JP2004215888A - 上着の立体仕上げ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】サイドベンツの上着を皺なく簡単に仕上げることができるようにする。
【解決手段】仕上げ装置は、胴型と、胴型の下方に配置された裾押え手段と、上着の裾を張り出すように緊張させる緊張手段とを備えている。さらに、胴型の下方には中空の柱1bが設置されており、この柱1bの上端開口またはその上方近傍から蒸気が上方に向かって吹き出すとともに、熱風が吹き出すようになっている。柱1bの上端開口の真上には布70が配置されており、この布70によって、蒸気および熱風の一部が横向きに変えられて上着の裾に供給される。
【選択図】 図7
【解決手段】仕上げ装置は、胴型と、胴型の下方に配置された裾押え手段と、上着の裾を張り出すように緊張させる緊張手段とを備えている。さらに、胴型の下方には中空の柱1bが設置されており、この柱1bの上端開口またはその上方近傍から蒸気が上方に向かって吹き出すとともに、熱風が吹き出すようになっている。柱1bの上端開口の真上には布70が配置されており、この布70によって、蒸気および熱風の一部が横向きに変えられて上着の裾に供給される。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上着を立体的に仕上げる装置に関し、特に蒸気,熱風の供給を改良した仕上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2000−157790号公報に開示されているように、クリーニングされた上着を立体仕上げする装置の基本構造は、人体の胴部の上半部に対応した形状を有する胴型と、胴型の胸側の下方に位置する前側受け鏝と、胴型の背側の下方に位置する後側受け鏝と、これら受け鏝に対して進退自在な前側押え鏝および後側押え鏝と、胴型の下方の左右に位置し胴型に対して進退自在な一対の緊張鏝とを備えている。なお、この公報の装置では、前側受け鏝,後側受け鏝が胴型と一体をなしている。
【0003】
上記装置では、胴型に上着を着せた状態で、前側押え鏝を前側受け鏝に向かって移動させて両鏝で上着の前部の裾を押え、後側押え鏝を後側受け鏝に向かって移動させて両鏝で上着の背部の裾を押えた後で、緊張鏝を胴型から離す方向に移動させて上着の裾を緊張させる。この状態で、上着の内側に蒸気を供給して蒸らし、その後で熱風を供給して乾燥させることにより、上着の皺を除去する。なお、公報には開示されていないが、上記胴型の下方には中空の柱が配置されており、この柱の上端開口から蒸気と熱風が真上に向けて吹き出すようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−157790号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報の装置では、蒸気および熱風が柱の開口から上方に吹き出すため、その供給が上着の上半部に片よってしまい、裾の方に充分回らず、裾の蒸らしおよび乾燥が不確実になる欠点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の上着の立体仕上げ装置が、
(イ)人体の胴部の上半部に対応した形状を有する胴型と、
(ロ)上記胴型の下方に配置され、胴型に着せた上着の裾を押える裾押え手段と、
(ハ)上着の裾を外側に張り出すようにして緊張させる緊張手段と、
(ニ)上記胴型の下方に起立状態で配置され上端が開口した中空の柱と、
(ホ)上記柱の上端開口またはその上方近傍から真上に向けて蒸気を供給する蒸気供給手段と、
(ヘ)上記柱の上端開口から真上に向けて熱風を供給する熱風供給手段と、
(ト)柱の上端開口の真上に配置され、上昇する蒸気や熱風の障害となってこれら蒸気や熱風の少なくとも一部を横向きに変える障害手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、障害手段により上記や熱風の少なくとも一部を横向きに変えるので、上着の裾への蒸気,熱風の供給を充分に行え、その蒸らし,乾燥を確実に行うことができる。
【0008】
好ましくは、上記障害手段が、通気性を有する水平な扁平部材からなる。これによれば、蒸気および熱風を真上にも送って上着の上半部を直接蒸らし、乾燥することができ、全体にわたってほぼ均等に蒸らし,乾燥を行うことができる。
【0009】
上記扁平部材を布で構成すれば、扁平部材を安価に形成でき、取り付けも簡単である。
【0010】
上記扁平部材を多数の穴を有する板で構成すれば、耐久性に富む。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態をなす上着の立体仕上げ装置を、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、仕上げ装置は基台1を備えている。この基台1は、床面に設置されたボックス1aと、このボックスに起立状態で固定された円筒形状をなす中空の柱1bと、この柱1bの上端に固定された起立状態の細長いフレーム1cとを有している。基台1の上方にはエアシリンダからなる昇降シリンダ2によって昇降される胴型3が配置されている。この昇降シリンダ2は基端がボックス1aの底壁に固定されており、上記柱1bおよびフレーム1cを通って垂直に延び、その上端に胴型3が取り付けられている。この胴型3は、例えば人体の胴部の上半部に対応する形状を有して中空をなし、多数の穴が形成されるともに、下端および左右部が開放されている。
【0012】
胴型3の左右には肩鏝4が開閉可能に設けられている。肩鏝4は、初期状態で胴型3の内部に収容されており、エアシリンダを含む肩開閉手段(図示しない)により、仕上げるべき上着の肩幅に応じて開き量(胴型3からの突出量)を調節されるようになっている。
【0013】
図2に示すように、上記基台1のフレーム1cの前側には、ブラケット5aを介して前側受け鏝5が固定されている。この前側受け鏝5は、上記胴型3の胸側の下方に配置されている。上記フレーム1cの後側には、ブラケット6aを介して後側受け鏝6が固定されている。この後側受け鏝6は、上記胴型3の背側の下方に配置されている。これら受け鏝5,6は横断面が円弧形状に湾曲しておりほぼ垂直をなしている。
【0014】
上記前側受け鏝5の前方には、前側押え鏝7が配置されている。この前側押え鏝7は、前側開閉手段8により、前側受け鏝5に当たって押圧された閉じ位置と、前側受け鏝5から離れた開き位置との間で移動可能となっている。前側開閉手段8は、アーム9と、エアシリンダからなる開閉シリンダ10とを含んでいる。アーム9の下端は、上記基台1の柱1bの下部前面にブラケット9aを介して水平軸を中心に回動可能に連結されており、このアーム9の上端に前側押え鏝7が固定されている。開閉シリンダ10の基端は基台1の柱1bの上部前面に回動可能に連結されており、そのロッド先端は、上記アーム9の下端近傍に回動可能に連結されている。この開閉シリンダ10の伸縮動作で上記アーム9が回動することにより、前側押え鏝7が開閉するようになっている。
【0015】
同様に、上記後側受け鏝6の後方には、後側押え鏝11が配置されている。この後側押え鏝11は、後側開閉手段12により、後側受け鏝6に当たって押圧された閉じ位置と、後側受け鏝6から離れた開き位置との間で移動可能となっている。後側開閉手段12は、アーム13と、エアシリンダからなる開閉シリンダ14とを含んでいる。アーム13の下端は、上記基台1の柱1bの下部後面にブラケット13aを介して水平軸を中心として回動可能に連結されており、このアーム13の上端に後側押え鏝11が固定されている。開閉シリンダ14の基端は基台1の柱1bの上部後面に回動可能に連結されており、そのロッド先端は、上記アーム13の下端近傍に回動可能に連結されている。この開閉シリンダ14の伸縮動作で上記アーム13が回動することにより、後側押え鏝11が開閉するようになっている。
【0016】
図3に最も良く示されているように、上記基台1のフレーム1cの左右の後寄りには、一対のベンツ押え機構20が配置されている。このベンツ押え機構20は、ベース21と、ベンツ受け鏝22と、ベンツ押え鏝23と、ベンツ用開閉手段24とを含む。ベンツ受け鏝22は、ベース21に固定されている。ベンツ押え鏝23は、ベンツ受け鏝22の外側に配置され、ベンツ用開閉手段24により、ベンツ受け鏝22に当たって押圧された閉じ位置と、ベンツ受け鏝22から離れた開き位置との間で移動可能となっている。ベンツ用開閉手段24は、アーム25と、エアシリンダからなる開閉シリンダ26とを含んでいる。アーム25の一端は上記ベース21に垂直軸を中心として回動可能に連結されており、このアーム25の他端にベンツ押え鏝23が固定されている。開閉シリンダ26の基端はベース21に回動可能に連結されており、そのロッド先端は、上記アーム25に回動可能に連結されている。この開閉シリンダ26の伸縮動作で上記アーム25が回動することにより、ベンツ押え鏝23が開閉するようになっている。
【0017】
上記ベンツ押え機構20は、ベンツ用移動手段30により左右に移動し、基台1および胴型3に対して近づいたり離れたりするようになっている。このベンツ用移動手段30は、平行リンク機構31とエアシリンダからなる移動シリンダ36からなる。平行リンク機構31は、上記ベンツ押え機構20のベース21と、基台1の柱1bの下部の左右側面に固定されたブラケット32と、これらベース21,ブラケット32に回動可能に連結された長リンク34,35とからなる。上記移動シリンダ36は、基端が柱1bまたはブラケット32に回動可能に連結され、ロッド先端が一方の長リンク34に回動可能に連結されている。この移動シリンダ36の伸縮動作で長リンク34が回動し、これに伴い上記ベンツ押え機構20がベンツ受け鏝22,ベンツ押え鏝23の起立状態を維持しながら、移動するようになっている。
【0018】
上記一対のベンツ受け鏝22の前方、すなわち胴型3の下方においてその左右の前寄りには、補助受け鏝40が配置されている。この補助受け鏝40は、上記ベンツ押え機構20のための移動手段と同様の構成をなす補助移動手段(図示せず)により左右に移動し、基台1および胴型3に対して近づいたり離れたりするようになっている。
なお、前側受け鏝5,前側押え鏝7は裾押え手段として提供され、後側受け鏝6,後側押え鏝11も裾押え手段として提供され、押え機構20は裾押え手段と緊張手段として提供され、補助鏝40は緊張手段として提供される。
【0019】
さらに仕上げ装置は、図1,図7,図8に示すように、蒸気供給手段50と熱風供給手段60とを備えている。蒸気供給手段50は、基台1bのボックス1aに設けられた蒸気発生器51と、一端がこの蒸気発生器51に接続され他端がドレン処理手段に接続された流通管52とを有している。流通管52は、柱1内を通る垂直往路部51aおよび垂直復路部52bと、これら往路部51bと復路部52bとの間に設けられ柱1の上端開口の上方かつ近傍に配置された螺旋部52cとを有している。螺旋部52cには多数の小さな孔が形成されている。蒸気発生器51からの高温蒸気は、垂直往路部51a内を上昇して螺旋部52cの多数の孔から吹き出し、残りの蒸気が復路部52bを通ってドレン処理手段に至るようになっている。
【0020】
上記熱風供給手段60は、ボックス1aに設けられたファン61と、柱1内に配置されたヒータ62とを有している。このヒータ62は、一端が上述した蒸気発生器51に接続され他端がドレン処理手段に接続された流通管により構成されている。この流通管62は、4本の垂直管部62aと、これら垂直管部62aを上下端で連ねるU字管部62bとからなる。蒸気発生器51からの高温蒸気は、4本の垂直管部62aを順に通過してドレン処理手段に至るようになっている。垂直管部62aの外周には短いピッチで、螺旋状をなすフィン(図示しない)が取り付けられている。上記ファン61によりボックス1aの小部屋に入った空気は、柱1b内を上昇する過程で垂直管部62aを通る高温蒸気と熱交換し、熱風となって柱1bの上端開口から上方に向かって吹き出すようになっている。
【0021】
上記基台1の上部フレーム1cの中間部には、通気性を有する布70(障害手段,扁平部材)がほぼ水平に張られている。この布70は四角形をなしており、その4隅が紐等によってフレーム1cの4つの小柱1xに取り付けられている。布70の中央には昇降シリンダ2を通すための穴70aが形成されている。布70は柱1bの上端開口の真上に位置するとともに、前述した受け鏝5,6,22,補助鏝40の中間高さ(裾押え手段および緊張手段に対応する高さ)に位置している。
【0022】
上記構成をなす装置の作用について説明する。図3に示すように、装置の初期状態では、すべての押え鏝7,11,23は、対応する受け鏝5,6,22から離れた開き位置にある。また、肩鏝4は胴型3の左右開口に収容された閉じ位置にある。
【0023】
最初に、サイドベンツタイプのスーツやブレザー等の上着を仕上げる場合について説明する。上記初期状態で上着を胴型3に着せ、この上着の裾により、すべての受け鏝5,6,22および補助鏝40を覆うようにする。
【0024】
次に、肩開閉手段により肩鏝4の開き量を上着の肩幅に合わせて調節する。また、昇降シリンダ2により上着の丈に合わせて胴型3の高さを調節する。これにより、上着の裾が受け鏝5,6,22および補助鏝40に対応する高さにする。また、移動手段30の開閉シリンダ36を動作させて、ベンツ受け鏝22を上着の左右のサイドベンツ部に対応する位置に調節する。
【0025】
上記調節後に押え工程を行う。詳述すると、図4(A)に示すように、ベンツ用開閉手段20の開閉シリンダ26を収縮動作させてアーム25を回動させ、ベンツ押え鏝23をベンツ受け鏝22に押し付ける。これにより、上着の裾のサイドベンツ部(より正確にはサイドベンツの両側近傍部)がベンツ押え鏝23とベンツ受け鏝22とで挟まれる。また、図4(B)に示すように、前側開閉手段8の開閉シリンダ10を収縮動作させてアーム9を回動させ、前側押え鏝7を前側受け鏝5に押し付ける。これにより、上着の前部の裾が前側押え鏝7と前側受け鏝5とで挟まれる。同様に、後側開閉手段12の開閉シリンダ14を収縮動作させてアーム13を回動させ、後側押え鏝11を後側受け鏝6に押し付ける。これにより、上着の背部の裾が後側押え鏝11と後側受け鏝6とで挟まれる。なお、押え鏝7,11,23の閉じ動作の順序は上記説明の順序に制約されないし、同時でもよい。
【0026】
次に、図4(C)に示すように、左右のベンツ用移動手段30の移動シリンダ36を伸張動作させて平行リンク機構31の長リンク34,35を回動させ、左右の押え機構20全体を基台1および胴型3から離間する方向に移動させる。同様に、補助移動手段を動作させて左右の補助鏝40を基台1および胴型3から離間する方向に移動させる。その結果、上着の裾は緊張状態となる。特に上着のサイドベンツ部を押えられながら移動することにより、後側の鏝6,11で押えられた上着の背部中央部とサイドベンツ部との間の弛みをなくして緊張状態にすることができる。また、補助鏝40の移動により、前側の鏝5,7で押えられた上着の前部中央部とサイドベンツ部との間の部位も良好な緊張状態にすることができる。
なお、図では誇張して示しているが、押え機構20の移動量は2〜3cm程度であり、補助鏝40の移動量は5〜6cm程度である。
【0027】
次に、蒸気発生器51からの高温蒸気を、流通管52の螺旋部52cから吹き出させる。その後で、高温蒸気の吹き出し状態を維持したまま、ファン61を駆動させて柱1bの上端開口から熱風を吹き出す。これにより、上着の内側に蒸気を供給して上着を蒸らす。次に、高温蒸気の吹き出しを停止し、熱風だけを柱1bの上端開口から吹き出すことにより、上着を乾燥させ、仕上げを完了する。なお、胴型3は蒸気および熱風を下端および左右開口から取り込み、多数の穴から上着に供給する。上記のように上着の裾は全周にわたって良好な緊張状態にあるため、皺を確実になくすことができる。
【0028】
フレーム1cに設けた布70は、上述した熱風とともに吹き上げられる蒸気および乾燥状態の熱風の上昇を遮る役割を担う。蒸気および熱風の一部は布70より横に向きを変え、上着の裾に向かい、残部は布70を通過してそのまま上昇し、フレーム1cを通過して上着の上半部に供給される。その結果、上着の裾の蒸らしや乾燥を確実に行うことができるとともに、全体にわたってバランス良く蒸気,熱風の供給を行うことができる。
【0029】
上記のようにして仕上げが完了した後、押え鏝7,11,22を開き、押圧機構20および補助鏝40を基台1および胴型3に近づけ、肩鏝4を閉じ、上着を胴型3から外す。
【0030】
センターベンツタイプの上着を仕上げる場合には、上着を胴型2に着せた後で、図5(A)に示すように前側押え鏝7と後側押え鏝11を閉じ位置にする。センターベンツ部は後側押え鏝11と後側受け鏝7とで挟まれる。サイドベンツタイプの場合と異なり、ベンツ押え鏝23は閉じられない。
【0031】
次に、図5(B)に示すように、ベンツ押え鏝23を開き位置に維持したまま、押え機構20および補助鏝40を胴型3から離すように移動させて上着の裾を緊張状態にする。その後、蒸気供給と熱風供給を行う。なお、ノーベンツタイプの上着を仕上げる場合にも同じ工程で行う。
【0032】
ジャンパー等の上着を仕上げる場合には、上着を胴型2に着せた後で、図6(A)に示すように前側押え鏝7を閉じ位置にする。サイドベンツタイプの場合と異なり、後側押え鏝11およびベンツ押え鏝23は閉じられない。
【0033】
次に、図6(B)に示すように、後側押え鏝11およびベンツ押え鏝23を開き位置にしたまま、押え機構20および補助鏝40を胴型3から離す方向に移動させて上着の裾を緊張状態にする。その後、蒸気供給と熱風供給を行う。
【0034】
本発明は上記実施形態に制約されず、種々の態様が可能である。例えば、胴型の昇降機能を必要としない場合には、胴型と前側受け鏝および後側受け鏝を一体にしてもよい。本明細書で用いた「鏝」は、材料や形状を特定するものではない。
上記障害手段としての通気性を有する扁平部材は、布の代わりにパンチングメタル等の多数の穴を有する板であってもよい。
また、障害手段は通気性を有さない水平な板やシート(扁平部材)により構成してもよい。この場合には蒸気や熱風は障害手段を回りこんで上着の裾に供給されるとともに上半部に供給されることになる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、上着の裾にも確実に蒸気,熱風を供給できるので、裾を確実に仕上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態をなす上着の立体仕上げ装置の背面図である。
【図2】同装置の側面図である。
【図3】同装置の初期状態を示す平面図である。
【図4】(A)〜(C)は、同装置でサイドベンツタイプの上着を仕上げる際の工程を順を追って説明する平面図である。
【図5】(A),(B)は、同装置でセンターベンツタイプの上着を仕上げる際の工程を順を追って説明する平面図である。
【図6】(A),(B)は、同装置でジャンパー等の上着を仕上げる際の工程を順を追って説明する平面図である。
【図7】基台上部における蒸気および熱風の流れを示す正面図である。
【図8】(A)は図7におけるA−A線に沿う断面図であり、(B)は、図7におけるB−B線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1b 柱
2 胴型
5,7 押え手段
7,11 押え手段
20 ベンツ押え機構(押え手段,緊張手段)
40 補助鏝(緊張手段)
50 蒸気供給手段
60 熱風供給手段
70 布(扁平部材,障害手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、上着を立体的に仕上げる装置に関し、特に蒸気,熱風の供給を改良した仕上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開2000−157790号公報に開示されているように、クリーニングされた上着を立体仕上げする装置の基本構造は、人体の胴部の上半部に対応した形状を有する胴型と、胴型の胸側の下方に位置する前側受け鏝と、胴型の背側の下方に位置する後側受け鏝と、これら受け鏝に対して進退自在な前側押え鏝および後側押え鏝と、胴型の下方の左右に位置し胴型に対して進退自在な一対の緊張鏝とを備えている。なお、この公報の装置では、前側受け鏝,後側受け鏝が胴型と一体をなしている。
【0003】
上記装置では、胴型に上着を着せた状態で、前側押え鏝を前側受け鏝に向かって移動させて両鏝で上着の前部の裾を押え、後側押え鏝を後側受け鏝に向かって移動させて両鏝で上着の背部の裾を押えた後で、緊張鏝を胴型から離す方向に移動させて上着の裾を緊張させる。この状態で、上着の内側に蒸気を供給して蒸らし、その後で熱風を供給して乾燥させることにより、上着の皺を除去する。なお、公報には開示されていないが、上記胴型の下方には中空の柱が配置されており、この柱の上端開口から蒸気と熱風が真上に向けて吹き出すようになっている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−157790号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報の装置では、蒸気および熱風が柱の開口から上方に吹き出すため、その供給が上着の上半部に片よってしまい、裾の方に充分回らず、裾の蒸らしおよび乾燥が不確実になる欠点があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の上着の立体仕上げ装置が、
(イ)人体の胴部の上半部に対応した形状を有する胴型と、
(ロ)上記胴型の下方に配置され、胴型に着せた上着の裾を押える裾押え手段と、
(ハ)上着の裾を外側に張り出すようにして緊張させる緊張手段と、
(ニ)上記胴型の下方に起立状態で配置され上端が開口した中空の柱と、
(ホ)上記柱の上端開口またはその上方近傍から真上に向けて蒸気を供給する蒸気供給手段と、
(ヘ)上記柱の上端開口から真上に向けて熱風を供給する熱風供給手段と、
(ト)柱の上端開口の真上に配置され、上昇する蒸気や熱風の障害となってこれら蒸気や熱風の少なくとも一部を横向きに変える障害手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0007】
上記構成によれば、障害手段により上記や熱風の少なくとも一部を横向きに変えるので、上着の裾への蒸気,熱風の供給を充分に行え、その蒸らし,乾燥を確実に行うことができる。
【0008】
好ましくは、上記障害手段が、通気性を有する水平な扁平部材からなる。これによれば、蒸気および熱風を真上にも送って上着の上半部を直接蒸らし、乾燥することができ、全体にわたってほぼ均等に蒸らし,乾燥を行うことができる。
【0009】
上記扁平部材を布で構成すれば、扁平部材を安価に形成でき、取り付けも簡単である。
【0010】
上記扁平部材を多数の穴を有する板で構成すれば、耐久性に富む。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態をなす上着の立体仕上げ装置を、図面を参照しながら説明する。図1に示すように、仕上げ装置は基台1を備えている。この基台1は、床面に設置されたボックス1aと、このボックスに起立状態で固定された円筒形状をなす中空の柱1bと、この柱1bの上端に固定された起立状態の細長いフレーム1cとを有している。基台1の上方にはエアシリンダからなる昇降シリンダ2によって昇降される胴型3が配置されている。この昇降シリンダ2は基端がボックス1aの底壁に固定されており、上記柱1bおよびフレーム1cを通って垂直に延び、その上端に胴型3が取り付けられている。この胴型3は、例えば人体の胴部の上半部に対応する形状を有して中空をなし、多数の穴が形成されるともに、下端および左右部が開放されている。
【0012】
胴型3の左右には肩鏝4が開閉可能に設けられている。肩鏝4は、初期状態で胴型3の内部に収容されており、エアシリンダを含む肩開閉手段(図示しない)により、仕上げるべき上着の肩幅に応じて開き量(胴型3からの突出量)を調節されるようになっている。
【0013】
図2に示すように、上記基台1のフレーム1cの前側には、ブラケット5aを介して前側受け鏝5が固定されている。この前側受け鏝5は、上記胴型3の胸側の下方に配置されている。上記フレーム1cの後側には、ブラケット6aを介して後側受け鏝6が固定されている。この後側受け鏝6は、上記胴型3の背側の下方に配置されている。これら受け鏝5,6は横断面が円弧形状に湾曲しておりほぼ垂直をなしている。
【0014】
上記前側受け鏝5の前方には、前側押え鏝7が配置されている。この前側押え鏝7は、前側開閉手段8により、前側受け鏝5に当たって押圧された閉じ位置と、前側受け鏝5から離れた開き位置との間で移動可能となっている。前側開閉手段8は、アーム9と、エアシリンダからなる開閉シリンダ10とを含んでいる。アーム9の下端は、上記基台1の柱1bの下部前面にブラケット9aを介して水平軸を中心に回動可能に連結されており、このアーム9の上端に前側押え鏝7が固定されている。開閉シリンダ10の基端は基台1の柱1bの上部前面に回動可能に連結されており、そのロッド先端は、上記アーム9の下端近傍に回動可能に連結されている。この開閉シリンダ10の伸縮動作で上記アーム9が回動することにより、前側押え鏝7が開閉するようになっている。
【0015】
同様に、上記後側受け鏝6の後方には、後側押え鏝11が配置されている。この後側押え鏝11は、後側開閉手段12により、後側受け鏝6に当たって押圧された閉じ位置と、後側受け鏝6から離れた開き位置との間で移動可能となっている。後側開閉手段12は、アーム13と、エアシリンダからなる開閉シリンダ14とを含んでいる。アーム13の下端は、上記基台1の柱1bの下部後面にブラケット13aを介して水平軸を中心として回動可能に連結されており、このアーム13の上端に後側押え鏝11が固定されている。開閉シリンダ14の基端は基台1の柱1bの上部後面に回動可能に連結されており、そのロッド先端は、上記アーム13の下端近傍に回動可能に連結されている。この開閉シリンダ14の伸縮動作で上記アーム13が回動することにより、後側押え鏝11が開閉するようになっている。
【0016】
図3に最も良く示されているように、上記基台1のフレーム1cの左右の後寄りには、一対のベンツ押え機構20が配置されている。このベンツ押え機構20は、ベース21と、ベンツ受け鏝22と、ベンツ押え鏝23と、ベンツ用開閉手段24とを含む。ベンツ受け鏝22は、ベース21に固定されている。ベンツ押え鏝23は、ベンツ受け鏝22の外側に配置され、ベンツ用開閉手段24により、ベンツ受け鏝22に当たって押圧された閉じ位置と、ベンツ受け鏝22から離れた開き位置との間で移動可能となっている。ベンツ用開閉手段24は、アーム25と、エアシリンダからなる開閉シリンダ26とを含んでいる。アーム25の一端は上記ベース21に垂直軸を中心として回動可能に連結されており、このアーム25の他端にベンツ押え鏝23が固定されている。開閉シリンダ26の基端はベース21に回動可能に連結されており、そのロッド先端は、上記アーム25に回動可能に連結されている。この開閉シリンダ26の伸縮動作で上記アーム25が回動することにより、ベンツ押え鏝23が開閉するようになっている。
【0017】
上記ベンツ押え機構20は、ベンツ用移動手段30により左右に移動し、基台1および胴型3に対して近づいたり離れたりするようになっている。このベンツ用移動手段30は、平行リンク機構31とエアシリンダからなる移動シリンダ36からなる。平行リンク機構31は、上記ベンツ押え機構20のベース21と、基台1の柱1bの下部の左右側面に固定されたブラケット32と、これらベース21,ブラケット32に回動可能に連結された長リンク34,35とからなる。上記移動シリンダ36は、基端が柱1bまたはブラケット32に回動可能に連結され、ロッド先端が一方の長リンク34に回動可能に連結されている。この移動シリンダ36の伸縮動作で長リンク34が回動し、これに伴い上記ベンツ押え機構20がベンツ受け鏝22,ベンツ押え鏝23の起立状態を維持しながら、移動するようになっている。
【0018】
上記一対のベンツ受け鏝22の前方、すなわち胴型3の下方においてその左右の前寄りには、補助受け鏝40が配置されている。この補助受け鏝40は、上記ベンツ押え機構20のための移動手段と同様の構成をなす補助移動手段(図示せず)により左右に移動し、基台1および胴型3に対して近づいたり離れたりするようになっている。
なお、前側受け鏝5,前側押え鏝7は裾押え手段として提供され、後側受け鏝6,後側押え鏝11も裾押え手段として提供され、押え機構20は裾押え手段と緊張手段として提供され、補助鏝40は緊張手段として提供される。
【0019】
さらに仕上げ装置は、図1,図7,図8に示すように、蒸気供給手段50と熱風供給手段60とを備えている。蒸気供給手段50は、基台1bのボックス1aに設けられた蒸気発生器51と、一端がこの蒸気発生器51に接続され他端がドレン処理手段に接続された流通管52とを有している。流通管52は、柱1内を通る垂直往路部51aおよび垂直復路部52bと、これら往路部51bと復路部52bとの間に設けられ柱1の上端開口の上方かつ近傍に配置された螺旋部52cとを有している。螺旋部52cには多数の小さな孔が形成されている。蒸気発生器51からの高温蒸気は、垂直往路部51a内を上昇して螺旋部52cの多数の孔から吹き出し、残りの蒸気が復路部52bを通ってドレン処理手段に至るようになっている。
【0020】
上記熱風供給手段60は、ボックス1aに設けられたファン61と、柱1内に配置されたヒータ62とを有している。このヒータ62は、一端が上述した蒸気発生器51に接続され他端がドレン処理手段に接続された流通管により構成されている。この流通管62は、4本の垂直管部62aと、これら垂直管部62aを上下端で連ねるU字管部62bとからなる。蒸気発生器51からの高温蒸気は、4本の垂直管部62aを順に通過してドレン処理手段に至るようになっている。垂直管部62aの外周には短いピッチで、螺旋状をなすフィン(図示しない)が取り付けられている。上記ファン61によりボックス1aの小部屋に入った空気は、柱1b内を上昇する過程で垂直管部62aを通る高温蒸気と熱交換し、熱風となって柱1bの上端開口から上方に向かって吹き出すようになっている。
【0021】
上記基台1の上部フレーム1cの中間部には、通気性を有する布70(障害手段,扁平部材)がほぼ水平に張られている。この布70は四角形をなしており、その4隅が紐等によってフレーム1cの4つの小柱1xに取り付けられている。布70の中央には昇降シリンダ2を通すための穴70aが形成されている。布70は柱1bの上端開口の真上に位置するとともに、前述した受け鏝5,6,22,補助鏝40の中間高さ(裾押え手段および緊張手段に対応する高さ)に位置している。
【0022】
上記構成をなす装置の作用について説明する。図3に示すように、装置の初期状態では、すべての押え鏝7,11,23は、対応する受け鏝5,6,22から離れた開き位置にある。また、肩鏝4は胴型3の左右開口に収容された閉じ位置にある。
【0023】
最初に、サイドベンツタイプのスーツやブレザー等の上着を仕上げる場合について説明する。上記初期状態で上着を胴型3に着せ、この上着の裾により、すべての受け鏝5,6,22および補助鏝40を覆うようにする。
【0024】
次に、肩開閉手段により肩鏝4の開き量を上着の肩幅に合わせて調節する。また、昇降シリンダ2により上着の丈に合わせて胴型3の高さを調節する。これにより、上着の裾が受け鏝5,6,22および補助鏝40に対応する高さにする。また、移動手段30の開閉シリンダ36を動作させて、ベンツ受け鏝22を上着の左右のサイドベンツ部に対応する位置に調節する。
【0025】
上記調節後に押え工程を行う。詳述すると、図4(A)に示すように、ベンツ用開閉手段20の開閉シリンダ26を収縮動作させてアーム25を回動させ、ベンツ押え鏝23をベンツ受け鏝22に押し付ける。これにより、上着の裾のサイドベンツ部(より正確にはサイドベンツの両側近傍部)がベンツ押え鏝23とベンツ受け鏝22とで挟まれる。また、図4(B)に示すように、前側開閉手段8の開閉シリンダ10を収縮動作させてアーム9を回動させ、前側押え鏝7を前側受け鏝5に押し付ける。これにより、上着の前部の裾が前側押え鏝7と前側受け鏝5とで挟まれる。同様に、後側開閉手段12の開閉シリンダ14を収縮動作させてアーム13を回動させ、後側押え鏝11を後側受け鏝6に押し付ける。これにより、上着の背部の裾が後側押え鏝11と後側受け鏝6とで挟まれる。なお、押え鏝7,11,23の閉じ動作の順序は上記説明の順序に制約されないし、同時でもよい。
【0026】
次に、図4(C)に示すように、左右のベンツ用移動手段30の移動シリンダ36を伸張動作させて平行リンク機構31の長リンク34,35を回動させ、左右の押え機構20全体を基台1および胴型3から離間する方向に移動させる。同様に、補助移動手段を動作させて左右の補助鏝40を基台1および胴型3から離間する方向に移動させる。その結果、上着の裾は緊張状態となる。特に上着のサイドベンツ部を押えられながら移動することにより、後側の鏝6,11で押えられた上着の背部中央部とサイドベンツ部との間の弛みをなくして緊張状態にすることができる。また、補助鏝40の移動により、前側の鏝5,7で押えられた上着の前部中央部とサイドベンツ部との間の部位も良好な緊張状態にすることができる。
なお、図では誇張して示しているが、押え機構20の移動量は2〜3cm程度であり、補助鏝40の移動量は5〜6cm程度である。
【0027】
次に、蒸気発生器51からの高温蒸気を、流通管52の螺旋部52cから吹き出させる。その後で、高温蒸気の吹き出し状態を維持したまま、ファン61を駆動させて柱1bの上端開口から熱風を吹き出す。これにより、上着の内側に蒸気を供給して上着を蒸らす。次に、高温蒸気の吹き出しを停止し、熱風だけを柱1bの上端開口から吹き出すことにより、上着を乾燥させ、仕上げを完了する。なお、胴型3は蒸気および熱風を下端および左右開口から取り込み、多数の穴から上着に供給する。上記のように上着の裾は全周にわたって良好な緊張状態にあるため、皺を確実になくすことができる。
【0028】
フレーム1cに設けた布70は、上述した熱風とともに吹き上げられる蒸気および乾燥状態の熱風の上昇を遮る役割を担う。蒸気および熱風の一部は布70より横に向きを変え、上着の裾に向かい、残部は布70を通過してそのまま上昇し、フレーム1cを通過して上着の上半部に供給される。その結果、上着の裾の蒸らしや乾燥を確実に行うことができるとともに、全体にわたってバランス良く蒸気,熱風の供給を行うことができる。
【0029】
上記のようにして仕上げが完了した後、押え鏝7,11,22を開き、押圧機構20および補助鏝40を基台1および胴型3に近づけ、肩鏝4を閉じ、上着を胴型3から外す。
【0030】
センターベンツタイプの上着を仕上げる場合には、上着を胴型2に着せた後で、図5(A)に示すように前側押え鏝7と後側押え鏝11を閉じ位置にする。センターベンツ部は後側押え鏝11と後側受け鏝7とで挟まれる。サイドベンツタイプの場合と異なり、ベンツ押え鏝23は閉じられない。
【0031】
次に、図5(B)に示すように、ベンツ押え鏝23を開き位置に維持したまま、押え機構20および補助鏝40を胴型3から離すように移動させて上着の裾を緊張状態にする。その後、蒸気供給と熱風供給を行う。なお、ノーベンツタイプの上着を仕上げる場合にも同じ工程で行う。
【0032】
ジャンパー等の上着を仕上げる場合には、上着を胴型2に着せた後で、図6(A)に示すように前側押え鏝7を閉じ位置にする。サイドベンツタイプの場合と異なり、後側押え鏝11およびベンツ押え鏝23は閉じられない。
【0033】
次に、図6(B)に示すように、後側押え鏝11およびベンツ押え鏝23を開き位置にしたまま、押え機構20および補助鏝40を胴型3から離す方向に移動させて上着の裾を緊張状態にする。その後、蒸気供給と熱風供給を行う。
【0034】
本発明は上記実施形態に制約されず、種々の態様が可能である。例えば、胴型の昇降機能を必要としない場合には、胴型と前側受け鏝および後側受け鏝を一体にしてもよい。本明細書で用いた「鏝」は、材料や形状を特定するものではない。
上記障害手段としての通気性を有する扁平部材は、布の代わりにパンチングメタル等の多数の穴を有する板であってもよい。
また、障害手段は通気性を有さない水平な板やシート(扁平部材)により構成してもよい。この場合には蒸気や熱風は障害手段を回りこんで上着の裾に供給されるとともに上半部に供給されることになる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、上着の裾にも確実に蒸気,熱風を供給できるので、裾を確実に仕上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態をなす上着の立体仕上げ装置の背面図である。
【図2】同装置の側面図である。
【図3】同装置の初期状態を示す平面図である。
【図4】(A)〜(C)は、同装置でサイドベンツタイプの上着を仕上げる際の工程を順を追って説明する平面図である。
【図5】(A),(B)は、同装置でセンターベンツタイプの上着を仕上げる際の工程を順を追って説明する平面図である。
【図6】(A),(B)は、同装置でジャンパー等の上着を仕上げる際の工程を順を追って説明する平面図である。
【図7】基台上部における蒸気および熱風の流れを示す正面図である。
【図8】(A)は図7におけるA−A線に沿う断面図であり、(B)は、図7におけるB−B線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1b 柱
2 胴型
5,7 押え手段
7,11 押え手段
20 ベンツ押え機構(押え手段,緊張手段)
40 補助鏝(緊張手段)
50 蒸気供給手段
60 熱風供給手段
70 布(扁平部材,障害手段)
Claims (4)
- (イ)人体の胴部の上半部に対応した形状を有する胴型と、
(ロ)上記胴型の下方に配置され、胴型に着せた上着の裾を押える裾押え手段と、
(ハ)上着の裾を外側に張り出すようにして緊張させる緊張手段と、
(ニ)上記胴型の下方に起立状態で配置され上端が開口した中空の柱と、
(ホ)上記柱の上端開口またはその上方近傍から真上に向けて蒸気を供給する蒸気供給手段と、
(ヘ)上記柱の上端開口から真上に向けて熱風を供給する熱風供給手段と、
(ト)柱の上端開口の真上に配置され、上昇する蒸気や熱風の障害となってこれら蒸気や熱風の少なくとも一部を横向きに変える障害手段と、
を備えたことを特徴とする上着の立体仕上げ装置。 - 上記障害手段が、通気性を有する水平な扁平部材からなることを特徴とする請求項1に記載の上着の立体仕上げ装置。
- 上記扁平部材が布からなることを特徴とする請求項2に記載の上着の立体仕上げ装置。
- 上記扁平部材が多数の穴を有する板からなることを特徴とする請求項2に記載の上着の立体仕上げ装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003006913A JP2004215888A (ja) | 2003-01-15 | 2003-01-15 | 上着の立体仕上げ装置 |
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JP2003006913A JP2004215888A (ja) | 2003-01-15 | 2003-01-15 | 上着の立体仕上げ装置 |
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ID=32897157
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JP2003006913A Pending JP2004215888A (ja) | 2003-01-15 | 2003-01-15 | 上着の立体仕上げ装置 |
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JP (1) | JP2004215888A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009165723A (ja) * | 2008-01-18 | 2009-07-30 | Sankosha Engineering:Kk | 衣服の立体仕上げ装置用のカバー |
JP2012016419A (ja) * | 2010-07-07 | 2012-01-26 | Sankosha Engineering:Kk | 衣服仕上げ機及びこれに使用するボディカバー |
-
2003
- 2003-01-15 JP JP2003006913A patent/JP2004215888A/ja active Pending
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A02 | Decision of refusal |
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