JP2004216392A - レーザマーカの高速印字及び高分解能のための制御方法及びレーザマーカ - Google Patents

レーザマーカの高速印字及び高分解能のための制御方法及びレーザマーカ Download PDF

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Abstract

【課題】レーザマーカにおいてデータ転送速度を低く抑えながら高速印字及び高分解能を両立させることを可能にする。
【解決手段】レーザマーカのコントローラ部2では処理装置21がメモリ22から読み出した印字データからレーザ制御データ及び線分データを含む展開データを生成してヘッド部1へ転送し、ヘッド部1では受信した展開データに含まれるレーザ制御データに基づいてレーザ発振器11のオン・オフ制御が行われると共に線分データに基づいてレーザ偏向装置12が制御される。展開データに含まれる線分データは複数ビットからなる時系列データであり、連続軌跡の開始点のデータはフルビット数で座標値を表し、連続軌跡の途中における各点のデータはフルビット数より少ないビット数で前回の座標値からの変化を表すように展開データが構成されている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光を用いて樹脂、木、金属等の表面に文字等の印字加工を行うレーザマーカにおいて高速印字及び高分解能を両立させるための制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のレーザマーカは、炭酸ガスレーザ又はYAGレーザから発せられたレーザ光で樹脂、木、金属等の対象物の表面を加熱し、表面を局部的に変色又は変形させることにより文字等の印字加工(マーキング又は単に印字ということもある)を行う。
【0003】
印字すべき文字等に沿って対象物の表面をレーザ光のスポットが移動するようにレーザ光を偏向させる方法として、通常はベクタースキャンと呼ばれる方法が用いられる。これは、ガルバノミラーを用いてレーザ光のX方向及びY方向の偏向を同時に制御することにより、文字又は線画に沿ってレーザ光の照射スポットを移動させる方法である。効率よく短時間で印字を行うように、できるだけ一筆書きとなる軌跡が選択される。
【0004】
レーザマーカはヘッド部とコントローラ部からなり、ヘッド部にはレーザ発振器及びレーザ偏向装置(ガルバノミラー)が内蔵されている。コントローラ部には、制御用のマイクロコンピュータと、印字データやフォントデータを記憶するメモリが備えられている。印字データは印字する文字やマークの種類、大きさ、印字位置、印字方向等の情報を含む。
【0005】
コンソール又は外部コンピュータからコントローラ部に与えられた印字データは一旦メモリに記憶される。コントローラ部のマイクロコンピュータは印字加工を実行する際に印字データを読み出して展開データを生成する。つまり、印字内容に関する印字データとフォントデータからレーザ光がたどるべき軌跡を規定する線分データ及びレーザ制御データからなる展開データを生成する。
【0006】
生成された展開データは、コントローラ部からヘッド部に転送される。ヘッド部では、受信した展開データに含まれる線分データに基づいてガルバノミラーが制御されると共に、レーザ制御データに基づいてレーザのオン・オフ制御が行われる。
【0007】
上記の展開データは、複数ビットからなる時系列データであり、そのうちのレーザ制御データにはレーザのオン又はオフを表す1ビットが割り当てられ、線分データには各時点におけるXY座標を表す複数ビットが割り当てられる。例えば、X座標及びY座標にそれぞれ16ビットを割り当てた場合、各座標位置の分解能は16ビット(65,536ステップ)である。印字領域が100mm平方の場合は、100mm/65536ステップ=1.53μm/ステップとなる。この程度の分解能であれば、高品位の印字が可能になる。この場合、X座標及びY座標について展開データとして17ビット(16+1ビット)が必要になる。
【0008】
一方、上記の展開データをコントローラ部からヘッド部へ転送するときの転送速度が速いほど高速印字が可能になるが、ハードウェア及びソフトウェア上の制限から転送速度には上限がある。高速印字と認められる具体的な数値を決めることは難しいが、現在の技術水準では4000mm/秒の印字速度で印字できれば一応高速印字ということができる。上記の印字品位でこの印字速度を満たすためには、X座標及びY座標について4000mm/1.53μm×17ビット=44Mビット/秒の転送速度がそれぞれ必要である。
【0009】
ハードウェア及びソフトウェア上の制限から上記の転送速度の実現が難しい場合は、展開データに含まれる線分データに割り当てられるビット数を少なくする(分解能を下げる)か、印字速度を下げることによって必要な転送速度を下げることになる。つまり、一定の転送速度に対して印字速度と分解能はトレードオフの関係にある。
【0010】
上記のような印字品質と分解能との関係を考慮した印字制御の従来技術として、特開2001−321970号公報に記載されたものがある。この従来技術では、設定された印字速度が速いほど座標データの間隔を長くするように座標データを生成する。その結果、座標データの総データ量が少なくなり、転送速度の制約があっても、高速印字が可能になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
上記の従来技術では、ガルバノミラーの追従遅れを効果的に利用することにより、印字速度が速いときの座標データ間の軌跡が曲線補間されて印字品質の低下が抑えられる。つまり、印字速度が速い場合はガルバノミラーの追従遅れが生じるので、展開データを構成する線分の接続点(折れ曲がり点)で実際の軌跡は接続点の内側を通る滑らかな曲線となる。これにより、座標データの間隔を長くしても、曲線を印字する場合の印字品質の低下が抑えられる。
【0012】
しかし、上記のような方法は、高速印字におけるガルバノミラーの追従遅れに頼ったいわば不安定な曲線印字品質の改善方法に過ぎない。本発明は、データ転送速度を低く抑えながら高速印字及び高分解能を両立させることが可能なレーザマーカの制御方法と、その制御方法を用いたレーザマーカを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の方法は、レーザ光を用いて対象物の表面に印字加工を行うヘッド部及びコントローラ部からなるレーザマーカにおいて、高速印字及び高分解能を両立させるための制御方法であって、印字内容を設定するための印字データから線分データ及びレーザ制御データを含む時系列の展開データを生成し、該展開データをヘッド部に転送する処理をコントローラ部に実行させ、コントローラ部から転送された展開データに含まれるレーザ制御データに基づいてレーザ発振器のオン・オフ制御を行うと共に線分データに基づいてレーザ偏向装置の制御を行う処理をヘッド部に実行させ、展開データに含まれる線分データは複数ビットからなる時系列データであり、連続軌跡の開始点のデータはフルビット数で座標値を表し、連続軌跡の途中における各点のデータはフルビット数より少ないビット数で前回の座標値からの変化を表すように展開データを構成することを特徴とする。
【0014】
また、本発明によるレーザマーカは、レーザ発振器及びレーザ偏向装置を含むヘッド部と処理装置及びメモリを含むコントローラ部とを備え、コントローラ部では処理装置がメモリから読み出した印字データからレーザ制御データ及び線分データを含む展開データを生成してヘッド部へ転送し、ヘッド部では受信した展開データに含まれるレーザ制御データに基づいてレーザ発振器のオン・オフ制御が行われると共に線分データに基づいてレーザ偏向装置が制御され、展開データに含まれる線分データは複数ビットからなる時系列データであり、連続軌跡の開始点のデータはフルビット数で座標値を表し、連続軌跡の途中における各点のデータはフルビット数より少ないビット数で前回の座標値からの変化を表すように展開データが構成されていることを特徴とする。
【0015】
上記のような制御方法及びそれを用いたレーザマーカによれば、連続軌跡の途中における各点のデータのビット数が、フルビット数でXY座標(絶対座標)を表す場合に比べて少なくて済むので、その分だけ単位時間当たり転送すべきデータ量が少なくなる。すなわち、遅い転送速度で高速印字が可能になる。例えば、従来技術の説明で述べた例において、1.53μm/ステップの分解能(印字品位)及び4000mm/秒の印字速度の場合に必要な44Mbit/秒の転送速度を、ビット数の低減によって下げることができる。これによって、高速印字と高分解能を両立させることが可能となる。
【0016】
好ましい実施形態において、展開データに含まれる線分データのうち、連続軌跡の途中における各点のデータはX座標及びY座標のそれぞれについて2ビットが割り当てられ、前回の座標値からの変化が0,+1,−1の3通りを含む4通りの値をとるように構成されている。この場合、連続軌跡の途中における各点のデータのビット数は17ビットから3ビット(2+1ビット)に減少するので、必要な転送速度は約7.8Mbit/秒(44Mbit/秒×3/17)に低下する。
【0017】
更に好ましい実施形態において、上記の2ビットで表される4通りの値のうちの残り1つとして、当該データを無視して次回のフルビット数の座標値に基づく制御を行うことを指示する情報が割り当てられている。これにより、印字位置を大きく変化させるような場合に容易に対応することができる。つまり、そのような場合は、連続軌跡の途中における各点のデータに割り当てられた2ビットで当該データを無視して次回のフルビット数の座標値に基づく制御をすべきことを指示し、次回のデータは開始点のデータとしてフルビット数で座標値を表すようにすればよい。こうすることにより、別途特別なデータや制御信号を使用しなくても、印字位置を大きく変化させることが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施形態に係るレーザマーカの概略構成図である。レーザマーカはヘッド部1とコントローラ部2を備え、両者がケーブル4で接続されている。また、液晶表示器とタッチパネルを用いたコンソール(表示・操作卓)3がケーブル5によってコントローラ部2に接続されている。ヘッド部1にはレーザ発振器11及びレーザ偏向装置12が内蔵されている。
【0020】
レーザ発振器11は、炭酸ガスレーザ又はYAGレーザを用いたレーザ管である。レーザ偏向装置12は、二次元のガルバノミラー12a及び集光レンズ(fθレンズ)12bからなる。レーザ発振器11から発したレーザ光LBはガルバノミラー12aによってX方向及びY方向に(二次元に)偏向されると共に集光レンズ12bによってワーク(加工対象物)WKの表面に集光される。こうして、ワークWKの表面に所望の文字や記号等を印字することができる。
【0021】
図2は、本発明の実施形態に係るレーザマーカの回路構成を示すブロック図である。ヘッド部1は、レーザ発振器11及びレーザ偏向装置12の他に、ラインレシーバ13、データ復元・タイミング調整部14、D/A変換器15及びガルバノ制御部16を備えている。
【0022】
コントローラ部2は、処理装置(MPU)21、印字データ用メモリ(SRAM)22、フォントデータ用メモリ(ROM)23、展開データ用メモリ(DRAM)24及びラインドライバ25を備えている。処理装置21は、コンソール3から受信した印字データを印字データ用メモリ22に記憶させると共に、印字データ及びフォントデータから展開データを生成して展開データ用メモリ24に記憶させる処理を実行する。
【0023】
印字データ用メモリ22は、バッテリーバックアップによって電源オフ時にも記憶内容を保持することができ、コンソール3から受信した印字内容に関する印字データを記憶する。フォントデータ用メモリ23には印字に使用される各種文字のフォントデータが記憶されている。展開データ用メモリ24には印字データから生成された展開データが一時記憶され、電源オフ時にその記憶内容は消える。展開データは、印字加工のためにレーザ光がたどるべき軌跡を規定する線分データとレーザのオン・オフ制御のためのレーザ制御データを含む複数ビットからなる時系列のデータである。これについては後に詳しく述べる。
【0024】
コンソール3にはメモリカードを着脱可能なスロットとリード・ライト用のインターフェイスが備えられている。コンソール3から入力した印字内容に関する印字データをメモリカードに保存しておき、必要なときに読み出してコントローラ部2に送信することができる。また、パーソナルコンピュータ等で作成した印字データをメモリカードを介してコンソール3からコントローラ部2に転送することができる。
【0025】
また、コントローラ部2にパーソナルコンピュータを接続することも可能である。接続インターフェイスとして、RS232Cシリアルポート、パラレルポート、USBポート等が用いられる。パーソナルコンピュータにインストールした専用ソフトウェアにより、パーソナルコンピュータの画面やフルキーボード、マウス等を用いてコントローラ部2に対する各種設定や印字データの作成等を行うことができる。
【0026】
コンソール3(メモリカードを含む)又はパーソナルコンピュータからコントローラ部2に転送された印字データは、印字データ用メモリ22に一旦格納される。そして、処理装置21が実行する展開処理によって、印字データ用メモリ22から読み出された印字データとフォントデータ用メモリ23から読み出されたフォントデータとに基づいて展開データが生成され、展開データ用メモリ24に一時的に保存される。
【0027】
図3は、コントローラ部2の処理装置21が実行する展開処理の概略を示すフローチャートである。ステップ#101において、処理装置21は印字データ用メモリ22から印字データを読み出す。続くステップ#102において、フォントデータ用メモリ23から読み出したフォントデータを参照し、印字データに含まれる印字文字や記号等を複数の連続加工曲線(直線を含む)に分解する。それぞれの連続加工曲線は、一筆書きのようにレーザ光を連続して出力しながらレーザ光のスポットを移動させる切れ目の無い曲線である。
【0028】
1つの連続加工曲線は、レーザ偏向装置12の二次元ガルバノミラー12aを一定間隔で制御するための複数の座標の集合(線分データに相当する)として表される。つまり、1つの連続加工曲線は、複数の座標(折れ曲り点)で接続された複数の線分で近似される。また、1つの連続加工曲線の終端から次の連続加工曲線の始端への移動(偏向)はレーザ光の出力を停止した状態(ゼロパワー)で行われる。
【0029】
次のステップ#103において、複数の連続加工曲線の並び替えを行う。レーザ光スポットの移動が最も効率的になるように、すなわち、連続加工曲線間のゼロパワー移動を含む全移動距離が最も短くなるように、連続加工曲線の加工処理順序が選択される。続くステップ#104において、1つの連続加工曲線の終端から次の連続加工曲線の始端への移動経路(レーザ出力がゼロの線分)を生成し付加する。
【0030】
例えば、文字「B」は一筆書きのように1つの連続加工曲線で描くことができる。これに対して、文字「A」は一筆書きで描くことができないので、第1の連続加工曲線(直線)「∧」と第2の連続加工曲線(直線)「−」に分解される。この場合、第1の連続加工曲線(直線)「∧」の終端から第2の連続加工曲線(直線)「−」の始端までの移動経路が生成され付加される。この移動経路についても、レーザ偏向装置12の二次元ガルバノミラー12aを一定間隔で制御するための複数の座標点の集合(線分データ)として表される。
【0031】
続くステップ#105において、時系列の線分データ(X座標及びY座標のデータ)及びレーザ制御データ(レーザ出力のオン・オフの区別)を含む展開データが生成される。このようにして、生成された展開データは次のステップ#106で展開データ用メモリ24に一時的に書き込まれ、展開処理が終了する。
【0032】
この後、処理装置21は印字実行命令にしたがって、展開データ用メモリ24から読み出した展開データをラインドライバ25を介してヘッド部1に転送する。図2に示すように、ラインレシーバ13を介して展開データを受信したヘッド部1では、データ復元・タイミング調整部14が展開データに含まれるレーザ制御データに基づいてレーザ発振器11のオン・オフ制御を実行すると共に、線分データから求めたレーザ光の移動量に相当するデータをD/A変換器15に与える。
【0033】
D/A変換器15は、移動量に相当するデータをアナログ電圧に変換しガルバノ制御部16に与える。ガルバノ制御部16は与えられたアナログ電圧にしたがって二次元ガルバノミラー12aを駆動し、これによってレーザ光のビームスポットが所定の位置へ移動する。このようにして、レーザ発振器11から発したレーザ光が二次元ガルバノミラー12aで逐次偏向されてレーザ光のビームスポットがワークWKの表面を移動することにより、ワークWKの表面に所望の文字や記号等が印字される。
【0034】
図4は、本実施形態のレーザマーカにおける展開データの構成例を示す図である。前述のように、展開データは印字加工のためにレーザ光がたどるべき軌跡を規定する線分データとレーザのオン・オフ制御のためのレーザ制御データを含む複数ビットからなる時系列のデータである。図4(a)及び(b)に示す展開データ構成例は、X座標又はY座標に関するデータであり、実際にはこのような展開データがX座標及びY座標のために1組(2つ)必要となる。
【0035】
図4(a)の展開データ構成例では、計17ビットのデータのうちの最下位ビット(bit0)にレーザのオン又はオフを指示するレーザ制御データが割り当てられ、残りの16ビット(bit16〜bit1)に線分データ、すなわち各点におけるX座標又はY座標(絶対座標)が割り当てられている。この展開データ構成は、フルビット数(最長データ)によって絶対座標を指示する場合の構成であり、連続軌跡の開始点又は印字位置が大きく変化する際のデータに使用される。
【0036】
図4(b)の展開データ構成例では、計3ビットのデータのうちの最下位ビット(bit0)にレーザのオン又はオフを指示するレーザ制御データが割り当てられ、残りの2ビット(bit2及び1)に線分データが割り当てられている。この場合の線分データは絶対座標ではなく、前回の座標からの変化を示している。すなわち、bit2及び1が「00」である場合は前回座標から変化がないことを示し、「01」である場合は前回座標+1(前回座標から1だけ増加)を示し、「10」である場合は前回座標−1(前回座標から1だけ減少)を示している。
【0037】
この展開データ構成は、連続軌跡の途中における各点のデータに使用される。フルビット数より少ないビット数で前回の座標値からの変化を表すことによって、単位時間当たり転送すべきデータ量が少なくなる。すなわち、遅い転送速度で高速印字が可能になり、高速印字と高分解能を両立させることができる。
【0038】
また、bit2及び1が「11」である場合は、今回のデータを無視して次回の絶対座標を使用して二次元ガルバノミラー12aを制御すべきことを示している。これにより、印字位置を大きく変化させる場合のように、レーザ光のビームスポットが大きく移動する場合に容易に対応することができる。つまり、別途特別なデータや制御信号を使用しなくても、ビームスポットを大きく移動させることができる。
【0039】
なお、上記の2ビット(bit2及び1)と前回の座標からの変化との関係は一例であって、これと異なる割り当てを採用してもよい。また、前回の座標からの変化(相対移動量)に3ビット以上を割り当てることにより、座標値1だけの移動量ではなく、座標値2以上の移動量を表現することも可能である。
【0040】
上記のように2ビットで線分データとして前回座標から変化を表す場合に、単位時間当たり転送すべきデータ量が最も少なくなる。連続軌跡の開始点のみに図4(a)に示した計17ビットのデータ構成が使用され、それ以外の連続軌跡の途中におけるほとんどの点で図4(b)に示した計3ビットのデータ構成が使用される場合は、すべての点で図4(a)に示した計17ビットのデータ構成が使用される場合に比べて、必要な転送速度が約3/17に低減される。これによって、安価な通信インターフェイスを用いて転送速度を抑えながら、高速印字と高分解能を両立させることが可能となる。また、転送速度を下げることによって耐ノイズ性能を含む信頼性に関しても有利になる。
【0041】
なお、本発明は、上記の実施形態とその具体例及び変形例以外に、種々の形態で実施することが可能である。
【0042】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明のレーザマーカの制御方法及びレーザマーカによれば、レーザ光のビームスポットの軌跡を示す線分データを構成する各点の座標をすべて絶対座標で表すのではなく、連続軌跡の開始点のみ絶対座標で表し、それ以外の連続軌跡の途中におけるほとんどの点の座標については前回の座標からの変化のみを少ないビット数で表すので、単位時間当たり転送すべきデータ量が少なくなる。これにより、データの転送速度を低く抑えながら高速印字と高分解能を両立させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るレーザマーカの概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係るレーザマーカの回路構成を示すブロック図である。
【図3】コントローラ部の処理装置が実行する展開処理の概略を示すフローチャートである。
【図4】本実施形態のレーザマーカにおける展開データの構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 ヘッド部
2 コントローラ部
11 レーザ発振器
12 レーザ偏向装置
21 処理装置
22 印字データ用メモリ
23 フォントデータ用メモリ
24 展開データ用メモリ

Claims (4)

  1. レーザ光を用いて対象物の表面に印字加工を行うヘッド部及びコントローラ部からなるレーザマーカにおいて、高速印字及び高分解能を両立させるための制御方法であって、
    印字内容を設定するための印字データから線分データ及びレーザ制御データを含む時系列の展開データを生成し、該展開データをヘッド部に転送する処理を前記コントローラ部に実行させ、
    前記コントローラ部から転送された展開データに含まれるレーザ制御データに基づいてレーザ発振器のオン・オフ制御を行うと共に線分データに基づいてレーザ偏向装置の制御を行う処理を前記ヘッド部に実行させ、
    前記展開データに含まれる線分データは複数ビットからなる時系列データであり、連続軌跡の開始点のデータはフルビット数で座標値を表し、連続軌跡の途中における各点のデータはフルビット数より少ないビット数で前回の座標値からの変化を表すように前記展開データを構成することを特徴とするレーザマーカの制御方法。
  2. レーザ光を用いて対象物の表面に印字加工を行うレーザマーカであって、
    レーザ発振器及びレーザ偏向装置を含むヘッド部と処理装置及びメモリを含むコントローラ部とを備え、
    前記コントローラ部では前記処理装置が前記メモリから読み出した印字データからレーザ制御データ及び線分データを含む展開データを生成して前記ヘッド部へ転送し、
    前記ヘッド部では受信した展開データに含まれるレーザ制御データに基づいてレーザ発振器のオン・オフ制御が行われると共に線分データに基づいて前記レーザ偏向装置が制御され、
    前記展開データに含まれる線分データは複数ビットからなる時系列データであり、連続軌跡の開始点のデータはフルビット数で座標値を表し、連続軌跡の途中における各点のデータはフルビット数より少ないビット数で前回の座標値からの変化を表すように前記展開データが構成されていることを特徴とするレーザマーカ。
  3. 前記展開データに含まれる線分データのうち、連続軌跡の途中における各点のデータはX座標及びY座標のそれぞれについて2ビットが割り当てられ、前回の座標値からの変化が0,+1,−1の3通りを含む4通りの値をとるように構成されていることを特徴とする
    請求項2記載のレーザマーカ。
  4. 前記2ビットで表される4通りの値のうちの残り1つとして、当該データを無視して次回のフルビット数の座標値に基づく制御を行うことを指示する情報が割り当てられていることを特徴とする
    請求項3記載のレーザマーカ。
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