JP2004208952A - X線ct装置およびx線ct装置における画像処理方法 - Google Patents
X線ct装置およびx線ct装置における画像処理方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】スカウトスキャン実施後に、テーブル高さの変更が生じた場合でも、スカウトスキャンを再実施することなく、スキャン計画をたてることが可能なX線CT装置を提供することを目的とする。
【解決手段】X線管より発生するX線を、テーブルに載置された被検体に照射することで、該被検体に関するX線画像を生成するX線CT装置であって、前記テーブルの高さに関する情報を読み込む読込手段と、前記生成されたX線画像を、前記テーブルの高さに関する情報に基づいて、所定の座標上に表示する表示手段とを備え、前記表示手段は、前記X線画像生成時の所定のテーブル高さがX線画像生成後に変動した場合に(ステップS601、602)、該テーブル高さの変動分に基づいて、前記表示されたX線画像を前記所定の座標に対して相対的に移動させる(ステップS603乃至605)ことを特徴とする。
【選択図】 図6
【解決手段】X線管より発生するX線を、テーブルに載置された被検体に照射することで、該被検体に関するX線画像を生成するX線CT装置であって、前記テーブルの高さに関する情報を読み込む読込手段と、前記生成されたX線画像を、前記テーブルの高さに関する情報に基づいて、所定の座標上に表示する表示手段とを備え、前記表示手段は、前記X線画像生成時の所定のテーブル高さがX線画像生成後に変動した場合に(ステップS601、602)、該テーブル高さの変動分に基づいて、前記表示されたX線画像を前記所定の座標に対して相対的に移動させる(ステップS603乃至605)ことを特徴とする。
【選択図】 図6
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はX線照射によって得られた被検体のX線画像を生成するX線CT(Computerized Tomography )装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置は、患者(被検体)に複数方向からX線を照射するスキャンを行い、患者を透過した各方向からのX線より得られる投影データに基づいて画像再構成処理を行うことによって、検査部位のX線断層像を提供するものである。操作者は、かかるスキャン等に先立ち、スキャンの条件や画像再構成処理の条件について、検査部位や検査目的に合わせて計画を立てる必要がある。このような計画は一般にスキャン計画とよばれ、X線CT装置は、操作コンソール上にスキャン計画のためのユーザインタフェースを提供している。
【0003】
そして、通常、スキャン計画を立てるにあたっては、事前にスカウトスキャンが実施される。スカウトスキャンとは、被検体をテーブル上に横たえて、X線管を所定位置に固定したまま(すなわち、ガントリを回転させずに、一定の投影角度に固定したまま)、被検体を乗せたテーブルを徐々に搬送しながらX線を連続的に照射して得た投影データ(透視画像データ)より、1枚の被検体透視画像(スカウト画像)を得るものである。
【0004】
スカウトスキャンにより得られたスカウト画像はスキャン計画画面に表示され、操作者は、スカウト画像を参照しながらスキャン計画を立てることが可能となる(スキャン計画画面についての先行技術は、例えば、特許文献1乃至3参照)。具体的には、操作者はスカウト画像を見ながら検査しようとする部位がスキャン範囲に入るように、スキャン開始位置およびスキャン終了位置を設定する。また、スカウト画像に基づいて、検査しようとする部位に対するガントリチルト角を決定する(一般に、X線CT装置におけるガントリには、被検体に対するスキャンのスライス角を調整するためにガントリ傾斜(チルト)機構が備えられており、スキャン計画を立てるにあたっては、ガントリチルト角の設定が必要となる)。
【0005】
【特許文献1】
特開平07−227391号公報
【特許文献2】
特開2001−212137号公報
【特許文献3】
特開2002−177261号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ガントリチルト角には限界がある。これは、ガントリ回転部をチルトさせるにあたり、ガントリチルト角を大きくしすぎると、テーブルおよびテーブルに載置された患者とガントリ回転部とが干渉してしまうからである。そして、かかるガントリチルト角の限界は、テーブルの高さによって変動し、一般に、テーブルの高さに応じたガントリチルト角の限界(FWD限界およびBWD限界)がスキャン計画画面上に表示される(「FWD限界」とは、ガントリ回転部の前方向へのガントリチルト角の限界を、「BWD限界」とは、ガントリ回転部の後方向のチルト角度の限界をそれぞれ示す)。
【0007】
このため、スカウトスキャン時のテーブル高さでは、所望のスライス角にてスキャンできない場合、操作者はガントリチルト角の限界を広げるべく、テーブルの高さを変更する。
【0008】
しかし、このようにスカウト画像採取後に、テーブル高さを変更すると、変更後の状態におけるスカウト画像を採取するために、再度スカウトスキャンを実施する必要が生じるという問題があった。
【0009】
これは、テーブル高さを変更する前のスカウト画像に基づいてスキャン計画をたててしまうと、画像上の被検体の位置と実際の被検体の位置とのずれにより種々の不都合が生じるからである。例えば、所定のガントリチルト角でヘリカルスキャンを行う場合、テーブル高さを変更する前のスカウト画像に基づいてスキャン開始位置およびスキャン終了位置を設定してしまうと、実際の被検体上のスキャン開始位置およびスキャン終了位置とずれが生じてしまい、所望の検査範囲のスキャン画像を得られないこととなってしまう。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、スカウトスキャン実施後に、テーブル高さの変更が生じた場合でも、スカウトスキャンを再実施することなく、スキャン計画をたてることが可能なX線CT装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するための本発明のX線CT装置は、以下の構成を備える。
すなわち、
X線管より発生するX線を、テーブルに載置された被検体に照射することで、該被検体に関するX線画像を生成するX線CT装置であって、
前記テーブルの高さに関する情報を読み込む読込手段と、
前記生成されたX線画像を、前記テーブルの高さに関する情報に基づいて、所定の座標上に表示する表示手段と、を備え、
前記表示手段は、
前記X線画像生成時の所定のテーブル高さに対して、X線画像生成後に変動が生じた場合に、該テーブル高さの変動分に基づいて、前記表示されたX線画像を、前記所定の座標に対して相対的に移動させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明の好適なる実施の形態を詳細に説明する。なお、全図を通して同一符号は同一または相当部分を示すものとする。
【0013】
<全体システム構成>
図1は、本発明の一実施形態にかかるX線CT装置のシステム構成図である。
X線CT装置は、X線を発生するX線発生源が被検体(患者)の周りを回動し、患者を透過した異なる照射角度でのX線をX線検出器により検出し、これを操作コンソールにてコンピュータ処理することによってX線照射部位の断層面(スライス位置における面、すなわちスライス面)の画像(X線断層像)を得る(再構成する)ものである。
【0014】
図1に図示の如く、X線CT装置は、被検体(患者)へのX線照射と載置された被検体を透過したX線を検出するためのガントリ120と、ガントリ120に対して指示信号を送信し各種設定を行うとともに、ガントリ120から出力されてきた投影データに基づいてX線断層像を再構成したり透過画像を生成し、表示する操作コンソール100、および被検体を載置し、ガントリ内部へ搬送する搬送装置140とを備えている。
【0015】
120に示すガントリは、その全体の制御を司るメインコントローラ122を始め以下の構成を備える。
【0016】
121は操作コンソール100との通信を行うためのインターフェース、132はガントリ回転部であり、内部には、X線を発生するX線管124(X線管コントローラ123により駆動制御される)、X線の照射範囲を規定するコリメータ127、コリメータ127のX線照射範囲を規定するスリット幅の調整、及びコリメータ127のZ軸方向(図面に垂直な方向、すなわち、後述する天板142が空洞部133に向かって搬送される方向)の位置を調整するコリメータモータ126が設けられている。かかるコリメータモータ126の駆動はコリメータコントローラ125により制御される。
【0017】
また、132に示すガントリ回転部は、被検体を透過したX線を検出するX線検出部131、及びX線検出部131より得られた投影データを収集するデータ収集部130も備える。
【0018】
X線管124及びコリメータ127と、X線検出部131とは互いに空洞部分133をはさんで対向する位置に設けられ、その関係が維持された状態でガントリ回転部132が矢印135の向きに回動するようになっている。この回転は、回転モータコントローラ128からの駆動信号により所定の制御周期で回転速度制御される回転モータ129によって行われる。
【0019】
さらに、ガントリ120は、ガントリ回転部132を傾斜(チルト)させる構造(不図示)を有している。
【0020】
また、搬送装置140は、被検体を実際に載置する天板142と、天板142と該天板を保持する台とを備えるテーブル143と、テーブル143を支持する基台144とを有し、天板142は天板モータ141によってZ軸方向に駆動され(すなわち、天板の搬送方向=Z軸方向)、天板モータ141の駆動は天板モータコントローラ134からの駆動信号に基づいて所定の制御周期で搬送速度制御される。テーブル143は、テーブル昇降用モータ145により昇降動作可能であり、テーブル昇降用モータコントローラ136からの駆動信号に基づいて動作する一方、テーブル昇降用モータに内蔵されたテーブル高さセンサ(例えば、エンコーダ)により、テーブル143の高さ位置が検出される。
【0021】
メインコントローラ122は、I/F121を介して受信した各種指示信号の解析を行い、それに基づいて上記のX線管コントローラ123、コリメータコントローラ125、回転モータコントローラ128、天板モータコントローラ134、テーブル昇降用モータコントローラ、そして、データ収集部130に対し、各種制御信号を出力することになる(さらに、ガントリ回転部132のチルト指令もメインコントローラ122より送出される)。また、メインコントローラ122は、データ収集部130で収集された投影データを、I/F121を介して操作コンソール100に送出する処理も行う。
【0022】
操作コンソール100は、所謂ワークステーションであり、図示に示す如く、装置全体の制御を司るCPU105、ブートプログラム等を記憶しているROM106、主記憶装置(メモリ)として機能するRAM107をはじめ、以下の構成を備える。
【0023】
HDD108は、ハードディスク装置であって、ここにOSならびにX線CT装置全体を統括する診断プログラムが格納されている。なお、本発明にかかる画像処理方法を操作コンソール100にて実現させるための制御プログラムも、HDD108に格納されている。そして、当該制御プログラムをCPU105が読み出し実行することによって本発明にかかる画像処理方法が達成される。この場合、HDD108から読み出されたプログラムコード自体が画像処理方法を実現することになり、そのプログラムコードを記憶したHDD108は本発明を構成することになる。
【0024】
図1に戻る。VRAM101は表示しようとするイメージデータ(256×256ピクセル)を展開するメモリであり、ここにイメージデータ等を展開することでCRT102にX線断層像やスカウト画像を表示させることができる。103および104は各種設定を行うためのキーボードとマウスである。また、109はガントリ120と通信を行うためのインターフェースである。
【0025】
<X線CT装置における全体処理の流れ>
実施形態におけるX線CT装置の構成は概ね上記の通りであるが、かかる構成のX線CT装置における全体処理の概要は、図2のフローチャートに示すとおりである。フローチャートは、操作コンソール100で行う処理(a)と、ガントリ装置120で行う処理(b)とに分けて描かれている。
【0026】
まず、被検体をテーブル143上に横たえて、撮影のための位置合わせを行う(ステップS201)。位置合わせを終えしだい、スカウトスキャンを実施する。スカウトスキャンとは、X線管124を所定位置に固定したまま(すなわち、ガントリ回転部132を回転させずに、一定の投影角度に固定したまま)、被検体を乗せた天板142を徐々に搬送しながらX線を連続的に照射して得た投影データ(透視画像データ)より、1枚の被検体透視画像(スカウト画像)を得るものである。
【0027】
スカウトスキャンの実施にあたり、まず、操作コンソール100側でスカウトスキャンの計画を行い、その後、実行指令をガントリ装置120に出す(ステップS210)。スカウトスキャンの条件設定および実行指令は、例えば図3に示すような設定画面300(操作コンソール100のCRT102に表示される)を介して行われる。
【0028】
図示のように、スカウトスキャン設定欄において、所定の基準位置に対するスカウトスキャンの開始位置、終了位置、X線管124に与える管電圧および管電流、そして、投影角度を設定できるようになっている。上記した被検体透視画像を得るためには、スカウトスキャン設定欄に投影角度「0」を入力した後、スカウトスキャン実行のスタートボタン302を押して、スカウトスキャンを実行させる。
【0029】
ガントリ120は、スカウトスキャンの実行指令を受けて、上記した設定内容に従いスカウトスキャンを実施する(ステップS202)。スカウトスキャンによる透視画像データは操作コンソール100側に転送される。操作コンソール100では、受信した透視画像データに基づいてスカウト画像を生成し(ステップS211)、該スカウト画像をスキャン計画画面に表示する(ステップS212。なお、詳細は後述するものとする)。
【0030】
スカウト画像が表示されると、ステップS213に進み、スキャン計画を立てる。スキャン計画は、CRT102に表示されるスキャン計画画面において行われる(ステップS213)。スキャン計画についての詳細な説明は後述する。
【0031】
スキャン計画を終え、操作者よるスキャン実行指示(ステップS214)に従い、投影データの収集(スキャン)を開始する(ステップS204)。スキャンは次のように行われる。まず、z軸方向の位置を固定して、X線管124からのX線ビームを被検体に照射し(X線の投影)、その透過X線をX線検出部131で検出する。そして、この透過X線の検出を、X線管124とX線検出部131を被検体の周囲を回転させながら(すなわち、投影角度を変化させながら)複数(例えば、1000)のビュー方向で、360度分行う。これを1つの単位として1スキャンとよぶ。検出された各透過X線は、データ収集部130でディジタル値に変換されて投影データとしてメインコントローラ122を介して操作コンソール100に転送される。そして、順次z軸方向にスキャン位置を所定量移動して、次のスキャンを行っていく。このようなスキャン方式はアキシャルスキャン方式とよばれるが、投影角度の変化に同期してスキャン位置を移動させながら(X線管124とX線検出部131とが被検体の周囲をらせん状に周回することになる)投影データを収集する、ヘリカルスキャン方式であってもよい。
【0032】
1スキャンを終了する度に、操作コンソール100は、転送された投影データに基づいてX線断層像を再構成し(ステップS215)、CRT102に表示出力する(ステップS216)。
【0033】
<スカウト画像表示処理>
図4は、ステップS212に示した操作コンソール100におけるスカウト画像表示処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【0034】
ステップS401では、テーブル高さセンサの値を読み込む。ステップS402では、読み込まれたセンサ値に基づいて、FWD限界およびBWD限界を算出する。なお、テーブル143の高さ位置に基づいてガントリ回転部132のチルト範囲(FWD限界、BWD限界)を算出する方法については公知であるため、ここでは説明を省略する。また、ステップS403では、センサ値に基づいて、CRT102の表示エリア内の座標における、スカウト画像の表示位置を算出する。
【0035】
ステップS404では、FWD限界およびBWD限界とともに、算出された表示エリア内の座標における表示位置に、スカウト画像を表示する。
【0036】
図7Aは、CRT102に表示されるスキャン計画画面700にスカウト画像が表示された状態を示す図である。同図において、701は、上記したステップS211のスカウトスキャンで得られたスカウト画像を表示する表示エリアである。
【0037】
<スキャン計画入力処理>
図5は、操作コンソールにおけるスキャン計画入力処理(ステップS213)の詳細な流れを示すフローチャートである。なお、ここではスキャン計画画面700における、「ガントリチルト角」の入力に関する処理についてのみ説明することとする。
【0038】
ステップS501では、「ガントリチルト角」の設定入力の有無を確認する。
「ガントリチルト角」に設定値が入力されると、ステップS502に進み、図5のステップS502で算出されたFWD限界およびBWD限界と比較する。
【0039】
設定された「ガントリチルト角」がFWD限界およびBWD限界の範囲内にある場合には、処理を終了する。一方、FWD限界またはBWD限界の範囲内にない場合には、ステップS503に進み、設定された「ガントリチルト角」を実現するために必要なテーブル高さを算出し、表示する(図7A参照)。
【0040】
ステップS503にて、所望のガントリチルト角を実現するためのテーブル高さが表示されるため、操作者は当該表示に基づいてテーブル高さを変更するよう操作する。そこで、ステップS504では、テーブル昇降の有無を確認し、テーブルの高さ変更がない場合には処理を終了する。一方、テーブルの高さ変更があった場合には、ステップS505に進み、スカウト画像のシフト処理を行う。
【0041】
<スカウト画像シフト処理>
図6は、操作コンソール100におけるスカウト画像シフト処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【0042】
ステップS601では、テーブル高さセンサの現在のセンサ値を読み込むとともに、図4のステップS401で読み込まれたセンサ値(すなわち、ステップS212で最初にスカウト画像を表示した際のテーブル高さセンサのセンサ値)を読み込む。
【0043】
ステップS602では、読み込まれたセンサ値に基づいて、テーブル高さの変動量を算出する。
【0044】
ステップS603では、CRT102における画像表示レンジを読み込み、ステップS604では、算出されたテーブル高さの変動量と、読み込まれた画像表示レンジとに基づいて、CRT102のスカウト画像表示エリア701内の座標軸に対する、スカウト画像のシフト量について算出する。例えば、テーブル高さの変動幅が所定の基準高さに対して±100mmで、画像表示レンジが±100ピクセルであった場合、テーブル高さが10mm変動すると、スカウト画像表示エリア701内においてスカウト画像が座標軸に対して10ピクセル分シフトすることとなる。
【0045】
ステップS605では、シフト後の画像を表示する。
【0046】
図7Bは、CRT102に表示されるスキャン計画画面700に、ステップS505のスカウト画像シフト処理後のスカウト画像が表示された状態を示す図である。表示エリア701に表示されたスカウト画像は、テーブルの高さ変動分だけシフトされているため、同画像に基づいてスキャン計画(702〜704等)を立てても何ら問題がなく、したがって、再度スカウトスキャンを実施する必要がない。
【0047】
なお、実施形態におけるX線CTシステムの制御のほとんどは操作コンソール100において行った。操作コンソール100の構成自体は、汎用の情報処理装置(ワークステーションやパーソナルコンピュータ等)で実現できるものであるので、ソフトウェアを同装置にインストールし、それでもって実現することも可能である。
【0048】
つまり、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても実現できるものである。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0049】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0050】
このようなプログラムコードを格納する記憶媒体としては、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。更には、ネットワーク(例えばインターネット)という媒体を介してダウンロードしても良いであろう。
【0051】
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、スカウトスキャン実施後に、テーブル高さの変更が生じた場合でも、スカウト画像をテーブル高さの変動分シフトさせることで、スカウトスキャンを再実施することなく、スキャン計画をたてることが可能となる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、スカウトスキャン実施後に、テーブル高さの変更が生じた場合でも、スカウトスキャンを再実施することなく、スキャン計画をたてることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるX線CT装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態にかかるX線CT装置の全体処理の流れを示す図である。
【図3】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスカウトスキャン設定画面を示す図である。
【図4】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスカウト画像表示処理の流れを示す図である。
【図5】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスキャン計画入力処理(ガントリチルト角に関するものに限る)の流れを示す図である。
【図6】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスカウト画像シフト処理の流れを示す図である。
【図7A】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスキャン計画画面を示すもので、テーブル昇降動作前のスカウト画像を表示した状態を示す図である。
【図7B】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスキャン計画画面を示すもので、テーブル昇降動作後のスカウト画像を表示した状態を示す図である。
【発明の属する技術分野】
本発明はX線照射によって得られた被検体のX線画像を生成するX線CT(Computerized Tomography )装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置は、患者(被検体)に複数方向からX線を照射するスキャンを行い、患者を透過した各方向からのX線より得られる投影データに基づいて画像再構成処理を行うことによって、検査部位のX線断層像を提供するものである。操作者は、かかるスキャン等に先立ち、スキャンの条件や画像再構成処理の条件について、検査部位や検査目的に合わせて計画を立てる必要がある。このような計画は一般にスキャン計画とよばれ、X線CT装置は、操作コンソール上にスキャン計画のためのユーザインタフェースを提供している。
【0003】
そして、通常、スキャン計画を立てるにあたっては、事前にスカウトスキャンが実施される。スカウトスキャンとは、被検体をテーブル上に横たえて、X線管を所定位置に固定したまま(すなわち、ガントリを回転させずに、一定の投影角度に固定したまま)、被検体を乗せたテーブルを徐々に搬送しながらX線を連続的に照射して得た投影データ(透視画像データ)より、1枚の被検体透視画像(スカウト画像)を得るものである。
【0004】
スカウトスキャンにより得られたスカウト画像はスキャン計画画面に表示され、操作者は、スカウト画像を参照しながらスキャン計画を立てることが可能となる(スキャン計画画面についての先行技術は、例えば、特許文献1乃至3参照)。具体的には、操作者はスカウト画像を見ながら検査しようとする部位がスキャン範囲に入るように、スキャン開始位置およびスキャン終了位置を設定する。また、スカウト画像に基づいて、検査しようとする部位に対するガントリチルト角を決定する(一般に、X線CT装置におけるガントリには、被検体に対するスキャンのスライス角を調整するためにガントリ傾斜(チルト)機構が備えられており、スキャン計画を立てるにあたっては、ガントリチルト角の設定が必要となる)。
【0005】
【特許文献1】
特開平07−227391号公報
【特許文献2】
特開2001−212137号公報
【特許文献3】
特開2002−177261号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ガントリチルト角には限界がある。これは、ガントリ回転部をチルトさせるにあたり、ガントリチルト角を大きくしすぎると、テーブルおよびテーブルに載置された患者とガントリ回転部とが干渉してしまうからである。そして、かかるガントリチルト角の限界は、テーブルの高さによって変動し、一般に、テーブルの高さに応じたガントリチルト角の限界(FWD限界およびBWD限界)がスキャン計画画面上に表示される(「FWD限界」とは、ガントリ回転部の前方向へのガントリチルト角の限界を、「BWD限界」とは、ガントリ回転部の後方向のチルト角度の限界をそれぞれ示す)。
【0007】
このため、スカウトスキャン時のテーブル高さでは、所望のスライス角にてスキャンできない場合、操作者はガントリチルト角の限界を広げるべく、テーブルの高さを変更する。
【0008】
しかし、このようにスカウト画像採取後に、テーブル高さを変更すると、変更後の状態におけるスカウト画像を採取するために、再度スカウトスキャンを実施する必要が生じるという問題があった。
【0009】
これは、テーブル高さを変更する前のスカウト画像に基づいてスキャン計画をたててしまうと、画像上の被検体の位置と実際の被検体の位置とのずれにより種々の不都合が生じるからである。例えば、所定のガントリチルト角でヘリカルスキャンを行う場合、テーブル高さを変更する前のスカウト画像に基づいてスキャン開始位置およびスキャン終了位置を設定してしまうと、実際の被検体上のスキャン開始位置およびスキャン終了位置とずれが生じてしまい、所望の検査範囲のスキャン画像を得られないこととなってしまう。
【0010】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、スカウトスキャン実施後に、テーブル高さの変更が生じた場合でも、スカウトスキャンを再実施することなく、スキャン計画をたてることが可能なX線CT装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するための本発明のX線CT装置は、以下の構成を備える。
すなわち、
X線管より発生するX線を、テーブルに載置された被検体に照射することで、該被検体に関するX線画像を生成するX線CT装置であって、
前記テーブルの高さに関する情報を読み込む読込手段と、
前記生成されたX線画像を、前記テーブルの高さに関する情報に基づいて、所定の座標上に表示する表示手段と、を備え、
前記表示手段は、
前記X線画像生成時の所定のテーブル高さに対して、X線画像生成後に変動が生じた場合に、該テーブル高さの変動分に基づいて、前記表示されたX線画像を、前記所定の座標に対して相対的に移動させることを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明の好適なる実施の形態を詳細に説明する。なお、全図を通して同一符号は同一または相当部分を示すものとする。
【0013】
<全体システム構成>
図1は、本発明の一実施形態にかかるX線CT装置のシステム構成図である。
X線CT装置は、X線を発生するX線発生源が被検体(患者)の周りを回動し、患者を透過した異なる照射角度でのX線をX線検出器により検出し、これを操作コンソールにてコンピュータ処理することによってX線照射部位の断層面(スライス位置における面、すなわちスライス面)の画像(X線断層像)を得る(再構成する)ものである。
【0014】
図1に図示の如く、X線CT装置は、被検体(患者)へのX線照射と載置された被検体を透過したX線を検出するためのガントリ120と、ガントリ120に対して指示信号を送信し各種設定を行うとともに、ガントリ120から出力されてきた投影データに基づいてX線断層像を再構成したり透過画像を生成し、表示する操作コンソール100、および被検体を載置し、ガントリ内部へ搬送する搬送装置140とを備えている。
【0015】
120に示すガントリは、その全体の制御を司るメインコントローラ122を始め以下の構成を備える。
【0016】
121は操作コンソール100との通信を行うためのインターフェース、132はガントリ回転部であり、内部には、X線を発生するX線管124(X線管コントローラ123により駆動制御される)、X線の照射範囲を規定するコリメータ127、コリメータ127のX線照射範囲を規定するスリット幅の調整、及びコリメータ127のZ軸方向(図面に垂直な方向、すなわち、後述する天板142が空洞部133に向かって搬送される方向)の位置を調整するコリメータモータ126が設けられている。かかるコリメータモータ126の駆動はコリメータコントローラ125により制御される。
【0017】
また、132に示すガントリ回転部は、被検体を透過したX線を検出するX線検出部131、及びX線検出部131より得られた投影データを収集するデータ収集部130も備える。
【0018】
X線管124及びコリメータ127と、X線検出部131とは互いに空洞部分133をはさんで対向する位置に設けられ、その関係が維持された状態でガントリ回転部132が矢印135の向きに回動するようになっている。この回転は、回転モータコントローラ128からの駆動信号により所定の制御周期で回転速度制御される回転モータ129によって行われる。
【0019】
さらに、ガントリ120は、ガントリ回転部132を傾斜(チルト)させる構造(不図示)を有している。
【0020】
また、搬送装置140は、被検体を実際に載置する天板142と、天板142と該天板を保持する台とを備えるテーブル143と、テーブル143を支持する基台144とを有し、天板142は天板モータ141によってZ軸方向に駆動され(すなわち、天板の搬送方向=Z軸方向)、天板モータ141の駆動は天板モータコントローラ134からの駆動信号に基づいて所定の制御周期で搬送速度制御される。テーブル143は、テーブル昇降用モータ145により昇降動作可能であり、テーブル昇降用モータコントローラ136からの駆動信号に基づいて動作する一方、テーブル昇降用モータに内蔵されたテーブル高さセンサ(例えば、エンコーダ)により、テーブル143の高さ位置が検出される。
【0021】
メインコントローラ122は、I/F121を介して受信した各種指示信号の解析を行い、それに基づいて上記のX線管コントローラ123、コリメータコントローラ125、回転モータコントローラ128、天板モータコントローラ134、テーブル昇降用モータコントローラ、そして、データ収集部130に対し、各種制御信号を出力することになる(さらに、ガントリ回転部132のチルト指令もメインコントローラ122より送出される)。また、メインコントローラ122は、データ収集部130で収集された投影データを、I/F121を介して操作コンソール100に送出する処理も行う。
【0022】
操作コンソール100は、所謂ワークステーションであり、図示に示す如く、装置全体の制御を司るCPU105、ブートプログラム等を記憶しているROM106、主記憶装置(メモリ)として機能するRAM107をはじめ、以下の構成を備える。
【0023】
HDD108は、ハードディスク装置であって、ここにOSならびにX線CT装置全体を統括する診断プログラムが格納されている。なお、本発明にかかる画像処理方法を操作コンソール100にて実現させるための制御プログラムも、HDD108に格納されている。そして、当該制御プログラムをCPU105が読み出し実行することによって本発明にかかる画像処理方法が達成される。この場合、HDD108から読み出されたプログラムコード自体が画像処理方法を実現することになり、そのプログラムコードを記憶したHDD108は本発明を構成することになる。
【0024】
図1に戻る。VRAM101は表示しようとするイメージデータ(256×256ピクセル)を展開するメモリであり、ここにイメージデータ等を展開することでCRT102にX線断層像やスカウト画像を表示させることができる。103および104は各種設定を行うためのキーボードとマウスである。また、109はガントリ120と通信を行うためのインターフェースである。
【0025】
<X線CT装置における全体処理の流れ>
実施形態におけるX線CT装置の構成は概ね上記の通りであるが、かかる構成のX線CT装置における全体処理の概要は、図2のフローチャートに示すとおりである。フローチャートは、操作コンソール100で行う処理(a)と、ガントリ装置120で行う処理(b)とに分けて描かれている。
【0026】
まず、被検体をテーブル143上に横たえて、撮影のための位置合わせを行う(ステップS201)。位置合わせを終えしだい、スカウトスキャンを実施する。スカウトスキャンとは、X線管124を所定位置に固定したまま(すなわち、ガントリ回転部132を回転させずに、一定の投影角度に固定したまま)、被検体を乗せた天板142を徐々に搬送しながらX線を連続的に照射して得た投影データ(透視画像データ)より、1枚の被検体透視画像(スカウト画像)を得るものである。
【0027】
スカウトスキャンの実施にあたり、まず、操作コンソール100側でスカウトスキャンの計画を行い、その後、実行指令をガントリ装置120に出す(ステップS210)。スカウトスキャンの条件設定および実行指令は、例えば図3に示すような設定画面300(操作コンソール100のCRT102に表示される)を介して行われる。
【0028】
図示のように、スカウトスキャン設定欄において、所定の基準位置に対するスカウトスキャンの開始位置、終了位置、X線管124に与える管電圧および管電流、そして、投影角度を設定できるようになっている。上記した被検体透視画像を得るためには、スカウトスキャン設定欄に投影角度「0」を入力した後、スカウトスキャン実行のスタートボタン302を押して、スカウトスキャンを実行させる。
【0029】
ガントリ120は、スカウトスキャンの実行指令を受けて、上記した設定内容に従いスカウトスキャンを実施する(ステップS202)。スカウトスキャンによる透視画像データは操作コンソール100側に転送される。操作コンソール100では、受信した透視画像データに基づいてスカウト画像を生成し(ステップS211)、該スカウト画像をスキャン計画画面に表示する(ステップS212。なお、詳細は後述するものとする)。
【0030】
スカウト画像が表示されると、ステップS213に進み、スキャン計画を立てる。スキャン計画は、CRT102に表示されるスキャン計画画面において行われる(ステップS213)。スキャン計画についての詳細な説明は後述する。
【0031】
スキャン計画を終え、操作者よるスキャン実行指示(ステップS214)に従い、投影データの収集(スキャン)を開始する(ステップS204)。スキャンは次のように行われる。まず、z軸方向の位置を固定して、X線管124からのX線ビームを被検体に照射し(X線の投影)、その透過X線をX線検出部131で検出する。そして、この透過X線の検出を、X線管124とX線検出部131を被検体の周囲を回転させながら(すなわち、投影角度を変化させながら)複数(例えば、1000)のビュー方向で、360度分行う。これを1つの単位として1スキャンとよぶ。検出された各透過X線は、データ収集部130でディジタル値に変換されて投影データとしてメインコントローラ122を介して操作コンソール100に転送される。そして、順次z軸方向にスキャン位置を所定量移動して、次のスキャンを行っていく。このようなスキャン方式はアキシャルスキャン方式とよばれるが、投影角度の変化に同期してスキャン位置を移動させながら(X線管124とX線検出部131とが被検体の周囲をらせん状に周回することになる)投影データを収集する、ヘリカルスキャン方式であってもよい。
【0032】
1スキャンを終了する度に、操作コンソール100は、転送された投影データに基づいてX線断層像を再構成し(ステップS215)、CRT102に表示出力する(ステップS216)。
【0033】
<スカウト画像表示処理>
図4は、ステップS212に示した操作コンソール100におけるスカウト画像表示処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【0034】
ステップS401では、テーブル高さセンサの値を読み込む。ステップS402では、読み込まれたセンサ値に基づいて、FWD限界およびBWD限界を算出する。なお、テーブル143の高さ位置に基づいてガントリ回転部132のチルト範囲(FWD限界、BWD限界)を算出する方法については公知であるため、ここでは説明を省略する。また、ステップS403では、センサ値に基づいて、CRT102の表示エリア内の座標における、スカウト画像の表示位置を算出する。
【0035】
ステップS404では、FWD限界およびBWD限界とともに、算出された表示エリア内の座標における表示位置に、スカウト画像を表示する。
【0036】
図7Aは、CRT102に表示されるスキャン計画画面700にスカウト画像が表示された状態を示す図である。同図において、701は、上記したステップS211のスカウトスキャンで得られたスカウト画像を表示する表示エリアである。
【0037】
<スキャン計画入力処理>
図5は、操作コンソールにおけるスキャン計画入力処理(ステップS213)の詳細な流れを示すフローチャートである。なお、ここではスキャン計画画面700における、「ガントリチルト角」の入力に関する処理についてのみ説明することとする。
【0038】
ステップS501では、「ガントリチルト角」の設定入力の有無を確認する。
「ガントリチルト角」に設定値が入力されると、ステップS502に進み、図5のステップS502で算出されたFWD限界およびBWD限界と比較する。
【0039】
設定された「ガントリチルト角」がFWD限界およびBWD限界の範囲内にある場合には、処理を終了する。一方、FWD限界またはBWD限界の範囲内にない場合には、ステップS503に進み、設定された「ガントリチルト角」を実現するために必要なテーブル高さを算出し、表示する(図7A参照)。
【0040】
ステップS503にて、所望のガントリチルト角を実現するためのテーブル高さが表示されるため、操作者は当該表示に基づいてテーブル高さを変更するよう操作する。そこで、ステップS504では、テーブル昇降の有無を確認し、テーブルの高さ変更がない場合には処理を終了する。一方、テーブルの高さ変更があった場合には、ステップS505に進み、スカウト画像のシフト処理を行う。
【0041】
<スカウト画像シフト処理>
図6は、操作コンソール100におけるスカウト画像シフト処理の詳細な流れを示すフローチャートである。
【0042】
ステップS601では、テーブル高さセンサの現在のセンサ値を読み込むとともに、図4のステップS401で読み込まれたセンサ値(すなわち、ステップS212で最初にスカウト画像を表示した際のテーブル高さセンサのセンサ値)を読み込む。
【0043】
ステップS602では、読み込まれたセンサ値に基づいて、テーブル高さの変動量を算出する。
【0044】
ステップS603では、CRT102における画像表示レンジを読み込み、ステップS604では、算出されたテーブル高さの変動量と、読み込まれた画像表示レンジとに基づいて、CRT102のスカウト画像表示エリア701内の座標軸に対する、スカウト画像のシフト量について算出する。例えば、テーブル高さの変動幅が所定の基準高さに対して±100mmで、画像表示レンジが±100ピクセルであった場合、テーブル高さが10mm変動すると、スカウト画像表示エリア701内においてスカウト画像が座標軸に対して10ピクセル分シフトすることとなる。
【0045】
ステップS605では、シフト後の画像を表示する。
【0046】
図7Bは、CRT102に表示されるスキャン計画画面700に、ステップS505のスカウト画像シフト処理後のスカウト画像が表示された状態を示す図である。表示エリア701に表示されたスカウト画像は、テーブルの高さ変動分だけシフトされているため、同画像に基づいてスキャン計画(702〜704等)を立てても何ら問題がなく、したがって、再度スカウトスキャンを実施する必要がない。
【0047】
なお、実施形態におけるX線CTシステムの制御のほとんどは操作コンソール100において行った。操作コンソール100の構成自体は、汎用の情報処理装置(ワークステーションやパーソナルコンピュータ等)で実現できるものであるので、ソフトウェアを同装置にインストールし、それでもって実現することも可能である。
【0048】
つまり、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても実現できるものである。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0049】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0050】
このようなプログラムコードを格納する記憶媒体としては、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。更には、ネットワーク(例えばインターネット)という媒体を介してダウンロードしても良いであろう。
【0051】
以上の説明から明らかなように、本実施形態によれば、スカウトスキャン実施後に、テーブル高さの変更が生じた場合でも、スカウト画像をテーブル高さの変動分シフトさせることで、スカウトスキャンを再実施することなく、スキャン計画をたてることが可能となる。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、スカウトスキャン実施後に、テーブル高さの変更が生じた場合でも、スカウトスキャンを再実施することなく、スキャン計画をたてることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態にかかるX線CT装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態にかかるX線CT装置の全体処理の流れを示す図である。
【図3】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスカウトスキャン設定画面を示す図である。
【図4】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスカウト画像表示処理の流れを示す図である。
【図5】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスキャン計画入力処理(ガントリチルト角に関するものに限る)の流れを示す図である。
【図6】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスカウト画像シフト処理の流れを示す図である。
【図7A】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスキャン計画画面を示すもので、テーブル昇降動作前のスカウト画像を表示した状態を示す図である。
【図7B】本発明の実施形態にかかるX線CT装置におけるスキャン計画画面を示すもので、テーブル昇降動作後のスカウト画像を表示した状態を示す図である。
Claims (8)
- X線管より発生するX線をテーブルに載置された被検体に照射することで該被検体に関するX線画像を生成するX線CT装置であって、
前記テーブルの高さに関する情報を読み込む読込手段と、
前記生成されたX線画像を前記テーブルの高さに関する情報に基づいて所定の座標上に表示する表示手段とを備え、
前記表示手段は、
前記X線画像生成時の所定のテーブル高さがX線画像生成後に変動した場合に、該テーブル高さの変動分に基づいて、前記表示されたX線画像を前記所定の座標に対して相対的に移動させることを特徴とするX線CT装置。 - 前記X線画像は、前記テーブルに載置され搬送される被検体に対して、前記X線管を所定位置に固定した状態でX線を照射することで生成される透視画像であることを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。
- 前記テーブル高さを検出する検出手段を更に備え、
前記読込手段は、前記検出手段により検出されたテーブル高さを読み込むことを特徴とする請求項1に記載のX線CT装置。 - X線管より発生するX線をテーブルに載置された被検体に照射することで該被検体に関するX線画像を生成するX線CT装置における画像処理方法であって、
前記テーブルの高さに関する情報を読み込む読込工程と、
前記生成されたX線画像を前記テーブルの高さに関する情報に基づいて所定の座標上に表示する表示工程とを備え、
前記表示工程は、
前記X線画像生成時の所定のテーブル高さがX線画像生成後に変動した場合に、該テーブル高さの変動分に基づいて、前記表示されたX線画像を前記所定の座標に対して相対的に移動させることを特徴とするX線CT装置における画像処理方法。 - 前記X線画像は、前記テーブルに載置され搬送される被検体に対して、前記X線管を所定位置に固定した状態でX線を照射することで生成される透視画像であることを特徴とする請求項4に記載のX線CT装置における画像処理方法。
- 前記テーブル高さを検出する検出工程を更に備え、
前記読込工程は、前記検出工程において検出されたテーブル高さを読み込むことを特徴とする請求項4に記載のX線CT装置における画像処理方法。 - 請求項4乃至6のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラム。
- 請求項4乃至6のいずれか1つに記載の画像処理方法をコンピュータによって実現させるための制御プログラムを格納した記憶媒体。
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