JP2004201156A - 無線通信機および無線通信端末機器 - Google Patents

無線通信機および無線通信端末機器 Download PDF

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Kazuhiko Abe
和彦 阿部
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Abstract

【課題】受信機側にAGC回路のような入力制限回路を持たないような場合であっても、送信機側に設置された送信出力レベル制御機能を利用して過入力問題を解決する。
【解決手段】無線通信端末機器の無線送受信機は送信出力を換えて動作を行う。相手側無線送受信機の通信可否通知部29は、受信したレベルを弁別して通信可否を決定し検出動作を行っている無線送受信機に通知する。検出動作を行っている無線送受信機の通信可否通知応答部30は、通信可否通知の内容を送信出力レベル記憶部28に保持し、これを用いて相手との間で適切な送信出力でデータ通信を行う。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばモバイル機器などと呼ばれる製品で利用される近距離無線データ伝送における無線通信機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ノートパソコンやPDAなどの情報処理端末機器の小型化や低価格化が進み、ビジネス用途だけではなく個人用途としても広く普及しつつある。このような状況の中で、モバイル環境における情報交換、いわゆるデータ交換の機会が着実に増加してきている。データ交換の方法としては、いまのところ記憶媒体メディアや通信ケーブルを介した交換が一般的であるが、最近は無線通信によるデータ転送も行われるようになってきた。その背景にはIrDAやBluetooth(商標)などに代表される携帯情報端末に適した無線通信規格が制定されたことに加えて、半導体技術の進歩による無線通信デバイスの小型化・低消費電力化・低価格化が進展したこともある。
【0003】
モバイル環境における無線通信にはケーブルを介した通信と比較して次のような特徴がある。
【0004】
無線通信では双方の通信距離や相対位置関係によって通信可能範囲や通信品質が大きく変動するのはもちろんであるが、利用される通信機器の送受信性能によっても通信可能範囲や通信品質が大きく変動することとなる。不特定多数のユーザーが随時無線ネットワークを形成してデータ通信を行うようなモバイル通信においては、ある無線通信規格の通信端末を利用する際に、各ユーザーの嗜好や事情に合わせてメーカー、性能、機能などが異なる様々なの無線端末機器を選択することが可能であり、お互いの対向機器を特定することができない。このような状況では、たとえ同じ通信規格に対応した端末といっても、無線端末機器の送受信性能に格差が生じ易いため、同じ環境でも通信できるものとできないものが出てくる可能性がある。
【0005】
さらに、モバイル機器は移動しながらデータ通信を行うことも前提の一つであり、いつ、どこで、どのような状態で通信するか特定できないため、同じ周波数帯を利用する他の無選局の存在や反射波の影響など、電波環境を事前に想定することも非常に困難である。
【0006】
以上のように環境によっては通信可能範囲や通信品質が大きく変動することとなり、明らかにケーブルを介した通信よりも通信品質は劣る。その結果として、ユーザーが利用する上での通信品質保証レベルは「利用環境により異なる」というような曖昧な表現となってしまい、実際に通信していても突然通信不能になったりするという状況に遭遇したりする。
【0007】
しかしケーブルを介した通信と比較してこのような問題を抱えながらも、利便性と利用者側の適切な対応により無線通信は広く利用されはじめている。
【0008】
無線通信をモバイル機器を含めたあらゆる分野の機器へさらに普及させるためには、通信性能以外にも無線通信機器あるいは構成部品の小型化、低消費電力化、低コスト化が重要な開発ポイントであり、近年益々性能向上が図られてきている。たとえば半導体プロセスの微細化はダイサイズの小型化・低コスト化とともに低消費電力化にも大きな効果がある。さらには、従来はGaAsやSiGeなどの化合物半導体を使用していた高周波領域のデバイスをCMOSプロセスで実現することで低コスト化を目指す動きもあり、最近は2.4GHz帯や5GHz帯などのマイクロ波用RF回路もCMOSプロセスで作製されるようになってきた。
【0009】
また、小型化を推進するためには、新規回路の検討に加えて不要・冗長な回路を削除することにより、できるだけ回路構成を簡略化して半導体のダイサイズや構成部品を削減するとともに、従来外付けされていた周辺回路を半導体に取り込んで可能な限り外付け部品を削減するアプローチも行われる。
【0010】
しかし前記の回路構成を簡略化のようなアプローチは、一方で無線通信における性能・品質面での低下を生じる場合がある。その一例として入力ダイナミックレンジ特性に着目して以下で説明する。
【0011】
無線通信において入力ダイナミックレンジを評価する場合は、通常は許容最小入力信号レベル、すなわち受信感度に着目することが多い。これは受信感度が無線通信機器の最大通信距離を決定する大きな要因で、一般には無線通信ができなくなるのは何らかの原因で入力信号が受信感度以下に小さくなってしまうためである。
【0012】
一方、許容最大入力信号レベルは近距離における通信性能を左右する特性である。許容最大入力信号レベルが小さい場合、ごく近距離での通信時に過入力で正常なデータ復調が行えずに通信不能となってしまうという現象が発生する可能性がある。とくにモバイル端末機器などで形成されるネットワークにおける利用シーンを想定した場合には、双方の機器が隣接した状態で通信を行うことも十分に考えられるので、本特性の重要性が増してくる。
【0013】
過入力による通信不能状態が発生する場合は、単純に送信機側で送信出力を小さくするか、もしくは受信機側で入力制限をすれば問題は解消できるできるが、送信出力を小さくすること及び入力制限をするということは、逆に遠距離の通信相手とは通信しにくくなることでもあるため、状況を見極めた実施が必要である。
【0014】
ところで、入力ダイナミックレンジ特性を左右する要素としてはフィルタやアンプの入出力特性あるいは構成回路間の分離特性など様々な要因が関係する。そしてそれぞれの要因は回路設計技術や半導体プロセス技術など幅広い要素技術の上に成り立っている。
【0015】
そのなかで過入力問題に対しては、受信回路にAGC(Auto Gain Control)回路を導入し、受信信号の強弱により内部回路における信号増幅度を適切に制御することで対応しているのが無線通信機における一般的な方法である。
【0016】
一般的な無線送受信機の回路構成を図6に示す。図6において、従来の一般的な無線送受信機は、アンテナ11、減衰器12、プリアンプ13、受信用高周波バンドパスフィルタ14、中間周波変換用混合器15、発振器16、中間周波アンプ17、復調器18、AGC(自動利得制御)回路19、変調器20、高周波変換用混合器21、送信用バンドパスフィルタ22、パワーアンプ23、後段送信用バンドパスフィルタ24、送信・受信切替器25、制御部26、プログラムメモリ27等を含んで構成されている。このような構成では、入力信号レベルをAGC回路19、減衰器12で調整し、また出力信号レベルを制御部26、パワーアンプ23で調整して、環境に適合した送受信を行えるようにしている。
【0017】
しかしAGC回路を導入することにより回路規模が増大することは、デバイスコスト上昇あるいは消費電力の増加につながってしまうため、とくに低コスト化や低消費電力化を重視した無線通信方式では省略されることもある。結果として、その分だけ通信性能も低下することとなる。
【0018】
過入力問題に対しては、送信機側で送信出力を小さくすることにより問題を回避することができることは先にも述べたが、モバイル端末機器における無線通信機能では、省電力化が重要なポイントの一つであり、そのために無線回路には送信出力制御機能が設けられていることが多い。同機能が利用可能であれば、各端末機器との1対1通信においては、個々の状況に適した送信出力で通信すれば過入力問題は回避できる。しかし1対多の通信において遠近が混在する場合は、送受信機の性能によっては遠近どちらかの端末機器との通信が困難になることも懸念される。
【0019】
以上のように不特定のモバイル端末機器間の無線通信を行う場合は、通信距離が変動するうえに通信相手の性能も特定しにくいため、相手機器の送受信性能に合せた通信方法が必要となってくる。
【0020】
【発明が解決する課題】
本発明は、以上の事情を考慮してなされたものであり、いわゆるモバイル機器などの近距離無線データ通信を行う無線通信機において、送信機側に設置された送信出力レベル制御機能を利用して過入力問題を解決することを狙った無線通信技術を提供することを目的としている。
【0021】
【課題を解決するための手段】
この発明によれば、上述の目的を達成するために、特許請求の範囲に記載のとおりの構成を採用している。ここでは、発明を詳細に説明するのに先だって、特許請求の範囲の記載について補充的に説明を行なっておく。
【0022】
すなわち、この発明の具体的構成によれば、上述の目的を達成するために、後に図1〜図4を用いて説明するように、1つもしくは複数の無線通信端末機器の全部またはその一部との間でデータ通信を行う無線通信端末機器に用いる無線通信機において、複数の送信出力により無線通信経路確立作業を実行するとともに、前記の無線通信経路確立作業において判明した送信出力と特定の通信相手との通信確立可否の情報を記憶する記憶部を設け、記憶部に記憶された送信出力と特定の通信相手との通信確立可否の情報から、データ伝送時に適切な送信出力に切り替えて、仮に一つの送信出力では全ての通信相手と通信できないと判断した場合には、複数の送信出力を切り替えて全ての通信相手と通信するようにしている。記憶部の情報は無線通信経路確立後も定期的に最新情報に更新される。
【0023】
通信確立可否は、通信相手が所定の基準に基づき判別するものであり、実質的な通信の可否とは一致しない場合もある。例えば、受信レベルの上限および加減の閾値を設け、これにより判別される。通信確立不能と判断された場合には、実質的な通信が絶対に不可能であるという訳ではない。
【0024】
この構成においては、簡易な構成で過入力問題を解消することができる。
【0025】
また、本発明の他の具体的構成によれば、後に図5を用いて説明するように、前記の無線通信経路確立作業において判明した送信出力と特定の通信相手との通信確立可否の情報から、一つの送信出力では全ての通信相手と通信できないと判断した場合に、通信不可能な相手端末の情報を表示し、必要な対応を利用者に提示する、もしくは通信不可能となる相手端末側にその状況を通知ようにしている。
【0026】
この構成においては、相手端末に過入力問題があることを警告して相手側での対処を促すことにより、例えばより遠い場所に移動する等の地書を促すことにより、過入力問題を解消することを期待できる。
【0027】
上述の具体的構成では送信出力のレベルを切り換えるようにしたが、それに換えて、あるいはそれに加えて、他の出力態様を切り換えるようにしても良い。例えば、アンテナの方向、指向性、複数アンテナの場合どのアンテナを用いるか等を切り換えたり、符号手法、変調手法等を切り換えたり、送信プロトコル、送信メディアを切り換えたりしても良い。
【0028】
なお、この発明は装置またはシステムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、そのような発明の一部をソフトウェアとして構成することができることはもちろんである。またそのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品もこの発明の技術的な範囲に含まれることも当然である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施例について説明する。
【0030】
[第1の実施例]
図1から図3を用いて本発明の第1の実施例を説明する。
【0031】
図1は通信環境例を示しており、図2は図1の通信環境で各無線端末機器A〜Fが用いる無線送受信機の回路構成例を示しており、図3は複数の無線端末機器との間で行う検出動作の一例を示す。無線送受信機は、PCカードやPCIカード等の各種インタフェースカード(ボード)として実装可能である。もちろん無線端末機器に予め組み込まれていても良い。
【0032】
図2において図6と対応する箇所には対応する符号を付した。図2に示す無線送受信機は、図6の構成と異なり、AGC回路19および減衰器12が省略され受信レベルを調整できなくなっている(回路構成上は過入力問題に対照できない)。また図2の無線送受信機は送信出力レベル記憶部28を新たに付加している。また通信可否通知部29、通信可否通知応答部30が、プログラムメモリ27のプログラムにより実現されている。通信可否通知部29は、検出動作を実行する相手側無線送受信機からの送信出力を弁別して通信可否の通知を行うものである。通信可否通知応答部30は、相手側から送られてくる通信可否の通知を受け取って処理するものである(図3参照)。
【0033】
さて、図1に示すような環境で無線端末機器Aが他の無線端末機器B〜Fと通信経路を確立してネットワークを形成する際は、まず無線端末機器Aが周辺存在する無線端末に対して検出動作を行う。これは1台もしくは複数台の特定の無線端末に対して行う場合と、周辺に存在する全ての無線端末に対して行う場合がある。また、無線端末機器Aからは複数の異なる送信出力レベル(例えば最大出力レベル:High/最小出力レベル:Lowの2段階)の信号を送信して、どの送信出力レベルで通信できるかを確認する手順を有する。検出動作の詳細は図3に示す。
【0034】
図2の回路構成を有する無線端末機器Aは、まず、送信出力レベルLowで検出信号を送信する。B〜Fの無線端末機器の中でこれを受信した無線端末機器は応答信号を返し、無線端末機器Aがこれを受信し、各無線端末機器と通信可能かどうかを判定する。判定結果は送信出力レベル記憶部28に記憶される。
【0035】
引き続き、無線端末機器Aは送信出力レベルHighで検出信号を送信する。同様にB〜Fの無線端末機器の中でこれを受信した無線端末機器は応答信号を返し、無線端末機器Aがこれを受信し、各無線端末機器と通信可能かどうかを判定する。これらの動作はプログラムメモリ27に格納された動作プログラムに従って制御部26により制御される。判定結果は送信出力レベル記憶部28に記憶される。通信可能な無線端末機器に対しては、必要に応じてさらに幾つかの通信手順を踏んだ上で通信経路を確立する。
【0036】
無線端末機器Aはその結果に基づいて、相手の無線端末機器B〜Fの通信性能を予測する。図1において例えば無線端末機器Eとの通信状況が送信出力レベルHighで通信可、送信出力レベルLowで通信不可であれば、無線端末機器Eとの位置関係は遠距離と判断される。逆に例えば無線端末機器Bとの通信状況が送信出力レベルHighで通信不可、送信出力レベルLowで通信可であれば、無線端末機器Bとの位置関係は近距離であり、しかも送信出力レベルHighで通信した場合に過入力問題が発生しているため通信不可と判断される。他には通信状況が送信出力レベルHighと送信出力レベルLowの両方で通信可であれば、無線端末機器Dのように位置関係は比較的近距離であるが過入力問題が発生しない程度の位置関係か、もしくは無線端末機器Cのように近距離に位置するが過入力問題が発生しない高性能な受信回路を有する無線端末機器であると判断される。また送信出力レベルHigh、送信出力レベルLowとも通信不可であれば、無線端末機器Fのように通信可能範囲に存在しないと判断される。ちなみにここでの距離とは絶対的な距離ではなく、無線通信端末の通信性能からみた相対的な距離の遠近を意味する。
【0037】
この送信出力レベルによる通信可否の判断結果は、各端末機器の送信出力レベル記憶部にも保持される。
【0038】
ここでは送信出力を最大、最小の2つで説明したが、さらに細かく変更しても構わない。
【0039】
場合によっては中間のある送信出力レベルで、所望の全端末機器と通信可能なケースが存在することも想定されるためである。
【0040】
モバイル通信では、各端末機器との位置関係は随時変化することが想定されるの。その場合は、実際にデータ通信を行っていない空き時間を利用して前記の確認作業を定期的に実施し、その結果を随時記憶部に上書きし保持することにより、各無線端末機器が移動する状態や電波環境が時々刻々変化する状態に対応していくことも可能である。もちろん通信中にパケット再送率などのデータ転送品質を随時確認しながら、その状況に応じて送信出力を変化させることも可能であり、その場合は変化した結果を随時記憶部に上書きし保持することにより、前記と同様な対応が可能である。
【0041】
通信経路確立後に各無線端末機器間で通信を行う方式として、大きく二通りに分けて考える。一つは一対一の通信であり、もう一つは一対多の通信である。
【0042】
一対一の通信では、前記記憶部の情報に基づいて無線端末機器Aと無線端末機器BからEのどれか1台に対して適切な送信出力レベルを決定し通信を行うことにより、良好な通信状態を維持することが出来る。
【0043】
同様に、一対多の通信で通信距離が遠近混在している場合であっても、時分割で複数の特定の無線端末機器と通信する場合は、各々の通信相手に対するデータ毎に適切な送信出力レベルを決定し通信を行うことにより、一対一の通信と同様に良好な通信状態を維持することができる。
【0044】
一対多の通信において、通信距離が遠近混在している全無線端末に対する一斉通信を行う場合も、原則として前記記憶部の情報に基づいて最適な送信出力レベルを決定し通信を行う。このとき、所望の全端末機器と通信可能な送信出力レベルが設定可能であればそれで通信を行うが、一つの通信レベルで包含できないと判断した場合は以下の方法で通信する。
【0045】
まず遠距離にある無線端末機器Eと通信するために必要な範囲で最大送信出力で通信を行う。このとき無線端末機器C,Dも最大送信出力で通信可能であるので、同時に通信することとなる。送信出力レベル記憶部に事前に記憶された情報から、近距離にあり過入力問題によりデータを復元できない無線端末機器Bが存在する場合は、制御部がその無線端末機器Bと通信可能な適切な送信出力レベルに送信出力を変更して同じデータを再送信する。このような通信方法を取ることによってすべての無線端末に対して同じデータを送信可能となる。
【0046】
このとき異なる送信出力レベルで送信される両方のデータを受信可能な中間的な位置に存在する無線端末機器C,Dは、何も策を打たなければ同じデータを2度受信してしまうすることとなる。
【0047】
この状態を解決する方法として、以下の方法を実施する。
【0048】
まず、遠距離にある無線端末機器Eと通信するために必要な範囲で最大送信出力レベルで通信を行う。この場合、過入力問題により通信できなくなる無線端末機器が最小限となるような送信出力レベルとすることが好ましい。
【0049】
次に送信出力レベル記憶部に事前に記憶された情報から、近距離にあり過入力問題により通信しにくい無線端末機器Bとは、自動的に通信が可能な送信出力レベルに変更して通信を行うが、省電力を考えると送信出力レベルは可能な限り小さくした方が良い。
【0050】
この時、過入力問題により通信しにくい無線端末機器Bとは、通信端末機器を特定した一対一の通信モードで通信を行う。こうすることにより、異なる送信出力レベルで送信される両方のデータを受信可能な中間的な位置に存在する無線端末機器C,Dはデータを受信せずに済む。
【0051】
以上の結果、通信距離が遠近混在し、しかも近距離にあり過入力問題によりデータを復元できない無線端末機器Bのような機器が存在する場合にも、全無線端末機器に対する一斉通信を行うことが可能となる。さらに、このような通信方法を取ることにより、全無線端末機器と各々一対一の通信モードで通信を行う場合と比較して通信時間が短縮可能となる。また、異なる送信出力レベルで送信される両方のデータを受信可能な中間的な位置に存在する無線端末機器で同じデータを2度受信してしまう問題を解決することができる。
【0052】
上記実施例では、最初に遠距離にある無線端末機器と通信するために必要な範囲で最大送信出力で通信を行い、次に近距離にあり過入力問題によりデータを復元できない無線端末機器に対して通信が可能な送信出力レベルに下げてして通信端末を特定した一対一の通信モードで通信を行う事例を説明したが、逆に、最初に近距離にある無線端末機器と通信するために必要な範囲で最大送信出力で通信を行い、次に遠距離にあり入力感度の性能限界で通信できない無線端末機器に対して通信が可能な送信出力レベルに上げてして通信端末機器を特定した一対一の通信モードで通信を行うことも可能である。
【0053】
[第2の実施例]
図4を用いて第2の実施例を説明する。
【0054】
第1の実施例では、同時に通信できない端末に対して自動的に送信出力レベルを変更して再送信を行うにあたり、異なる送信出力レベルで送信される両方のデータを受信可能な中間的な位置に存在する無線端末で同じデータを2度受信してしまう問題を解決する方法として、再送信時は一対一通信モードを利用することを提案した。
【0055】
通常の利用形態を想定した場合、このような過入力問題がネットワーク上の多くの端末で発生すること考えにくい。しかし、一対一通信モードを利用するということは、再送信しなければならない無線端末が多い場合は、相手の数に比例して通信時間が長くなる問題もある。
【0056】
このような不具合を避けるために、近距離にあり過入力問題によりデータを復元できない無線端末機器に対して通信が可能な送信出力レベルに下げてデータを再送信する際の別の通信方法を提案する。
【0057】
一対一通信モードではなく一斉通信モードで通信を行うが、異なる送信出力レベルで送信される両方のデータを受信可能な中間的な位置に存在する無線端末で同じデータを2度受信してしまわないように、1回目、2回目(再送信)の送信ステータスの区別が可能となるよう、データパケットのヘッダー部分に識別符号として送信ステータス判別ビットを付加する。
【0058】
たとえば図4に示すように、最初に遠距離にある無線端末と通信するために必要な範囲で最大送信出力で通信を行う場合は識別符号0、次に近距離にあり過入力問題によりデータを復元できない無線端末に対して通信が可能な送信出力レベルに下げてして通信を行う場合(再送信)であれば識別符号1というように送信ステータス識別符号を設定する。
【0059】
最初の通信で識別符号0のパケットデータの受信を完了した無線端末では、引続き再送されてくる送信出力レベルを下げた通信(再送信)のデータに付加された識別符号を制御部の中にある判別回路で確認し、識別符号が1のデータに対しては無線端末そのパケット情報を破棄するようにする。
【0060】
一方、過入力問題により最初の通信で識別符号0のパケットデータを受信できなかった無線端末では、そのまま識別符号が1のデータを受信する。
【0061】
このようにすることで、異なる送信出力レベルで送信される両方のデータを受信可能な中間的な位置に存在する無線端末で同じデータを2度受信してしまうという問題を解決すると同時に、第1の実施例で示した一対一通信モードを利用する場合に、再送信しなければならない無線端末が多い場合は、相手の数に比例して通信時間が長くなるという問題を解決することができる。
【0062】
[第3の実施例]
図5を用いて本発明の第3の実施例を説明する。
【0063】
自由空間を伝播する信号の減衰量は、通信距離dおよび波長λの関数として近似的にLoss=−20Log10(4πd/λ)で求められる。これによると信号レベルは通信距離が0.3mで約30dB、1mで約40dB低下することがわかる。このことはモバイル通信において過入力問題が現れるのは、端末機器どうしが数cm〜数十cm程度のごく近距離に存在するとともに、ユーザーのごく近くに存在することを意味している。
【0064】
つまり第1の実施例で示したような経路確立時の結果に基づいて、当障害の発生が予測されると判断した場合は、当障害の発生が予測されることを、図5に示すように、例えばランプの点滅や表示部における文字、絵柄の表示などにより通知し、さらには表示部の仕様によってはその対処方法として該当する機器の通信距離を離すような指示を双方の端末に表示する。
【0065】
ユーザーはこの通知結果をもとに該当する端末機器の通信距離をあけることによって過入力問題を解消することが可能である。
【0066】
なお、この発明は上述の実施例に限定されるものではなくその趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。例えば、上述実施例では送信出力のレベルを切り換えるようにしたが、それに換えてあるいはそれに加えて他の出力態様を切り換えるようにしても良い。例えば、アンテナの方向、指向性、複数アンテナの場合どのアンテナを用いるか等を切り換えたり、符号手法、変調手法等を切り換えたり、送信プロトコル、送信メディアを切り換えたりしても良い。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、近距離無線データ通信を行う無線通信機において、受信機にAGC回路のような入力制限回路を持たないような場合であっても、送信機側に設置された送信出力レベル制御機能を利用して過入力問題を解決することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例のデータ通信環境の例を説明する図である。
【図2】上述実施例で用いた無線送受信機の構成例を説明するブロック図である。
【図3】上述実施例の動作を説明するフローチャートである。
【図4】本発明の第2の実施例を説明する図である。
【図5】本発明の第3の実施例を説明する図である。
【図6】従来の無線送受信機を説明するブロック図である。
【符号の説明】
A〜F 無線通信端末機器
11 アンテナ
12 減衰器
13 プリアンプ
14 受信用高周波バンドパスフィルタ
15 中間周波変換用混合器
16 発振器
17 中間周波アンプ
18 復調器
19 AGC回路
20 変調器
21 高周波変換用混合器
22 送信用バンドパスフィルタ
23 パワーアンプ
24 後段送信用バンドパスフィルタ
25 送信・受信切替器
26 制御部
27 プログラムメモリ
28 送信出力レベル記憶部
29 通信可否通知部
30 通信可否通知応答部

Claims (10)

  1. 1つもしくは複数の無線通信端末機器の全部またはその一部との間でデータ通信を行う無線通信端末機器に用いる無線通信機において、少なくとも2つのレベルの送信出力の各々に対する通信相手からの通信確立可否に関する応答を用いて無線通信経路確立作業を実行することを特徴とする無線通信機。
  2. 前記無線通信経路確立作業において判明した送信出力と通信相手との通信確立可否の情報を記憶する記憶部を有する請求項1に記載の無線通信機。
  3. 前記記憶部に記憶された送信出力と通信相手との通信確立可否の情報とから、データ伝送時に適切な送信出力に切り替えて通信する請求項1または2に記載の無線通信機。
  4. 一度通信経路が確立された後も、繰返し定期的に複数の送信出力により無線通信経路確立作業を実行し、その結果判明した送信出力と通信相手との通信確立可否の最新情報を前記記憶部に記憶する請求項2に記載の無線通信機。
  5. 前記無線通信経路確立作業において判明した送信出力と通信相手との通信確立可否の情報とから、一つの送信出力では全ての通信相手と通信できないと判断した場合に、複数の送信出力を切り替えて全ての通信相手と通信する請求項1、2、3または4に記載の無線通信機。
  6. 前記無線通信経路確立作業において判明した送信出力と通信相手との通信確立可否の情報とから、一つの送信出力では全ての通信相手と通信できないと判断した場合に、通信不可能な相手端末の情報を表示し、必要な対応を利用者に提示する請求項1、2、3または4に記載の無線通信機。
  7. 前記無線通信経路確立作業において判明した送信出力と通信相手との通信確立可否の情報とから、一つの送信出力では全ての通信相手と通信できないと判断した場合に、通信不可能となる相手端末側にその状況を通知する請求項1、2、3および4に記載の無線通信機。
  8. 1つもしくは複数の無線通信端末機器の全部またはその一部との間でデータ通信を行う無線通信端末機器に用いる無線通信機において、少なくとも2つの送信態様の各々に対する通信相手からの通信確立可否に関する応答を用いて無線通信経路確立作業を実行することを特徴とする無線通信機。
  9. 通信相手から少なくとも2つのレベルの送信出力に関する通信確立可否の問い合わせを受け取り、当該通信相手に通信確立可否に関する応答を送信することを特徴とする無線通信機。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載された無線通信機を具備し、前記無線通信機を用いてデータ伝送を行うことを特徴とする無線通信端末機器。
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