JP2004198856A - 液滴吐出装置、液滴吐出システム、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、金属配線形成方法および電子機器 - Google Patents

液滴吐出装置、液滴吐出システム、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、金属配線形成方法および電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】吐出液滴によるパターンの形成(描画)を高い精度で行うことができるとともに、スループット(生産能率)の向上が図れる液滴吐出装置、液滴吐出システム、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、金属配線形成方法および電子機器を提供すること。
【解決手段】本発明の液滴吐出装置1は、装置本体2と、ワークを支持するワーク搬送テーブルと、前記ワーク搬送テーブルを前記装置本体2に対し水平な一方向(以下、「Y軸方向」と言う)に移動させるY軸方向移動機構と、前記ワーク搬送テーブルに支持されたワークに対して液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記ワーク搬送テーブルに支持されたワークに対し、当該液滴吐出装置1が置かれた雰囲気とほぼ同様の条件のガスを吹き付け、前記ワーク上に吐出された液滴を乾燥させる少なくとも1つのブロー装置14とを有する。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液滴吐出装置、液滴吐出システム、電気光学装置、電気光学装置の製造方法、金属配線形成方法および電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェットプリンターのインクジェット方式(液滴吐出方式)を応用して、例えば液晶表示装置におけるカラーフィルタや有機EL装置等を製造したり、基板上に金属配線を形成したりするのに使用する産業用の液滴吐出装置(インクジェット描画装置)が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このような液滴吐出装置は、基板等のワークが載置されるワーク搬送テーブルと液滴吐出ヘッドとを相対的に移動させつつ液滴を吐出することにより、ワーク上に所定のパターンを形成(描画)するものである。特許文献1に記載されている従来の液滴吐出装置では、ワーク上に液滴を吐出した後、20℃以上の温風やランプなどにより加熱部分の温度が室温以上(30〜200℃)になるようにワークを加熱し、乾燥させる。そして、この後、ワーク上に別の液滴を吐出し、それを乾燥させ、さらに、別の液滴を吐出し、それを乾燥させることによって、カラーフィルタを製造する。
【0004】
上述したような用途に使用する液滴吐出装置は、形成(描画)するパターンに極めて高い精度が必要とされる。このため、例えば、液滴吐出装置は、内部の雰囲気の条件が管理されるチャンバ内に設置されて使用されるのが好ましい。
【0005】
しかしながら、前記従来の液滴吐出装置では、ワークに吐出された液滴を乾燥させる際、そのワークを加熱するので、これにより、チャンバ内の雰囲気(環境)が乱れ、特に環境温度が高くなってしまうとともに、ワークが熱膨張してしまい、常に高い精度で安定してパターンを形成(描画)するのが困難であった。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−313721号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、吐出液滴によるパターンの形成(描画)を高い精度で行うことができるとともに、スループット(生産能率)の向上が図れる液滴吐出装置および液滴吐出システム、かかる液滴吐出装置を用いて製造される電気光学装置、かかる液滴吐出装置を用いる電気光学装置の製造方法、かかる液滴吐出装置を用いる金属配線形成方法および、かかる電気光学装置を備える電子機器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の液滴吐出装置は、装置本体と、
ワークを支持するワーク搬送テーブルと、
前記ワーク搬送テーブルを前記装置本体に対し水平な一方向(以下、「Y軸方向」と言う)に移動させるY軸方向移動機構と、
前記ワーク搬送テーブルに支持されたワークに対して液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記ワーク搬送テーブルに支持されたワークに対し、当該液滴吐出装置が置かれた雰囲気とほぼ同様の条件のガスを吹き付け、前記ワーク上に吐出された液滴を乾燥させる少なくとも1つのブロー装置とを有することを特徴とする。
【0009】
これにより、液滴吐出装置が置かれた雰囲気(環境)を乱すことなく、かつ、ワークが熱膨張してしまうこともなく、ワーク上に吐出された液滴を乾燥(仮乾燥および/または本乾燥)させることができる。その結果、吐出液滴によるパターンの形成(描画)を高い精度で、かつ常に安定して行うことができる。
また、ワーク上に吐出された液滴を乾燥させる際、そのワークをプリベーク炉に移動させて乾燥させる方式に比べ、下記の利点を有する。
【0010】
まず、液滴吐出装置がブロー装置を有しているので、ワーク上に吐出された液滴をその液滴吐出装置において乾燥させることができる。
すなわち、ワーク上への液滴の吐出と、ワーク上に吐出された液滴の乾燥とを、交互に繰り返し行う場合、プリベーク炉で乾燥させる方式では、給除材に時間がかかり、特に、再びワークを液滴吐出装置へ給材する際、アライメントを行う必要があるが、本発明では、液滴吐出装置において乾燥を行うことができるので、前記給除材やアライメントを行う必要がなく、これにより、スループット(生産能率)の向上が図れる。
【0011】
また、液滴吐出装置が内部の雰囲気の条件が管理されるチャンバ内に設置されて使用される場合、特に、ワーク上への液滴の吐出と、ワーク上に吐出された液滴の乾燥とを、交互に繰り返し行う場合は、プリベーク炉で乾燥させる方式では、乾燥(給除材)の際、チャンバ内の雰囲気(環境)が破壊されるので、それを元の条件(適正な条件)に戻す時間(例えば、チャンバ内が窒素パージされている場合は、再度窒素パージするための時間)が必要であるが、本発明では、液滴吐出装置において乾燥を行うことができるので、液滴吐出装置が置かれた雰囲気(環境)を破壊してしまうことがなく、これにより、スループット(生産能率)の向上が図れる。
【0012】
また、ワーク上への液滴の吐出と、ワーク上に吐出された液滴の乾燥とを、交互に繰り返し行う場合、プリベーク炉で乾燥させる方式では、ワークを加熱するので、再びワークが適正温度(環境温度)に戻るまで時間を要するが、本発明では、液滴吐出装置が置かれた雰囲気とほぼ同様の条件のガスを吹き付けて乾燥を行うので、乾燥直後でもワークが適正温度(環境温度)を保持しており、これにより、乾燥後、すぐに次の工程を実行することができ、スループット(生産能率)の向上が図れる。
また、プリベーク炉で乾燥させる方式では、液滴吐出装置の外側にプリベーク炉を設置するためのワーク寸法以上の設置スペースを必要とし、システム全体が大型化してしまうが、本発明では、液滴吐出装置がブロー装置を有しているので、システム全体を小型化することができる。
【0013】
本発明の液滴吐出装置では、当該液滴吐出装置は、内部の雰囲気の条件が管理されるチャンバ内に設置されて使用されるのが好ましい。
これにより、吐出液滴によるパターンの形成(描画)をより高い精度で行うことができる。
本発明の液滴吐出装置では、当該液滴吐出装置が置かれた雰囲気の温度をaとしたとき、前記ブロー装置から噴出するガスの温度は、a±1℃であるのが好ましい。
これにより、吐出液滴によるパターンの形成(描画)をより高い精度で行うことができる。
【0014】
本発明の液滴吐出装置では、当該液滴吐出装置が置かれた雰囲気の湿度をbとしたとき、前記ブロー装置から噴出するガスの湿度は、b±30%であるのが好ましい。
これにより、吐出液滴によるパターンの形成(描画)をより高い精度で行うことができる。
【0015】
本発明の液滴吐出装置では、前記ブロー装置から噴出するガスの種類は、当該液滴吐出装置が置かれた雰囲気と同一であるのが好ましい。
これにより、吐出液滴によるパターンの形成(描画)をより高い精度で行うことができる。
本発明の液滴吐出装置では、前記ブロー装置から噴出するガスは、空気または不活性ガスであるのが好ましい。
これにより、高い品質の製品を得ることができる。
【0016】
本発明の液滴吐出装置では、前記ブロー装置は、前記Y軸方向に垂直かつ水平な方向(以下、「X軸方向」と言う)に沿ってスリット状に開口するノズルを有するのが好ましい。
これにより、ワークに対し、ガスをX軸方向に均一に吹き付けることができ、ワーク全体を均一に乾燥させることができる。
【0017】
本発明の液滴吐出装置では、前記ブロー装置は、前記開口の幅を調節する開口幅調節手段を有するのが好ましい。
これにより、例えば使用する液滴の種類や噴出するガスの流量などの諸条件に応じて、ノズルの開口(スリット)の幅を適正値に調節することができ、適正な条件で乾燥を行うことができる。
【0018】
本発明の液滴吐出装置では、前記ブロー装置は、前記ワーク搬送テーブルからの離間距離を調節する離間距離調節手段を有するのが好ましい。
これにより、例えば使用する液滴の種類や噴出するガスの流量などの諸条件に応じて、ワーク表面とブロー装置との間の距離を適正値に調節することができ、適正な条件で乾燥を行うことができる。
【0019】
本発明の液滴吐出装置では、前記ブロー装置は、該ブロー装置から噴出するガスの前記ワーク搬送テーブルに対する噴出角度(吹き付け角度)を調節する噴出角度調節手段を有するのが好ましい。
これにより、例えば使用する液滴の種類や噴出するガスの流量などの諸条件に応じて、ガスの噴出角度を適正値に調節することができ、適正な条件で乾燥を行うことができる。
【0020】
本発明の液滴吐出装置では、前記ブロー装置は、該ブロー装置から噴出するガスの温度および/または湿度を調節する温度・湿度調節手段を有するのが好ましい。
これにより、液滴吐出装置が置かれた雰囲気(環境)に応じて、ガスの温度や湿度を適正値に調節することができ、適正な条件で乾燥を行うことができる。
【0021】
本発明の液滴吐出装置では、前記ブロー装置から噴出するガスの噴出方向は、前記液滴吐出ヘッドの反対側であるのが好ましい。
これにより、例えば、ワークに対して液滴を吐出しつつ乾燥を行う場合であっても、ワークに吹き付けられるガスによって液滴の吐出に影響を与えることがなく、吐出液滴によるパターンの形成(描画)を高い精度で行うことができる。
【0022】
本発明の液滴吐出装置では、前記ブロー装置は、前記装置本体に設けられているのが好ましい。
これにより、ワーク上に吐出された液滴を乾燥させる際、ワーク搬送テーブルがY軸方向に移動することによって、そのワーク搬送テーブルに支持されたワークが、ブロー装置に対してY軸方向に移動し、これにより、そのワーク全体を確実に乾燥させることができる。
本発明の液滴吐出装置では、前記ブロー装置は、前記液滴吐出ヘッドを介し、Y軸方向に互いに離れた2箇所に設けられているのが好ましい。
これにより、液滴吐出装置の小型化が図れ、特に、Y軸方向の長さを短縮することができる。
【0023】
本発明の液滴吐出装置では、前記2個のブロー装置のうちの一方は、前記ワークの一部を乾燥し、他方は、少なくとも前記ワークの残部を乾燥するよう構成されているのが好ましい。
これにより、液滴吐出装置の小型化が図れ、特に、Y軸方向の長さを短縮することができる。
【0024】
本発明の液滴吐出装置では、前記ブロー装置からガスを噴出しつつ、前記ワーク搬送テーブルをY軸方向に移動させて前記ワーク上に吐出された液滴を乾燥させるのが好ましい。
これにより、種々の寸法のワークについて、そのワーク全体を確実に乾燥させることができる。
【0025】
本発明の液滴吐出装置では、前記ワーク搬送テーブルと前記液滴吐出ヘッドとを相対的に移動させつつ前記液滴吐出ヘッドから液滴を吐出することにより、前記ワークに所定のパターンを形成するのが好ましい。
これにより、目的に合わせてワーク上に多彩なパターンを形成(描画)することができる。
【0026】
本発明の液滴吐出装置では、前記液滴吐出ヘッドを前記装置本体に対し前記Y軸方向に垂直かつ水平な方向(以下、「X軸方向」と言う)に移動させるX軸方向移動機構を有するのが好ましい。
これにより、目的に合わせてワーク上に多彩なパターンを形成(描画)することができる。
【0027】
本発明の液滴吐出装置では、前記Y軸方向と前記X軸方向とのいずれか一方を主走査方向とし、他方を副走査方向として前記ワーク搬送テーブルと前記液滴吐出ヘッドとを相対的に移動させつつ前記液滴吐出ヘッドから前記ワークに対し液滴を吐出するのが好ましい。
これにより、目的に合わせてワーク上に多彩なパターンを形成(描画)することができる。
【0028】
本発明の液滴吐出装置では、前記Y軸方向を主走査方向とし、前記X軸方向を副走査方向として前記ワーク搬送テーブルと前記液滴吐出ヘッドとを相対的に移動させつつ前記液滴吐出ヘッドから前記ワークに対し液滴を吐出するのが好ましい。
これにより、目的に合わせてワーク上に多彩なパターンを形成(描画)することができる。
本発明の液滴吐出装置では、当該液滴吐出装置は、ワーク上に金属配線を形成するものであるのが好ましい。
これにより、高い精度で金属配線パターンが形成(描画)された高い品質の製品を得ることができる。
【0029】
本発明の液滴吐出システムは、本発明の液滴吐出装置と、
前記液滴吐出装置を収容し、その内部の雰囲気の条件が管理されるチャンバとを備えることを特徴とする。
これにより、吐出液滴によるパターンの形成(描画)をさらに高い精度で行うことができる。
本発明の液滴吐出システムは、前記チャンバ内の温度および/または湿度を調節する空調装置をさらに備えることが好ましい。
これにより、吐出液滴によるパターンの形成(描画)をさらに高い精度で行うことができる。
【0030】
本発明の電気光学装置は、本発明の液滴吐出装置を用いて製造されたことを特徴とする。
これにより、高い精度でパターンが形成(描画)された高性能の部品を備えるとともに、製造コストの低い電気光学装置を提供することができる。
本発明の電気光学装置の製造方法は、本発明の液滴吐出装置を用いることを特徴とする。
これにより、ワークに対するパターンの形成(描画)を高い精度で行うことができるとともに、製造コストの低減が図れる電気光学装置の製造方法を提供することができる。
【0031】
本発明の金属配線形成方法は、本発明の液滴吐出装置を用いてワーク上に金属配線を形成することを特徴とする。
これにより、ワークに対する金属配線パターンの形成(描画)を高い精度で行うことができるとともに、製造コストの低減が図れる金属配線形成方法を提供することができる。
本発明の電子機器は、本発明の電気光学装置を備えることを特徴とする。
これにより、高い精度でパターンが形成(描画)された高性能の部品を備えるとともに、製造コストの低い電子機器を提供することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の液滴吐出装置および液滴吐出システムを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1および図2は、それぞれ、本発明の液滴吐出装置および液滴吐出システムの実施形態を示す平面図および側面図である。なお、以下では、説明の便宜上、水平な一方向(図1および図2中の左右方向に相当する方向)を「Y軸方向」と言い、このY軸方向に垂直であって水平な方向(図1中の上下方向に相当する方向)を「X軸方向」と言う。また、Y軸方向であって図1および図2中の右方向への移動を「Y軸方向に前進」、Y軸方向であって図1および図2中の左方向への移動を「Y軸方向に後退」と言い、X軸方向であって図1中の下方向への移動を「X軸方向に前進」、X軸方向であって図1中の上方向への移動を「X軸方向に後退」と言う。
【0033】
図1および図2に示す液滴吐出システム(液滴吐出系)10は、液滴吐出ヘッド111を有する液滴吐出装置(インクジェット描画装置)1と、この液滴吐出装置1を収容するチャンバ91とを備えている。
液滴吐出装置1は、ワークとしての基板Wに対し、例えばインクや、目的とする材料を含む機能液等の液体(吐出液)をインクジェット方式(液滴吐出方式)により微小な液滴の状態で吐出して所定のパターンを形成(描画)する装置である。この液滴吐出装置1は、例えば液晶表示装置におけるカラーフィルタや有機EL装置等を製造したり、基板上に金属配線を形成したりするのに用いることができるものであり、その用途は、特に限定されないが、金属配線の形成に用いるのが好ましい。液滴吐出装置1が対象とする基板Wの素材は、特に限定されず、板状の部材であればいかなるものでもよいが、例えば、ガラス基板、シリコン基板、フレキシブル基板等を対象とすることができる。
【0034】
また、本発明で対象とするワークは、板状の部材に限らず、底面が平らな部材であればいかなるものでもよい。例えば、本発明は、レンズをワークとし、このレンズに液滴を吐出することにより光学薄膜等のコーティングを形成する液滴吐出装置などにも適用することができる。また、本発明は、比較的大型のワーク(例えば、長さ、幅がそれぞれ数十cm〜数m程度のもの)にも対応することができる比較的大型の液滴吐出装置1に特に好ましく適用することができる。
【0035】
この液滴吐出装置1は、装置本体2と、ワーク搬送テーブル(ワーク搬送ステージ)としての基板搬送テーブル(基板搬送ステージ)3と、複数の液滴吐出ヘッド(インクジェットヘッド)111を有するヘッドユニット11と、液滴吐出ヘッド111のメンテナンスをするメンテナンス装置12と、給液タンク、排液タンクおよび再利用タンクを備えたタンクユニット13と、基板Wにガスを吹き付けるブロー装置14と、基板搬送テーブル3の移動距離を測定するレーザー測長器15と、制御装置16と、ドット抜け検出ユニット19とを備えている。
【0036】
液滴吐出ヘッド111から吐出する液体としては、特に限定されず、カラーフィルタのフィルタ材料を含むインクの他、例えば以下のような各種の材料を含む液体(サスペンション、エマルション等の分散液を含む)とすることができる。・有機EL(electroluminescence)装置におけるEL発光層を形成するための発光材料。・電子放出装置における電極上に蛍光体を形成するための蛍光材料。・PDP(Plasma Display Panel)装置における蛍光体を形成するための蛍光材料。・電気泳動表示装置における泳動体を形成する泳動体材料。・基板Wの表面にバンクを形成するためのバンク材料。・各種コーティング材料。・電極を形成するための液状電極材料。・2枚の基板間に微小なセルギャップを構成するためのスペーサを構成する粒子材料。・金属配線を形成するための液状金属材料。・マイクロレンズを形成するためのレンズ材料。・レジスト材料。・光拡散体を形成するための光拡散材料。
【0037】
図2に示すように、装置本体2は、床上に設置された架台21と、架台21上に設置された石定盤22とを有している。石定盤22の上には、基板搬送テーブル3が装置本体2に対しY軸方向に移動可能に設置されている。基板搬送テーブル3は、リニアモータ51の駆動により、Y軸方向に前進・後退する。基板Wは、基板搬送テーブル3上に載置される。
【0038】
液滴吐出装置1では、基板搬送テーブル3と同程度の大きさの比較的大型の基板Wから、基板搬送テーブル3より小さい比較的小型の基板Wまで、様々な大きさおよび形状の基板Wを対象にすることができる。基板Wは、原則としては基板搬送テーブル3と中心を一致させるように位置決めした状態で液滴吐出動作をすることが好ましいが、比較的小型の基板Wの場合には、基板搬送テーブル3の端に寄せた位置に位置決めして液滴吐出動作をしてもよい。
【0039】
図1に示すように、基板搬送テーブル3のX軸方向に沿った2つの辺の付近には、それぞれ、基板Wに対する液滴吐出(描画)前に液滴吐出ヘッド111から捨て吐出(フラッシング)された吐出液滴を受ける描画前フラッシングユニット104が設置されている。描画前フラッシングユニット104には、吸引チューブ(図示せず)が接続されており、捨て吐出された吐出液は、この吸引チューブを通って回収され、タンクユニット13に設置された排液タンク内に貯留される。
【0040】
基板搬送テーブル3のY軸方向の移動距離は、移動距離検出手段としてのレーザー測長器15により測定される。レーザー測長器15は、装置本体2に設置されたレーザー測長器センサヘッド151、プリズム152およびレーザー測長器本体153と、基板搬送テーブル3に設置されたコーナーキューブ154とを有している。レーザー測長器センサヘッド151からX軸方向に沿って出射したレーザー光は、プリズム152で屈曲してY軸方向に進み、コーナーキューブ154に照射される。コーナーキューブ154での反射光は、プリズム152を経て、レーザー測長器センサヘッド151に戻る。液滴吐出装置1では、このようなレーザー測長器15によって検出された基板搬送テーブル3の移動距離(現在位置)に基づいて、液滴吐出ヘッド111からの吐出タイミングが生成される。
【0041】
また、装置本体2には、ヘッドユニット11を支持するメインキャリッジ61が、基板搬送テーブル3の上方空間においてX軸方向に移動可能に設置されている。複数の液滴吐出ヘッド111を有するヘッドユニット11は、リニアモータとガイドとを備えたリニアモータアクチュエータ62の駆動により、メインキャリッジ61とともにX軸方向に前進・後退する。
【0042】
本実施形態の液滴吐出装置1では、液滴吐出ヘッド111のいわゆる主走査は、基板搬送テーブル3をY軸方向に移動しつつ、レーザー測長器15を用いて生成した吐出タイミングに基づいて、液滴吐出ヘッド111の駆動(吐出液滴の選択的吐出)を行う。また、これに対応して、いわゆる副走査は、ヘッドユニット11(液滴吐出ヘッド111)のX軸方向への移動により行われる。
【0043】
また、装置本体2には、基板搬送テーブル3に支持された基板Wに対し、液滴吐出装置1が置かれた雰囲気とほぼ同様の条件のガスを吹き付け、基板W上に吐出された液滴を乾燥(仮乾燥(半乾燥)および/または本乾燥)させるブロー装置14が設置されている。なお、このブロー装置14については、後に詳述する。
【0044】
メンテナンス装置12は、架台21および石定盤22の側方に設置されている。このメンテナンス装置12は、ヘッドユニット11の待機時に液滴吐出ヘッド111をキャッピングするキャッピングユニット121と、液滴吐出ヘッド111のノズル形成面をワイピングするクリーニングユニット122と、液滴吐出ヘッド111の定期的なフラッシングを受ける定期フラッシングユニット123と、重量測定ユニット125とを有している。
【0045】
また、メンテナンス装置12は、Y軸方向に移動可能な移動台124を有しており、キャッピングユニット121、クリーニングユニット122、定期フラッシングユニット123および重量測定ユニット125は、移動台124上にY軸方向に並んで設置されている。ヘッドユニット11がメンテナンス装置12の上方に移動した状態で移動台124がY軸方向に移動することにより、キャッピングユニット121、クリーニングユニット122、定期フラッシングユニット123および重量測定ユニット125のいずれかが液滴吐出ヘッド111の下方に位置し得るようになっている。ヘッドユニット11は、待機時にはメンテナンス装置12の上方に移動し、キャッピング、クリーニング(ワイピング)および定期フラッシングを所定の順番で行う。
【0046】
キャッピングユニット121は、複数の液滴吐出ヘッド111のそれぞれに対応するように配置された複数のキャップとこれらキャップを昇降させる昇降機構とを有している。各キャップには、吸引チューブ(図示せず)が接続されており、キャッピングユニット121は、各キャップで各液滴吐出ヘッド111のノズル形成面を覆うとともに、ノズル形成面に形成されたノズルから吐出液を吸引することができる。このようなキャッピングを行うことにより、液滴吐出ヘッド111のノズル形成面が乾燥するのを防止したり、ノズル詰まりを回復(解消)したりすることができる。
【0047】
キャッピングユニット121によるキャッピングは、ヘッドユニット11の待機時や、ヘッドユニット11に吐出液を初期充填する際、吐出液を異種のものに交換する場合にヘッドユニット11から吐出液を排出する際、洗浄液によって流路を洗浄する際などに行われる。
キャッピングユニット121によるキャッピング中に液滴吐出ヘッド111から排出された吐出液は、前記吸引チューブを通ってタンクユニット13に設置された再利用タンク内に流入し貯留される。この貯留された液体は、回収され、再利用に供される。ただし、流路の洗浄時に回収した洗浄液は再利用しない。
【0048】
クリーニングユニット122は、洗浄液を含ませたワイピングシートをローラーにより走行させ、このワイピングシートにより液滴吐出ヘッド111のノズル形成面を拭き取り、清掃するよう作動するものである。
定期フラッシングユニット123は、ヘッドユニット11の待機時のフラッシングに使用されるものであり、液滴吐出ヘッド111が捨て吐出した吐出液滴を受けるものである。定期フラッシングユニット123には、吸引チューブ(図示せず)が接続されており、捨て吐出された吐出液は、この吸引チューブを通って回収され、タンクユニット13に設置された排液タンク内に貯留される。
【0049】
重量測定ユニット125は、基板Wに対する液滴吐出動作の準備段階として、液滴吐出ヘッド111からの1回の液滴吐出量(重量)を測定するのに利用するものである。すなわち、基板Wに対する液滴吐出動作前、ヘッドユニット11は、重量測定ユニット125の上方に移動し、各液滴吐出ヘッド111の全吐出ノズルから1回または複数回液滴を重量測定ユニット125に対し吐出する。重量測定ユニット125は、吐出された液滴を受ける液受けと、電子天秤等の重量計とを備えており、吐出された液滴の重量を計測する。または、液受けを取り外して装置外部の重量計で計測してもよい。後述する制御装置16は、その重量計測結果に基づいて、吐出ノズルにおける1回の吐出液滴の量(重量)を算出し、その算出値が予め定められた設計値に等しくなるように、液滴吐出ヘッド111を駆動するヘッドドライバの印加電圧を補正する。
【0050】
ドット抜け検出ユニット19は、石定盤22上における基板テーブル3の移動領域と重ならない場所であって、ヘッドユニット11の移動領域の下方に位置する場所に固定的に設置されている。ドット抜け検出ユニット19は、液滴吐出ヘッド111のノズルの目詰まりが原因となって生じるドット抜けを検出するものであり、例えばレーザー光を投光・受光する投光部および受光部を備えている。ドット抜け検出を行う際には、ヘッドユニット11がドット抜け検出ユニット19の上方空間をX軸方向に移動しつつ、各ノズルから液滴を捨て吐出し、ドット抜け検出ユニット19は、この捨て吐出された液滴に対し投光・受光を行って、目詰まりしているノズルの有無および個所を光学的に検出する。この際に液滴吐出ヘッド111から吐出された吐出液は、ドット抜け検出ユニット19が備える受け皿に溜まり、この受け皿の底部に接続された吸引チューブ(図示せず)を通って回収され、タンクユニット13に設置された排液タンク内に貯留される。
【0051】
タンクユニット13には、前述したキャッピング時に回収された吐出液を貯留する再利用タンクと、描画前フラッシング、定期フラッシングおよびドット抜け検出で回収された吐出液を貯留する排液タンクのほか、液滴吐出ヘッド111へ供給される吐出液を貯留する給液タンクや、クリーニングユニット122へ供給される洗浄液を貯留する給液タンクなどがそれぞれ設置されている。各給液タンク内は、液滴吐出装置1の近傍(好ましくは後述するチャンバ91の外)に設置された図示しない加圧気体供給源から供給された例えば窒素ガス等の加圧気体により加圧され、この圧力によって、吐出液および洗浄液が送出される。
【0052】
制御装置(制御手段)16は、液滴吐出装置1の各部の作動を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)と、液滴吐出装置1の制御動作を実行するためのプログラム等の各種プログラムおよび各種データを記憶(格納)する記憶部とを有している。図示の構成では、制御装置16は、後述するチャンバ91の外部に設置されている。
【0053】
このような液滴吐出装置1(制御装置16を除く)は、好ましくは、チャンバ装置9により、温度および湿度などの雰囲気の条件が管理された環境下に置かれている。チャンバ装置9は、液滴吐出装置1を収納するチャンバ91と、チャンバ91の外部に設置された空調装置92とを有している。空調装置92は、例えば公知のエアーコンディショナー装置を内蔵しており、温度および湿度を調節した空気(温調空気)を生成する。この温調空気は、導入ダクト93を通ってチャンバ91の天井裏911に送り込まれる。この温調空気は、天井裏911からフィルタ912を透過して、チャンバ91の主室913に導入される。
【0054】
チャンバ91内には、隔壁914、915により副室916が設けられており、タンクユニット13は、この副室916内に設置されている。隔壁914には、主室913と副室916とを連通する連通部(開口)917が形成されている。
副室916には、チャンバ91の外部に対する開閉扉(開閉部)918が設けられている(図1参照)。なお、副室916の開閉部は、開閉扉918のような開き戸に限らず、引き戸、シャッターなどでもよい。
また、副室916には、副室916内の気体を排出する排気口が形成され、この排気口には、外部へ伸びる排気ダクト94が接続されている。主室913に導入された温調空気は、連通部917を通過して副室916に流入した後、排気ダクト94を通過してチャンバ装置9の外部に排出される。
【0055】
このようなチャンバ装置9によって液滴吐出装置1の周囲の温度および湿度が管理されることにより、温度変化による基板Wや装置各部の膨張・収縮が原因となって誤差が生じるのを防止することができ、基板W上に吐出液滴によって描画(形成)されるパターンの精度をより高くすることができる。また、タンクユニット13も温度および湿度が管理された環境に置かれるので、吐出液の粘度等も安定し、吐出液滴によるパターンの形成(描画)をより高精度に行うことができる。また、チャンバ91内へのチリ、ホコリ等の侵入を防止することができ、基板Wを清浄に維持することができる。
なお、チャンバ91内には、空気以外のガス(例えば窒素、二酸化炭素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等の不活性ガスなど)を温度・湿度調節して供給・充填し、このガスの雰囲気中で液滴吐出装置1を稼動することとしてもよい。この場合、後述するブロー装置14からは、そのチャンバ91の内部の雰囲気と同一の種類のガス(例えば窒素、二酸化炭素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等の不活性ガスなど)を噴出して基板Wの乾燥を行う。
【0056】
また、このような液滴吐出システム10では、開閉扉918を開くことにより、主室913を外部に開放することなく、タンクユニット13にアクセスすることができる。これにより、タンクユニット13へのアクセス時に液滴吐出装置1の周囲(環境)の管理された温度および湿度を乱すことがないので、タンクの交換、液体の補充または回収を行った直後でも、高い精度でパターンの形成(描画)を行うことができる。また、タンクの交換、液体の補充または回収を行った後でも、主室913内の温度や液滴吐出装置1の各部の温度が管理された値に戻るのを待たずに済むので、スループット(生産能率)の向上が図れる。このようなことから、基板W等のワークを高い精度で量産するのに極めて有利であり、製造コスト低減が図れる。
【0057】
図3は、図1および図2に示す液滴吐出装置における架台、石定盤および基板搬送テーブルを示す平面図、図4は、図1および図2に示す液滴吐出装置における架台、石定盤および基板搬送テーブルを示す側面図である。
図3および図4に示すように、石定盤22の上には、基板搬送テーブル3と、基板搬送テーブル3をY軸方向に移動させるY軸方向移動機構5とが設置されている。図3に示すように、基板搬送テーブル3には、載置された基板Wを吸着して固定するための複数の吸引口(吸引部)332が形成されている。
【0058】
図4に示すように、Y軸方向移動機構5は、リニアモータ51と、エアスライダ52とを有している。エアスライダ52は、石定盤22上でY軸方向に沿って延在するスライドガイド521と、このスライドガイド521に沿って移動するスライドブロック522とを有している。スライドブロック522は、スライドガイド521との間に空気を吹き出す吹き出し口を有しており、この吹き出し口から吹き出す空気をスライドガイド521との間に介在させることにより、円滑に移動可能になっている。
【0059】
スライドブロック522上には、ベース108が固定され、このベース108の上に、基板搬送テーブル3がθ軸回転機構105を介して固定されている。このようにして、基板搬送テーブル3は、エアスライダ52によってY軸方向に円滑に移動可能に支持され、リニアモータ51の駆動によりY軸方向に移動するようになっている。また、基板搬送テーブル3は、θ軸回転機構105により、基板搬送テーブル3の中心を通る鉛直なθ軸を回転中心として所定範囲で回動可能になっている。
【0060】
Y軸方向移動機構5の上方には、例えばステンレス鋼等の金属材料で構成された一対の帯状の薄板101がY軸方向移動機構5を上側から覆うように張り渡されている。薄板101は、ベース108の上面に形成された凹部(溝)内を通ってベース108とθ軸回転機構105との間を挿通している。この薄板101が設けられていることにより、液滴吐出ヘッド111から吐出された吐出液がY軸方向移動機構5に付着するのを防止することができ、Y軸方向移動機構5を保護することができる。
【0061】
石定盤22は、無垢の石材で構成され、その上面は、高い平面度を有している。この石定盤22は、環境温度変化に対する安定性、振動に対する減衰性、経年変化(劣化)に対する安定性、吐出液に対する耐食性等の各種の特性に優れている。本発明では、このような石定盤22によってY軸方向移動機構5および後述するX軸方向移動機構6を支持したことにより、環境温度変化、振動、経年変化(劣化)等の影響による誤差が少なく、基板搬送テーブル3とヘッドユニット11(液滴吐出ヘッド111)との相対的な移動に高い精度が得られるとともに、その高い精度を常に安定して維持することができる。その結果、吐出液滴によるパターンの形成(描画)を高い精度で、かつ常に安定して行うことができる。
【0062】
石定盤22を構成する石材は、特に限定されないが、ベルファストブラック、ラステンバーグ、クルヌールおよびインディアンブラックのいずれかであるのが好ましい。これにより、石定盤22の上記の各特性をより優れたものとすることができる。
このような石定盤22は、架台21に支持されている。架台21は、アングル材等を方形に組んで構成された枠体211と、枠体211の下部に分散配置された複数の支持脚212とを有している。架台21は、好ましくは空気バネまたはゴムブッシュ等による防振構造を有しており、床からの振動を石定盤22に極力伝達しないように構成されている。
また、石定盤22は、好ましくは架台21と非締結状態(非固定状態)で架台21に支持(載置)されている。これにより、架台21に生じる熱膨張等が石定盤22に影響するのを回避することができ、その結果、吐出液滴によるパターンの形成(描画)をさらに高い精度で行うことができる。
【0063】
図5は、図1および図2に示す液滴吐出装置におけるヘッドユニットおよびX軸方向移動機構を示す平面図、図6は、図5中の矢印A方向から見た側面図、図7は、図5中の矢印B方向から見た正面図である。
図6および図7に示すように、石定盤22の上には、4本の支柱23と、これらの支柱23に支持されたX軸方向に沿って延びる互いに平行な2本の桁(梁)24および25とが設置されている。基板搬送テーブル3は、桁24および25の下を通過可能になっている。
【0064】
液滴吐出ヘッド111(ヘッドユニット11)をX軸方向に移動させるX軸方向移動機構6は、桁24および25を介して、4本の支柱23に支持されている。図5に示すように、X軸方向移動機構6は、ヘッドユニット11を支持するメインキャリッジ(ヘッドユニット支持体)61と、桁24上に設置され、メインキャリッジ61をX軸方向に案内するとともに駆動するリニアモータアクチュエータ62と、桁25上に設置され、メインキャリッジ61をX軸方向に案内するガイド63とを有している。メインキャリッジ61は、リニアモータアクチュエータ62とガイド63との間に架け渡されるようにして設置されている。
【0065】
ヘッドユニット11は、メインキャリッジ61に対し着脱可能に支持されている。ヘッドユニット11がメインキャリッジ61とともにX軸方向に移動することにより、液滴吐出ヘッド111の副走査が行われる。
リニアモータアクチュエータ62とガイド63との間には、さらに、カメラキャリッジ106が架け渡されるようにして設置されている。カメラキャリッジ106は、リニアモータアクチュエータ62およびガイド63をメインキャリッジ61と共用するとともに、メインキャリッジ61と独立してX軸方向に移動する。
カメラキャリッジ106には、基板Wの所定の個所に設けられたアライメントマークを画像認識するための認識カメラ107が設置されている。認識カメラ107は、カメラキャリッジ106から下方に吊り下げられた状態で支持されている。なお、認識カメラ107は、他の用途に用いてもよい。
【0066】
図6に示すように、メインキャリッジ61上には、二次タンク412が設置されており、この二次タンク412には、タンクユニット13に設置された吐出液を貯留する給液タンクから延びる給液配管411が接続されている。給液配管411は、可撓性を有するチューブで構成され、この給液配管411の途中には、メインキャリッジ61とともに移動する二次タンク412の移動に合わせて給液配管411の二次タンク412側の部分が移動可能となるように給液配管411を中継する中継部413が設けられている。
【0067】
二次タンク412には、12個の液滴吐出ヘッド111の各々に対応する12本の分岐配管414の一端がそれぞれ接続されており、これらの分岐配管414の他端は、ヘッドユニット11に設けられた、各液滴吐出ヘッド111に対応する12個の流入口112にそれぞれ接続されている。なお、図6中では、見易くするため、12本の分岐配管414のうちの2本のみを図示する。
【0068】
各分岐配管414の途中には、遮断弁415が設けられている。給液配管411を通った吐出液は、二次タンク412に流入し、二次タンク412内で圧力調整された後、各分岐配管414を通って各液滴吐出ヘッド111に供給される。遮断弁415は、二次タンク412内の圧力を調整する負圧制御ユニットが何らかの原因で機能しない場合、分岐配管414の流路を遮断し、二次タンク412より低い位置にある液滴吐出ヘッド111に二次タンク412から吐出液が流れ続けて液滴吐出ヘッド111から漏出するのを防止する。
【0069】
図8は、図1および図2に示す液滴吐出装置におけるヘッドユニットの構成および液滴吐出動作を模式的に示す平面図である。図8に示すように、液滴吐出ヘッド111のノズル形成面には、液滴が吐出される多数の吐出ノズル(開口)が一列または二列以上に並んで形成されている。液滴吐出ヘッド111は、電圧の印加により変位(変形)する圧電素子を有し、この圧電素子の変位(変形)を利用して、吐出ノズルに連通するように形成された圧力室(液室)内の圧力を変化させることよって液滴を吐出ノズルから吐出するように構成されたものである。なお、液滴吐出ヘッド111は、このような構成に限らず、例えば、吐出液をヒータで加熱して沸騰させ、その圧力によって液滴を吐出ノズルから吐出するように構成されたものなどでもよい。
【0070】
ヘッドユニット11には、この液滴吐出ヘッド111が複数個(以下の説明では12個として説明する)設置されている。これらの液滴吐出ヘッド111は、6個ずつ二列に副走査方向(X軸方向)に並ぶとともに、ノズル列が副走査方向に対し所定角度傾斜するような姿勢で配置されている。
なお、このような配列パターンは一例であり、例えば、各ヘッド列における隣接する液滴吐出ヘッド111同士を90°の角度を持って配置(隣接ヘッド同士が「ハ」字状)したり、各ヘッド列間における液滴吐出ヘッド111を90°の角度を持って配置(列間ヘッド同士が「ハ」字状)したりしてもよい。いずれにしても、複数個の液滴吐出ヘッド111の全吐出ノズルによるドットが副走査方向において連続していればよい。
【0071】
さらに、液滴吐出ヘッド111は、副走査方向に対し傾斜した姿勢で設置されていなくてもよく、また、複数個の液滴吐出ヘッド111が千鳥状、階段状に配設されていてもよい。また、所定長さのノズル列(ドット列)を構成できる限り、これを単一の液滴吐出ヘッド111で構成してもよい。また、メインキャリッジ61に複数のヘッドユニット11が設置されていてもよい。
【0072】
次に、ブロー装置14を説明する。
図2および図6に示すように、装置本体2には、基板搬送テーブル3に支持された基板Wに対し、液滴吐出装置1が置かれたチャンバ91内の雰囲気とほぼ同様の条件のガスを吹き付け、基板W上に吐出された液滴を乾燥(仮乾燥(半乾燥)および/または本乾燥)させるブロー装置14が設置されている。
【0073】
ブロー装置14は、X軸方向に沿ってスリット状に開口するノズル142を有しており、基板Wを基板搬送テーブル3によりY軸方向に搬送しつつ、このノズル142より基板Wへ向けてガスを吹き付ける。本実施形態の液滴吐出装置1では、装置本体2に、液滴吐出ヘッド111を介し、Y軸方向に互いに離れた2箇所に位置する2個のブロー装置14が設けられている。
【0074】
以下、この1対のブロー装置14を説明するが、これらの構造や作用は同様であるので、代表的に、一方(図2および図6中左側)のブロー装置14を説明する。
図12は、図1に示す液滴吐出装置におけるブロー装置を示す側面図、図13は、ブロー装置を図12中の矢印C方向から見た正面図、図14は、ブロー装置による乾燥時の動作を模式的に示す図である。
【0075】
図12および図13に示すように、ブロー装置14は、X軸方向に延在する長尺状のケーシング141と、1対の支持板144と、1対のステー147とを有している。
ケーシング141の下方には、X軸方向に沿ってスリット状に開口するノズル142が設けられている。すなわち、ノズル142には、X軸方向に沿ってスリット(開口)143が形成されており、そのスリット143は、ケーシング141内の中空部に連通している。これにより、基板Wに対し、ガスをX軸方向に均一に吹き付けることができ、基板W全体を均一に乾燥させることができる。
【0076】
このスリット143のX軸方向の長さL1は、基板WのX軸方向の長さより長く設定されている。これにより、基板Wに対し、ガスをX軸方向の一端から他端まで吹き付けることができ、基板W全体を乾燥させることができる。
ここで、このブロー装置14は、前記ノズル142のスリット(開口)143の幅Wを変更し得るように構成されている。この構成は、図示されていないが、下記にその一例を示す。
【0077】
ノズル142は、対向配置された1対のプレートを有しており、この1対のプレートの間の間隙がスリット143を構成する。この1対のプレートは、スリット143の幅Wの方向(幅方向)に、相対的に移動(変位)し得るように設置されている。
また、ケーシング141には、前記1対のプレートを相対的に移動させる図示しないネジやリードスクリューなどを備えた開口幅調節手段が設けられている。
【0078】
この開口幅調節手段により、1対のプレートを移動させることによって、スリット143の幅Wを調節することができる。1対のプレートをそれらが離間する方向に移動させると、スリット143の幅Wが大きくなり、逆に、接近する方向に移動させると、スリット143の幅Wが小さくなる。
従って、この開口幅調節手段により、例えば使用する液滴の種類や噴出するガスの流量などの諸条件に応じて、スリット143の幅Wを適正値に調節することができ、適正な条件で乾燥を行うことができる。
【0079】
前記スリット143の幅Wは、例えば使用する液滴の種類や噴出するガスの流量などの諸条件に応じて適宜設定されるが、0.1〜10mm程度であるのが好ましい。
また、図12中におけるノズル142の方向、すなわち、ノズル142から噴出するガスの噴出方向は、液滴吐出ヘッド111の反対側(図12中左側)であって、かつ、斜めの方向(図12中の角度θが鋭角となる方向)に設定されている。
【0080】
これにより、例えば、基板Wに対して液滴を吐出しつつ乾燥を行う場合であっても、基板Wに吹き付けられるガスによって液滴の吐出に影響を与えることがなく、吐出液滴によるパターンの形成(描画)を高い精度で行うことができる。
このケーシング141は、1対の支持板144に対し、移動可能に設置されている。すなわち、各支持板144には、それぞれ、略直線状の長穴145aおよび145bが形成され、ケーシング141のX軸方向の両端部には、それぞれ、この長穴145aおよび145bに挿入されたピン(突起)146aおよび146bが形成されており、各ピン146aおよび146bが、それぞれ、長穴145aおよび145bに沿って移動し得るようになっている。
【0081】
また、各支持板144は、それぞれ、対応するステー147に対し、軸148を中心に回動可能に設置されている。この場合、各支持板144には、それぞれ、略円弧状の長穴145cが形成され、各ステー147には、それぞれ、この長穴145cに挿入されたピン(突起)146cが形成されており、ピン146cが、長穴145cに沿って移動し得るようになっている。
【0082】
なお、前記各ピン146aおよび146bを、それぞれ、例えば、ケーシング141に螺合する雄ネジに変更してもよい。この場合には、ケーシング141を支持板144に対して移動させるとき、雄ネジを緩め、移動後、雄ネジを締めて固定する。
また、前記ピン146cを、例えば、ステー147に螺合する雄ネジに変更してもよい。この場合には、支持板144をステー147に対し回動させるとき、雄ネジを緩め、回動後、雄ネジを締めて固定する。
【0083】
図2および図6に示すように、各ステー147は、それぞれ、装置本体2の桁24の図2および図6中左側に固定的に設置されている。
図12に示すように、ケーシング141または支持板144を、ステー147に対し、図12中上側または下側に操作すると、ケーシング141および支持板144は一体的に、ステー147に対し、軸148を中心に回動し、ケーシング141の向きが変更される。この場合、ピン146cが長穴145cの端部に当接するまで、ケーシング141および支持板144を回動させることができる。
これにより、ブロー装置14のノズル142から噴出するガスの基板搬送テーブル3(基板W)に対する噴出角度(吹き付け角度)θを調節することができる。
【0084】
従って、前記支持板144およびステー147により、噴出角度(吹き付け角度)θを調節する噴出角度調節手段が構成され、この噴出角度調節手段により、例えば使用する液滴の種類や噴出するガスの流量などの諸条件に応じて、ガスの噴出角度θを適正値に調節することができ、適正な条件で乾燥を行うことができる。
【0085】
また、ケーシング141を、支持板144に対し、長穴145aおよび145bの方向に沿って図12中上側または下側に操作すると、ケーシング141は、支持板144に対し、長穴145aおよび145bの方向に沿って移動する。この場合、ピン146a、146bが長穴145a、145bの端部に当接するまで、ケーシング141を移動させることができる。
これにより、ブロー装置14の基板搬送テーブル3(基板W)からの離間距離を調節することができる。
【0086】
従って、前記ケーシング141および支持板144により、基板搬送テーブル3(基板W)からの離間距離を調節する離間距離調節手段が構成され、この離間距離調節手段により、例えば使用する液滴の種類や噴出するガスの流量などの諸条件に応じて、基板Wの表面とブロー装置14のノズル142の先端部との間の距離L2を適正値に調節することができ、適正な条件で乾燥を行うことができる。
【0087】
ここで、ブロー装置14のノズル142から噴出するガスの基板搬送テーブル3(基板W)に対する噴出角度(吹き付け角度)θは、例えば使用する液滴の種類や噴出するガスの流量などの諸条件に応じて適宜設定されるが、30〜75°程度であるのが好ましい。
また、基板Wの表面とブロー装置14のノズル142の先端部との間の距離L2は、例えば使用する液滴の種類や噴出するガスの流量などの諸条件に応じて適宜設定されるが、0.1〜100mm程度であるのが好ましく、15〜50mm程度であるのがより好ましい。
【0088】
図2に示すように、液滴吐出装置1は、チャンバ91の外部に設置された空調装置(温度・湿度調節手段)71を有している。空調装置71は、例えば公知のエアーコンディショナー装置および送風機を内蔵しており、温度および湿度を調節した空気(温調空気)を生成し、送出する。
この空調装置71の前記温調空気の出口には、チューブ72の一端側が接続されており、チューブ72の他端側は、途中で2つに分岐し、図13に示すように、ブロー装置14のケーシング141のX軸方向の両端部にそれぞれ、ケーシング141内の中空部に連通するように接続されている。
空調装置71から送出された温調空気(ガス)は、チューブ72を通ってブロー装置14のケーシング141内の中空部に送り込まれ、ノズル142のスリット143から噴出される。
【0089】
前述したように、このブロー装置14から噴出するガス、すなわち、空調装置71で生成され、送出されるガスは、液滴吐出装置1が置かれたチャンバ91内の雰囲気と、ガスの種類、温度、湿度などの条件が、ほぼ同様のガスである。
これにより、チャンバ91内の雰囲気(環境)を乱すことなく、かつ、基板Wが熱膨張してしまうこともなく、基板W上に吐出された液滴を乾燥(仮乾燥および/または本乾燥)させることができる。その結果、吐出液滴によるパターンの形成(描画)を高い精度で、かつ常に安定して行うことができる。
【0090】
すなわち、ブロー装置14から噴出するガスの種類は、チャンバ91内の雰囲気と同一とされる。従って、例えば、チャンバ91内に空気を供給・充填する場合には、ブロー装置14から空気を噴出し、また、チャンバ91内に、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等の不活性ガスを供給・充填する場合には、ブロー装置14から、それと同一の種類の不活性ガスを噴出する。
【0091】
また、チャンバ91内の雰囲気の温度をaとしたとき、ブロー装置14から噴出するガスの温度は、a±1℃程度であるのが好ましく、a±0.2℃程度であるのがより好ましく、a±0.1℃程度であるのがさらに好ましい。特に、チャンバ91内の雰囲気の温度aの温度制御誤差を±d℃としたとき、ブロー装置14から噴出するガスの温度は、a±2d℃程度であるのが好ましく、a±d℃程度であるのがより好ましい。
【0092】
これにより、吐出液滴によるパターンの形成(描画)をより高い精度で行うことができる。
また、チャンバ91内の雰囲気の温度aは、例えば使用する液滴の種類、ガスの種類、基板Wの種類などの諸条件に応じて適宜設定されるが、15〜30℃程度であるのが好ましく、19〜26℃程度であるのがより好ましい。
【0093】
また、チャンバ91内の雰囲気の湿度をbとしたとき、ブロー装置14から噴出するガスの湿度は、b±30%程度であるのが好ましく、b±10%程度であるのがより好ましく、b±5%程度であるのがさらに好ましい。特に、チャンバ91内の雰囲気の湿度bの湿度制御誤差を±e%(この「%」は、湿度の単位)としたとき、ブロー装置14から噴出するガスの湿度は、b±2e%程度であるのが好ましく、b±e%程度であるのがより好ましい。
【0094】
これにより、吐出液滴によるパターンの形成(描画)をより高い精度で行うことができる。
また、チャンバ91内の雰囲気の湿度bは、例えば使用する液滴の種類、ガスの種類、基板Wの種類などの諸条件に応じて適宜設定されるが、20〜70%程度であるのが好ましく、30〜60%程度であるのがより好ましい。
また、ブロー装置14から噴出するガスの流量は、例えば使用する液滴の種類、ガスの種類、ノズル142の寸法などの諸条件に応じて適宜設定されるが、100ml/分〜10kl/分程度であるのが好ましく、500ml/分〜5kl/分程度であるのがより好ましい。
【0095】
なお、液滴吐出装置1は、空調装置(温度・湿度調節手段)71を有しているので、チャンバ91内の雰囲気の温度や湿度を変更した場合でも、ブロー装置14から噴出するガスの温度や湿度を適正値に調節することができ、適正な条件で乾燥を行うことができる。
他方(図2および図6中右側)のブロー装置14については、前述した一方(図2および図6中左側)のブロー装置14と同様であるので、その説明を省略する。
【0096】
図14に示すように、基板Wの乾燥の際は、基板Wを基板搬送テーブル3によりY軸方向に搬送しつつ、2個のブロー装置14により基板Wへ向けてガスを吹き付ける。
この場合、図14(b)に示すように、2個のブロー装置14のうちの一方(図14中左側)のブロー装置14は、基板Wの一部(図14中左側の領域)にガスを吹き付け、その基板Wの一部を乾燥し、図14(a)に示すように、他方(図14中右側)のブロー装置14は、少なくとも基板Wの残部(図14中右側の領域)にガスを吹き付け、その基板Wの残部を乾燥するように、Y軸方向移動機構5やブロー装置14(空調装置)などの駆動を制御する。また、一方(図14中左側)のブロー装置14が、基板Wの図14中左側ほぼ半分の領域を乾燥し、他方(図14中右側)のブロー装置14が、基板Wの図14中右側ほぼ半分の領域を乾燥するように、分担させるのが好ましい。
【0097】
これにより、液滴吐出装置1のY軸方向の長さを短縮することができ、装置の小型化および軽量化を図ることができる。
前記ブロー装置14からガスを噴出する動作(ガス噴出動作)は、基板搬送テーブル3の前進(往動)中に行っても、後退(復動)中に行っても、前進および後退の両方(往復)で行ってもよい。また、基板搬送テーブル3を複数回往復させて、前記ガス噴出動作を複数回繰り返し行ってもよい。
【0098】
また、前記基板Wの乾燥は、液滴吐出ヘッド111から液滴を吐出してパターンを形成している途中で行ってもよく、また、パターンをすべて形成し終えた後に行ってもよい。
なお、本実施形態では、2個のブロー装置14は、その構造、形状、寸法等の諸条件が同一であるが、その一部または全部が異なっていてもよい。
【0099】
また、本実施形態では、ブロー装置14を2個設けているが、ブロー装置14の数は、1個でもよく、また、3個以上でもよい。
また、ブロー装置14は、本実施形態の構成のものに限らず、例えば、チャンバ91内のガス(雰囲気)を吸引し、それを噴出するような構成のものであってもよい。
【0100】
ここで、制御装置16の制御による液滴吐出装置1の全体の作動について簡単に説明する。基板搬送テーブル3上に基板Wが給材され、液滴吐出装置1が備える基板位置決め装置(説明省略)の作動により基板搬送テーブル3上で所定の位置に位置決め(プリアライメント)されると、基板搬送テーブル3の各吸引口332からのエアー吸引により、基板Wは、基板搬送テーブル3に吸着・固定される。次いで、基板搬送テーブル3およびカメラキャリッジ106がそれぞれ移動することにより、認識カメラ107が基板Wの所定の個所(1箇所または複数箇所)に設けられたアライメントマークの上方に移動し、このアライメントマークを認識する。この認識結果に基づいて、θ軸回転機構105が作動して基板Wのθ軸回りの角度が補正されるとともに、基板WのX軸方向およびY軸方向の位置補正がデータ上で行われる(本アライメント)。
【0101】
以上のような基板Wのアライメント作業が完了すると、ヘッドユニット11を停止した状態で、基板搬送テーブル3の移動により基板Wを主走査方向(Y軸方向)に移動させつつ、各液滴吐出ヘッド111から基板Wへの選択的な液滴吐出動作を行う。このとき、液滴吐出動作は、基板搬送テーブル3の前進(往動)中に行っても、後退(復動)中に行っても、前進および後退の両方(往復)で行ってもよい。また、基板搬送テーブル3を複数回往復させて、液滴吐出動作を複数回繰り返し行ってもよい。以上の動作により、基板W上の、所定の幅(ヘッドユニット11により吐出可能な幅)で主走査方向に沿って伸びる領域に、液滴の吐出が終了する。
【0102】
その後、メインキャリッジ61を移動させることにより、ヘッドユニット11を前記所定の幅の分だけ副走査方向(X軸方向)に移動させる。この状態で、前述した動作と同様に、基板Wを主走査方向に移動させつつ、各液滴吐出ヘッド111から基板Wへの選択的な液滴吐出動作を行う。そして、この領域への液滴吐出動作が終了したら、ヘッドユニット11をさらに前記所定の幅の分だけ副走査方向(X軸方向)に移動させた状態として、基板Wを主走査方向に移動させつつ、同様の液滴吐出動作を行う。これを、数回繰り返すことで、基板Wの全領域に液滴吐出が行われる。このようにして、液滴吐出装置1は、基板W上に所定のパターンを形成(描画)する。
【0103】
また、この液滴吐出装置1では、前述したように、基板搬送テーブル3の移動により基板Wを主走査方向(Y軸方向)に移動させつつ、ブロー装置14により基板Wへ向けてガスを吹き付け、基板W上に吐出された液滴を乾燥させる。前述したように、この基板Wの乾燥は、液滴吐出ヘッド111から液滴を吐出してパターンを形成している途中で行ってもよく、また、パターンをすべて形成し終えた後に行ってもよい。
【0104】
図9は、図3に示す状態から基板搬送テーブルを取り外した状態を示す平面図、図10は、架台の平面図である。
図9に示すように、石定盤22は、平面視で、Y軸方向に長い長方形をなすY軸方向移動機構支持部221と、このY軸方向移動機構支持部221の長手方向の途中の部分からX軸方向に両側にそれぞれ突出する支柱支持部222および223とで構成されており、その結果、石定盤22の形状は、平面視で十字状をなしている。換言すれば、石定盤22は、平面視で、長方形から4つの隅部付近(除去部分C)を除去したような形状をなしている。
【0105】
Y軸方向移動機構支持部221上には、Y軸方向移動機構5が設置されている。そして、支柱支持部222の角部222aおよび222bと、支柱支持部2223の角部223aおよび223bの4箇所の上には、それぞれ、支柱23が設置される。
このように、石定盤22は、平面視で、図9中の一点鎖線で示す長方形Rから、Y軸方向移動機構5および支柱23を設置しない部分(除去部分C)を除去したような形状をなすものとなっている。これにより、長方形Rのような形状のままで使用した場合と比べ、重量を軽減することができる。その結果、液滴吐出装置1の据え付け場所への輸送が容易になるとともに、工場の据え付け場所の床の耐荷重も小さくて済む。
【0106】
また、除去部分Cの分だけ石定盤22が占める領域を少なくできるので、液滴吐出装置1全体の小型化が図れる。すなわち、除去部分Cに配管部品、電装部品等を設置することにより省スペース化を図ることができたり、除去部分Cを装置のメンテナンスのためのスペースとして用いることができる。よって、工場内での占有面積を小さくすることができ、また、液滴吐出装置1の据え付け場所への輸送も容易となる。また、液滴吐出装置1をチャンバ91内に収容して稼動する場合にも、チャンバ91の大きさを小さくすることができ、有利である。
このようなことから、液滴吐出装置1を用いることにより、基板Wのようなワークに対するパターンの形成(描画)を低コストで行うことができる。
【0107】
また、本実施形態では、Y軸方向移動機構5は、平面視で、石定盤22の長手方向に平行にかつその中心線が石定盤22の中心線(石定盤22の長手方向に沿った中心線)にほぼ合致した状態で設置され、X軸方向移動機構6は、平面視で、石定盤22の長手方向に垂直にかつその中心線が石定盤22の中心線(石定盤22の短手方向に沿った中心線)にほぼ合致した状態で設置されている。これにより、Y軸方向移動機構5およびX軸方向移動機構6が相互の中間位置で十字状に交差し、かつ石定盤22の中央に設置される。このため、Y軸方向移動機構5およびX軸方向移動機構6を石定盤22上により一層バランス良く支持することができる。
【0108】
また、本実施形態では、Y軸方向移動機構5は、石定盤22の長手方向と平行に延在し、かつ石定盤22上に直接載置されている。これにより、Y軸方向移動機構5をより一層高い精度(平面度)で安定的に支持することができる。
また、本実施形態では、X軸方向移動機構6は、4つの支柱23を介してY軸方向移動機構5を跨いで設置されるとともに、4つの支柱23は、平面視で、石定盤22の長手方向に沿った中心線を介して対称に分散配置されている。これにより、X軸方向移動機構6をより一層高い精度(平面度)で安定的に支持することができる。
【0109】
図10に示すように、石定盤22を支持する架台21は、平面視で石定盤22とほぼ同様の形状(十字状)をなしている。これにより、液滴吐出装置1全体としてのさらなる重量軽減(軽量化)、小型化(省スペース化)が図れる。この架台21は、3点(3箇所)以上の複数の支持部213にて石定盤22を支持している。この支持部213は、例えばアジャストボルト等の機構による高さ調整機構を備えており、各支持部213の高さを調整することにより、石定盤22の上面の平面度および水平度を調整可能になっている。
【0110】
図11は、石定盤の他の構成例を示す平面図である。前述した実施形態では、石定盤22は、1個の石材で構成されていたが、図11に示す石定盤22’では、Y軸方向移動機構支持部221’と、支柱支持部222’と、支柱支持部223’とがそれぞれ別個の石材で構成されている。そして、石定盤22は’、これら3個の石材を組み合わせ、図示しない固定部材により互いに連結して構成されている。
【0111】
このように、複数個の石材を組み合わせて石定盤22’を構成することにより、長方形でない石定盤22’を容易かつ安価で製造することができる。また、石定盤22’を分解して据え付け場所へ輸送することができ、輸送も容易に行うことができる。
なお、石定盤22’を複数個の石材を組み合わせて構成する場合、その分割の境界は、図示の構成に限らず、例えば図11中で横方向に3分割されるようなものでもよい。
【0112】
以上、本発明の液滴吐出装置および液滴吐出システムを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、液滴吐出装置および液滴吐出システムを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
例えば、Y軸方向移動機構、X軸方向移動機構は、リニアモータに代えて、例えばボールネジ(送りネジ)などでもよい。
【0113】
以上述べたように、本発明によれば、ブロー装置14により、基板Wに対し、液滴吐出装置1が置かれたチャンバ91内の雰囲気とほぼ同様の条件のガスを吹き付け、基板W上に吐出された液滴を乾燥させるので、チャンバ91内の雰囲気(環境)を乱すことなく、かつ、基板Wが熱膨張してしまうこともなく、ワーク上に吐出された液滴を乾燥させることができる。その結果、吐出液滴によるパターンの形成(描画)を高い精度で、かつ常に安定して行うことができる。
また、基板W上に吐出された液滴を乾燥させる際、その基板Wをプリベーク炉に移動させて乾燥させる方式に比べ、本発明は、下記の利点を有する。
【0114】
まず、液滴吐出装置1がブロー装置14を有しているので、基板W上に吐出された液滴をその液滴吐出装置1において乾燥させることができる。
すなわち、基板W上への液滴の吐出と、基板W上に吐出された液滴の乾燥とを、交互に繰り返し行う場合、プリベーク炉で乾燥させる方式では、給除材に時間がかかり、特に、再び基板Wを液滴吐出装置1へ給材する際、アライメントを行う必要があるが、この液滴吐出装置1では、液滴吐出装置1において乾燥を行うことができるので、前記給除材やアライメントを行う必要がなく、これにより、スループット(生産能率)の向上が図れる。
【0115】
また、液滴吐出装置1が内部の雰囲気の条件が管理されるチャンバ91内に設置されて使用されているので、特に、基板W上への液滴の吐出と、基板W上に吐出された液滴の乾燥とを、交互に繰り返し行う場合は、プリベーク炉で乾燥させる方式では、乾燥(給除材)の際、チャンバ内の雰囲気(環境)が破壊されるので、それを元の条件(適正な条件)に戻す時間(例えば、チャンバ内が窒素パージされている場合は、再度窒素パージするための時間)が必要であるが、この液滴吐出装置1では、液滴吐出装置1において乾燥を行うことができるので、チャンバ91内の雰囲気(環境)を破壊してしまうことがなく、これにより、スループット(生産能率)の向上が図れる。
【0116】
また、基板Wへの液滴の吐出と、基板W上に吐出された液滴の乾燥とを、交互に繰り返し行う場合、プリベーク炉で乾燥させる方式では、基板Wを加熱するので、再びワークが適正温度(環境温度)に戻るまで時間を要するが、この液滴吐出装置1では、チャンバ91内の雰囲気とほぼ同様の条件のガスを吹き付けて乾燥を行うので、乾燥直後でも基板Wが適正温度(環境温度)を保持しており、これにより、乾燥後、すぐに次の工程を実行することができ、スループット(生産能率)の向上が図れる。
また、プリベーク炉で乾燥させる方式では、液滴吐出装置の外側にプリベーク炉を設置するための基板Wの寸法以上の設置スペースを必要とし、システム全体が大型化してしまうが、この液滴吐出装置1では、液滴吐出装置1がブロー装置14を有しているので、システム全体を小型化することができる。
【0117】
本発明の液滴吐出装置の用途は、特に限定されないが、金属配線の形成に用いるのが好ましい。
本発明の金属配線形成方法は、本発明の液滴吐出装置を用いることを特徴とする。本発明の金属配線形成方法では、金属材料を含む液体(液状金属材料)を本発明の液滴吐出装置を用いて基板に対し選択的に吐出し、それをブロー装置で乾燥させることにより、基板上に金属配線の乾燥膜を形成する。次いで、液滴吐出装置から基板を取り出し、その基板に対し、熱処理および/または光処理を施す。これにより、前記乾燥膜は、その微粒子間の電気的接触が確保され、導電膜に変換され、基板上に金属配線が形成される。
【0118】
この本発明の金属配線形成方法は、例えば、液晶表示装置におけるドライバと各電極とを接続する金属配線、有機EL表示装置におけるTFT等と各電極とを接続する金属配線、各種アンテナ回路などの形成に適用することができる。
また、本発明の電気光学装置は、以上説明したような本発明の液滴吐出装置を用いて製造されたことを特徴とする。本発明の電気光学装置の具体例としては、特に限定されないが、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置などが挙げられる。
【0119】
また、本発明の電気光学装置の製造方法は、本発明の液滴吐出装置を用いることを特徴とする。本発明の電気光学装置の製造方法は、例えば、液晶表示装置の製造方法に適用することができる。すなわち、各色のフィルタ材料を含む液体を本発明の液滴吐出装置を用いて基板に対し選択的に吐出することにより、基板上に多数のフィルタエレメントを配列してなるカラーフィルタを製造し、このカラーフィルタを用いて液晶表示装置を製造することができる。この他、本発明の電気光学装置の製造方法は、例えば、有機EL表示装置の製造方法に適用することができる。すなわち、各色の発光材料を含む液体を本発明の液滴吐出装置を用いて基板に対し選択的に吐出することにより、EL発光層を含む多数の絵素ピクセルを基板上に配列してなる有機EL表示装置を製造することができる。
【0120】
また、本発明の電子機器は、前述したようにして製造された電気光学装置を備えることを特徴とする。本発明の電子機器の具体例としては、特に限定されないが、前述したようにして製造された液晶表示装置や有機EL表示装置を搭載したパーソナルコンピュータや携帯電話機などが挙げられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液滴吐出装置の実施形態を示す平面図。
【図2】本発明の液滴吐出装置の実施形態を示す側面図。
【図3】架台、石定盤および基板搬送テーブルを示す平面図。
【図4】架台、石定盤および基板搬送テーブルを示す側面図。
【図5】ヘッドユニットおよびX軸方向移動機構を示す平面図。
【図6】図5中の矢印A方向から見た側面図。
【図7】図5中の矢印B方向から見た正面図。
【図8】ヘッドユニットの構成および液滴吐出動作を示す模式的平面図。
【図9】図3に示す状態から基板搬送テーブルを取り外した状態を示す平面図。
【図10】架台の平面図。
【図11】石定盤の他の構成例を示す平面図。
【図12】ブロー装置を示す側面図。
【図13】ブロー装置を図12中の矢印C方向から見た正面図。
【図14】ブロー装置による乾燥時の動作を模式的に示す図。
【符号の説明】
1……液滴吐出装置、2……装置本体、14……ブロー装置

Claims (27)

  1. 装置本体と、
    ワークを支持するワーク搬送テーブルと、
    前記ワーク搬送テーブルを前記装置本体に対し水平な一方向(以下、「Y軸方向」と言う)に移動させるY軸方向移動機構と、
    前記ワーク搬送テーブルに支持されたワークに対して液滴を吐出する液滴吐出ヘッドとを備える液滴吐出装置であって、
    前記ワーク搬送テーブルに支持されたワークに対し、当該液滴吐出装置が置かれた雰囲気とほぼ同様の条件のガスを吹き付け、前記ワーク上に吐出された液滴を乾燥させる少なくとも1つのブロー装置を有することを特徴とする液滴吐出装置。
  2. 当該液滴吐出装置は、内部の雰囲気の条件が管理されるチャンバ内に設置されて使用される請求項1に記載の液滴吐出装置。
  3. 当該液滴吐出装置が置かれた雰囲気の温度をaとしたとき、前記ブロー装置から噴出するガスの温度は、a±1℃である請求項1または2に記載の液滴吐出装置。
  4. 当該液滴吐出装置が置かれた雰囲気の湿度をbとしたとき、前記ブロー装置から噴出するガスの湿度は、b±30%である請求項1ないし3のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  5. 前記ブロー装置から噴出するガスの種類は、当該液滴吐出装置が置かれた雰囲気と同一である請求項1ないし4のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  6. 前記ブロー装置から噴出するガスは、空気または不活性ガスである請求項1ないし5のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  7. 前記ブロー装置は、前記Y軸方向に垂直かつ水平な方向(以下、「X軸方向」と言う)に沿ってスリット状に開口するノズルを有する請求項1ないし6のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  8. 前記ブロー装置は、前記開口の幅を調節する開口幅調節手段を有する請求項7に記載の液滴吐出装置。
  9. 前記ブロー装置は、前記ワーク搬送テーブルからの離間距離を調節する離間距離調節手段を有する請求項1ないし8のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  10. 前記ブロー装置は、該ブロー装置から噴出するガスの前記ワーク搬送テーブルに対する噴出角度を調節する噴出角度調節手段を有する請求項1ないし9のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  11. 前記ブロー装置は、該ブロー装置から噴出するガスの温度および/または湿度を調節する温度・湿度調節手段を有する請求項1ないし10のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  12. 前記ブロー装置から噴出するガスの噴出方向は、前記液滴吐出ヘッドの反対側である請求項1ないし11のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  13. 前記ブロー装置は、前記装置本体に設けられている請求項1ないし12のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  14. 前記ブロー装置は、前記液滴吐出ヘッドを介し、Y軸方向に互いに離れた2箇所に設けられている請求項1ないし13のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  15. 前記2個のブロー装置のうちの一方は、前記ワークの一部を乾燥し、他方は、少なくとも前記ワークの残部を乾燥するよう構成されている請求項14に記載の液滴吐出装置。
  16. 前記ブロー装置からガスを噴出しつつ、前記ワーク搬送テーブルをY軸方向に移動させて前記ワーク上に吐出された液滴を乾燥させる請求項1ないし15のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  17. 前記ワーク搬送テーブルと前記液滴吐出ヘッドとを相対的に移動させつつ前記液滴吐出ヘッドから液滴を吐出することにより、前記ワークに所定のパターンを形成する請求項1ないし16のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  18. 前記液滴吐出ヘッドを前記装置本体に対し前記Y軸方向に垂直かつ水平な方向(以下、「X軸方向」と言う)に移動させるX軸方向移動機構を有する請求項1ないし17のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  19. 前記Y軸方向と前記X軸方向とのいずれか一方を主走査方向とし、他方を副走査方向として前記ワーク搬送テーブルと前記液滴吐出ヘッドとを相対的に移動させつつ前記液滴吐出ヘッドから前記ワークに対し液滴を吐出する請求項18に記載の液滴吐出装置。
  20. 前記Y軸方向を主走査方向とし、前記X軸方向を副走査方向として前記ワーク搬送テーブルと前記液滴吐出ヘッドとを相対的に移動させつつ前記液滴吐出ヘッドから前記ワークに対し液滴を吐出する請求項18に記載の液滴吐出装置。
  21. 当該液滴吐出装置は、ワーク上に金属配線を形成するものである請求項1ないし20のいずれかに記載の液滴吐出装置。
  22. 請求項1ないし21のいずれかに記載の液滴吐出装置と、前記液滴吐出装置を収容し、その内部の雰囲気の条件が管理されるチャンバとを備えることを特徴とする液滴吐出システム。
  23. 前記チャンバ内の温度および/または湿度を調節する空調装置を備える請求項22に記載の液滴吐出システム。
  24. 請求項1ないし21のいずれかに記載の液滴吐出装置を用いて製造されたことを特徴とする電気光学装置。
  25. 請求項1ないし21のいずれかに記載の液滴吐出装置を用いることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  26. 請求項1ないし21のいずれかに記載の液滴吐出装置を用いてワーク上に金属配線を形成することを特徴とする金属配線形成方法。
  27. 請求項24に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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