JP2004220194A - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】通常に撮影された画像データから、背景の影響を受けないで、軌跡画像が得られるようにするための画像処理装置を提供する。
【解決手段】画像処理装置は、予め決められた期間において得られた複数フレーム中の同一の画素位置における画像データを、時間的に連続した画素値データとして取得して、画素位置毎に複数の画素値の数列データを生成する数列データ生成手段を含む。さらに、画素位置毎に、数列データの複数の画素値の最大値、最小値及び平均値の少なくとも1つを統計値として計算し保持する統計値演算手段と、予め決められたルールに従い、統計値に基づいて、数列データ中のいずれかの画素値、又は統計値の1つの値を画素位置毎に選択し、選択した画素値又は値を、フレーム中の画素位置毎の結果データとする結果データ生成手段とを有する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関し、特に、動く物体の軌跡を得るための画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
時間的に連続した静止画、例えば秒30フレームの静止画を、連続画像として撮り、動画像は、その静止画を連続的に再生することによって得ることができる。そして、その得られた動画像に基づいて、画像中の動いた物体の軌跡を明確にしたいという要求がある。例えば、スポーツにおいて、動くボールの軌跡を、明確にするために、多重露光したように見せる画像処理がある。
【0003】
多重露光の方法において、単純な方法としては、1つのフレーム上に、連続画像を順次重ね合わせることによって、動く物体の動きに基づく軌跡が、その1つのフレーム上に残り、物体の動いた後がわかるようにする方法がある。
【0004】
図19は、多重露光を説明するための、撮影視野範囲において、物体が動く様子を示す図である。図20は、多重露光の原理を説明するための図である。図21は、多重露光の結果得られる画像の例を示す図である。図19に示すように、視野枠100内において、ボールがAの位置から、矢印の方向に動き、Bの位置まで動く状況を、ビデオカメラで撮影、あるいは最近のデジタルカメラにおける動画撮影によって、連続撮影したとする。
【0005】
説明を簡単にするために、このように時間的に連続撮影して得られた画像が10枚の静止画がからなる場合、図20に示すように、ボールがAの位置にある時の静止画F1からBの位置にある時の静止画F10を、F1からF10までを1つのフレームFBに重ねるように画像処理を行う。フレームFBには、F1からF10のフレームに含まれている10個のボールが1枚のフレームFBに現れるので、動いた物体の軌跡が1枚の画像上に表現される。
【0006】
しかし、図20に示すように、単純に10個のフレームを重ねあわせると、フレーム上で同じ位置の画素において、各画素データは、静止している背景の画素値と動く物体の画素値との和となるので、動く物体の画素部分がクリアにならず、その動く物体の像は薄くなってしまう。例えば、フレームFBにおけるボールの画像は、10個のフレーム中、F1におけるf1のみがボールの画像であるが、それ以外のf2からf10の画像は背景画像であるため、f1からf10を単純に重ね合わせると、f1の画像が1/10(すなわち10分の1)となって、背景画像の影響を受け、フレームFBにおいて重ね合わせた画像では物体の画像がクリアにならない。
【0007】
このような欠点を無くして物体の画像をクリアにするために、背景画像の影響を受けないようにするストロボ連写技術と、クロマキー技術がある。
【0008】
ストロボ連写は、背景を暗くした状態で、動く物体に向けてストロボを断続的に発光させながら、撮影することによって、連続画像を得るものである。得られた連続画像を重ね合わせても、背景は暗いすなわち黒なので、背景画像の影響を受けないで、物体の動きが、1つのフレーム上にはっきりした軌跡として表現される。
【0009】
クロマキー技術は、画像処理によって背景を分離して、動く物体の画像のみを得るものである。例えば、青い背景を用意し、背景画像を画像処理において排除することによって、動く物体のはっきりとした画像を得ることができる。TV、映画の撮影等でよく利用されている(例えば、特許文献1参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平6−308938号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ストロボ連写による方法は、撮影に先立って、黒の背景を用意しなければならず、連続撮影をする場所が、その黒の背景の前の場所に限られてしまう。さらに、実際に動く物体に向けて、ストロボを断続的に発光させなければならず、ストロボ発光のための機器も用意しなければならない。
【0012】
クロマキー方法も同様で、画像処理において背景を分離するために、背景を予め決められた色のものを用意しなければならず、撮影前の準備に手間がかかっていた。
【0013】
本発明は、通常に撮影された画像データから、背景の影響を受けないで、軌跡画像が得られるようにするための画像処理装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像処理装置は、予め決められた期間において得られた複数フレーム中の同一の画素位置における画像データを、時間的に連続した画素値データとして取得して、前記画素位置毎に複数の画素値の数列データを生成する数列データ生成手段と、前記画素位置毎に、前記数列データの前記複数の画素値の最大値、最小値、中央値及び平均値の少なくとも1つを統計値として計算し保持する統計値演算手段と、予め決められたルールに従い、前記統計値に基づいて、前記数列データ中のいずれかの前記画素値、又は前記統計値の1つの値を前記画素位置毎に選択し、選択した前記画素値又は前記値を、前記フレーム中の前記画素位置毎の結果データとする結果データ生成手段とを有する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
図1は、本実施の形態に係わる画像処理装置の構成を示す構成図である。
画像処理装置1は、連続画像取込手段2と、統計データ抽出手段3と、合成画像生成手段4と、結果保持手段5を含む。
【0017】
連続画像取込手段2は、DRAMのようなメモリと、演算手段とを含み、予め決められたフレーム数の画像データをストアする。連続画像取込手段2への入力信号は、ラスタスキャンのカラー画像データであり、通常のRGB信号である。連続画像取込手段2は、連続して入力される画像データを、予め決められた数の複数のフレーム、例えば30フレームの画像データを保持する。連続画像取込手段2は、そのメモリの容量に応じた予め決められた期間に対応する複数のフレームの画像データがストアされる。
【0018】
そして、連続画像取込手段2は、合成開始コマンド等の出力コマンドに応じて、全ての画素位置について、各フレームにおける同一画素位置の画素値データを、フレーム数分をまとめて、フレーム数分のRGBの画素値データを含むデータ列Seq(RGB)のデータとして出力する。例えば、1つのフレームがm×nの画素数の場合、各フレームにおける同一画素位置の画素値データを、画素位置毎に、30フレーム数分をまとめることによって、30個の画素値データを含むデータ列のデータが、出力される。具体的には、連続画像取込手段2は、m×nの画素マトリックスのフレームにおける同一画素位置の画素値データを、(1,1)画素位置から(m,n)画素位置まで順番に出力する。さらに、連続画像取込手段2は、画素位置毎に、時間的に連続した複数の画素値データの数列データを出力する。ある画素位置についての数列データとしては、例えば、30フレーム分の画素値データを含む、次のようなRGBデータ列Seq(RGB)のデータである。
【0019】
Seq(RGB)=(RGBP1,RGBP2,RGBP3,・・・,RGBP30
連続画像取込手段2は、数列データ生成手段ということができる。ここで、各RGBデータは、R、G、Bのそれぞれの画素値データを含み、例えば、RGBP1は、第1のフレームのある画素位置における画素のR、G、Bの画素値データを示す。また、連続画像取込手段2のメモリへの画像データの取込は、通常は常に連続して行われているものとする。そして、例えば、あるイベントがあると、それ以上の画像の取り込みは中止され、そのイベントが発生した時点から予め決められたフレーム数分だけ前の画像データがそのメモリに保持された状態となる。具体的に言えば、カメラであれば、CCD等の撮像素子から出力されている画像データが連続画像取込手段1に連続的に入力され、1つのイベント入力としてのシャッターボタンが押されるということがない限り、リングバッファメモリのように順次上書きされている。しかし、シャッターが押されると、連続画像の取り込みは中止され、そのシャッターを押した時点より前の(すなわち過去の)、予め決められた期間において得られた複数のフレームの画像データが内部のメモリにストアされた状態となる。
【0020】
図2は、メモリをリングバッファとして利用することを説明するための図である。リングバッファは、例えば30フレームの画像データをストアするために30個のサブバッファSB1からSB30を有する。CCD等の撮像素子からのフレーム毎の画像データを、イベント入力が発生するまで、基準位置SB0から順番にサブバッファへストアしていく。
【0021】
例えば、最初のフレームの画像データは、サブバッファSB1へストアされ、次のフレームの画像データは、サブバッファSB2へストアされ、その次のフレームの画像データは、サブバッファSB3へストアされる。このようにして、撮像素子からのフレーム毎の画像データが、リングバッファのサブバッファへ順番にストアされていく。そして、31番目以降のフレームの画像データも、イベント入力がない限り、再度サブバッファSB1から順番にストアされていく。しかし、一旦イベント入力があると、撮像素子からの画像データのリングバッファへの書き込みは中止されるので、連続画像取込手段2のメモリであるリングバッファは、イベント入力が発生する前の30フレームの画像データがストアされている状態となる。
【0022】
シャッターが押されたとき、サブバッファSB2まで画像データがストアされていて、シャッターが押されたときを位置SBSで示すと、シャッター位置SBSより前の30フレームの画像データ、すなわち、SB3、SB4、・・・SB30、SB1、SB2の画像データが、連続画像取込手段2のメモリにストアされた状態となっている。
【0023】
さらに、連続画像取込手段2は、演算手段を含み、画素位置毎のRGB信号に基づいて画素位置毎の輝度値Yを演算する。輝度値Yの演算は、各フレームにおける画素毎に行われる。そして、連続画像取込手段2は、出力コマンドに応じて、各フレームにおける同一画素位置の画素の輝度値データを、フレーム数分をまとめて、フレーム数分の輝度値データを含む輝度値データ列Seq(Y)のデータとして出力する。例えば、1つのフレームがm×nの画素数の場合、各フレームにおける同一画素位置の輝度値データを、30フレーム数分をまとめることによって、30個の輝度値データを含む輝度値データ列Seq(Y)のデータが、出力される。具体的には、連続画像取込手段2は、m×nの画素マトリックスのフレームにおける同一画素位置の輝度値データを、(1,1)画素位置から(m,n)画素位置まで順番に出力する。さらに、連続画像取込手段2は、画素位置毎に、時間的に連続した複数の輝度値データの数列データを出力する。ある画素位置についての数列データとしては、例えば、30フレーム分の輝度値データを含む、次のような輝度値データ列Seq(Y)のデータである。
【0024】
Seq(Y)=(YP1,YP2,YP3,・・・,YP30
ここで、例えば、YP1は、第1のフレームのある画素位置における画素の輝度値データを示す。数列データ生成手段として連続画像取込手段2は、画素位置毎のRGBの数列データSeq(RGB)及び輝度値の数列データSeq(Y)を、統計データ抽出手段3へ出力する前に、出力開始を知らせるために開始信号を出力する。さらに、連続画像取込手段2は、画素位置毎のRGBの数列データSeq(RGB)及び輝度値の数列データSeq(Y)を統計データ抽出手段3へ出力するときに、出力されている画素値データ及び輝度値データがそれぞれ画素マトリックス中のどの位置のデータを示す、画素位置データPixelX,Yを併せて出力する。
【0025】
統計データ抽出手段3は、FPGA(Field Programmable Gate Array)により構成され、入力されたRGBの数列データと輝度値の数列データに基づいて、各画素位置における最大値、最小値、平均値及び予め決められた生データを出力する。
【0026】
最大値データは、輝度値の数列に含まれる予め決められたフレーム数分の輝度値データの中から、最大値の輝度値を有するフレームのRGBデータである。例えば、30個のフレーム中、(1,1)の画素位置における最大輝度値の画素が、5番目のフレームに存在する場合、5番目のフレームの画素位置(1,1)のRGBデータが、画素位置(1,1)の最大値データとして出力される。同様に、他の画素位置についても、全フレーム中、最大輝度値が存在するフレームのRGBデータを、その画素位置の最大値データとして出力する。
【0027】
最小値データは、輝度値の数列に含まれる予め決められたフレーム数分の輝度値データの中から、最小値の輝度値を有するフレームのRGBデータである。各画素位置について、全フレーム中、最小輝度値が存在するフレームのRGBデータを、その画素位置の最小値データとして出力する。
【0028】
平均値データは、輝度値の数列に含まれる予め決められたフレーム数分の輝度値データの平均値のデータと、RGBの数列データに含まれる予め決められたフレーム数分のRGBデータの平均値のデータである。なお、RGBデータの平均値は、RとGとBのそれぞれについての平均値である。
【0029】
予め決められた生データとは、入力されたRGBの数列データの中から予め決められた規則によって決定される、画素値のRGBデータ及び輝度値である。予め決められた規則とは、ランクフィルタにより並び替えられた数列データ中の中央値を、出力すべき生データとするという規則、予め入力されたランクフィルタにより並び替えられたデータ列の中の、例えば3番目のデータというように予め決められた順位のデータを出力すべき生データとするという規則、等をいう。なお、ランクフィルタは、データを例えば小さい順に並び変え、並び替えられたデータの中から、予め決められた順位のデータを出力するものである。例えば、データが最小値のデータを出力するランクフィルタであれば、並び替えられたデータの中から1番目のデータを出力するものである。
【0030】
統計データ抽出手段3は、画素マトリックスのm×n個の各画素について、(1,1)から(m,n)まで順番に、画素位置毎の最大値、最小値、平均値及び予め決められた生データと共に、画素マトリックスの画素位置データPixelX,Yも併せて合成画像生成手段4へ出力する。統計データ抽出手段3の構成は後述する。
【0031】
合成画像生成手段4は、統計データ抽出手段3と同様にFPGAで構成され、統計データ抽出手段3からの画素位置毎の最大値、最小値、平均値、予め決められた生データ及び画素位置データが入力され、画素位置毎のRGBの画素値データを結果保持手段5へ出力する。
【0032】
合成画像生成手段4は、入力された最大値、最小値、平均値及び予め決められた生データに基づいて、画素位置毎に出力すべきRGBの画素値データを決定するための判定論理器とセレクタを含み、画素位置毎に決定されたRGBの画素値データを結果保持手段5へ出力する。後述する判定論理器は、予め決められたルールに従い、入力された最大値、最小値、平均値又は予め決められた生データに基づいて、出力すべきデータを、最大値、最小値、平均値又は予め決められた生データのいずれにするかを決定する。合成画像生成手段4は、決定された出力データを結果保持手段5へ出力する。合成画像生成手段4の構造については後述する。
【0033】
結果保持手段5は、フレームメモリ等のメモリであり、合成画像生成手段4から供給されたRGBの画素値データを、対応する画素位置毎にストアし、ストアされた画像データを、モニタ、プリンタ等の外部機器へ出力できるようになっている。
【0034】
上述したような構成において、合成開始等の出力コマンドが与えられると、上述したように、画素位置(1,1)から(m、n)までの画素位置毎の画素値の数列及び輝度値の数列のデータが、連続画像取込手段2から統計データ抽出手段3へ供給される。すなわち、リングバッファ上にストアされた各フレームデータから同じ画素位置の画素値データを数列データとして読み出し、読み出された数列データは、順次統計データ抽出手段3へ入力される。連続画像取込手段2から統計データ抽出手段3へ画素位置毎に数列データを供給されるときに、各画素位置のデータも併せて供給されるので、統計データ抽出手段3は、画素位置に対応して数列データの処理を行うことができる。統計データ抽出手段3は、画素位置毎の、時間的に連続した画素値データについて、最大値、最小値、平均値及び予め決められた生データを抽出する。統計データ抽出手段3は、画素位置毎に抽出した最大値、最小値、平均値及び予め決められた生データを、結果データ生成手段としての合成画像生成手段4に供給する。統計データ抽出手段3から合成画像生成手段4へ画素毎に最大値、最小値、平均値及び予め決められた生データを供給されるときに、各画素位置のデータも併せて供給するので、合成画像生成手段4は、画素位置に対応して数列データの処理を行うことができる。
【0035】
合成画像生成手段4は、画素位置毎に画像合成処理を実行し、画素位置毎に結果データを生成して、結果保持手段5へ出力する。従って、画素位置毎の数列データが連続画像取込手段2から連続的に出力され、統計データ抽出手段3に入力されて抽出された画素位置毎の最大値、最小値、平均値及び予め決められた生データが合成画像生成手段4に取り込まれると、その画素位置について画像処理が行われ、結果保持手段5に結果データが、対応する画素位置のデータとして書き込まれる。この処理が、画素位置毎に入力される数列データに対して連続的に実行されることによって、後述するように、結果保持手段5は、動く物体の軌跡データをクリアに生成することができる。
【0036】
図3は、統計データ抽出手段3の構成を示す機能ブロック図である。
【0037】
統計データ抽出手段3は、数列状態制御器11と、最大値検出器12と、最小値検出器13と、平均値演算器14と、所定生データ抽出器15を含む。数列状態制御器11は、最大値検出器12、最小値検出器13、平均値演算器14及び所定生データ抽出器15に対して各種制御信号CSを出力することによって、最大値検出器12等に所定の動作させる。制御信号CSは、各機能ブロック回路への、リセット信号、起動信号、停止信号、結果出力信号等を含む。
【0038】
統計データ抽出手段3には、画素位置毎に、輝度値のデータ列Seq(Y)及びRGBのデータ列Seq(RGB)のデータが入力されるので、統計データ抽出手段3は、入力される輝度値及びRGBの画素値のデータを、画素位置毎の連続した数列データとして、取り扱う。数列状態制御器11は、その数列データとして入力された画素位置毎のデータを、各回路において所定のタイミングで処理するために制御信号CS等を出力する。
【0039】
数列状態制御器11は、カウンタ16を含む。カウンタ16は、画素位置毎に入力された輝度値あるいは画素値の数列におけるデータの数をカウントするものであり、統計データ抽出手段3に入力されるデータが、輝度値あるいは画素値の数列内において何番目のデータであるかをカウントする。例えば、輝度値の数列が30個の輝度値データを有し、各輝度値データが順々に統計データ抽出手段3に入力されるとき、カウンタ16は、入力される各輝度値データが、30個の輝度値データを含む輝度値の数列中の何番目かをカウントして、入力データが何番目の輝度値データかを示すカウント値CNTを出力する。
【0040】
また、連続画像取込手段2は、統計データ抽出手段3への画素位置毎の輝度値及び画素値の数列データの出力を開始する直前に、開始信号を出力する。よって、カウンタ16は、m×nのマトリックスにおける各画素位置の輝度値及び画素値の数列の最初のデータが入力される前にリセットさせる。その結果、カウンタ16のフレームカウント値CNTは、入力されたデータが、各画素位置における数列データ内において何番目のフレームのものかを示す。
【0041】
最大値検出器12は、比較器17、判定器18、途中ランク結果レジスタ19、特定RGB等保持レジスタ20及び結果出力手段21を含む。画素位置毎の輝度値及び画素値の数列データが入力される直前に、比較器17等が数列状態制御器11からの制御信号CSに応じてリセットされるので、最大値検出器12は、画素位置毎に輝度値の数列データ内の最大輝度値に対応するRGBの画素値データ及び最大輝度値データとその最大輝度値を含むフレームのカウント値のデータを、結果データOUT1として出力する。
【0042】
比較器17へは、マトリックスの(1,1)から(m,n)までの各画素について、画素位置毎の輝度値の数列のデータが順番に入力される。比較器17には、入力された輝度値データと、途中ランク結果レジスタ19にストアされている輝度値データとが入力され、入力された輝度値データの値から、途中ランク結果レジスタ19にストアされている輝度値データの値を差し引く引き算を行う。比較器17は、引き算した結果の値の符号、すなわちプラスかマイナスかを示す信号が、判定器18へ供給される。
【0043】
判定器18は、入力された信号がプラスの符号を示す時に、途中ランク結果レジスタ19及び特定RGB等保持レジスタ20に出力信号COMを供給する。途中ランク結果レジスタ19は、出力信号COMの供給を受けると、比較器17に入力された輝度値のデータを保持する。特定RGB等保持レジスタ20は、出力信号COMの供給を受けると、比較器17に入力された輝度値データに対応するRGBの画素値データと、フレームカウント値のデータとを保持する。
【0044】
なお、各画素位置の輝度値の数列データの1つ目のデータのときは途中ランク結果レジスタ19には何のデータもストアされていないので、1つ目のデータのときは比較器17がプラスを示す信号を出力するようにしてもよいし、あるいは、各画素位置の輝度値の数列データの1つ目のデータのときに判定器18が出力信号COMを出力するようにすることによって、1つ目の輝度値データが途中ランク結果レジスタ19にストアされるように、最大値検出器12は構成されている。
【0045】
画素マトリックスの各画素において、輝度値の数列データの全てのデータについて比較及び判定処理が行われると、数列状態制御器11からの制御信号に応じて、特定RGB等保持レジスタ20にストアされているRGBの画素値データ及びフレームカウント値データが、その画素位置の最大値データとして出力手段21へ供給される。結果出力手段21は、数列状態制御器11からの制御信号に応じて、最大値データを、合成画像生成手段4へ供給する。すなわち、統計データ抽出手段3の最大値検出器12は、m×nのマトリックスの各画素についての、輝度が最大のときのRGBデータとフレームカウント値を合成画像生成手段4へ結果出力手段21を介して出力する。
【0046】
最小値検出器13の構成は、最大値検出器12の構成と略同じであるので、図3において、この構成は省略されている。最小値検出器13と最大値検出器12の構成上の異なる点は、最小値検出器13の比較器17が、途中ランク結果レジスタ19にストアされている輝度値データの値から、入力された輝度値データの値を差し引く引き算を行うようにしている点である。その結果、統計データ抽出手段3の最小値検出器13は、m×nのマトリックスの各画素位置についての、輝度値が最小のときのRGBの画素値データ、最小輝度値とフレームカウント値を、結果データOUT2として出力手段21を介して合成画像生成手段4へ出力する。
【0047】
平均値演算器14は、輝度値、R、G及びBの画素値のそれぞれ毎に設けられた複数の加算ユニット22と、割り算を行ってその結果を保持する1/kレジスタ23を含む。各加算ユニット22は、加算器24と積算レジスタ25を含む。
【0048】
ある画素位置に関する輝度値の数列データのデータが、順々に加算器24に入力される。各数列データの最初のデータが加算器24の一つの入力に入力されたときは、他方の入力には何もデータは入力されないで、入力された最初のデータがそのまま積算レジスタ25にストアされる。2番目のデータが入力されたときは、加算器の他方の入力には、積算レジスタ25にストアされているデータが入力されるので、加算器は1つ目のデータと2つ目のデータを加算して、その加算した値が、積算レジスタ25に書き込まれる。このようにして、1つの画素位置の輝度値の数列データの全ての輝度値が加算器24に入力されると、積算レジスタ25には、その画素位置の輝度値の積算値が積算レジスタ25にストアされる。
【0049】
同様に、R、G、Bのそれぞれについても、輝度値の数列データについての加算ユニット22と同様の加算ユニットが設けられる。従って、1つの画素位置のRGBの画素値の数列データのR、G、Bの画像値データが、それぞれ対応する加算器24に入力されると、積算レジスタ25には、R、G、Bの色毎の画素値の積算値が積算レジスタ25にストアされる。
【0050】
輝度値、R、G及びBのそれぞれの加算ユニット22からの各積算値データは、1/kレジスタ23へ供給され、データ列に含まれるデータ数k(kは整数であり、フレーム数あるいは数列データに含まれるデータ数である。)で割る割り算が行われ、その結果、輝度値、R、G及びBのそれぞれの平均値データが保持される。そして、1/kレジスタ23は、数列状態制御器11からの制御信号に応じて、画素位置毎の輝度値、R、G及びBのそれぞれの平均値データを、合成画像生成手段4へ供給する。すなわち、平均値演算器14は、m×nのマトリックスの各画素位置についての、輝度値、R、G及びBのそれぞれの平均値データを、1/kレジスタ23を介して結果データOUT3として合成画像生成手段4へ出力する。
【0051】
所定生データ抽出器15は、所定の生の輝度値データ抽出器15aと所定の生のRGBの画素値データ抽出器15bを含む。輝度値データ抽出器15aは、カウント値判定器26と、保持レジスタ27と、出力手段28とを含む。
【0052】
カウント値判定器26には、各輝度値の数列データ内における各データが何番目のデータかを示すカウント値CNTが入力されている。カウント値判定器26は、入力されているカウント値CNTが、予め設定されている値と一致したときに、一致信号を保持レジスタ27へ出力する。保持レジスタ27には、画素位置毎の輝度値の数列データが入力され、カウント値判定器26からの一致信号の入力があると、そのとき入力されている輝度値データを保持する。
【0053】
保持レジスタ27は、各画素の輝度値の数列データの入力が終わると、数列状態制御器11からの制御信号に基づいて、保持している輝度値データを出力手段28へ出力する。そして、出力手段28は、数列状態制御器11からの制御信号CSに基づいて、出力手段28にストアされている輝度値データを合成画像生成手段4へ結果データOUT4として出力する。
【0054】
RGBデータ抽出器15bは、輝度値データ抽出器15aと同様に、カウント値判定器26と、保持レジスタ27と、出力手段28とを含む。従って、保持レジスタ27には、画素位置毎のRGBの画素値の数列データが入力され、カウント値判定器26からの一致信号の入力があると、そのとき入力されているRGBデータを保持する。そして、保持レジスタ27は、各画素のRGBの数列データの入力が終わると、数列状態制御器11からの制御信号に基づいて、保持しているRGBの画素値データを出力手段28へ出力する。そして、出力手段28は、数列状態制御器11からの制御信号CSに基づいて、出力手段28にストアされている画素値データを合成画像生成手段4へ結果データOUT4として出力する。
【0055】
このように、統計データ抽出手段3は、画素位置毎に数列データの複数の画素値の最大値、最小値、平均値と所定の生データを計算して出力する。
【0056】
次に、合成画像生成手段4について説明する。図4は、結果データ生成手段としての合成画像生成手段4の構成を示す機能ブロック図である。合成画像生成手段4は、パラメータ設定部31と、判定論理器32と、セレクタ33と、状態レジスタ34を含み、画素位置毎の結果データを生成する。
【0057】
パラメータ設定部31は、判定論理器32で使用される各種パラメータをストアする。
【0058】
判定論理器32は、画素位置毎に予め決められたルールが設定されており、入力された画素位置の最大値、最小値、平均値、所定の生データのいずれを出力するかの判定を行い、どのデータを出力するかの指示をセレクタ33に与える。判定論理器32は、複数のルールが予め設定されており、画素位置毎にどのルールが適用されるか、予め決められている。
【0059】
セレクタ33は、判定論理器32からの指示に従って、画素位置毎に、最大値、最小値、平均値及び所定の生データのいずれかのRGBの画素値データか、あるいは予め決められた計算値を、結果出力値OUTとして出力する。
【0060】
判定論理器32における、予め決められたルールの例を次に示す。
【0061】
例1)結果出力値OUTは、(Max+Min−Ave)とする。
【0062】
例2)(Max−Ave)>(Min−Ave)の場合は、結果出力値OUTは、Maxとする。これ以外の場合は、結果出力値OUTは、Minとする。
【0063】
例3)(Max−Ave)/(−Min+Ave)が予め決められた値Lよりも大きい場合は、結果出力値OUTは、Maxとする。(−Min+Ave)/(Max−Ave)が予め決められた値Lよりも大きい場合は、結果出力値OUTは、Minとする。これら以外は、結果出力値OUTは、5番目に入力された生データとする。
【0064】
例えば、このようなルールが、画素位置毎に設定されており、統計データ抽出手段3から出力される画素位置に基づいて、合成画像生成手段4は、各画素位置について予め決められているルールに基づく画像処理を実行する。
【0065】
すなわち、判定論理器32は、予め決められたルールに従い、計算された統計値に基づいて、数列データ中のいずれかの画素値、又は統計値の1つの値を画素位置毎の結果出力値として決定する。
【0066】
決定された画素値あるいは統計値を、結果出力値として出力させるために、選択信号が、判定論理器32からセレクタ33へ出力される。セレクタ33は、選択信号に基づいて、決定された画素値又は統計値を、フレーム中の対応する画素位置の結果データとして、結果保持手段5へ出力する。
【0067】
また、判定論理器32は、状態データ演算部35を含む。状態レジスタ34は、判定論理器32において予め設定された画像処理のルールあるいは各ルールにおいて用いられるパラメータの値を変更するときに利用される状態データを保持するレジスタである。例えば、対象画像が昼に撮られたものか、夜に撮られたものかによって、画素毎に画像処理ルールを変更したり、あるいは画像処理ルールにおけるパラメータ値を変更したりするときに、昼なのか、夜なのかを示す状態データが、状態レジスタ33に保持される。状態レジスタ33にストアされる状態データとしては、過去のデータについて得られたデータを保持するようにしてもよい。
【0068】
状態レジスタ34にストアされる状態データは、状態データ演算部35の演算結果として、状態データ演算部35の演算結果データが書き込まれる。状態レジスタ34には、演算結果データは画素位置毎にストアされる。
【0069】
状態データ演算部35の演算例を、図を用いて例を説明する。ここでは、例えば、画素位置毎に過去の最大値、最小値等の画素値データの変動の状況に基づいて状態を判定する例を説明する。
【0070】
図5は、状態レジスタ34と状態データ演算部35の構成例を示す図である。上述したように、図5の状態データ演算部35は、判定論理器32内に含まれ、判定論理器32に入力されるデータに基づいて予め決められた状態判定のための演算を行う。
【0071】
状態判定のための演算例としては、画素位置毎の背景判定がある。例えば、最大値と平均値の差の絶対値が、予め決められた値よりも大きいとき、あるいは最小値と平均値の差の絶対値が予め決められた値よりも大きいときは、背景判定値を1とし、その他の場合は、0とする。
【0072】
画素位置毎にこのような背景判定値が演算され、その演算された背景判定値1または0のデータが加算器41の一方に入力される。加算器41の出力は、1/2乗算器42に入力されることによって、半分の値にされ、その1/2乗算器42の出力が、状態レジスタ34にストアされる。そして、状態レジスタ34にストアされたデータは、加算器41の他方の入力として入力される。
【0073】
この結果、状態レジスタ34の状態データの値は、0から1の間の値となり、例えば、その値が0.25以下であれば、背景領域部分の画素であり、0.75以上であれば、人の画像部分の画素であり、それ以外の0.25から0.75の間のときは、物体が通過したような領域であるという判定を行い、その判定結果を画素位置毎の状態データとして、状態レジスタ34に保持しておく。保持された状態データに応じて、画素位置毎に適用するルールを変更してその出力データを選択するようにする。
【0074】
このようにすれば、状態データに応じて同じ画素位置において、適用されるルールを変更することができる。
【0075】
なお、判定論理器32において、セレクタ33からの出力信号OUTを、条件に応じて、統計値又は所定の生データ以外の、予め決められた画素値に変更するような画像処理のルールが実行されるようにしてもよい。例えば、結果保持手段5に保持された画素値データにおいて、その画素値データが予め決められたフレームカウント値の画素値データの場合は、その画素値データを予め決められた別の色の画素値に変更するような処理を行なってもよい。
【0076】
このようにすれば、フレームカウント値は、時間に対応するので、予め決められたフレームの画素を全く別の色にして強調する等の効果を、軌跡画面上で行うことができる。
【0077】
さらに、状態レジスタ34の内容に応じて、ルールを変更するのではなく、ルールにおいて用いられるパラメータ値を変更するようにしてもよい。このようにすれば、状態レジスタ34の状態データに応じて、ルール自体あるいはルールにおいて用いられるパラメータ値を変更することによって、軌跡画像における画像効果を変更するように制御することができる。
【0078】
次に以上説明した画像処理装置を用いた画像処理の例を説明する。なお、以下の例では、説明を簡単にするために白黒の画像データの例で説明する。
【0079】
図6から図9は、撮影視野内において、白と黒の2つのボールが、それぞれ矢印で示す方向に動く状況を撮影する場合を説明するための図である。図6は、2つのボールが最初にある位置を示す図である。2つのボールの位置は、図6に示す位置から矢印に沿って動き始めて、図7に示す位置になり、続いて図8に示す位置になり、最後に図9に示す位置になったとする。このとき、上述した連続画像取込手段2は、図6から図9の状態になるまでの連続する複数フレームの画像データをストアする。
【0080】
このような状況において、画面上のP点の画素(以下、画素Pという)に着目すると、2つのボールが図6から図9の位置に変化する間に、画素Pにおける例えば輝度値データは、図10に示すように変化する。図10は、図6から図9までの連続するフレームにおける画素Pの輝度値データの変動の様子を示す図である。画素Pでは、最初に黒いボールが通過した後に、白いボールが通過するので、図10に示すように、輝度値は、背景の輝度値が続いた後に途中で一旦低くなり、再度背景の輝度値に戻る。その後、白いボールが通過するので、背景の輝度値から、急に高くなり、その後また、背景の輝度値に戻る。
【0081】
また、画面上のQ点の画素(以下、画素Qという)に着目すると、2つのボールが図6から図9の位置に変化する間に、画素Qにおける例えば輝度値データは、図11に示すように変化する。図11は、図6から図9までの連続するフレームにおける画素Qの輝度値データの変動の様子を示す図である。画素Qでは、白いボールが通過するので、図11に示すように、輝度値は、背景の輝度値が続いた後に、白いボールが通過した時に、背景の輝度値から、急に高くなり、その後また、背景の輝度値に戻る。
【0082】
画面上のF点の画素(以下、画素Fという)に着目すると、2つのボールが図6から図9の位置に変化する間に、画素Fにおける例えば輝度値データは、図12に示すように変化する。図12は、図6から図9までの連続するフレームにおける画素Fの輝度値データの変動の様子を示す図である。画素Fでは、白いボールも黒いボールも通過しないので、図12に示すように、輝度値は、背景の輝度値が続く。
【0083】
このような状況で、動く物体の所望の軌跡画像を、背景の影響を受けないで図13のような軌跡画像を得たいときは、上述した判定論理器において、次のような4つのルールを、判定論理器に組み込み、フレーム中の全ての画素についてこれらの4つのルールを適用した画像処理を実行する。
【0084】
ルール1)その画素位置の輝度値の数列データの全てのデータが、予め決められた許容幅内D(=TH1−TH2)であるときは、数列データの平均値を、その画素位置の輝度値とする。これは、図12に示すような場合である。
【0085】
ルール2)その画素位置の輝度値の数列データ中に、予め決められた閾値TH1以上のデータのみがあるときは、数列データ中の最大値を、その画素位置における輝度値とする。これは、図11に示すような場合である。
【0086】
ルール3)その画素位置の輝度値の数列データ中に、予め決められた閾値TH2以下のデータのみがあるときは、数列データ中の最小値を、その画素位置における輝度値とする。これは、図には示していない。
【0087】
ルール4)その画素位置の輝度値の数列データ中に、予め決められた閾値TH1以上のデータと、さらに予め決められた閾値TH2以下のデータがあるときは、数列データ中の最小値を、その画素位置における輝度値とする。これは、図10に示す場合である。
【0088】
以上のような4つのルールを、図6から図9までの連続画像の各フレームの各画素位置の数列データに対して適用した画像処理を行うと、図13に示すような軌跡画像が得られる。
【0089】
ボールが通らない背景の部分の画素位置は、ルール1に従って、その画素位置の数列データの平均値が、重ね合わせ画像のフレームにおけるその画素位置の輝度値となる。白いボールのみが通った部分の画素位置は、ルール2に従って、数列データの最大値が、重ね合わせ画像のフレームにおけるその画素位置の輝度値となるので、白いボールの軌跡はクリアになる。同様に、黒いボールのみが通った部分の画素位置は、ルール3に従って、数列データの最小値が、重ね合わせ画像のフレームにおけるその画素位置の輝度値となるので、黒いボールの軌跡はクリアになる。
【0090】
さらに、両方のボールが通った画素位置の部分は、ルール4に従って、数列データの最小値が、重ね合わせ画像のフレームにおけるその画素位置の輝度値となるので、図8に示すように、白いボールと黒ボールが重なった部分の画像は、黒いボールの軌跡が示されるようになる。
【0091】
なお、ルール4において、数列データの最大値を、重ね合わせ画像のフレームにおけるその画素位置の輝度値とすれば、白いボールと黒ボールが重なった部分の画像は、白いボールの軌跡が示されるようになる。従って、画素位置毎に適用されるルールを変更すると、動く物体の軌跡画像の表現を変更することができる。
【0092】
以上のように、軌跡画像は、背景の影響を受けることなく、クリアに表現される。
【0093】
次に、上述した実施の形態の変形例について説明する。
本変形例は、上述した実施の形態の構成に数列タイプを判定するための数列タイプ判定手段が追加されている。判定結果である数列タイプのデータが、結果データ生成手段である合成画像生成手段4に入力され、合成画像生成手段4は、数列タイプに応じて、画素位置毎に適用されるルール等の変更を行って、軌跡画像を生成する。
【0094】
図3に示した構成では、統計値抽出手段3は、画素位置毎に、輝度値の数列データ及びRGBの数列データの中からそれぞれ最大値、最小値、平均値と所定の生データを統計値データとして出力していたが、本変形例では、それに加えて、画素位置毎の輝度値の数列データ及びRGBの数列データを、それぞれ複数のサブシーケンスに分割し、統計値抽出手段3は、分割したサブシーケンス毎にこれらの統計値データを出力するように構成されている。
【0095】
連続画像取込手段2には、予め決められた期間の複数フレームの画像データがストアされている。その複数フレームの各画素位置における輝度値及びRGBの数列データは、図14に示すように、等間隔の複数のサブシーケンスSS1、SS2、・・・に分解される。図14は、サブシーケンスに分割された全体シーケンスにおける数列データの変動の様子を説明するための図である。そして、統計値抽出手段3は、各サブシーケンス内におけるデータの、最大値、最小値及び平均値を出力する。
【0096】
統計値抽出手段3がサブシーケンス毎に最大値、最小値及び平均値を出力するようにするために、図3の数列状態制御器11は、最大値検出器12、最小値検出器13及び平均値演算器14が、各サブシーケンスに対応する部分数列毎に最大値、最小値及び平均値を出力するように、制御信号CSを出力する。
【0097】
部分数列毎に得られた最大値、最小値及び平均値は、図15に示すサブシーケンスデータテーブルの最大値(Max)、最小値(Min)及び平均値(Ave)のデータとして、サブシーケンス毎にストアされる。
【0098】
図16は、得られた最大値、最小値及び平均値のデータに基づいて、数列タイプを判定して数列タイプデータを生成する数列タイプデータ生成手段の構成を示す構成図である。数列タイプデータ生成手段51は、統計データ抽出手段3に含まれる。
【0099】
数列タイプデータ生成手段51は、各サブシーケンスの最大値、最小値及び平均値のデータに基づいて、後述するようなルールに従って、シーケンス全体の数列及び各サブシーケンスの部分数列のタイプを判定して、数列タイプデータを出力する。出力された部分数列毎の数列タイプのデータは、図15に示すサブシーケンスデータテーブルの数列タイプ(Type)のデータとして、サブシーケンス毎にストアされる。
【0100】
なお、図16に示す数列タイプデータ生成手段51は、全体シーケンスに対する数列タイプの判定も行うが、全体シーケンスに対する輝度値と、RGBの色毎の画素値の数列タイプのデータは、それぞれ図示しないテーブルにストアされる。
【0101】
数列タイプデータ生成手段51、例えば、図17に示すようなA、B、C、Dの4つの数列タイプを、全体シーケンス及び各サブシーケンスの最大値、最小値及び平均値のデータに基づいて、判定する。図17は、数列タイプの種類の例を説明するための図である。
【0102】
図17のタイプAは、数列のデータ値に変化が極めて少なかった場合であり、タイプBは、数列のデータ値が途中で大きくなることのみがあった場合であり、タイプCは、数列のデータ値が小さくなることのみがあった場合であり、タイプDは、数列のデータ値が大きくなることと、小さくなることの両方があった場合である。全体シーケンス及び各サブシーケンスの数列データが、図17のどのタイプかを判定するために、数列タイプデータ生成手段51は、図18のようなルールを実行する。図18は、数列タイプ判定のためのルールを説明するための図である。
【0103】
図18に示すように、タイプAである場合は、最大値と平均値の差の絶対値が予め決められた値(K1)よりも小さくて、かつ最小値と平均値の差の絶対値が予め決められた値(K1)よりも小さいときであり、この場合は、数列タイプデータ生成手段51は、タイプAであると判定する。
【0104】
タイプBである場合は、最大値と平均値の差の絶対値が予め決められた値(K1)以上で、かつ最小値と平均値の差の絶対値が予め決められた値(K1)よりも小さいときであり、この場合は、数列タイプデータ生成手段51は、タイプBであると判定する。
【0105】
タイプCである場合は、最大値と平均値の差の絶対値が予め決められた値(K1)よりも小さくて、かつ最小値と平均値の差の絶対値が予め決められた値(K1)以上のときであり、この場合は、数列タイプデータ生成手段51は、タイプCであると判定する。
【0106】
タイプDである場合は、最大値と平均値の差の絶対値が予め決められた値(K1)以上で、かつ最小値と平均値の差の絶対値が予め決められた値(K1)以上のときであり、この場合は、数列タイプデータ生成手段51は、タイプDであると判定する。
【0107】
図18に示すようなルールに基づいてタイプ判定を行うことによって、サブシーケンス毎に数列タイプが判定され、その結果、図15のサブシーケンスデータテーブルの数列タイプ(Type)のデータがサブシーケンス毎にストアされる。そして、上述したように、全体シーケンスに対しても、図18に示すようなルールに基づいてタイプ判定を行われる。
【0108】
なお、サブシーケンス毎に付与された数列タイプの組み合せ、順番等の数列タイプ構造に応じて、全体シーケンスの数列タイプを生成するようにしてもよい。例えば、100個の小サブシーケンス毎に数列タイプを付与し、それぞれが5つの小サブシーケンスを含む20個の中サブシーケンスに分割する。そして、小サブシーケンス毎に付与された数列タイプのデータに基づいて、対応する中サブシーケンス毎に数列タイプを付与する。さらに、20個の中サブシーケンスを、それぞれが5つの中サブシーケンスを有する大サブシーケンスに分割する。そして、中サブシーケンス毎に付与された数列タイプのデータに基づいて、対応する大サブシーケンス毎に数列タイプを付与する。最後に、大サブシーケンス毎に付与された数列タイプに基づいて、全体シーケンスの数列タイプを付与するようにする。すなわち、サブシーケンスの数列タイプの構造に基づいて、全体シーケンスの数列タイプを決定する。
【0109】
このようにして、付与された数列タイプのデータは、合成画像生成手段4に供給され、合成画像生成手段4は、数列タイプに応じて、画素位置毎に適用されるルールあるいはルールに用いられるパラメータの変更等等の変更を行って、軌跡画像を生成することができる。
【0110】
なお、上述した例では、画像データが連続画像取込手段2に連続的に入力されているときに、あるイベントが発生すると、それ以上は画像データの入力を中止して、ストアされた複数フレームの画像データに対して統計データ抽出処理と合成画像生成処理を行っていた。しかし、画像データの入力を中止せずに、画像データの入力を連続的に行いながら、統計データ抽出処理と合成画像生成処理を行うようにしてもよい。こうすることによって、動画に対して上述したような効果を生じさせることができる。
【0111】
具体的には、図2のリングバッファにおいて、入力される画像データは、フレーム毎にサブバッファに順番にストアされていく一方で、上述した統計データ抽出処理と合成画像生成処理を、予め決められた数の連続した複数のサブバッファの範囲を順番にずらしていきながら、その範囲のサブバッファの画像データに対して行う。例えば、入力される画像データは、フレーム毎にサブバッファSB1からに順番にストアされていく。統計データ抽出処理と合成画像生成処理は、サブバッファSB1からSB5の5つの連続したサブバッファに対して行った後は、サブバッファSB2からSB6の5つの連続したサブバッファに対して行い、その後は、サブバッファSB3からSB7の5つの連続したサブバッファに対して行うようにしていく。
【0112】
すなわち、画像データがリングバッファに入力されながら、リングバッファにストアされている複数フレーム中の一部のフレームであって、時間的に連続した複数フレームからなる部分フレームに対して、統計データ抽出処理と合成画像生成処理を実行する。さらに、入力される画像データに同期して、統計データ抽出処理と合成画像生成処理を行う部分フレームの範囲を、リングバッファにストアされた複数フレーム中で、時間的に移動させることによって、結果として、部分フレームは複数回得られる。その得られた部分フレーム毎に、統計データ抽出処理と合成画像生成処理を実行する。
【0113】
このように、画像データの入力に同期して、予め決められた範囲のサブバッファの画像データに対して、統計データ抽出処理と合成画像生成処理を行い、この処理を、連続的に入力される画像データの入力に同期して、サブバッファの範囲をずらしながら、統計データ抽出処理と合成画像生成処理を行う。このようにすると、合成画像生成手段から出力される画像は動画像となって、その動画像において上述したような軌跡画像を生じさせることができる。
【0114】
なお、フレーム中の全画素について、画素値の数列データを生成するのではなく、フレーム中の予め決められた領域内の画素についてのみ、数列データを生成し、その生成された数列データについてのみ統計値演算処理、結果データ生成処理等を行うようにし、そして、その予め決められた領域以外の画素については、予め決められたフレームの画素値を出力して、軌跡画像を生成するようにしてもよい。すなわち、フレーム中の予め決められた領域内のみ、例えばボールが写っている領域内のみの画素位置の画素値の数列データを生成し、その領域外の画素位置の画素値については複数フレーム中の予め決められたフレーム、例えば第1番目のフレームの画素値データを最終的に生成する軌跡画像のデータとするようにしてもよい。このようにすることによって、例えば、人がボールを蹴るような映像が含まれているような場合、フレーム中の軌跡画像を得たい領域のみ、例えばボールが動いている領域のみ上述したような数列データ生成処理、統計値演算処理、結果データ生成処理等の軌跡画像を得て、人が写っている領域を含むそれ以外の領域については、数列データ生成処理、統計値演算処理、結果データ生成処理等を行わないで、予め決められたフレームの画素値を利用した画像を得るようにすることができる。
【0115】
なお、以上説明した処理は、ソフトウエアプログラムによって実行することもできる。すなわち上述した回路の機能をプログラムによって実現することもできる。その場合、そのプログラムは、フロッピー(登録商標)ディスク、CD−ROM等の可搬媒体や、ハードディスク等の記憶装置等に、その全体あるいは一部が記録され、あるいは記憶されている。そのプログラムがコンピュータにより読み取られて、動作の全部あるいは一部が実行される。あるいは、そのプログラムの全体あるいは一部を通信ネットワークを介して流通または提供することができる。利用者は、通信ネットワークを介してそのプログラムをダウンロードしてコンピュータにインストールしたり、あるいは記録媒体からコンピュータにインストールすることで、容易に本発明の画像処理装置を実現することができる。
【0116】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【0117】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、通常に撮影された画像データから、背景の影響を受けないで、軌跡画像が得られるようにするための画像処理装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係わる画像処理装置の構成を示す構成図である。
【図2】メモリをリングバッファとして利用することを説明するための図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わる統計データ抽出手段の構成を示す機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係わる結果データ生成手段としての合成画像生成手段の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】状態レジスタと状態データ演算部の構成例を示す図である。
【図6】白と黒の2つのボールが、それぞれ矢印で示す方向に動く状況を撮影する場合を説明するための図である。
【図7】白と黒の2つのボールが、それぞれ矢印で示す方向に動く状況を撮影する場合を説明するための図である。
【図8】白と黒の2つのボールが、それぞれ矢印で示す方向に動く状況を撮影する場合を説明するための図である。
【図9】白と黒の2つのボールが、それぞれ矢印で示す方向に動く状況を撮影する場合を説明するための図である。
【図10】図6から図9までの連続するフレームにおける画素Pの輝度値データの変動の様子を示す図である。
【図11】図6から図9までの連続するフレームにおける画素Qの輝度値データの変動の様子を示す図である。
【図12】図6から図9までの連続するフレームにおける画素Fの輝度値データの変動の様子を示す図である。
【図13】図6から図9までの連続画像に基づいて軌跡画像を示す図である。
【図14】サブシーケンスに分割された全体シーケンスにおける数列データの変動の様子を説明するための図である。
【図15】本発明の実施の形態に係わるサブシーケンスデータテーブルのデータ構造を説明するための図である。
【図16】本発明の実施の形態に係わる数列タイプデータ生成手段の構成を示す構成図である。
【図17】本発明の実施の形態に係わる数列タイプの種類の例を説明するための図である。
【図18】本発明の実施の形態に係わる数列タイプ判定のためのルールを説明するための図である。
【図19】多重露光を説明するための、撮影視野範囲において、物体が動く様子を示す図である。
【図20】多重露光の原理を説明するための図である。
【図21】多重露光の結果得られる画像の例を示す図である。
【符号の説明】
1・・・画像処理装置、3・・・統計データ抽出手段、4・・・合成画像生成手段、12・・・最大値検出器、13・・・最小値検出器、14・・・平均値演算器、15・・・所定生データ抽出器、15a・・・輝度値データ抽出器、15b・・・RGBの画素値データ抽出器、22・・・加算ユニット、35・・・状態データ演算部

Claims (13)

  1. 予め決められた期間において得られた複数フレーム中の同一の画素位置における画像データを、時間的に連続した画素値データとして取得して、前記画素位置毎に複数の画素値の数列データを生成する数列データ生成手段と、
    前記画素位置毎に、前記数列データの前記複数の画素値の最大値、最小値、中央値及び平均値の少なくとも1つを統計値として計算し保持する統計値演算手段と、
    予め決められたルールに従い、前記統計値に基づいて、前記数列データ中のいずれかの前記画素値、又は前記統計値の1つの値を前記画素位置毎に選択し、選択した前記画素値又は前記値を、前記フレーム中の前記画素位置毎の結果データとする結果データ生成手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記数列データ生成手段は、前記フレームにおける予め決められた領域内の前記画素位置についてのみ前記数列データを生成し、
    前記統計値演算手段は、生成された前記数列データについて前記統計値を計算するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記数列データ生成手段は、前記予め決められた期間において得られた前記複数フレーム中の一部のフレームについてのみ、前記数列データを生成し、
    前記統計値演算手段は、生成された前記数列データについて前記統計値を計算するようにしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記一部のフレームは、前記予め決められた期間において得られた前記複数フレーム中の一部のフレームであって、かつ時間的に連続した複数のフレームからなる部分フレームであり、
    該部分フレームは、前記予め決められた期間内において得られた前記複数フレーム中を時間的に移動させて、複数回得るようにしたことを特徴とする請求項3に記載の画像処理装置。
  5. さらに、前記統計値に基いて、前記数列データの画素値の変化の様子を表現する数列タイプデータを生成する数列タイプデータ生成手段とを有し、
    前記結果データ生成手段は、前記予め決められたルールに従い、前記数列タイプデータ生成手段によって生成された前記数列タイプデータと前記統計値とに基づいて、前記数列データ中のいずれかの前記画素値、又は前記統計値の1つの値を選択し、選択した前記画素値又は前記値を、前記フレーム中の前記画素位置毎の結果データとすることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記予め決められた期間内において得られた前記複数のフレームは、時間的に分割され、
    前記数列データ生成手段は、分割された複数の前記フレーム毎に前記数列データを生成し、
    前記統計値演算手段は、その生成された前記数列データに対して前記統計値を計算し、
    前記数列タイプデータ生成手段は、分割された複数の前記フレームの前記数列データに基づいて、分割された複数の前記フレーム毎に前記数列タイプデータを生成し、
    前記結果データ生成手段は、分割された複数の前記フレーム毎に生成された前記数列タイプデータに基づいて、前記予め決められたルールが変更されることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 予め決められた期間において得られた複数フレーム中の同一の画素位置における画像データを、時間的に連続した画素値データとして取得して、前記画素位置毎に複数の画素値の数列データを生成し、
    前記画素位置毎に、前記数列データの前記複数の画素値の最大値、最小値、中央値及び平均値の少なくとも1つを統計値として計算し、
    予め決められたルールに従い、前記統計値に基づいて、前記数列データ中のいずれかの前記画素値、又は前記統計値の1つの値を前記画素位置毎に選択し、選択した前記画素値又は前記値を、前記フレーム中の前記画素位置毎の結果データとすることを特徴とする画像処理方法。
  8. 前記数列データは、前記フレームにおける予め決められた領域内の前記画素位置についてのみ生成され、
    前記統計値は、生成された前記数列データについて計算されるようにしたことを特徴とする請求項7に記載の画像処理方法。
  9. 前記数列データは、前記予め決められた期間において得られた前記複数フレーム中の一部のフレームについてのみ生成され、
    前記統計値は、生成された前記数列データについて計算されるようにしたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の画像処理方法。
  10. 前記一部のフレームは、前記予め決められた期間において得られた前記複数フレーム中の一部のフレームであって、かつ時間的に連続した複数のフレームからなる部分フレームであり、
    該部分フレームは、前記予め決められた期間内において得られた前記複数フレーム中を時間的に移動させて、複数回得るようにしたことを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
  11. さらに、前記統計値に基いて、前記数列データの画素値の変化の様子を表現する数列タイプデータを生成し、
    前記予め決められたルールに従い、生成された前記数列タイプデータと前記統計値とに基づいて、前記数列データ中のいずれかの前記画素値、又は前記統計値の1つの値が選択され、選択された前記画素値又は前記値を、前記フレーム中の前記画素位置毎の結果データとすることを特徴とする請求項7に記載の画像処理方法。
  12. 前記予め決められた期間内において得られた前記複数のフレームは、時間的に分割され、
    分割された複数の前記フレーム毎に前記数列データを生成し、
    その生成された前記数列データに対して前記統計値を計算し、
    分割された複数の前記フレームの前記数列データに基づいて、分割された複数の前記フレーム毎に前記数列タイプデータを生成し、
    分割された複数の前記フレーム毎に生成された前記数列タイプデータに基づいて、前記予め決められたルールが変更されることを特徴とする請求項11に記載の画像処理方法。
  13. 予め決められた期間において得られた複数フレーム中の同一の画素位置における画像データを、時間的に連続した画素値データとして取得して、前記画素位置毎に複数の画素値の数列データを生成する機能と、
    前記画素位置毎に、前記数列データの前記複数の画素値の最大値、最小値、中央値及び平均値の少なくとも1つを統計値として計算する機能と、
    予め決められたルールに従い、前記統計値に基づいて、前記数列データ中のいずれかの前記画素値、又は前記統計値の1つの値を前記画素位置毎に選択し、選択した前記画素値又は前記値を、前記フレーム中の前記画素位置毎の結果データとする機能とを、
    コンピュータに実現させるためのプログラム。
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