JP2004202911A - インクジェット記録ヘッド - Google Patents

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Yoshitaka Akiyama
佳孝 秋山
Satoru Hida
悟 飛田
Toshiji Sumiya
利治 住谷
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Abstract

【課題】圧電素子を固定部材に接着する方法を簡素化しても、精度良く圧電素子を配置でき、さらに流路を形成する構造部材の剛性を上げることができ、吐出されるインク滴の吐出速度や、量の変化を小さくし、安価で高品質の印字ができる、圧電素子群を少なくとも2列以上有するインクジェット記録ヘッドを提供することである。
【解決手段】電界の生じない不活性部を中央領域に、その両側に電界によって変位を発生する活性部を一体で形成された積層圧電素子を固定部材に配置し、振動子群を、前記固定部材に活性部を有する領域、不活性部のみの領域、活性部を有する領域の順に交互に圧力室が複数列並んでいる方向に、一列に分割したことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電アクチュエータが発生する圧力によってインク滴を飛翔させ、記録媒体にインク像を形成するインクジェット記録装置に関するもので、特に、インク吐出ノズルの高密度化と小型化を図ったインクジェットヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、圧電アクチュエータを用いて圧力室内のインクの圧力を変化させ、ノズルからインクを吐出させる圧電体素子方式のインクジェットヘッドが知られている。
【0003】
図11に、圧電体素子方式を用いたインクジェットヘッドの従来例の部分断面図を示す。インクジェットヘッドは、ノズル1を形成したオリフィスプレート2と、圧力室3を形成したチャンバプレート4と、リストリクタ5を形成したリストリクタプレート6と、振動板7およびフィルタ部8を形成したダイアフラムプレート9と、共通インク通路10を形成したハウジング19と、圧電振動子14とを有する。前記圧電振動子14の一端面を固定部材となるセラミック部材11と接合し、前記圧電振動子14の他端面をそれぞれノズル1と対向するよう振動板7に配置し、接着剤12にて振動板7と圧電振動子14を当接し、ハウジング19に接着して固定されたものである。
【0004】
インクジェットヘッドよりインク滴を吐出させるには、個別電極17及び共通電極18から外部駆動電源より電気信号を印加し圧電振動子14を変位させる。この変位が振動板7を介して圧力室3の容積変化となり、満たされるインクの圧力変化となる。この圧力変化でインクはノズルよりインク滴として吐出する。
【0005】
インクジェットヘッドは、インク吐出ノズルの高密度化及び小型化を図るため、薄板プレートの接着または接合で形成されたインク流路部材と、このインク流路部材に設けられ、ノズルの配置に合わせてダイシングされた圧電振動子を列状に配設した圧電アクチュエータ13との組み合わせで製作されている。
【0006】
図12に圧電素子群を列上に2列配列した場合のインクジェットヘッドの部分断面図を示す。圧電素子群を2列配列した圧電アクチュエータ13を振動板7に接着するため、ハウジング19の開口部分に挿入している。該圧電アクチュエータに用いられる圧電振動子14は、セラミック部材11に接合され、個別電極17及び共通電極18はセラミック部材に設けられたスルホール24を介して、裏面より電気信号が印加されるようになっている。
【0007】
2列の圧電素子群を挿入するためハウジング19の開口部分は従来の2倍以上の断面積となっている。また、該開口部分を従来と同等とするためにハウジングの開口部分に支柱を設けた場合のインクジェットヘッドの部分断面図を図13に示す。
【0008】
さらに、上記の従来の複数列の圧電素子群を用い、複数列のノズルを形成する方法に、1枚の圧電体素子固定固定部材上に6列のダイシングされた圧電体素子群を配設して圧電アクチュエータ13を形成し、前記圧電アクチュエータを2組、インク流路ユニットに接着固定して、12列の圧電体素子群を備えたインクジェットヘッドを製作している(例えば、特許文献1参照。)。
【0009】
また、圧電アクチュエータを構成する圧電体素子をインク流路部材の振動板に取付ける際に、振動板の有効変位領域内で、当接配置された圧電体素子が直接加圧する部分の両側に形成された間隙長さについて所定の関係を設定し、安定した良好な印刷品質を得ることができるインクジェットヘッド技術がある(例えば、特許文献2参照。)。
【0010】
さらに、各々の圧電体素子群と圧力室に対応して圧電アクチュエータを接着するには、その位置や、間隙を揃える必要が有るため、高度な加工技術や、接着技術が必要であった(例えば、特許文献3参照。)。
【特許文献1】
特開平11−70652号公報
【特許文献2】
特開2001−63039号公報
【特許文献3】
特開2001−260365号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、更なるノズルの高密度化、小型化を図って行くためには、ノズルピッチ、ノズル列間の短縮が必要となってくる。このためには、圧電素子の加工性や組立て性の向上が要求される。つまり、1枚のプレート上に列状にノズル列を複数列配列して、実装密度を高めることは、各圧力室に配置された圧電素子群が必要となり、これらの圧電素子群を固定部材に保持するのには、高い位置精度が必要となり、また、破損などの歩留まりを上げ、コストが上昇する等の問題がある。
【0012】
また、圧電アクチュエータをハウジングに挿入するための開口部分が広くなるため、オリフィスプレート、チャンバプレート、リストリクタプレートなど流路を形成する部材の剛性が弱くなり、圧電素子が変位すると、これらのプレートが変形し、圧電素子の変位を十分圧力室に伝わらず、また、隣接する圧電素子の変位が伝わり、吐出するインク滴の速度や、量がノズル毎に異なってしまう。
【0013】
さらには、ハウジングの開口部分を従来と同程度とするために複数列並ぶ圧電素子間に支柱となるようにハウジングには複雑な加工が必要となる。また圧電素子群をハウジングに挿入する際、該支柱に接触しないように更なる位置決め精度が必要となり、コスト高となってしまう問題がある。
【0014】
本発明は、このような従来の問題点を解決するもので、その目的とするところは、圧電素子群を少なくとも2列以上有するインクジェットヘッドにおいて、圧電素子を固定部材に接着する方法を簡素化しても、精度良く圧電素子を配置でき、さらに流路を形成する構造部材の剛性を上げることができ、吐出されるインク滴の吐出速度や、量の変化を小さくし、安価で高品質の印字ができるインクジェット記録ヘッドを提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、圧電材料と導電材料とをそれぞれ層状に交互に積層して形成された積層圧電素子と、該積層圧電素子に電気信号を印加する駆動手段と、それぞれ一端側が固定部材に保持され、他端側を自由端とした複数の圧電振動子と、該圧電振動子と対向する位置にノズル開口へ連通するインク流路を有する列状に並んだ圧力室列を少なくとも2列以上有し、前記圧電振動体が同一平面上に列状に並んだ圧電振動子群とを、有するインクジェット記録ヘッドにおいて、前記積層圧電素子は電界の生じない不活性部を中央領域に、その両側に電界によって変位を発生する活性部が一体で形成された積層圧電素子を前記固定部材に配置し、前記振動子群を、前記固定部材に活性部を有する領域、不活性部のみの領域、活性部を有する領域の順に交互に前記圧力室が複数列並んでいる方向に、一列に分割したことを特徴とする。
【0016】
前記積層圧電素子は、導電性を有する部材で保持されていることを特徴とする。
【0017】
前記圧電素子は、その中央部を圧電材料のみで構成したことを特徴とする。
【0018】
前記圧電素子は面方位d33型の圧電素子であって、分割された前記圧電素子の活性部と不活性部間には導電性を有する材料を充填していることを特徴とする。
【0019】
前記固定部材に、少なくとも列状に並んだ圧力室列毎に積層圧電素子を配置し、該積層圧電素子の一端を自由端とし、該自由端面と前記固定部材の圧力室側に当接する面が一致するように他端を固定するとともに、前記積層圧電素子と前記固定部材を一体で、一定のピッチで切断して複数の圧電振動体に分割して構成したことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一例を図面を参照して説明する。
【0021】
図1は、本発明のインクジェットヘッドにおいて圧力室が2列有る場合の主要部の構造説明斜視図である。
【0022】
図において、2は複数のノズル1を列状に形成したオリフィスプレートである。ノズル1の開口形状の加工精度はインクジェットヘッドのインク吐出特性に大きな影響を及ぼす。複数のノズル1間において、これらのノズル精度ばらつきを低く押さえるため、オリフィスプレート2の製法は高い加工精度が要求される。このため、オリフィスプレート2はステンレスの精密プレス法、レーザー加工法あるいはニッケルの電鋳加工等により形成される。
【0023】
このオリフィスプレート2に圧力室3が形成されたチャンバプレート4、及びインク供給路10と圧力室3とを連結し、圧力室3へのインク流入を制御するリストリクタ5を形成したリストリクタプレート6を位置決めして接合する。
【0024】
更に、圧電アクチュエータ13の変位を効率よく圧力室に伝えるための振動板7と、共通インク通路10からリストリクタ5に流入するインク中のゴミ等を取り除くフィルタ部8とを形成した弾性を有するダイアフラムプレート9と、共通インク通路10を形成したハウジング19を同じように位置決めして接合する。
【0025】
前記チャンバプレート4、リストリクタプレート6、ダイアフラムプレート9はステンレス材のエッチング加工法またはニッケル材の電鋳加工法で作られる。
【0026】
ハウジング19はステンレス材の切削加工等で形成され、図示しないインクタンクからインクを共通インク通路10まで導くインク導入パイプ20が接合されている。
【0027】
最後に、複数の積層圧電振動子14と、それを固定する固定部材16からなる圧電アクチュエータ13を位置決めして保持する。圧電アクチュエータ13を製作する順序は、まず固定部材16に棒状の積層圧振動体を保持する。その後、棒状の積層圧振動体をダイシングソー、ワイヤソー等を利用した切断により分割する。この時、分割された各々の積層圧電振動子14は圧力室の一つずつに対応するようになっている。
【0028】
更には、固定部材16にはそれぞれの積層圧電振動子14に外部駆動回路から独立した電気信号を送るための個別電極17及び共通電極18が形成されている。これによって、外部駆動回路から選択的な電気信号が圧電振動子14に印加されることにより、圧電振動子14はひずみを生じる。圧電振動子14は高剛性の固定部材16上に保持されているため、振動板7に優先的に変位を与え、圧力室3の圧力を高める。本例にて説明するインクジェットヘッドは、こうした原理によってノズル1からインクを吐出して、記録媒体上にインク画像を形成する装置に用いられる。
【0029】
図2は、インクジェトヘッドの部分断面図である。
【0030】
図において、圧電アクチュエータ13は、固定部材16と積層圧電振動子14とで構成される。積層圧電振動子14は接着剤12を介して振動板7と接合されている。従って、圧力室3内の圧力は振動板7が変形することにより急激に変動する。すなわち、外部駆動回路から選択的な電気信号が積層圧電振動子14に印加されることにより、積層圧電振動子14はノズル1へ向かう方向に変位を発生する。この変位により接着剤12を介して振動板7が変形し、圧力室3内に充填されたインクは加圧され、ノズル1からインク滴となって吐出する。
【0031】
前記複数列の圧電素子群を形成するには、圧電素子に面方位d33型の圧電素子を用いる場合は、図3に示す積層圧電素子を用いると良い。該圧電素子は、内部電極21が、圧電素子の変位と垂直方向に積層されており、圧電素子の両端に接する内部電極と、中央部にある内部電極が交互に積層されている。この結果、電界の生じない不活性部が断面の中央領域前記複数列の圧電振動子群を形成するには、圧電素子に面方位d33に、電界によって変位が発生する様に活性部が断面の両端になるような圧電素子が得られる。また、圧電振動体断面の両端に接している該内部電極は、両端の外部電極22と各々電気的に導通している。
【0032】
前記圧電素子を用いて複数列の圧電素子に分割し、圧電アクチュエータとするための作業手順を図4に示す。先ず圧電素子を例えば固定部材となるステンレス材等の導電性を有する部材に保持し、個々の圧電素子に電気信号を印加するためのFPC23を導電性部材15を用い、該圧電振動体と導通するように接着する。次に、導電性を有する部材の固定部材16を、圧電素子群の共通電極となるように電気的に接続する(図4(a))。さらに個々の圧電素子に電界によって変位を発生する活性部と、変位が発生しない不活性部を分割する様にダイシングソーやワイヤソー等を利用して切断する(図4(b))。次に該切断面の内部電極とそれぞれが固定部材に導通するように導電性を有する材料(例えば導電性接着剤)25を充填する(図4(c))。充填する導電性部材は、完全に満たされる必要はないが、活性領域の切断面の内部電極と固定部材とが電気的に接続されている必要が有る。例えばディスペンサー等により溝部に挿入する方法でも良い。また、非活性領域の切断面の内部電極と該固定部材との接続は問わない。最後に、圧力室に対応する様に該圧電素子を一定のピッチで切断して複数の圧電振動体に分割する(図4(d))。これにより、一個の圧電素子を一度固定部材に保持するだけで、2列の圧電素子群が一枚の固定部材に形成されるため、該2列間の位置精度が確保されるほか、固定部材に保持する時間が短縮される。
【0033】
圧電素子に面方位d31型の圧電素子を用いる場合には、図5に示す積層圧電素子を用いると良い。該圧電素子は、両端は圧電材料と導電材料の内部電極21が交互に、変位方向と水平方に積層されており、中央部は圧電材料のみで構成されている。この結果、電界の生じない不活性部が断面の中央領域に、電界によって変位が発生する様に活性部が断面の両端になるような圧電素子が得られる。また、内部電極は、圧電素子の上下に有る外部電極22と各々電気的に導通している。
【0034】
該圧電素子を用いて複数列の圧電素子に分割し、圧電アクチュエータとするための作業手順を図6に示す。先ず該圧電素子を例えば固定部材となるステンレス材等の導電性を有する部材に保持し、個々の圧電素子に電気信号を印加するためのFPC23を導電性部材15を用い、該圧電振動体と導通するように接着する。次に、導電性を有する部材の固定部材16を、圧電素子群の共通電極となるように電気的に接続する(図6(a))。さらに個々の圧電素子に電界によって変位を発生する活性部と、変位が発生しない不活性部を分割する様にダイシングソーやワイヤソー等を利用して切断する(図6(b))。最後に、圧力室に対応する様に該圧電素子を一定のピッチで切断して複数の圧電振動体に分割する(図6(c))。これにより、一個の圧電素子を一度固定部材に保持するだけで、2列の圧電素子群が一枚の固定部材に形成されるため、該2列間の位置精度が確保されるほか、固定部材に保持する時間が短縮される圧電アクチュエータを提供できる。
【0035】
上記図2では、前記d33型圧電素子を用いた2列の圧電振動子群を用いた場合のインクジェットヘッドの部分断面図であり、圧電アクチュエータ13の電界の生じない不活性部が中央領域にあり、該不活性部がダイヤフラムに接着されるため、ハウジング19の開口部分が支持されオリフィスプレート2、チャンバプレート4、リストリクタプレート6などの流路を形成する構造部材の剛性を高く保つことができ、圧電素子の変位を効率よく圧力室に伝えられるほか、隣接圧電素子の変位の影響を受けづらくなり、吐出するインク速度や、量を一定にすることができ、高品質の印字ができるインクジェット記録ヘッドが得られることとなる。
【0036】
また、この図2において、圧電アクチュエータ13に図6に示す面方位d31型圧電アクチュエータを用いても同様の効果が得られる。さらには、該圧電アクチュエータに用いられる圧電素子は、両端は圧電材料と導電材料の内部電極が交互に、変位方向と水平方に積層されており、中央部は圧電材料のみで構成されているため、不活性部の剛性が高くなり、流路を形成する構造部材の剛性をさらに高く保つことが出来るほか、ひび割れや欠けの発生も低減できる。
【0037】
図7は面方位d33型圧電素子と断面形状が凸型の導電性を有する固定部材16を用いた圧電アクチュエータの例を示す。製造手順は次の通りである。先ず、面方位d33型圧電素子26を2本と断面形状が凸型の固定部材16を用意する。2本の圧電素子26を固定部材16の圧力室側に当接する面が一致するように他端を保持する。次に圧電素子の内側部分の外部電極を固定部材と導電性材料を用いて電気的に接着する。さらにFPC23を導電性部材15を用い、該圧電振動体と導通するように接着する(図7(a))。次にダイシングソーやワイヤソー等を利用して、積層圧電素子と前記固定部材を一体で、圧力室に対応する様に一定のピッチで切断して複数の圧電振動子に分割する(図7(b))。これにより、2列の圧電素子群の間にインク吐出に寄与しない部材が圧電振動子と同一面上に存在する圧電アクチュエータができる。
【0038】
図8は面方位d31型圧電素子と断面形状が凸型の導電性を有する固定部材16を用いた圧電アクチュエータの例を示す。製造手順は次の通りである。先ず、面方位d31型圧電素子26を2本と断面形状が凸型の固定部材16を用意する。2本の圧電素子26を固定部材16の圧力室側に当接する面が一致するように側面を保持する。次に共通電極となる外部電極を固定部材とを導電性材料を用いて電気的に接着する(図8(a))。次にダイシングソーやワイヤソー等を利用して、積層圧電素子と前記固定部材を一体で、圧力室に対応する様に一定のピッチで切断して複数の圧電振動子に分割する(図8(b))。さらに該圧電振動子とFPC23の個別電極17とをはんだや異方性導電膜を用いて電気的に接着する(図8(c))。これにより、2列の圧電素子群の間にインク吐出に寄与しない部材が圧電振動子と同一面上に存在する圧電アクチュエータができる。
【0039】
前記図2に示すようなインクジェットヘッドに前記図7及び図8の圧電アクチュエータを用いても、ハウジング19の開口部分が支持されオリフィスプレート2、チャンバプレート4、リストリクタプレート6などの流路を形成する構造部材の剛性を高く保つことができ、圧電素子の変位を効率よく圧力室に伝えられるほか、隣接圧電素子の変位の影響を受けづらくなり、吐出するインク速度や、量を一定にすることができ、高品質の印字ができるインクジェット記録ヘッドが得られることとなる。
【0040】
上記圧電アクチュエータを用いることにより、ノズル数の更なる高密度化を行なうことは容易に可能である。例えば、図9で示すような同一面上に複数列配置するマトリックス状の配列する場合である。一枚の固定部材上に1本の圧電振動子より2列の圧電素子群をに形成される圧電アクチュエータを2組用意し、それぞれの圧力室に対応するように接着する。又は、一枚の固定部材に2本の圧電振動子より4列の圧電素子群をに形成した圧電アクチュエータを用いても良い。また、ノズルピッチを狭くし高密度化を行なうには、図10のようにノズル列に対し、圧力室3、リストリクタ5を交互に配列することにより、一体加工した圧電アクチュエータを使用することが出来る。この結果、圧力室の間隔に対して、ノズル間隔を1/2にすることができ、圧力室を高密度に配置するには効果的である。さらには、これらを組み合わせた方法などがある。図7及び図8において、2列の圧力室に対して、ダイヤフラムを介してに接着される活性領域の圧電素子の間に、不活性領域の圧電素子又は吐出に関与しない部材が接着されることにより、インク流路を形成する構造部材の剛性を高く保つ効果が得られることになる。
【0041】
【発明の効果】
圧電素子を固定部材に接着する方法を簡素化し、積層圧電素子と固定部材を一体で、一定のピッチで切断することにより、複数の振動子群をもつ圧電アクチュエータが精度良く容易に提供することが出来る。さらに圧電素子群を少なくとも2列以上有するインクジェットヘッドにおいて、該圧電素子群の間に吐出に寄与しない部材がある圧電アクチュエータを用いることで、流路を形成する構造部材の剛性を上げることができ、吐出されるインク滴の吐出速度や、量の変化が小さくなり、安価で高品質の印字ができるインクジェット記録ヘッドを提供することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例となるインクジェットヘッドの主要部の構造説明斜視図である。
【図2】本発明の一例となるインクジェットヘッドの縦部分断面図である。
【図3】本発明の一例を示すd33型圧電振動子の構造説明斜視図である。
【図4】本発明の一例を示すd33型圧電チュエータ及び製造工程の概念図である。
【図5】本発明の他の例を示すd31型圧電振動子の構造説明斜視図である。
【図6】本発明の他の例を示すd31型圧電チュエータ及び製造工程の概念図である。
【図7】本発明の他の例を示すd33型圧電チュエータ及び製造工程の概念図である。
【図8】本発明の他の例を示すd31型圧電チュエータ及び製造工程の概念図である。
【図9】本発明を構成するインクジェットヘッドの一例を示す破断平面図である。
【図10】本発明を構成するインクジェットヘッドの他の例を示す破断平面図である。
【図11】従来のインクジェットヘッドの概略構成を示す縦部分断面図である。
【図12】従来のインクジェットヘッドの概略構成を示す縦部分断面図である。
【図13】従来のインクジェットヘッドの概略構成を示す縦部分断面図である。
【符号の説明】
図において、1はオリフィス、2はオリフィスプレート、3は圧力室、4はチャンバプレート、5はリストリクタ、6はリストリクタプレート、7は振動板、8はフィルタ部、9はダイアフラムプレート、10は共通インク通路、11はセラミック部材、12は接着剤、13は圧電アクチュエータ、14は積層圧電体素子、15は導電性部材、16は固定部材、17は個別電極、18は共通電極、19はハウジング、20はインク導入パイプ、21はインクタンク、21は内部電極、22は外部電極、23はFPC、24はスルーホール、25は導電性を有する材料、26は圧電素子である。

Claims (5)

  1. 圧電材料と導電材料とをそれぞれ層状に交互に積層して形成された積層圧電素子と、該積層圧電素子に電気信号を印加する駆動手段と、それぞれ一端側が固定部材に保持され、他端側を自由端とした複数の圧電振動子と、該圧電振動子と対向する位置にノズル開口へ連通するインク流路を有する列状に並んだ圧力室列を少なくとも2列以上有し、前記圧電振動体が同一平面上に列状に並んだ圧電振動子群とを有するインクジェット記録ヘッドにおいて、前記積層圧電素子を電界の生じない不活性部を中央領域に、その両側に電界によって変位を発生する活性部が一体で形成された積層圧電素子を前記固定部材に配置し、前記振動子群を、前記固定部材に活性部を有する領域、不活性部のみの領域、活性部を有する領域の順に交互に前記圧力室が複数列並んでいる方向に、一列に分割したことを特徴としたインクジェット記録ヘッド。
  2. 前記積層圧電素子は、導電性を有する部材で保持したことを特徴とした請求項1記載のインクジェット記録ヘッド。
  3. 前記圧電素子は、その中央部を圧電材料のみで構成している圧電素子を用いることを特徴とした請求項1記載のインクジェット記録ヘッド。
  4. 前記圧電素子は面方位d33型の圧電素子であって、分割された前記圧電素子の活性部と不活性部間には、導電性を有する材料が充填されていることを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録ヘッド。
  5. 前記固定部材に、少なくとも列状に並んだ圧力室列毎に積層圧電素子を配置し、該積層圧電素子の一端を自由端とし、該自由端面と前記固定部材の圧力室側に当接する面が一致するように他端を保持するとともに、前記積層圧電素子と前記固定部材を一体で、一定のピッチで切断して複数の圧電振動子に分割して構成したことを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録ヘッド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010179472A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
US11196882B2 (en) 2019-11-21 2021-12-07 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus on which card reader is mountable

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JP2010179472A (ja) * 2009-02-03 2010-08-19 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置
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