JP2004198591A - 表示装置とそれを備えたカメラ及び発光表示方法 - Google Patents
表示装置とそれを備えたカメラ及び発光表示方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】スペースを有効活用しつつ、低コストで、カメラを操作する使用者に知らせるべき情報表示と被写体側の者に知らせるべき情報表示の双方に対し、それぞれに適した条件で表示できる、小型化されたカメラに適した表示装置を得る。
【解決手段】外観の一部を構成する透光性部材と、透光性部材の一方の端部に配置された第一の発光素子と、透光性部材の裏面側に配置され端部の入射面より入射した光を透光性部材側へ導く導光部材と、導光部材の端部に配置された第二の発光素子と、を有する表示装置とする。
【選択図】 図7
【解決手段】外観の一部を構成する透光性部材と、透光性部材の一方の端部に配置された第一の発光素子と、透光性部材の裏面側に配置され端部の入射面より入射した光を透光性部材側へ導く導光部材と、導光部材の端部に配置された第二の発光素子と、を有する表示装置とする。
【選択図】 図7
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は表示装置、詳しくは外観の一部を構成し、発光により動作状態を知らせる表示装置を備えたカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、カメラにおいては、例えばセルフタイマーの表示に代表されるように、音や光で使用者に動作状態の情報を知らせることがおこなわれている。また、ファインダー内あるいはファインダ周辺では撮影条件に関わる情報表示や、各種警告表示がLED等の発光素子を使用しておこなわれてきた。
【0003】
近年、普及の著しいデジタルカメラにおいても同様であり、上述の表示がおこなわれている。加えて、これらデジタルカメラの機能は撮影のみならず、内蔵モニターLCDを使用した撮影画像の再生、外部機器への画像データの転送、カメラ機能の各種カスタム設定等、その機能は多彩であり、使用者に知らせるべきカメラ動作状態の情報も、多岐にわたっている。通常これらの情報は、LED、前述の内蔵モニターLCDやそれ以外の情報表示のために設けられたLCDを使用して表示されている。
【0004】
このデジタルカメラの多彩な機能を表示するために、複数の機能の動作状況を表示する表示手段としてセルフタイマー用のLEDを兼用し、点灯、点滅、色により各機能を分別するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、光源からの光を、柔軟で湾曲可能な導光シートを用い、複数の表示箇所で発光表示できるようにしたものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−218286号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2000−258633号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
デジタルカメラは従来のフィルムカメラと比較して、フィルムを収容するスペースが不要なことに加え、撮像素子が非常に小さいため、カメラ外形もフィルムカメラに比べ更なる小型化が可能である。しかし、小型であるが故に、各種の発光表示部材を複数設けることは、スペースの点で更に困難になっている。
【0009】
また、これら動作状態の情報表示には、カメラを操作している使用者に知らせるべきものと、被写体となってやや離れた場所にいる人に知らせるべきものとがあり、セルフタイマーの表示はその後者に属するものである。即ち、セルフタイマーの表示には、カメラ前方に位置する離れた被写体に対し、晴天昼光下のような高輝度下においてもその発光が視認できることが必要条件である。
【0010】
一方、カメラを操作する使用者に知らせるべき情報として、外部入出力端子(例えば、USB端子等)を使用して、外部機器への画像データの転送中であることを知らせる表示がある。この表示の必要性は、外部機器への画像データの転送中に不用意に接続を断たれたり、また赤外光での転送時に、不用意に通信光路を遮断したり、カメラを移動したりされると正常な転送ができなくなる場合があり、これを防止するためのものである。これ故、斜め側後方や或いは斜め後上方のカメラ前面以外からも、カメラを操作する使用者が表示を視認できることが望ましい。
【0011】
これらのことより、複数の機能の動作状況を表示する表示手段として前面に配置されたセルフタイマー用のLEDを兼用することは、無駄ではないがその効果に乏しい。即ち、カメラ前方に向かって発光する表示手段で、斜め側後方や或いは斜め後上方の、カメラ前面以外にいるカメラを操作する使用者に視認させることに対しては難しく、視認したとしても、どちらの情報表示なのか分かりづらい問題がある。
【0012】
また、湾曲可能な導光シートを用い、複数の表示箇所で発光表示できるようにしたものについては、その情報を知らせるべき方向については、柔軟に対応可能であるが、高輝度下、離れた位置からの視認は事実上困難である。
【0013】
本発明は、上記問題点を鑑み、なされたものであり、小型化されたカメラに適し、スペースを有効活用しつつ、低コストで、カメラを操作する使用者に知らせるべき情報表示と被写体側の者に知らせるべき情報表示の双方に対し、それぞれに適した条件で表示できる表示装置を得ることを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、
1) 外観の一部を構成する透光性部材と、該透光性部材の端部側に配置された第一の発光素子と、該透光性部材の裏面側に配置され端部の入射面より入射した光を該透光性部材側へ導く導光部材と、該導光部材の端部側に配置された第二の発光素子と、を有する表示装置、
とすることで達成でき、
2) 導光部材は、透光性部材裏面に沿った二つの面を有し、該面のうち少なくとも一つの面が荒らし面である1)の表示装置、
とすることで、比較的面積の広い透光性部材の全面をより均等に発光させることができる。
【0015】
3) 透光性部材は屈曲部を有し、外観の前面と隣り合った四つの側面の少なくとも一つの面に跨っている1)又は2)の表示装置、
とすることで、周囲からの視認性をより向上させることができる。
【0016】
4) 第一の発光素子は、透光性部材の端面のうち、外観の前面側と相対する端面に配置されている1)〜3)のいずれかの表示装置、
とすることで、離れた位置にいる者に対し視認可能な光を発することができる。
【0017】
5) 第一の発光素子と第二の発光素子は異なる機能の表示をおこなう1)〜4)のいずれかの表示装置、
とすることで、操作する使用者に知らせるべき情報と離れた位置にいる者に知らせるべき情報を分別できる。
【0018】
6) 導光部材の透光性部材とは反対側の面に、白色部材又は反射部材を配置した1)〜5)のいずれかの表示装置、
とすることで、第二の発光素子の発光量を無駄なく有効利用できる。
【0019】
7) 導光部材の端面に、白色部材又は反射部材を配置した1)〜6)のいずれかの表示装置、
とすることで、第二の発光素子の光量を更に有効に使用できる。
【0020】
8) 1)〜7)のいずれかに記載の表示装置を備えたカメラ、
とすることで、適切な発光表示をおこなうカメラが得られる。また
9) 外観面の少なくとも2つの面に跨る透光性部材を用い、該透光性部材の端面から光束を入射させ、該透光性部材の一部より光束を射出する発光表示と、該透光性部材の裏面から光束を入射させ、該透光性部材の表面より光束を射出する発光表示をおこなうことを特徴とする発光表示方法、
とすることで達成できる。
【0021】
即ち本発明者は、限られたスペース内で、発光によるカメラ状態の表示に際し、カメラを操作している使用者に知らせるべき表示と被写体側の者に知らせるべき表示があり、その表示形態及び要求される仕様を目的に応じて異ならせることを可能にする方法とその構成を見いだし、本発明に至ったものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0023】
図1は、本発明の表示装置を適用したカメラの外観図の一例である。図1(a)はカメラ前面の斜視図、図1(b)はカメラ背面の斜視図である。
【0024】
図1(a)において、11は撮影レンズ、12はファインダ窓、13はレリーズ釦、14はフラッシュ発光部、16はマイク、17はストラップ取り付け部、18はUSB端子である。19はレンズカバーであり、不使用時は撮影レンズ11は沈胴し、このレンズカバー19がスライドして撮影レンズ11、ファインダ窓12、フラッシュ発光部14の前面を覆い、これらを保護するようになっている。20は本発明に係る透光性部材であり、カメラ前面と横側面にわたって外観の一部を形成しつつ配置されている。
【0025】
図1(b)において、21はファインダ接眼部、22は赤と緑の表示ランプであり、AFやAEの情報をレリーズ釦13が押圧された時、発光もしくは点滅により撮影者に表示するものである。23はズーム釦であり、ズームアップ、ズームダウンをおこなう釦である。24はスピーカであり、マイク16で録音した音声の再生や、レリーズ音等を発するものである。25はメニュー/セット釦、26は選択釦で4方向スイッチであり、30はモニターLCDで画像やその他文字情報等を表示する。メニュー/セット釦25で、モニターLCD30上に各種のメニューを表示させ、選択釦26で選択し、メニュー/セット釦25で確定させる機能を有している。27は再生釦で、撮影した画像の再生をおこなう釦である。28はディスプレイ釦で、モニターLCD30に表示された画像やその他文字情報の表示や消去を選択する釦である。29は消去釦で、撮影記録した画像の消去をおこなう釦である。31は三脚穴、32は電池/カード蓋である。電池/カード蓋32の内部には、本カメラの電源を供給する電池と、撮影した画像を記録するカード型のリムーバブルメモリが装填されるようになっている。
【0026】
図2は、本発明の表示装置を適用したカメラの外観図のその他の例である。図2(a)は、本発明に係る透光性部材20をカメラ前面と上側面にわたって配置した例である。図2(b)は、本発明に係る透光性部材20をカメラ前面と上側面及び横側面の三つの面にわたって配置した例である。このように本発明に係る透光性部材は、撮影レンズ11が配置されているカメラ前面とそれにつながる側面の双方にわたっているものであれば、本発明を逸脱するものではない。
【0027】
図3は、本発明の表示装置に係る部分の断面図である。図3(a)は、その切断面を示しており、図3(b)は、表示装置を図3(a)のA−A断面で切断した時の断面構造を拡大して示した図である。
【0028】
図3(b)において、20は透光性部材であり、透光性の材料でかつその表面は滑らかに成型されていることが望ましい。41は前面の外観部品、42は側面の外観部品であり、透光性部材20と共に、カメラ外観を構成している。43は導光部材、45はフレキシブルプリント基板である。46は第一の発光素子であり、例えばLEDで構成される(以下、LED(1)と称す)。47は第二の発光素子であり、例えばLEDで構成される(以下、LED(2)と称す)。これらのLED(1)46、LED(2)47は、フレキシブルプリント基板45上に実装され、図示しない回路により個々に発光や点滅の動作がおこなわれるようになっている。44は保持部材で、導光部材43、フレキシブルプリント基板45を所定の位置に保持する部材である。
【0029】
この保持部材44は、白色の反射グレードの材料で成型され、導光部材43の裏面のみならず側面をも包括していると光量損失が少なくでき、且つコスト上も望ましい。また、その他の方法としては、導光部材43と保持部材44の間に反射率の高いシート材をはさみこむことで同様の効果を得てもよい。
【0030】
LED(1)46は図示のように、透光性部材20の前面側以外の面、即ち側面側の端部に配置され、その発光部は透光性部材20の端部側面に対向し、その発光光束が透光性部材20内に入射するようフレキシブルプリント基板45上に実装されている。一方LED(2)47は、図示のように導光部材43の端部に配置され、その発光部は導光部材43の端部側面に対向し、その発光光束が導光部材43内に入射するようフレキシブルプリント基板45上に実装されている。
【0031】
このように構成された表示装置の各発光素子の発光による透光性部材の外部からの見え方について以下に説明する。
【0032】
図4は、第一の発光素子であるLED(1)46が発光した時の、発光光束の経路を示した図である。図4において、図3(b)と同じ部材には、説明の重複を避けるため同符号を付している。上述のように発光部は透光性部材20の端部側面に対向しており、その発光光束はこの端部側面より透光性部材20内に入射する。入射後の光束は無数に存在するが、簡単のために3本のみを示してある。
【0033】
図4に示すように透光性部材20に入射したこれらの光束は透光性部材20の境界面への入射角が臨界角を越える場合は全反射し、臨界角以下となった面から外部へ射出し、視認されることになる。
【0034】
結果として図4に示すように、LED(1)46から発せられた光束は大部分が屈曲部周辺から射出され、カメラ外部前方から見た時、透光性部材20のうち、一点鎖線で示した領域だけが発光しているように視認される。また透光性部材20内での反射は全反射であるため、その反射率は、ほぼ100%に近く、よって反射による光量損失は少なく、LED(1)46から透光性部材20に入射した光量の大部分が図示矢印方向(カメラ前方方向)へ集中して射出される。即ちカメラ前方方向に指向性を持つということになる。
【0035】
このため、このLED(1)46の発光による表示は、カメラ前方に離れて存在する被写体に対しての表示に適しており、例えば一般に赤色のLEDを使用しているセルフタイマーの表示に好適なものである。
【0036】
次に、もう一方の、カメラを操作している使用者側に視認性の高い第二の発光素子であるLED(2)が発光した場合について説明する。
【0037】
図5は、導光部材の厚み方向内側の面43aで乱反射するよう荒らし面で構成した時のLED(2)の発光光束の経路を示した図である。図5においても、同様に図4と同じ部材には、説明の重複を避けるため同符号を付している。
【0038】
上述のようにLED(2)47は、図示のように導光部材43の端部に配置され、その発光部は導光部材43の端部側面に対向し、その発光光束が導光部材43内に入射する。入射後の光束は無数に存在するが、簡単のために3本のみを示してある。
【0039】
導光部材43内に入射したこれらの光束は導光部材43の厚み方向外側の光沢面43bで示す面への入射角が臨界角を越える場合は全反射し、荒らし面43aと交差した位置では乱反射し、各方向へ拡散される。即ち荒らし面43aには、直接的に荒らし面43aへ到達する光束と、全反射した後の光束の両方が到達し、ここで拡散される。
【0040】
この拡散光のうち導光部材43の光沢面43b方向へ向かう光は図示のように、透光性部材20を通過し視認される。また荒らし面43aから保持部材44方向へ向かう拡散光は、白色部材又は反射部材で構成された保持部材44により透光性部材20方向へ向けられ同様に透光性部材20を通過し視認されるようになる(例えば図5に示す光束60、61)。
【0041】
一方、導光部材43の屈曲部を経た、光源から離れた位置へも、光沢面43bで全反射した光束が到達し、同様に荒らし面43aと交差した位置では乱反射し、図示のようにカメラ側面方向の透光性部材20を通過し視認される(例えば図5に示す光束62)。
【0042】
このように荒らし面43a上の各点で拡散されることで、透光性部材20の外観部全面にわたり均等に発光しているように見えることになり、カメラ近傍の広い範囲から確認が可能となる。即ち、このLED(2)47の発光による表示は、カメラを操作している使用者に対する表示に適している。故に、この表示は、例えば、前述のセルフタイマーの表示とは異なる発光色のLEDを用い、パソコン等の外部機器との通信や画像の転送中を表示するものとして好適である。
【0043】
さらに、上述の異なる機能の表示において、二つの発光素子を異なる発光波長(発光色)とし、発光パターン(点灯、周期的点滅)を異ならせることにより、それぞれ単独に、又はその組み合わせにより、多種のカメラ機能と対応づけられた表示をおこなうことが可能となる。
【0044】
次に、第二の発光素子であるLED(2)が発光する場合のその他の例について説明する。
【0045】
図6は、導光部材43の厚み方向外側の43bに示す面で乱反射するよう荒らし面で構成した時の、発光光束の経路を示した図である。
【0046】
図5に示したと同様にLED(2)47は、図示のように導光部材43の端部に配置され、その発光部は導光部材43の端部側面に対向し、その発光光束が導光部材43内に入射する。入射後の光束は無数に存在するが、簡単のために3本のみを示してある。
【0047】
導光部材43内に入射したこれらの光束は導光部材43の厚み方向内側の光沢面43aで示す面への入射角が臨界角を越える場合は全反射し、荒らし面43bと交差した位置では乱反射し、各方向へ拡散される。この拡散光のうち導光部材43の厚み方向外側の面43bから透光性部材20方向へ向かう光は図示のように、透光性部材20を通過し視認される。
【0048】
また荒らし面43bから光沢面43a方向へ向かう拡散光のうち、光沢面43aに対し臨界角より小さい入射角の拡散光は、白色部材又は反射部材で構成された保持部材44により透光性部材20方向へ向けられ、厚み方向外側の面43bで再度拡散され透光性部材20を通過し視認されるようになる。また光沢面43a方向へ向かう拡散光のうち、光沢面43aに対し臨界角より大きい入射角の拡散光は全反射し、再度荒し面43b方向へ向かう。
【0049】
一方、導光部材43の屈曲部を経た、光源から離れた位置へは、荒らし面43bで拡散した光束の一部が到達し、図示のようにカメラ側面方向の透光性部材20を通過し視認される(例えば図6に示す光束63)。
【0050】
このように荒らし面を導光部材43の厚み方向外側の43bにしても、同様の透光性部材20の全面がほぼ均一に発光する表示が可能である。更に導光部材43の厚み方向両側即ち43a、43bを荒らし面としても同様の効果が得られる。
【0051】
次に、導光部材43の長手方向側面と保持部材44の形状について説明する。
図7は、本発明の表示装置の内部構造を斜め上方から見た斜視図である。図7においても、同様に図3〜6と同じ部材には、説明の重複を避けるため同符号を付し、透光性部材20は、内部の構造をわかりやすくするため分離して図示してある。図7に示すように、白色又は反射部材で構成された保持部材44は、導光部材43の厚み方向内側だけでなく、その周囲側面に壁面51を形成してある。この壁面51により導光部材43内部から側面へ射出する光束を、再び導光部材43内部へ戻すことができ、LED(2)47の発光光量を効率よく表示に使用することができるようになる。
【0052】
なお、以上の説明では、カメラを操作している使用者にとって視認される確率の高い屈曲部を有した透光性部材で説明したが、屈曲部が無くても本発明を逸脱するものではない。
【0053】
図8は、本発明の表示装置を略平板の表示用部材に適用した断面図である。図8は、カメラ縦断面の上部を示している。図8(a)に示すようにカメラ前面側に端面を露出しその表面を上面に向けた透光性部材20と、その端部に配置されたLED(1)46、導光板43は透光性部材20の裏面に配置され、保持部材44により保持されている。図8(a)は、LED(1)46が発光した時の光束の経路を示しており、図8(b)は、導光板43の透光性部材20と反対側の面43aが荒らし面となっている場合のLED(2)47が発光した時の光束の経路を示している。
【0054】
既に図4及び図5で説明したのと同様で、LED(1)が発光した場合は、図8(a)のように透光性部材20のカメラ前面側に露出した端面より指向性のある光束が発せられる。一方LED(2)が発光した場合は、透光性部材20のカメラ上面側の面が一様に発光するようになる。なお、カメラ前面側に端面を露出しその表面を左右いずれかの側面に向けて透光性部材20を配置してもよいのは勿論である。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、限られたスペースを有効活用し同一の透光性部材を用いて、カメラを操作する使用者に知らせるべき情報表示に関しては、カメラ周囲からの視認性を高めるため、指向性が無く、透光性部材全体で発光表示でき、かつ被写体側の者に知らせるべき情報表示に関しては、指向性をもたせ、離れた位置の被写体となった者にも視認可能な表示装置を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置を適用したカメラの外観図の一例である。
【図2】本発明の表示装置を適用したカメラの外観図のその他の例である。
【図3】本発明の表示装置に係る部分の断面図である。
【図4】第一の発光素子(LED(1))が発光した時の、発光光束の経路を示した図である。
【図5】導光部材の厚み方向内側の面で乱反射するよう荒らし面で構成した時の、第二の発光素子(LED(2))の発光光束の経路を示した図である。
【図6】導光部材の厚み方向外側の面で乱反射するよう荒らし面で構成した時の、第二の発光素子(LED(2))の発光光束の経路を示した図である。
【図7】本発明の表示装置の内部構造を斜め上方から見た斜視図である。
【図8】本発明の表示装置を略平板の表示用部材に適用した断面図である。
【符号の説明】
20 透光性部材
43 導光部材
44 保持部材
45 フレキシブルプリント基板
46 第一の発光素子(LED(1))
47 第二の発光素子(LED(2))
【発明の属する技術分野】
本発明は表示装置、詳しくは外観の一部を構成し、発光により動作状態を知らせる表示装置を備えたカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、カメラにおいては、例えばセルフタイマーの表示に代表されるように、音や光で使用者に動作状態の情報を知らせることがおこなわれている。また、ファインダー内あるいはファインダ周辺では撮影条件に関わる情報表示や、各種警告表示がLED等の発光素子を使用しておこなわれてきた。
【0003】
近年、普及の著しいデジタルカメラにおいても同様であり、上述の表示がおこなわれている。加えて、これらデジタルカメラの機能は撮影のみならず、内蔵モニターLCDを使用した撮影画像の再生、外部機器への画像データの転送、カメラ機能の各種カスタム設定等、その機能は多彩であり、使用者に知らせるべきカメラ動作状態の情報も、多岐にわたっている。通常これらの情報は、LED、前述の内蔵モニターLCDやそれ以外の情報表示のために設けられたLCDを使用して表示されている。
【0004】
このデジタルカメラの多彩な機能を表示するために、複数の機能の動作状況を表示する表示手段としてセルフタイマー用のLEDを兼用し、点灯、点滅、色により各機能を分別するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
また、光源からの光を、柔軟で湾曲可能な導光シートを用い、複数の表示箇所で発光表示できるようにしたものもある(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−218286号公報
【0007】
【特許文献2】
特開2000−258633号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
デジタルカメラは従来のフィルムカメラと比較して、フィルムを収容するスペースが不要なことに加え、撮像素子が非常に小さいため、カメラ外形もフィルムカメラに比べ更なる小型化が可能である。しかし、小型であるが故に、各種の発光表示部材を複数設けることは、スペースの点で更に困難になっている。
【0009】
また、これら動作状態の情報表示には、カメラを操作している使用者に知らせるべきものと、被写体となってやや離れた場所にいる人に知らせるべきものとがあり、セルフタイマーの表示はその後者に属するものである。即ち、セルフタイマーの表示には、カメラ前方に位置する離れた被写体に対し、晴天昼光下のような高輝度下においてもその発光が視認できることが必要条件である。
【0010】
一方、カメラを操作する使用者に知らせるべき情報として、外部入出力端子(例えば、USB端子等)を使用して、外部機器への画像データの転送中であることを知らせる表示がある。この表示の必要性は、外部機器への画像データの転送中に不用意に接続を断たれたり、また赤外光での転送時に、不用意に通信光路を遮断したり、カメラを移動したりされると正常な転送ができなくなる場合があり、これを防止するためのものである。これ故、斜め側後方や或いは斜め後上方のカメラ前面以外からも、カメラを操作する使用者が表示を視認できることが望ましい。
【0011】
これらのことより、複数の機能の動作状況を表示する表示手段として前面に配置されたセルフタイマー用のLEDを兼用することは、無駄ではないがその効果に乏しい。即ち、カメラ前方に向かって発光する表示手段で、斜め側後方や或いは斜め後上方の、カメラ前面以外にいるカメラを操作する使用者に視認させることに対しては難しく、視認したとしても、どちらの情報表示なのか分かりづらい問題がある。
【0012】
また、湾曲可能な導光シートを用い、複数の表示箇所で発光表示できるようにしたものについては、その情報を知らせるべき方向については、柔軟に対応可能であるが、高輝度下、離れた位置からの視認は事実上困難である。
【0013】
本発明は、上記問題点を鑑み、なされたものであり、小型化されたカメラに適し、スペースを有効活用しつつ、低コストで、カメラを操作する使用者に知らせるべき情報表示と被写体側の者に知らせるべき情報表示の双方に対し、それぞれに適した条件で表示できる表示装置を得ることを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、
1) 外観の一部を構成する透光性部材と、該透光性部材の端部側に配置された第一の発光素子と、該透光性部材の裏面側に配置され端部の入射面より入射した光を該透光性部材側へ導く導光部材と、該導光部材の端部側に配置された第二の発光素子と、を有する表示装置、
とすることで達成でき、
2) 導光部材は、透光性部材裏面に沿った二つの面を有し、該面のうち少なくとも一つの面が荒らし面である1)の表示装置、
とすることで、比較的面積の広い透光性部材の全面をより均等に発光させることができる。
【0015】
3) 透光性部材は屈曲部を有し、外観の前面と隣り合った四つの側面の少なくとも一つの面に跨っている1)又は2)の表示装置、
とすることで、周囲からの視認性をより向上させることができる。
【0016】
4) 第一の発光素子は、透光性部材の端面のうち、外観の前面側と相対する端面に配置されている1)〜3)のいずれかの表示装置、
とすることで、離れた位置にいる者に対し視認可能な光を発することができる。
【0017】
5) 第一の発光素子と第二の発光素子は異なる機能の表示をおこなう1)〜4)のいずれかの表示装置、
とすることで、操作する使用者に知らせるべき情報と離れた位置にいる者に知らせるべき情報を分別できる。
【0018】
6) 導光部材の透光性部材とは反対側の面に、白色部材又は反射部材を配置した1)〜5)のいずれかの表示装置、
とすることで、第二の発光素子の発光量を無駄なく有効利用できる。
【0019】
7) 導光部材の端面に、白色部材又は反射部材を配置した1)〜6)のいずれかの表示装置、
とすることで、第二の発光素子の光量を更に有効に使用できる。
【0020】
8) 1)〜7)のいずれかに記載の表示装置を備えたカメラ、
とすることで、適切な発光表示をおこなうカメラが得られる。また
9) 外観面の少なくとも2つの面に跨る透光性部材を用い、該透光性部材の端面から光束を入射させ、該透光性部材の一部より光束を射出する発光表示と、該透光性部材の裏面から光束を入射させ、該透光性部材の表面より光束を射出する発光表示をおこなうことを特徴とする発光表示方法、
とすることで達成できる。
【0021】
即ち本発明者は、限られたスペース内で、発光によるカメラ状態の表示に際し、カメラを操作している使用者に知らせるべき表示と被写体側の者に知らせるべき表示があり、その表示形態及び要求される仕様を目的に応じて異ならせることを可能にする方法とその構成を見いだし、本発明に至ったものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、実施形態により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0023】
図1は、本発明の表示装置を適用したカメラの外観図の一例である。図1(a)はカメラ前面の斜視図、図1(b)はカメラ背面の斜視図である。
【0024】
図1(a)において、11は撮影レンズ、12はファインダ窓、13はレリーズ釦、14はフラッシュ発光部、16はマイク、17はストラップ取り付け部、18はUSB端子である。19はレンズカバーであり、不使用時は撮影レンズ11は沈胴し、このレンズカバー19がスライドして撮影レンズ11、ファインダ窓12、フラッシュ発光部14の前面を覆い、これらを保護するようになっている。20は本発明に係る透光性部材であり、カメラ前面と横側面にわたって外観の一部を形成しつつ配置されている。
【0025】
図1(b)において、21はファインダ接眼部、22は赤と緑の表示ランプであり、AFやAEの情報をレリーズ釦13が押圧された時、発光もしくは点滅により撮影者に表示するものである。23はズーム釦であり、ズームアップ、ズームダウンをおこなう釦である。24はスピーカであり、マイク16で録音した音声の再生や、レリーズ音等を発するものである。25はメニュー/セット釦、26は選択釦で4方向スイッチであり、30はモニターLCDで画像やその他文字情報等を表示する。メニュー/セット釦25で、モニターLCD30上に各種のメニューを表示させ、選択釦26で選択し、メニュー/セット釦25で確定させる機能を有している。27は再生釦で、撮影した画像の再生をおこなう釦である。28はディスプレイ釦で、モニターLCD30に表示された画像やその他文字情報の表示や消去を選択する釦である。29は消去釦で、撮影記録した画像の消去をおこなう釦である。31は三脚穴、32は電池/カード蓋である。電池/カード蓋32の内部には、本カメラの電源を供給する電池と、撮影した画像を記録するカード型のリムーバブルメモリが装填されるようになっている。
【0026】
図2は、本発明の表示装置を適用したカメラの外観図のその他の例である。図2(a)は、本発明に係る透光性部材20をカメラ前面と上側面にわたって配置した例である。図2(b)は、本発明に係る透光性部材20をカメラ前面と上側面及び横側面の三つの面にわたって配置した例である。このように本発明に係る透光性部材は、撮影レンズ11が配置されているカメラ前面とそれにつながる側面の双方にわたっているものであれば、本発明を逸脱するものではない。
【0027】
図3は、本発明の表示装置に係る部分の断面図である。図3(a)は、その切断面を示しており、図3(b)は、表示装置を図3(a)のA−A断面で切断した時の断面構造を拡大して示した図である。
【0028】
図3(b)において、20は透光性部材であり、透光性の材料でかつその表面は滑らかに成型されていることが望ましい。41は前面の外観部品、42は側面の外観部品であり、透光性部材20と共に、カメラ外観を構成している。43は導光部材、45はフレキシブルプリント基板である。46は第一の発光素子であり、例えばLEDで構成される(以下、LED(1)と称す)。47は第二の発光素子であり、例えばLEDで構成される(以下、LED(2)と称す)。これらのLED(1)46、LED(2)47は、フレキシブルプリント基板45上に実装され、図示しない回路により個々に発光や点滅の動作がおこなわれるようになっている。44は保持部材で、導光部材43、フレキシブルプリント基板45を所定の位置に保持する部材である。
【0029】
この保持部材44は、白色の反射グレードの材料で成型され、導光部材43の裏面のみならず側面をも包括していると光量損失が少なくでき、且つコスト上も望ましい。また、その他の方法としては、導光部材43と保持部材44の間に反射率の高いシート材をはさみこむことで同様の効果を得てもよい。
【0030】
LED(1)46は図示のように、透光性部材20の前面側以外の面、即ち側面側の端部に配置され、その発光部は透光性部材20の端部側面に対向し、その発光光束が透光性部材20内に入射するようフレキシブルプリント基板45上に実装されている。一方LED(2)47は、図示のように導光部材43の端部に配置され、その発光部は導光部材43の端部側面に対向し、その発光光束が導光部材43内に入射するようフレキシブルプリント基板45上に実装されている。
【0031】
このように構成された表示装置の各発光素子の発光による透光性部材の外部からの見え方について以下に説明する。
【0032】
図4は、第一の発光素子であるLED(1)46が発光した時の、発光光束の経路を示した図である。図4において、図3(b)と同じ部材には、説明の重複を避けるため同符号を付している。上述のように発光部は透光性部材20の端部側面に対向しており、その発光光束はこの端部側面より透光性部材20内に入射する。入射後の光束は無数に存在するが、簡単のために3本のみを示してある。
【0033】
図4に示すように透光性部材20に入射したこれらの光束は透光性部材20の境界面への入射角が臨界角を越える場合は全反射し、臨界角以下となった面から外部へ射出し、視認されることになる。
【0034】
結果として図4に示すように、LED(1)46から発せられた光束は大部分が屈曲部周辺から射出され、カメラ外部前方から見た時、透光性部材20のうち、一点鎖線で示した領域だけが発光しているように視認される。また透光性部材20内での反射は全反射であるため、その反射率は、ほぼ100%に近く、よって反射による光量損失は少なく、LED(1)46から透光性部材20に入射した光量の大部分が図示矢印方向(カメラ前方方向)へ集中して射出される。即ちカメラ前方方向に指向性を持つということになる。
【0035】
このため、このLED(1)46の発光による表示は、カメラ前方に離れて存在する被写体に対しての表示に適しており、例えば一般に赤色のLEDを使用しているセルフタイマーの表示に好適なものである。
【0036】
次に、もう一方の、カメラを操作している使用者側に視認性の高い第二の発光素子であるLED(2)が発光した場合について説明する。
【0037】
図5は、導光部材の厚み方向内側の面43aで乱反射するよう荒らし面で構成した時のLED(2)の発光光束の経路を示した図である。図5においても、同様に図4と同じ部材には、説明の重複を避けるため同符号を付している。
【0038】
上述のようにLED(2)47は、図示のように導光部材43の端部に配置され、その発光部は導光部材43の端部側面に対向し、その発光光束が導光部材43内に入射する。入射後の光束は無数に存在するが、簡単のために3本のみを示してある。
【0039】
導光部材43内に入射したこれらの光束は導光部材43の厚み方向外側の光沢面43bで示す面への入射角が臨界角を越える場合は全反射し、荒らし面43aと交差した位置では乱反射し、各方向へ拡散される。即ち荒らし面43aには、直接的に荒らし面43aへ到達する光束と、全反射した後の光束の両方が到達し、ここで拡散される。
【0040】
この拡散光のうち導光部材43の光沢面43b方向へ向かう光は図示のように、透光性部材20を通過し視認される。また荒らし面43aから保持部材44方向へ向かう拡散光は、白色部材又は反射部材で構成された保持部材44により透光性部材20方向へ向けられ同様に透光性部材20を通過し視認されるようになる(例えば図5に示す光束60、61)。
【0041】
一方、導光部材43の屈曲部を経た、光源から離れた位置へも、光沢面43bで全反射した光束が到達し、同様に荒らし面43aと交差した位置では乱反射し、図示のようにカメラ側面方向の透光性部材20を通過し視認される(例えば図5に示す光束62)。
【0042】
このように荒らし面43a上の各点で拡散されることで、透光性部材20の外観部全面にわたり均等に発光しているように見えることになり、カメラ近傍の広い範囲から確認が可能となる。即ち、このLED(2)47の発光による表示は、カメラを操作している使用者に対する表示に適している。故に、この表示は、例えば、前述のセルフタイマーの表示とは異なる発光色のLEDを用い、パソコン等の外部機器との通信や画像の転送中を表示するものとして好適である。
【0043】
さらに、上述の異なる機能の表示において、二つの発光素子を異なる発光波長(発光色)とし、発光パターン(点灯、周期的点滅)を異ならせることにより、それぞれ単独に、又はその組み合わせにより、多種のカメラ機能と対応づけられた表示をおこなうことが可能となる。
【0044】
次に、第二の発光素子であるLED(2)が発光する場合のその他の例について説明する。
【0045】
図6は、導光部材43の厚み方向外側の43bに示す面で乱反射するよう荒らし面で構成した時の、発光光束の経路を示した図である。
【0046】
図5に示したと同様にLED(2)47は、図示のように導光部材43の端部に配置され、その発光部は導光部材43の端部側面に対向し、その発光光束が導光部材43内に入射する。入射後の光束は無数に存在するが、簡単のために3本のみを示してある。
【0047】
導光部材43内に入射したこれらの光束は導光部材43の厚み方向内側の光沢面43aで示す面への入射角が臨界角を越える場合は全反射し、荒らし面43bと交差した位置では乱反射し、各方向へ拡散される。この拡散光のうち導光部材43の厚み方向外側の面43bから透光性部材20方向へ向かう光は図示のように、透光性部材20を通過し視認される。
【0048】
また荒らし面43bから光沢面43a方向へ向かう拡散光のうち、光沢面43aに対し臨界角より小さい入射角の拡散光は、白色部材又は反射部材で構成された保持部材44により透光性部材20方向へ向けられ、厚み方向外側の面43bで再度拡散され透光性部材20を通過し視認されるようになる。また光沢面43a方向へ向かう拡散光のうち、光沢面43aに対し臨界角より大きい入射角の拡散光は全反射し、再度荒し面43b方向へ向かう。
【0049】
一方、導光部材43の屈曲部を経た、光源から離れた位置へは、荒らし面43bで拡散した光束の一部が到達し、図示のようにカメラ側面方向の透光性部材20を通過し視認される(例えば図6に示す光束63)。
【0050】
このように荒らし面を導光部材43の厚み方向外側の43bにしても、同様の透光性部材20の全面がほぼ均一に発光する表示が可能である。更に導光部材43の厚み方向両側即ち43a、43bを荒らし面としても同様の効果が得られる。
【0051】
次に、導光部材43の長手方向側面と保持部材44の形状について説明する。
図7は、本発明の表示装置の内部構造を斜め上方から見た斜視図である。図7においても、同様に図3〜6と同じ部材には、説明の重複を避けるため同符号を付し、透光性部材20は、内部の構造をわかりやすくするため分離して図示してある。図7に示すように、白色又は反射部材で構成された保持部材44は、導光部材43の厚み方向内側だけでなく、その周囲側面に壁面51を形成してある。この壁面51により導光部材43内部から側面へ射出する光束を、再び導光部材43内部へ戻すことができ、LED(2)47の発光光量を効率よく表示に使用することができるようになる。
【0052】
なお、以上の説明では、カメラを操作している使用者にとって視認される確率の高い屈曲部を有した透光性部材で説明したが、屈曲部が無くても本発明を逸脱するものではない。
【0053】
図8は、本発明の表示装置を略平板の表示用部材に適用した断面図である。図8は、カメラ縦断面の上部を示している。図8(a)に示すようにカメラ前面側に端面を露出しその表面を上面に向けた透光性部材20と、その端部に配置されたLED(1)46、導光板43は透光性部材20の裏面に配置され、保持部材44により保持されている。図8(a)は、LED(1)46が発光した時の光束の経路を示しており、図8(b)は、導光板43の透光性部材20と反対側の面43aが荒らし面となっている場合のLED(2)47が発光した時の光束の経路を示している。
【0054】
既に図4及び図5で説明したのと同様で、LED(1)が発光した場合は、図8(a)のように透光性部材20のカメラ前面側に露出した端面より指向性のある光束が発せられる。一方LED(2)が発光した場合は、透光性部材20のカメラ上面側の面が一様に発光するようになる。なお、カメラ前面側に端面を露出しその表面を左右いずれかの側面に向けて透光性部材20を配置してもよいのは勿論である。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、限られたスペースを有効活用し同一の透光性部材を用いて、カメラを操作する使用者に知らせるべき情報表示に関しては、カメラ周囲からの視認性を高めるため、指向性が無く、透光性部材全体で発光表示でき、かつ被写体側の者に知らせるべき情報表示に関しては、指向性をもたせ、離れた位置の被写体となった者にも視認可能な表示装置を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表示装置を適用したカメラの外観図の一例である。
【図2】本発明の表示装置を適用したカメラの外観図のその他の例である。
【図3】本発明の表示装置に係る部分の断面図である。
【図4】第一の発光素子(LED(1))が発光した時の、発光光束の経路を示した図である。
【図5】導光部材の厚み方向内側の面で乱反射するよう荒らし面で構成した時の、第二の発光素子(LED(2))の発光光束の経路を示した図である。
【図6】導光部材の厚み方向外側の面で乱反射するよう荒らし面で構成した時の、第二の発光素子(LED(2))の発光光束の経路を示した図である。
【図7】本発明の表示装置の内部構造を斜め上方から見た斜視図である。
【図8】本発明の表示装置を略平板の表示用部材に適用した断面図である。
【符号の説明】
20 透光性部材
43 導光部材
44 保持部材
45 フレキシブルプリント基板
46 第一の発光素子(LED(1))
47 第二の発光素子(LED(2))
Claims (9)
- 外観の一部を構成する透光性部材と、該透光性部材の端部側に配置された第一の発光素子と、該透光性部材の裏面側に配置され端部の入射面より入射した光を該透光性部材側へ導く導光部材と、該導光部材の端部側に配置された第二の発光素子と、を有する表示装置。
- 前記導光部材は、前記透光性部材裏面に沿った二つの面を有し、該面のうち少なくとも一つの面が荒らし面であることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
- 前記透光性部材は屈曲部を有し、外観の前面と隣り合った四つの側面の少なくとも一つの面に跨っていることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
- 前記第一の発光素子は、前記透光性部材の端面のうち、外観の前面側と相対する端面に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記第一の発光素子と前記第二の発光素子は異なる機能の表示をおこなうことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記導光部材の前記透光性部材とは反対側の面に、白色部材又は反射部材を配置したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示装置。
- 前記導光部材の端面に、白色部材又は反射部材を配置したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示装置。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示装置を備えたカメラ。
- 外観面の少なくとも2つの面に跨る透光性部材を用い、該透光性部材の端面から光束を入射させ、該透光性部材の一部より光束を射出する発光表示と、該透光性部材の裏面から光束を入射させ、該透光性部材の表面より光束を射出する発光表示をおこなうことを特徴とする発光表示方法。
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JP2002365005A JP2004198591A (ja) | 2002-12-17 | 2002-12-17 | 表示装置とそれを備えたカメラ及び発光表示方法 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009182910A (ja) * | 2008-02-01 | 2009-08-13 | Canon Inc | 電子機器 |
JP2016045477A (ja) * | 2014-08-27 | 2016-04-04 | リコーイメージング株式会社 | カメラ |
JP2016157553A (ja) * | 2015-02-24 | 2016-09-01 | スタンレー電気株式会社 | 照明装置 |
JP2019120979A (ja) * | 2017-12-28 | 2019-07-22 | Dynabook株式会社 | 電子機器 |
-
2002
- 2002-12-17 JP JP2002365005A patent/JP2004198591A/ja active Pending
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