JP2004221112A - 酸化物半導体発光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】発光ダイオード素子や半導体レーザ素子等に適用することができ、光取り出し効率が高く動作電圧の低い酸化物半導体発光素子を提供する。
【解決手段】基板上に、n型ZnO系半導体層、ZnO系半導体発光層およびp型半導体層が形成された酸化物半導体発光素子に対して:(1)基板裏面への補助電極形成;(2)p型オーミック電極の薄層化;および(3)基板裏面の粗面化の3つの光取り出し効果改善施策を全て施して作製する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する分野】
本発明は発光ダイオード素子や半導体レーザ素子等の半導体発光素子に関し、より詳しくは、発光効率が高く動作電圧の低い酸化物半導体発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化物材料は、誘電性、磁性、超伝導性等の従来の半導体材料では実現できない多くの機能を持ち、また半導体材料としても既存材料の特質を補って余りある可能性を有している。
最近、II族酸化物半導体である酸化亜鉛(ZnO)が青色領域ないし紫外領域の発光デバイス用の材料として有望視されている。
ZnOは、約3.4eVのバンドギャップエネルギーを有する直接遷移型半導体である。また、ZnOは約60meVと極めて高い励起子結合エネルギーを有するため、低消費電力で環境性に優れた高効率な発光デバイスを実現できる可能性があり、さらに、原材料が安価、環境や人体に無害で成膜手法が簡便である等の特徴を有している。
【0003】
以下、本明細書において、「ZnO系」半導体なる語を用いるときは、ZnOおよびこれを母体としたMgZnOまたはCdZnO等で表される混晶を含むものとする。また、本明細書において、組成を特定せずに混晶を示す場合には、例えば、「MgZnO」と単に元素記号のみで記載し、組成を特定する場合には、例えば、「Mg0.1Zn0.9O」と記載する。
【0004】
ZnOは強いイオン性に起因する自己補償効果のために従来p型の導電型制御が困難であったが、アクセプタ不純物として窒素(N)を用いることでp型化が実現し(例えば、「ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス(Japanese Journal of Applied Physics)」、第36巻、1997年、p.L1453−1455;非特許文献1を参照せよ)、ZnO系半導体を用いて高効率な発光素子を作製すべく、多くの研究がなされるようになった(例えば、「ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス(Japanese Journal of Applied Physics)」、第40巻、2001年、p.L177−180;非特許文献2を参照せよ)。
【0005】
しかし、ZnO中のアクセプタ準位は非常に深く、p型化を実現し得るNアクセプタでさえ200〜300meVのイオン化エネルギーを必要とするため、低抵抗層を得ることが難しい。このため、p型ZnO系半導体中では十分に注入キャリアが拡散せず、発光ダイオード素子においては、p型電極直下でしか十分な発光が得られないという問題がある。
【0006】
特開2001−48698号公報(特許文献1)および特開2001−68707号公報(特許文献2)には、高密度記録や大量情報の伝達に必要な紫外光半導体レーザダイオードをZnOで作製するために、p型ドーパントとn型ドーパントとを同時にZnOにドーピングして、低抵抗なp型ZnO単結晶薄膜を作製する、いわゆる「同時ドーピング技術」を開示する。この「同時ドーピング技術」においては、p型ドーパント濃度がn型ドーパント濃度より大きくなるようにドーピングすることを特徴とする。この技術により得られた低抵抗なp型ZnOとGa等の不純物ドーピングにより得られるn型ZnOとを組合わせることによって、同一半導体化合物であるZnOにおいてpn接合が実現できる。
【0007】
内部量子効率や光取り出し効率の低い半導体発光素子においては、これを補うため、電極構造を中心に様々な光取り出し効率の改善技術が提案されている。
例えば、光取り出し効率を改善する電極形成技術の第1の従来例において、青色〜紫外発光を実現する半導体発光素子として既に実用化されているGaN等のIII族窒化物系半導体を用いた発光ダイオード素子では、ZnOと同様に低抵抗なp型層が得られにくいため、p型層に透光性の全面電極を形成し、放射状の補助電極を設けたり(特許第2697572号公報;特許文献3)、p型電極パッドを発光ダイオード素子の隅部に設けたり(特許第2748818号公報;特許文献4)するなどの技術によって、問題の解決を図っている。
【0008】
また、光取り出し効率を改善する電極形成技術の第2の従来例において、本発明者らは、n型SiC基板を用いた半導体発光素子の光取り出し効率を改善するため、基板裏面にオーミック電極と光反射率の高い補助電極を形成し、動作電圧の低減と発光強度の向上を両立させた発光ダイオード素子を発明し、特許第2958209号公報(特許文献5)および特許第3256510号公報(特許文献6)に開示した。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−48698号公報
【0010】
【特許文献2】
特開2001−68707号公報
【0011】
【特許文献3】
特許第2697572号公報
【0012】
【特許文献4】
特許第2748818号公報
【0013】
【特許文献5】
特許第2958209号公報
【0014】
【特許文献6】
特許第3256510号公報
【0015】
【非特許文献1】
「ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス(Japanese Journal of Applied Physics)」、第36巻、1997年、p.L1453−1455
【0016】
【非特許文献2】
「ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジックス(Japanese Journal of Applied Physics)」、第40巻、2001年、p.L177−180
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者は、第1の従来例の電極形成技術または第2の従来例の電極形成技術を適用して、ZnO系発光ダイオード素子の発光効率を改善することを試みたが、十分な改善効果は得られなかった。
さらに、上記第1および2の従来例の電極形成技術を組合わせることによって、該第1または第2の電極形成技術を単独で適用した場合より発光効率は改善されたが、相乗効果的に発光強度を増大させることはできなかった。
かくして、本発明の目的は、上記の課題に鑑み、光取り出し効率が高く動作電圧の低い酸化物半導体発光素子を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来の電極形成技術の単なる組み合わせでは意図した効果が得られない理由を、以下のように考察した。
1.透光性全面電極は、電極を薄くすることによって透光性を確保しているため、電極自身の抵抗とトレードオフの関係にある。
すなわち、透光性を向上させるために電極を薄くすると、電極の抵抗が上昇して電流が広がりにくくなり、配線のために設けたパッド電極直下のみに発光が集中する。逆に、電極を厚くすると電流は広がりやすくなるが、透光性が悪化し発光を素子外に取り出しにくくなる。
2.基板裏面にオーミック電極と補助電極を形成して発光を反射するようにしても、発光がパッド電極直下に集中した状態では、反射光の大部分がパッド電極に入射してしまうため、素子外にうまく取り出されない。
【0019】
そこで、十分な発光効率が得られる電極構造を鋭意検討した結果、基板底面からの反射光を素子上面ではなく素子側面へ入射させるようにすると、光取り出し効率を改善させるための従来の改善効果が最大限に発揮され、発光効率が飛躍的に向上することを見い出し本発明にいたった。
【0020】
第1の局面において、本発明は、導電性基板の主面上にZnO系半導体発光層を含む成長層が形成され、ここに、該導電性基板は該発光層から発光された光の波長に対して透光性を有する酸化物半導体発光素子であって、
該導電性基板の裏面は粗面化され、該粗面化された基板の裏面上に、任意の平面形状にパターン加工された第1のオーミック電極と、前記第1のオーミック電極と接触する補助電極とが形成され、該成長層主表面全面に、透光性を有する第2のオーミック電極が形成され、さらに、該第2のオーミック電極上にパッド電極が形成されていることを特徴とする該酸化物半導体発光素子を提供する。
【0021】
本発明の酸化物半導体発光素子は、従来の発光ダイオード素子に対して:
(1)基板裏面への補助電極形成;
(2)p型オーミック電極の薄層化;および
(3)基板裏面の粗面化
の3つの光取り出し効果改善施策を全て施して作製されていることを特徴とする。
【0022】
従来、基板裏面にはn型オーミック電極しか形成されていなかったが、本発明の酸化物半導体発光素子においては、n型オーミック電極に接する補助電極を形成することによって、発光層から直接または内部反射によって基板裏面に入射する光を反射させる。
【0023】
また、従来の発光ダイオード素子では、成長層主面の全面にp型オーミック電極を形成する際、電流拡散の目的で、電極厚を100nm程度にする。この程度まで電極が厚くなると、透光性が失われてしまうため、本発明の酸化物半導体発光素子においては、例えば5〜50nm程度にまで、p型オーミック電極を薄層化して、透光性を確保する。
【0024】
さらに、従来では基板裏面は鏡面状態のままであったが、本発明の酸化物半導体発光素子において、基板の裏面を粗面化することによって、基板から反射される光がバッド電極直下に集中することを防止した。基板裏面に入射した光を乱反射させると、光取出し効率の高い素子側面から放射される割合が大きくなるので、高い発光効率を実現することができる。
【0025】
第2の局面において、本発明は、該導電性基板の裏面のみならず、該導電性基板の側面を含む素子側面も粗面化された酸化物半導体発光素子を提供する。
素子側面が粗面化されていることにより、基板底面からの反射光が素子外へ取り出され易くなる。
【0026】
第3の局面において、本発明は、成長層が該導電性基板より小さい面積を有するように成長層をメサ形状に加工することにより露出した基板主表面も粗面化されている酸化物半導体発光素子を提供する。
すなわち、本発明は該導電性基板の裏面および素子の側面のみならず、露出した基板の主面も粗面化された酸化物半導体発光素子を提供する。
発光層がメサ加工されていることにより、発光の強い素子中央からの光取り出し効率が向上する。また、メサ領域外の主表面が粗面化されていることにより、発光層側面から外部へ放射された光が再度基板に入射するのを防いで乱反射させることができるので、光取り出し効率がさらに向上する。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の酸化物半導体発光素子を発光ダイオード素子に適用した実施形態を図面に基づいて、具体的に説明する。
【0028】
第1の実施形態
本発明による第1の実施形態の酸化物半導体発光素子は、導電性基板の主表面上に、n型ZnO系半導体層、ZnO系半導体発光層およびp型ZnO系半導体層を有し、該基板の裏面は粗面化され、該粗面化された基板の裏面にn型オーミック電極と該n型オーミック電極に接触するように補助電極が形成されている発光ダイオード素子である。
【0029】
図1は発光ダイオード素子1の断面図、ならびにp型層側の表面電極およびn型層側の裏面電極のパターンを描写する平面図を示す。発光ダイオード素子1は(0001)亜鉛面を主面とするn型基板101上に、n型クラッド層102、発光層103、p型クラッド層104およびp型コンタクト層105を積層することによって構成されている。
【0030】
発光層103は、単一構造であるか、または1もしくは複数の障壁層と1もしくは複数の井戸層とを交互に積層することにより構成された多重量子井戸構造である。
また、p型コンタクト層105の主表面全面には、透光性p型オーミック電極106が積層され、その上の中央部に、透光性p型オーミック電極106より小さい面積でボンディング用パッド電極107が形成されている。
【0031】
パッド電極107は、透光性p型オーミック電極106上の一部に、p型オーミック電極106より小さな面積で形成すれば、その形状によらず、透光性電極の効果を損なわずにリードフレームへの実装プロセスが容易になるので好ましい。
例えば、透光性p型オーミック電極106を300μm角の正方形に形成し、パッド電極107を100μm径のドット状に形成することができる。
【0032】
n型基板101の裏面は、研磨やエッチング等の公知の手法を用いて凹凸を有する粗面状に粗面化されている。基板裏面の粗面化は、例えば、100μm径のダイヤモンドスラリーを用いて行う。
【0033】
粗面化されたn型基板101の裏面には、任意の平面形状にパターン加工されたn型オーミック電極108が形成され、さらに、n型オーミック電極108に接触するように、任意の平面形状にパターン加工された補助電極109が形成されている。
【0034】
n型オーミック電極108および補助電極109は、格子状、ストライプ状やドット状等のパターンに加工することができる。格子状パターンは、製造プロセスにおいてパターンに断線が発生しても他の部分で電気的に継がっているので、素子抵抗の増大が起こりにくいので好ましい。
また、図2に示すように、例えば、格子状のパターンに加工された電極108の格子に対して45゜傾けて、格子状のパターンに補助電極109を形成することができる。
【0035】
補助電極109は導電性基板101とオーミック接触している必要はないが、補助電極はn型オーミック電極108と一部で電気的に接触しているので、補助電極109を通じて流れる電流がn型オーミック電極を通して流れるので、実質的にオーミック電極の面積が増大し、素子抵抗が格段に低減される。
また、補助電極109によって導電性ペーストとの接触抵抗が低減するので、素子抵抗を低減することができる。さらに、補助電極109が任意の平面形状にパターン加工されていることにより、導電性ペーストとオーミック電極とが直接接している領域が増大し、素子抵抗が低減する。
【0036】
本発明の酸化物半導体発光素子において、基板101の材料として、ZnO、SiC、GaN等の単結晶の導電性基板を用いることができる。
【0037】
しかしながら、可視領域において高い発光効率を最大限に得るためには、(1)ZnOとの面内格子定数差が3%以内の格子整合基板であって、成長層の結晶性に優れ、非発光中心となる欠陥を低減でき、(2)発光波長に対応する吸収係数が低いことが好ましく、また、(3)導電性であって、裏面に電極を形成できる基板を用いることが必要である。ZnO単結晶よりなる基板は、前記の条件を全て満足させるので最も好ましい。ZnO基板はその上にエピタキシャル成長されるZnO系半導体発光素子と完全に格子整合し、異種基板を用いるより親和性に優れる。これによって結晶性が良好で非発光中心の極めて少ない発光素子を作製することができる。
また、主面として亜鉛面を用いることにより、p型層のキャリア活性化率が向上し、抵抗の低いp型層が得られやすくなるので好ましい。
【0038】
p型オーミック電極106には、Ni、Pt、Pd、Au等の金属材料を用いることができる。なかでも低抵抗で密着性の良いNiが好ましい。前記金属材料の複数を合金化して、電極を形成してもよい。
p型オーミック電極106の形成後にアニール処理を行うと、密着性が向上すると共に接触抵抗が低減するので好ましい。ZnO結晶に欠陥を生じさせずにアニール効果を得るには、温度は300〜400℃が好ましい。また、アニール処理における雰囲気はOまたは大気雰囲気中が好ましく、Nでは逆に抵抗が増大する。
【0039】
パッド電極107の材料としてはボンディングが容易でZnO系半導体中へ拡散してもドナー不純物とならない金属材料が好ましく、特に、Auが好ましい。
p型オーミック電極106とパッド電極107との間に密着性や光反射性を向上させる目的で他の金属層を形成してもよい。
【0040】
n型オーミック電極108および補助電極109には、ZnO系発光ダイオード素子で実現される400nm近傍の短波長域における光反射率の高い金属材料、例えば、400nm近傍の短波長域における光反射率が60%以上であるAg、AlおよびPtを用いて形成することが好ましい。電極の光反射率が60%以上であれば、基板裏面での反射率が十分高く、素子抵抗低減と光取り出し効率向上を両立させることができる。
また、密着性の良い金属材料、例えば、Tiを用いて形成することも好ましい。なかでも、n型ZnO系半導体に対して低抵抗なAlまたは密着性の高いTiがより好ましい。
あるいは、前記金属材料の複数合金化して電極を形成することもできる。
【0041】
導電性基板はn型であるので、n型オーミック電極がTiまたはAlであれば、良好なオーミック接触が形成され、接触抵抗を低くすることができる。特に、Alは短波長発光に対する反射率が高く、補助電極の面積を低減しても光取り出し効率を高く維持することができる。
【0042】
さらに、補助電極109はn型オーミック電極108に比して光反射率が高い材料で構成されていることが好ましい。例えば、n型オーミック電極にTiを用いた場合は、補助電極材料としてAg、AlおよびPtのいずれを用いても効果があるが、n型オーミック電極にAlを用いた場合は、補助電極材料はAgが最適である。
補助電極の光反射率がn型オーミック電極の光反射率より高いことにより、導電性基板裏面全面にn型オーミック電極を形成する場合に比べて、光取り出し効率が向上する。
【0043】
本発明の酸化物半導体発光素子は、固体または気体原料を用いた分子線エピタキシー(MBE)法、レーザ分子線エピタキシー(レーザMBE)法、有機金属気相成長(MOCVD)法等の結晶成長手法で作製することができる。
レーザMBE法は、原料ターゲットと薄膜の組成ずれが小さく、また、例えば、ZnOにGaをドーピングさせる場合に、ZnGa等の意図しない副生成物の生成を抑えることができるので好ましい。
また、本発明の酸化物半導体発光素子において、量産性が高く、高品質の酸化物薄膜を簡便に形成できる成膜手法である電子ビーム蒸着法、スパッタリング法およびレーザアブレーション法を用いることもできる、これらの方法を用いれば、特性に優れた発光素子を低コストで製造することができる。
【0044】
上記の薄膜形成技術を用いて成長層が形成されたウエハを劈開して、発光ダイオード素子1をチップ状に分離し、基板裏面を導電性ペーストでリードフレーム(図示しない)の一方に取り付け、パッド電極107をリードフレームの他方にボンディングした後、樹脂でモールドして、半導体発光装置を作製する。
【0045】
本発明の発光素子をリードフレームに接続する際に用いる導電性ペーストには、導電性が高いAg、Cuまたはカーボンを含むものが好ましい。特に、基板裏面にオーミック電極および補助電極が形成されていない領域がある場合でも、ここへ入射した発光を高効率に反射させるために、Agを含むものを用いるのが最も好ましい。
【0046】
第2の実施形態
本発明による第2の実施形態の酸化物半導体発光素子は、第1の実施形態の半導体発光素子と同様に構成されるが、基板のダイシングにより、該基板の側面を含む素子側面が粗面化されていることを特徴とする発光ダイオード素子である。
【0047】
図3は発光ダイオード素子2の断面図を示す。この図では、発光ダイオード素子1と同様の構成要素については図1と同じ符号を用いている。
発光ダイオード素子2は、発光ダイオード素子をウエハからチップに分割する際に、基板101裏面にダイシングによって分離溝を形成し、分離溝から劈開する以外は、発光ダイオード素子1と同様にして作製される。
発光ダイオード素子2において、ウェハをダイシングしたことにより、基板側面は鏡面とならず、凹凸が形成される。
【0048】
基板側面に凹凸が形成されているため、基板底面で反射され基板側面に入射した光が乱反射しやすい構造になっている。そのため、全反射によって反射光が素子内に留まりにくく、効率的に素子外に取り出されるようになり、発光強度が増大する。
なお、凹凸部は成長層側面にも形成されていてもよいが、ダイシングによって発光層を切断すると欠陥が導入され易く、素子寿命が低下する恐れがある。この場合は、エッチングなどの手法で成長層側面に凹凸を形成すれば、素子寿命を低下させること無く、発光効率を向上させることができる。
【0049】
第3の実施形態
本発明による第3の実施形態の酸化物半導体発光素子は、第2の実施形態の半導体発光素子と同様に構成されるが、該基板の側面を含む素子側面のみならず、成長層をメサ加工により露出した基板主表面も粗面化されていることを特徴とする発光ダイオード素子である。
【0050】
図4は、発光ダイオード素子3の断面図を示す。
発光ダイオード素子3は、エッチング、選択成長等の手法を用いて、成長層をメサ形状に加工し、次いで、露出した基板の面を粗面化する以外は、発光ダイオード素子2と同様にして作製される。
例えば、CFガスを用いたECRプラズマエッチングによって発光層をメサ形状に加工し、基板が露出したところで出力を増大して基板の露出面を粗面化することができる。
その後、エッチングされた基板部をダイシングして発光ダイオード素子をチップ化して、発光ダイオード素子2と同様に基板の側面も粗面化する。
【0051】
発光ダイオード素子3は、成長層側面から放射された光が基板に再入射することなく乱反射されて素子上方に取り出されるため、発光強度が増大する。
【0052】
その他の構成は任意であり、本明細書に記載された構成のみに限定されるものではない。
【0053】
【実施例】
実施例1
この実施例は、本発明を発光ダイオード素子に適用した第1の実施形態の酸化物半導体発光素子を説明する。
【0054】
図1は、発光ダイオード素子1の断面図、ならびにp型層側の表面電極およびn型層側の裏面電極のパターンを描写する平面図を示す。この実施例において、(0001)亜鉛面を主面とするn型ZnO基板101上に、Gaを3×1018cm−3の濃度でドーピングした厚さ500nmのn型Mg0.1Zn0.9Oクラッド層102、ノンドープ量子井戸発光層103、Nを5×1019cm−3ドーピングした厚さ500nmのp型Mg0.1Zn0.9Oクラッド層104、およびNを1×1020cm−3ドーピングした厚さ1μmのp型ZnOコンタクト層105を積層して、発光ダイオード素子1aを作製した。
【0055】
ノンドープ量子井戸発光層103は、5nmのZnO障壁層11層と5nmのCd0.05Zn0.95O井戸層10層とを交互に積層することにより構成されている。
また、p型ZnOコンタクト層105の主表面全面には、透光性p型オーミック電極106として、厚さ25nmのNiを積層し、その上の中央部に、透光性p型オーミック電極106より小さい面積で厚さ500nmのボンディング用Auパッド電極107を形成した。
この実施例において、Ni透光性p型オーミック電極106は300μm角の正方形に形成し、Auパッド電極107は100μm径のドット状に形成した。
【0056】
n型ZnO基板101の裏面は、100μm径のダイヤモンドスラリーを用いて、凹凸を有する粗面状に研磨されている。
粗面化されたn型ZnO基板101の裏面には、厚さ50nmのTiよりなるn型オーミック電極108が幅50μmで格子状に形成されており、n型ZnO基板101裏面に対して占める面積の割合(以下、「面積占有率」という)は50%である。さらに、基板裏面には厚さ50nmのAgよりなる補助電極109が、n型オーミック電極108を覆うように形成されている。n型オーミック電極108の形成領域を除くと、補助電極109の面積占有率は50%である。
【0057】
この実施例において、発光ダイオード素子1aは、先ず、レーザMBE法を用いて、基板101上に、n型Mg0.1Zn0.9Oクラッド層102、ノンドープ量子井戸発光層103、p型Mg0.1Zn0.9Oクラッド層104、およびp型ZnOコンタクト層105を積層し、次いで、電子ビーム蒸着法を用いて、p型オーミック電極106、Auパッド電極107、n型オーミック電極108を形成した後、n型オーミック電極108を格子状にパターニング加工し、次いで、電子ビーム蒸着法を用いて補助電極109を形成した後、補助電極109を島状にパターニング加工した。
【0058】
ウエハを劈開して、発光ダイオード素子1aを300μm角のチップ状に分離し、基板裏面を導電性ペーストでリードフレーム(図示しない)の一方に取り付け、Auパッド電極107をリードフレームの他方にボンディングした後、樹脂でモールドした。この発光ダイオード素子に電流を流したところ、3.1Vの駆動電圧で20mAの電流が流れ、発光ピーク波長410nmの青色発光が得られた。
【0059】
上記した第1の実施形態の酸化物半導体発光素子は、従来の発光ダイオード素子に対して:
(1)基板裏面への補助電極形成;
(2)p型オーミック電極の薄層化;および
(3)基板裏面の粗面化
の3つの光取り出し効果改善施策を全て施して作製されていることを特徴とする。
【0060】
従来、基板裏面にはn型オーミック電極しか形成されていなかったが、発光ダイオード素子1aにおいては、n型オーミック電極108に接する補助電極109を形成することによって、発光層から直接または内部反射によって基板裏面に入射する光を反射させる。基板裏面の面積に対する補助電極109の面積占有率を50%とした。
また、従来の発光ダイオード素子では、成長層主面の全面にp型オーミック電極を形成する際、電流拡散の目的で、電極厚を100nm程度にする。この程度まで電極が厚くなると、透光性が失われてしまうため、発光ダイオード素子1aにおいては、25nm厚の薄層化されたp型オーミック電極106を形成することにより、透光性を確保した。
さらに、発光ダイオード素子1aにおいて、従来では鏡面状態のままの基板裏面を粗面化することによって、基板裏面に入射した光を乱反射させて、基板から反射される光がバッド電極直下に集中することを防止した。
【0061】
比較例1〜7
これら比較例において、(1)基板裏面への補助電極形成、(2)p型オーミック電極の薄層化、および(3)基板裏面の粗面化の3つの光取り出し効果改善施策を何ら施さないか、または1つもしくは2つの改善施策しか施さない以外は、発光ダイオード素子1aと同様にして、7種類の発光ダイオード素子1b〜1hを作製した。
【0062】
実施例2
実施例1で作製した発光ダイオード素子1aおよび比較例1〜7で作製した発光ダイオード素子1b〜1hについて、駆動電流20mAにおける発光強度を表1に示す。表1における発光強度は、発光ダイオード素子1aの発光強度を100とした相対値である。
【0063】
【表1】
Figure 2004221112
【0064】
表1より、比較例1で光取り出し効率改善施策を何ら施さずに作製された発光ダイオード素子1bに対して、前記の3つの光取り出し効率改善施策のいずれか1つを単独で施した場合(比較例2〜4)、いずれも2倍程度の改善効果が見られる。
また、実施例1で光取り出し効率改善施策を全て施して作製された発光ダイオード素子1aは、前記の3つの光取り出し効率改善施策のいずれか1つを単独で施した場合における改善効果を完全に発揮することが分る。
【0065】
しかしながら、いずれか2つの施策しか同時に施さない場合(比較例5〜7)では、各々の効率改善効果から予測される光取り出し改善効果よりも低い効果しか得られなかった。例えば、発光ダイオード素子1bに対して、補助電極を形成した場合(発光ダイオード素子1c)、光取り出し効率改善効果は2倍であり、p型オーミック電極を薄層化した場合(発光ダイオード素子1d)、光取り出し効率改善効果は2倍である。ここで、発光ダイオード素子1bに対して、補助電極を形成し、かつ、オーミック電極を薄層化した場合(発光ダイオード素子1f)、光取り出し効率改善効果は4倍であると予測されるが、実際は3倍にしかならなかった。
【0066】
このような結果が得られた理由は、以下のように考察される。
基板裏面へ補助電極を形成した場合、発光層から直接または内部反射によって基板裏面に入射する光は、全光量のうち半分以上の割合を占めるので、光反射率の高い補助電極を形成することにより、基板裏面に入射した光を反射させることができる。
また、光取り出し効率を向上させるには、パッド電極直下で局所的に発光しているのではなく、発光層全体が均一に発光する必要がある。通常、p型の電流拡散層を形成して発光層全体へ均一にキャリア注入すれば、発光層全体を均一に発光させることができるが、ZnO系半導体は低抵抗なp型層を得ることが難しい。そこで、成長層主表面のほぼ全面に、薄層化によって透光性を有するp型オーミック電極を形成することにより、発光層全体への均一なキャリア注入を実現すると共に、補助電極で反射された光を素子外に取り出すことができる。
【0067】
しかし、上記2つの施策を同時に施しただけでは、反射光が素子内で全反射したり、パッド電極に入射するのを抑制することができず、各々の光取り出し率改善効果の和より低い改善効果しか得られなかったと考えられる。
そこで、導電性基板裏面を粗面化することにより、基板裏面に入射した光を乱反射させると、光取出し効率の高い素子側面から放射される割合が大きくなり、前記3つの改善施策効果が最大限発揮されたものと考えられる。
【0068】
実施例3
次に、基板裏面に形成するn型オーミック電極と補助電極の材料について調べた結果を説明する。
図5は、オーミック電極に用いられる種々の金属について、波長400〜600nmの可視光における光反射率を示したものである。
図5より、ZnO系発光ダイオード素子で実現される400nm近傍の短波長域においては、Ag、AlおよびPtが60%以上の光反射率を示し、他の電極材料金属に比して高い光反射率を有することが分る。
また、n型ZnO系半導体に対する低抵抗なオーミック電極材料は、TiおよびAlである。したがって、n型オーミック電極としてはTiまたはAlの少なくともいずれかを含み、補助電極としてはAg、PtまたはAlを含んで形成されることが好ましい。
さらには、補助電極はn型オーミック電極に比して光反射率が高い材料で構成されていることが好ましい。例えば、n型オーミック電極にTiを用いた場合は、補助電極材料としてAg、AlおよびPtのいずれを用いても効果があるが、n型オーミック電極にAlを用いた場合は、補助電極材料はAgが最適である。
【0069】
次に、前記した好ましいn型オーミック電極と補助電極とを組み合わせて作製された発光ダイオード素子においてn型オーミック電極および補助電極の面積占有率と発光強度および動作電圧の関係を調べた結果を図6に示す。
n型オーミック電極および補助電極を変更する以外は、発光ダイオード素子1aと同様にして種々の発光ダイオード素子を作製した。
【0070】
図6より、いずれの電極材料を用いても、補助電極の面積占有率が5%以上であれば発光強度が向上する。一方、n型オーミック電極の面積占有率が20%以下になると動作電圧は顕著に上昇し、10%以下では十分な発光が得られなかった。
以上の結果より、n型オーミック電極の面積占有率は、20%以上であることが好ましく、かつ、補助電極の面積占有率は、5%以上であることが好ましい。
【0071】
なお、図6にはn型オーミック電極をTiで形成し、補助電極を設けずにn型オーミック電極の面積占有率を変化させて動作電圧を測定した結果も併せて示したが、補助電極を設けない場合は、n型オーミック電極の面積占有率が50%以下になると動作電圧が顕著に上昇する。すなわち、補助電極は導電性の高い材料で構成されているので、光反射のみならず動作電圧の低減にも寄与していることがわかる。
また、補助電極が動作電圧の低減効果を有するためには、オーミック電極と接触部を少なくとも1箇所以上有する必要がある。
【0072】
実施例4
本発明の第1の実施形態の酸化物半導体素子において、発光ダイオード素子の基板裏面に形成される別の形状の電極パターンを図2に示す。
格子状にパターン加工されたn型オーミック電極108を形成し、次いで、該電極108の格子に対して45゜傾けて、幅30μmの格子状にパターン加工された補助電極109を形成する以外は、発光ダイオード素子1aと同様にして、発光ダイオード素子1iを作製した。
このとき、n型オーミック電極108の面積占有率は25%であり、補助電極109の面積占有率は60%であった。
【0073】
発光ダイオード素子1iをリードフレームに取り付け、Auパッド電極107をリードフレームの他方にボンディングした後、樹脂でモールドした。この発光ダイオード素子に電流を流したところ、3.15Vの駆動電圧で20mAの電流が流れ、発光ピーク波長410nmの青色発光が得られた。
【0074】
発光ダイオード素子1iは、発光ダイオード素子1aと比較して、n型オーミック電極の面積占有率が低減したが、補助電極の面積占有率が増大したため、動作電圧の上昇は0.05Vと極めて小さかった。
また、発光ダイオード素子1iは、発光ダイオード素子1aと比較して、発光強度が20%向上した。これは、基板底面での反射光量が増大したためと考えられる。
【0075】
以上の結果から、補助電極の面積占有率が5%以上であれば、パターン加工されていても発光効率改善効果を有する。また、導電性ペーストとオーミック電極が直接接触する面積が増大するので、動作電圧の上昇が抑えられる。
【0076】
実施例5
この実施例は、本発明を発光ダイオード素子に適用した第2の実施形態の酸化物半導体発光素子を説明する。
図3は発光ダイオード素子2の断面図を示す。この実施例において、発光ダイオード素子をウエハからチップに分割する際に、基板101裏面にダイシングによって分離溝を形成し、分離溝から劈開する以外は、発光ダイオード素子1iと同様にして発光ダイオード素子2aを作製した。
発光ダイオード素子2aにおいて、ウェハをダイシングしたことにより、基板側面は鏡面とならず、凹凸が形成された。
【0077】
発光ダイオード素子2aをリードフレームに取り付け、Auパッド電極107をリードフレームの他方にボンディングした後、樹脂でモールドした。この発光ダイオード素子に電流を流したところ、3.15Vの駆動電圧で20mAの電流が流れ、発光ピーク波長410nmの青色発光が得られた。
【0078】
発光ダイオード素子2aは、基板側面に凹凸が形成されているため、基板底面で反射され基板側面に入射した光が乱反射しやすい構造になっている。そのため、全反射によって反射光が素子内に留まりにくく、効率的に素子外に取り出されるようになり、半導体発光素子1iと比較して、発光強度が20%向上した。
【0079】
実施例6
この実施例は、本発明を発光ダイオード素子に適用した第3の実施形態の酸化物半導体発光素子を説明する。
図4は、発光ダイオード素子3aの断面図を示す。この実施例において、CFガスを用いたECRプラズマエッチング(加速電圧1kV、周波数2.45GHz、出力60W)によって発光層を200μm角のメサ形状に加工し、基板が露出したところで出力を100Wに増大して基板の露出面を粗面化し、その後、エッチングされた基板部をダイシングして発光ダイオード素子をチップ化する以外は、発光ダイオード素子2aと同様にして、発光ダイオード素子3aを作製した。
【0080】
発光ダイオード素子3aは、成長層をメサ加工したため、発光強度の強い素子中央からの光取り出し効率が向上した。さらに、メサ加工によって露出した基板主表面が粗面化されているので、成長層側面から放射された光が基板に再入射することなく乱反射されて素子上方に取り出され、発光ダイオード素子2aと比較して、発光強度が30%向上した。
なお、メサ形状の成長層を形成するには、この実施例で示したエッチング加工による手法の他に、選択成長によって基板上の任意の位置に成長層を形成してもよい。
【0081】
【発明の効果】
本発明の酸化物半導体発光素子によれば、透光性導電性基板の裏面を粗面化し、任意の平面形状にパターン加工された第1のオーミック電極と、前記第1のオーミック電極と接触部を有する補助電極を前記基板裏面に形成し、透光性を有する第2のオーミック電極を成長層主表面全面に形成することによって、基板底面に入射した光を光取り出し効率の高い素子側面へ反射させることができる。また、素子抵抗の増大を抑止することができる。よって、発光効率が格段に高く、動作電圧の低い発光素子を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施形態の酸化物半導体発光素子(発光ダイオード素子)を示す断面図、ならびにp型およびn型層側の表面電極のパターンを描写する平面図。
【図2】本発明による第1の実施形態の酸化物半導体発光素子(発光ダイオード素子)における、裏面の電極パターンを描写する平面図。
【図3】本発明による第2の実施形態の酸化物半導体発光素子(発光ダイオード素子)を示す断面図。
【図4】本発明による第3の実施形態の酸化物半導体発光素子(発光ダイオード素子)を示す断面図。
【図5】発光ダイオード素子の電極に用いられる種々の金属について、可視光における光反射率を示すグラフ。
【図6】本発明による第1の実施形態の酸化物半導体素子(発光ダイオード素子)における、n型オーミック電極および補助電極の面積占有率と発光強度および動作電圧との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1・・・発光ダイオード素子、
101・・・n型ZnO系半導体基板、
102・・・n型ZnO系半導体層、
103・・・ZnO系半導体発光層、
104・・・p型ZnO系半導体層、
105・・・p型ZnO系半導体層、
106・・・p型オーミック電極、
107・・・パッド電極、
108・・・n型オーミック電極、
109・・・補助電極。

Claims (13)

  1. 導電性基板の主面上にZnO系半導体発光層を含む成長層が形成され、ここに、該導電性基板は該発光層から発光された光の波長に対して透光性を有する酸化物半導体発光素子であって、
    該導電性基板の裏面は粗面化され、該粗面化された基板の裏面上に、任意の平面形状にパターン加工された第1のオーミック電極と、前記第1のオーミック電極と接触する補助電極とが形成され、該成長層主表面全面に、透光性を有する第2のオーミック電極が形成され、さらに、該第2のオーミック電極上にパッド電極が形成されていることを特徴とする該酸化物半導体発光素子。
  2. 該第1のオーミック電極が格子状の平面形状にパターン加工されている請求項1記載の酸化物半導体発光素子。
  3. 該パターン加工された第1のオーミック電極の面積は、該導電性基板の裏面の全面積に対して20%以上である請求項1記載の酸化物半導体発光素子。
  4. 該第1のオーミック電極が、TiおよびAlよりなる群から選択される少なくとも1の金属元素を含む請求項1記載の酸化物半導体発光素子。
  5. 該発光層から発光された光の波長領域において、該補助電極の光反射率は、該第1のオーミック電極の光反射率よりも高い請求項1記載の酸化物半導体発光素子。
  6. 該発光層から発光された光の波長領域において、該補助電極の光反射率は、60%以上である請求項5記載の酸化物半導体発光素子。
  7. 該補助電極の面積は、該導電性基板の裏面の全面積に対して5%以上である請求項1記載の酸化物半導体発光素子。
  8. 該補助電極が任意の平面形状にパターン加工された請求項1記載の酸化物半導体発光素子。
  9. 該補助電極が格子状の平面形状にパターン加工されている請求項8記載の酸化物半導体発光素子。
  10. 該補助電極が、Ag、AlおよびPtよりなる群から選択される少なくとも1の金属元素を含む請求項1記載の酸化物半導体発光素子。
  11. 少なくとも該導電性基板の側面を含む素子の側面が粗面化されている請求項1記載の酸化物半導体発光素子。
  12. 該成長層が、該導電性基板より小さい面積を有するように加工されるか、または選択成長により形成され、露出した該導電性基板の主表面の一部が粗面化されている請求項1記載の酸化物半導体発光素子。
  13. 該導電性基板の裏面が、Agを含有する導電性樹脂を用いて支持フレームに接着されている請求項1記載の酸化物半導体発光素子。
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