JP2004206907A - ハロゲン化水素または水の変性剤 - Google Patents

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俊伸 藤村
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Abstract

【課題】ハロゲン化水素または水と室温で速やかに反応し、その反応により得られる生成物が酸または塩基ではないハロゲン化水素または水の変性剤またはその用途を提供する。
【解決方法】下記式(1)で表される基を有する化合物を有効成分とするハロゲン化水素または水の変性剤。
【化1】
Figure 2004206907

(式中のR1は、2価の有機基である。)
さらに前記の式(1)で表される基を有する化合物とハロゲン化水素または水とを反応させてハロゲン化水素または水を除去することを特徴とする除去方法。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲン化水素または水の変性剤、それを用いたハロゲン化水素または水の除去方法、及びその用途に関する。更に詳しくは、ハロゲン化水素または水と室温で速やかに反応し、その反応により得られる生成物が酸または塩基ではないハロゲン化水素または水の変性剤、それを用いたハロゲン化水素または水の除去方法、及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウムイオン2次電池(以下はリチウム電池と省略する)は、(i)リチウム−遷移金属複合酸化物等からなる正極と、(ii)炭素質材料からなる負極、及び(iii)液状、ゲル状又は固体高分子状の電解質を構成材料として有し、リチウムイオンの移動により電流を発生する電池である。電解質にはリチウムイオン(Li+)を発生するリチウム化合物が配合されており、このリチウム化合物の代表的なものとして6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)などが挙げられる。6フッ化リン酸リチウムをはじめとしたリチウム電池の電解質に用いられるリチウム化合物の多くは、水と反応してフッ化水素(HF)を生成する(特開2002−216741号公報、特許文献1)。水との反応により生成したフッ化水素は、
(1)電池容器や集電体等の金属材料を腐食する、
(2)リチウム遷移金属複合酸化物等からなる正極を溶解し遷移金属を溶出させる、
(3)炭素質材料からなる負極表面にSEI(Solid Electrolyte Interface)層を形成する、
等電池を劣化させ電池寿命が短くなる要因の1つとなっている(特開2002−198088号公報、特許文献2)。
このため、電池電解質の取り扱いは厳密な禁水状態で行われているが、電池作製中、あるいは電池の使用中もしくは電池の保管中に電解質に水分が混入し、上記の理由で電池寿命が短くなることが大きな問題となっている。
上記の問題を解決するために、水またはフッ化水素の除去剤を電解質に配合する等の手段がとられている。このようなリチウム電池用の水またはフッ化水素除去剤としてはホウ素化合物、ゼオライト、酸無水物が挙げられる(特開平9−139232号公報、特許文献3)。しかしながら、これらの水またはフッ化水素の除去剤は水またはフッ化水素との反応後に、酸、塩基、水、水酸基含有化合物等を生成するため、これら生成物または除去剤自体が新たな電池反応阻害剤となるため、上記問題の根本的解決策にはなっていない状況であった。以上の背景のもとでハロゲン化水素または水を有効に変性させて電池反応に影響を与えないような材料や方法が求められていた。
【特許文献1】特開2002−216741号公報(第2頁)、
【特許文献2】特開2002−198088号公報(第2−3頁)、
【特許文献3】特開平9−139232号公報(第2頁)、
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。本発明の目的は、ハロゲン化水素または水と室温で速やかに反応し、その反応により得られる生成物が酸または塩基ではないハロゲン化水素または水の変性剤またはその用途を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有する珪素原子含有化合物がハロゲン化水素または水と温和な条件で反応することの知見を得て、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は次の〔1〕〜〔4〕である。
〔1〕下記式(1)で表される基を有する化合物を有効成分とするハロゲン化水素または水の変性剤。
【0005】
【化3】
Figure 2004206907
【0006】
(式中のR1は、2価の有機基である。)
〔2〕式(1)で表される基を有する化合物が、下記式(2)で表される化合物である請求項1記載のハロゲン化水素または水の変性剤。
【0007】
【化4】
Figure 2004206907
【0008】
(式中のR2、R3、R4及びR5は、ハロゲン原子または炭素数1〜12の1価の有機基である。)
〔3〕前記〔1〕の式(1)で表される基を有する化合物または前記〔2〕の式(2)で表される化合物と、ハロゲン化水素または水とを反応させてハロゲン化水素または水を除去することを特徴とする除去方法。
〔4〕前記の〔1〕の式(1)で表される化合物または前記の〔2〕の式(2)で表される化合物を電解質に用いてなることを特徴とする電池。
【0009】
【発明実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明のハロゲン化水素または水の変性剤は、下記式(1)で表される基を有する化合物である。
【0010】
【化5】
Figure 2004206907
【0011】
(式中のR1は2価の有機基である。)
本発明のハロゲン化水素または水の変性剤は、式(1)の基を1個以上有する化合物であれば低分子であっても、高分子であってもよい。
ここで、高分子の場合は、式(1)で表される基が、高分子の主鎖と結合する。
高分子との結合様式は下記式(3)〜(5)に示すようなものであっても良い。
【0012】
【化6】
Figure 2004206907
【0013】
(式中のR1は二価の有機基であり、R2、R6、R7及びR8は、ハロゲン原子または炭素数1〜12の1価の有機基である。mは繰り返し数で、2〜100の数である。)
【0014】
【化7】
Figure 2004206907
【0015】
(式中のR1は二価の有機基であり、R2、R3、R4及びR5は、ハロゲン原子または炭素数1〜12の1価の有機基であり、R10、R11は、1価の有機基である。R9は三価の有機基である。nは繰り返し数で、2〜100の数である。)
【0016】
【化8】
Figure 2004206907
【0017】
(式中のR1は二価の有機基であり、R2、R12、R14、R15、R16は、ハロゲン原子または炭素数1〜12の1価の有機基であり、R13は三価の有機基である。gは繰り返し数で、2〜100の数である。)
さらに前記の高分子としては、電解質成分との相溶性を向上させるなどの目的で、他の繰り返し成分を含むものであってもよい。
また、ハロゲン化水素または水の変性剤は、低分子で添加剤として用いられる用途では下記式(2)で表されるものがより好ましい。
【0018】
【化9】
Figure 2004206907
【0019】
(式中のR2、R3、R4及びR5は、ハロゲン原子または炭素数1〜12の1価の有機基である。)
式(2)において、R2、R3、R4及びR5で表される有機基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、n−ヘプチル基、iso−ヘプチル基、n−オクチル基、iso−オクチル基、n−ドデシル基、iso−ドデシル基等の脂肪族炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基基等の脂環式炭化水素基;フェニル基、ベンジル基等の芳香族炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ヘクソキシ基、iso−ヘクソキシ基、n−ヘプトキシ基、iso−ヘプトキシ基、n−オトキシ基、iso−オクトキシ基、n−ドデコキシ基、iso−ドデコキシ基等の脂肪族アルコキシ基;シクロペントキシ基、シクロヘクソキシ基等の脂環式炭化水素基;フェノキシ基等の芳香族アルコキシ基等が挙げられ、以上の基の誘導体でもよくハロゲン原子を含んでいても良い。更に、R2、R3、R4及びR5のいずれかが互いに結合していても良い。
より好ましくは、R2がエチル基、R3、R4及びR5がメチル基である、酢酸エチル(トリメチルシリル)、およびR2、R3、R4及びR5がエチル基である、酢酸エチル(トリエチルシリル)が挙げられる。
本発明のハロゲン化水素または水の変性剤は、例えば式(2)で表される化合物とハロゲン化水素又は水と反応式(9)のように反応する。
【0020】
【化10】
Figure 2004206907
【0021】
(式中のR2、R3、R4及びR5は、ハロゲン原子または1価の有機基であり、R17は、OH基、F原子、Cl原子、Br原子、I原子である。)
ここで、式(2)で表される化合物と反応するハロゲン化水素もしくは水は、式(6)で表す。
反応式(9)の生成物は、化学式(7)(8)で表され、多くの場合中性物質であり、本発明の変性剤は、ハロゲン化水素又は水を化学的活性の低い物質に変性することが可能である。尚、ここで中性物質とは、ブレンステッド・ローリーの定義より、プロトン(H+)を積極的に受容又は供与しない物質を意味する。
式(9)の反応は、室温で速やかに進行するため、本発明の変性剤はハロゲン化水素または水を室温下に於いて有効に除去する。
更に、従来の技術に詳細を挙げた問題点を解決すべく、本発明の変性剤をリチウム電池をはじめとする電池の電解質及び/又は電解質に接する担持体に配合することによってハロゲン化水素又は水の有効な除去剤としての用途展開が挙げられる。
【0022】
【実施例】
次に、実施例により本発明を更に詳しく説明する。
1.水分測定;カールフィッシャー法、
2.F-イオンの定量;イオン選択性電極法、
式(2)で表される化合物の1つで、R2がエチル基、R3、R4及びR5がメチル基である、酢酸エチル(トリメチルシリル)は下記式(10)で示される化合物であり、以下酢酸エチル(トリメチルシリル)をETESAと略す。
【0023】
【化11】
Figure 2004206907
【0024】
実施例1
メチルイソブチルケトン(以下MIBK)10重量部と46重量%のフッ化水素酸10重量部とを分液ロートにとり、十分にかき混ぜた。その後分層してMIBK層(A相)を得た。A相の水分を前記のカールフィッシャー法で測定した結果、1.78重量%であった。また前記のイオン選択性電極法によりフッ化物イオン(F-)の定量を行った。その結果は0.0065重量%であった。
このA相のMIBK相5重量部に対して前記のETESAを1重量部加えて5分間かき混ぜた。その後、前記と同様にして、水分およびフッ化物イオンの濃度を測定した。結果は水分が検出限界の0.001以下であり、フッ化物イオンが検出限界0.0001以下であった。
以上の結果から、本発明の変性剤を用いると水分およびフッ化物イオンが検出限界以下に速やかにできることがわかる。
【0025】
【発明の効果】
本発明の変性剤は、ハロゲン化水素または水と室温で速やかに反応し、その反応により得られる生成物が酸または塩基ではないので、ハロゲン化水素または水の変性剤として好適に使用できる。

Claims (4)

  1. 下記式(1)で表される基を有する化合物を有効成分とするハロゲン化水素または水の変性剤。
    Figure 2004206907
    (式中のR1は、2価の有機基である。)
  2. 式(1)で表される基を有する化合物が、下記式(2)で表される化合物である請求項1記載のハロゲン化水素または水の変性剤。
    Figure 2004206907
    (式中のR2、R3、R4及びR5は、ハロゲン原子または炭素数1〜12の1価の有機基である。)
  3. 請求項1記載の式(1)で表される基を有する化合物または請求項2記載の式(2)で表される化合物と、ハロゲン化水素または水とを反応させてハロゲン化水素または水を除去することを特徴とする除去方法。
  4. 請求項1の式(1)で表される基を有する化合物または請求項2の式(2)で表される化合物を電解質に用いてなることを特徴とする電池。
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JP2007287491A (ja) * 2006-04-17 2007-11-01 Denso Corp 非水電解液および該電解液を用いた二次電池
CN109659611A (zh) * 2018-12-17 2019-04-19 南通新宙邦电子材料有限公司 一种锂离子电池电解液及锂离子电池

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