
【0051】
図11は、図1(a)の▲2▼に相当するLNG出荷基地13Aへの出力画面の一例を示す。ただし、説明の便宜上、日本語で示しているけれども、適切な言語で表示することはもちろんである。LNG出荷基地13Aへは、当初LNG船入出港スケジュールが通知される。たとえば「A−a号」については第1船から第14船まで、「A−b号」についても第1船から第14船までの入出港スケジュールが通知される。図4のステップa8や図6のステップb8で、スケジュールの変更が要求され、変更依頼が行われれば、ステップa9やステップb9での調整を行う。
【0052】
なお、図1についての説明では、LNG船11、LNG受入基地12A,12B、LNG出荷基地13A,13B、およびLNG受入ベース基地15にそれぞれ端末装置を設けて、情報の入出力を行うようにしているけれども、情報の入出力は、代行して行うことも可能であり、また全部を一括して行うことも可能であって、必ずしも個別に端末装置を設けなくてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、天然ガスを液化するLNG出荷基地から出荷されるLNGを輸送するLNG船を複数のLNG受入基地に対して運用するLNG船の配船計画を、データベースを利用して、容易かつ迅速に作成することができる。LNG船が寄港する各LNG受入基地での荷揚量およびLNGタンク内のLNG在庫量を算出して、LNG船およびLNG受入基地に通知するので、LNG船やLNG受入基地でも必要な情報を容易に取得することができる。
【0054】
また本発明によれば、比較的小規模なLNG受入基地に寄港する場合には複数のLNG受入基地に寄港する多港揚げのような配船計画を選択しやすくなり、LNGの需要予測などに基づいて、適切な計画を作成することができる。
【0055】
また本発明によれば、大規模なLNG受入基地を、LNGを輸送する中心となるベース基地としてLNG船の配船計画を作成するので、ベース基地への寄港と組合わせて比較的小規模のLNG受入基地への寄港を計画することができ、寄港の頻度を高めて、LNGタンク容量を小さくすることができる。
【0056】
また本発明によれば、作成されたLNG船の配船計画や荷揚量およびLNG在庫量についての情報を通知して、各LNG受入基地でLNGタンクの運用を所望のように行いうるような配船計画を作成することができる。
【0057】
また本発明によれば、LNG船の配船計画を作成して各LNG受入基地に通知する事業者は、各LNG受入基地を設置している事業者から独立しているので、各LNG受入基地に対して公平な立場で、LNG船の配船計画を作成すると期待することができる。
【0058】
また本発明によれば、比較的小規模なLNG受入基地へLNG船が寄港する頻度を高めることができるとともに、ロールオーバの可能性が高まらないようにすることができる。
【0059】
さらに本発明によれば、LNG船運行管理システムは、天然ガスを液化するLNG出荷基地から出荷されるLNGを輸送するLNG船を複数のLNG受入基地に対して運用するように管理し、端末装置と、運用管理センタに設置される管理装置とを含む。管理装置は、各LNG受入基地のLNGタンク運用上の制約条件等の情報を収集してデータベース手段に蓄積するので、LNG船の配船計画を作成するために必要なさまざまな制約条件などを、参照しやすい形の情報として蓄積しておくことができる。配船計画作成手段は、端末装置を介して入力される各LNG受入基地でのLNGの需要予測に基づいて、各LNGタンクが制約条件を満たして運用されるように、各LNG船が受入基地に寄港するスケジュールで配船計画を作成するので、さまざまな制約条件を満たす配船計画を容易に作成することができるばかりではなく、多港揚げのような配船計画も作成することができる。LNG受入基地のLNG荷揚げ量は、各LNG受入基地のタンク在庫量、需要想定、想定タンク運用方法などから算出することができる。情報通信手段は、各LNG受入基地との情報の入出力を迅速かつ容易に行うことができ、LNG船の配船計画の作成や、実運用に伴う変更なども、迅速かつ容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態であるLNG船運用管理システム10の概略的な構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態で可能になるLNG船の運行形態を示す図である。
【図3】図1(a)に示す計画時の運用管理装置24の論理的構成を示すブロック図である。
【図4】図1(a)に示す計画時の運用管理装置24による処理手順を示すフローチャートである。
【図5】図1(b)に示す実運用時の運用管理装置24の論理的構成を示すブロック図である。
【図6】図1(b)に示す実運用時の運用管理装置24による処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図1に示すLNG受入基地12A,12BまたはLNG受入ベース基地15の概略的な設備の構成を示す図である。
【図8】図1に示すLNG受入基地12A,12BまたはLNG受入ベース基地15でのLNGタンクの運用方法についての考え方を示すグラフである。
【図9】図1の運用管理装置24がLNG受入基地12Aに出力する画面の一例を示す図である。
【図10】図1の運用管理装置24がLNG受入ベース基地15に出力する画面の一例を示す図である。
【図11】図1の運用管理装置24がLNG出荷基地13Aに出力する画面の一例を示す図である。
【図12】従来からのLNG船の運行形態を示す図である。
【符号の説明】
10 LNG船運用管理システム
11 LNG船
12A,12B LNG受入基地
13A,13B LNG出荷基地
14 運用管理センタ
15 LNG受入ベース基地
21 船舶用端末装置
22 受入基地用端末装置
23 出荷基地用端末装置
24 運用管理装置
25 受入ベース基地用端末装置
31,41 データ入力部
32,42 データベース手段
33,43 演算部
34,44 演算結果出力部
35,45 情報通信部

Claims (7)

  1. 天然ガスを液化するLNG出荷基地から出荷されるLNGを輸送するLNG船を複数のLNG受入基地に対して運用するように管理する方法であって、
    LNG出荷基地、LNG船およびLNG受入基地に関する情報についてデータベースを構築して、
    該データベースには、各LNG受入基地のLNGタンク運用上の制約条件を含めておき、
    各LNG受入基地でのLNGの需要予測に基づいて、各LNGタンクが制約条件を満たして運用されるように、各LNG船が受入基地に寄港するスケジュールで配船計画を作成し、
    作成した配船計画中でLNG船が寄港する各LNG受入基地での荷揚量およびLNGタンク内のLNG在庫量を算出し、
    LNG船の配船計画と、該配船計画に基づくLNG受入基地での荷揚量およびLNG在庫量とを、LNG船およびLNG受入基地に通知することを特徴とするLNG船運行管理方法。
  2. 前記LNG船の配船計画は、複数のLNG受入基地に寄港するか単独のLNG受入基地に寄港するかを、LNG船が運行する時期を基準に、選択して作成することを特徴とする請求項1記載のLNG船運用管理方法。
  3. 前記複数のLNG受入基地には、LNGの荷揚量の大部分を占めるベース基地が含まれ、
    前記LNG船の配船計画は、該ベース基地と前記LNG出荷基地との間のLNG輸送を中心に作成されることを特徴とする請求項1または2記載のLNG船運用管理方法。
  4. 前記各LNG受入基地では、通知される前記LNG船の配船計画と前記荷揚量およびLNG在庫量とに基づいて、該LNG受入基地でLNGタンクの運用を所望のように行いうるか否かについて判断し、所望のように行いえないと判断するときに、前記配船計画の再作成を求めることを特徴とする請求項1〜3のいずれかにまたは2記載のLNG船運用管理方法。
  5. 前記複数のLNG受入基地は、異なる事業者によってそれぞれ設けられ、
    前記データベースの構築から前記通知までを、各事業者から独立している事業者が行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のLNG船運用管理方法。
  6. 前記LNG船の配船計画は、該LNG船に前記LNG出荷基地から供給されるLNGの比重が寄港するLNG受入基地のLNGタンクに、荷揚時点で在庫しているLNGの比重より大きくなって予め予想されるロールオーバの可能性が高まらないように、作成することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のLNG船運用管理方法。
  7. 天然ガスを液化するLNG出荷基地から出荷されるLNGを輸送するLNG船を複数のLNG受入基地に対して運用するように管理するシステムであって、
    端末装置と、
    運用管理センタに設置される管理装置とを含み、
    該管理装置は、
    LNG出荷基地、LNG船およびLNG受入基地に関する情報について、各LNG受入基地のLNGタンク運用上の制約条件を含めて情報を収集して蓄積するデータベース手段と、
    端末装置を介して入力される各LNG受入基地でのLNGの需要予測に基づいて、各LNGタンクが制約条件を満たして運用されるように、各LNG船が受入基地に寄港するスケジュールで配船計画を作成する配船計画作成手段と、
    配船計画作成手段によって作成される配船計画中で、LNG船が寄港する各LNG受入基地での荷揚量およびLNGタンク内のLNG在庫量を算出するLNG量算出手段と、
    端末装置を介して各LNG受入基地でのLNGの需要予測を入力し、配船計画作成手段によって作成されるLNG船の配船計画、ならびに該配船計画に基づくLNG受入基地での荷揚量およびLNG在庫量を、端末装置を介してLNG船およびLNG受入基地に通知する情報通信手段とを含むことを特徴とするLNG船運行管理システム。
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