JP2004205608A - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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邦啓 大山
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Abstract

【課題】トナーホッパー底部のトナー補給口近傍で凝集気味となったトナーを、崩しながら現像ユニットに補給する。
【解決手段】トナー補給口10を閉鎖してトナーホッパー8内にトナーを密封するためのシール部材50として、1箇所を摘んで一方向に引っ張ることで引き抜き除去することができるうえ、引き抜きの際にトナー補給口10を複数箇所においてほぼ同時に開放するようしたものを、トナー補給口10の四角環状リップに貼着する。上記開放時に、シール部材50を構成する引き抜きシール37,48がほぼ同時に剥離移動するため、トナー補給口10周辺に空気の移動が発生する結果、このトナー補給口10近傍に凝集気味に溜まっていたトナー層が崩される。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複写機、ファクシミリ、プリンタなど、電子写真方式の画像形成装置に配備される現像装置、この現像装置を備えたプロセスカートリッジおよび、このプロセスカートリッジを備えた画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置に配備される現像装置として、下記の特徴を有するものが提案されている(下記特許文献1を参照)。
【0003】
すなわちこの現像装置は、トナーとキャリアを混合してなる二成分系現像剤を現像剤担持部材に担持させて潜像保持体面に適用し、該潜像保持体面の潜像を現像する方式の現像装置であって、現像剤担持部材に供給されるべき現像剤を収容する現像剤収容部と、この現像剤収容部にトナー補給口を介して連絡させたトナー収容部と、このトナー収容部内のトナーを上記トナー補給口に向けて搬送するトナー搬送部材と、トナー補給口の現像剤収容部側の近傍に設けた現像剤滞留部とを有し、上記現像剤収容部内の現像剤が適正範囲のトナー濃度に対応する体積量状態にあるときは、充分量の現像剤が上記現像剤滞留部に滞留してトナー補給口が滞留現像剤で閉鎖され、上記現像剤収容部内の現像剤が適正範囲以下のトナー濃度に対応する体積量状態に減少したときは、現像剤の滞留量が減少し或いは現像剤の滞留がなくなり、トナー収容部が現像剤収容部に対しトナー補給口を介して連絡する関係レベル位置に、上記現像剤滞留部が存在することを特徴としている。
【0004】
この現像装置では、現像剤のトナー濃度が適正範囲にあるときは、現像剤滞留部に対するトナー補給のためのトナー補給口が、滞留した現像剤によって閉鎖され、トナーは補給されない。一方、現像作用によりトナーが消費されると、トナー補給口に滞留していた現像剤はなくなり、トナーが入り込んで所定のトナー濃度に復帰しようとする。これにより、トナーと磁性粒子(キャリア)からなる現像剤のトナー濃度(磁性粒子とトナーの重量比で定義される)が一定の範囲内になるようにしている。
【0005】
ところで、このような現像装置の未使用状態(製造された現像装置がユーザに届き使用するまでの間)では、現像剤とトナーはそれぞれ密封されていることが望ましい。その理由は、トナー飛散による汚れの防止および、予め所定の濃度に混合した現像剤とトナーが混ざり合うのを防止するためである。現像剤を現像剤密封シールで密封し、トナーをトナー密封シールで密封した現像装置を使用する際には、各密封シールを取り除くことになる。
【0006】
ここで、現像剤担持体である現像スリーブの表面には、はじめ現像剤で覆われていない部分が存在するので、トナー補給路から供給されてくるトナーが現像スリーブに直接付着することが懸念される。現像スリーブの表面に現像剤が行き渡った後に、トナー補給動作が開始されるのが望ましい。そのためには、現像剤密封シールを取り除いた後に現像スリーブを回転させて現像スリーブの表面に現像剤を行き渡らせ、その後にトナー密封シールを取り除くことになる。
【0007】
しかしながら、現像剤密封シール除去、現像スリーブ回転、トナー密封シール除去をこの順序で行うのは操作が煩わしい。また、先にトナー密封シールを取り除いた場合や現像スリーブの回転が不充分な状態でトナー密封シールを取り除いた場合に、現像スリーブにトナーが直接付着してしまうことがある。現像スリーブにトナーが直接付着すると、トナー濃度が適正でない状態がしばらく継続されることになり、望ましくない。
【0008】
また、上記のような現像装置にあっては、トナー収容部にトナーを充填する際の流動圧、あるいは、輸送時等の振動により、トナー収容部内で回転可能に支持されたトナー撹拌搬送手段から延設された可撓性部材と、密封シールとによって囲まれたトナー補給口部分にトナーが入り込んでしまうことが、本発明者の検討により確認された。この侵入したトナーは、密封シールを取り除いたときに完全に崩されることなく現像スリーブに供給されるため、現像剤量を規制する部材の前でブロッキングを起こし、トナーの供給を阻止してしまい、異常画像が発生する原因となる。
【0009】
一方、シール部材の開封操作性の向上を図ったプロセスカートリッジが提案されている(下記特許文献2を参照)。このプロセスカートリッジは電子写真感光体と、該感光体に作用するプロセス手段としての現像手段を少なくとも有し、該現像手段と、これに現像剤を供給するための現像剤収容手段との間に設けられた左右の各開口をそれぞれシール部材により覆い、これら各シール部材の開封シール部を各開口の長手方向外側に向けて配置し、その端部にそれぞれ設けられた巻き取り部材を回転させて巻き取ることにより開封するようにしている。
【0010】
このように、このプロセスカートリッジには、シール部材が複数枚設けられており、シール部材をプロセスカートリッジの両外側に、巻き取り機構で巻き取るようになっている。ところが、巻き取り機構を配備したため、プロセスカートリッジの部品点数が多くなりコストアップとなるし、機構が複雑なため、開封の信頼性が必ずしも充分ではないという不具合がある。また、この巻き取り機構分のスペースが必要になるので、プロセスカートリッジを小型に構成するのが難しくなる。
【0011】
【特許文献1】
特開平9−197833号公報
【特許文献2】
特開平9−6105号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点に鑑みなされたもので、その目的は、現像装置の使用開始時に凝集気味になったトナーがそのまま現像剤担持体に供給されることのない現像装置を提供することにある。本発明は特に、単一の操作でトナー密封用のシール部材を除去でき、かつ構成が簡単で信頼性の高い現像装置を提供することを目的とする。本発明の他の目的は、このような現像装置を備えたプロセスカートリッジおよび、このプロセスカートリッジを着脱自在に備えた画像形成装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、未使用状態においてトナーを密封するシール部材を備え、前記シール部材を引き抜きにより取り除いて使用する現像装置であって、未使用時にはトナー収容部内に回転可能に支持されたトナー撹拌搬送手段から延設された可撓性部材によって、前記トナー収容部内のトナーを現像ユニットに補給するトナー補給口を、トナー収容部内面側で密閉するようにしたものにおいて、前記シール部材を取り除くときに、該シール部材が前記トナー補給口を、複数箇所においてほぼ同時に開放するように構成したことを特徴とする現像装置である。
【0014】
従来のトナー補給口シール構造では、例えば図5に示すようにシール部材が、一枚のシートを単純に概ねJ字状に折り返した形態のものとなっており、この折り返しの一方の部分(折り返しにより2枚となったシートの一方)をトナー補給口に貼着したものであり、シール部材はトナー補給口を、複数箇所においてほぼ同時に開放することができないため、凝集気味のトナー層をトナー補給口部で崩す作用は僅かしか得られない。
これに対し、請求項1の現像装置では、シール部材を取り除くときに、該シール部材がトナー補給口を、複数箇所においてほぼ同時に開放するため、該開放時にトナー補給口周囲の空気の移動が発生し、このトナー補給口に凝集気味に溜まっていたトナー層がこの移動空気によって崩される。このため、トナー収容部内に凝集状態のトナーが存在していても、これがそのまま現像ユニットに供給されることがなくなる結果、正常な品質の画像を安定して形成することができる。
【0015】
請求項2に係る発明は、前記シール部材が、その1箇所を摘んで一方向に引っ張ることにより引き抜き除去できることを特徴とする請求項1に記載の現像装置である。このためこの現像装置では、シール部材の除去作業を簡便・迅速に行うことができる。
【0016】
請求項3に係る発明は、少なくとも感光体と現像装置とを備え、電子写真方式の画像形成装置本体に着脱自在とされたプロセスカートリッジにおいて、 前記現像装置が、請求項1または2に記載の現像装置であることを特徴とするプロセスカートリッジである。
【0017】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1はプロセスカートリッジを3つの要素に分割して示す断面図、図2はこのプロセスカートリッジの全体構造を示す断面図である。図3は、このプロセスカートリッジに形成されたトナー補給口を密封する、剥離自在のシール部材に係るもので、(a)は図1のA−A線断面図であって、このシール部材の構造および、該シール部材の取付け構造を示している。(b)は(a)の底面図である。
【0019】
図1〜図3に示すように、本実施の形態の現像装置2は、未使用状態においてトナーをトナーホッパー8内に密封するシール部材50を備え、このシール部材50を引き抜きにより取り除いて使用する現像装置であって、未使用時にはトナーホッパー8内のトナーを現像ユニット102に補給するトナー補給口10を、トナーアジテータ11(図1)の可撓性部材(マイラー)40によってトナーホッパー8の内面側で密閉するようにしたものにおいて、所定構造のシール部材50をトナー補給口10の環状リップに貼着したものである。この場合、ユーザーが現像装置2の外側から、シール部材50の1箇所を摘んで一方向に引っ張ることで引き抜き除去することができるうえ、この引き抜きの際に、このシール部材50がトナー補給口10を複数箇所においてほぼ同時に開放することができるように構成する。以下、この現像装置の構造・作用について詳細に説明する。
【0020】
プロセスカートリッジ100は、図1のように大きく3つの要素に分けられるよう構成され、図の左側から感光体ユニット101、現像ユニット102、トナー収容部103となっている。図2に示すように、潜像担持体である感光体ドラム1の側方に配設された現像装置2は、感光体ドラム1側に開口を有する現像ハウジング3と、現像剤担持体としての現像スリーブ4と、第1現像剤収容部5a及び第2現像剤収容部5bと、第1現像剤規制部材としての第1ドクターブレード6等から、主に構成されている。
【0021】
また、プロセスカートリッジ100では、内部にトナー7を収容するトナー収容部としてのトナーホッパー8を備え、このトナーホッパー8に隣接して感光体ドラム1寄りに、トナー7と磁性粒子であるキャリアとからなる現像剤9を収容する、上記現像剤収容部5aが設けられている。トナーホッパー8の内部には、図示しない駆動手段によって回動される、トナー攪拌搬送手段としてのトナーアジテータ(以下、アジテータ)11が配設されている。このアジテータ11は、トナーホッパー8内のトナー7を、撹拌しながらトナー補給口10に向けて送り出すべく矢印aの向きに回転自在となっている。
【0022】
感光体ドラム1とトナーホッパー8との間の空間には、上記現像スリーブ4が配設されている。図示しない駆動手段で図2の矢印方向(反時計方向)に回転駆動される現像スリーブ4は内部に、現像装置2に対して相対位置不変に配設された磁界発生手段としての磁石4aを備えている。上記現像剤収容部5aの、現像ハウジング3に取り付けられた側と対向する側には、上記第1ドクターブレード6が取り付けられている。この第1ドクターブレード6は、ブレード先端と現像スリーブ4外周面との間に一定の隙間を保った状態で配設されている。また、現像剤収容部5aのトナー補給口10近傍位置には、第2現像剤規制部材としての第2ドクターブレード12が配設されている。
【0023】
上記構成により、トナーホッパー8の内部からアジテータ11によって送り出されたトナー7はトナー補給口10を通り、現像スリーブ4に担持された現像剤9に供給され、現像剤収容部5aへ運ばれる。そして、現像剤収容部5a内の現像剤9は、現像スリーブ4に担持されて感光体ドラム1の外周面と対向する位置まで搬送され、トナー17のみが、感光体ドラム1上に形成された静電潜像と静電的に結合することにより、感光体ドラム1上にトナー像が形成される。
【0024】
現像スリーブ4に連れ回っている現像剤9は、現像剤収容部5aを通過するとき、内部に滞留している現像剤によってブレーキをかけられるため搬送速度の低下が起き、これによって第2現像剤規制部材12付近の、現像スリーブ4上の現像剤9の層厚が増してくる。トナー濃度が上昇してくると現像剤9同士の摩擦力が低下し、搬送速度を低下させることから更に層厚が増して第2規制部材12に進行を阻止される。このような状態になると、現像スリーブ4に形成された開口部14(現像スリーブ4外周面と現像ハウジング3底面との間に形成された通路)が、進行を阻止された滞留現像剤13によって遮断されるため、トナーの取り込みが停止する。逆にトナー濃度が低下してくると現像剤同士の摩擦力が増し、滞留現像剤13を現像剤収容部5aの内部に取り込むため、連れ回りしている現像剤とトナーが接触しトナーが取り込まれる。以上の様な作用によって、現像剤のトナー濃度が自動的に制御可能となっている。
【0025】
また、感光体ユニット101では、像担持体である感光体ドラム1の周囲には現像装置2以外に、廃トナー収容ケース31、廃トナー回収ローラ33、ドラムケース34、クリーニング手段35および帯電手段36が配設されている。上記廃トナー回収ローラ33は、クリーニング手段でクリーニングされた廃トナーを廃トナー収容ケース31に送り込むためのものであり、ドラムケース34は感光体、帯電手段およびクリーニング手段を保持するためのものである。なお、符号32は廃トナー32である。
【0026】
図1、図3に示すように、トナーホッパー8のトナー補給口10には、引き抜きシール37(引き抜きにより除去できる、トナー密封用シール)が、熱溶着などの手段で貼着されている。また、第1現像剤収容部5aと第2現像剤収容部5bとの連通口には、上記引き抜きシール37と同様構造の引き抜きシール38が貼着されている。これらの引き抜きシールは、新品プロセスカートリッジを輸送保管する際にトナーが飛散するのを防止するためのものであって、このプロセスカートリッジを使用し始める際にユーザーが取り去るものである。
【0027】
図1、図2に示すように、アジテータ11にはPETフィルムなどの可撓性部材からなるマイラー40,41が貼着されている。新品時は図1のように、この可撓性部材40がトナー補給口10を塞いでいる。現像装置2では、可撓性部材40でトナー補給口10を確実に塞ぐために、次のように構成されている。
【0028】
図1において、アジテータ11を矢印aの向き(時計方向)回転させ、可撓性部材40の先端がトナーホッパー8の内面に設けられた突起16を乗り越えた位置でアジテータ11を矢印aと逆向きに回転させると、可撓性部材40の先端が突起16に引っかかり、回転方向外側に膨らむように変形する。この状態でアジテータ11の角度を保っていれば、可撓性部材40はトナー補給口10に押しつけられた状態でこのトナー補給口10を塞ぐため、トナーホッパー8内のトナーが現像ユニット102に侵入するのを防ぐことができる。上記可撓性部材41は、図2に示すように、トナー7を攪拌しつつトナー補給口10に搬送するための部材である。
【0029】
また、このプロセスカートリッジ100では、振動等により可撓性部材40の端部から侵入して凝集気味になったトナー層を崩す対策を施しており、この点に本実施の形態の特徴がある。すなわち、一般にトナーホッパー8では、これにトナーを充填する際の流動圧や、輸送時等の振動により、トナーがトナー補給口部に入り込んで凝集気味となる。これがそのまま現像ユニット102に搬送されると、異常画像が発生しやすくなる。そこで本実施の形態では、図3に示すように、トナー補給口10を塞ぐシール手段として、上記凝集気味のトナーを崩すことが可能な、例えばプラスチックフルムからなる、引き抜きシール37と48の2部品で構成されたシール部材50を使用する。
【0030】
このシール部材50では、短い方のシール48、長い方のシール37のいずれも、一枚のフィルムを概ねJ字状に折り返したものとなっている。図3(b)に示すように、シール37,48それぞれの一部分、つまり折り返しにより2枚となったフィルムの一方が、トナー補給口10を形成する長方形の端面(四角環状のリップ)に接着されている。つまり、上記長方形端面の全体にわたってシール37および48が貼着されている。また、図3(a)に示すように、シール48では、折り返しにより2枚となったフィルムの一方が符号B3の部分で、フィルムの他方が符号B2の部分で、それぞれシール37に接着されている。図3(a)において符号B1は、シール48が上記長方形端面に接着されている接着部を示し、符号B4は、シール37が上記長方形端面に接着されている接着部を示している。
【0031】
シール部材50の形態および、トナー補給口10への該シール部材の貼着形態を上記のように構成したので、新品使用時にユーザーがシール37を、図3(a)の符号E方向に引っ張ると、シール部材50の全体がほぼ同時に剥離してトナー補給口10を開放する。この場合、接着部B4側の剥離が、接着部B1側の剥離よりも僅かに早く開始されるが、実質的にその差はない。その結果、上記開放時にシール37,48がほぼ同時に移動することで、トナー補給口10周辺の空気の移動が発生し、この移動空気によって、トナー補給口10周辺に凝集気味に溜まっていたトナー層が崩される。
【0032】
つぎに、従来の現像装置における、トナー補給口のシール構造について説明する。図4は従来のプロセスカートリッジの要部構造を示す断面図であり、図5はこのプロセスカートリッジに形成されたトナー補給口を密封する、剥離自在のシール部材および、その貼着構造を示す断面図である。なお、これらの図において図1〜図3に記載した構成要素と同一の要素には、同一の符号を付している。
【0033】
図4に示すプロセスカートリッジ200の基本的構造は、図1のプロセスカートリッジ100のそれと同様である。符号について説明すると202は現像ユニット、203はトナー収容部である。図4において、第2現像剤収容部5b内の現像剤は引き抜きシール38によって密封されている。トナー補給口10も同様にシール部材(引き抜きシール)37Aによって密封され、更にトナーホッパー8の内面は、アジテータ11に貼り付けられた可撓性部材(マイラー)40が、トナー補給口10を塞ぐことができるように組み立てられている。
【0034】
引き抜きシール37A,38は熱溶着などの手段で所定の部位に貼着され、使用時にはユーザーがプロセスカートリッジ200の外側から、これらシールを引き抜くことが可能となっている。また、可撓性部材40は、その弾性によりトナーホッパー8内面に押しつけられ、シール部材として機能している。
【0035】
使用開始にあたってシール37Aおよび38を引く抜くと、第2現像剤収納部5b内の現像剤は第1現像剤収納部5aに落下するが、現像スリーブ4が回転するまではこの現像スリーブの表面はまだ現像剤に覆われていないため、シール部材40がトナー補給口10を塞いでいないと、現像スリーブ4に直接トナーが接触し、トナー濃度過多の状態となり、形成画像に地汚れ等の不具合が発生しやすくなる。これを防止するために、トナー補給口10をシール37Aで塞いでいる。
【0036】
ここで、引き抜きシール37Aおよび、その貼着構造について説明する。図5に示すように、シール37Aは一枚のフィルムを概ねJ字状に折り返したものであり、折り返しにより2枚となったシールの一方が、トナー補給口10を形成する長方形端面(四角環状リップ)の全体にわたって環状に接着されている。図5において符号a−1およびc−1は、シール37Aが上記長方形端面に接着されている接着部を示している。
【0037】
ところが、上記貼着構造では、トナー補給口10を塞ぐ引抜きシール37Aが、1枚のフィルムを単に概ねJ字状に折り返して貼着したものとなっていることから、ユーザーが図5の符号Eの向きに引っ張ってシール37Aを引き抜くときに符号c−1側で剥離が始まり、この剥離部分が符号a−1に向かって拡大するように剥離が進行してトナー補給口10を開放する。このため、符号c−1側の部分ではトナー補給口10周辺で凝集気味になっていたトナー層が僅かに崩れるものの、反対側の符号a−1側の部分では崩れず、凝集気味のトナーがそのまま現像ユニットに補給されてしまい、不良品質の形成画像が発生しやすくなる。
【0038】
これに対し、図3に示す本発明のシール貼着構造では、シール部材50の引き抜きにより、トナー補給口10全体をほぼ同時に開放することができるため、凝集気味のトナーがそのまま現像ユニットに補給されることがなくなり、高品質の画像を安定して形成することができる。
【0039】
【実施例】
実施例1
本発明に係るプロセスカートリッジを使用した実験例の結果を図6に示す。この図は、トナー補給口を正面から撮影した写真であって、トナー補給口の左半分(図3(a)の符号B1で示す側の部分に相当する)を示している。図6で明らかなように、トナー補給口は塞がれておらず、トナーの壁は崩れた状態となっている。また、トナー補給口の右半分(図3(a)の符号B4で示す側の部分に相当する)においても、トナー層が崩れていた。
【0040】
比較例1
従来のプロセスカートリッジを使用した比較例の結果を図7(a),(b)に示す。これらの図もまた、トナー補給口を正面から撮影した写真でって、トナー補給口の左半分(図5の符号a−1で示す側の部分に相当する)を示している。このプロセスカートリッジと上記実施例1のそれとの構造上の相違点は、図3および図5に示すとおり、シール部材とその貼着構造のみであるが、図7(a)のように、トナー補給口の左半分は塞がれており、トナーの壁が形成されている。なお、この比較例1において、トナー補給口の右半分では、トナー壁が僅かに崩れた状態となっていた。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば以下の効果が得られる。
(1)請求項1の発明による効果
従来の現像装置では、凝集気味になったトナー補給口部のトナーが崩されることなく、そのまま現像ユニットに搬送される結果、現像剤量を規制する部材の前でトナーブロッキングが生じてトナーの供給が阻止され、異常画像の原因となっていた。これに対し本発明の現像装置では、シール部材を取り除くときに、該シール部材がトナー補給口を、複数箇所においてほぼ同時に開口するように構成したため、上記凝集気味のトナーを的確に崩すことが可能となり、高品質の画像を安定して形成することができる。
【0042】
(2)請求項2の発明による効果
本発明の現像装置では、シール部材の1箇所を摘んで一方向に引っ張ることで、これを引き抜き除去できるようにしたので、ユーザーは1回の動作でトナー補給口を、複数箇所においてほぼ同時に開放することが可能となり、操作性の向上が達成される。
【0043】
(3)請求項3の発明による効果
本発明のプロセスカートリッジでは、請求項1または2に記載の現像装置を備えているので、これらの現像装置による上記効果が得られる。
【0044】
(4)請求項4の発明による効果
本発明の画像形成装置では、請求項3のプロセスカートリッジを備えているので、このプロセスカートリッジによる上記効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るプロセスカートリッジを3つの要素に分割して示す断面図である。
【図2】図1のプロセスカートリッジの全体構造を示す断面図である。
【図3】図1のプロセスカートリッジに形成されたトナー補給口を密封する、剥離自在のシール部材に係るもので、(a)は図1のA−A線断面図であって、このシール部材の構造および、該シール部材の取付け構造を示している。(b)は(a)の底面図である。
【図4】従来のプロセスカートリッジの要部構造を示す断面図である。
【図5】図4のプロセスカートリッジに形成されたトナー補給口を密封する、剥離自在のシール部材を示す断面図である。
【図6】本発明のプロセスカートリッジを使用した実験例の結果を示す写真であって、トナー補給口の状態を示すものである。
【図7】従来のプロセスカートリッジを使用した比較例の結果に係るもので、(a)はトナー補給口の状態を示す写真、(b)は(a)についての説明図である。
【符号の説明】
1:感光体ドラム
2:現像装置
3:現像ハウジング
4:現像スリーブ
4a:磁石
5a:第1現像剤収容部
5b:第2現像剤収容部
6:第1ドクターブレード
(第1現像剤規制部材)
7:トナー
8:トナーホッパー
9:現像剤
10:トナー補給口
11:アジテータ
12:第2ドクダーブレード
(第2現像剤規制部材)
13:滞留現像剤
14:開口部
16:突起
17:トナー
31:廃トナー収容ケース
32:廃トナー
33:廃トナー回収ローラ
34:ドラムケース
35:クリーニングブレード
36:帯電手段
37:引き抜きシール
37A:シール部材(引き抜きシール)
38:引き抜きシール
40:可撓性部材(マイラー)
41:可撓性部材(マイラー)
50:シール部材
100:プロセスカートリッジ
101:感光体ユニット
102:現像ユニット
103:トナー収容部
200:プロセスカートリッジ
202:現像ユニット
203:トナー収容部
B1〜B4:接着部
E:引き抜き方向
a−1:接着部
c−1:接着部

Claims (4)

  1. 未使用状態においてトナーを密封するシール部材を備え、前記シール部材を引き抜きにより取り除いて使用する現像装置であって、未使用時にはトナー収容部内に回転可能に支持されたトナー撹拌搬送手段から延設された可撓性部材によって、前記トナー収容部内のトナーを現像ユニットに補給するトナー補給口を、トナー収容部内面側で密閉するようにしたものにおいて、
    前記シール部材を取り除くときに、該シール部材が前記トナー補給口を、複数箇所においてほぼ同時に開放するように構成したことを特徴とする現像装置。
  2. 前記シール部材は、その1箇所を摘んで一方向に引っ張ることにより引き抜き除去できることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 少なくとも感光体と現像装置とを備え、電子写真方式の画像形成装置本体に着脱自在とされたプロセスカートリッジにおいて、
    前記現像装置が、請求項1または2に記載の現像装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 請求項3に記載のプロセスカートリッジを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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