JP2004237820A - 車両用シート - Google Patents

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秀広 宇野
Noriyuki Sasaki
敬之 佐々木
Noriyuki Shimizu
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Abstract

【課題】自動車用等の車両用シートにおいて、衝突時等の異常加速度から乗員を保護し、特には、異常加速度を受けた際の乗員の滑り落ちを簡便かつ確実に防止することができ、同時に、乗り心地を改善することができるものを提供する。
【解決手段】座部のクッションパッド2は、乗員の大腿部を支持する領域2bにおいて、板状フレーム3に代えて、左右の棒状フレーム14の間に掛け渡されたエラストマーシート11により、下方から支持される。棒状フレーム14は、シートサイド部23中にあって比較的高い位置に配され、車両の衝突時など異常加速度を受けた際には、ロック装置12に付属する機構により瞬時にエラストマーシート11の端部を下方または左右方向内側へと引き込むことにより、大腿部支持領域2bを上方に持ち上げて、乗員の前方への滑り落ちを防止する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両用シートに関する。特には、衝突時等の異常加速度から乗員を保護するための機構を備えた車両用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】
前方からの衝突時など車両が大きな異常加速度を受けた際に、乗員の車両前方への飛び出しやフロントガラス等への衝突を防止すべく、シートベルトまたはエアバッグ装置が備えられている。
【0003】
ところが、乗員の身体に対するシートベルトの着用位置やエアバッグの展開位置が適当でない場合、車両前方へ向かう慣性力により、乗員がシートからずり落ちることがあった。すなわち、乗員が下半身側から座部のクッションパッドに沿って前方へと滑り落ちてしまうこと(いわゆる「サブマリン」現象)があった。特には、乗員が子供である場合や、背もたれ部を深く倒し込んでいる場合などに、シートベルトを装着しているにも拘わらず、シート面を滑るように抜け落ちることがあり、乗員を充分に保護できないことがあった。また、このような場合、乗員の腹部等に強い締め付け力が作用してしまうこともあり得る。
【0004】
そこで、特開平6−183292においては、座部クッションパッドを支持するフレームの後部を、衝突時に下方へ落とし込むための機構を設けることが提案されている。詳しくは、下方への引っ張り張力を持たせたバネと、フレーム後部を解除可能に係止して支持するアクチュエータ機構等を備える。すなわち、異常加速度を検知した際に、アクチュエータ機構が係止・支持用突出部を引き込んでフレーム後部に対する係止・支持を解除し、バネ力により、座部クッションパッドの後部及び乗員の臀部を瞬時に下方へ引き込むように、座部クッションパッドを瞬時に回動させる機構を持たせたものである。
【0005】
これにより、乗員の前方への滑り落ち(サブマリン現象)が防止される。しかし、座部クッションパッドを支持するフレームを回動可能に設け、アクチュエータの可動部により係止・支持を行うものであるため、全体の機構がかなり複雑になる。特に、通常の振動時には外れることなく、衝突時に確実に係合がはずれるようにするためには、かなり大がかりで精巧な機構を設ける必要がある。また、このような場合、支持機構に何らかの弾力性や乗り心地改善効果を持たせることもできない。
【0006】
また、特開平7−25279においては、乗員の臀部の下方の個所で、座部クッションパッドをエアクッションにより支持し、衝突時に、電磁開放弁を通じてエアクッション中のエアを排気することで、座部クッションパッドの後部及び乗員の臀部を下方に引き込むことが提案されている。
【0007】
このような機構であると、エアクッションによる乗り心地の改善効果が期待できるものの、瞬時に排気を行うためには、かなり多数の排気弁を設けるか、または、かなり大型の排気弁を設ける必要があると考えられる。また、エアクッションを適性状態に保つためには、定期的にエア注入等を行う必要がある。
【0008】
一方、特開平7−81466及び特開平10−217818(特許第3285129号)においては、座部のクッションパッドの前方部分を衝突時等に瞬時に上方へと突き出させるための小型エアバッグ装置を備えることが提案されている。
【0009】
このようにエアバッグ装置を用いる場合、既に確立した技術により確実かつ瞬時に座部クッションパッドの前方部分を上方に突き出すことができる。
【0010】
しかし、座部クッションパッドを支持するフレームに凹嵌部を設けて、インフレーター装置を設置し、袋織り等によるバッグ部の布を折り畳んで収納する必要があることから、部品コスト及び組立コストを増大させることとなる。また、複雑な機構を要するにも拘わらず、乗り心地を改善する効果を持たせることができない。
【0011】
【特許文献1】特開平6−183292号公報
【0012】
【特許文献2】特開平7−25279号公報
【0013】
【特許文献3】特開平7−81466号公報
【0014】
【特許文献4】特開平10−217818号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、自動車用等の車両用シートにおいて、衝突時等の異常加速度から乗員を保護し、特には、異常加速度を受けた際の乗員の滑り落ちを簡便かつ確実に防止することができ、同時に、乗り心地を改善することができるものを提供しようとする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両用シートは、乗員の臀部及び大腿部を支持するクッションパッドと、これを下方から支持するフレームとを含んでなる車両用シートにおいて、前記クッションパッドの大腿部支持領域中にて、前記フレームに代えて配されて、緊張状態で前記クッションパッドの下面を支持する弾性かつ可撓性のウェブと、前記ウェブの端部に係止または接合されて該ウェブを緊張状態に保つ緊張保持機構と、異常加速度が検知された際に、前記クッションパッドにおける該ウェブにより支持される個所を上方へ持ち上げる持ち上げ機構とを備えることを特徴とする。
【0017】
上記の構成によると、座り心地の改善と、異常加速度を受けた際の乗員の滑り落ち(サブマリン現象)の確実な防止とを、同時に達成することができる。
【0018】
好ましくは、前記ウェブが、一対の棒状フレームの間に掛け渡されており、該ウェブの端部に引っ張りを加えることにより、該ウェブにより支持される個所が持ち上げられる。
【0019】
このような構成であると、上記のような座り心地の改善と滑り落ちの確実な防止とを、部品製造及び組み付けの容易な簡便な構造によって実現することができる。
【0020】
一対の棒状フレームが、前記クッションパッドのサイド部の下面側において前後方向に延びる左右一対の棒状フレームであって、前記大腿部支持領域の上面より高い位置にあるか、または略等しい高さ位置にあるならば、該大腿部支持領域の持ち上げ及び支持を行う上で好ましい。
【0021】
また、好ましくは、前記クッションパッドには、前記ウェブにより支持される個所とその後方の領域との間の境界に沿って、表面に溝または切り込みが設けられる。
【0022】
このような構成であると、異常加速度を受けた際に、乗員の大腿部を支持する領域を持ち上げるためのクッションパッドの変形が、より容易となる。
【0023】
また、好ましくは、ウェブの張力を調整して、乗り心地を最適とするための張力調整機構が備えられる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について、図1〜5を用いて説明する。
【0025】
図1の部分断面側面図、及び図2の左右方向の要部垂直断面図には、本実施例の車両用シート(座席)1についての通常時の様子を模式的に示す。
【0026】
図示の実施例における車両用シート1は、乗用車用であり、下方側シートベルト41及びたすき掛け部42をなす3点固定式シートベルト4が備えられている。座部のクッションパッド2、背もたれ部5及びヘッドレスト51が、それぞれ、軟質ウレタン樹脂発泡体等のクッション材料と、これを覆うクロスやレザー等の表皮とからなっている。背もたれ部5及びこれに固定されたヘッドレスト51は、略水平に配されるクッションパッド2に対してリクライニング可能に設けられている。
【0027】
座部のクッションパッド2は、後方部分、すなわち、乗員の臀部を支持する領域2aが、スチール板等からなる板状フレーム3上に載置されて支持されている。
【0028】
これに対して、クッションパッド2における前方部分、すなわち、乗員の大腿部を支持する領域2bは、前方及び後方の端部でのみ、それぞれ、板状フレームの延在部31、及び、板状フレーム3の前方縁部によって支持されている。そして、クッションパッド2は、乗員の大腿部を支持する領域2b中の大部分において、前後方向に延びる左右一対の棒状フレーム14−1,14−2と、これらの間に緊張状態で掛け渡されたエラストマーシート(面状体)11の上に載置されて支持されている。
【0029】
したがって、大腿部支持領域2bにおいては、クッションパッド2のみならず、その下面に張り渡されたエラストマーシート11によっても、クッション性や振動吸収能が付与されている。
【0030】
図示の例において、クッションパッド2は、乗員の座骨の下端に対応する個所を中心に、下面側に膨出した形状をなしており、大腿部支持領域2bにおいて、厚みが比較的小さい。しかし、エラストマーシート11によってクッション性や振動吸収能が補完されていることから、乗員が前屈みの姿勢をとり続けた場合にも、座り心地に優れたものとなっている。
【0031】
クッションパッド2はサイド部23が比較的高く、図2に示すように、サイド部23は、左右方向に切断した断面が、略逆U字状ないし逆レの字状をなしている。詳しくは、大腿部支持領域2bから左右に広がるように延在されて傾斜板状部23bをなした後、湾曲して垂直下方に向い、左右端の比較的短い垂直板状部23cをなしている。
【0032】
左右のサイド部23の下面側に形成される、断面が片くさび状の凹部24にあって、最奥部すなわち最上部に棒状フレーム14−1,14−2が配され、サイド部23を内側から直接支持している。図示の例で、棒状フレーム14−1,14−2は、大腿部支持領域2bの上面よりも、わずかに高い位置にある。
【0033】
また、クッションパッド2の前方部分で、これら棒状フレーム14−1,14−2の間に掛け渡されたエラストマーシート11は、図示の例で、大腿部支持領域2bのフラットな下面から左右両サイド部23の傾斜板状部23bの下面を覆うように延びている。
【0034】
エラストマーシート11が左右両側で棒状フレーム14−1,14−2から垂れ下がる部分は、いずれも、金具構造6を介して、水平に配されたロック装置12の両端により、緊張状態を保つように固定されている。
【0035】
また、図2に示す例において、前後の各ロック装置12−1,12−2と、それぞれの左右いずれかの金具構造6との間には、張力調整装置15が配されている。
【0036】
前後の張力調整装置15は、エラストマーシート11の張力を、乗員の体重や好みに合わせて調整可能とするものであり、例えば調整つまみを回してネジ合わせの位置を調整することにより張力を自由に調整できるようにするものである。コンピュータにより自動制御されるものであっても良く、例えば、自動車走行状態に合わせて、乗り心地が最適となるように、張力を逐次調整するというものであっても良い。
【0037】
ロック装置12は、エラストマーシート11の端部に係止されたピストン状部分12bと、張力調整装置15と共にフレーム構造により左右に摺動可能に保持されたシリンダー部分12cとからなり、ピストン状部分12bがシリンダー部分12cにねじ込み等により嵌め込まれたものである。
【0038】
このロック装置12には、シリンダー部分12cの内側に、瞬時にガスを発生させるインフレータ12aが備えられ、インフレータ12aを作動させることにより、ピストン状部分12bを、押し出す方向に移動させることができる。そして、これにより、エラストマーシート11の緊張状態を瞬時に解除することができる。ロック装置12に付属するインフレータ12aは、エアバッグ装置のインフレータと同様のものであって、不図示の異常加速度検知装置が、車両衝突などにより所定以上の加速度を検知したとき、その検知信号に基づき、膨張ガスを瞬時に発生させて、ピストン状部分12bを移動させる。
【0039】
ロック装置12の両端から、エラストマーシート11の両端へと応力を伝達する金具構造6は、図2に示すように、ロック装置12における両側に延び広がろうとする応力を、エラストマーシート11の両端部を引き込む応力に変換して、大腿部支持領域2bに対する持ち上げまたは支持を行うものである。
【0040】
左右の金具構造6は、図示の例において、フレーム構造の一部63から回動可能に軸支された、くの字状の金具62からなる。くの字状金具62の上端部を貫通して可動棒64が軸支されており、この可動棒64にエラストマーシート11の縁が係止または接合されている。一方、くの字状の金具62の下端は、ロック装置12の両端に、ヒンジピン61を介して接続されている。
【0041】
図3〜4には、異常加速度が検知され、エラストマーシート11の緊張が瞬時に解除された後の様子を示す。図3〜4は、それぞれ、図1〜2に対応する。
【0042】
図4に示すように、ロック装置12のピストン状部分12bが瞬時に押し出されて、エラストマーシート11の両端部が引き込まれる結果、棒状フレーム14−1,14−2の間で懸垂状態にあるエラストマーシート11の寸法が減少し、これにより、クッションパッド2の大腿部支持領域2bが上方へ押し上げられる。
【0043】
このとき、図3に示すように、クッションパッド2の大腿部支持領域2bは、後方の臀部支持領域2aに対して、上方に折れ曲がって突き出すこととなる。
【0044】
ここで、図1及び図3に示すように、前方のロック装置12−1は、後方のロック装置12−2よりも、ストロークが大きく、エラストマーシート11を引き込む寸法が大きい。また、前方のロック装置12−1がエラストマーシート11の前方端付近に係止されるのに対して、後方のロック装置12−2は、エラストマーシート11の後方端より少し前方の位置に係止される。
【0045】
すなわち、前後の各ロック装置12−1,12−2は、大腿部支持領域2bと臀部支持領域2aとの境界に沿って、クッションパッド2を上方にスムーズに折り曲げ変形させるように構成されている。
【0046】
なお、前後の各ロック装置12−1,12−2に、それぞれ張力調整装置15が付属しているので、通常時における張力を大腿部支持領域2bの全体にわたって最適状態に調整することができる。
【0047】
図5には、実施例の車両用シートに用いる座部のクッションパッド2について模式的に示す。
【0048】
図5中に示すように、臀部支持領域2aと、その前方の大腿部支持領域2bとの境界付近には、上下両面に、左右方向に延びる断面くさび形の溝21,22が設けられている。これは、衝突その他による異常加速度を検出した際に、クッションパッド2の大腿部支持領域2bを持ち上げて傾斜させるのをより容易にするためのものである。
【0049】
図1中に示されるように、クッションパッド2の下面にある溝21は、板状フレーム3の前方端のほぼ真上に来る位置に設けられており、上面にある溝22は、これよりも少し後方に設けられる。図3中に示されるように、これらの溝21,22は、大腿部支持領域2bの持ち上げの際に最も大きい歪みが生じる個所に設けられており、屈曲変形のための応力や抵抗を緩和するものである。
【0050】
車両が前方の物体と衝突した際、インフレータ12aが作動して、図1〜2の状態から図3〜4に示す状態に瞬時に移行する。このような移行中、及び移行後に、クッションパッド2の大腿部支持領域2bは、後方を向いた傾斜面、すなわち後方に向かって下り坂の傾斜面をなすこととなり、乗員が前方に滑り出そうとする慣性力を受け止める。また、乗員の脚部が持ち上げられて多少後方へと引き込まれる結果、乗員の脚部が前方のパネル等と衝突することも防止または軽減される。
【0051】
図3の状態へと移行するならば、車両が追突を受けた場合にも、乗員の身体に加わる衝撃をある程度、軽減することができる。
【0052】
上記実施例において、エラストマーシート11に代えて、伸縮性を有するファブリックを用いても全く同様である。例えば、特開平1−278314号公報中にクッション体の補強用ファブリックとして示されたようなものを用いることができる。この例では、ポリエステル系ステープルファイバーからなる縦糸と、ポリエステル系のエラストメリックモノフィラメントからなる横糸を用いて、バネ性に優れ、かつ耐久性に優れたファブリックを得ている。
【0053】
伸縮性を有するファブリックとしては、全体が弾性糸からなるものでも、非弾性糸の編み地であって伸縮性を有するように編成されたものであっても良い。
【0054】
また、エラストマーシート11は、適当な弾性、振動吸収性及び耐久性を備えたものであれば、一般的なゴム材料からなるものであっても、熱可塑性エラストマー等からなるものであっても同様に用いることができる。例えば、天然ゴム(NR)、クロロプレンゴム(CR)やウレタンゴム等を用いることができる。エラストマーシート11は、伸縮性を有するファブリックを積層したもの、または該ファブリックにエラストマー材料を含浸させて固化させたものであっても良い。
【0055】
上記実施例においては、エラストマーシート11等のウェブの左右両端が金具構造6を介してロック装置12により固定されるものとして説明したが、左右いずれかの端部がフレーム構造の一部に固定されるのであっても良い。この場合、異常加速度が検知されると、一方の側からのみウェブの端部が引き込まれることで、大腿部支持領域2bの持ち上げが行われる。
【0056】
上記実施例においては、前後2つのインフレータ付きロック装置12が備えられるとして説明したが、例えば、インフレータ付きロック装置12が一つのみ備えるのであっても良い。この場合、エラストマーシート11の左右の縁が、それぞれ1個所にて、例えば前後方向の略中心部にて、可動棒64及び金具構造6を介して一つのロック装置12に接続する構造とすることができる。
【0057】
また、これに代えて、エラストマーシート11の縁に接続する可動棒64について後方端側を支点として回動可能とし、可動棒64の前方端を、金具構造6を介してロック装置12に接続させたのであっても良い。すなわち、可動棒64の後方端またはその延在部を、フレーム構造の一部に回動可能に接続する。異常加速度が検知された際には、可動棒64の前方端に、インフレータ付きロック装置12から金具構造を介して引っ張りが加えられて、可動棒64の回動、及びこれによるエラストマーシート11の引き込みが行われる。
【0058】
また、上記実施例においては、ロック解除機構として、通常のエアバッグ装置と同様のインフレータを内蔵するものを示したが、外部から膨張空気が急激に導入されるのであっても良く、単にコンプレッサ等により貯蔵された圧縮空気が導入されるのであっても良い。また、ガス式のものに限らず、電磁的な駆動により急速に押圧または引っ張りを行うものであっても良い。例えば、通常時にはバネの作用のみでエラストマーシート11の両端を引っ張り、異常加速度検出時にはソレノイドの作動で持ち上げのための引き込みを行うというのであっても良い。
【0059】
上記実施例においては、クッションパッド2の上下面に、それぞれ、1本の連続する溝21,22が設けられるものとして説明したが、ミシン目状に断続するものであっても良く、場合によっては、数本ずつ設けることもできる。
【0060】
【発明の効果】
簡便な構成でもって、座り心地を改善できるとともに、異常加速度を受けた際の乗員の前方への滑り落ち等を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の車両用シートについて、通常時の様子を模式的に示す部分断面側面図である。
【図2】実施例の車両用シートについて、通常時の様子を模式的に示す左右方向の要部垂直断面図である。
【図3】実施例の車両用シートについて、異常加速度を受けた場合の様子を模式的に示す、図1に対応する部分断面側面図である。
【図4】実施例の車両用シートについて、異常加速度を受けた場合の様子を模式的に示す左右方向の要部垂直断面図である。
【図5】実施例の車両用シートに用いるシートクッションパッドについて模式的に示す断面斜視図である。
【符号の説明】
1 車両用シート
11 エラストマーシート(ウェブ)
12 緊張解除機構付きのロック装置
14 エラストマーシートを掛け渡す一対の棒状フレーム
15 張力調整装置
2 クッションパッド
2b 乗員の大腿部を支持する領域
3 板状フレーム
4 シートベルト
5 背もたれ部

Claims (6)

  1. 乗員の臀部及び大腿部を支持するクッションパッドと、これを下方から支持するフレームとを含んでなる車両用シートにおいて、
    前記クッションパッドの大腿部支持領域中にて、前記フレームに代えて配されて、緊張状態で前記クッションパッドの下面を支持する弾性かつ可撓性のウェブと、
    前記ウェブの端部に係止または接合されて該ウェブを緊張状態に保つ緊張保持機構と、
    異常加速度が検知された際に、前記クッションパッドにおける該ウェブにより支持される個所を上方へ持ち上げる持ち上げ機構とを備えることを特徴とする車両用シート。
  2. 前記ウェブが、一対の棒状フレームの間に掛け渡されており、該ウェブの端部に引っ張りを加えることにより、該ウェブにより支持される個所が持ち上げられることを特徴とする請求項1の車両用シート。
  3. 前記一対の棒状フレームが、前記クッションパッドのサイド部の下面側において前後方向に延びる左右一対の棒状フレームであって、前記大腿部支持領域の上面より高い位置にあるか、または略等しい高さ位置にあることを特徴とする請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記クッションパッドには、前記ウェブにより支持される個所とその後方の領域との間の境界に沿って、表面に溝または切り込みが設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用シート。
  5. 前記ウェブが、エラストマーからなるシート、または伸縮性を有するファブリックからなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両用シート。
  6. 前記ウェブの緊張の具合を調整するための緊張度調整機構が備えられることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の車両用シート。
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