JP2004208095A - モニター開閉装置 - Google Patents

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JP2004208095A JP2002375803A JP2002375803A JP2004208095A JP 2004208095 A JP2004208095 A JP 2004208095A JP 2002375803 A JP2002375803 A JP 2002375803A JP 2002375803 A JP2002375803 A JP 2002375803A JP 2004208095 A JP2004208095 A JP 2004208095A
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Naotake Yuasa
直丈 湯浅
Yasutaka Tashiro
泰隆 田代
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U Shin Ltd
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Yuhshin Co Ltd
Yuhshin Seiki Kogyo KK
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Abstract

【課題】構造を複雑化することなく小型の駆動手段で効率よく表示装置を開閉動させるとともに、車両等の振動による表示装置の振動や駆動機構内部の振動音等を効果的に抑える。
【解決手段】表示部12を有する表示装置11を車両等の室内天井部2に対し開閉動作可能に取り付けるためのモニター開閉装置は、ステッピングモーター28の駆動力をギア列30を介して表示装置に設けられた回動シャフト18伝達する。回動シャフトに一体的に設けたアーム42と固定ベース11との間に取り付けたガススプリング44の付勢力により、表示装置の重量による力のモーメントを打ち消す方向の力のモーメントを回動シャフトに作用させる。表示装置が開位置で停止しているとき、表示装置の重量による力のモーメントに勝る大きさの力のモーメントをガススプリングにより作用させる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビモニター等の表示装置を、観光バスや電車、航空機など(以下、車両等と称する)の室内天井部に対し開閉動作可能に取り付けるためのモニター開閉装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のモニター開閉装置は、液晶モニター等を含む表示装置の一端部に回動シャフトを設け、この回動シャフトを支点にして、表示装置を車両等の室内天井部に収容した状態の閉位置と下方に吊下した状態の開位置との間で開閉動作させるものとなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の上記モニター開閉装置の中には、表示装置が車両等の室内天井部から吊下された開位置において、車両等の振動によって振動しないように固定することができる駆動機構を採用したものがあるが、表示装置が車両等の室内天井部から吊下された開位置で固定されていると、誤って人が表示装置に衝突したときに人や表示装置に加わる衝撃を和らげることができないという問題が生じる。
【0004】
また、回動シャフトを支点にして表示装置をモーターの駆動力により開閉動させる際に、表示装置の重量による力のモーメントが発生する。
【0005】
そこで、表示装置の重量による力のモーメントがモーターに対し変動負荷として作用しないように駆動力伝達機構にボールねじ軸とボールねじナット等を用い、且つ、ボールねじナットの直線移動をリンク等で表示装置の回動に変換するなどの方式を採用することも可能であるが、その場合、駆動力伝達機構全体が複雑化し大型化するという問題が生じる。
【0006】
一方、駆動力伝達機構が例えばギア列等の回転伝達機構のみの場合、表示装置の重量による力のモーメントがモーターに対し変動負荷として作用することとなるため、その変動負荷を考慮してモーターを大型化せざるを得なくなる。
【0007】
特開2002−96690号公報には、表示装置の重量による力のモーメントを軽減するためのバランス機構を備えたモニター開閉装置が記載されているが、このバランス機構には圧縮コイルばねが用いられており、本質的に圧縮コイルばねはその圧縮量に対するばね力が大きく変化するものであるため、表示装置の重量による力のモーメントに対して満足なバランス効果を得ることができない。
【0008】
さらに、従来の上記モニター開閉装置においては、車両等に振動が生じたときに、駆動力伝達機構構成部品間のクリアランス等に起因して、駆動力伝達機構の内部に望ましくない振動や振動音が発生することがあり、また、上記バランス機構に圧縮コイルばねを用いたものにおいては、ばねの慣性力によって表示装置の振動が持続されてしまうという問題が生じている。
【0009】
したがって、本発明の目的は、構造を複雑化することなく小型の駆動手段で効率よく表示装置を開閉動させることができるとともに、車両等の振動による表示装置の振動や駆動機構内部の振動音等を効果的に抑えることができるモニター開閉装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、表示装置を車両等の室内天井部に対し開閉動作可能に取り付けるためのモニター開閉装置であって、車両等の室内天井部に設けられる固定ベースと、表示装置の一端部側に固定して設けられて固定ベースに回動可能に支持された回動シャフトと、固定ベースに設けられた開閉駆動手段と、表示装置が回動シャフトを支点として開閉動するように開閉駆動手段の駆動力を回動シャフトに伝達するギア列と、回動シャフトと一体に回動するアームと、該アームと固定ベースとの間に取り付けられてアームを付勢する作動スプリングとを有し、前記アームは、前記表示装置が閉位置から所定角度の開位置まで回動するとき前記作動スプリングの付勢力が表示装置の重量による力のモーメントを打ち消す方向の力のモーメントとして回動シャフトに作用するように、回動シャフトに取り付けられており、前記作動スプリングは、高圧ガスをシリンダチューブに封入したガススプリングであり、且つ、表示装置が開閉駆動手段によって前記開位置に停止されているとき、回動シャフトに対し表示装置の重量による力のモーメントに勝る大きさの力のモーメントを作用させるように付勢力を設定されていることを特徴とするモニター開閉装置を提供する。
【0011】
上記構成のモニター開閉装置においては、所定の重量を有する表示装置が閉位置から所定角度の開位置まで回動するとき、その重量による力のモーメントは、閉位置からの回動角度に応じて変化するが、作動スプリングがガススプリングであるので、表示装置の閉位置から所定角度の開位置までの回動区間において該スプリングの長さ変化に拘わらずほぼ一定の付勢力をアームに与えることができる。
【0012】
したがって、作動スプリングの付勢力によりアームを通じて回動シャフトに与える力のモーメント(表示装置の重量による力のモーメントを打ち消す方向のモーメント)を、表示装置の重量による力のモーメントの変化に応じて変化させることができるので、開閉駆動手段に働く負荷の変動を最小限に抑えることができ、開閉駆動手段の小型化を図ることができる。
【0013】
特に、表示装置の開位置をほぼ水平な閉位置に対し90゜より大きな開き角度に設定した場合であっても、表示装置が開閉駆動手段によって開位置からほぼ垂直な角度位置を経て閉位置へと回動される間、特に、表示装置が開位置からほぼ垂直な角度位置まで回動される間に、表示装置の重量による力のモーメントの変化に対してガススプリングの付勢力による力のモーメントが過剰に作用したり、急激に変化して力のモーメントをアンバランスなものにすることがないので、開閉駆動手段に働く負荷の変動を最小限に抑えることができる効果は大きい。
【0014】
また、表示装置が開閉駆動手段により所定角度の開位置に停止されているときに、作動スプリングに設定された付勢力により、回動シャフトに対し表示装置の重量による力のモーメントに勝る大きさの力のモーメントを作用させておくことができるので、開閉駆動手段と回動シャフトとの間のギア列内に存するクリアランスに起因した振動や振動音の発生を効果的に防止することができる。しかも、作動スプリングがガススプリングであるので、車両等の振動を緩和する働きにより、表示装置の振動を効果的に抑制することができる。
【0015】
上記構成のモニター開閉装置において、好ましくは、前記開閉駆動手段がステッピングモーターからなる。
【0016】
上記構成によれば、開閉駆動手段がステッピングモーターからなるので、表示装置を保持トルクの作用で所定角度の開位置に停止させることができる。そして、所定角度の開位置に停止している表示装置に人等が衝突しても、表示装置をその衝突方向に適度に回動させ衝突の衝撃を緩和させることができるので、安全性が高まる。
【0017】
さらに、上記構成のモニター開閉装置において、好ましくは、前記ギア列は、前記回動シャフトの略中央部に取り付けられた被動ギアと、ステッピングモーターの出力軸に取り付けられて被動ギアと噛み合う駆動ギアとを有し、前記駆動ギアの両側で前記ステッピングモーターの出力軸を前記ステッピングモーターと前記固定ベースに設けた軸支持部材とにより支持した構成とされる。
【0018】
上記構成によれば、ステッピングモーターの駆動力を駆動ギア及び被動ギアを介して回動シャフトに効率よく且つバランス良く伝達させることができる。しかも、ステッピングモーターの出力軸の軸振れを確実に防止できるので、被動ギアから駆動ギアを介して回動シャフトを確実に駆動することができるものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。
【0020】
図1から図11までは本発明に係るモニター開閉装置の一実施形態を示したものである。
図1(a)はモニター開閉装置の底面図、(b)は表示装置が閉じている状態の側面図、(c)は表示装置が開いている状態の側面図である。
図2は図1に示すモニター開閉装置の内部を示す図1(b)中2−2線に沿った断面図であり、図3は図1に示すモニター開閉装置の図2中3−3線に沿った断面図である。
図4は図1に示すモニター開閉装置の図2中4−4線に沿った断面図であり、図5は図2に示すモニター開閉装置の一部を図4中5−5線に沿う断面図とした要部拡大図である。
また、図6は図1に示すモニター開閉装置の要部斜視図であり、図7(a)、(b)はそれぞれ図1のモニター開閉装置に用いられるガススプリングの構成例を示す断面図である。
図8から図11までは表示装置の開動作を説明するための図である。
【0021】
はじめに図1及び図2を参照すると、10は車両等の室内天井部2に設けられる固定ベースであり、11はパネル状の表示部12を有する表示装置である。パネル状の表示部12としてはテレビ受信映像やビデオ等の録画映像等を表示できるものであればよく、特に限定されないが、例えば、液晶表示部、プラズマ放電式表示部等を用いることができる。
【0022】
表示装置11は、表示部12の背面に取り付けられるモニターベース13と、モニターベース13の左右両側辺近傍においてモニターベース13の背面側に固着された2つのモニターベースアーム14,14と、これらモニターベース13及びモニターベースアーム14,14を取り囲むようにしてモニターベース13に取り付けられたモニターケース15とを有している。
【0023】
モニターベースアーム14,14はそれぞれモニターベース13の基端から突出して延びる一端部14a、14aを有しており、モニターベース13の基端と平行に延びる回動シャフト18がこれらモニターベースアーム14,14の一端部14a、14aにそれぞれシャフトステー16,16を介して固定して設けられている。
【0024】
図6に示すように、ここではシャフトステー16は一対の分割片16a、16bからなっており、回動シャフト18の一部に形成した平面部18aを分割片16a、16bで挟み込み、分割片16a、16bをねじで締結することにより、シャフトステー16が回動シャフト18に対し回動しないように固定されている。
【0025】
また、モニターベースアーム14の一端部14aは、図6に示すように、シャフトステー16を両側から挟みむように形成されており、シャフトステー16を両側から挟んだ状態でねじ17によりシャフトステー16をモニターベースアーム14の一端部14aに固定できるものとなっている。
【0026】
図2及び図3に示すように、固定ベース10はベースプレート19と、ベースカバー20とを有しており、モニターベースアーム14,14の一端部を取り囲むモニターケース15の外側において回動シャフト18の両端近傍部位がそれぞれベアリング21,21を介してベースプレート19に固設されたベアリングテー22,22に回動可能に支持されている。
これにより、表示装置11は固定ベース10に対し回動シャフト18を支点として開閉動可能に支持されている。
【0027】
モニターベース13の先端部側にはストライカー24が取り付けられており、ベースプレート19にはロック用アーム26をこのストライカー24に係合させることにより表示装置11を閉位置にロックすることができるロック装置25が取り付けられている。
このロック装置25は、ロック用アーム26をロック解除動作させるためのロックモーター27を有している。
【0028】
図2、図4及び図5に示すように、ベースプレート19には開閉駆動手段としてのステッピングモーター28がモーターステー29を介して取り付けられており、このステッピングモーター28の駆動力がギア列30を介して回動シャフト18に伝達されるものとなっている。
【0029】
ここでは、ギア列30は、回動シャフト18の長さ方向における略中央部にキー31aを介して一体的に取り付けられた被動ギア31と、ステッピングモーター28の出力軸32に取り付けられて被動ギア31と噛み合う駆動ギア33とを有しており、駆動ギア33の一側でステッピングモーター28の出力軸32はステッピングモーター28のハウジングにベアリング(図示せず)を介して軸支されており、また、駆動ギア32の他側でステッピングモーター28の出力軸32は上記モーターステー29に設けられた軸支持部材34に回転可能に支持されている。
【0030】
図2〜図5に示すように、ベースプレート19には回動シャフト18の回転角度を検出するためのポテンションメータ35が取り付けられており、このポテンションメータ35は被動ギア31と噛み合って回転するポテンションギア36を有している。
【0031】
また、回動シャフト18の略中央付近において、ベースプレート19には回動シャフト18が車両等の振動によって軸線方向に変位したときに、元の位置に自動復帰させるためのテンションプレート37が取り付けられている。
このテンションプレート37はばね鋼等のばね性に富む材料からなっており、基端部がベースプレート19に固定されるとともに、先端部が回動シャフト18の外周に環状に形成された凹溝18bに係合している。
【0032】
さらに、ここでは、回動シャフト18が表示装置11の重量によって曲がることを防止するために、回動シャフト18の外周に摺動可能に嵌合するシャフトブッシュ38がテンションプレート37に固定して設けられている。
【0033】
なお、図2において、40は表示部12に必要電圧の電源を供給するためのコンバーターであり、例えば車両等の電源電圧DC24VをDC12Vに変換して表示部12に供給するように構成される。
また、41はコントローラーであり、外部からのスイッチ入力に応じて表示部12の開閉状態を判定し、閉状態のときはロック装置25を解錠動作させて表示部12を下降(開動作)制御し、また開状態のときは表示部12を上昇(閉動作)制御するように、ステッピングモーター28及びロック装置25を制御するものである。
これらコンバーター40及びコントローラー41は2つのモニターベースアーム14,15の内側におけるベースプレート19上の空きスペースを利用してベースプレート19上に設けられている。
【0034】
図2、図3及び図8に示すように、ベアリングステー22,22の外方において、回動シャフト18の両端部には該回動シャフト18の軸線に直角な方向に延びて回動シャフト18と一体に回動するアーム42,42が取り付けられている。
そして、これらアーム42,42の先端部とベースプレート19上に設けられた取付部43,43との間にそれぞれアーム42,42を付勢する作動スプリングとしてのガススプリング44,44が取り付けられている。
【0035】
ガススプリング44は、シリンダチューブ内に封入した高圧ガスの圧力をばねとして利用するものである。
図7(a)、(b)は本発明に適用することができる2種類のガススプリングの構成例を示したものであり、図7(a)に示すガススプリング44は、チューブ45の内部にロッド46と一体で軸方向に摺動するピストン47を設けたものである。このピストン47によりチューブ45の内部が2室45a、45bに分けられており、両室45a、45bに高圧ガス(好ましくは窒素ガス)48が充填されている。
また、両室45a、45bはピストン47に設けられたオリフィス47aによって連通されている。ピストン47はそのロッド側が反対側に比べてガスの圧力を受ける面積が小さいので、ロッド46は常に伸び方向に反発力(ガス反力)を有している。
また、チューブ45内に収容された適量のオイル49により、伸び方向時の速度を制御することができる。
【0036】
一方、図7(b)に示すガススプリング44は、フリーピストン50によりオイル49を加圧し、このオイル49を介してガス反力をロッド46に伝えるものである。
【0037】
上記構成を有するガススプリング44は、金属ばねやゴムばね等に比べて大きな初期荷重で小さなばね定数が得られるという特性を有しており、また、衝撃を緩和できるというメリットを有する。
後述するように、本発明のモニター開閉装置はガススプリング44のこのような特性及びメリットを有効に利用するものである。
【0038】
さらに、本発明によれば、アーム42は、表示装置11が閉位置から所定角度の開位置(図11参照)まで回動するときガススプリング44の付勢力が表示装置11の重量による力のモーメントを打ち消す方向の力のモーメントとして回動シャフト18に作用するように、回動シャフト18に取り付けられている。
【0039】
より具体的には、表示装置11が閉位置でほぼ水平姿勢にあるとき(図8参照)、アーム42は回動シャフト18からほぼ垂直に上方に延びる位置にあり、このとき、ガススプリング44がほぼ水平姿勢にあってアーム42と略直角をなすように配置される。
【0040】
上記の構成を有するとき、表示装置11が図8に示す閉位置から図10に示すほぼ垂直姿勢の位置までステッピングモーター28によって回動される間、表示装置11の重量による力のモーメントf1は、回動シャフト18を中心として、図8〜図10中反時計方向に作用し、一方、ガススプリング44の付勢力による力のモーメントf2は、回動シャフト18を中心として、図8〜図10中時計方向に作用する。
【0041】
そして、表示装置11が図10に示すほぼ垂直姿勢の位置に達し、表示装置11の重量による力のモーメントf1がほぼゼロとなったとき、ガススプリング44の圧縮量がほぼ最大となるが、ガススプリング44とアーム42とがほぼ直線上に並ぶので、ガススプリング44の付勢力による力のモーメントf2もまたほぼゼロになる。
【0042】
そして、表示装置11がほぼ垂直姿勢の位置から図11に例示する所定角度の開位置までステッピングモーター28によってさらに回動されるとき、表示装置11の重量による力のモーメントf1は、回動シャフト18を中心として、図11中時計方向に作用し、一方、ガススプリング44の付勢力による力のモーメントf2は、回動シャフト18を中心として、図11中反時計方向に作用する。
【0043】
表示装置11がステッピングモーター28によって図11に示す開位置まで回動され停止されると、ステッピングモーター28が有している静止トルク(保持トルク)により、表示装置11はこの開位置に保持される。
このような静止トルク特性を有するステッピングモーターとしては、可変磁気抵抗形、永久磁石形、若しくはそれらの複合形のものから適宜に選択することができる。
【0044】
さらにこの実施形態においては、ガススプリング44は、表示装置11がステッピングモーター28によって開位置に停止されているとき、回動シャフト18に対し表示装置11の重量による力のモーメントf1に勝る大きさの力のモーメントf2(f1<f2)を作用させるように、付勢力が設定されている。
【0045】
上記構成を有するモニター開閉装置においては、所定の重量を有する表示装置11が閉位置から所定角度の開位置まで回動するとき、その重量による力のモーメントf1は、閉位置からの回動角度に応じて変化するが、作動スプリングとしてガススプリング44を用いているので、表示装置11の閉位置から所定角度の開位置までの回動区間において該スプリング44の長さ変化(圧縮量)に拘わらずほぼ一定の付勢力をアーム42に与えることができる。
【0046】
したがって、ガススプリング44の付勢力によりアーム42を通じて回動シャフト18に与える力のモーメントf2(表示装置11の重量による力のモーメントf1を打ち消す方向のモーメント)を、表示装置11の重量による力のモーメントf1の変化に応じて変化させることができるので、ステッピングモーター28に働く負荷の変動を最小限に抑えることができ、ステッピングモーター28の小型化を図ることができる。
【0047】
特に、表示装置11の開位置を、図11に示すように、ほぼ水平な閉位置に対し90゜より大きな開き角度に設定した場合であっても、表示装置11がステッピングモーター28によって開位置からほぼ垂直な角度位置を経て閉位置へと回動される間、特に、表示装置11が開位置からほぼ垂直な角度位置(図10参照)まで回動される間に、表示装置11の重量による力のモーメントf1の変化に対してガススプリング44の付勢力による力のモーメントf2が過剰に作用したり、急激に変化して力のモーメントをアンバランスなものにすることがないので、ステッピングモーター28に働く負荷の変動を最小限に抑えることができる効果は大きい。
【0048】
また、表示装置11がステッピングモーター28により所定角度の開位置に停止されているときに、ガススプリング44に設定された付勢力により、回動シャフト18に対し表示装置11の重量による力のモーメントf1に勝る大きさの力のモーメントf2(f1<f2)を作用させておくことができるので、ステッピングモーター28と回動シャフト18との間のギア列30内に存する歯のクリアランス等に起因した振動や振動音の発生を効果的に防止することができる。
しかも、作動スプリングがガススプリング44であるので、車両等の振動を緩和する働きにより、表示装置11の振動を効果的に抑制することができる。
【0049】
さらに、この実施形態では、開閉駆動用モーターとしてステッピングモーター28を用いているので、表示装置11を保持トルクの作用で所定角度の開位置に停止させることができる。
そして、所定角度の開位置に停止している表示装置11に人等が衝突しても、表示装置11をその衝突方向に適度に回動させ衝突の衝撃を緩和させることができるので、安全性が高まる。
【0050】
さらに、この実施形態では、ステッピングモーター28の駆動力を駆動ギア33及び被動ギア31を介して回動シャフト18に効率よく且つバランス良く伝達させることができる。
しかも、ステッピングモーター28の出力軸32の軸振れを確実に防止できるので、被動ギア33から駆動ギア31を介して回動シャフト18を確実に駆動することができるものとなっている。
【0051】
以上図示実施形態につき説明したが、本発明は上記実施形態の態様のみに限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内でその構成要素に種々の変更を加えることができる。
例えば、上記実施形態においては回転駆動手段としてステッピングモーターを用いているが、他の電動モーターやエアーシリンダー等を用いてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、構造を複雑化することなく小型の駆動手段で効率よく表示装置を開閉動させることができるとともに、車両等の振動による表示装置の振動や駆動機構内部の振動音等を効果的に抑えることができるモニター開閉装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るモニター開閉装置を示すもので、(a)は底面図、(b)は表示装置が閉じている状態の側面図、(c)は表示装置が開いている状態の側面図である。
【図2】図1に示すモニター開閉装置の内部を示す図1(b)中2−2線に沿った断面図である。
【図3】図1に示すモニター開閉装置の図2中3−3線に沿った断面図である。
【図4】図1に示すモニター開閉装置の図2中4−4線に沿った断面図である。
【図5】図2に示すモニター開閉装置の一部を図4中5−5線に沿う断面図とした要部拡大図である。
【図6】図1に示すモニター開閉装置の要部斜視図である。
【図7】(a)、(b)はそれぞれ図1のモニター開閉装置に用いられるガススプリングの構成例を示す断面図である。
【図8】図1に示すモニター開閉装置の図2中8−8線に沿った断面図である。
【図9】図1に示すモニター開閉装置における表示装置の開動作途中状態を示す図8と類似の断面図である。
【図10】図1に示すモニター開閉装置における表示装置の開動作途中状態を示す図8と類似の断面図である。
【図11】図1に示すモニター開閉装置における表示装置の開位置状態を示す図8と類似の断面図である。
【符号の説明】
10 固定ベース
11 表示装置
12 表示部
13 モニターベース
14 モニターベースアーム
18 回動シャフト
19 ベースプレート
25 ロック装置
28 ステッピングモーター(駆動手段)
30 ギア列
31 被動ギア
32 出力軸
33 駆動ギア
34 軸支持部材
35 ポテンションメータ
37 テンションプレート
42 アーム
43 取付部
44 ガススプリング
f1 表示装置の重量による力のモーメント
f2 ガススプリングの付勢力による力のモーメント

Claims (3)

  1. 表示装置を車両等の室内天井部に対し開閉動作可能に取り付けるためのモニター開閉装置であって、
    車両等の室内天井部に設けられる固定ベースと、
    表示装置の一端部側に固定して設けられて固定ベースに回動可能に支持された回動シャフトと、
    固定ベースに設けられた開閉駆動手段と、
    表示装置が回動シャフトを支点として開閉動するように開閉駆動手段の駆動力を回動シャフトに伝達するギア列と、
    回動シャフトと一体に回動するアームと、
    該アームと固定ベースとの間に取り付けられてアームを付勢する作動スプリングと、を有し、
    前記アームは、前記表示装置が閉位置から所定角度の開位置まで回動するとき前記作動スプリングの付勢力が表示装置の重量による力のモーメントを打ち消す方向の力のモーメントとして回動シャフトに作用するように、回動シャフトに取り付けられており、
    前記作動スプリングは、高圧ガスをシリンダチューブに封入したガススプリングからなり、且つ、表示装置が開閉駆動手段によって前記開位置に停止されているとき、回動シャフトに対し表示装置の重量による力のモーメントに勝る大きさの力のモーメントを作用させるように付勢力を設定されていることを特徴とするモニター開閉装置。
  2. 請求項1記載の開閉装置において、前記開閉駆動手段がステッピングモーターからなることを特徴とするモニター開閉装置。
  3. 請求項2記載のモニター開閉装置において、前記ギア列は、前記回動シャフトの略中央部に取り付けられた被動ギアと、ステッピングモーターの出力軸に取り付けられて被動ギアと噛み合う駆動ギアとを有し、前記駆動ギアの両側で前記ステッピングモーターの出力軸を前記ステッピングモーターと固定ベースに設けた軸支持部材とにより支持したことを特徴とするモニター開閉装置。
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