JP2004210013A - 車両用中空フレーム及び車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に且つ低コストで製作することができる軽量な車両用フレームを提供すること。
【解決手段】本発明のフレーム1は、アルミニウム又はアルミニウム合金鋳物製フレーム本体10とアルミニウム又はアルミニウム合金製蓋体20とを備える。フレーム本体10は断面略コ字状のもので、フレーム本体10の上面が開口している。
フレーム本体10の開口部11aの少なくとも一部が蓋体20で閉塞されている。この閉塞状態で、フレーム本体10に蓋体20がレーザ溶接や摩擦撹拌接合等によって接合一体化されている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明のフレーム1は、アルミニウム又はアルミニウム合金鋳物製フレーム本体10とアルミニウム又はアルミニウム合金製蓋体20とを備える。フレーム本体10は断面略コ字状のもので、フレーム本体10の上面が開口している。
フレーム本体10の開口部11aの少なくとも一部が蓋体20で閉塞されている。この閉塞状態で、フレーム本体10に蓋体20がレーザ溶接や摩擦撹拌接合等によって接合一体化されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、サスペンションメンバやサブフレーム等として用いられる車両用中空フレーム及び車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車のサスペンションメンバやサブフレームとして用いられる従来のフレームは、従来、鋼材製であったため、重量が重いという問題を抱えていた。
そこで、近年、フレームの軽量化を図るため、様々な材料で製作されたフレームが開発されており、その一つにアルミニウム合金製のフレームが開発されている。
【0003】
このアルミニウム合金製フレームの製造方法として、次の方法が提案されている。
【0004】
(a)素材としてアルミニウム合金板材を塑性加工(例えばプレス加工)したのち接合することによってフレーム全体を製造する方法(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
(b)素材としてアルミニウム合金押出材をハイドロフォーム等で曲げ成形することによってフレーム全体を製造する方法(例えば特許文献2参照。)。
【0006】
(c)ダイカスト等の鋳造によってフレーム全体を製造する方法(例えば特許文献3、4参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開昭61−40589号公報(第1図)
【0008】
【特許文献2】
特開2001−354157号公報(請求項1、第1、10図)
【0009】
【特許文献3】
特開2002−105572号公報(請求項2、第5図)
【0010】
【特許文献4】
特開2002−137617号公報(請求項1、第1−2図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のアルミニウム合金製フレームの提案された製造方法には、次の難点があった。
【0012】
(a)によれば、フレームの素材が板材なので、高強度のフレームを製作することが困難であった。一方、フレームの高強度化を図るために板材の肉厚を厚くすると、フレームの軽量化を図ることができなくなる。
【0013】
(b)によれば、フレームの素材が押出材なので、フレームの肉厚は押出方向において一定となり、つまりフレームの肉厚を押出方向において変化させることができない。そのため、フレームの全ての部位の肉厚は、高い強度が要求される部位の肉厚に設定されていまい、フレームの軽量化を図ることが困難になる。また、複雑な断面形状のフレームを製作する場合には、押出加工難度が高くなり、コスト高になる。
【0014】
(c)によれば、フレーム全体がダイカスト等の鋳造によって製造されるので、内部に中空部を有するフレームを製造することが困難であり、コスト高になるとともに重量が重くなる。
【0015】
この発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、容易に且つ低コストで製作することができる軽量な車両用フレーム及びこれを備えた車両を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の手段を提供する。
【0017】
(1)一面が開口したアルミニウム又はアルミニウム合金鋳物製フレーム本体と、アルミニウム又はアルミニウム合金製蓋体とを備えるとともに、前記フレーム本体の開口部の少なくとも一部が前記蓋体で閉塞された状態で、前記フレーム本体に前記蓋体が接合一体化されていることを特徴とする車両用中空フレーム。
【0018】
(2)前記蓋体がレーザ溶接によって接合一体化されている前項1記載の車両用中空フレーム。
【0019】
(3)前記レーザ溶接はフッ化物系フラックス材を含有した溶加材を用いたものである前項2記載の車両用中空フレーム。
【0020】
(4)前記蓋体が摩擦撹拌接合によって接合一体化されている前項1記載の車両用フレーム。
【0021】
(5)前記蓋体の材料が前記フレーム本体の材料と同一である前項1〜4のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
【0022】
(6)前記フレーム本体及び前記蓋体のうち少なくとも一方の部材に、補強リブ部が一体形成されている前項1〜5のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
【0023】
(7)前記フレーム本体及び前記蓋体のうち少なくとも一方の部材の一部に、補強用厚肉部が形成されている前項1〜6のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
【0024】
(8)前記フレーム本体に、他の部材と接続される少なくとも1個のブラケット部が一体形成されている前項1〜7のいずれか1項記載の車両用フレーム。
【0025】
(9)前記蓋体に、他の部材と接続される少なくとも1個のブラケット部が一体形成されている前項1〜8のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
【0026】
(10)前項1〜9のいずれか1項記載の中空フレームを備えていることを特徴とする車両。
【0027】
次に、上記各項の発明を説明する。
【0028】
(1)の発明では、フレームが中空であり、且つ、フレーム本体がアルミニウム又はアルミニウム合金鋳物製であり、更に蓋体がアルミニウム又はアルミニウム合金製であることにより、フレームの軽量化が図られる。また、フレーム本体が鋳物製であることにより、フレームの製造コストが引き下げられる。また、フレーム本体が鋳物製であるから、フレームのレイアウト上の要請により車体との干渉を避けるべく複雑な三次元立体形状を付与することも、設計上容易に対応できる。また、フレーム本体の開口部の少なくとも一部が蓋体で閉塞された状態で、フレーム本体に蓋体が接合一体化されることにより、フレームが閉断面構造となるため、フレームの強度や剛性が向上する。さらに、蓋体のフレーム本体との接合作業をフレームの一面側からだけで行うことができるため、かかる接合作業を容易に行うことができ、ひいてはフレームの製造コストを更に引き下げることができる。
【0029】
なお、本発明では、通常、フレーム本体は略水平状に配置されるものであって、該フレーム本体の上面又は下面が開口される。
【0030】
本発明に係るフレームは、車両(例えば自動車や鉄道車両)における様々な種類のフレームに用られ、その種類に限定されるものではなく、例えばサブフレームやサスペンションメンバとして特に好適に用いられる。
【0031】
(2)の発明では、蓋体がレーザ溶接によって接合一体化されることにより、フレーム本体に蓋体が強固に接合され、蓋体のフレーム本体との接合強度が向上する。
【0032】
(3)の発明では、フッ化物系フラックス材を含有した溶加材を用いたレーザ溶接によってフレーム本体に蓋体が接合一体化されることにより、フレーム本体に蓋体が更に強固に接合され、蓋体のフレーム本体との接合強度が更に向上する。
【0033】
(4)の発明では、蓋体が摩擦撹拌接合によって接合一体化されることにより、フレーム本体に蓋体が強固に接合され、蓋体のフレーム本体との接合強度が向上する。
【0034】
(5)の発明では、蓋体の材料がフレーム本体の材料と同一であることより、フレーム本体に蓋体が強固に接合され、蓋体のフレーム本体との接合強度が向上する。
【0035】
(6)の発明では、フレーム本体及び蓋体のうち少なくとも一方の部材に、補強リブ部が一体形成されていることにより、フレームがこの補強リブ部によって補強され、もってフレームの強度や剛性が更に向上する。
【0036】
(7)の発明では、フレーム本体及び蓋体のうち少なくとも一方の部材の一部に、補強用厚肉部が形成されていることにより、フレームがこの厚肉部によって補強され、もってフレームの強度や剛性が更に向上する。
【0037】
(8)の発明では、フレーム本体にブラケット部が一体形成されているので、部材点数を少なくすることができる。そのため、フレームを更に容易に製作することができる。
【0038】
(9)の発明では、蓋体にブラケット部が一体形成されているので、部材点数を少なくすることができる。そのため、フレームを更に容易に製作することができる。
【0039】
(10)の発明では、車両が上記中空フレームを備えていることにより、優れた強度的信頼性を有する車両が提供される。また、車両の軽量化を図ることができ、その結果、車両の燃費が向上する。なお、本発明において、車両の種類は限定されるものではなく、例えば自動車や鉄道車両が挙げられる。
【0040】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の好ましい一実施形態を図面を参照して説明する。なお、この実施形態では、車両用中空フレームとして自動車用のものを示している。
【0041】
図1において、(1)は本実施形態に係る自動車用中空フレームである。このフレーム(1)は、自動車(図示せず)のサブフレーム(例えばリヤサブフレームやフロントサブフレーム)として用いられるものであり、自動車に取り付けられた状態において略水平状に配置されるものである。
【0042】
このフレーム(1)(即ちサブフレーム)は、図1に示すように平面視略ロ字状(略井桁状を含む。)のものであって、図2に示すように断面略ロ字状に形成されており、その内部に中空部(2)が形成されている。この中空部(2)はフレーム(1)の延びる方向に連続して形成されている。
【0043】
このフレーム(1)は、図1に示すように、自動車(車両)の左右方向に延設される前後一対の棒状クロスメンバ(3)(3)と、自動車の前後方向に延設されるとともに両クロスメンバ(3)(3)間に架設されて両クロスメンバ(3)(3)を連結した左右一対の棒状サイドメンバ(4)(4)とを有している。
【0044】
このフレーム(1)のクロスメンバ(3)の両端部には、ブッシュ装着用の筒状(詳述すると円筒状)第1ブラケット部(5)が設けられている。この第1ブラケット部(5)はブッシュ装着孔(5a)を有しており、このブッシュ装着孔(5a)内にはゴム弾性部を有するブッシュ(6)が装着される。この第1ブラケット部(5)は、ブッシュ装着孔(5a)内に装着されたブッシュ(6)を介して、他の部材として例えば車体と接続されるものである。また、前後両クロスメンバ(3)(3)のうちいずれか一方のクロスメンバ(3)(後クロスメンバ)の長さ方向中間部には、2個のブッシュ装着孔(5a)(5a)が設けられている。
【0045】
このフレーム(1)のサイドメンバ(4)には下方突出状の第2ブラケット部(7)が設けられている。この第2ブラケット部(7)は、他の部材として例えばサスペンション装置のロアリンク(図示せず)と接続されるものである。さらに、サイドメンバ(4)には上方突出状の第3ブラケット部(8)が設けられている。この第3ブラケット部(8)は、他の部材として例えば前記サスペンション装置のアッパーリンク(図示せず)と接続されるものである。
【0046】
第1ブラケット部(5)は上述したように筒状に形成されたものである。一方、第2ブラケット部(7)及び第3ブラケット部(8)はいずれも、互いに対向する一対の板状接続片部を有している。各接続片部は軸受け孔が形成される部位である。
【0047】
次に、このフレーム(1)の構成を詳細に説明する。
【0048】
図3に示すように、このフレーム(1)は、断面略コ字状のフレーム本体(10)と板状の蓋体(20)とが組み付けられて構成されたものである。
【0049】
フレーム本体(10)は、フレーム(1)が自動車に取り付けられた状態において略水平状に配置されるものである。また、このフレーム本体(10)は、図3に示すように、その上面が開口したものであって、フレーム(1)の下面部と両側面部とを形成するものである。したがって、このフレーム本体(10)は、フレーム(1)と同じく平面視略ロ字状のものであって、前後一対のクロスメンバ形成部(3')(3')と左右一対のサイドメンバ形成部(4')(4')とを有している。
【0050】
フレーム本体(10)はアルミニウム合金鋳物製のものである。このフレーム本体(10)の材料は、JIS(日本工業規格) ADC12、AC4CH等であることが望ましいが、本発明では、フレーム本体(10)の材料は限定されるものではない。また、このフレーム本体(10)の鋳造方法としては、重力鋳造法、低圧鋳造法、ダイカスト法が例示されるが、本発明では、フレーム本体(10)の鋳造方法は限定されるものではない。
【0051】
このフレーム本体(10)の所定部位には、前記第1ブラケット部(5)及び前記第2ブラケット部(7)が一体形成されている。また、フレーム本体(10)の凹部(11)は、フレーム(1)の前記中空部(2)を形成するためのものであって、この凹部(11)及びその開口部(11a)はフレーム本体(10)の延びる方向に連続して形成されている。
【0052】
フレーム本体(10)における高い強度が要求される部位には、補強リブ部(12a)が一体形成されている。本実施形態では、この補強リブ部(12a)は、フレーム本体(10)の第1ブラケット部(5)近傍の内面に、フレーム本体(10)の延びる方向に連続して一体形成されている。この補強リブ部(12a)によってフレーム本体(10)が補強されている。この補強リブ部(12a)は、フレーム本体(10)に蓋体(20)が接合一体化されることにより、蓋体(20)で覆われて隠蔽される。
【0053】
さらに、フレーム本体(10)における高い強度が要求される部位の肉厚は、当該フレーム本体(10)の他の部位の肉厚よりも大寸に形成され、これにより当該部位に補強用厚肉部(13)が形成されている。本実施形態では、この補強用厚肉部(13)は、フレーム本体(10)の側面部における第1ブラケット部(5)近傍の部位に形成されている。この補強用厚肉部(13)によってフレーム本体(10)が補強されている。
【0054】
また、このフレーム本体(1)の両側面部の内面には、図4に示すように蓋体(20)を受ける段部(14)が形成されている。
【0055】
蓋体(20)は、板状のアルミニウム合金製のものである。この蓋体(20)の材料は、前記フレーム本体(10)の材料と同一であることが望ましい。こうすることにより、蓋体(20)をフレーム本体(10)に強固に接合できるようになり、蓋体(20)のフレーム本体(10)との接合強度が向上する。
【0056】
本発明では、蓋体(20)の製造方法は限定されるものではない。例えば、この蓋体(20)は展伸材製であっても良いし、鋳物製であっても良いし、板材打抜き成型品からなるものであっても良い。特に蓋体(20)は鋳物製か展伸材製であることが望ましい。蓋体(20)が鋳物製であることにより、フレーム(1)の製造コストを引き下げることができるからである。この場合において、蓋体(20)の鋳造方法としては、フレーム本体(1)の上述した鋳造方法と同じ方法を適用可能であるが、本発明では、蓋体(20)の鋳造方法は限定されるものではない。また、蓋体(20)が展伸材製であることにより、フレーム(1)の強度や剛性が向上するし、その上、靱性や耐衝撃性についても向上する。この場合において、展伸材は、圧延材、押出材、引抜き材であっても良いし、熱間又は冷間の塑性加工品であっても良い。
【0057】
蓋体(20)はフレーム(1)の上面部を形成するものである。したがって、この蓋体(20)は、フレーム(1)と同じく平面視略ロ字状に形成されている。さらに、この蓋体(20)の所定部位には前記第3ブラケット部(8)が接合一体化されている。
【0058】
上記フレーム(1)においては、図4及び図5に示すように、蓋体(20)はフレーム本体(10)の開口部(11a)に内嵌め状態に嵌合装着され、これにより、フレーム本体(10)の開口部(11a)の全体がこの蓋体(20)で閉塞されている。この閉塞状態において、図5に示すように蓋体(20)の裏面はフレーム本体(10)の前記段部(14)で受けられている。そして、この閉塞状態で蓋体(20)がフレーム本体(10)に接合一体化されており、これにより、図1に示した上記フレーム(1)が製造されている。図2において、(9)は、蓋体(20)とフレーム本体(10)とを接合した接合部である。こうしてフレーム本体(10)の開口部(11a)が蓋体(20)で閉塞されることにより、フレーム(1)は閉断面構造となされており、その内部にはフレーム本体(10)の凹部(11)からなる前記中空部(2)が形成されている。
【0059】
本発明では、蓋体(20)をフレーム本体(1)に接合する接合手段は限定されるものではなく、例えば冶金的接合手段(レーザ溶接、摩擦撹拌接合、MIG溶接等)であっても良いし、機械的接合手段(リベット、ボルト等)であっても良い。これらの接合手段のうち、本発明では特にレーザ溶接又は摩擦撹拌接合であることが望ましい。このようにレーザ溶接や摩擦撹拌接合を接合手段として適用することにより、蓋体(20)をフレーム本体(10)に強固に接合できるようになる。その理由は次のとおりである。すなわち、フレーム本体(10)は鋳物製であるから、一般に、該フレーム本体(10)の内部には鋳造時に巻き込まれた空気等のガスが含有されている。そのため、このガスが接合時にフレーム本体(10)内部から多量に放出されてしまい、接合部(9)に気孔が発生し易い。このように気孔が発生すると、接合強度が低下するという問題が生じる。そこで、本発明では接合手段としてレーザ溶接又は摩擦撹拌接合を適用する。こうすることにより、気孔の発生を抑制することができ、蓋体(20)をフレーム本体(10)に強固に接合でき、もって蓋体(20)のフレーム本体(10)との接合強度が向上する。
【0060】
さらに、このレーザ溶接は、フッ化物系フラックス材を含有した溶加材を用いて行うことが望ましい。こうすることにより、気孔の発生を著しく抑制することができ、蓋体(20)をフレーム本体(10)に更に強固に接合できるようになる。
【0061】
接合手段がレーザ溶接である場合において、そのレーザ溶接法について図5を参照して説明すると次のとおりである。
【0062】
同図において、(30)はレーザ光、(31)はレーザ集光ヘッドである。また、(35)は棒状又はワイヤ状の溶加材である。この溶加材(35)はフッ化物系フラックス材を含有したものである。
【0063】
レーザ光(30)は、レーザ発振器(図示せず)によって発振されてレーザ集光ヘッド(31)によって集光される。そして、集光されたレーザ光(30)は、同図に示すように、フレーム本体(10)の側面部の上端部と蓋体(20)の側縁部との当接部(18)(即ち接合予定部)の外面に照射される。このレーザ光(30)の照射によって当接部(18)やその近傍が溶融し、もって蓋体(20)がフレーム本体(10)に接合される。溶加材(35)は、このレーザ溶接時に前記当接部(18)に連続的に供給される。本発明では、レーザ光(30)としては、様々な波長のレーザ光が用いられ、例えばYAGレーザ光、CO2レーザ光が用いられる。
【0064】
溶加材(35)において、フッ化物系フラックス材はK−Al−F系フラックス材であることが望ましい。K−Al−F系フラックス材の成分について具体的に例示すると、一般式:KnAlFn+3(nは1以上の整数)で表されるKAlF4、K2AlF5、K3AlF6、KFとAlF3との混合物又は共晶組成物、およびフルオロアルミン酸カリウム錯体のうちのいずれか1種、あるいは2種以上の混合材料が挙げられる。また、この溶加材(35)に含有されるベース材はAl−Si系材料であることが望ましく、特にAl−10質量%Si材、JIS A4043材及びJIS A4047材のうちいずれか1種、あるいは2種以上の混合材料であることが望ましい。
【0065】
接合手段が摩擦撹拌接合である場合において、その摩擦撹拌接合法について図6を参照して説明すると次のとおりである。
【0066】
同図において、(40)は摩擦撹拌接合工具である。この接合工具(40)は回転可能なピン状プローブ(41)を有している。この接合工具(40)のプローブ(41)を回転させた状態で該プローブ(41)を前記当接部(18)に埋入する。そして、この埋入状態でプローブ(41)を当接部(18)に沿ってフレーム本体(10)及び蓋体(20)に対して相対的に移動させる。すると、プローブ(41)の回転に伴い発生する摩擦熱によって当接部(18)やその近傍の材料が軟化し、更にこの軟化した材料がフローブ(18)によって撹拌混合され、もって蓋体(20)がフレーム本体(10)に接合される。このように摩擦撹拌接合によって蓋体(20)をフレーム本体(10)に接合することにより、気孔の発生を抑制することができ、蓋体(20)をフレーム本体(10)に強固に接合できるようになる。しかも、摩擦撹拌接合は、固相接合の範疇に入る接合手段であるから、接合に伴う熱歪みが殆ど発生せず、したがって寸法精度の高いフレーム(1)を製造することができる。
【0067】
而して、上記実施形態のフレーム(1)は次のような利点を有している。すなわち、フレーム(1)は中空であり、且つフレーム本体(10)がアルミニウム合金鋳物製であり、更に蓋体(20)がアルミニウム合金製であるため、フレーム(1)は極めて軽量になっている。したがって、このフレーム(1)を自動車にサブフレームとして取り付けることにより、自動車の燃費が向上する。
【0068】
さらに、このフレーム(1)では、レーム本体(10)が鋳物製であるから、フレーム(1)の製造コストを引き下げることができる。さらに、フレーム本体(10)と蓋体(20)との組み付けによって製作されているので、該フレーム(1)を容易に製作することができる。
【0069】
さらに、フレーム本体(10)における高い強度が要求される部位には、補強リブ部(12)と補強用厚肉部(13)が形成されているので、フレーム(1)は極めて高い強度及び剛性を有しており、優れた強度的信頼性を有している。
【0070】
また、フレーム本体(1)の開口部(11a)は該フレーム本体(1)の上面に形成されているから、蓋体(20)のフレーム本体(10)との接合作業をフレーム本体(11)の上面側からだけで行うことができる。そのため、かかる接合作業を容易に行うことができる。
【0071】
さらに、フレーム本体(10)に第1ブラケット部(5)と第2ブラケット部(7)が一体形成されているから、部材点数が少なく、そのためフレーム(1)を更に容易に製作することができ、ひいてはフレーム(1)の製造コストを大幅に引き下げることができる。
【0072】
図7は、上記実施形態に係るフレームの第1変形例を示す要部斜視図である。
この第1変形例では、フレーム本体(10)には、その凹部(11)を横断する態様の補強リブ部(12b)が一体形成されている。この補強リブ部(12b)によってフレーム本体(10)が補強されている。この補強リブ部(12b)は、フレーム本体(10)に蓋体(20)が接合一体化されることにより、蓋体(20)で覆われて隠蔽される。
【0073】
図8は、上記実施形態に係るフレームの第2変形例を示す要部斜視図である。
この第2変形例では、フレーム本体(10)には、その凹部(11)を横断する態様の補強リブ部(12c)が一体形成されている。一方、蓋体(20)には補強リブ部突出用孔(22)が設けられている。そして、フレーム本体(10)に蓋体(20)が接合一体化された状態において、前記孔(22)から補強リブ部(12c)の一部(12d)(上端部)が突出している。さらに、この補強リブ部(12c)の突出した部分(12d)と蓋体(20)とがレーザ溶接や摩擦撹拌接合等によって接合一体化されている。そのため、蓋体(20)のフレーム本体(10)との接合強度が極めて高くなっている。
【0074】
図9は、上記実施形態に係るフレームの第3変形例を示す要部斜視図である。
この第3変形例では、蓋体(20)は例えば鋳物製のものである。この蓋体(20)には上方突出状の第3ブラケット部(23)が一体形成されている。なお、同図において、(23a)は軸受け孔形成用切除予定部である。この第3変形例では、蓋体(20)に第3ブラケット部(23)が一体形成されているから、部材点数が更に少なくなっており、そのためフレームをより一層容易に製作することができる。
【0075】
以上で、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に示すものに限定されるものではない。
【0076】
例えば、フレーム本体(10)は、アルミニウム鋳物製であっても良いし、マグネシウム又はマグネシウム合金鋳物製であっても良いし、他の金属鋳物製であっても良い。また、蓋体(20)は、アルミニウム製であっても良いし、マグネシウム又はマグネシウム合金製であっても良いし、他の金属製であっても良い。
【0077】
また、フレーム本体(10)の開口部(11a)は、必ずしもその全体が蓋体(20)で閉塞されている必要はなく、つまり前記開口部(11a)の一部が開いた状態になっていても良い。
【0078】
また、フレーム本体(10)の開口部(11a)は、該フレーム本体(10)の上面ではなく下面に形成されていても良い。
【0079】
また、補強リブ部や補強用厚肉部は、蓋体(20)に一体形成されていても良い。
【0080】
また、ブッシュ装着用の筒状第1ブラケット部(5)は、蓋体(20)に一体形成されていても良い。
【0081】
【発明の効果】
上述の次第で、この発明は次の効果を奏し得る。
【0082】
(1)の発明によれば、フレームが中空であり、且つ、フレーム本体がアルミニウム又はアルミニウム合金鋳物製であり、更に蓋体がアルミニウム又はアルミニウム合金製であるから、フレームの軽量化を図ることができる。また、フレーム本体が鋳物製であるから、フレームの製造コストを引き下げることができるし、更には、車体との干渉を避けるべく複雑な三次元立体形状を付与することも、設計上容易に対応できる。また、フレームが閉断面構造となるため、フレームの強度や剛性を向上させることができる。また、蓋体のフレーム本体との接合作業をフレームの一面側からだけで行うことができるため、かかる接合作業を容易に行うことができ、ひいてはフレームの製造コストを更に引き下げることができる。
【0083】
(2)の発明によれば、蓋体のフレーム本体との接合強度を向上させることができる。
【0084】
(3)の発明によれば、蓋体のフレーム本体との接合強度を更に向上させることができる。
【0085】
(4)の発明によれば、蓋体のフレーム本体との接合強度を向上させることができる。
【0086】
(5)の発明によれば、蓋体のフレーム本体との接合強度を向上させることができる。
【0087】
(6)の発明によれば、フレームの強度や剛性を更に向上させることができる。
【0088】
(7)の発明によれば、フレームの強度や剛性を更に向上させることができる。
【0089】
(8)の発明によれば、フレームを更に容易に製作することができる。
【0090】
(9)の発明によれば、フレームを更に容易に製作することができる。
【0091】
(10)の発明によれば、優れた強度的信頼性を有する車両が提供され、また車両の燃費が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る車両用中空フレームの斜視図である。
【図2】図1中のA−A線断面図である。
【図3】同フレームの分解斜視図である。
【図4】図3中のB−B線断面図である。
【図5】蓋体をフレーム本体にレーザ溶接によって接合一体化する途中の状態を示す断面図である。
【図6】蓋体をフレーム本体に摩擦撹拌接合によって接合一体化する途中の状態を示す断面図である。
【図7】上記実施形態に係る車両用中空フレームの第1変形例を示す要部斜視図である。
【図8】上記実施形態に係る車両用中空フレームの第2変形例を示す要部斜視図である。
【図9】上記実施形態に係る車両用中空フレームの第3変形例を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1…フレーム(サブフレーム)
2…中空部
5…第1ブラケット部
7…第2ブラケット部
8、23…第3ブラケット部
9…接合部
10…フレーム本体
11…凹部
11a…開口部
12a、12b、12c…補強リブ部
13…補強用厚肉部
20…蓋体
【発明の属する技術分野】
この発明は、サスペンションメンバやサブフレーム等として用いられる車両用中空フレーム及び車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば自動車のサスペンションメンバやサブフレームとして用いられる従来のフレームは、従来、鋼材製であったため、重量が重いという問題を抱えていた。
そこで、近年、フレームの軽量化を図るため、様々な材料で製作されたフレームが開発されており、その一つにアルミニウム合金製のフレームが開発されている。
【0003】
このアルミニウム合金製フレームの製造方法として、次の方法が提案されている。
【0004】
(a)素材としてアルミニウム合金板材を塑性加工(例えばプレス加工)したのち接合することによってフレーム全体を製造する方法(例えば特許文献1参照。)。
【0005】
(b)素材としてアルミニウム合金押出材をハイドロフォーム等で曲げ成形することによってフレーム全体を製造する方法(例えば特許文献2参照。)。
【0006】
(c)ダイカスト等の鋳造によってフレーム全体を製造する方法(例えば特許文献3、4参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開昭61−40589号公報(第1図)
【0008】
【特許文献2】
特開2001−354157号公報(請求項1、第1、10図)
【0009】
【特許文献3】
特開2002−105572号公報(請求項2、第5図)
【0010】
【特許文献4】
特開2002−137617号公報(請求項1、第1−2図)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のアルミニウム合金製フレームの提案された製造方法には、次の難点があった。
【0012】
(a)によれば、フレームの素材が板材なので、高強度のフレームを製作することが困難であった。一方、フレームの高強度化を図るために板材の肉厚を厚くすると、フレームの軽量化を図ることができなくなる。
【0013】
(b)によれば、フレームの素材が押出材なので、フレームの肉厚は押出方向において一定となり、つまりフレームの肉厚を押出方向において変化させることができない。そのため、フレームの全ての部位の肉厚は、高い強度が要求される部位の肉厚に設定されていまい、フレームの軽量化を図ることが困難になる。また、複雑な断面形状のフレームを製作する場合には、押出加工難度が高くなり、コスト高になる。
【0014】
(c)によれば、フレーム全体がダイカスト等の鋳造によって製造されるので、内部に中空部を有するフレームを製造することが困難であり、コスト高になるとともに重量が重くなる。
【0015】
この発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、容易に且つ低コストで製作することができる軽量な車両用フレーム及びこれを備えた車両を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以下の手段を提供する。
【0017】
(1)一面が開口したアルミニウム又はアルミニウム合金鋳物製フレーム本体と、アルミニウム又はアルミニウム合金製蓋体とを備えるとともに、前記フレーム本体の開口部の少なくとも一部が前記蓋体で閉塞された状態で、前記フレーム本体に前記蓋体が接合一体化されていることを特徴とする車両用中空フレーム。
【0018】
(2)前記蓋体がレーザ溶接によって接合一体化されている前項1記載の車両用中空フレーム。
【0019】
(3)前記レーザ溶接はフッ化物系フラックス材を含有した溶加材を用いたものである前項2記載の車両用中空フレーム。
【0020】
(4)前記蓋体が摩擦撹拌接合によって接合一体化されている前項1記載の車両用フレーム。
【0021】
(5)前記蓋体の材料が前記フレーム本体の材料と同一である前項1〜4のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
【0022】
(6)前記フレーム本体及び前記蓋体のうち少なくとも一方の部材に、補強リブ部が一体形成されている前項1〜5のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
【0023】
(7)前記フレーム本体及び前記蓋体のうち少なくとも一方の部材の一部に、補強用厚肉部が形成されている前項1〜6のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
【0024】
(8)前記フレーム本体に、他の部材と接続される少なくとも1個のブラケット部が一体形成されている前項1〜7のいずれか1項記載の車両用フレーム。
【0025】
(9)前記蓋体に、他の部材と接続される少なくとも1個のブラケット部が一体形成されている前項1〜8のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
【0026】
(10)前項1〜9のいずれか1項記載の中空フレームを備えていることを特徴とする車両。
【0027】
次に、上記各項の発明を説明する。
【0028】
(1)の発明では、フレームが中空であり、且つ、フレーム本体がアルミニウム又はアルミニウム合金鋳物製であり、更に蓋体がアルミニウム又はアルミニウム合金製であることにより、フレームの軽量化が図られる。また、フレーム本体が鋳物製であることにより、フレームの製造コストが引き下げられる。また、フレーム本体が鋳物製であるから、フレームのレイアウト上の要請により車体との干渉を避けるべく複雑な三次元立体形状を付与することも、設計上容易に対応できる。また、フレーム本体の開口部の少なくとも一部が蓋体で閉塞された状態で、フレーム本体に蓋体が接合一体化されることにより、フレームが閉断面構造となるため、フレームの強度や剛性が向上する。さらに、蓋体のフレーム本体との接合作業をフレームの一面側からだけで行うことができるため、かかる接合作業を容易に行うことができ、ひいてはフレームの製造コストを更に引き下げることができる。
【0029】
なお、本発明では、通常、フレーム本体は略水平状に配置されるものであって、該フレーム本体の上面又は下面が開口される。
【0030】
本発明に係るフレームは、車両(例えば自動車や鉄道車両)における様々な種類のフレームに用られ、その種類に限定されるものではなく、例えばサブフレームやサスペンションメンバとして特に好適に用いられる。
【0031】
(2)の発明では、蓋体がレーザ溶接によって接合一体化されることにより、フレーム本体に蓋体が強固に接合され、蓋体のフレーム本体との接合強度が向上する。
【0032】
(3)の発明では、フッ化物系フラックス材を含有した溶加材を用いたレーザ溶接によってフレーム本体に蓋体が接合一体化されることにより、フレーム本体に蓋体が更に強固に接合され、蓋体のフレーム本体との接合強度が更に向上する。
【0033】
(4)の発明では、蓋体が摩擦撹拌接合によって接合一体化されることにより、フレーム本体に蓋体が強固に接合され、蓋体のフレーム本体との接合強度が向上する。
【0034】
(5)の発明では、蓋体の材料がフレーム本体の材料と同一であることより、フレーム本体に蓋体が強固に接合され、蓋体のフレーム本体との接合強度が向上する。
【0035】
(6)の発明では、フレーム本体及び蓋体のうち少なくとも一方の部材に、補強リブ部が一体形成されていることにより、フレームがこの補強リブ部によって補強され、もってフレームの強度や剛性が更に向上する。
【0036】
(7)の発明では、フレーム本体及び蓋体のうち少なくとも一方の部材の一部に、補強用厚肉部が形成されていることにより、フレームがこの厚肉部によって補強され、もってフレームの強度や剛性が更に向上する。
【0037】
(8)の発明では、フレーム本体にブラケット部が一体形成されているので、部材点数を少なくすることができる。そのため、フレームを更に容易に製作することができる。
【0038】
(9)の発明では、蓋体にブラケット部が一体形成されているので、部材点数を少なくすることができる。そのため、フレームを更に容易に製作することができる。
【0039】
(10)の発明では、車両が上記中空フレームを備えていることにより、優れた強度的信頼性を有する車両が提供される。また、車両の軽量化を図ることができ、その結果、車両の燃費が向上する。なお、本発明において、車両の種類は限定されるものではなく、例えば自動車や鉄道車両が挙げられる。
【0040】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の好ましい一実施形態を図面を参照して説明する。なお、この実施形態では、車両用中空フレームとして自動車用のものを示している。
【0041】
図1において、(1)は本実施形態に係る自動車用中空フレームである。このフレーム(1)は、自動車(図示せず)のサブフレーム(例えばリヤサブフレームやフロントサブフレーム)として用いられるものであり、自動車に取り付けられた状態において略水平状に配置されるものである。
【0042】
このフレーム(1)(即ちサブフレーム)は、図1に示すように平面視略ロ字状(略井桁状を含む。)のものであって、図2に示すように断面略ロ字状に形成されており、その内部に中空部(2)が形成されている。この中空部(2)はフレーム(1)の延びる方向に連続して形成されている。
【0043】
このフレーム(1)は、図1に示すように、自動車(車両)の左右方向に延設される前後一対の棒状クロスメンバ(3)(3)と、自動車の前後方向に延設されるとともに両クロスメンバ(3)(3)間に架設されて両クロスメンバ(3)(3)を連結した左右一対の棒状サイドメンバ(4)(4)とを有している。
【0044】
このフレーム(1)のクロスメンバ(3)の両端部には、ブッシュ装着用の筒状(詳述すると円筒状)第1ブラケット部(5)が設けられている。この第1ブラケット部(5)はブッシュ装着孔(5a)を有しており、このブッシュ装着孔(5a)内にはゴム弾性部を有するブッシュ(6)が装着される。この第1ブラケット部(5)は、ブッシュ装着孔(5a)内に装着されたブッシュ(6)を介して、他の部材として例えば車体と接続されるものである。また、前後両クロスメンバ(3)(3)のうちいずれか一方のクロスメンバ(3)(後クロスメンバ)の長さ方向中間部には、2個のブッシュ装着孔(5a)(5a)が設けられている。
【0045】
このフレーム(1)のサイドメンバ(4)には下方突出状の第2ブラケット部(7)が設けられている。この第2ブラケット部(7)は、他の部材として例えばサスペンション装置のロアリンク(図示せず)と接続されるものである。さらに、サイドメンバ(4)には上方突出状の第3ブラケット部(8)が設けられている。この第3ブラケット部(8)は、他の部材として例えば前記サスペンション装置のアッパーリンク(図示せず)と接続されるものである。
【0046】
第1ブラケット部(5)は上述したように筒状に形成されたものである。一方、第2ブラケット部(7)及び第3ブラケット部(8)はいずれも、互いに対向する一対の板状接続片部を有している。各接続片部は軸受け孔が形成される部位である。
【0047】
次に、このフレーム(1)の構成を詳細に説明する。
【0048】
図3に示すように、このフレーム(1)は、断面略コ字状のフレーム本体(10)と板状の蓋体(20)とが組み付けられて構成されたものである。
【0049】
フレーム本体(10)は、フレーム(1)が自動車に取り付けられた状態において略水平状に配置されるものである。また、このフレーム本体(10)は、図3に示すように、その上面が開口したものであって、フレーム(1)の下面部と両側面部とを形成するものである。したがって、このフレーム本体(10)は、フレーム(1)と同じく平面視略ロ字状のものであって、前後一対のクロスメンバ形成部(3')(3')と左右一対のサイドメンバ形成部(4')(4')とを有している。
【0050】
フレーム本体(10)はアルミニウム合金鋳物製のものである。このフレーム本体(10)の材料は、JIS(日本工業規格) ADC12、AC4CH等であることが望ましいが、本発明では、フレーム本体(10)の材料は限定されるものではない。また、このフレーム本体(10)の鋳造方法としては、重力鋳造法、低圧鋳造法、ダイカスト法が例示されるが、本発明では、フレーム本体(10)の鋳造方法は限定されるものではない。
【0051】
このフレーム本体(10)の所定部位には、前記第1ブラケット部(5)及び前記第2ブラケット部(7)が一体形成されている。また、フレーム本体(10)の凹部(11)は、フレーム(1)の前記中空部(2)を形成するためのものであって、この凹部(11)及びその開口部(11a)はフレーム本体(10)の延びる方向に連続して形成されている。
【0052】
フレーム本体(10)における高い強度が要求される部位には、補強リブ部(12a)が一体形成されている。本実施形態では、この補強リブ部(12a)は、フレーム本体(10)の第1ブラケット部(5)近傍の内面に、フレーム本体(10)の延びる方向に連続して一体形成されている。この補強リブ部(12a)によってフレーム本体(10)が補強されている。この補強リブ部(12a)は、フレーム本体(10)に蓋体(20)が接合一体化されることにより、蓋体(20)で覆われて隠蔽される。
【0053】
さらに、フレーム本体(10)における高い強度が要求される部位の肉厚は、当該フレーム本体(10)の他の部位の肉厚よりも大寸に形成され、これにより当該部位に補強用厚肉部(13)が形成されている。本実施形態では、この補強用厚肉部(13)は、フレーム本体(10)の側面部における第1ブラケット部(5)近傍の部位に形成されている。この補強用厚肉部(13)によってフレーム本体(10)が補強されている。
【0054】
また、このフレーム本体(1)の両側面部の内面には、図4に示すように蓋体(20)を受ける段部(14)が形成されている。
【0055】
蓋体(20)は、板状のアルミニウム合金製のものである。この蓋体(20)の材料は、前記フレーム本体(10)の材料と同一であることが望ましい。こうすることにより、蓋体(20)をフレーム本体(10)に強固に接合できるようになり、蓋体(20)のフレーム本体(10)との接合強度が向上する。
【0056】
本発明では、蓋体(20)の製造方法は限定されるものではない。例えば、この蓋体(20)は展伸材製であっても良いし、鋳物製であっても良いし、板材打抜き成型品からなるものであっても良い。特に蓋体(20)は鋳物製か展伸材製であることが望ましい。蓋体(20)が鋳物製であることにより、フレーム(1)の製造コストを引き下げることができるからである。この場合において、蓋体(20)の鋳造方法としては、フレーム本体(1)の上述した鋳造方法と同じ方法を適用可能であるが、本発明では、蓋体(20)の鋳造方法は限定されるものではない。また、蓋体(20)が展伸材製であることにより、フレーム(1)の強度や剛性が向上するし、その上、靱性や耐衝撃性についても向上する。この場合において、展伸材は、圧延材、押出材、引抜き材であっても良いし、熱間又は冷間の塑性加工品であっても良い。
【0057】
蓋体(20)はフレーム(1)の上面部を形成するものである。したがって、この蓋体(20)は、フレーム(1)と同じく平面視略ロ字状に形成されている。さらに、この蓋体(20)の所定部位には前記第3ブラケット部(8)が接合一体化されている。
【0058】
上記フレーム(1)においては、図4及び図5に示すように、蓋体(20)はフレーム本体(10)の開口部(11a)に内嵌め状態に嵌合装着され、これにより、フレーム本体(10)の開口部(11a)の全体がこの蓋体(20)で閉塞されている。この閉塞状態において、図5に示すように蓋体(20)の裏面はフレーム本体(10)の前記段部(14)で受けられている。そして、この閉塞状態で蓋体(20)がフレーム本体(10)に接合一体化されており、これにより、図1に示した上記フレーム(1)が製造されている。図2において、(9)は、蓋体(20)とフレーム本体(10)とを接合した接合部である。こうしてフレーム本体(10)の開口部(11a)が蓋体(20)で閉塞されることにより、フレーム(1)は閉断面構造となされており、その内部にはフレーム本体(10)の凹部(11)からなる前記中空部(2)が形成されている。
【0059】
本発明では、蓋体(20)をフレーム本体(1)に接合する接合手段は限定されるものではなく、例えば冶金的接合手段(レーザ溶接、摩擦撹拌接合、MIG溶接等)であっても良いし、機械的接合手段(リベット、ボルト等)であっても良い。これらの接合手段のうち、本発明では特にレーザ溶接又は摩擦撹拌接合であることが望ましい。このようにレーザ溶接や摩擦撹拌接合を接合手段として適用することにより、蓋体(20)をフレーム本体(10)に強固に接合できるようになる。その理由は次のとおりである。すなわち、フレーム本体(10)は鋳物製であるから、一般に、該フレーム本体(10)の内部には鋳造時に巻き込まれた空気等のガスが含有されている。そのため、このガスが接合時にフレーム本体(10)内部から多量に放出されてしまい、接合部(9)に気孔が発生し易い。このように気孔が発生すると、接合強度が低下するという問題が生じる。そこで、本発明では接合手段としてレーザ溶接又は摩擦撹拌接合を適用する。こうすることにより、気孔の発生を抑制することができ、蓋体(20)をフレーム本体(10)に強固に接合でき、もって蓋体(20)のフレーム本体(10)との接合強度が向上する。
【0060】
さらに、このレーザ溶接は、フッ化物系フラックス材を含有した溶加材を用いて行うことが望ましい。こうすることにより、気孔の発生を著しく抑制することができ、蓋体(20)をフレーム本体(10)に更に強固に接合できるようになる。
【0061】
接合手段がレーザ溶接である場合において、そのレーザ溶接法について図5を参照して説明すると次のとおりである。
【0062】
同図において、(30)はレーザ光、(31)はレーザ集光ヘッドである。また、(35)は棒状又はワイヤ状の溶加材である。この溶加材(35)はフッ化物系フラックス材を含有したものである。
【0063】
レーザ光(30)は、レーザ発振器(図示せず)によって発振されてレーザ集光ヘッド(31)によって集光される。そして、集光されたレーザ光(30)は、同図に示すように、フレーム本体(10)の側面部の上端部と蓋体(20)の側縁部との当接部(18)(即ち接合予定部)の外面に照射される。このレーザ光(30)の照射によって当接部(18)やその近傍が溶融し、もって蓋体(20)がフレーム本体(10)に接合される。溶加材(35)は、このレーザ溶接時に前記当接部(18)に連続的に供給される。本発明では、レーザ光(30)としては、様々な波長のレーザ光が用いられ、例えばYAGレーザ光、CO2レーザ光が用いられる。
【0064】
溶加材(35)において、フッ化物系フラックス材はK−Al−F系フラックス材であることが望ましい。K−Al−F系フラックス材の成分について具体的に例示すると、一般式:KnAlFn+3(nは1以上の整数)で表されるKAlF4、K2AlF5、K3AlF6、KFとAlF3との混合物又は共晶組成物、およびフルオロアルミン酸カリウム錯体のうちのいずれか1種、あるいは2種以上の混合材料が挙げられる。また、この溶加材(35)に含有されるベース材はAl−Si系材料であることが望ましく、特にAl−10質量%Si材、JIS A4043材及びJIS A4047材のうちいずれか1種、あるいは2種以上の混合材料であることが望ましい。
【0065】
接合手段が摩擦撹拌接合である場合において、その摩擦撹拌接合法について図6を参照して説明すると次のとおりである。
【0066】
同図において、(40)は摩擦撹拌接合工具である。この接合工具(40)は回転可能なピン状プローブ(41)を有している。この接合工具(40)のプローブ(41)を回転させた状態で該プローブ(41)を前記当接部(18)に埋入する。そして、この埋入状態でプローブ(41)を当接部(18)に沿ってフレーム本体(10)及び蓋体(20)に対して相対的に移動させる。すると、プローブ(41)の回転に伴い発生する摩擦熱によって当接部(18)やその近傍の材料が軟化し、更にこの軟化した材料がフローブ(18)によって撹拌混合され、もって蓋体(20)がフレーム本体(10)に接合される。このように摩擦撹拌接合によって蓋体(20)をフレーム本体(10)に接合することにより、気孔の発生を抑制することができ、蓋体(20)をフレーム本体(10)に強固に接合できるようになる。しかも、摩擦撹拌接合は、固相接合の範疇に入る接合手段であるから、接合に伴う熱歪みが殆ど発生せず、したがって寸法精度の高いフレーム(1)を製造することができる。
【0067】
而して、上記実施形態のフレーム(1)は次のような利点を有している。すなわち、フレーム(1)は中空であり、且つフレーム本体(10)がアルミニウム合金鋳物製であり、更に蓋体(20)がアルミニウム合金製であるため、フレーム(1)は極めて軽量になっている。したがって、このフレーム(1)を自動車にサブフレームとして取り付けることにより、自動車の燃費が向上する。
【0068】
さらに、このフレーム(1)では、レーム本体(10)が鋳物製であるから、フレーム(1)の製造コストを引き下げることができる。さらに、フレーム本体(10)と蓋体(20)との組み付けによって製作されているので、該フレーム(1)を容易に製作することができる。
【0069】
さらに、フレーム本体(10)における高い強度が要求される部位には、補強リブ部(12)と補強用厚肉部(13)が形成されているので、フレーム(1)は極めて高い強度及び剛性を有しており、優れた強度的信頼性を有している。
【0070】
また、フレーム本体(1)の開口部(11a)は該フレーム本体(1)の上面に形成されているから、蓋体(20)のフレーム本体(10)との接合作業をフレーム本体(11)の上面側からだけで行うことができる。そのため、かかる接合作業を容易に行うことができる。
【0071】
さらに、フレーム本体(10)に第1ブラケット部(5)と第2ブラケット部(7)が一体形成されているから、部材点数が少なく、そのためフレーム(1)を更に容易に製作することができ、ひいてはフレーム(1)の製造コストを大幅に引き下げることができる。
【0072】
図7は、上記実施形態に係るフレームの第1変形例を示す要部斜視図である。
この第1変形例では、フレーム本体(10)には、その凹部(11)を横断する態様の補強リブ部(12b)が一体形成されている。この補強リブ部(12b)によってフレーム本体(10)が補強されている。この補強リブ部(12b)は、フレーム本体(10)に蓋体(20)が接合一体化されることにより、蓋体(20)で覆われて隠蔽される。
【0073】
図8は、上記実施形態に係るフレームの第2変形例を示す要部斜視図である。
この第2変形例では、フレーム本体(10)には、その凹部(11)を横断する態様の補強リブ部(12c)が一体形成されている。一方、蓋体(20)には補強リブ部突出用孔(22)が設けられている。そして、フレーム本体(10)に蓋体(20)が接合一体化された状態において、前記孔(22)から補強リブ部(12c)の一部(12d)(上端部)が突出している。さらに、この補強リブ部(12c)の突出した部分(12d)と蓋体(20)とがレーザ溶接や摩擦撹拌接合等によって接合一体化されている。そのため、蓋体(20)のフレーム本体(10)との接合強度が極めて高くなっている。
【0074】
図9は、上記実施形態に係るフレームの第3変形例を示す要部斜視図である。
この第3変形例では、蓋体(20)は例えば鋳物製のものである。この蓋体(20)には上方突出状の第3ブラケット部(23)が一体形成されている。なお、同図において、(23a)は軸受け孔形成用切除予定部である。この第3変形例では、蓋体(20)に第3ブラケット部(23)が一体形成されているから、部材点数が更に少なくなっており、そのためフレームをより一層容易に製作することができる。
【0075】
以上で、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に示すものに限定されるものではない。
【0076】
例えば、フレーム本体(10)は、アルミニウム鋳物製であっても良いし、マグネシウム又はマグネシウム合金鋳物製であっても良いし、他の金属鋳物製であっても良い。また、蓋体(20)は、アルミニウム製であっても良いし、マグネシウム又はマグネシウム合金製であっても良いし、他の金属製であっても良い。
【0077】
また、フレーム本体(10)の開口部(11a)は、必ずしもその全体が蓋体(20)で閉塞されている必要はなく、つまり前記開口部(11a)の一部が開いた状態になっていても良い。
【0078】
また、フレーム本体(10)の開口部(11a)は、該フレーム本体(10)の上面ではなく下面に形成されていても良い。
【0079】
また、補強リブ部や補強用厚肉部は、蓋体(20)に一体形成されていても良い。
【0080】
また、ブッシュ装着用の筒状第1ブラケット部(5)は、蓋体(20)に一体形成されていても良い。
【0081】
【発明の効果】
上述の次第で、この発明は次の効果を奏し得る。
【0082】
(1)の発明によれば、フレームが中空であり、且つ、フレーム本体がアルミニウム又はアルミニウム合金鋳物製であり、更に蓋体がアルミニウム又はアルミニウム合金製であるから、フレームの軽量化を図ることができる。また、フレーム本体が鋳物製であるから、フレームの製造コストを引き下げることができるし、更には、車体との干渉を避けるべく複雑な三次元立体形状を付与することも、設計上容易に対応できる。また、フレームが閉断面構造となるため、フレームの強度や剛性を向上させることができる。また、蓋体のフレーム本体との接合作業をフレームの一面側からだけで行うことができるため、かかる接合作業を容易に行うことができ、ひいてはフレームの製造コストを更に引き下げることができる。
【0083】
(2)の発明によれば、蓋体のフレーム本体との接合強度を向上させることができる。
【0084】
(3)の発明によれば、蓋体のフレーム本体との接合強度を更に向上させることができる。
【0085】
(4)の発明によれば、蓋体のフレーム本体との接合強度を向上させることができる。
【0086】
(5)の発明によれば、蓋体のフレーム本体との接合強度を向上させることができる。
【0087】
(6)の発明によれば、フレームの強度や剛性を更に向上させることができる。
【0088】
(7)の発明によれば、フレームの強度や剛性を更に向上させることができる。
【0089】
(8)の発明によれば、フレームを更に容易に製作することができる。
【0090】
(9)の発明によれば、フレームを更に容易に製作することができる。
【0091】
(10)の発明によれば、優れた強度的信頼性を有する車両が提供され、また車両の燃費が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る車両用中空フレームの斜視図である。
【図2】図1中のA−A線断面図である。
【図3】同フレームの分解斜視図である。
【図4】図3中のB−B線断面図である。
【図5】蓋体をフレーム本体にレーザ溶接によって接合一体化する途中の状態を示す断面図である。
【図6】蓋体をフレーム本体に摩擦撹拌接合によって接合一体化する途中の状態を示す断面図である。
【図7】上記実施形態に係る車両用中空フレームの第1変形例を示す要部斜視図である。
【図8】上記実施形態に係る車両用中空フレームの第2変形例を示す要部斜視図である。
【図9】上記実施形態に係る車両用中空フレームの第3変形例を示す要部斜視図である。
【符号の説明】
1…フレーム(サブフレーム)
2…中空部
5…第1ブラケット部
7…第2ブラケット部
8、23…第3ブラケット部
9…接合部
10…フレーム本体
11…凹部
11a…開口部
12a、12b、12c…補強リブ部
13…補強用厚肉部
20…蓋体
Claims (10)
- 一面が開口したアルミニウム又はアルミニウム合金鋳物製フレーム本体と、アルミニウム又はアルミニウム合金製蓋体とを備えるとともに、前記フレーム本体の開口部の少なくとも一部が前記蓋体で閉塞された状態で、前記フレーム本体に前記蓋体が接合一体化されていることを特徴とする車両用中空フレーム。
- 前記蓋体がレーザ溶接によって接合一体化されている請求項1記載の車両用中空フレーム。
- 前記レーザ溶接はフッ化物系フラックス材を含有した溶加材を用いたものである請求項2記載の車両用中空フレーム。
- 前記蓋体が摩擦撹拌接合によって接合一体化されている請求項1記載の車両用中空フレーム。
- 前記蓋体の材料が前記フレーム本体の材料と同一である請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
- 前記フレーム本体及び前記蓋体のうち少なくとも一方の部材に、補強リブ部が一体形成されている請求項1〜5のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
- 前記フレーム本体及び前記蓋体のうち少なくとも一方の部材の一部に、補強用厚肉部が形成されている請求項1〜6のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
- 前記フレーム本体に、他の部材と接続される少なくとも1個のブラケット部が一体形成されている請求項1〜7のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
- 前記蓋体に、他の部材と接続される少なくとも1個のブラケット部が一体形成されている請求項1〜8のいずれか1項記載の車両用中空フレーム。
- 請求項1〜9のいずれか1項記載の中空フレームを備えていることを特徴とする車両。
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