JP2004206705A - バイオマス燃料に伴う二酸化炭素排出権の取引システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 バイオマス燃料に伴う二酸化炭素排出量を数量単位で有効に活用し、かつ効率良く取引するシステムを提供する。
【解決手段】複数の排出権取扱業者の端末装置4,400と、端末装置4,400に接続され、排出権取扱業者間の二酸化炭素排出権取引を行う取引用サーバ3とを備え、端末装置4,400は、売却注文情報又は買取注文情報を作成して取引用サーバ3に送信し、取引用サーバ3は、各端末装置4,400によって送信された前記売却注文情報及び前記買取注文情報に応じて排出権取扱業者間の二酸化炭素排出権の取引を成立させ、端末装置4は、予め与えられた識別情報を記憶し、識別情報と、当該識別情報に対応する購入者のバイオマス燃料の購入量を示す購入量情報とを関連付けて記憶し、二酸化炭素排出権の対価の還元要求が購入者によってなされた場合に、その購入者の購入量情報に基づき還元額を算出し、還元額を購入者に与える取引システム。
【選択図】 図2

Description

本発明は、化石燃料及びその代替燃料としてのバイオマス燃料に伴う二酸化炭素排出権を取引するためのシステムに関する。
世界的な経済の発展に伴って、石油、石炭、天然ガス等の化石燃料の消費量は年々増加しており、化石燃料の燃焼により発生する二酸化炭素による地球の温暖化が問題となってきた。このため世界各国の協力の下にこの問題に取り組むべく、地球温暖化防止京都会議が開催され、京都議定書が採択された。この会議において、2008年から2012年まで(第一期の約束期間)における先進国の温室効果ガス排出量の削減目標が決定され、例えば我が国の削減目標は、1990年レベルに比して6%減となっている。各先進国の削減目標は約束期間毎に向上し、更なる温室効果ガス排出量の削減を目指すことになっている。
この削減目標の達成のための国際的仕組みとして、京都メカニズム(排出権取引、共同実施、クリーン開発メカニズム等)が導入された。「図説・京都メカニズム 第2版」(日本国環境省地球環境局地球温暖化対策課編集、2003年4月発行)によると、各締約国は、自国における温室効果ガス排出量について、法的拘束力のある数値目標を京都議定書の締結国会議(以下COP/MOPという。)事務局に報告することになっている。京都議定書によると、各締結国の総排出枠は下記式(2)
Figure 2004206705
[ただし割当量単位(AAU)は基準年排出量と数値目標から算定される初期割当量の一部を示し、吸収量(RMU)は先進国における吸収源活動による吸収量を示し、ERUは共同実施により発行されるクレジットを示し、CERはクリーン開発メカニズムで発行されるクレジットを示し、JIは共同実施を示し、CDMはクリーン開発メカニズムを示す。]により求められる。なおクリーン開発メカニズム(CDM)は、数値目標が設定されていない途上国において排出量削減及び/又は吸収量増加のためのプロジェクトを実施し、その結果生じた排出削減量等に基づきクレジットを発行した上でそのクレジットをプロジェクト参加者間で分け合うことを言う(京都議定書第12条)。共同実施(JI)は、温室効果ガス排出量の数値目標が設定されている先進国同士が協力して先進国内で排出量削減等のプロジェクトを実施し、その結果生じた排出削減量等に基づきクレジットを発行し、そのクレジットを投資国側のプロジェクト参加者に移転することを言う(同6条)。本明細書中、「排出権取引」は割当量、吸収量、排出枠及びクレジットのいずれかを売買することを示す。なお京都議定書は温室効果ガス全体の削減を目標とするものであるが、本明細書では代表的な温室効果ガスである二酸化炭素についてのみ説明する。
自国で排出する二酸化炭素の量を総排出枠内にすることは、京都議定書締結国の責務である。排出量がこの枠を超過している締結国は、責務を果たすために(a) 自国で排出する二酸化炭素の量を削減するか、(b) 総排出枠を大きくする必要がある。排出する二酸化炭素量の削減に有効な方策として、使用燃料を化石燃料からバイオマス燃料に転換する方法が挙げられる。代表的なバイオマス燃料としてバイオマスエタノールがある。バイオマスエタノールは一年草であるさとうきびを発酵させることによって得られるものである。IPCCガイドラインによれば、一年草に由来する二酸化炭素の排出及び吸収の量は、各締約国が報告すべき二酸化炭素の排出及び吸収の量に算入されない。
バイオマスエタノールは、ガソリンに配合して自動車用の燃料として使用することができる。バイオマスエタノール含有ガソリンの性能は、ガソリンにほとんど劣らない。このバイオマスエタノール含有ガソリンを燃焼することにより発生する二酸化炭素のうち、バイオマスエタノールに由来する分は、上述の一年草のルールにより、京都議定書の定めるところの排出二酸化炭素量に算入されない。このため自動車用燃料の使用量が同じでも、通常のガソリンを利用した場合に比べて、排出する二酸化炭素量が削減されたとみなされる。従って使用燃料をバイオマス燃料に転換することにより、排出二酸化炭素量を削減することができる。
総排出枠を大きくする方法としては、CDMを活用してCERを獲得する方法が挙げられる。化石燃料をバイオマス等の再生利用可能なエネルギーに転換するプロジェクトは、CERを獲得できるプロジェクトのひとつである。例えば、先進国ではない国で使用される燃料を化石燃料からバイオマスエタノールに転換するプロジェクトを実施すると、当該国で排出される二酸化炭素の量を削減したとして、そのプロジェクトを実施又はそのプロジェクトに投資した国はCERを獲得し得る。尚、CDMによる二酸化炭素排出削減量がCERとして認定されるには、COP/MOPのCDM理事会によって認定を受ける必要がある。
京都議定書は先進国間での排出権取引を認めている。排出権取引によって、二酸化炭素削減の全体コストを抑えながら削減目標の達成を図る趣旨である。従って、ある先進国で排出する二酸化炭素の量が二酸化炭素総排出枠を超過する場合、他の先進国から排出権を購入することができる。つまり先進国は排出枠を他の先進国から購入することによっても、総排出枠を大きくすることができる。
逆に、先進国で二酸化炭素の排出量が総排出枠を下回った場合には、その余剰分を売却できる。上述のバイオマス燃料への転換のような取り組みによって自国の二酸化炭素排出量を削減し、排出量を総排出枠未満にすることができれば、その差を売却することができる。従って、自国で排出する二酸化炭素量が総排出枠より少ない場合であっても、自国で使用する燃料をバイオマス燃料に転換すると、その国の利益に繋がり得る。
図13は先進国A及びBの間で排出権を取引する例を示す。A国では化石燃料の使用量が多いために二酸化炭素排出量が二酸化炭素排出枠を超過しているが、B国では化石燃料の使用量が少なく、二酸化炭素排出量が二酸化炭素排出枠に満たない。A国のように削減目標を達成できなかった場合、京都議定書のルールに基づいて未達分の排出量を他国から購入しなければならない。B国は余剰の排出量を有するので、A国はB国から余剰の二酸化炭素排出量を購入することができる。この結果、B国は二酸化炭素排出量の削減による経済的利益を得ることになる。
国ごとの二酸化炭素排出量の削減目標を達成しようとする場合、国が全ての事業者及び個人の二酸化炭素排出量を把握して全体量をコントロールすることは事実上不可能である。そのため、各事業者に二酸化炭素排出量を割り当て、余剰又は不足の二酸化炭素排出権の取引を認めつつ、削減目標を達成するよう努力させる方が合理的である。各事業者間で排出権取引を行う場合も、バイオマス燃料は有効な手段になり得る。
図14は化石燃料の一部をバイオマスエタノール等のバイオマス燃料で代替した場合における燃料使用量と二酸化炭素排出量との関係を概念的に示す。バイオマス燃料を使用しても二酸化炭素排出量に算入されないため、バイオマス燃料で代替しない場合に購入すべき二酸化炭素排出量の料金Lに対し、バイオマス燃料を使用した場合には二酸化炭素排出権の料金はNだけ減少するので、購入すべき二酸化炭素排出権の料金はMとなる。
上述の通り、バイオマス燃料を使用するとそれに相当する化石燃料の分だけ二酸化炭素排出量が減少するので、バイオマス燃料の使用により二酸化炭素排出権(取引可能な排出権)が創成されると言うことができる。従って、バイオマス燃料の消費者はその分だけ二酸化炭素排出権を売ることができる。またバイオマス燃料を使用してもなお二酸化炭素排出権が不足する場合でも、バイオマス燃料を使用しなかったら購入したであろう二酸化炭素排出権LよりNだけ購入量が減少したことになる。いずれの場合も、バイオマス燃料は二酸化炭素排出量の削減の有効な手段であると考えられる。
モータリゼーションが発達した日本国内においては、ガソリンの一部をバイオマス燃料で代替するだけでも、排出する二酸化炭素量の削減に効果的であると言える。しかしながら、自動車燃料ユーザーの多くは小口(個人等)であるのに対し、二酸化炭素排出権の最小取引単位は1t-CO2であり(「図説・京都メカニズム 第二版」、7ページ)、法律及び自動車の性能上ガソリンに配合可能なバイオマスエタノールの濃度は3質量%程度であるので、微量ずつ発生した排出権をカウントしていったとしても、最小取引単位に達するには長期間を要する。具体的には、個人消費者が1年間に購入するガソリンの量は1t程度であるので、最小取引単位の二酸化炭素排出権を創出し、その排出権を売って経済的利益を得るためには、15年以上の期間を必要とする。また実際には、二酸化炭素排出権には有効期限が定められており、創出された二酸化炭素排出権も6ヶ月以内に取引しなければ消滅してしまうことになっているため、微量ずつ発生した排出権を長期間に渡って蓄積していくことはできない。このため個人消費者は二酸化炭素排出権を創出することによる経済的利益を得られない。
バイオマスエタノール含有ガソリンのエタノール含有率を高くすると、小口のユーザーでも、最小取引単位に比較的達し易くなる。しかし、自動車用の燃料としてエタノール含有率10%程度のバイオマスエタノール含有ガソリンを使用すると、自動車の燃料供給系部品が劣化してしまう可能性がある。このため、高い含有率のバイオマス燃料を使用するには自動車の部品を交換したり、高含有率に対応した自動車に買い換えたりする必要があり、大きな経済的負担が生じる。従って、高い含有率のバイオマス燃料を販売することにより二酸化炭素排出権を創出し易くし、二酸化炭素排出権による経済的利益を得易くしても、自動車の買い替え等の経済的負担と相殺されてしまって大きなメリットに繋がらない。このため、排出二酸化炭素量の削減を唱って個人消費者にバイオマス燃料の使用を奨励したとしても、大きなインセンティブになり難く、バイオマス燃料を普及し難い。
従って本発明の目的は、バイオマス燃料に伴う二酸化炭素排出量(排出権)を京都メカニズムに沿った数量単位で有効に活用し、かつ効率良く取引するシステムを提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、バイオマス燃料販売業者と、それ以外の業者とからなる排出権取扱業者によりそれぞれ所有された端末装置と、二酸化炭素排出権の取引を行なう取引用サーバとをネットワークを介して接続し、ネットワークを介して各端末装置に二酸化炭素排出権の取引注文を送信させるとともに、バイオマス燃料販売業者の端末装置にバイオマス燃料購入者の識別情報及びバイオマス燃料購入量を記憶させ、購入者の要求に応じて売却した二酸化炭素排出権の対価を還元するよう指令させることにより、市場での単位取引量に満たない排出量の取引が可能となり、排出量の対価をバイオマス燃料購入者に容易に還元できることを発見し、本発明に想到した。
すなわち本発明の第一の二酸化炭素排出権の取引システムは、バイオマス燃料を販売してバイオマス燃料の購入に伴う二酸化炭素排出権を購入者から収集する燃料販売業者と、前記燃料販売業者以外の業者とからなる複数の排出権取扱業者の間において、それぞれが保有する二酸化炭素排出権を予め定められた最小取引単位以上の量で取引するもので、前記複数の排出権取扱業者にそれぞれ所有された複数の端末装置と、前記複数の端末装置にネットワークを介して接続され、前記複数の排出権取扱業者間の二酸化炭素排出権取引を行う取引用サーバとを備え、前記端末装置は、排出権取扱業者の要求に応じた売却注文情報又は買取注文情報を作成して前記取引用サーバに送信し、前記売却注文情報のうち前記燃料販売業者に所有された端末装置によって作成されたものは、各購入者から収集されて最小取引単位に達した二酸化炭素排出権を売却するための情報を少なくとも含み、前記取引用サーバは、各端末装置によって送信された前記売却注文情報及び前記買取注文情報に応じて排出権取扱業者間の二酸化炭素排出権の取引を成立させ、前記燃料販売業者が所有する端末装置は、バイオマス燃料の購入者に予め与えられた識別情報を記憶し、前記識別情報と当該識別情報に対応する購入者のバイオマス燃料の購入量を示す購入量情報とを関連付けてさらに記憶し、収集された二酸化炭素排出権の対価の還元要求が購入者によってなされた場合に、前記還元要求を行った購入者の識別情報に関連付けて記憶された前記購入量情報に基づいて還元額を算出し、得られた還元額を前記購入者に与えることを特徴とする。
前記売却注文情報及び前記買取注文情報は、それぞれ売却又は買取する二酸化炭素排出権の量と最小取引単位あたりの売却金額又は買取金額を示す情報を含み、前記取引用サーバは、前記売却注文情報によって示された二酸化炭素排出権の量及び最小取引単位あたりの売却金額が前記買取注文情報によって示された二酸化炭素排出権の量及び最小取引単位あたりの買取金額が一致したときに、当該取引を成立させるようになっているのが好ましい。
前記端末装置は、その所有者である排出権取扱業者が保有する二酸化炭素排出権の有効期限を前記最小取引単位で管理し、有効期限までの期間が所定期間より短くなった場合に、二酸化炭素排出権の売却を促す情報を表示するのが好ましい。
本発明の第一の取引システムの好ましい一例は、前記端末装置のうち少なくとも2つに接続された管理サーバをさらに備え、前記管理サーバは、前記端末装置の所有者である取扱業者が保有する二酸化炭素排出権の有効期限を二酸化炭素排出権の最小取引単位で管理する期限管理手段と、管理された二酸化炭素排出権の中から有効期限までの期間が所定期間より短くなったものを抽出する抽出手段と、抽出された二酸化炭素排出権の保有者である取扱業者に当該二酸化炭素の売却を推奨する売却推奨情報を作成する第一の推奨情報管理手段と、抽出された二酸化炭素排出権を買取るよう推奨する買取推奨情報を作成する第二の推奨情報管理手段と、前記二酸化炭素排出権の取引において推奨される最小取引単位あたりの取引金額を示す推奨金額情報を作成する第三の推奨情報管理手段と、抽出された二酸化炭素排出権の保有者である取扱業者の端末装置に前記売却推奨情報と前記推奨金額情報とを送信するとともに、抽出された二酸化炭素排出権の保有者である取扱業者以外の取扱業者の端末装置であって前記管理サーバに接続されたものに前記買取推奨情報と前記推奨金額情報とを送信する情報送信手段とを備え、前記管理サーバに接続された端末装置は、前記管理サーバから受信した前記売却推奨情報又は前記買取推奨情報及び前記推奨金額情報に基づいて、前記管理サーバによって推奨された取引に関する情報を表示することを特徴とする。
本発明の第二の二酸化炭素排出権の取引システムは、化石燃料及びその代替燃料としてのバイオマス燃料に伴う二酸化炭素排出権を取引するもので、各バイオマス燃料購入者が識別子によりアクセスする販売用端末と、前記販売用端末が接続されたバイオマス燃料の販売業者の端末装置と、前記バイオマス燃料の販売業者の端末装置とともにバイオマス燃料の販売業者以外の排出権取扱業者の端末装置がネットワークを介して接続された取引用サーバとを有し、バイオマス燃料の購入により前記購入者にはポイントが与えられるとともに、前記販売用端末は各購入者のバイオマス燃料購入量のデータを前記識別子により随時前記バイオマス燃料販売業者の端末装置に送信し、前記バイオマス燃料販売業者の端末装置は受信した前記データをデータベースに格納し、前記取引用サーバはバイオマス燃料の販売業者及びそれ以外の取扱業者から送信されてきた排出権の売買注文を受信するとともに、前記排出権の売値及び買値が一致したときに取引を成立させ、前記バイオマス燃料の端末装置は前記取引用サーバから受信した売買結果に基づき、前記購入者に前記バイオマス燃料購入量に応じて前記排出権の料金の少なくとも一部を還元するよう指令することを特徴とする。
前記識別子は磁気カード、ICカード、フラッシュメモリカード又はICタグであるのが好ましい。前記バイオマス燃料販売業者の端末装置にさらにデータセンタが接続されており、前記データセンタは前記バイオマス燃料販売業者の端末装置から受信したデータをデータベースに格納するとともに、前記バイオマス燃料販売業者は前記端末装置により前記データベースを閲覧可能であるのが好ましい。
いずれの取引システムにおいても、前記購入者がバイオマス燃料を再購入する際に、前記還元額を与えるのが好ましい。
前記バイオマス燃料の単位購入量あたりの還元額は(a) 一定としてもよいし、(b) 前記排出権の売値に比例するように変動させてもよい。還元額が変動する場合、前記ポイントに係数を乗じて算出されるようになっており、前記係数はバイオマス燃料含有化石燃料中のバイオマス燃料の質量比に応じて変更されるようにしても良い。
各購入者のバイオマス燃料購入量をポイントPにより管理し、前記ポイントPを下記式(1):
P=INT{A×B×C/D} ・・・(1)
(ただし、INTは括弧内の計算値を整数化する関数記号であり、Aはバイオマス燃料含有化石燃料の購入量であり、Bはバイオマス燃料含有化石燃料中のバイオマス燃料の質量比であり、Cは単位バイオマス燃料当たりの二酸化炭素排出権であり、Dは1ポイント当たりの二酸化炭素排出権である。)により計算するのが好ましい。
前記バイオマス燃料を自動車用燃料に配合するのが好ましい。前記バイオマス燃料は、バイオマスエタノール、油脂エステル又は植物由来のメタノールであるのが好ましい。前記バイオマス燃料がバイオマスエタノールの場合、前記バイオマスエタノール含有化石燃料中のバイオマスエタノールの含有量は5質量%以上であるのが好ましい。
バイオマス燃料販売業者の燃料販売用の端末が接続されたバイオマス燃料販売業者のコンピュータと、取引用サーバ(排出権取引所)とをネットワークを介して接続し、購入者に識別子を付与し、バイオマス燃料販売量等のデータを販売業者のコンピュータ等に蓄積して集計を行い、バイオマス燃料販売業者におけるバイオマス燃料の販売量が排出権の単位取引量に達した後で、取引所で売買する本発明の排出権取引システムにより、単位取引量に満たない排出権の取引が可能になる他、排出権の対価を購入者に容易に還元できる。またこのシステムを導入すると、購入者が間接的に排出権取引に関わることになり、二酸化炭素の排出に対する関心を向上させることができる。
バイオマス燃料であるバイオマスエタノールを配合したガソリンを個人購入者に販売する場合を例にとって、本発明の取引システムを以下詳細に説明する。図1は、バイオマスエタノール含有ガソリンの流通と二酸化炭素排出権との関係を示す。バイオマスエタノール取扱業者としては、輸入及び/又は製造業者(例えば石油元売り業者、大規模ガソリンスタンド等の燃料販売業者及び商社)、小売販売業者(例えばガソリンスタンド)等があるが、これらに限定されるわけではない。以下簡単化のために、バイオマスエタノールの輸入業者として商社を例にとり、バイオマスエタノール含有ガソリンの製造業者として燃料販売業者を例にとり、またバイオマスエタノール含有ガソリンの小売販売業者としてガソリンスタンドを例にとる。バイオマス燃料としてバイオマスエタノールを配合したガソリンを個人購入者に販売する場合を例にとって、本発明の取引システムを以下詳細に説明する。
まず商社は、バイオマスエタノール含有ガソリンに対して燃料用であるという認証を政府から受ける。認証を受けると、バイオマスエタノール含有ガソリンは将来消費される訳であるから、輸送機器燃料としての化石燃料の使用を削減するものとして(a) に示すように排出権(消費した時に始めて発生する)に相当する権利が発生する。この権利を「排出権の先物」、又は単に「先物」という。燃料販売業者は商社からバイオマスエタノールを購入し、これを一定の割合でガソリンに配合してバイオマスエタノール含有ガソリンを製造し、各ガソリンスタンドに配送する。
バイオマスエタノールが商社から燃料販売業者、ガソリンスタンドと順に卸されると、当然販売量に応じた先物もガソリンスタンドに移転する((b)を参照)。ガソリンスタンドは購入者にバイオマスエタノール含有ガソリンを販売するが、この販売の時点でバイオマスエタノールが消費されたと見做される。従って、先物は排出権として購入者に移転されるが((c)を参照)、購入者の大部分は個人消費者であり、各人の購入量はごく僅かであるので、これに伴う排出権も小口である。上述のとおり排出権の最小取引単位は1t-CO2であるので、各購入者は発生した排出権を取引することができない。しかし燃料販売業者は短時間に最小取引単位以上の二酸化炭素排出権に相当する量のバイオマスエタノールを販売するので、各購入者に対する販売量の合計に対して排出権が発生するとみなせる。そこで、各購入者に排出権を移転する代わりに、各購入者にバイオマスエタノールの購入量に応じたポイントを与え、燃料販売業者は排出権を保有する。ポイントは、各購入者に事後的に二酸化炭素排出権の対価を還元するための手形のようなものである。多くのガソリンスタンドは零細であり、かつ燃料販売業者の系列に入っているので、燃料販売業者が排出権を保有する((d)参照)。燃料販売業者は全国の系列ガソリンスタンドに設置され、バイオマス燃料販売に用いられる端末からバイオマスエタノール含有ガソリンの販売量及びそれにともなう排出権のデータを受信し、排出権を集計する。これらのデータは、データベースに格納される。
燃料販売業者の保有する二酸化炭素排出権は、排出権の最小取引単位である1t-CO2に達すると、売却可能になる。排出権の取引は取引所で行われる((e)参照)。排出権を買取るのは、削減目標に到達しない排出権取扱業者でも良いし、場合によっては外国の業者でも良い。排出権取扱業者とは、二酸化炭素排出権の取引を行っている事業者を言う。バイオマス燃料の販売業者も、排出権取扱業者に含まれる。
排出権の取引によって得られた金額の少なくとも一部は、排出権の対価としてポイントに応じて購入者に還元される。還元額の決定方法は特に限定的ではないが、例えばポイントに一定の係数を掛けた金額としても良く、また変動する係数を掛けた金額としても良い。燃料販売業者が排出権を売却する価格は変動するが、係数を一定とする場合は、購入者への還元額は排出権の売値に依存せず、ポイント数すなわちバイオマス燃料の購入量のみによって決定することになる。ポイントあたりの還元額は、ポイントの付与に先立って決定しておく必要があるので、燃料販売業者は排出権の価格変動によるリスクを加味してポイントあたりの還元額を決定することになる。このため還元額は排出権の時価に対して少なめになるが、バイオマス燃料購入者はリスクをとることなく排出権に対応する利益を受けることができる。
変動する係数をポイントに掛けた金額とする場合、例えば燃料販売業者によって売却された排出権の売値にその係数を比例させる。この場合、還元額はポイント数のみならず燃料販売業者が売却した排出権の価格にも依存する。従って、バイオマス燃料購入者が排出権の価格変動によるリスクをとることになる。燃料販売業者は排出権の価格変動によるリスクを考慮する必要がないので、還元額は排出権の時価から燃料販売業者の手数料のみを差し引いた金額となる。
いずれの決定方法に拠る場合も、還元額の算定に当たって、ポイントに乗じる係数がバイオマスエタノールの濃度に応じて変更されるようになっていてもよい。例えばバイオマスエタノール濃度10質量%のバイオマスエタノール含有ガソリンと、濃度3質量%のバイオマスエタノール含有ガソリンが販売されている場合に、10質量%のものを購入すると、3質量%のものを購入するより還元額が大きくなるように設定する。バイオマスエタノール濃度3質量%のバイオマスエタノール含有ガソリン300リットルと、濃度10質量%のバイオマスエタノール含有ガソリン90リットルとは、同量のバイオマスエタノールを含有するが、濃度10質量%の係数を大きく設定した場合は、当然濃度10質量%のものを購入する方が大きな還元額になる。このように高濃度のバイオマスエタノール含有ガソリンを購入する場合の還元額を低濃度のものより大きくすると、高濃度のバイオマスエタノール含有ガソリンの販売を促進することができるので、バイオマスエタノールの販売及びそれに伴う二酸化炭素排出権の効率的創出を促進することができる。
還元額の決定方法は、バイオマス燃料の販売に先立って、購入者と燃料販売業者との間で決定しておく必要がある。燃料販売業者は複数の還元額決定方法を提示し、購入者が決定方法を選択できるようにするのが好ましい。なお現金又は金券で還元しても良いし、次回以降の購入時に代金から差し引くのでもよい。また購入者の銀行口座に還元額を一定期間(例えば一ヶ月)ごとに振り込むようにしても良い。このような具体的還元方法についても、予め設定しておくのが好ましい。燃料販売業者は還元額の決定方法及び還元方法を購入者に対して説明する必要がある。
購入者に交付するポイントPは、例えば下記式(1) :
P=INT{A×B×C/D} ・・・(1)
(ただし、INTは括弧内の計算値を整数化する関数記号であり、Aはバイオマス燃料含有化石燃料の購入量であり、Bはバイオマス燃料含有化石燃料中のバイオマス燃料の質量比であり、Cは単位バイオマス燃料当たりの二酸化炭素排出権であり、Dは1ポイント当たりの二酸化炭素排出権である。)により計算することができる。
なお、バイオマスエタノールを含有しないガソリン(バイオマスエタノール非含有ガソリン)を購入して排出枠を越えることによる逆排出権をガソリン購入者から徴収する場合にも、本発明と同様の方法を適用することができる。ただし、徴収した逆排出権は政府機関に燃料販売業者のデータシステムを通じて納付される。
図2は、本発明の排出権取引システムの一例を示す。複数のガソリンスタンドの販売用端末1が燃料販売業者の端末装置4に接続されており、燃料販売業者の端末装置4はネットワーク2及び商社のコンピュータ200に接続されている。ネットワーク2には燃料販売業者の端末装置4の他、商社のコンピュータ200や、バイオマスエタノール含有ガソリン取扱業者以外の排出権取扱業者(例えばガソリンのみを製造販売する業者や外国の業者等)の端末装置400も接続している。また二酸化炭素排出権取引所に設けられた取引用サーバ3がネットワーク2に接続している。識別子10は複数の販売用端末1により認識されるようになっている。ネットワーク2は、インターネットでも専用回線のネットワークシステムでも良いが、セキュリティーの観点から専用回線であるのがより好ましい。
図3に示すように、販売用端末1は、燃料販売業者の端末装置4等に接続された通信手段15と、入出力手段13と、読出し・書込み手段14と表示手段16と、購入量計量手段17とを有している。識別子10は、各販売用端末1の読出し・書込み手段14にアクセス可能である。識別子10の具体例として、磁気カード、ICカード、フラッシュメモリカード又はICタグが挙げられる。購入者の識別情報及びポイント数は、燃料販売業者の端末装置4のデータベースに格納されているが、識別子10がある程度の量の情報を格納可能な媒体である場合は、識別子10にも格納されて良い。以下、購入者の識別情報等を識別子10に格納するとして説明する。
読出し・書込み手段14は、識別子10に格納された識別情報を読出し、読出した識別情報を通信手段15によって送信するようになっている。読出し・書込み手段14は、購入者がバイオマス燃料を購入したときに、燃料販売業者の端末装置4から受信したポイント数を識別子10に書き込むようになっている。
例えば識別子10が磁気カードで読出し・書込み手段14がカードリーダであるとすると、読出し・書込み手段14のスロットに磁気カード10をスライドさせると、その情報が販売用端末1より燃料販売業者のコンピュータ4に送信されるとともに、表示手段16に表示される。
購入量計量手段17は、販売したバイオマスエタノール含有ガソリンの販売量を量るようになっている。表示手段16は、バイオマスエタノール含有ガソリンを購入者に販売する際に、購入者の識別情報、購入者が保有しているポイント数、及びその際に販売したバイオマスエタノール含有ガソリンの販売量を表示するようになっている。
入出力手段13はユーザインターフェイスであり、様々な情報を入出力可能である。例えば、購入者が還元要求をするか否かを入力できる。購入者の保有するポイント数を照会することもできる。また販売用端末1に販売したバイオマスエタノール含有ガソリンの販売量、及びそれに伴う排出権のポイントが入力されるとともに、表示手段16に表示されるという一連の動作は自動的に行われるが、例えば磁気カード10の読み込み等に不備がある場合、入出力手段13によって入力することができる。
通信手段15は、還元要求の有無の他、購入者の識別情報、購入量計量手段17によって計量された購入量、購入日時を燃料販売業者の端末装置4に送信するようになっている。
燃料販売業者の端末装置4はCPU等の制御手段41と、制御手段41に接続された入出力手段43、通信手段44、表示手段45、第一の記憶手段42及び第二の記憶手段46を有している。制御手段41は通信手段44を介してネットワーク2及び各販売用端末1に接続している。
第一の記憶手段42は、購入者の識別情報と購入者が保有しているポイント数とを関連付けて記憶するようになっている。第二の記憶手段46は、燃料販売業者が保有する二酸化炭素排出権の合計を記憶するようになっている。
制御手段41は、販売用端末1から送信された購入者識別情報と購入量とに基づいて、ポイント数を算出し、識別情報とポイント数とを関連付けて第一の記憶手段42に格納するようになっている。還元要求又はポイント数の照会があった場合、制御手段41は購入者の保有するポイント数から還元額を算出し、通信手段44を介して販売用端末1に送信するようになっている。また還元された額に応じて、累積ポイント数を減少させる。例えば全ポイント分還元された場合、ポイント数を0にリセットする。還元要求を伴わずに燃料が販売された場合には、記憶されたポイント数に新たなポイント数を積算して記憶するようになっている。
制御手段41は、(a) 販売用端末1から送信された購入量に基づいて二酸化炭素排出権の増減を算出し、第二の記憶手段46に記憶された二酸化炭素排出権の総量に算出された量を積算し、その積算量を最新の二酸化炭素排出権の総量として第二の記憶手段46に記憶させる機能、(b) 排出権取引によって増加又は減少した二酸化炭素排出権の総量を更新して、最新の二酸化炭素排出権の総量を第二の記憶手段46に記憶させる機能、及び(c) 入出力手段43を介して入力された情報を通信手段44を介して取引用サーバ3に送信する機能を有する。売却注文情報及び買取注文情報は入出力手段43によって入力することができる。各注文情報には、取引を注文する二酸化炭素排出権の総量と最小取引単位あたりの金額とを示す情報が含まれる。各注文情報は、通信手段44を介して取引用サーバ3に送信される。
表示手段45には、(a) 第一の記憶手段42及び/又は第二の記憶手段46に記憶された情報、(b) 取引用サーバ3から送信され、通信手段44を介して受信した排出権取引に関係する情報及び(c) 入出力手段43により入力された情報が必要に応じて表示されるようになっている。
通信手段44はネットワーク2及び販売用端末1の通信手段15に接続されているので、販売用端末1と取引用サーバ3との間で通信可能になっている。
図4は排出権取引の手順を示すフローチャートである。購入者がバイオマスエタノール含有ガソリンを購入する(ステップS101)と、販売用端末1により磁気カード10から購入者の識別情報(ID)を読み取り、バイオマスエタノール含有ガソリンの購入量、購入日、ポイント等の情報を燃料販売業者の端末装置4に送信する。燃料販売業者の端末装置4は購入者情報を受信すると、格納された購入者識別情報に基づいて購入者を識別する(ステップS102)。識別に成功すると、第一の記憶手段42に格納された購入者のデータベースが更新され(ステップS103)、燃料販売業者の排出権が積算されるとともに、購入者にポイントが交付される。ポイント交付のフローについては後で詳述する。
燃料販売業者の端末装置4の記憶手段42内のデータベースは二酸化炭素排出権の最小取引単位等を格納しており、二酸化炭素排出権の保有量が最小取引単位に達すると(ステップS104)、端末装置4は二酸化炭素排出権の売却注文を出せるようになる(ステップS105)。燃料販売業者の判断に応じて売却注文が決定されると(ステップS106)、適宜取引用サーバ3に送信される(ステップS107)。売却注文を出すと、記憶手段42内のデータベースは更新される(ステップS108)。
図5は、バイオマスエタノール含有ガソリンの販売に伴うポイント付与と対価の還元の流れを示す。このフローでは、バイオマス燃料購入者に対する二酸化炭素排出権の対価の還元は各購入者により還元要求された場合にのみ行なわれるものとするが、本発明はこれに限定されず、バイオマス燃料の販売・購入毎に行われるように設定されても良い。購入者がバイオマスエタノール含有ガソリンを購入する(ステップS201)と、販売用端末1の読出し・書込み手段14により購入者の識別情報が読み取られ(ステップS202)、購入量計量手段17によりバイオマスエタノール含有ガソリンの購入量が計量される(ステップS203)。識別情報、購入量、購入日及び還元要求の有無が燃料販売業者の通信手段15によって燃料販売業者の端末装置4に送信される(ステップS204)。
販売用端末1から送信された情報が端末装置4で受信される(ステップS205)と、制御手段41により還元要求の有無が判別され(ステップS206)、還元要求がある場合、第一の記憶手段42に記憶された当該購入者の積算ポイント数が識別情報とともに読み出されて、ポイント数に応じた還元額が算出される(ステップS207)。次いで第一の記憶手段42に記憶された当該購入者のポイント数はリセットされ(ステップS208)、販売用端末1から送信された購入量を示す情報に応じて付与すべきポイント数が算出され(ステップS209)、得られたポイント数が記憶される(ステップS210)。還元要求が無い場合は、販売用端末1から送信された購入量に応じてポイント数が算出され、得られたポイント数が積算されて第一の記憶手段42に記憶される。
図6は排出権取扱業者の端末装置400の構成を示す。排出権取扱業者の端末装置400は制御手段401と、制御手段401に接続された入出力手段403、通信手段404、表示手段405、第一の記憶手段402及び第二の記憶手段406を有している。
制御手段401は通信手段404を介してネットワーク2に接続されており、取引用サーバ3を介した排出権取引に応じて、二酸化炭素排出権の総量を更新する。最新の二酸化炭素排出権の総量は第二の記憶手段406に格納するようになっている。売却注文情報及び買取注文情報は、入出力手段403によって入力することができる。入力された売却注文情報及び買取注文情報は、通信手段404を介して取引用サーバ3に送信される。
表示手段405には、(a) 第一の記憶手段402及び/又は第二の記憶手段406に格納された情報、(b) 取引用サーバ3から送信され、通信手段404を介して受信される排出権取引に関係する情報、及び(c) 入出力手段403を介して入力された情報が必要に応じて表示されるようになっている。
燃料販売業者の端末装置4及び排出権取扱業者の端末装置400によって送信される売却注文情報及び買取注文情報には、送信した事業者を特定するための識別コードが含まれているのが好ましい。売却注文情報及び買取注文情報は暗号化されているのが好ましい。暗号化されている場合、各事業者に暗号鍵が付与されている必要がある。
図7は取引用サーバ3の構成を示す。取引用サーバ3は制御手段31と、制御手段31に接続された通信手段33とを具備する。制御手段31は(a) 売却及び買取注文情報を送信した事業者を識別する機能、(b) 通信手段33で受信した排出権の売買注文の売値と買値とが一致した場合に、売買を成立させる機能、及び(c) 燃料販売業者や排出権取扱業者が排出権の取引状況を閲覧できるように、排出権の時価等を示す情報を通信手段33を介して燃料販売業者の端末装置4及び排出権取扱業者の端末装置400に配信する機能を有する。
通信手段33はネットワーク2に接続されている。通信手段33は、燃料販売業者の端末装置4及び排出権取扱業者の端末装置400から送信された排出権の売買注文情報を受信し、売買注文に応じた取引結果を燃料販売業者の端末装置4及び排出権取扱業者の端末装置400に送信するようになっている。
図8は排出権取引の流れを示す。燃料販売業者の端末装置4から売却注文情報が送信され、排出権取扱業者の端末装置400から買取注文が送信された場合を例にとってこのフローチャートを説明する。取引用サーバ3によって、予め排出権取扱業者の端末装置400から送信された買取注文情報が受信され、その送信者が識別されているものとする。
燃料販売業者の端末装置4から送信された売却注文が通信手段33を介して取引用サーバ3で受信され(ステップS301)、売却注文を送信した事業者が制御手段31によって識別される(ステップS302)。次いで売却注文が受信済みの買取注文と照合され、二酸化炭素排出権の取引希望量及び最小取引単位の取引金額が一致しているか否かが判断される(ステップS303)。取引内容が一致している場合は取引を成立させ(ステップS304)、取引が成立した旨を双方(燃料販売業者の端末装置4及び排出権取扱業者の端末装置400)に通知する(ステップS305)。取引が成立すると、買取者の取引口座から代金が引き落され、売却者の取引口座に振込まれる(ステップS306)。このような決済は、一般的な電子決済によって自動的に行うことができる。通知を受けた燃料販売業者の端末装置4及び排出権取扱業者の端末装置400は、取引量に応じて第二の記憶手段46及び第二の記憶手段406に記憶された二酸化炭素排出権の総量を更新する(ステップS307)。取引代金は取引用サーバ3によって買取側から徴収され、売却側に振り込まれる。売却注文と買取注文とが一致していない場合、取引が不成立である旨を双方に通知して(ステップS308)取引を終了する。
売却側によって提示された二酸化炭素排出権の売却量及び最小取引単位あたりの売値が、受信済みの二酸化炭素排出権の買取注文量及び最小取引単位あたりの買値より小さい場合も、取引を成立させてもよい。この場合には、売却側が提示した売却量及び売値が取引量及び取引金額となる。
燃料販売業者の端末装置4の第二の記憶手段46は、上述のとおり、燃料販売業者が保有する二酸化炭素排出権の合計を記憶するようになっているが、その二酸化炭素排出権の有効期限も記憶するようになっていても良い。「二酸化炭素排出権の有効期限」は、二酸化炭素排出権を有効に取引し得る期限を示し、二酸化炭素排出権が発生した日から起算される。現在の制度では、割り当てられた二酸化炭素の排出枠を所定期間内に消費しなかった場合、(a) 次の期間の排出枠として繰り越してもよいし、(b) 取引可能な二酸化炭素排出権として他の排出権取扱業者に売却してもよいことになっているが、所定期間以内に消費又は売却しなかった場合、その排出権は無効となるとされている。また他の排出権取扱業者から排出権を買取った場合も、買取った日から所定期間以内に消費又は売却しないとその排出権は無効になる。
バイオマス燃料の販売及び購入に伴い発生した二酸化炭素排出権についても、同様の有効期限が設定される。有効期限をカウントする起算日は最小取引単位毎に決まる。例えば燃料販売業者が最小取引単位の二酸化炭素排出権に相当するバイオマス燃料を1日で販売した場合、当該二酸化炭素排出権の有効期限の起算日はその販売日になる。2日以上を要した場合、起算日は当該バイオマス燃料を販売した日の最初の日となる。このため、有効期限は最小取引単位毎に異なるので、第二の記憶手段46に記憶される二酸化炭素排出権は最小取引単位毎に区別されて、それぞれの有効期限情報と関連付けられている必要がある。
制御手段41は、第二の記憶手段46に記憶された有効期限情報に基づいて、二酸化炭素排出権が所定期間内に有効期限を有するか否かを判定する。表示手段45は、その判定結果に基づいて残余の有効期限が少ない二酸化炭素排出権を表示するようになっている。有効期限切れの迫った二酸化炭素排出権を表示することにより、その二酸化炭素排出権の売却又は消費が排出権取扱業者に促され、二酸化炭素排出権の失効が防止される。燃料販売業者は二酸化炭素排出権を売却し、確実にその対価をバイオマス燃料購入者に還元しなければならないので、二酸化炭素排出権の失効を防止することは非常に重要である。
図9は二酸化炭素排出権の取引システムの別の例を示す。この取引システムは、管理サーバ5を具備する以外図2に示す取引システムとほぼ同じであるので、相違点のみ以下に説明する。管理サーバ5は燃料販売業者の端末装置4と、排出権取扱業者の端末装置400とに接続されている。
管理サーバ5は、接続された端末装置の所有者である燃料販売業者及び排出権取扱業者(以下、「登録取扱業者」という。)の保有する二酸化炭素排出権が期限切れにならないように、各登録取扱業者に情報を送信してその売買を促進するものである。この機能を有する限り、管理サーバ5は制御手段と、データベースと、送信手段からなるものでも差し支えない。図10に示す例では、管理サーバ5は期限管理手段51と、期限管理手段51に接続された抽出手段52と、抽出手段52に接続された第一、第二及び第三の推奨情報管理手段53,54,55と、各推奨情報管理手段に接続された通信手段56とを有する。
期限管理手段51は、各燃料販売業者及び各排出権取扱業者の保有する二酸化炭素排出権を最小取引単位ごとに管理している。具体的には各燃料販売業者の二酸化炭素排出権を最小取引単位に分割して識別記号を付し、二酸化炭素排出権の有効期限を示す情報を識別記号と関連付けて記憶している。最小取引単位毎に分割された二酸化炭素排出権には、その二酸化炭素排出権を保有する燃料販売業者を示す情報も関連付けて記憶されている。
抽出手段52は、期限管理手段51に記憶された二酸化炭素排出権について、有効期限が所定期間より長いか否かを判定し、所定期間より短い有効期限を有する二酸化炭素排出権を抽出するようになっている。
第一の推奨情報管理手段53は、抽出手段52によって抽出された二酸化炭素排出権を所有する登録取扱業者に対して、売却を推奨するようになっている。売却推奨情報は通信手段56によって燃料販売業者の端末装置4又は排出権取扱業者の端末装置400に送信される。
第二の推奨情報管理手段54は、抽出手段52によって抽出された二酸化炭素排出権の買取推奨情報を管理するようになっている。推奨先は、売却推奨以外の二酸化炭素排出権を所有する登録取扱業者である。買取推奨情報も通信手段56によって燃料販売業者の端末装置4又は排出権取扱業者の端末装置400に送信される。
第三の推奨情報管理手段55は、抽出手段52によって抽出された二酸化炭素排出権の取引において推奨される最小取引単位あたりの取引金額を示す情報を管理するようになっている。推奨金額情報は通信手段56により買取及び売却の推奨先に送信される。推奨金額情報によって示される取引額は、管理サーバ5に接続された端末装置4を有する燃料販売業者と端末装置400を有する排出権取扱業者との間で予め設定されていてもよいし、二酸化炭素排出権の取引相場に応じて変動させてもよい。
燃料販売業者の端末装置4の第二の記憶手段46及び排出権取扱業者の端末装置400の第二の記憶手段406は、最小取引単位毎に付された二酸化炭素排出権の識別記号をその二酸化炭素排出権の有効期限情報と関連付けて記憶するようになっているのが望ましい。二酸化炭素排出権に付された識別記号は、期限管理手段51における識別記号と同一であるのが望ましい。
管理サーバ5によって送信された売却推奨情報、買取推奨情報及び推奨金額情報は、管理サーバ5に接続された燃料販売業者の端末装置4の表示手段45及び排出権取扱業者の端末装置400の表示手段405に表示されるようになっている。売却側で表示される情報は、有効期限切れ間近の二酸化炭素排出権の識別記号と推奨金額情報とからなる。買取側で表示される情報は、売却又は売却見込みの二酸化炭素排出権の総量と推奨金額とからなる。
登録取扱業者の保有する二酸化炭素排出権及びその有効期限は、管理サーバ5によって管理されており、有効期限切れ間近の二酸化炭素排出権を保有する登録取扱業者は、管理サーバ5によって売却を促される。その二酸化炭素排出権を売却するには、売却注文情報を取引用サーバ3に送信する。一般に、有効期限切れ間近の二酸化炭素排出権を売りに出しても、売値を平均的な取引価格にすると、買取られないうちに有効期限切れになる可能性が大きいので、それを防ぐために売値を大きく下げざるを得ない。しかしこの実施形態においては、他の登録取扱業者に対してその二酸化炭素排出権が売却されること及びその売値を送信するようになっているので、買い手が見つかり易い。このため取引が成立しやすく、二酸化炭素排出権の失効を防ぐことができる。
図11は、排出権取引システムのさらに別の例を示す概念図である。図11に示す例は、販売用端末1及び燃料販売業者の端末装置4にデータセンタ6が接続している以外、図2に示す例と同じであるので、相違点のみ以下に説明する。図12に示すように、データセンタ6は制御手段61と、制御手段61に接続された複数の記憶装置62及び通信手段64とを有し、制御手段61は通信手段64を介して燃料販売業者の端末装置4及び各販売用端末1に接続している。記憶装置62に格納されたデータベースは、購入者の識別情報及びポイント等、燃料販売業者の排出権保有量を有する。
バイオマス燃料の購入の際に磁気カード10による購入者の認証が完了すると、販売用端末1は購入量、購入日、購入製品等の購入者の情報をデータセンタ6に送信する。データセンタ6は送信された購入者情報をデータベースに格納すると同時に、燃料販売業者のデータとしてバイオマスエタノール含有ガソリンの販売データ及びそれに伴う排出権データを格納する。データセンタ6は、格納したデータに基づいて燃料販売業者が保有する排出権を集計する。販売用端末1及び燃料販売業者の端末装置4は、必要に応じてデータベース62にアクセスし、自己のデータを閲覧できる。自己のデータに基づいて燃料販売業者の端末装置4が排出権の売却注文を取引用サーバ3に送信して売買契約が成立すると、取引結果が燃料販売業者の端末装置4に通知される。燃料販売業者の端末装置4はデータセンタ6に取引結果を送信し、データセンタ6は排出権保有量データベースを更新する。
販売用端末1及び燃料販売業者の端末装置4をデータセンタ6に接続し、データセンタ6の有するデータを閲覧可能とすることにより、燃料販売業者の端末装置4は膨大なデータを保有しておく必要が無くなり、燃料販売業者の端末装置4の負担を低減することができる。
以上詳述したとおり、本発明の取引システムによると、バイオマスエタノール含有ガソリンの販売・購入により創出された二酸化炭素排出権が燃料販売業者に保有され、最小取引単位に達した二酸化炭素排出権が取引用サーバを介して売却され、その対価の少なくとも一部は購入者に還元される。従って、通常は二酸化炭素の排出権取扱業者を取引できない一般消費者にも取引が可能になり、二酸化炭素排出権の削減に対する意識の向上に繋がるばかりでなく、微量に発生した二酸化炭素排出権を無駄にすることなく、社会全体で使用可能な二酸化炭素排出権として活用することができる。これにより、二酸化炭素排出権削減のための費用の削減、又は二酸化炭素排出権取引による収益が可能となり、社会全体に大きな経済効果をもたらすことができる。
排出権及びその先物を付帯したバイオマス燃料の販売方法を示す概念図である。 本発明の排出権取引システムの一例を示す概念図である。 販売用端末及びバイオマス燃料販売業者の端末装置の構成の一例を示す図である。 バイオマス燃料販売業者の端末装置における排出権の取引手順を示すフローチャートである。 ポイント付与及び対価の還元の処理手順を示すフローチャートである。 排出権取引業者の端末装置の構成の一例を示す図である。 取引用サーバの構成の一例を示す図である。 取引用サーバにおける排出権の取引手順を示すフローチャートである。 本発明の排出権取引システムの別の例を示す概念図である。 管理サーバの構成の一例を示す図である。 本発明の排出権取引システムのさらに別の例を示す概念図である。 データセンタの構成の一例を示す図である。 化石燃料の使用量と温暖化ガス排出枠との関係を示す図である。 バイオマス燃料を使用した場合における化石燃料の使用量と温暖化ガス排出枠との関係を示す図である。
符号の説明
1・・・販売用端末
13・・・入出力手段
14・・・読出し・書込み手段
15・・・通信手段
16・・・表示手段
2・・・ネットワーク
3・・・取引用サーバ(排出権取引所)
31・・・制御手段
33・・・通信手段
4・・・燃料販売業者の端末装置
41・・・制御手段
42、46・・・記憶装置
43・・・入出力手段
44・・・通信手段
45・・・表示手段
5・・・管理サーバ
6・・・データセンタ
61・・・制御手段
62・・・記憶装置
64・・・通信手段
10・・・識別子(ID)
200・・・商社のコンピュータ
400・・・排出権取扱業者の端末装置

Claims (17)

  1. バイオマス燃料を販売してバイオマス燃料の購入に伴う二酸化炭素排出権を購入者から収集する燃料販売業者と、前記燃料販売業者以外の業者とからなる複数の排出権取扱業者の間において、それぞれが保有する二酸化炭素排出権を予め定められた最小取引単位以上の量で取引するシステムであって、
    前記複数の排出権取扱業者にそれぞれ所有された複数の端末装置と、
    前記複数の端末装置にネットワークを介して接続され、前記複数の排出権取扱業者間の二酸化炭素排出権取引を行う取引用サーバとを備え、
    前記端末装置は、排出権取扱業者の要求に応じた売却注文情報又は買取注文情報を作成して前記取引用サーバに送信し、
    前記売却注文情報のうち前記燃料販売業者に所有された端末装置によって作成されたものは、各購入者から収集されて最小取引単位に達した二酸化炭素排出権を売却するための情報を少なくとも含み、
    前記取引用サーバは、各端末装置によって送信された前記売却注文情報及び前記買取注文情報に応じて排出権取扱業者間の二酸化炭素排出権の取引を成立させ、
    前記燃料販売業者が所有する端末装置は、バイオマス燃料の購入者に予め与えられた識別情報を記憶し、前記識別情報と当該識別情報に対応する購入者のバイオマス燃料の購入量を示す購入量情報とを関連付けてさらに記憶し、収集された二酸化炭素排出権の対価の還元要求が購入者によってなされた場合に、前記還元要求を行った購入者の識別情報に関連付けて記憶された前記購入量情報に基づいて還元額を算出し、得られた還元額を前記購入者に与えることを特徴とする二酸化炭素排出権の取引システム。
  2. 前記売却注文情報及び前記買取注文情報は、それぞれ売却又は買取する二酸化炭素排出権の量と、最小取引単位あたりの売却金額又は買取金額とを示す情報を含み、
    前記取引用サーバは、前記売却注文情報によって示された二酸化炭素排出権の量及び最小取引単位あたりの売却金額が前記買取注文情報によって示された二酸化炭素排出権の量及び最小取引単位あたりの買取金額が一致したときに当該取引を成立させることを特徴とする請求項1に記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  3. 前記端末装置は、当該端末装置の所有者である排出権取扱業者が保有する二酸化炭素排出権の有効期限を前記最小取引単位で管理し、前記有効期限までの期間が所定期間より短くなった場合に、二酸化炭素排出権の売却を促す情報を表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  4. 前記端末装置のうち少なくとも2つに接続された管理サーバをさらに備え、
    前記管理サーバは、
    前記端末装置の所有者である取扱業者が保有する二酸化炭素排出権の有効期限を二酸化炭素排出権の最小取引単位で管理する期限管理手段と、
    管理された二酸化炭素排出権の中から有効期限までの期間が所定期間より短くなった二酸化炭素排出権を抽出する抽出手段と、
    抽出された二酸化炭素排出権の保有者である取扱業者に当該二酸化炭素の売却を推奨する売却推奨情報を作成する第一の推奨情報管理手段と、
    抽出された二酸化炭素排出権を買取るよう推奨する買取推奨情報を作成する第二の推奨情報管理手段と、
    前記二酸化炭素排出権の取引において推奨される最小取引単位あたりの取引金額を示す推奨金額情報を作成する第三の推奨情報管理手段と、
    抽出された二酸化炭素排出権の保有者である取扱業者の端末装置に前記売却推奨情報と前記推奨金額情報とを送信するとともに、抽出された二酸化炭素排出権の保有者である排出権取扱業者以外の取扱業者の端末装置であって、前記管理サーバに接続されたものに前記買取推奨情報と前記推奨金額情報とを送信する情報送信手段とを備え、
    前記管理サーバに接続された端末装置は、前記管理サーバから受信した前記売却推奨情報又は前記買取推奨情報及び前記推奨金額情報に基づいて、前記管理サーバによって推奨された取引に関する情報を表示することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  5. 化石燃料及びその代替燃料としてのバイオマス燃料に伴う二酸化炭素排出権を取引するシステムであって、各バイオマス燃料購入者が識別子によりアクセスする販売用端末と、前記販売用端末が接続されたバイオマス燃料の販売業者の端末装置と、前記バイオマス燃料の販売業者の端末装置とともにバイオマス燃料の販売業者以外の排出権取扱業者の端末装置がネットワークを介して接続された取引用サーバとを有し、バイオマス燃料の購入により前記購入者にはポイントが与えられるとともに、前記販売用端末は各購入者のバイオマス燃料購入量のデータを前記識別子により随時前記バイオマス燃料販売業者の端末装置に送信し、前記バイオマス燃料販売業者の端末装置は受信した前記データをデータベースに格納し、前記取引用サーバはバイオマス燃料の販売業者及びそれ以外の取扱業者から送信されてきた排出権の売買注文を受信するとともに、前記排出権の売値及び買値が一致したときに取引を成立させ、前記バイオマス燃料の端末装置は前記取引用サーバから受信した売買結果に基づき、前記購入者に前記バイオマス燃料購入量に応じて前記排出権の料金の少なくとも一部を還元するよう指令することを特徴とする二酸化炭素排出権の取引システム。
  6. 前記識別子が磁気カード、ICカード、フラッシュメモリカード又はICタグであることを特徴とする請求項5に記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  7. 前記バイオマス燃料販売業者の端末装置にさらにデータセンタが接続されており、前記データセンタは前記バイオマス燃料販売業者の端末装置から受信したデータをデータベースに格納するとともに、前記バイオマス燃料販売業者は前記端末装置により前記データベースを閲覧可能であることを特徴とする請求項5又は6に記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  8. 前記購入者がバイオマス燃料を再購入する際に、前記還元額を与えることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  9. 前記バイオマス燃料の単位購入量あたりの還元額を一定とすることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  10. 前記バイオマス燃料の単位購入量あたりの還元額を前記排出権の売値に比例させることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  11. 前記バイオマス燃料の単位購入量あたりの還元額は前記ポイントに係数を乗じて算出されるようになっており、前記係数はバイオマス燃料含有化石燃料中のバイオマス燃料の質量比に応じて変更されることを特徴とする請求項1〜8、10のいずれかに記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  12. 各購入者のバイオマス燃料購入量をポイントPにより管理し、前記ポイントPを下記式(1):
    P=INT{A×B×C/D} ・・・(1)
    (ただし、INTは括弧内の計算値を整数化する関数記号であり、Aはバイオマス燃料含有化石燃料の購入量であり、Bはバイオマス燃料含有化石燃料中のバイオマス燃料の質量比であり、Cは単位バイオマス燃料当たりの二酸化炭素排出権であり、Dは1ポイント当たりの二酸化炭素排出権である。)により計算することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  13. 前記バイオマス燃料を自動車用燃料に配合することを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  14. 前記バイオマス燃料がバイオマスエタノールであることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  15. 前記バイオマス燃料が油脂エステルであることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  16. 前記バイオマス燃料が植物由来のメタノールであることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の二酸化炭素排出権の取引システム。
  17. 前記バイオマスエタノール含有化石燃料中のバイオマスエタノールの含有量が5質量%以上であることを特徴とする請求項14に記載の二酸化炭素排出権の取引システム。

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JP2003413824A Pending JP2004206705A (ja) 2002-12-12 2003-12-11 バイオマス燃料に伴う二酸化炭素排出権の取引システム

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008165666A (ja) * 2006-12-26 2008-07-17 Katsumi Iwai 養殖海藻のビジネスモデル
JP2014517415A (ja) * 2011-06-21 2014-07-17 エコヌリ カンパニーリミテッド 温室ガス排出量の炭素排出権変換システムおよびその方法
WO2020250303A1 (ja) * 2019-06-11 2020-12-17 本田技研工業株式会社 環境負荷低減支援システム、及び環境負荷低減支援方法

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