JP2004200524A - 搬送レール - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送されるリードフレームの酸化を抑えつつ、チップがボンディングされたリードフレームの急冷が可能な搬送レールを提供する。
【解決手段】金属製のレール本体11に、リードフレームが移送される搬送路12を凹設し、その上部をカバー21で覆う。レール本体11を、ボンディングポイント36より下流側に設定された分割位置41にて、上流側構成部材42と下流側構成部材43とに分割する。両構成部材42,43を連結部材46を介して離間して連結し、この間隙55にセラミック製の中間部材56を着脱自在に挿入する。両構成部材42,43の底部にカートリッジヒータ81を設け、各カートリッジヒータ81への通電状態を個別に制御可能とする。
【選択図】 図1
【解決手段】金属製のレール本体11に、リードフレームが移送される搬送路12を凹設し、その上部をカバー21で覆う。レール本体11を、ボンディングポイント36より下流側に設定された分割位置41にて、上流側構成部材42と下流側構成部材43とに分割する。両構成部材42,43を連結部材46を介して離間して連結し、この間隙55にセラミック製の中間部材56を着脱自在に挿入する。両構成部材42,43の底部にカートリッジヒータ81を設け、各カートリッジヒータ81への通電状態を個別に制御可能とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リードフレームを搬送する搬送レールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体などのチップがボンディングされるリードフレームを搬送する際には、図4に示すように、搬送レール101が用いられていた。
【0003】
この搬送レール101は、リードフレームの搬送路111が形成されたレール本体112と、該レール本体112上に取り付けられ前記搬送路111を覆うカバー113とによって構成されている。
【0004】
前記搬送路111には、図5にも示すように、搬送されるリードフレーム上に半田を供給する半田プリフォーマポイント121と、半田形状をスパンカで整える半田スパンカーポイント122と、この半田上にチップを載置してボンディングするボンディングポイント123とが上流側より順に設定されており、前記カバー113には、図4に示したように、前記半田プリフォーマポイント121に対応した箇所に半田プリフォーマ用開口部124が設けられている。また、前記カバー113には、前記半田スパンカーポイント122に対応した箇所に半田スパンカー用開口部125が設けられており、前記ボンディングポイント123に対応する箇所に、ボンディング用開口部126が設けられている。
【0005】
そして、前記レール本体112には、搬送されるリードフレームを加熱するヒータ131,・・・が設けられており、リードフレーム上に供給された半田の溶融状態を、チップをボンディングするボンディングポイント123まで維持できるように構成されている。
【0006】
また、カバー113で覆われた搬送路111内には、酸化防止用ガスが充満されており、加熱されたリードフレームの酸化を防止できるように構成されている。加えて、前記レール本体112は、リードフレームがローダより供給される部位からアンローダで収納されるまでの全域に渡って延在する長尺状の一部材で構成されており、当該レール本体112からの酸化防止用ガスの漏れを防止してリードフレームの酸化防止効果を高めるように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような搬送レール101にあっては、レール本体112が一部材で構成されているため、ヒータ131,・・・の熱が熱伝導によってレール本体112全域に伝達されてしまう。
【0008】
このため、ボンディングポイント123より下流側へ移送されたリードフレーム部分を急冷する等の温度分布のコントロールに限界があり、ボンディングされた半田上のチップにズレが生じる恐れがあった。
【0009】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、搬送されるリードフレームの酸化を抑えつつ、チップがボンディングされたリードフレームの急冷が可能な搬送レールを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の搬送レールにあっては、ヒータを備えたレール本体に、酸化防止用ガスが供給されるカバーで覆われた搬送路が形成され、該搬送路の所定箇所に、搬送されるリードフレームにチップをボンディングするボンディングポイントが設定された搬送レールにおいて、前記レール本体を、前記ボンディングポイントより下流側に設定された分割位置にて、上流側を構成する上流側構成部材と下流側を構成する下流側構成部材とに分割するとともに、前記上流側構成部材と前記下流側構成部材との間に、両構成部材より熱伝導率の低い中間部材を介在させた。
【0011】
すなわち、搬送路が形成されたレール本体は、ボンディングポイントより下流側に設定された分割位置にて、上流側構成部材と下流側構成部材とに分割されており、上流側構成部材に加えられた熱の下流側部材への伝達が遮断される。
【0012】
また、前記上流側構成部材と前記下流側構成部材との間には、両構成部材より熱伝導率の低い中間部材が介在しており、両構成部材間に間隙を形成すること無く、前記上流側構成部材と前記下流側構成部材との断熱状態が維持される。
【0013】
そして、前記両構成部材に介在する中間部材によって、搬送路に供給された酸化防止用ガスの前記両構成部材間からの漏れが防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかる搬送レール1を示す図であり、該搬送レール1は、図2にも示すように、半導体などのチップ2がボンディングされるリードフレーム3を搬送するものである。
【0015】
この搬送レール1は、長尺状に形成されており、リードフレーム3がローダより供給される部位から、搬送されたリードフレーム3がアンローダに収納される位置まで延在する長さ寸法に設定されている。この搬送レール1の下部は、図1にも示したように、金属製のレール本体11によって構成されており、該レール本体11の上面には、前記リードフレーム3が移送される搬送路12が凹設されている。
【0016】
前記レール本体11上部には、金属製のカバー21,・・・が複数レール本体11に沿って配列されており、隣接するカバー21,21同士が密接するように配置されている。このカバー21には、図外のガス供給穴が設けられており、このガス供給穴を介して、カバー21,・・・で覆われた前記搬送路12内へ酸化防止用ガスを供給することで、搬送路12に沿って搬送される金属製のリードフレーム3の酸化を防止できるように構成されている。
【0017】
前記搬送路12には、図1及び図2に示したように、搬送されるリードフレーム3上に半田プリフォーマ31によって半田を供給する半田プリフォーマポイント32と、供給された半田形状をスパンカ33で整える半田スパンカーポイント34と、この半田上にボンダ35によりチップ2を載置してボンディングするボンディングポイント36とが上流側から順に設定されており、前記カバー21には、前記半田プリフォーマポイント32に対応する箇所に図外の半田プリフォーマ用開口部が設けられている。また、前記カバー21には、前記半田スパンカーポイント34に対応する箇所に半田スパンカー用開口部が設けられており、前記ボンディングポイント36に対応する箇所にはボンディング用開口部が設けられている(図示省略)。
【0018】
前記レール本体11は、前記ボンディングポイント36より下流側に設定された分割位置41にて、上流側を構成する上流側構成部材42と、下流側を構成する下流側構成部材43とに分割されており、前記上流側構成部材42の後端の底面には、図2に示したように、後端凹部44が形成されている。また、前記下流側構成部材43の前端の底面には、前端凹部45が形成されており、両凹部44,45には、図2及び図3に示すように、両構成部材42,43を所定の間隔をおいて連結する連結部材46がボルト47,・・・によって構成されている。
【0019】
前記連結部材46の一端には、上方に突出するガイド51,52が上流側及び下流側に形成されており、このガイド51,52によって前記各構成部材42,43を側面からガイドできるように構成されている。この連結部材46の上面には、図2に示したように、前記上流側構成部材42の前記後端凹部44の底面に面接する上流側載置面53が上流側に突設されており、その下流側には、前記下流側構成部材43の前記前端凹部45の底面に面接する下流側載置面54が離間して突設されている。これにより、前記上流側構成部材42と前記下流側構成部材43との間には、両構成部材42,43と前記両載置面53,54と前記連結部材46とによって、逆T字状の間隙55が形成されており、この間隙55には、中間部材56が着脱自在に挿入されている。
【0020】
該中間部材56は、前記両構成部材42,43より熱伝導率の低いセラミックで形成されており、前記間隙55に挿入された状態で、前記両構成部材42,43間に配置される壁部61と、前記壁部61下端より上流側及び下流側に延出する足部62,62とによって逆T字状に形成されている。前記壁部61は、前記両構成部材42,43に密着する厚み寸法に設定さており、前記足部62,62は、前記両構成部材42,43の各凹部44,45の下部に配置された状態で、前記連結部材46の前記両載置面53,54間に配置されるように構成されている。
【0021】
この中間部材56は、図3に示したように、前記レール本体11の幅寸法と同じ長さに設定されており、その一端が前記レール本体11を支持する支持部材71に当接した状態で位置決めされるように構成されている。また、前記中間部材56は、前記下流側構成部材43の側面に螺入されたボルト72の頭部73によって抜けが防止されており、当該中間部材56は、前記間隙55からの不用意な離脱が防止されている。この中間部材56には、図1に示したように、前記レール本体11に凹設された搬送路12と同形状の搬送路構成部74が凹設されており、前記間隙55に挿入された状態で、前記上流側構成部材42の搬送路12と下流側構成部材43の搬送路12とを連続的に連結できるように構成されている。
【0022】
そして、前記上流側構成部材42及び下流側構成部材43の底部には、複数のカートリッジヒータ81,・・・が延在方向に沿って配列されており、各カートリッジヒータ81,・・・は、各構成部材42,43の側面から挿入されている。これにより、搬送路12上のリードフレーム3を加熱しながら搬送し、リードフレーム3上に供給された半田の溶融状態を前記ボンディングポイント36まで維持できるように構成されている。
【0023】
前記各カートリッジヒータ81,・・・への通電状態は、個別に制御できるように構成されており、前記リードフレーム3に半田でチップ2をボンディングする際には、上流側構成部材42のカートリッジヒータ81,・・・のみを通電して下流側構成部材43のカートリッジヒータ81,・・・への通電は遮断し、ボンディングポイント36を通過したリードフレーム3の箇所を急冷できるように構成されている。一方、前記チップ2を金や銀で接合する共晶ボンディング時には、上流側構成部材42のカートリッジヒータ81,・・・を通電するとともに、下流側構成部材43のカートリッジヒータ81,・・・への電力供給量を下流へ向かうに従って小さくすることで、前記ボンディングポイント36を通過したリードフレーム3の温度を緩やかに低下する徐冷を行えるように構成されており、共晶時のチップ2の破損を防止できるように構成されている。
【0024】
以上の構成にかかる本実施の形態において、搬送路12が形成されたレール本体11は、ボンディングポイント36より下流側に設定された分割位置41にて、上流側構成部材42と下流側構成部材43とに分割されており、各カートリッジヒータ81,・・・によって上流側構成部材42に加えられた熱の下流側部材43への伝達を遮断することができる。
【0025】
このため、レール本体11が一部材で構成され、各カートリッジヒータ81,・・・の熱が熱伝導によってレール本体11全域に伝達されてしまう従来と比較して、ボンディングポイント36より下流側へ移送されたリードフレーム3の部位を急冷する等の温度分布のコントロールが可能となる。これにより、ボンダ35でチップ2が載置された半田を速やかに固化することができ、ボンディングされたチップ2にズレが生じる等の不具合を未然に防止することができる。
【0026】
また、前記上流側構成部材42と前記下流側構成部材43との間には、両構成部材42,43より熱伝導率の低いセラミック製の中間部材56が介在しており、前記上流側構成部材42と前記下流側構成部材43との断熱状態を維持することができる。
【0027】
さらに、前記両構成部材42,43に介在する前記中間部材56によって、両構成部材42,43間の間隙55を閉鎖し、搬送路12に供給された酸化防止用ガスの間隙55からの漏れを防止することができる。
【0028】
したがって、リードフレーム3の酸化防止と、チップ2がボンディングされたリードフレーム3の急冷とを両立することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の搬送レールにあっては、搬送路が形成されたレール本体を、ボンディングポイントより下流側に設定された分割位置にて、上流側構成部材と下流側構成部材とに分割することで、上流側構成部材に加えられた熱の下流側部材への伝達を遮断することができる。
【0030】
このため、レール本体が一部材で構成され、ヒータの熱が熱伝導によってレール本体全域に伝達されてしまう従来と比較して、ボンディングポイントより下流側へ移送されたリードフレームの部位を急冷する等の温度分布のコントロールが可能となる。これにより、ボンディングされたチップにズレが生じる等の不具合を未然に防止することができる。
【0031】
また、前記上流側構成部材と前記下流側構成部材との間には、両構成部材より熱伝導率の低い中間部材が介在しており、両構成部材間に間隙を形成すること無く、前記上流側構成部材と前記下流側構成部材との断熱状態を維持することができる。これにより、搬送路に供給された酸化防止用ガスの両構成部材間からの漏れを防止することができるので、リードフレームの酸化を抑えつつ、チップがボンディングされたリードフレームの急冷が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す要部の斜視図である。
【図2】本実施の形態の要部を示す側面図である。
【図3】本実施の形態の要部を示す平面図である。
【図4】従来の搬送レールを示す要部の斜視図である。
【図5】同従来例の要部の内部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 搬送レール
2 チップ
3 リードフレーム
11 レール本体
12 搬送路
21 カバー
36 ボンディングポイント
41 分割位置
42 上流側構成部材
43 下流側構成部材
46 連結部材
55 間隙
56 中間部材
81 カートリッジヒータ
【発明の属する技術分野】
本発明は、リードフレームを搬送する搬送レールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体などのチップがボンディングされるリードフレームを搬送する際には、図4に示すように、搬送レール101が用いられていた。
【0003】
この搬送レール101は、リードフレームの搬送路111が形成されたレール本体112と、該レール本体112上に取り付けられ前記搬送路111を覆うカバー113とによって構成されている。
【0004】
前記搬送路111には、図5にも示すように、搬送されるリードフレーム上に半田を供給する半田プリフォーマポイント121と、半田形状をスパンカで整える半田スパンカーポイント122と、この半田上にチップを載置してボンディングするボンディングポイント123とが上流側より順に設定されており、前記カバー113には、図4に示したように、前記半田プリフォーマポイント121に対応した箇所に半田プリフォーマ用開口部124が設けられている。また、前記カバー113には、前記半田スパンカーポイント122に対応した箇所に半田スパンカー用開口部125が設けられており、前記ボンディングポイント123に対応する箇所に、ボンディング用開口部126が設けられている。
【0005】
そして、前記レール本体112には、搬送されるリードフレームを加熱するヒータ131,・・・が設けられており、リードフレーム上に供給された半田の溶融状態を、チップをボンディングするボンディングポイント123まで維持できるように構成されている。
【0006】
また、カバー113で覆われた搬送路111内には、酸化防止用ガスが充満されており、加熱されたリードフレームの酸化を防止できるように構成されている。加えて、前記レール本体112は、リードフレームがローダより供給される部位からアンローダで収納されるまでの全域に渡って延在する長尺状の一部材で構成されており、当該レール本体112からの酸化防止用ガスの漏れを防止してリードフレームの酸化防止効果を高めるように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような搬送レール101にあっては、レール本体112が一部材で構成されているため、ヒータ131,・・・の熱が熱伝導によってレール本体112全域に伝達されてしまう。
【0008】
このため、ボンディングポイント123より下流側へ移送されたリードフレーム部分を急冷する等の温度分布のコントロールに限界があり、ボンディングされた半田上のチップにズレが生じる恐れがあった。
【0009】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、搬送されるリードフレームの酸化を抑えつつ、チップがボンディングされたリードフレームの急冷が可能な搬送レールを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明の搬送レールにあっては、ヒータを備えたレール本体に、酸化防止用ガスが供給されるカバーで覆われた搬送路が形成され、該搬送路の所定箇所に、搬送されるリードフレームにチップをボンディングするボンディングポイントが設定された搬送レールにおいて、前記レール本体を、前記ボンディングポイントより下流側に設定された分割位置にて、上流側を構成する上流側構成部材と下流側を構成する下流側構成部材とに分割するとともに、前記上流側構成部材と前記下流側構成部材との間に、両構成部材より熱伝導率の低い中間部材を介在させた。
【0011】
すなわち、搬送路が形成されたレール本体は、ボンディングポイントより下流側に設定された分割位置にて、上流側構成部材と下流側構成部材とに分割されており、上流側構成部材に加えられた熱の下流側部材への伝達が遮断される。
【0012】
また、前記上流側構成部材と前記下流側構成部材との間には、両構成部材より熱伝導率の低い中間部材が介在しており、両構成部材間に間隙を形成すること無く、前記上流側構成部材と前記下流側構成部材との断熱状態が維持される。
【0013】
そして、前記両構成部材に介在する中間部材によって、搬送路に供給された酸化防止用ガスの前記両構成部材間からの漏れが防止される。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1は、本実施の形態にかかる搬送レール1を示す図であり、該搬送レール1は、図2にも示すように、半導体などのチップ2がボンディングされるリードフレーム3を搬送するものである。
【0015】
この搬送レール1は、長尺状に形成されており、リードフレーム3がローダより供給される部位から、搬送されたリードフレーム3がアンローダに収納される位置まで延在する長さ寸法に設定されている。この搬送レール1の下部は、図1にも示したように、金属製のレール本体11によって構成されており、該レール本体11の上面には、前記リードフレーム3が移送される搬送路12が凹設されている。
【0016】
前記レール本体11上部には、金属製のカバー21,・・・が複数レール本体11に沿って配列されており、隣接するカバー21,21同士が密接するように配置されている。このカバー21には、図外のガス供給穴が設けられており、このガス供給穴を介して、カバー21,・・・で覆われた前記搬送路12内へ酸化防止用ガスを供給することで、搬送路12に沿って搬送される金属製のリードフレーム3の酸化を防止できるように構成されている。
【0017】
前記搬送路12には、図1及び図2に示したように、搬送されるリードフレーム3上に半田プリフォーマ31によって半田を供給する半田プリフォーマポイント32と、供給された半田形状をスパンカ33で整える半田スパンカーポイント34と、この半田上にボンダ35によりチップ2を載置してボンディングするボンディングポイント36とが上流側から順に設定されており、前記カバー21には、前記半田プリフォーマポイント32に対応する箇所に図外の半田プリフォーマ用開口部が設けられている。また、前記カバー21には、前記半田スパンカーポイント34に対応する箇所に半田スパンカー用開口部が設けられており、前記ボンディングポイント36に対応する箇所にはボンディング用開口部が設けられている(図示省略)。
【0018】
前記レール本体11は、前記ボンディングポイント36より下流側に設定された分割位置41にて、上流側を構成する上流側構成部材42と、下流側を構成する下流側構成部材43とに分割されており、前記上流側構成部材42の後端の底面には、図2に示したように、後端凹部44が形成されている。また、前記下流側構成部材43の前端の底面には、前端凹部45が形成されており、両凹部44,45には、図2及び図3に示すように、両構成部材42,43を所定の間隔をおいて連結する連結部材46がボルト47,・・・によって構成されている。
【0019】
前記連結部材46の一端には、上方に突出するガイド51,52が上流側及び下流側に形成されており、このガイド51,52によって前記各構成部材42,43を側面からガイドできるように構成されている。この連結部材46の上面には、図2に示したように、前記上流側構成部材42の前記後端凹部44の底面に面接する上流側載置面53が上流側に突設されており、その下流側には、前記下流側構成部材43の前記前端凹部45の底面に面接する下流側載置面54が離間して突設されている。これにより、前記上流側構成部材42と前記下流側構成部材43との間には、両構成部材42,43と前記両載置面53,54と前記連結部材46とによって、逆T字状の間隙55が形成されており、この間隙55には、中間部材56が着脱自在に挿入されている。
【0020】
該中間部材56は、前記両構成部材42,43より熱伝導率の低いセラミックで形成されており、前記間隙55に挿入された状態で、前記両構成部材42,43間に配置される壁部61と、前記壁部61下端より上流側及び下流側に延出する足部62,62とによって逆T字状に形成されている。前記壁部61は、前記両構成部材42,43に密着する厚み寸法に設定さており、前記足部62,62は、前記両構成部材42,43の各凹部44,45の下部に配置された状態で、前記連結部材46の前記両載置面53,54間に配置されるように構成されている。
【0021】
この中間部材56は、図3に示したように、前記レール本体11の幅寸法と同じ長さに設定されており、その一端が前記レール本体11を支持する支持部材71に当接した状態で位置決めされるように構成されている。また、前記中間部材56は、前記下流側構成部材43の側面に螺入されたボルト72の頭部73によって抜けが防止されており、当該中間部材56は、前記間隙55からの不用意な離脱が防止されている。この中間部材56には、図1に示したように、前記レール本体11に凹設された搬送路12と同形状の搬送路構成部74が凹設されており、前記間隙55に挿入された状態で、前記上流側構成部材42の搬送路12と下流側構成部材43の搬送路12とを連続的に連結できるように構成されている。
【0022】
そして、前記上流側構成部材42及び下流側構成部材43の底部には、複数のカートリッジヒータ81,・・・が延在方向に沿って配列されており、各カートリッジヒータ81,・・・は、各構成部材42,43の側面から挿入されている。これにより、搬送路12上のリードフレーム3を加熱しながら搬送し、リードフレーム3上に供給された半田の溶融状態を前記ボンディングポイント36まで維持できるように構成されている。
【0023】
前記各カートリッジヒータ81,・・・への通電状態は、個別に制御できるように構成されており、前記リードフレーム3に半田でチップ2をボンディングする際には、上流側構成部材42のカートリッジヒータ81,・・・のみを通電して下流側構成部材43のカートリッジヒータ81,・・・への通電は遮断し、ボンディングポイント36を通過したリードフレーム3の箇所を急冷できるように構成されている。一方、前記チップ2を金や銀で接合する共晶ボンディング時には、上流側構成部材42のカートリッジヒータ81,・・・を通電するとともに、下流側構成部材43のカートリッジヒータ81,・・・への電力供給量を下流へ向かうに従って小さくすることで、前記ボンディングポイント36を通過したリードフレーム3の温度を緩やかに低下する徐冷を行えるように構成されており、共晶時のチップ2の破損を防止できるように構成されている。
【0024】
以上の構成にかかる本実施の形態において、搬送路12が形成されたレール本体11は、ボンディングポイント36より下流側に設定された分割位置41にて、上流側構成部材42と下流側構成部材43とに分割されており、各カートリッジヒータ81,・・・によって上流側構成部材42に加えられた熱の下流側部材43への伝達を遮断することができる。
【0025】
このため、レール本体11が一部材で構成され、各カートリッジヒータ81,・・・の熱が熱伝導によってレール本体11全域に伝達されてしまう従来と比較して、ボンディングポイント36より下流側へ移送されたリードフレーム3の部位を急冷する等の温度分布のコントロールが可能となる。これにより、ボンダ35でチップ2が載置された半田を速やかに固化することができ、ボンディングされたチップ2にズレが生じる等の不具合を未然に防止することができる。
【0026】
また、前記上流側構成部材42と前記下流側構成部材43との間には、両構成部材42,43より熱伝導率の低いセラミック製の中間部材56が介在しており、前記上流側構成部材42と前記下流側構成部材43との断熱状態を維持することができる。
【0027】
さらに、前記両構成部材42,43に介在する前記中間部材56によって、両構成部材42,43間の間隙55を閉鎖し、搬送路12に供給された酸化防止用ガスの間隙55からの漏れを防止することができる。
【0028】
したがって、リードフレーム3の酸化防止と、チップ2がボンディングされたリードフレーム3の急冷とを両立することができる。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の搬送レールにあっては、搬送路が形成されたレール本体を、ボンディングポイントより下流側に設定された分割位置にて、上流側構成部材と下流側構成部材とに分割することで、上流側構成部材に加えられた熱の下流側部材への伝達を遮断することができる。
【0030】
このため、レール本体が一部材で構成され、ヒータの熱が熱伝導によってレール本体全域に伝達されてしまう従来と比較して、ボンディングポイントより下流側へ移送されたリードフレームの部位を急冷する等の温度分布のコントロールが可能となる。これにより、ボンディングされたチップにズレが生じる等の不具合を未然に防止することができる。
【0031】
また、前記上流側構成部材と前記下流側構成部材との間には、両構成部材より熱伝導率の低い中間部材が介在しており、両構成部材間に間隙を形成すること無く、前記上流側構成部材と前記下流側構成部材との断熱状態を維持することができる。これにより、搬送路に供給された酸化防止用ガスの両構成部材間からの漏れを防止することができるので、リードフレームの酸化を抑えつつ、チップがボンディングされたリードフレームの急冷が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す要部の斜視図である。
【図2】本実施の形態の要部を示す側面図である。
【図3】本実施の形態の要部を示す平面図である。
【図4】従来の搬送レールを示す要部の斜視図である。
【図5】同従来例の要部の内部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 搬送レール
2 チップ
3 リードフレーム
11 レール本体
12 搬送路
21 カバー
36 ボンディングポイント
41 分割位置
42 上流側構成部材
43 下流側構成部材
46 連結部材
55 間隙
56 中間部材
81 カートリッジヒータ
Claims (1)
- ヒータを備えたレール本体に、酸化防止用ガスが供給されるカバーで覆われた搬送路が形成され、該搬送路の所定箇所に、搬送されるリードフレームにチップをボンディングするボンディングポイントが設定された搬送レールにおいて、
前記レール本体を、前記ボンディングポイントより下流側に設定された分割位置にて、上流側を構成する上流側構成部材と下流側を構成する下流側構成部材とに分割するとともに、前記上流側構成部材と前記下流側構成部材との間に、両構成部材より熱伝導率の低い中間部材を介在させたことを特徴とする搬送レール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002369102A JP2004200524A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 搬送レール |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002369102A JP2004200524A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 搬送レール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004200524A true JP2004200524A (ja) | 2004-07-15 |
Family
ID=32765427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002369102A Pending JP2004200524A (ja) | 2002-12-20 | 2002-12-20 | 搬送レール |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004200524A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101378590B1 (ko) * | 2013-03-21 | 2014-04-01 | 주식회사 에스에프이 | 칩 본딩 장치 |
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CN115101423A (zh) * | 2022-08-19 | 2022-09-23 | 泸州龙芯微科技有限公司 | 一种igbt的封装方法以及封装结构 |
-
2002
- 2002-12-20 JP JP2002369102A patent/JP2004200524A/ja active Pending
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