JP2004211774A - ハンドルコラム用軸受装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハウジングのシャフト挿入孔内にころ軸受を容易かつ安価に組み込めるようにする。
【解決手段】ステアリングコラム2のシャフト挿入孔の内周面とこのシャフト挿入孔に挿入されたステアリングシャフト3の外周面との間にころ軸受4を圧入し、ころ軸受を外輪7、複数のころ8および前記ころを保持する保持器9を含む汎用のころ軸受で構成するとともに、内周面側に弾性体10を設けた円筒体11を前記ころ軸受の内輪として前記ころと前記ステアリングシャフトとの間に半径方向に弾性圧縮状態で介装して当該ころ軸受に半径方向の弾性予圧を付与している構造。
【選択図】図2
【解決手段】ステアリングコラム2のシャフト挿入孔の内周面とこのシャフト挿入孔に挿入されたステアリングシャフト3の外周面との間にころ軸受4を圧入し、ころ軸受を外輪7、複数のころ8および前記ころを保持する保持器9を含む汎用のころ軸受で構成するとともに、内周面側に弾性体10を設けた円筒体11を前記ころ軸受の内輪として前記ころと前記ステアリングシャフトとの間に半径方向に弾性圧縮状態で介装して当該ころ軸受に半径方向の弾性予圧を付与している構造。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングコラムのシャフト挿入孔の内周面とこのシャフト挿入孔に挿入されたステアリングシャフトの外周面との間にころ軸受を圧入して当該ステアリングシャフトを支持するハンドルコラム用軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハンドルとユニバーサルジョイントとの間にステアリングシャフトが連結された構造の自動車用ステアリング機構において、軸受業者としてはステアリングコラムのシャフト挿入孔内でステアリングシャフトをころ軸受けで支持する場合、どのステアリング機構でもステアリングシャフトを支持するのに同じ仕様のころ軸受を使用したいという要望がある。しかしながら、ステアリングシャフトは、自動車製造メーカにおいてほぼその外径は統一化されているのに対し、ステアリングコラムの内径は製造メーカ毎に異なっている。そのために、ステアリングコラムのシャフト挿入孔内周面とステアリングシャフトの外周面との間の半径方向隙間は一定しない。したがって、このようなステアリングシャフトをステアリングコラムのシャフト挿入孔内でころ軸受けで支持するには、その半径方向隙間を調整するためのスペーサリングが必要とされる。
【0003】
そこで、このようなころ軸受においては、ステアリングコラムとステアリングシャフトとの間の半径方向隙間内にスペーサリングの弾性を利用して圧入されるが、ステアリングコラムのシャフト挿入孔内径が大きく、したがって、前記半径方向隙間が大きい場合はそのスペーサリングの肉厚は大きくなってゴムなどの弾性体であっても比較的一種の剛体化したものとなっている。ところが、ステアリングコラムのシャフト挿入孔内径には製作上のばらつきがあり、例えばその内径が小さすぎる場合では、スペーサリングの弾性変形を利用してその内周にころ軸受を組み込もうとしてもスペーサリングはその肉厚が厚くて剛体化しているために困難となる。その結果、組み立て作業の効率に悪影響を及ぼし、量産コストを高くつかせる要因ともなっている。
【0004】
そこで、ころ軸受の外輪の外周面にゴムなどからなるスペーサリングを設け、このスペーサリングの半径方向の肉厚を容易に変形可能でかつ厚くしたころ軸受が提供されている(例えば特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】
特開2001−50268号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記ころ軸受の場合、外輪の外周面が分厚いスペーサリングで覆われるから、ハウジングへの装着性が悪いうえに抜け力も不足したものとなっている。また、汎用のころ軸受を用いることができないからコスト的に高くつくものとなっている。ステアリングシャフトへの挿入性確保のためにころ径を大きくできず、必要以上に分厚いスペーサリングが必要となり、ゴムの使用量が増大し、コストが高くつくころ軸受となっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、ステアリングコラムのシャフト挿入孔の内周面とこのシャフト挿入孔に挿入されたステアリングシャフトの外周面との間にころ軸受を圧入して前記ステアリングシャフトを支持するハンドルコラム用軸受装置であって、前記ころ軸受を少なくとも外輪および複数のころで構成するとともに、内周面に弾性体を設けた円筒体を軸受内輪として前記ころと前記ステアリングシャフトとの間に半径方向に弾性圧縮状態で介装して当該ころ軸受に半径方向の弾性予圧を付与していることを特徴とする。
【0008】
本発明によると、弾性体によりころ軸受に対して弾性予圧を付与するからステアリングシャフトとの半径方向隙間をゼロ以下にすることができ、したがって外輪の外周面に従来のような肉厚の厚いスペーサリングを設ける必要がなくなる。そのため、外輪と複数のころについては汎用のころ軸受をそのまま利用し、その汎用のころ軸受に対して内周面に弾性体を備えた円筒体を軸受内輪として設けるだけでよいから、全体のコストを安くすることができる。そのうえ、外輪の外周面に分厚いスペーサリングを設ける必要がないから、ステアリングコラムへの装着性が向上するうえその抜け力も確保できる。
【0009】
本発明においては、好ましくは、前記ステアリングシャフトの外周面に周溝を設けるとともに、前記弾性体を前記円筒体と共に弾性圧縮状態で前記周溝内に収納している。こうした場合、ステアリングシャフトへの挿入性確保のためにころ径を大きくすることができるようになるから、ステアリングシャフトへの挿入性確保のために弾性体の肉厚を厚くする必要がなくなり、弾性体を構成する材料例えばゴムの使用量が増大せずに済みコストの安いころ軸受を提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図1ないし図5を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るハンドルコラム用軸受装置が適用される自動車の操舵機構の概略構成図、図2は、図1の要部の拡大断面図、図3は、前記操舵機構に装着されていない状態でのころ軸受の分解断面図である。
【0011】
これらの図に示されるハンドルコラム用軸受装置において、1はハンドル、2は自動車の車体に固定されたステアリングコラム、3はステアリングコラム2のシャフト挿入孔内に挿入されてハンドル1の操舵を車輪に伝達するステアリングシャフト、4は、ステアリングコラム2のシャフト挿入孔内周面とステアリングシャフト3の外周面との間の隙間において軸方向2箇所に圧入されたころ軸受、5は、ステアリングコラム2の内周面の溝に設けられてころ軸受4の軸方向の移動を規制する止め輪である。ステアリングシャフト3の外周面には、周溝6が設けられている。
【0012】
ころ軸受4は、外輪7と、複数のころ8と、これの保持器9とからなる汎用の針状ころ軸受で構成されている。ここで、汎用の針状ころ軸受として実施形態ではシェル形針状ころ軸受であるが、シェル形針状ころ軸受ではなくソリッド形シェル形ころ軸受など、他のあらゆる汎用の針状ころ軸受を用いることができる。汎用の針状ころ軸受として実施形態では保持器9を用いているが、保持器無しの総ころタイプの汎用針状ころ軸受でもよい。
【0013】
上記ハンドルコラム用軸受装置は、さらに内周面にゴムで作られた筒状の弾性体10が加硫成型接着により一体に設けられた鋼板製の円筒体11を備える。この円筒体11は、その内周面に設けられた弾性体10を周溝6内に弾性圧縮した状態で該周溝6に収納されている。弾性体10は、その素材としてはゴムに代えて弾性を有すれば樹脂でもよく、弾性体10を樹脂で作る場合は弾性体10を内輪11の内周面に適宜に接着するとよい。
【0014】
円筒体11は、周方向に対して斜め状のスリット12が設けられており、これによって、円筒体11は半径方向に弾性圧縮変形可能になっている。円筒体11は、スリット12により1つ割りの形態になっているが、2つ割りにしてもよい。弾性体10は、円筒体11のようなスリット12を設けなくてもよいが、スリットを必要に応じて設けてもよい。
【0015】
円筒体11の外径は、弾性体10がステアリングシャフト3の周溝6に弾性圧縮状態で介装されている状態でステアリングシャフト3の外径とほぼ同一となっている。弾性体10は、前記弾性圧縮状態でステアリングシャフト3との半径方向隙間をゼロ以下にするように当該ころ軸受4に対して弾性予圧を付与している。なお、図2で円筒体11と弾性体10とは前記介装前の状態が二点鎖線で、介装後が実線で示されている。また、図3では、外輪7、ころ8および保持器9からなる汎用のころ軸受4と、弾性体10を内周面に接着した円筒体11とが示されている。図3における円筒体11は、図2の二点鎖線の状態に対応する。
【0016】
以上の実施形態の場合、外輪7の外周面に従来のような肉厚の厚いスペーサリングを設ける必要がないから、外輪7ところ8と保持器9とについては汎用の針状ころ軸受をそのまま利用することができる。一方、その汎用の針状ころ軸受に対して円筒体11を内輪として設けるだけでよいから、全体のコストを低減することができる。また、外輪7の外周面に肉厚が厚いスペーサリングが無いから、ステアリングコラム2への装着性が向上するうえその抜け力も確保できる。
【0017】
特に、円筒体11をスリット12により半径方向に弾性変形可能に構成しているとともに、弾性体10を円筒体11の内周面に一体に設け、かつ、ステアリングシャフト3の外周面に設けた周溝6内に弾性圧縮状態で円筒体11と共に介装しているから、ステアリングシャフト3への挿入性確保のためにころ径を大きくすればよく、したがって、その挿入性確保のために弾性体10の肉厚を厚くする必要がなくなる分、弾性体10の使用量が増大せずに済みコストを低減することができる。
【0018】
なお、弾性体10の素材としてゴムを選定する場合、例えばニトリルゴム(NBR)が挙げられる。この場合、そのスプリング硬さは、例えばHs70〜90の範囲にできる。Hs70未満のゴム材料の場合、柔らかくなりすぎて剛性に劣る一方、Hs90を越えるゴム材料の場合、剛性が高くなりすぎてステアリングシャフト3への組み込みが困難となることが懸念される。なお、上記範囲中、好ましくは、Hs70〜80、より好ましくはHs70〜75の範囲である。
【0019】
また、本発明は、ステアリングコラムに関連した自動車に限定されるものではなく、シャフト挿入孔を有するハウジングと、このハウジングのシャフト挿入孔に挿入される軸とを含むハウジング機構に対し、そのハウジングのシャフト挿入孔の内周面と前記シャフト挿入孔に挿入された軸の外周面との間に圧入されて当該軸を支持するころ軸受に適用してもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、ころ軸受の外輪の外周面に肉厚が厚いスペーサリングを設ける必要がないから、外輪ところとを含む汎用のころ軸受に内輪と弾性体とを設けるだけでよく、したがって、全体のコストを低減することができる、などの効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハンドルコラム用軸受装置が適用される自動車の操舵機構の概略構成を示す図
【図2】図1の要部の側面断面図
【図3】図1のころ軸受の分解側面断面図
【符号の説明】
1 ハンドル
2 ステアリングコラム
3 ステアリングシャフト
4 止め輪
5 ころ軸受
6 周溝
7 外輪
8 ころ
9 保持器
10 弾性体
11 円筒体
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステアリングコラムのシャフト挿入孔の内周面とこのシャフト挿入孔に挿入されたステアリングシャフトの外周面との間にころ軸受を圧入して当該ステアリングシャフトを支持するハンドルコラム用軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハンドルとユニバーサルジョイントとの間にステアリングシャフトが連結された構造の自動車用ステアリング機構において、軸受業者としてはステアリングコラムのシャフト挿入孔内でステアリングシャフトをころ軸受けで支持する場合、どのステアリング機構でもステアリングシャフトを支持するのに同じ仕様のころ軸受を使用したいという要望がある。しかしながら、ステアリングシャフトは、自動車製造メーカにおいてほぼその外径は統一化されているのに対し、ステアリングコラムの内径は製造メーカ毎に異なっている。そのために、ステアリングコラムのシャフト挿入孔内周面とステアリングシャフトの外周面との間の半径方向隙間は一定しない。したがって、このようなステアリングシャフトをステアリングコラムのシャフト挿入孔内でころ軸受けで支持するには、その半径方向隙間を調整するためのスペーサリングが必要とされる。
【0003】
そこで、このようなころ軸受においては、ステアリングコラムとステアリングシャフトとの間の半径方向隙間内にスペーサリングの弾性を利用して圧入されるが、ステアリングコラムのシャフト挿入孔内径が大きく、したがって、前記半径方向隙間が大きい場合はそのスペーサリングの肉厚は大きくなってゴムなどの弾性体であっても比較的一種の剛体化したものとなっている。ところが、ステアリングコラムのシャフト挿入孔内径には製作上のばらつきがあり、例えばその内径が小さすぎる場合では、スペーサリングの弾性変形を利用してその内周にころ軸受を組み込もうとしてもスペーサリングはその肉厚が厚くて剛体化しているために困難となる。その結果、組み立て作業の効率に悪影響を及ぼし、量産コストを高くつかせる要因ともなっている。
【0004】
そこで、ころ軸受の外輪の外周面にゴムなどからなるスペーサリングを設け、このスペーサリングの半径方向の肉厚を容易に変形可能でかつ厚くしたころ軸受が提供されている(例えば特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】
特開2001−50268号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記ころ軸受の場合、外輪の外周面が分厚いスペーサリングで覆われるから、ハウジングへの装着性が悪いうえに抜け力も不足したものとなっている。また、汎用のころ軸受を用いることができないからコスト的に高くつくものとなっている。ステアリングシャフトへの挿入性確保のためにころ径を大きくできず、必要以上に分厚いスペーサリングが必要となり、ゴムの使用量が増大し、コストが高くつくころ軸受となっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、ステアリングコラムのシャフト挿入孔の内周面とこのシャフト挿入孔に挿入されたステアリングシャフトの外周面との間にころ軸受を圧入して前記ステアリングシャフトを支持するハンドルコラム用軸受装置であって、前記ころ軸受を少なくとも外輪および複数のころで構成するとともに、内周面に弾性体を設けた円筒体を軸受内輪として前記ころと前記ステアリングシャフトとの間に半径方向に弾性圧縮状態で介装して当該ころ軸受に半径方向の弾性予圧を付与していることを特徴とする。
【0008】
本発明によると、弾性体によりころ軸受に対して弾性予圧を付与するからステアリングシャフトとの半径方向隙間をゼロ以下にすることができ、したがって外輪の外周面に従来のような肉厚の厚いスペーサリングを設ける必要がなくなる。そのため、外輪と複数のころについては汎用のころ軸受をそのまま利用し、その汎用のころ軸受に対して内周面に弾性体を備えた円筒体を軸受内輪として設けるだけでよいから、全体のコストを安くすることができる。そのうえ、外輪の外周面に分厚いスペーサリングを設ける必要がないから、ステアリングコラムへの装着性が向上するうえその抜け力も確保できる。
【0009】
本発明においては、好ましくは、前記ステアリングシャフトの外周面に周溝を設けるとともに、前記弾性体を前記円筒体と共に弾性圧縮状態で前記周溝内に収納している。こうした場合、ステアリングシャフトへの挿入性確保のためにころ径を大きくすることができるようになるから、ステアリングシャフトへの挿入性確保のために弾性体の肉厚を厚くする必要がなくなり、弾性体を構成する材料例えばゴムの使用量が増大せずに済みコストの安いころ軸受を提供することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図1ないし図5を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るハンドルコラム用軸受装置が適用される自動車の操舵機構の概略構成図、図2は、図1の要部の拡大断面図、図3は、前記操舵機構に装着されていない状態でのころ軸受の分解断面図である。
【0011】
これらの図に示されるハンドルコラム用軸受装置において、1はハンドル、2は自動車の車体に固定されたステアリングコラム、3はステアリングコラム2のシャフト挿入孔内に挿入されてハンドル1の操舵を車輪に伝達するステアリングシャフト、4は、ステアリングコラム2のシャフト挿入孔内周面とステアリングシャフト3の外周面との間の隙間において軸方向2箇所に圧入されたころ軸受、5は、ステアリングコラム2の内周面の溝に設けられてころ軸受4の軸方向の移動を規制する止め輪である。ステアリングシャフト3の外周面には、周溝6が設けられている。
【0012】
ころ軸受4は、外輪7と、複数のころ8と、これの保持器9とからなる汎用の針状ころ軸受で構成されている。ここで、汎用の針状ころ軸受として実施形態ではシェル形針状ころ軸受であるが、シェル形針状ころ軸受ではなくソリッド形シェル形ころ軸受など、他のあらゆる汎用の針状ころ軸受を用いることができる。汎用の針状ころ軸受として実施形態では保持器9を用いているが、保持器無しの総ころタイプの汎用針状ころ軸受でもよい。
【0013】
上記ハンドルコラム用軸受装置は、さらに内周面にゴムで作られた筒状の弾性体10が加硫成型接着により一体に設けられた鋼板製の円筒体11を備える。この円筒体11は、その内周面に設けられた弾性体10を周溝6内に弾性圧縮した状態で該周溝6に収納されている。弾性体10は、その素材としてはゴムに代えて弾性を有すれば樹脂でもよく、弾性体10を樹脂で作る場合は弾性体10を内輪11の内周面に適宜に接着するとよい。
【0014】
円筒体11は、周方向に対して斜め状のスリット12が設けられており、これによって、円筒体11は半径方向に弾性圧縮変形可能になっている。円筒体11は、スリット12により1つ割りの形態になっているが、2つ割りにしてもよい。弾性体10は、円筒体11のようなスリット12を設けなくてもよいが、スリットを必要に応じて設けてもよい。
【0015】
円筒体11の外径は、弾性体10がステアリングシャフト3の周溝6に弾性圧縮状態で介装されている状態でステアリングシャフト3の外径とほぼ同一となっている。弾性体10は、前記弾性圧縮状態でステアリングシャフト3との半径方向隙間をゼロ以下にするように当該ころ軸受4に対して弾性予圧を付与している。なお、図2で円筒体11と弾性体10とは前記介装前の状態が二点鎖線で、介装後が実線で示されている。また、図3では、外輪7、ころ8および保持器9からなる汎用のころ軸受4と、弾性体10を内周面に接着した円筒体11とが示されている。図3における円筒体11は、図2の二点鎖線の状態に対応する。
【0016】
以上の実施形態の場合、外輪7の外周面に従来のような肉厚の厚いスペーサリングを設ける必要がないから、外輪7ところ8と保持器9とについては汎用の針状ころ軸受をそのまま利用することができる。一方、その汎用の針状ころ軸受に対して円筒体11を内輪として設けるだけでよいから、全体のコストを低減することができる。また、外輪7の外周面に肉厚が厚いスペーサリングが無いから、ステアリングコラム2への装着性が向上するうえその抜け力も確保できる。
【0017】
特に、円筒体11をスリット12により半径方向に弾性変形可能に構成しているとともに、弾性体10を円筒体11の内周面に一体に設け、かつ、ステアリングシャフト3の外周面に設けた周溝6内に弾性圧縮状態で円筒体11と共に介装しているから、ステアリングシャフト3への挿入性確保のためにころ径を大きくすればよく、したがって、その挿入性確保のために弾性体10の肉厚を厚くする必要がなくなる分、弾性体10の使用量が増大せずに済みコストを低減することができる。
【0018】
なお、弾性体10の素材としてゴムを選定する場合、例えばニトリルゴム(NBR)が挙げられる。この場合、そのスプリング硬さは、例えばHs70〜90の範囲にできる。Hs70未満のゴム材料の場合、柔らかくなりすぎて剛性に劣る一方、Hs90を越えるゴム材料の場合、剛性が高くなりすぎてステアリングシャフト3への組み込みが困難となることが懸念される。なお、上記範囲中、好ましくは、Hs70〜80、より好ましくはHs70〜75の範囲である。
【0019】
また、本発明は、ステアリングコラムに関連した自動車に限定されるものではなく、シャフト挿入孔を有するハウジングと、このハウジングのシャフト挿入孔に挿入される軸とを含むハウジング機構に対し、そのハウジングのシャフト挿入孔の内周面と前記シャフト挿入孔に挿入された軸の外周面との間に圧入されて当該軸を支持するころ軸受に適用してもよい。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、ころ軸受の外輪の外周面に肉厚が厚いスペーサリングを設ける必要がないから、外輪ところとを含む汎用のころ軸受に内輪と弾性体とを設けるだけでよく、したがって、全体のコストを低減することができる、などの効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のハンドルコラム用軸受装置が適用される自動車の操舵機構の概略構成を示す図
【図2】図1の要部の側面断面図
【図3】図1のころ軸受の分解側面断面図
【符号の説明】
1 ハンドル
2 ステアリングコラム
3 ステアリングシャフト
4 止め輪
5 ころ軸受
6 周溝
7 外輪
8 ころ
9 保持器
10 弾性体
11 円筒体
Claims (2)
- ステアリングコラムのシャフト挿入孔の内周面とこのシャフト挿入孔に挿入されたステアリングシャフトの外周面との間にころ軸受を圧入して前記ステアリングシャフトを支持するハンドルコラム用軸受装置であって、前記ころ軸受を少なくとも外輪および複数のころで構成するとともに、内周面に弾性体を設けた円筒体を軸受内輪として前記ころと前記ステアリングシャフトとの間に半径方向に弾性圧縮状態で介装して当該ころ軸受に半径方向の弾性予圧を付与している、ことを特徴とするハンドルコラム用軸受装置。
- 請求項1に記載のハンドルコラム用軸受装置において、前記ステアリングシャフトの外周面に周溝を設けるとともに、前記弾性体を前記円筒体と共に弾性圧縮状態で前記周溝内に収納している、ことを特徴とするハンドルコラム用軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002380906A JP2004211774A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | ハンドルコラム用軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002380906A JP2004211774A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | ハンドルコラム用軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004211774A true JP2004211774A (ja) | 2004-07-29 |
Family
ID=32816997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002380906A Pending JP2004211774A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | ハンドルコラム用軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004211774A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007205573A (ja) * | 2006-02-03 | 2007-08-16 | Skf Ab | 転がり接触軸受装置及びステアリングコラム |
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