JP2004228934A - 監視制御システム及び監視制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】異常が発生した時とほぼ同じ条件で、発生直後に試験(診断)を行ないその異常が再現する可能性が高く異常の原因を適確に分析するためのデータを得易く、且つ、故障原因の分析に必要十分な比較的小容量のデータを得ることができる監視制御システム及び監視制御方法を提供する。
【解決手段】各カード1,3の監視制御機能部10は、機能部11の異常が検出された直後に、該当箇所をテストプログラムで診断し、当初の検出のとおり異常と診断された場合にはそのカードとして異常である旨を、当初の検出に反し異常でないと診断された場合にはその旨を監視制御カード2に報知し、監視制御カード2はカードとして異常である旨の診断情報が受信されたカード1は異常なカードであるとして稼動を停止し、異常ではない旨の診断情報が受信されたカード3については稼動可能なカードとして管理する。
【選択図】 図1
【解決手段】各カード1,3の監視制御機能部10は、機能部11の異常が検出された直後に、該当箇所をテストプログラムで診断し、当初の検出のとおり異常と診断された場合にはそのカードとして異常である旨を、当初の検出に反し異常でないと診断された場合にはその旨を監視制御カード2に報知し、監視制御カード2はカードとして異常である旨の診断情報が受信されたカード1は異常なカードであるとして稼動を停止し、異常ではない旨の診断情報が受信されたカード3については稼動可能なカードとして管理する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば携帯電話の基地局におけるデータの符号化/復号化を行うシステム等のような監視制御機能及び冗長構成を持っている装置やシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、携帯電話の基地局におけるデータの符号化/復号化を行う装置乃至システム、或いは、その他の無線通信機器等では、システム内で異常(故障)が発生した際には、アラームを発報し、予備系への切り替えを行なうようなデュプレックス構成が適用されている。また、アラームが発生した時の状況に関するログ(記録)を収集し保存するものもある。
【0003】
周知のとおり、デュプレックスシステムでは、重要な機能部を二重化し、一つを正規運用し他方を待機させ、異常(故障)が発生したときに、待機させておいた機能部を正規の機能部に交替させる。
【0004】
実運用ネットワークの一元監視を可能にしたシステムで、障害内容に応じた端末装置の自動切換えを可能にすべく各端末装置毎に用意されている切替え用のスイッチカード内に該端末装置の制御信号を監視する制御信号監視回路を設け、監視チャンネルでの異常検出により、現用の時分割多重化装置郡を予備の時分割多重化装置へと自動的に一括切替えするか、或いは、スイッチカード内に設けられた制御信号監視回路での異常検出により、該当端末装置を予備の時分割多重化装置へと自動的に切替えるシステムが提案されている(特許文献1)。また、低速データ衛星通信システムのコモンコントロール手段に障害が発生した場合でも、全ネットワークに影響を及ぼすことなく自ら障害の発生部分のカードを予備カードにより代替して、平常時の機能を維持できるようにしたコモンコントロール冗長系切替え方法も提案されている(特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−241530号公報(要約、図1)
【特許文献2】
特開平7−212371号公報(要約、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、運用されている装置から異常(故障)が発生しているカードを交換して、調査のため再現試験を行なっても、実際には再現が非常に困難であったり、或いは再現しなくなってしまうことも稀ではない。そのような場合には、異常の原因を正確につかむことができない。このことはその異常に係る機能部(カード)の品質を改善するための手掛りとなるデータを得ることができないことを意味する。
【0007】
再現試験を行なうために、非常に重要であるのは、異常が発生した時となるべく同じ条件で試験を行なうということである。しかし、現に稼動中の装置において、異常を検出した機能部ブロック(カード)をもう一度運用に使用することは非常に困難であるだけでなく危険である。このため、異常が再現せず原因の特定ができないか、もしくは原因の特定に多大な時間がかかり品質の改善が進展を見ないといったことも生じてしまう。
【0008】
また、異常(故障)に係るログの取得(データ記録)に関しても課題がある。即ち、一般的なログの取得方法は、運用中はカード(機能ブロック)内の全ての機能に対してログを取得していて、そのログは異常が発生しない限り、更新を行なっており、異常が発生した場合、ログの更新を止めるといったものである。しかし、ログの保存に充分なサイズの領域が割り当てられない場合、故障原因の特定に十分有効なログを得られないことがある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、現実にシステムの異常が発生した時とほぼ同じ条件で、その異常が発生した直後に試験(診断)を行なえるのでその異常が再現する可能性が高く異常の原因を適確に分析するためのデータを得易く、且つ、故障原因を特定するに必要十分な比較的小容量のデータを得ることができ装置乃至システムの品質向上に寄与することができる監視制御システム及び監視制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明による監視制御システム及び監視制御方法は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0011】
(1)それぞれの正常なときに所定の機能を有し自己の異常の発生に際して当該異常の監視対象としての管理単位とされる機能部と、該機能部の異常を検出する監視制御機能部とを含んで構成され、相互に交替させて稼動可能な複数の各機能ブロックと、
前記複数の各機能ブロックのうちの一の機能ブロックの当該監視制御機能部が対応する前記機能部の異常を検出したときには該検出に係る情報を受けて当該一の機能ブロックを対応する他の機能ブロックに交替させて稼動させる監視制御ブロックと、
を含んでなる監視制御システムであって、
前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部は、対応する前記機能部の異常を検出したときには、当該異常に係る箇所に関してテストプログラムを動作させて診断を行い、当初の検出結果のとおり異常であると診断された場合には当該機能ブロックとして異常である旨を、当初の検出結果に反して異常ではないと診断された場合にはその旨を前記監視制御ブロックに報知するように構成され、
前記監視制御ブロックは前記機能ブロックとして異常である旨の診断情報が受信された機能ブロックについては異常な機能ブロックであるとして稼動を停止し、異常ではない旨の診断情報が受信された機能ブロックについては稼動可能な機能ブロックとして管理するように構成された監視制御システム。
【0012】
(2)前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部は、当該診断に関するデータを保存するように構成されたものである上記(1)に記載の監視制御システム。
【0013】
(3)前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部は、対応する前記機能部の異常を検出したときには、自己の機能ブロックの異常が他に影響する虞れのあるような信号の入出力を完全に停止させ、次いで、前記テストプログラムを動作させるように構成されたものである上記(1)に記載の監視制御システム。
【0014】
(4)前記複数の各機能ブロックは当該機能を賄う回路ブロックを持つカードとして構成されたものである上記(1)に記載の監視制御システム。
【0015】
(5)前記カードは、供給されたデータを符号化する符号化機能部及び復号化する復号化機能部を夫々備えたものである上記(4)に記載の監視制御システム。
【0016】
(6)前記カードは、前記符号化機能部及び復号化機能部に対応したデータの入出力を行うインターフェース機能部を更に備えたものである上記(5)に記載の監視制御システム。
【0017】
(7)前記インターフェース機能部は、前記符号化機能部及び/又は復号化機能部に異常が発生したときには、当該監視制御機能部によるテストプログラムの動作に伴ってテストパターンの発生並びに送受信を行うように構成されたものである上記(6)に記載の監視制御システム。
【0018】
(8)前記インターフェース機能部は、前記テストパターンが正常に処理された場合の期待値を保有し、当該テストパターンの現実の処理による値を該期待値と比較することによって前記符号化機能部の診断を行うように構成されたものである上記(7)に記載の監視制御システム。
【0019】
(9)前記監視制御ブロックは、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理する機能ブロックに関しても前記監視制御機能部が当初に異常を検出したときの当該検出の条件等の検出データを保存するように構成されたものである上記(1)に記載の監視制御システム。
【0020】
(10)前記監視制御ブロックは、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理している機能ブロックが再び現に稼動する状態におかれているときに、当該機能ブロックにおいてその監視制御機能部から当該機能部が異常である旨の診断情報を受信したときには、当該機能ブロックは異常な機能ブロックであるとして稼動を停止するように構成されたものである上記(1)に記載の監視制御システム。
【0021】
(11)それぞれの正常なときに所定の機能を有し自己の異常の発生に際して当該異常の監視対象としての管理単位とされる機能部と、該機能部の異常を検出する監視制御機能部とを含んで構成され、相互に交替させて稼動可能な複数の各機能ブロックを設置し、更に、
前記複数の各機能ブロックのうちの一の機能ブロックの当該監視制御機能部が対応する前記機能部の異常を検出したときには該検出に係る情報を受けて当該一の機能ブロックを対応する他の機能ブロックに交替させて稼動させる監視制御ブロックを設置して、
前記各機能ブロックと監視制御ブロックを含んでなる監視制御システムを構成し、
前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部により、対応する前記機能部の異常が検出されたときには、当該異常に係る箇所に関してテストプログラムを動作させて診断を行い、当初の検出結果のとおり異常であると診断された場合には当該機能ブロックとして異常である旨を、当初の検出結果に反して異常ではないと診断された場合にはその旨を前記監視制御ブロックに報知するようにし、
前記監視制御ブロックにより、前記機能ブロックとして異常である旨の診断情報が受信された機能ブロックについては異常な機能ブロックであるとして稼動を停止させ、異常ではない旨の診断情報が受信された機能ブロックについては稼動可能な機能ブロックとして管理する監視制御方法。
【0022】
(12)前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部により、当該診断に関するデータを保存する上記(11)に記載の監視制御方法。
【0023】
(13)前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部により、対応する前記機能部の異常を検出したときには、自己の機能ブロックの異常が他に影響する虞れのあるような信号の入出力を完全に停止させ、次いで、前記テストプログラムを動作させる上記(11)に記載の監視制御方法。
【0024】
(14)前記複数の各機能ブロックを当該機能を賄う回路ブロックを持つカードとして構成する上記(11)に記載の監視制御方法。
【0025】
(15)前記カードに、供給されたデータを符号化する符号化機能部及び復号化する復号化機能部を夫々備える上記(14)に記載の監視制御方法。
【0026】
(16)前記カードに、前記符号化機能部及び復号化機能部に対応したデータの入出力を行うインターフェース機能部を更に備える上記(15)に記載の監視制御方法。
【0027】
(17)前記インターフェース機能部により、前記符号化機能部及び/又は復号化機能部での異常発生時には、当該監視制御機能部によるテストプログラムの動作に伴ってテストパターンの発生並びに送受信を行う上記(16)に記載の監視制御方法。
【0028】
(18)前記インターフェース機能部により、前記テストパターンが正常に処理された場合の期待値と当該テストパターンに関する現実の処理による値とを比較することによって前記符号化機能部の診断を行う上記(17)に記載の監視制御方法。
【0029】
(19)前記監視制御ブロックにより、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理する機能ブロックに関しても前記監視制御機能部が当初に異常を検出したときの当該検出の条件等の検出データを保存する上記(11)に記載の監視制御方法。
【0030】
(20)前記監視制御ブロックにより、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理している機能ブロックが再び現に稼動する状態におかれているときに、当該機能ブロックにおいてその監視制御機能部から当該機能部が異常である旨の診断情報を受信したときには、当該機能ブロックは異常な機能ブロックであるとして稼動を停止する上記(11)に記載の監視制御方法。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の監視制御システム及び監視制御方法の好適実施形態について詳細に説明する。
【0032】
図1は本発明の監視制御システム及び監視制御方法を説明するためのブロック図である。
【0033】
図1において、本発明のシステムにおける機能ブロックは、一実施形態としては所定の機能を賄う回路ブロックを持つカード1,3として構成される。カード1,3は、正常なときに所定の機能を果し自己の異常の発生に関して当該異常の監視対象としての管理単位とされる一つ乃至は複数の機能部11と機能部11の異常を検出する監視制御機能部10とを含んで構成される。このようなカード1は各機能ブロックをなし、相互に自己の機能は自己に対応する他のものの機能によってバックアップ可能なように複数設けられる。
【0034】
上記複数の各機能ブロック(カード)1,3のうちの一つのカードの当該監視制御機能部10が対応する上記機能部11の異常を検出したときには該検出に係る情報を受けて当該一の機能ブロック1を対応する他の機能ブロック3に交替させて稼動させる機能を持ちシステム全体の監視制御を行なっている監視制御ブロックとしての監視制御カード2が設けられ、上述した複数のカード1,3とこの監視制御カード2とを含んで本発明の監視制御システムが構成される。
【0035】
以下、本発明による実施形態の動作を図2のフローチャートを参照しながら説明する。
【0036】
先ず、ステップS1において、カード1の監視制御機能部10が対応する上記機能部11の異常を検出したときには監視制御カード2に異常検出を報告する(ステップS2)。監視制御カード2は、異常検出をしたカード1の動作を停止させ、予備系のカード3に交替させてそのカード3を動作させる(ステップS3)。異常を検出したカード1は、異常箇所に関してテストプログラムを動作させ(ステップS4)、本当に故障しているのか、それとも誤検出したのか等の診断を実施し状態の判定を行なう(ステップS5)。テストプログラムでも異常(故障)と判定された場合には、カードとしてアラームをあげて(発報して)(ステップS6)、即ち、異常な機能ブロックであるとして稼動を停止する(ステップS7)。ステップS5において、テストプログラムによる診断では異常なしと判定されて、その前の異常検出を誤検出と判断した場合はスタンバイ状態、即ち、そのようなカードについては稼動可能なものとして管理する(ステップS8)。
【0037】
図3は図1の監視制御システムにおけるカード1の内部構成を説明するためのブロック図である。
【0038】
図3において、カード1はW−CDMA方式の携帯電話の基地局にて信号の符号化、復号化を行なうために適用されるものである。カード1は、監視制御機能部10、符号化処理を行なう符号化機能部12、復号化処理を行なう復号化機能部13、及び、インターフェース機能部14,15を含んで構成される。
【0039】
監視制御機能部10はカード1内の各機能部の監視制御を行なう。通信の信号の流れとしては、伝送路22を通して供給される無線インターフェース用のカード(不図示)からの信号をインターフェース機能部15で受け、これの信号(データ)に対して復号化機能部13によって復号化処理を施し、インターフェース機能部14から伝送路20にてシステム内の別のカード(不図示:交換機とのインターフェース用のカード)へと送信される。
【0040】
一方、伝送路21を通して供給される交換機とのインターフェース用のカード(不図示)からの信号は、インターフェース機能部14で受けて、符号化機能部12にて符号化し、インターフェース機能部15から伝送路23を通して無線インターフェース用のカード(不図示)に送られる。
【0041】
ここで、符号化機能部12もしくは復号化機能部13で異常(故障)が発生した場合、テストプログラムの動作に伴い、インターフェース機能部14,15はテストパターンの発生、送信及び受信を行なうように機能する。
【0042】
図4は図3のカード1におけるインターフェース機能部14の内部構成を説明するためのブロック図である。
【0043】
図4において、インターフェース機能部14では、復号化処理に関して、通常動作時は復号化機能部13から供給される信号をそのまま伝送路20へと送るが、復号化機能部13についてのテストプログラム起動時は、制御部100からの指示により復号化機能部13からのテストパターン信号は伝送路20には送られず、比較器110にて所定の期待値と比較される。一方、符号化処理に関して、通常動作時は、伝送路21を通して供給される信号を符号化機能部12へと送るが、テストプログラム起動時は、制御部100による制御によりテストパターン発生器120において作られた信号を符号化機能部12へと送信する。
【0044】
図5は図3のカード1におけるインターフェース機能部15の内部構成を説明するためのブロック図である。
【0045】
図5において、インターフェース機能部15では、復号化処理に関して、通常動作時は伝送路22を通して供給される信号を復号化機能部13へと送信するが、復号化機能部13についてのテストプログラム起動時は、制御部101の制御によりテストパターン発生器121にて作られた信号を復号化機能部13へと送る。また、符号化処理に関して、通常動作時は符号化機能部12から供給される信号を伝送路23へと送るが、符号化機能部12についてのテストプログラム起動時には符号化機能部12からの信号は制御部101の制御により、伝送路23へと送信されずに、比較器111にて期待値と比較される。
【0046】
図1乃至図5に基づいて上述した実施形態におけるテストプログラムを動作させてカードの診断を実行する作用について更に詳細に説明する。図3において、カード1で、まず、符号化処理を行なっている符号化機能部12の異常を監視制御機能部10が検出したとする。監視制御機能部10は監視制御カード2(図1)に異常検出を報告すると監視制御カード2は異常検出したカード1に対して動作停止命令を出し、さらに予備系のカード3に切り替えを指示する。
【0047】
カード1は、他のカードもしくは他装置へ影響を及ぼすような信号の入出力を完全に停止し、その後テストプログラムを動作させる。ここでは、符号化処理の異常を検出しているので、例えば、所定のテストパターンの信号をカードのインターフェース機能部14から発生させて、符号化機能部12に符号化処理をさせる。
【0048】
カードのインターフェース機能部15では、テストパターンが正常に符号化処理された場合の期待値を持っていて、実際に符号化処理をされたデータと期待値とを比較し、符号化機能部12が正常に動作しているかチェックする。
【0049】
その他にも、符号化機能部12が持っている諸機能に関して一通りテストを行ない、その結果を監視制御機能部10に報告する。監視制御機能部10はテストの結果を、そのまま監視制御カード2に対して報告する。監視制御カード2は結果が異常(故障)の場合、カード1を故障カードとみなして、アラームとする。即ち、異常である旨の診断情報が受信された機能ブロック(故障カード)については、異常な機能ブロックであるとして稼動を停止させる。
【0050】
カード1は、異常を検出した際のログと、テストプログラムを行なった際のログを保存する。即ち、本実施形態のシステムでは、各機能ブロック(カード1,3)の監視制御機能部10は、当該診断に関するデータを保存するように構成されている。
【0051】
一方、テストプログラムの結果が正常だった場合は、異常の検出は誤検出であったとして、通常状態に戻し、動作可能な状態にする。即ち、異常ではない旨の診断情報が受信された機能ブロック(カード)については稼動可能なものであるとして管理する。ただし、符号化機能部12にて当初に異常を検出した際のログ及びテストプログラム動作中のログなどの当該検出の条件等を含んだ検出データを保存しておけば、誤検出が発生した原因を解析する有力な手がかりとなる。
【0052】
その後、もしカード1にて符号化機能部12が同じ要因にて異常を検出した場合には、同様にテストプログラムを動作させるが、ここでも故障であると診断された場合、異常検出機能に問題があるか、その後のテストプログラムに問題があるとみなし、カード1は故障しているものであると判定し、障害診断に関係するデータのログを保存しておく。
【0053】
以上説明した実施形態によれば、異常の誤検出の虞れが低減し、さらに誤検出の要因を調査するための手がかりとなるデータを障害ログから手に入れることができる。また、実際に故障していた場合であっても、テストプログラムに関するログ等から異常箇所、異常要因を特定するのに非常に役立てることができる。このため、システムでの異常の検出精度が上がり、誤検出の虞れは低減し、更に、故障原因の特定にも役立つために、装置(システム)の品質向上に寄与するところ極めて大である。更に、異常の発生に関する限定的な機能部に関して障害ログのためのデータを得て保存することができるため、故障原因を特定するに必要十分で且つ比較的小容量のデータを得ることができ装置乃至システムの品質向上に寄与せしめることができる。
【0054】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、監視制御機能及び、冗長構成を持っている装置やシステムに関して広く適用して有効である。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、現実にシステムの異常が発生した時とほぼ同じ条件で、その異常が発生した直後に試験(診断)を行なえるのでその異常が再現する可能性が高く異常の原因を適確に分析するためのデータを得易く、且つ、故障原因を特定するに必要十分な比較的小容量のデータを得ることができ装置乃至システムの品質向上に寄与することができる監視制御システム及び監視制御方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の監視制御システム及び監視制御方法を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明による実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図3】図1の監視制御システムにおけるカードの内部構成を説明するためのブロック図である。
【図4】図3のカードにおけるインターフェース機能部の内部構成を説明するためのブロック図である。
【図5】図3のカードにおけるインターフェース機能部の内部構成を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
1,3 カード(機能ブロック)
2 監視制御カード(監視制御ブロック)
10 監視制御機能部
11 機能部
12 符号化機能部
13 復号化機能部
14,15 インターフェース機能部
20,21,22,23 伝送路
100,101 制御部
110,111 比較器
120,121 テストパターン発生器
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば携帯電話の基地局におけるデータの符号化/復号化を行うシステム等のような監視制御機能及び冗長構成を持っている装置やシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、携帯電話の基地局におけるデータの符号化/復号化を行う装置乃至システム、或いは、その他の無線通信機器等では、システム内で異常(故障)が発生した際には、アラームを発報し、予備系への切り替えを行なうようなデュプレックス構成が適用されている。また、アラームが発生した時の状況に関するログ(記録)を収集し保存するものもある。
【0003】
周知のとおり、デュプレックスシステムでは、重要な機能部を二重化し、一つを正規運用し他方を待機させ、異常(故障)が発生したときに、待機させておいた機能部を正規の機能部に交替させる。
【0004】
実運用ネットワークの一元監視を可能にしたシステムで、障害内容に応じた端末装置の自動切換えを可能にすべく各端末装置毎に用意されている切替え用のスイッチカード内に該端末装置の制御信号を監視する制御信号監視回路を設け、監視チャンネルでの異常検出により、現用の時分割多重化装置郡を予備の時分割多重化装置へと自動的に一括切替えするか、或いは、スイッチカード内に設けられた制御信号監視回路での異常検出により、該当端末装置を予備の時分割多重化装置へと自動的に切替えるシステムが提案されている(特許文献1)。また、低速データ衛星通信システムのコモンコントロール手段に障害が発生した場合でも、全ネットワークに影響を及ぼすことなく自ら障害の発生部分のカードを予備カードにより代替して、平常時の機能を維持できるようにしたコモンコントロール冗長系切替え方法も提案されている(特許文献2)。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−241530号公報(要約、図1)
【特許文献2】
特開平7−212371号公報(要約、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、運用されている装置から異常(故障)が発生しているカードを交換して、調査のため再現試験を行なっても、実際には再現が非常に困難であったり、或いは再現しなくなってしまうことも稀ではない。そのような場合には、異常の原因を正確につかむことができない。このことはその異常に係る機能部(カード)の品質を改善するための手掛りとなるデータを得ることができないことを意味する。
【0007】
再現試験を行なうために、非常に重要であるのは、異常が発生した時となるべく同じ条件で試験を行なうということである。しかし、現に稼動中の装置において、異常を検出した機能部ブロック(カード)をもう一度運用に使用することは非常に困難であるだけでなく危険である。このため、異常が再現せず原因の特定ができないか、もしくは原因の特定に多大な時間がかかり品質の改善が進展を見ないといったことも生じてしまう。
【0008】
また、異常(故障)に係るログの取得(データ記録)に関しても課題がある。即ち、一般的なログの取得方法は、運用中はカード(機能ブロック)内の全ての機能に対してログを取得していて、そのログは異常が発生しない限り、更新を行なっており、異常が発生した場合、ログの更新を止めるといったものである。しかし、ログの保存に充分なサイズの領域が割り当てられない場合、故障原因の特定に十分有効なログを得られないことがある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、現実にシステムの異常が発生した時とほぼ同じ条件で、その異常が発生した直後に試験(診断)を行なえるのでその異常が再現する可能性が高く異常の原因を適確に分析するためのデータを得易く、且つ、故障原因を特定するに必要十分な比較的小容量のデータを得ることができ装置乃至システムの品質向上に寄与することができる監視制御システム及び監視制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明による監視制御システム及び監視制御方法は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0011】
(1)それぞれの正常なときに所定の機能を有し自己の異常の発生に際して当該異常の監視対象としての管理単位とされる機能部と、該機能部の異常を検出する監視制御機能部とを含んで構成され、相互に交替させて稼動可能な複数の各機能ブロックと、
前記複数の各機能ブロックのうちの一の機能ブロックの当該監視制御機能部が対応する前記機能部の異常を検出したときには該検出に係る情報を受けて当該一の機能ブロックを対応する他の機能ブロックに交替させて稼動させる監視制御ブロックと、
を含んでなる監視制御システムであって、
前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部は、対応する前記機能部の異常を検出したときには、当該異常に係る箇所に関してテストプログラムを動作させて診断を行い、当初の検出結果のとおり異常であると診断された場合には当該機能ブロックとして異常である旨を、当初の検出結果に反して異常ではないと診断された場合にはその旨を前記監視制御ブロックに報知するように構成され、
前記監視制御ブロックは前記機能ブロックとして異常である旨の診断情報が受信された機能ブロックについては異常な機能ブロックであるとして稼動を停止し、異常ではない旨の診断情報が受信された機能ブロックについては稼動可能な機能ブロックとして管理するように構成された監視制御システム。
【0012】
(2)前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部は、当該診断に関するデータを保存するように構成されたものである上記(1)に記載の監視制御システム。
【0013】
(3)前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部は、対応する前記機能部の異常を検出したときには、自己の機能ブロックの異常が他に影響する虞れのあるような信号の入出力を完全に停止させ、次いで、前記テストプログラムを動作させるように構成されたものである上記(1)に記載の監視制御システム。
【0014】
(4)前記複数の各機能ブロックは当該機能を賄う回路ブロックを持つカードとして構成されたものである上記(1)に記載の監視制御システム。
【0015】
(5)前記カードは、供給されたデータを符号化する符号化機能部及び復号化する復号化機能部を夫々備えたものである上記(4)に記載の監視制御システム。
【0016】
(6)前記カードは、前記符号化機能部及び復号化機能部に対応したデータの入出力を行うインターフェース機能部を更に備えたものである上記(5)に記載の監視制御システム。
【0017】
(7)前記インターフェース機能部は、前記符号化機能部及び/又は復号化機能部に異常が発生したときには、当該監視制御機能部によるテストプログラムの動作に伴ってテストパターンの発生並びに送受信を行うように構成されたものである上記(6)に記載の監視制御システム。
【0018】
(8)前記インターフェース機能部は、前記テストパターンが正常に処理された場合の期待値を保有し、当該テストパターンの現実の処理による値を該期待値と比較することによって前記符号化機能部の診断を行うように構成されたものである上記(7)に記載の監視制御システム。
【0019】
(9)前記監視制御ブロックは、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理する機能ブロックに関しても前記監視制御機能部が当初に異常を検出したときの当該検出の条件等の検出データを保存するように構成されたものである上記(1)に記載の監視制御システム。
【0020】
(10)前記監視制御ブロックは、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理している機能ブロックが再び現に稼動する状態におかれているときに、当該機能ブロックにおいてその監視制御機能部から当該機能部が異常である旨の診断情報を受信したときには、当該機能ブロックは異常な機能ブロックであるとして稼動を停止するように構成されたものである上記(1)に記載の監視制御システム。
【0021】
(11)それぞれの正常なときに所定の機能を有し自己の異常の発生に際して当該異常の監視対象としての管理単位とされる機能部と、該機能部の異常を検出する監視制御機能部とを含んで構成され、相互に交替させて稼動可能な複数の各機能ブロックを設置し、更に、
前記複数の各機能ブロックのうちの一の機能ブロックの当該監視制御機能部が対応する前記機能部の異常を検出したときには該検出に係る情報を受けて当該一の機能ブロックを対応する他の機能ブロックに交替させて稼動させる監視制御ブロックを設置して、
前記各機能ブロックと監視制御ブロックを含んでなる監視制御システムを構成し、
前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部により、対応する前記機能部の異常が検出されたときには、当該異常に係る箇所に関してテストプログラムを動作させて診断を行い、当初の検出結果のとおり異常であると診断された場合には当該機能ブロックとして異常である旨を、当初の検出結果に反して異常ではないと診断された場合にはその旨を前記監視制御ブロックに報知するようにし、
前記監視制御ブロックにより、前記機能ブロックとして異常である旨の診断情報が受信された機能ブロックについては異常な機能ブロックであるとして稼動を停止させ、異常ではない旨の診断情報が受信された機能ブロックについては稼動可能な機能ブロックとして管理する監視制御方法。
【0022】
(12)前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部により、当該診断に関するデータを保存する上記(11)に記載の監視制御方法。
【0023】
(13)前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部により、対応する前記機能部の異常を検出したときには、自己の機能ブロックの異常が他に影響する虞れのあるような信号の入出力を完全に停止させ、次いで、前記テストプログラムを動作させる上記(11)に記載の監視制御方法。
【0024】
(14)前記複数の各機能ブロックを当該機能を賄う回路ブロックを持つカードとして構成する上記(11)に記載の監視制御方法。
【0025】
(15)前記カードに、供給されたデータを符号化する符号化機能部及び復号化する復号化機能部を夫々備える上記(14)に記載の監視制御方法。
【0026】
(16)前記カードに、前記符号化機能部及び復号化機能部に対応したデータの入出力を行うインターフェース機能部を更に備える上記(15)に記載の監視制御方法。
【0027】
(17)前記インターフェース機能部により、前記符号化機能部及び/又は復号化機能部での異常発生時には、当該監視制御機能部によるテストプログラムの動作に伴ってテストパターンの発生並びに送受信を行う上記(16)に記載の監視制御方法。
【0028】
(18)前記インターフェース機能部により、前記テストパターンが正常に処理された場合の期待値と当該テストパターンに関する現実の処理による値とを比較することによって前記符号化機能部の診断を行う上記(17)に記載の監視制御方法。
【0029】
(19)前記監視制御ブロックにより、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理する機能ブロックに関しても前記監視制御機能部が当初に異常を検出したときの当該検出の条件等の検出データを保存する上記(11)に記載の監視制御方法。
【0030】
(20)前記監視制御ブロックにより、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理している機能ブロックが再び現に稼動する状態におかれているときに、当該機能ブロックにおいてその監視制御機能部から当該機能部が異常である旨の診断情報を受信したときには、当該機能ブロックは異常な機能ブロックであるとして稼動を停止する上記(11)に記載の監視制御方法。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の監視制御システム及び監視制御方法の好適実施形態について詳細に説明する。
【0032】
図1は本発明の監視制御システム及び監視制御方法を説明するためのブロック図である。
【0033】
図1において、本発明のシステムにおける機能ブロックは、一実施形態としては所定の機能を賄う回路ブロックを持つカード1,3として構成される。カード1,3は、正常なときに所定の機能を果し自己の異常の発生に関して当該異常の監視対象としての管理単位とされる一つ乃至は複数の機能部11と機能部11の異常を検出する監視制御機能部10とを含んで構成される。このようなカード1は各機能ブロックをなし、相互に自己の機能は自己に対応する他のものの機能によってバックアップ可能なように複数設けられる。
【0034】
上記複数の各機能ブロック(カード)1,3のうちの一つのカードの当該監視制御機能部10が対応する上記機能部11の異常を検出したときには該検出に係る情報を受けて当該一の機能ブロック1を対応する他の機能ブロック3に交替させて稼動させる機能を持ちシステム全体の監視制御を行なっている監視制御ブロックとしての監視制御カード2が設けられ、上述した複数のカード1,3とこの監視制御カード2とを含んで本発明の監視制御システムが構成される。
【0035】
以下、本発明による実施形態の動作を図2のフローチャートを参照しながら説明する。
【0036】
先ず、ステップS1において、カード1の監視制御機能部10が対応する上記機能部11の異常を検出したときには監視制御カード2に異常検出を報告する(ステップS2)。監視制御カード2は、異常検出をしたカード1の動作を停止させ、予備系のカード3に交替させてそのカード3を動作させる(ステップS3)。異常を検出したカード1は、異常箇所に関してテストプログラムを動作させ(ステップS4)、本当に故障しているのか、それとも誤検出したのか等の診断を実施し状態の判定を行なう(ステップS5)。テストプログラムでも異常(故障)と判定された場合には、カードとしてアラームをあげて(発報して)(ステップS6)、即ち、異常な機能ブロックであるとして稼動を停止する(ステップS7)。ステップS5において、テストプログラムによる診断では異常なしと判定されて、その前の異常検出を誤検出と判断した場合はスタンバイ状態、即ち、そのようなカードについては稼動可能なものとして管理する(ステップS8)。
【0037】
図3は図1の監視制御システムにおけるカード1の内部構成を説明するためのブロック図である。
【0038】
図3において、カード1はW−CDMA方式の携帯電話の基地局にて信号の符号化、復号化を行なうために適用されるものである。カード1は、監視制御機能部10、符号化処理を行なう符号化機能部12、復号化処理を行なう復号化機能部13、及び、インターフェース機能部14,15を含んで構成される。
【0039】
監視制御機能部10はカード1内の各機能部の監視制御を行なう。通信の信号の流れとしては、伝送路22を通して供給される無線インターフェース用のカード(不図示)からの信号をインターフェース機能部15で受け、これの信号(データ)に対して復号化機能部13によって復号化処理を施し、インターフェース機能部14から伝送路20にてシステム内の別のカード(不図示:交換機とのインターフェース用のカード)へと送信される。
【0040】
一方、伝送路21を通して供給される交換機とのインターフェース用のカード(不図示)からの信号は、インターフェース機能部14で受けて、符号化機能部12にて符号化し、インターフェース機能部15から伝送路23を通して無線インターフェース用のカード(不図示)に送られる。
【0041】
ここで、符号化機能部12もしくは復号化機能部13で異常(故障)が発生した場合、テストプログラムの動作に伴い、インターフェース機能部14,15はテストパターンの発生、送信及び受信を行なうように機能する。
【0042】
図4は図3のカード1におけるインターフェース機能部14の内部構成を説明するためのブロック図である。
【0043】
図4において、インターフェース機能部14では、復号化処理に関して、通常動作時は復号化機能部13から供給される信号をそのまま伝送路20へと送るが、復号化機能部13についてのテストプログラム起動時は、制御部100からの指示により復号化機能部13からのテストパターン信号は伝送路20には送られず、比較器110にて所定の期待値と比較される。一方、符号化処理に関して、通常動作時は、伝送路21を通して供給される信号を符号化機能部12へと送るが、テストプログラム起動時は、制御部100による制御によりテストパターン発生器120において作られた信号を符号化機能部12へと送信する。
【0044】
図5は図3のカード1におけるインターフェース機能部15の内部構成を説明するためのブロック図である。
【0045】
図5において、インターフェース機能部15では、復号化処理に関して、通常動作時は伝送路22を通して供給される信号を復号化機能部13へと送信するが、復号化機能部13についてのテストプログラム起動時は、制御部101の制御によりテストパターン発生器121にて作られた信号を復号化機能部13へと送る。また、符号化処理に関して、通常動作時は符号化機能部12から供給される信号を伝送路23へと送るが、符号化機能部12についてのテストプログラム起動時には符号化機能部12からの信号は制御部101の制御により、伝送路23へと送信されずに、比較器111にて期待値と比較される。
【0046】
図1乃至図5に基づいて上述した実施形態におけるテストプログラムを動作させてカードの診断を実行する作用について更に詳細に説明する。図3において、カード1で、まず、符号化処理を行なっている符号化機能部12の異常を監視制御機能部10が検出したとする。監視制御機能部10は監視制御カード2(図1)に異常検出を報告すると監視制御カード2は異常検出したカード1に対して動作停止命令を出し、さらに予備系のカード3に切り替えを指示する。
【0047】
カード1は、他のカードもしくは他装置へ影響を及ぼすような信号の入出力を完全に停止し、その後テストプログラムを動作させる。ここでは、符号化処理の異常を検出しているので、例えば、所定のテストパターンの信号をカードのインターフェース機能部14から発生させて、符号化機能部12に符号化処理をさせる。
【0048】
カードのインターフェース機能部15では、テストパターンが正常に符号化処理された場合の期待値を持っていて、実際に符号化処理をされたデータと期待値とを比較し、符号化機能部12が正常に動作しているかチェックする。
【0049】
その他にも、符号化機能部12が持っている諸機能に関して一通りテストを行ない、その結果を監視制御機能部10に報告する。監視制御機能部10はテストの結果を、そのまま監視制御カード2に対して報告する。監視制御カード2は結果が異常(故障)の場合、カード1を故障カードとみなして、アラームとする。即ち、異常である旨の診断情報が受信された機能ブロック(故障カード)については、異常な機能ブロックであるとして稼動を停止させる。
【0050】
カード1は、異常を検出した際のログと、テストプログラムを行なった際のログを保存する。即ち、本実施形態のシステムでは、各機能ブロック(カード1,3)の監視制御機能部10は、当該診断に関するデータを保存するように構成されている。
【0051】
一方、テストプログラムの結果が正常だった場合は、異常の検出は誤検出であったとして、通常状態に戻し、動作可能な状態にする。即ち、異常ではない旨の診断情報が受信された機能ブロック(カード)については稼動可能なものであるとして管理する。ただし、符号化機能部12にて当初に異常を検出した際のログ及びテストプログラム動作中のログなどの当該検出の条件等を含んだ検出データを保存しておけば、誤検出が発生した原因を解析する有力な手がかりとなる。
【0052】
その後、もしカード1にて符号化機能部12が同じ要因にて異常を検出した場合には、同様にテストプログラムを動作させるが、ここでも故障であると診断された場合、異常検出機能に問題があるか、その後のテストプログラムに問題があるとみなし、カード1は故障しているものであると判定し、障害診断に関係するデータのログを保存しておく。
【0053】
以上説明した実施形態によれば、異常の誤検出の虞れが低減し、さらに誤検出の要因を調査するための手がかりとなるデータを障害ログから手に入れることができる。また、実際に故障していた場合であっても、テストプログラムに関するログ等から異常箇所、異常要因を特定するのに非常に役立てることができる。このため、システムでの異常の検出精度が上がり、誤検出の虞れは低減し、更に、故障原因の特定にも役立つために、装置(システム)の品質向上に寄与するところ極めて大である。更に、異常の発生に関する限定的な機能部に関して障害ログのためのデータを得て保存することができるため、故障原因を特定するに必要十分で且つ比較的小容量のデータを得ることができ装置乃至システムの品質向上に寄与せしめることができる。
【0054】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、監視制御機能及び、冗長構成を持っている装置やシステムに関して広く適用して有効である。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば、現実にシステムの異常が発生した時とほぼ同じ条件で、その異常が発生した直後に試験(診断)を行なえるのでその異常が再現する可能性が高く異常の原因を適確に分析するためのデータを得易く、且つ、故障原因を特定するに必要十分な比較的小容量のデータを得ることができ装置乃至システムの品質向上に寄与することができる監視制御システム及び監視制御方法が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の監視制御システム及び監視制御方法を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明による実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図3】図1の監視制御システムにおけるカードの内部構成を説明するためのブロック図である。
【図4】図3のカードにおけるインターフェース機能部の内部構成を説明するためのブロック図である。
【図5】図3のカードにおけるインターフェース機能部の内部構成を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
1,3 カード(機能ブロック)
2 監視制御カード(監視制御ブロック)
10 監視制御機能部
11 機能部
12 符号化機能部
13 復号化機能部
14,15 インターフェース機能部
20,21,22,23 伝送路
100,101 制御部
110,111 比較器
120,121 テストパターン発生器
Claims (20)
- それぞれの正常なときに所定の機能を有し自己の異常の発生に際して当該異常の監視対象としての管理単位とされる機能部と、該機能部の異常を検出する監視制御機能部とを含んで構成され、相互に交替させて稼動可能な複数の各機能ブロックと、
前記複数の各機能ブロックのうちの一の機能ブロックの当該監視制御機能部が対応する前記機能部の異常を検出したときには該検出に係る情報を受けて当該一の機能ブロックを対応する他の機能ブロックに交替させて稼動させる監視制御ブロックと、
を含んでなる監視制御システムであって、
前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部は、対応する前記機能部の異常を検出したときには、当該異常に係る箇所に関してテストプログラムを動作させて診断を行い、当初の検出結果のとおり異常であると診断された場合には当該機能ブロックとして異常である旨を、当初の検出結果に反して異常ではないと診断された場合にはその旨を前記監視制御ブロックに報知するように構成され、
前記監視制御ブロックは前記機能ブロックとして異常である旨の診断情報が受信された機能ブロックについては異常な機能ブロックであるとして稼動を停止し、異常ではない旨の診断情報が受信された機能ブロックについては稼動可能な機能ブロックとして管理するように構成されたことを特徴とする監視制御システム。 - 前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部は、当該診断に関するデータを保存するように構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の監視制御システム。
- 前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部は、対応する前記機能部の異常を検出したときには、自己の機能ブロックの異常が他に影響する虞れのあるような信号の入出力を完全に停止させ、次いで、前記テストプログラムを動作させるように構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の監視制御システム。
- 前記複数の各機能ブロックは当該機能を賄う回路ブロックを持つカードとして構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の監視制御システム。
- 前記カードは、供給されたデータを符号化する符号化機能部及び復号化する復号化機能部を夫々備えたものであることを特徴とする請求項4に記載の監視制御システム。
- 前記カードは、前記符号化機能部及び復号化機能部に対応したデータの入出力を行うインターフェース機能部を更に備えたものであることを特徴とする請求項5に記載の監視制御システム。
- 前記インターフェース機能部は、前記符号化機能部及び/又は復号化機能部に異常が発生したときには、当該監視制御機能部によるテストプログラムの動作に伴ってテストパターンの発生並びに送受信を行うように構成されたものであることを特徴とする請求項6に記載の監視制御システム。
- 前記インターフェース機能部は、前記テストパターンが正常に処理された場合の期待値を保有し、当該テストパターンの現実の処理による値を該期待値と比較することによって前記符号化機能部の診断を行うように構成されたものであることを特徴とする請求項7に記載の監視制御システム。
- 前記監視制御ブロックは、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理する機能ブロックに関しても前記監視制御機能部が当初に異常を検出したときの当該検出の条件等の検出データを保存するように構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の監視制御システム。
- 前記監視制御ブロックは、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理している機能ブロックが再び現に稼動する状態におかれているときに、当該機能ブロックにおいてその監視制御機能部から当該機能部が異常である旨の診断情報を受信したときには、当該機能ブロックは異常な機能ブロックであるとして稼動を停止するように構成されたものであることを特徴とする請求項1に記載の監視制御システム。
- それぞれの正常なときに所定の機能を有し自己の異常の発生に際して当該異常の監視対象としての管理単位とされる機能部と、該機能部の異常を検出する監視制御機能部とを含んで構成され、相互に交替させて稼動可能な複数の各機能ブロックを設置し、更に、
前記複数の各機能ブロックのうちの一の機能ブロックの当該監視制御機能部が対応する前記機能部の異常を検出したときには該検出に係る情報を受けて当該一の機能ブロックを対応する他の機能ブロックに交替させて稼動させる監視制御ブロックを設置して、
前記各機能ブロックと監視制御ブロックを含んでなる監視制御システムを構成し、
前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部により、対応する前記機能部の異常が検出されたときには、当該異常に係る箇所に関してテストプログラムを動作させて診断を行い、当初の検出結果のとおり異常であると診断された場合には当該機能ブロックとして異常である旨を、当初の検出結果に反して異常ではないと診断された場合にはその旨を前記監視制御ブロックに報知するようにし、
前記監視制御ブロックにより、前記機能ブロックとして異常である旨の診断情報が受信された機能ブロックについては異常な機能ブロックであるとして稼動を停止させ、異常ではない旨の診断情報が受信された機能ブロックについては稼動可能な機能ブロックとして管理することを特徴とする監視制御方法。 - 前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部により、当該診断に関するデータを保存することを特徴とする請求項11に記載の監視制御方法。
- 前記複数の各機能ブロックの監視制御機能部により、対応する前記機能部の異常を検出したときには、自己の機能ブロックの異常が他に影響する虞れのあるような信号の入出力を完全に停止させ、次いで、前記テストプログラムを動作させることを特徴とする請求項11に記載の監視制御方法。
- 前記複数の各機能ブロックを当該機能を賄う回路ブロックを持つカードとして構成することを特徴とする請求項11に記載の監視制御方法。
- 前記カードに、供給されたデータを符号化する符号化機能部及び復号化する復号化機能部を夫々備えることを特徴とする請求項14に記載の監視制御方法。
- 前記カードに、前記符号化機能部及び復号化機能部に対応したデータの入出力を行うインターフェース機能部を更に備えることを特徴とする請求項15に記載の監視制御方法。
- 前記インターフェース機能部により、前記符号化機能部及び/又は復号化機能部での異常発生時には、当該監視制御機能部によるテストプログラムの動作に伴ってテストパターンの発生並びに送受信を行うことを特徴とする請求項16に記載の監視制御方法。
- 前記インターフェース機能部により、前記テストパターンが正常に処理された場合の期待値と当該テストパターンに関する現実の処理による値とを比較することによって前記符号化機能部の診断を行うことを特徴とする請求項17に記載の監視制御方法。
- 前記監視制御ブロックにより、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理する機能ブロックに関しても前記監視制御機能部が当初に異常を検出したときの当該検出の条件等の検出データを保存することを特徴とする請求項11に記載の監視制御方法。
- 前記監視制御ブロックにより、前記機能ブロックとして異常ではない旨の診断情報が受信されて稼動可能なものとして管理している機能ブロックが再び現に稼動する状態におかれているときに、当該機能ブロックにおいてその監視制御機能部から当該機能部が異常である旨の診断情報を受信したときには、当該機能ブロックは異常な機能ブロックであるとして稼動を停止することを特徴とする請求項11に記載の監視制御方法。
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2003
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