JP2004204385A

JP2004204385A - Waterproof liner

Info

Publication number: JP2004204385A
Application number: JP2002374465A
Authority: JP
Inventors: Masami Harada; 正美原田; Hideaki Takada; 英明高田; Hidetaka Hara; 英高原
Original assignee: Daio Paper Corp
Current assignee: Daio Paper Corp
Priority date: 2002-12-25
Filing date: 2002-12-25
Publication date: 2004-07-22
Anticipated expiration: 2022-12-25
Also published as: JP4009529B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a waterproof liner made by imparting waterproofness to a lining paper as a constituent of a corrugated board, particularly specifically, substantially 100% recyclable easily and in a short time and high in productivity as well. <P>SOLUTION: The waterproof liner has an at least three-layer structure consisting of an obverse layer, a reverse layer and an intermediate layer, wherein only the intermediate layer is compounded with 0.5-25 pts. wt. of a wet paper strengthening agent based on 100 pts. wt. of pulp, and the obverse layer and the reverse layer are each coated with a coating agent comprising a polyvinyl alcohol and a water repellent. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、段ボールを構成するライナー紙に耐水性を付与してなる耐水ライナーに係り、特に、詳細には、簡易且つ短時間でほぼ１００％再生可能であり、また、生産性にも優れた耐水ライナーに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
一般に段ボールは、表面及び裏面を構成するライナー紙と、両ライナー紙間に位置する通常波状形状の中芯紙とからなる。
このように構成された段ボールは、種々用途に用いられているが、水濡れに弱いという問題があったため、従来よりライナー紙に耐水性を付与した耐水性ライナーについての提案が種々なされている。
例えば、特許文献１には、湿潤紙力剤を配合してなり、ライナー紙として用いることができる高湿潤強度を有する紙または板紙の製造方法が提案されている。また、特許文献２には、撥水剤を配合してなり、ライナー紙として用いることができる板紙の製造方法並びにその方法によって得られる板紙が提案されている。
【０００３】
ところで、段ボールについては、回収ルートが確立されており、再利用されている。
しかし、上述の従来提案されている耐水ライナーは、確かに耐水性は向上するものの、ライナー紙全体に多量の薬剤が浸透していたため、再利用をはかるためには専用の設備が必要であり、しかも再利用に際しての再パルプ化に長時間を要するという問題があった。このため、従来の耐水ライナーでは、現実的には再利用が不可能であった。
【０００４】
そこで、現実的に再利用が可能な耐水ライナーを得るべく、種々提案がなされている。
例えば、特許文献３には、無機系硬化剤を含浸させてなるライナー紙が提案されている。また、特許文献４には、ライナーの表面に耐水層を施工してなるライナー紙が提案されている。
【０００５】
【特許文献１】
特開平１０−２５６９３号公報
【特許文献２】
特開平７−２６４９５号公報
【特許文献３】
特開平５−２７８１５３号公報、請求項１、段落番号〔０００４〕
【特許文献４】
特開２００１−１２１６３２号公報、請求項１、段落番号〔０００６〕〜〔０００８〕
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の提案の耐水ライナーにおいても、耐水性を醸し出すため、未だ内添薬品を多量に使用しなければならなかったため、段ボール再生用のマシンの用具汚れが発生し、耐水ライナー抄造後に毎回洗浄のためにマシンを止めなければならず、操業性が悪いという問題があった。
従って、本発明の目的は、１００％再生可能な上に、抄造機の汚れが少なく洗浄のためのマシン停止が必要なくなり、操業性・生産性にも優れた耐水ライナーを提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解消すべく検討した結果、紙の表面にポリビニルアルコールと撥水剤とを混合してなる塗工剤を塗工すれば、ライナー紙全体に対して用いる湿潤紙力剤や撥水剤の使用量を低減させることができることを知見した。そして、更に検討した結果、ライナー紙自体を多層構造とし、その中間層にのみ湿潤紙力剤を含有させることで前記目的を達成しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００８】
すなわち、請求項１記載の発明は、少なくとも表層、裏層及び両層間に位置する中間層の３層構造を有し、前記中間層に水溶性合成高分子系からなる湿潤紙力剤がパルプ１００重量部に対して固形分で０．５〜２５重量部配合されており、前記表層及び前記裏層には、鹸化度が９３以上のポリビニルアルコールと撥水剤とが配合されてなる塗工剤が塗工されている耐水ライナーである。
【０００９】
請求項２記載の発明は、前記ポリビニルアルコールと前記撥水剤との配合割合が、ポリビニルアルコール１重量部に対して、３〜１５重量部である耐水ライナーである。
【００１０】
請求項３記載の発明は、前記表層及び／又は前記裏層には、更に防湿剤が塗工されている耐水ライナーである。
【００１１】
請求項４記載の発明は、前記表層及び前記裏層と前記中間層とは、それぞれ接着剤を介して接着されている耐水ライナーである。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に従って詳細に説明する。
本発明の耐水ライナーは、少なくとも表層、裏層及び両層間に位置する中間層の３層構造を有し、前記中間層にのみ湿潤紙力剤が特定量配合されており、前記表層及び前記裏層には、ポリビニルアルコールと撥水剤とが配合されてなる塗工剤が塗工されていることを特徴とする。
【００１３】
まず、各層の構成材料について説明する。
表層は、紙と該紙の表面に塗工される塗工剤とからなる。塗工剤は表面に塗工されているので、塗工剤中の完全鹸ポリビニルアルコール及び撥水剤は、主として表層の塗工面表出面に存在するが、すべてが表出面に存在するのではなく、上記紙中に含浸された分は当然に紙の内部に存在する。また、塗工剤は、上記紙の一面のみに塗工しても、両面に塗工しても良い。
表層を構成する上記紙としては、通常段ボールのライナー紙に用いられるものは特に制限なく用いることができるが、本発明においては、下記するパルプ材料を用い、下記する諸性質を有する紙を好ましく用いることができる。
【００１４】
パルプ材料；古紙パルプ、ＬＢＫＰやＮＢＫＰなどの化学パルプ、ＧＰやＴＭＰなどの機械パルプ、ケナフやバガス等の非木材繊維、合成繊維。
本発明において使用することができる古紙パルプは、その種類が得に限定されない。例えば、新聞紙やチラシ等の古紙のほか、塗工紙、非塗工紙、カラー印刷された紙、白黒印刷された紙など種々の耐漂白性を有する紙を含む雑誌古紙などをも使用することができる。環境保護の面から、古紙配合割合が１００％のパルプを本発明においても耐水性を維持したまま好適に使用できる。
諸性質；
・坪量：好ましくは７０〜３５０ｇ／ｍ²、更に好ましくは１２０〜２２０ｇ／ｍ²
・厚さ：好ましくは８０〜４５０μｍ、更に好ましくは１４０〜３００μｍ
【００１５】
上記塗工剤は、ポリビニルアルコール（以下、「ＰＶＡ」という）と撥水剤とを含むものである。更に詳細には、好ましくはＰＶＡを溶媒に溶解してなるＰＶＡ溶液に上記撥水剤を添加溶解させてなるものである。
本発明で使用するＰＶＡは鹸化度が９３以上が好ましく、更に好ましくは９５．５以上が操業性の面で好適である。耐水強度を得ると共に、表面強度・耐摩耗強度を所望の程度とするためには、更に好ましくは完全鹸化のＰＶＡとする事がより好ましい。また、ＰＶＡの重合度は、４５０〜１６５０、より好ましくは４５０〜８５０であるのが、皮膜強度、吸湿性、架橋効果の向上の点で好ましい。
【００１６】
上記撥水剤としては、ワックス系、合成樹脂系、アクリル系、パラフィン系、フッソ系、シリコーン系などが挙げられ、使用に際しては単独もしくは２種以上混合して用いることができる。
特に好ましくは、再生時の水分散性が好適な、ワックス系である近代化学（株）製、商品名「リパックスＡ２４０」；パラフィン系であるサンデン化学（株）製商品名「サイビノールＰＣ−１０」が好ましく用いられる。
【００１７】
なお、上述した市販の撥水剤は、撥水剤としての有効成分を溶剤に溶解させるか又は水などに分散させてなるものであり、配合に際しては、有効成分の重量を基準とする。
【００１８】
上記ＰＶＡ及び撥水剤を主成分とする塗工剤の塗工量は、０．０５〜０．３ｇ／ｍ²となるように塗工するのが好ましい。
塗工剤の塗工量を０．０５ｇ／ｍ²以上とすることにより、耐水性、表面強度、耐摩耗強度が得られ、０．３ｇ／ｍ²以下とすることにより、撥水性のばらつきが押さえられるので好ましい。
【００１９】
ＰＶＡと撥水剤との配合割合は、ＰＶＡ１重量部に対して、３〜１５重量部とするのが好ましく、５〜８重量部とするのが更に好ましい。
このような配合割合とするために、ＰＶＡ溶液（ＰＶＡ濃度が通常１％〜３％）に対し、用いる撥水剤が有効成分濃度が５０％濃度の市販の撥水剤の場合には、該撥水剤を６重量部〜５０重量部添加する。
撥水剤の配合量を３重量部以上とすることにより、撥水性能が高くなり、長時間水をはじき、水が速い時間で浸透してしまうことがなく、また、１５重量部以下とすることにより、これを超えても撥水性能は変わらないので経済的に有効であるので、好ましい。
塗工剤の塗工による塗工層は、皮膜を形成しても、表層に含浸しても本発明の効果を好適に発現できる。
【００２０】
また、表層には、更に防湿剤を塗工することもでき、防湿剤を塗工することによりさらに長期間の耐水性を向上させることができる。防湿剤を用いる場合には、上記塗工剤に防湿剤を添加することもできるし、また、上記塗工剤とは別に防湿剤をそのまま又は防湿剤を溶剤に溶解してなる防湿用塗工剤を用意し、上記塗工剤の塗工後もしくは塗工前に該防湿用塗工剤を塗布しても良い。
塗工剤、防湿剤は、好適には乾燥工程と乾燥工程の間の工程で、塗工装置または塗布装置により、公知の塗工方法を慣用に用いて、設けることができる。
上記防湿剤としては、ガンツ化成製、商品名「ウルトラゾールＤ４００」；サカタインクス（株）製商品名「ブライトーンＦＣ１１５」、「ブライトーンＦＣ３０６２」等市販のものなどが挙げられ、使用に際しては単独もしくは２種以上混合して用いることができる。
【００２１】
また、上記防湿剤の塗工量は、透湿度が１０００ｇ／ｍ²・２４ｈ以下になるように塗工する事が好ましく、そのためには、乾燥時で６〜２５ｇ／ｍ²、好適には１０〜２０ｇ／ｍ²の塗工量で、透湿度が１０００ｇ／ｍ²・２４ｈ以下になるように調整するのが、好適に再生を行うために好ましい。
また、上記防湿剤の塗工量を６ｇ／ｍ²以上とすることにより、遮水性が向上し、所望の耐水強度が得られ、また、２５ｇ／ｍ²以下とすることにより、塗工層の厚さが厚くなりすぎず、折り曲げ等の際に塗工層に割れが発生することがなくなるので好ましい。
【００２２】
更に表層には、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で他の構成材料を添加混合しても良い。
例えば、野菜などの内容物鮮度維持のための透気度を調整するための塗工膜、印刷層、包装容器形成後の防滑剤、滑剤、耐油剤、撥油剤、紫外線吸収剤層、耐光・耐候性付与剤層等を、用途に応じて設けることができる。
裏層は、表層と同じであっても異なっていても良いが、生産性、コストなどの点から両者共に同じ構成材料で構成されているのが好ましい。
【００２３】
中間層は、湿潤紙力剤が配合されてなる層であり、具体的には、パルプに湿潤紙力剤を特定量配合してなる紙からなる層である。
パルプとしては、下記するものなどが挙げられ、使用に際しては単独又は２種以上混合して用いることができる。
古紙パルプ、ＬＢＫＰやＮＢＫＰなどの化学パルプ、ＧＰやＴＭＰなどの機械パルプ、ケナフやバガス等の非木材繊維、合成繊維。
本発明において中間層に使用することができる古紙パルプは、その種類が得に限定されない。例えば、新聞紙やチラシ等の古紙のほか、塗工紙、非塗工紙、カラー印刷された紙、白黒印刷された紙など種々の耐漂白性を有する紙を含む雑誌古紙なども使用することができる。
環境保護の面から、古紙配合割合が１００％のパルプを中間層においても耐水性を維持したまま好適に使用できる。表層、裏層、中間層とも古紙配合割合が１００％の古紙パルプを用いることが、回収率の高い段ボール用途への発明の実施において環境、資源保護の面から好適である。
【００２４】
上記湿潤紙力剤は、水溶性合成高分子系からなる湿潤紙力剤であり、使用に際しては単独又は２種以上混合して用いることができる。
本発明者らが鋭意研究した結果では、水溶性高分子系である荒川化学（株）製商品名「アラフィクス」：日本ＰＭＣ（株）製商品名「ＷＳ５４７」等が好適に使用できる。
上記湿潤紙力剤の上記の特定量は、固形分濃度で、パルプ１００重量部に対して、０．５〜２５重量部であり、好ましくは０．７５〜１．２重量部である。
０．５重量部未満であると、耐水強度が不足し、また、２５重量部を超えると、耐水強度は高くなるが、反面耐水強度が必要以上のものとなり、パルパー等の再生時の分散工程での溶解、分散が困難となる。
【００２５】
上記湿潤紙力剤は、抄紙時のスラリー中に配合するなどして中間層を構成する紙に配合される。
また、中間層は、本発明の所望の効果を阻害しない範囲で、多層の構成を設けても良く、各層毎に湿潤紙力剤を単独または鮮度保持剤などの機能性薬剤を配合しても良い。鮮度保持剤を設ける場合は、裏層の近傍に設けることが、本発明の効果に乗じて好ましい。
【００２６】
次に、本発明の耐水ライナーの構造について、その好ましい１実施形態を図面を参照することにより説明する。
ここで、図１は、本発明の耐水ライナーの好ましい１実施形態を示す断面図である。
本実施形態の耐水ライナー１は、図１に示すように、表層の表出面に上記塗工剤が塗工されてなる表層２及び裏層４、並びに表層２及び裏層４間に位置する中間層３からなる。
【００２７】
本実施形態においては、表層２と裏層４とはそれぞれ同じ構成材料で同じ構造に構成されている。
そして、表層２及び裏層４の厚さは任意に設定でき、それぞれ同じであっても異なっていても良いが、それぞれ４０〜２００μｍとするのが、操業の安定、耐水強度の維持の点で好ましい。なお、本実施形態においては、両方とも同じ厚さとなっている。
また、中間層３の厚さは任意に設定できるが、多層又は単層において２０〜１００μｍとするのが、表層と中間層又は裏層と中間層の接着性を維持すると共に耐水強度を得るために好ましい。
【００２８】
また、表層２及び裏層４の坪量においても、用途に応じて任意に設定でき、それぞれ同じであっても異なっていても良いが、それぞれ１４〜６０ｇ／ｍ²とするのが、包装容器への加工適性、強度確保の点で好ましい。なお、本実施形態においては、両方とも同じ坪量となっている。
また、中間層３の坪量においても用途に応じて任意に設定でき、１４〜６０ｇ／ｍ²とするのが、中間層における湿潤紙力剤の効果発現の点で好ましい。
【００２９】
また、本実施形態においては、表層２及び裏層４と中間層３とは、それぞれ接着剤を介して接着されている。
この際、用いることができる接着剤としては、通常、この種のライナー紙に用いられる天然系、ＰＶＡ系、水溶性高分子系の接着剤を特に制限なく用いることができるが、塗工時には接着性を示さず、乾燥工程で接着性を発現する水分散性接着剤を好ましく用いることができる。具体的に特に好ましくは、天然系接着剤であるコーンスターチが、コスト、塗工の操業性、再生時の離解、分散の容易性から好ましい。
また、上記接着剤の塗工量は、層間の剥離問題を生じない範囲で、表層、裏層、中間層の構成、用途に応じて任意に設定できるが、コストの面から０．５〜５ｇ／ｍ²とするのが好ましい。
粉体のコーンスターチ分散溶液は、中間層と表層又は裏層との接着面に塗工又は塗布しても塗工時には接着性を発現せず、乾燥工程の加熱による糊化により接着性を発現して、両者を接着させることができ、良好な層間の接着強度を得ることができるため、特に好ましい。接着剤による層間の接着は、多層からなる中間層の構成においても同様である。
【００３０】
次に、本実施形態の耐水ライナー紙の製造方法について説明する。
本実施形態のライナー紙は、以下のような５工程を経て製造される。
▲１▼表層、裏層、中間層の形成工程
古紙パルプ等の原料をワイヤーにて脱水し、表層、裏層、中間層の各紙層を形成する。
▲２▼中間層と表層又は裏層との間に接着剤を設ける工程
表層、裏層、中間層の各紙層を重ね合わせる前段階において、接着剤を層間に設ける。
▲３▼表層及び裏層の表出面に塗工剤層を形成する工程
【００３１】
まず、ＰＶＡ溶液に所定量の撥水剤を溶解させて、塗工剤を得る。得られた塗工液を、用意した紙の表面及び裏面に塗工する。
この際、採用することができる塗工方法は、バーコーター、ロッドコーター、カレンダー、フレキソ、グラビア等の印刷機を用いて、公知の手法に従って塗工することができる。ここで、裏面については、カレンダー塗工を行うのが、塗工液が紙中に含浸されやすくなるので好ましい。
また、必要に応じて、上記塗工剤の塗工と同様の手法を特に制限なく用いて防湿剤を塗工することができる。
そして、塗工終了後、乾燥させて表層及び裏層が得られる。
【００３２】
▲４▼中間層形成工程
パルプを水に分散させてスラリーを作成する。得られたスラリーに湿潤紙力剤及び必要に応じて他の薬剤を添加し、溶解・混合する。次いで、抄紙を行い中間層としての紙を得る。
▲５▼貼合工程
得られた表層、中間層及び裏層を上記接着剤を介して貼り合わせて、本実施形態の耐水ライナーを得る。
【００３３】
本実施の形態の耐水ライナーは、通常の段ボールに使用される中芯紙を組み合わせて、段ボールとして使用できる。すなわち、本発明の耐水ライナーは、２枚の耐水ライナーで波状形状の中芯紙を狭持して形成された３層構造の段ボールとして使用することができる。
【００３４】
なお、本発明の耐水ライナーは、上述の実施形態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
例えば、特に最近では包装容器の用途展開として注目されている鮮度維持、内容物の温度があまりあがらないように表出面を加工した耐光性付与容器などの機能付与包装容器のニーズと環境に優しい包装容器のニーズが高まっており、付加価値の有る本発明に係る再生容易な耐水性ライナーは前記ニーズに対応したものです。
【００３５】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら制限されるものではない。
〔実施例１〕
下記の原材料を用いて、下記の製造方法に従って、図１に示す構成の耐水ライナーを得た。
＜原材料＞
・表層、裏層及び中間層原料パルプ；古紙パルプ（ＤＩＰ）１００％
・湿潤紙力剤；商品名「アラフィクス２５５」（荒川化学製）
・ＰＶＡ；鹸化度９８、重合度４５０のもの
・撥水剤；商品名「パラテックスＮＳ６３０」（星光化学製）
・防湿剤；商品名「ウルトラゾールＤ４００」（ガンツ化成製）
・各層を接着する接着剤；コーンスターチ
【００３６】
＜製造方法＞
オントップワイヤー多筒ドライヤー抄紙機にて、表層、裏層及び中間層を構成する紙をそれぞれ作成し、更に中間層の両面に接着剤を塗工した後各層を貼り合わせて、米坪７０ｇ／ｍ²、厚さ９０μｍの耐水ライナーを製造した。
得られた耐水ライナーの抄造設計及び品質について下記の試験方法に従って品質試験を行った、その結果を表１に示す。
【００３７】
透湿度：ＪＡＰＡＮＴＡＰＰＩＮｏ．７の規格に沿い測定した。
再離解性評価（耐水ライナーが再生できることを規定するための離解試験方法）；
得られた耐水ライナーについて、標準離解機で、１分間分散を行い、得られたスラリーを用いて手抄きシートを作成した。得られた手抄きシートを、下記判断基準で評価した。
◎：未離解耐水ライナーは全く見られない。
○：未離解耐水ライナーは殆どみられない。
×：未離解耐水ライナーが散在する。
操業性：抄造時に、ドライヤーの汚れ、白水の汚れ、ウエットエンドの安定化を総合的に評価した。
◎：汚れが少なく、ウエットエンドの安定性が良く断紙などのトラブルが全く発生しなかった。
○：若干のドライヤー汚れが生じたが、断紙などのトラブルが全く発生しなかった。
×：頻繁にドライヤー汚れを除去しなければ、断紙が生じる恐れがあった。ウエットエンドが安定せず、操業が難しかった。
【００３８】
〔実施例２〜１０〕
パルプ配合割合、湿潤紙力剤の配合量、ＰＶＡの鹸化度・重合度、撥水剤の配合量等の各条件をそれぞれ表１に示すとおりとした以外は、実施例１と同様にして各耐水ライナーを得た。
得られた耐水ライナーについて、実施例１と同様に試験を行った。その結果をそれぞれ表１に示す。
【００３９】
〔比較例１〜１０〕
パルプ配合割合、湿潤紙力剤の配合量、ＰＶＡの鹸化度・重合度、撥水剤の配合量等の各条件をそれぞれ表１に示すとおりとした以外は、実施例１と同様にして各耐水ライナーを得た。
得られた耐水ライナーについて、実施例１と同様に試験を行った。その結果をそれぞれ表１に示す。
【００４０】
【表１】

【００４１】
表１に示す結果から明らかなように、本発明の各耐水ライナーは、再生離解性及び操業性の両方で優れている。
これに対して、比較例１〜３のように湿潤紙力剤を用いない場合には、操業性に劣る。また、比較例４〜６のように鹸化度が９３未満のＰＶＡを用いた場合には、操業性及び再生離解性の両方を同時に満足することができない。また、比較例７〜１０のように湿潤紙力剤の配合割合が２５重量部を超える場合には、再生離解性を満足することができない。
【００４２】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明の耐水ライナーは、１００％再生可能な上に、抄造機の汚れが少なく洗浄のためのマシン停止が必要なくなり、操業性・生産性にも優れたものである。
更に詳述すると、従来のライナー紙のように、ライナー紙の全体に湿潤紙力剤を添加せず、中間層のみに湿潤紙力剤を添加し、また、表層及び裏層にＰＶＡと撥水剤とを混合した塗工剤を塗工するので、湿潤紙力剤の添加量が低減され、表層と裏層とに用いる撥水剤の量も低減される。従って、製造されたライナー紙を用いた段ボールは、１００％再生可能な上に、従来より抄造機の汚れが少なく、洗浄のためのマシン停止が必要なくなり、操業性が向上する。
白水が従来より汚れないので、白水の再利用も可能である。また、再生時の抄紙が短時間に且つ特別な設備無しでできるため、いつでも抄紙可能であり、小ロットでの生産も可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１は、本発明の耐水ライナーの好ましい１実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
１耐水ライナー
２表層
３中間層
４裏層[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a water-resistant liner obtained by imparting water resistance to a liner paper constituting a corrugated cardboard, and in particular, can reproduce almost 100% in a simple and short time, and has excellent productivity. It relates to a water-resistant liner.
[0002]
[Prior art]
In general, corrugated cardboard is composed of liner paper forming the front and back surfaces, and usually corrugated core paper positioned between the two liner papers.
The corrugated cardboard configured as described above is used for various applications, but has a problem that it is weak against water wetting. Therefore, various proposals have been made on water-resistant liners in which liner paper is provided with water resistance.
For example, Patent Document 1 proposes a method for producing paper or paperboard having a high wet strength that can be used as a liner paper by mixing a wet paper strength agent. In addition, Patent Document 2 proposes a method of manufacturing a paperboard that can be used as a liner paper, containing a water-repellent agent, and a paperboard obtained by the method.
[0003]
By the way, for cardboard, a collection route has been established and reused.
However, although the above-mentioned conventionally proposed water-resistant liner is certainly improved in water resistance, a large amount of chemicals has permeated the entire liner paper, so dedicated equipment is required for reuse. Moreover, there is a problem that it takes a long time to re-pulp at the time of reuse. For this reason, the conventional water-resistant liner was not practically reusable.
[0004]
Therefore, various proposals have been made to obtain a water-resistant liner that can be practically reused.
For example, Patent Document 3 proposes a liner paper impregnated with an inorganic curing agent. Patent Document 4 proposes a liner paper in which a water-resistant layer is applied to the surface of a liner.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-10-25693 [Patent Document 2]
JP-A-7-26495 [Patent Document 3]
JP-A-5-278153, Claim 1, paragraph [0004]
[Patent Document 4]
JP-A-2001-121632, Claim 1, paragraph numbers [0006] to [0008]
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, even with the water-resistant liner proposed above, a large amount of internal chemicals had to be used to produce water resistance. For this reason, the machine had to be stopped, and the operability was poor.
Accordingly, an object of the present invention is to provide a water-resistant liner that is excellent in operability and productivity in that the paper machine can be recycled 100%, the paper machine is less contaminated, and there is no need to stop the machine for cleaning.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have studied to solve the above problems, and as a result, if a coating agent formed by mixing polyvinyl alcohol and a water repellent is applied to the surface of paper, wet paper used for the entire liner paper It has been found that the amount of the power agent and the water repellent used can be reduced. As a result of further study, they have found that the above object can be achieved by forming the liner paper itself into a multi-layer structure and adding a wet paper strength agent only to the intermediate layer, thereby completing the present invention.
[0008]
That is, the invention according to claim 1 has at least a three-layer structure of a surface layer, a back layer, and an intermediate layer located between both layers, and the intermediate layer is made of a wet paper strength agent made of a water-soluble synthetic polymer. A coating agent comprising 0.5 to 25 parts by weight of solids based on parts by weight, wherein the surface layer and the back layer contain polyvinyl alcohol having a saponification degree of 93 or more and a water repellent. Is a coated waterproof liner.
[0009]
The invention according to claim 2 is a water-resistant liner in which the mixing ratio of the polyvinyl alcohol and the water repellent is 3 to 15 parts by weight with respect to 1 part by weight of polyvinyl alcohol.
[0010]
The invention according to claim 3 is a water-resistant liner in which a moisture-proofing agent is further applied to the surface layer and / or the back layer.
[0011]
The invention according to claim 4 is a water-resistant liner in which the surface layer, the back layer, and the intermediate layer are bonded to each other via an adhesive.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
The water-resistant liner of the present invention has at least a three-layer structure of a surface layer, a back layer, and an intermediate layer located between both layers, and a specific amount of a wet paper strength agent is blended only in the intermediate layer. The layer is characterized by being coated with a coating agent comprising a mixture of polyvinyl alcohol and a water repellent.
[0013]
First, the constituent materials of each layer will be described.
The surface layer is composed of paper and a coating agent applied to the surface of the paper. Since the coating agent is coated on the surface, the complete soap polyvinyl alcohol and the water repellent in the coating agent are mainly present on the surface of the surface coating surface, but not all are present on the surface. The part impregnated in the paper naturally exists inside the paper. The coating agent may be applied to only one side of the paper or to both sides.
As the paper constituting the surface layer, those usually used for cardboard liner paper can be used without any particular limitation.In the present invention, the following pulp materials are used, and papers having the following properties are preferably used. be able to.
[0014]
Pulp materials: waste paper pulp, chemical pulp such as LBKP and NBKP, mechanical pulp such as GP and TMP, non-wood fiber such as kenaf and bagasse, and synthetic fiber.
Waste paper pulp that can be used in the present invention is not particularly limited in its type. For example, in addition to used paper such as newsprint and flyers, use also used magazine paper including various bleach-resistant papers such as coated paper, uncoated paper, color-printed paper, and black-and-white printed paper. Can be. From the viewpoint of environmental protection, pulp containing 100% of used paper can be suitably used in the present invention while maintaining water resistance.
Various properties;
· Basis weight preferably 70~350g / m ^2, more preferably 120~220g / m ²
-Thickness: preferably 80 to 450 m, more preferably 140 to 300 m
[0015]
The coating agent contains polyvinyl alcohol (hereinafter, referred to as “PVA”) and a water repellent. More specifically, preferably, the water repellent is added and dissolved in a PVA solution obtained by dissolving PVA in a solvent.
The PVA used in the present invention preferably has a saponification degree of 93 or more, more preferably 95.5 or more, in terms of operability. In order to obtain water resistance and to obtain desired surface strength and wear resistance, it is more preferable to use completely saponified PVA. The degree of polymerization of PVA is preferably from 450 to 1650, more preferably from 450 to 850, from the viewpoint of improving the film strength, hygroscopicity and crosslinking effect.
[0016]
Examples of the water repellent include wax-based, synthetic resin-based, acrylic, paraffin-based, fluorine-based, and silicone-based water repellents. When used, they can be used alone or in combination of two or more.
Particularly preferred is a wax-based product “Repax A240” manufactured by Hyundai Chemical Co., Ltd., which is suitable for water dispersibility during regeneration; a paraffin-based product name “Cybinol PC-10” manufactured by Sanden Chemical Co., Ltd. Is preferably used.
[0017]
The above-mentioned commercially available water repellent is obtained by dissolving an active ingredient as a water repellent in a solvent or dispersing the active ingredient in water or the like, and is compounded based on the weight of the active ingredient.
[0018]
The coating amount of the coating agent containing PVA and the water repellent as the main components is preferably applied so as to be 0.05 to 0.3 g / m ² .
By the coating amount of the coating agent and 0.05 g / m ² or more, water resistance, surface strength, abrasion strength can be obtained, by a 0.3 g / m ² or less, variations in water repellency It is preferable because it can be suppressed.
[0019]
The mixing ratio of PVA and the water repellent is preferably 3 to 15 parts by weight, more preferably 5 to 8 parts by weight, per 1 part by weight of PVA.
In order to achieve such a blending ratio, when a water repellent to be used is a commercially available water repellent having an active ingredient concentration of 50% with respect to the PVA solution (PVA concentration is usually 1% to 3%), 6 to 50 parts by weight of a water repellent is added.
By adjusting the blending amount of the water repellent to 3 parts by weight or more, water repellency is enhanced, water is repelled for a long time, water does not permeate in a short time, and is 15 parts by weight or less. In this case, the water repellency does not change even if it exceeds this, which is economically effective.
The effect of the present invention can be suitably exerted even when a coating layer formed by coating with a coating agent forms a film or impregnates a surface layer.
[0020]
Further, the surface layer may be further coated with a desiccant, and the long-term water resistance can be further improved by applying the desiccant. When a desiccant is used, a desiccant may be added to the above-mentioned coating agent, or a moisture-proof coating obtained by dissolving the desiccant alone or separately from the above-mentioned coating agent in a solvent. An agent may be prepared, and the moisture-proof coating agent may be applied after or before the application of the coating agent.
The coating agent and the moisture proofing agent can be provided by a coating device or a coating device using a known coating method in a conventional manner, preferably in a step between the drying steps.
Examples of the desiccant include commercially available products such as "Ultrasol D400" manufactured by Ganz Kasei and "Brighton FC115" and "Brighton FC3062" manufactured by Sakata Inx Co., Ltd. Two or more kinds can be used as a mixture.
[0021]
The amount of the moisture proofing agent to be applied is preferably such that the moisture permeability is 1000 g / m ² · 24 h or less, and for that purpose, it is 6 to 25 g / m ² , preferably 10 to 10 when dried. in coating amount of to 20 g / m ^2, to adjust such moisture permeability is below 1000g / m ² · 24h is preferred in order to perform suitably regeneration.
Further, by setting the application amount of the moisture-proof agent and 6 g / m ² or more, water-blocking is improved and the desired water resistance strength can be obtained, also by a 25 g / m ² or less, the coating layer This is preferable because the thickness does not become too large, and the coating layer does not crack during bending or the like.
[0022]
Further, other constituent materials may be added to and mixed with the surface layer as long as the desired effects of the present invention are not impaired.
For example, a coating film for adjusting the air permeability for maintaining the freshness of the contents of vegetables and the like, a printing layer, an anti-slip agent after forming a packaging container, a lubricant, an oil-resistant agent, an oil-repellent agent, an ultraviolet absorber layer, a light-resistant A weather resistance imparting agent layer or the like can be provided depending on the application.
The back layer may be the same as or different from the surface layer, but it is preferable that both are made of the same constituent material in terms of productivity, cost, and the like.
[0023]
The intermediate layer is a layer in which a wet strength agent is blended, and specifically, is a layer made of paper in which a specific amount of a wet strength agent is blended with pulp.
Examples of the pulp include the following. When used, they may be used alone or in combination of two or more.
Waste paper pulp, chemical pulp such as LBKP and NBKP, mechanical pulp such as GP and TMP, non-wood fiber such as kenaf and bagasse, and synthetic fiber.
Waste paper pulp that can be used for the intermediate layer in the present invention is not particularly limited in its type. For example, in addition to used paper such as newsprint and flyers, coated paper, uncoated paper, color-printed paper, black-and-white printed paper, and magazine used paper including various bleach-resistant papers can also be used. it can.
From the viewpoint of environmental protection, pulp containing 100% of used paper can be suitably used in the intermediate layer while maintaining water resistance. It is preferable from the viewpoint of protecting the environment and resources in practicing the invention for a corrugated cardboard application having a high recovery rate that the used paper pulp having a used paper proportion of 100% is used for the surface layer, the back layer, and the intermediate layer.
[0024]
The above-mentioned wet strength agent is a wet strength agent composed of a water-soluble synthetic polymer, and can be used alone or in combination of two or more.
According to the results of intensive studies conducted by the present inventors, a water-soluble polymer-based product “Arafix” (trade name, manufactured by Arakawa Chemical Co., Ltd.): trade name “WS547” (trade name, manufactured by PMC Co., Ltd.) can be preferably used.
The specific amount of the wet strength agent is 0.5 to 25 parts by weight, preferably 0.75 to 1.2 parts by weight, based on 100 parts by weight of the pulp in terms of solid content.
When the amount is less than 0.5 part by weight, the water resistance is insufficient. When the amount is more than 25 parts by weight, the water resistance is high, but the water resistance is more than necessary, and the dispersion process at the time of regenerating the pulper etc. Dissolution and dispersion are difficult.
[0025]
The wet paper strength agent is blended into the paper constituting the intermediate layer, for example, by blending it into the slurry during papermaking.
The intermediate layer may have a multilayer structure as long as the desired effect of the present invention is not impaired.Each layer may contain a wet strength agent alone or a functional agent such as a freshness retaining agent. good. When a freshness retaining agent is provided, it is preferable to provide it in the vicinity of the back layer in view of the effects of the present invention.
[0026]
Next, a preferred embodiment of the structure of the waterproof liner of the present invention will be described with reference to the drawings.
Here, FIG. 1 is a sectional view showing a preferred embodiment of the waterproof liner of the present invention.
As shown in FIG. 1, the waterproof liner 1 of the present embodiment has a surface layer 2 and a back layer 4 in which the above-mentioned coating agent is applied to the surface of the surface layer, and an intermediate layer located between the surface layer 2 and the back layer 4. It consists of layer 3.
[0027]
In the present embodiment, the surface layer 2 and the back layer 4 are made of the same constituent material and have the same structure.
The thickness of the surface layer 2 and the thickness of the back layer 4 can be set arbitrarily, and may be the same or different. However, the thickness is preferably set to 40 to 200 μm in terms of stable operation and maintenance of water resistance. preferable. In addition, in this embodiment, both have the same thickness.
Further, the thickness of the intermediate layer 3 can be arbitrarily set, but is preferably set to 20 to 100 μm in a multilayer or a single layer in order to maintain the adhesiveness between the surface layer and the intermediate layer or the back layer and the intermediate layer and to obtain water resistance. Preferred.
[0028]
Also in the basis weight of the surface layer 2 and the back layer 4, can be arbitrarily set in accordance with the application, but each may be different even in the same, that the 14~60g / m ^2, respectively, packaging container It is preferable from the viewpoints of workability and strength. In this embodiment, both have the same basis weight.
In addition, the basis weight of the intermediate layer 3 can be arbitrarily set according to the application, and is preferably 14 to 60 g / m ² in terms of the effect of the wet paper strength agent in the intermediate layer.
[0029]
In the present embodiment, the surface layer 2 and the back layer 4 are bonded to the intermediate layer 3 via an adhesive.
At this time, as the adhesive that can be used, a natural, PVA-based, or water-soluble polymer-based adhesive that is usually used for this type of liner paper can be used without any particular limitation. A water-dispersible adhesive which does not exhibit properties and exhibits adhesiveness in a drying step can be preferably used. Specifically, corn starch, which is a natural adhesive, is particularly preferable in view of cost, operability of coating, defibration during regeneration, and ease of dispersion.
The coating amount of the adhesive can be arbitrarily set according to the configuration of the surface layer, the back layer, and the intermediate layer, as long as the problem of delamination does not occur. / M ² .
Even if the powdered corn starch dispersion solution is applied or applied to the adhesive surface between the intermediate layer and the surface layer or the back layer, it does not exhibit adhesiveness at the time of application, and expresses adhesiveness by gelatinization by heating in a drying process. This is particularly preferable because the two can be adhered to each other and a good adhesive strength between the layers can be obtained. Adhesion between layers with an adhesive is the same in the configuration of an intermediate layer composed of multiple layers.
[0030]
Next, a method for manufacturing the waterproof liner paper of the present embodiment will be described.
The liner paper of the present embodiment is manufactured through the following five steps.
{Circle around (1)} Forming step of surface layer, back layer, and intermediate layer Raw materials such as waste paper pulp are dehydrated with a wire to form each of the surface layer, the back layer, and the intermediate layer.
(2) Step of providing an adhesive between the intermediate layer and the surface layer or the back layer An adhesive is provided between the layers before the paper layers of the surface layer, the back layer, and the intermediate layer are overlapped.
(3) Step of forming a coating agent layer on the exposed surface of the surface layer and the back layer
First, a coating agent is obtained by dissolving a predetermined amount of a water repellent in a PVA solution. The obtained coating liquid is applied to the front and back surfaces of the prepared paper.
At this time, as a coating method that can be adopted, coating can be performed according to a known method using a printing machine such as a bar coater, a rod coater, a calender, flexo, and gravure. Here, calender coating is preferably performed on the back surface because the coating liquid is easily impregnated into the paper.
In addition, if necessary, the same method as the above-mentioned application of the coating agent can be used without particular limitation to apply the moisture-proofing agent.
After completion of the coating, the coating is dried to obtain a surface layer and a back layer.
[0032]
(4) Intermediate layer forming step The pulp is dispersed in water to prepare a slurry. A wet paper strength agent and other agents as needed are added to the obtained slurry, and dissolved and mixed. Next, papermaking is performed to obtain paper as an intermediate layer.
(5) Laminating step The obtained surface layer, intermediate layer and back layer are laminated via the above-mentioned adhesive to obtain the waterproof liner of the present embodiment.
[0033]
The water-resistant liner of the present embodiment can be used as a corrugated cardboard by combining a core paper used for a normal corrugated cardboard. That is, the water-resistant liner of the present invention can be used as a corrugated cardboard having a three-layer structure formed by holding a corrugated core paper between two water-resistant liners.
[0034]
The water-resistant liner of the present invention is not limited to the above-described embodiment, and can be variously modified without departing from the gist of the present invention.
For example, the need for environmentally friendly packaging and the need for function-imparting packaging containers, such as light-resistance-imparting containers, whose appearance has been processed so that the temperature of the contents does not rise too much, particularly as attention has recently been drawn to the development of packaging applications. The need for containers is growing, and the value-added, easy-to-recycle water-resistant liner of the present invention meets these needs.
[0035]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited thereto.
[Example 1]
Using the following raw materials, a water-resistant liner having the configuration shown in FIG. 1 was obtained according to the following production method.
<Raw materials>
・ Pulp pulp for surface layer, back layer and middle layer; 100% recycled paper pulp (DIP)
・ Wet paper strength agent; trade name “Arafix 255” (Arakawa Chemical)
・ PVA; having a degree of saponification of 98 and a degree of polymerization of 450 ・ Water repellent: trade name “Paratex NS630” (manufactured by Seiko Chemical)
-Moistureproofing agent; trade name "Ultrasol D400" (manufactured by Ganz Kasei)
・ Adhesive for bonding each layer; corn starch [0036]
<Production method>
In the on-top wire multi-cylinder dryer paper machine, paper constituting the surface layer, the back layer, and the intermediate layer was respectively prepared, and further, an adhesive was applied to both surfaces of the intermediate layer. A water-resistant liner having an m ² and a thickness of 90 μm was produced.
A quality test was performed on the papermaking design and quality of the obtained water-resistant liner according to the following test methods. The results are shown in Table 1.
[0037]
Moisture permeability: JAPAN TAPPI No. The measurement was performed according to the standard of No. 7.
Re-defibration evaluation (defibration test method to specify that the water-resistant liner can be regenerated);
The obtained water-resistant liner was dispersed with a standard disintegrator for 1 minute, and a hand-made sheet was prepared using the obtained slurry. The obtained handmade sheet was evaluated according to the following criteria.
A: No undisintegrated water-resistant liner is seen.
：: Almost no undisintegrated water-resistant liner was observed.
X: Undisintegrated waterproof liners are scattered.
Operability: At the time of papermaking, the drier stain, white water stain and wet end stabilization were comprehensively evaluated.
A: Stain was small, the stability of wet end was good, and no trouble such as paper cutting occurred.
：: Some dryer stains occurred, but no trouble such as paper breakage occurred.
X: If the dryer stain was not removed frequently, there was a possibility that the paper would break. Operation was difficult due to unstable wet end.
[0038]
[Examples 2 to 10]
Each of the conditions was the same as in Example 1 except that the conditions such as the pulp mixing ratio, the amount of the wet paper strength agent, the degree of saponification / polymerization of PVA, and the amount of the water repellent agent were as shown in Table 1, respectively. A water-resistant liner was obtained.
The obtained water-resistant liner was tested in the same manner as in Example 1. Table 1 shows the results.
[0039]
[Comparative Examples 1 to 10]
Each of the conditions was the same as in Example 1 except that the conditions such as the pulp mixing ratio, the amount of the wet paper strength agent, the degree of saponification / polymerization of PVA, and the amount of the water repellent agent were as shown in Table 1, respectively. A water-resistant liner was obtained.
The obtained water-resistant liner was tested in the same manner as in Example 1. Table 1 shows the results.
[0040]
[Table 1]

[0041]
As is clear from the results shown in Table 1, each of the water-resistant liners of the present invention is excellent in both reclaiming defibration and operability.
On the other hand, when the wet strength agent is not used as in Comparative Examples 1 to 3, the operability is poor. When PVA having a degree of saponification of less than 93 is used as in Comparative Examples 4 to 6, both operability and regeneration defibration properties cannot be satisfied simultaneously. When the mixing ratio of the wet paper strength agent exceeds 25 parts by weight as in Comparative Examples 7 to 10, the defibration property cannot be satisfied.
[0042]
【The invention's effect】
As described above in detail, the water-resistant liner of the present invention is 100% recyclable, has less contamination of the paper machine, does not require a machine stop for washing, and has excellent operability and productivity. is there.
More specifically, unlike a conventional liner paper, a wet paper strength agent is not added to the entire liner paper, only a wet paper strength agent is added to the intermediate layer, and PVA and water repellent are applied to the surface layer and the back layer. Since the coating agent mixed with the agent is applied, the amount of the wet paper strength agent added is reduced, and the amount of the water repellent used for the surface layer and the back layer is also reduced. Therefore, the corrugated cardboard using the produced liner paper is 100% recyclable, and the paper machine is less contaminated than in the past, and the machine does not need to be stopped for cleaning, thereby improving operability.
Since the white water is less stained than before, the white water can be reused. Further, since papermaking at the time of recycling can be performed in a short time and without special equipment, papermaking is possible at any time and production in a small lot is also possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view showing a preferred embodiment of a water-resistant liner of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 Water-resistant liner 2 Surface layer 3 Middle layer 4 Back layer

Claims

少なくとも表層、裏層及び両層間に位置する中間層の３層構造からなる耐水ライナーにおいて、
少なくとも前記中間層に水溶性合成高分子系からなる湿潤紙力剤が、固形分でパルプ１００重量部に対して０．５〜２５重量部設けられており、
前記表層及び／または前記裏層には、鹸化度が９３以上のポリビニルアルコールと撥水剤とが配合されてなる塗工剤が塗工されている耐水ライナー。In a water-resistant liner having at least a three-layer structure of a surface layer, a back layer, and an intermediate layer located between both layers,
A wet paper strength agent composed of a water-soluble synthetic polymer system is provided in at least the intermediate layer in an amount of 0.5 to 25 parts by weight per 100 parts by weight of pulp in solid content,
A water-resistant liner, wherein the surface layer and / or the back layer is coated with a coating agent comprising a polyvinyl alcohol having a saponification degree of 93 or more and a water repellent.

前記ポリビニルアルコールと前記撥水剤との配合割合が、ポリビニルアルコール１重量部に対して、３〜１５重量部であることを特徴とする請求項１記載の耐水ライナー。The water-resistant liner according to claim 1, wherein the blending ratio of the polyvinyl alcohol and the water repellent is 3 to 15 parts by weight with respect to 1 part by weight of the polyvinyl alcohol.

前記表層及び／又は前記裏層には、更に防湿剤が塗工若しくは配合されていることを特徴とする請求項１又は２記載の耐水ライナー。The water-resistant liner according to claim 1, wherein a moisture-proofing agent is further applied or compounded to the surface layer and / or the back layer.

前記表層及び前記裏層と前記中間層とは、それぞれ塗工時には接着性を示さず、乾燥工程で接着性を発現する水分散性接着剤を介して接着されていることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の耐水ライナー。The surface layer, the back layer, and the intermediate layer do not exhibit adhesiveness at the time of application, respectively, and are bonded via a water-dispersible adhesive that exhibits adhesiveness in a drying step. The water-resistant liner according to any one of 1 to 3.