JP2004206444A - 個人認証方法および虹彩認証装置 - Google Patents

個人認証方法および虹彩認証装置 Download PDF

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堅司 近藤
Takeo Azuma
健夫 吾妻
Masahiro Wakamori
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Abstract

【課題】虹彩画像を用いた個人認証において、まつげが認証精度に及ぼす影響を、簡易な処理によって低減する。
【解決手段】虹彩外縁、瞳孔外縁および上下まぶた位置からなる虹彩領域の境界を検出した後、上まぶた位置の下方にマスク領域MAを設定する(a)。そして、虹彩領域境界によって囲まれた領域からマスク領域MAを除外し、その残りの領域を、認証に用いる虹彩領域NEAとして定める(b)。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、虹彩画像を用いて個人認証を行う技術に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、虹彩認識を用いた個人認証の技術が、重要施設への入退室管理、銀行等のATM(Automated Teller Machine)およびPCログイン用途などに利用され始めている。特に、特許文献1および非特許文献1に記載された方法は、世界各国においてすでに商品化がなされており、事実上の世界標準方式となりつつある。両者はぼぼ同様の処理を行っているが、虹彩領域を切り出すアルゴリズムが少し異なっている。
【0003】
特許文献1の方式では、まず、円で近似した瞳孔外縁と、同じく円で近似した虹彩外縁とを決定し、これらによって囲まれたドーナツ状領域から、瞼、睫または照明反射の影響を受け易い領域を除外した蝶ネクタイ型の領域を、虹彩領域として定めている。特許文献1の図2には、このような虹彩領域の例が示されている。
【0004】
非特許文献1の方式では、円で近似した瞳孔外縁と、同じく円で近似した虹彩外縁、および、アーチ状の曲線で近似した上下まぶたの位置を決定し、これらの境界によって囲まれた領域を、虹彩領域として定めている。図18は非特許文献1の方式によって定められた虹彩領域の一例である。
【0005】
虹彩領域を切り出した後は、両者の方式は共通であり、虹彩領域を極座標で表現し、2D Gabor Waveletフィルタリングを行い、虹彩コードを生成する。
【0006】
【特許文献1】
特許第3307936号公報
【非特許文献1】
"Statistical Richness of Visual Phase Information: Update on Recognizing Person by Iris Patterns", John Daugman, International Journal of Computer Vision 45(1), 25-68, 2001
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の技術では、以下のような問題がある。
【0008】
特許文献1の方式では、虹彩領域の上部およぶ下部が、一律に、認証処理の対象領域から除外される。すなわち、まぶたが閉じているか、見開いているか、あるいは、まつげが下向きに生えており虹彩領域にかかっているか、上向きに生えていて虹彩領域にかかっていないか、などに関係なく、どのような場合であっても、虹彩領域の上部およぶ下部が一律に、処理対象から除外されてしまう。
【0009】
この結果、まぶたが見開かれ、かつ、まつげが虹彩領域にかかっていない虹彩画像では、認証に用いられない虹彩領域が広い範囲にわたって存在することになり、認証精度の面で無駄が生じる。逆に、まぶたが閉じていたり、まつげが多く虹彩領域にかかっている虹彩画像では、蝶ネクタイ型の処理領域にもまぶたやまつげが入ってしまう可能性があり、この場合には、まぶたやまつげによる輝度変化が虹彩パタンとしてコード化されてしまう。
【0010】
また、非特許文献1の方式では、まぶたラインを正しく検出できた場合でも、図19のように、虹彩領域の中にまつげが含まれる場合には、まつげによる輝度変化が虹彩パタンとしてコード化されてしまう。
【0011】
まつげは、虹彩画像上において常に一定の位置に現れるものではなく、撮影角度や瞼の開き具合などに応じて、様々な範囲や形状で現れる。そして、虹彩画像のコード化対象領域にまつげが含まれることは、個人認証において、本人拒否(FR:False Reject)が発生する大きな要因となる。
【0012】
本来ならば、画像処理を用いて一本一本のまつげを検出し、まつげ以外の虹彩領域をコード化に利用すればよい。しかしながら、虹彩認証機能を携帯電話や個人情報端末(PDA)等に搭載する場合には、コストの関係上、カメラおよびレンズは比較的低品質のものが用いられる可能性が高い。そして、カメラが低画素であったり、レンズの周波数特性が十分でない場合には、画像処理によってまつげを一本一本検出することは、実際上はきわめて困難である。
【0013】
前記の問題に鑑み、本発明は、虹彩画像を用いた個人認証において、まつげが認証精度に及ぼす影響を、簡易な処理によって、低減することを課題とする。
【0014】
【発明を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、本発明は、虹彩画像を用いた個人認証として、虹彩画像から上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出し、検出された上まぶた位置の下方領域をマスク領域として設定し、虹彩領域境界によって囲まれた領域からマスク領域を除外し、残りの領域の画像を虹彩画像から切り出して認証を行うものである。
【0015】
また、本発明は、虹彩画像を用いた個人認証として、虹彩画像から上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出し、虹彩領域境界によって囲まれた領域を虹彩画像から切り出し、検出された上まぶた位置の下方領域をマスク領域として設定し、マスク領域が占める範囲を表すマスクデータを生成し、切り出された画像を用いるとともに、マスクデータを参照することによってマスク領域を除外して、認証を行うものである。
【0016】
これらの発明によると、上まぶた位置の下方領域がマスク領域として設定され、このマスク領域が認証の対象から除外されるので、認証対象となる画像に含まれるまつげの量が減少し、これにより、まつげの影響が少ない認証を行うことができる。しかも、マスク領域を設定して、虹彩領域から除外するまたはマスクデータを生成する、という簡易な処理によって実現されるので、例えば低品質のカメラによって撮影された虹彩画像に対しても、容易にまつげの影響を低減することができる。
【0017】
また、本発明は、虹彩画像を用いた個人認証として、虹彩画像から上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出し、虹彩領域境界によって囲まれた領域の画像から、特徴データを抽出するとともに、上まぶた位置の下方に設定された互いに異なる複数のマスク領域をそれぞれ表す複数のマスクデータを生成し、虹彩データベースに登録された登録者の特徴データと認証時に抽出した特徴データとを、認証時に生成した各マスクデータを参照することによって、各マスク領域をそれぞれ除外して比較し、複数の照合スコアを求め、被認証者が登録者と同一であるか否かを判断するものである。
【0018】
また、本発明は、虹彩画像を用いた個人認証として、虹彩画像から上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出し、虹彩領域境界によって囲まれた領域の画像から特徴データを抽出し、虹彩データベースに登録された登録者の特徴データと認証時に抽出した特徴データとを、虹彩データベースに登録された,上まぶた位置の下方に設定された互いに異なる複数のマスク領域をそれぞれ表す複数のマスクデータを参照することによって、各マスク領域をそれぞれ除外して比較し、複数の照合スコアを求め、被認証者が登録者と同一であるか否かを判断するものである。
【0019】
これらの発明によると、登録者の特徴データと認証時に抽出した特徴データとの比較において、各マスクデータを参照することによって各マスク領域が除外され、複数の照合スコアが求められ、これら複数の照合スコアから、被認証者が登録者と同一であるか否かが判定される。すなわち、上まぶた位置の下方のマスク領域を複数設定したときのそれぞれの照合スコアから、認証が行われるので、まつげの量や生え方に応じた精度の高い認証を行うことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0021】
(第1の実施形態)
図1は本発明の各実施形態における認証システムの全体構成を示す図である。図1において、虹彩認証サーバ11は複数登録者の虹彩画像の特徴データを格納する虹彩データベース12を持っており、インターネット、専用線、公衆回線などのネットワーク網13に接続されている。また、虹彩登録装置14と虹彩認証装置15も同様にネットワーク網13に接続されている。虹彩登録装置14は、登録時に生成した虹彩コードを虹彩データベース12に向けて送信する。虹彩認証装置15は、認証時に生成した虹彩コードと、虹彩データベース12から取得した登録時の虹彩コードとを比較することによって個人認証を行う。
【0022】
なお、虹彩認証サーバ11は、利用する地域毎や機関毎に複数設置されていたり、負荷を分散するためのミラーサーバを含めて複数台あってもよい。また、虹彩データベース12は、ネットワーク網を介して虹彩認証サーバ11に接続されていてもよい。また、虹彩登録装置14の機能は、個人認証サーバ11に内蔵されていてもよいし、虹彩認証装置15が登録と認証の双方の機能を有していてもよい。
【0023】
図2は各実施形態における虹彩認証装置15の一例としての認証機能付携帯電話の外観を示す図である。図2の認証機能付携帯電話20は、携帯電話に、虹彩画像撮影用のカメラ21と虹彩撮影用の照明22とが付加されたものである。カメラ21および照明22以外には、モニタ23、操作ボタン24、スピーカ25、マイク26およびアンテナ27等を備えている。照明22は1個または数個の近赤外LEDによって構成されている。カメラ21には可視光カットフィルタがセットされており、近赤外成分のみを受光する。モニタ23には、撮影中の虹彩画像や認証結果が表示される。
【0024】
図3は本発明の第1の実施形態に係る個人認証方法における処理の流れを示すフローチャートである。図3は、登録時と認証時とについて共通に示したものである。なお、登録時には、照合ステップSA6が省かれる。
【0025】
まず、図3のフローに従って、本実施形態に係る個人認証方法における登録時の処理について説明する。
【0026】
まず、登録者は、虹彩登録装置14によって虹彩画像を撮影する(SA1)。以後の処理は、虹彩登録装置14を用いて行われるものとする。
【0027】
次に、撮影した虹彩画像から、虹彩領域の境界を検出する(SA2)。図4に示すように、虹彩領域の境界は、瞳孔外縁、虹彩外縁および上下のまぶた位置から構成される。本実施形態では、上述の非特許文献1に記載された方法を用いて、瞳孔外縁、虹彩外縁および上下のまぶた位置を決定する。非特許文献1では、瞳孔外縁および虹彩外縁をそれぞれ円で近似しており、切り出し位置を表すパラメータとして、それぞれ、中心x座標、中心y座標および半径の3個のパラメータ(xp ,yp ,rp )および(xi ,yi ,ri )が得られる。上下のまぶたについては、文献には「アーチ状のスプライン曲線で近似する」との記述があるが、本実施形態では、2次曲線によって近似する。2次曲線をy=a(x+b)2+cと表すと、上まぶた位置について(au,bu,cu)、下まぶた位置について(al,bl,cl)の計6個のパラメータが得られる。すなわち、全部で12個のパラメータを用いて、図4のような虹彩領域の境界を表現することができる。
【0028】
次に、ステップSA2において検出された虹彩領域境界によって囲まれた領域において、上まぶた位置の下方にマスク領域を設定する(SA3)。本実施形態では、マスク領域は、元の虹彩領域においてコード化の対象から除外される領域のことをいう。すなわち、上まぶたの下側の,まつげが存在する可能性が高い領域が、マスク領域として設定されることによって、後のコード化の対象から除外される。
【0029】
ここでは図5(a)に示すように、上まぶたを下方向に、虹彩直径2ri の所定倍(ここでは0.1倍とする)に相当する量だけ移動させる。そして、図4においてハッチが付された元の虹彩領域、すなわち虹彩領域境界によって囲まれた領域のうち、移動前の上まぶた位置と移動後の上まぶた位置とによって挟まれた領域(図5(a)においてハッチが付された領域)を、マスク領域MAとして設定する。上まぶた位置の移動は、上まぶたパラメータの定数項cu に、2ri ×0.1を加えることによって、簡単に行える。
【0030】
なお、ここでは、上まぶた位置の移動量を虹彩直径2ri の0.1倍としたが、この倍数値は他の値でもかまわない。ただし、虹彩径の所定倍に相当する量に設定することによって、取得された虹彩画像の大きさが一定でなくても、相対的に幅が一定の適切なサイズのマスク領域を設定することができる。また、虹彩画像の大きさがほぼ一定である場合は、上まぶた位置の移動量を、所定の画素数に定めてもかまわない。
【0031】
次に、図4に示す元の虹彩領域から、図5(a)に示すマスク領域MAを除外して、残りの領域を虹彩領域として定め、虹彩画像からこのコード化を行うための虹彩領域の画像を切り出す(SA4)。この結果、図5(b)に示すような虹彩領域NEAの画像が得られる。
【0032】
最後に、ステップSA4において切り出された虹彩画像から、虹彩コードを生成する(SA5)。ここでは、上述の非特許文献1に記載された手法を用いるものとする。非特許文献1の虹彩コード生成の手法の概略は、以下のとおりである。
(1)切り出された虹彩領域をxy直交座標系からrθ極座標系へと変換する
(2)解析帯を決定する(半径方向をリング状に8分割)
(3)マルチスケールの2−d Gaborフィルタを適用し、Gaborフィルタ出力後の信号を二値化したものを虹彩コードとする
図6(a)は図5(b)に示す虹彩領域を、瞳孔中心を中心としたrθ極座標系で表現した図である。実際の瞳孔外縁と虹彩外縁は正確には真円ではない。両者を敢えて円で近似した場合、瞳孔の中心と虹彩の中心は同心ではない(偏心である)が、r方向の値を瞳孔外縁で0、虹彩外縁で1に設定することにより、偏心、瞳孔の開き具合の差、および拡大縮小の影響を吸収することができる。もちろん、この時点で虹彩領域の平行移動の影響も吸収されている。また図6(b)は、決定された8リング状の解析帯域を表す図である。
【0033】
図7は(3)の虹彩コード作成を示す図であり、図6(b)の解析帯を決定した後の輝度信号(a)に、Gaborフィルタを適用して(b)二値化を行う(c)様子を示している。実際は2次元信号であるが、ここでは説明の簡略化のために1次元で示した。(a)は8リングのうちの1リングにおける角度方向輝度信号である。実際はマルチスケールのGaborフィルタを適用し、単一のスケールのGaborフィルタにも実部、虚部が存在するが、(b)(c)は、ある1つのスケールのGaborフィルタ実部を適用した結果である。二値化後の虹彩コード(c)における各ビットの位置は、虹彩画像上のある位置に対応付けることができる。
【0034】
このようにして生成された虹彩コードは、虹彩データベース12に格納される。なお、本実施形態では、非特許文献1記載の方法を用いて虹彩コード生成を行ったが、他の方法を用いてもかまわない。
【0035】
次に、同じく図3のフローに従って、本実施形態に係る個人認証方法における認証時の処理について説明する。認証時には、虹彩認証装置15によって、ステップSA1〜SA6を行う。なお、ステップSA1〜SA5における処理の内容は、登録時と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0036】
そしてステップSA6において、予め作成しておいた登録用虹彩コードと、認証時の虹彩コードを比較(ここでは排他的OR演算)し、2つのコード間のハミング距離を計算する。ハミング距離は、例えば、不一致ビット数/比較ビット数として計算される。ハミング距離が閾値以下の場合は、本人として受け入れ、そうでなければ他人として棄却する。
【0037】
図8は本実施形態に係る個人認証装置の機能ブロック図である。図8において、虹彩画像取得部30はカメラ等を用いて虹彩画像を取得し、虹彩境界検出部31は虹彩画像取得部30によって取得された虹彩画像から、上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出する。マスク部32は虹彩境界検出部31によって検出された上まぶた位置の下方領域をマスク領域として設定する。虹彩領域切り出し部33は虹彩領域境界によって囲まれた領域からマスク部32によって設定されたマスク領域を除外し、残りの領域を虹彩領域として定め、取得された虹彩画像から虹彩領域の画像を切り出す。虹彩コード生成部34は虹彩領域切り出し部33によって切り出された虹彩画像から虹彩コードを生成する。登録時には、生成された虹彩コードは虹彩データベース12に登録される。認証時には、照合部35が、生成された虹彩コードを登録虹彩コードと比較し、認証を行う。ここで、虹彩コード生成部34と照合部35とによって、認証部36が構成されている。
【0038】
以上のように本実施形態によると、上まぶた位置の下方領域がマスク領域として設定され、虹彩領域境界によって囲まれた領域からマスク領域を除外した残りの領域が虹彩領域として定められ、この虹彩領域の画像が虹彩画像から切り出され、認証に用いられる。すなわち、認証に用いられる虹彩画像から上まぶた位置の下方にあるマスク領域が除外されるので、虹彩領域に含まれるまつげの量が減少することになり、これにより、まつげの影響が少ない認証を行うことができる。
【0039】
また、マスク領域は、上述したように例えば、上まぶた位置を下方向に移動させ、移動前の上まぶた位置と移動後の上まぶた位置とによって挟まれる領域として決定することができるので、追加処理はきわめて簡易であり、処理量はほとんど増えることはない。しかも、携帯電話に搭載されるような低品質のカメラによって撮影された虹彩画像であっても、本人棄却率(FRR)を低減できる、という顕著な効果が得られる。
【0040】
なお、まつげの量が少なかったり、まつげが上向きに生えている(女性がまつげを上向きにセットする場合も含む)等、元の虹彩領域にまつげがあまりかかっていない人については、マスク領域を設定することによってコード化対象領域の面積が少なくなり、かえって認証性能が低下してしまう可能性も考えられる。しかしながら、本願発明者らは、多数のデータを用いた評価実験を行っており、その結果から、本実施形態に係る処理は、統計的に見た場合には有効であることをすでに確認している。すなわち、実際にデータ数1400程度のデータベースを用いて実験を行ったところ、上まぶた位置の下方領域をコード化対象領域から除外することによって、従来と比べて、本人棄却FR(False Rejection)の個数を12%削減することができた。
【0041】
<マスク領域の他の形状>
本実施形態では、上まぶた位置を下方向に平行移動させ、移動前の上まぶた位置と移動後の上まぶた位置とによって挟まれた領域をマスク領域として設定した。この方法によると、それぞれのまつげの長さが、生えている位置に依らず一定である場合は、まつげを効率的にコード化領域から除外することができる。
【0042】
ただし、マスク領域の設定は、必ずしも上述の方法でなくてもよい。例えば図9(a)のように、上まぶた位置と、その下方に位置する水平直線L1と、瞳孔外縁および虹彩外縁とによって囲まれた領域を、マスク領域MAとして決定してもよい。水平直線L1の垂直方向位置(Y座標)は、例えば2次曲線で近似した上まぶた位置の最上部(凸)のY座標を基準にして決定すればよい。また図9(b)に示すように、傾きを持った直線L2をマスク領域MAの下限としてもよい。この場合は、例えば後述する方法によって、虹彩領域の輝度からまつげの存在領域を推定すればよい。
【0043】
あるいは、図10(a)のように折れ線L3を用いてもよいし、図10(b)のように小矩形で領域を分割し、その境界線L4を用いてもよいし、図10(c)のように、上まぶたとは異なる曲率を持った曲線L5を用いてもよい。
【0044】
なお、本実施形態では、上まぶたの移動量を、人物に依らず、虹彩径の所定倍に相当する量としたが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば虹彩画像から得られる輝度情報を用いて、移動量を適応的に(すなわち、まつげの量や生え方に応じて)決定してもかまわない。
【0045】
このような方法の一例として、図4に示すように虹彩領域境界を決定した後、この虹彩領域境界によって囲まれた領域における輝度を、垂直方向に調べるという方法がある。具体的には図11に示すように、虹彩領域境界によって囲まれた領域を水平直線によって垂直方向にN個(図ではN=8)の領域に分け、各領域内の平均輝度値を調べる。図11の例では、領域1はまつげが多くかかっており、領域2はまつげが少しかかっている。このため、領域1の平均輝度値は他の領域よりもかなり低くなり、また領域2の平均輝度値は他の領域よりも少し低くなる。したがって、閾値を適切に設定すれば、各領域の輝度値を基にして、まつげを多く含む領域を容易に特定することができる。また、もし各領域の輝度平均値がほぼ一定であるときは、虹彩領域にはまつげがかかっていないと判断できる。
【0046】
このようにしてまつげの存在領域を推定してから、上まぶたの移動量を決定することによって、虹彩画像毎に適応的にマスク領域が設定され、まつげの影響を的確に除去することができる。これによって、本人棄却率をより一層低減することができる。
【0047】
なお、輝度値を調べる際の領域分割は、必ずしも水平直線によるものでなくてもよく、例えば格子状に分割してもよいし、曲線を用いてもかまわない。
【0048】
なお、上まぶた位置の移動量を適応的に決定する方法としては、次のような方法を用いてもよい。すなわち、登録時に、各人物毎(虹彩画像毎)にまつげの量を計測し、上まぶたの移動量を予め設定し、これを登録虹彩コードとともに登録しておく。そして認証時には、登録者毎に予め設定された、上まぶたの移動量を用いる。
【0049】
1対1認証では、自分のIDを申告し、IDに対応する登録コードと認証時のコードとの比較を行うが、このとき、申告したIDについて登録された上まぶた移動量も併せて取得し、これを用いて認証時のコード生成を行う。これにより、人物毎(虹彩画像毎)に、まつげの量や生え方に応じた適切なマスク領域が設定されることになり、精度の高い認証を行うことができる。なお、自分のIDを申告しない1対N認証の場合は、認証時のコード生成を、対象となる登録コード毎に、これと併せて登録された移動量を用いて行えばよい。
【0050】
なお、上まぶた位置の移動量の設定について、(a)一律に決定する方法、(b)虹彩領域の輝度を基にして決定する方法、(c)登録者毎に予め設定しておく方法、についてすでに説明した。これらの方法は、単独で用いてもよいし、組み合わせて利用してもかまわない。例えば、上まぶたの移動量を登録者毎に予め登録しておき、認証時には、上まぶた位置から、登録された移動量だけ下方の領域の輝度を調べ、この輝度に応じて移動量を微調整する、といった方法も考えられる。この方法では、広い領域の輝度を調べる方法に比べて、処理量を削減することができる。また、上まぶた移動量の上限・下限を予め設定しておき、認証時に輝度を基にして上まぶた移動量を算出し、算出された上まぶた移動量が上限と下限の間に収まっているか否かをチェックするようにしてもよい。
【0051】
(第2の実施形態)
図12は本発明の第2の実施形態に係る個人認証方法における処理の流れを示すフローチャートである。図12は、登録時と認証時とについて共通に示したものである。なお、登録時には、照合ステップSB6が省かれる。また、図1に示す認証システムにおいて実行されるものとし、図2に示すような個人認証装置が用いられるものとする。
【0052】
まず、図12のフローに従って、本実施形態に係る個人認証方法における登録時の処理について説明する。
【0053】
ステップSB1,SB2における処理は、第1の実施形態におけるステップSA1,SA2と同様であるため、ここでは説明を省略する。ステップSB2の結果、図4に示すような虹彩領域の境界が検出される。
【0054】
次に、図4でハッチが付された虹彩領域境界によって囲まれた領域を、虹彩領域として定め、虹彩画像からこの虹彩領域の画像をコード化の対象として切り出す(SB3)。第1の実施形態と異なるのは、コード化を行うために切り出された虹彩領域は、まつげを含んだままであるという点である。
【0055】
次に、ステップSB3において切り出された虹彩領域の画像から、虹彩コードを生成する(SB4)。ここでの処理は、第1の実施形態におけるステップSA5と同様に実現することができ、ここではその詳細な説明を省略する。
【0056】
次に、ステップSB2において検出された虹彩領域境界によって囲まれた領域において、上まぶた位置の下方にマスク領域を設定する。そして、ステップSB3で切り出された虹彩領域内においてマスク領域が占める範囲を表すマスクデータを生成する(SB5)。具体的には、次のような処理を行う。
(1)虹彩領域において、ステップSB2において検出された上まぶた位置の下方領域を、マスク領域として設定する。ここでのマスク領域の設定は、第1の実施形態におけるステップSA3の処理と同様に行えばよい。例えば図5に示すように決定される。
(2)図13に示すように、ステップSB4において生成した虹彩コードと要素同士が対応するマスクコードをマスクデータとして設ける。虹彩コードは、虹彩領域における所定の点に2-d Gaborフィルタを適用して生成したものであるため、虹彩コードを構成する各要素は、虹彩領域における各局所領域と対応している。したがって、マスクコードの各要素も虹彩領域における各局所領域と対応している。
(3)マスクコードにおいて、(1)で設定したマスク領域に対応する要素について、照合に用いないことを表すフラグを設定する。フラグ設定の例として、マスクコードを二値ベクトルとしたとき、照合に用いない局所領域に対応する要素には“0”を設定し、照合に用いる局所領域に対応する要素には“1”を設定する。図13では、マスクコードにおいて、黒が“0”に相当し、白が“1”に相当している。すなわち、虹彩コードにおいてハッチが付された部分が、マスクコードのフラグによって、照合に用いられない要素となる。
【0057】
生成されたマスクコードは、虹彩コードとともに、虹彩データベース12に格納される。
【0058】
次に、同じく図12のフローに従って、本実施形態に係る個人認証方法における認証時の処理について説明する。認証時には、虹彩認証装置15によって、ステップSB1〜SB6を行う。なお、ステップSB1〜SB5における処理の内容は、登録時と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0059】
そしてステップSB6において、予め作成しておいた登録虹彩コードと、認証時の虹彩コードとを比較(ここでは排他的OR演算)し、2つのコード間のハミング距離を計算する。ハミング距離は、例えば、不一致ビット数/比較ビット数として計算される。ハミング距離が閾値以下の場合は、本人として受け入れ、そうでなければ他人として棄却する。
【0060】
このとき、図14に示すように、登録虹彩コードと併せて登録されていた登録マスクコード、および認証時に求めた認証マスクコードを参照して、マスク領域を除外して、照合を行う。すなわち、虹彩コードの各要素のうち、登録マスクコードおよび認証マスクコードにおいてともにマスクされていない要素に対応する要素のみを、比較の対象とする。これにより、虹彩コードにおいてハッチが付された部分、すなわちマスク領域に含まれた局所領域に対応する要素は、照合から除外される。
【0061】
ここでの処理を式で表すと、数1のようになる。
【数1】
Figure 2004206444
ここで、HDはハミング距離、codeA,codeBは登録虹彩コードと認証虹彩コード、maskA,maskBは登録マスクコードおよび認証マスクコードである。また、XOR演算およびAND演算は2値ベクトル同士で行うものとする。また、ベクトルの大きさを表す演算子‖‖としては、例えば、2値ベクトルについては、値が“1”である要素数を計数する演算子等を用いることができる。これは、2値ベクトルと原点との距離を算出していることに相当する。
【0062】
図15は本実施形態に係る個人認証装置の機能ブロック図である。図15において、虹彩画像取得部40はカメラ等を用いて虹彩画像を取得し、虹彩境界検出部41は虹彩画像取得部40によって取得された虹彩画像から、上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出する。虹彩領域切り出し部42は虹彩領域境界によって囲まれた領域を虹彩領域として定め、取得された虹彩画像から虹彩領域の画像を切り出す。虹彩コード生成部43は虹彩領域切り出し部42によって切り出された虹彩画像から虹彩コードを生成する。マスク部44は虹彩境界検出部41によって検出された上まぶた位置の下方領域をマスク領域として設定し、虹彩領域内においてマスク領域が占める範囲を表すマスクコードを生成する。登録時には、生成された虹彩コードはマスクコードとともに虹彩データベース12に登録される。認証時には、照合部45が、マスクコードを参照することによってマスク領域を除外して、生成された虹彩コードを登録虹彩コードと比較し、認証を行う。ここで、虹彩コード生成部43と照合部45とによって、認証部46が構成される。
【0063】
以上のように本実施形態によると、上まぶた位置の下方領域がマスク領域として設定され、虹彩領域においてマスク領域が占める範囲を表すマスクデータとしてのマスクコードが生成される。そして、認証の際に、このマスクコードを参照することによって、マスク領域が除外される。すなわち、認証時に上まぶた位置の下方にあるマスク領域が除外されるので、虹彩領域に含まれるまつげが減少することになり、これにより、まつげの影響が少ない認証を行うことができる。また第1の実施形態と同様に、マスク領域の設定はきわめて簡易な処理によって実現できるので、処理量はほとんど増えることはない。しかも、携帯電話に搭載されるような低品質のカメラによって撮影された虹彩画像であっても、本人棄却率(FRR)を低減できる、という顕著な効果が得られる。
【0064】
すなわち本実施形態は、第1の実施形態とは、まつげ領域の影響除去をコード化時に行うか、または照合時に行うか、という点のみが異なっており、同様の効果が得られる。さらに、後述するように複数のマスク領域を設定する場合には、本実施形態ではマスクコードのみを複数個生成すればよく、虹彩コードは1個生成すればすむので、第1の実施形態よりも処理量を低減することができる。
【0065】
なお、本実施形態においても、上まぶた位置の移動量の設定は、第1の実施形態と同様に様々な方法を用いることができる。また、登録者毎に移動量を予め設定しておく場合、自分のIDを申告しない1対N認証においては、認証時、対象となる登録コード毎に、マスクコードを生成すればよく、虹彩コード自体は1個生成すればよい。このため、第1の実施形態よりも演算量を削減することができる。
【0066】
なお、本実施形態では、マスクコードを二値ベクトルとして表現したが、多値ベクトルに拡張することもできる。例えば、虹彩コードの各要素に対応する局所領域の輝度に応じて、マスクコードの要素を[0,1]の範囲内で変化させる。輝度値が小さい(暗い)局所領域は、まつげの量が多いと判断してマスクコードの要素を“0”に近づける。一方、輝度値が大きい(明るい)局所領域は、まつげの量が少ないと判断してマスクコードの要素を“1”に近づける。このときのハミング距離の算出は、例えば、数2を用いればよい。
【数2】
Figure 2004206444
数2は、数1のマスクコードmaskA,maskBを2値から多値に拡張したものである。αi ,βi はそれぞれ登録マスクコードおよび認証マスクコードの要素であって、[0,1]の範囲の値をとる。xi ,yi はそれぞれ登録虹彩コードおよび認証虹彩コードの要素であり、2値(0または1)をとる。Dは虹彩コードベクトルおよびマスクコードベクトルの次元数である。
【0067】
このように、マスクコードの各要素を多値として表現した場合、虹彩画像の局所領域に含まれたまつげの量に応じて、柔軟な処理を行うことができる。なお、数2は、虹彩コードが2値であり、マスクコードが多値の場合のハミング距離を算出する式であるが、虹彩コードが多値であっても対応できることはいうまでもない。例えば、数3のようにユークリッド距離EDを利用して、要素xi ,yi が多値である虹彩コード同士の距離を算出することができる。
【数3】
Figure 2004206444
【0068】
また、本実施形態では、虹彩領域においてマスク領域が占める範囲を表すマスクデータとして、マスクコードを用いるものとしたが、本発明はこれに限られるものではなく、例えば、マスク領域の範囲を直接指定するようなデータを用いてもかまわない。また、本実施形態では、登録時と認証時とにおいてそれぞれマスクコードを生成したが、登録時のみ、または、認証時のみにマスクコードを生成してもかまわない。
【0069】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る個人認証方法は、基本的には、図12のフローチャートに示す第2の実施形態に係る個人認証方法と同様である。ただし、マスクステップSB5において、互いに異なる複数のマスク領域をそれぞれ表す複数のマスクコードを生成する点が異なる。また、本実施形態に係る個人認証方法は図16に示す虹彩認証装置によって実施される。マスク部44が互いに異なる複数のマスク領域をそれぞれ表す複数のマスクコードを生成する点、照合部45が複数の照合スコアを計算する点、判断部47が複数の照合スコアから最終的な認証結果を判断する点が異なる。また、虹彩コード生成部43によって、虹彩画像から特徴データを抽出する特徴抽出部が構成されている。
【0070】
すなわち、まず登録時には、ステップSB5において、図17に示すように、マスク領域MAを設定するための上まぶたの移動量として、虹彩直径2riの0.01倍から0.20倍まで0.01倍刻みで20通りの値を用いる。これにより、20個のマスク領域MAが設定される。そして、各マスク領域についてそれぞれ、第2の実施形態と同様にマスクデータとしてのマスクコードを求めて、得られた20個のマスクコードを、ステップSB4において生成された特徴データとしての虹彩コードとともに、虹彩データベース12に格納する。
【0071】
そして認証時にも、登録時と同様に、ステップSB5において20個のマスクコードを生成する。そしてステップSB6において、登録虹彩コードと認証時の虹彩コードとの照合を行うが、このとき、登録虹彩コードに20個のマスクコードが付随しており、認証時の虹彩コードにも20個のマスクコードが付随しているため、虹彩コードの照合は、マスクコード同士の組み合わせの数すなわち400(=20×20)回行われる。そして、これら400回の照合の結果求められた照合スコアから、被認証者が登録者と同一であるか否かを判断する。ここでは、求められた複数の照合スコアとしての複数のハミング距離の中で、値が最小のハミング距離を照合時のハミング距離として決定し、判断を行うものとする。
【0072】
このように、複数のマスク領域を設定して用いて照合を行った場合、虹彩画像のまつげ量に最も適したマスク領域が用いられたときに、ハミング距離が最小となる。したがって、各人物(虹彩画像)のまつげ量に応じた適切な認証を行うことができる。本願発明者らが、実際にデータ数1400程度のデータベースを用いて実験を行ったところ、本実施形態に係る処理によって、従来と比べて、本人棄却FR(False Rejection)の個数を32%削減することができた。
【0073】
なお、本実施形態では、複数のマスク領域の設定のために、虹彩径の0.01倍から0.20倍まで0.01刻みで20通りのまつげ移動量を用いたが、倍数値の上限、下限および刻み幅は別の値であってもよい。さらには、別の手法によって、複数のマスク領域を設定してももちろんかまわない。
【0074】
また、本実施形態では、登録時と認証時とにおいてそれぞれマスクコードを生成したが、登録時のみ、または、認証時のみにマスクコードを生成してもかまわない。すなわち、虹彩データベースに登録された各マスクデータを参照することによって各マスク領域をそれぞれ除外して、照合を行ってもよいし、認証時に生成した各マスクデータを参照することによって各マスク領域をそれぞれ除外して、照合を行ってもよい。
【0075】
また、本実施形態では、マスクコードの全ての組み合わせについて照合を行った後、最小のハミング距離を照合結果としたが、照合方法はこれに限られるものではなく、例えば照合の過程において、認証閾値を下回るハミング距離が得られたときは、認証成功として照合処理を終了するようにしてもよい。
【0076】
なお、複数のマスクコードを生成する代わりに、第1の実施形態のように、複数のマスク領域が除去された虹彩コードをそれぞれ生成してもよい。ただし、本実施形態の場合、虹彩コード自体は1個生成するだけで済むので、演算量の点において本実施形態の方が効果的である。
【0077】
また、照合に適したマスク領域を学習することによって、演算量の削減を図ることができる。まず過去の認証において、求められた複数の照合スコアから、照合に適したマスク領域、例えば認証に成功したときのマスク領域を、登録虹彩コードの認証履歴として虹彩データベースに蓄積する。このとき蓄積する情報は、上述の例では、上まぶたの移動量を用いればよい。そして、次回の認証時には、照合対象の登録コードの認証履歴から適切なマスク領域を取得して、これを基にして、照合に用いるマスクコードの順序を決める。例えば、複数のマスクコードのうち、認証履歴から得られた適切なマスク領域に近い領域を表すものを優先して照合を行い、認証閾値を下回るハミング距離が得られたとき、認証成功として処理を終了する。これにより、演算量を大幅に削減することができる。なお、適切なマスク領域は、例えば、蓄積された上まぶたの移動量の平均値を用いて定めればよい。
【0078】
すなわち、複数の照合スコアから、照合に適したマスク領域を求め、このマスク領域の情報を特徴データの認証履歴として、虹彩データベースに蓄積することによって、以降の認証処理において、例えば蓄積された認証履歴を参照して、複数のマスクコードを用いる際の順序を決定することができ、したがって、認証時間を削減することができ、認証処理の効率化を図ることができる。
【0079】
なお、上述の各実施形態では、虹彩画像の特徴データとして、虹彩コードを用いるものとしたが、他の特徴データを用いてもよい。また、特徴データの生成のために極座標系表現を利用したが、これを利用しなくてもかまわない。
【0080】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、上まぶた位置の下方にあるマスク領域が、認証の対象から除外されるので、まつげの影響が少ない認証を行うことができる。また、上まぶた位置の下方のマスク領域を、複数設定したときのそれぞれの照合スコアから認証が行われるので、まつげの量や生え方に応じた精度の高い認証を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態における認証システムの全体構成図である。
【図2】本発明の各実施形態における虹彩認証装置の一例である認証機能付携帯電話の外観図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る個人認証方法を示すフローチャートである。
【図4】上まぶた位置を含む虹彩領域の境界を示す図である。
【図5】(a)はマスク領域の設定を示す図であり、(b)はマスク領域が除外された虹彩領域を示す図である。
【図6】(a)は図5(b)の虹彩領域をrθ極座標系で表現した図であり、(b)はリング状の解析帯域を表す図である。
【図7】虹彩コードの作成を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施形態に係る個人認証装置の機能ブロック図である。
【図9】マスク領域の他の形状を表す図である。
【図10】マスク領域の他の形状を表す図である。
【図11】虹彩画像の輝度に応じてマスク領域を設定する方法を説明するための図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る個人認証方法を示すフローチャートである。
【図13】マスクコードを示す図である。
【図14】マスクコードを用いた虹彩コードの照合を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施形態に係る個人認証装置の機能ブロック図である。
【図16】本発明の第3の実施形態に係る個人認証装置の機能ブロック図である。
【図17】本発明の第3の実施形態において、複数のマスク領域を設定する方法を示す図である。
【図18】従来技術の1つである非特許文献の方式によって定められた虹彩領域の一例である。
【図19】虹彩領域の中にまつげが含まれた虹彩画像の例である。
【符号の説明】
11 虹彩認証サーバ
12 虹彩データベース
13 ネットワーク網
14 虹彩登録装置
15 虹彩認証装置
20 認証機能付携帯電話
30 虹彩画像取得部
31 虹彩境界検出部
32 マスク部
33 虹彩領域切り出し部
36 認証部
40 虹彩画像取得部
41 虹彩境界検出部
42 虹彩領域切り出し部
43 虹彩コード生成部(特徴抽出部)
44 マスク部
45 照合部
46 認証部
47 判断部
MA マスク領域
NEA マスク領域が除外された虹彩領域

Claims (12)

  1. 虹彩画像を用いて個人認証を行う方法であって、
    前記虹彩画像から、上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出する虹彩境界検出ステップと、
    検出された上まぶた位置の下方領域を、マスク領域として設定するマスクステップと、
    前記虹彩領域境界によって囲まれた領域から前記マスク領域を除外し、残りの領域を虹彩領域として定め、前記虹彩画像から前記虹彩領域の画像を切り出す虹彩領域切り出しステップとを備え、
    切り出された前記虹彩領域の画像を用いて、認証を行う
    ことを特徴とする個人認証方法。
  2. 虹彩画像を用いて個人認証を行う方法であって、
    前記虹彩画像から、上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出する虹彩境界検出ステップと、
    前記虹彩領域境界によって囲まれた領域を虹彩領域として定め、前記虹彩画像から前記虹彩領域の画像を切り出す虹彩領域切り出しステップと、
    検出された上まぶた位置の下方領域を、マスク領域として設定し、前記虹彩領域内において前記マスク領域が占める範囲を表すマスクデータを生成するマスクステップとを備え、
    切り出された前記虹彩領域の画像を用いるとともに、前記マスクデータを参照することによって前記マスク領域を除外して、認証を行う
    ことを特徴とする個人認証方法。
  3. 請求項1または2記載の個人認証方法において、
    前記マスクステップは、上まぶた位置を下方向に移動させ、移動前の上まぶた位置と移動後の上まぶた位置とによって挟まれた領域を、前記マスク領域として設定する
    ことを特徴とする個人認証方法。
  4. 請求項3記載の個人認証方法において、
    上まぶた位置の移動量を、前記虹彩画像における虹彩径の所定倍に相当する量に、設定する
    ことを特徴とする個人認証方法。
  5. 請求項3記載の個人認証方法において、
    上まぶた位置の移動量を、前記虹彩領域境界によって囲まれた領域における輝度を基にして、設定する
    ことを特徴とする個人認証方法。
  6. 請求項3記載の個人認証方法において、
    上まぶた位置の移動量として、登録者毎に、予め、設定された値を用いる
    ことを特徴とする個人認証方法。
  7. 虹彩画像を用いて個人認証を行う方法であって、
    各登録者について、虹彩画像の特徴データが登録された虹彩データベースを用い、
    被認証者について、虹彩画像を取得し、
    取得した虹彩画像から、上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出し、
    前記虹彩領域境界によって囲まれた領域を虹彩領域として定め、前記虹彩画像から前記虹彩領域の画像を切り出し、
    切り出された虹彩領域画像から、特徴データを抽出するとともに、上まぶた位置の下方に設定された互いに異なる複数のマスク領域をそれぞれ表す複数のマスクデータを生成し、
    前記虹彩データベースに登録された登録者の特徴データと、認証時に抽出した特徴データとを、認証時に生成した各マスクデータを参照することによって前記各マスク領域をそれぞれ除外して、比較し、複数の照合スコアを求め、
    前記複数の照合スコアから、前記被認証者が前記登録者と同一であるか否かを、判断する
    を備えたことを特徴とする個人認証方法。
  8. 虹彩画像を用いた個人認証方法であって、
    各登録者について、虹彩画像の特徴データと、上まぶた位置の下方に設定された互いに異なる複数のマスク領域をそれぞれ表す複数のマスクデータとが登録された虹彩データベースを用い、
    被認証者について、虹彩画像を取得し、
    取得した虹彩画像から、上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出し、
    前記虹彩領域境界によって囲まれた領域を虹彩領域として定め、前記虹彩画像から前記虹彩領域の画像を切り出し、
    切り出された虹彩領域画像から、特徴データを抽出し、
    前記虹彩データベースに登録された登録者の特徴データと、認証時に抽出した特徴データとを、前記虹彩データベースに登録された各マスクデータを参照することによって前記各マスク領域をそれぞれ除外して、比較し、複数の照合スコアを求め、
    前記複数の照合スコアから、前記被認証者が前記登録者と同一であるか否かを、判断する
    ことを特徴とする個人認証方法。
  9. 請求項7または8の個人認証方法において、
    前記複数の照合スコアから、照合に適したマスク領域を求め、このマスク領域の情報を特徴データの認証履歴として、前記虹彩データベースに蓄積する
    ことを特徴とする個人認証方法。
  10. 虹彩画像を用いて個人認証を行うための装置であって、
    認証者について、虹彩画像を取得する虹彩画像取得部と、
    前記虹彩画像から、上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出する虹彩境界検出部と、
    検出された上まぶた位置の下方領域を、マスク領域として設定するマスク部と、
    前記虹彩領域境界によって囲まれた領域から前記マスク領域を除外し、残りの領域を虹彩領域として定め、前記虹彩画像から前記虹彩領域の画像を切り出す虹彩領域切り出し部と、
    切り出された前記虹彩領域の画像を用いて、認証を行う認証部とを備えた
    ことを特徴とする虹彩認証装置。
  11. 虹彩画像を用いて個人認証を行うための装置であって、
    認証者について、虹彩画像を取得する虹彩画像取得部と、
    前記虹彩画像から、上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出する虹彩境界検出部と、
    前記虹彩領域境界によって囲まれた領域を虹彩領域として定め、前記虹彩画像から前記虹彩領域の画像を切り出す虹彩領域切り出し部と、
    検出された上まぶた位置の下方領域を、マスク領域として設定し、前記虹彩領域内において前記マスク領域が占める範囲を表すマスクデータを生成するマスク部と、
    切り出された前記虹彩領域の画像を用いるとともに、前記マスクデータを参照することによって前記マスク領域を除外して、認証を行う認証部とを備えた
    ことを特徴とする虹彩認証装置。
  12. 虹彩画像を用いて個人認証を行うための装置であって、
    認証者について、虹彩画像を取得する虹彩画像取得部と、
    前記虹彩画像から、上まぶた位置を含む虹彩領域境界を検出する虹彩境界検出部と、
    前記虹彩領域境界によって囲まれた領域を虹彩領域として定め、前記虹彩画像から前記虹彩領域の画像を切り出す虹彩領域切り出し部と、
    前記虹彩領域切り出し部によって切り出された前記虹彩領域の画像から、特徴データを抽出する特徴抽出部と、
    上まぶた位置の下方に設定された互いに異なる複数のマスク領域をそれぞれ表す複数のマスクデータを生成するマスク部と、
    登録者の特徴データと、前記特徴抽出部によって抽出された特徴データとを、前記マスク部によって生成された各マスクデータを参照することによって前記各マスク領域をそれぞれ除外して、比較し、複数の照合スコアを求める照合部と、
    前記複数の照合スコアから、前記被認証者が前記登録者と同一であるか否かを判断する判断部とを備えた
    ことを特徴とする虹彩認証装置。
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