JP2004207074A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料電池10は、第1金属セパレータ18の外周端部を周回して第1シール部材50が一体化されるとともに、第2金属セパレータ20の外周端部を周回して第2シール部材58が一体化される。第1シール部材50には、第1金属セパレータ18の屈曲端部52を周回してスペーサ部54が設けられる一方、第2シール部材58には、第2金属セパレータ20の屈曲端部60を周回してスペーサ部62が設けられる。
【選択図】図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電解質を一対の電極間に配設した電解質・電極構造体と、金属セパレータとが積層されるとともに、前記金属セパレータにシール部材が設けられる燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、固体高分子型燃料電池は、高分子イオン交換膜(陽イオン交換膜)からなる電解質膜の両側に、それぞれアノード側電極およびカソード側電極を対設した電解質(電解質膜)・電極構造体を、セパレータによって挟持することにより構成されている。この種の燃料電池は、通常、電解質・電極構造体およびセパレータを所定の数だけ積層することにより、燃料電池スタックとして使用されている。
【0003】
この燃料電池において、アノード側電極に供給された燃料ガス、例えば、主に水素を含有するガス(以下、水素含有ガスともいう)は、電極触媒上で水素がイオン化され、電解質を介してカソード側電極側へと移動する。その間に生じた電子が外部回路に取り出され、直流の電気エネルギとして利用される。なお、カソード側電極には、酸化剤ガス、例えば、主に酸素を含有するガスあるいは空気(以下、酸素含有ガスともいう)が供給されているために、このカソード側電極において、水素イオン、電子および酸素が反応して水が生成される。
【0004】
この場合、燃料電池内では、燃料ガス、酸化剤ガスおよび冷却媒体を、それぞれ専用の流路に沿って気密(液密)に流す必要がある。従って、通常、電解質・電極構造体とセパレータとの間には、種々のシール部材が介装されている。ところが、車載用燃料電池を構成する際には、走行時の振動や急停止時または急発進時の衝撃等によって、シール部材が大きく変形してしまうおそれがある。このため、良好な接触面積を確保することができず、所望のシール性を維持することが困難になる場合がある。
【0005】
さらに、金属セパレータが使用される際には、この金属セパレータの表面にガス圧力による変形、反り、うねり等が惹起し易い。その際、シール部材は、金属セパレータの表面変化に良好に追従することができず、所望のシール機能を維持するために必要なセパレータ表面とのシール面圧を確保することができないという問題がある。
【0006】
そこで、例えば、特許文献1の燃料電池では、図8に示すように、燃料電池用セル1の両側にスペーサ2を介装してパッキン3が配置されるとともに、前記セル1の片側面には、バイポーラセパレータ4が配置されている。セル1およびバイポーラセパレータ4が多数積層されて積層体5が構成されるとともに、前記積層体5は、エンドセパレータ6を介してフランジ7間に配置されている。そして、フランジ7同士がボルト8により締め付けられることにより、積層体5に所定の締め付け力が付与されている。
【0007】
その際、スペーサ2は、セル1に最適な締め付けを行ったときのセル厚さと等しい厚さとし、締め付け力によっても変化しない厚さを持ったもので作られている。これにより、セル1がスペーサ2により保護され、積層体5等を強い力で締め付けても集電部において締め付けすぎることがなく、前記セル1を損傷させることがない、としている。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−267567号公報(段落[0010]、[0011]、図3)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1では、セル1の両側に板状のスペーサ2が配置されているだけである。このため、燃料電池スタックに対して、例えば、斜め方向から衝撃力等が付与された際に、所望のシール機能を維持することができないという問題がある。しかも、バイポーラセパレータ4を金属セパレータで構成する際には、このバイポーラセパレータ4の変形をスペーサ2により確実に吸収することができず、シール性が低下するというおそれがある。
【0010】
本発明はこの種の問題を解決するものであり、外部から振動や衝撃等が付与されても、所望のシール機能を確保することができ、しかも構成の簡素化を図ることが可能な燃料電池を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る燃料電池では、電解質・電極構造体と、金属セパレータとが交互に積層されるとともに、前記金属セパレータにシール部材が設けられている。そして、この金属セパレータには、少なくともシール部材または前記金属セパレータの変形量を規制するために、該金属セパレータを挟んでその外周端部を周回してスペーサ部材が設けられている。
【0012】
このため、金属セパレータに、例えば、燃料電池内部のガス圧力による変形、表面の反り、うねり等が発生した際、各金属セパレータに設けられているスペーサ部材同士が接触する。従って、金属セパレータやシール部材に過剰な変形が発生することを阻止することができ、良好なシール性を発揮することが可能になる。しかも、金属セパレータの外周端部の絶縁を行うことにより、前記金属セパレータ同士の電気的接触を良好に阻止することができる。
【0013】
さらに、燃料電池を車載用として使用する際に、スペーサ部材同士が接触することにより、振動や衝撃に対してシール部材と金属セパレータとの間に発生する摩擦力が増加し、耐振動性および耐衝撃性の向上を図ることが可能になる。しかも、車載時の衝撃に対して、スペーサ部材が荷重を良好に受けることができ、電解質・電極構造体の面圧上昇を防止することが可能になる。
【0014】
また、本発明の請求項2に係る燃料電池では、スペーサ部材は、シール部材に一体成形されるとともに、前記スペーサ部材と前記シール部材とは、金属セパレータに一体化されている。これにより、簡単な構成で、所望のシール機能を確実に保持することができる。
【0015】
さらにまた、本発明の請求項3に係る燃料電池では、金属セパレータの外周端部に屈曲端部が設けられるため、前記金属セパレータの外周端部を補強して剛性の向上を図ることが可能になる。
【0016】
さらに、本発明の請求項4に係る燃料電池では、金属セパレータは、第1および第2金属セパレータを備え、前記第1および第2金属セパレータに設けられる各スペーサ部材は、互いに隣接して交互に配設される。従って、簡単な構成で、第1および第2金属セパレータ同士が電気的に接触することを有効に阻止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施形態に係る燃料電池10の要部分解斜視説明図であり、図2は、前記燃料電池10を積層する燃料電池スタック12の要部断面説明図である。
【0018】
図2に示すように、燃料電池スタック12は、複数の燃料電池10を矢印A方向に積層するとともに、積層方向両端にエンドプレート14a、14bが配置される。エンドプレート14a、14bは、図示しないタイロッドを介して固定されることにより、積層されている燃料電池10には、矢印A方向に所定の締め付け荷重が付与される。
【0019】
図1に示すように、燃料電池10は、電解質膜・電極構造体(電解質・電極構造体)16が、第1および第2金属セパレータ18、20に挟持されて構成される。第1および第2金属セパレータ18、20は、例えば、鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板、めっき処理鋼板、あるいはその金属表面に防食用の表面処理を施した金属板により構成されており、厚さが、例えば、0.05mm〜1.0mmの範囲内に設定されている。
【0020】
燃料電池10の矢印B方向(図1中、水平方向)の一端縁部には、積層方向である矢印A方向に互いに連通して、酸化剤ガス、例えば、酸素含有ガスを供給するための酸化剤ガス入口連通孔30a、冷却媒体を排出するための冷却媒体出口連通孔32b、および燃料ガス、例えば、水素含有ガスを排出するための燃料ガス出口連通孔34bが、矢印C方向(鉛直方向)に配列して設けられる。
【0021】
燃料電池10の矢印B方向の他端縁部には、矢印A方向に互いに連通して、燃料ガスを供給するための燃料ガス入口連通孔34a、冷却媒体を供給するための冷却媒体入口連通孔32a、および酸化剤ガスを排出するための酸化剤ガス出口連通孔30bが、矢印C方向に配列して設けられる。
【0022】
電解質膜・電極構造体16は、例えば、パーフルオロスルホン酸の薄膜に水が含浸されてなる固体高分子電解質膜36と、前記固体高分子電解質膜36を挟持するアノード側電極38およびカソード側電極40とを備える。アノード側電極38は、カソード側電極40よりも大きな表面積を有している。
【0023】
アノード側電極38およびカソード側電極40は、カーボンペーパ等からなるガス拡散層と、白金合金が表面に担持された多孔質カーボン粒子が前記ガス拡散層の表面に一様に塗布されてなる電極触媒層とを有する。電極触媒層は、互いに固体高分子電解質膜36を介装して対向するように、前記固体高分子電解質膜36の両面に接合されている。
【0024】
第1金属セパレータ18の電解質膜・電極構造体16側の面18aには、例えば、矢印B方向に延在する直線状の酸化剤ガス流路(反応ガス流路)42が設けられる。図1および図2に示すように、第2金属セパレータ20の電解質膜・電極構造体16側の面20aには、燃料ガス入口連通孔34aと燃料ガス出口連通孔34bとに連通し、矢印B方向に延在する直線状の燃料ガス流路(反応ガス流路)44が形成される。
【0025】
第1金属セパレータ18の面18bと第2金属セパレータ20の面20bとの間には、冷却媒体入口連通孔32aと冷却媒体出口連通孔32bとに連通する冷却媒体流路46が形成される。この冷却媒体流路46は、矢印B方向に直線状に延在する。
【0026】
第1金属セパレータ18の面18a、18bには、この第1金属セパレータ18の外周端部を周回して、第1シール部材50が一体化される。第1シール部材50は、例えば、EPDM、NBR、フッ素ゴム、シリコンゴム、フロロシリコンゴム、ブチルゴム、天然ゴム、スチレンゴム、クロロプレーン、またはアクリルゴム等のシール材、クッション材、あるいはパッキン材を使用する。
【0027】
図1乃至図3に示すように、第1金属セパレータ18の外周端部には、電解質膜・電極構造体16側に向かって屈曲する屈曲端部52が形成される。この屈曲端部52を囲繞して、第1シール部材50を構成するスペーサ部(スペーサ部材)54が一体化される。このスペーサ部54は、所定の幅寸法H1に設定されている。
【0028】
第1金属セパレータ18の面18aには、スペーサ部54に近接して第1突部56aが設けられ、この第1突部56aから内方に所定の距離だけ離間して第2突部56bが設けられる。図4に示すように、第1および第2突部56a、56bは、酸化剤ガス流路42を囲繞するとともに、前記酸化剤ガス流路42と酸化剤ガス入口連通孔30aおよび酸化剤ガス出口連通孔30bとを連通して形成される。
【0029】
第1および第2突部56a、56bは、先端先細り形状(リップ形状)、台形状または蒲鉾形状等、種々の形状に選択可能である。この第2突部56bは、電解質膜・電極構造体16を構成する固体高分子電解質膜36に直接接触する。
【0030】
第1金属セパレータ18の面18bには、スペーサ部54に近接して第3突部56cが設けられ、この第3突部56cから内方に所定の距離だけ離間して第4突部56dが設けられる。第3および第4突部56c、56dは、上記の第1および第2突部56a、56bと同様の形状を有している。
【0031】
第2金属セパレータ20の面20a、20bには、この第2金属セパレータ20の外周端部を周回して第2シール部材58が一体化される。この第2シール部材58は、上記の第1シール部材50と同一の材料で構成される。第2金属セパレータ20の外周端部には、第1金属セパレータ18の屈曲端部52と同一方向に屈曲する屈曲端部60が形成され、この屈曲端部60を囲繞して第2シール部材58を構成するスペーサ部(スペーサ部材)62が一体化される。このスペーサ部62は、所定の幅寸法H2に設定されており、燃料電池スタック12が構成される際に、スペーサ部54、62の間に隙間H3が形成される。
【0032】
第2金属セパレータ20の面20aには、第1シール部材50の第1突部56aが密着する第1平面部64が一体化される。第2金属セパレータ20の面20bには、第1平面部64よりも長尺で、第1シール部材50の第3および第4突部56c、56dが密着する第2平面部66が一体化される。
【0033】
図2に示すように、第1平面部64は、電解質膜・電極構造体16の外周端部から外部に離間した位置を周回する一方、第2平面部66は、アノード側電極38に所定の範囲にわたって重合する位置を周回する。図5に示すように、第1平面部64は、燃料ガス入口連通孔34aおよび燃料ガス出口連通孔34bを燃料ガス流路44に連通して形成される一方、第2平面部66は、冷却媒体入口連通孔32aと冷却媒体出口連通孔32bとを連通して形成される。
【0034】
このように構成される燃料電池10の動作について、以下に説明する。
【0035】
まず、図1に示すように、燃料ガス入口連通孔34aに水素含有ガス等の燃料ガスが供給されるとともに、酸化剤ガス入口連通孔30aに酸素含有ガス等の酸化剤ガスが供給される。さらに、冷却媒体入口連通孔32aに純水やエチレングリコール、オイル等の冷却媒体が供給される。
【0036】
このため、酸化剤ガスは、酸化剤ガス入口連通孔30aから第1金属セパレータ18の酸化剤ガス流路42に導入され、矢印B方向に移動しながら電解質膜・電極構造体16を構成するカソード側電極40に供給される。一方、燃料ガスは、燃料ガス入口連通孔34aから第2金属セパレータ20の燃料ガス流路44に導入され、矢印B方向に移動しながら電解質膜・電極構造体16を構成するアノード側電極38に供給される。
【0037】
従って、各電解質膜・電極構造体16では、カソード側電極40に供給される酸化剤ガスと、アノード側電極38に供給される燃料ガスとが、電極触媒層内で電気化学反応により消費され、発電が行われる。
【0038】
次いで、アノード側電極38に供給されて消費された燃料ガスは、燃料ガス出口連通孔34bに沿って矢印A方向に排出される。同様に、カソード側電極40に供給されて消費された酸化剤ガスは、酸化剤ガス出口連通孔30bに沿って矢印A方向に排出される。
【0039】
また、冷却媒体入口連通孔32aに供給された冷却媒体は、第1および第2金属セパレータ18、20間の冷却媒体流路46に導入された後、矢印B方向に流通する。この冷却媒体は、電解質膜・電極構造体16を冷却した後、冷却媒体出口連通孔32bから排出される。
【0040】
この場合、本実施形態では、第1金属セパレータ18の外周端部を周回してスペーサ部54が設けられるとともに、第2金属セパレータ20の外周端部を周回してスペーサ部62が設けられている。スペーサ部54、62は、燃料電池スタック12が所定の締め付け荷重を付与された状態で、互いに隙間H3を有して離間している(図2参照)。
【0041】
そこで、第1および第2金属セパレータ18、20に、例えば、各燃料電池10の内部のガス圧力による変形、反りまたはうねり等が発生した場合、各スペーサ部54、62同士が接触する。従って、第1および第2金属セパレータ18、20や第1および第2シール部材50、58に過剰な変形が発生することを阻止することができ、良好なシール性を発揮することが可能になるという効果が得られる。
【0042】
図6には、スペーサ部54、62を用いた本実施形態(実線参照)と、このスペーサ部54、62を用いない従来構造(点線参照)とにおいて、ガス圧力とリーク量との関係を検出した結果が示されている。
【0043】
これにより、スペーサ部54、62を用いない従来構造では、燃料電池10内のガス圧力が増大することによって、第1および第2金属セパレータ18、20やシール部分に変形が生じ、シール性が著しく低下した。これに対し、本実施形態では、スペーサ部54、62同士が互いに接触することにより、リーク量が有効に低減されて所望のシール機能を有することができた。
【0044】
さらに、燃料電池スタック12に対し積層方向に衝撃が発生する際には、スペーサ部54、62同士が互いに接触して荷重を受けることが可能になる。すなわち、図7に示すように、スタック締め付け荷重が増加する際、電解質膜・電極構造体(MEA)16の分担荷重およびシール分担荷重が一定の関係を有して増加する。
【0045】
そこで、燃料電池スタック12に衝撃が発生すると、スペーサ部54、62同士が接触して前記スペーサ部54、62の分担荷重が増加するため、電解質膜・電極構造体16の分担荷重(面圧)が有効に減少する。従って、車載時の衝撃等に対して電解質膜・電極構造体16の面圧が上昇することを防止し、前記電解質膜・電極構造体16の破損を有効に低減し得るという利点がある。
【0046】
さらにまた、本実施形態では、第1金属セパレータ18の外周端部を周回して一体化される第1シール部材50に、スペーサ部54が一体的に設けられる一方、第2金属セパレータ20の外周端部を周回して一体化される第2シール部材58にスペーサ部62が一体的に設けられている。これにより、第1および第2シール部材50、58の構成が簡素化するとともに、所望のシール機能を確実に保持することができる。
【0047】
しかも、図2に示すように、第1シール部材50は、第1金属セパレータ18の面18a側に突出する第1および第2突部56a、56bを設けるとともに、第1金属セパレータ18の面18b側に突出する第3および第4突部56c、56dを有している。その際、第1突部56aは、第2シール部材58の第1平面部64に密着し、第2突部56bは、電解質膜・電極構造体16の固体高分子電解質膜36に密着する一方、第3および第4突部56c、56dは、第2シール部材58の第2平面部66に密着している。
【0048】
従って、第1および第2シール部材50、58は、スペーサ部54、62同士が密着する部分と、第1および第3突部56a、56cが配列される部分と、第2および第4突部56b、56dが配列される部分との3箇所で、荷重を受けることができる。このため、特に車載時に、燃料電池スタック12に急発進時や急停車時に衝撃が付与されても、荷重を確実に支持してシール機能の低下を可及的に阻止することが可能になる。
【0049】
しかも、第1および第2金属セパレータ18、20の外周端部には、屈曲端部52、60に設けられている。これにより、第1および第2金属セパレータ18、20の外周端部が補強されて剛性が向上し、例えば、燃料電池スタック12に対し積層方向に傾斜する外部荷重が作用しても、この外部荷重を確実に支持することができ、所望のシール機能を保持することが可能になる。
【0050】
さらに、第1および第2金属セパレータ18、20の外周端部にスペーサ部54、62が設けられている。従って、第1および第2金属セパレータ18、20の外周端部の絶縁を行うことにより、前記第1および第2金属セパレータ18、20同士の電気的接触を良好に阻止することができる。
【0051】
なお、本実施形態では、第1金属セパレータ18の外周端部を周回して両面18a、18bにスペーサ部54を一体化するとともに、第2金属セパレータ20の外周端部を周回して両面20a、20bにスペーサ部62を一体化しているが、これに限定されるものではない。例えば、第1金属セパレータ18の面18aにのみスペーサ部54を設ける一方、第2金属セパレータ20の面20bにのみスペーサ部62を設けてもよい。また、スペーサ部54、62を第1および第2シール部材50、58とは別体に構成し、前記スペーサ部54、62をそれぞれの屈曲端部52、60に、直接、接着等により取り付けることもできる。
【0052】
【発明の効果】
本発明に係る燃料電池では、金属セパレータに、例えば、燃料電池内部のガス圧力による変形、表面の反り、うねり等が発生した際に、各金属セパレータに設けられているスペーサ部材同士が接触する。従って、金属セパレータに過剰な変形が発生することを阻止することができ、良好なシール性を発揮することが可能になる。
【0053】
さらに、燃料電池を車載用として使用する際に、外部からの振動や衝撃等に対して摩擦力が増加し、耐振動性および耐衝撃性の向上を図ることができる。しかも、車載時の振動や衝撃等に対して、スペーサ部材が荷重を良好に受けることが可能になり、電解質・電極構造体の面圧が上昇することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る燃料電池の要部分解斜視説明図である。
【図2】前記燃料電池を積層する燃料電池スタックの要部断面説明図である。
【図3】前記燃料電池の一部断面斜視説明図である。
【図4】前記燃料電池を構成する第1金属セパレータの正面説明図である。
【図5】前記燃料電池を構成する第2金属セパレータの正面説明図である。
【図6】スペーサ部の有無によるガス圧力とリーク量との関係説明図である。
【図7】スタック締め付け荷重と分担荷重との説明図である。
【図8】従来技術に係る燃料電池の分解斜視説明図である。
【符号の説明】
10…燃料電池 12…燃料電池スタック
16…電解質膜・電極構造体 18、20…金属セパレータ
30a…酸化剤ガス入口連通孔 30b…酸化剤ガス出口連通孔
32a…冷却媒体入口連通孔 32b…冷却媒体出口連通孔
34a…燃料ガス入口連通孔 34b…燃料ガス出口連通孔
36…固体高分子電解質膜 38…アノード側電極
40…カソード側電極 42…酸化剤ガス流路
44…燃料ガス流路 50、58…シール部材
52、60…屈曲端部 54、62…スペーサ部
56a〜56d…突部 64、66…平面部
Claims (4)
- 電解質を一対の電極間に配設した電解質・電極構造体と、金属セパレータとが交互に積層されるとともに、前記金属セパレータにシール部材が設けられる燃料電池であって、
前記金属セパレータには、少なくとも前記シール部材または該金属セパレータの変形量を規制するために、該金属セパレータを挟んでその外周端部を周回してスペーサ部材が設けられることを特徴とする燃料電池。 - 請求項1記載の燃料電池において、前記スペーサ部材は、前記シール部材に一体成形されるとともに、該スペーサ部材と該シール部材とは、前記金属セパレータに一体化されることを特徴とする燃料電池。
- 請求項1または2記載の燃料電池において、前記金属セパレータの外周端部には、屈曲端部が設けられることを特徴とする燃料電池。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の燃料電池において、前記金属セパレータは、第1および第2金属セパレータを備え、前記第1および第2金属セパレータに設けられる各スペーサ部材は、互いに隣接して交互に配設されることを特徴とする燃料電池。
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