JP2004227128A - 情報提供装置、情報提供方法、情報提供プログラム、および、プログラム記録媒体 - Google Patents

情報提供装置、情報提供方法、情報提供プログラム、および、プログラム記録媒体 Download PDF

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Atsushi Ono
敦史 小野
Hiroyuki Kanza
浩幸 勘座
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Abstract

【課題】利用者に興味のある情報を的確に提供する。
【解決手段】行動監視部2は、個人識別部1で識別した利用者の行動を監視する。利用情報記録部3は、利用情報と利用状況とを利用情報履歴DB4に利用者別に記録する。こうして、利用者の利用情報の履歴を自動的に得る。嗜好解析部7は、利用情報履歴DB4の利用情報履歴に基づいて各利用者の嗜好を解析して、利用者の興味の位置,方向および大きさを有する興味空間を求める。提示情報制御部8は、上記興味空間に基づいて、情報取得部5によって取得された提示情報候補のうち、該当する利用者の嗜好により近い情報を表示部9によって提示する。こうして、利用者に、興味のある情報を的確に提供する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、利用者の嗜好に基づいて情報を提供する情報提供装置,情報提供方法,情報提供プログラムおよびプログラム記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
利用者の嗜好に基づいて情報を提供する情報提供方法としては次のような方法がある。すなわち、各情報および利用者の嗜好を多次元ベクトルで表現する。そして、利用者の嗜好ベクトルと各情報ベクトルとがなす角度の大きさによって利用者の各情報に対する興味の度合いを算出し、この算出結果を情報提供に利用するのである(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、情報空間を興味のある空間と興味のない空間との2つの空間に分ける。そして、各情報を情報空間に写像した際に、写像された各情報が上記興味のある空間と興味のない空間との何れの空間に属するのかを判定することによって、利用者に対する情報の提示を制御する方法がある(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10‐326289「情報提供方法、システムおよびそのプログラムを格納した記憶媒体」
【非特許文献1】
電子情報通信学会論文誌D‐II Vol.J81‐D−II No.1「部分空間類別法を適用したフィルタリング手法の検討」
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の利用者の嗜好に基づいて情報を提供する情報提供方法には、以下のような問題がある。すなわち、
・興味の強さが、情報の属する分類に限定されている。
・明示的に検索が必要である
・興味のある空間が定義されているが、興味は単一であるとして扱われている。
・興味の方向や大きさが考えられていない。
・興味の経時変化が考慮されていない。
【0006】
そこで、この発明の目的は、利用者の興味の位置,方向,大きさを表わす興味空間を求め、この興味空間に基づいて、利用者に興味のある情報を的確に提供する情報提供装置,情報提供方法,情報提供プログラムおよびプログラム記録媒体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の情報提供装置は、利用者の行動を監視する行動監視手段と、上記行動監視手段によって情報の利用が検出された場合に,利用情報の内容と利用状況とを利用情報履歴記録部に記録する利用情報記録手段と、上記利用情報履歴記録部に記録された利用情報の内容を解析し,当該利用情報を情報空間に写像する情報写像手段と、上記情報写像手段によって写像された情報の分布を解析して利用者の興味の位置,方向および大きさで表される興味空間を求める興味空間計算手段と、上記興味空間と提示候補情報との距離を計算する距離計算手段と、上記距離に基づいて上記提示候補情報を提示するか否かを決定する提示情報決定手段を備えている。
【0008】
上記構成によれば、利用者による情報の利用が監視され、上記利用者による情報の利用がある場合には、利用情報の内容と利用状況とが自動的に利用情報履歴記録部に記録される。そして、上記利用情報履歴記録部に記録された利用情報の内容に基づいて、当該利用者の興味の位置,方向および大きさで表される興味空間が求められる。さらに、こうして求められた興味空間と提示候補情報との距離に基づいて提示すべき提示候補情報が決定される。こうして、当該利用者の嗜好により近い提示候補情報が提示情報として提示される。
【0009】
また、1実施例の情報提供装置では、上記行動監視手段によって情報の利用が検出された場合に,情報利用時間を計時すると共に,この情報利用時間が所定時間よりも短いか否かを判別する利用時間計時手段を備えて、上記利用情報記録手段は、上記情報利用時間が所定時間よりも短い場合には、上記利用情報の内容および利用状況を記録しないようにしている。
【0010】
この実施例によれば、例えばテレビのザッピング等を情報の利用と見なすことはなく、実際に利用された情報のみが記録される。
【0011】
また、1実施例の情報提供装置では、上記行動監視手段によって情報の保存が検出された場合には、上記利用情報記録手段は、上記情報利用時間が上記所定時間よりも短い場合であっても、上記利用情報の内容および利用状況を記録するようにしている。
【0012】
この実施例によれば、ビデオ録画やホームページ等の保存やダウンロードは、利用時間が上記所定時間よりも短くとも情報の利用であると正しく判定される。
【0013】
また、1実施例の情報提供装置では、個人を識別することが可能な情報を用いて利用者を識別する利用者識別手段を備えて、上記利用情報記録手段は、上記利用者識別手段によって識別された利用者に関する利用情報の内容と利用状況とを各利用者毎に記録するようにしている。
【0014】
この実施例によれば、上記利用者毎に利用情報および利用状況を管理することが可能になり、さらには利用者毎に上記興味空間が求められて、利用者別に嗜好に近い提示候補情報が提示される。
【0015】
また、1実施例の情報提供装置では、上記情報写像手段によって上記情報空間に写像された情報をクラスタリングするクラスタリング手段を備えて、上記興味空間計算手段を、各クラスタに属する情報に基づいて興味空間を計算するようにしている。
【0016】
この実施例によれば、利用情報の分布が、上記情報空間上において利用情報の内容や利用日時毎に複数のクラスタを形成している場合であっても、高精度に利用者の興味空間が求められる。
【0017】
また、1実施例の情報提供装置では、クラスタリング手段を、上記情報空間における情報の種類を表す座標に基づいてクラスタリングを行うようにしている。
【0018】
この実施例によれば、情報の種類に基づいてクラスタリングするので、利用者の嗜好の傾向が解析される。
【0019】
また、1実施例の情報提供装置では、上記利用状況には利用日時が含まれており、クラスタリング手段を、上記写像された情報の利用日時に基づいてクラスタリングを行うようにしている。
【0020】
この実施例によれば、利用日時に基づいてクラスタリングするので、時間の経過による興味の遷移が解析される。
【0021】
また、1実施例の情報提供装置では、上記利用状況には利用日時が含まれており、上記興味空間に属する情報に関する利用日時に基づいて、上記距離計算手段によって当該興味空間と上記提供候補情報との距離を計算する際の重みを設定変更する重み設定変更手段を備えている。
【0022】
この実施例によれば、例えば現在興味を有している興味空間と提示候補情報との距離を小さくすることが可能になり、時間に伴う興味の変化を反映させた情報提供が行われる。
【0023】
また、1実施例の情報提供装置では、上記提示情報決定手段によって提示すると決定された提示情報を利用者に提示する情報提示手段を備えると共に、上記行動監視手段は上記利用者による上記提示情報へのアクセスを監視するようになっており、上記提示情報へのアクセスがあった場合には、当該提示情報に最も近い興味空間を求め、上記距離計算手段によって当該興味空間と上記提供候補情報との距離を計算する際の重みを設定変更する重み設定変更手段を備えている。
【0024】
この実施例によれば、例えば提示情報に最も近い興味空間と提示候補情報との距離を小さくすることが可能になり、提示情報に関連した情報提供が行われる。つまり、各興味空間に対する興味の強さを上記「距離」というスケールで表現することが可能になる。
【0025】
また、1実施例の情報提供装置では、上記行動監視手段を,行動監視結果に基づいて利用者の利用状況を取得するようになし、上記取得された利用状況と上記利用情報履歴記録部に記録された利用状況との相関を解析して両利用状況の相関の度合を求める利用状況相関解析手段と、上記両利用状況の相関の度合に基づいて情報記録部から上記提供候補情報を取得する情報取得手段を備えている。
【0026】
この実施例によれば、利用者の最近の利用状況に応じた提供情報が取得されて上記利用者に提示される。
【0027】
また、1実施例の情報提供装置では、上記利用状況を、利用日時としている。
【0028】
この実施例によれば、最近良く利用されている情報に関連した情報が取得されて提示される。こうして、嗜好だけではなく利用日時に適した情報を提供することが可能になる。
【0029】
また、1実施例の情報提供装置では、上記利用状況を、利用機器としている。
【0030】
この実施例によれば、最近良く利用されている機器に関連した情報が取得されて提示される。こうして、嗜好だけではなく利用機器に適した情報を提供することが可能になる。
【0031】
また、1実施例の情報提供装置では、上記提示情報決定手段によって提示すると決定された提示情報を利用者に提示する情報提示手段を備えると共に、上記行動監視手段を上記利用者による上記提示情報の利用を監視するようになし、上記提示情報の利用があった場合には、上記利用情報記録手段によって上記提示情報に関する情報の内容と利用状況とを記録し、上記興味空間計算手段によって興味空間を再度求めるようにしている。
【0032】
この実施例によれば、絶えず最新の利用情報履歴に基づいて、利用者の最新の興味を表す興味空間が得られる。こうして、最新の興味空間に近い情報を提供することが可能になる。
【0033】
また、1実施例の情報提供装置では、上記提示情報決定手段によって提示すると決定された提示情報を利用者に提示する情報提示手段を備えると共に、上記行動監視手段を上記利用者による上記提示情報の利用を監視するようになし、上記提示情報の利用があった場合には、上記利用情報記録手段によって上記提示情報に関する情報の内容と利用状況とを記録し、上記クラスタリング手段によってクラスタリングを再度行い、上記興味空間計算手段によって興味空間を再度求めるようにしている。
【0034】
この実施例によれば、利用情報の分布が、上記情報空間上において利用情報の内容や利用日時毎に複数のクラスタを形成している場合であっても、利用者の最新の興味を表す興味空間が得られ、最新の興味空間に近い情報を提供することが可能になる。
【0035】
また、1実施例の情報提供装置では、上記興味空間計算手段を、上記距離計算手段で算出された上記提示情報との距離が最も近い興味空間のみに属する利用情報と上記提示情報とに基づいて、興味空間を再計算するようにしている。
【0036】
この実施例によれば、利用情報の分布が上記情報空間上においてクラスタを形成している場合に、上記興味空間の再計算を特定のクラスタに関してのみに行うことによって、最小の計算量および計算時間で最新の興味空間が得られる。
【0037】
また、この発明の情報提供方法は、利用者の行動を監視する行動監視ステップと、上記行動の監視によって情報の利用が検出された場合に,利用情報の内容と利用状況とを利用情報履歴記録部に記録する利用情報記録ステップと、上記利用情報履歴記録部に記録された利用情報の内容を解析して当該利用情報を情報空間に写像する情報写像ステップと、上記写像された情報の分布を解析して利用者の興味の位置,方向および大きさで表される興味空間を求める興味空間計算ステップと、上記求められた興味空間と提示候補情報との距離を計算する距離計算ステップと、上記計算された距離に基づいて上記提示候補情報を提示するか否かを決定する提示情報決定ステップを備えている。
【0038】
上記構成によれば、利用者による情報の利用がある場合には、利用情報の内容と利用状況とが自動的に利用情報履歴記録部に記録される。そして、上記記録された利用情報の内容に基づいて当該利用者の興味空間が求められ、当該利用者に提示すべき提示候補情報が決定される。こうして、当該利用者の嗜好に近い提示情報が提示される。
【0039】
また、この発明の情報提供プログラムは、コンピュータを、この発明の情報提供装置における行動監視手段,利用情報記録手段,情報写像手段,興味空間計算手段,距離計算手段および提示情報決定手段として機能させる。
【0040】
上記構成によれば、利用者による利用情報の内容と利用状況とが自動的に記録される。そして、この記録された利用情報の内容に基づく当該利用者の興味空間を用いて、当該利用者の嗜好に近い提示候補情報が提示情報として決定される。
【0041】
また、この発明のプログラム記録媒体は、この発明の情報提供プログラムが記録されている。
【0042】
上記構成によれば、コンピュータで読み出して実行することによって、利用者による利用情報の内容と利用状況とが自動的に記録される。そして、この記録された利用情報の内容に基づく当該利用者の興味空間を用いて、当該利用者の嗜好に近い提示候補情報が提示情報として決定される。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の情報提供装置における機能的構成を示す機能ブロック図である。本情報提供装置は、個人識別部1,行動監視部2,利用情報記録部3,利用情報履歴データベース(DB)4,情報取得部5,情報データベース(DB)6,嗜好解析部7,提示情報制御部8および表示部9で概略構成されている。
【0044】
図1において、上記利用者識別手段としての個人識別部1は、入力装置(図示せず)から入力された個人を識別することが可能な情報を用いて利用者を識別する。尚、上記入力装置は、入力される個人識別に利用する情報に対して最適なものが利用される。ここで、上記識別に利用する情報としては、指紋,声紋,顔等のバイオメトリクスを利用しても良いし、IDおよびパスワード等を利用しても良い。勿論、他の情報や複数の情報を組み合わせて個人識別を行っても構わない。
【0045】
上記行動監視部2は、上記個人識別部1によって識別された利用者の行動を監視する。そして、利用情報記録部3は、行動監視部2によって情報の利用が検出された場合には、情報が利用された状況に関する情報と共に、利用された情報の内容を、上記利用情報履歴記録部としての利用情報履歴DB4に個人別に記録する。情報取得部5は、上記情報記録部としての情報DB6から、ユーザに提示する情報の候補を取得する。ここで、情報DB6は、本実施の形態における情報提供装置に付属するハードディスクや不揮発性メモリ等で構成しても良いし、図示されていない通信手段(通信I/F)を用いて利用可能なインターネット等の通信ネットワーク上に存在する情報群であっても良い。
【0046】
上記情報写像手段,興味空間計算手段およびクラスタリング手段としての嗜好解析部7は、利用情報履歴DB4から利用者別に読み出された利用情報の履歴に基づいて興味空間を求めることによって、上記利用者の嗜好を解析する。そうすると、上記距離計算手段および提示情報決定手段としての提示情報制御部8は、情報取得部5によって取得された提示候補情報と嗜好解析部7によって計算された興味空間とを用いて、上記提示候補情報を上記利用者に提示するか否かを判別・制御する。そして、提示情報制御部8によって上記利用者に提示すると判別された提示情報が、表示部9に表示される。
【0047】
ここで、上記機能的構成を有する情報提供装置の具体的ハードウェア構成は、後述する各種の処理を実行するプログラムを含む各種プログラムを記憶するプログラムメモリ、各種情報を記憶するデータメモリ、上記通信ネットワークと接続する通信I/F、上記入力装置、出力装置、表示装置、外部記録媒体がセットされてこの外部記録媒体をアクセスする外部補助記憶装置、上記プログラムメモリ,データメモリ,通信I/F,入力装置,出力装置,表示装置および外部補助記憶装置等を制御して、興味空間の算出や提示情報の決定等を実行するCPU(中央演算処理装置)等で成る。
【0048】
すなわち、上記個人識別部1,行動監視部2,利用情報記録部3,情報取得部5,嗜好解析部7および提示情報制御部8は上記CPUで構成され、利用情報履歴DB4および情報DB6は上記データメモリや外部補助記憶装置で構成され、表示部9は上記出力装置や表示装置で構成されるのである。また、上記CPUは、上述した各部1〜3,5,7,8による本実施の形態に係る処理動作の他に、演算・判断処理,計時処理および入出力処理等の各種の処理動作をも行うようになっている。
【0049】
図2は、上記構成を有する情報提供装置によって実行される過去の利用情報の履歴から興味空間を計算して提示すべき情報を決定する興味空間算出・提示情報決定処理動作のフローチャートである。以下、図2に従って興味空間算出・提示情報決定処理動作を説明しつつ、本情報提供装置の動作について説明する。
【0050】
ステップS1で、上記個人識別部1によって利用者の識別が行われる。ステップS2で、行動監視部2によって、上記個人識別部1によって識別された利用者の行動が監視される。ステップS3で、上記利用者の行動監視結果に基づいて、上記利用者に対して情報推薦が必要であるか否かが判別される。その結果、情報推薦が必要であると判別された場合にはステップS10に進み、必要無いと判別された場合にはステップS4に進む。ここで、上記情報推薦が必要であると判別する方法は、利用者が情報推薦ボタン等を押下して明示的に指示する方法や、一定時間本情報提供装置が利用されない場合に情報推薦が必要であると判別する方法等がある。しかしながら、他の方法によって判別しても一向に構わない。
【0051】
ステップS4で、上記利用者の行動監視結果に基づいて情報利用があるか否かが判別される。ここで、上記情報利用とは、例えば情報の閲覧,視聴,保存等である。その結果、情報利用があった場合にはステップS5に進む。一方、情報利用が無かった場合にはステップS2に戻って、行動監視部2による利用者の行動監視が継続される。
【0052】
ステップS5で、上記利用者の行動監視結果に基づいて情報の利用時間の長さが求められ、その利用時間の長さが所定の閾値よりも短いか否かが判別される。その結果、閾値よりも短い場合にはステップS6に進み、閾値以上である場合にはステップS7に進む。ステップS6で、上記利用者の行動監視結果に基づいて上記情報の利用形態は「保存」であるか否かが判別される。その結果、「保存」であればステップS7に進む。一方、「保存」でなければステップS2に戻って、行動監視部2による利用者の行動監視が継続される。
【0053】
ステップS7で、上記利用情報記録部3によって、利用された情報の内容と共に、利用された状況が利用情報履歴DB4に記録される。ここで、上記利用された状況(利用状況)とは、例えば利用日時や利用機器等であるが、他の情報を用いても構わない。ステップS8およびステップS9において、嗜好解析部7によって利用者の嗜好が解析される。すなわち、先ずステップS8で、利用者の過去の利用情報の読み出し,内容の解析,情報空間への写像および情報空間におけるクラスタリングが行われる。
【0054】
ここで、上記「情報空間」とは、情報の種類を軸とする多次元空間であり、各情報は情報空間上の点として表現される。情報空間への写像方法としては、例えば信学技法DE2001‐38に記載されている「意味ベクトル」と呼ばれる方法等がある。勿論、他の方法を用いても構わない。上述したように、上記情報空間に写像された情報は点として表現されているが、一般的に個人の興味は複数のクラスタを形成している。そのために、全情報を用いて興味空間を掲載した場合には正確に利用者の嗜好を反映しているとは言い難い。そこで、情報空間に写像された情報のクラスタリングを行うのである。その場合におけるクラスタリングの手法としては、例えば画像認識論(長尾真著:コロナ社)に記載されている手法等を用いる。さらに、クラスタリング方法としては、情報空間座標を用いる方法と利用日時を用いる方法とが考えられる。上記情報空間座標を用いた場合には興味毎のクラスタが形成される一方、上記利用日時を用いた場合には時系列で変化する興味のクラスタが形成される。尚、情報空間座標と利用日時とを併用したクラスタリングを行うことも可能である。
【0055】
ステップS9で、上記ステップS8において求められた各クラスタに対し、興味空間が計算される。本実施の形態における「興味空間」とは、興味の中心,方向および強さを表すパラメータである。以下、上記興味空間の計算方法について説明する。
【0056】
クラスタCに属する情報を{x|j=1,2,…,N}とし、その平均値mおよび分散共分散行列Rを式(1),式(2)によって求める。但し、情報空間の次元をnとする。
Figure 2004227128
ここで、分散共分散行列Rは定義により対称行列となるため、次式(3)のように直交展開によって対角化が可能である。
Figure 2004227128
【0057】
このようにして求められた上記平均値mが興味の中心を表し、u(j=1,2,…,n)が興味の方向を表し、λが興味の強さを表しており、これらのパラメータで表される空間を「興味空間」と呼ぶ。この計算を全クラスタに対して行うのである。ここで、上述のようにして算出した全パラメータを使用するのではなく、次元を縮退させて興味の方向および強さをr次元で表現しても構わない。尚、その場合における次元rの求め方は、所定の値としても良いし、次式(4)で表されるように累積寄与率に基づいて決定しても良いし、他の方法によって決定しても構わない。
Figure 2004227128
【0058】
上記「興味空間」を図式的に表現すると図3に示すようになる。図3は、情報空間の次元を「2」とした場合の例である。「興味空間」は、図式的には情報空間中の超楕円体で表すことができる。その場合、興味の中心mが超楕円体の中心であり、興味の方向uが上記超楕円体の軸方向であり、興味の強さλが上記超楕円体の軸長である。
【0059】
上述のようにして、各クラスタに対する興味空間の計算が終了すると、ステップS2に戻って、行動監視部2による利用者の行動監視に移行する。そして、上記ステップS3において情報推薦が必要であると判断されるとステップS10に進む。そして、ステップS10で、情報取得部5によって、利用者に提示する情報の候補である提示候補情報が情報DB6から取得される。ステップS11およびステップS12で、提示情報制御部8によって、上記取得された提示候補情報のうち利用者に提示する情報が決定される。その場合における提示情報の決定は、興味空間Sと提示候補情報Iとの距離d(S,I)に基づいて行われる。
【0060】
先ず、ステップS11で、興味空間Sと提示候補情報Iとの距離d(S,I)が計算される。ここで、上記距離d(S,I)は次式(5)によって定義される。
Figure 2004227128
この距離定義はマハラノビス距離と呼ばれ、分散の逆数の重みが掛るために、分散の大きな方向への距離が小さくなる。図3において、2つの提示候補情報I,Iは等ユークリッド距離の点であるが、提示候補情報Iは分散が大きい方向に存在するため、上記の距離定義ではd(S,I)<d(S,I)となる。この距離dが全ての興味空間Sと総ての提示候補情報Iとに対して計算される。
【0061】
ステップS12で、上記提示情報制御部8によって、上記ステップS11において算出された上記全ての距離d(S,I)のうち最も小さな距離dminの値と所定の閾値とが比較される。そして、最小距離dminが上記閾値以下である場合には、上記最小距離dminを呈する提示候補情報Iが利用者に提示する情報であるとして決定される。ステップS13で、上記ステップS12において利用者に提示する情報であると決定された提示候補情報Iが、表示部9に表示されて利用者に提示される。以後、上記ステップS2に戻って、行動監視部2による利用者の行動監視に移行する。
【0062】
このように、本実施の形態においては、上記行動監視部2によって、個人識別部1で識別した特定の利用者の行動を監視し、上記利用者が情報を利用した場合には、利用情報記録部3によって、利用された情報の内容と利用された状況とを利用情報履歴DB4に利用者別に記録するようにしている。したがって、特定の利用者が利用した情報とその利用状況との履歴を自動的に得ることができる。さらに、嗜好解析部7によって、利用情報履歴DB4に保存されている利用情報履歴に基づいて各利用者の嗜好を解析することによって、提示情報制御部8は、情報取得部5によって情報DB6から取得された提示情報候補のうち、該当する利用者の嗜好により近い情報を選択して表示部9を介して上記利用者に提示することができるのである。
【0063】
その際に、上記嗜好解析部7は、各情報を情報の種類を軸とする多次元の情報空間に写像し、この情報空間に写像された情報を情報空間座標や利用日時を用いてクラスタリングし、各クラスタに関して利用者の興味の位置,方向および大きさを有する興味空間を求めるようにしている。したがって、利用情報の分布が、情報空間上において、利用情報の内容や利用日時毎に複数のクラスタを形成している場合でも、高精度に利用者の嗜好を表す興味空間(つまり興味の位置,方向および大きさ)を求めることができる。さらに、利用日時を用いて情報をクラスタリングした場合には、時間の経過による興味の遷移を考慮することができる。また、上述のごとく、情報の種類を軸とする多次元の情報空間に写像された情報に基づいて興味空間を求めている。したがって、上記特許文献1の場合のように、興味の強さが情報の属する分類に限定されることはないのである。
【0064】
また、上記提示情報制御部8は、該当する利用者の嗜好に近い情報を選択する際に、上記利用者に関する興味空間Sと提示候補情報Iとの距離dを計算し、この距離dに基づいて上記利用者に提示する情報を決定するようにしている。したがって、各利用者の興味に応じた情報提供を的確に行うことができる。
【0065】
また、上記行動監視部2によって利用者の行動が情報の利用であると判別された場合は、その利用時間が所定時間以上であるか否か、および、その利用形態が「保存」であるか否かを判別する。そして、利用情報記録部3は、利用時間が短く且つ利用形態が「保存」でない場合には、利用情報の内容と利用状況とを利用情報履歴DB4に記録しないようにしている。したがって、例えばテレビのザッピング等を情報利用と見なすことがなく、ビデオ録画やホームページのダウンロード等を含む実際の利用時に利用された情報のみを記録することができるのである。
【0066】
また、上記個人識別部1によって利用者の識別を行い、利用情報記録部3は、識別された個人別に利用情報等を記録するようにしている。したがって、特定の個人毎に利用情報の管理および興味空間の算出を行うことができる。
【0067】
尚、上記提示情報制御部8における提示候補情報に関する制御は、提示候補情報Iと興味空間Sとの距離dに対して閾値処理を行って提示情報を決定するようにしている。しかしながら、上記制御は、これに限定されるものではなく、例えば上記距離dによって提示候補情報Iに優先度を付けて提示しても良い。または、他の制御を行っても構わない。
【0068】
次に、上記重み設定変更手段でもある嗜好解析部7によって主として実行される上記提示候補情報Iと興味空間Sとの距離dを算出する際の重みの設定・変更について説明する。この重みの設定・変更は、興味空間に属する情報の利用日時を解析し、その解析結果に基づいて行われる。図4は、距離算出用重みの設定・変更処理動作のフローチャートである。尚、この距離算出用重みの設定・変更処理動作の実行に先立って、利用情報履歴DB4には、図2に示す興味空間算出・提示情報決定処理動作の上記ステップS7において、利用情報記録部3によって利用情報の内容および利用日時が記録されているものとする。
【0069】
ステップS21で、上記興味空間算出・提示情報決定処理動作におけるステップS8およびステップS9と同様にして、興味空間Sが計算される。ステップS22で、上記計算された興味空間Sに属する情報の利用日時が利用情報履歴DB4から取得される。ステップS23で、上記取得された利用日時が解析される。ここで、本実施の形態においては、現在に近い日時の頻度を解析対象にするものとする。つまり、最近利用された情報の割合が求められるのである。勿論、他の解析を行っても構わない。
【0070】
ステップS24で、上記利用日時の解析結果に基づいて、提示候補情報Iと興味空間Sとの距離dを算出する際の重みの設定・変更が行われる。すなわち、上述したように、提示候補情報Iと興味空間Sとの距離dはd(S,I)で求められるであるが、ここでは上記興味空間Sの重みw(S)を導入して距離dをw(S)*d(S,I)として扱うのである。その場合に、通常はw(S)=1.0であるが、例えば上記ステップS23における解析結果が「基準日数以内の最近の情報が全く含まれていない」である場合には、対象としている興味空間Sは、過去に興味を持っていたが現在は余り興味を持っていない興味空間であると判断する。そして、w(S)=1.5のごとくw(S)の値を大きくするのである。ステップS25で、クラスタC毎に存在する興味空間Sのうち未処理の興味空間があるか否かが判別される。その結果、未処理の興味空間がある場合には上記ステップS21に戻って、次のクラスタCi+1の興味空間Si+1に関する処理に移行する。一方、未処理の興味空間が無い場合には、距離算出用重みの設定・変更処理動作を終了する。
【0071】
このように、本実施の形態においては、上記嗜好解析部7によって、上記提示候補情報Iと興味空間Sとの距離dを算出する際の重みを、利用日時の解析結果に基づいて設定・変更するようにしている。したがって、最近の情報が多く含まれている興味空間Sと提示候補情報Iとの距離dを小さくすることができ、時間に伴う興味の変化を反映させた情報提供を行うことができるのである。
【0072】
尚、上記距離算出用重みの設定・変更処理動作においては、上記ステップS23における上記取得された利用日時の解析結果に基づいて重みの設定・変更を行うようにしているが、上記興味空間算出・提示情報決定処理動作のステップS8におけるクラスタリングが利用日時を用いて行われた場合には、上記ステップS23における利用日時の解析を省略すると共に、処理する興味空間Sの数を減らすことができる。
【0073】
次に、上記行動監視部2および嗜好解析部7によって主として実行される提示情報に最も近い興味空間Sに関する上記距離算出用の重みwの設定・変更について説明する。この重みの設定・変更は、図2に示す興味空間算出・提示情報決定処理動作の上記ステップS13において利用者に提示された提示情報の利用を行動監視部2によって監視して、その監視結果に基づいて行われる。図5は、提示情報の利用に基づく距離算出用重みの設定・変更処理動作のフローチャートである。図2に示す興味空間算出・提示情報決定処理動作によって提示情報が利用者に提示された後に、本距離算出用重みの設定・変更処理動作がスタートする。
【0074】
ステップS31で、上記行動監視部2によって、提示情報が提示された利用者の行動が監視される。ステップS32で、上記利用者の行動監視結果に基づいて、上記利用者によって提示情報が利用されたか否かが判定される。その結果、提示情報の利用でなければ上記ステップS31に戻って、行動監視部2による利用者の行動監視が継続される。一方、提示情報の利用であればステップS33に進む。
【0075】
ステップS33で、上記嗜好解析部7によって、上記提示情報に最も近い興味空間Sが求められる。ここで、最も近い興味空間Sの求め方は、上記提示情報と全興味空間Sとの距離dを求めて最小距離dminを呈する興味空間Sを選んでも良いし、上記興味空間算出・提示情報決定処理動作によって提示情報を決定する際に最小距離dminを呈した興味空間Sを記憶して用いても良い。
【0076】
ステップS34で、上記嗜好解析部7によって、上記ステップS33において求められた興味空間Sに関して、提示候補情報Iとの距離dを算出する際の重みwの設定・変更が行われる。本実施の形態においては、上記提示情報が利用されたということは、上記提示情報が属する興味空間Sに対する興味が強いと判断する。そして、当該興味空間Sに対する重みw(S)を、例えばw(S)=0.9等のごとく小さくする。そうした後、上記ステップS31に戻って、行動監視部2による利用者の行動監視を継続するのである。
【0077】
例えば、図6に示すように、2つの興味空間S,Sが存在する場合を考えてみる。この状態において、利用者に対して情報Iおよび情報Iが提示され、情報Iにのみアクセスされたとする。その場合は、上記利用者は情報Iに興味はあるが情報Iには興味がないと考えられる。すなわち、利用者は、現在、興味空間Sよりも興味空間Sに興味を持っていると考えられる。そこで、興味空間Sに近い提示候補情報Iが提示情報として積極的に選択されるように、すなわち、距離d(S,I)が小さくなるように、興味空間Sの重みw(S)を例えばw(S)=0.9等のごとく小さくするのである。逆に、興味空間Sとの距離d(S,I)が大きくなるように、興味空間Sの重みw(S)を例えばw(S)=1.1等のごとく大きくするのである。
【0078】
このように、本実施の形態においては、上記行動監視部2および嗜好解析部7によって、提示候補情報Iと興味空間Sとの距離dを算出する際の重みを、利用者に提示された情報の利用状態に基づいて設定・変更するようにしている。したがって、提示情報に最も近い興味空間Sと提示候補情報Iとの距離dを小さくすることができ、提示情報に関連した情報提供を行うことができるのである。
【0079】
次に、上記行動監視部2,上記利用状況相関解析手段でもある嗜好解析部7および情報取得部5によって主として実行される利用状況により適した提供候補情報の取得について説明する。この提供候補情報の取得は、利用者の利用状況と過去の利用情報の利用状況とにおける相関の度合を計算し、この相関の度合に基づいて行われる。図7は、提供候補情報取得処理動作のフローチャートである。
【0080】
ステップS41で、上記行動監視部2によって、特定利用者の行動が監視され、この行動監視結果に基づいて上記利用者の利用に関する状況(利用状況)が取得される。ここで、上記利用状況とは、例えば利用日時や利用機器である。勿論、他の利用状況であっても構わない。
ステップS42で、嗜好解析部7によって、予め計算されている興味空間Sを構成している過去の利用情報の利用状況と上記ステップS41において取得された利用状況との相関係数が計算される。
【0081】
例えば、上記ステップS41において取得された利用状況が「日時:2002/7/18(木)午後8:00、機器:PC」であったとする。その場合には、これらの利用状況と各興味空間Sを構成する情報の利用状況との相関係数を求める。ここで、相関係数は、例えば「機器」,「月」,「曜日」および「時間」に関して求める。また、これらのうちの単独の相関係数を求めても良いし、幾つかを組み合わせた相関係数を考えても構わない。勿論、他の相関係数を求めても差し支えない。
【0082】
ステップS43で、上記嗜好解析部7によって、上記ステップS42において求められた相関係数と所定の閾値とが比較される。そして、上記閾値よりも相関係数が大きい興味空間Sが抽出される。但し、ここで抽出される興味空間Sは複数であっても単数であっても構わない。ステップS44で、情報取得部5によって、上記ステップS43において抽出された興味空間Sに近い情報が上記提供候補情報として取得され、提示情報決定部8に送出される。そうした後、提供候補情報取得処理動作を終了する。
【0083】
このように、本実施の形態においては、上記行動監視部2によって、利用者の行動監視結果に基づいて上記利用者の利用状況を取得する。そして、嗜好解析部7によって、過去の利用情報の利用状況と上記取得された利用状況との相関係数を計算するようにしている。したがって、情報取得部5は、上記閾値よりも相関係数が大きい興味空間Sに近い情報を上記提供候補情報として取得することによって、利用者の最近の利用状況に応じた提供情報を提示することができる。つまり、最近良く利用されている情報に関連した情報や、良く利用される機器に関連した情報を提示することができるのである。
【0084】
以上のごとく、本実施の形態においては、利用情報履歴に基づいて、各利用者の利用情報を情報の種類を軸とする多次元の情報空間に写像し、この情報空間に写像された情報の各クラスタに関して利用者の興味の位置,方向および大きさを有する興味空間を求め、この興味空間に基づいて提示候補情報の取得や提示情報を決定を行うようにしている。したがって、利用者に興味のある情報を的確に提供することができるのである。
【0085】
尚、上述の説明では詳述していないが、例えば、図5に示す距離算出用重みの設定・変更処理動作のステップS31およびステップS32の場合と同様にして、行動監視部2による利用者の行動監視結果に基づいて提示情報の利用を検出した場合には、上記利用情報記録部3によって上記提示情報に関する情報内容と利用状況とを利用情報履歴DB42記録し、嗜好解析部7によって興味空間Sを再計算しておくことが望ましい。そうすることによって、絶えず最新の利用情報履歴に基づいて、利用者の最新の興味を表す興味空間Sを求めることができ、最新の興味空間Sに近い情報を提供することが可能になるのである。
【0086】
その際に、上記嗜好解析部7は、上記提示情報に最も近い興味空間Sのみに属する利用情報と上記提示情報とに基づいて再計算するようにすれば、上記クラスタリングを含む興味空間Sの再計算時における計算量および計算時間を削減することができる。
【0087】
ところで、上記実施の形態における上記個人識別部1,行動監視部2,利用情報記録部3,情報取得部5,嗜好解析部7および提示情報制御部8による上記利用者識別手段,行動監視手段,利用情報記録手段,情報写像手段,クラスタリング手段,興味空間計算手段,距離計算手段,提示情報決定手段,重み設定変更手段および利用状況相関解析手段としての機能は、プログラム記録媒体に記録された情報提供プログラムによって実現される。上記各実施の形態における上記プログラム記録媒体は、ROM(リード・オンリ・メモリ)でなるプログラムメディアである。または、上記外部補助記憶装置に装着されて読み出されるプログラムメディアであってもよい。尚、何れの場合においても、プログラムメディアから情報提供プログラムを読み出すプログラム読み出し手段は、上記プログラムメディアに直接アクセスして読み出す構成を有していてもよいし、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)に設けられたプログラム記憶エリア(図示せず)にダウンロードし、上記プログラム記憶エリアにアクセスして読み出す構成を有していてもよい。尚、上記プログラムメディアから上記RAMのプログラム記憶エリアにダウンロードするためのダウンロードプログラムは、予め本体装置に格納されているものとする。
【0088】
ここで、上記プログラムメディアとは、本体側と分離可能に構成され、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピーディスク,ハードディスク等の磁気ディスクやCD(コンパクトディスク)‐ROM,MO(光磁気)ディスク,MD(ミニディスク),DVD(ディジタル多用途ディスク)等の光ディスクのディスク系、IC(集積回路)カードや光カード等のカード系、マスクROM,EPROM(紫外線消去型ROM),EEPROM(電気的消去型ROM),フラッシュROM等の半導体メモリ系を含めた、固定的にプログラムを坦持する媒体である。
【0089】
また、上記実施の形態における情報提供装置は、上記通信ネットワークと通信I/Fを介して接続可能な構成を有している場合には、上記プログラムメディアは、通信ネットワークからのダウンロード等によって流動的にプログラムを坦持する媒体であっても差し支えない。尚、その場合における上記通信ネットワークからダウンロードするためのダウンロードプログラムは、予め本体装置に格納されているものとする。あるいは、別の記録媒体からインストールされるものとする。
【0090】
尚、上記記録媒体に記録されるものはプログラムのみに限定されるものではなく、データも記録することが可能である。
【0091】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明によれば、利用者の行動を監視し、情報の利用が検出された場合に利用情報の内容と利用状況とを利用情報履歴記録部に記録するので、利用者の利用情報(情報の内容および利用状況)を自動的に記録・管理することができる。
【0092】
また、上記利用情報履歴記録部に記録された利用情報を情報空間に写像し、この写像された情報の分布を解析して利用者の興味の位置,方向および大きさで表される興味空間を求めるので、利用者の興味の位置,方向,大きさを求めることができる。
【0093】
また、上記興味空間と提示候補情報との距離を計算し、この距離に基づいて上記提示候補情報を提示するか否かを決定するので、各利用者の嗜好により近い情報を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の情報提供装置における機能的構成を示す機能ブロック図である。
【図2】図1の情報提供装置によって実行される興味空間算出・提示情報決定処理動作のフローチャートである。
【図3】興味空間の説明図である。
【図4】図1における嗜好解析部によって実行される距離算出用重みの設定・変更処理動作のフローチャートである。
【図5】図1における行動監視部および嗜好解析部によって実行される距離算出用重みの設定・変更処理動作のフローチャートである。
【図6】提示情報の利用に基づく距離算出用重みの設定・変更の説明図である。
【図7】図1における行動監視部,嗜好解析部および情報取得部によって実行される提供候補情報取得処理動作のフローチャートである。
【符号の説明】
1…個人識別部、
2…行動監視部、
3…利用情報記録部、
4…利用情報履歴DB、
5…情報取得部、
6…情報DB、
7…嗜好解析部、
8…提示情報制御部、
9…表示部。

Claims (18)

  1. 利用者の行動を監視する行動監視手段と、
    上記行動監視手段によって情報の利用が検出された場合に、利用情報の内容と利用状況とを利用情報履歴記録部に記録する利用情報記録手段と、
    上記利用情報履歴記録部に記録された利用情報の内容を解析し、当該利用情報を情報空間に写像する情報写像手段と、
    上記情報写像手段によって写像された情報の分布を解析し、利用者の興味の位置,方向および大きさで表される興味空間を求める興味空間計算手段と、
    上記興味空間と提示候補情報との距離を計算する距離計算手段と、
    上記距離に基づいて上記提示候補情報を提示するか否かを決定する提示情報決定手段
    を備えたことを特徴とする情報提供装置。
  2. 請求項1に記載の情報提供装置において、
    上記行動監視手段によって情報の利用が検出された場合に、情報利用時間を計時すると共に、この情報利用時間が所定時間よりも短いか否かを判別する利用時間計時手段を備えて、
    上記利用情報記録手段は、上記情報利用時間が所定時間よりも短い場合には、上記利用情報の内容および利用状況を記録しないようになっている
    ことを特徴とする情報提供装置。
  3. 請求項2に記載の情報提供装置において、
    上記行動監視手段によって情報の保存が検出された場合には、
    上記利用情報記録手段は、上記情報利用時間が上記所定時間よりも短い場合であっても、上記利用情報の内容および利用状況を記録するようになっている
    ことを特徴とする情報提供装置。
  4. 請求項1に記載の情報提供装置において、
    個人を識別することが可能な情報を用いて利用者を識別する利用者識別手段を備えて、
    上記利用情報記録手段は、上記利用者識別手段によって識別された利用者に関する利用情報の内容と利用状況とを、各利用者毎に記録するようになっていることを特徴とする情報提供装置。
  5. 請求項1に記載の情報提供装置において、
    上記情報写像手段によって上記情報空間に写像された情報をクラスタリングするクラスタリング手段を備えて、
    上記興味空間計算手段は、各クラスタに属する情報に基づいて興味空間を計算するようになっていることを特徴とする情報提供装置。
  6. 請求項5に記載の情報提供装置において、
    クラスタリング手段は、上記情報空間における情報の種類を表す座標に基づいてクラスタリングを行うようになっていることを特徴とする情報提供装置。
  7. 請求項5に記載の情報提供装置において、
    上記利用状況には利用日時が含まれており、
    クラスタリング手段は、上記写像された情報の利用日時に基づいてクラスタリングを行うようになっていることを特徴とする情報提供装置。
  8. 請求項5に記載の情報提供装置において、
    上記利用状況には利用日時が含まれており、
    上記興味空間に属する情報に関する利用日時に基づいて、上記距離計算手段によって当該興味空間と上記提供候補情報との距離を計算する際の重みを設定変更する重み設定変更手段を備えた
    ことを特徴とする情報提供装置。
  9. 請求項5に記載の情報提供装置において、
    上記提示情報決定手段によって提示すると決定された提示情報を利用者に提示する情報提示手段を備えると共に、
    上記行動監視手段は、上記利用者による上記提示情報へのアクセスを監視するようになっており、
    上記提示情報へのアクセスがあった場合には、当該提示情報に最も近い興味空間を求め、上記距離計算手段によって当該興味空間と上記提供候補情報との距離を計算する際の重みを設定変更する重み設定変更手段を備えた
    ことを特徴とする情報提供装置。
  10. 請求項1に記載の情報提供装置において、
    上記行動監視手段は、行動監視結果に基づいて利用者の利用状況を取得するようになっており、
    上記取得された利用状況と上記利用情報履歴記録部に記録された利用状況との相関を解析し、両利用状況の相関の度合を求める利用状況相関解析手段と、
    上記両利用状況の相関の度合に基づいて、情報記録部から上記提供候補情報を取得する情報取得手段
    を備えたことを特徴とする情報提供装置。
  11. 請求項10に記載の情報提供装置において、
    上記利用状況は、利用日時であることを特徴とする情報提供装置。
  12. 請求項10に記載の情報提供装置において、
    上記利用状況は、利用機器であることを特徴とする情報提供装置。
  13. 請求項1に記載の情報提供装置において、
    上記提示情報決定手段によって提示すると決定された提示情報を利用者に提示する情報提示手段を備えると共に、
    上記行動監視手段は、上記利用者による上記提示情報の利用を監視するようになっており、
    上記提示情報の利用があった場合には、
    上記利用情報記録手段は上記提示情報に関する情報の内容と利用状況とを記録し、上記興味空間計算手段は興味空間を再度求めるようになっている
    ことを特徴とする情報提供装置。
  14. 請求項5に記載の情報提供装置において、
    上記提示情報決定手段によって提示すると決定された提示情報を利用者に提示する情報提示手段を備えると共に、
    上記行動監視手段は、上記利用者による上記提示情報の利用を監視するようになっており、
    上記提示情報の利用があった場合には、
    上記利用情報記録手段は上記提示情報に関する情報の内容と利用状況とを記録し、上記クラスタリング手段はクラスタリングを再度行い、上記興味空間計算手段は興味空間を再度求めるようになっている
    ことを特徴とする情報提供装置。
  15. 請求項14に記載の情報提供装置において、
    上記興味空間計算手段は、上記距離計算手段で算出された上記提示情報との距離が最も近い興味空間のみに属する利用情報と上記提示情報とに基づいて、興味空間を再計算するようになっていることを特徴とする情報提供装置。
  16. 利用者の行動を監視する行動監視ステップと、
    上記行動の監視によって情報の利用が検出された場合に、利用情報の内容と利用状況とを利用情報履歴記録部に記録する利用情報記録ステップと、
    上記利用情報履歴記録部に記録された利用情報の内容を解析して、当該利用情報を情報空間に写像する情報写像ステップと、
    上記写像された情報の分布を解析して、利用者の興味の位置,方向および大きさで表される興味空間を求める興味空間計算ステップと、
    上記求められた興味空間と提示候補情報との距離を計算する距離計算ステップと、
    上記計算された距離に基づいて上記提示候補情報を提示するか否かを決定する提示情報決定ステップ
    を備えたことを特徴とする情報提供方法。
  17. コンピュータを、
    請求項1における行動監視手段,利用情報記録手段,情報写像手段,興味空間計算手段,距離計算手段および提示情報決定手段
    として機能させることを特徴とする情報提供プログラム。
  18. 請求項17に記載の情報提供プログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータ読出し可能なプログラム記録媒体。
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JP2012098975A (ja) * 2010-11-04 2012-05-24 Hitachi Ltd アイテムの推薦方法及び装置

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