JP2004205578A - 音声信号を無線通信する音声再生機器及び音声再生機器の消費電力制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】Bluetoothのようなコネクション型の通信方式では、論理的なコネクションを維持するために音声信号を伝送していない間も送受信動作を実行していなければならず、大きな電力が消費されているという問題があった。
【解決手段】本発明では、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20の入力レベル検出回路50で、所定期間、音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、Bluetoothモジュール30の通信リンクを確立した状態で、Bluetoothモジュール30を省電力モードに移行させる。さらに、所定期間、音声信号の入力レベルが所定レベル以下である場合には、Bluetoothモジュール30の通信リンクを切断して動作停止状態とする。
Bluetoothモジュール30が省電力モード状態のとき、入力レベル検出回路50が所定レベル以上の音声信号を検出した場合には、Bluetoothモジュール30の動作を自動的に復帰させる。
【選択図】図4
【解決手段】本発明では、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20の入力レベル検出回路50で、所定期間、音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、Bluetoothモジュール30の通信リンクを確立した状態で、Bluetoothモジュール30を省電力モードに移行させる。さらに、所定期間、音声信号の入力レベルが所定レベル以下である場合には、Bluetoothモジュール30の通信リンクを切断して動作停止状態とする。
Bluetoothモジュール30が省電力モード状態のとき、入力レベル検出回路50が所定レベル以上の音声信号を検出した場合には、Bluetoothモジュール30の動作を自動的に復帰させる。
【選択図】図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声信号をワイヤレスヘッドフォン機器等に無線通信する音声再生機器に関し、特に当該機器の省電力を行うための消費電力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子情報通信機器間を通信接続する場合、有線方式で行うのが一般的であるが、最近では、これに変えて無線方式を適用することでユーザビリティを高める試みがなされている。
【0003】
また、BluetoothやHomeRF等のパーソナルエリアの無線技術の出現により、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子情報通信機器に対して、これら無線インターフェースの採用が検討され、実用化され始めている。さらに、今後、色々な分野への適用が期待されており、音楽再生装置等のAV機器への応用にも大きな期待がもたれている。
【0004】
このAV機器への応用の一つとして考えられているのが、ワイヤレスヘッドフォンへのAVデータ伝送である。この場合、ワイヤレスヘッドフォンをオーディオプレイヤと接続することにより、従来の接続ケーブルが不要となり、より快適なオーディオ再生環境が期待されている。従来から、ワイヤレスヘッドフォンの分野では、赤外線、高周波無線などを用いたものが実用化されている。しかしながら、このような従来型のワイヤレスヘッドフォンでは、指向性の問題や遮蔽物があるために、必ずしも使い勝手がよくないという問題がある。
【0005】
そこで、近年、Bluetooth技術を用いたワイヤレスヘッドフォンの開発が進められている(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−112383号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
赤外線等を用いてワイヤレスヘッドフォンに音声等のデータを送信する音声再生装置の場合には、音声信号の入力がない場合には、送信装置の電源を自動的にオフにし、音声信号の入力があった場合に、電源をオンにすることで省電力を図る方法が用いられている。
【0008】
しかしながら、Bluetoothのようなコネクション型の無線通信方式の場合には、論理的なコネクションを保った状態で各種データを送受信することにより、多くの機器への適用を図っているため、論理的なコネクションを維持するためにオーディオデータ等を伝送していない期間でも送受信動作を実行していなければならず、常に大きな電力が消費されている状態となっている。このような状況では、装置のバッテリ残量の低下が著しくなるという問題がある。
そこで、Bluetoothのようなコネクション型の無線通信方式を携帯型の装置等への適用を考えた場合、長時間駆動を可能とするためにも、省電力制御の問題を解決しなければならない。
【0009】
本発明においは、上記問題を解決するために、使い勝手の良好さを維持しつつ消費電力の低減を実現することができるBluetooth方式のようなコネクション型無線通信方式を用いた音声再生機器及び消費電力制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の音声再生機器では、音声信号を入力する音声入力手段と、この音声入力手段で入力された音声信号を無線通信が可能な無線通信信号に変換する変換手段と、この変換手段で変換された無線通信信号を通信リンクを確立した外部機器へ送信する無線通信手段と、音声入力手段で入力される音声信号のレベルを検出する検出手段と、この検出手段により、第1の所定期間、音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、無線通信手段の通信リンクを確立した状態で無線通信手段を消費電力を低減させる省電力モードに設定する第1の設定手段と、この第1の設定手段にて無線通信手段を省電力モードに設定した後、検出手段にて、さらに第2の所定期間、音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、無線通信手段の通信リンクを切断し、無線通信手段を動作停止状態にする第2の設定手段とを具備することを特徴とするものである。
さらに、本発明の音声再生機器の消費電力制御方法においては、音声入力手段から入力される音声信号を無線通信が可能な無線通信信号に変換し、この変換された無線通信信号を通信リンクを確立した外部機器へ無線通信手段にて送信するもので、音声入力手段で入力される音声信号のレベルを検出し、この検出の結果、第1の所定期間、音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、無線通信手段の通信リンクを確立した状態で無線通信手段を消費電力を低減させる省電力モードに設定し、記無線通信手段を省電力モードに設定した後、さらに第2の所定期間、音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、無線通信手段の通信リンクを切断して無線通信手段を動作停止状態にすることを特徴とするものである。
【0011】
上記構成により、音声信号の一定レベル以下の状態(無音状態)では、自動的に無線通信手段を省電力モードに移行し、更には無線通信手段の動作停止状態とすることで、消費電力の低減を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係わる音楽再生装置とワイヤレスヘッドフォンとを用いたシステム構成を示すものである。
【0014】
図1において、ポータブルオーディオプレーヤ10は、音楽データの記憶媒体(MD、メモリカード、ハードディスクなど)に記憶された音楽データを再生し、ヘッドフォン端子からアナログ音声信号として出力するものである。一般的な使用方法としては、このヘッドフォン端子に有線方式の通常のヘッドフォンを接続して、音楽を聴くことができるものであるが、本発明の一実施形態では、音声信号をBluetoothワイヤレスヘッドフォン12に無線送信することで音楽を聴くことが可能である。
【0015】
Bluetoothワイヤレスヘッドフォン12は、Bluetooth方式の無線通信手段をもったものであり、Bluetooth規格で決められた方式にそって無線通信を行うものである。Bluetooth規格ではHiFiオーディオデータを無線で送受信するためのAVプロファイル規格が定められており、このAVプロファイルに準拠して、Bluetoothによって無線通信された音楽データを受信し、再生することができるものである。
【0016】
このワイヤレスヘッドフォン12には、音声データ等を送受信するアンテナ14と操作部16とが設けられている。操作部16は、電源(オン/オフ)ボタン、再生処理用ボタン等、各種の操作に必要な操作ボタンが設けられている。
【0017】
また、本システムには、ポータブルプレーヤ10のヘッドフォン端子18に接続可能なBluetooth−オーディオ変換アダプタ20が設けられている。この変換アダプタ20には、ヘッドフォン端子18に接続可能なアナログ音声信号の入力端子を備え、この入力端子から入力された信号をADコンバータでPCM信号に変換する。さらに、このPCM信号をAVプロファイル規格で決められた圧縮方式(SBC=Sub Band Coding等)にて圧縮して、AVプロファイルに準拠した通信方式、通信プロトコルでワイヤレスヘッドフォン12に音声データを送信するものである。
【0018】
また、このBluetooth−オーディオ変換アダプタ20には、Bluetooth通信を行うためのアンテナ22、各種の情報を利用者に伝えるためのLCD24及び使用者が各種動作を制御する操作ボタン(電源ボタン、音声データ送信等)26とが設けられている。
【0019】
本発明の一実施形態では、ポータブルオーディオプレイヤ10とBluetooth−オーディオ変換アダプタ20とで、本発明の一実施形態である音声データを無線通信する音声再生機器を構成する。
【0020】
次に、図2を用いて、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20のハードウェア構成を説明する。
【0021】
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20には、アンテナ22、Bluetoothモジュール30、MPU(Micro Processing Unit)32、ROM34、RAM36及びEEPROM38が設けられている。
【0022】
アンテナ22は、Bluetooth通信を行うための2.4GHz帯のものである。Bluetoothモジュール30は、Bluetooth通信を行うためのものであり、Bluetooth通信を行うためのRF回路、Baseband制御回路を内蔵しており、MPU32からの指示に基づいて、各種のBluetoothモードに移行するものである。MPU32は、ROM34に格納されたプログラムコードに従って動作し、装置全体を制御するものである。
【0023】
このアダプタ20には、メモリとしてROM34、RAM36及びEEPROM38を備えているが、ROM34は、MPU32を動作させるためのプログラムが格納された読出し専用メモリである。RAM36は、MPU32によって各種のワークメモリとして使用される書き込み/読出し可能なメモリとして機能し、また、EEPROM38は、MPU32からの制御で接続先のアドレス情報などを記憶するための書き換え可能な不揮発性メモリとして機能するものである。
【0024】
さらに、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20には、MPU32からの指示に基づき音声データの圧縮、符号化処理を行うDSP(Digital Signal Processer)40、使用者が操作ボタン26を操作した際にその操作情報をMPU32に伝達するボタン制御回路42、MPU32の制御に基づき装置の動作状態等の各種情報をLCD24に表示するためのLCD制御回路44、点灯状況に基づき装置の状態を使用者に伝えるLED46及び各種の動作時間等を計測するためのタイマー48とが設けられている。
【0025】
さらに、アダプタ20には、入力レベル検出回路50、ADコンバータ52、入力レベル調整回路54、アナログ音声入力端子56とが設けられている。
【0026】
入力レベル検出回路50は、アナログ音声データが入力されるアナログ音声入力端子56からの入力信号レベルが一定値以上になっているか否かを検出し、この検出結果をMPU32に伝達するものである。ADコンバータ52は、アナログ音声入力端子56から入力されたアナログ音声データをデジタルデータに変換し、このデジタルデータをDSP40に入力するものである。また、入力レベル調整回路54は、MPU32からの制御に基づき、ADコンバータ52の入力レベルを調整するために設けられている。
【0027】
さらに、このBluetooth−オーディオ変換アダプタ20には、アダプタ20を駆動するための電源を制御するための電源制御回路58が設けられており、MPU32からの制御または入力レベル検出回路50からの信号に基づいてに変換アダプタ20に供給される電源を制御する。さらに、この変換アダプタ20には、充電可能な二次電池60と、この二次電池60を充電するためACアダプタ62とが設けられている。
【0028】
このように構成されたBluetooth-オーディオ変換アダプタ20の具体的な動作方法に関して説明する。
【0029】
まず、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20とBluetoothワイヤレスヘッドセット12との接続並びに変換アダプタ20からヘッドフォン12に音声データを送信する方法に関して、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
(1)Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20とBluetoothワイヤレスヘッドフォン12との接続
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20とBluetoothワイヤレスヘッドフォン12とは予めペアリングされている。
【0030】
すなわち、変換アダプタ20は、EEPROM38に接続相手であるワイヤレスヘッドフォン12のBDアドレスと接続時の認証コード(リンクキー)とを記憶している。同様に、Bluetoothワイヤレスヘッドフォン12側でも接続相手であるBluetooth−オーディオ変換アダプタ20のBDアドレスと認証コード(リンクキー)とが保存されており、これにより、変換アダプタ20とヘッドフォン12とがペアリンクされる。
【0031】
このような状態で、ユーザにより変換アダプタ20の操作ボタンが押され動作開始が指示されると、Bluetoothモジュール30を動作許可状態とする(STEP10)。
【0032】
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、Bluetoothモジュール30によって、接続可能なBluetoothデバイスを探索(Inquiry)し、EEPROM38に登録されているBDアドレスをもつBluetoothデバイスが見つかると、そのデバイスとのBluetooth接続を行う(STEP12)。
(2)音声データの送信
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、アナログ音声入力端子56から入力されたアナログ音声を入力レベル調整回路54にて適切なアナログ信号レベルにレベル調整した後、ADコンバータ52でPCM信号に変換する(STEP14)。
【0033】
PCM信号に変換された音声データは、DSP40によってSBC方式でエンコードされる(STEP16)。
【0034】
エンコードされたSBCデータは、AVプロファイルとして、Bluetoothモジュール30、アンテナ22を介してBluetoothワイヤレスヘッドフォン12に無線送信される(STEP18)。
【0035】
次に、本発明の一実施形態であるBluetooth−オーディオ変換アダプタ20にて実行される省電力モードの動作方法に関して、図4乃至図5のフローチャートを用いて説明する。
【0036】
まず、図4のフローチャートを参照して、省電力モード1及び省電力モード2への移行処理並びに省電力モード1からの復帰処理に関して説明する。
【0037】
ここで、省電力モード1は、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20のBluetoothモジュール30をSniffモードまたはParkモード(Bluetoothの通信リンクは維持した状態)に設定し、省電力状態に移行する処理である。ここで、Sniffモードとは、接続を維持して省電力モードに設定できるBluetoothデバイス(スレーブ)の数が7個まで可能な処理モードであり、Parkモードとは、8個以上のBluetooth機器と接続(同期)を維持したままで省電力モードに設定可能な処理モードである。本発明の一実施形態では、省電力モードとしてSniffモードに移行する場合を例として説明する。
また、省電力モード2は、Bluetoothリンクを切断し、Buetoothモジュール30の動作を完全に停止する処理である。
(3)省電力モード1への移行
Bluetooth規格では、実際のデータ通信を行わない場合に、一定の時間間隔でBluetoothリンク維持のための信号のみを送受信することでBluetoothモジュール30の消費電力を低減する省電力モード(SniffモードまたはParkモード)が規定されている。
【0038】
具体的には、MPU32がBluetoothモジュール30に対して、Sniffモードへの移行を指示すると、この指示を受けて、Bluetoothモジュール30では、接続相手とAir通信によって必要なネゴシエーションを行い、このネゴシエーションが完了したらBluetoothモジュール30はSniffモードへと移行する。
【0039】
Sniffモードでは、一定間隔(例えば10秒)毎に、一定時間(例えば0.5秒)のみActiveとなってAir通信を行い、Bluetooth接続の維持に必要な情報(タイミング、同期を保つための情報等)を送受する。また、Bluetoothモジュール30は、Actionでない期間は動作停止状態となり、消費電力を低減する。この場合、リンク状態を維持しているため、省電力モードから通常データ通信モードに速やかに復帰することが可能である。
【0040】
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、ワイヤレスヘッドフォン12とBluetooth接続がなされた際(STEP20)に、タイマー48を動作され動作時間をカウントし(STEP22)、音声信号をDSP40でエンコードし、AVプロファィルをヘッドフォン12に送信する(STEP24)。
【0041】
この際、変換アダプタ20では、入力レベル検出回路50にて音声アナログ入力端子56から入力されるアナログ信号の信号レベルが一定値以上であるか否かを監視している(STEP26)。
【0042】
この入力レベル検出回路50にて、アナログ信号の信号レベルが一定レベル以上(アナログ信号が無音状態でないこと)であることを検出している際には、タイマー48は常に「0」に初期化され(STEP14)、AV信号の送信(STEP24)並びに入力レベル検出回路50でのアナログ信号レベルの検出(STEP26)が続けられる。
【0043】
この入力レベル検出回路50にて、アナログ信号の信号レベルが一定レベル以下になったことを検出した際(すなわち、アナログ信号が無音状態と判断された場合)には、タイマー48の初期化は行われずカウントアップされ、タイマー48の値が予められた時間カウント値T1(約5−10秒)に達するまで続けられる(STEP28)。
【0044】
次に、タイマー48が時間カウント値T1までカウントすると(すなわち、無音状態と判断される状態が時間カウントT1の間継続したと判断された場合)、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、Bluetoothモジュール30をSniffモードに設定し省電力状態に移行する(STEP28)。さらに、この状態において、MPU32のクロックを下げ、またDSP40の動作を停止させ、MPU32及びDSP40を省電力状態に移行させる(STEP32)。
【0045】
このように本発明の一実施形態の音声再生機器では、無音状態がある一定時間(約3−5秒)継続した場合、自動的に省電力状態に移行することにより、消費電力の低減を図ることができる。
(4)省電力モード2への移行
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20が省電力モード1に移行した後、さらに時間カウントT2(約2−5分)の間、無音状態であると判断される状態が継続した場合(STEP34−STEP38)、変換アダプタ20は、省電力モード1よりもさらに電力消費が小さい(但し、省電力モード1の状態より通常状態への復帰には時間がかかる)省電力モード2へと移行する。
【0046】
省電力モード2への移行すると、Bluetoothリンクは切断され(STEP40)、Buetoothモジュール30の動作は完全に停止される(STEP42)。さらに、MPU32の動作も完全に停止される(STEP44)。この状態では、入力レベル検出回路50、タイマー48等の一部の回路は動作可能となっているが、消費電力は殆ど零の状態となっている。
【0047】
すなわち、本発明の一実施形態の音声再生機器では、無音状態がさらに一定時間(約2−5分)以上継続した場合には、省電力モード1より更に消費電力の低減を図ることができる省電力モード2への自動的に移行することにより、省電力の効果をさらに高めることが可能となる。
(5)省電力モード1からの復帰
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20が省電力モード1(Park状態)にあるときに、入力レベル検出回路50にてアナログ音声入力端子56から無音状態でないアナログ音声が入力されたことが検知されると、変換アダプタ20では、MPU32とDSP40が動作状態になり(STEP46)、Bluetoothモジュール30のPark状態が解除されてデータ通信可能状態になる(STEP48)。
【0048】
この際、音声信号の検出から音声データの送信開始までには若干の遅延があるため、省電力モード1から復帰した際には、音声信号を検出した直後の音声信号は送信されない状態となる。そのため、Bluetoothワイヤレスヘッドフォン12での音声再生では、音声信号の最初の短時間の部分が再生されず、途中から開始されることになる。
【0049】
そこで、音声再生が突然開始されることによる不快感を軽減するため、変換アダプタ20では、送信再開時には、DSP40で音声信号をエンコードする際、まず、音量レベルを最低レベルに設定し(STEP50)、この状態で、Bluetoothモジュール30にてAVプロファイルによる音声データの送信を再開する(STEP52)。次に、DSP40でのエンコード時の音量レベルを通常音量レベルまで徐々に大きくし、AVプロファィルをワイヤレスヘッドフォン12に送信する制御を行っている(STEP54)。
【0050】
以上のような制御を行うことにより、本発明の一実施形態の音声再生機器では、省電力モード状態となっている状態であっても、音声入力が再開された場合、自動的に音声データの送信を再開することができ、ユーザの使い勝手を大幅に向上させることができる。
【0051】
さらに、音声データの送信再開時には、送信する音声音声データの音量レベルを小音量状態に設定し、通常レベルになるまで徐々に大きくする処理を行うことで、先頭部の音声再生ができず、途中から音声再生が始まることにより生じるユーザの不快感を軽減することができるものである。
【0052】
次に、図5のフローチャートを参照して、省電力モード2からの復帰処理に関して説明する。
(6)省電力モード2からの復帰
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20が省電力モード2にあるときに、入力レベル検出回路50にて無音状態でないアナログ音声が入力されたことが検知されると(STEP60)、変換アダプタ20では、MPU32の起動を再開(Wakeup)し(STEP62)、Bluetoothモジュール30の動作許可を行う(STEP64)。
【0053】
次に、BTモジュール30によって、接続可能なBluetoothデバイスを探索(Inquiry)し(STEP66)、EEPROM38に登録されているBDアドレスをもつBluetoothデバイスが探索されると(STEP68)、そのデバイスとのBluetooth接続を行う(STEP70)。
【0054】
この場合、Bluetoothデバイスとの接続が完了すると、図4に示すプローチャートで示す省電力モード1からの復帰時と同様に、Bluetoothワイヤレスヘッドフォン12のユーザに与える不快感を解消するために、DSP40で音声信号をエンコードする際、まず、音量レベルを最低レベルに設定し(STEP50)、この状態で、Bluetoothモジュール30にてAVプロファイルによる音声データの送信を再開し(STEP52)、次に、DSP40でのエンコード時の音量レベルを通常音量レベルまで徐々に大きくして、AVプロファィルをワイヤレスヘッドフォン12に送信する処理を実行する(STEP54)。
【0055】
また、Inquiry時に接続可能なBluetoothデバイスが発見できなかった場合には、変換アダプタ20では、Bluetoothモジュール30の動作を停止し(STEP72)、更に、MPU32のクロックも停止することで(STEP74)、再度省電力モード2に移行する。
【0056】
この状態で、タイマー48にて一定カウント時間T3(約2−5分)が経過した後に、入力レベル検出回路50にて音声入力の有無を検出し、音声入力がある(無音状態ではない)ことが検出された場合には、再び上記と同様に省電力モード2からの復帰処理を実行し、Bluetooth機器との接続を試みる(STEP76、STEP60、62、64、66)。
【0057】
このBluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、動作停止状態にあるときに、一定レベル以上の音声入力信号を検出したら、▲1▼Bluetoothモジュール30、MPU32を動作許可状態とし、▲2▼無線接続すべき機器の探索を行い、▲3▼接続可能な機器が見つかった場合にその機器と無線通信リンクを確立して音声データの送信を開始する。
【0058】
これらの処理により、省電力モード2に移行している状態であっても、音声入力が再開された場合には、その再開を検知し、使用者の操作がなくても自動的にBluetooth接続と音声データの送信を再開することが可能である。
【0059】
また、このBluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、音声入力が再開された場合でも、無線接続すべき機器が見つからなかった場合には、Bluetooth30、MPU32の動作を停止にし、所定時間経過した後に、再び一定レベル以上の音声入力があった場合に、無線接続すべき相手を探索する処理を実行することで省電力効果を高めている。
【0060】
次に、本発明の第2の実施の形態に係わる接続処理方法に関して、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0061】
上述した実施の形態では、予め接続相手が設定されている(既にペアリングされている)機器との接続を行なう例について説明したが、ペアリングされた機器でなく、Bluetooth機器として探索された機器との接続を行う場合も考えられ、その場合の接続処理方法を説明する。
【0062】
この場合には、まず、初期接続または切断後の再接続を行う際に、まずペアリングされている機器は見つかるかどうかを探索する(STEP100)。その結果、予めペアリングされている機器が探索できた場合には、探索された機器とのBluetooth接続処理を実行し(STEP102、104)、接続処理が完了する。
【0063】
探索の結果、ペアリングされている機器が見つからなかった場合には、同じBluetoothプロファイル(AVプロファイル)を持つ全てのBluetooth機器を探索する(STEP102、106)。
【0064】
この探索の結果でも、Bluetooth機器の出来なかった場合には、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、省電力モードに移行する(STEP108、110、112)。具体的には、省電力モード2への移行時と同様に、Bluetoothモジュール30の動作を停止し(STEP110)、更に、MPU32のクロックを停止させる(STEP112)。 この状態で、タイマー48にて一定カウント時間T3(約2−5分)が経過した後に(STEP114)、入力レベル検出回路50にて音声入力の有無を検出し、この音声入力の検出状況に基づいて、Bluetooth接続の再試行を実行する。
【0065】
探索の結果、Bluetooth機器が見つかった場合には、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20は、見つけた順番にそれらの機器との接続要求を行い(STEP116)、接続要求した相手方のBluetooth機器から接続許可の信号を受けた場合、接続許可された機器との接続を実行し、接続処理が完了する(STEP118、120)。
【0066】
探索されたBluetooth機器に対して順番に接続要求した結果、全てのBluetooth機器から接続許可がされなかった場合には、装置を低消費電流モードに設定し、Bluetoothモジュール30の動作を停止し(STEP110)、更に、MPU112のクロックを停止して(STEP112)、一定期間経過後、再度、Bluetooth機器との再接続を試行する。
【0067】
この実施の形態では、ペアリングされていないBluetooth機器との接続処理を試行する場合、接続可能なBluetooth機器を探索した結果、Bluetooth機器との接続ができなかった場合、省電力モードへの移行を可能とし、消費電力の低減を図ることができる。さらに、この実施の形態では、所定時間経過後に、接続可能なBluetooth機器の探索、接続処理の再試行を行うことで、ユーザに取って使い勝手の良い機器を提供できる。
【0068】
以上説明した通り、本発明の実施の形態においては、Bluetooth方式を用いて音声信号を送信する音声再生機器において、所定期間、音声信号の入力がない場合、または、接続相手となるBluetooth機器が探索できない場合に、自動的に省電力モードに移行することで、消費電力の低減を実現し、省電力を可能とする。
【0069】
さらに、省電力モードに移行している際でも、本発明の一実施形態である音声再生機器では、音声信号の入力を検出した場合には、自動的に省電力モードからの復帰処理を行う。また、接続相手となるBluetooth機器が見つからなかった場合でも、所定時間経過後に、自動的に接続相手となるBluetooth機器の探索処理を再試行することにより、ユーザの使い勝手を損なうことなく省電力を可能とする機器を提供するものである。
【0070】
上述した実施の形態では、予め接続相手が設定されている(既にペアリングされている)機器との接続を行なう例について説明したが、ペアリングされた機器でなく、Bluetooth機器として検索された機器との接続を行う場合も考えられ、その場合の接続処理方法を説明する。
【0071】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲で種々変形して実施することが可能である。
【0072】
例えば上記実施の形態では、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20はアナログ音声入力端子56を具備する構成の例で示したが、デジタル音声信号の入力が可能にするため、デジタル音声入力インターフェース回路を備えた構成であっても良い。
【0073】
また、上記実施の形態では、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20はポータブルオーディオプレーヤ10とは完全に独立した外部アダプタの構成の例で示したが、変換アダプタ20をオーディオプレイヤ10と内部に設けて一体化し、プレイヤ内部で接続した装置への応用も可能である。
【0074】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明においては、Bluetooth方式を用いた音声再生機器において、使い勝手の良好さを維持しつつ消費電力の低減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる音楽再生機器とワイヤレスヘッドフォンとを用いたシステム構成を示す図である。
【図2】図1に示されるBluetooth−オーディオ変換アダプタの一構成例を示す図である。
【図3】図1に示される音楽再生機器とワイヤレスヘッドフォンとの音声データの送信方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図1に示される音声再生機器の省電力モードへの移行処理並びに省電力モードからの復帰処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1に示される音楽再生機器の省電力モードからの復帰処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1に示される音楽再生機器が探索したBluetooth機器との接続する場合の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 … ポータブルオーディオプレーヤ
12 … Bluetoothワイヤレスヘッドフォン
20 … Bluetooth−オーディオ変換アダプタ
30 … Bluetoothモジュール
32 … MPU
40 … DSP
48 … タイマー
50 … 入力レベル検出回路
56 … アナログ音声入力端子
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声信号をワイヤレスヘッドフォン機器等に無線通信する音声再生機器に関し、特に当該機器の省電力を行うための消費電力制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子情報通信機器間を通信接続する場合、有線方式で行うのが一般的であるが、最近では、これに変えて無線方式を適用することでユーザビリティを高める試みがなされている。
【0003】
また、BluetoothやHomeRF等のパーソナルエリアの無線技術の出現により、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の電子情報通信機器に対して、これら無線インターフェースの採用が検討され、実用化され始めている。さらに、今後、色々な分野への適用が期待されており、音楽再生装置等のAV機器への応用にも大きな期待がもたれている。
【0004】
このAV機器への応用の一つとして考えられているのが、ワイヤレスヘッドフォンへのAVデータ伝送である。この場合、ワイヤレスヘッドフォンをオーディオプレイヤと接続することにより、従来の接続ケーブルが不要となり、より快適なオーディオ再生環境が期待されている。従来から、ワイヤレスヘッドフォンの分野では、赤外線、高周波無線などを用いたものが実用化されている。しかしながら、このような従来型のワイヤレスヘッドフォンでは、指向性の問題や遮蔽物があるために、必ずしも使い勝手がよくないという問題がある。
【0005】
そこで、近年、Bluetooth技術を用いたワイヤレスヘッドフォンの開発が進められている(特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−112383号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
赤外線等を用いてワイヤレスヘッドフォンに音声等のデータを送信する音声再生装置の場合には、音声信号の入力がない場合には、送信装置の電源を自動的にオフにし、音声信号の入力があった場合に、電源をオンにすることで省電力を図る方法が用いられている。
【0008】
しかしながら、Bluetoothのようなコネクション型の無線通信方式の場合には、論理的なコネクションを保った状態で各種データを送受信することにより、多くの機器への適用を図っているため、論理的なコネクションを維持するためにオーディオデータ等を伝送していない期間でも送受信動作を実行していなければならず、常に大きな電力が消費されている状態となっている。このような状況では、装置のバッテリ残量の低下が著しくなるという問題がある。
そこで、Bluetoothのようなコネクション型の無線通信方式を携帯型の装置等への適用を考えた場合、長時間駆動を可能とするためにも、省電力制御の問題を解決しなければならない。
【0009】
本発明においは、上記問題を解決するために、使い勝手の良好さを維持しつつ消費電力の低減を実現することができるBluetooth方式のようなコネクション型無線通信方式を用いた音声再生機器及び消費電力制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の音声再生機器では、音声信号を入力する音声入力手段と、この音声入力手段で入力された音声信号を無線通信が可能な無線通信信号に変換する変換手段と、この変換手段で変換された無線通信信号を通信リンクを確立した外部機器へ送信する無線通信手段と、音声入力手段で入力される音声信号のレベルを検出する検出手段と、この検出手段により、第1の所定期間、音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、無線通信手段の通信リンクを確立した状態で無線通信手段を消費電力を低減させる省電力モードに設定する第1の設定手段と、この第1の設定手段にて無線通信手段を省電力モードに設定した後、検出手段にて、さらに第2の所定期間、音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、無線通信手段の通信リンクを切断し、無線通信手段を動作停止状態にする第2の設定手段とを具備することを特徴とするものである。
さらに、本発明の音声再生機器の消費電力制御方法においては、音声入力手段から入力される音声信号を無線通信が可能な無線通信信号に変換し、この変換された無線通信信号を通信リンクを確立した外部機器へ無線通信手段にて送信するもので、音声入力手段で入力される音声信号のレベルを検出し、この検出の結果、第1の所定期間、音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、無線通信手段の通信リンクを確立した状態で無線通信手段を消費電力を低減させる省電力モードに設定し、記無線通信手段を省電力モードに設定した後、さらに第2の所定期間、音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、無線通信手段の通信リンクを切断して無線通信手段を動作停止状態にすることを特徴とするものである。
【0011】
上記構成により、音声信号の一定レベル以下の状態(無音状態)では、自動的に無線通信手段を省電力モードに移行し、更には無線通信手段の動作停止状態とすることで、消費電力の低減を図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施形態に係わる音楽再生装置とワイヤレスヘッドフォンとを用いたシステム構成を示すものである。
【0014】
図1において、ポータブルオーディオプレーヤ10は、音楽データの記憶媒体(MD、メモリカード、ハードディスクなど)に記憶された音楽データを再生し、ヘッドフォン端子からアナログ音声信号として出力するものである。一般的な使用方法としては、このヘッドフォン端子に有線方式の通常のヘッドフォンを接続して、音楽を聴くことができるものであるが、本発明の一実施形態では、音声信号をBluetoothワイヤレスヘッドフォン12に無線送信することで音楽を聴くことが可能である。
【0015】
Bluetoothワイヤレスヘッドフォン12は、Bluetooth方式の無線通信手段をもったものであり、Bluetooth規格で決められた方式にそって無線通信を行うものである。Bluetooth規格ではHiFiオーディオデータを無線で送受信するためのAVプロファイル規格が定められており、このAVプロファイルに準拠して、Bluetoothによって無線通信された音楽データを受信し、再生することができるものである。
【0016】
このワイヤレスヘッドフォン12には、音声データ等を送受信するアンテナ14と操作部16とが設けられている。操作部16は、電源(オン/オフ)ボタン、再生処理用ボタン等、各種の操作に必要な操作ボタンが設けられている。
【0017】
また、本システムには、ポータブルプレーヤ10のヘッドフォン端子18に接続可能なBluetooth−オーディオ変換アダプタ20が設けられている。この変換アダプタ20には、ヘッドフォン端子18に接続可能なアナログ音声信号の入力端子を備え、この入力端子から入力された信号をADコンバータでPCM信号に変換する。さらに、このPCM信号をAVプロファイル規格で決められた圧縮方式(SBC=Sub Band Coding等)にて圧縮して、AVプロファイルに準拠した通信方式、通信プロトコルでワイヤレスヘッドフォン12に音声データを送信するものである。
【0018】
また、このBluetooth−オーディオ変換アダプタ20には、Bluetooth通信を行うためのアンテナ22、各種の情報を利用者に伝えるためのLCD24及び使用者が各種動作を制御する操作ボタン(電源ボタン、音声データ送信等)26とが設けられている。
【0019】
本発明の一実施形態では、ポータブルオーディオプレイヤ10とBluetooth−オーディオ変換アダプタ20とで、本発明の一実施形態である音声データを無線通信する音声再生機器を構成する。
【0020】
次に、図2を用いて、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20のハードウェア構成を説明する。
【0021】
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20には、アンテナ22、Bluetoothモジュール30、MPU(Micro Processing Unit)32、ROM34、RAM36及びEEPROM38が設けられている。
【0022】
アンテナ22は、Bluetooth通信を行うための2.4GHz帯のものである。Bluetoothモジュール30は、Bluetooth通信を行うためのものであり、Bluetooth通信を行うためのRF回路、Baseband制御回路を内蔵しており、MPU32からの指示に基づいて、各種のBluetoothモードに移行するものである。MPU32は、ROM34に格納されたプログラムコードに従って動作し、装置全体を制御するものである。
【0023】
このアダプタ20には、メモリとしてROM34、RAM36及びEEPROM38を備えているが、ROM34は、MPU32を動作させるためのプログラムが格納された読出し専用メモリである。RAM36は、MPU32によって各種のワークメモリとして使用される書き込み/読出し可能なメモリとして機能し、また、EEPROM38は、MPU32からの制御で接続先のアドレス情報などを記憶するための書き換え可能な不揮発性メモリとして機能するものである。
【0024】
さらに、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20には、MPU32からの指示に基づき音声データの圧縮、符号化処理を行うDSP(Digital Signal Processer)40、使用者が操作ボタン26を操作した際にその操作情報をMPU32に伝達するボタン制御回路42、MPU32の制御に基づき装置の動作状態等の各種情報をLCD24に表示するためのLCD制御回路44、点灯状況に基づき装置の状態を使用者に伝えるLED46及び各種の動作時間等を計測するためのタイマー48とが設けられている。
【0025】
さらに、アダプタ20には、入力レベル検出回路50、ADコンバータ52、入力レベル調整回路54、アナログ音声入力端子56とが設けられている。
【0026】
入力レベル検出回路50は、アナログ音声データが入力されるアナログ音声入力端子56からの入力信号レベルが一定値以上になっているか否かを検出し、この検出結果をMPU32に伝達するものである。ADコンバータ52は、アナログ音声入力端子56から入力されたアナログ音声データをデジタルデータに変換し、このデジタルデータをDSP40に入力するものである。また、入力レベル調整回路54は、MPU32からの制御に基づき、ADコンバータ52の入力レベルを調整するために設けられている。
【0027】
さらに、このBluetooth−オーディオ変換アダプタ20には、アダプタ20を駆動するための電源を制御するための電源制御回路58が設けられており、MPU32からの制御または入力レベル検出回路50からの信号に基づいてに変換アダプタ20に供給される電源を制御する。さらに、この変換アダプタ20には、充電可能な二次電池60と、この二次電池60を充電するためACアダプタ62とが設けられている。
【0028】
このように構成されたBluetooth-オーディオ変換アダプタ20の具体的な動作方法に関して説明する。
【0029】
まず、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20とBluetoothワイヤレスヘッドセット12との接続並びに変換アダプタ20からヘッドフォン12に音声データを送信する方法に関して、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
(1)Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20とBluetoothワイヤレスヘッドフォン12との接続
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20とBluetoothワイヤレスヘッドフォン12とは予めペアリングされている。
【0030】
すなわち、変換アダプタ20は、EEPROM38に接続相手であるワイヤレスヘッドフォン12のBDアドレスと接続時の認証コード(リンクキー)とを記憶している。同様に、Bluetoothワイヤレスヘッドフォン12側でも接続相手であるBluetooth−オーディオ変換アダプタ20のBDアドレスと認証コード(リンクキー)とが保存されており、これにより、変換アダプタ20とヘッドフォン12とがペアリンクされる。
【0031】
このような状態で、ユーザにより変換アダプタ20の操作ボタンが押され動作開始が指示されると、Bluetoothモジュール30を動作許可状態とする(STEP10)。
【0032】
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、Bluetoothモジュール30によって、接続可能なBluetoothデバイスを探索(Inquiry)し、EEPROM38に登録されているBDアドレスをもつBluetoothデバイスが見つかると、そのデバイスとのBluetooth接続を行う(STEP12)。
(2)音声データの送信
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、アナログ音声入力端子56から入力されたアナログ音声を入力レベル調整回路54にて適切なアナログ信号レベルにレベル調整した後、ADコンバータ52でPCM信号に変換する(STEP14)。
【0033】
PCM信号に変換された音声データは、DSP40によってSBC方式でエンコードされる(STEP16)。
【0034】
エンコードされたSBCデータは、AVプロファイルとして、Bluetoothモジュール30、アンテナ22を介してBluetoothワイヤレスヘッドフォン12に無線送信される(STEP18)。
【0035】
次に、本発明の一実施形態であるBluetooth−オーディオ変換アダプタ20にて実行される省電力モードの動作方法に関して、図4乃至図5のフローチャートを用いて説明する。
【0036】
まず、図4のフローチャートを参照して、省電力モード1及び省電力モード2への移行処理並びに省電力モード1からの復帰処理に関して説明する。
【0037】
ここで、省電力モード1は、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20のBluetoothモジュール30をSniffモードまたはParkモード(Bluetoothの通信リンクは維持した状態)に設定し、省電力状態に移行する処理である。ここで、Sniffモードとは、接続を維持して省電力モードに設定できるBluetoothデバイス(スレーブ)の数が7個まで可能な処理モードであり、Parkモードとは、8個以上のBluetooth機器と接続(同期)を維持したままで省電力モードに設定可能な処理モードである。本発明の一実施形態では、省電力モードとしてSniffモードに移行する場合を例として説明する。
また、省電力モード2は、Bluetoothリンクを切断し、Buetoothモジュール30の動作を完全に停止する処理である。
(3)省電力モード1への移行
Bluetooth規格では、実際のデータ通信を行わない場合に、一定の時間間隔でBluetoothリンク維持のための信号のみを送受信することでBluetoothモジュール30の消費電力を低減する省電力モード(SniffモードまたはParkモード)が規定されている。
【0038】
具体的には、MPU32がBluetoothモジュール30に対して、Sniffモードへの移行を指示すると、この指示を受けて、Bluetoothモジュール30では、接続相手とAir通信によって必要なネゴシエーションを行い、このネゴシエーションが完了したらBluetoothモジュール30はSniffモードへと移行する。
【0039】
Sniffモードでは、一定間隔(例えば10秒)毎に、一定時間(例えば0.5秒)のみActiveとなってAir通信を行い、Bluetooth接続の維持に必要な情報(タイミング、同期を保つための情報等)を送受する。また、Bluetoothモジュール30は、Actionでない期間は動作停止状態となり、消費電力を低減する。この場合、リンク状態を維持しているため、省電力モードから通常データ通信モードに速やかに復帰することが可能である。
【0040】
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、ワイヤレスヘッドフォン12とBluetooth接続がなされた際(STEP20)に、タイマー48を動作され動作時間をカウントし(STEP22)、音声信号をDSP40でエンコードし、AVプロファィルをヘッドフォン12に送信する(STEP24)。
【0041】
この際、変換アダプタ20では、入力レベル検出回路50にて音声アナログ入力端子56から入力されるアナログ信号の信号レベルが一定値以上であるか否かを監視している(STEP26)。
【0042】
この入力レベル検出回路50にて、アナログ信号の信号レベルが一定レベル以上(アナログ信号が無音状態でないこと)であることを検出している際には、タイマー48は常に「0」に初期化され(STEP14)、AV信号の送信(STEP24)並びに入力レベル検出回路50でのアナログ信号レベルの検出(STEP26)が続けられる。
【0043】
この入力レベル検出回路50にて、アナログ信号の信号レベルが一定レベル以下になったことを検出した際(すなわち、アナログ信号が無音状態と判断された場合)には、タイマー48の初期化は行われずカウントアップされ、タイマー48の値が予められた時間カウント値T1(約5−10秒)に達するまで続けられる(STEP28)。
【0044】
次に、タイマー48が時間カウント値T1までカウントすると(すなわち、無音状態と判断される状態が時間カウントT1の間継続したと判断された場合)、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、Bluetoothモジュール30をSniffモードに設定し省電力状態に移行する(STEP28)。さらに、この状態において、MPU32のクロックを下げ、またDSP40の動作を停止させ、MPU32及びDSP40を省電力状態に移行させる(STEP32)。
【0045】
このように本発明の一実施形態の音声再生機器では、無音状態がある一定時間(約3−5秒)継続した場合、自動的に省電力状態に移行することにより、消費電力の低減を図ることができる。
(4)省電力モード2への移行
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20が省電力モード1に移行した後、さらに時間カウントT2(約2−5分)の間、無音状態であると判断される状態が継続した場合(STEP34−STEP38)、変換アダプタ20は、省電力モード1よりもさらに電力消費が小さい(但し、省電力モード1の状態より通常状態への復帰には時間がかかる)省電力モード2へと移行する。
【0046】
省電力モード2への移行すると、Bluetoothリンクは切断され(STEP40)、Buetoothモジュール30の動作は完全に停止される(STEP42)。さらに、MPU32の動作も完全に停止される(STEP44)。この状態では、入力レベル検出回路50、タイマー48等の一部の回路は動作可能となっているが、消費電力は殆ど零の状態となっている。
【0047】
すなわち、本発明の一実施形態の音声再生機器では、無音状態がさらに一定時間(約2−5分)以上継続した場合には、省電力モード1より更に消費電力の低減を図ることができる省電力モード2への自動的に移行することにより、省電力の効果をさらに高めることが可能となる。
(5)省電力モード1からの復帰
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20が省電力モード1(Park状態)にあるときに、入力レベル検出回路50にてアナログ音声入力端子56から無音状態でないアナログ音声が入力されたことが検知されると、変換アダプタ20では、MPU32とDSP40が動作状態になり(STEP46)、Bluetoothモジュール30のPark状態が解除されてデータ通信可能状態になる(STEP48)。
【0048】
この際、音声信号の検出から音声データの送信開始までには若干の遅延があるため、省電力モード1から復帰した際には、音声信号を検出した直後の音声信号は送信されない状態となる。そのため、Bluetoothワイヤレスヘッドフォン12での音声再生では、音声信号の最初の短時間の部分が再生されず、途中から開始されることになる。
【0049】
そこで、音声再生が突然開始されることによる不快感を軽減するため、変換アダプタ20では、送信再開時には、DSP40で音声信号をエンコードする際、まず、音量レベルを最低レベルに設定し(STEP50)、この状態で、Bluetoothモジュール30にてAVプロファイルによる音声データの送信を再開する(STEP52)。次に、DSP40でのエンコード時の音量レベルを通常音量レベルまで徐々に大きくし、AVプロファィルをワイヤレスヘッドフォン12に送信する制御を行っている(STEP54)。
【0050】
以上のような制御を行うことにより、本発明の一実施形態の音声再生機器では、省電力モード状態となっている状態であっても、音声入力が再開された場合、自動的に音声データの送信を再開することができ、ユーザの使い勝手を大幅に向上させることができる。
【0051】
さらに、音声データの送信再開時には、送信する音声音声データの音量レベルを小音量状態に設定し、通常レベルになるまで徐々に大きくする処理を行うことで、先頭部の音声再生ができず、途中から音声再生が始まることにより生じるユーザの不快感を軽減することができるものである。
【0052】
次に、図5のフローチャートを参照して、省電力モード2からの復帰処理に関して説明する。
(6)省電力モード2からの復帰
Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20が省電力モード2にあるときに、入力レベル検出回路50にて無音状態でないアナログ音声が入力されたことが検知されると(STEP60)、変換アダプタ20では、MPU32の起動を再開(Wakeup)し(STEP62)、Bluetoothモジュール30の動作許可を行う(STEP64)。
【0053】
次に、BTモジュール30によって、接続可能なBluetoothデバイスを探索(Inquiry)し(STEP66)、EEPROM38に登録されているBDアドレスをもつBluetoothデバイスが探索されると(STEP68)、そのデバイスとのBluetooth接続を行う(STEP70)。
【0054】
この場合、Bluetoothデバイスとの接続が完了すると、図4に示すプローチャートで示す省電力モード1からの復帰時と同様に、Bluetoothワイヤレスヘッドフォン12のユーザに与える不快感を解消するために、DSP40で音声信号をエンコードする際、まず、音量レベルを最低レベルに設定し(STEP50)、この状態で、Bluetoothモジュール30にてAVプロファイルによる音声データの送信を再開し(STEP52)、次に、DSP40でのエンコード時の音量レベルを通常音量レベルまで徐々に大きくして、AVプロファィルをワイヤレスヘッドフォン12に送信する処理を実行する(STEP54)。
【0055】
また、Inquiry時に接続可能なBluetoothデバイスが発見できなかった場合には、変換アダプタ20では、Bluetoothモジュール30の動作を停止し(STEP72)、更に、MPU32のクロックも停止することで(STEP74)、再度省電力モード2に移行する。
【0056】
この状態で、タイマー48にて一定カウント時間T3(約2−5分)が経過した後に、入力レベル検出回路50にて音声入力の有無を検出し、音声入力がある(無音状態ではない)ことが検出された場合には、再び上記と同様に省電力モード2からの復帰処理を実行し、Bluetooth機器との接続を試みる(STEP76、STEP60、62、64、66)。
【0057】
このBluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、動作停止状態にあるときに、一定レベル以上の音声入力信号を検出したら、▲1▼Bluetoothモジュール30、MPU32を動作許可状態とし、▲2▼無線接続すべき機器の探索を行い、▲3▼接続可能な機器が見つかった場合にその機器と無線通信リンクを確立して音声データの送信を開始する。
【0058】
これらの処理により、省電力モード2に移行している状態であっても、音声入力が再開された場合には、その再開を検知し、使用者の操作がなくても自動的にBluetooth接続と音声データの送信を再開することが可能である。
【0059】
また、このBluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、音声入力が再開された場合でも、無線接続すべき機器が見つからなかった場合には、Bluetooth30、MPU32の動作を停止にし、所定時間経過した後に、再び一定レベル以上の音声入力があった場合に、無線接続すべき相手を探索する処理を実行することで省電力効果を高めている。
【0060】
次に、本発明の第2の実施の形態に係わる接続処理方法に関して、図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0061】
上述した実施の形態では、予め接続相手が設定されている(既にペアリングされている)機器との接続を行なう例について説明したが、ペアリングされた機器でなく、Bluetooth機器として探索された機器との接続を行う場合も考えられ、その場合の接続処理方法を説明する。
【0062】
この場合には、まず、初期接続または切断後の再接続を行う際に、まずペアリングされている機器は見つかるかどうかを探索する(STEP100)。その結果、予めペアリングされている機器が探索できた場合には、探索された機器とのBluetooth接続処理を実行し(STEP102、104)、接続処理が完了する。
【0063】
探索の結果、ペアリングされている機器が見つからなかった場合には、同じBluetoothプロファイル(AVプロファイル)を持つ全てのBluetooth機器を探索する(STEP102、106)。
【0064】
この探索の結果でも、Bluetooth機器の出来なかった場合には、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20では、省電力モードに移行する(STEP108、110、112)。具体的には、省電力モード2への移行時と同様に、Bluetoothモジュール30の動作を停止し(STEP110)、更に、MPU32のクロックを停止させる(STEP112)。 この状態で、タイマー48にて一定カウント時間T3(約2−5分)が経過した後に(STEP114)、入力レベル検出回路50にて音声入力の有無を検出し、この音声入力の検出状況に基づいて、Bluetooth接続の再試行を実行する。
【0065】
探索の結果、Bluetooth機器が見つかった場合には、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20は、見つけた順番にそれらの機器との接続要求を行い(STEP116)、接続要求した相手方のBluetooth機器から接続許可の信号を受けた場合、接続許可された機器との接続を実行し、接続処理が完了する(STEP118、120)。
【0066】
探索されたBluetooth機器に対して順番に接続要求した結果、全てのBluetooth機器から接続許可がされなかった場合には、装置を低消費電流モードに設定し、Bluetoothモジュール30の動作を停止し(STEP110)、更に、MPU112のクロックを停止して(STEP112)、一定期間経過後、再度、Bluetooth機器との再接続を試行する。
【0067】
この実施の形態では、ペアリングされていないBluetooth機器との接続処理を試行する場合、接続可能なBluetooth機器を探索した結果、Bluetooth機器との接続ができなかった場合、省電力モードへの移行を可能とし、消費電力の低減を図ることができる。さらに、この実施の形態では、所定時間経過後に、接続可能なBluetooth機器の探索、接続処理の再試行を行うことで、ユーザに取って使い勝手の良い機器を提供できる。
【0068】
以上説明した通り、本発明の実施の形態においては、Bluetooth方式を用いて音声信号を送信する音声再生機器において、所定期間、音声信号の入力がない場合、または、接続相手となるBluetooth機器が探索できない場合に、自動的に省電力モードに移行することで、消費電力の低減を実現し、省電力を可能とする。
【0069】
さらに、省電力モードに移行している際でも、本発明の一実施形態である音声再生機器では、音声信号の入力を検出した場合には、自動的に省電力モードからの復帰処理を行う。また、接続相手となるBluetooth機器が見つからなかった場合でも、所定時間経過後に、自動的に接続相手となるBluetooth機器の探索処理を再試行することにより、ユーザの使い勝手を損なうことなく省電力を可能とする機器を提供するものである。
【0070】
上述した実施の形態では、予め接続相手が設定されている(既にペアリングされている)機器との接続を行なう例について説明したが、ペアリングされた機器でなく、Bluetooth機器として検索された機器との接続を行う場合も考えられ、その場合の接続処理方法を説明する。
【0071】
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲で種々変形して実施することが可能である。
【0072】
例えば上記実施の形態では、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20はアナログ音声入力端子56を具備する構成の例で示したが、デジタル音声信号の入力が可能にするため、デジタル音声入力インターフェース回路を備えた構成であっても良い。
【0073】
また、上記実施の形態では、Bluetooth−オーディオ変換アダプタ20はポータブルオーディオプレーヤ10とは完全に独立した外部アダプタの構成の例で示したが、変換アダプタ20をオーディオプレイヤ10と内部に設けて一体化し、プレイヤ内部で接続した装置への応用も可能である。
【0074】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明においては、Bluetooth方式を用いた音声再生機器において、使い勝手の良好さを維持しつつ消費電力の低減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる音楽再生機器とワイヤレスヘッドフォンとを用いたシステム構成を示す図である。
【図2】図1に示されるBluetooth−オーディオ変換アダプタの一構成例を示す図である。
【図3】図1に示される音楽再生機器とワイヤレスヘッドフォンとの音声データの送信方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図1に示される音声再生機器の省電力モードへの移行処理並びに省電力モードからの復帰処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図5】図1に示される音楽再生機器の省電力モードからの復帰処理の処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】図1に示される音楽再生機器が探索したBluetooth機器との接続する場合の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 … ポータブルオーディオプレーヤ
12 … Bluetoothワイヤレスヘッドフォン
20 … Bluetooth−オーディオ変換アダプタ
30 … Bluetoothモジュール
32 … MPU
40 … DSP
48 … タイマー
50 … 入力レベル検出回路
56 … アナログ音声入力端子
Claims (13)
- 音声信号を入力する音声入力手段と、
この音声入力手段で入力された音声信号を無線通信が可能な無線通信信号に変換する変換手段と、
この変換手段で変換された無線通信信号を通信リンクを確立した外部機器へ送信する無線通信手段と、
前記音声入力手段で入力される音声信号のレベルを検出する検出手段と、
この検出手段により、第1の所定期間、前記音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、前記無線通信手段の通信リンクを確立した状態で前記無線通信手段を消費電力を低減させる省電力モードに設定する第1の設定手段と、
この第1の設定手段にて前記無線通信手段を省電力モードに設定した後、前記検出手段にて、さらに第2の所定期間、前記音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、前記無線通信手段の通信リンクを切断し、前記無線通信手段を動作停止状態にする第2の設定手段と
を具備することを特徴とする音声再生機器。 - 前記第1の設定手段で前記無線通信手段が省電力モードに設定されている状態で、前記検出手段にて所定レベル以上の音声信号を検出したとき、前記無線通信手段の省電力モードの設定を解除し音声信号の送信を再開する手段をさらに具備していることを特徴とする請求項1記載の音声再生機器。
- 前記第2の設定手段にて前記無線通信手段が動作停止状態に設定されているとき、前記検出手段にて所定レベル以上の音声信号を検出したとき、前記無線通信手段の動作を許可し、通信リンクを確立する外部機器を探索して音声信号の送信を再開する手段をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の音声再生機器。
- 音声信号を入力する音声入力手段と、
この音声入力手段で入力された音声信号を無線通信が可能な無線通信信号に変換する変換手段と、
前記変換手段で変換された無線通信信号を通信リンクを確立した外部機器へ送信する無線通信手段と、
前記音声入力手段で入力される音声信号のレベルを検出する検出手段と、
この検出手段により、所定期間、前記音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、前記無線通信手段の通信リンクを確立した状態で前記無線通信手段を消費電力を低減させる省電力モードに設定する設定手段と、
を具備したことを特徴とする音声再生機器。 - 前記設定手段で前記無線通信手段が省電力モードに設定されている状態で、前記検出手段にて所定レベル以上の音声信号を検出したとき、前記無線通信手段の省電力モードの設定を解除し音声信号の送信を再開する手段をさらに具備していることを特徴とする請求項4記載の音声再生機器。
- 前記無線通信手段からの音声信号の送信を再開する際に、前記無線通信手段から無線送信される音声信号の音量レベルを徐々に大きくするように設定する音量調整手段をさらに具備したことを特徴とする請求項2または請求項5記載の音声再生機器。
- 音楽データを再生するオーディオプレイヤから音楽データに対応した音声信号を入力する音声入力端子と
前記無線通信手段からの音声信号をワイヤレス機器に無線通信するためのアンテナとをさらに具備したことを特徴とする請求項1または請求項4記載の音声再生機器。 - 音声入力手段から入力される音声信号を無線通信が可能な無線通信信号に変換し、
この変換された無線通信信号を通信リンクを確立した外部機器へ無線通信手段にて送信する音声再生機器の消費電力制御方法にて、
前記音声入力手段で入力される音声信号のレベルを検出し、
この検出の結果、第1の所定期間、前記音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、前記無線通信手段の通信リンクを確立した状態で前記無線通信手段を消費電力を低減させる省電力モードに設定し、
前記無線通信手段を省電力モードに設定した後、さらに第2の所定期間、前記音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、前記無線通信手段の通信リンクを切断して前記無線通信手段を動作停止状態にすることを特徴とする音声再生機器の消費電力制御方法。 - 音声入力手段から入力される音声信号を無線通信が可能な無線通信信号に変換し、
この変換された無線通信信号を通信リンクを確立した外部機器へ無線通信手段にて送信する音声再生機器の消費電力制御方法にて、
前記音声入力手段で入力される音声信号のレベルを検出し、
この検出の結果、所定期間、前記音声入力手段から音声信号の入力レベルが所定レベル以下であることを検出したとき、前記無線通信手段の通信リンクを確立した状態で前記無線通信手段を消費電力を低減させる省電力モードに設定することを特徴とする音声再生機器の消費電力制御方法。 - 前記無線通信手段が省電力モードに設定されている状態で、所定レベル以上の音声信号を検出したとき、前記無線通信手段の省電力モードの設定を解除して音声信号の送信を再開することを特徴とする請求項8または請求項9記載の音声再生機器の消費電力制御方法。
- 前記無線通信手段が動作停止状態に設定されているとき、前記検出手段にて所定レベル以上の音声信号を検出したとき、前記無線通信手段の動作を許可し、通信リンクを確立する外部機器を探索して音声信号の送信を再開することを特徴とする請求項8記載の音声再生機器の消費電力制御方法。
- 前記無線通信手段の音声信号の送信を再開した際、前記無線通信手段から無線送信される音声信号の音量レベルを徐々に大きくするように設定することを特徴とする請求項10または請求項11記載の音声再生機器の消費電力制御方法。
- 音声入力手段から入力される音声信号を無線通信が可能な無線通信信号に変換し、
この変換された無線通信信号を通信リンクを確立した外部機器へ無線通信手段にて送信する音声再生機器の消費電力制御方法にて、
通信リンクを確立する外部機器を探索し、
探索の結果、通信リンクを確立する外部機器が探索できなかった場合、前記無線通信手段を動作停止状態にし、
前記無線通信手段が動作停止のときに所定時間経過後、前記音声入力手段からの音声信号の入力が検出された場合、再度、通信リンクを確立する外部機器を探索することを特徴とする音声再生機器の消費電力制御方法。
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