JP2004222798A - 超音波プローブ及び超音波診断装置 - Google Patents

超音波プローブ及び超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】3次元計測時間を短縮可能な超音波プローブを提供する。
【解決手段】超音波プローブ2は、被検体に超音波を送波すると共に被検体からの反射エコー信号を受信する振動子46〜46n+1を複数配列してなる振動子群36〜36を間隔を持たせて複数配設してなる探触子ユニット10と、振動子群36〜36をその配設方向に走査させる駆動部11とを備えて構成する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波プローブ及び超音波診断装置に関し、特に3次元の超音波画像を取得するのに好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
超音波プローブは、被検体の体表に当接して或いは体腔内に挿入して、観察部位に超音波を送波すると共にその観察部位から発生した反射エコー信号を受信するものである。そして、超音波プローブにより受信された反射エコー信号に基づいて超音波画像(例えば断層像、血流像)が超音波診断装置により再構成される。
【0003】
このような超音波プローブにおいて、例えば心臓などを立体的及び多面的に診断するため、3次元の超音波画像用の反射エコー信号(データ)を取得するものが知られている。例えば、振動子を複数配列してなる単一のアレイ振動子を機械的に被検体の体表に沿った方向に往復運動させながら、3次元の超音波画像用のデータを取得する超音波プローブが知られている。また、肋骨などの超音波遮蔽物体の隙間から心臓などを診断するために、肋骨の隙間の体表近傍に仮想回転軸を設定し、その仮想回転軸を軸芯として単一のアレイ振動子を機械的に揺動させながらデータを取得するものも提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−38962号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1のように、単一のアレイ振動子を機械的に移動させる超音波プローブでは、例えば心臓のように時間の経過と共に形態が変化する部位の3次元超音波画像を取得する場合には、画像にちらつきや歪みなどが生じることがある。すなわち、アレイ振動子を走査範囲の始点から終点まで機械的に移動させる場合、アレイ振動子を移動させる駆動部に負荷がかからないように、設定できる移動速度の最大値が制限されることから、アレイ振動子が始点から終点までの距離を移動するのに一定以上の時間が必要となり、3次元画像計測に時間がかかる。そのため、計測時間内に心臓の形状が変化することがあり、取得した一連の画像にちらつきや歪みが生じることがある。その結果、その画像から視覚的に的確な診断結果を得るためには、検者(例えば医者)は熟練を要することになる。
【0005】
本発明の課題は、3次元計測時間を短縮可能な超音波プローブを提供することにある。
【0006】
【解題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、被検体に超音波を送波すると共に被検体からの反射エコー信号を受信する振動子を複数配列してなる振動子群を間隔を持たせて複数配設してなる探触子部と、振動子群をその配設方向に走査させる駆動部とを備えたことを特徴とする。
【0007】
これにより、複数の振動子群を間隔を持たせて配設しているから、それらを同時に移動させて走査するようにすれば、1つの振動子群が走査しなければならない範囲を狭くすることができる。つまり、単一の振動子群により全範囲を走査する場合に比べて、1つの振動子群が担う走査範囲を減縮することができる。したがって、走査開始から終了までの時間を短縮できるため、3次元の超音波画像の計測時間が短縮して超音波画像のフレームレートを向上させることが可能になる。その結果、診断部位が走査時間内に動いたとしても、単一の振動子群を用いる場合に比べて、その診断部位の体動に追従した3次元の超音波画像を取得することができ、画像のちらつきや歪みなどを低減して的確な診断を行うことができる。
【0008】
この場合において、複数の振動子群をその長手方向を平行にして等間隔を持たせて配設することが好ましい。これにより、複数の振動子群を無作為に配設する場合に比べて、各振動子に走査させる範囲を的確に決定することができる。したがって、走査範囲の重複や隙間のない3次元の超音波画像を構成することが可能になる。
【0009】
また、複数の振動子群を平面に沿って配設することができる。すなわち、複数の振動子群を平面に沿って長手方向を平行にして等間隔を持たせて配設し、その複数の振動子群を長手方向に直交する短手方向に往復運動させながら各振動子群を同時に駆動すれば、単一の振動子群を用いた場合に比べて、超音波画像のフレームレートを向上させることができる。
【0010】
また、複数の振動子群を曲面に沿って配設することもできる。すなわち、複数の振動子群を被検体側に円弧状に突出した曲面に沿って長手方向を平行にして等間隔を持たせて配設すれば、複数の振動子群を平面に沿って配設する場合に比べて、走査可能な視野つまり範囲を拡大することができる。
【0011】
さらに、複数の振動子群を回転軸に軸対称に、かつ回転可能に配設することができる。この場合、複数の振動子群を回転軸に対して長手方向を平行にして等間隔を持たせて配設してもよく、また、回転軸に対して長手方向が放射状になるように配設してもよい。このように構成すれば、例えば胃や下部消化器などの体腔内に超音波プローブを挿入することが可能になる。そして、挿入された超音波プローブを駆動部により回転させれば、単一の振動子群を機械的に回転させて全範囲を走査する場合に比べて、走査時間が短縮されるので、超音波画像のフレームレートを向上させることができる。
【0012】
また、本発明の超音波診断装置は、被検体に超音波を送波すると共に被検体からの反射エコー信号を受信する振動子を複数配列してなる振動子群を間隔を持たせて複数配設してなる探触子部と、振動子群をその配設方向に走査させる駆動部とを有した超音波プローブと、超音波プローブに駆動パルスを供給する送信部と、超音波プローブにより受波された反射エコー信号を受信する受信部と、受信された反射エコー信号を整相する整相部と、整相された反射エコー信号に基づいて超音波画像を再構成する画像構成部と、構成された画像を表示する表示部と、超音波プローブの駆動条件を可変設定する入力部と、各構成部を制御する制御部とを備え、制御部は、可変設定された超音波プローブの駆動条件により超音波プローブを走査させることを特徴とする。
【0013】
この場合、駆動部により移動される複数の振動子群の移動変位、移動速度、移動始点、移動終点の少なくとも1つを入力部により可変設定することができる。これにより、単一の振動子群に代えて複数の振動子群を用いる場合でも、インタラクティブつまり対話的に複数の振動子群の駆動条件を設定することができるから、超音波プローブの操作性を向上させることができる。したがって、いずれの検者も体動に追従した3次元の超音波画像を的確に取得することが可能になる。
【0014】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
本発明を適用してなる超音波プローブ及び超音波診断装置の一実施形態について図1乃至図4を参照して説明する。図1は、本発明を適用してなる超音波プローブの断面図である。図2は、本発明を適用してなる超音波診断装置のブロック図である。図3は、図1の超音波プローブの1つの振動子群の斜視図である。図4は、制御部32の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【0015】
図2に示すように、超音波診断装置1は、送信部である送波パルス発振器12、受信部である受波回路14、整相部である整相回路16、Bモード処理部18、Mモード処理部20、ドプラ処理部22、画像構成部24、画像メモリ26、デジタルスキャンコンバータ28、表示部であるモニタ30を有して構成されている。Bモード処理部18、Mモード処理部20、ドプラ処理部22及び画像構成部24により画像処理部が構成されている。
【0016】
超音波プローブ2は送波パルス発振器12と受波回路14とに接続されている。また、被検体との間で超音波を送受する超音波プローブ2は、複数の振動子を配列してなる振動子群(以下、探触子ユニットと称する)を複数備えた探触子ユニット群10と、各探触子ユニットを走査方向に移動させる駆動部11を備えて構成されている。また、超音波診断装置1及び超音波プローブ2に制御部32が接続され、制御部32はマウスやキーボードなどからなる操作卓33に接続されている。
【0017】
次に、図1及び図3を用いて超音波プローブ2の一実施形態を説明する。図1に示すように、超音波プローブ2は、探触子ユニット群10と駆動部11がケース34に収納して形成されている。探触子ユニット群10は、長手方向を平行にして等間隔に配列された複数(図示例では、4つ)の振動子群36〜36を備えて構成され、図示矢印35方向に移動可能に駆動部11に保持されている。探触子ユニット群10は複数の振動子群36〜36を樹脂等により一体的に固定して形成されている。なお、例えば、各振動子群を支持する支持体にネジ止め等で機械的に固定してもよい。また、探触子ユニット群10とケース34との隙間37は、空間で超音波が伝達されないため、液体の超音波伝搬物質が充填されている。この超音波伝搬物質は、流動性のよい例えば液体状の媒体(例えば、オイルなど)が用いられる。ケース34の図において下面(底部)に超音波透過窓38が形成されている。なお、ケース34は、直方体状である必要はなく、適宜、形状を変えることができる。ケース34の下面に形成された超音波透過窓38は、被検体との接触面であり、その境界面での超音波の反射を低減させるため、エポキシ樹脂やシリコンゴムなどの被検体の音響インピーダンスと近い材料で形成されている。超音波透過窓38に面する振動子群36〜36の底面は、超音波射出面となるように配設され、2次元の超音波像を取得できるトランスデューサーの機能を有している。
【0018】
各振動子群36〜36は同一に形成されており、例えば、振動子群36は図3に示すように形成されている。図3は、音響レンズを取り除いた振動子群36の構成例を示している。図示のように、振動子群36は、被検体に超音波を送波すると共に被検体からの反射エコー信号を受信する複数の振動子46〜46n+1(n:自然数)、マッチング層48〜48n+1、バッキング材50及び配線基板であるフレキシブル基板40などから構成されている。
【0019】
振動子46〜46n+1は、短柵状の例えば圧電セラミックにより形成されており、長手方向を平行に等間隔に1次元配列されている。その振動子46〜46n+1は、送信パルス発振器12から供給される電気パルスを機械振動に変換して超音波を被検体に射出する一方、被検体から発生した超音波を電気信号に変換する機能を有している。また、振動子46〜46n+1の各底面すなわち超音波射出面に、振動子46〜46n+1と同一形状のマッチング層48〜48n+1が重ねて接合されている。マッチング層48〜48n+1は、振動子46〜46n+1から発生された超音波を被検体に伝播させる一方、被検体から発生した反射エコー信号を振動子46〜46n+1に伝える音響整合層である。
【0020】
フレキシブル基板40は配線基板であり、送信パルス発生器12、受波回路14などに接続する配線42が形成されており、同様に、振動子群36〜36にも、フレキシブル基板40〜40、配線42〜42などが設けられている。複数の配線42〜42は、一端がそれぞれフレキシブル基板40〜40に接続され、他端は駆動部11の内壁とケース34の側壁により区画形成された隙間37を介してケーブル44としてケース34の外側に引出されている。また、振動子46〜46n+1の超音波射出面の反対面(背面)側に、バッキング材50が重ねて設けられている。バッキング材50は、振動子46〜46n+1から超音波射出面の反対面側の方向に放射された不要な超音波を減衰させると共に、振動子46〜46n+1の機械的振動を静めて超音波パルスのいわゆる尾引き、つまり余波を低減させる。なお、フレキシブル基板40には、信号線、グランド線がはんだ付けなどによりコネクタを介して取り付けられており、その信号線、グランド線は、送波パルス発振器12からの電気パルスを振動子46〜46n+1に印加すると共に、振動子46〜46n+1からの電気信号を受波回路14に伝達する。
【0021】
このように構成される超音波プローブと超音波診断装置の動作について説明する。まず、被検体の体表に超音波プローブ2の超音波透過窓38の部分を当接させる。次いで、制御部32からの指令に基づいて送波パルス発振器12から駆動パルスが超音波プローブ2の振動子群36〜36に印加され、その振動子群36〜36の各超音波射出面から超音波が被検体に射出される。被検体の観察部位から発生した反射エコー信号は、振動子群36〜36により受信され、受信された複数の反射エコー信号は受波回路14を介して整相回路16に入力される。一の振動子群により受信された反射エコー信号は、整相回路16により例えばフォーカス位置からの信号を抽出するために整相遅延処理が施され、それらを加算処理して実質的に増幅する。加算処理された反射エコー信号は、Bモード処理部18により観察部位の断層像データに変換される。また、Mモード処理部20によりMモード像データに変化されると共に、ドプラ処理部22によりドプラ効果を利用したドプラ像データ例えば血流像データに変換される。変換された画像データは、画像構成部24により画像メモリ26内の所定アドレスに格納される。格納された画像データは、制御部32の指令に基づいて画像構成部24により例えばボリュームレンダリングなどの3次元画像構成技術により3次元画像データとして再構成される。再構成された3次元画像データは、デジタルスキャンコンバータ28により表示用の3次元超音波画像に変換され、変換された3次元超音波画像は、矩形の3次元超音波画像としてモニタ30により表示される。
【0022】
このような超音波診断装置において、3次元の超音波画像の取得及び画像構成処理を図4に示す制御部32の処理手順に沿って説明する。図4は、制御部32の処理手順の一例である。以下、各処理をステップごとに説明する。
ステップ60:駆動部11に対する駆動データを初期化させる。例えば、操作卓33から、探触子ユニット群10の移動方向、移動変位、移動速度、移動始点である初期位置、移動終点である折り返し位置、3次元超音波画像の取得枚数、超音波プローブ2の口径選択などのパラメータが設定される。そして、設定されたパラメータが駆動部11に入力される。
ステップ62:探触子ユニット群10を初期位置に移動させる。つまり、超音波プローブ2の超音波透過窓38を被検体に当接した後、ステップ60の設定値に従って、駆動部11が探触子ユニット群10を走査開始位置に移動する。
ステップ64:探触子ユニット群10を移動させながら3次元超音波画像データを取得させる。例えば、駆動部11により探触子ユニット群10が図1の矢印35方向(振動子群36〜36の配設方向)に直線状に移動されている際、振動子群36〜36の各超音波射出面から同時且つ独立に超音波が観察部位に対して射出される。そして、観察部位から発生した反射エコー信号が3次元超音波画像データとして各振動子群36〜36により受信される。
ステップ66:3次元超音波画像データを画像メモリ26に格納させる。例えば、各振動子群36〜36により受信された各反射エコー信号は、整相加算処理、画像処理などが施された後、振動子群36〜36の各走査位置に対応付けられて画像メモリ26の予め割り振られた所定のアドレスに3次元超音波画像データとして格納される。
ステップ68:3次元超音波画像を再構成する。例えば、画像メモリ26の所定のアドレスに格納された各画像データが画像構成部24により読み出され、読み出されたデータに対してボリュームレンダリングなどの3次元画像構成処理が施される。つまり、各振動子群36〜36ごとに取得された画像データは、積み上げ処理、合成処理などが行われて3次元の超音波画像として再構成される。
ステップ70:探触子ユニット群10の位置が折り返し位置であるか否かを判定させる。つまり、駆動部11により移動されている探触子ユニット群10がステップ62で設定された折り返し位置に達したか否かが判定される。探触子ユニット群10が折り返し位置に達していないという判定がなされた場合、ステップ64の処理、つまり3次元の超音波画像データの取得処理が続行される。
ステップ72:3次元の超音波画像をモニタ30に表示して可視化させる。すなわち、ステップ70の処理で例えば振動子群36が折り返し位置に達したという判定がなされた場合、ステップ68により構成された3次元の超音波画像がデジタルスキャンコンバータ28により表示用の画像に変換され、変換された3次元超音波画像がモニタ30に表示される。
ステップ74:駆動部11の設定パラメータを再設定する。例えば、探触子ユニット群10の移動方向をステップ64の移動方向とは反対方向に設定する。つまり、探触子ユニット群10は、駆動部11により振動子群36〜36の配設方向に順方向及び逆方向に往復運動される。この際、移動変位、移動速度、初期位置、折り返し位置などが再設定される。再設定後、ステップ64の3次元超音波画像の取得処理が行われる。なお、3次元超音波画像を取得する観察部位の位置を設定変更すれば、パラメータの初期化を行うステップ60の処理が繰り返して実行される。また、制御部32から中断指令、終了指令が伝達されたとき、全ての処理が中断、終了する。
【0023】
このようにステップ60〜74の処理に従って3次元超音波画像を取得すれば、超音波プローブ2に複数の振動子群36〜36が配設されているので、単一の振動子群を用いて全範囲を走査する場合に比べて、各振動子群36〜36が担う走査範囲を減縮できる。すなわち、単一の振動子群を用いる場合に比べ、各振動子群36〜36の移動する変位量つまり移動量を小さくすることができる。したがって、走査開始から終了までの時間を短縮できるため、3次元超音波画像の計測時間を短縮して超音波画像のフレームレートを向上させることが可能になる。その結果、体動を伴う観察部位が走査時間内に動いたとしても、単一の振動子群を用いる場合に比べて、その観察部位の体動に追従した3次元の超音波画像を取得することができるので、その画像に基づいて的確な診断を行うことが可能になる。
【0024】
また、超音波プローブ2に複数の振動子群36〜36が長手方向を平行にして等間隔に配設されているので、複数の振動子群36〜36を無作為に配設させる場合に比べて、各振動子群36〜36に走査させる範囲を的確に決定することができる。したがって、走査範囲の重複や隙間のない3次元超音波画像を構成することが可能になる。
【0025】
また、図4に示す制御部の処理において、振動子群の折り返し位置を隣接する振動子群の初期位置に一致させれば、より一層隙間や重複のない3次元の超音波画像を構成することができる。例えば、振動子群36の折り返し位置を振動子群36の初期位置に一致させれば、振動子群36の走査範囲と振動子群36の走査範囲の間に隙間が生じないので、再構成される3次元超音波画像に隙間などが生じることを回避できる。
【0026】
さらに、図4に示す制御部の処理において、振動子群36〜36により反射エコー信号を受信する毎に、その反射エコー信号から3次元超音波画像を表示させることもできる。つまり、各振動子群36〜36により受信された信号に基づいてリアルタイムに3次元超音波画像を表示部に表示させることもできる。
【0027】
また、複数の振動子群36〜36を平面すなわち探触子ユニット群10の底面に沿って長手方向を平行にして等間隔に配設しているので、その探触子ユニット群10を振動子群36〜36の長手方向に直交する短軸方向に往復運動させる際、各振動子群36〜36を同時に駆動すれば、探触子ユニット群10は往路だけでなく復路でも画像を取得できるので、3次元超音波画像のフレームレートをより一層向上させることができる。
【0028】
また、本実施形態の超音波プローブ2の駆動部11はケース34に固定されているので、例えば探触子ユニット群10を安定に移動させることができる。したがって、歪みなどが生じない3次元超音波画像を取得することが可能になる。
【0029】
さらに、本実施形態の超音波診断装置1によれば、操作卓33により探触子ユニット群10の駆動パラメータをインタラクティブつまり対話的に設定することができるので、単一の振動子群に代えて複数の振動子群36〜36を用いる場合でも、超音波プローブ2の操作性を向上させることができる。したがって、検者の異同にかかわらず、体動に追従した3次元の超音波画像を的確に取得することが可能になる。
【0030】
(実施形態2)
図5は、本発明の超音波プローブの第2の実施形態を示している。本実施形態が第1の実施形態と異なる点は、探触子ユニット群10の振動子群36〜36を曲面上に配設し、その曲面の沿って探触子ユニット群10を走査させるようにしたことにある。したがって、第1実施形態と同様の機能及び構成を有する部品には同一の符号を付して説明を省略する。
【0031】
図示のように、本実施形態の超音波プローブ2は、ケース34、探触子ユニット群10、駆動部11、超音波透過窓38、振動子群36〜36などから構成されている。ケース34は、横断面がほぼ扇形を有した形状の胴部80aと、胴部80aの天井部すなわち被検体側とは反対側の部分に取り付けられた横断面がほぼ矩形に形成された把持部80bを有して形成されている。また、胴部80aの被検体側に位置する円弧状の底面に、超音波透過窓38が取り付けられている。また、把持部80bの内側には駆動部11が固定され、その底面側に探触子ユニット群10は、複数の振動子群36〜36をその長手方向を平行にして等間隔に、胴部80aの円弧状の底面に沿わせてほぼ扇形に配列し、樹脂等により固定して形成されている。なお、各振動子群を支持する支持体にネジ止め等で機械的に固定しても良い。また、探触子ユニット群10は、駆動部11により支点82周りに揺動可能に駆動部11に連結されている。そして、探触子ユニット群10及び駆動部11とケース34の内壁とにより形成される空間には、超音波伝達物質が充填されている。
【0032】
このように構成される本実施形態の超音波プローブ2の探触子ユニット群10は、制御部32の指令に基づいて駆動部11により支点82周りに回転駆動され、図示矢印81の円弧方向に沿って往復走査される。これにより、探触子ユニット群10は扇形に走査され、振動子群36〜36を平面状に配設してなる第1実施形態に比べて、走査可能な視野範囲を拡大することができる。
【0033】
また、ケース34に把持部80bを設けることにより、検者例えば医者は、胴部のみからなる場合に比べて、超音波プローブ2を容易に把持することができる。
【0034】
(実施形態3)
図6に、本発明の超音波プローブの第3の実施形態を斜視図にして示す。本実施形態の超音波プローブ2が第1又は第2の実施形態と異なる点は、被検体の体腔内に挿入してラジアル走査する場合に適した構成とした点にある。図示のように、超音波プローブ2は、リニア形の複数の振動子群36〜36を回転軸84に軸対称に、かつ回転軸84の周りに回転可能に配設して形成されている。つまり、複数の振動子群36〜36は回転軸84に同軸に固定された断面十字状の支持部材83の4つの突出部にそれぞれ固定されている。回転軸84は駆動部11により回転可能に連結されている。駆動部11は円盤状の固定部85に固定され、振動子群36〜36と駆動部11を包囲して円筒状の超音波透過窓38が設けられている。円筒状の超音波透過窓38の内部には、超音波伝達物質が充填されている。また、固定部85よりも下部に円筒状のケース34からなる把持部が設けられている。なお、図示していないが、振動子群36〜36には、それぞれ第1又は第2実施形態と同様にフレキシブル基板が設けられ、送信パルス発振器12や受波回路14に接続する配線が取り付けられている。
【0035】
このように構成されることから、振動子群36〜36からは、固定軸83に対して放射状に超音波が射出され、超音波透過窓38を透過して被検体の体腔内壁から被検体内に照射するようになっている。例えば、胃や消化器などの体腔内に本実施形態の超音波プローブ2を挿入し、駆動部11により回転軸84を回転させることにより、単一の振動子群を機械的に回転させて全範囲を走査する場合に比べて、各振動子群36〜36の走査範囲すなわち移動量を低減することができる。したがって、走査開始から終了までの時間を短縮できるため、3次元超音波画像の計測時間を短縮することができる。その結果、フレームレートを向上させることができるので、体動を伴う観察部位の動きに追従した3次元超音波画像を取得することが可能になる。
(実施形態4)
図7に、本発明の超音波プローブの第4の実施形態を斜視図にして示す。本実施形態が図6の第3の実施形態と異なる点は、リニア形の振動子群36〜36に代えて、超音波射出面を円弧状に配列してなるコンベックス形の振動子群86〜86を用いたことにある。他の構成要素は図6のものと同じ形態である。
【0036】
各振動子群86〜86は、図8に示すように、振動子群86と同一の構成を有している。なお、図においては、音響レンズを取り除いた振動子群86の構成例を示している。図示のように、振動子群86は、被検体に超音波を送波すると共に被検体からの反射エコー信号を受信する複数の振動子46〜46n+1、バッキング材50、50b、マッチング層48〜48n+1などから構成されている。バッキング材50は直方体状に形成され、その振動子に円弧状に形成されたバッキング材50bが重ねて設けられている。そのバッキング材50bの曲面に沿って振動子46〜46n+1が接合されている。また、振動子46〜46n+1は、バッキング材50の曲面に沿って長手方向を平行に等間隔に配設されている。なお、この場合、バッキング材50と50bを一体化したものを用いることができるのは言うまでもない。
【0037】
このように構成される振動子群86を用いれば、バッキング材50bの曲面から放射状つまり扇形に超音波を送受信することができるため、複数の振動子46〜46n+1を平面に配列させた場合に比べて、視野角を大きくできる。したがって、本実施形態の超音波プローブ2を用いれば、視野を広げた扇形領域の超音波画像を得ることができる。また、単一の振動子群を回転させる場合に比べて、走査時間を短縮させてフレームレートを向上させることができる。
(実施形態5)
図9に、本発明の超音波プローブの第5の実施形態を斜視図にして示す。本実施形態が図6の実施形態と異なる点は、リニア形の振動子群36〜36を回転軸84に対して長手方向を放射状に配設してなることにある。すなわち、第3及び4の実施形態では、体腔内から体腔壁に対して放射状に超音波を送受することにより撮像する場合に好適な例であるが、本実施形態は、体腔内の挿入方向に超音波を送受して、進行方向の3次元撮像をする場合に好適な超音波プローブである。したがって、振動子群36〜36を回転軸84に対する取り付け方が異なること、及び超音波透過窓38が円筒状のケース34の端面の形成されていることが異なる他は、図6の構成と同一である。
【0038】
このように構成される超音波プローブ2を用いれば、例えば血管を閉塞している血栓などを観察することが可能になる。すなわち、超音波プローブ2を血管内に挿入して駆動部11により回転軸84を回転させる際、その挿入方向に振動子群36〜36の超音波射出面から超音波を送受することができる。したがって、血管を閉塞している血栓の3次元の超音波画像を取得することが可能になる。
【0039】
また、複数の振動子群36〜36を回転させながら同時かつ独立に走査するので、単一の振動子群を機械的に回転させて全範囲を走査させる場合に比べて、各振動子群36〜36の回転移動量を90度に低減することができる。したがって、走査開始から終了までの時間を短縮できるため、3次元画像の計測時間を短縮することができる。その結果、フレームレートを向上させることができるので、体動を伴う観察部位の動きに追従した3次元超音波画像を取得することが可能になる。
(実施形態6)
図10に、本発明の第6の実施形態の超音波プローブ2を斜視図にして示す。本実施形態は、図9の実施形態のリニア形の振動子群36〜36に代えて、図8に示したコンベックス形の振動子群86〜86を配設して構成した点が異なる。これによれば、複数の振動子46〜46n+1を平面に配列させた場合に比べて、視野角を大きくできるので、撮像範囲を広くすることができる。また、3次元の超音波計測時間を短縮することが可能になる。
【0040】
以上、実施形態1乃至6に基づいて本発明の超音波プローブ及び超音波診断装置を説明したが、これに限られるものではない。例えば、図2、図5、図6、図7、図9、図10では、説明の煩雑さを避けるために、4つの振動子群を配設した超音波プローブについて説明したが、振動子群の数を適宜増やすことができる。その場合、その複数の振動子群を一定距離ごと或いは一定角度ごとにといった等間隔を持たせて配設するのが好ましい。
【0041】
また、本実施形態の超音波プローブには、図3に示すリニア形の振動子群、或いは図8に示すコンベックス形の振動子群のいずれかの振動子群を適宜組み合わせて構成することができる。さらに、リニア形の振動子群及びコンベックス形の振動子群に限らず、セクタ形の振動子群など一般的な振動子群を超音波プローブに配設することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明によれば、3次元計測時間を短縮可能な超音波プローブを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる超音波プローブの断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る超音波診断装置のブロック図である。
【図3】超音波プローブに配設される振動子群の斜視図である。
【図4】制御部の処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態の超音波プローブの構成例を示している。
【図6】本発明の第3実施形態の超音波プローブの構成例を示している。
【図7】本発明の第4実施形態の超音波プローブの構成例を示している。
【図8】振動子群の他の構成例を示している。
【図9】本発明の第5実施形態の超音波プローブの構成例を示している。
【図10】本発明の第6実施形態における超音波プローブの他の構成例を示している。
【符号の説明】
1 超音波診断装置
2 超音波プローブ
10 探触子ユニット群
11 駆動部
12 送波パルス発振器
14 受波回路
16 整相回路
24 画像構成部
26 画像メモリ
30 モニタ
32 制御部32
33 操作卓
34 ケース
36〜36 振動子群
38 超音波透過窓
46 〜46n+1 振動子
84 回転軸

Claims (3)

  1. 被検体に超音波を送波すると共に前記被検体からの反射エコー信号を受信する振動子を複数配列してなる振動子群を間隔を持たせて複数配設してなる探触子部と、前記振動子群をその配設方向に走査させる駆動部とを備えてなる超音波プローブ。
  2. 被検体に超音波を送波すると共に前記被検体からの反射エコー信号を受信する振動子を複数配列してなる振動子群を間隔を持たせて複数配設してなる探触子部と、前記振動子群をその配設方向に走査させる駆動部とを有した超音波プローブと、該超音波プローブに駆動パルスを供給する送信部と、前記超音波プローブにより受波された反射エコー信号を受信する受信部と、該受信された反射エコー信号を整相する整相部と、該整相された反射エコー信号に基づいて超音波画像を再構成する画像構成部と、該構成された画像を表示する表示部と、前記超音波プローブの駆動条件を可変設定する入力部と、前記各構成部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、可変設定された超音波プローブの駆動条件により前記超音波プローブを走査させることを特徴とする超音波診断装置。
  3. 前記入力部は、前記駆動部により移動される前記複数の振動子群の移動変位、移動速度、移動始点、移動終点の少なくとも1つを可変する手段を備えてなる請求項2に記載の超音波診断装置。
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