JP2004231195A - シェルタ - Google Patents

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Yasushi Sato
靖 佐藤
Kazunori Nakagami
一了 中神
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Abstract

【課題】第1に、内部スペースが広く、第2に、不整地でも平面取りが容易であり、第3に、展開拡張状態において、拡大部の防水性や強度が向上し、第4に、展開する際、誤操作が防止され安全性が向上する、シェルタを提案する。
【解決手段】このシェルタ6は、本体部7と、本体部7に展開拡張可能かつ折り畳み収納可能に設けられた拡大部8とからなり、本体部7の脚19のうち少なくとも1本が、ジャッキ20よりなる。又、展開拡張状態Dにおいて、拡大部天井板10や拡大部床板11と、拡大部端面板12や拡大部側面板13との間に、ロックハンドル,ファスナ,受けブロックが、介装される。更に、拡大部8側の床板ロック部材にセーフティーカバーを設けて、展開拡張状態Dの拡大部床板11を吊り下げ保持するワイヤ先端のブラケットで制御し、ブラケットを拡大部床板11に取り付けて初めて、拡大部床板11のロック解除が可能となっている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シェルタに関する。すなわち、機器,機材等を搭載すると共に、トラック等に積み込まれて移動可能な、拡大式シェルタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は、この種従来例のシェルタを示し、(1)図は斜視図、(2)図はトラックに積み込まれた状態の側面説明図である。
同図にも示したように、この種従来例の拡大式シェルタ1は、トラックA等に積み込み可能であり、略箱状をなす本体部2と、略箱状をなす拡大部3と、からなっていた。本体部2は、一方又は図示のように両方の側面に、開口4が形成されており、この開口4を介し、開口5が形成された一方又は図示のように両側の拡大部3が、側方向から入れ子式・引き出し式に、組み付けられていた。
そして拡大部3は、図中実線表示されたように、本体部2から引き出された拡大状態Bと、図中想像線表示されたように、本体部2に押し込まれた収納状態Cとに、拡大縮小可能となっていた。
【0003】
又、図6に示したシェルタ6も、最近開発されていた。この図6の拡大式シェルタ6は、略箱状をなす本体部7と、複数枚の壁板を用いた拡大部8と、からなっていた。本体部7は、図示のように一方又は両方の側面に、本体部開口9が形成されており、拡大部8は、本体部開口9に枢着された拡大部天井板10,拡大部床板11,前後の拡大部端面板12,拡大部端面板12に両端が枢着された拡大部側面板13、等よりなっていた。
そして拡大部8は、図6の(3)図に示したように、各壁板が外方に展開されて略箱状をなす展開拡張状態Dと、図6の(1)図に示したように、各板が折り畳まれて本体部開口9を閉鎖する折り畳み収納状態Eとに、拡大縮小可能となっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
《第1の問題点》
ところで、このような従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。第1に、図7のこの種従来例の入れ子式・引き出し式のシェルタ1は、収納状態Cにおいて内部スペースが狭い、という問題が指摘されていた。
すなわち収納状態Cにおいて、一回り大きな本体部2内に一回り小さな拡大部3が、押し込み収納されており、もって両者の壁板が重なった2重構造となり、その分、内部スペースが狭くなっていた。この種のシェルタ1は、トラックA等に積み込まれる関係上、本体部2の大きさが寸法規制されており、収納状態Cでは、このように大きさが規制された本体部2内に、拡大部3が収納されるので、結果的に、内部スペースが狭くなっていた。
もってその分、内部に搭載される機器,機材,その他の大きさ,数量等が制約され、居住スペースも狭くなる、という問題が指摘されていた。
更に、積雪時において、拡大部3上に積もった雪で、拡大部3の拡大収納動作が困難化したり、降雨時において、拡大状態Bから収納状態Cへ縮小する際、拡大部3上に溜まった雨水で本体部2内が浸水しやすい、という問題も指摘されていた。
【0005】
《第2の問題点》
第2に、図6の最近開発されたシェルタ6は、このような問題が解消されるものの、不整地における設置使用に、問題が指摘されていた。(なお、この第2の問題は、上述した図7のシェルタ1についても、同様に指摘されていた問題でもある。)
すなわち、地面Fに凹凸や傾斜が存して、4脚下の高さレベルが不揃いな不整地において、折り畳み収納状態Eのシェルタ6を、各コーナーに付設された4本の脚にて設置しようとすると、各脚の高さ位置が不揃いとなり、結局、シェルタ6は、1本の脚が着地せず、3本の脚にて3点支持された状態となる。つまりシェルタ1は、安定的に4点支持されず、平面取りがされていない状態となる。
【0006】
前述したように、シェルタ6の本体部8は、完全な箱体ではなく、側面に本体部開口9が形成されているので、その分だけ剛性が低下している。
そこで、上述したように底面等について、面一に安定的に保持する平面取りがなされていないと、これに起因して、シェルタ6を構成する各壁板に歪みが生じて、各壁板間に、予定外の当たりやガタ等が発生する。もって、折り畳み収納状態Eから展開拡張状態Dへの展開動作や収納動作が、スムーズに行えず、困難化する事態も多々発生していた。
そこで、このシェルタ6については、不整地での設置使用に不安があり、その設置前に、設置場所の地面Fを整地して、4本の脚が接地できるように面一化する必要があった。この点は、例えば原野等で緊急使用されることが多い、このシェルタ6の用途に鑑み、大きな問題となっていた。
【0007】
《第3の問題点》
第3に、更にこのシェルタ6については、拡大部8の展開拡張状態Dにおいて、充分な防水性や強度が得られない、という問題が指摘されていた。
すなわち展開拡張状態Dにおいて、拡大部天井板10と拡大部端面板12間、拡大部天井板10と拡大部側面板13間、拡大部床板11と拡大部端面板12間、拡大部床板11と拡大部側面板13間等については、対向する端縁が単に当接しているに過ぎず、それぞれ、縦方向や横方向の密閉度や固定度が不足していた。もって、拡大部8の防水性や強度面が不充分である、という問題が指摘されていた。
【0008】
《第4の問題点》
第4に、又このシェルタ6にあっては、拡大部8を折り畳み収納状態Eから展開拡張状態Dに展開する際に、拡大部床板11が、いきなり外方に展開してしまう誤操作事故が多々発生し、危険であるという問題が指摘されていた。
すなわち、拡大部床板11は、本体部開口9の下端縁に基端が枢着されており、→折り畳み収納状態Eにおいて、拡大部床板11は、本体部開口9側に折り畳まれて本体部開口9を閉鎖している。→そして拡大部床板11は、本体部開口9の側縁にロックされている。
→そして展開に際しては、作業者はまず、本体部開口9付近と拡大部床板11間に、ワイヤを掛け渡してから、→ロックを解除する。→そして作業者は、このような展開準備が完了した後、→拡大部床板11を、本体部7側のブレーキ機構付のウインチから巻き戻されるワイヤにて、吊って保持しつつ、外下方へと降ろすように展開して行く。→拡大部床板11は、このようなステップを辿ることにより、展開拡張状態Dに展開されることが、期待されている。
【0009】
しかしながら作業者の誤操作により、このようなステップを辿ることなく、拡大部床板11を外方へ展開してしまうことが多々あった。
すなわち作業者が、ワイヤを、拡大部床板11に掛け渡さずに、→拡大部床板11を、本体部7側からロック解除してしまい、→いきなり重量の重い拡大部床板11が、外方に落下展開されてしまい、→もしも展開側に作業者等の人がいると、人身事故発生の危険がある等、安全面に問題が指摘されていた。
【0010】
《本発明について》
本発明に係るシェルタは、このような実情に鑑み、上記従来例の課題を解決すべくなされたものである。
そして、本体部に拡大部を、展開拡張可能かつ折り畳み収納可能に設けると共に、4本の脚のうち少なくとも1本をジャッキとし、更に請求項2では、拡大部についてロックハンドル,ファスナ,受けブロックを採用し、請求項3では、拡大部のロックにセーフティカバーを設けて、ワイヤ先端のブラケットで制御するようにしたこと、を特徴とする。
もって本発明は、第1に、内部スペースが広く、第2に、不整地でも平面取りが容易であり、第3に、展開拡張状態において、拡大部の防水性や強度が向上し、第4に、展開する際の誤操作が防止され、安全性が向上する、シェルタを提案することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
《請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1については、次のとおり。
請求項1のシェルタは、機器,機材等を搭載し、トラックその他の輸送手段に積み込まれて移動可能な、拡大式シェルタよりなる。そして、略箱状をなし、少なくとも一方の側面に開口を備えた本体部と、該本体部開口に、展開拡張可能かつ折り畳み収納可能に設けられた拡大部と、を有している。
該拡大部は、該本体部開口の上端縁に基端が枢着された拡大部天井板と、該本体部開口の下端縁に基端が枢着された拡大部床板と、該本体部開口の両側縁に基端がそれぞれ枢着された前後の拡大部端面板と、両該拡大部端面板の先端に両端が枢着された拡大部側面板と、を備えている。両該拡大部端面板は、中央で縦に2分割されると共に枢着され、内側に折曲可能となっている。
そして該拡大部は、展開拡張状態では、該拡大部天井板,該拡大部床板,両該拡大部端面板,該拡大部側面板が、外方に展開されて略箱状をなす。又、折り畳み収納状態では、内側から、折曲された両該拡大部端面板,該拡大部側面板,該拡大部床板,該拡大部天井板の順に折り畳まれて、該本体部開口を閉鎖する。
該本体部は、4箇所に脚が付設されており、4本の該脚のうち少なくとも1本が、ジャッキよりなり、該ジャッキは、該本体部底面の平面取りに使用されること、を特徴とする。
【0012】
請求項2については、次のとおり。請求項2のシェルタは、請求項1において、該拡大部天井板や該拡大部床板側と、該拡大部端面板や該拡大部側面板側との間に、それぞれ介装可能なロックハンドル,ファスナ,受けブロックを有している。
そして該ロックハンドルは、該拡大部天井板や該拡大部床板側に固設されたロック受と、該拡大部端面板や該拡大部側面板側に設けられ、該拡大部の展開拡張状態において、該ロック受に対応位置すると共に、該ロック受に対しロック位置とロック解除位置とに回動変位可能なハンドルと、を備えている。もって該ロックハンドルは、該ハンドルのロック位置において、横方向の密閉,固定用として機能する。
該ファスナは、該拡大部天井板や該拡大部床板側に取付けられた係止受と、該拡大部端面板や該拡大部側面板側に設けられ、該拡大部の展開拡張状態において、該係止受に対応位置すると共に、該係止受に対し係止位置と係止解除位置とに上下変位可能な係止具と、を備えている。もって該ファスナは、該係止具の係止位置において、縦方向の密閉,固定用として機能する。
該受けブロックは、該拡大部天井板や該拡大部床板側に固設された当て板よりなり、該拡大部の展開拡張状態において、該拡大部端面板や該拡大部側面板の縁に対応位置すると共に、該縁に対し圧接可能となっている。もって該受けブロックは、該ファスナによる過度の密閉,固定を緩和すべく機能すること、を特徴とする。
【0013】
請求項3については、次のとおり。請求項3のシェルタは、請求項1において、ロック受部,床板ロック部材,セーフティーカバー,ワイヤ,ブラケット等、を有している。
すなわち、該本体部開口の側縁に固設されたロック受部と、該拡大部床板に設けられ、該拡大部の折り畳み収納状態において、該ロック受部に対応位置すると共に、該ロック受部に対しロック位置とロック解除位置とに変位可能な床板ロック部材と、該拡大部床板に設けられ、該床板ロック部材を操作不能に覆うカバー位置と、該床板ロック部材を操作可能に露出させるカバー解除位置とに、変位可能なセーフティーカバーと、該拡大部の展開中および展開拡張状態において、少なくとも該本体部開口の側縁と該拡大部床板との間に介装,張架されるワイヤと、該ワイヤ先端に付設されたブラケットと、を有している。
そして該ブラケットは、該拡大部の折り畳み収納状態において、展開準備のため該拡大部床板の所定箇所に取り付けられると、該セーフティーカバーを、それまでのカバー位置からカバー解除位置へと、変位せしめる位置関係に設定されていること、を特徴とする。
【0014】
《作用について》
本発明は、このようになっているので、次のようになる。
▲1▼このシェルタは、略箱状をなす本体部と、本体部開口に展開拡張可能かつ折り畳み収納可能に設けられた拡大部と、からなる。
拡大部は、展開拡張状態では、拡大部天井板,拡大部床板,拡大部端面板,拡大部側面板が、外方に展開されて略箱状をなす。折り畳み収納状態では、拡大部端面板,拡大部側面板,拡大部床板,拡大部天井板が、折り畳まれて本体部開口を閉鎖する。
【0015】
▲2▼折り畳み収納状態において、拡大部は本体部開口を閉鎖するに留まり、本体部の内部スペースがそのまま確保されるので、機器,機材等の搭載スペースや居住スペースが、広く確保される。
▲3▼そしてシェルタは、折り畳み収納状態でトラック等に積み込まれて移動し、設置場所にて、多くの場合は展開拡張状態とされて、使用される。
▲4▼そして、このシェルタは、本体部の4本の脚のうち少なくとも1本が、ジャッキよりなるので、4脚下の高さレベルが不揃いな不整地にて設置する場合でも、ジャッキによって、容易に本体部を4点支持させ、平面取りさせることができる。
▲5▼このように本体部は、本体部開口が形成されているものの、平面取りされるので、歪み,当たり,ガタ等の発生が防止され、もって不整地に設置した場合でも、拡大部の展開や収納が支障なく行われる。
【0016】
▲6▼次に、拡大部の展開は、次のように行われる。折り畳み収納状態において、拡大部床板は、本体部開口を閉鎖してロックされている。すなわち、本体部開口のロック受部に対し、拡大部床板側の床板ロック部材が、ロック位置を取っている。そして、この床板ロック部材を、セーフティーカバーがカバー位置を取り、操作不能に覆っている。
そして展開準備のため、本体部側のワイヤ先端のブラケットを、拡大部床板に取り付けると、セーフティーカバーがカバー解除位置へと変位し、もって床板ロック部材が、操作可能に露出する。そこで、床板ロック部材をロック解除位置へと変位操作することにより、拡大部床板のロックが解除される。
それから拡大部床板は、ワイヤにて保持されつつ展開される。なお、拡大部天井板は予め展開されており、拡大部端面板と拡大部側面板は、事後展開される。
▲7▼このように、床板ロック部材にセーフティーカバーを設けて、ワイヤ先端のブラケットで制御することにより、ブラケットを拡大部床板に取り付けて初めて、拡大部床板のロックが解除可能となる。
そこで展開に際し、誤操作により、ワイヤを取り付けないまま拡大部床板のロックを解除し、拡大部床板がいきなり展開,落下する事故は、防止される。
【0017】
▲8▼次にこのシェルタでは、展開拡張状態において、拡大部天井板や拡大部床板と、拡大部端面板や拡大部側面板との間に、ロックハンドル,ファスナ,受けブロックが、それぞれ介装される。
ロックハンドルは、ロック受にハンドルが対応位置して、ロック位置に回動変位されることにより、拡大部天井板や拡大部床板と拡大部端面板や拡大部側面板間が、横方向について密閉,固定される。
ファスナは、係止受に係止具が対応位置して、係止位置に上下変位されることにより、拡大部天井板や拡大部床板と拡大部端面板や拡大部側面板間が、縦方向について密閉,固定される。
受けブロックは、拡大部天井板や拡大部床板側に固設されており、拡大部端面板や拡大部側面板に対応位置して圧接することにより、ファスナによる縦方向の密閉,固定度が調整される。
▲9▼このように展開拡張状態において、拡大部天井板や拡大部床板と拡大部端面板や拡大部側面板間が、密閉,固定され、もって拡大部の密閉度や固定度が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】
《図面について》
以下、本発明のシェルタを、図面に示す発明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4,図5,図6等は、本発明の実施の形態の説明に供する。
そして図1は、その1例の斜視図であり、(1)図は、折り畳み収納状態を、(2)図は、展開拡張状態を示す。図2は、ロックハンドル,ファスナ,受けブロック等を設けた例を示し、(1)図は、展開拡張状態の斜視図、(2)図は、密閉,固定前の要部正面図、(3)図は、密閉,固定後の要部正面図である。
図3は、ワイヤ等の説明に供する斜視図であり、(1)図は、折り畳み収納状態、(2)図は、展開拡張状態を示す。図4は、セーフティーカバー等を設けた例の要部正面図であり、(1)図は、セーフティーカバーのカバー位置、(2)図も、同カバー位置、(3)図は、カバー解除位置を示し、(4)図は、ロック部材のロック位置、(5)図は、ロック解除位置を示す。
図5は、展開拡張状態の斜視図であり、(1)図は、本体部開口部と拡大部天井板間のヒンジの1例を示し、(2)図は、他の例を示す。図6は、シェルタの斜視図であり、(1)図は、折り畳み収納状態を、(2)図は、展開途中又は収納途中の状態を、(3)図は、展開拡張状態を示す。
【0019】
《シェルタ6の概要について》
まず、図6を参照しつつ、本発明のシェルタ6の概要について説明する。このシェルタ6は、機器,機材等を搭載し、トラックA(図7の(2)図を参照)その他の輸送手段に積み込まれて、移動可能となっている。
すなわち、このシェルタ6は、内部にレーダー装置,無線通信装置,その他の機器,機材や、それらの収納棚,テーブル等を搭載すると共に、居住空間として使用される。そして、トラックA等の自動車の荷台や鉄道車輌の荷台、その他の輸送手段に積み込まれて移動され、目的地の設置場所に設置使用される。又、このような移動性と共に、密封性,防水性,気密性,断熱性等にも、優れた構造よりなる。
そしてシェルタ6は、略箱状をなし少なくとも一方の側面に本体部開口9を備えた本体部7と、本体部開口9に展開拡張可能かつ折り畳み収納可能に設けられた拡大部8と、を有した拡大式よりなる。
図示例では、本体部7の左右両側のうち一方側の側面にのみ、本体部開口9が形成され、この本体部開口9に拡大部8が組み付けられた片側拡大方式よりなるが、これによらず、本体部7の左右両側面に、本体部開口9が形成されると共に、両本体部開口9にそれぞれ拡大部8が組み付けられた両側拡大方式のものも可能である。
シェルタ6は、概略このようになっている。
【0020】
《本体部7について》
次に、図1,図6を参照しつつ、本体部7について説明する。シェルタ6の本体部7は、本体部天井板14,本体部床板15,両本体部前後板16,本体部側面板17等を備えた略箱状をなし、図示例では、本体部側面板17の対向面に本体部開口9が形成されている。
そして本体部7は、例えばトラックAの荷台への積み込みに必要十分な寸法に、設定されている。本体部前後板16の一方には、扉18が付設されている。又、本体部7には、4箇所に脚19が付設されており、4本の脚19のうち少なくとも1本が、ジャッキ20よりなり、このジャッキ20は、本体部7底面の平面取りに使用される。
すなわち、本体部7の4隅外側には、それぞれ脚19が付設されており、図示例では、その4本すべてがジャッキ20よりなっているが、平面取り用の用途に鑑み、最低1本がジャッキ20よりなっていれば良く、他は固定脚を用いたタイプも可能である。又、このようなジャッキ20を含む脚19は、本体部7の平面取り用として機能し、水準取り用として機能する必要はない。
本体部7は、このようになっている。
【0021】
《拡大部8について》
次に、図1,図6を参照しつつ、拡大部8について説明する。拡大部8は、本体部開口9の上端縁に基端が枢着された拡大部天井板10と、本体部開口9の下端縁に基端が枢着された拡大部床板11と、本体部開口9の両側縁に基端が枢着された前後の拡大部端面板12と、両拡大部端面板12の先端に両端が枢着された拡大部側面板13と、を備えている。
両拡大部端面板12は、それぞれ、中央で縦に2分割されると共に枢着されており、内側に折曲可能となっている。
【0022】
このような拡大部8について、更に詳述する。拡大部天井板10は、基端が本体部開口9の上端縁に、ヒンジ21(図5の(1)図を参照)にて、横軸で上下に回動可能に枢着されており、先端側は自由端となっている。
拡大部床板11は、基端が本体部開口9の下端縁に、ヒンジ(図示せず)にて、横軸で上下に回動可能に枢着されており、先端側は自由端となっている。
拡大部端面板12は、基端が本体部開口9の前後の両側縁に、ヒンジ(図示せず)にて、それぞれ縦軸で前後に回動可能に枢着されている。そして、この前後の両拡大部端面板12は、それぞれ、中央で縦に2分割されると共に、ヒンジ(図示せず)にて、相互間が縦軸で前後に回動可能に枢着され、もって内側に折曲可能となっている。
拡大部側面板13は、前後の両端が両拡大部端面板12の先端に、ヒンジ(図示せず)にて、縦軸で枢着されており、両拡大部端面板12の折曲度に応じ、左右方向に移動可能となっている。
そして拡大部8は、展開拡張状態D(図1の(2)図,図6の(3)図を参照)では、拡大部天井板10,拡大部床板11,拡大部端面板12,拡大部側面板13が、外方に展開されて略箱状をなす。
又、折り畳み収納状態E(図1の(1)図,図6の(1)図を参照)では、内側から、折曲された両拡大部端面板12,拡大部側面板13,拡大部床板11,拡大部天井板10の順に折り畳まれて、本体部開口9を閉鎖する。
【0023】
これらについて、更に詳述する。展開拡張状態Dでは、拡大部天井板10が、水平姿勢まで外方の上側に回動展開される。拡大部床板11は、水平姿勢まで外方の下側に回動展開される。
両拡大部端面板12は、本体部前後板16と面一をなすと共に、自体の折曲も解除されて面一をなすまで、外方の前後に回動展開される。拡大部側面板13は、左右方向に引き出されて、両拡大部端面板12を上述したように位置取りさせる。
もって、このような展開拡張状態Dにおいて、拡大部8は箱状をなし、本体部開口9を介し本体部7内と連通される内部空間が形成される。なお、図1の(2)図中22は、拡大部8の前後に付設されたジャッキである。そして、この2本のジャッキ22は、展開拡張状態Dの拡大部8について、その荷重保持や転倒防止用として機能する。
【0024】
これに対し、折り畳み収納状態Eでは、両拡大部端面板12が、内側に回動されると共に、2分割されたものが重なり合うまで折曲される。拡大部側面板13は、押し込まれて、両拡大部端面板12を上述したように位置取りさせる。拡大部床板11は、内方の上側に垂直姿勢まで回動収納される。拡大部天井板10は、内方の下側に垂直姿勢まで回動収納される。
もって、このような折り畳み収納状態Eにおいて、拡大部8は、垂直姿勢で折り畳まれて重なり合った略厚板状をなし、本体部開口9を閉鎖する側壁として機能する。
拡大部8は、このようになっている。
【0025】
《ロックハンドル23,ファスナ24,受けブロック25について》
次に、図2を参照しつつ、ロックハンドル23,ファスナ24,受けブロック25について説明する。
このシェルタ6は、拡大部8について、拡大部天井板10や拡大部床板11側と、拡大部端面板12や拡大部側面板13側との間に、それぞれ介装可能なロックハンドル23,ファスナ24,受けブロック25を有している。
すなわち、図2の(1)図中に丸印にて示した各箇所、つまり、拡大部天井板10と拡大部端面板12間、拡大部天井板10と拡大部側面板13間、拡大部床板11と拡大部端面板12間、拡大部床板11と拡大部側面板13間には、それぞれ、1組のロックハンドル23,ファスナ24,受けブロック25が、横並びで介装可能となっている。
【0026】
まずロックハンドル23は、それぞれ、ロック受26とハンドル27とを、備えている。そしてロック受26は、拡大部天井板10や拡大部床板11側の前後端縁や先端縁に固設されており、下側が開放された嵌入,係止溝が形成されている。
ハンドル27は、両拡大部端面板12や拡大部側面板13側の前後端縁や上下端縁に設けられており、拡大部8の展開拡張状態Dにおいて、ロック受26に対し対応位置すると共に、ロック受26に対し、ロック位置G(図2の(3)図を参照)とロック解除位置H(図2の(2)図参照)とに、回動変位操作となっている。図示例のハンドル27は、ピン28にて垂直面で左右に回動可能に枢着されており、縦姿勢でロック位置Gを取り、横姿勢でロック解除位置Hを取る。
そして展開拡張状態Dにおいて、ハンドル27がロック位置Gとされたロックハンドル23は、拡大部8の横方向、つまり図面では紙面方向である前後方向や左右方向の密閉,固定用として機能する。勿論、拡大部8が折り畳み収納状態Eの場合、対応するロックハンドル23のロック受26とハンドル27とは、離れた位置関係にある。
【0027】
次にファスナ24は、係止受29と係止具30とを、備えている。そして係止受29は、拡大部天井板10や拡大部床板11側の前後端縁や先端縁に取り付けられており、フック状にわん曲した係止片が突設されている。なお係止受29は、固設又は上下倒立変位可能に取り付けられている。
係止具30は、両拡大部端面板12や拡大部側面板13側の前後端縁や上下端縁に設けられており、拡大部8の展開拡張状態Dにおいて、係止受29に対し対応位置すると共に、係止受29に対し、係止位置J(図2の(3)図を参照)と係止解除位置K(図2の(2)図を参照)とに、上下変位操作可能となっている。図示例の係止具30は、横軸のピン31にて垂直面で前後に回動可能に枢着されている。
そして展開拡張状態Dにおいて、係止具30が係止位置Jとされたファスナ24は、拡大部8の縦方向、つまり上下方向の密閉,固定用として機能する。勿論、拡大部8が折り畳み収納状態Eの場合、対応するファスナ24の係止受29と係止具30とは、離れた位置関係にある。
【0028】
次に受けブロック25は、拡大部天井板10や拡大部床板11側の前後端縁や先端縁に固設された、当て板よりなる。そして、拡大部8の展開拡張状態Dにおいて、拡大部端面板12や拡大部側面板13の前後端縁や上下端縁に対し対応位置する(図2の(2)図を参照)と共に、この前後端縁や上下端縁に対し圧接可能(図2の(3)図を参照)となっている。
そして展開拡張状態Dにおいて、このように圧接された受けブロック25は、上述したファスナ24による縦方向の密接,固定の緩和用として機能する。
ロックハンドル23,ファスナ24,受けブロック25は、このようになっている。
【0029】
《セーフティーカバー32等について》
次に、図3,図4を参照しつつ、セーフティーカバー32,その他について説明する。
まず、本体部7にはロック受部33が設けられ、対応して拡大部8には床板ロック部材34が設けられており、カンヌキを形成している。
すなわちロック受部33は、本体部開口9の側縁、つまり本体部前後板16の少なくとも一方の前端縁の上部に固定されており、係止穴を備えている。
床板ロック部材34は、拡大部床板11の少なくとも一方の前後端縁の上部に設けられており、拡大部8の折り畳み収納状態Eにおいて、ロック受部33の係止穴に対し対応位置すると共に、ロック受部33の係止穴に対し、ロック位置L(図4の(4)図を参照)とロック解除位置M(図4の(5)図を参照)とに、変位操作可能となっている。図示例の床板ロック部材34は、横に進退移動可能かつ移動限にて位置決め可能な横ピンを備えている。
もって、折り畳み収納状態Eにおいて、ロック受部33の係止穴に対し、対応位置する床板ロック部材34の横ピンを、前進移動操作することによりロック位置Lとすると、拡大部床板11そしてその内側に折り畳まれた拡大部端面板12や拡大部側面板13は、展開不能に本体部7側にロックされる。
床板ロック部材34の横ピンを、後退移動操作してロック解除位置Mとすると、拡大部床板11等のロックは解除される。なお図中35は、床板ロック部材34の横ピンの移動操作用のツマミである。
【0030】
さて、このような床板ロック部材34には、セーフティーカバー32が付設されている。
すなわち、セーフティーカバー32は、拡大部床板11の一方の前後端縁の上部に設けられており、床板ロック部材34を操作不能に隠すように覆うカバー位置N(図4の(1)図,(2)図を参照)と、床板ロック部材34を操作可能に露出させるカバー解除位置P(図4の(3)図を参照)とに、変位可能となっている。
図示例のセーフティーカバー32は、略L字状の板材よりなり、中央部がピン36にて、拡大部床板11面に沿って回動可能に枢着されている。そしてセーフティーカバー32は、拡大部8が折り畳み収納状態Eの場合、カバー位置Nに位置決めされており、展開拡張状態D等では、後述によりカバー解除位置Pとされる。
【0031】
又、本体部7には、拡大部8の吊り下げ保持用のワイヤ37が、配設されている。そしてワイヤ37は、拡大部8の展開中および展開拡張状態Dにおいては、本体部開口9の側縁と拡大部床板11との間に介装,張架され(図3の(2)図を参照)、先端に、付設されたブラケット38を有している。
すなわち、本体部7の一方の本体部前後板16、つまり扉18が設けられていない方の本体部前後板16には、ブレーキ機構付のウインチ39が外設されており、このウインチ39に、ワイヤ37の基端側が巻回されている。ワイヤ37は、ウインチ39のブレーキ機構により、徐々にウインチ39から巻き戻されて繰り出されるようになっている。
ワイヤ37先端のブラケット38は、拡大部8が折り畳み収納状態Eの場合は、本体部前後板16外面の適宜箇所に掛け止めされている(図3の(1)図を参照)。
そして、拡大部8が展開準備中,展開中,展開拡張状態Dの場合、ワイヤ37先端のブラケット38は、拡大部8の拡大部床板11の前後端縁の中央部の所定箇所に、係止,取り付けされる(図3の(2)図を参照)。この場合ワイヤ37は、本体部開口9の側縁つまり本体部前後板16の上部に配設された滑車等を介し、拡大部床板11と本体部7との間に介装,張架され、拡大部床板11を吊り下げ,保持可能となる。
【0032】
そしてブラケット38は、拡大部8の折り畳み収納状態Eにおいて、展開準備のため、拡大部床板11の所定箇所に取り付けられると、セーフティーカバー32を、それまでのカバー位置Nからカバー解除位置Pへと変位せしめる位置関係に、設定されている(図4の(3)図を参照)。
すなわち、拡大部床板11の一方の前後端縁の中央部の所定箇所には、受け金具40が固設されており、この受け金具40には係止溝41が形成されている。
そして、ワイヤ37のブラケット38を、展開準備のため、この受け金具40の係止溝41に差し込み,係入(図4の(2)図を参照)して、横にスライドさせると、ブラケット38先端が、折り畳み収納状態Eではカバー位置Nにあったセーフティーカバー32の端部を、カバー解除位置Pへと押動する位置関係に設定されている(図4の(3)図を参照)。
つまり、ブラケット38が受け金具40に係入,スライド,位置決めされると、セーフティーカバー32は、カバー位置Nからカバー解除位置Pへと回動変位し、カバー解除位置Pを取る関係となっている。
セーフティーカバー32等は、このようになっている。
【0033】
《作用等について》
本発明は、以上説明したように構成されている。そこで、以下のようになる。
▲1▼このシェルタ6は、略箱状をなし側面に開口を備えた本体部7と、本体部開口9に展開拡張可能かつ折り畳み収納可能に設けられた拡大部8と、からなる。
拡大部8は、拡大部天井板10,拡大部床板11,前後の拡大部端面板12の端が、それぞれ本体部開口9の縁に枢着されており、拡大部側面板13の両端が、両拡大部端面板12の先端に枢着されている。拡大部端面板12は、それぞれ縦に2分割され、内側に折曲可能に枢着されている。
そして拡大部8は、展開拡張状態D(図6の(3)図等を参照)では、拡大部天井板10,拡大部床板11,拡大部端面板12,拡大部側面板13が、本体部開口9から外方に展開されて、略箱状をなす。折り畳み収納状態E(図6の(1)図等を参照)では、折曲された両拡大部端面板12,拡大部側面板13,拡大部床板11,拡大部天井板10が、内側から順に折り畳まれて、本体部開口9を閉鎖する。
【0034】
▲2▼このシェルタ6では、このように折り畳み収納状態Eにおいて、拡大部8の各壁板10,11,12,13が、折り畳まれて本体部開口9を閉鎖するに留まり、本体部7の内部スペースは、ほぼそのまま確保される。折り畳み収納状態Eにおいて、拡大部8が、本体部7の内部スペースを狭めるようなことは無く、その分、機器,機材,その他の搭載スペースや居住スペースが、広く確保される。
▲3▼そしてシェルタ6は、機器,機材等を搭載し、拡大部8が折り畳み収納状態Eで、トラックA(図7の(2)図を参照)その他の輸送手段に積み込まれて移動し、設置場所においては多くの場合、拡大部8が展開拡張状態Dとされて使用される。
【0035】
▲4▼そして設置に際し、このシェルタ6は、本体部7の4本の脚19のうち少なくとも1本が、ジャッキ20よりなるので、設置場所が不整地でも、平面取りが容易である(図1の(1)図,(2)図を参照)。
すなわち、地面Fに凹凸や傾斜が存し、もって4脚19下の高さレベルが不揃いな不整地において、シェルタ6を設置する場合、作業員は、最低1本のジャッキ20を上下伸縮動作させることによって、容易に本体部7を4点支持させることができ、シェルタ6の本体部7底面を、安定的に平面取りされた状態とすることができる。
▲5▼シェルタ6の本体部7は、側面に本体部開口9が形成されており、完全な箱体に比べ剛性が劣っているものの、上述したように平面取りされるので、その各壁板14,15,16,17に、歪みが生じることは回避される。もって、各壁板14,15,16,17間に、予定外の当たりやガタが発生することも防止される。
そこで、このシェルタ6は、不整地に設置した場合でも、拡大部8の展開拡張状態Dと折り畳み収納状態E間の展開や収納が、支障なくスムーズに行われるようになる。
【0036】
▲6▼次に、このシェルタ6において、拡大部8の折り畳み収納状態Eから展開拡張状態Dへの展開は、次のように行われる。
まず、拡大部8の折り畳み収納状態Eにおいて、拡大部床板11は、本体部開口9側に折り畳まれており、本体部開口9を閉鎖すると共に、本体部開口9にロックされている(図3の(1)図を参照)。→すなわち、本体部開口9の側縁のロック受部33に、拡大部床板11側の床板ロック部材34が対応位置して、ロック位置Lを取っている(図4の(4)図を参照)。→そして、この床板ロック部材34を、拡大部床板11に設けられカバー位置Nを取るセーフティーカバー32が、外部からは操作不能に覆っている(図4の(1)図参照)。
【0037】
→そして、拡大部8の展開準備のため、作業者が、基端が本体部7側のウインチ39に取り付けられたワイヤ37先端のブラケット38を、拡大部床板11の所定箇所の受け金具40に取り付けると(図4の(2)図を参照)、→セーフティーカバー32が自動的に、それまでのカバー位置Nから、カバー解除位置Pへと変位するので、→床板ロック部材34が、操作可能に露出する(図4の(3)図を参照)。→そこで作業者が、床板ロック部材34を、それまでのロック位置Lからロック解除位置Mへと変位操作することにより(図4の(5)図を参照)、→拡大部床板11は、本体部開口9へのロックが解除される。
→このような展開準備が完了した後、→拡大部床板11は、本体部開口9の側縁との間に掛け渡され,介装,張架されたワイヤ37にて、吊られて保持されつつ、作業者により、外下方へと降ろすように徐々に展開されて行く。
→このような作業ステップを辿ることにより、拡大部床板11が展開される。なお、拡大部天井板10は、予め上方に展開されており、拡大部端面板12と拡大部側面板13は、事後側方に展開される。→もって拡大部8が、展開拡張状態Dとされる(図3の(2)図を参照)。
【0038】
▲7▼このように、このシェルタ6では、床板ロック部材34にセーフティーカバー32を付設すると共に、セーフティーカバー32の変位を、展開拡張状態Dの拡大部8保持用のワイヤ37先端のブラケット38で、制御するシステムが採用されている。
つまり、ワイヤ37先端のブラケット38を、拡大部床板11に取り付けて初めて、→拡大部床板11のロックが、解除可能となる。
そこで、拡大部8の折り畳み収納状態Eから展開拡張状態Dへの展開に際し、→作業者の誤操作により、ワイヤ37(先端のブラケット38)を拡大部床板11に取り付けないまま、→拡大部床板11のロックを解除してしまう事態は、発生しなくなる。→もって、重量の重い拡大部床板11が、ワイヤ37にて保持されない状態で、いきなり外方に展開され落下降下する事故は、確実に防止されるようになる。
【0039】
▲8▼次に、このシェルタ6では、拡大部8の展開拡張状態Dにおいて、拡大部天井板10や拡大部床板11と、拡大部端面板12や拡大部側面板13との間に、ロックハンドル23,ファスナ24,受けブロック25が、それぞれ介装される(図2を参照)。
まずロックハンドル23については、展開拡張状態Dにおいて、拡大部天井板10や拡大部床板11側のロック受26に、拡大部端面板12や拡大部側面板13側のハンドル27が、対応位置すると共に、作業員によりロック解除位置Hからロック位置Gに回動変位される。
このようなロックハンドル23により、拡大部天井板10や拡大部床板11と、拡大部端面板12や拡大部側面板13間が、横方向について密閉,固定される(図2の(3)図を参照)。
【0040】
又、ファスナ24については、展開拡張状態Dにおいて、拡大部天井板10や拡大部床板11側の係止受29に、拡大部端面板12や拡大部側面板13側の係止具30が、対応位置し、作業員により係止解除位置Kから係止位置Jに上下変位される。
このようなファスナ24により、拡大部天井板10や拡大部床板11と、拡大部端面板12や拡大部側面板13間が、縦方向について密閉,固定される(図2の(3)図を参照)。
そして受けブロック25は、拡大部天井板10や拡大部床板11側に、当て板として固設されており、展開拡張状態Dにおいて、拡大部端面板12や拡大部側面板13の縁に、対応位置して圧接する(図2の(3)図を参照)。
このような受けブロック25により、拡大部天井板10や拡大部床板11と、拡大部端面板12や拡大部側面板13間が、上述したファスナ24にて直接的に過度に密閉,固定されて、損傷しないよう、縦方向の密閉,固定度が、適切に緩和,調整される。
例えば、拡大部天井板10や拡大部床板11と、拡大部端面板12や拡大部側面13板間には、その一方側にウエザーストリップが介装されているが(図示せず)、過度の締め付けにより、潰れ,損傷,破壊することが防止される。
【0041】
▲9▼このように、ロックハンドル23,ファスナ24,受けブロック25により、拡大部8の展開拡張状態Dにおいて、拡大部天井板10や拡大部床板11と、拡大部端面板12や拡大部側面板13間が、縦方向および横方向について、適度に密閉,固定される。
もって、このシェルタ6は、展開拡張状態Dの拡大部8について、密閉度や固定度が向上し、防水性や強度面に優れている。
【0042】
《その他》
なお第1に、図4の(2)図,(3)図に示したように、ワイヤ37先端のブラケット38の先端部には、ストッパ溝42が設けられている。
そして、拡大部8の展開準備のため、拡大部床板11の受け金具40の係止溝41に、ワイヤ37のブラケット38が係入,スライドされ、→もってブラケット38先端が、セーフティーカバー32端部を、カバー位置Nからカバー解除位置Pへと押動すると、→同時に、セーフティーカバー32端部が、ブラケット38先端部のストッパ溝42に、嵌入,係止される位置関係に設定されている。
→もって、事後の拡大部8の展開拡張状態Dにおいて、ブラケット38そしてワイヤ37は、拡大部床板11から抜き出し不能に係止,ロックされるようになっている。
このように展開拡張状態Dでは、セーフティーカバー32を利用して、拡大部床板11を吊り下げ,保持するワイヤ37のロックが実現されており、不用意にワイヤ37が外れる事故は防止される。なお事後、ワイヤ37のこのようなロックを解除するには、セーフティーカバー32をカバー解除位置Pからカバー位置Nへと、変位操作することが必要となる。
【0043】
第2に、拡大部天井板10を本体部開口9の上端縁に枢着するヒンジ21については、次のとおり。
図5の(1)図に示したように、通常は両者間に、複数のヒンジ21が介装,取り付けされている。しかし、このように複数のヒンジ21を使用した場合には、各ヒンジ21間について歪みが生じ,軸が狂い,ガタつくことが多々あり、もって、拡大部天井板10の開閉つまり展開動作や収納動作に支障が生じたり、雨水が内部に浸入することがあった。
これに対し、図5の(2)図に示したように、前後の全長にわたり1本の長ピンを用いた1個の長ヒンジ21′を用いると、このような難点は解消される。
すなわち、1個の長ヒンジ21′を、拡大部天井板10と本体部開口9の上端縁間に介装,取り付けすることにより、歪,狂い,ガタつき等が解消され、もって、拡大部天井板10のスムーズな開閉が実現されると共に、防水性も向上するようになる。
【0044】
第3に、そして上述した所は、他の枢着箇所についても、全く同様である。すなわち、拡大部天井板10と本体部開口9間の枢着用のヒンジ21,長ヒンジ21′についてだけでなく、更に、拡大部床板11と本体部開口9間、両拡大部端面板12と本体部開口9間、両拡大部端面板12と拡大部側面板13間、両拡大部端面板12の分割箇所間等についても、同様である。
つまり、これらの各枢着箇所にも、長ヒンジ21′を使用すると、歪,狂い,ガタ等が解消されて、スムーズな開閉や防水性が実現される。
【0045】
【発明の効果】
《本発明の特徴》
本発明に係るシェルタは、以上説明したように、本体部に拡大部を、展開拡張可能かつ折り畳み収納可能に設けると共に、4本の脚のうち少なくとも1本をジャッキとし、更に請求項2では、拡大部についてロックハンドル,ファスナ,受けブロックを採用し、請求項3では、拡大部のロックにセーフティーカバーを設けて、ワイヤ先端のブラケットで制御するようにしたこと、を特徴とする。
そこで、本発明のシェルタは、次の効果を発揮する。
【0046】
《第1の効果》
第1に、内部スペースが広くなる。すなわち、本発明のシェルタは、拡大部を本体部側面の本体部開口に、展開拡張可能かつ折り畳み収納可能に設けてなる。
そこで、前述したこの種従来例、つまり拡大部を本体部に入れ子式・引き出し式に拡大可能かつ収納可能とした従来例のように、収納状態において、本体部内に拡大部が収納されて、壁板が2重構造となり、その分、内部スペースが狭くなるようなことはない。拡大部の折り畳み収納状態でも、ほぼ本体部分の内部スペースが確保される。
もって、内部に搭載される機器,機材,その他の大きさ,数量が増加し、居住スペースが広く取れるようになる。
更に、積雪時の展開拡張や折り畳み収納も、前述したこの種従来例のように、拡大部上に積もった雪が支障となることなく、スムーズに行え、又、降雨時に折り畳み収納しても、拡大部上に溜まっていた雨水が、本体部内に浸入するようなこともない。
【0047】
《第2の効果》
第2に、不整地でも、平面取りが容易である。すなわち、本発明のシェルタは、本体部の4本の脚のうち、少なくとも1本がジャッキよりなる。
そこで、4脚下の高さレベルが不揃いな不整地に設置する場合は、ジャッキを伸縮させることによって、本体部底面を4点支持させて、平面取りすることができる。前述したこの種従来例のように、3点支持となり平面取りがなされていない状態となることは、回避される。
もって、歪,狂い,ガタ等の発生がなく、拡大部の展開動作や折り畳み収納動作も、支障なくスムーズに行えるようになる。従って、このシェルタは、設置前に設置場所を整地化する必要がなく、設置場所が不整地でも、そのまま設置することができる。
【0048】
《第3の効果》
第3に、展開拡張状態において、拡大部の防水性や強度が向上する。すなわち、本発明の請求項2にあっては、展開拡張状態において、拡大部天井板や拡大部床板側と、拡大部端面板や拡大部側面板との間に、ロックハンドル,ファスナ,受けブロックが、介装される。
そこで、前述したこの種従来例に比し、拡大部の防水性や強度が、容易に適切かつ充分に確保されるようになる。
【0049】
《第4の効果》
第4に、展開する際の誤操作が防止され、安全性が向上する。すなわち、本発明の請求項3にあっては、床板ロック部材にセーフティーカバーを設けて、拡大部保持用のワイヤ先端のブラケットで、制御するシステムを採用してなる。
そしてブラケットを、拡大部床板に取り付けて初めて、拡大部床板のロックが解除可能となる。そこで、前述したこの種従来例のように、誤操作により、ワイヤを拡大部床板に取り付けずに拡大部床板のロックを解除してしまい、重い拡大部床板が、いきなり外方に落下降下する事故は、確実に防止されるようになる。
拡大部は、所期の通り、ワイヤに吊って保持されつつ、ロック解除により、外下方に向け徐々に展開されるので、事故の危険が防止され、安全性が向上する。
このように、この種従来例に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシェルタについて、発明の実施の形態の説明に供し、その1例の斜視図であり、(1)図は、折り畳み収納状態を示し、(2)図は、展開拡張状態を示す。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供し、ロックハンドル,ファスナ,受けブロック等を設けた例を示し、(1)図は、展開拡張状態の斜視図、(2)図は、密閉,固定前の要部正面図、(3)図は、密閉,固定後の要部正面図である。
【図3】同発明の実施の形態の説明に供し、ワイヤ等の説明に供する斜視図であり、(1)図は、折り畳み収納状態を示し、(2)図は、展開拡張状態を示す。
【図4】同発明の実施の形態の説明に供し、セーフティーカバー等を設けた例の要部正面図であり、(1)図は、セーフティーカバーのカバー位置、(2)図も、同カバー位置、(3)図は、カバー解除位置を示し、(4)図は、ロック部材のロック位置、(5)図は、ロック解除位置を示す。
【図5】同発明の実施の形態の説明に供し、展開拡張状態の斜視図であり、(1)図は、本体部開口部と拡大部天井板間のヒンジの1例を示し、(2)図は、他の例を示す。
【図6】同発明の実施の形態の説明に供し、シェルタの斜視図であり、(1)図は、折り畳み収納状態を示し、(2)図は、展開途中又は収納途中の状態を示し、(3)図は、展開拡張状態を示す。
【図7】この種従来例のシェルタの説明に供し、(1)図は、斜視図であり、(2)図は、トラックに積み込まれた状態の側面説明図である。
【符号の説明】
6 シェルタ
7 本体部
8 拡大部
9 本体部開口
10 拡大部天井板
11 拡大部床板
12 拡大部端面板
13 拡大部側面板
19 脚
20 ジャッキ
23 ロックハンドル
24 ファスナ
25 受けブロック
26 ロック受
27 ハンドル
28 ピン
29 係止受
30 係止具
31 ピン
32 セーフティーカバー
33 ロック受部
34 床板ロック部材
37 ワイヤ
38 ブラケット
41 係止溝
A トラック
D 展開拡張状態
E 折り畳み収納状態
G ロック位置
H ロック解除位置
J 係止位置
K 係止解除位置
L ロック位置
M ロック解除位置
N カバー位置
P カバー解除位置

Claims (3)

  1. 機器,機材等を搭載し、トラックその他の輸送手段に積み込まれて移動可能な拡大式シェルタであって、
    略箱状をなし少なくとも一方の側面に開口を備えた本体部と、該本体部開口に展開拡張可能かつ折り畳み収納可能に設けられた拡大部と、を有しており、
    該拡大部は、該本体部開口の上端縁に基端が枢着された拡大部天井板と、該本体部開口の下端縁に基端が枢着された拡大部床板と、該本体部開口の両側縁に基端がそれぞれ枢着された前後の拡大部端面板と、両該拡大部端面板の先端に両端が枢着された拡大部側面板と、を備えており、両該拡大部端面板は、中央で縦に2分割されると共に枢着され、内側に折曲可能となっており、
    該拡大部は、展開拡張状態では、該拡大部天井板,該拡大部床板,両該拡大部端面板,該拡大部側面板が、外方に展開されて略箱状をなし、又、折り畳み収納状態では、内側から、折曲された両該拡大部端面板,該拡大部側面板,該拡大部床板,該拡大部天井板の順に折り畳まれて、該本体部開口を閉鎖するようになっており、
    該本体部は、4箇所に脚が付設されており、4本の該脚のうち少なくとも1本が、ジャッキよりなり、該ジャッキは、該本体部底面の平面取りに使用されること、を特徴とするシェルタ。
  2. 請求項1に記載したシェルタにおいて、該拡大部天井板や該拡大部床板側と、該拡大部端面板や該拡大部側面板側との間に、それぞれ介装可能なロックハンドル,ファスナ,受けブロックを有しており、
    該ロックハンドルは、該拡大部天井板や該拡大部床板側に固設されたロック受と、該拡大部端面板や該拡大部側面板側に設けられ、該拡大部の展開拡張状態において、該ロック受に対応位置すると共に、該ロック受に対しロック位置とロック解除位置とに回動変位可能なハンドルと、を備えており、該ロックハンドルは、該ハンドルのロック位置において、横方向の密閉,固定用に機能し、
    該ファスナは、該拡大部天井板や該拡大部床板側に取付けられた係止受と、該拡大部端面板や該拡大部側面板側に設けられ、該拡大部の展開拡張状態において、該係止受に対応位置すると共に、該係止受に対し係止位置と係止解除位置とに上下変位可能な係止具と、を備えており、該ファスナは、該係止具の係止位置において、縦方向の密閉,固定用に機能し、
    該受けブロックは、該拡大部天井板や該拡大部床板側に固設された当て板よりなり、該拡大部の展開拡張状態において、該拡大部端面板や該拡大部側面板の縁に対応位置すると共に、該縁に対し圧接可能となっており、該ファスナによる過度の密閉,固定を緩和すべく機能すること、を特徴とするシェルタ。
  3. 請求項1に記載したシェルタにおいて、該本体部開口の側縁に固設されたロック受部と、
    該拡大部床板に設けられ、該拡大部の折り畳み収納状態において、該ロック受部に対応位置すると共に、該ロック受部に対しロック位置とロック解除位置とに変位可能な床板ロック部材と、
    該拡大部床板に設けられ、該床板ロック部材を操作不能に覆うカバー位置と、該床板ロック部材を操作可能に露出させるカバー解除位置とに、変位可能なセーフティーカバーと、
    該拡大部の展開中および展開拡張状態において、少なくとも該本体部開口の側縁と該拡大部床板との間に介装,張架されるワイヤと、該ワイヤ先端に付設されたブラケットと、を有しており、
    該ブラケットは、該拡大部の折り畳み収納状態において、展開準備のため該拡大部床板の所定箇所に取り付けられると、該セーフティーカバーを、それまでのカバー位置からカバー解除位置へと、変位せしめる位置関係に設定されていること、を特徴とするシェルタ。
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